JP3410197B2 - 絞り部内蔵型電磁弁 - Google Patents
絞り部内蔵型電磁弁Info
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- JP3410197B2 JP3410197B2 JP04243094A JP4243094A JP3410197B2 JP 3410197 B2 JP3410197 B2 JP 3410197B2 JP 04243094 A JP04243094 A JP 04243094A JP 4243094 A JP4243094 A JP 4243094A JP 3410197 B2 JP3410197 B2 JP 3410197B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、エアコンに用いられ、
キャピラリチューブと二方向電磁弁との二つの機能を兼
ね備えた絞り部内蔵型電磁弁に関する。
キャピラリチューブと二方向電磁弁との二つの機能を兼
ね備えた絞り部内蔵型電磁弁に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のヒートポンプ式エアコンは、室外
熱交換器と室内熱交換器とに流通させる冷媒の方向を転
換させることにより、冷房と暖房の切り換えを行ってい
る。このようなエアコンシステムにおいては、除湿運転
を行うために室内熱交換器を冷却用と再加熱用との２つ
に分割し、その間に膨張器を設ける等の構成をとってい
る。
熱交換器と室内熱交換器とに流通させる冷媒の方向を転
換させることにより、冷房と暖房の切り換えを行ってい
る。このようなエアコンシステムにおいては、除湿運転
を行うために室内熱交換器を冷却用と再加熱用との２つ
に分割し、その間に膨張器を設ける等の構成をとってい
る。
【０００３】このようなエアコンシステムの回路例とし
て特開昭５８−１０６３６９号が開示されている。これ
は、室外熱交換器と二つの室内熱交換器の一方とを膨張
弁でつなぎ、この室内熱交換器と他方の室内熱交換器と
の間をキャピラリチューブと二方向電磁弁とで並列に接
続した構成である。そして、通常の冷房又は暖房の場合
は、二方向電磁弁を開いて二つの室内熱交換器を共に冷
却又は加熱用として用い、除湿時には膨張弁を開いて二
方向電磁弁を閉じ、二つの室内熱交換器をキャピラリチ
ューブで接続して一方の室内熱交換器を加熱用に、他方
の室内熱交換器を冷却用に用いるものである。
て特開昭５８−１０６３６９号が開示されている。これ
は、室外熱交換器と二つの室内熱交換器の一方とを膨張
弁でつなぎ、この室内熱交換器と他方の室内熱交換器と
の間をキャピラリチューブと二方向電磁弁とで並列に接
続した構成である。そして、通常の冷房又は暖房の場合
は、二方向電磁弁を開いて二つの室内熱交換器を共に冷
却又は加熱用として用い、除湿時には膨張弁を開いて二
方向電磁弁を閉じ、二つの室内熱交換器をキャピラリチ
ューブで接続して一方の室内熱交換器を加熱用に、他方
の室内熱交換器を冷却用に用いるものである。
【０００４】ところが、このような回路における二方向
電磁弁としては、冷房又は暖房時の冷媒の通過を妨げな
いような大型のものが必要であり、また、膨張器として
キャピラリチューブを用いるため、どうしても装置全体
の占有容積が大きくなるとともに、配管が複雑で組立に
手数がかかり、コストの上昇を避けられなかった。
電磁弁としては、冷房又は暖房時の冷媒の通過を妨げな
いような大型のものが必要であり、また、膨張器として
キャピラリチューブを用いるため、どうしても装置全体
の占有容積が大きくなるとともに、配管が複雑で組立に
手数がかかり、コストの上昇を避けられなかった。
【０００５】そこで、本願の出願人は、実開平４−１１
３８６４号で、図４に示す膨張器兼用の電磁弁として、
絞り部内蔵型電磁弁を提案している。同図において、弁
本体１の弁室１ｃには、第１流体口１ａと第２流体口１
ｂとが形成されている。弁室１ｃにはプランジャチュー
ブ２が接続され、プランジャチューブ２の外側はソレノ
イドコイル３で囲まれる。プランジャチューブ２の先端
側には吸引子４が嵌め込まれ、これにケース６がボルト
５で固定されている。プランジャチューブ２の中には、
プランジャチューブ２の軸方向に流通孔７ａを有する弁
体兼プランジャ７が収納される。流通孔７ａ内には、螺
旋流路形成体９があり、この外側には雄ねじ９ｂが形成
され、この雄ねじ９ｂの谷と流通孔７ａの内壁との間に
螺旋状の流路Ｐ′が形成される。プランジャ７の両端に
は盤状多孔体８，８が取り付けられている。吸引子４の
図の下端には緩衝棒１０が取り付けられ、緩衝棒１０の
中間に形成された段部１０ａと盤状多孔体８との間には
ばね受けリング１１′を介して圧縮コイルばね１１が嵌
められ、弁体Ｖを弁座１ｄに向けて付勢している。
３８６４号で、図４に示す膨張器兼用の電磁弁として、
絞り部内蔵型電磁弁を提案している。同図において、弁
本体１の弁室１ｃには、第１流体口１ａと第２流体口１
ｂとが形成されている。弁室１ｃにはプランジャチュー
ブ２が接続され、プランジャチューブ２の外側はソレノ
イドコイル３で囲まれる。プランジャチューブ２の先端
側には吸引子４が嵌め込まれ、これにケース６がボルト
５で固定されている。プランジャチューブ２の中には、
プランジャチューブ２の軸方向に流通孔７ａを有する弁
体兼プランジャ７が収納される。流通孔７ａ内には、螺
旋流路形成体９があり、この外側には雄ねじ９ｂが形成
され、この雄ねじ９ｂの谷と流通孔７ａの内壁との間に
螺旋状の流路Ｐ′が形成される。プランジャ７の両端に
は盤状多孔体８，８が取り付けられている。吸引子４の
図の下端には緩衝棒１０が取り付けられ、緩衝棒１０の
中間に形成された段部１０ａと盤状多孔体８との間には
ばね受けリング１１′を介して圧縮コイルばね１１が嵌
められ、弁体Ｖを弁座１ｄに向けて付勢している。
【０００６】図５はソレノイドコイル３への通電が絶た
れ、弁が閉止した状態を示す。上記の構成であるから、
弁が閉止された状態でも、第１流体口１ａ→漏洩流路Ｐ
1 （プランジャチューブ２とプランジャ７との間の隙
間）→漏洩流路Ｐ2 （プランジャチューブ２と緩衝棒１
０との間の隙間）→流通孔７ａ→盤状多孔体８→螺旋状
流路Ｐ′→盤状多孔体８→第２流体口とつながる漏洩通
路が形成される。そして、螺旋状流路Ｐ′が絞り部とな
って、キャピラリチューブの代わりとなり、膨張器兼用
の電磁弁となる。
れ、弁が閉止した状態を示す。上記の構成であるから、
弁が閉止された状態でも、第１流体口１ａ→漏洩流路Ｐ
1 （プランジャチューブ２とプランジャ７との間の隙
間）→漏洩流路Ｐ2 （プランジャチューブ２と緩衝棒１
０との間の隙間）→流通孔７ａ→盤状多孔体８→螺旋状
流路Ｐ′→盤状多孔体８→第２流体口とつながる漏洩通
路が形成される。そして、螺旋状流路Ｐ′が絞り部とな
って、キャピラリチューブの代わりとなり、膨張器兼用
の電磁弁となる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
膨張器兼用の電磁弁では、プランジャ７の内部に螺旋流
路形成体９を取り付けるので、構造が複雑になり、コス
トが高くなる。また、上記の電磁弁は、通電時に弁を開
くタイプであるが、通電時に弁を閉じるタイプの電磁弁
に適用すれば、除湿時のみ通電することができ、省エネ
ルギー化できる。
膨張器兼用の電磁弁では、プランジャ７の内部に螺旋流
路形成体９を取り付けるので、構造が複雑になり、コス
トが高くなる。また、上記の電磁弁は、通電時に弁を開
くタイプであるが、通電時に弁を閉じるタイプの電磁弁
に適用すれば、除湿時のみ通電することができ、省エネ
ルギー化できる。
【０００８】本発明は、上記の問題の解決を図ったもの
で、構造が簡単で安価にできる膨張器兼用の電磁弁を提
供することを目的としている。本発明の別の目的は、通
電時閉型電磁弁について膨張器の機能を併せ持つ電磁弁
を提供することを目的としている。
で、構造が簡単で安価にできる膨張器兼用の電磁弁を提
供することを目的としている。本発明の別の目的は、通
電時閉型電磁弁について膨張器の機能を併せ持つ電磁弁
を提供することを目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、弁本体内部の弁室にプランジャチュー
ブを接続し、該プランジャチューブの周囲にソレノイド
コイルを設け、前記弁室に第１流体口及び第２流体口を
形成すると共に、これら第１流体口と第２流体口との間
に弁座を形成し、前記プランジャチューブ内に該弁座に
接離して弁を開閉する弁体を嵌装した電磁弁において、
前記弁体に移動方向に沿う流通孔を形成し、前記第１流
体口から前記弁体とプランジャチューブの間隙、及び該
流通孔を通って第２流体口に至る漏洩通路を形成し、該
漏洩通路に複数個所の絞り部を形成した構成を特徴とし
ている。
めに、本発明は、弁本体内部の弁室にプランジャチュー
ブを接続し、該プランジャチューブの周囲にソレノイド
コイルを設け、前記弁室に第１流体口及び第２流体口を
形成すると共に、これら第１流体口と第２流体口との間
に弁座を形成し、前記プランジャチューブ内に該弁座に
接離して弁を開閉する弁体を嵌装した電磁弁において、
前記弁体に移動方向に沿う流通孔を形成し、前記第１流
体口から前記弁体とプランジャチューブの間隙、及び該
流通孔を通って第２流体口に至る漏洩通路を形成し、該
漏洩通路に複数個所の絞り部を形成した構成を特徴とし
ている。
【００１０】そして、前記絞り部の内、第１の絞り部を
前記弁体の流通孔に形成し、第２の絞り部を前記弁体と
プランジャチューブとの間に形成した構成としている。
前記弁体の流通孔に形成し、第２の絞り部を前記弁体と
プランジャチューブとの間に形成した構成としている。
【００１１】通電時閉型電磁弁に膨張器の機能を併せ持
たせる構成としては、弁本体内部の弁室にプランジャチ
ューブを接続し、該プランジャチューブの周囲にソレノ
イドコイルを設け、前記弁室に第１流体口及び第２流体
口を形成すると共に、これら第１流体口と第２流体口と
の間に弁座を形成し、前記プランジャチューブ内の前記
弁本体側に可動吸引子を設けるとともに他側に磁性ガイ
ドを設け、該可動吸引子と該磁性ガイド間にばね手段を
介して磁性プランジャを収容し、該磁性プランジャに前
記弁座に接離する弁体を連結し、前記ソレノイドコイル
に無通電時は離隔状態にある前記可動吸引子と該磁性プ
ランジャとが通電時には前記ばね手段を圧縮して相互に
吸着して磁力で弁を閉止する電磁弁において、前記磁性
プランジャと弁体とに移動方向に沿う流通孔を形成し、
前記第１流体口から前記プランジャチューブ内側に形成
された間隙、及び前記流通孔を通って第２流体口に至る
漏洩通路を形成し、該漏洩通路に複数個所の絞り部を形
成した構成を特徴としている。
たせる構成としては、弁本体内部の弁室にプランジャチ
ューブを接続し、該プランジャチューブの周囲にソレノ
イドコイルを設け、前記弁室に第１流体口及び第２流体
口を形成すると共に、これら第１流体口と第２流体口と
の間に弁座を形成し、前記プランジャチューブ内の前記
弁本体側に可動吸引子を設けるとともに他側に磁性ガイ
ドを設け、該可動吸引子と該磁性ガイド間にばね手段を
介して磁性プランジャを収容し、該磁性プランジャに前
記弁座に接離する弁体を連結し、前記ソレノイドコイル
に無通電時は離隔状態にある前記可動吸引子と該磁性プ
ランジャとが通電時には前記ばね手段を圧縮して相互に
吸着して磁力で弁を閉止する電磁弁において、前記磁性
プランジャと弁体とに移動方向に沿う流通孔を形成し、
前記第１流体口から前記プランジャチューブ内側に形成
された間隙、及び前記流通孔を通って第２流体口に至る
漏洩通路を形成し、該漏洩通路に複数個所の絞り部を形
成した構成を特徴としている。
【００１２】また、前記絞り部の内第１の絞り部が前記
弁体の流通孔に形成され、第２の絞り部が前記可動吸引
子とプランジャチューブ又は弁体との間に形成された構
成や、前記絞り部の内第１の絞り部が前記弁体の流通孔
に形成され、前記磁性プランジャの前記磁性ガイドに面
する側の前記流通孔が磁性ガイドを受入れ可能に形成さ
れ、磁性プランジャと磁性ガイドとの間に第２の絞り部
を形成した構成や、前記絞り部の内第１の絞り部が前記
弁体の流通孔に形成され、第２の絞り部が前記可動吸引
子とプランジャチューブとの間に形成され、前記磁性プ
ランジャの前記磁性ガイドに面する側の前記流通孔が磁
性ガイドを受入れ可能に形成され、磁性プランジャと磁
性ガイドとの間に第３の絞り部を形成した構成とするこ
とが望ましい。
弁体の流通孔に形成され、第２の絞り部が前記可動吸引
子とプランジャチューブ又は弁体との間に形成された構
成や、前記絞り部の内第１の絞り部が前記弁体の流通孔
に形成され、前記磁性プランジャの前記磁性ガイドに面
する側の前記流通孔が磁性ガイドを受入れ可能に形成さ
れ、磁性プランジャと磁性ガイドとの間に第２の絞り部
を形成した構成や、前記絞り部の内第１の絞り部が前記
弁体の流通孔に形成され、第２の絞り部が前記可動吸引
子とプランジャチューブとの間に形成され、前記磁性プ
ランジャの前記磁性ガイドに面する側の前記流通孔が磁
性ガイドを受入れ可能に形成され、磁性プランジャと磁
性ガイドとの間に第３の絞り部を形成した構成とするこ
とが望ましい。
【００１３】
【作用】このような構成を有する本発明の電磁弁は、弁
が開いているときは、大流量の流体を流すことができ、
弁が閉止している場合でも、第１流体口から第２流体口
に至る漏洩通路が形成されるので、少量の流体を通過さ
せて膨張器として使用することができる。また、絞り部
を複数個所に分けたので、１か所での減圧を小さく抑え
ることができ、冷媒通過音も発生しない。さらに、絞り
部の構成を簡単にできるので、製造コストを引き下げる
ことができる。
が開いているときは、大流量の流体を流すことができ、
弁が閉止している場合でも、第１流体口から第２流体口
に至る漏洩通路が形成されるので、少量の流体を通過さ
せて膨張器として使用することができる。また、絞り部
を複数個所に分けたので、１か所での減圧を小さく抑え
ることができ、冷媒通過音も発生しない。さらに、絞り
部の構成を簡単にできるので、製造コストを引き下げる
ことができる。
【００１４】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図１は本発明の通電時閉型電磁弁の構成を示す縦断
面図である。従来例と同じ構成については同じ符号を用
いているので、それらの説明は省略する。プランジャチ
ューブ２の先端側には、吸引子ではなく磁性ガイド１２
が嵌め込まれている。プランジャチューブ２内には、磁
性ガイド１２側に有底円筒状の磁性プランジャ１３がプ
ランジャチューブ２との間に適当な隙間を開けて収容さ
れ、磁性ガイド１２の細径部１２ａが中空部１３ａ内に
進入して磁性プランジャ１３の移動を案内する。また、
磁性プランジャ１３と、磁性ガイド１２の細径部１２ａ
とで磁気回路を構成する。磁性プランジャ１３の図にお
ける下端底部の中心部の孔には、弁体１４がその一端部
をカシメ等の手段により固定されている。
る。図１は本発明の通電時閉型電磁弁の構成を示す縦断
面図である。従来例と同じ構成については同じ符号を用
いているので、それらの説明は省略する。プランジャチ
ューブ２の先端側には、吸引子ではなく磁性ガイド１２
が嵌め込まれている。プランジャチューブ２内には、磁
性ガイド１２側に有底円筒状の磁性プランジャ１３がプ
ランジャチューブ２との間に適当な隙間を開けて収容さ
れ、磁性ガイド１２の細径部１２ａが中空部１３ａ内に
進入して磁性プランジャ１３の移動を案内する。また、
磁性プランジャ１３と、磁性ガイド１２の細径部１２ａ
とで磁気回路を構成する。磁性プランジャ１３の図にお
ける下端底部の中心部の孔には、弁体１４がその一端部
をカシメ等の手段により固定されている。
【００１５】プランジャチューブ２内の弁本体１側に
は、中空円筒で、外径が磁性プランジャ１３の外径とほ
ぼ同一の円板状の鍔１５ａ，１５ｂを両端に形成した可
動吸引子１５がある。弁体１４は、この可動吸引子１５
の中空部を貫通し、中心にプランジャチューブ２の軸方
向に沿った流通孔１４ａが開けられ、先端部１４ｂは拡
大されて、外側が弁座１ｄに当接して弁を密閉できる形
状をしており、内側は中空構造になっている。可動吸引
子１５と磁性プランジャ１３との間には、ばね手段１６
が嵌装され、可動吸引子１５と磁性プランジャ１３とを
互いに離間する方向に付勢している。
は、中空円筒で、外径が磁性プランジャ１３の外径とほ
ぼ同一の円板状の鍔１５ａ，１５ｂを両端に形成した可
動吸引子１５がある。弁体１４は、この可動吸引子１５
の中空部を貫通し、中心にプランジャチューブ２の軸方
向に沿った流通孔１４ａが開けられ、先端部１４ｂは拡
大されて、外側が弁座１ｄに当接して弁を密閉できる形
状をしており、内側は中空構造になっている。可動吸引
子１５と磁性プランジャ１３との間には、ばね手段１６
が嵌装され、可動吸引子１５と磁性プランジャ１３とを
互いに離間する方向に付勢している。
【００１６】図１は、ソレノイドコイル３に通電がされ
ていない状態であり、ばね手段１６によって可動吸引子
１５と磁性プランジャ１３とは互いに離れ、磁性プラン
ジャ１３は図の上端が磁性ガイド１２との隙間を一定に
保つようにして樹脂製の板１２ｂ等に当接し、可動吸引
子１５は鍔１５ａが弁本体１の段部１ｅに当接して弁体
Ｖが弁座１ｄから離れて開弁され、第１流体口１ａから
第２流体口１ｂに大量の流体を流せる状態である。
ていない状態であり、ばね手段１６によって可動吸引子
１５と磁性プランジャ１３とは互いに離れ、磁性プラン
ジャ１３は図の上端が磁性ガイド１２との隙間を一定に
保つようにして樹脂製の板１２ｂ等に当接し、可動吸引
子１５は鍔１５ａが弁本体１の段部１ｅに当接して弁体
Ｖが弁座１ｄから離れて開弁され、第１流体口１ａから
第２流体口１ｂに大量の流体を流せる状態である。
【００１７】図２は、図１の電磁弁のソレノイドコイル
３に通電された状態を示す図である。ソレノイドコイル
３に通電されると、可動吸引子１５が磁化され、ケース
６の磁極６ａと対向する位置に吸引され、磁性プランジ
ャ１３はばね手段１６の付勢力に抗して可動吸引子１５
に吸着する。可動吸引子１５と一体化した弁体１４は、
磁力により弁座１ｄに押しつけられて弁を完全に閉止す
る。このとき、可動吸引子１５の下方の鍔１５ａは、そ
れまで当接していた本体１の段部１ｅから離れ、弁本体
１との間に若干の隙間を形成する。
３に通電された状態を示す図である。ソレノイドコイル
３に通電されると、可動吸引子１５が磁化され、ケース
６の磁極６ａと対向する位置に吸引され、磁性プランジ
ャ１３はばね手段１６の付勢力に抗して可動吸引子１５
に吸着する。可動吸引子１５と一体化した弁体１４は、
磁力により弁座１ｄに押しつけられて弁を完全に閉止す
る。このとき、可動吸引子１５の下方の鍔１５ａは、そ
れまで当接していた本体１の段部１ｅから離れ、弁本体
１との間に若干の隙間を形成する。
【００１８】上記の構成の電磁弁は、弁が閉止されても
次のとおりの漏洩通路を確保している。第１流体口１ａ
→鍔１５ａと段部１ｅ及びプランジャチューブ２との間
の隙間→磁性プランジャ１３とプランジャチューブ２と
の間の隙間→磁性プランジャ１３と磁性ガイドとの間の
隙間→磁性プランジャ１３の流通孔１３ａ→弁体１４の
流通孔１４ａ→第２流体口１ｂ。
次のとおりの漏洩通路を確保している。第１流体口１ａ
→鍔１５ａと段部１ｅ及びプランジャチューブ２との間
の隙間→磁性プランジャ１３とプランジャチューブ２と
の間の隙間→磁性プランジャ１３と磁性ガイドとの間の
隙間→磁性プランジャ１３の流通孔１３ａ→弁体１４の
流通孔１４ａ→第２流体口１ｂ。
【００１９】上記の漏洩流路を流れる流体の量は、弁が
開いているときよりずっと少なく、膨張器としてのキャ
ピラリチューブを通る流量と同じになるように設計され
ている。また、漏洩流路にはＡ，Ｂ，Ｃ，で表す絞り部
があって、冷媒等の流体はキャピラリチューブでと同じ
ように膨張して第２流体口から吐出される。
開いているときよりずっと少なく、膨張器としてのキャ
ピラリチューブを通る流量と同じになるように設計され
ている。また、漏洩流路にはＡ，Ｂ，Ｃ，で表す絞り部
があって、冷媒等の流体はキャピラリチューブでと同じ
ように膨張して第２流体口から吐出される。
【００２０】図３は、絞り部分の詳細を示す図である。
(a) は図２のＡ部の拡大図で可動吸引子１５の鍔１５ａ
と弁本体１の内壁との間、あるいは、プランジャチュー
ブ２の内壁との間に形成された絞り部を示す。(b) は図
２のＢ部の拡大図で、磁性プランジャ１３とプランジャ
間２及び磁性ガイド１２との間に形成された絞り部を示
す。(c) は図２のＣ部の拡大図で、弁体１４の流通孔１
４ａとして形成された絞り部を示す。
(a) は図２のＡ部の拡大図で可動吸引子１５の鍔１５ａ
と弁本体１の内壁との間、あるいは、プランジャチュー
ブ２の内壁との間に形成された絞り部を示す。(b) は図
２のＢ部の拡大図で、磁性プランジャ１３とプランジャ
間２及び磁性ガイド１２との間に形成された絞り部を示
す。(c) は図２のＣ部の拡大図で、弁体１４の流通孔１
４ａとして形成された絞り部を示す。
【００２１】すなわち、閉止された電磁弁の第１流体口
１ａに供給された流体は、まず、絞り部Ａで多少減圧さ
れる。ここでは通過面積が大きく、減圧はわずかである
から冷媒通過音は発生しない。ここを通過し、磁性プラ
ンジャ１３とプランジャチューブ２との間の隙間を通
り、絞り部Ｂに達して第２の減圧をされる。この絞り部
は長いので、減圧を十分にできるが、冷媒通過音は小さ
い。そして、弁体１４の中央に開けられた流通孔１４ａ
で最後の減圧を受け、第２流体口１ｂから外部に排出さ
れる。流通孔１４ａの細くて長い流通路で減圧が行われ
るが、前の２段階でかなり減圧がされており、さらに、
流通孔１４ａの出口が先端部１４ｂ内の拡大空間に開い
ているので、マフラー効果も発揮されて冷媒通過音は小
さい。
１ａに供給された流体は、まず、絞り部Ａで多少減圧さ
れる。ここでは通過面積が大きく、減圧はわずかである
から冷媒通過音は発生しない。ここを通過し、磁性プラ
ンジャ１３とプランジャチューブ２との間の隙間を通
り、絞り部Ｂに達して第２の減圧をされる。この絞り部
は長いので、減圧を十分にできるが、冷媒通過音は小さ
い。そして、弁体１４の中央に開けられた流通孔１４ａ
で最後の減圧を受け、第２流体口１ｂから外部に排出さ
れる。流通孔１４ａの細くて長い流通路で減圧が行われ
るが、前の２段階でかなり減圧がされており、さらに、
流通孔１４ａの出口が先端部１４ｂ内の拡大空間に開い
ているので、マフラー効果も発揮されて冷媒通過音は小
さい。
【００２２】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、通
電時開型の電磁弁にも、通電時閉型の電磁弁にも利用で
きる膨張器の機能を併せ持つ電磁弁を得ることができ
る。そして、本発明の電磁弁によれば、絞り部を複数個
所に分散して設けたので、各絞り部の構造を簡単にする
ことができ、電磁弁の製造コストを引き下げることがで
きる。また、冷媒等の圧力流体を通す場合、減圧を複数
回に分けて漏洩させるので、冷媒通過音の発生を防ぐこ
とができる。
電時開型の電磁弁にも、通電時閉型の電磁弁にも利用で
きる膨張器の機能を併せ持つ電磁弁を得ることができ
る。そして、本発明の電磁弁によれば、絞り部を複数個
所に分散して設けたので、各絞り部の構造を簡単にする
ことができ、電磁弁の製造コストを引き下げることがで
きる。また、冷媒等の圧力流体を通す場合、減圧を複数
回に分けて漏洩させるので、冷媒通過音の発生を防ぐこ
とができる。
【図１】本発明の絞り部内蔵型電磁弁の構成を示す縦断
面図である。
面図である。
【図２】図１の電磁弁の弁閉時を示す図である。
【図３】図２の絞り部の詳細な構成を示す拡大図で、
(a) は図２のＡ部、(b) は図２のＢ部、(c) は図２のＣ
部の要部拡大図である。
(a) は図２のＡ部、(b) は図２のＢ部、(c) は図２のＣ
部の要部拡大図である。
【図４】従来の絞り部内蔵型電磁弁の構成を示す縦断面
図である。
図である。
【図５】図４の電磁弁の弁閉時を示す図である。
１ 弁本体
１ａ 第１流体口
１ｂ 第２流体口
１ｃ 弁室
１ｄ 弁座
２ プランジャチューブ
３ ソレノイドコイル
１２ 磁性ガイド
１３ 磁性プランジャ
１４ 弁体
１４ａ 流通孔
１５ 可動吸引子
１６ ばね手段
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭54−102627（ＪＰ，Ａ)
特開 平３−87573（ＪＰ，Ａ)
実開 平４−113864（ＪＰ，Ｕ)
実開 平１−97165（ＪＰ，Ｕ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
F25B 41/06
F16K 31/06 305
Claims (5)
- 【請求項１】 弁本体内部の弁室にプランジャチューブ
を接続し、該プランジャチューブの周囲にソレノイドコ
イルを設け、前記弁室に第１流体口及び第２流体口を形
成すると共に、これら第１流体口と第２流体口との間に
弁座を形成し、前記プランジャチューブ内に該弁座に接
離して弁を開閉する弁体を嵌装した電磁弁において、 前記弁体に移動方向に沿う流通孔を形成し、前記第１流
体口から前記弁体とプランジャチューブの間隙、及び該
流通孔を通って第２流体口に至る漏洩通路を形成し、該
漏洩通路に複数個所の絞り部を形成し、 前記絞り部の内、第１の絞り部を前記弁体の流通孔に形
成し、第２の絞り部を前記弁体とプランジャチューブと
の間に形成 したことを特徴とする絞り部内蔵型電磁弁。 - 【請求項２】 弁本体内部の弁室にプランジャチューブ
を接続し、該プランジャチューブの周囲にソレノイドコ
イルを設け、前記弁室に第１流体口及び第２流体口を形
成すると共に、これら第１流体口と第２流体口との間に
弁座を形成し、前記プランジャチューブ内の前記弁本体
側に可動吸引子を設けるとともに他側に磁性ガイドを設
け、該可動吸引子と該磁性ガイド間にばね手段を介して
磁性プランジャを収容し、該磁性プランジャに前記弁座
に接離する弁体を連結し、前記ソレノイドコイルに無通
電時は離隔状態にある前記可動吸引子と該磁性プランジ
ャとが通電時には前記ばね手段を圧縮して相互に吸着し
て磁力で弁を閉止する電磁弁において、 前記磁性プランジャと弁体とに移動方向に沿う流通孔を
形成し、前記第１流体口から前記プランジャチューブ内
側に形成された間隙、及び前記流通孔を通って第２流体
口に至る漏洩通路を形成し、該漏洩通路に複数個所の絞
り部を形成したことを特徴とする絞り部内蔵型電磁弁。 - 【請求項３】 前記絞り部の内第１の絞り部が前記弁体
の流通孔に形成され、第２の絞り部が前記可動吸引子と
プランジャチューブ又は弁体との間に形成されたことを
特徴とする請求項２記載の絞り部内蔵型電磁弁。 - 【請求項４】 前記絞り部の内第１の絞り部が前記弁体
の流通孔に形成され 、前記磁性プランジャの前記磁性ガ
イドに面する側の前記流通孔が磁性ガイドを受入れ可能
に形成され、磁性プランジャと磁性ガイドとの間に第２
の絞り部を形成したことを特徴とする請求項２記載の絞
り部内蔵型電磁弁。 - 【請求項５】 前記絞り部の内第１の絞り部が前記弁体
の流通孔に形成され、第２の絞り部が前記可動吸引子と
プランジャチューブとの間に形成され、前記磁性プラン
ジャの前記磁性ガイドに面する側の前記流通孔が磁性ガ
イドを受入れ可能に形成され、磁性プランジャと磁性ガ
イドとの間に第３の絞り部を形成したことを特徴とする
請求項２記載の絞り部内蔵型電磁弁。
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|---|---|---|---|
| JP04243094A JP3410197B2 (ja) | 1994-03-14 | 1994-03-14 | 絞り部内蔵型電磁弁 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04243094A JP3410197B2 (ja) | 1994-03-14 | 1994-03-14 | 絞り部内蔵型電磁弁 |
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| JP04243094A Expired - Fee Related JP3410197B2 (ja) | 1994-03-14 | 1994-03-14 | 絞り部内蔵型電磁弁 |
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-
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