JP4406751B2 - 過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法および処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法および処理方法に関し、特に電子部品製造工程から排出される廃水を安全に処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、過酸化水素含有水の処理方法として、過酸化水素含有水に鉄塩を添加し、pH2〜3.5で活性炭と接触させることにより、過酸化水素を分解する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特公平2−21874号公報(第1頁第2欄10−12行)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、例えば、EDTA−過酸化水素−NaOH液で処理したAg含有廃液などの場合には、過酸化水素が自己分解し易く、反応熱により反応が異常に促進して突沸や爆発が起こる危険がある。特に、夏季などの気温が高い場合などにその危険性が顕著である。
【0005】
そのため、特許文献1に開示された処理方法によって過酸化水素分解処理を行う場合にも、上記のようなAg含有廃液が処理前に異常に反応してしまう場合もあり得るため、高価な過酸化水素処理装置を設置しなければならないのみならず、オンライン方式で処理しなければならず、操業上の制約がある。また、上記のようなAg含有廃液の引取運搬を外部業者に委託する場合でも、突沸などの問題がある。
【0006】
さらに、上記のようなAg含有廃液は、キレート剤を含有しているため、廃液中の有価金属の溶存濃度が高くなり、廃液の安定性を低下させる要因になる場合がある。
【0007】
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、過酸化水素含有廃水中の過酸化水素の分解処理前において過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬の際の過酸化水素の急激な自己分解による突沸を抑制することができる、過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法および処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、過酸化水素と金属とキレート剤とを含むアルカリ性の過酸化水素含有廃水に酸を混合して過酸化水素含有廃水のpHを8.5以下にすることにより、過酸化水素含有廃水中の過酸化水素の分解処理前において過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬の際の過酸化水素の急激な自己分解による突沸を抑制することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明による過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法は、過酸化水素と金属とキレート剤とを含むアルカリ性の過酸化水素含有廃水に酸を混合することにより、過酸化水素含有廃水のpHを8.5以下にして過酸化水素含有廃水を貯蔵または運搬することを特徴とする。
【0010】
この過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法において、金属が、周期律表IIIA、IVA、VA、VIIA、VIII、IBおよびIIB族に属する元素の群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属、またはAl、In、SnおよびPbの群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属であるのが好ましい。また、キレート剤が、カルボキシル基を有する有機酸または有機酸塩およびこれらの誘導体の少なくとも1つ以上であるのが好ましく、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、シクロヘキサンジアミン−N,N’−四酢酸(CyDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)およびこれらの塩の少なくとも1つ以上であるのがさらに好ましい。また、アルカリ性の過酸化水素含有廃水が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウムおよび水溶性アミン類の少なくとも1つ以上のアルカリを含むのが好ましい。さらに、酸が、塩酸、硫酸、リン酸、フッ化水素酸、ヨウ化水素酸および蓚酸の少なくとも1つ以上の酸であるのが好ましい。
【0011】
また、上記の過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法において、アルカリ性の過酸化水素含有廃水中の有価金属を金属単体または化合物として沈殿させる物質をアルカリ性の過酸化水素含有廃水に混合することにより、アルカリ性の過酸化水素含有廃水中の有価金属を金属単体または化合物として沈殿させるのが好ましい。あるいは、酸が、アルカリ性の過酸化水素含有廃水中の有価金属を金属単体または化合物として沈殿させる酸であり、アルカリ性の過酸化水素含有廃水中の有価金属を金属単体または化合物として沈殿させるようにしてもよい。これらの場合、アルカリ性の過酸化水素含有廃水中の有価金属を金属単体または化合物として沈殿させた後に固液分離を行って有価金属を回収するのが好ましい。
【0012】
また、本発明による過酸化水素含有廃水の処理方法は、上記の過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法によって貯蔵または運搬された過酸化水素含有廃水を活性炭と接触させることにより過酸化水素を分解することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明による過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法の実施の形態では、過酸化水素と金属とキレート剤とを含むアルカリ性の過酸化水素含有廃水に酸を添加してpHを調整することにより、過酸化水素含有廃水を安定化し、夏季などの気温が高い場合でも、過酸化水素含有廃水を安全に貯蔵または運搬できるようにする。また、過酸化水素含有廃水が有価金属を含む場合には、過酸化水素含有廃水から有価金属を沈殿として分離することにより、過酸化水素含有廃水中の自己分解触媒として作用する金属の濃度を低下させるとともに、有価金属のリサイクルを容易にする。
【0014】
本発明による過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法および処理方法に使用する過酸化水素含有廃水として、EDTAやDTPAのようなカルボキシル基を有する有機酸またはその誘導体を含む過酸化水素含有廃水を使用することができる。EDTAやDTPAのようなカルボキシル基を有する有機酸またはその誘導体の濃度は、特に限定されないが、沈殿の形成を考慮すると、数%以下であるのが好ましい。また、過酸化水素含有廃水が、アルカリとして、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウムおよび水溶性アミン類などを含んでもよく、錯体を形成し難い水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを含むのが好ましい。
【0015】
過酸化水素含有廃水に混合する酸の種類は、単なる中和であれば特に限定されないが、過酸化水素との反応性や価格などの点で、硫酸または塩酸を使用するのが好ましい。また、その地域の排水基準に従って酸の種類を選択するのが好ましい。なお、酸の濃度が高すぎると、希釈熱が多量に発生し、pH調整時の液の安定性が低下するとともにpHの制御が難しくなる可能性があり、気体の酸の場合でも溶解熱が多量に発生する可能性がある。また、固体の酸の場合には、溶解までの時間がかかり、スケール化する可能性があるので、水で希釈した酸の溶液を使用するのが好ましい。
【0016】
過酸化水素含有廃水が有価金属を含む場合には、有価金属を沈殿させる薬剤を混合するのが好ましい。この有価金属を沈殿させる薬剤は、過酸化水素含有廃水中に溶存する有価金属の種類とキレート剤の種類や混合pHによって適宜選択することができる。例えば、過酸化水素−EDTA−NaOH中のAgについては、塩化物やヨウ化物を形成する化合物、例えば、HCl、NaCl、KIなどを使用するのが好ましい。特に、HClについては、pHを所定値にするための酸としても使用することができる。また、有価金属を沈殿させる薬剤の濃度は、液中の濃度や残留錯体形成分や過飽和溶存分を考慮して、適宜設定することができるが、好ましくは80%以上、さらに好ましくは95%以上の有価金属が沈殿する濃度にする。
【0017】
本発明による過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法および処理方法の実施の形態では、液の突沸の抑止と活性炭による過酸化水素の分解効率の改善が両立できるpH、好ましくはpH8.5以下、さらに好ましくはpH8以下になるように、過酸化水素含有廃水のpHを酸で調整する。
【0018】
過酸化水素含有廃水は、直接反応槽に投入してもよいし、仮貯液した後にそこから反応槽に投入してもよい。活性炭により過酸化水素を分解する過酸化水素分解処理装置への過酸化水素含有廃水の投入は、オンライン方式またはオフライン方式のいずれによってもかまわない。
【0019】
また、過酸化水素含有廃水のpHを強いアルカリ性側で調整すると、中和熱により液温が上昇して、pH8.5以下になるまでに突沸してしまう可能性があるので、最初に酸を反応槽に投入し、次いで、過酸化水素含有廃水を反応槽に投入して、酸性側からpH8.5側へpHを調整するのが好ましい。特に、この方法は、運搬用タンクの場合に好適である。
【0020】
また、活性炭と接触させて過酸化水素を分解するのに適当なpHに調整したり、添加薬剤の濃度によって添加時に所定のpHからずれることもあるので、必要に応じて酸やアルカリ液の補給装置を設置することも好ましい。過酸化水素含有廃水と酸との混合方法については、酸の形態などによって既存の方法を適宜選択することができる。例えば、反応槽内に攪拌羽根またはスタチックミキサのような静的攪拌機を設置し、攪拌しながら廃水と酸を混合することができる。混合条件によっては、中和反応による発熱によって温度が上昇することが考えられるため、チラーなどの冷却装置を設置してもよい。
【0021】
本発明による過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法および処理方法の実施の形態は、過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬の安定化に使用することができる。
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明による過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法および処理方法の実施の形態に使用する装置について説明する。
【0023】
図1に示すように、本発明による過酸化水素含有廃水の貯蔵装置は、(ポンプなどを含む)過酸化水素含有廃水供給源12から過酸化水素と金属とキレート剤とを含むアルカリ性の過酸化水素含有廃水が供給されるとともに、酸供給源(または酸および有価金属沈殿薬剤供給源)14から気体、液体または固体の酸(またはこの酸と、過酸化水素含有廃水中の有価金属を金属単体または化合物として沈殿させる薬剤)が供給される反応槽10と、過酸化水素含有廃水と酸(または酸と有価金属沈殿薬剤)を攪拌して混合するために反応槽10内に設けられたスタチックミキサなどの攪拌機16と、反応槽10中の液のpHを調整するために反応槽10内に設けられたpH調整装置18と、反応槽10において沈殿した有価金属またはその化合物を固液分離する固液分離装置20と、この固液分離装置20を通過したpH調整後の過酸化水素含有廃水を貯蔵する貯蔵タンク22とからなる。
【0024】
また、図2に示すように、本発明による過酸化水素含有廃水の処理装置には、図1に示す過酸化水素含有廃水の貯蔵装置に加えて、貯蔵タンク22に貯蔵されたpH調整後の過酸化水素含有廃水中の過酸化水素を活性炭によって分解する過酸化水素分解装置24が設けられている。
【0025】
また、図3に示すように、本発明による過酸化水素含有廃水の運搬装置は、過酸化水素含有廃水供給源12から過酸化水素と金属とキレート剤とを含むアルカリ性の過酸化水素含有廃水が供給されるとともに、酸供給源(または酸および有価金属沈殿薬剤供給源)14から気体、液体または固体の酸(またはこの酸と、過酸化水素含有廃水中の有価金属を金属単体または化合物として沈殿させる薬剤)が供給される運搬タンク26と、この運搬タンク26に供給された過酸化水素含有廃水と酸(または酸と有価金属沈殿薬剤)を攪拌して混合するために運搬タンク26内に設けられたスタチックミキサなどの攪拌機16と、運搬タンク26中の液のpHを調整するために運搬タンク26内に設けられたpH調整装置18とからなる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明による過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法の実施例について詳細に説明する。
【0027】
[実施例1]
EDTA1.4g、35%過酸化水素水170mL、28%アンモニア水100mLに純水を加えて1Lになるようにした水溶液に、Agが1.0g/L、Cuが0.7g/Lになるように溶解させて試験溶液を作成し、この試験溶液に30%H2SO4をpH7.5になるまで攪拌しながら添加した。この溶液を35℃で攪拌して1時間加温したが、突沸は発生しなかった。
【0028】
[実施例2]
EDTA1.4g、35%過酸化水素水170mL、28%アンモニア水110mLに純水を加えて1Lになるようにした水溶液に、Agが0.24g/L、Cuが0.16g/Lになるように溶解させて試験溶液を作成し、この試験溶液に35%HClをpH8.0になるまで攪拌しながら添加した。この溶液を濾紙(東洋濾紙製No.5C)で固液分離してAgClを回収した。また、ろ液を35℃で攪拌して1時間加温したが、突沸は発生しなかった。
【0029】
[実施例3]
EDTA1.4g、35%過酸化水素水170mL、28%アンモニア水110mLに純水を加えて1Lになるようにした水溶液に、Agが0.24g/L、Cuが0.16g/Lになるように溶解させて試験溶液を作成し、この試験溶液に35%HClをpH7.0になるまで攪拌しながら添加した。この溶液を濾紙(東洋濾紙製No.5C)で固液分離してAgClを回収した。また、ろ液を35℃で攪拌して1時間加温したが、突沸は発生しなかった。
【0030】
[実施例4]
EDTA1.4g、35%過酸化水素水170mL、28%アンモニア水110mLに純水を加えて1Lになるようにした水溶液に、Agが0.24g/L、Cuが0.16g/Lになるように溶解させて試験溶液を作成し、この試験溶液にHCl85g/Lと塩化第二銅300g/Lの混合溶液をpH8.0になるまで攪拌しながら添加した。この溶液を濾紙(東洋濾紙製No.5C)で固液分離してAgClを回収した。また、ろ液を35℃で攪拌して1時間加温したが、突沸は発生しなかった。
【0031】
[実施例5]
EDTAのかわりにDTPAを使用した以外は実施例2と同じ方法により得られたろ液を35℃で攪拌して1時間加温したが、突沸は発生しなかった。
【0032】
[実施例6]
EDTA1.4g、35%過酸化水素水170mL、28%アンモニア水100mLに純水を加えて1Lになるようにした水溶液に、Agが1.0g/L、Cuが0.7g/Lになるように溶解させて試験溶液を作成し、この試験溶液を30%H2SO4水溶液にpH7.5になるまで攪拌しながら添加した。この溶液を35℃で攪拌して1時間加温したが、突沸は発生しなかった。
【0033】
[比較例1]
EDTA1.4g、35%過酸化水素水170mL、28%アンモニア水110mLに純水を加えて1Lになるようにした水溶液に、Agが0.24g/L、Cuが0.16g/Lになるように溶解させて試験溶液を作成し、この試験溶液を25℃で攪拌したところ、液温が急激に上昇し、突沸が発生した。
【0034】
[比較例2]
EDTAのかわりにDTPAを使用した以外は実施例2と同じ方法により得られた試験溶液を25℃で攪拌したところ、液温が急激に上昇し、突沸が発生した。
【0035】
[比較例3]
DTPA1.4g、35%過酸化水素水170mL、28%アンモニア水110mLに純水を加えて1Lになるようにした水溶液に、Agが1.0g/L、Cuが0.7g/Lになるように溶解させて試験溶液を作成し、この試験溶液を25℃で攪拌したところ、液温が急激に上昇し、突沸が発生した。
【0036】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、過酸化水素含有廃水中の過酸化水素の分解処理前において過酸化水素含有廃水の貯蔵および運搬の際の過酸化水素の急激な自己分解による突沸を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法の実施の形態に使用する過酸化水素含有廃水の貯蔵装置を概略的に示す図。
【図2】本発明による過酸化水素含有廃水の処理方法の実施の形態に使用する過酸化水素含有廃水の処理装置を概略的に示す図。
【図3】本発明による過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法の実施の形態に使用する過酸化水素含有廃水の運搬装置を概略的に示す図。
【符号の説明】
10 反応槽
12 過酸化水素含有廃水供給源
14 酸供給源(酸および有価金属沈殿薬剤供給源)
16 攪拌機
18 pH調整装置
20 固液分離装置
22 貯蔵タンク
24 過酸化水素分解装置
26 運搬タンク
Claims (11)
- 過酸化水素と金属とキレート剤とを含むアルカリ性の過酸化水素含有廃水に酸を混合することにより、過酸化水素含有廃水のpHを8.5以下にして過酸化水素含有廃水を貯蔵または運搬することを特徴とする、過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法。
- 前記金属が、周期律表IIIA、IVA、VA、VIIA、VIII、IBおよびIIB族に属する元素の群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属であることを特徴とする、請求項1に記載の過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法。
- 前記金属が、Al、In、SnおよびPbの群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属であることを特徴とする、請求項1に記載の過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法。
- 前記キレート剤が、カルボキシル基を有する有機酸または有機酸塩およびこれらの誘導体の少なくとも1つ以上であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法。
- 前記キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、シクロヘキサンジアミン−N,N’−四酢酸(CyDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)およびこれらの塩の少なくとも1つ以上であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法。
- 前記アルカリ性の過酸化水素含有廃水が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウムおよび水溶性アミン類の少なくとも1つ以上のアルカリを含むことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法。
- 前記アルカリ性の過酸化水素含有廃水中の有価金属を金属単体または化合物として沈殿させる物質を前記アルカリ性の過酸化水素含有廃水に混合することにより、前記アルカリ性の過酸化水素含有廃水中の有価金属を金属単体または化合物として沈殿させることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法。
- 前記酸が、前記アルカリ性の過酸化水素含有廃水中の有価金属を金属単体または化合物として沈殿させる酸であり、前記アルカリ性の過酸化水素含有廃水中の有価金属を金属単体または化合物として沈殿させることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法。
- 前記アルカリ性の過酸化水素含有廃水中の有価金属を金属単体または化合物として沈殿させた後に固液分離を行って有価金属を回収することを特徴とする、請求項7または8に記載の過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法。
- 前記酸が、塩酸、硫酸、リン酸、フッ化水素酸、ヨウ化水素酸および蓚酸の少なくとも1つ以上の酸であることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれかに記載の過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法。
- 請求項1乃至10のいずれかに記載の過酸化水素含有廃水の貯蔵または運搬方法によって貯蔵または運搬された過酸化水素含有廃水を活性炭と接触させることにより過酸化水素を分解することを特徴とする、過酸化水素含有廃水の処理方法。
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