JP2590150Y2 - 電子楽器の特性制御装置 - Google Patents

電子楽器の特性制御装置

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JP2590150Y2
JP2590150Y2 JP1991104604U JP10460491U JP2590150Y2 JP 2590150 Y2 JP2590150 Y2 JP 2590150Y2 JP 1991104604 U JP1991104604 U JP 1991104604U JP 10460491 U JP10460491 U JP 10460491U JP 2590150 Y2 JP2590150 Y2 JP 2590150Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、外部操作に応じて発生
楽音の特性を連続的に変化させ得る電子楽器の特性制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子楽器には発生楽音の特性例え
ばピッチを連続的に変化させ得る機能を備えたものが知
られている。この電子楽器にあっては、ゼロ位置からプ
ラス方向とマイナス方向とに操作自在なベンド・ホイー
ルと、半音データを入力するためのキーとが設けられて
いる。前記半音データは、ベンド・ホイールをプラス、
マイナス各方向のMAX操作位置まで操作した場合にお
いて発生楽音のピッチを何半音変化させるかを示す値で
ある。よって、例えば半音データとして“3”を入力す
ると、ベンド・ホイールを+MAX操作位置に操作した
場合における発生楽音のピッチの変化量が“+3半音”
に設定されるとともに、ベンド・ホイールを−MAX操
作位置に操作した場合のピッチの変化量が“−3半音”
に設定される。したがって、ベンド・ホイールをプラス
マイナス各方向のMAX操作位置まで操作することによ
り、発生楽音のピッチを最大3半音ずつ上下変化させる
ことができる。
【0003】また、ベンド・ホイールをゼロ位置を基準
としてプラス、マイナス各方向の任意の操作位置に操作
すると、前記半音データの値を上限及び下限とする範囲
内で、各方向への操作位置に対応する値が出力される。
つまり、ベンド・ホイールをプラス方向に操作すれば、
+3半音を上限としてその範囲内で操作位置に対応する
プラスの値が出力され、ベンド・ホイールをマイナス方
向に操作すれば−3半音を下限としてその範囲内で操作
位置に対応するマイナスの値が出力される。これらの値
に従って、発生している楽音のピッチを制御することに
より、ベンド・ホイールのゼロ位置から各方向への操作
位置に対応して、発生している楽音のピッチを連続的に
変化させることができる。
【0004】このように、前記半音データの値を上限及
び下限とする範囲内で、ベンド・ホイールの各方向への
操作位置に対応するプラス及びマイナスの値が出力され
ることから、キーを操作して半音データを設定変更すれ
ば、同じ操作位置にベンド・ホイールを操作した場合で
あっても、当該操作位置に対応する値が異なることとな
る。つまり、キーを操作して半音データの値を増加設定
すれば、ベンド・ホイールの操作位置に対応する値も増
加して、該操作位置に応じた発生楽音のピッチ変化が大
きくなり、また、半音データの値を減少設定すればベン
ド・ホイールの操作位置に対応する値も減少して、該操
作位置に対応する発生楽音のピッチ変化も小さくなる。
よって、キーを操作して半音データを設定変更すること
により、ベンド・ホイールを各MAX操作位置に操作し
た場合の発生楽音の最大ピッチ変化量を変更し得るのみ
ならず、ベンド・ホイールの操作位置と発生楽音のピッ
チ変化との関係をも自在に設定変更することができる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のベンド・ホイールを備えた電子楽器にあって
は、前記ベンド・ホイールの操作位置と発生楽音のピッ
チ変化との関係を設定変更するためには、別途キーを操
作して半音データの入力を行わなければならない。した
がって、一方の手でベンド・ホイールを操作し発生楽音
のピッチを変化させている状態で、ベンド・ホイールの
操作位置と発生楽音のピッチ変化との関係を設定変更し
ようとする場合には、さらに他方の手でキーを操作する
必要がある。よって、一方の手でベンド・ホイールを操
作しつつ他方の手で演奏を行っている場合には、キー操
作が困難となって前記操作位置とピッチ変化との関係を
容易に設定変更することができず、あるいは、ベンド・
ホイールとキーとの同時操作によりその間演奏操作を行
うことが全く不可能となる不都合を有する。
【0006】本考案の課題は、単一の操作子に対する操
作のみにより発生楽音の特性制御のみならず操作位置と
発生楽音の特性の変化との関係をも設定変更することが
できる電子楽器の特性制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本考案にあっては、所定の方向と該所定方向とは異な
二方向とに操作自在な操作子と、該操作子の前記所定
の方向における操作位置に対応する値に応じて発生楽音
の特性を制御する特性制御手段と、前記操作子の前記
定の方向とは異なる二方向の一方に操作されるとその操
作回数に応じて前記操作位置に対応する値を増加設定す
るとともに、他方に操作されるとその操作回数に応じて
前記操作位置に対応する値を減少設定する設定手段とを
有している。また、前記特性は発生楽音のピッチである
ことが好ましい。
【0008】
【作用】前記構成において、操作子を所定の方向に操作
するとその操作位置に対応する値に応じて発生楽音の
性、例えばピッチが制御され、該発生楽音のピッチは操
作子の操作位置と一定の関係をもって変化する。また、
操作子を前記所定の方向とは異なる方向に操作すると、
これに応答して操作位置に対応する値が変化し、これに
より操作子の操作位置と発生楽音のピッチ変化との関係
も変化する。このとき、操作子を前記二方向の一方に操
作するとその操作回数に応じて前記値が増加設定され、
また、他方に操作するとその操作回数に応じて前記値が
減少設定される。よって、前記一方に操作した場合には
前記値が増加設定される結果、操作位置に応じて発生楽
音のピッチが大きく変化し、前記他方に操作した場合に
は前記値が減少設定される結果、操作位置に応じて発生
楽音のピッチは小さく変化する。
【0009】
【実施例】以下、本考案の一実施例について図にしたが
って説明する。図1は本実施例にかかる電子楽器の全体
構造を示すブロック図であり、スイッチ部1には、各鍵
ごとに配設された鍵盤スイッチと、各種モードあるいは
発生楽音の特性等を設定するための機能スイッチとが設
けられている。この機能スイッチとしては、図2に示し
たベンド・ホイール2が設けられており、該ベンド・ホ
イール2はY方向に回動操作可能であって、かつ、該Y
方向に直交するO方向とP方向とに傾倒操作可能な状態
で楽器本体に支持されている。また、ベンド・ホイール
2は図示したようにノブ2aが中央位置にある状態に付
勢され、この付勢に抗して+Y方向と−Y方向とに操作
された場合には、その操作位置に応じて電圧値が変化
し、この電圧値はA/D変換されてCPU3に入力され
る。さらに、ベンド・ホイール2がO方向またはP方向
に操作された場合には、操作方向に対応する信号がCP
U3に入力される。
【0010】該CPU3は、この電子楽器において必要
となる全ての制御を実行するのみならず、楽音生成用の
音源回路ハードウェアを用いることなく、プログラム制
御により楽音を生成する処理も実行する。すなわち、R
OM4には、後述するメインルーチンによって示される
全体処理プログラムと共に、タイマーインタラプトルー
チンによって示される音源処理プログラムが記憶されて
おり、さらにはエンベロープデータ(レート、レベル
等)、ピッチデータ等の各種楽音制御パラメータと、P
CMの楽音波形データ等が記憶されている。前記ピッチ
データは、楽音波形データを読み出す際のアドレス加算
値であって、押鍵により鍵盤スイッチがオンとなった際
には、鍵に対応するピッチデータと波形スタートアドレ
ス、波形エンドアドレス、波形ループアドレスがワーキ
ング用のRAM5に用意されている中間データ記憶領域
にセットされる。
【0011】さらにRAM5には、タイマーインタラプ
トルーチンにおける音源処理により生成される各チャン
ネルの楽音波形データ(4チャンネル分の累算波形値)
を一時記憶するための累算用レジスタRや、図3の
(a)に示したch1〜ch4の各チャンネル毎に設け
られたΔPD,PD0,PD1及び同図の(b)に示した
BEN、HD等のレジスタが用意されている。そして、
ノートオンに伴って、PD0とPD1には、当該チャンネ
ルに割り当てられた音階に対応するピッチデータがセッ
トされるとともに、ΔPDには初期値“0”がセットさ
れ、また、音源処理ではPD1に格納されるピッチデー
タが使用される。なお、このPD1にセットされるピッ
チデータの値は後述するようにベンド・ホイール2の操
作に応じて変更される。また、BENには、ベンド・ホ
イール2のY方向おける操作位置に対応する255段階
の値が8bitデータでセットされる。つまり、ベンド
・ホイール2が中央位置から+Y方向に操作された場合
にはその操作位置に対応して0〜+127の値がセット
され、中央位置から−Y方向に操作された場合にはその
操作位置に対応して0〜−127の値がセットされる。
また、レジスタHDには、ベンド・ホイール2を+Y又
は−Y方向のMAX操作位置まで回動操作したときに、
何半音変化させるかを示す半音データがセットされ、こ
の半音データは表示部10に視覚的に表示される。
【0012】前記タイマーインタラプトルーチンにより
生成された楽音波形データは、CPU3中の特に図示し
ていないインストラクションデコーダ等からなる制御部
からの信号COMに応答して動作するラッチAにラッチ
され、ラッチBに入力される。該ラッチBは、前記タイ
マーインタラプトルーチンの実行を要求する信号INT
の周波数に従ったタイミングで、動作する。この信号I
NTは、ハードクロックにより分周生成される通常40
数KHz程度の安定した信号であって、よって、ラッチ
BからはINTの周波数に依存した一定のサンプリング
周期をもって、D/A変換器6に楽音波形データが出力
される。
【0013】前記タイマーインタラプトルーチンは、I
NTの周波数に従った一定の時間間隔でメインルーチン
に割り込んで実行されるが、タイマーインタラプトルー
チンが実際に開始されるタイミング及び終了するタイミ
ングは変動し得る。つまり、CPU3は割り込みがかか
っても、実行中のオペレーションを即時に中断すること
は不可能であり、その実行が終了してからインタラプト
処理に入る。また、タイマーインタラプト処理に要する
時間もそのプロセスに依存することから、楽音波形デー
タの生成周期は不安定なものとなる。そこで、前記CO
M信号によって制御されるラッチAとD/A変換器6と
の間に、正確なタイミング信号である前記INTで制御
されるラッチBを設けてある。これにより、ラッチAの
ラッチタイミングがインタラプト処理の処理時間等によ
り変動しても、INTのタイミングで動作するラッチB
の存在により、D/A変換器6の入力データが切り替わ
るタイミングはINTと同期する。つまり、D/A変換
器6にはINTの1周期分だけ遅れた楽音波形データが
INTのタイミングにて入力され、アナログの楽音波形
信号に変換される。該D/A変換器6によりアナログ変
換された楽音波形信号は、ローパスフィルタ7でフィル
タリングされ、その後アンプ8で増幅され、スピーカ9
を介して放音される。
【0014】次に、以上の構成にかかる本実施例の動作
について、CPU3によって実行されるプログラムの概
容を示したフローチャートに従って説明する。すなわ
ち、図4は本実施例のメインルーチンであり、電源の投
入に伴って開始され、先ずイニシャライズ処理(SA
1)により、RAM5のレジスタ群のクリアや初期値設
定等が行われる。このとき、HDには初期値として所定
値の半音データ、例えば“3”がセットされる。次に、
スイッチ部1に設けられている鍵盤スイッチ以外の機能
スイッチがスキャンされ(SA2)、このSA2におけ
るスキャン結果により前回の状態から変化した機能スイ
ッチが識別され、これに応じた処理が行われる(SA
3)。したがって、ベンド・ホイール2が+Yまたは−
Y方向に操作された場合には、SA3が実行された際
に、ベンド・ホイール2の操作位置に応じたプラスある
いはマイナスの値がBENに格納される。
【0015】引き続きスイッチ部1に設けられた鍵盤ス
イッチのスキャンが行われ(SA4)、このSA4にお
けるスキャン結果に応じてノートオン、ノートオフ等の
対応する処理が行われる(SA5)。さらに、SA3及
びSA5にて実行された以外の、その他の処理が実行さ
れ(SA6)、このSA6の処理により表示部10には
HDにセットされている半音データが表示され、以降電
源がオン状態にある間SA2〜SA6の処理が繰り返さ
れる。
【0016】このメインルーチンに対して、図5に示し
たタイマーインタラプトルーチンが前述したタイミング
で割り込み、音源処理(SB1)が行われる。この音源
処理は、図6に示したフローに従って実行され、まずR
AM5中に設けられている前記累算用レジスタRがクリ
アされる(SC1)。これにより、前回の音源処理にて
記憶された1ch〜4chまでの累算波形値が消去され
た後、1ch〜4chまでの全チャンネルの音源処理が
順次実行される(SC2〜SC5)。すなわち、SC2
では1chの波形値を求めてこれをRにセットし、SC
3では同様にして2chの波形値を求めてRに累算す
る。さらに、SC4及びSC5では、各々前のステップ
で累算されたRの値に順次3chと4chの波形値を累
算する。よって、SC5の処理が終了した時点におい
て、Rには1ch〜4chまでの累算波形値が格納され
ている。そして、このRに格納された累算波形値は、図
5のSB2にてラッチAにラッチされる。つまり、ラッ
チAには音源処理(SB1)が終了するタイミングにて
1ch〜4chの累算波形値がラッチされる。さらに、
このラッチAにラッチされた累算波形値は、前述のよう
にハードクロックにより分周生成された正確な一定サン
プリング周期をもってラッチBにラッチされ、A/D変
換器6に入力されてアナログ値に変換され、これにより
スピーカ9からは歪みのない楽音が放音される。
【0017】一方、図4のSA3は、図7に示したフロ
ーに従ってその一部の処理が実行され、先ずベンド・ホ
イール2がO方向に操作されたか否かが判別される(S
D1)。該O方向に操作された場合には、半音データH
Dの値が“1”減算される(SD2)。また、ベンド・
ホイール2がO方向に操作されていない場合には、P方
向に操作されたか否かが判別され(SD3)、P方向に
操作された場合には半音データHDの値が“1”加算さ
れる(SD4)。そして、SD2またはSD4の処理が
実行された後、あるいはベンド・ホイール2がO,Pい
ずれの方向にも操作されていない場合には、発音中のチ
ャンネルchがあるか否かが判別される(SD5)。こ
こで、発音中のチャンネルとは、ノートオン状態にある
チャンネルのみならず、ノートオフ状態であってもリリ
ース状態にあり未だ発音を継続しているチャンネルも含
まれる。
【0018】そして、この発音を継続しているチャンネ
ルが存在する場合には、次のSD6に示した式に従って
演算された値がΔPDにセットされる。この式におい
て、PD0は前述したように当該チャンネルに割り当て
られた音階に対応するピッチデータの値であり、また、
HDはベンド・ホイール2を+Y又は−Y方向のMAX
操作位置まで各々127段階操作したときに何半音変化
させるかを示す半音データの値である。したがって、P
0に半音データHDと半音当たりのピッチデータの変
化量である“2の12乗根”とを乗じた()内の値は、
当該チャンネルに割り当てられた音階において、ベンド
・ホイール2を127段階操作した場合に変更されるべ
きピッチデータの値である。
【0019】そして、この()内の値から前記当該チャ
ンネルに割り当てられた音階に対応するピッチデータP
0を減じた分子の値は、当該チャンネルに割り当てら
れた音階において、ベンド・ホイール2を127段階操
作した場合のピッチデータの変化量を示す。したがっ
て、この分子の値をベンド・ホイール2の各MAX位置
までの段階数である127で除することにより、ベンド
・ホイール2の1段階当たりのピッチデータの変化量が
得られる。つまり、このSD6の処理により、ノートオ
ン時に初期値“0”がセットされていた当該チャンネル
のΔPDには、当該チャンネルに割り当てられた音階に
対応するピッチデータにおける、ベンド・ホイール2の
1段階当たりのピッチデータの変化量がセットされる。
【0020】そして、次のSD6では、PD0+(ΔP
D×BEN)がPD1にセットされる。この式におい
て、ΔPDは前述のように1段階当たりのピッチデータ
の変化量であり、BENはベンド・ホイール2の各方向
への操作位置に応じた−127〜0〜+127の値であ
る。よって、“(ΔPD×BEN)”により、ベンド・
ホイール2の現在の操作位置に対応するピッチデータの
変化量が得られる。したがって、この現在の操作位置に
対応するピッチデータの変化量が当該チャンネルに割り
当てられた音階のピッチデータの値PD0に加算され
て、PD1にセットされることにより、該PD1には当該
チャンネルに割り当てられている音階のピッチデータを
ベンド・ホイール2の操作位置に応じて変更したピッチ
データがセットされる。
【0021】さらに、SD8では発音中のチャンネルc
h全部に対して、PD1のセットを行ったか否かが判別
され、よって、このSD8の判別がYESとなって、図
7に示したフローを抜ける時点においては、図3の
(a)に示したPD1には発音中の各チャンネルch毎
に、ベンド・ホイール2の操作位置に応じて変更された
新たなピッチデータがセットされている。したがって、
以降音源処理に際してはこのピッチデータPD1の値に
よって示されるアドレス加算値をもって、PCMの楽音
波形データが読み出され、これによりスピーカ9から発
生する楽音のピッチをベンド・ホイール2のY方向にお
ける操作位置に応じて上下に変動させることができる。
【0022】このとき、SD6の式において用いられる
HDの値は、前述のようにベンド・ホイール2をO方向
とP方向とに操作することにより、SD2,SD4にて
設定変更されることから、ベンド・ホイール2をO方向
またはP方向に操作れば、他のキー操作を伴うことなく
片手操作により、ベンド・ホイール2のY方向における
操作位置と発生楽音のピッチ変化との関係を、設定変更
することが可能となる。
【0023】なお、この実施例においてはSD6及びS
D7に示した式を用いて、音源処理に使用されるピッチ
データPD1を得るようにしたが、ベンド・ホイール2
の操作位置に対応したピッチ加算値を記憶させた変換テ
ーブルを用い、このピッチ加算値にオクターブを考慮し
てPD1を変更する構成とすれば、ピッチ加算値相互の
関係を適宜設定することにより、PD1の値を非直線的
に変化させて、発生楽音の音高をベンド・ホイール2の
操作位置に対応して非直線的に変化させることも可能と
なる。また、前述した実施例においてはベンド・ホイー
ル2のO方向とP方向への操作のみにより、半音データ
HDの値を増減させるようにしたが、従来と同様にHD
の値を増減し得るキーを併設してもよい。
【0024】さらに、この実施例においては、ベンド・
ホイール20の操作により発生楽音のピッチを変化させ
るものを示したが、トレモロ・ホイールの操作により発
生楽音のトレモロを変化させる構成や、ビブラート・ホ
イールの操作により発生楽音のビブラートを変化させる
構成であっても、本考案を適用することが可能である。
つまり、トレモロ・ホイールにあっては、前記Y方向へ
の操作位置に対応する値に応じたレートとデプスとによ
り、音量の変化周期と変化する音量とが制御されること
から、O方向とP方向への操作に応答して、前記値を可
変設定することにより、Y方向への操作位置と音量の変
化周期及び変化する音量との関係を、トレモロ・ホイー
ルの操作のみにより可変設定することが可能となる。ま
た、ビブラート・ホイールにあっては、前記Y方向への
操作位置に対応する値に応じたレートとデプスとによ
り、周波数の変化周期と変化する周波数とが制御される
ことから、O方向とP方向への操作に応答して、前記値
を可変設定することにより、Y方向への操作位置と周波
数の変化周期及び変化する周波数との関係を、ビブラー
ト・ホイールの操作のみにより可変手設定することが可
能となる。
【0025】
【考案の効果】以上説明したように本考案は、操作子が
所定の方向に操作された場合には操作位置に対応する値
に応じて発生楽音の特性を制御し、また所定の方向とは
異なる二方向の一方に操作されるとその操作回数に応じ
て前記操作位置に対応する値を増加設定するとともに、
他方に操作されると操作回数に応じて前記操作位置に対
応する値を減少設定するようにした。よって単一の操作
子に対する操作のみにより発生楽音の特性制御のみなら
ず操作位置と発生楽音の特性変化との関係をも設定変更
することができる。したがって、一方の手で操作しつつ
他方の手で演奏操作を行うことにより、演奏を中断させ
ることなく、発生楽音の特性制御を行いつつ操作位置と
発生楽音の特性変化との関係を自在に設定変更すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を適用した電子楽器の全体構
造を示すブロック図である。
【図2】同実施例の電子楽器に設けられたベンド・ホイ
ールの斜視図である。
【図3】同実施例にかかる電子楽器のRAM内に設けら
れたレジスタの一部を示す説明図である。
【図4】同実施例のメインルーチンを示すフローチャー
トである。
【図5】同実施例のタイマーインターラプトルーチンを
示すフローチャートである。
【図6】同タイマーインターラプトルーチンにおける音
源処理の内容を示すフローチャートである。
【図7】図4に示したメインルーチンにおけるSA3の
処理の一部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 スイッチ部 2 ベンド・ホイール 3 CPU 4 ROM 5 RAM 6 D/A変換器

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の方向と該所定方向とは異なる二方
    とに操作自在な操作子と、 該操作子の前記所定の方向における操作位置に対応する
    値に応じて発生楽音の特性を制御する特性制御手段と、 前記操作子の前記所定の方向とは異なる二方向の一方に
    操作されるとその操作回数に応じて前記操作位置に対応
    する値を増加設定するとともに、他方に操作されるとそ
    の操作回数に応じて前記操作位置に対応する値を減少設
    する設定手段と、 を有することを特徴とする電子楽器の特性制御装置。
  2. 【請求項2】 前記特性はピッチであることを特徴とす
    る請求項1記載の電子楽器の特性制御装置。
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