JP3291170B2 - 曲線案内装置および三次元案内装置 - Google Patents

曲線案内装置および三次元案内装置

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JP3291170B2
JP3291170B2 JP22837395A JP22837395A JP3291170B2 JP 3291170 B2 JP3291170 B2 JP 3291170B2 JP 22837395 A JP22837395 A JP 22837395A JP 22837395 A JP22837395 A JP 22837395A JP 3291170 B2 JP3291170 B2 JP 3291170B2
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rail
curved
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    • F16C19/50Other types of ball or roller bearings
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールを転動させ
て載置物を曲線移動させる曲線案内装置及び該曲線案内
装置を重ね合わせて構成した三次元案内装置に係り、特
に建築物の免振床構造に使用するのに最適な曲線案内装
置及び曲線案内装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、免振床構造とし
て、図14に示すように曲線案内装置又は三次元案内装
置である案内装置203をスラブ201と床材202と
の間に取り付けるものがある。
【0003】ここで、曲線案内装置は、スラブ201上
に載置した基部上で、床材202下に取り付けた移動部
が下向きに凸となる円弧にそって移動できるようにした
ものであり、三次元案内装置は曲線案内装置を上下に組
み合わせて、基部上を移動部が下向きに凸となる球面に
沿って移動できるようにしたものである。従って、これ
らの案内装置によれば、常時は移動部は基部の円弧また
は球面の一番低い定常位置に安定して位置する。
【0004】このような免振床構造により、地震等に起
因する建物の振動を案内装置203で絶縁して床材に伝
達しないようにして、地震による振動から床材202上
に載置したコンピュータ、美術品等の載置物204の転
倒、破損を防止するものである。尚、図中符号205は
スラブ201と床材202との間に設けられ、振動エネ
ルギーを吸収する緩衝装置を示している。
【0005】このように曲線案内装置又は三次元案内装
置を使用した免振床構造にあっては、地震等の振動がな
い状態においては、床材202は案内装置203の定常
位置に安定的に位置するし、地震等が発生して建物が振
動しても、スラブ201と床材202との間は案内装置
203により振動絶縁され、床材には大きな振動は伝わ
らないものとすることができる。
【0006】ここで、三次元案内装置等をスラブと床材
との間に設置する場合には、三次元案内装置の高さ寸法
が大きいと、天井の高さによる制限を受け、載置させる
物品の高さを制限し、また、載置させる物品を安定良く
据え付けることが難しくなり、また、床材とスラブとの
間に空間が形成されることから、床材上での振動が響き
易くなるという問題がある。
【0007】そこで、本発明は、高さ寸法が小さく、騒
音発生が少ない曲線案内装置および三次元案内装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の曲線案内装置は有限行程の曲線案内装置であり、各側
端部が同一半径の円弧を描くように全体を長手方向に沿
って湾曲形成し、各側端部にボール接触点を斜め位置に
設けたボール転動溝を延設し、該各ボール転動溝間には
長手方向に延びる補強部を設けた板金構造体からなるイ
ンナレールと、上記インナーレール内に収納されるべ
く、各側端部が同一半径の円弧を描くように長手方向に
湾曲形成され、各側端部にボール接触点を斜め位置に設
けたボール転動溝を前記インナレールのボール転動溝に
対向させて延設し、該各ボール転動溝間には長手方向に
延びる補強部を設けた板金構造体からなるアウタレール
と、前記インナレールと前記アウタレールとの各対向す
るボール転動溝の間に介装されて前記アウタレールに沿
って前記インナレールを移動自在に結合させる多数個の
ボールと、該多数個のボールを所定の間隔で配列させる
ケージと、前記インナレールと前記アウタレールとの少
なくとも一方の取付面側の表面に設けた弾性部材とから
なることを特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載の三次元案内装置は
有限行程の三次元案内装置であり、各側端部が同一半径
の円弧を描くように全体を長手方向に沿って湾曲形成
し、各側端部にボール接触点を斜め位置に設けたボール
転動溝を延設したインナレールと、上記インナーレール
内に収納されるべく各側端部が同一半径の円弧を描くよ
うに長手方向湾曲形成され、各側端部にボール接触点を
斜め位置に設けたボール転動溝を前記インナレールのボ
ール転動溝に対向させて延設したアウタレールと、前記
インナレールと前記アウタレールとの各対向するボール
転動溝の間にケージにより所定間隔で配列させて介装
し、前記アウタレールに沿って前記インナレールを移動
自在に結合させる多数個のボールとからなる曲線案内装
置を複数重ね、その重ねた各レールを交差させて固着
し、重ねた各レールの間、最下位のレールの下部、もし
くは最上部のレールの上部の少なくともいずれか一方
に、弾性部材を被着させたことを特徴とする。
【0010】さらに、請求項3に記載の曲線案内装置は
無限行程の曲線案内装置であり、円弧状に形成した軌道
レールと、この軌道レール上であって軌道レールの円弧
の中心側、もしくは反対側にボ−ルを介して載置されて
前記軌道レールに沿って移動する移動体とからなる曲線
案内装置において、前記軌道レールおよび前記移動体
は、中央部に設けた横板部と、この横板部の両側端から
斜め末広がりに折り曲げた2つの斜面部とを有する板金
構造体からなり、前記斜面部の先端には断面略円弧状に
湾曲させた負荷ボール溝を備え、これら軌道レールおよ
び移動体は、両者の各負荷ボール溝を対向させて配置す
るとともに、この対向させた各負荷ボール溝間にボ−ル
を介装し、前記移動体には、各斜面部の根元部に形成し
た無負荷ボール通路と、この無負荷ボール通路の端部と
前記負荷ボール溝の端部とを連通させる方向転換路によ
り形成されたボ−ル循環路を備え、さらに、前記軌道レ
ールと前記移動体との非対向面側の表面の少なくとも一
方には弾性部材を被着させたことを特徴とする。
【0011】そして、請求項4に記載の曲線案内装置
は、前記移動体が、2枚の湾曲形成した板材を重ね合わ
せ、その2枚重ねの内側に前記負荷ボール溝と前記無負
荷ボール通路と前記方向転換路とを形成させることによ
り、前記ボール循環路を前記各斜面部に形成させたこと
を特徴としたものである。
【0012】また、請求項5に記載の三次元案内装置は
無限行程の三次元案内装置であり、交差する無限循環路
を備えた移動体と、この移動体に嵌め合わせて交差方向
へ相対的に移動する湾曲形成した2つの軌道レールとを
備えた三次元案内装置において、前記移動体は、中央部
に設けられ、一方向に沿って湾曲形成された水平部と、
この水平部の両側端から斜め末広がりに折り曲げた2つ
の斜面部とを有し、この各斜面部の先端には断面略円弧
状に湾曲させた負荷ボール溝を延設し、前記各斜面部の
根元部には無負荷ボール通路を形成し、この無負荷ボー
ル通路の端部と前記負荷ボール溝の端部とに方向転換路
を連通してボール循環路を形成した板金構造体を2つ備
え、この各板金構造体における凸面側の水平部を当接さ
せる方向へ向けるとともに前記各板金構造体の斜面部を
互いに交差方向へ向けて、前記各板金構造体を一体に固
着させ、前記各軌道レールは、中央部に設けた底板部
と、この底板部の両側端から斜め末広がりに折り曲げた
2つの斜面部とを有し、この各斜面部の先端には断面略
円弧状に湾曲させた負荷ボール溝を備えた板金構造体か
らなり、前記各軌道レールおよび前記移動体は、両者の
各負荷ボール溝を対向させて配置するとともに、この対
向させた各負荷ボール溝間にボールを介装し、さらに、
前記各軌道レールと前記移動体との各板金構造体の非対
向面側に位置する表面の少なくとも一方には弾性部材を
被着させたことを特徴とする。
【0013】そして、請求項6に記載の曲線案内装置ま
たは三次元案内装置は前記弾性部材が弾性ゴムまたは弾
性プラスチックであることを特徴としたものである。
【0014】このように構成したことにより、本発明に
係る曲線案内装置は、簡易な構成であり、かつ薄型であ
るので床等の設置場所に沿って置きやすくなり、取付面
側の表面に設けた弾性部材が局所的に凹むことで不陸や
凸凹を吸収して円滑な曲線案内ができるほか、該弾部材
により曲線移動動作のころがり運動等に伴う騒音を低減
し、各板金構造体および各弾性部材の弾性によって大き
な振動または縦方向荷重を吸収させて、載置物の損傷を
防止する。
【0015】また、本発明に係る三次元案内装置は、上
記曲線案内装置を複数重ねて交差させ、2つの円弧の合
成として形成される所定の三次元的な領域内を自在に移
動させられ、弾性部材が三次元移動動作のころがり運動
に伴う騒音を吸収して静音化し、振動や荷重による損傷
から保護し、また、広がりをもつ載置物を安定良く載置
させるように広がりを持たせて配置させることができる
ようになる。
【0016】そして、本発明によれば、曲線案内装置及
び三次元案内装置には弾性部材を設けるものとしている
ので、地震の初期振動として垂直振動が加わり、曲線案
内装置及び三次元案内装置に上下方向に荷重の変動が発
生したとしても、上記弾性部材により、この荷重の変動
は緩衝されて、曲線案内装置及び三次元案内装置に衝撃
的な荷重が負荷することはなくなり、初期垂直振動によ
り曲線案内装置及び三次元案内装置が破損するのを防止
することができる。
【0017】
【実施の形態】以下、本発明に係る曲線案内装置及び三
次元案内装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
先ず免振床構造に使用する三次元案内装置を構成する曲
線案内装置について説明する。
【0018】〔有限行程の曲線案内装置の実施の形態〕
本実施の形態は上記請求項1及び6記載の曲線案内装置
に対応するものである。 (第1の実施の形態)図1は第1実施の形態における曲
線案内装置の全体形状を示す斜視図、図2は曲線案内装
置の一端部を示す部分正面拡大説明図、図3は曲線案内
装置の III−III 線断面図である。
【0019】第1実施の形態における曲線案内装置10
は、図1および図2に示すように、全体を湾曲形成した
アウタレール11、同様に湾曲形成したインナレール1
2及びアウタレール11の下側に取り付けた弾性部材1
3、インナレール12の上側に取り付けた弾性部材14
とから構成され、アウタレール11とインナレール12
との間には多数個のボール15と、ボールを保持するケ
ージ16とから構成している。
【0020】アウタレール11は、板材を冷間ロール成
形加工により折り曲げて図3に示す断面形状に成形し、
さらに長手方向に所定の半径を有するように湾曲形成し
ている。インナレール12は、板材を冷間ロール成形加
工により折り曲げて図3に示す断面形状に成形して、ア
ウタレール11と同様に長手方向に所定の半径を有し、
アウタレール11にそって移動自在に載置されている。
【0021】そして、両レール11,12の外面側に弾
性部材13,14を被着し、両レール11,12の側端
にそれぞれ対向する向きにボール転動溝11a,12a
と、そのボール転動溝11a,12aを形成して、これ
らのボール転動溝11a,12aの間に多数個のボール
15を介装して斜めに接触するものとし、ケージ16を
配置して各ボールを等間隔に配列するとともに保持して
いる。
【0022】アウタレール11は、図3に示すように、
両側端部が同一の半径の円弧となるように全体を長手方
向に沿って湾曲形成され、両側端に設けられたボール転
動溝11aとボール転動溝11aとの間に、横断面が直
線状の横板部11bと、上方へ凸に成形され長手方向へ
向かって延設した二筋の補強部11c,11cとを設け
る。横板部11bは両補強部11c,11cの中間と各
外側端とにそれぞれ分けられた形状になり、上方へ凸に
成形された補強部11cは、下方に広がった側面を有し
頂部が平らな山形の断面に形成する。
【0023】アウタレール11のボール転動溝11a
は、その断面形状を、図2に示すように、曲率中心より
も外方側の転動溝内面にボール接触点11dを設けた円
弧状の溝を形成し、その端縁11eをボール外周からイ
ンナレール板厚よりも若干大きな隙間をあけてレール中
央部側へ折り曲げ、インナレール12のボール転動溝1
2aの端縁12eを外側から覆うように形成する。
【0024】インナレール12は、両側端部がアウタレ
ール11と同一の半径の円弧となるように全体を長手方
向に沿って湾曲形成され、その断面形状を、図3に示す
ように、両側端に設けられたボール転動溝12aとボー
ル転動溝12aとの間に、水平な断面の横板部12b
と、凸型に成形され長手方向へ向かって延設した二筋の
山型の補強部12c,12cとを設ける。横板部12b
は両補強部12a,12aの中間と各外側端とにそれぞ
れ分けられた形状になり、上方へ凸に成形された補強部
11cは、下方に広がった側面を有し、頂部が平らな山
形断面に形成し、この山形断面はアウタレール11に形
成された山形断面の補強部11c,11cの上に適当な
隙間をあけて覆い被さるように位置と大きさを定めて形
成する。
【0025】インナレール12のボール転動溝12a
は、その断面形状を、図2に示すように、曲率中心より
も内方側の転動溝内面にボール接触点12dを設けた円
弧状の溝を形成し、その端縁12eをアウタレール11
側の端縁11eとボール15との間に挟まれるように形
成する。
【0026】ケージ16は、図2および図3に示すよう
に、アウタレール11とインナレール12との間に挟ま
れている空間に、アウタレール11およびインナレール
12よりも薄い板材で、アウタレール11とインナレー
ル12との曲がりに合わせて折り曲げて形成するととも
に長手方向に沿って湾曲形成され、各ボール転動溝11
a,11aとボール転動溝12a,12aに入っている
各端縁16a,16aには、ボール15を等間隔に配列
させて回転自在に保持するボール支持孔(図示せず)を
所定数につき等間隔に穿設し、そのボール支持孔にボー
ル15を転動自在に嵌め合わせる。
【0027】弾性部材13,14は、図1及び図3に示
すように、一面をそれぞれアウタレール11の上面形
状、インナレール12の下面形状に合わせて成形し、他
面を一平面に成形する。この場合、下側に設けられる弾
性部材13は、下面が平面状で、上面が上記アウタレー
ル11に沿った形状即ち下側に凹の円弧面が形成され、
曲線案内装置10を平面に安定的に載置でき、かつ曲線
案内装置に荷重が加わった際に、アウタレール11が変
形しないものとしている。一方、上側に設けられる弾性
部材14は、上面が平面上で、下面が上記インナレール
に沿った形状、即ち下側に凸の円弧面が形成され、この
弾性部材14上に部材を安定的に載置できるものとして
いる。
【0028】ここで、弾性部材13及び弾性部材14の
材料は、弾性ゴムあるいは弾性プラスチック等からな
り、強度が強くかつ弾性に富み、摩擦力が大きいものが
選ばれる。
【0029】このように構成した第1実施の形態の曲線
案内装置においては、その構造が単純であり、全体の厚
みを薄いものとして構成できる。そして、曲線案内装置
の主構造が薄板構造であるため、高さが低くできて薄型
となり、事業所の設置場所に対する制限がより少なくて
済むまた、弾性部材13,14を配置しているため、垂
直方向の振動を弾性部材13,14で吸収できる。さら
に、アウタレール11とインナレール12とのボール接
触点が斜め位置に設けられ、それぞれの補強部11c,
12cが設けられているとともにアウタレール11の下
面側が弾性部材13で被われているため、各レール1
1,12がともに補強部11c,12cを中心として下
方へ撓みやすくなり、縦方向の荷重に対して緩衝作用を
発揮して、振動により加えられる衝撃的な荷重を和らげ
ることができる。
【0030】(第2の実施の形態)図4及び図5は第2
実施の形態を示す図である。第5実施の形態の曲線案内
装置において、図4に示すように、インナレール51の
斜面部を形成しないものとして、インナレール51とア
ウタレール52との間の隙間が少なくなるように形成す
る。
【0031】また、図4に示すように、アウタレール5
2の折り曲げ形状を、インナレール51の横板部51b
にアウタレール52の山形に形成した補強部57を近接
させるように形成したもので、補強部57を第1実施の
形態の補強部11cと同様に形成し、各補強部57,5
7をインナレール51の補強部51cの下面側で側面の
外側に沿わせて延設し、インナレール51とアウタレー
ル52との間の空間が少なくなるように形成する。また
これに伴い、ケージ56の折り曲げ形状をアウタレール
52に沿って折り曲げて補強部58を有する形状に形成
する。
【0032】これにより、各レール51,52の剛性を
変えずに、さらに高さを低くすることができる。また、
縦方向に衝撃的な荷重が加えられると、アウタレール5
2とケージ56との山形に形成した補強部57,58が
回転中心となって振り子状に下方へ撓むとともにアウタ
レール52とケージ56とのボール転動溝52aと端部
56aとが下から垂直方向への折曲げ端を回転中心とし
て外方へ移動する方向へ撓み、衝撃的な荷重を緩衝し
て、損傷を回避させる。
【0033】また、図5に示すように、ボール55の接
触点を4点接触とし、インナレール51のボール転動溝
51aとは垂線に対して反時計回り方向に角度45度の
位置でボール接触点51eがあり、垂線に対して時計回
り方向に角度45度の位置でボール接触点51fがある
ように形成し、アウタレール52のボール転動溝52a
とは垂線に対して反時計回り方向に角度45度の位置で
ボール接触点52eがあり、垂線に対して時計回り方向
に角度45度の位置でボール接触点52fがあるように
形成する。これにより、ボール55に対する面圧を半減
させることができ、ボール55の損傷を少なくすること
ができ、円滑な曲線移動を維持することができる。
【0034】〔有限行程の三次元案内装置の実施の形
態〕本実施の形態は上記請求項2及び6記載の三次元案
内装置に対応するものである。
【0035】(第1の実施の形態)図6は第1実施の形
態における三次元案内装置を示す斜視図である。三次元
案内装置60は、図5に示すように、上述した実施の形
態に係る同一の曲線案内装置10(または50以下同
じ)を2つ使用して、同一点に円弧の中心が位置するよ
うに十字形に組み合わせ、各インナレール12をアウタ
レール11に沿って移動させることにより、有限行程の
三次元案内装置としたものである。
【0036】この三次元案内装置60は、2つの曲線案
内装置10U,10Dを、各アウタレール11U,11
Dにおける床固定側の面を平板上の弾性部材13U,1
3Dを介して重ね合わせるとともに各アウタレール11
U,11Dを直交させ、互いに重ね合わせた床固定側の
面を固着して十字形に組み合わせるものである。そして
上側の弾性部材14Uの形状は上述した曲線案内装置の
弾性部材14の形状と同様のものとし、下側に設けられ
る弾性部材14Dは、下面が平面状で、上面が上記下側
の曲線案内装置11Dのインナレール12Dに沿った形
状即ち下側に凹の円弧面が形成され、曲線案内装置10
Dを平面に安定的に載置でき、かつ曲線案内装置に荷重
が加わった際に、曲線案内装置10Dが変形しないもの
としている。
【0037】このように構成した実施の形態の三次元案
内装置60においては、曲線案内装置10U,10Dを
重ね合わせて、全体的に三次元的に球面に沿った動作で
きる案内装置を形成させたことによって、全体として薄
めにでき、構造が簡単となり、製作が容易となって、費
用が安価になる。
【0038】また、各アウタレール11U,11Dに弾
性部材13U,13Dが被着され、各インナレール12
U,12Dに弾性部材14U,14Dが被着されている
ため、取付面の平坦度が悪いところでも弾性部材13
U,13Dまたは14U,14Dの変形によって被い、
各レールの形状を維持させて、円滑な曲線案内をさせ、
両者の組み合わせにより三次元案内動作をさせることが
できる。また、弾性部材13U,13D,14U,14
Dにより、地震の初期振動として垂直振動が加わり、三
次元案内装置に上下方向に荷重の変動が発生したとして
も、この荷重の変動は緩衝されて、曲線案内装置及び三
次元案内装置60に衝撃的な荷重が負荷することはなく
なり、初期垂直振動により三次元案内装置60が破損す
るのを防止することができる。
【0039】さらに、主構成が板構造体のレール11
U,11D,12U,12Dに弾性部材13U,13
D,14U,14Dを被着させた構成であるため、板の
ボール転動溝近傍の局所的な撓みと上記弾性部材13
U,13D,14U,14Dの弾力とにより、縦方向の
振動を効果的に吸収でき、搭載物や移動物品を衝撃的な
縦方向荷重による損傷から保護することができる。そし
て、ころがり運動に伴う音が、伝達される途中で弾性部
材13または14により吸収されて消音され、動作を静
音化することができる。
【0040】このような三次元案内装置を、スラブと床
材との間に平面的に広がった形で配置することによりコ
ンピュータシステムや文化財保管室等の建築物内の重要
施設、文化財そのもの等の床に設置する免振床構造を実
現することができる。
【0041】ここで、この三次元案内装置を免振床構造
に適用するには以下のようにして用いる。第1の使用例
は、図15に示すように、スラブ201と床材202と
の間に設けた複数の三次元案内装置60の案内軌跡であ
る円弧の中心を1つの点Oとするように、各三次元案内
装置の案内半径及び取付位置を調整して取付けるもので
ある。この場合には、床材201は地震振動により、上
記点Oを中心とする球面上を振動することとなる。
【0042】また、第2の使用例は、図16に示すよう
に、各三次元案内装置60の案内軌跡である球面の中心
Oを1点とすることなくそれぞれ別に設定し、床材20
2に取付けるものである。この場合には床材202と各
三次元案内装置60との間には、振動時における床材2
02と三次元案内装置60との間に発生する傾きを許容
する揺動機構204を設ける必要がある。この揺動機構
204としては、球面継手等のヒンジ装置、ゴム等の弾
性体により構成したものを使用することができる。
【0043】(第2の実施の形態)図7は第2実施の形
態における三次元案内装置の概略図を示す斜視図であ
る。三次元案内装置70は、図7に示すように、同の一
曲線案内装置10を4つ使用して、井桁形に組み合わ
せ、各インナレール12をアウタレール11に沿って移
動させることにより球面に沿った動作する案内装置とし
たものである。
【0044】この三次元案内装置70は、並設された2
つの曲線案内装置10U,10U,10D,10Dを2
組用意し、互いの組の各アウタレール11U,11Dに
おける外面側を重ね合わせるとともに各組のアウタレー
ルを直交させ、互いに重ね合わせた外面を固着して井桁
形に組み合わせる。そして、各曲線案内装置10U,1
0Dには、弾性部材13U,13D,14U,14Dを
設けて、スラブ201に載置でき、また床材を配置でき
るものとしている。
【0045】このように構成した第2の実施の形態の三
次元案内装置70においては、上記した第1の実施の形
態で説明した作用効果を有するほか、曲線案内装置10
を2組ずつ平行な井桁形に組み合わせ、重ね合わせたこ
とにより、全体として薄めで、構造が簡単となり、構成
が簡単にもかかわらず、大きく重い物を載置させること
ができるようになり、構成が簡単であるため製作が容易
で、費用が安価な、三次元案内装置を実現することがで
きる。
【0046】〔無限行程の曲線案内装置〕本実施の形態
は上記請求項3、請求項4及び請求項6記載の曲線案内
装置に対応するものである。図8は実施の形態における
曲線案内装置の斜視図、図9は実施の形態における曲線
案内装置のIX−IX線断面図、図10は実施の形態におけ
る曲線案内装置のボール循環組立体の上半分を取り外し
てボール循環路に収納されているボールが見えるように
した平面説明図である。
【0047】実施の形態における曲線案内装置110
は、長手方向に所定の半径を有するものとして湾曲形成
され、薄い板状に形成されている軌道レール111と、
その軌道レール111に沿って移動自在に載置されてい
る移動体であるボール循環組立体112とからなる無限
行程の曲線案内装置である。
【0048】軌道レール111は、移動体接地側に中心
を有する所定半径の円弧状に湾曲形1され、正面からみ
ると、図9に示すように、中央部には上面側に向かって
凹み、かつ軸方向に延びる凹部を形成させて高低差を設
けるとともに低い方の下面を据付け面として複数のボル
ト孔113,113を穿設した底板部111aと、その
底板部111aの両端縁から斜め上面側へそれぞれ対称
形に先端側へ広がるように折り曲げた2つの斜面部11
1b,111bを形成し、その各斜面部111b,11
1bの先端に軸方向へ延びる断面円弧状の負荷ボール溝
111c,111cを設けた板金構造体111dとし、
該負荷ボール溝111c,111cは軌道レール11の
湾曲状態と同様に全体が湾曲して形成されている。
【0049】また、その板金構造体111dの外面(下
面)側にはゴムまたはプラスチック等の中で強度が強く
弾性に富む材料から選ばれた弾性部材115を配設して
接着する。この弾性部材115は板金構造体側の面を軌
道レール111の外面に合わせて成形し、据付け側の面
を一平面に成形する。したがって、弾性部材115は、
下面が平面状で、上面が上記下側の曲線案内装置110
の軌道レール111に沿った形状即ち下側に凹の円弧面
が形成され、曲線案内装置110を平面に安定的に載置
でき、かつ曲線案内装置に荷重が加わった際に、曲線案
内装置110が変形しないものとしている。
【0050】ボール循環組立体112は、複数のボルト
孔114,114を穿設した水平部112aと、その水
平部112aの両端縁から軌道レール111に形成させ
たボール溝111c,111cに向かって斜め下面側へ
それぞれ対称形に先端側へ広がるように折り曲げた斜面
部112b,112bとからなり、その斜面部112
b,112bの各先端に上記軌道レール111の負荷ボ
ール溝111c,111cの湾曲状態に対応して全体が
湾曲形成した負荷ボール溝112c,112cを形成し
ている。
【0051】この斜面部112b,112bの折れ曲が
り側の根元部に無負荷ボール通路となる無負荷ボール孔
112d,112dを形成し、その無負荷ボール孔11
2d,112dと負荷ボール溝112c,112cとの
各端部を方向転換路112e,112e,112e,1
12e(図10)によって連通させたボール循環路11
6を形成して、ボール循環路116を備えた板金構造体
112fを形成し、その板金構造体112fの凸側表面
にはゴムまたはプラスチック等の中で強度が強く弾性に
富む材料から選ばれた弾性部材117を配設して接着す
る。この弾性部材117は接着側の面を板金構造体11
2fの外面に合わせて形成し、外表面側を一平面に形成
する。
【0052】ボール循環組立体112の水平部112a
と斜面部112b,112bとの折れ曲がり角度は、水
平に対して時計回り方向で30〜45度とする。このボ
ール循環組立体112の板金構造体112fは、冷間ロ
ール成形した2枚の薄板を重ね合わせ、それぞれの2枚
重ねの内側に負荷ボール溝112c,112cと無負荷
ボール孔112d,112dと方向転換路112e,1
12e,112e,112eとを形成させることによ
り、平面形状が競技場のトラック(競争路)のような平
行線の両端を半円で接続させた平面形のボール循環路1
16,116を各斜面部112b,112bに形成させ
る。重ね合わせた2枚の薄板は、ボール循環路116の
環状中央部をリベット止めして離れないようにする。ボ
ール循環路116には所定数のボール118をリテーナ
119によって等間隔で保持させて収容する。
【0053】このように構成した実施の形態の曲線案内
装置においては、ボール循環組立体112に物品を載置
してボルト止めすると、水平力が加えられ、軌道レール
111に沿って移動可能に載置されているボール循環組
立体112が軌道レール111の長手方向に移動して所
定の半径の円弧に沿った運動をして、水平力を逃がし、
一方向に所定の方向に移動したのち反転して、これを繰
り返して振動を減衰させ、最終的にはボール循環組立体
112が軌道レールの最下部である定常位置に停止す
る。よって、ボール循環組立体112に載置された物品
に損傷を与えるほどの力を加えずに済むようになる。
【0054】即ち、ボール循環組立体112には、斜面
部112b,112bの各先端に負荷ボール溝112
c,112cを形成するとともに斜面部112b,11
2bの根元部に無負荷ボール孔112d,112dを形
成し、その無負荷ボール孔112d,112dと負荷ボ
ール溝112c,112cとの各端部を方向転換路11
2e,112e,112e,112eによって連通させ
たボール循環路116を形成させているため、ボール循
環組立体112の負荷ボール溝112c,112cが軌
道レール111に形成された負荷ボール溝111c,1
11cと組み合わされて負荷ボール孔110aを形成
し、この負荷ボール孔110aと無負荷ボール孔112
d,112dとの間でボール18を回転させながら循環
させることにより、軌道レール111に沿ってボール循
環組立体112を軽快に移動させ、載置された物品に対
する水平方向の破壊的な力の伝達を防止し、ボール転動
面の損傷を防止して円滑な曲線移動を維持することがで
きる。
【0055】そして、ボール循環組立体112が、折り
曲げ角を30〜45度となるようにして冷間ロール成形
した2枚の薄板を重ね合わせ、それぞれの2枚重ねの内
側に、負荷ボール溝112c,112cと無負荷ボール
孔112d,112dと方向転換路112e,112
e,112e,112eとを形成させて、環状のボール
循環路116を形成させたことにより、ボール循環組立
体112自体が非常に薄い板状に形成され、ボール循環
路116の中央部をリベット止めして離れないようにし
ているため、構成が簡単で組立てが容易で、薄型の板金
構造体を得ることができ、曲線案内装置を全体として薄
いものとして構成することができる。
【0056】〔無限行程の三次元案内装置の構成〕本実
施の形態は上記請求項5及び請求項6記載の三次元案内
装置に対応するものである。図11は実施の形態におけ
る三次元案内装置の斜視図、図12は実施の形態におけ
る三次元案内装置の主要部を示す斜視部分断面図、図1
3は実施の形態における三次元案内装置のボール循環組
立体を示す図11中のXIII−XIII線断面図である。
【0057】実施の形態における三次元案内装置120
は、2つの曲線案内装置110U,110Dを背中合わ
せに重ねて構成したもので、負荷ボール溝112c,1
12cの湾曲方向を反対に形成した2つの板金構造体1
12fを互いに直交する方向へ向けて背中合わせに一体
に組み付けた移動体121に対して、組み立てた状態に
おいて、共に上側に中心を有する円弧状に湾曲形成して
2つの曲線案内装置110U,110Dにそれぞれ設け
られた軌道レール111,111(以下、この実施の態
様において各軌道レールを区別する場合に、軌道レール
111U,111Dと記載する)を組み合わせて、各軌
道レール111U,111Dが直交する方向へ相対的に
移動するようにしたもので、無限行程の三次元案内装置
である。
【0058】移動体121は、図12に示すように、中
央部に形成した水平部112aと、この水平部112a
の両端縁から軌道レール111に形成させた負荷ボール
溝111c,111cに向かって対称的に折り曲げた斜
面部112b,112bとからなり、その斜面部112
b,112bの先端には負荷ボール溝112c,112
cを形成するとともに斜面部112b,112bの根元
部には無負荷ボール孔112d,112dを形成し、こ
の無負荷ボール孔112d,112dと前記負荷ボール
溝112c,112cとの各端部を方向転換路112
e,112eによって連通させて、所定数のボール11
8をリテーナ(図示せず)で等間隔に保持し収容させた
ボール循環路116(図13参照)を形成した板金構造
体112fを2つ形成し、互いの板金構造体112f,
112fに形成させたボール循環路116,116の向
きを90度回転させて、各水平部112a,112aの
凸面側を重ね合わせるようにして背中合わせに重ね、さ
らに、この背中合わせに重ねた両水平部112a,11
2aの間に弾性ゴムまたは弾性プラスチックからなる弾
性部材121aを介装して、嵌め合わせた2つの軌道レ
ール111,111が互いに90度交差した方向へ移動
できるように形成する。
【0059】ここで上下に交差するように設けた各2つ
の負荷ボール溝は図12に示された状態で、移動体12
1の上側に想定される中心から所定の半径の円弧を描く
ように湾曲形成される。
【0060】2つの軌道レール111U,111Dは、
図11に示した状態において、長手方向両端部が上側に
持ち上がるように、所定の半径の円弧を描くように湾曲
形成している。この時2つの軌道レール111U,11
1Dの湾曲の中心は一点になるものとして形成し、三次
元案内装置が球面に沿った案内をするものとする。
【0061】そして、各軌道レール111U,111D
の横断面形状は、それぞれ、中央部に高低差を設けると
ともに複数のボルト孔113を穿設した底板部111a
と、この底板部111aの両端縁から移動体121の負
荷ボール溝112c,112cに向かって対称的に斜め
に折り曲げ、各折り曲げた先端部に軸方向へ延びる断面
円弧状のボール溝111c,111cをそれぞれ形成さ
せた斜面部111b,111bとからなる板金構造体1
11d,111dを形成し、それぞれの板金構造体11
1d,111dの外面側(下側の曲線案内装置にあって
は下側面、上側の曲線案内装置にあっては上側面)に弾
性ゴムまたは弾性プラスチックからなる弾性部材115
U,115Dを配設し接着する。
【0062】この弾性部材115U,115Dの形状は
側の形状は上述した曲線案内装置110の弾性部材15
の形状と同様であり、三次元案内装置120をスラブと
床材途の間に安定的に配置でき、かつ曲線案内装置に荷
重が加わった際に、曲線案内装置10が変形しないもの
としている。
【0063】移動体121は、所定数のボール118を
リテーナで等間隔に保持し収容させたボール循環路11
6を形成した2つの板金構造体112f,112fを、
各板金構造体112f,112fのボール循環路11
6,116の向きを直行させて、各水平部112a,1
12aを背中合わせに重ね、さらに、背中合わせに重ね
た両水平部112a,112aの間に弾性ゴムまたは弾
性プラスチックからなる弾性部材121aを介装したこ
とにより嵌め合わせた2つの軌道レール111U,11
1Dが互いに交差方向へ移動できるようになり、自由に
移動させることにより床面方向の力が加えられてもその
加えられた力を逃がせるようになる。
【0064】このように構成した実施の形態の三次元案
内装置120においては、曲線案内装置110U,11
0Dを重ね合わせて、全体的に三次元的に球面に沿った
動作できる案内装置を形成させたことによって、全体と
して薄めにでき、構造が簡単となり、製作が容易となっ
て、費用が安価になる。
【0065】また、各軌道レール111U,111Dに
弾性部材115U,115Dが被着されているため、取
付面の平坦度が悪いところでも弾性部材115Uまたは
115Dの変形によって被い、各レールの形状を維持さ
せて、円滑な曲線案内をさせ、両者の組み合わせにより
三次元案内動作をさせることができる。また、この弾性
部材115U,115Dにより、地震の初期振動として
垂直振動が加わり、三次元案内装置に上下方向に荷重の
変動が発生したとしても、弾性部材115U,115D
により、この荷重の変動は緩衝されて、曲線案内装置及
び三次元案内装置に衝撃的な荷重が負荷することはなく
なり、初期垂直振動により三次元案内装置が破損するの
を防止することができる。
【0066】さらに、主構成が板構造体のレール111
U,111Dに弾性部材115U,115Dを被着させ
た構成であるため、板のボール転動溝近傍の局所的な撓
みと上記弾性部材115U,115Dの弾力とにより、
縦方向の振動を効果的に吸収でき、搭載物や移動物品を
衝撃的な縦方向荷重による損傷から保護することができ
る。そして、ころがり運動に伴う音が、伝達される途中
で弾性部材115U,115Dにより吸収されて消音さ
れ、動作を静音化することができる。
【0067】このような三次元案内装置を、スラブと床
材との間に平面的に広がった形で配置することによりコ
ンピュータシステムや文化財保管室等の建築物内の重要
施設、文化財そのもの等の床に設置する免振床構造を実
現することができる。
【0068】従って本実施の形態の三次元案内装置によ
れば、上記有限行程の三次元案内装置の実施の形態で図
14乃至図16で示したのと同様に、スラブ201とコ
ンピュータシステム等を載置した床材202との間に上
記有限行程の三次元案内装置70に代え複数個の三次元
案内装置120を介装し、各装置に制振装置または緩衝
装置205を取り付けると、免振装置として作用し、載
置させた装置の破損を防止することができる。尚上記例
では三次元案内装置は二本の曲線案内装置を組み合わせ
て構成したが、上記有限工程の三次元案内装置の第2の
実施の形態のように4本の曲組案内装置を井桁状に組み
合わせるようにして構成することができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る曲線
案内装置によれば、簡易な構成であるので製作が容易で
安価なものとなり、かつ薄型であるので床等の設置場所
に沿って置きやすくなり、取付面側の表面に設けた弾性
部材が局所的に凹むことで不陸や凸凹を吸収して円滑な
曲線案内ができ、さらに、曲線移動動作のころがり運動
に伴う騒音を低減し、各板金構造体および各弾性部材の
弾性によって大きな振動または縦方向荷重を吸収すると
いう効果を奏する。
【0070】また、本発明に係る三次元案内装置は、上
記曲線案内装置を複数重ねて交差させているので、2つ
の円弧の合成として形成される所定の三次元的な領域内
を自在に移動でき、上記曲線案内装置と同様に簡易な構
成であるので製作が容易で安価なものとなり、かつ薄型
であるので床等の設置場所に沿って置きやすく弾性部材
が三次元案内動作のころがり運動に伴う騒音を吸収して
静音化し、振動や荷重による損傷から保護し、また、広
がりをもつ載置物を安定良く載置させるように広がりを
持たせて配置させることができるようになる。
【0071】したがって、本発明にかかる曲線案内装置
及び三次元案内装置は、スラブと床材との間に介装する
と、大きな水平振動を逃がすことができるとともに効果
的に縦振動を緩衝させることができる。そして地震等の
振動がない状態においては、床材は案内装置の定常位置
に安定的に位置するし、地震等が発生して建物が振動し
ても、スラブと床材との間は案内装置により振動絶縁さ
れ、床材には大きな振動は伝わらないものとすることが
でき、床材はスラブに対して一方向に所定の方向に移動
したのち反転して、これを繰り返して振動を減衰させ、
最終的には案内装置の最下部である定常位置に停止して
床材上に載置した物品に損傷を与えることの少ない免振
床構造を構成できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における有限行程の曲線案内装置の第1
の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示した曲線案内装置のボール転動溝の近
傍を示す部分正面拡大説明図である。
【図3】図1に示した有限行程の曲線案内装置の正面断
面図である。
【図4】曲線案内装置の第2の実施を示す正面断面図で
ある。
【図5】図4に示した曲線案内装置のボール転動溝の近
傍を示す部分正面拡大説明図である。
【図6】本発明における有限行程の三次元案内装置の第
1の実施の形態を示す斜視図である。
【図7】三次元案内装置の第2の実施の形態の概略を示
す図であり(1)は平面図、(2)は正面図である。
【図8】本発明の実施の形態における無限行程の曲線案
内装置を示す斜視図である。
【図9】図8に示した曲線案内装置を示す図8中IX−IX
線端面図である。
【図10】図8に示した曲線案内装置の無限循環路を示
す平面説明図である。
【図11】本発明の実施の形態における無限行程の三次
元案内装置を示す斜視図である。
【図12】図11に示した三次元案内装置を示す部分断
面斜視図である。
【図13】図11に示した三次元案内装置を示す図11
中XI−XI線端面図である。
【図14】建築物の免振床構造の概略を示す図である。
【図15】本発明に係る三次元案内装置を建築物の免振
床構造に使用する例を示す図である。
【図16】本発明に係る三次元案内装置を建築物の免振
床構造に使用する他の例を示す図である。
【符号の説明】
10,50 曲線案内装置 11,52 アウタレール 11a,52a ボール転動溝 11b,52b 横板部 11c,52c 補強部 11d, 52e,52f ボール接触点 11e 端縁 12,51 インナレール 12a,51a ボール転動溝 12b,51b 横板部 12c,51c 補強部 12d,51e,51f ボール接触点 12e,22e,31e 端縁 13,53 弾性部材 14,54 弾性部材 15,55 ボール 16,56 ケージ 51d,52d 斜面 60,70 三次元案内装置 110 曲線案内装置 110a 負荷ボール孔 111,122 軌道レール 111a 底板部 120 三次元案内装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 29/04 - 29/06 B23Q 1/00 - 1/30 B23Q 9/00 - 9/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各側端部が同一半径の円弧を描くように全
    体を長手方向に沿って湾曲形成し、各側端部にボール接
    触点を斜め位置に設けたボール転動溝を延設し、該各ボ
    ール転動溝間には長手方向に延びる補強部を設けた板金
    構造体からなるインナレールと、 上記インナーレール内に収納されるべく、各側端部が同
    一半径の円弧を描くように長手方向に湾曲形成され、各
    側端部にボール接触点を斜め位置に設けたボール転動溝
    を前記インナレールのボール転動溝に対向させて延設
    し、該各ボール転動溝間には長手方向に延びる補強部を
    設けた板金構造体からなるアウタレールと、 前記インナレールと前記アウタレールとの各対向するボ
    ール転動溝の間に介装されて前記アウタレールに沿って
    前記インナレールを移動自在に結合させる多数個のボー
    ルと、 該多数個のボールを所定の間隔で配列させるケージと、 前記インナレールと前記アウタレールとの少なくとも一
    方の取付面側の表面に設けた弾性部材とからなることを
    特徴とする曲線案内装置。
  2. 【請求項2】各側端部が同一半径の円弧を描くように全
    体を長手方向に沿って湾曲形成し、各側端部にボール接
    触点を斜め位置に設けたボール転動溝を延設したインナ
    レールと、上記インナーレール内に収納されるべく各側
    端部が同一半径の円弧を描くように長手方向に湾曲形成
    され、各側端部にボール接触点を斜め位置に設けたボー
    ル転動溝を前記インナレールのボール転動溝に対向させ
    て延設したアウタレールと、前記インナレールと前記ア
    ウタレールとの各対向するボール転動溝の間にケージに
    より所定間隔で配列させて介装し、前記アウタレールに
    沿って前記インナレールを移動自在に結合させる多数個
    のボールとからなる曲線案内装置を複数重ね、その重ね
    た各レールを交差させて固着し、重ねた各レールの間、
    最下位のレールの下部、もしくは最上部のレールの上部
    の少なくともいずれか一方に、弾性部材を被着させたこ
    とを特徴とする三次元案内装置。
  3. 【請求項3】円弧状に形成した軌道レールと、この軌道
    レール上であって軌道レールの円弧の中心側、もしくは
    反対側にボ−ルを介して載置されて前記軌道レールに沿
    って移動する移動体とからなる曲線案内装置において、 前記軌道レールおよび前記移動体は、中央部に設けた横
    板部と、この横板部の両側端から斜め末広がりに折り曲
    げた2つの斜面部とを有する板金構造体からなり、前記
    斜面部の先端には断面略円弧状に湾曲させた負荷ボール
    溝を備え、 これら軌道レールおよび移動体は、両者の各負荷ボール
    溝を対向させて配置するとともに、この対向させた各負
    荷ボール溝間にボ−ルを介装し、 前記移動体には、各斜面部の根元部に形成した無負荷ボ
    ール通路と、この無負荷ボール通路の端部と前記負荷ボ
    ール溝の端部とを連通させる方向転換路により形成され
    たボ−ル循環路を備え、 さらに、前記軌道レールと前記移動体との非対向面側の
    表面の少なくとも一方には弾性部材を被着させたことを
    特徴とする曲線案内装置。
  4. 【請求項4】前記移動体は、2枚の湾曲形成した板材を
    重ね合わせ、その2枚重ねの内側に前記負荷ボール溝と
    前記無負荷ボール通路と前記方向転換路とを形成させる
    ことにより、前記ボール循環路を前記各斜面部に形成さ
    せたことを特徴とする請求項1記載の曲線案内装置。
  5. 【請求項5】交差する無限循環路を備えた移動体と、こ
    の移動体に嵌め合わせて交差方向へ相対的に移動する湾
    曲形成した2つの軌道レールとを備えた三次元案内装置
    において、 前記移動体は、中央部に設けられ、一方向に沿って湾曲
    形成された水平部と、この水平部の両側端から斜め末広
    がりに折り曲げた2つの斜面部とを有し、この各斜面部
    の先端には断面略円弧状に湾曲させた負荷ボール溝を延
    設し、前記各斜面部の根元部には無負荷ボール通路を形
    成し、この無負荷ボール通路の端部と前記負荷ボール溝
    の端部とに方向転換路を連通してボール循環路を形成し
    た板金構造体を2つ備え、この各板金構造体における
    面側の水平部当接させる方向へ向けるとともに前記
    板金構造体の斜面部を互いに交差方向へ向けて、前記各
    板金構造体を一体に固着させ、 前記各軌道レールは、中央部に設けた底板部と、この底
    板部の両側端から斜め末広がりに折り曲げた2つの斜面
    部とを有し、この各斜面部の先端には断面略円弧状に湾
    曲させた負荷ボール溝を備えた板金構造体からなり、 前記各軌道レールおよび前記移動体は、両者の各負荷ボ
    ール溝を対向させて配置するとともに、この対向させた
    各負荷ボール溝間にボールを介装し、 さらに、前記各軌道レールと前記移動体との各板金構造
    体の非対向面側に位置する表面の少なくとも一方には弾
    性部材を被着させたことを特徴とする三次元案内装置。
  6. 【請求項6】前記弾性部材が弾性ゴムまたは弾性プラス
    チックであることを特徴とする請求項1、請求項3、ま
    たは請求項4記載の曲線案内装置もしくは請求項2また
    は請求項5記載の三次元案内装置。
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