JPH07259379A - 三次元免震装置 - Google Patents
三次元免震装置Info
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- JPH07259379A JPH07259379A JP5633194A JP5633194A JPH07259379A JP H07259379 A JPH07259379 A JP H07259379A JP 5633194 A JP5633194 A JP 5633194A JP 5633194 A JP5633194 A JP 5633194A JP H07259379 A JPH07259379 A JP H07259379A
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- seismic isolation
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 三次元のいずれの方向においても振動エネル
ギーに対して高い減衰性能を発揮する三次元免震装置を
提供する。 【構成】 基礎Ｂと建築構造物Ｋとの間に設置されて、
該建築構造部Ｋを該基礎Ｂ上に支持すると共に、該建築
構造物Ｋに加わる振動エネルギーを吸収する免震機構１
１と、前記基礎Ｂと建築構造物Ｋとの間に設置されて、
該建築構造物Ｋに加わる振動エネルギーを減衰させるダ
ンパー機構１２とを備えてなり、前記免震機構１１は、
水平方向の振動成分を吸収する水平免震部１３と、垂直
方向の振動成分を吸収する垂直免震部１４とを上下方向
に直列に連結した構成とされている。
ギーに対して高い減衰性能を発揮する三次元免震装置を
提供する。 【構成】 基礎Ｂと建築構造物Ｋとの間に設置されて、
該建築構造部Ｋを該基礎Ｂ上に支持すると共に、該建築
構造物Ｋに加わる振動エネルギーを吸収する免震機構１
１と、前記基礎Ｂと建築構造物Ｋとの間に設置されて、
該建築構造物Ｋに加わる振動エネルギーを減衰させるダ
ンパー機構１２とを備えてなり、前記免震機構１１は、
水平方向の振動成分を吸収する水平免震部１３と、垂直
方向の振動成分を吸収する垂直免震部１４とを上下方向
に直列に連結した構成とされている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、建築構造物に作用する
各種の振動を吸収して、振動の伝播を緩和するに好適な
三次元免震装置に関する。
各種の振動を吸収して、振動の伝播を緩和するに好適な
三次元免震装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、建築構造物において、地震力に対
して構造物を保護する技術としては、構造物とその基礎
との間に免震装置を配し、この免震装置によって構造物
を支承することが一般的となっている。
して構造物を保護する技術としては、構造物とその基礎
との間に免震装置を配し、この免震装置によって構造物
を支承することが一般的となっている。
【０００３】前記免震装置としては、積層ゴムを用いた
ものが知られている。図２に示すように、前記積層ゴム
１は、鋼板２、２…とゴム層３、３…とを上下方向に積
層して構成されている。図２の積層ゴム１を用いた免震
装置は、地震が起こった場合に、該地震の揺れに応じて
作用する水平方向の剪断力によって、ゴム層３、３…が
変形して鋼板２、２…が互いに面方向（水平方向）に変
位する結果、地盤の揺れが建築構造物に伝達されること
を低く抑えるようになっている。
ものが知られている。図２に示すように、前記積層ゴム
１は、鋼板２、２…とゴム層３、３…とを上下方向に積
層して構成されている。図２の積層ゴム１を用いた免震
装置は、地震が起こった場合に、該地震の揺れに応じて
作用する水平方向の剪断力によって、ゴム層３、３…が
変形して鋼板２、２…が互いに面方向（水平方向）に変
位する結果、地盤の揺れが建築構造物に伝達されること
を低く抑えるようになっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、地震には水
平方向のみならず垂直方向の振動成分もあるが、これに
対して前記積層ゴム１は免震効果が小さく、また、減衰
性能も不十分であり、建築構造物の免震装置としてその
効果に不満があった。この垂直方向の振動成分に対して
は、適切な免震装置がなく、適切な装置の開発が望まれ
ていた。また、図３に示すように、交通振動等の垂直方
向の振動を防振するための装置として、コイルバネ５を
用いた防振装置があるが、この装置においてもその防振
効果を補うためにダンパー６を設ける必要があるほか、
水平方向の免震効果が小さいといった欠点があり、問題
の根本的な解決に至らない。
平方向のみならず垂直方向の振動成分もあるが、これに
対して前記積層ゴム１は免震効果が小さく、また、減衰
性能も不十分であり、建築構造物の免震装置としてその
効果に不満があった。この垂直方向の振動成分に対して
は、適切な免震装置がなく、適切な装置の開発が望まれ
ていた。また、図３に示すように、交通振動等の垂直方
向の振動を防振するための装置として、コイルバネ５を
用いた防振装置があるが、この装置においてもその防振
効果を補うためにダンパー６を設ける必要があるほか、
水平方向の免震効果が小さいといった欠点があり、問題
の根本的な解決に至らない。
【０００５】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、三次元のいずれの方向においても振動エネルギー
に対して高い減衰性能を発揮する三次元免震装置を提供
することを目的とするものである。
ので、三次元のいずれの方向においても振動エネルギー
に対して高い減衰性能を発揮する三次元免震装置を提供
することを目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、以下の構成を採用した。すなわち、請求項
１記載の三次元免震装置では、基礎と建築構造物との間
に設置されて、該建築構造部を該基礎上に支持すると共
に、該建築構造物に加わる振動エネルギーを吸収する免
震機構と、前記基礎と建築構造物との間に設置されて、
該建築構造物に加わる振動エネルギーを減衰させるダン
パー機構とを備えてなり、前記免震機構は、水平方向の
振動成分を吸収する水平免震部と、垂直方向の振動成分
を吸収する垂直免震部とを上下方向に直列に連結した構
成とされていることを前記課題の解決手段とした。
決するため、以下の構成を採用した。すなわち、請求項
１記載の三次元免震装置では、基礎と建築構造物との間
に設置されて、該建築構造部を該基礎上に支持すると共
に、該建築構造物に加わる振動エネルギーを吸収する免
震機構と、前記基礎と建築構造物との間に設置されて、
該建築構造物に加わる振動エネルギーを減衰させるダン
パー機構とを備えてなり、前記免震機構は、水平方向の
振動成分を吸収する水平免震部と、垂直方向の振動成分
を吸収する垂直免震部とを上下方向に直列に連結した構
成とされていることを前記課題の解決手段とした。
【０００７】請求項２記載の三次元免震装置では、前記
水平免震部と前記垂直免震部とのいずれか一方または双
方を複数備えてなり、これら水平免震部、垂直免震部が
上下方向に交互に連結されていることを前記課題の解決
手段とした。
水平免震部と前記垂直免震部とのいずれか一方または双
方を複数備えてなり、これら水平免震部、垂直免震部が
上下方向に交互に連結されていることを前記課題の解決
手段とした。
【０００８】請求項３記載の三次元免震装置では、前記
水平免震部が、複数の金属プレートとゴムとを交互に積
層した構成とされ、前記垂直免震部が、コイルバネとさ
れていることを前記課題の解決手段とした。
水平免震部が、複数の金属プレートとゴムとを交互に積
層した構成とされ、前記垂直免震部が、コイルバネとさ
れていることを前記課題の解決手段とした。
【０００９】請求項４記載の三次元免震装置では、基礎
と建築構造物との間に設置されて、該建築構造部を該基
礎上に支持すると共に、該建築構造物に加わる振動エネ
ルギーを吸収する免震機構と、前記基礎と建築構造物と
の間に設置されて、該建築構造物に加わる振動エネルギ
ーを減衰させるダンパー機構とを備えてなり、前記ダン
パー機構は、前記基礎上に設置された容器と、この容器
内に充填された粘性体と、上端が前記建築構造物に固定
され、下端部が前記粘性体内に配置された振動減衰部材
とからなることを前記課題の解決手段とした。
と建築構造物との間に設置されて、該建築構造部を該基
礎上に支持すると共に、該建築構造物に加わる振動エネ
ルギーを吸収する免震機構と、前記基礎と建築構造物と
の間に設置されて、該建築構造物に加わる振動エネルギ
ーを減衰させるダンパー機構とを備えてなり、前記ダン
パー機構は、前記基礎上に設置された容器と、この容器
内に充填された粘性体と、上端が前記建築構造物に固定
され、下端部が前記粘性体内に配置された振動減衰部材
とからなることを前記課題の解決手段とした。
【００１０】請求項５記載の三次元免震装置では、請求
項１から３のいずれかに記載の三次元免震装置におい
て、前記ダンパー機構は、前記基礎上に設置された容器
と、この容器内に充填された粘性体と、上端が前記建築
構造物に固定され、下端部が前記粘性体内に配置された
振動減衰部材とからなることを前記課題の解決手段とし
た。
項１から３のいずれかに記載の三次元免震装置におい
て、前記ダンパー機構は、前記基礎上に設置された容器
と、この容器内に充填された粘性体と、上端が前記建築
構造物に固定され、下端部が前記粘性体内に配置された
振動減衰部材とからなることを前記課題の解決手段とし
た。
【００１１】
【作用】請求項１記載の三次元免震装置によれば、水平
免震部と、垂直免震部と、ダンパー機構とにおいて各種
方向の振動エネルギーが吸収され、振動の減衰が効果的
になされる。
免震部と、垂直免震部と、ダンパー機構とにおいて各種
方向の振動エネルギーが吸収され、振動の減衰が効果的
になされる。
【００１２】請求項２記載の三次元免震装置によれば、
小さい設置スペースで効果的な振動エネルギーの減衰が
なされる。
小さい設置スペースで効果的な振動エネルギーの減衰が
なされる。
【００１３】請求項３記載の三次元免震装置によれば、
水平方向の振動エネルギーが水平免震部においてゴムの
変形によって吸収され、垂直方向の振動エネルギーが垂
直免震部においてバネの伸縮変形によって吸収される。
水平方向の振動エネルギーが水平免震部においてゴムの
変形によって吸収され、垂直方向の振動エネルギーが垂
直免震部においてバネの伸縮変形によって吸収される。
【００１４】請求項４記載の三次元免震装置によれば、
振動エネルギーによって基礎と建築構造物とが互いに相
対変位した際に、振動減衰部材の下端部が容器内を移動
することにより粘性体から抵抗力を受けて、振動エネル
ギーが吸収される。
振動エネルギーによって基礎と建築構造物とが互いに相
対変位した際に、振動減衰部材の下端部が容器内を移動
することにより粘性体から抵抗力を受けて、振動エネル
ギーが吸収される。
【００１５】請求項５記載の三次元免震装置によれば、
免震機構の水平免震部において水平方向の振動エネルギ
ーが吸収され、垂直方向の振動エネルギーがダンパー機
構により吸収され、振動エネルギーの減衰が効果的にな
される。
免震機構の水平免震部において水平方向の振動エネルギ
ーが吸収され、垂直方向の振動エネルギーがダンパー機
構により吸収され、振動エネルギーの減衰が効果的にな
される。
【００１６】
【実施例】以下本発明の一実施例を、図１を参照して説
明する。図中符号１０は、本実施例の三次元免震装置で
ある。この三次元免震装置１０は、基礎Ｂと建築構造物
Ｋとの間に設置されて、該建築構造部Ｋを該基礎Ｂ上に
支持すると共に、該建築構造物Ｋに加わる振動エネルギ
ーを吸収する免震機構１１と、前記基礎Ｂと建築構造物
Ｋとの間に設置されて、該建築構造物Ｋに加わる振動エ
ネルギーを減衰させるダンパー機構１２とで概略構成さ
れている。
明する。図中符号１０は、本実施例の三次元免震装置で
ある。この三次元免震装置１０は、基礎Ｂと建築構造物
Ｋとの間に設置されて、該建築構造部Ｋを該基礎Ｂ上に
支持すると共に、該建築構造物Ｋに加わる振動エネルギ
ーを吸収する免震機構１１と、前記基礎Ｂと建築構造物
Ｋとの間に設置されて、該建築構造物Ｋに加わる振動エ
ネルギーを減衰させるダンパー機構１２とで概略構成さ
れている。
【００１７】前記免震機構１１は、水平方向の振動成分
を吸収する水平免震部１３と、垂直方向の振動成分を吸
収する垂直免震部１４とを上下方向に直列に連結した構
成とされている。前記水平免震部１３は、複数の金属プ
レート１５とゴム１６とを交互に積層した構成とされ、
前記基礎Ｂ上に設置されている。前記ゴム１６として
は、天然ゴムや、クロロプレン系の合成ゴムなどが用い
られる。また、水平免震部１３は、ゴム１６のエネルギ
ー吸収力を選択することにより、水平方向の振動エネル
ギーの減衰能力を調整することができるようになってい
る。前記垂直免震部１４は、垂直方向に設置された複数
のコイルバネ１７、１７…を有する構成とされ、前記水
平免震部１３の上部に載置されている。各コイルバネ１
７、１７…は、ブラケット１８を介して建築構造物Ｋの
底部に固定された蓋体１９と、水平免震部１４の上面上
に固定された底板２０との間において、これら蓋体１９
と底板２０との間に垂直方向に配設された軸２１、２１
…の周囲に設けられ、上下方向に伸縮自在とされてい
る。前記蓋体１９は、断面コ字状に形成され、その開口
部２２が下方に向けられ、地震によって建築構造物Ｋと
基礎Ｂとが接近した際に前記水平免震部１３をその上方
から覆うことができるようになっている。また、蓋体１
９の上底部２３には複数の貫通孔２４、２４…が設けら
れ、これら貫通孔２４、２４…に前記軸２１、２１…が
遊嵌されている。貫通孔２４、２４…に遊嵌された前記
軸２１、２１…は、その上端部が前記上底部２３上に突
出させられ、この突出部分に軸２１、２１…の落下を防
止するナット２５が螺着されている。また、軸２１、２
１…の下端部は、前記底板２０に設けられた図示しない
孔内に遊嵌されかつ下方に十分なクリアランスを有して
いる。垂直免震部１４は、コイルバネ１７のエネルギー
吸収力を選択することにより、垂直方向の振動エネルギ
ーの減衰能力を調整することができるようになってい
る。
を吸収する水平免震部１３と、垂直方向の振動成分を吸
収する垂直免震部１４とを上下方向に直列に連結した構
成とされている。前記水平免震部１３は、複数の金属プ
レート１５とゴム１６とを交互に積層した構成とされ、
前記基礎Ｂ上に設置されている。前記ゴム１６として
は、天然ゴムや、クロロプレン系の合成ゴムなどが用い
られる。また、水平免震部１３は、ゴム１６のエネルギ
ー吸収力を選択することにより、水平方向の振動エネル
ギーの減衰能力を調整することができるようになってい
る。前記垂直免震部１４は、垂直方向に設置された複数
のコイルバネ１７、１７…を有する構成とされ、前記水
平免震部１３の上部に載置されている。各コイルバネ１
７、１７…は、ブラケット１８を介して建築構造物Ｋの
底部に固定された蓋体１９と、水平免震部１４の上面上
に固定された底板２０との間において、これら蓋体１９
と底板２０との間に垂直方向に配設された軸２１、２１
…の周囲に設けられ、上下方向に伸縮自在とされてい
る。前記蓋体１９は、断面コ字状に形成され、その開口
部２２が下方に向けられ、地震によって建築構造物Ｋと
基礎Ｂとが接近した際に前記水平免震部１３をその上方
から覆うことができるようになっている。また、蓋体１
９の上底部２３には複数の貫通孔２４、２４…が設けら
れ、これら貫通孔２４、２４…に前記軸２１、２１…が
遊嵌されている。貫通孔２４、２４…に遊嵌された前記
軸２１、２１…は、その上端部が前記上底部２３上に突
出させられ、この突出部分に軸２１、２１…の落下を防
止するナット２５が螺着されている。また、軸２１、２
１…の下端部は、前記底板２０に設けられた図示しない
孔内に遊嵌されかつ下方に十分なクリアランスを有して
いる。垂直免震部１４は、コイルバネ１７のエネルギー
吸収力を選択することにより、垂直方向の振動エネルギ
ーの減衰能力を調整することができるようになってい
る。
【００１８】前記ダンパー機構１２は、前記基礎Ｂ上に
設置された容器２６と、この容器２６内に充填された粘
性体２７と、上端が取り付け板２８を介して前記建築構
造物Ｋに固定され、下端部が容器２６内に延び前記粘性
体２７中に浸漬された振動減衰部材２９とから構成され
ている。前記容器２６は上部を開口された直方体状の筐
体である。前記粘性体２７としては、アスファルト等の
高粘性材料が用いられる。前記振動減衰部材２９は、高
い剛性を有する棒状の部材であって、下端部の前記粘性
体２７中に浸漬されている部分に、粘性体２７内を移動
した際に粘性体２７から抵抗力を受けやすい形状に形成
された膨出部３０が設けられている。前記ダンパー機構
１２は、振動減衰部材２９が粘性体２７内をいずれの方
向に移動した場合においても、膨出部３０に粘性体２７
の抵抗力を受けて、その変位エネルギーが減衰されるよ
うになっている。また、ダンパー機構１２の振動エネル
ギー減衰能力は、前記粘性体２７の粘性を選択するか、
振動減衰部材２９の膨出部３０等の形状を選択すること
により容易に調整可能になっている。なお、振動減衰部
材２９は、建築構造物Ｋに対して、前記取り付け板２８
を介して容易に着脱できるようになっている。また、前
記振動減衰部材２９の膨出部３０等の形状としては、全
方向の振動に対応する場合には球形、特に上下方向の振
動に対応する場合には水平板状を選択することが好まし
い。
設置された容器２６と、この容器２６内に充填された粘
性体２７と、上端が取り付け板２８を介して前記建築構
造物Ｋに固定され、下端部が容器２６内に延び前記粘性
体２７中に浸漬された振動減衰部材２９とから構成され
ている。前記容器２６は上部を開口された直方体状の筐
体である。前記粘性体２７としては、アスファルト等の
高粘性材料が用いられる。前記振動減衰部材２９は、高
い剛性を有する棒状の部材であって、下端部の前記粘性
体２７中に浸漬されている部分に、粘性体２７内を移動
した際に粘性体２７から抵抗力を受けやすい形状に形成
された膨出部３０が設けられている。前記ダンパー機構
１２は、振動減衰部材２９が粘性体２７内をいずれの方
向に移動した場合においても、膨出部３０に粘性体２７
の抵抗力を受けて、その変位エネルギーが減衰されるよ
うになっている。また、ダンパー機構１２の振動エネル
ギー減衰能力は、前記粘性体２７の粘性を選択するか、
振動減衰部材２９の膨出部３０等の形状を選択すること
により容易に調整可能になっている。なお、振動減衰部
材２９は、建築構造物Ｋに対して、前記取り付け板２８
を介して容易に着脱できるようになっている。また、前
記振動減衰部材２９の膨出部３０等の形状としては、全
方向の振動に対応する場合には球形、特に上下方向の振
動に対応する場合には水平板状を選択することが好まし
い。
【００１９】前記三次元免震装置１０によれば、免震機
構１１の水平免震部１３において水平方向の振動エネル
ギーが吸収され、ダンパー機構１２において各方向の振
動エネルギーが吸収されるので、各方向の振動エネルギ
ーの減衰が効果的になされ、建築構造物Ｋの免震効果が
向上する。また、三次元免震装置１０は、ゴム１６、コ
イルバネ１７、粘性体２７、振動減衰部材２９を選択す
ることにより、その振動エネルギーの減衰能力を容易に
調整できるので、地震の振動に対する固有振動数の調整
が容易であり、その免震効果をより効果的に発揮する。
さらに三次元免震装置１０は、免震機構１１が水平免震
部１３と垂直免震部１４とを上下方向に直列に連結した
構成なので、その設置スペースが小さくて済み、設置位
置の自由度が大きく、特に建築構造物Ｋと基礎Ｂとの間
に十分な空間を確保できない場合などにおける施工性も
向上する。
構１１の水平免震部１３において水平方向の振動エネル
ギーが吸収され、ダンパー機構１２において各方向の振
動エネルギーが吸収されるので、各方向の振動エネルギ
ーの減衰が効果的になされ、建築構造物Ｋの免震効果が
向上する。また、三次元免震装置１０は、ゴム１６、コ
イルバネ１７、粘性体２７、振動減衰部材２９を選択す
ることにより、その振動エネルギーの減衰能力を容易に
調整できるので、地震の振動に対する固有振動数の調整
が容易であり、その免震効果をより効果的に発揮する。
さらに三次元免震装置１０は、免震機構１１が水平免震
部１３と垂直免震部１４とを上下方向に直列に連結した
構成なので、その設置スペースが小さくて済み、設置位
置の自由度が大きく、特に建築構造物Ｋと基礎Ｂとの間
に十分な空間を確保できない場合などにおける施工性も
向上する。
【００２０】なお、本実施例において、免震機構１１を
それぞれ１ずつの水平免震部１３および垂直免震部１４
で構成したが、水平免震部１３、垂直免震部１４のいず
れか一方または双方を複数備え、これら水平免震部１
３、垂直免震部１４を上下方向に交互に連結した構成で
あってもよい。また、本実施例において、水平免震部１
３の上に垂直免震部１４を設置したが、上下の順が逆で
あってもよい。前記容器２６内に貯溜する粘性体は、電
気粘性流体であってもよい。この場合、容器２６に電気
粘性流体の粘度を調整するための電極を設ける。
それぞれ１ずつの水平免震部１３および垂直免震部１４
で構成したが、水平免震部１３、垂直免震部１４のいず
れか一方または双方を複数備え、これら水平免震部１
３、垂直免震部１４を上下方向に交互に連結した構成で
あってもよい。また、本実施例において、水平免震部１
３の上に垂直免震部１４を設置したが、上下の順が逆で
あってもよい。前記容器２６内に貯溜する粘性体は、電
気粘性流体であってもよい。この場合、容器２６に電気
粘性流体の粘度を調整するための電極を設ける。
【００２１】
【発明の効果】以上説明したように、請求項１記載の三
次元免震装置によれば、免震機構の水平免震部において
水平方向の振動エネルギーが吸収され、垂直免震部にお
いて垂直方向の振動エネルギーが吸収され、さらにダン
パー機構において各方向の振動エネルギーが吸収される
ので、各方向の振動エネルギーの減衰が効果的になさ
れ、建築構造物の免震効果が向上するとともに、免震機
構が水平免震部と垂直免震部とを上下方向に直列に連結
した構成なので、その設置スペースが小さくて済み、設
置位置の自由度が大きく、特に建築構造物と基礎との間
に十分な空間を確保できない場合等における施工性が向
上する。
次元免震装置によれば、免震機構の水平免震部において
水平方向の振動エネルギーが吸収され、垂直免震部にお
いて垂直方向の振動エネルギーが吸収され、さらにダン
パー機構において各方向の振動エネルギーが吸収される
ので、各方向の振動エネルギーの減衰が効果的になさ
れ、建築構造物の免震効果が向上するとともに、免震機
構が水平免震部と垂直免震部とを上下方向に直列に連結
した構成なので、その設置スペースが小さくて済み、設
置位置の自由度が大きく、特に建築構造物と基礎との間
に十分な空間を確保できない場合等における施工性が向
上する。
【００２２】請求項２記載の三次元免震装置によれば、
水平免震部、垂直免震部のいずれか一方または双方を複
数備えることにより、水平方向または垂直方向のいずれ
か一方または双方の振動エネルギーの減衰能力が向上し
て、小さい設置スペースにおいてより効果的な免震がな
される。
水平免震部、垂直免震部のいずれか一方または双方を複
数備えることにより、水平方向または垂直方向のいずれ
か一方または双方の振動エネルギーの減衰能力が向上し
て、小さい設置スペースにおいてより効果的な免震がな
される。
【００２３】請求項３記載の三次元免震装置によれば、
ゴムやコイルバネを選択することにより、振動エネルギ
ーの吸収能力の調整を容易に行なえるので、固有振動数
の調整が容易であり、その免震効果が一層向上する。
ゴムやコイルバネを選択することにより、振動エネルギ
ーの吸収能力の調整を容易に行なえるので、固有振動数
の調整が容易であり、その免震効果が一層向上する。
【００２４】請求項４記載の三次元免震装置によれば、
振動減衰部材が粘性体内を移動した際に受ける抵抗力に
よって振動エネルギーを減衰するので、いずれの方向の
振動エネルギーの減衰も可能であり、振動エネルギーの
方向に無関係に、高い免震効果が得られる。
振動減衰部材が粘性体内を移動した際に受ける抵抗力に
よって振動エネルギーを減衰するので、いずれの方向の
振動エネルギーの減衰も可能であり、振動エネルギーの
方向に無関係に、高い免震効果が得られる。
【００２５】請求項５記載の三次元免震装置によれば、
各方向の振動エネルギーが免震機構とダンパー機構とに
よって効率良く減衰されるので、小さい設置スペースに
おいて、種々の方向の振動エネルギーに対して、高い免
震効果が得られる。
各方向の振動エネルギーが免震機構とダンパー機構とに
よって効率良く減衰されるので、小さい設置スペースに
おいて、種々の方向の振動エネルギーに対して、高い免
震効果が得られる。
【図１】本発明の一実施例を示す正断面図である。
【図２】従来の免震装置の積層ゴムを示す正面図であ
る。
る。
【図３】従来のコイルバネを用いた防振装置を示す正面
図である。
図である。
１０ 三次元免震装置 １１ 免震機構 １２ ダンパー機構 １３ 水平免震部 １４ 垂直免震部 １５ 金属プレート １６ ゴム １７ コイルバネ ２６ 容器 ２７ 粘性体 ２９ 振動減衰部材 ３０ 膨出部 Ｋ 建築構造物 Ｂ 基礎
Claims (5)
- 【請求項１】 基礎と建築構造物との間に設置されて、
該建築構造部を該基礎上に支持すると共に、該建築構造
物に加わる振動エネルギーを吸収する免震機構と、前記
基礎と建築構造物との間に設置されて、該建築構造物に
加わる振動エネルギーを減衰させるダンパー機構とを備
えてなり、前記免震機構は、水平方向の振動成分を吸収
する水平免震部と、垂直方向の振動成分を吸収する垂直
免震部とを上下方向に直列に連結した構成とされている
ことを特徴とする三次元免震装置。 - 【請求項２】 請求項１記載の三次元免震装置におい
て、前記水平免震部と前記垂直免震部とのいずれか一方
または双方を複数備えてなり、これら水平免震部、垂直
免震部が上下方向に交互に連結されていることを特徴と
する三次元免震装置。 - 【請求項３】 請求項１または２記載の三次元免震装置
において、前記水平免震部は、複数の金属プレートとゴ
ムとを交互に積層した構成とされ、前記垂直免震部は、
コイルバネとされていることを特徴とする三次元免震装
置。 - 【請求項４】 基礎と建築構造物との間に設置されて、
該建築構造部を該基礎上に支持すると共に、該建築構造
物に加わる振動エネルギーを吸収する免震機構と、前記
基礎と建築構造物との間に設置されて、該建築構造物に
加わる振動エネルギーを減衰させるダンパー機構とを備
えてなり、前記ダンパー機構は、前記基礎上に設置され
た容器と、この容器内に充填された粘性体と、上端が前
記建築構造物に固定され、下端部が前記粘性体内に配置
された振動減衰部材とからなることを特徴とする三次元
免震装置。 - 【請求項５】 請求項１から３のいずれかに記載の三次
元免震装置において、前記ダンパー機構は、前記基礎上
に設置された容器と、この容器内に充填された粘性体
と、上端が前記建築構造物に固定され、下端部が前記粘
性体内に配置された振動減衰部材とからなることを特徴
とする三次元免震装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5633194A JPH07259379A (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 三次元免震装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5633194A JPH07259379A (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 三次元免震装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07259379A true JPH07259379A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=13024223
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5633194A Pending JPH07259379A (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 三次元免震装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07259379A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09235909A (ja) * | 1996-03-01 | 1997-09-09 | Esuio Kk | 免震方法及びこれを実現する免震装置並びに この免震装置を持つ構造物 |
| JPH1037516A (ja) * | 1996-07-19 | 1998-02-10 | Kankoku Genshiryoku Kenkyusho | 一体形水平−垂直免震ベアリング |
| CN106013920A (zh) * | 2016-07-12 | 2016-10-12 | 北京市建筑设计研究院有限公司 | 一种建筑用隔离水平地震及竖向振动的装置 |
| CN106763463A (zh) * | 2017-03-06 | 2017-05-31 | 北京华卓精科科技股份有限公司 | 并联阻尼油缸的隔振装置 |
| CN108435326A (zh) * | 2018-05-17 | 2018-08-24 | 衢州市科诚技术开发有限公司 | 一种制砂机 |
| CN108825695A (zh) * | 2018-07-23 | 2018-11-16 | 佛山科学技术学院 | 一种三维组合隔震弹簧支座 |
| CN110186419A (zh) * | 2019-06-25 | 2019-08-30 | 彭青珍 | 一种高精度平面度检测的三维视觉检测装置 |
| KR20220014754A (ko) * | 2020-07-29 | 2022-02-07 | 한국원자력연구원 | 수평-수직 면진 장치 및 이를 포함하는 면진 설비 |
| CN115467557A (zh) * | 2022-09-22 | 2022-12-13 | 山东建筑大学工程鉴定加固研究院有限公司 | 一种建筑移位减振装置及方法 |
-
1994
- 1994-03-25 JP JP5633194A patent/JPH07259379A/ja active Pending
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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