JPH09235909A - 免震方法及びこれを実現する免震装置並びに この免震装置を持つ構造物 - Google Patents

免震方法及びこれを実現する免震装置並びに この免震装置を持つ構造物

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JPH09235909A
JPH09235909A JP8071518A JP7151896A JPH09235909A JP H09235909 A JPH09235909 A JP H09235909A JP 8071518 A JP8071518 A JP 8071518A JP 7151896 A JP7151896 A JP 7151896A JP H09235909 A JPH09235909 A JP H09235909A
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ball
isolation device
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ball bearing
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は上記上下一対の球支承板とその間の
球とを有する免震装置に於て、上下方向を主とする震動
及び水平方向を主とする震動をより良好に減衰すること
を主要な目的とする。 【構成】 土台と基礎22との間に位置し、震動源から
の震動を減衰する免震装置1であって、当該免震装置1
は上下の球支承板と、当該上下の球支承板の間に挟持さ
れている球とを有し、上記上下の球支承板の各々には、
周囲から中心に向かってじょうご状に傾斜した球転動面
15が形成され、上記上下の球転動面15で一対を成す
球転動面15間に上記球が一個位置する免震装置1に於
て、上記免震装置1は、上記上下一対の球転動面15が
上記上下の球支承板に対して複数対形成され、これら複
数対の球転動面15の各々一対の球転動面15間に球状
弾性体の弾性球9が位置せしめられることで水平方向に
複数の弾性球9が有され、而も上記上下の球支承板と複
数の弾性球9とが上下方向Zで交互に位置する状態とな
るよう多層に構成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は免震方法及びこれを実現
する免震装置並びにこの免震装置を持つ構造物に係り、
更に詳しくは、球及びこの球を挟持する球支承板を利用
して地盤等の震動源からの震動を減衰する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、地震等の震動源からの震動
が地盤上等の構造物に伝達されることを防止する為に、
上記地盤からの震動を減衰する免震装置が種々提案され
ている。その1例として、特公昭54−10167号公
報に示された免震装置がある。具体的には、土台と基礎
との間に免震装置が位置し、上記免震装置は上記土台及
び基礎のそれぞれに固定された上下の球支承板と、当該
上下の球支承板の間に挟持された球とを有し、上記上下
の球支承板の各々には、周囲から中心に向かってじょう
ご状に傾斜した球転動面がそれぞれ形成され、上記上下
の球転動面で一対を成す球転動面間に上記球が位置する
ものであった。そして、上記従来の免震装置では上記上
下の球支承板が一対のみであって、このただ一対の球支
承板間に上記球が一個だけ位置しているものであった。
即ち、1つの免震装置は、上下一対の球支承板と一個の
球とだけを有するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】所で、上記免震装置の
動きに着目すると、上下方向を主とする震動が伝達され
てきたとき、上記上下の球支承板間に挟持された球が圧
縮及び復元を繰り返すことで上記上下方向を主とする震
動が吸収され減衰される。また、水平方向を主とする震
動が伝達されてきたとき、上記下の球支承板は震動に従
う水平移動をすると共に、上の球支承板は元の静止位置
を維持しようとする水平移動をし、これら上下の球支承
板の水平移動によって上記水平方向を主とする震動が吸
収され減衰されるものである。そして、上記免震装置
は、上記震動を減衰させる為に、建物等の構造物を支え
た上で動き得る構成をもつものであった。
【0004】しかしながら、上記免震装置は、1つの免
震装置につきただ一個の球で構造物を支える構成と成さ
れていた為に、上記一個の球に構造物の荷重が集中して
かかってしまうものであった。この為に上下方向を主と
する震動では、一個の球のみで上下方向を主とする震動
を減衰しなければならなくなり、球の復元が行なわれに
くく、上下方向を主とする震動に対する減衰が早期に行
なわれにくかったと共に、水平方向を主とする震動で
は、一個の球に集中荷重がかかった状態で上記上下の球
支承板が水平移動しなければならなくなり、この水平移
動がスム−ズに行なわれにくく、水平方向を主とする震
動に対する減衰が良好に行なわれにくかった。また、上
記上下一対の球支承板と1個の球だけでは、上記上の球
支承板と下の球支承板との間の水平方向の動き幅が比較
的小さく、比較的大きな水平方向を主とする震動に対応
することが難しかった。
【0005】従って、本発明の目的とする所は、上記上
下一対の球支承板とその間の球とを有する免震装置に於
て、上下方向を主とする震動及び水平方向を主とする震
動をより良好に減衰する技術に関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明は次の技術的手段を有する。即ち、実施例に
対応する添付図面中の符号を用いてこれを説明すると、
本発明は震動源からの震動を減衰する免震方法であっ
て、土台と基礎22との間に位置する上下の球支承板間
に挟持された球が、上記上下の球支承板に押圧されて圧
縮され、当該圧縮された球が元の球状態に戻ろうとする
ことで震動を減衰すると共に、上記球に対して通常位置
から何れの方向にも水平移動し、当該水平移動した上下
の球支承板が元の位置に戻ろうとすることで震動を減衰
する免震方法に於て、上記免震方法は、水平平面内で多
数、且つ上下方向Zで多層に位置する複数の球状弾性体
の弾性球9のそれぞれが圧縮及び復元することによって
震動を減衰させると共に、上記複数の弾性球9を各層間
に挟持する多層の球支承板のそれぞれが、接する弾性球
9に対して水平移動及び復元することによって震動を減
衰させることを特徴とする免震方法である。
【0007】また、土台と基礎22との間に位置し、震
動源からの震動を減衰する免震装置1であって、当該免
震装置1は上下の球支承板と、当該上下の球支承板の間
に挟持されている球とを有し、上記上下の球支承板の各
々には、周囲から中心に向かってじょうご状に傾斜した
球転動面15が形成され、上記上下の球転動面15で一
対を成す球転動面15間に上記球が一個位置する免震装
置1に於て、上記免震装置1は、上記上下一対の球転動
面15が上記上下の球支承板に対して複数対形成され、
これら複数対の球転動面15の各々一対の球転動面15
間に球状弾性体の弾性球9が位置せしめられることで水
平方向に複数の弾性球9が有され、而も上記上下の球支
承板と複数の弾性球9とが上下方向Zで交互に位置する
状態となるよう多層に構成されていることを特徴とする
免震装置である。
【0008】また、震動源からの振動を減衰する為の免
震装置1を持つ構造物であって、上記免震装置1は土台
と基礎22との間に位置すると共に、上下の球支承板
と、当該上下の球支承板の間に挟持された球とを有し、
上記上下の球支承板の各々には、周囲から中心に向かっ
てじょうご状に傾斜した球転動面15がそれぞれ形成さ
れ、上記上下の球転動面15で一対を成す球転動面15
間に上記球が一個位置する構造物に於て、上記構造物の
免震装置1は、上記上下一対の球転動面15が上記上下
の球支承板に対して複数対形成され、これら複数対の球
転動面15の各々一対の球転動面15間に球状弾性体の
弾性球9が位置せしめられることで水平方向に複数の弾
性球9が有され、而も上記上下の球支承板と弾性球9と
が上下方向Zで交互に位置するよう多層に構成されてい
ることを特徴とする免震装置を持つ構造物である。
【0009】また、震動源からの震動を減衰する免震方
法であって、土台と基礎22との間に位置する上下の球
支承板と、当該上下の球支承板間に挾持された球とを有
する震動ユニットの上下の動きで震動を減衰させると共
に、上記球に対して通常位置から何れの方向にも水平移
動し、当該水平移動した上下の球支承板が元の位置に戻
ろうとすることで震動を減衰させる免震方法に於て、上
記免震方法は、上下の球支承板とその間に挾持された複
数の球状硬体の硬球39とを上下方向Zで交互に位置せ
しめて多層と成した震動ユニットEが、各層の球支承板
の上下方向Zの間隔を変えることなく上記土台及び基礎
22に対して弾発的に上下移動及び復元することで震動
を減衰させると共に、上記多層の球支承板のそれぞれ
が、接する硬球39に対して水平移動及び復元すること
で震動を減衰させることを特徴とする免震方法である。
【0010】また、土台と基礎22との間に位置し、地
盤からの震動を減衰する免震装置31であって、当該免
震装置31は上下の球支承板と、当該上下の球支承板の
間に挟持されている球とを有し、上記上下の球支承板の
各々には、周囲から中心に向かってじょうご状に傾斜し
た球転動面15が形成され、上記上下の球転動面15で
一対を成す球転動面15間に上記球が一個位置する免震
装置31に於て、上記免震装置31は、上記上下一対の
球転動面15が複数対形成された上下の球支承板と、上
記複数対の球転動面15に対応する数だけ上記上下の球
支承板間に挾持された球状硬体の複数の硬球30と、が
球支承板と硬球39とを上下方向Zで交互に位置せしめ
る状態で多層と成された震動ユニットEを備え、上記震
動ユニットEの多層の球支承板は、上記土台側に固定さ
れた上ガイドシリンダ4に対して上下方向Zに移動可能
に取り付けられた球支承板と、上記基礎22側に固定さ
れた下ガイドシリンダ5に対して上下方向Zに移動可能
に取り付けられた球支承板と、これら球支承板の間に位
置する球支承板と、に区分され、上記上下のガイドシリ
ンダ4、5の各々に取り付けられた球支承板は、上記上
下のガイドシリンダ4、5の各々に対して気密と成され
ていると共に、上記各ガイドシリンダ4、5と各球支承
板に囲まれるそれぞれの空間が気密な空気室37、38
と成され、而も空気室37、38と外部とを結ぶように
上下方向Zに貫通する空気行戻孔33A、33Bが形成
されていることを特徴とする免震装置である。
【0011】また、震動源からの震動を減衰する為の免
震装置31を持つ構造物であって、上記免震装置31
は、土台と基礎22との間に位置し、地盤からの震動を
減衰する免震装置31であって、当該免震装置31は上
下の球支承板と、当該上下の球支承板の間に挟持されて
いる球とを有し、上記上下の球支承板の各々には、周囲
から中心に向かってじょうご状に傾斜した球転動面15
が形成され、上記上下の球転動面15で一対を成す球転
動面15間に上記球が一個位置する構造物に於て、上記
構造物の免震装置31は、上記上下一対の球転動面15
が複数対形成された上下の球支承板と、上記複数対の球
転動面15に対応する数だけ上記上下の球支承板間に挾
持された球状硬体の複数の硬球30と、が球支承板と硬
球39とを上下方向Zで交互に位置せしめる状態で多層
と成された震動ユニットEを備え、上記震動ユニットE
の多層の球支承板は、上記土台側に固定された上ガイド
シリンダ4に対して上下方向Zに移動可能に取り付けら
れた球支承板と、上記基礎22側に固定された下ガイド
シリンダ5に対して上下方向Zに移動可能に取り付けら
れた球支承板と、これら球支承板の間に位置する球支承
板と、に区分され、上記上下のガイドシリンダ4、5の
各々に支持された球支承板は、上記上下のガイドシリン
ダ4、5の各々に対して気密と成されていると共に、上
記各ガイドシリンダ4、5と各球支承板に囲まれるそれ
ぞれの空間が気密な空気室37、38と成され、而も上
記空気室37、38と外部とを結ぶように上下方向Zに
貫通する空気行戻孔33A、33Bが形成されているこ
とを特徴とする免震装置を持つ構造物である。
【0012】また、他の特徴とする部分は、上記各々の
空気室37、38内には、上記シリンダ−に支持された
球支承板と、土台側或いは基礎22側の受面36A、3
6Bとに接触する弾発性を有する弾性体が配設されてい
ることを特徴とする。
【0013】また、その他の特徴とする部分は、上記免
震装置1、31は、上記土台と基礎22との間に位置
し、且つ全ての方向に傾動可能に取り付けられた複数の
補助免震装置16を備え、上記補助免震装置16はショ
ックアブソ−バ17と当該ショックアブソ−バ17の周
囲を取り巻いて配設されたコイルバネ18とから成り、
上記ショックアブソ−バ17の両端は上記土台及び基礎
22に対してそれぞれ球つがい式に取り付けられ、上記
土台と基礎22との間で一方の部材が他方の部材に対し
て摺動する1組の摺動部材から成り、当該1組の摺動部
材に対して上記コイルバネ18の両端がそれぞれ固定さ
れ、而も上記補助免震装置16は、上記土台に取り付け
られたショックアブソ−バ17の一端と、上記基礎22
に取り付けられた他端とが上記免震装置1の軸線Bを中
心として異なる半径上に位置し、且つ上記土台に取り付
けられた複数のショックアブソ−バ17の内、上記免震
装置1を挟んだ両側にある少なくとも1対のショックア
ブソ−バ17のそれぞれの一端は上記免震装置1の軸線
Bを中心とした同一半径R上に位置せしめられていると
共に、他端は上記免震装置1の軸線Bを中心とした同一
半径T上に位置せしめられていることを特徴とする。
【0014】
【作用】上記構成により、上記弾性球9を用いた免震装
置1の動きを説明する。先ず、地盤等の震動源から上下
方向Zを主とする震動が伝達してきたとき、上記水平方
向に複数、且つ上下方向Zに多層に有する弾性球9のそ
れぞれが上下の球支承板に上下方向で押圧されて弾性変
形する。次いで上記弾性変形した複数の弾性球9はそれ
ぞれが復元しようとして上記上下の球支承板を押す。つ
まり、上記複数の弾性球9が弾性変形及び復元を繰り返
すことで上記上下方向Zを主とする震動が吸収され、減
衰されてゆくものである。また、地盤等の震動源から水
平方向を主とする震動が伝達してきたとき、上記多層の
球支承板の内、基礎22と一緒に水平移動する球支承板
は地盤等からの震動に従って水平移動すると共に、上記
基礎22と一緒に水平移動する球支承板よりも上層の球
支承板は水平移動幅を基礎の水平方向の移動幅よりも小
さくし、静止位置を維持しようとする。次いで上記水平
移動した複数の球支承板は、上記じょうご状の球転動面
15の中心部に弾性球9が位置しようとする作用でそれ
ぞれの球支承板が元の静止位置に戻ろうとする。つま
り、上記多層と成された複数の球支承板のそれぞれによ
って上記水平方向を主とする震動が吸収され、減衰され
てゆくものである。
【0015】次に、上記硬球39を用いた免震装置31
の動きを説明する。先ず、地盤等の震動源から上下方向
Zを主とする震動が伝達してきたとき、上記震動ユニッ
トEに対して上記下ガイドシリンダ5が上下動する。こ
のとき、上記震動ユニットEの空気行戻孔33A、33
Bを通過して空気室37、38に空気が出入りし、空気
室37、38がクッションとなって上記震動ユニットE
が震動を吸収しつつ上下動し、上記上下方向Zを主とす
る震動が減衰されてゆくものである。また、地盤等の震
動源から水平方向を主とする震動が伝達してきたとき、
上記多層の球支承板の内、基礎22と一緒に水平移動す
る球支承板は地盤等からの震動に従って水平移動すると
共に、上記基礎22と一緒に水平移動する球支承板より
も上層の球支承板は水平移動幅を基礎の水平方向の移動
幅よりも小さくし、静止位置を維持しようとする。次い
で上記水平移動した複数の球支承板は、上記じょうご状
の球転動面15の中心部に硬球39が位置しようとする
作用でそれぞれの球支承板が元の静止位置に戻ろうとす
る。つまり、上記多層と成された複数の球支承板のそれ
ぞれによって上記水平方向を主とする震動が吸収され、
減衰されてゆくものである。
【0016】
【実施例】次に、添付図面に従い本発明の実施例を詳述
する。先ず図1から図7までを参照して第1の実施例を
説明する。2は構造物である建物21の土台に固定され
た上座板であり、3は基礎22に固定された下座板であ
って、免震装置1は上記上座板2及び下座板3間に位置
する。上記上座板2及び下座板3には、円筒形状の上ガ
イドシリンダ4及び下ガイドシリンダ5がそれぞれ固定
されていて、上記上下のガイドシリンダ4、5は互いに
間隔を開けて向かい合っている。そして、上記上下のガ
イドシリンダ4、5の周囲にはゴムカバ−6が取り巻か
れている。上記ゴムカバ−6は、伸縮自在の性質を持
つ。
【0017】そして、上記上下ガイドシリンダ4、5内
部には皿バネ及び球支承板並びに弾性球9が配設されて
いる。上記球支承板は、2つのピストン球支承板と、2
つの遊球支承板とから成る。
【0018】上記ピストン球支承板は、上ピストン球支
承板10と下ピストン球支承板11とに区別される。上
記上ピストン球支承板10は、上記上ガイドシリンダ4
にガイドされて上下動する。同じく上記下ピスト球支承
板11は、上記下ガイドシリンダ5にガイドされて上下
動する。
【0019】上記上ピストン球支承板10及び下ピスト
ン球支承板11間には、上記2つの遊球支承板がある。
上記遊球支承板は、第1遊球支承板12と第2遊球支承
板13とに区別され、上記上ピストン球支承板10及び
第1遊球支承板12間、上記第1遊球支承板12及び第
2遊球支承板13間、上記第2遊球支承板13及び下ピ
ストン球支承板11間のそれぞれには弾性球9が挟持さ
れている。
【0020】上記弾性球9を上下方向Zから挟持するそ
れぞれの球支承板には球転動面15が形成されている。
上記球転動面15は、周囲から中心に向かってじょうご
状に形成された面であって、上下の球支承板のそれぞれ
の球転動面15で1個の弾性球9を挟持しており、通常
の状態では上記弾性球9が上記球転動面15の中心部に
位置している。
【0021】そして、上記それぞれの球支承板に形成さ
れた球転動面15は複数有する。詳しくは、上記上ピス
トン球支承板10及び第1遊球支承板12間には複数の
弾性球9が挟持されていて、これらの弾性球9は、上記
上ピストン球支承板10及び第1遊球支承板12が互い
に向かい合う面に形成された球転動面15間に位置して
いる。また同じく上記第1遊球支承板12及び第2遊球
支承板13間には複数の弾性球9が挟持されていて、こ
れらの弾性球9は、上記第1遊球支承板12及び第2遊
球支承板13が互いに向かい合う面に形成された球転動
面15間に位置している。そして同じく上記第2遊球支
承板13及び下ピストン球支承板11にも球転動面15
が複数形成され、複数の弾性球9が挟持されている。こ
の例では、上記弾性球9が平面から見て球支承板の中心
に1個、その周囲に5個位置するように複数存在する
(図3参照)。
【0022】つまり、上記上下一対の球転動面15が上
記上下の球支承板に対して複数対形成され、これら複数
対の球転動面15の各々一対の球転動面15間に上記弾
性球9が位置することで上記弾性球9が水平方向で複数
存在している。そして、上記上下の球支承板と弾性球9
とが上下方向に交互に位置する状態で多層に構成されて
いるものである。
【0023】次に、上記弾性球9に着目すると、上記球
9は構造物の荷重に耐え得るだけの強度をもつ球状弾性
体であって、例えば弾復元する鋼球である。上記弾性球
9は、内部に空間9Aを有する。そして、上記内部の空
間9Aは比較的狭い通路9Bを通じて外部に開口してい
る。このような弾性球9の構造は、上記弾性球9が圧縮
されたとき、上記空間9A内の空気をゆっくりと外部に
出し、弾性球9の急激な圧縮をなくすものである。つま
り、上下方向の震動を、上記ゆっくりとした空気の吐き
出しによる圧縮と、圧縮からの復元との繰り返しによっ
て吸収し減衰するものである。
【0024】次に、上記免震装置1の周囲に位置する補
助免震装置16について説明する。上記補助免震装置1
6は、上記上座板2及び下座板3間に位置し、ショック
アブソ−バ17とショックアブソ−バ17の周囲に配設
されたコイルバネ18とから成る。上記ショックアブソ
−バ17の両端は上記上座板2及び下座板3に対してそ
れぞれ球つがい式に取り付けられ、全方向に傾き可能と
成されている。また、上記ショックアブソ−バ17は、
上記上座板2と下座板3との間で一方の部材が他方の部
材に対して摺動する1組の摺動部材から成る。つまり、
上記ショックアブソ−バ17は、油圧式のショックアブ
ソ−バ17であって、筒状のシリンダ−部19と、この
シリンダ−部19に対して摺動するピストン部20とか
ら成る。図6を参照すると23はオイルである。そし
て、上記コイルバネ18は、その両端が上記シリンダ−
部19及びピストン部20のそれぞれに固定されてい
る。尚、上記ショックアブソ−バ17は空気圧式でも良
い。
【0025】そして、上記ショックアブソ−バ17は、
この軸線Aが傾くように取り付けられている。具体的に
は、上記上座板2に取り付けられたショックアブソ−バ
17の一端と、上記下座板3に取り付けられた他端とが
上記免震装置1の軸線Bを中心として異なる半径上に位
置し、且つ上記上座板2に取り付けられた複数のショッ
クアブソ−バ17のそれぞれの一端は上記免震装置1の
軸線Bを中心とした同一半径R上に位置せしめられてい
ると共に、上記下座板3に取り付けられた複数のショッ
クアブソ−バ17のそれぞれの他端は上記免震装置1の
軸線Bを中心とした同一半径T上に位置せしめられてい
る。そして、この例では上記半径Rは半径Tよりも大き
い。尚、上記半径Rが半径Tよりも小さくなるよう設定
しても良い。
【0026】以上の構成により、上記第1の実施例の免
震装置1の動きを説明する。先ず、上記地盤等の震動源
から上下方向Zを主とする震動が伝達してきたとき、上
記水平方向に複数、且つ上下方向に多層に有する弾性球
9のそれぞれが上下の球支承板に上下方向で押圧されて
弾性変形する。次いで上記弾性変形した複数の弾性球9
はそれぞれが復元しようとして上記球支承板を押す。つ
まり、上記複数の弾性球9が弾性変形及び復元を繰り返
すことで上記上下方向Zを主とする震動が吸収され、減
衰されてゆくものである。
【0027】また、上記地盤等の震動源から水平方向を
主とする震動が伝達してきたとき、上記多層の球支承板
の内、上記下ピストン球支承板11は震動に従って水平
移動すると共に、上記下ピストン球支承板11よりも上
層の球支承板は水平移動幅を地盤等の水平方向の移動幅
よりも小さくし、静止位置を維持しようとする。次いで
上記水平移動した複数の球支承板は、上記じょうご状の
球転動面15の中心部に弾性球9が位置しようとする作
用でそれぞれが元の静止位置に戻ろうとする。つまり、
上記多層と成された複数の球支承板のそれぞれによって
上記水平方向を主とする震動が吸収され、減衰されてゆ
くものである。
【0028】次に、上記補助免震装置16の動きを説明
する。先ず、上記地盤から上下方向Zを主とする震動が
伝達してきたとき、上記ショックアブソ−バ17及び上
記コイルバネ18が伸縮して震動が吸収され減衰されて
ゆく。また、上記地盤から水平方向を主とする震動が伝
達してきたとき、上記ショックアブソ−バ17及びコイ
ルバネ18の傾き方向が変化しつつ、伸縮して震動が吸
収され減衰されてゆく。詳しくは、上記ショックアブソ
−バ17及びコイルバネ18の傾き方向が変化したと
き、上記複数の補助免震装置16の間で復元力に差が出
る。この為に、上記各補助免震装置16は上記復元力の
差がなくなる方向に復元しようとし、結果元の傾き状態
となる位置に戻り、このときの復元で上記水平方向を主
とする震動が吸収され減衰されるものである。
【0029】次に、図8から図11を参照して第2の実
施例を説明する。この実施例では上記第1の実施例と略
同様の部分は省略し異なる部部のみを説明する。尚、こ
の実施例の免震装置31の多層の球支承板と、多層の球
とをまとめて震動ユニットEとする。上記球は球状硬体
の硬球39であって、例えば弾復元しない鋼球である。
【0030】上記震動ユニットEの多層の球支承板は、
上記上座板2に固定された上ガイドシリンダ4に対して
上下方向Zに移動可能に支持された上ピストン球支承板
10と、上記下座板3に固定された下ガイドシリンダ5
に対して上下方向Zに移動可能に支持された下ピストン
球支承板11と、これら上下のピストン球支承板10、
11の間に位置する第1及び第2遊球支承板12、13
と、に区分される。
【0031】上記上下のガイドシリンダ4、5の各々に
支持された上下のピストン球支承板10、11は、上記
上下のガイドシリンダ4、5に対して各々気密且つ上下
動可能に挿入されている。また、上記上下のガイドシリ
ンダ4、5と上下のピストン球支承板10、11に囲ま
れるそれぞれの空間が気密な上下の空気室37、38と
成されている。そして、上記上下のピストン球支承板1
0、11のそれぞれには上下方向Zに貫通する空気行戻
孔33A、33Bが形成されている。
【0032】また、上記上の空気室37内には、上記上
ガイドシリンダ4に支持された上ピストン球支承板10
と、土台側の受面36A、ここでは上記上座板2の下面
である受面36Aとに接触する弾発性を有する弾性体が
配設されている。上記弾性体はこの例では皿バネであっ
て、第1上皿バネ7Aと第2上皿バネ7Bとの2つが配
設されている。
【0033】同じく、上記下の空気室38内には、上記
下ガイドシリンダ5に支持された下ピストン球支承板1
1と、基礎22側の受面36B、ここでは上記下座板3
の上面である受面36Bとに接触する弾発性を有する弾
性体が配設されている。上記弾性体はこの例では皿バネ
であって、第3下皿バネ7Cと第4下皿バネ7Dとの2
つが配設されている。
【0034】尚、この実施例では、空気室を上下に2つ
設けたが、この他に上下どちらかに1つ設けても良い。
また、上記上下の空気室37、38に皿バネを配設した
が、この他に何も配設しなかったり、他の弾性体、例え
ばコイルバネ等を配設しても良い。また、上記各空気室
37、38内の皿バネの数は単数或いは3つ以上の複数
でも良い。
【0035】以上の構成により、上記第2の実施例の免
震装置31の動きを説明する。先ず、上記地盤等の震動
源から上下方向Zを主とする震動が伝達してきたとき、
上記震動ユニットEに対して上記下ガイドシリンダ5が
上下動する。このとき、上記震動ユニットEの空気行戻
孔33A、33Bを通過して空気室37、38に空気が
出入りし、空気室37、38がクッションとなって上記
震動ユニットEが震動を吸収しつつ上下動し、上記上下
方向Zを主とする震動が減衰されてゆくものである。
【0036】また、上記地盤等の震動源から水平方向を
主とする震動が伝達してきたとき、上記多層の球支承板
の内、上記下ピストン球支承板11は震動に従って水平
移動すると共に、上記下ピストン球支承板11よりも上
層の球支承板は水平移動幅を地盤の水平方向の移動幅よ
りも小さくし、静止位置を維持しようとする。次いで上
記水平移動した複数の球支承板は、上記じょうご状の球
転動面15の中心部に硬球39が位置しようとする作用
でそれぞれの球支承板が元の位置に戻ろうとする。つま
り、上記多層と成された複数の球支承板のそれぞれによ
って上記水平方向を主とする震動が吸収され、減衰され
てゆくものである。
【0037】尚、上記第1の実施例及び第2の実施例の
多層の球支承板は、上記じょうご状の球転動面15の径
がある値に決まっているとき、多層にする数を多くする
ほど最上部の球支承板と最下部の球支承板との水平方向
のずれ幅を大きくすることができるものであり、上記球
支承板の数は任意に決めることができる。
【0038】また、実際の地震では上記上下方向Zを主
とする震動と水平方向を主とする震動が組み合わさった
状態で伝達されることが多く、例えば直下型の地震で
は、第1波として上下方向Zを主とする震動が伝達する
と共に、第2波として水平方向を主とする震動が伝達
し、それぞれの震動及び組み合わせの震動に対して上記
免震装置1、31が働くものである。また、上記免震装
置1、31が設置される場所は、建物の土台と基礎22
との間の他に、複数階有する建物内部、例えば中間階の
床下等に設置しても良い。
【0039】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明は請求項1か
ら請求項3までの記載によると、水平方向に複数且つ上
下方向に多層と成すように配設した複数の弾性球によ
り、構造物の荷重が複数の弾性球に分散してかかること
になる。これにより、上下方向を主とする震動では、弾
性球の弾性変形が良好な範囲で行なわれ易く、複数の弾
性球で上下方向を主とする震動を減衰することができ、
上下方向を主とする震動に対する減衰が早期に行なわれ
易いと共に、水平方向を主とする震動では、複数の弾性
球に分散して荷重がかかった状態で上記上下の球支承板
が水平移動するので、この水平移動がスム−ズに行なわ
れ易く、水平方向を主とする震動に対する減衰が良好に
行なわれ易い。また、上記球支承板及び弾性球を多層に
することで、各層の弾性球に対して各層の球支承板が水
平移動することができ、これにより、上記土台と基礎と
の間の水平方向の動き幅を比較的大きくすることがで
き、比較的大きな水平方向を主とする震動にも対応し易
い。
【0040】また、請求項4から請求項7までの記載に
よると、複数多層の硬球を備える震動ユニットにより、
構造物の荷重が複数の硬球に分散してかかりつつ、上下
方向を主とする震動を減衰することができ、上下方向を
主とする震動に対する減衰が早期に行なわれ易いと共
に、水平方向を主とする震動では、複数の硬球に分散し
て荷重がかかった状態で上記上下の球支承板が水平移動
するので、この水平移動がスム−ズに行なわれ易く、水
平方向を主とする震動に対する減衰が良好に行なわれ易
い。また、上記球支承板及び硬球を多層にすることで、
各層の硬球に対して各層の球支承板が水平移動すること
ができ、上記土台と基礎との間の水平方向の動き幅を比
較的大きくすることができ、これにより、比較的大きな
水平方向の動き幅を大きくすることができ、比較的大き
な水平方向を主とする震動にも対応し易い。また、上記
球支承板間に挟持する球を球状硬体の硬球にすること
で、この硬球に対して上下方向から力が加わっても弾性
変形せず球形状を保つので、上記球支承板が水平移動し
たとき、上記じょうご状の球転動面の中心部に硬球が位
置しようとする作用が生じ易く、上記球支承板の水平方
向の復元が早期に進み易い。
【0041】また、請求項8記載の上記傾けて配設した
補助免震装置によると、上下方向を主とする震動では、
上記ショックアブソ−バ及び上記コイルバネが伸縮して
震動が吸収され減衰されてゆく。また、水平方向を主と
する震動では、上記ショックアブソ−バ及びコイルバネ
の傾き方向が変化しつつ、伸縮して震動が吸収され減衰
される。詳しくは、上記ショックアブソ−バ及びコイル
バネの傾き方向が変化したとき、上記複数の補助免震装
置の間で復元力に差が出る。この為に、上記各補助免震
装置は上記復元力の差がなくなる方向に復元しようと
し、結果元の傾き状態となる位置に戻り、このときの復
元で上記水平方向を主とする震動が吸収され減衰される
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例で示した免震装置の通常
の状態の側面図である。
【図2】本発明の第1の実施例で示した免震装置が動い
た状態の側面図である。
【図3】本発明の第1の実施例で示した免震装置の通常
の状態の平面図である。
【図4】本発明の第1の実施例で示した免震装置の弾性
球が弾性変形する前の状態の図である。
【図5】本発明の第1の実施例で示した免震装置の弾性
球が弾性変形した状態の図である。
【図6】本発明の第1の実施例で示した補助免震装置の
断面図である。
【図7】本発明の第1の実施例で示した免震装置の取り
付け位置を示した図である。
【図8】本発明の第2の実施例で示した免震装置の通常
の状態の側面図である。
【図9】本発明の第2の実施例で示した免震装置が動い
た状態の側面図である。
【図10】本発明の第2の実施例で示した免震装置の球
支承板が動く前の図である。
【図11】本発明の第2の実施例で示した免震装置の球
支承板が水平に動いた状態の図である。
【符号の説明】
1 免震装置 4 上ガイドシリンダ 5 下ガイドシリンダ 9 弾性球 15 球転動面 16 補助免震装置 17 ショックアブソ−バ 18 コイルバネ 22 基礎 31 免震装置 33A、33B 空気行戻孔 37、38 空気室 39 硬球 Z 上下方向

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 震動源からの震動を減衰する免震方法で
    あって、土台と基礎22との間に位置する上下の球支承
    板間に挟持された球が、上記上下の球支承板に押圧され
    て圧縮され、当該圧縮された球が元の球状態に戻ろうと
    することで震動を減衰すると共に、上記球に対して通常
    位置から何れの方向にも水平移動し、当該水平移動した
    上下の球支承板が元の位置に戻ろうとすることで震動を
    減衰する免震方法に於て、 上記免震方法は、水平平面内で多数、且つ上下方向Zで
    多層に位置する複数の球状弾性体の弾性球9のそれぞれ
    が圧縮及び復元することによって震動を減衰させると共
    に、上記複数の弾性球9を各層間に挟持する多層の球支
    承板のそれぞれが、接する弾性球9に対して水平移動及
    び復元することによって震動を減衰させることを特徴と
    する免震方法。
  2. 【請求項2】 土台と基礎22との間に位置し、震動源
    からの震動を減衰する免震装置1であって、当該免震装
    置1は上下の球支承板と、当該上下の球支承板の間に挟
    持されている球とを有し、上記上下の球支承板の各々に
    は、周囲から中心に向かってじょうご状に傾斜した球転
    動面15が形成され、上記上下の球転動面15で一対を
    成す球転動面15間に上記球が一個位置する免震装置1
    に於て、 上記免震装置1は、上記上下一対の球転動面15が上記
    上下の球支承板に対して複数対形成され、これら複数対
    の球転動面15の各々一対の球転動面15間に球状弾性
    体の弾性球9が位置せしめられることで水平方向に複数
    の弾性球9が有され、而も上記上下の球支承板と複数の
    弾性球9とが上下方向Zで交互に位置する状態となるよ
    う多層に構成されていることを特徴とする免震装置。
  3. 【請求項3】 震動源からの振動を減衰する為の免震装
    置1を持つ構造物であって、上記免震装置1は土台と基
    礎22との間に位置すると共に、上下の球支承板と、当
    該上下の球支承板の間に挟持された球とを有し、上記上
    下の球支承板の各々には、周囲から中心に向かってじょ
    うご状に傾斜した球転動面15がそれぞれ形成され、上
    記上下の球転動面15で一対を成す球転動面15間に上
    記球が一個位置する構造物に於て、 上記構造物の免震装置1は、上記上下一対の球転動面1
    5が上記上下の球支承板に対して複数対形成され、これ
    ら複数対の球転動面15の各々一対の球転動面15間に
    球状弾性体の弾性球9が位置せしめられることで水平方
    向に複数の弾性球9が有され、而も上記上下の球支承板
    と弾性球9とが上下方向Zで交互に位置するよう多層に
    構成されていることを特徴とする免震装置を持つ構造
    物。
  4. 【請求項4】 震動源からの震動を減衰する免震方法で
    あって、土台と基礎22との間に位置する上下の球支承
    板と、当該上下の球支承板間に挾持された球とを有する
    震動ユニットの上下の動きで震動を減衰させると共に、
    上記球に対して通常位置から何れの方向にも水平移動
    し、当該水平移動した上下の球支承板が元の位置に戻ろ
    うとすることで震動を減衰させる免震方法に於て、 上記免震方法は、上下の球支承板とその間に挾持された
    複数の球状硬体の硬球39とを上下方向Zで交互に位置
    せしめて多層と成した震動ユニットEが、各層の球支承
    板の上下方向Zの間隔を変えることなく上記土台及び基
    礎22に対して弾発的に上下移動及び復元することで震
    動を減衰させると共に、上記多層の球支承板のそれぞれ
    が、接する硬球39に対して水平移動及び復元すること
    で震動を減衰させることを特徴とする免震方法。
  5. 【請求項5】 土台と基礎22との間に位置し、地盤か
    らの震動を減衰する免震装置31であって、当該免震装
    置31は上下の球支承板と、当該上下の球支承板の間に
    挟持されている球とを有し、上記上下の球支承板の各々
    には、周囲から中心に向かってじょうご状に傾斜した球
    転動面15が形成され、上記上下の球転動面15で一対
    を成す球転動面15間に上記球が一個位置する免震装置
    31に於て、 上記免震装置31は、上記上下一対の球転動面15が複
    数対形成された上下の球支承板と、上記複数対の球転動
    面15に対応する数だけ上記上下の球支承板間に挾持さ
    れた球状硬体の複数の硬球30と、が球支承板と硬球3
    9とを上下方向Zで交互に位置せしめる状態で多層と成
    された震動ユニットEを備え、 上記震動ユニットEの多層の球支承板は、上記土台側に
    固定された上ガイドシリンダ4に対して上下方向Zに移
    動可能に取り付けられた球支承板と、上記基礎22側に
    固定された下ガイドシリンダ5に対して上下方向Zに移
    動可能に取り付けられた球支承板と、これら球支承板の
    間に位置する球支承板と、に区分され、 上記上下のガイドシリンダ4、5のそれぞれに取り付け
    られた球支承板は、上記上下のガイドシリンダ4、5の
    各々に対して気密と成されていると共に、上記各ガイド
    シリンダ4、5と各球支承板に囲まれるそれぞれの空間
    が気密な空気室37、38と成され、而も上記上下のガ
    イドシリンダ4、5のそれぞれに取り付けられた球支承
    板には、上記空気室37、38と外部とを結ぶように上
    下方向Zに貫通する空気行戻孔33A、33Bがそれぞ
    れ形成されていることを特徴とする免震装置。
  6. 【請求項6】 震動源からの震動を減衰する為の免震装
    置31を持つ構造物であって、上記免震装置31は、土
    台と基礎22との間に位置し、地盤からの震動を減衰す
    る免震装置31であって、当該免震装置31は上下の球
    支承板と、当該上下の球支承板の間に挟持されている球
    とを有し、上記上下の球支承板の各々には、周囲から中
    心に向かってじょうご状に傾斜した球転動面15が形成
    され、上記上下の球転動面15で一対を成す球転動面1
    5間に上記球が一個位置する構造物に於て、 上記構造物の免震装置31は、上記上下一対の球転動面
    15が複数対形成された上下の球支承板と、上記複数対
    の球転動面15に対応する数だけ上記上下の球支承板間
    に挾持された球状硬体の複数の硬球30と、が球支承板
    と硬球39とを上下方向Zで交互に位置せしめる状態で
    多層と成された震動ユニットEを備え、 上記震動ユニットEの多層の球支承板は、上記土台側に
    固定された上ガイドシリンダ4に対して上下方向Zに移
    動可能に取り付けられた球支承板と、上記基礎22側に
    固定された下ガイドシリンダ5に対して上下方向Zに移
    動可能に取り付けられた球支承板と、これら球支承板の
    間に位置する球支承板と、に区分され、上記上下のガイ
    ドシリンダ4、5のそれぞれに取り付けられた球支承板
    は、上記上下のガイドシリンダ4、5の各々に対して気
    密と成されていると共に、上記各ガイドシリンダ4、5
    と各球支承板に囲まれるそれぞれの空間が気密な空気室
    37、38と成され、而も上記上下のガイドシリンダ
    4、5のそれぞれに取り付けられた球支承板には、上記
    空気室37、38と外部とを結ぶように上下方向Zに貫
    通する空気行戻孔33A、33Bがそれぞれ形成されて
    いることを特徴とする免震装置を持つ構造物。
  7. 【請求項7】 上記それぞれの空気室37、38内に
    は、上記シリンダ−に支持された球支承板と、土台側或
    いは基礎22側の受面36A、36Bとに接触する弾発
    性を有する弾性体が配設されていることを特徴とする請
    求項5及び請求項6記載の免震装置及び免震装置を持つ
    構造物。
  8. 【請求項8】 上記免震装置1、31は、上記土台と基
    礎22との間に位置し、且つ全ての方向に傾動可能に取
    り付けられた複数の補助免震装置16を備え、上記補助
    免震装置16はショックアブソ−バ17と当該ショック
    アブソ−バ17の周囲を取り巻いて配設されたコイルバ
    ネ18とから成り、上記ショックアブソ−バ17の両端
    は上記土台及び基礎22に対してそれぞれ球つがい式に
    取り付けられ、上記土台と基礎22との間で一方の部材
    が他方の部材に対して摺動する1組の摺動部材から成
    り、当該1組の摺動部材に対して上記コイルバネ18の
    両端がそれぞれ固定され、而も上記補助免震装置16
    は、上記土台に取り付けられたショックアブソ−バ17
    の一端と、上記基礎22に取り付けられた他端とが上記
    免震装置1の軸線Bを中心として異なる半径上に位置
    し、且つ上記土台に取り付けられた複数のショックアブ
    ソ−バ17の内、上記免震装置1を挟んだ両側にある少
    なくとも1対のショックアブソ−バ17のそれぞれの一
    端は上記免震装置1の軸線Bを中心とした同一半径R上
    に位置せしめられていると共に、他端は上記免震装置1
    の軸線Bを中心とした同一半径T上に位置せしめられて
    いることを特徴とする請求項2及び請求項5記載の免震
    装置。
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