JP3333420B2 - 三次元案内装置 - Google Patents

三次元案内装置

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JP3333420B2
JP3333420B2 JP03707297A JP3707297A JP3333420B2 JP 3333420 B2 JP3333420 B2 JP 3333420B2 JP 03707297 A JP03707297 A JP 03707297A JP 3707297 A JP3707297 A JP 3707297A JP 3333420 B2 JP3333420 B2 JP 3333420B2
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博 寺町
嘉一 菅
茂 若生
政志 木本
裕一 石川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元案内装置に
係り、特に免振建築物、免振床構造に使用する免振装置
を構成するのに適した三次元案内装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地震動の性質を考慮して、その影
響をできるだけ小さく抑えるように特に配慮を施した免
振構造を採用した建築物があり、このような免振建築物
として、地盤と建築物との間に地震よって構造物に伝達
される力をできるだけ小さくする免振装置を組み込んだ
ものがある。
【0003】このような免振装置は、例えば、図12に
示すように、建築物301を基礎302に固定すること
なく、基礎302と建築物301との間に、建築物30
1が基礎302上を移動することができる案内装置30
3を組み込み、一定以上の地震力が作用すると、建築物
301が案内装置303上を滑り、一定以上の力が建築
物301に作用しないようにするものである。
【0004】このような、案内装置として、鋼製のコロ
やボールを用いて曲線案内装置や、三次元案内装置を構
成する方法も提案されている。
【0005】この案内装置としては、下向きに凸状とし
た形成した円弧面で形成した案内部を設け、この案内部
に沿った形状に形成した建築物の下端部と上記案内部と
の間に、鋼製のコロを配置してたもの(特開平6−34
6627号参照)や、基礎に下向きに凸状となる球面状
の案内部を設け、この案内部に沿った形状に形成した建
築物の下端部と上記案内部との間に、鋼製の球体を配置
してたもの(特開平5−24823号)である。
【0006】このような曲線案内装置又は三次元案内装
置を使用した免振構造にあっては、地震等の振動がない
状態においては、建物は三次元案内装置等の定常位置に
安定的に位置するし、地震等が発生して地盤が振動して
も、地盤と建物との間は三次元案内装置等により振動絶
縁され、建物には大きな振動は伝わらないものとするこ
とができる。
【0007】そして、地盤の振動がおさまった後には建
物は、地盤に対する振動を減衰していき、三次元案内装
置の定常位置に安定する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここで、従来から提案
されている三次元案内装置は、個々の免振建築物に対応
して設計、制作されるものであり、このような免振建築
物の免振構造に使用する案内装置として使用することが
出来るほど耐荷重性能と円滑な差動性を有する免振構造
の構成ユニットとしての三次元案内装置はなく、その提
供が望まれている。
【0009】そこで、本発明は、大荷重を担うことがで
き、建築物の免振構造に使用することができる三次元案
内装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明において、上記の
課題を解決するための三次元案内装置は、図1乃至図4
に示すように、基台23と、基台23の上側に配置され
た円弧状の軌跡を有する第1曲線案内装置21と、第1
曲線案内装置21の上方に配置され円弧状の軌跡で第1
曲線案内装置21の運動平面と交わる運動平面を有する
第2曲線案内装置22と、第1曲線案内装置21と第2
曲線案内装置22との間に位置し第1曲線案内装置21
と第2曲線案内装置22とを接続する中間部材24とを
備え、上記第1及び第2曲線案内装置21,22は、垂
直方向に所定の曲率で湾曲して形成され、相対向する面
に所定曲率の円弧に沿って形成されたボール転動溝8
1,82を有した軌道レール1と、連結部3とその両端
より伸びる一対の袖部411,412とを有し、かつ両
袖部411,412に上記軌道レール1のボール転動溝
81,82に対応する位置に所定曲率の円弧に沿って形
成されたボール転動溝6,6を有するとともにこのボー
ル転動溝6,6に隣接した無負荷ボール通路8とを有し
たベアリングブロック10と、ベアリングブロック10
の前後両端面に取り付けられ、内面側に上記ボール転動
溝6,6と無負荷ボール通路8,8の各端部間を互いに
連結してボール無限循環通路を形成するボール方向転換
通路15を有した蓋体13と、上記ボール無限循環通路
内を循環し、上記軌道レール1のボール転動溝81,8
2と上記ベアリングブロック10のボール転動溝6,6
との間で荷重を負荷する多数のボール9とを備えたもの
である。
【0011】また本発明の三次元案内装置は、基台23
と、基台23の上側に下に凸な軌跡の第1曲線案内装置
21を介して配置される中間部材24と、中間部材24
の上側に下に凸な軌跡で上記第1曲線案内装置21の運
動平面と交わる運動平面を有する第2曲線案内装置22
を介して配置される移動台25とを備え、上記各曲線案
内装置21,22は、断面略矩形で上側を中心とする所
定半径をもって長手方向に沿って湾曲形成され、湾曲中
心側の上側面71と、この上側面71と相対する下側面
72にボール転動溝81,82を長手方向にそれぞれ形
成した軌道レール1と、連結部3、及び、この連結部の
上下端から水平方向に伸びて、上記軌道レール1の上側
面71と下側面72とに対向配置された第1及び第2袖
部411,412はボール転動溝6,6とボール循環路
7をそれぞれ備え、軌道レール1のボール転動溝81,
82と各袖部411,412のボール転動溝6,6との
間に多数の荷重負荷ボール9を配置し、ボール循環路で
循環させるベアリングブロック10を備え、上記ベアリ
ングブロック10のうち垂直荷重が負荷されない側の第
1の袖部4のボール転動溝並設方向の寸法を垂直荷重が
付加される側の第2の袖部6の寸法より短く構成して、
上記軌道レール1の上側面及び下側面のうち垂直荷重が
負荷されない面を上記ベアリングブロック10から露出
させて水平の取付面部74を形成すると共に、軌道レー
ルを取り付ける部材38に垂直取付面382と、この垂
直取付面の端縁から水平方向に伸びる水平取付面381
とを形成し、この水平取付面831に軌道レール1の上
記取付面部74を当接させつつ、垂直取付面382に軌
道レール1の側面73に取り付けたものである。
【0012】この三次元案内装置において、ブロック取
付部材39に水平取付面391及び垂直取付面392を
形成し、この水平取付面391に上記垂直負荷側袖部を
当接させて、垂直取付面392にベアリングブロックの
連結部3を取付けて構成することができる。
【0013】また、本発明では、基台23と中間部材2
4との間、及び、中間部材24と移動台25との間の少
なくとも一方の間には複数の曲線案内装置を並設するも
のとして構成することができる他、上記三次元案内装置
を構成する曲線案内装置の1つの軌道レールには複数の
ベアリングブロックを設けて構成することができる。
【0014】そして、上記三次元案内装置の各曲線案内
装置における軌道レール1のボール転動溝81(82)
及び袖部411,412のボール転動溝6の断面形状
は、ボール9の半径より僅かに大きい半径寸法の弧を有
し、上記ボール9はこの各ボール転動溝81(82),
6の相対する2点で接触するものとし、ボールの接触個
所を結ぶ直線と荷重が負荷する鉛直線とがなす接触角θ
を鋭角とすることが好適である。
【0015】また、本発明の三次元案内装置では、上記
袖部411,412を袖部本体12と、この袖部41
1,412の移動方向の端部に設けられる蓋体13とで
構成すると共に、上記袖部本体12にボール移送通路1
4を形成し、上記蓋体13に負荷ボール通路5と無負荷
ボール通路8とを連通するボール方向転換通路15を形
成し、上記ボール移送通路14と上記ボール方向転換通
路15とで無負荷ボール通路8を構成することができ
る。
【0016】さらに、上記基台23の下面、上記移動台
25の上面の少なくとも1個所に弾性部材26を設ける
ことや、上記中間部材24を上下の2部材構成とし、上
下の部材の間に弾性部材を配置することができる。
【0017】従って、本発明にかかる三次元案内装置に
よれば基台23と移動台25との間に中間部材24を挟
んで曲線案内装置21,22を上下に2段重ねたもので
あり、この曲線案内装置21,22は、ベアリングブロ
ック10は所定半径に湾曲形成された軌道レール1に沿
って移動するので、ベアリングブロック10は軌道レー
ル1に対して所定の半径を有する円弧状の軌跡で移動す
るのに伴って、多数のボール9が軌道レール1のボール
転動溝81,82とベアリングブロック10のボール転
動溝6とで構成される負荷ボール通路5内を負荷を受け
つつ転動してベアリングブロック10を円弧に沿って円
滑に案内する。
【0018】これにより、本発明に係る三次元案内装置
は全体として、2つの円弧運動を組み合わせた三次元的
な運動ができ、また、この三次元案内装置は大きな荷重
を担うことができる。
【0019】即ち、本発明に係る三次元案内装置におい
て、移動台25と中間部材24、中間部材24と基台2
3との間に設けられた曲線案内装置21,22は上記各
部材をレール取付部材38及びブロック取付部材39と
して取り付けられており、図4に示すように、レール取
付部材38(図4(1)の中間部材24)には、その垂
直取付面382に軌道レール1の側面73が取り付けら
れていると共に、水平取付面381に軌道レール1の垂
直荷重非負荷側(図4(1)の軌道レール上側面71)
の取付面部74に当接させているから、荷重は軌道レー
ル1の側面73と垂直取付面382で支持されるだけで
なく、軌道レール1をレール取付部材38の水平取付面
381で、荷重が垂直に作用する方向に支持することが
でき、軌道レール1をレール取付部材38に強固に取付
けることができる。
【0020】同様に、ブロック取付部材39(図4
(1)の基台23)には、その垂直取付面392にベア
リングブロック10の連結部3が取り付けられていると
共に、水平取付面39hにベアリングブロック10の垂
直荷重非負荷側の袖部411を当接させているから、ベ
アリングブロック10の連結部3と垂直取付面で支持さ
れるだけでなく、ベアリングブロック10とブロック取
付部材39の水平取付面391で、荷重が垂直に作用す
る方向に支持することができ、ベアリングブロック10
をブロック取付部材39に強固に取付けることができ
る。
【0021】そして、三次元案内装置の組み立て状態に
おいては、図4に示すように、軌道レールが取り付けら
れたレール取付部材(図4(1)の中間部材24、図4
(2)の中間部材24)の水平取付面と、ベアリングブ
ロックが取り付けられた、ブロック取付部材(図4
(1)の基台23、図4(2)の移動台25)の水平部
は荷重が作用する鉛直線上に並ぶから、レール取付部材
とブロック取付部材との間の垂直荷重を直接支持するこ
とができ、強固な構造となる。また、垂直荷重は多数の
ボール9に分散されて負荷されるから、それぞれのボー
ルにはそれほど大きな荷重は作用せず、各ボール9は十
分に負荷に耐え、三次元案内装置は全体として大きな荷
重を担うことができる。
【0022】また、複数の曲線案内装置を並設した三次
元案内装置にあっては、三次元案内装置が平面的な広が
りをもっているので、三次元案内装置を安定的に配置で
き、また、荷重が分散されて負荷されるので、より大き
な荷重を担うことができる。
【0023】さらに、本発明では、ボール9の接触角θ
を荷重作用方向に対して鋭角としたから、負荷した垂直
荷重が垂直方向と水平方向とに適度に分力され、荷重を
有効に支持できると共に、軌道レールとベアリングブロ
ックの横方向のがたつきを防止することができる。
【0024】そして、弾性部材を採用した三次元案内装
置にあっては、三次元案内装置に作用する垂直方向の衝
撃的荷重はこの弾性体で吸収され、衝撃的な荷重に耐え
ることができ、例えば、地震の初期振動として垂直振動
が加わり、三次元案内装置上下方向に荷重の変動が発生
したとしても、上記緩衝部材により、この荷重の変動は
緩衝されて、三次元案内装置に衝撃的な荷重が負荷する
ことはなくなり、初期垂直振動により三次元案内装置が
破損するのを防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態にかか
る三次元案内装置の構成を詳細に説明する。
【0026】〔三次元案内装置に使用する曲線案内装
置〕まず、この形態に係る三次元案内装置20の曲線案
内装置21及び曲線案内装置22について詳細に説明す
る。図1及び図2は曲線案内装置21,22を示すもの
である。
【0027】この例の三次元案内装置に使用する曲線案
内装置22,22は、上述したように軌道レール1とベ
アリングブロック10とから構成される。
【0028】軌道レール1は、図1に示すように、断面
略矩形で所定半径をもって長手方向に沿って湾曲形成さ
れ、湾曲中心側の上側面71と、この上側面と相対する
下側面72にボール転動溝81,82を長手方向にそれ
ぞれ形成してなる。
【0029】この例では軌道レール1に設けたボール転
動溝81,82のうち荷重負荷側の上側面71に形成し
たボール転動溝81はボールを3列転動できるものと
し、反対側の下側面72に形成したボール転動溝82は
上記上側面71より少なく、ボールを2列転動できるも
のとしている。
【0030】そして、上記上側面71に3列設けたボー
ル転動溝81は、図11に示すように、3列のうち2列
のボール転動溝の間に凸部75を設け、ボール9を凸部
75の両側から接触させ、また下側面72に2列設けた
ボール転動溝82の間にも凸部76を設けてボール9を
凸部76の両側から接触させるものとしている。
【0031】この例に係る曲線案内装置22は、荷重が
上側面71に作用することを想定しており、上側面71
のボール転動溝81を3列として、下側面72のボール
転動溝82を2列として構成している。なお、このボー
ル転動溝の数は任意に選択することができる。大荷重を
担うためには、軌道レール1及びベアリングブロック1
0は、それぞれ少なくとも4条のボール転動溝を有する
ことが望ましい。
【0032】一方、荷重が下側面72に作用する曲線案
内装置にあっては、下側面72のボール転動溝82を3
列として、上側面71のボール転動溝81を2列として
構成することができる。
【0033】また、これらのボール転動溝81、82と
軌道レールとの湾曲中心とは一致するものとしている。
尚、図中符号16は軌道レール1を基台等に取付けるた
めのボルト貫通孔を示している。
【0034】そして、この軌道レール1に嵌合されるベ
アリングブロック10は、図2に示すように、連結部
3、及び、この連結部の両端から垂直方向に延設され、
この軌道レール1の上側面71と下側面72とに対向配
置された上下2つの袖部411,412で凹部17を有
して略コ字状に形成されており、この凹部に上記軌道レ
ール1を抱き込む。そして、この例では、ベアリングブ
ロックの2つの袖部411,412のうち垂直荷重が負
荷しない側の袖部412の負荷ボール並設方向の寸法D
1を垂直荷重が負荷する側の袖部411の寸法D2より
短くして、上記軌道レールの垂直荷重が負荷しない側の
下側面71の端縁の面を露出させて水平方向の取付面部
74を形成している。
【0035】袖部411,412は、図2に示すよう
に、その内面側に上記軌道レール1のボール転動溝8
1,82とで負荷ボール通路5を形成するボール転動溝
6を備え、さらに、これら負荷ボール通路5とでボール
循環路7を形成する無負荷ボール通路8を備えている。
【0036】この例では、図1に示すように、ベアリン
グブロック10は、袖部411,412を袖部本体12
と、袖部411,412の移動方向の端部に設けられる
蓋体13とで構成し、上記袖部本体12にボール移送通
路14を形成して、上記蓋体13に上記負荷ボール通路
5と上記ボール移送通路14とを連通するボール方向転
換通路15を形成している。
【0037】このボール方向転換通路15は、図1に示
すように、ボール9が半円弧状の軌跡を描いてその移動
方向を反転して移動する通路であり、半環形状をなして
いる。
【0038】これにより、上記ボール移送通路14と上
記ボール方向転換通路15とで無負荷ボール通路8を構
成する。そして、上記ボール循環路7内に多数のボール
9を充填して、負荷ボール通路にボール9を配置させ
て、ベアリングブロック10または軌道レール1にかか
る荷重を分散して担いつつ転動し、軌道レール1にそっ
てベアリングブロック10を案内する。
【0039】この例において、この負荷ボール通路5を
構成する各ボール転動溝81,82,6の断面形状は、
上記ボール9の半径より僅かに大きい半径寸法の弧を有
し、上記ボール9はこの各ボール転動溝81,82,6
に一個所で接触して、1つのボール9は、図2に示すよ
うに相対する位置にある2点で負荷通路5に接触して転
動する。この時軌道レールの凸部をはさむ2つのボール
の接触角は図2に示すように外開きとし、その接触角θ
を鋭角である略30度としている。これにより、負荷し
た垂直荷重を垂直方向と水平方向とに適度に分力して、
荷重を有効に支持できると共に、軌道レールとベアリン
グブロックの横方向のがたつきを防止することができ
る。
【0040】本例では、ベアリングブロック10の移動
に応じて、上記負荷ボール通路5内を転動して負荷ボー
ル通路5の一端部に至ったボール9は、蓋体13のボー
ル方向転換通路15及びボール移送通路14からなる無
負荷ボール通路8を経て、負荷ボール通路5の反対側の
端部に戻るように循環することができる他、負荷ボール
通路5と無負荷ボール通路8との間を自由に往復してベ
アリングブロック10を案内する。尚、図中符号18は
ベアリングブロック10への部材固定用のボルト孔を示
している。
【0041】このように、曲線案内装置22において、
ベアリングブロック10と軌道レール1との間には、ボ
ール9の転がり摩擦しか作用せず、ベアリングブロック
10は軌道レール1にそって円滑に移動する。このと
き、荷重は、多数のボールに分散されて負荷されるか
ら、それぞれのボールにはそれほど大きな荷重は作用せ
ず、各ボール9は十分に負荷に耐え、曲線案内装置は大
きな荷重を担うことができる。
【0042】また、この曲線案内装置によればボール9
は負荷ボール通路において軌道レール1の突起75,7
6を挟み込んでいるから軌道レール1とベアリングブロ
ック10の上下方向又はボール9に案内されて移動する
方向以外の水平方向の相対移動は、確実に防止され、移
動台は回転力に対応することができる他、ベアリングブ
ロック10のがたつきや振れを防止して所望の円弧状の
軌跡に沿ってのみ円滑に作動する。
【0043】〔第1の実施の形態〕次に、第1の実施の
形態に係る三次元案内装置について説明する。本例の三
次元案内装置20は、図3及び図4に示すように、基台
23と、基台23の上側に下に凸な軌跡の下側の曲線案
内装置21を介して配置される中間部材24と、中間部
材24の上側に下に凸な軌跡で上記曲線案内装置21の
運動平面と交わる運動平面を有する上側の曲線案内装置
22を介して配置される移動台25とからなる。
【0044】本例では、曲線案内装置21及び曲線案内
装置22の構造は上述したものと同一である。
【0045】基台23は、垂直部231と水平部232
とで断面略L字状に形成した部材であり、下側の曲線案
内装置21に対してブロック取付部材39となる。ま
た、中間部材24は2つの垂直取付板部材241,24
2を直交させて、上下に取り付けた構造で下側の曲線案
内装置21に対してレール取付部材38となり、且つ、
上側の曲線案内装置22に対してレール取付部材39と
なる。さらに、移動台25は垂直部251と水平部25
2とで断面略L字状に形成した部材であり、上側曲線案
内装置22に対してブロック取付部材39となる。
【0046】次に図4(1),(2)に基づいて、基台
23、下側の曲線案内装置21及び中間部材23の取付
関係について説明する。前記下側の曲線案内装置21
は、軌道レール1にレール取付部材39としての中間部
材24の下側の垂直取付板部材241を接続し、ベアリ
ングブロック10にブロック取付部材39としての基台
23を接続している。この場合垂直荷重は、主に軌道レ
ール1の下側面72と、ベアリングブロック10の下側
の袖部411に負荷する。
【0047】そして、この例では基台23の水平部23
1の上面を水平取付面391、垂直部232の内側面を
垂直取付面392として、水平取付面391に下側の袖
部411を当接させて、垂直取付面392にベアリング
ブロックの連結部3を取付けている。
【0048】また、この例では中間部材24の下側の垂
直取付部材241に断面矩形の切欠き部を設けて垂直取
付面382とこの垂直取付面382の上端縁から水平方
向に伸びる水平取付面381とを形成し、この水平取付
面381に軌道レール1の上側面71の取付面部74を
当接させて、垂直取付面382に軌道レールの側面73
を取り付ている。尚、この基台23の水平部23bをゴ
ム、硬質合成樹脂等の弾性部材26を介して基礎60に
取付けるものとしている。
【0049】次に、図4(2)に基づいて、中間部材2
4、上側の曲線案内装置22及び移動台25の取付関係
について説明する。この取付関係は上記基台23、下側
の曲線案内装置21及び中間部材24の取付関係を上下
に逆転した構造となる。即ち、前記上側の曲線案内装置
22は、軌道レール1にレール取付部材39としての中
間部材24の上側の垂直取付板部材242を接続し、ベ
アリングブロック10にブロック取付部材39としての
移動台25を接続している。
【0050】この場合垂直荷重は、主に軌道レール1の
上側面72と、ベアリングブロック10の上側の袖部4
12に負荷するため、軌道レール1の上側面71に設け
るボール転動面の数を3とし、下側面72に設けるボー
ル転動面の数を2としている。
【0051】そして、移動台25の水平部251の上面
を水平取付面391、垂直部252の内側面を垂直取付
面392として、水平取付面391に上側の袖部412
を当接させて、垂直取付面392にベアリングブロック
の連結部3を取付けると共に、中間部材24の上側の垂
直取付部材242に断面矩形の切欠き部を設けて垂直取
付面382とこの垂直取付面382の下端縁から水平方
向に伸びる水平取付面381とを形成し、この水平取付
面381に軌道レール1の下側面72の取付面部74を
当接させて、垂直取付面382に軌道レールの側面73
を取り付ている。なお、この移動台25の水平部252
はゴム、硬質合成樹脂等の弾性部材26を介して建築物
61に取付けられる。
【0052】このような構造により、下側の曲線案内装
置21と上側の曲線案内装置22とは中間部材24を介
して直交するように連結されることとなる。また、この
例では、曲線案内装置21の軌道レール1の湾曲中心
と、曲線案内装置22の軌道レール1の湾曲中心とを一
致するものとして、それぞれの軌道レールの湾曲半径を
選択しているため、三次元案内装置は全体として、下に
凸の球面に沿って案内するものとする。
【0053】従って、本実施の形態に係る三次元案内装
置は上記曲線案内装置を上下に2段重ねたものであるか
ら、移動台25は基台に対して、2つの円弧運動を組み
合わせた三次元的な運動ができる。
【0054】また、本形態に係る三次元案内装置にあっ
ては、基台23、曲線案内装置21、中間部材24、曲
線案内装置22を上述のような構造で組み合わせている
ものであるから、各曲線案内装置21,22の軌道レー
ル1において、荷重は軌道レール1の側面73と垂直取
付面382で支持されるだけでなく、軌道レール1をレ
ール取付部材38の水平取付面381で、荷重が垂直に
作用する方向に支持することができ、軌道レール1をレ
ール取付部材38に強固に取付けることができ、さら
に、荷重は、ベアリングブロック10において、ベアリ
ングブロック10の連結部3とブロック取付部材39の
垂直取付面392で支持されるだけでなく、ベアリング
ブロック10と水平取付面391で、荷重が垂直に作用
する方向に支持することができ、ベアリングブロック1
0をブロック取付部材39に強固に取付けることができ
る。
【0055】さらに、レール取付部材の水平取付面と、
ブロック取付部の水平部は荷重が作用する鉛直線上に並
ぶから、レール取付部材とブロック取付部材との間の垂
直荷重を直接支持することができ、強固な構造とするこ
とができる。また、三次元案内装置の基台23の下部及
び移動台25の上部に弾性部材26を配置しているから
三次元案内装置に作用する垂直方向の衝撃的荷重はこの
弾性体で吸収され、衝撃的な荷重に耐えることができ
る。
【0056】ここで、この例に示す三次元案内装置の使
用例を説明する。第1の使用例は、図13に示すよう
に、建物301と基礎302との間に設けた複数の三次
元案内装置の案内軌跡である円弧の中心を1つの点Oと
するように、各三次元案内装置の案内半径及び取付位置
を調整して取付けるものである。
【0057】この場合には、建物301は地震振動によ
り、上記点Oを中心とする球面上を振動することとな
る。また、第2の使用例は、図14に示すように、各三
次元案内装置303の案内軌跡である球面の中心を1点
とすることなくそれぞれ別に設定し、建物に取付けるも
のである。この場合には建物301と各三次元案内装置
303との間には振動時における建物301と三次元案
内装置303との間に発生する傾きを許容する揺動機構
304を設ける必要がある。この揺動機構304として
は、球面継手等のヒンジ装置、ゴム等の弾性体により構
成したものを使用することができる。
【0058】〔第1の実施の形態の変形例〕図5
(1),(2)は本実施の形態の変形例を示す概略図で
ある。この例に係る三次元案内装置30と、上記第1の
例に係る三次元案内装置20との違いは、三次元案内装
置30の下側において曲線案内装置31の軌道レール1
を基台33に取り付けて基礎60に固定する一方、中間
部材34で曲線案内装置31のベアリングブロック10
と上側の曲線案内装置32の軌道レール1とを接続して
いる点である。
【0059】従って、この例では、基台33は、下側の
曲線案内装置31に対してレール取付部材39となり、
中間部材34は下側の曲線案内装置31に対してブロッ
ク取付部材39、かつ、上側の曲線案内装置22に対し
てレール取付部材38となり、さらに、移動台35は上
側曲線案内装置32に対してブロック取付部材39とな
る。そして、その他の基本構成は、上記図2に示した三
次元案内装置と同一であり、また、各曲線案内装置3
1,32の構成は上述した曲線案内装置と同一である。
【0060】図6(1),(2)は、本実施の形態の第
3変形例を示す概略図である。この例に係る三次元案内
装置40と、上記第1の例に係る三次元案内装置20と
の違いは、三次元案内装置30の上側において曲線案内
装置42の軌道レール1を移動台45に取り付けて建築
物61に固定する一方、中間部材44で曲線案内装置4
2のベアリングブロック10とした側の曲線案内装置4
2の軌道レール1とを接続している点である。
【0061】従って、この例では、基台43は、下側の
曲線案内装置41に対してブロック取付部材39とな
り、中間部材44は下側の曲線案内装置41に対してレ
ール取付部材38、かつ、上側の曲線案内装置42に対
してブロック取付部材39となり、さらに、移動台45
は上側曲線案内装置42に対して基台レール取付部材3
8となる。そして、その他の基本構成、上記図1に示し
た三次元案内装置と同一であり、また、各曲線案内装置
41,42の構成は上述した曲線案内装置と同一であ
る。
【0062】図7(1),(2)は、本実施の形態の第
3変形例を示す概略図である。この例に係る三次元案内
装置50と、上記第1の例に係る三次元案内装置20と
の違いは、三次元案内装置30の下側において曲線案内
装置51の軌道レール1を基台53に取り付けて基礎6
1に固定する一方、中間部材54に下側曲線案内装置5
1のベアリングブロック10と上側の曲線案内装置52
のベアリングブロック10を固定し、さらに、上側の曲
線案内装置52の軌道レール1を移動台55に取り付け
て建築物61に固定している点である。
【0063】従って、この例では、基台53は、下側の
曲線案内装置51に対してレール取付部材38となり、
中間部材54は下側の曲線案内装置51に対してブロッ
ク取付部材39、かつ、上側の曲線案内装置52に対し
てブロック取付部材39となり、さらに、移動台55は
上側曲線案内装置52に対してレール取付部材39とな
る。そして、その他の基本構成、上記図1に示した三次
元案内装置と同一であり、また、各曲線案内装置51,
52の構成は上述した曲線案内装置と同一である。
【0064】これらの各変形例でも、上述した三次元案
内装置の形態と同様に基台及び移動台には弾性部材26
を取り付け、基礎60及び建築物61の間に配置して建
築物の免振構造を構成することができる。
【0065】尚、上記の各例において、曲線案内装置の
ベアリングブロック10は各軌道レールに付いて1個設
けるように構成したが、各軌道レール1について複数設
けるようにし、複数のベアリングブロック10を連結し
て構成するようにしてもよい。
【0066】〔第2の実施の形態〕次に本発明にかかる
三次元案内装置の第2の実施の形態を説明する。この形
態は、上記第1の形態の三次元案内装置の、基台と中間
部材の間、中間部材と移動台とのあいだに設けた曲線案
内装置をそれぞれ2台とし、各曲線案内装置のベアリン
グブロックを2つとしたものに相当し、基台、中間部材
及び移動台の構成が異なるだけで、軌道レール1及びベ
アリングブロック10の構成は図1及び図2に示したも
のと同一の構成のものを使用している。即ち、本実施の
形態において、三次元案内装置100は、図8に示すよ
うに、基台105に、2つの曲線案内装置103,10
3を取り付け、さらにこの上に中間部材106を介して
2つの曲線案内装置104,104を取り付け、この曲
線案内装置104,104に移動台107を取り付けた
ものである。
【0067】この例では基台105は平板部108とこ
の平板部108の両端に平行に立設した垂直部109と
からなる断面略コ字状部材で、ブロック取付部材39を
構成する。そして、それぞれの垂直部109に2つのベ
アリングブロック10を一組として所定の間隔をあけ、
1つの軌道レール1が嵌合できるよう、所定の角度位置
に取り付けている。この例では、平板部108上にスペ
ーサを取り付け、ベアリングブロック10の下側袖部4
12が当接する水平部391を形成すると共に、垂直部
109の内面を垂直取付面392として、ベアリングブ
ロック10を取り付けており、ベアリングブロック10
からの荷重が直接平板部108に伝達される。そして、
このベアリングブロック体10に嵌合する2本の軌道レ
ール1を中間部材106に接続している。
【0068】この中間部材106は、2枚平行に配置し
た下側垂直板材110に2枚の上側垂直板材を井桁状に
組付けたもので、下側垂直板材110を下側曲線案内装
置のレール取付部材として2本の軌道レール1を取り付
け、上側垂直板材111を上側の曲線案内装置104の
レール取付部材38として曲線案内装置104の2本の
軌道レール1を取り付けている。そして2本の下側垂直
板材110には、上述した第1の実施の形態にかかる中
間部材の下側垂直部材と同様に垂直取付面382と水平
取付面381とを形成し、軌道レール1の下側面72の
露出部を上記水平取付面381に接合すると共に、側面
73を上記垂直取付材110に取付けるものとしてい
る。また2本の上側垂直板材106にも同様に、垂直取
付面382と水平取付面381とを形成し、上側の曲線
案内装置104の軌道レール1の下側面72の露出部を
上記水平取付面381に接合すると共に、側面73を上
記垂直取付面382に取付けるものとしている。
【0069】そして、この軌道レール体101には移動
台107に取り付けられた2つ1組のベアリングブロッ
ク10を2組からなるベアリングブロック体102が嵌
合している。移動台107は2枚平行に配置した垂直部
112に平板部113を取り付けて構成したもので、そ
れぞれの垂直部材114に2つのベアリングブロック1
0を一組として、所定の間隔をあけ、1つの軌道レール
1が嵌合できるよう、所定の角度位置に取り付けてい
る。即ち、移動台107の構造は、上記基台105を上
下方向に逆にし、水平方向に90度回転したものに相当
する。尚、図中符号26は基台105及び移動台107
の平板部108,115面に設けた弾性部材である。
【0070】そして、この例では、曲線案内装置103
の軌道レール1の湾曲中心と、曲線案内装置104の軌
道レール1の湾曲中心とを一致するものとして、それぞ
れの軌道レールの湾曲半径を選択しているため、移動台
107は基台105に対して下に凸の球面に沿って案内
される。
【0071】本実施の形態においては、上記第1の実施
の形態において説明した動作が、基台105と中間部材
106との間及び中間部材106と移動台107との間
において同様に営まれるから、三次元案内装置を高荷重
で使用することができ、円滑な作動をするものとするこ
とができ、さらに弾性部材により縦方向の振動を吸収す
ることができる。
【0072】加えて、本実施の形態の三次元案内装置1
00にあっては、三次元案内装置が平面的な広がりをも
って構成されているので、三次元案内装置を安定的に配
置でき、また、曲線案内装置を2つを1組として三次元
案内装置を構成しているので荷重が分散されて負荷され
るので、より大きな荷重を担うことができ建築物の免振
構造に使用するのに最適である。
【0073】〔第2の実施の形態の変形例〕図9
(1),(2)は本実施の形態の変形例を示す概略図で
ある。この例に係る三次元案内装置120は、基台12
5をレール取付部材38とし、2台の曲線案内装置12
3の軌道レール1を取り付けて基礎に固定している。ま
た、中間部材126を下側の2台の曲線案内装置のブロ
ック取付部材39として2台の曲線案内装置123の各
2つ合計4つのベアリングブロック10を取付けると共
に、上側の2台の曲線案内装置124のレール取付部材
38として2本の軌道レール1を接続している。そし
て、移動台127を上側の2台の曲線案内装置124の
ブロック取付部材として、各曲線案内装置124の各2
つのベアリングブロック10を取り付けている。
【0074】図10は本実施の形態の第2変形例を示す
概略図である。この例に係る三次元案内装置130は、
基台135をブロック取付部材39とし、下側の2台の
曲線案内装置133の各2つ、合計4つのベアリングブ
ロック10を取り付けて基礎に固定している。また、中
間部材136を下側の2台の曲線案内装置の軌道レール
取付38として2台の曲線案内装置133の2本の軌道
レール1を取付けると共に、上側の2台の曲線案内装置
134のブロック取付部材39としてとして上側の2台
の曲線案内装置134の各2つ、合計4つのベアリング
ブロック10を取り付けている。そして、移動台137
を上側の2台の曲線案内装置134のレール取付部材3
8として、各曲線案内装置134の2本の軌道レール1
を取り付けている。
【0075】図11は本実施の形態の第3変形例を示す
概略図である。この例に係る三次元案内装置140は、
基台145を下側の2台の曲線案内装置143のレール
取付部材38とし、2本の軌道レール1を取り付けて基
礎に固定している。また、中間部材146を下側の2台
の曲線案内装置のブロック取付部材39として下側の2
台の曲線案内装置143の各2つ、合計4つのベアリン
グブロック10を取り付けると共に、上側の2台の曲線
案内装置144のブロック取付部材39として上側の2
台の曲線案内装置144の各2つ、合計4つのベアリン
グブロック10を取り付けている。そして、移動台14
7を上側の2台の曲線案内装置144のレール取付部材
38として、各曲線案内装置144の2本の軌道レール
1を取り付けている。
【0076】また、上記各変形例も、上述した第2の三
次元案内装置の実施の形態と同様に基台及び移動台には
弾性部材26を取り付け、基礎60及び建築物61の間
に配置して建築物の免振構造を構成することができる。
【0077】〔第3の実施の形態〕次に、第3の実施の
形態に係る三次元案内装置について説明する。図15及
び図16は第3の実施の形態に係る三次元案内装置を示
す図であり、図15は正面図、図16は図15のXVI矢
視図である。本例の三次元案内装置は、図15及び図1
6に示すように、基台23と、基台23の上側に配置さ
れた円弧状の軌跡を有する第1曲線案内装置21と、第
1曲線案内装置の上方に配置され円弧状の軌跡で上記第
1曲線案内装置21の運動平面と交わる運動平面を有す
る第2曲線案内装置22と、第1曲線案内装置21と第
2曲線案内装置22との間に位置し第1曲線案内装置2
1と第2曲線案内装置22とを接続する中間部材24と
から構成されている。第2曲線案内装置22上に建築物
を積載する移動台25が固定されている。本例において
は、中間部材24はユニバーサルジョイントから構成さ
れており、第1曲線案内装置21と第2曲線案内装置2
2との間の傾斜を吸収するようになっている。本例にお
ける中間部材としては、ユニバーサルジョイント以外
に、球面軸受、バネ、ゴム等の弾性体などでもよい。
【0078】第1曲線案内装置21及び第2曲線案内装
置22は、同一の構成からなり、互いにベアリングブロ
ック10の上面が対向するように配置されている。図1
7乃至図20は第1曲線案内装置21および第2曲線案
内装置22の詳細を示す図であり、図17は斜視図、図
18は図17の要部拡大図、図19は図17のXIX−XIX
線断面図、図20はベアリングブロックに形成されたボ
ール転動溝を示す斜視図である。
【0079】図17に示すように、第1(第2)曲線案
内装置21(22)は、垂直方向に所定の曲率で湾曲し
て形成された曲線軌道レール1と、曲線軌道レール1に
多数のボール9を介して摺動自在に支持された無限ボー
ル循環路を形成したベアリングブロック10とから構成
されている。
【0080】曲線軌道レール1は、断面略矩形で垂直方
向に所定曲率をもって円弧状に形成されている。曲線軌
道レール1は、曲率中心Oが垂直方向の上方にあり、曲
率半径がRに設定されており、曲線軌道レール1の上面
1aが凹面、下面1bが凸面になっている。
【0081】図18および図19に示すように、曲線軌
道レール1の左右両側面1c,1dには、所定曲率の円
弧に沿って上下一対のボール転動溝111,112が形
成されている。ベアリングブロック10は連結部3とそ
の両側より下方に向けて垂下する左右一対の袖部41
1,412とを有して下面側に凹部を備えている。そし
て、ベアリングブロック10の両袖部411,412に
は、前記曲線軌道レール1のボール転動溝111,11
2に対応する位置に所定曲率の円弧(曲率半径R)に沿
って上下一対のボール転動溝221,222が形成され
ている。
【0082】また、ベアリングブロック10には、上記
上下一対のボール転動溝221,222に隣接して、か
つ、これらボール転動溝221,222に対応して上下
一対の無負荷ボール穴223,224が形成されてい
る。ベアリングブロック10の前後両端面には、図18
に示すように、内面側に前記ボール転動溝121,12
2と無負荷ボール穴223,224の各端部間を互いに
連結して無限循環通路を形成するボール方向転換通路1
5を有した蓋体13,13が取付けられている。そし
て、上記多数のボール9は、各無限循環通路内を循環
し、曲線軌道レール1のボール転動溝111,112と
ベアリングブロック10のボール転動溝221,222
との間で荷重を負荷しながら転走するようになってい
る。また、図19に示すように、ベアリングブロック1
0の凹部内には、一対の下部側保持プレート116a,
116aおよび上部側保持プレート116bが固定され
ており、これら保持プレート116a,116bにより
ボール9がベアリングブロック10に保持されるように
なっている。
【0083】上記ボール転動溝111,112,22
1,222の転動面は、ボール半径よりも大きい半径で
曲面状に形成されたサーキュラー溝からなり、各ボール
転動溝111,112,221,222はボール9が接
触転動する接触面を一面のみ有している。そして、ボー
ル9と相対向するボール転動溝111,221又は11
2,222の接触点とを結ぶ接触角線は、荷重作用方向
に対していずれも45°の角度に設定されている。
【0084】本実施例においては、図19に示すように
ベアリングブロック10の上面に重量物70(仮想線で
示す)を搭載した場合、重量物70の重量Wは、ベアリ
ングブロック10および軌道レール1の中央部に垂直方
向から作用し、かつベアリングブロック10および軌道
レール1のボール転動溝111,112,221,22
2に等分に負荷されるため、ベアリングブロック10お
よび軌道レール1に曲げモーメントが作用することがな
い。
【0085】図20は本発明のベアリングブロック10
に形成された上下のボール転動溝221,222を示す
斜視図である。ボール転動溝221,222は垂直方向
に所定の曲率で円弧状に形成されており、これらボール
転動溝221,222は下に凸状になっている。ボール
転動溝221,222は、曲率中心Oが垂直方向の上方
にあり、曲率半径がRに設定されている。そして、ボー
ル転動溝221,222の溝深さは、ベアリングブロッ
ク10の長手方向に沿って均一である。また、曲線軌道
レール1の両側面1c,1dに形成されたボール転動溝
111,112も垂直方向に所定の曲率(曲率半径R)
で円弧状に形成されている。
【0086】〔第3の実施の形態の変形例〕本発明に係
る曲線案内装置の第3の実施の形態の変形例を図21乃
至図23を参照して説明する。図21は第1(第2)曲
線案内装置の断面図、図22は第1(第2)曲線案内装
置の斜視図である。図21および図22に示す実施例に
おいて、図17乃至図20に示す実施例と同様の作用を
なす要素は同一の符号を用いて説明する。
【0087】本実施例における曲線軌道レール1および
ベアリングブロック10の主要構成は、図17乃至図2
1に示す実施例と同様であるが、ボール転動溝の構成の
みが異なる。即ち、本実施例の曲線案内装置において
は、図21および図22に示すように、曲線軌道レール
1の上側ボール転動溝111はレール上面1aに形成さ
れ、ベアリングブロック10の上側ボール転動溝221
は連結部3の下面に形成されている。また、曲線軌道レ
ール1の左右両側面1c,1dには、所定曲率の円弧に
沿って下側ボール転動溝112が形成されている。ベア
リングブロック10の両袖部411,412には、曲線
軌道レール1の下側ボール転動溝112に対応する位置
に所定曲率の円弧にそって下側ボール転動溝222が形
成されている。その他の構成は図17乃至図20に示す
実施例と同様である。
【0088】ボール9と相対向する上側ボール転動溝1
11,221の接触点を結ぶ接触角線は鉛直方向(荷重
作用方向)に設定されている。また、ボール9と相対向
する下側ボール転動溝112,222の接触点を結ぶ接
触角線は水平線に対して30°の角度に設定されてい
る。
【0089】図23は本発明のベアリングブロック10
の連結部3および袖部411に形成された上下のボール
転動溝221,222を示す斜視図である。上下ボール
転動溝221,222は垂直方向に所定の曲率(曲率半
径R)で円弧状に形成されており、これらボール転動溝
221,222は下に凸状になっている。
【0090】〔第3の実施の形態の第2変形例〕本発明
に係る三次元案内装置の第3の実施の形態の第2変形例
を図24乃至図26を参照して説明する。図24は曲線
案内装置の断面図、図25は曲線案内装置の斜視図であ
る。図24および図25に示す実施例において、図21
乃至図23に示す実施例と同様の作用をなす要素は同一
の符号を用いて説明する。
【0091】本実施例における曲線軌道レール1および
ベアリングブロック10の主要構成は、図21乃至図2
3に示す実施例と同様であるが、ボール転動溝の構成の
みが異なる。即ち、本実施例の曲線案内装置において
は、図24および図25に示すように、曲線軌道レール
1のレール上面1aには、軌道レール1に沿って並列し
て短かい円柱状のローラ18が転送するローラ転動面1
11aが形成されている。ベアリングブロック10の連
結部3の下面には、軌道レール1の上面1aのボール転
動溝111aに対応する位置に所定曲率の円弧(曲率半
径r)に沿って並列してローラ転動面221a,221
aが形成されている。またベアリングブロック10の上
面にはローラ18用の無負荷ローラ穴223a,223
aが形成されている。
【0092】また、曲線軌道レール1の左右両側面1
c,1dには、所定曲率の円弧に沿って下側ボール転動
溝112が形成されている。ベアリングブロック10の
両袖部411,412には、曲線軌道レール1の下側ボ
ール転動溝112に対応する位置に所定曲率の円弧にそ
って下側ボール転動溝222が形成されている。その他
の構成は図21乃至図23に示す実施例と同様である。
ローラ18と相対向するローラ転動面111a,221
aの接触点を結ぶ接触角線は鉛直方向(荷重作用方向)
に設定されている。また、ボール9と相対向する下側ボ
ール転動溝112,222の接触点を結ぶ接触角線は水
平線に対して30°の角度に設定されている。
【0093】本実施例においては、2条のボール列と2
条のローラ列でラジアル負荷を支承し、かつ転動体に短
かい円柱状のローラを使用しているため、ラジアル負荷
能力が極めて高く、重荷重を支承することができるとと
もに高剛性を実現することができる。
【0094】図26は本発明のベアリングブロック10
の連結部3および袖部411に形成されたローラ転動面
221aおよびボール転動溝222を示す斜視図であ
る。ローラ転動面221aおよびボール転動溝222は
垂直方向に所定の曲率(曲率半径r)で円弧状に形成さ
れており、これらローラ転動面221aおよびボール転
動溝222は下に凸状になっている。
【0095】以上説明した第3の実施の形態及びその変
形例によれば、建造物の荷重によって、ベアリングブロ
ックおよび曲線軌道レールに曲げモーメントが作用する
ことがないため、積載物が重量物であっても、ベアリン
グブロックの変形がなく、又曲線軌道レールがうねるこ
とがなく、高精度の垂直方向の円弧運動の案内が可能と
なる。また4条のボール列、または2条のボール列と2
条のローラ列によってラジアル負荷をラジアル支承する
ことができるため、ラジアル負荷能力が極めて高い案内
装置とすることができる。したがって、建造物を支持す
る免震装置に好適な構造とすることができる。また、本
形態によれば、第1曲線案内装置21と第2曲線案内装
置22の間に位置する中間部材24をフレキシブルジョ
イントとすることにより移動台25上に建築物を直接固
定することができる。
【0096】図27は本発明の第3の実施の形態及びそ
の変形例に好適に適用される中間部材24の一例を示す
分解斜視図である。本例における中間部材24はユニバ
ーサルジョイントから構成されている。即ち、図27に
示すように、中間部材24は、上下一対のヨーク部材2
41,242と、一対のヨーク部材241,242を連
結する直交した2つの軸線LX,LYを有する十字軸24
3によって構成されている。ヨーク部材241,242
は、それぞれベアリングブロック10に固定されるフラ
ンジ241a,242aと、フランジ241a,242
aに一体に形成されたヨーク241b,242bとから
構成されている。前記十字軸243の軸端部はヨーク2
41b,242bの穴241h,242hに回転自在に
挿入され、これにより上下一対のヨーク部材241,2
42は連結される。
【0097】上述の構成からなる中間部材24によれ
ば、上下のベアリングブロック10,10間でトルクを
伝達することができ、また上下のベアリングブロック1
0,10間で相互に自由に姿勢を変更することができ、
さらにヨーク241b,242bに対して十字軸243
の軸端部が挿入されているため上下のベアリングブロッ
ク10,10が分離されることなくしっかりと連結する
ことができる。
【0098】図27に示す、ユニバーサルジョイントか
らなる中間部材24を免震装置に適用する場合には、十
字軸243の一方の軸線LXを一方の曲線軌道レール1
の軸方向と一致させ、十字軸243の他方の軸線LY
他方の曲線軌道レール1の軸方向と一致させる。これに
より中間部材24の傾斜傾き方向と上下の曲線軌道レー
ル1,1の軸方向とを一致させることができる。
【0099】したがって、建築物が、地殻の変動による
地震により基盤が揺れた場合、その加速度により建築物
は、上下の曲線軌道レール1,1に沿って、移動するこ
とになる。地震の揺れの方向は、任意の方向であるが、
その加速度は、軌道レール1,1のXY方向に分解され
るからである。この場合、建築物が揺れても、傾斜吸収
機能を有する中間部材24により建築物の水平を維持す
ることができる。また、上下の曲線軌道レール1,1を
常に直交した方向に維持することができるため、建築物
の下部へ配設固定する際に、複数の三次元案内装置の方
向性を合わせることがきわめて容易である。即ち、基盤
側の複数の曲線軌道レール1の方向性さえ合わせれば、
建築物側の曲線軌道レール1の方向性は必然的に決定さ
れ、方向性を合わせる作業の必要がない。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる三
次元案内装置は基台と中間部材の間、中間部材と移動台
の間にそれぞれ曲線案内装置を配置したものであり、こ
の曲線案内装置は、ベアリングブロックは軌道レールに
対して所定の半径を有する円弧状の軌跡で円滑に移動
し、三次元案内装置は全体として、2つの円弧運動を組
み合わせた三次元的軌跡で自由に移動できる三次元案内
装置を構成することができる。
【0101】また三次元案内装置を構成する各曲線案内
装置の軌道レール及びベアリングブロックは、基台、中
間部材及び移動台を構成する取付部材に垂直取付面で支
持されるだけでなく水平取付面でも支えられるから荷重
を確実に支持することができ、三次元案内装置において
は、各取付部の水平部は荷重が作用する鉛直線上に並ぶ
から、レール取付部材とブロック取付部材との間の垂直
荷重を直接支持することができ、強固な構造とすること
ができる。このため、三次元案内装置を高荷重で使用す
ることができ、円滑な作動をするものとでき、建築物の
免振構造に使用することができるものすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る三次元案内装置に使用する曲線案
内装置の基本構成を示す一部断面平面図である。
【図2】図1に示した曲線案内装置の図1中のII−II線
断面図である。
【図3】本発明に係る三次元案内装置の第1の実施の形
態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る三次元案内装置の第1の実施の形
態を示す図であり、(1)は部分断面正面図、(2)は
(1)のX方向からの部分断面側面図である。
【図5】本発明に係る三次元案内装置の第1の実施の形
態の第1の変形例を示す概略図であり、(1)は部分断
面正面図、(2)は(1)のX方向からの部分断面側面
図である。
【図6】本発明に係る三次元案内装置の第1の実施の形
態の第2の変形例を示す概略図であり、(1)は部分断
面正面図、(2)は(1)のX方向からの部分断面側面
図である。
【図7】本発明に係る三次元案内装置の第2の実施の形
態の第3の変形例を示す概略図であり、(1)は部分断
面正面図、(2)は(1)のX方向からの部分断面側面
図である。
【図8】本発明に係る三次元案内装置の第2の実施の形
態を示す概略図であり、(1)は部分断面正面図、
(2)は(1)のX方向からの部分断面側面図である。
【図9】本発明に係る三次元案内装置の第2の実施の形
態の第1の変形例を示す概略図であり、(1)は部分断
面正面図、(2)は(1)のX方向からの部分断面側面
図である。
【図10】本発明に係る三次元案内装置の第2の実施の
形態の第2の変形例を示す概略図であり、(1)は部分
断面正面図、(2)は(1)のX方向からの部分断面側
面図である。
【図11】本発明に係る三次元案内装置の第2の実施の
形態の第3の変形例を示す概略図であり、(1)は部分
断面正面図、(2)は(1)のX方向からの部分断面側
面図である。
【図12】建築物の免振構造の概略を示す図である。
【図13】本発明に係る三次元案内装置を建築物の免振
構造に使用する例を示す図である。
【図14】本発明に係る三次元案内装置を建築物の免振
構造に使用する他の例を示す図である。
【図15】本発明に係る三次元案内装置の第3の実施の
形態を示す正面図である。
【図16】図15のXVI矢視図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態における第1,第
2曲線案内装置の斜視図である。
【図18】図17の要部拡大図である。
【図19】図17のXIX−XIX線断面図である。
【図20】ベアリングブロックに形成されたボール転動
溝を示す斜視図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態における第1,第
2曲線案内装置の変形例を示す断面図である。
【図22】本発明の第3の実施の形態における第1,第
2曲線案内装置の変形例を示す斜視図である。
【図23】ベアリングブロックに形成されたボール転動
溝を示す斜視図である。
【図24】本発明の第3の実施の形態における第1,第
2曲線案内装置の第2変形例を示す断面図である。
【図25】本発明の第3の実施の形態における第1,第
2曲線案内装置の第2変形例を示す斜視図である。
【図26】ベアリングブロックに形成されたボール転動
溝を示す斜視図である。
【図27】本発明の第3の実施の形態における中間部材
を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 軌道レール 3 連結部 5 負荷ボール通路 6,111,112,221,222 ボール転動溝 7 ボール循環路 8,223,224 無負荷ボール通路 9 ボール 10 ベアリングブロック 12 袖部本体 13 蓋体 14 ボール移送通路 15 ボール方向転換通路 18 ローラ 20 三次元案内装置 21 曲線案内装置 22 曲線案内装置 23 基台 24 中間部材 25 移動台 26 弾性部材 38 レール取付部材 39 ブロック取付部材 71 上側面 72 下側面 73 側面 74 取付面部 81,82 ボール転動溝 100 三次元案内装置 101 軌道レール体 103 曲線案内装置 104 曲線案内装置 105 基台 106 中間部材 107 移動台 411,412 袖部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 裕一 東京都品川区西五反田3丁目11番6号 テイエチケー株式会社内 審査官 伊波 猛 (56)参考文献 特開 平4−107339(JP,A) 特開 平6−323332(JP,A) 特開 平6−50333(JP,A) 特開 昭62−101914(JP,A) 特開 平8−21440(JP,A) 実開 平5−54817(JP,U) 実開 平5−8037(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 9/02 331 F16C 29/06

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台と、基台の上側に下に凸な軌跡の第
    1曲線案内装置を介して配置される中間部材と、中間部
    材の上側に下に凸な軌跡で上記第1曲線案内装置の運動
    平面と交わる運動平面を有する第2曲線案内装置を介し
    て配置される移動台とを備え、 上記第1及び第2曲線案内装置は、 断面略矩形で上側を中心とする所定半径をもって長手方
    向に沿って湾曲形成され、湾曲中心側の上側面と、この
    上側面と相対する下側面にボール転動溝を長手方向にそ
    れぞれ形成した軌道レールと、 連結部、及び、この連結部の上下端から水平方向に伸び
    て、上記軌道レールの上側面と下側面とに対向配置され
    た第1及び第2の袖部はボール転動溝とボール循環路を
    それぞれ備え、軌道レールのボール転動溝とベアリング
    形成部のボール転動溝との間に多数の荷重負荷ボールを
    配置し、ボール循環路で循環させるベアリングブロック
    とを備え、 上記ベアリングブロックのうち垂直荷重が負荷されない
    側の第1の袖部のボール転動溝並方向の寸法を垂直荷
    重が負荷される側の第2の袖部の寸法より短く構成し
    て、上記軌道レールの上側面及び下側面のうち垂直荷重
    が負荷されない面を上記ベアリングブロックから露出さ
    せて水平の取付面部を形成すると共に、 軌道レールを取り付ける部材に、垂直取付面と、この垂
    直取付面の端縁から水平方向に伸びる水平取付面とを形
    成し、この水平取付面に軌道レールの上記取付面部を当
    接させつつ、垂直取付面に軌道レールの側面を取り付
    上記第1及び第2曲線案内装置のベアリングブロックを
    ともに中間部材に取り付け、このベアリングブロックを
    取り付ける中間部材に水平取付面及び垂直取付面を形成
    し、この水平取付面に上記垂直荷重が負荷される側の第
    2の袖部を当接させて、この垂直取付面にベアリングブ
    ロックの連結部を取り付けるようにしたことを特徴とす
    三次元案内装置。
  2. 【請求項2】 基台と中間部材との間、及び、中間部材
    と移動台との間の少なくとも一方の間には複数の曲線案
    内装置を並設するものとしたことを特徴とする請求項
    載の三次元案内装置。
  3. 【請求項3】 上記三次元案内装置を構成する曲線案内
    装置の1つの軌道レールには複数のベアリングブロック
    を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の三次
    元案内装置。
  4. 【請求項4】 上記三次元案内装置の各曲線案内装置に
    おける軌道レールのボール転動溝及び袖部のボール転動
    溝の断面形状は、ボールの半径より僅かに大きい半径寸
    法の弧を有し、上記ボールはこの各ボール転動溝の相対
    する2点で接触するものとし、ボールの接触箇所を結ぶ
    直線と荷重が負荷する鉛直線とがなす接触角θは90゜
    以下であることを特徴とする請求項乃至のいずれか
    1項記載の三次元案内装置。
  5. 【請求項5】 上記袖部を袖部本体と、この袖部の移動
    方向の端部に設けられる蓋体とで構成すると共に、 上記袖部本体にボール移送通路を形成し、上記蓋体に、
    負荷ボール通路と無負荷ボール通路とを連通するボール
    方向転換通路を形成し、 上記ボール移送通路と上記ボール方向転換通路とで上記
    無負荷ボール通路を構成したことを特徴とする請求項
    乃至のいずれか1項記載の三次元案内装置。
  6. 【請求項6】 上記基台の下面、上記移動台上面の少な
    くとも1個所には弾性部材を設けたことを特徴とする請
    求項乃至のいずれか1項記載の三次元案内装置。
  7. 【請求項7】 上記中間部材を上下の2部材構成とし、
    上下の部材の間に弾性部材を配置したことを特徴とする
    請求項乃至のいずれか1項記載の三次元案内装置。
  8. 【請求項8】 基台と、基台の上側に配置された円弧状
    の軌跡を有する第1曲線案内装置と、上記第1曲線案内
    装置の上方に配置され円弧状の軌跡で上記第1曲線案内
    装置の運動平面と交わる運動平面を有する第2曲線案内
    装置と、上記第1曲線案内装置と第2曲線案内装置との
    間に位置し、第1曲線案内装置と第2曲線案内装置とを
    接続する中間部材とを備え、 上記第1及び第2曲線案内装置は、 垂直方向に所定の曲率で湾曲して形成され、両側面に所
    定曲率の円弧に沿って形成されたボール転動溝を有した
    軌道レールと、 連結部とその両端より下方に伸びる一対の袖部とを有し
    て下面側に凹部を有し、かつ両袖部に上記軌道レールの
    ボール転動溝に対応する位置に所定曲率の円弧に沿って
    形成されたボール転動溝を有するとともにこのボール転
    動溝に隣接した無負荷ボール通路とを有したベアリング
    ブロックと、 上記ベアリングブロックの前後両端面に取り付けられ、
    内面側に上記ボール転動溝と無負荷ボール通路の各端部
    間を互いに連結してボール無限循環通路を形成するボー
    ル方向転換通路を有した蓋体と、 上記ボール無限循環通路内を循環し、上記軌道レールの
    ボール転動溝と上記ベアリングブロックのボール転動溝
    との間で荷重を負荷する多数のボールとを備え 上記中間部材は、上下一対のヨーク部材と、一対のヨー
    ク部材を連結する直交した2つの軸線を有する十字軸と
    を有し、上記上下一対のヨーク部材を上記第1及び第2
    曲線案内装置のベアリングブロックにそれぞれ固定し、
    上記十字軸の一方の軸線を一方の軌道レールの軸方向と
    一致させ、他方の軸線を他方の軌道レールの軸方向と一
    致させるようにし たことを特徴とする三次元案内装置。
  9. 【請求項9】 上記軌道レールの両側面に形成されたボ
    ール転動溝は上下に並列して形成され、上記ベアリング
    ブロックの両袖部に形成されたボール転動溝は上下に並
    列して形成されていることを特徴とする請求項記載の
    三次元案内装置。
  10. 【請求項10】 上記軌道レールの両側面に形成された
    ボール転動溝は一列からなり、軌道レールの上面に軌道
    レールに沿って並列してボール転動溝を形成し、上記ベ
    アリングブロックの両袖部に形成されたボール転動溝は
    一列からなり、ベアリングブロックの連結部の下面に上
    記軌道レールの上面のボール転動溝に対応する位置に所
    定曲率の円弧に沿って並列してボール転動溝を形成した
    ことを特徴とする請求項記載の三次元案内装置。
  11. 【請求項11】 上記軌道レールの両側面に形成された
    ボール転動溝は一列からなり、軌道レールの上面に軌道
    レールに沿って並列して円柱状のローラが転走するロー
    ラ転走面を形成し、上記ベアリングブロックの両袖部に
    形成されたボール転動溝は一列からなり、ベアリングブ
    ロックの連結部の下面に上記軌道レールの上面のローラ
    転走面に対応する位置に所定曲率の円弧に沿って並列し
    てローラ転走面を形成したことを特徴とする請求項
    載の三次元案内装置。
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