JP4465128B2 - 膨張弁および空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、膨張弁およびその膨張弁を用いた空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和機には、全開状態と絞り状態をとりうる膨張弁を2つの室内熱交換器の間に設けて、この膨張弁を絞り状態にして、冷媒流の上流側の室内熱交換器を凝縮器として機能させ、冷媒流の下流側の室内熱交換器を蒸発器として機能させて、上記蒸発器を通る空気を冷却除湿し、その空気をさらに上記凝縮器に通して暖める、いわゆる再熱ドライ運転をする一方、上記膨張弁を全開状態にして、冷房または暖房運転をするようにしたものがある。
【0003】
このような膨張弁においては、絞り状態において、連続的または不連続的な騒音がでることが良く知られている。
【0004】
そこで、従来、膨張弁としては、ハウジング内に、上下に貫通する貫通穴を有する筒状の弁体本体を弁座に接離可能に設け、この弁体本体が弁座に接触している絞り状態で、入口からの冷媒が、弁体本体の外周面とハウジングの内周面との間の第1漏洩通路、上記貫通穴の上端に緩衝棒を挿入して形成された第2漏洩通路、貫通穴内の多孔体、貫通穴に挿入された螺旋溝部材によって形成された螺旋流路、および、貫通穴内の多孔体を通って、出口から出て行くようにして、騒音を低減するようにしたものがある(実開平4−113864号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の膨張弁では、ハウジングの入口からの冷媒が直接に弁体本体内の貫通穴に入ることなく、狭い第1漏洩通路、第2漏洩通路を通って貫通穴の中に入り、多孔体に至るため、狭い第1漏洩通路と第2漏洩通路が絞りとなり、上記した気液2相の冷媒が流入する場合、この漏洩通路上で不連続音が発生するといった問題があった。
【0006】
そこで、この発明の課題は、圧損が小さくて、かつ、騒音の発生を防止できる膨張弁および空気調和機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明の膨張弁は、
入口と、出口と、この入口および出口に連通する弁室と、この弁室に設けられた弁座とを有するハウジングと、
このハウジングの弁室内に移動可能に設けられて、上記弁座に接離する当接部を有する弁体と、
上記弁体を駆動する駆動部とを備えた膨張弁において、
上記弁体は、内部に弁体冷媒通路を有する弁体本体と、この弁体冷媒通路に設けられた絞り部と、上記弁体冷媒通路に設けられ、冷媒が通過可能な多孔体とを含み、
上記弁座に上記当接部が当接した絞り状態で、上記弁体冷媒通路の入口および出口が上記ハウジングの入口および出口に対向するか、あるいは、弁室の壁面に空間を空けて対向し、
上記多孔体の少なくとも1つは、略円筒状またはリング状であり、この略円筒状またはリング状の多孔体が弁体本体に外嵌されていることを特徴としている。
【0008】
上記構成によれば、上記弁体冷媒通路に設けられた多孔体によって気液2相の冷媒が均質流にされるから、連続的あるいは不連続的な騒音が低減される。
【0009】
さらに、上記ハウジングの弁座に弁体の当接部が当接した絞り状態で、上記弁体冷媒通路の入口および出口がハウジングの入口および出口に対向するか、あるいは、弁室の壁面に空間を空けて対向しているから、上記ハウジングの入口および出口と、弁体冷媒通路の入口および出口との間で圧損が殆どなくなって、冷媒流動音等の騒音が低減される。
【0010】
したがって、請求項1の発明によれば、極めて騒音の少ない膨張弁が提供される。
また、請求項1の発明によれば、略円筒状またはリング状の多孔体が弁体本体に外嵌しているから、この多孔体によって、大きな通路面積を有する入口または出口を形成することができる。
また、請求項2の発明の膨張弁は、
入口と、出口と、この入口および出口に連通する弁室と、この弁室に設けられた弁座とを有するハウジングと、
このハウジングの弁室内に移動可能に設けられて、上記弁座に接離する当接部を有する弁体と、
上記弁体を駆動する駆動部とを備えた膨張弁において、
上記弁体は、内部に弁体冷媒通路を有する弁体本体と、この弁体冷媒通路に設けられた絞り部と、上記弁体冷媒通路に設けられ、冷媒が通過可能な多孔体とを含み、
上記弁座に上記当接部が当接した絞り状態で、上記弁体冷媒通路の入口および出口が上記ハウジングの入口および出口に対向するか、あるいは、弁室の壁面に空間を空けて対向し、
上記弁体を弁座に向けて付勢するスプリングと、上記駆動部とは、上記弁体の両側に配置され、かつ、
上記駆動部は、上記弁体を押圧して、弁体を弁座から離間させ、
上記スプリングは、上記弁体本体に、上記多孔体または絞り部の少なくとも1つを直接的または間接的に押し付けて、上記多孔体または絞り部の少なくとも1つを弁体本体に取り付けていることを特徴としている。
上記構成によれば、上記弁体を弁座に向けて付勢するスプリングと、上記駆動部とは、上記弁体の両側に別々に配置されていて、上記駆動部は弁体を押圧のみする。したがって、一般に電気系である駆動部と、機械系である弁体とを分離できて、製造組み立てが容易で、メンテナンスが容易になる。
また、上記構成によれば、上記弁体の当接部を弁座に押し付けるスプリングのばね力によって、上記多孔体または絞り部の少なくとも1つを弁体本体に取り付けている。したがって、上記多孔体または絞り部の少なくとも1つを弁体本体に簡単に取り付けることができる。
【0011】
請求項3の発明の膨張弁は、請求項1または2に記載の膨張弁において、上記絞り部の両側に上記多孔体が設けられていることを特徴としている。
【0012】
上記構成によれば、気液2相流状態で、砲弾型気泡と液とが交互に現れるスラグ流やプラグ流が絞り部に流入する場合においても、絞り部の上流側に設けた多孔体により気液2相の冷媒は均質流化されるため、不連続音の発生が抑えられる。この場合、多孔体の細孔径が小さいほど、ガス冷媒と液冷媒との均質化が促進され、不連続音は小さくなる。また、絞り部より噴出される高速の気液2相の噴流は、絞り部の下流に設けた多孔体により速やかに拡散され減速されるため、連続音が低減される。
【0013】
請求項4の発明の膨張弁は、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記当接部が、弁体冷媒通路の壁部から内側に屈曲したテーパ状の部分であることを特徴としている。
【0014】
上記構成によれば、上記当接部が、弁体冷媒通路の壁部から内側に屈曲したテーパ状の部分であるから、当接部を簡単安価に製造できる。
【0015】
請求項5の発明の膨張弁は、請求項4に記載の膨張弁において、テーパー状に屈曲した上記当接部によって、上記絞り部または上記多孔体の少なくとも一方を固定していることを特徴としている。
【0016】
上記構成によれば、上記当接部は、弁座に接離して開閉する本来の機能の他に、上記絞り部または上記多孔体の少なくとも一方を固定する機能を有する。したがって、上記絞り部や上記多孔体を簡単安価に固定することができる。
【0017】
請求項6の発明の膨張弁は、請求項4または5に記載の膨張弁において、上記テーパー状に屈曲した当接部は、かしめ加工によって形成されていることを特徴としている。
【0018】
上記構成によれば、上記テーパー状に屈曲した当接部は、かしめ加工によって形成されているから、当接部が簡単安価に製造できる。
【0019】
請求項7の発明の膨張弁は、請求項1乃至6のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記絞り部は、上記弁体本体と同じ材質で形成され、かつ、弁体本体と一体に形成されていることを特徴としている。
【0020】
上記構成によれば、上記絞り部は、上記弁体本体と同じ材質で形成され、かつ、弁体本体と一体に形成されているから、つまり、絞りが弁体本体に形成されているから、絞り部としての別部材が不必要になって、絞りが簡単安価に製造できる。
【0021】
請求項8の発明に膨張弁は、請求項1乃至6のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記絞り部は弾性体で形成されていることを特徴としている。
【0022】
上記構成によれば、上記絞り部は弾性体で形成されているから、この絞り部を弁体冷媒通路の内壁面等に密着させて、無用の隙間をなくすることができ、したがって、安定した絞り量を得ることができる。
【0023】
請求項9の発明の膨張弁は、請求項1乃至8のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記多孔体の少なくとも1つは、略円板状または円柱状であることを特徴としている。
【0024】
上記構成によれば、上記多孔体の少なくとも1つは、略円板状または円柱状であるから、この多孔体を簡単安価に製造でき、弁体冷媒通路内に簡単に密に装着することができる。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
請求項10の発明の膨張弁は、請求項1乃至9のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記絞り部の絞りと上記多孔体との間に、上記絞りの断面積よりも大きな断面積の空所を有することを特徴としている。
【0032】
絞り部の絞りの前後に空所を設けず、多孔体を絞り部の絞りに直接接触させて設けた場合、この接触部分で、絞り部の絞りと多孔体の孔との重なり具合によっては、絞り部の絞りや多孔体の孔よりも、冷媒の通過断面積が狭くなるところができることがあり、ここでスラッジ等が詰り易くなる。この構成によれば、上記絞り部の絞りと上記多孔体との間に、上記絞り部の絞りの断面積よりも大きな断面積の空所を有するから、絞り部の絞りと多孔体の孔とが直接接触することなく、この部分でのスラッジの詰まりを防止できる。さらに、上記構成によれば、上記絞り部の絞りと上記多孔体との間に、上記絞りの断面積よりも大きな断面積の空所を有するから、この空所にスラッジ等が溜まる。したがって、多孔体の目詰まりを防止できる。
【0033】
請求項11の発明の膨張弁は、請求項10に記載の膨張弁において、上記絞り部は、上記絞りの少なくとも下流側に上記空所を有することを特徴としている。
【0034】
上記構成によれば、上記絞りの減圧過程によって、温度および圧力が低下した冷媒および冷凍機油からスラッジが析出しても、このスラッジは、絞りの下流側の上記空所に溜められる。したがって、絞りの下流側の多孔体の目詰まりを防止できる。
【0035】
請求項12の発明の膨張弁は、請求項1乃至11のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記多孔体の孔の径は、上記絞り部の絞りの径よりも小さいことを特徴としている。
【0036】
上記構成によれば、絞り部の上流側に設けた多孔体の孔の径を絞り部の絞りの径よりも小さくすることにより、絞り部で気泡が分裂することが少なくなり、不連続音はさらに低減される。また、さらに、上記多孔体の孔の径は、上記絞り部の絞りの径よりも小さいから、上記多孔体はフィルタとしての機能を有し、絞りの目詰まりを防止できる。
【0037】
【0038】
【0039】
請求項13の発明の膨張弁は、請求項1乃至12のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記多孔体の肉厚が、その多孔体の孔の径の2倍以上であることを特徴としている。
【0040】
上記構成によれば、上記多孔体の肉厚が、その多孔体の孔の径の2倍以上であるから、その多孔体において冷媒は少なくとも2つの孔を通過する。したがって、この多孔体は、冷媒を充分に拡散でき、減速でき、気液2相の冷媒を確実に均質流にすることができる。
【0041】
請求項14の発明の空気調和機は、圧縮機と、室外熱交換器と、膨張機構と、第1室内熱交換器と、請求項1乃至13のいずれか1つに記載の膨張弁と、第2室内熱交換器とを順次接続した冷媒回路を有することを特徴としている。
【0042】
上記構成によれば、上記膨張弁を絞り状態にして、再熱ドライ運転を行うことができる。さらに、上記膨張弁は、絞り状態で、流動音等の騒音の発生を抑制できるから、この空気調和機は騒音の発生が少ない。
【0043】
請求項15の発明の空気調和機は、請求項14に記載の空気調和機において、上記冷媒回路にはフィルタが設けられ、このフィルタの孔の径は上記多孔体の孔の径よりも小さいことを特徴としている。
【0044】
上記構成によれば、絞り部の上流側に設けた多孔体の孔の径を絞り部の絞りの径よりも小さくすることにより、絞り部で気泡が分裂することが少なくなり、不連続音はさらに低減される。また、さらに、上記フィルタの孔の径が多孔体の孔の径よりも小さいから、多孔体の目詰まりが防止される。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0046】
(参考例)
まず、参考例について説明する。図1に示すように、この膨張弁100は、ハウジング10と、このハウジング10内に昇降可能に設けた弁体20と、この弁体20を駆動する駆動部40とからなる。
【0047】
上記ハウジング10は、弁室11と、この弁室10に横方向から連通する入口12と、弁室11に下方から連通する出口13と、弁室11の下面に設けられた弁座15とを備える。
【0048】
一方、上記弁体20は、剛体である弁体本体21と、円柱形状の多孔体22と、円板形状の多孔体23と、中央に絞り(絞り穴)24を有する円板状の絞り部25とからなる。上記弁体本体21には、下端が開口する有底の丸い大径の穴27と、この穴27に横方向から交わる小径の穴28とを形成して、この穴27、28によって弁体冷媒通路30を形成している。上記大径の穴27には、順に、上記円柱形状の多孔体22、絞り部25および円板形状の多孔体23を密に嵌合して挿入し、上記大径の穴27の壁部の先端を、かしめ加工で、内側にテーパー状に屈曲させて、この内側に屈曲したテーパー状の部分29で、上記多孔体22、23および絞り部25を穴27の底に向けて押し付けて固定している。上記テーパー状の部分29は、かしめ加工で形成されるので、簡単、安価に作ることができる。このテーパ状の部分29は、弁座15に密接することが可能な当接部29を構成している。つまり、この当接部29は、弁座15に接離して開閉を行う機能の他に、多孔体22,23および絞り部25を固定する機能を有している。
【0049】
上記弁体20の当接部29が弁座15に密着している絞り状態で、上記穴27,28からなる弁体冷媒通路30の入口31,31が弁室11の壁面に空間を空けて対向し、かつ、弁体冷媒通路30の出口32がハウジング11の出口13に対向している。これにより、上記絞り状態で、冷媒は、圧損(抵抗)を殆ど受けることなく、ハウジング10の入口12から弁体2の弁体冷媒通路30の入口31,31に流入でき、かつ、弁体20の弁体冷媒通路30の出口32からハウジング10の出口13に流出できて、冷媒の流動音等の騒音の発生が防止される。
【0050】
上記絞り部25は、例えば、ゴムや弾性樹脂等の弾性体からなっていて、上記当接部29によって多孔体23等が押圧された際に、絞り部25が弾性変形して多孔体22,23の端面および弁体本体21の穴27の内面に密着する。このため、上記多孔体22,23の端面および弁体本体21の穴27の内面と絞り部25との間に隙間が生じなくて、安定した絞り量が得られる。上記絞り部25の絞り24の径(直径)は、例えば、0.5〜2mmである。
【0051】
一方、上記多孔体22,23は、例えば、発泡金属、発泡樹脂、燒結金属、セラミックス等の材料からなり、多数の孔を有して、冷媒を通過させることができる。上記多孔体22、23の孔の径は、例えば、0.2〜2mmであって、かつ、上記絞り部25の絞り24の径よりも小さくしている。こうすることによって、上記多孔体22、23は、フィルタとして機能して絞り24の詰まりを防止し、気泡を予め微細化して絞り24での気泡の分裂を防止し、かつ、気液2相の冷媒を均質流にすることができる。上記多孔体22,23の肉厚(冷媒が通過する方向の厚さ)は、上記孔の径の2倍以上になっていて、各多孔体22,23において冷媒が少なくとも2つの孔を通過するようにして、絞り24から噴出する冷媒を拡散し、減速すると共に、気液2相の冷媒を均質流化している。
【0052】
なお、上記多孔体22,23は、比較的機械的強度が弱いが、弁体本体21に嵌合して保護しているので、損傷するおそれがない。
【0053】
一方、上記駆動部40は、プランジャー41と、吸引子42と、図示しないソレノイドと、スプリング43とからなる。上記プランジャー41、吸引子42およびソレノイドは、磁気回路を構成している。上記ソレノイドが励磁されると、図1に示すように、スプリング43のばね力に抗して、プランジャー41が吸引子42に吸引されて下降する一方、上記ソレノイドが消磁されると、図示しないが、スプリング43のばね力によって、プランジャー41が吸引子42から離間させられて、上昇させられる。なお、45はガイドである。
【0054】
上記プランジャー41は弁体2の弁体本体21の上端に連結していて、上記プランジャー41の下降によって、弁体20の当接部29が弁座15に密着して絞り状態になる一方、上記プランジャー41の上昇によって、弁体20の当接部29が弁座15から離間して全開状態になる。
【0055】
上記構成において、今、駆動部40の図示しないソレノイドの励磁により、図1に示すように、弁体20の当接部29がハウジング10の弁座15に密着している絞り状態にあって、気液2相の冷媒が矢印Xに示すように流れているとする。
【0056】
このとき、冷媒は、まず、ハウジング10の入口12から弁体20の弁体冷媒通路30の入口31,31に流れるが、弁体冷媒通路30の入口31,31がハウジング10の弁室11の壁面に空間を空けて対向しているから、ハウジング10の入口12から弁体冷媒通路30の入口31,31に至る間の通路面積が大きくて、殆ど圧損を受けることがなくて、冷媒流動音等の騒音の発生が防止される。
【0057】
上記弁体冷媒通路30の入口31,31に流入した気液2相の冷媒は、円柱形状の多孔体22を通過する間に、気体冷媒と液冷媒が混じり合って均質流化され、かつ、気泡が微細化されて絞り24の径よりも小さくなって、絞り部25の絞り24に流入する。このように、気体冷媒と液冷媒が均質に混じり合った均質流が絞り24を通って、気泡と液冷媒が交互に絞り24を通ることがないので、不連続的な騒音の発生が防止される。さらに、上記多孔体22の孔の径が絞り24の径よりも小さいから、多孔体22から出て絞り24に流入する気泡の径が、絞り24の径よりも小さくて、絞り24で気泡が分裂することがなく、不連続的な騒音の発生が防止される。さらにまた、上記多孔体22の孔の径が絞り24の径よりも小さいから、多孔体22がフィルタの役目をして、絞り24が異物で詰まるのを防止できる。
【0058】
気液2相の冷媒の場合も液冷媒だけの場合も、いずれであっても、絞り24で減圧されて、高速の気液2相の噴流となるが、直ちに、下流側の円板形状の多孔体23に流入する。この気液2相の冷媒は、多孔体23の内部を通過する間に、徐々に拡散されながら、細分化され、減速されるから、連続的な騒音の発生が防止される。さらに、この多孔体23を気液2相の冷媒が通るから、冷媒の圧力の脈動が抑制されて、不連続的な騒音の発生が防止される。
【0059】
上記多孔体22,23の肉厚は、その内部の孔の径の2倍以上あるから、冷媒が多孔体22,23の各々を通過する間に、少なくとも2個の孔を通過する。したがって、上流側の多孔体22で、気液2相の冷媒を確実に均質流にして絞り24に流入させることができ、また、下流側の多孔体23で、絞り24から噴出する冷媒流を確実に拡散させて、減速することができる。
【0060】
上記多孔体23から流出した冷媒は、弁体冷媒通路30の出口32を通って、ハウジング10の出口13に至る。このとき、上記弁体冷媒通路30の出口32がハウジング10の出口13に対向しているから、弁体冷媒通路30の出口32からハウジング10の出口13に至る間に抵抗がなくて、圧損を受けることなくて、冷媒流動音等の騒音の発生が防止される。
【0061】
一方、この膨張弁100を全開状態にするには、上記駆動部40の図示しないソレノイドを消磁して、スプリング43のばね力によって、プランジャ−41を吸引子42から離間させて上昇させて、弁体20を上昇させて、弁座15と当接部29との間を開放する。
【0062】
このとき、図示しないが、弁体20が上昇しているから、弁体20はハウジング10の入口12と出口13との間の冷媒の流れに対して殆ど抵抗となることはない。
【0063】
この参考例の形態の膨張弁100は、絞り状態において、弁体20の弁体冷媒通路30における絞り24の上流側の多孔体22と下流側の多孔体23の機能によって騒音を低減できることに加えて、弁体冷媒通路30の入口31,31がハウジング10の弁室11の壁面に空間を空けて対向し、かつ、弁体冷媒通路30の出口32がハウジング10の出口13に対向しているため、ハウジング10の入口12、出口13と、弁体20の弁体冷媒通路30の入口31,31、出口32との間の圧損が殆どなくて、冷媒流動音(冷媒通過音)等の騒音の発生を防止でき、したがって、極めて騒音の発生を少なくできる。
【0064】
(第1の実施の形態)
図2に示すように、この第1の実施の形態の膨張弁200は、ハウジング50と弁体60と駆動部70とからなる。
【0065】
上記ハウジング50は、駆動部70に連なる部分のみが参考例のハウジング10と異なり、弁室11、入口12、出口13および弁座15は、参考例の各部分と同じである。
【0066】
上記駆動部70は、プランジャ−71、吸引子72、スプリング73、ガイド75および図示しないソレノイドからなり、機能的には、参考例の駆動部40と略同じである。但し、この第1の実施の形態では、プランジャ−71の下面は円錐面になっており、吸引子73の上面はプランジャ−71の円錐面に嵌合する円錐面なっている。
【0067】
上記弁体60は、弁体本体61と、円筒形状の多孔体62と、円板形状の多孔体63とを備える。上記弁体本体61には、下端に開口する丸い大径の穴66と、その穴66に連通する空所の一例としての円錐状の穴67と、その円錐状の穴67の小径側と連通する絞り68となる小径の穴68と、その穴68に連通する横方向の貫通穴69とからなる弁体冷媒通路130を形成している。
【0068】
上記弁体本体61の外周に設けた片溝に、上記円筒形状の多孔体62を嵌合し、この多孔体62を弁体本体61に例えばスナップリング等の止め輪64で固定している。また、上記弁体本体61の丸い大径の穴66には、上記円板形状の多孔体63を密に嵌め込んでいる。この多孔体63は、弁体本体61に当接部65のかしめで固定している。もっとも、上記多孔体62,63は、圧入、接着等で弁体本体61に固定してもよい。
【0069】
一方、上記弁体60の弁体本体61の当接部65が弁座15に密着している絞り状態で、上記穴66,67,68,69からなる弁体冷媒通路130の入口131となる円筒形状の多孔体62がハウジング50の弁室11の壁面および入口12に空間を空けて対向し、かつ、弁体冷媒通路130の出口132がハウジング50の出口13に対向している。これにより、上記絞り状態で、冷媒は、圧損を殆ど受けることなく、ハウジング50の入口12から弁体60の弁体冷媒通路130の入口131に流入でき、かつ、弁体冷媒通路130の出口132からハウジング50の出口13に流出できて、冷媒流動音等の騒音の発生が防止される。
【0070】
一方、上記弁体冷媒通路130における絞り68の径は、例えば、0.5〜2mmである。上記絞り68は、弁体本体61に直接形成しているから、簡単安価に形成することができる。なお、見方を変えると、上記弁体本体61の一部が、絞り68を有する絞り部である。
【0071】
一方、上記多孔体62,63は、例えば、発泡金属、発泡樹脂、燒結金属、セラミックス等の材料からなり、多数の孔を有して、冷媒を通過させることができる。上記多孔体62、63の孔の径は、例えば、0.2〜2mmであって、上記絞り68の径よりも小さくしている。こうすることによって、上記多孔体62は、フィルタとして機能して絞り68の詰まりを防止し、気泡を予め微細化して絞り68での気泡の分裂を防止し、かつ、気液2相の冷媒を均質流にすることができる。上記多孔体62,63の肉厚(冷媒が通過する方向の厚さ)は、上記孔の径の2倍以上になっていて、各多孔体62,63において冷媒が少なくとも2つの孔を通過するようにして、冷媒を拡散し、減速すると共に、気液2相の冷媒を均質流化している。特に、上記多孔体63は、絞り68から噴出する冷媒を拡散し、減速して、脈動を抑制して、騒音を低減している。
【0072】
この第1の実施の形態の膨張弁200は、参考例と同様に、絞り状態において、弁体60の弁体冷媒通路130における絞り68の上流側の多孔体62と下流側の多孔体63の機能によって騒音を低減できることに加えて、弁体冷媒通路130の入口131,131がハウジング50の弁室11の壁面に空間を空けて対向し、かつ、弁体冷媒通路130の出口132がハウジング50の出口13に対向しているため、ハウジング50の入口12、出口13と、弁体60の弁体冷媒通路130の入口131,131、出口132との間の圧損が殆どなくて、冷媒通過音等の騒音の発生を防止でき、したがって、極めて騒音の発生を少なくできる。
【0073】
さらに、この第1の実施の形態では、円筒形状の多孔体62を用いているので、冷媒が通過する多孔体62の面積を増大することができる。例えば、図示しないが、穴69を互いに交差する複数本にして、弁体冷媒通路130の入口131を4個以上にして、1つの円筒形状の多孔体62で4個以上の入口131を塞いで、騒音を低減するようにしてもよい。
【0074】
また、この第1の実施の形態では、絞り68の下流側に徐々に拡大する円錐形状の穴67を設けたから、冷媒が絞り68を通過することにより温度、圧力の低下する減圧過程によって、冷媒、冷凍機油から析出するスラッジをこの円錐状の穴67に貯めて、多孔体63にスラッジが目詰まりするのを防止することができる。
【0075】
(第2の実施の形態)
図3に示すように、この膨張弁300は、ハウジング80と、このハウジング80内に昇降可能に設けた弁体90と、この弁体90を駆動する駆動部160とからなる。
【0076】
上記ハウジング80は、ハウジング本体81と、このハウジング本体81にシール部材87を介して固定したカバー82とからなる。上記ハウジング80には、弁室83と、この弁室83に下部の横方向から連通する入口84と、弁室83に上部の横方向から連通する出口85と、弁室83の高さ方向の中央部に設けられた弁座86とを備える。
【0077】
一方、上記弁体90は、略カップ状の弁体本体91と、異なる径の円板形状の多孔体92,93と、中央に絞り94を有する円板状の絞り部95と、押えリング99とからなる。上記弁体本体91の下部を、カバー82の内周面に摺動自在に嵌合して、上記弁体本体91を軸方向に移動可能に案内している。上記弁体本体91には、下端が開口する有底の4段の段付の丸い大径の穴96と、この大径の穴96に上方向から交わる小径の穴97,97と、上記大径の穴96の下部に横方向から交わる穴98を形成して、この穴96,97,97,98によって弁体冷媒通路140を形成している。上記穴98が弁体冷媒通路140の入口98である、穴97,97が弁体冷媒通路140の出口97,97である。上記4段の大径の穴96には、順に、小径の多孔体92、中径の絞り部95、大径の多孔体93および最大径の押えリング99を密に嵌合している。この押えリング99とカバー82との間にコイルスプリング105を縮装して、上記弁体90の弁体本体91の上端周縁の当接部103を弁座86に押し付けると共に、上記弁体本体91に、多孔体92,93、絞り部95および押えリング99を押し付けて固定している。このように、上記弁体90を弁座86に付勢するコイルスプリング105のばね力を利用して、多孔体92,93および絞り部95を弁体本体91に固定しているので、かしめ等が不要で、多孔体92,93等を弁体本体91に簡単に固定することができる。
【0078】
上記弁体90の当接部103が弁座86に密着している絞り状態で、上記弁体冷媒通路140の入口98が弁室83の壁面およびハウジング80の入口84に空間を空けて対向し、かつ、上記弁体冷媒通路140の出口97,97がハウジング80の弁室83の壁面に空間を空けて対向している。これにより、上記絞り状態で、冷媒は、圧損を殆ど受けることなく、ハウジング80の入口84から弁体90の弁体冷媒通路140の入口98に流入でき、かつ、弁体90の弁体冷媒通路140の出口97,97から弁室83を介してハウジング80の出口85に流出できて、冷媒流動音等の騒音の発生が防止される。
【0079】
一方、上記絞り部95は、ゴム等の弾性体あるいは金属、硬質樹脂等の剛体からなり、絞り94の径は、例えば、0.5〜2mmである。
【0080】
一方、上記多孔体92,93は、例えば、発泡金属、発泡樹脂、燒結金属、セラミックス等の材料からなり、多数の孔を有して、冷媒を通過させることができる。上記多孔体62、63の孔の径は、例えば、0.2〜2mmであって、上記絞り94の径よりも小さくしている。上記多孔体92,93の肉厚は、上記孔の径の2倍以上になっていて、各多孔体92,93において冷媒が少なくとも2つの孔を通過するようにしている。したがって、上記多孔体92,93は、参考例の多孔体22,23と全く同じ騒音を低減する機能と、絞り94の目詰まりを防止するフィルタ機能とを有する。
【0081】
一方、上記駆動部160は、先端にプッシュピン165を有するプランジャー161と、吸引子162と、上記プランジャー161と吸引子162との間に縮装したコイルスプリング164と、上記プランジャー161の回りに配置された図示しないソレノイドとからなる。上記コイルスプリング164のばね力は、弁体90を弁座86に付勢するコイルスプリング105のばね力よりも強く設定している。
【0082】
上記ソレノイドを励磁すると、図3に示すように、プランジャー161がコイルスプリング164のばね力に抗して吸引子162に密着させられて、プッシュピン165が弁体90から離間し、弁体90は、駆動部160と反対側にあるコイルスプリング105のばね力によって、当接部103が弁座86に密着させられて、この膨張弁300は絞り状態になる。
【0083】
一方、上記ソレノイドが消磁すると、プランジャー161がコイルスプリング164のばね力によって吸引子162から離間させられて、プッシュピン165が弁体本体91をコイルスプリング105のばね力に打ち勝って下方に押し下げて、弁体90の当接部103が弁座86から離間して、この膨張弁300は全開状態になる。
【0084】
この第2の実施の形態の膨張弁300は、参考例と同様に、絞り状態において、弁体90の弁体冷媒通路140における絞り94の上流側の多孔体93と下流側の多孔体92の機能によって騒音を低減できることに加えて、弁体冷媒通路140の入口98がハウジング80の弁室83の壁面およびハウジング80の入口84に空間を空けて対向し、かつ、弁体冷媒通路140の出口97,97がハウジング80の弁室83の壁面に空間を空けて対向しているため、ハウジング80の入口84、出口85と、弁体90の弁体冷媒通路140の入口98、出口97,97との間の圧損が殆どなくて、冷媒通過音等の騒音の発生を防止でき、したがって、極めて騒音の発生を少なくできる。
【0085】
さらに、この第2の実施の形態では、弁体90の両側に、弁体90を弁座86に付勢するコイルスプリング105と、駆動部160とを設けて、電気系である駆動部160と、機械系である弁体90とを分離しているので、この膨張弁300は製造が容易で、また、メンテナンスも容易である。
【0086】
(参考例)
図4に示すように、この膨張弁400は、ハウジング10と、このハウジング10内に昇降可能に設けた弁体110と、この弁体110を駆動する駆動部40とからなる。
【0087】
上記ハウジング10と駆動部40は、最初の参考例のハウジング10と駆動部40と全く同じ構成をしており、したがって、最初の参考例の各部分と同じ構成の部分は同じ参照番号を付して説明を省略する。
【0088】
上記弁体110は、剛体である弁体本体111と、略円柱形状の多孔体112,113と、絞り116と空所117,118を有する弾性体または剛体製の絞り部115とからなる。
【0089】
上記弁体本体111には、下端が開口する有底の段付きの丸い大径の穴121と、この穴121の上部に横方向から交わる小径の穴122とを形成して、この穴121,122によって弁体冷媒通路150を形成している。上記段付きの大径の穴27には、順に、円柱形状の多孔体112、絞り部115と、その絞り部115に把持された円柱形状の多孔体113とを密に嵌合して挿入し、上記大径の穴121の壁部の先端を、かしめ加工で、内側にテーパー状に屈曲させて、この内側に屈曲したテーパー状の部分129で、上記多孔体112,113および絞り部115を穴121の底に向けて押し付けて固定している。上記テーパー状の部分129は、かしめ加工で形成されるので、簡単、安価に作ることができる。このテーパ状の部分129は、弁座15に密接することが可能な当接部129を構成している。つまり、この当接部129は、弁座15に接離して開閉を行う機能の他に、多孔体112,113および絞り部115を固定する機能を有している。
【0090】
上記弁体110の当接部129が弁座15に密着している絞り状態で、上記穴121,122からなる弁体冷媒通路150の入口122,122が弁室11の壁面に空間を空けて対向し、かつ、弁体冷媒通路150の多孔体113からなる出口113がハウジング10の出口13に対向している。これにより、上記絞り状態で、冷媒は、圧損(抵抗)を殆ど受けることなく、ハウジング10の入口12から弁体110の弁体冷媒通路150の入口122に流入でき、かつ、弁体110の弁体冷媒通路150の出口113からハウジング10の出口13に流出できて、冷媒の流動音等の騒音の発生が防止される。
【0091】
上記絞り部115の絞り116の径は、例えば、0.5〜2mmである。この絞り116の上流側の空所117は、絞り116の断面積および容積よりも大きな断面積および容積を有する。また、この絞り116の下流側の空所118は、上流側の空所117の断面積および容積よりも大きな断面積および容積を有する。
【0092】
一方、上記多孔体112は、上端のコーナが湾曲しており、多孔体113も、下端のコーナが湾曲している。上記多孔体112,113は、例えば、発泡金属、発泡樹脂、燒結金属、セラミックス等の材料からなり、多数の孔を有して、冷媒を通過させることができる。上記多孔体112,113の孔の径は、例えば、0.2〜2mmであって、かつ、上記絞り部115の絞り116の径よりも小さくしている。
【0093】
この参考例の膨張弁400は、最初の参考例と同様に、絞り状態において、弁体110の弁体冷媒通路150における絞り116の上流側の多孔体112と下流側の多孔体113の機能によって騒音を低減できることに加えて、弁体冷媒通路150の入口122がハウジング10の弁室11の壁面に空間を空けて対向し、かつ、弁体冷媒通路150の出口113がハウジング10の出口13に対向しているため、ハウジング10の入口12、出口13と、弁体110の弁体冷媒通路150の入口122、出口113との間の圧損が殆どなくて、冷媒通過音等の騒音の発生を防止でき、したがって、極めて騒音の発生を少なくできる。
【0094】
絞り部の絞りの前後に空所を設けず、多孔体を絞り部の絞りに直接接触させて設けた場合、この接触部分で、絞り部の絞りと多孔体の孔との重なり具合によっては、絞り部の絞りや多孔体の孔よりも、冷媒の通過断面積が狭くなるところができることがあり、ここでスラッジ等が詰り易くなる。この構成によれば、上記絞り部115の絞り116と上記多孔体112,113との間に、上記絞り部115の絞り116の断面積よりも大きな断面積の空所117,118を有するから、絞り部115の絞り116と多孔体112,113の孔とが直接接触することなく、この部分でのスラッジの詰まりを防止できる。さらに、この参考例の膨張弁400では、絞り部115の絞り116の両側に空所117,118を設けているので、冷媒、冷凍機油から析出したスラッジが空所117,118に溜まって、多孔体112,113に目詰まりするのが防止される。特に、絞り116の下流側では、減圧過程で冷媒の圧力、温度が低下するため、冷媒および冷凍機油からスラッジが析出し易いが、絞り116の下流側の空所118は、絞り116の上流側の空所117よりも断面積および容積が大きいため、析出したスラッジを充分に溜めることができる。したがって、下流側の多孔体113の目詰まりを防止できる。
【0095】
上記参考例では、絞り116の上流側と下流側とに空所117,118を設けたが、下流側のみに空所を設けてもよい。
【0096】
上記参考例および第1,第2の実施の形態では、駆動部40,70,160は、ソレノイドを用いているが、ソレノイドに代えて、ステッピングモータ等のモータを用いて、弁体を駆動するようにしてもよい。
【0097】
また、上記参考例および第1,第2の実施の形態の膨張弁において、冷媒を前述と逆方向に流して、ハウジング10,50,80および弁体冷媒通路30,130,140,150の入口を出口とし、出口を入口としてもよい。
【0098】
(参考例および第3の実施の形態)
図5は参考例の空気調和機の冷媒回路の回路図である。
【0099】
この冷媒回路は、圧縮機201と、四路切換弁202と、室外熱交換器203と、フィルタ204と、膨張機構の一例としての膨張弁205と、フィルタ206と、液閉鎖弁207と、第1室内熱交換器208と、いわゆるドライ弁として機能する参考例の膨張弁100と、第2室内熱交換209と、ガス閉鎖弁210と、上記四路切換弁202と、フィルタ211と、上記圧縮機201とを順次接続した閉回路である。上記膨張弁100は、図1に示す入口12を第1室内熱交換器208に接続し、出口13を第2室内熱交換器209に接続している。
【0100】
上記フィルタ204,206,211のメッシュの孔の径は、上記膨張弁100の多孔体22,23の孔の径よりも小さくして、このフィルタ204,206,211で異物を除去して、多孔体22,23に目詰まりがしないようにしている。
【0101】
上記構成の空気調和機は、膨張弁100を全開状態にして、四路切換弁202を図示の状態にすると、冷房運転を行い、四路切換弁202を図示の状態から切り替えると、暖房運転を行う。
【0102】
一方、上記四路切換弁202を図5に示す冷房運転状態にして、膨張弁206を全開にし、膨張弁100を、図1に示す絞り状態にすると、第1室内熱交換器208は凝縮器として動作し、第2室内熱交換器209は蒸発器として動作して、再熱ドライ運転を行うことができる。
【0103】
このとき、上記参考例の膨張弁100を用いているから、冷媒流動音等の騒音の発生を防止することができる。
【0104】
上記参考例の膨張弁100に代えて、第3の実施形態として、第1および第2の実施の形態の膨張弁200,300を用いても、同様の作用効果が得られる。
【0105】
この空気調和機においては、冷媒としてはHCFC系冷媒に限らず、HFC系冷媒等種々の冷媒が使用でき、また、冷凍機油として、鉱油の他に、エーテル系、エステル系等の油を使用できる。
【0106】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1の発明によれば、ハウジングの弁座に弁体の当接部が当接した絞り状態で、弁体冷媒通路に設けた多孔体によって気液2相の冷媒が均質流にされるから、連続的あるいは不連続的な騒音を低減でき、さらに、上記弁体冷媒通路の入口および出口がハウジングの入口および出口に対向するか、あるいは、弁室の壁面に空間を空けて対向しているから、上記ハウジングの入口および出口と、弁体冷媒通路の入口および出口との間で圧損が殆どなくなって、冷媒流動音等の騒音を低減できて、極めて騒音の少ない膨張弁が提供される。
請求項1の発明によれば、略円筒状またはリング状の多孔体を弁体本体に外嵌しているから、この多孔体によって、大きな通路面積を有する入口または出口を形成することができる。
請求項2の発明によれば、弁体を弁座に向けて付勢するスプリングと、駆動部とは、上記弁体の両側に別々に配置されていて、上記駆動部は弁体を押圧のみするので、一般に電気系である駆動部と、機械系である弁体とを分離できて、製造組み立ておよびメンテナンスを容易にすることができる。
請求項2の発明によれば、弁体の当接部を弁座に押し付けるスプリングのばね力によって、多孔体または絞り部の少なくとも1つを弁体本体に取り付けているので、上記多孔体または絞り部の少なくとも1つを弁体本体に簡単に取り付けることができる。
【0107】
請求項3の発明によれば、絞り部の両側に多孔体を設けているので、絞りの上流側と下流側とで騒音低減作用を行うことができ、極めて騒音を低減することができる。
【0108】
請求項4の発明によれば、弁体の当接部が、弁体冷媒通路の壁部から内側に屈曲したテーパ状の部分であるから、当接部を簡単安価に製造できる。
【0109】
請求項5の発明によれば、テーパー状に屈曲した当接部によって、絞り部または多孔体の少なくとも一方を固定しているので、上記当接部は、弁座に接離して開閉する本来の機能の他に、上記絞り部または上記多孔体の少なくとも一方を固定する機能を有する。したがって、上記絞り部や多孔体を簡単安価に固定することができる。
【0110】
請求項6の発明によれば、弁体のテーパー状に屈曲した当接部は、かしめ加工によって形成されているから、当接部が簡単安価に製造できる。
【0111】
請求項7の発明によれば、絞り部は、弁体本体と同じ材質で形成され、かつ、弁体本体と一体に形成されているから、絞り部としての別部材が不必要になって、絞りが簡単安価に製造できる。
【0112】
請求項8の発明によれば、絞り部は弾性体で形成されているから、この絞り部を弁体冷媒通路の内壁面等に密着させて、無用の隙間をなくすることができ、したがって、安定した絞り量を得ることができる。
【0113】
請求項9の発明によれば、多孔体の少なくとも1つは、略円板状または円柱状であるから、この多孔体を簡単安価に製造でき、弁体冷媒通路内に簡単に装着することができる。
【0114】
【0115】
【0116】
【0117】
請求項10の発明によれば、絞り部の絞りと上記多孔体との間に、上記絞り部の絞りの断面積よりも大きな断面積の空所を有するから、絞り部の絞りと多孔体の孔とが直接接触しないため、絞り部の絞りや多孔体の孔よりも、冷媒の通過断面積が狭くなる部分がなく、スラッジの詰まりを防止できる。さらに、絞り部の絞りと多孔体との間に、上記絞りの断面積よりも大きな断面積の空所を有するから、この空所にスラッジ等を溜めて、多孔体の目詰まりを防止できる。
【0118】
請求項11の発明によれば、絞りの下流側に空所を設けているから、絞りの減圧過程によって、温度および圧力が低下した冷媒および冷凍機油からスラッジが析出しても、このスラッジは、上記空所に溜められる。したがって、絞りの下流側の多孔体の目詰まりを防止できる。
【0119】
請求項12の発明によれば、絞り部の上流側に設けた多孔体の孔の径を絞り部の絞りの径よりも小さくすることにより、絞り部で気泡が分裂することが少なくなり、不連続音はさらに低減される。また、さらに、多孔体の孔の径は、絞り部の絞りの径よりも小さいから、上記多孔体はフィルタとしての機能を有し、絞りの目詰まりを防止できる。
【0120】
請求項13の発明によれば、多孔体の肉厚が、その多孔体の孔の径の2倍以上で、その多孔体において冷媒は少なくとも2つの孔を通過するので、冷媒を充分に拡散でき、減速でき、気液2相の冷媒を確実に均質流にすることができる。
【0121】
請求項14の発明の空気調和機は、圧縮機と、室外熱交換器と、膨張機構と、第1室内熱交換器と、請求項1乃至13のいずれか1つに記載の膨張弁と、第2室内熱交換器とを順次接続した冷媒回路を有するので、上記膨張弁を絞り状態にして、再熱ドライ運転を行うことができる。さらに、上記膨張弁は、絞り状態で、流動音等の騒音の発生を抑制できるから、この空気調和機は騒音の発生が少ないという利点を有する。
【0122】
請求項15の発明によれば、絞り部の上流側に設けた多孔体の孔の径を、絞り部の絞りの径よりも小さくすることにより、絞り部で気泡が分裂することが少なくなり、不連続音はさらに低減される。また、さらに、フィルタの孔の径が多孔体の孔の径よりも小さいので、多孔体の目詰まりが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例の膨張弁の断面図である。
【図2】 この発明の第1の実施の形態の膨張弁の断面図である。
【図3】 この発明の第2の実施の形態の膨張弁の断面図である。
【図4】 この発明の参考例の膨張弁の断面図である。
【図5】 この発明の参考例の空気調和機の冷媒回路の回路図である。
【符号の説明】
10,50,80 ハウジング
12,84,31,98,122,131 入口
13,85,32,97,113,132 出口
15,86 弁座
20,60,90,110 弁体
21,61,91,111 弁体本体
22,23,62,63,92,93,112,113 多孔体
24,68,94,116 絞り
25,95,115 絞り部
29,65,103 当接部
30,130,140,150 弁体冷媒通路
40,70,160 駆動部
66,117,118 空所
100,200,300,400 膨張弁
201 圧縮機
203 室外熱交換器
204,206,211 フィルタ
205 膨張機構
208 第1室内熱交換器
209 第2室内熱交換器
Claims (15)
- 入口(12,84)と、出口(13,85)と、この入口(12,84)および出口(13,85)に連通する弁室(11,83)と、この弁室(11,83)に設けられた弁座(15,86)とを有するハウジング(10,50,80)と、
このハウジング(10,50,80)の弁室(11,83)内に移動可能に設けられて、上記弁座(15,86)に接離する当接部(29,65,103)を有する弁体(20,60,90,110)と、
上記弁体(20,60,90,110)を駆動する駆動部(40,70,160)とを備えた膨張弁において、
上記弁体(20,60,90,110)は、内部に弁体冷媒通路(30,130,140,150)を有する弁体本体(21,61,91,111)と、この弁体冷媒通路(30,130,140,150)に設けられた絞り部(25,95,115)と、上記弁体冷媒通路(30,130,140,150)に設けられ、冷媒が通過可能な多孔体(22,23,62,63,92,93,112,113)とを含み、
上記弁座(15,86)に上記当接部(29,65,103)が当接した絞り状態で、上記弁体冷媒通路(30,130,140,150)の入口(31,98,122,131)および出口(32,97,113,132)が上記ハウジング(10,50,80)の入口(12,84)および出口(13,85)に対向するか、あるいは、弁室(11,83)の壁面に空間を空けて対向し、
上記多孔体(22,23,62,63,92,93,112,113)の少なくとも1つは、略円筒状またはリング状であり、この略円筒状またはリング状の多孔体(62)が弁体本体(61)に外嵌されていることを特徴とする膨張弁。 - 入口(12,84)と、出口(13,85)と、この入口(12,84)および出口(13,85)に連通する弁室(11,83)と、この弁室(11,83)に設けられた弁座(15,86)とを有するハウジング(10,50,80)と、
このハウジング(10,50,80)の弁室(11,83)内に移動可能に設けられて、上記弁座(15,86)に接離する当接部(29,65,103)を有する弁体(20,60,90,110)と、
上記弁体(20,60,90,110)を駆動する駆動部(40,70,160)とを備えた膨張弁において、
上記弁体(20,60,90,110)は、内部に弁体冷媒通路(30,130,140,150)を有する弁体本体(21,61,91,111)と、この弁体冷媒通路(30,130,140,150)に設けられた絞り部(25,95,115)と、上記弁体冷媒通路(30,130,140,150)に設けられ、冷媒が通過可能な多孔体(22,23,62,63,92,93,112,113)とを含み、
上記弁座(15,86)に上記当接部(29,65,103)が当接した絞り状態で、上記弁体冷媒通路(30,130,140,150)の入口(31,98,122,131)および出口(32,97,113,132)が上記ハウジング(10,50,80)の入口(12,84)および出口(13,85)に対向するか、あるいは、弁室(11,83)の壁面に空間を空けて対向し、
上記弁体(90)を弁座(86)に向けて付勢するスプリング(105)と、上記駆動部(160)とは、上記弁体(90)の両側に配置され、かつ、
上記駆動部(160)は、上記弁体(90)を押圧して、弁体(90)を弁座(86)から離間させ、
上記スプリング(105)は、上記弁体本体(91)に、上記多孔体(92,93)または絞り部(95)の少なくとも1つを直接的または間接的に押し付けて、上記多孔体(92,93)または絞り部(95)の少なくとも1つを弁体本体(91)に取り付けていることを特徴とする膨張弁。 - 請求項1または2に記載の膨張弁において、上記絞り部(25,95,115)の両側に上記多孔体(22,23,62,63,92,93,112,113)が設けられていることを特徴とする膨張弁。
- 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記当接部(29,65)が、弁体冷媒通路(30,130,150)の壁部から内側に屈曲したテーパ状の部分であることを特徴とする膨張弁。
- 請求項4に記載の膨張弁において、テーパー状に屈曲した上記当接部(29,65)によって、上記絞り部(25,115)または上記多孔体(22,23,62,63,112,113)の少なくとも一方を固定していることを特徴とする膨張弁。
- 請求項4または5に記載の膨張弁において、上記テーパー状に屈曲した当接部(29,65)は、かしめ加工によって形成されていることを特徴とする膨張弁。
- 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記絞り部は、上記弁体本体(61)と同じ材質で形成され、かつ、弁体本体(61)と一体に形成されていることを特徴とする膨張弁。
- 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記絞り部(25,95,115)は弾性体で形成されていることを特徴とする膨張弁。
- 請求項1乃至8のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記多孔体(22,23,62,63,92,93,112,113)の少なくとも1つは、略円板状または円柱状であることを特徴とする膨張弁。
- 請求項1乃至9のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記絞り部(115)の絞り(68,116)と上記多孔体(63,112,113)との間に、上記絞り(68,116)の断面積よりも大きな断面積の空所(66,117,118)を有することを特徴とする膨張弁。
- 請求項10に記載の膨張弁において、上記絞り部(115)は、上記絞り(68,116)の少なくとも下流側に上記空所(66,118)を有することを特徴とする膨張弁。
- 請求項1乃至11のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記多孔体(22,23,62,63,92,93,112,113)の孔の径は、上記絞り部(25,95,115)の絞り(24,68,94,116)の径よりも小さいことを特徴とする膨張弁。
- 請求項1乃至12のいずれか1つに記載の膨張弁において、上記多孔体(22,23,62,63,92,93,112,113)の肉厚が、その多孔体(22,23,62,63,92,93,112,113)の孔の径の2倍以上であることを特徴とする膨張弁。
- 圧縮機(201)と、室外熱交換器(203)と、膨張機構(205)と、第1室内熱交換器(208)と、請求項1乃至13のいずれか1つに記載の膨張弁(100,200,300,400)と、第2室内熱交換器(209)とを順次接続した冷媒回路を有することを特徴とする空気調和機。
- 請求項14に記載の空気調和機において、上記冷媒回路にはフィルタ(204,206,211)が設けられ、このフィルタ(204,206,211)の孔の径は上記多孔体(22,23,62,63,92,93,112,113)の孔の径よりも小さいことを特徴とする空気調和機。
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