JP4441961B2 - 調律装置、調律方法および記録媒体 - Google Patents

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    • G10H2240/311MIDI transmission

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、楽器のチューニング等に使用される調律装置、調律方法および調律処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、楽器のチューニングを行う場合、基準となる音程(例えば、440Hz)の周波数を発音する音叉等の機器を用意し、楽器および音叉の発する音のずれを使用者が聴取することによりチューニングを行う方法が用いられる。
また、ユニゾンやアンサンブルにおいては、他の演奏者の音を聞きながらその音に自分のピッチを合わせたり調和させたりする必要がある。上述した音叉などの機器は、このようにピッチを合わせたり調和させたりする訓練にも用いられている。
【0003】
また、楽器のチューニングには、入力した音と基準音とのずれを検出してメータ等に表示するクロマチックチューナーも使用される。このようなクロマチックチューナーを使用すると、演奏者はメータ表示される音のずれを確認しながら、楽器のチューニングを行うことができるので、音叉などを使用する方法と比較してより正確なチューニングを行うことができる。また、ギター用のクロマチックチューナとしては、複数の弦に対応する基準音の情報を有し、演奏者がスイッチなどで基準音を選択することで、複数の弦のチューニングを行うものも使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した音叉を使用して楽器のチューニングを行うためには、所望の基準音を発生する音叉等が複数必要となる。例えば、ギターのチューニングを行う場合には、各弦の開放弦の周波数に相当する基準音を発生する音叉を用意する必要がある。また、管楽器の演奏者が全発音可能音域の各音程を正確に発音できるように訓練するためには、全音域の全ての音に対応する音叉を用意する必要がある。音叉に代えて発振器を用いれば、上記のように複数の機器を用意しなくてはならないといった問題は解消されるが、発振器が発音する周波数を調整する操作が煩雑である。
【0005】
また、上述したクロマチックチューナーを使用すれば、正確なチューニングを行うことは可能となるが、使用者は複数ある基準音をスイッチ等で選択する必要があり、操作が煩雑となる。上述したクロマチックチューナーの中には、楽音を入力することにより、入力楽音に最も近いセンターピッチ(例えば、平均律音階上に乗る音)を自動的に検出し、このセンターピッチとのずれをメータ表示するものもある。この装置によれば、上述した基準音選択のためのスイッチ操作等は不要であるが、いずれのクロマチックチューナーにおいても、使用者がメータ表示されるずれを参照してチューニングを行う、つまり視覚的にチューニングを行うため、演奏者が聴覚を頼って音程を合わせる訓練を行う装置としては適していない。
【0006】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、使用者が楽器のチューニングやピッチ調節をより容易に行うことを可能とするとともに、使用者の音感の訓練に好適な調律装置、調律方法、および調律処理をコンピュータに実行させるプログラムを記憶した記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の調律装置は、入力される第1の楽音信号のピッチを検出するピッチ検出手段と、予め設定された音階上の音高の中から前記ピッチ検出手段により検出されたピッチに最も近い音高を決定する音高決定手段と、前記ピッチ検出手段により検出されたピッチと前記音高決定手段により決定された音高との音高差を取得する音高差取得手段と、前記音高差取得手段により取得された音高差に応じて、前記第1の楽音信号のピッチを調整するピッチ調整手段と、前記第1の楽音信号と、前記ピッチ調整手段により調整された第2の楽音信号と、前記音高決定手段により決定された音高で供給される第3の楽音信号の選択をそれぞれ検知する検知手段と、前記検知手段により前記選択が検知された楽音信号を出力する出力手段とを具備することを特徴としている。
【0009】
また、請求項に記載の調律装置は、請求項に記載の調律装置において、前記音高決定手段は、前記ピッチ検出手段により検出されたピッチに最も近い音高を基準音とした所定の和音構成音に対応する音高を決定することを特徴としている。
【0012】
また、請求項に記載の調律装置は、請求項1または2に記載の調律装置において、前記出力手段により出力される楽音信号に対応した楽音を形成する楽音信号形成手段をさらに具備することを特徴としている。
【0013】
また、請求項に記載の調律装置は、請求項1ないしのいずれかに記載の調律装置において、前記音高決定手段により決定された音高と、前記音高差取得手段により取得された音高差とを表示する表示手段をさらに具備することを特徴としている。
【0014】
また、請求項に記載の調律方法は、入力される第1の楽音信号のピッチを検出するピッチ検出ステップと、予め設定された音階上の音高の中から前記ピッチ検出ステップで検出されたピッチに最も近い音高を決定する音高決定ステップと、前記ピッチ検出ステップで検出されたピッチと前記音高決定ステップで決定された音高との音高差を取得する音高差取得ステップと、前記音高差取得ステップで取得された音高差に応じて、前記第1の楽音信号のピッチを調整するピッチ調整ステップと、前記第1の楽音信号と、前記ピッチ調整ステップで調整された第2の楽音信号と、前記音高決定ステップで決定された音高で供給される第3の楽音信号の選択をそれぞれ検知する検知ステップと、前記検知ステップで前記選択が検知された楽音信号を出力する出力ステップとを具備することを特徴としている。
【0016】
また、請求項に記載の記録媒体は、入力される第1の楽音信号のピッチを検出するピッチ検出処理と、予め設定された音階上の音高の中から前記ピッチ検出処理で検出されたピッチに最も近い音高を決定する音高決定処理と、前記ピッチ検出処理で検出されたピッチと前記音高決定処理で決定された音高との音高差を取得する音高差取得処理と、前記音高差取得処理で取得された音高差に応じて、前記第1の楽音信号のピッチを調整するピッチ調整処理と、前記第1の楽音信号と、前記ピッチ調整処理で調整された第2の楽音信号と、前記音高決定処理で決定された音高で供給される第3の楽音信号の選択をそれぞれ検知する検知処理と、前記検知処理で検知された楽音信号を出力する出力処理とを備えた調律処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶している。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
A.実施形態の構成
まず、図1は本発明の一実施形態に係る調律装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、この調律装置は、入力部10と、A/D変換部11と、レベル検出部12と、ピッチ検出部(ピッチ検出手段)13と、ピッチシフタ(ピッチ調整手段、出力手段)14と、制御部(音高決定手段、音高差取得手段)15と、制御パネル16と、表示部17と、音源(出力手段)18と、D/A変換部19,20と、ミキサ21と、出力部22と、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)データ出力部(出力手段)23とを備えている。
【0019】
入力部10は、マイクロホンやライン入力端子などであり、楽音信号をこの調律装置に入力するものである。ここでは、入力部10としてマイクロホンを用い、楽器1の発した楽音から楽音信号を生成する。A/D変換部11は入力部10から入力される楽音信号にA/D変換を施してレベル検出部12、ピッチ検出部13およびピッチシフタ14に出力する。
【0020】
レベル検出部12は、A/D変換部11から供給される楽音信号のレベルを検出する。ピッチ検出部13は、この楽音信号のピッチを検出する。これらの検出された入力楽音信号のレベルおよびピッチは、制御部15に出力される。制御部15は、この調律装置の各部を制御するものであり、CPU、この調律装置の調律プログラムなどを記憶したROM、ワーキングエリア等として使用されるRAM、およびクロック発振器等から構成されている。そして、レベル検出部12およびピッチ検出部13から入力されるピッチ(PT)やレベル(LV)などの情報に基づいて、入力部10から入力される楽音信号に最も近い平均律の音階上の音高(センターピッチ)を決定するとともに、決定した音高と入力楽音信号のピッチとのずれ量を算出する。ここで、図2に入力ピッチからセンターピッチおよびずれ量を求める方法を概念的に示す。同図に示すように、センターピッチの決定は、入力ピッチが予め100セント毎に段階上に設定されたセンターピッチのいずれに最も近いかにより決定される。従って、図示のように入力ピッチが80(セント)である場合には、センターピッチは100(セント)となり、ずれ量の絶対値は20となる。また、入力ピッチが40(セント)である場合には、センターピッチは0(セント)となり、ずれ量の絶対値は40となる。このような音高決定等の具体的な制御内容については後述する。そして、制御部15は、決定した音高やピッチ差分などの情報を用い、音源18、ピッチシフタ14、表示部17等を制御する。
【0021】
制御パネル16は、図3に示すように、オン/オフ操作が可能なスイッチSW1〜SW5を備えており、使用者はこのスイッチをオン/オフ操作することにより、制御部15に指令信号を送出し、後述する出力部22およびMIDIデータ出力部23から出力される楽音(信号)を選択できるようになっている。ここで、スイッチSW1は原音、つまり入力部10から入力された楽音信号をそのまま出力するか否かを選択するスイッチであり、スイッチSW2は入力部10から入力される楽音信号をピッチシフタ14によりセンターピッチにピッチシフトした楽音信号を出力するか否かを選択するものである。スイッチSW3、SW4は、音源18から供給され楽音信号を出力するか否かを選択するスイッチであり、スイッチSW3がオンの場合には入力部10から入力される楽音信号と同じ音高の楽音信号が出力され、スイッチSW4がオンの場合にはセンターピッチの楽音信号が出力される。スイッチSW5は、センターピッチに対応したMIDIデータをMIDIデータ出力部23から出力させるか否かを選択するスイッチである。
【0022】
図4に示すように、表示部17は、音名を示す情報を表示する音名表示部17aと、入力部10から入力される楽音信号のピッチとセンターピッチとのずれを表示するピッチ差分表示部17bとを備えている。これらの音名表示部17aおよびピッチ差分表示部17bには、制御部15により求められた音名およびピッチずれ量が表示される。なお、図示の構成では、ピッチ差分表示部17bはピッチずれ量を指針表示する構成となっているが、これに限らず表示形式は任意であり、例えば数値で表示したりするものであってもよいし、バーグラフなどで表示するものであってもよい。
【0023】
図1に示すピッチシフタ14は、制御部15から供給されるピッチの差分に応じて、入力部10からA/D変換部11を介して供給される楽音信号のピッチをシフトする。従って、ピッチシフタ14からは制御部15により決定されたセンターピッチ、つまり制御部15により決定された平均律の音階上の音高の楽音信号が出力される。
【0024】
音源18は、任意の周波数の楽音信号を生成することができる音源装置であればよく、FM音源やPCM音源などの音源装置を使用することができる。そして、音源18は制御部15から供給されるノートオン/オフ、入力楽音信号のピッチ、および制御部15により求められたセンターピッチに基づいて、決定された音高の楽音信号、および入力部10から入力される楽音信号と同じ周波数の楽音信号を生成してD/A変換部20を介してミキサ21に出力する。
【0025】
ミキサ21は、入力部10から供給される楽音信号、ピッチシフタ14からD/A変換部19を介して供給される楽音信号、および音源18からD/A変換部20を介して供給される楽音信号を制御部15の制御に基づいて適宜選択ミキシングして出力部22に出力する。具体的には、図5に示すような構成のものを用いることができる。同図に示すように、この例に示すミキサ21は、4つのゲート21a,21b,21c,21dからなるゲート部30と、ゲート部30から出力される楽音信号を混合・増幅する混合・増幅部31とを備えている。
【0026】
ゲート部30は、制御部15から供給される制御信号に基づいて入力信号を出力するか否かが決定される。ここで、制御部15から供給される制御信号は、上述した制御パネル16の各スイッチSW1〜SW4(図3参照)のオン/オフにより決定されるものである。具体的には、スイッチSW1がオンの場合には、入力部10から供給された原音の楽音信号がゲート21aから出力される。スイッチSW2がオンの場合には、ピッチシフタ14から供給されたセンターピッチの楽音信号がゲート21bから出力される。スイッチSW3がオンの場合には、音源18から供給される原音と同じ音高の楽音信号がゲート21cから出力される。スイッチSW4がオンの場合には、音源18から供給されるセンターピッチの楽音信号がゲート21dから出力される。このように制御部15からの制御信号に基づいて選択されるゲート部30からの出力楽音信号が混合・増幅部31により混合・増幅されて出力部22に出力される。なお、混合・増幅部31の増幅率やゲインに関しては適当な定数を用いればよいが、音源18からの出力に対しては、入力楽音信号のレベルに応じて増幅率を変更できるようにしてもよい。
【0027】
図1に示す出力部22は、ミキサ21から供給される楽音信号を出力するライン出力端子や、ミキサ21から供給される楽音信号に対応した楽音を発するスピーカ等である。MIDIデータ出力部23は、制御パネル16のスイッチSW5がオンである場合には、制御部15により生成されたMIDIデータを外部に出力する。
【0028】
B.実施形態の動作
次に、上記構成の調律装置の動作について説明する。まず、制御部15による概要動作について図6を参照しながら説明する。
【0029】
B−1.概要動作
まず、この調律装置に電源が投入されると、初期化処理が行われる(ステップSa1)。ここで、初期化処理とは、各種レジスタの初期化処理などである。そして、制御パネル16の各スイッチSW1〜SW5のオン/オフ状態を取り込んで、対応するレジスタに書き込むパネル処理を行う(ステップSa2)。
【0030】
この後、後述するタイマ割り込み処理で得られたパラメータを基に制御部15が音源18等に出力するノート情報や、表示部17に出力する表示情報等を作成する(ステップSa3)。そして、作成した情報を音源18や表示部17などに出力する(ステップSa4)。以後、ステップSa2以下の処理を繰り返す。
【0031】
B−2.タイマ割り込み処理
次に、レベル検出部12およびピッチ検出部13により取得された入力楽音信号のレベルおよびピッチに基づいて、入力される楽音信号に最も近い平均律の音階上の音高を決定する、および決定した音高と入力楽音信号のピッチとの差分(dPIT)を算出するために用いるパラメータを生成するタイマ割り込み処理について図7を参照しながら説明する。
【0032】
まず、レベル検出部12から入力楽音信号のレベルLVおよびピッチ検出部13から入力楽音信号のピッチPTを取り込む(ステップSb1)。そして、取り込んだレベルLVが予め設定された比較レベル値DLVより大きいか否かが判別される(ステップSb2)。ここで、入力楽音信号のレベルLVが比較レベル値DLVよりも小さい場合には、発音をしないように制御する。以下、発音とは音源18により楽音信号が形成されていることをいうものとする。より具体的には、発音フラグがオンであるか否か、つまり現在発音がされているか否かを判別し(ステップSb3)、現在発音中である場合には、音源18にノートオフ情報を送出するためにノートオフフラグをオンにする(ステップSb4)。なお、発音指示を行わない場合には、制御パネル16(図3参照)のスイッチSW1〜SW4の操作状態に関わらず、上述したミキサ21(図5参照)の全てのゲート21a〜21dを閉じるようにしてもよい。
【0033】
一方、ステップSb2の判別において、入力楽音信号のレベルLVが比較レベル値DLVよりも大きい場合には、発音を行うように制御する。より具体的には、現在発音中であるか否かを判別し(ステップSb5)、発音中でない場合(ステップSb5:No)には、音源18にノートオン情報を送出するためのノートオンフラグをオンにする(ステップSb6)。
【0034】
そして、発音指示を行う場合には、まず、ピッチ検出部13から取り込んだピッチPT(Hz)を次の式によりセント値PITに変換する(ステップSb7)。
PIT=1200*log2(PT/440)
なお、上記の演算でセント値を算出するようにしてもよいが、入力周波数とセント値との対応表を記憶しておき、これを参照することによりセント値を求めるようにしてもよい。
【0035】
次に、ステップSb7により変換された入力楽音信号のピッチPITを100で割り、余りを算出する(ステップSb8)。つまり、平均律の音階上のいずれかの音高からのずれ量dCENTを算出する。
また、セント値に変換した入力ピッチPITを半音単位の値tCDに変更する(ステップSb9)。具体的には、次の式によりtCDを算出する。
tCD=TRUNCATE(PIT/100)
上記式において、TRUNCATE(X)は、Xの整数部のみを返す関数である。例えば、A3(440Hz)のときは、tCD=0となる。
【0036】
そして、後述するノート情報作成処理において、入力される楽音信号に最も近い平均律の音階上の音高を求めるために使用する変数SIGを、次式により求める(ステップSb10)。
SIG=SIG(tCD)
上記式において、SIG(X)はXの符号を返す関数であり、Xが負である場合は、SIG=−1となり、Xが正である場合にはSIG=1となる。
【0037】
B−3.ノート情報作成処理
次に、上述したようなタイマ割り込み処理により生成されたデータに基づいてセンターピッチを決定する、および決定した音高と入力楽音信号のピッチとの差分を算出してノート情報を作成する処理について図8を参照しながら説明する。
【0038】
まず、上述したタイマ割り込み処理でノートオンフラグがオンであるか、もしくは現在発音中であるか否かが判別される(ステップSc1)。ここで、ノートオンフラグがオフであり、かつ現在発音中でない場合(ステップSc1:No)には、ノート情報は作成されず、処理が終了する。
【0039】
一方、ノートオンフラグがオンである、もしくは現在発音中である場合(ステップSc1:Yes)には、ノート情報作成処理が行われる。具体的には、まず、上述したタイマ割り込み処理で求めた平均律の音階上のいずれかの音高からのピッチずれ量dCENTの絶対値が50より大きいか否かが判断される(ステップSc2)。
【0040】
ここで、dCENTの絶対値が50より大きい場合(ステップSc2:Yes)には、上記タイマ割り込み処理で求めた半音単位の値tCDに上記タイマ割り込み処理で求めたSIGを加算して入力ピッチPITに対応するセンタピーチを半音単位で示す値CDを取得する(ステップSc3)。従って、例えば、ピッチ検出部13からの入力ピッチPIT=70の場合、tCD=0、CD=1となる。また、入力ピッチPIT=−70の場合、tCD=0、CD=−1となる。
【0041】
そして、入力ピッチPITをステップSc3で決められたセンターピッチにシフトするためのシフト量dPITを次式により算出する(ステップSc4)。
dPIT=SIG*(100−|dCENT|)
ここで、dCENTおよびSIGは上記タイマ割り込み処理で求めた値を使用する。
従って、例えば、ピッチ検出部13からの入力ピッチPITが70の場合、dCENT=70、dPIT=30となる。また、入力ピッチPITが−70の場合、dCENT=−70、dPIT=−30となる。このようにして、ピッチシフタ14に出力すべきシフト量dPITが求まる。
【0042】
一方、dCENTの絶対値が50より小さい場合(ステップSc2)には、上記タイマ割り込み処理で求めた半音単位の値tCDを、入力ピッチPITに対応するセンターピッチを半音単位で示す値CDとして取得する(ステップSc5)。そして、ステップSc5で求められた音高CDに対する入力ピッチPITのシフト量dPITを次式により算出する(ステップSc6)。
dPIT=−dCENT
従って、例えば、ピッチ検出部13からの入力ピッチPITが25.5の場合、tCD=CD=0、dCENT=25.5、dPIT=−25.5となる。また、入力ピッチPITが−25.5の場合、tCD=CD=0、dCENT=−25.5、dPIT=25.5となる。
【0043】
このようにして、入力される楽音信号のピッチPITに対応するセンターピッチを半音単位で示す値CDと、入力ピッチPITをセンターピッチにシフトするためのシフト量dPITが決定される。この後、これらの決定したパラメータを用い、制御部15から音源18や表示部17などに出力する情報を生成する。
【0044】
具体的には、まず、音高を半音単位で示すCDの現在値が、上記のように決定したCDの値と異なるか否かを判別する(ステップSc7)。ここで、音高を示すCDが現在値と異なる場合(ステップSc7:Yes)には、後述するMIDIデータを出力するために参照されるセンターピッチの変更処理フラグをオンにする(ステップSc8)。そして、上記のように求めたCDから次式により、音源18に送出すべきセンターピッチのピッチ情報CENTERを算出する(ステップSc9)。
CENTER=CD*100
【0045】
次に、上記のように求めたCDから表示部17に表示すべき情報を生成する(ステップSc10)。ここでは、上記のように求めたCDを12で割り、その余りを取得する。そして、図9に示すように、予めこの余りと音名とを対応付けて記憶した音名テーブルを参照することにより、表示部17に出力すべき音名情報を生成する。例えば、上記演算による余りが「3」である場合には、音名「C」に対応した音名情報が生成される。
【0046】
次に、表示部17に表示すべきずれ量DdPITをシフト量dPITを用いて求める。ここで、シフト量dPITは、入力ピッチPITをセンターピッチにシフトするための値であるため、表示するセンターピッチずれ量DdPITは、次式により算出される。
DdPIT=−dPIT
【0047】
B−4.出力処理
次に、上述したノート情報作成処理により作成された各情報を制御部15がピッチシフタ14、表示部17、音源18およびMIDIデータ出力部23等に出力する出力処理について図10を参照しながら説明する。
【0048】
まず、シフト量dPITがピッチシフタ14に出力される(ステップSd1)。これによりピッチシフタ14は、入力ピッチPITをシフト量dPITだけシフトし、センターピッチの楽音信号を生成する。
【0049】
次に、制御パネル16の各スイッチSW1〜SW5の状態を検知し、これに基づいてミキサ21のゲート部30(図5参照)を制御する(ステップSd2)。そして、上記のように求めた音名情報とずれ量DdPITが表示部17に出力され(ステップSd3)、表示部17に音名およびずれ量が表示される。
【0050】
次に、ノートオンフラグがオンであるか否かが判別される(ステップSd4)。ここで、ノートオンフラグがオンである場合(ステップSd4:Yes)には、音源18に新規発音を指示するとともに、音源18に入力ピッチPIT、センターピッチCENTERを出力する(ステップSd5)。これにより、音源18が入力楽音と同様の楽音信号と、センターピッチの楽音信号を生成する。
【0051】
そして、MIDIデータ出力フラグがオン、つまり制御パネル16のスイッチSW5がオンであるか否かが判別される(ステップSd6)。ここで、MIDIデータ出力フラグがオフの場合、すなわちスイッチSW5がオフであり、MIDIデータを出力しない場合には、ノートオンフラグをオフにリセットするとともに、発音フラグをオンにリセットし、出力処理が終了する。
【0052】
一方、ステップSd6の判別において、MIDIデータ出力フラグがオンである場合(スイッチSW5がオン)には、MIDIデータの送信バッファにノートオン(MIDICD)が書き込まれる(ステップSd7)。ここで、CDはセンターピッチのセント値をA3=0とする半音単位の値にしたものであるため、これをMIDIのノートナンバーMIDICDに書き換える。例えば、C3の場合、対応するMIDIノートナンバーは60であり、対応するCD値は−9である。従って、次の式によりMIDICDを算出することができる。
MIDICD=CD+69
このようにMIDIのノートナンバーに変換してからノート情報が作成される。ノートオンを作成した後、作成したノートオンデータのノートナンバー(LAST)を保持しておく(ステップSd8)。この後、ステップSd9に進み各レジスタがリセットされ出力処理が終了する。
【0053】
次に、ステップSd4の判別において、ノートオンフラグがオフの場合、発音フラグがオンであるか否か、つまり現在発音中であるか否かが判別される(ステップSd10)。ここで、発音中でない場合には、出力処理を終了する。
【0054】
一方、ステップSd10の判別において、現在発音中である場合には、ノートオフフラグがオンであるか否かが判別される(ステップSd11)。
ここで、ノートオフフラグがオンである場合、音源18に対して消音が指示される(ステップSd12)。この後、MIDIデータ出力フラグがオン、つまり制御パネル16のスイッチSW5がオンであるか否かが判別される(ステップSd13)。そして、MIDIデータ出力フラグがオンである場合には、MIDIデータの送信バッファにノートオフ(LAST)が書き込まれる(ステップSd14)。ここで、上記ステップSd7において説明したように、センターピッチCENTERのセント値を半音単位の値CDがMIDIのノートナンバーに変換されたものが用いられる。この後、ノートオフフラグおよび発音フラグをオフにリセットし(ステップSd15)、また変更処理フラグをオフにリセット(ステップSd16)して出力処理が終了する。
【0055】
ステップSd11の判別において、ノートオフフラグがオフである場合は、つまり現在発音中であり、その発音を続行する場合である。この場合、上記ノート情報作成処理で求めたセンターピッチCENTERおよび入力PITを音源18に出力する(ステップSd17)。これにより、音源18では新たに求めたセンターピッチCENTERおよび入力PITに対応した楽音信号が生成される。
【0056】
次に、センターピッチ変更処理フラグがオンであるか否かが判別される(ステップSd18)。ここで、センターピッチ変更処理フラグは上記ノート情報作成処理(ステップSc8)においてオンまたはオフのいずれかになされている。
そして、センターピッチ変更処理フラグがオンの場合、つまりセンターピッチCENTERが現在発音中のセンターピッチCENTERから変化した場合には、MIDIデータ出力フラグがオン、つまり制御パネル16のスイッチSW5がオンであるか否かが判別される(ステップSd19)。この判別において、MIDIデータ出力フラグがオンの場合には、MIDIデータの送信バッファにノートオフ(LAST)が書き込まれる(ステップSd20)。ここで、LASTは上記ステップSd8および後述するステップSd22において、直前に送信バッファに書き込まれたMIDIのノートナンバーを示す。つまり、現時点でノートオン指示中のノートナンバーのノートオフを指示するデータを作成する。この後、MIDIデータの送信バッファに新たなノートナンバーに対応したノートオン(MIDICD)が書き込まれ(ステップSd21)、LASTがMIDICDに更新される(ステップSd22)。そして、ステップSd16に進み、変更処理フラグをオフにリセットして出力処理が終了する。
【0057】
このように本実施形態に係る調律装置では、入力される楽音信号のピッチに最も近い平均律音階上の音高(センターピッチ)を決定するとともに、決定した音高と入力ピッチとのシフト量を検出することができる。これらの決定された情報を用い、ミキサ21には、入力された楽音信号(原音)に加えて、ピッチシフタ14から入力楽音をセンターピッチにシフト処理した楽音信号と、音源18からは入力ピッチと同じ音高の楽音信号およびセンターピッチの楽音信号とが供給される。そして、使用者は制御パネル16を制御することにより、ミキサ21に供給される複数の楽音信号を選択して出力することができる。さらに、センターピッチの音をMIDIデータとして出力することもできる。例えば、制御パネル16のスイッチSW2、スイッチSW4またはSw5をオンにすれば、センターピッチの楽音信号を出力して楽音を発することができる。すなわち、ギターのチューニングを行う際には、ある弦で楽音を奏でた場合、その楽音に最も近い平均律の音階上の音高であるセンターピッチが自動的に決定されて、その音高の楽音が発せられる。使用者はこのように発せられる楽音と、ギターから発せられる楽音を比較してチューニングを行えばよい。従って、各弦に対応した複数の音叉などの機器を用意する必要がない。また、センターピッチの楽音が自動的に決定されるので、各弦毎に基準周波数を選択するといった操作を行う必要もない。さらに、センターピッチの楽音を発することができるので、使用者は自ら発した音とセンターピッチとのずれを聴覚的に感じ取ることができ、聴覚的に音程を合わせる訓練を行う装置としても好適である。また、表示部17を参照すればセンターピッチの音名と、そのセンターピッチのずれ量を視覚的に取得することもできる。そして、視覚的に音程のずれ量を参照しながら、上記のように聴覚の訓練を行うこともできる。これは、微妙な音の違いをほとんど感じることができない初心者などの訓練として好適である。
【0058】
C.変形例
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のような種々の変形が可能である。
【0059】
(1)上述した実施形態においては、入力楽音信号に最も近い音高の音名情報を表示部17に表示するようにしていたが、センターピッチが入力ピッチより上がったか否かによって、表示する音名情報(文字)を変更するようにしてもよい。この場合、音名テーブルには、図11に示すような内容が記憶されている。同図に示すように、この音名テーブルは、上記実施形態と同様(ノート情報作成処理、ステップSc10)に算出される余りに対して、センターピッチCENTERが入力ピッチPITより大きい場合と小さい場合とに分けて音名情報が記憶されている。この構成の下、制御部15は入力ピッチPITとセンターピッチCENTERとを比較し、その大小関係を求め、この大小結果によりテーブルの参照部分を切り換えることにより、センターピッチが原音より上がった場合と下がった場合とで表示部17に表示する音名情報を変更することができる。
【0060】
(2)上述した実施形態においては、制御パネル16の各スイッチSW1〜SW5を操作することにより、制御部15が決定したセンターピッチの楽音信号、原音および原音と同ピッチの楽音信号を選択して出力できるようになっていたが、図12に示すような制御パネル116を用いるようにしてもよい。同図に示すように、この制御パネル116は、音色設定部117を有しており、音色設定部117のスイッチ117aを操作することにより、0〜99、つまり100種類の音色を設定することができるようになっている。このように音色を選択する機能を設けるようにしてもよい。
【0061】
また、図示のように、センターピッチを基準音とした和音を出力するか否かを選択するスイッチSW6〜SW8を設けるようにしてもよい。スイッチSW6が押下された場合には、図1に示す制御部15はピッチシフタ14にシフト量dPITに加えて、センターピッチを基準音とした和音構成音に対応するシフト量を出力する。具体的に例示すると、和音生成用のシフト量として、上記シフト量dPITよりも3度(dPIT+300)もしくは5度(dPIT+500)シフトした和音シフト量をピッチシフタ14に出力すればよい。また、スイッチSW7が押下された場合には、上記実施形態で説明したように求めたセンターピッチCENTERから3度(CENTER+300)もしくは5度(CENTER+500)シフトした和音ピッチを音源18に出力すればよい。また、スイッチSW8が押下された場合にも、MIDI送信バッファに書き込むノートナンバーとしてセンターピッチCENTERから3度もしくは5度シフトした音高のノートナンバーを書き込むようにすればよい。このようにすれば、センターピッチを基準音とした和音構成音に対応した楽音信号を出力することができる。このようにセンターピッチの楽音信号に加えて、和音構成音を出力できるようにすれば、調和音がセンターピッチからどのくらいずれいるかなどを聴覚的に容易に知ることができ、ユニゾンやアンサンブルを効果的に学習することができる。
【0062】
また、上記のように和音構成音を出力できる構成とした場合には、和音の種別(メジャー、マイナー、セブンスなど)を選択することができるようにしてもよい。また、どのような和音構成音(1オクターブ上の音、短3度、長5度など)を出力するかを選択できるようにしてもよい。
【0063】
また、図示のように、制御パネル116に音量を調整する操作子118を設けるようにし、ミキサ21から出力される楽音信号のレベルを増減できるようにしてもよい。また、ボリューム調整用の操作子118を設ける以外にも、図13に示すように、上述したようなオン/オフスイッチSW1〜SW5に代えて、回転操作により各出力のボリュームの調整が可能な操作子131〜136を用いるようにしてもよい。このようにすれば、各出力信号のミキシングレベルを任意に調整することができる。
【0064】
(3)また、上述した実施形態における表示部17に代えて、図14に示すような表示部140を用いるようにしてもよい。表示部140は、上記表示部17を構成する音名表示部17aおよびピッチ差分表示部17bに加えて、入力ピッチの周波数(セント値でもよい)を表示する入力ピッチ表示部141と、センターピッチの周波数(セント値でもよい)を表示するセンターピッチ表示部142とを備えている。また、ピッチのずれを指針表示するピッチ差分表示部17bに加え、ピッチのずれを数値で表示するずれ数値表示部143を有している。
【0065】
(4)また、上述した実施形態においては、入力楽音信号のピッチに最も近い平均律の音階上の音高を決定する場合について述べたが、これに限らず、純正律やピタゴラス律などの音階であってもよい。また、これらの複数種類の音階のいずれかを選択できるようにしてもよい。
【0066】
(5) また、上記実施形態において説明したような制御を、上記制御プログラム等をインストールした市販のパーソナルコンピュータ等によって実現してもよい。例えば、パーソナルコンピュータに音源等の機能を有するボードを実装させて使用できるようにしてもよい。もちろん、上記制御プログラム等のデータの配布方法としては、ROM等の不揮発性メモリに予め格納しておく方法、可搬型の記録媒体に格納して配布する方法、および通信インターフェイス経由で配布する方法等が考えられる。
【0067】
また、上記実施形態では、制御部15はCPU等を備え、ROMに記憶された制御プログラムにしたがって上記実施形態の処理を実現するようにしていたが、これに限らず、上記実施形態と同様の処理をハードウェアで実現するようにしてもよい。
【0068】
(6)また、上記構成の調律装置を、電子楽器やアンプ装置などの音響機器に内蔵するようにしてもよい。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、使用者が楽器のチューニングやピッチ調節をより容易に行うことを可能とするとともに、使用者の音感の訓練を効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る調律装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 前記調律装置による入力楽音信号に最も近い平均律の音階上の音高を決定する方法を説明するための概念図である。
【図3】 前記調律装置の構成要素である制御パネルを示す図である。
【図4】 前記調律装置の構成要素である表示部を示す図である。
【図5】 前記調律装置の構成要素であるミキサを示す回路図である。
【図6】 前記調律装置の概要動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】 前記調律装置によるタイマ割り込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】 前記調律装置によるノート情報作成処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】 前記ノート情報作成処理に用いられる音名テーブルの記憶内容を説明するための図である。
【図10】 前記調律装置による出力処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】 前記調律装置の変形例によるノート情報作成処理に用いられる音名テーブルの記憶内容を説明するための図である。
【図12】 前記調律装置の他の変形例の構成要素である制御パネルを示す図である。
【図13】 前記調律装置のさらに他の変形例の構成要素である制御パネルを示す図である。
【図14】 前記調律装置のさらにその他の変形例の構成要素である表示部を示す図である。
【符号の説明】
13……ピッチ検出部(ピッチ検出手段)、14……ピッチシフタ(ピッチ調整手段、出力手段)、15……制御部(音高決定手段、音高差取得手段)、16……制御パネル、17……表示部、18……音源(出力手段)、21……ミキサ

Claims (6)

  1. 入力される第1の楽音信号のピッチを検出するピッチ検出手段と、
    予め設定された音階上の音高の中から前記ピッチ検出手段により検出されたピッチに最も近い音高を決定する音高決定手段と、
    前記ピッチ検出手段により検出されたピッチと前記音高決定手段により決定された音高との音高差を取得する音高差取得手段と、
    前記音高差取得手段により取得された音高差に応じて、前記第1の楽音信号のピッチを調整するピッチ調整手段と、
    前記第1の楽音信号と、前記ピッチ調整手段により調整された第2の楽音信号と、前記音高決定手段により決定された音高で供給される第3の楽音信号の選択をそれぞれ検知する検知手段と、
    前記検知手段により検知された楽音信号を出力する出力手段と
    を具備することを特徴とする調律装置。
  2. 前記音高決定手段は、前記ピッチ検出手段により検出されたピッチに最も近い音高を基準音とした所定の和音構成音に対応する音高を決定する
    ことを特徴とする請求項に記載の調律装置。
  3. 前記出力手段により出力される楽音信号に対応した楽音を形成する楽音信号形成手段をさらに具備する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の調律装置。
  4. 前記音高決定手段により決定された音高と、前記音高差取得手段により取得された音高差とを表示する表示手段をさらに具備する
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の調律装置。
  5. 入力される第1の楽音信号のピッチを検出するピッチ検出ステップと、
    予め設定された音階上の音高の中から前記ピッチ検出ステップで検出されたピッチに最も近い音高を決定する音高決定ステップと、
    前記ピッチ検出ステップで検出されたピッチと前記音高決定ステップで決定された音高との音高差を取得する音高差取得ステップと、
    前記音高差取得ステップで取得された音高差に応じて、前記第1の楽音信号のピッチを調整するピッチ調整ステップと、
    前記第1の楽音信号と、前記ピッチ調整ステップで調整された第2の楽音信号と、前記音高決定ステップで決定された音高で供給される第3の楽音信号の選択をそれぞれ検知する検知ステップと、
    前記検知ステップで前記選択が検知された楽音信号を出力する出力ステップと
    を具備することを特徴とする調律方法。
  6. 入力される第1の楽音信号のピッチを検出するピッチ検出処理と、
    予め設定された音階上の音高の中から前記ピッチ検出処理で検出されたピッチに最も近い音高を決定する音高決定処理と、
    前記ピッチ検出処理で検出されたピッチと前記音高決定処理で決定された音高との音高差を取得する音高差取得処理と、
    前記音高差取得処理で取得された音高差に応じて、前記第1の楽音信号のピッチを調整するピッチ調整処理と、
    前記第1の楽音信号と、前記ピッチ調整処理で調整された第2の楽音信号と、前記音高決定処理で決定された音高で供給される第3の楽音信号の選択をそれぞれ検知する検知処理と、
    前記検知処理で検知された楽音信号を出力する出力処理と
    を備えた調律処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶した記録媒体。
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