JP4415959B2 - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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    • B60T17/18Safety devices; Monitoring
    • B60T17/22Devices for monitoring or checking brake systems; Signal devices

Description

本発明は、車両に設けられた車輪に付与される制動力を制御するブレーキ制御装置に関する。
従来から、ドライバのブレーキ要求信号と測定された実際の減速度とを比較することにより減速度誤差信号を発生する手段を備える車両用電子的制御ブレーキシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このブレーキシステムは更に、減速度誤差信号から適応係数を発生し、かつ車両速度、ブレーキレベル及び動作勾配の所定の条件の下で車両の複数の停止にわたって適応係数を用いてブレーキ要求信号を修正する手段を備える。このブレーキシステムによれば、ブレーキの長期間の劣化を補償しかつ所期のブレーキ性能を回復することが可能となるとされている。
特開昭62−18359号公報
ところが、測定される減速度誤差は、ブレーキの劣化とは異なる他の要因、例えば車両の走行状態や環境温度の変化、あるいは外乱や異常の発生によっても変動する。よって、減速度誤差信号から得られる適応係数はブレーキの長期間の劣化のみを直ちに反映しているとは言い難い場合もあり得る。このような場合には適応係数を用いても、ブレーキの長期間の劣化を補償してブレーキの効きを安定化することができるとは必ずしも言えない。
そこで、本発明は、ブレーキの効きをより安定化することができるブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のブレーキ制御装置は、摩擦部材を押圧して車輪に制動力を付与する制動力付与機構と、予測されるブレーキの効きに対する実際のブレーキの効きのずれを示す指標に基づいて演算される補正量により、摩擦部材の押圧力を制御するために設定される目標値をブレーキの効きの変動が軽減されるよう補正する制御部と、を備えるブレーキ制御装置であって、制御部は、前記指標の精度の低下が予測される所定の場合に補正量の変更を制限する。
この態様によれば、ブレーキ制御装置は、摩擦部材を押圧して車輪に制動力を付与する制動力付与機構と、摩擦部材の押圧力を制御するために設定される例えば目標減速度や目標圧等の目標値を補正する制御部とを備える。制御部は、予測されるブレーキの効きに対する実際のブレーキの効きのずれを示す指標に基づいて演算される補正量を用いてブレーキの効きの変動が軽減されるように目標値を補正する。これにより、ブレーキの効きが安定化され、制動時に運転者に与えられる違和感を抑えることができる。なおここで、ブレーキの効き具合を示す量としては、例えば減速度や制動力の大きさ、あるいはこれらの時間変化率などを適宜用いることができる。
このとき制御部は、上述の指標の精度低下が予測される所定の場合に補正量の変更を制限する。このようにすれば、例えば外乱の発生等により精度の低下した指標を補正量の演算に反映させるのを規制することができる。これにより、ブレーキの効き具合をより安定化させることが可能となる。
この場合、制御部は、前記所定の場合に補正量の変更を禁止し、指標の精度が回復するまでの間、補正量を一定に保持してもよい。このように上述の所定の場合に補正量の変更を禁止して一定に保持することにより、精度の低下した指標を補正量の演算に反映させるのを防止することができる。また、上述の所定の場合に目標値への補正を停止することも可能であるが、例えば補正量が比較的大きい場合には補正を停止することにより運転者に与えられる違和感が大きくなってしまうおそれがある。よって、補正量の変更を禁止して一定に保持することにより、指標の精度回復までの間、一定に保持された補正量を用いて目標値への補正を継続することも可能となり、運転者への違和感を低減させることができる。
制動力付与機構は、作動液の供給により摩擦部材を押圧する液圧式制動力付与機構であって、制御部は、測定された車両減速度から液圧式制動力付与機構による実液圧減速度を抽出し、液圧式制動力付与機構に供給された作動液圧を利用して推定された推定液圧減速度と実液圧減速度との偏差に基づいて補正量を演算してもよい。
この態様によれば、液圧式制動力付与機構は作動液の供給により摩擦部材を押圧して車輪に制動力を付与する。制御部は、測定された車両減速度から液圧式制動力付与機構による実液圧減速度を抽出する。そして制御部は、液圧式制動力付与機構に供給された作動液圧を利用して推定された推定液圧減速度と実液圧減速度との偏差に基づいて、摩擦部材の押圧力を制御するために設定される目標値への補正量を演算する。すなわち制御部は、予測されるブレーキの効きとして推定液圧減速度を用い、予測されるブレーキの効きに対する実際のブレーキの効きのずれを示す指標として推定液圧減速度と実液圧減速度との偏差を用いる。このように、測定された車両減速度から液圧制動以外の他の要因による減速度を排除し、液圧制動により生じた減速度と液圧制動により生じるであろう減速度の推定値との偏差を用いることにより、ブレーキの効きの変化を精度よく評価することができる。
制御部は、液圧式制動力付与機構とは異なる機構による加減速度が車両に作用しているときに補正量の変更を制限してもよい。液圧による制動力以外の他の要因により車両に加速度または減速度が作用して車両減速度が変動することがある。例えば車両の変速機構による変速時にはいわゆる変速ショックと呼ばれる衝撃が生じることがあり、これにより車両に付与されている制動力とは無関係に車両の減速度が一時的に変動する。液圧による制動力以外の他の要因による加減速度を車両減速度の測定値から精度よく控除することができない場合には、実液圧減速度が実際には変動していなくとも変動しているかのように判定されてしまう可能性がある。よって、制動力付与機構とは異なる機構による加減速度が車両に作用しているときに補正量の変更を制限することにより、液圧による制動力とは無関係の車両減速度の変動が補正量の演算に影響することを防止することができる。
制御部は、車両が後進している間、補正量の変更を制限してもよい。摩擦部材の摩擦係数は、後進時と通常の前進走行時とでは異なる値となる。よって、後進時のブレーキの効きは、摩擦部材に同一の押圧力が作用していても前進時のブレーキの効きとは異なる。このため、後進時に測定された計測値を用いて演算された補正量は、通常の前進走行時のブレーキの効きを反映するとは言えない。したがって、車両が後進している間は補正量の変更を制限することが望ましい。
制御部は、車両が悪路を走行している間、補正量の変更を制限してもよい。車両が悪路を走行すると、車両が路面から受ける力が激しく変動する。この変動は、上述の指標を取得するために必要とされる測定値へのノイズとなるおそれがある。このため、車両が悪路を走行した場合には上述の指標の精度低下が予測される。したがって、車両が悪路を走行している間は補正量の変更を制限することが望ましい。
制御部は、車両が旋回している間、補正量の変更を制限してもよい。車両が旋回するときにはいわゆるコーナリングドラッグが生じ、直進時に比較して車輪に作用する転がり抵抗が増大する。このコーナリングドラッグの影響により車両減速度が変動し、上述の指標の精度が低下するおそれがある。したがって、車両が旋回している間は補正量の変更を制限することが望ましい。
制御部は、車両挙動安定化制御の実行中に補正量の変更を制限してもよい。路面に対して車輪がスリップした場合等に車両挙動安定化制御が実行されることがある。このような場合には、車輪のスリップ等の影響により車両減速度が通常時とは異なって変動し、上述の指標の精度が低下するおそれがある。したがって、車両挙動安定化制御の実行中は補正量の変更を制限することが望ましい。
制御部は、異常が検出された場合に補正量の変更を制限してもよい。異常が検出された場合、例えば車輪に異常が検出された場合や摩擦部材温度が所定値以上に高温となり異常と判定された場合、あるいは、上述のブレーキの効きのずれを示す指標の演算に必要な測定値を測定するセンサに異常が検出された場合などにおいては、上述の指標の精度低下が予測される。よって、補正量の変更を制限することにより、精度の低下した指標を補正量の演算に反映させるのを規制することが望ましい。
制御部は、ブレーキの効きの予測精度が低下した場合に補正量の変更を制限してもよい。ブレーキの効きの予測のために制御部に予め設定された温度等の環境条件から実際の環境条件が乖離した場合には、ブレーキの効きの予測精度が低下するおそれがある。例えば液圧式の制動力付与機構においては車両の環境温度が所定値以下に低温となると作動液の粘性が高まるために、作動液圧の測定位置によっては作動液圧の測定値が摩擦部材に実際に作用する液圧の大きさから乖離してブレーキの効きの予測精度が低下する可能性がある。よって、このような場合には、補正量の変更を制限することにより、精度の低下した指標を補正量の演算に反映させるのを規制することが望ましい。
本発明によれば、ブレーキの効きを安定化することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るブレーキ制御装置10を示す系統図である。同図に示されるブレーキ制御装置10は、車両用の電子制御式ブレーキシステムを構成しており、運転者によるブレーキ操作部材としてのブレーキペダル12への操作に応じて車両の4輪のブレーキを独立かつ最適に設定するものである。また、本実施形態に係るブレーキ制御装置10が搭載された車両は、4つの車輪のうちの操舵輪を操舵する図示されない操舵装置や、これら4つの車輪のうちの駆動輪を駆動する図示されない内燃機関やモータ等の走行駆動源等を備えるものである。
制動力付与機構としてのディスクブレーキユニット21FR,21FL、21RRおよび21RLは、車両の右前輪、左前輪、右後輪、および左後輪のそれぞれに制動力を付与する。各ディスクブレーキユニット21FR〜21RLは、それぞれブレーキディスク22とブレーキキャリパに内蔵されたホイールシリンダ20FR〜20RLを含む。そして、各ホイールシリンダ20FR〜20RLは、それぞれ異なる流体通路を介して油圧アクチュエータ80に接続されている。なお以下では適宜、ホイールシリンダ20FR〜20RLを総称して「ホイールシリンダ20」という。
ディスクブレーキユニット21FR〜21RLにおいては、ホイールシリンダ20に油圧アクチュエータ80からブレーキフルードが供給されると、車輪と共に回転するブレーキディスク22に摩擦部材としてのブレーキパッドが押し付けられる。これにより、各車輪に制動力が付与される。なお、本実施形態においてはディスクブレーキユニット21FR〜21RLを用いているが、例えばドラムブレーキ等のホイールシリンダ20を含む他の制動力付与機構を用いてもよい。あるいは、流体力により摩擦部材の押圧力を制御するのではなく、例えば電動モータ等の電動の駆動機構を用いて摩擦部材の車輪への押圧力を制御する制動力付与機構を用いることもできる。
ブレーキペダル12は、運転者による踏み込み操作に応じて作動流体としてのブレーキフルードを送り出すマスタシリンダ14に接続されている。ブレーキペダル12には、その踏み込みストロークを検出するためのストロークセンサ46が設けられている。マスタシリンダ14の一方の出力ポートには、運転者によるブレーキペダル12の操作力に応じた反力を創出するストロークシミュレータ24が接続されている。マスタシリンダ14とストロークシミュレータ24とを接続する流路の中途には、シミュレータカット弁23が設けられている。シミュレータカット弁23は、非通電時に閉状態にあり、運転者によるブレーキペダル12の操作が検出された際に開状態に切り換えられる常閉型の電磁開閉弁である。また、マスタシリンダ14には、ブレーキフルードを貯留するためのリザーバタンク26が接続されている。
マスタシリンダ14の一方の出力ポートには、右前輪用のブレーキ油圧制御管16が接続されており、ブレーキ油圧制御管16は、図示されない右前輪に対して制動力を付与する右前輪用のホイールシリンダ20FRに接続されている。また、マスタシリンダ14の他方の出力ポートには、左前輪用のブレーキ油圧制御管18が接続されており、ブレーキ油圧制御管18は、図示されない左前輪に対して制動力を付与する左前輪用のホイールシリンダ20FLに接続されている。右前輪用のブレーキ油圧制御管16の中途には、右マスタカット弁27FRが設けられており、左前輪用のブレーキ油圧制御管18の中途には、左マスタカット弁27FLが設けられている。これらの右マスタカット弁27FRおよび左マスタカット弁27FLは、何れも、非通電時に開状態にあり、運転者によるブレーキペダル12の操作が検出された際に閉状態に切り換えられる常開型電磁弁である。
また、右前輪用のブレーキ油圧制御管16の中途には、右前輪側のマスタシリンダ圧を検出する右マスタ圧力センサ48FRが設けられており、左前輪用のブレーキ油圧制御管18の途中には、左前輪側のマスタシリンダ圧を計測する左マスタ圧力センサ48FLが設けられている。ブレーキ制御装置10では、運転者によってブレーキペダル12が踏み込まれた際、ストロークセンサ46によりその踏み込み操作量が検出されるが、これらの右マスタ圧力センサ48FRおよび左マスタ圧力センサ48FLによって検出されるマスタシリンダ圧からもブレーキペダル12の踏み込み操作力(踏力)を求めることができる。このように、ストロークセンサ46の故障を想定して、マスタシリンダ圧を2つの圧力センサ48FRおよび48FLによって監視することは、フェイルセーフの観点からみて好ましい。なお、以下では適宜、右マスタ圧力センサ48FRおよび左マスタ圧力センサ48FLを総称して、マスタシリンダ圧センサ48という。
一方、リザーバタンク26には、油圧給排管28の一端が接続されており、この油圧給排管28の他端には、モータ32により駆動されるオイルポンプ34の吸込口が接続されている。オイルポンプ34の吐出口は、高圧管30に接続されており、この高圧管30には、アキュムレータ50とリリーフバルブ53とが接続されている。本実施形態では、オイルポンプ34として、モータ32によってそれぞれ往復移動させられる2体以上のピストン(図示せず)を備えた往復動ポンプが採用される。また、アキュムレータ50としては、ブレーキフルードの圧力エネルギを窒素等の封入ガスの圧力エネルギに変換して蓄えるものが採用される。
アキュムレータ50は、オイルポンプ34によって例えば14〜22MPa程度にまで昇圧されたブレーキフルードを蓄える。また、リリーフバルブ53の弁出口は、油圧給排管28に接続されており、アキュムレータ50におけるブレーキフルードの圧力が異常に高まって例えば25MPa程度になると、リリーフバルブ53が開弁し、高圧のブレーキフルードは油圧給排管28へと戻される。更に、高圧管30には、アキュムレータ50の出口圧力、すなわち、アキュムレータ50におけるブレーキフルードの圧力を検出するアキュムレータ圧センサ51が設けられている。
そして、高圧管30は、増圧弁40FR,40FL,40RR,40RLを介して右前輪用のホイールシリンダ20FR、左前輪用のホイールシリンダ20FL、右後輪用のホイールシリンダ20RRおよび左後輪用のホイールシリンダ20RLに接続されている。以下適宜、増圧弁40FR〜40RLを総称して「増圧弁40」という。増圧弁40は、何れも、非通電時は閉じた状態にあり、必要に応じてホイールシリンダ20の増圧に利用される常閉型の電磁流量制御弁(リニア弁)である。
また、右前輪用のホイールシリンダ20FRと左前輪用のホイールシリンダ20FLとは、それぞれ減圧弁42FRまたは42FLを介して油圧給排管28に接続されている。減圧弁42FRおよび42FLは、必要に応じてホイールシリンダ20FR,20FLの減圧に利用される常閉型の電磁流量制御弁(リニア弁)である。一方、右後輪用のホイールシリンダ20RRと左後輪用のホイールシリンダ20RLとは、常開型の電磁流量制御弁である減圧弁42RRまたは42RLを介して油圧給排管28に接続されている。以下、適宜、減圧弁42FR〜42RLを総称して「減圧弁42」という。
右前輪用、左前輪用、右後輪用および左後輪用のホイールシリンダ20FR〜20RL付近には、それぞれ対応するホイールシリンダ20に作用するブレーキフルードの圧力であるホイールシリンダ圧を検出するホイールシリンダ圧センサ44FR,44FL,44RRおよび44RLが設けられている。以下、適宜、ホイールシリンダ圧センサ44FR〜44RLを総称して「ホイールシリンダ圧センサ44」という。
上述の右マスタカット弁27FRおよび左マスタカット弁27FL、増圧弁40FR〜40RL、減圧弁42FR〜42RL、オイルポンプ34、アキュムレータ50等は、ブレーキ制御装置10の油圧アクチュエータ80を構成する。そして、かかる油圧アクチュエータ80は、本実施形態における制御部としての電子制御ユニット(以下「ECU」という)200によって制御される。ECU200は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備えるものである。
図2は、本実施形態に係る制御ブロック図である。ECU200には、上述のマスタカット弁27FR,27FL、シミュレータカット弁23、増圧弁40FR〜40RL、減圧弁42FR〜42RL等が電気的に接続されている。また、ECU200には、ホイールシリンダ圧センサ44FR〜44RLからホイールシリンダ20FR〜20RLにおけるホイールシリンダ圧を示す信号が与えられる。更に、ECU200には、ストロークセンサ46からブレーキペダル12のペダルストロークを示す信号が与えられ、右マスタ圧力センサ48FRおよび左マスタ圧力センサ48FLからマスタシリンダ圧を示す信号が与えられ、アキュムレータ圧センサ51からアキュムレータ圧を示す信号が与えられる。また、ECU200にはGセンサ60が電気的に接続されており、車両の加速度または減速度を示す信号が与えられる。
このように構成されるブレーキ制御装置10では、ECU200によりホイールシリンダ圧が制御されて車両に制動力が付与される。図3は、本実施形態に係る制動力の制御処理を説明するためのフローチャートである。図3に示される処理は、運転者のブレーキペダル12の踏み込み操作等による制動要求の発生から所定の周期、例えば3〜6msec程度ごとに繰り返し実行される。
図3に示されるように、制動要求を受けてECU200は、まず、ブレーキペダル12の踏み込みストロークとマスタシリンダ圧とに基づいて車両の目標減速度を演算する(S10)。そして、ECU200は、学習されているブレーキの効きに基づいて目標減速度をブレーキの効きの変動が軽減されるように補正する(S12)。具体的にはECU200は目標減速度に効き補正係数を乗ずることにより補正する。効き補正係数は、予測されるブレーキの効きに対する実際のブレーキの効きのずれの大きさに基づいてECU200により別途演算されて記憶されている。補正によりブレーキの効きの変動が軽減され、制動時に運転者に与える違和感を抑えることができる。
ここで、ECU200は、目標減速度に更に温度補正係数を乗じて補正してもよい。温度補正係数は、予め設定されたマップ等からブレーキパッド温度に応じて求められる。ブレーキパッド温度は、温度センサにより直接測定してもよいし、ホイールシリンダ圧等に基づいて推定してもよい。このようにすれば、ブレーキパッドの温度変化に起因するブレーキの効きの変動を抑制することができるので好ましい。またECU200は、目標減速度に更に車重補正係数を乗じて補正してもよい。車重補正係数は温度補正係数と同様に、予め設定されたマップ等から車両の重量に応じて求められる。車両重量は、例えば車両の加速度の変化等から推定することが可能である。このようにすれば、車重変化に起因するブレーキの効きの変動を抑制することができるので好ましい。
次いでECU200は、補正済の目標減速度から各ホイールシリンダ20の目標液圧を演算する(S14)。そして、ECU200は各ホイールシリンダ圧が目標液圧に追従するように増圧弁40および減圧弁42を制御する(S16)。その結果、ブレーキディスク22にブレーキパッドが押圧されて各車輪に所望の制動力が付与される。
なお、このときマスタカット弁27FR及び27FLは閉状態とされ、シミュレータカット弁23は開状態とされる。よって、運転者によるブレーキペダル12の踏込によりマスタシリンダ14から送出されたブレーキフルードは、シミュレータカット弁23を通ってストロークシミュレータ24に流入する。
図4は、本実施形態に係るブレーキの効きの学習処理を説明するためのフローチャートである。ECU200は、ブレーキの効きの変動を学習し、効き補正係数を逐次更新する。図4に示される処理は、車両の走行駆動源の始動から停止までの間、適宜の頻度で実行される。図4に示される学習処理が開始されると、まずECU200は、車両の走行状態が減速度測定条件を満たすか否かを判定する(S20)。減速度測定条件は、例えば車両の走行速度が所定の速度近傍となった場合というように予め設定されてECU200に記憶されている。車両の走行速度としては例えば10〜60km/hの範囲から適宜選択することができる。特に車速が充分に小さい場合にはブレーキパッドの摩擦係数の値が静摩擦係数の値に向けて上昇して車両減速度が急激に増加するので、車両減速度の測定を避けることが望ましい。
減速度測定条件が満たされていないと判定されると(S20のNo)、ECU200は効き補正係数を更新することなく本学習処理を終了し、次の実行タイミングで再度本処理を開始する。一方、減速度測定条件が満たされていると判定されると(S20のYes)、ECU200は車両の減速度を測定する。車両減速度はGセンサ60により測定される。本実施形態では、ECU200は、Gセンサ60による測定値の所定の時間、例えば0.2秒間の平均値を車両減速度として取得する(S22)。それとともにECU200は、推定液圧減速度を演算する(S24)。推定液圧減速度は、ホイールシリンダ圧センサ44の測定値を利用して演算される値であり、ディスクブレーキユニット21により車両に付与される減速度の推定値である。ディスクブレーキユニット21によるブレーキの効きの予測値を示す指標として、本実施形態ではこの推定液圧減速度を用いることができる。
ECU200は、測定された車両減速度と演算された推定液圧減速度とに基づいて短期効き計測値を演算する(S26)。短期効き計測値の演算に際してまずECU200は、測定された車両減速度から液圧制動力による減速度を抽出する。この抽出された減速度を実液圧減速度と称することとする。実液圧減速度は、ディスクブレーキユニット21へのブレーキフルードの供給により発生する制動力により車両に与えられる減速度を意味する。
ECU200は車両減速度の測定値から液圧制動力以外の要因による減速度を減算して実液圧減速度を抽出する。液圧制動力以外の要因による減速度としては、例えば、エンジンブレーキによる減速度や車輪の転がり抵抗、走行路面の勾配による減速度等が挙げられる。また、パーキングブレーキの動作時にはパーキングブレーキによる減速度も他の要因として挙げられる。車両がハイブリッド車両である場合には、回生ブレーキによる減速度も他の要因として挙げられる。ECU200は、実液圧減速度と推定液圧減速度との偏差に基づいて短期効き計測値を演算する。
本実施形態においては、次式のように実液圧減速度と推定液圧減速度との偏差と推定液圧減速度との比を短期効き計測値とする。
短期効き計測値=(実液圧減速度−推定液圧減速度)/推定液圧減速度
なお、算出された短期効き計測値が設定された上限値または下限値を超える場合には、その値を異常値として無視し以降の演算を行わないようにしてもよい。
ここで、ECU200は、所定の学習禁止条件が満たされているか否かを判定する(S27)。学習禁止条件として、短期効き計測値の精度の低下が予測される所定の条件が予め設定されてECU200に記憶されている。学習禁止条件については図5を参照して詳述する。学習禁止条件が満たされていると判定されると(S27のYes)、ECU200は、演算された短期効き計測値を効き補正係数の演算に利用することなく本処理を終了する。すなわち今回の処理で演算された短期効き計測値が反映されることなく前回の処理で演算された効き補正係数がそのままECU200に保持される。この場合には、短期効き計測値の精度が回復して学習禁止条件に該当しなくなるまでの間、ECU200は、一定に保持された効き補正係数を用いて補正を継続する。これにより、学習禁止条件の成立とともに急に補正を停止するのに比較して、運転者に与える違和感を低減させることができる。
一方、学習禁止条件が成立していないと判定されると(S27のNo)、ECU200は、平均化処理により長期効き計測値を演算する(S28)。ECU200は、短期効き計測値に対して適宜の平均化処理を施して長期効き計測値を演算する。本実施形態では、ECU200は例えば次式により長期効き計測値を演算する。
X=α・x+(1−α)・X(前回値)
ここで、Xは長期効き計測値であり、xは短期効き計測値である。係数αは、平均化処理における重みであり、零以上1以下のいずれかの値である。すなわち、本実施形態においては、長期効き計測値Xは、直近の長期効き計測値Xと上述の短期効き計測値xとの重み付け平均値として算出される値である。長期効き計測値は、係数αを大きくすれば現在の短期効き計測値を重視して算出されることとなり、係数αを小さくすれば過去の長期効き計測値を重視して算出されることとなる。なお、長期効き計測値は、例えば過去数回のトリップにわたっての短期効き計測値を単純平均して算出するなどのように、他の平均化処理により算出することも可能である。
更にECU200は、目標減速度を補正するための効き補正係数を長期効き計測値から演算する(S30)。本実施形態においては効き補正係数として、例えば次式のように長期効き計測値に1を加えた値の逆数を用いる。
効き補正係数=1/(1+長期効き計測値)
効き補正係数が演算されると、本学習処理は終了する。
なお、学習禁止条件が解除された際に演算された効き補正係数が、学習禁止条件の成立前に演算されてECU200に保持されていた効き補正係数から所定値以上乖離している場合には、効き補正係数を徐々に学習禁止条件解除後の値に近づけていくようにしてもよい。このようにすれば、学習禁止条件が解除された際における効き補正係数の急変を避け、ブレーキの効き具合を安定化させることができる。
図3を参照して説明したように、効き補正係数を乗じることにより目標減速度が補正される。推定液圧減速度に対して実液圧減速度が小さい場合、つまり予測されるブレーキの効きに対する実際のブレーキの効きが不足傾向にある場合には、補正により目標減速度が増加され、ブレーキの効きが補充されることとなる。逆に、推定液圧減速度に対して実液圧減速度が大きい場合、つまり予測されるブレーキの効きに対する実際のブレーキの効きが過剰傾向にある場合には、補正により目標減速度が減少され、ブレーキの効きが抑制されることとなる。このようにしてブレーキの効きが安定化され、制動時に運転者に与え得る違和感を抑えることができる。
図5は、本実施形態に係る学習禁止条件を満たすか否かを判定するための処理の一例を説明するためのフローチャートである。ECU200は、例えば以下に説明する処理により上述の学習禁止条件が満たされているか否かを判定する。図5に示される処理が開始されると、まずECU200は、車両減速度の測定時間中に変速が行われたか否かを判定する(S40)。変速は自動的に行われたものであっても運転者のシフトレバーの操作により行われたものであってもよい。
変速が行われたと判定されると(S40のYes)、ECU200は、効き補正係数の学習を禁止する(S56)。すなわちECU200は、得られた短期効き計測値を効き補正係数の演算に利用することなく、効き補正係数を前回の学習処理で演算された値に一定に保持する。変速時にはいわゆる変速ショックと呼ばれる衝撃が生じ、車両に付与されている制動力とは無関係に車両の減速度が一時的に大きく変動するおそれがある。図4を参照して説明したように本実施形態では車両減速度に基づいて実液圧減速度ひいては短期効き計測値が演算されるため、変速ショックによる車両減速度の変動の影響により短期効き計測値の演算精度が低下するおそれがある。したがって、車両減速度の測定時間中に変速が行われた場合には効き補正係数の学習を禁止することが望ましい。
なお、変速の開始から完了までには所定の時間を要するため、車両減速度の測定時間の前後の所定の時間内に変速が行われた場合にも学習禁止条件に該当すると判定するようにしてもよい。例えば測定時間の前後の0.5秒程度以内に変速が行われたときに学習禁止条件に該当すると判定することができる。このようにすれば、変速による車両減速度の変動が測定値に影響するのを抑制することができる。
また、車両減速度の測定時間中における変速の有無を判定する代わりに、例えばエンジンブレーキトルクやエンジン回転数、トルクコンバータ回転数等のエンジンの動作状態に関連する値の変化量が予め設定された許容値を超える場合にECU200は学習禁止条件に該当すると判定してもよい。また、これらの値の時間変化率が予め設定された許容値を車両減速度の測定時間中に超える場合にECU200は学習禁止条件に該当すると判定してもよい。あるいはエンジン回転数とトルクコンバータ回転数との比の変化量または時間変化率が予め設定された許容値を車両減速度の測定時間中に超える場合にECU200は学習禁止条件に該当すると判定してもよい。エンジン回転数とトルクコンバータ回転数との比は車両速度による変化が比較的小さいので、広い速度範囲で効き補正係数の学習を行う場合には、エンジン回転数とトルクコンバータ回転数との比を用いて学習禁止条件を設定することが好ましい。
一方、車両減速度の測定時間中に変速が行われていないと判定されると(S40のNo)、ECU200は、車両の環境温度が所定温度よりも低いか否かを判定する(S42)。車両の環境温度が所定温度よりも低いと判定されると(S42のYes)、ECU200は、効き補正係数の学習を禁止する(S56)。本実施形態のような液圧式の制動力付与機構においては車両の環境温度が所定温度以下に低温となると作動液の粘性が高まる。そうすると、ホイールシリンダ圧センサ44による作動液圧の測定位置とホイールシリンダ20との距離が大きいほど、ブレーキパッドに実際に作用する液圧の応答遅れによるホイールシリンダ圧センサ44の測定値と実際の液圧との間の過渡的な乖離が大きくなってしまう。この乖離の影響により、ホイールシリンダ圧センサ44の測定値を利用するブレーキの効きの予測精度が低下する可能性がある。よって、車両の環境温度が所定温度以下の低温となった場合には効き補正係数の学習を禁止することが望ましい。
なお、ここでの所定温度は、作動液の温度と粘性との関係、及び作動液の粘性とホイールシリンダ圧の応答遅れとの関係等を考慮して適宜定めることが望ましい。ECU200は、車両に搭載された外気温センサや吸気温センサ等の温度センサの測定値から車両の環境温度が所定温度よりも低いか否かを判定してもよい。あるいは、ECU200は、例えばアキュムレータ圧センサ51の測定値の振動に基づいて車両の環境温度が所定温度よりも低いか否かを判定してもよい。環境温度の低下により作動液の粘性が高まると、ホイールシリンダ圧を増圧させる際にアキュムレータ50近傍の作動液圧が振動的に高低を繰り返すからである。
車両の環境温度が所定温度よりも高いと判定されると(S42のNo)、ECU200は、車両減速度の測定時間中に車両が後進したか否かを判定する(S44)。車両減速度の測定時間中に車両が後進したと判定されると(S44のYes)、ECU200は、効き補正係数の学習を禁止する(S56)。車両の前進時と後進時とではブレーキパッドのブレーキディスクへの接触の具合が異なるために摩擦係数の値が異なる。よって、同一のホイールシリンダ圧が作用したとしても、後進時の実液圧減速度は前進時の実液圧減速度とは異なる値となる。このため、後進時の測定値を用いて演算された効き補正係数は、通常の前進走行時のブレーキの効きを反映するとは言えない。したがって、車両減速度の測定時間中に車両が後進した場合には効き補正係数の学習を禁止することが望ましい。
車両減速度の測定時間中に車両は後進していないと判定されると(S44のNo)、ECU200は、車両減速度の測定時間中に車両が悪路を走行したか否かを判定する(S46)。車両減速度の測定時間中に車両が悪路を走行したと判定されると(S46のYes)、ECU200は、効き補正係数の学習を禁止する(S56)。ここで悪路とは、例えば凸凹道や砂利道、未舗装路などのように舗装路等の良路を車両が走行している場合に比べて車両に作用する加減速度の変動が激しくなる路面をいう。このような悪路を車両が走行した場合には、通常時よりもGセンサ60の測定値にノイズが多く含まれるようになる。このため、短期効き計測値の演算精度が低下するおそれがある。したがって、車両減速度の測定時間中に車両が悪路を走行した場合には効き補正係数の学習を禁止することが望ましい。
車両減速度の測定時間中に車両が悪路を走行していないと判定されると(S46のNo)、ECU200は、車両減速度の測定時間中に車両が旋回したか否かを判定する(S48)。車両減速度の測定時間中に車両が旋回したと判定されると(S48のYes)、ECU200は、効き補正係数の学習を禁止する(S56)。車両が旋回するときにはいわゆるコーナリングドラッグが生じ、直進時に比較して車輪に作用する転がり抵抗が増大する。このコーナリングドラッグの影響により車両減速度が変動し、短期効き計測値の演算精度が低下するおそれがある。したがって、車両減速度の測定時間中に車両が旋回した場合には効き補正係数の学習を禁止することが望ましい。
なお、旋回が緩やかである場合にはコーナリングドラッグの影響は小さいと考えられるので、効き補正係数の学習を継続してもよい。例えば、ステアリング操舵角が所定値以上の場合や、ステアリング操舵角の変化量または変化率が所定値以上である場合に効き補正係数の学習を禁止するようにしてもよい。ここでの所定値は旋回の程度を示す量とコーナリングドラッグの大きさとの関係、及びコーナリングドラッグによる短期効き計測値の演算精度への影響を考慮して適宜定めることが望ましい。
車両減速度の測定時間中に車両が旋回していないと判定されると(S48のNo)、ECU200は、車両減速度の測定時間中に車両挙動安定化制御が実行されたか否かを判定する(S50)。車両減速度の測定時間中に車両挙動安定化制御が実行されたと判定されると(S50のYes)、ECU200は、効き補正係数の学習を禁止する(S56)。
ここでの車両挙動安定化制御には、例えば、各車輪の路面に対する滑りを抑制するための、いわゆるABS(Anti−lock Brake System)制御、VSC(Vehicle Stability Control)制御、及びTRC(Traction Control)制御等が含まれる。ABS制御は、急ブレーキ時や滑りやすい路面でブレーキをかけたときに起こるタイヤのロックを抑制するための制御である。VSC制御は、車両の旋回時における車輪の横滑りを抑制するための制御である。TRC制御は、車両の発進時や加速時に駆動輪の空転を抑制するための制御である。これらの車両挙動安定化制御が実行された場合にも車両減速度が通常時とは異なって変動し、短期効き計測値の演算精度が低下するおそれがある。したがって、車両減速度の測定時間中に車両挙動安定化制御が実行された場合には効き補正係数の学習を禁止することが望ましい。
車両減速度の測定時間中に車両挙動安定化制御が実行されていないと判定されると(S50のNo)、ECU200は、車両減速度の測定時間中に異常が検出されたか否かを判定する(S52)。車両減速度の測定時間中に異常が検出されたと判定されると(S52のYes)、ECU200は、効き補正係数の学習を禁止する(S56)。このように異常が検出された場合には、短期効き計測値の演算精度が低下するおそれがある。したがって、車両減速度の測定時間中に異常が検出された場合には効き補正係数の学習を禁止することが望ましい。なお、ECU200は、車両減速度を測定する前に異常が生じたことが検出されている場合にも同様に効き補正係数の学習を禁止する。
異常が検出された場合としては、例えば車輪にパンクや空気圧低下などの異常が検出された場合やブレーキパッド温度が所定値以上に高温となり異常と判定された場合、あるいは、Gセンサ60やホイールシリンダ圧センサ44等の演算に必要な測定値を測定するセンサに異常が検出された場合などが挙げられる。例えば車輪速センサの測定値から演算される減速度の値とGセンサ60の測定値との差が所定値以上大きくなった場合には、Gセンサ60の異常の可能性があるので、効き補正係数の学習は禁止する。
異常が検出されていないと判定されると、ECU200は、効き補正係数の学習を許可する(S54)。すなわち、ECU200は、得られた短期効き計測値を利用して効き補正係数を新たに演算し、新たに演算された効き補正係数を以降の補正に用いる。
なお、学習禁止条件として上述の各判定条件をすべて採用しなければならないわけではなく、上述の各判定条件のうちのいずれかまたは複数を適宜省略してもよい。短期効き計測値の演算の精度に与える影響が相対的に低いと考えられる判定条件を状況に応じて適宜省略することができる。このようにすれば、効き補正係数の学習禁止の判断を単純化することができる。
また、学習禁止条件は上述の各判定条件に限られるものではなく、他の条件を適宜加えてもよい。例えばパーキングブレーキの動作時にECU200は効き補正係数の学習を禁止してもよい。これによりパーキングブレーキの発生させる制動力による車両減速度の変動が効き補正係数の演算に反映されるのを抑えることができる。また、ハイブリッド車両においてはECU200はモータの回生による制動力が生じている場合に効き補正係数の学習を禁止してもよい。あるいは、車輪の転がり抵抗が所定値を超える場合にECU200は効き補正係数の学習を禁止してもよい。ECU200は、ブレーキペダル12への踏込操作が行われる直前の車両減速度が所定値を超える場合に転がり抵抗が所定値を超えると判定することができる。また、各車輪の車輪速の差が所定値を超える場合にもECU200は効き補正係数の学習を禁止してもよい。あるいは、走行路面が坂道である場合に、勾配または勾配の変化率が所定値を超える場合にもECU200は効き補正係数の学習を禁止してもよい。
以上のように本実施形態によれば、短期効き計測値の精度低下が予測される場合に当該短期効き計測値が効き補正係数の演算に利用されることなく効き補正係数が一定に保持される。そして、精度が回復するまでの間、一定に保持された効き補正係数により目標減速度の補正が継続される。これにより、ブレーキの効き具合を安定化させることが可能となる。
なお、目標減速度からの車両減速度の測定値の誤差に基づいて制動力をフィードバック制御する場合にも本発明を同様に適用することができる。この場合、制御部は、目標減速度からの車両減速度の測定値の誤差に基づいて補正量を演算し逐次更新する。制御部は例えば目標減速度に乗ぜられるべき補正係数を演算し逐次更新する。ここで、目標減速度からの車両減速度の測定値の誤差の測定精度の低下が予測される場合には、制御部は、補正量の変更を制限する。制御部は、測定精度が回復するまでの間、精度低下前に演算された補正量に一定に保持し、この精度低下前の補正量を用いて補正を継続する。このようにしても、ブレーキの効き具合を安定化させることができる。
なお、測定精度の回復時に演算された補正量が精度低下前に演算され保持されている補正量から所定値以上乖離している場合には、補正量を徐々に精度回復後の補正量に近づけるようにしてもよい。このようにすれば、補正量の急変を避け、ブレーキの効き具合を安定化させることができる。
本発明の一実施形態に係るブレーキ制御装置を示す系統図である。 本実施形態に係る制御ブロック図である。 本実施形態に係る制動力の制御処理を説明するためのフローチャートである。 本実施形態に係るブレーキの効きの学習処理を説明するためのフローチャートである。 本実施形態に係る学習禁止条件を満たすか否かを判定するための処理の一例を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 ブレーキ制御装置、 20 ホイールシリンダ、 21 ディスクブレーキユニット、 44 ホイールシリンダ圧センサ、 60 Gセンサ、 200 ECU。

Claims (8)

  1. 作動液の供給により摩擦部材を押圧して車輪に制動力を付与する液圧式制動力付与機構と、
    ブレーキペダルの踏み込みストローク及びマスタシリンダ圧に基づいて車両の目標減速度を演算し、該目標減速度に基づいて前記制動力付与機構を制御する制御部と、を備えるブレーキ制御装置であって、
    前記制御部は、測定された車両減速度から前記液圧式制動力付与機構による実液圧減速度を抽出し、前記液圧式制動力付与機構に供給された作動液圧を利用して推定された推定液圧減速度と前記実液圧減速度との偏差に基づいて演算される補正量により、ブレーキの効きの変動が軽減されるよう前記目標減速度を補正し、
    前記制御部は、前記偏差の精度の低下が予測される所定の場合に前記補正量の変更を禁止し、前記偏差の精度が回復するまでの間、前記補正量を一定に保持して前記目標減速度の補正継続することを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 前記制御部は、前記液圧式制動力付与機構とは異なる機構による加減速度が車両に作用しているときに前記補正量の変更を禁止することを特徴とする請求項に記載のブレーキ制御装置。
  3. 前記制御部は、車両が後進している間、前記補正量の変更を禁止することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  4. 前記制御部は、車両が悪路を走行している間、前記補正量の変更を禁止することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  5. 前記制御部は、車両が旋回している間、前記補正量の変更を禁止することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  6. 前記制御部は、車両挙動安定化制御の実行中に前記補正量の変更を禁止することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  7. 前記制御部は、前記車輪に異常が検出された場合、前記摩擦部材の温度が所定値以上に高温となり異常と判定された場合、または前記偏差の演算に必要な測定値を測定するセンサに異常が検出された場合に前記補正量の変更を禁止することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  8. 前記制御部は、ブレーキの効きの予測のために予め設定された環境条件から実際の環境条件が乖離した場合に前記補正量の変更を禁止することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
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