JP5192656B2 - ハロゲン化リチウム水溶液中の窒素化合物を除去する方法 - Google Patents

ハロゲン化リチウム水溶液中の窒素化合物を除去する方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハロゲン化リチウムの水溶液中の窒素化合物を除去する方法に関し、特に、吸収式冷凍機に吸収液として用いられたハロゲン化リチウム水溶液から窒素化合物を除去して再生する方法に関する。
吸収式冷凍機において吸収液として使用済みの臭化リチウム水溶液のうち、インヒビター(防食剤)として、重金属化合物のなかでも、モリブデン酸リチウムが配合されたものは、使用済みの臭化リチウム水溶液から油分等の不純物を除去して、吸収式冷凍機の吸収液として再利用に供されている。しかし、使用済みの吸収液のなかには、インヒビターとして、重金属化合物と共に硝酸リチウムのような硝酸塩を配合したものもあり、このような使用済みの吸収液は、従来、それから上記硝酸塩のような窒素化合物を除去する実用的な方法が知られていなかったので、廃棄処分されてきた。
従来、窒素化合物やリン化合物を含む排水を処理して、窒素化合物を除去する方法は既に種々知られている。例えば、窒素化合物とリン化合物を含む排水をpH7.0以下の酸性条件下で還元剤としての鉄と反応させ、排水中の硝酸イオンや亜硝酸イオンを窒素又はアンモニアに還元すると共に、硝酸イオンや亜硝酸イオンの還元に伴って、上記還元剤である鉄から生成した鉄イオンにリンを反応させて難溶性塩を形成させ、これを分離除去することによって、窒素化合物とリンとを同時に除去するものである(特許文献1参照)。
しかし、窒素化合物を含有するハロゲン化リチウム水溶液、特に、吸収式冷凍機において使用済みの窒素化合物を含有するハロゲン化リチウム水溶液は、pH7.0以下の酸性条件下に鉄で還元処理しても、吸収液として再利用することができる程度に十分には上記窒素化合物を除去することができない。また、窒素化合物を含有するハロゲン化リチウム水溶液をpH7.0以上のアルカリ性条件下に鉄で還元処理しても、同様に、吸収液として再利用することができる程度に十分には上記窒素化合物を除去することができない。
特開平10−244279号公報
本発明は、窒素化合物を含有するハロゲン化リチウム水溶液から、鉄又は第一鉄塩を還元剤として用いて、それら窒素化合物をアンモニアに還元し、痕跡量にまで低減、除去し、しかも、好ましくは、その際、用いた還元剤に由来する鉄分(鉄イオン)を残留させないようにしたハロゲン化リチウムの水溶液中の窒素化合物を除去する方法を提供することを目的とする。
特に、本発明は、吸収式冷凍機において吸収液として使用済みの窒素化合物を含有するハロゲン化リチウム水溶液から、鉄又は第一鉄塩を還元剤として用いて、それら窒素化合物をアンモニアに還元し、痕跡量にまで低減、除去し、しかも、好ましくは、その際、用いた還元剤に由来する鉄分を残留させず、かくして、再利用を可能にする吸収液の再生方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、硝酸性窒素と亜硝酸性窒素とから選ばれる少なくとも1種の窒素を含有するハロゲン化リチウム水溶液をpHが7よりも高いアルカリ性にて鉄と第一鉄塩とから選ばれる還元剤の存在下に少なくともハロゲン化リチウムの結晶の析出が始まるまで加熱し、次いで、得られた濃縮物又は乾固物を水に溶解させ、濾過して、不溶分を除去することを特徴とするハロゲン化リチウムの水溶液から窒素化合物を除去する方法が提供される。
特に、本発明のこのような方法は、吸収式冷凍機において使用済みのハロゲン化リチウム水溶液から前述したような窒素化合物を除去して、使用済みのハロゲン化リチウム水溶液の再利用に資することができる。
即ち、本発明によれば、更に、硝酸性窒素と亜硝酸性窒素とから選ばれる少なくとも1種の窒素を含有するハロゲン化リチウム水溶液からなる吸収式冷凍機の使用済みの吸収液をpHが7よりも高いアルカリ性にて鉄と第一鉄化合物とから選ばれる還元剤の存在下に少なくともハロゲン化リチウムの結晶の析出が始まるまで加熱し、次いで、得られた濃縮物又は乾固物を水に溶解させ、濾過して、不溶分を除去することを特徴とする吸収式冷凍機の使用済みの吸収液を再生する方法が提供される。
特に、本発明によれば、硝酸性窒素と亜硝酸性窒素とから選ばれる少なくとも1種の窒素を含有するハロゲン化リチウム水溶液をpHが7よりも高いアルカリ性にて鉄と第一鉄塩とから選ばれる還元剤の存在下に少なくともハロゲン化リチウムの結晶の析出が始まるまで加熱し、次いで、得られた濃縮物又は乾固物を水に溶解させ、濾過して、不溶分を除去した後、得られた濾液を再度、加熱し、得られた濃縮物又は乾固物を水に溶解させ、濾過することが好ましい。
本発明によれば、窒素化合物を含有するハロゲン化リチウム水溶液、例えば、吸収式冷凍機において使用済みの窒素化合物を含有するハロゲン化リチウム水溶液から、鉄と第一鉄塩とから選ばれる還元剤を用いて、それら窒素化合物を痕跡程度にまで低減、除去することができ、しかも、好ましい態様によれば、回収されたハロゲン化リチウム水溶液には、用いた還元剤に由来する鉄分が残留しない。従って、従来、廃棄されていた使用済みの吸収液の再利用を可能にするものである。
本発明において、ハロゲン化リチウム水溶液は、ヨウ化リチウム、塩化リチウム及び臭化リチウムから選ばれる少なくとも1種の水溶液であり、単一のハロゲン化リチウムを含有する水溶液でもよく、また、2種類以上のハロゲン化リチウムを含有する水溶液でもよいが、好ましくは、臭化リチウム水溶液である。また、ハロゲン化リチウム水溶液は、ハロゲン化リチウムの製造原料に由来する鉄分を不純物として含有していてもよい。本発明に従って、このようなハロゲン化リチウム水溶液を処理するに際して、その濃度は、特に、限定されるものではないが、通常、0.01重量%から飽和溶液の範囲である。
本発明によれば、このようなハロゲン化リチウム水溶液に含まれる窒素化合物をアルカリ性下に還元剤を用いてアンモニアに還元し、これを加熱下に除去して、窒素化合物を痕跡程度にまで低減、除去したハロゲン化リチウム水溶液を回収することができる。本発明において、上記窒素化合物は、硝酸性窒素と亜硝酸性窒素とから選ばれる少なくとも1種の窒素を含有する化合物であり、ハロゲン化リチウム水溶液中においてイオンの形で、又はイオンとなり得る形で存在するものである。具体的には、硝酸、硝酸塩、亜硝酸及び亜硝酸塩である。更に、窒素化合物としてアンモニアが含有されていてもよい。ハロゲン化リチウム水溶液中に含まれるこれら窒素化合物の量は、特に、限定されるものではないが、通常、全窒素換算にて、1〜3000mg/Lの範囲である。
本発明において、上記還元剤としては、鉄粉や還元鉄のような鉄、臭化第一鉄や塩化第一鉄のようなハロゲン化第一鉄、硫酸第一鉄、炭酸第一鉄等が用いられるが、好ましくは、鉄やハロゲン化第一鉄が用いられる。鉄は、ハロゲン化リチウム水溶液中の窒素化合物を還元する速度が実用的であれば、その形状はどのようなものでもよく、例えば、粉末状、粒状、ウール状、箔状、板状等でよく、また、切削屑等の鉄屑も用いることができる。表面の酸化が著しい場合は、必要に応じて、酸洗浄、研磨等の処理を施してもよい。臭化第一鉄や塩化第一鉄のようなハロゲン化第一鉄は、処理するハロゲン化リチウム水溶液におけるハロゲンと同じハロゲンを有するものを用いることが好ましい。ハロゲン化第一鉄は、窒素化合物を含有するハロゲン化リチウム水溶液に粉状で加えてもよく、また、水溶液として加えてもよいが、これらの還元剤は、通常、窒素化合物を含有するハロゲン化リチウム水溶液中に直接、投入すればよい。
本発明によれば、これら還元剤は、ハロゲン化リチウム水溶液に含まれる窒素化合物の量を考慮して、適宜に定められるが、例えば、鉄の場合には、ハロゲン化リチウム水溶液に含まれる窒素化合物を硝酸イオンに換算して、硝酸イオン1g当りに0.1〜100gの範囲であり、好ましくは、2〜80gの範囲である。また、臭化第一鉄の場合には、窒素化合物を硝酸イオンに換算して、硝酸イオン1g当りに1〜1000gの範囲であり、好ましくは、28〜60gの範囲である。塩化第一鉄の場合には、窒素化合物を硝酸イオンに換算して、硝酸イオン1g当りに1〜1000gの範囲であり、好ましくは、16 〜50gの範囲である。
本発明によれば、窒素化合物を含むハロゲン化リチウム水溶液にアルカリ性物質を加えて、水溶液のpHを7.0よりも高いアルカリ性とし、加熱しながら、好ましくは攪拌下に、上記還元剤にて上記窒素化合物をアンモニアに還元し、水溶液から蒸発させることによって、上記生成したアンモニアを効率よく除去することができる。特に、本発明によれば、好ましくは、窒素化合物を含むハロゲン化リチウム水溶液をpHが7.5〜9.0のアルカリ性下に鉄及び第一鉄塩から選ばれる還元剤の存在下に、加熱しながら、例えば、攪拌羽根やバブリング等の手段によって攪拌して、窒素化合物の還元によって生成したアンモニアをハロゲン化リチウム水溶液から蒸発、揮散させる。
本発明においては、通常、処理すべきハロゲン化リチウム水溶液にアルカリ性物質を加えて、ハロゲン化リチウム水溶液をアルカリ性とする。そのためのアルカリ性物質としては、通常、水酸化リチウムや炭酸リチウムが好ましく用いられる。しかし、処理すべきハロゲン化リチウム水溶液が最初からそれ自体でアルカリ性であるときは、特に、アルカリ性物質を加えることを要しない。ハロゲン化リチウム水溶液を還元剤の存在下に加熱している間に水溶液が中性乃至酸性となったときには、ハロゲン化リチウム水溶液にアルカリ性物質を追加的に加えて、水溶液をアルカリ性に保つことが好ましい。
特に、本発明によれば、窒素化合物を含有するハロゲン化リチウム水溶液をpHが7よりも高いアルカリ性にて鉄と第一鉄塩とから選ばれる還元剤の存在下に、少なくともハロゲン化リチウムの結晶の析出が始まるまで加熱し、必要に応じて、ハロゲン化リチウム水溶液から水がすべて蒸発し、乾固するまで加熱して、上記窒素化合物をアンモニアに還元すると共に、これを蒸発、揮散させ、かくして、ハロゲン化リチウム水溶液から上記窒素化合物を除去して、濃縮物又は乾固物を得、次いで、これを水に溶解させ、濾過し、不溶物を除去して、ハロゲン化リチウム水溶液を回収する。
このように、ハロゲン化リチウム水溶液からハロゲン化リチウムの結晶が析出し始める温度は、処理するハロゲン化リチウム水溶液にもよるが、処理するハロゲン化リチウム水溶液が臭化リチウム水溶液であるとき、通常、190℃程度であり、処理するハロゲン化リチウム水溶液が塩化リチウム水溶液であるとき、通常、170℃程度である。また、ハロゲン化リチウム水溶液が水飴状となって、ほぼ乾固する温度も、処理するハロゲン化リチウム水溶液にもよるが、処理するハロゲン化リチウム水溶液が臭化リチウム水溶液であるとき、通常、233〜234℃程度であり、処理するハロゲン化リチウム水溶液が塩化リチウム水溶液であるとき、通常、173〜174℃程度である。
このようにして、本発明の好ましい態様によれば、ハロゲン化リチウム水溶液中の窒素化合物のほぼすべてを除去して、ハロゲン化リチウムを濃縮物又は乾固物として回収することができる。この濃縮物又は乾固物には、用いた還元剤である鉄や第一鉄塩から生成した酸化鉄が残留している。そこで、本発明によれば、上記濃縮物又は乾固物を水に溶解させ、濾過等の適宜の方法によって、不溶分を除去すれば、好ましい態様によれば、得られた濾液、即ち、このようにして回収されたハロゲン化リチウム水溶液には、最早、用いた還元剤に由来する鉄分が殆ど残留していないので、これを適宜の濃度に調整すれば、再び、吸収式冷凍機の吸収液として用いることができる。
しかし、場合によっては、このようにして回収されたハロゲン化リチウム水溶液には、尚も、全窒素にて数十mg/Lの窒素化合物や数mg/L程度の鉄分が残留していることがある。そこで、本発明によれば、好ましくは、上記回収されたハロゲン化リチウム水溶液を、再度、加熱し、好ましくは、少なくともハロゲン化リチウムの結晶の析出が始まるまで、必要に応じて、ハロゲン化リチウム水溶液から水がすべて蒸発し、乾固するまで、加熱することによって、そのような残留している窒素化合物を確実に痕跡程度にまで除去することができ、更に、得られた濃縮物又は乾固物を水に溶解させ、濾過等の適宜の方法によって、不溶分を除去すれば、用いた還元剤に由来する鉄分が実質的に残留していないハロゲン化リチウム水溶液を得ることができる。本発明によれば、このようにして回収され、濃度を約40〜55重量%に調節されたハロゲン化リチウム水溶液において、残留する窒素分は、通常、全窒素として0.1mg/L以下であり、残留する鉄分は、通常、0.5ppm以下であり、好ましい態様によれば、0.1ppmを下回る。
本発明によれば、必要に応じて、このようにして回収されたハロゲン化リチウム水溶液を更に加熱した後、好ましくは、少なくともハロゲン化リチウムの結晶の析出が始まるまで加熱した後、得られた濃縮液又は乾固物を水に溶解させ、濾過し、適宜の濃度に調節して、再度、ハロゲン化リチウム水溶液として回収してもよい。
実施例
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
硝酸イオン942.8mg/Lと鉄イオン0.1mg/Lを含有する55重量%濃度の臭化リチウム水溶液500mLに水酸化リチウム1水和物を加えて、pH7.8のアルカリ性にした。この水溶液に鉄粉4.2gを加え、ホットスターラーを用いて攪拌しながら加熱した。臭化リチウム水溶液の温度が約190℃になったとき、臭化リチウムの結晶が析出し始めた。加熱を始めて約2時間後に臭化リチウム水溶液の温度が約233℃となり、水飴状となった。そこで、加熱を止め、室温まで放冷して、ほぼ乾固物を得た。これに脱イオン水を加えて、臭化リチウム換算にて約55重量%濃度とした後、ガラスフィルターで濾過して、不溶分を分離、除去した。このように還元処理して得た臭化リチウム水溶液中の全窒素量と鉄イオン量を表1に示す。
次に、上記還元処理して得た臭化リチウム水溶液を約1.5時間かけて約190℃まで加熱して、臭化リチウムの結晶を析出させた後、室温まで放冷した。これに脱イオン水を加えて、臭化リチウム換算にて約55重量%濃度とし、再度、ガラスフィルターを用いて濾過して、不溶分を分離、除去して、臭化リチウム水溶液を回収した。このようにして得た再加熱処理後の臭化リチウム水溶液中の全窒素量と鉄イオン量を表1に示す。
実施例2
硝酸イオン942.8mg/Lと鉄イオン0.1mg/Lを含有する55重量%濃度の臭化リチウム水溶液500mLに水酸化リチウム1水和物を加えて、pH7.8のアルカリ性にした。この水溶液に臭化第一鉄4水和物36.1gと水酸化リチウム1水和物12.6g加え、ホットスターラーを用いて攪拌しながら加熱した。加熱を始めて約2時間後に臭化リチウム水溶液の温度が約234℃となり、水飴状となった。そこで、加熱を止め、室温まで放冷して、ほぼ乾固物を得た。これに脱イオン水を加えて、臭化リチウム換算にて約55重量%濃度とした後、ガラスフィルターで濾過して、不溶分を分離、除去した。このように還元処理して得た臭化リチウム水溶液中の全窒素量と鉄イオン量を表1に示す。
次に、上記還元処理して得た臭化リチウム水溶液を約1.5時間かけて、約190℃まで加熱して、臭化リチウムの結晶を析出させた後、室温まで放冷して、濃縮液を得た。これに脱イオン水を加えて、臭化リチウム換算にて約55重量%濃度とし、再度、ガラスフィルターを用いて濾過して、不溶分を分離、除去して、臭化リチウム水溶液を回収した。このようにして得た再加熱処理後の臭化リチウム水溶液中の全窒素量と鉄イオン量を表1に示す。
実施例3
水中で鉄粉7.0gと臭化水素酸49.2gを反応させて、臭化第一鉄水溶液を調製した。実施例2において、臭化第一鉄4水和物に代えて、上記臭化第一鉄水溶液を用いた以外は、同様にして、臭化リチウム水溶液を回収した。還元処理して得た臭化リチウム水溶液と再加熱処理後の臭化リチウム水溶液中の全窒素量と鉄イオン量を表1に示す。
実施例4
実施例1において、鉄粉に代えて、還元鉄7.1gを用いた以外は、同様にして、臭化リチウム水溶液を回収した。還元処理して得た臭化リチウム水溶液と再加熱処理後の臭化リチウム水溶液中の全窒素量と鉄イオン量を表1に示す。
実施例5
硝酸イオン942.8mg/Lと鉄イオン0.1mg/Lを含有する55重量%濃度の臭化リチウム水溶液500mLに水酸化リチウム1水和物を加えて、pH7.8のアルカリ性にした。この水溶液に旋盤屑鉄71.0gを加えて加熱した。加熱を始めてから約2時間後にかけて、最終的に臭化リチウム水溶液の温度が約233℃となった。そこで、加熱を止め、室温まで放冷して、ほぼ乾固物を得た。これに脱イオン水を加えて、臭化リチウム換算にて約55重量%濃度とした後、ガラスフィルターで濾過して、不溶分を分離、除去した。このように還元処理して得た臭化リチウム水溶液中の全窒素量と鉄イオン量を表1に示す。
次に、上記還元処理して得た臭化リチウム水溶液を約1.5時間かけて約190℃まで加熱して、臭化リチウムの結晶を析出させた後、室温まで放冷した。これに脱イオン水を加えて、臭化リチウム換算にて約55重量%濃度とし、再度、ガラスフィルターを用いて濾過して、不溶分を分離、除去して、臭化リチウム水溶液を回収した。このようにして得た再加熱処理後の臭化リチウム水溶液中の全窒素量と鉄イオン量を表1に示す。
実施例6
硝酸イオン1657.8mg/Lと鉄イオン1.5mg/Lを含有する40重量%濃度の塩化リチウム水溶液500mLに水酸化リチウム1水和物を加えて、pH8.0のアルカリ性にした。次に、この水溶液に塩化第一鉄4水和物58.22gと水酸化リチウム1水和物18gを加え、ホットスターラーを用いて攪拌しながら加熱した。加熱を始めて約2時間後に塩化リチウム水溶液の温度が約174℃となり、水飴状となった。そこで、加熱を止め、室温まで放冷して、ほぼ乾固物を得た。これに脱イオン水を加えて、塩化リチウム換算にて約40重量%濃度とした後、ガラスフィルターで濾過して、不溶分を分離、除去した。このように還元処理して得た塩化リチウム水溶液中の全窒素量と鉄イオン量を表1に示す。
次に、上記還元処理して得た塩化リチウム水溶液を約1時間かけて約173℃まで加熱して、塩化リチウムの結晶を析出させた後、室温まで放冷した。これに脱イオン水を加えて、塩化リチウム換算にて約40重量%濃度とし、再度、ガラスフィルターを用いて濾過して、不溶分を分離、除去して、塩化リチウム水溶液を回収した。このようにして得た再加熱処理後の塩化リチウム水溶液中の全窒素量と鉄イオン量を表1に示す。
比較例1
硝酸イオン942.8mg/Lと鉄イオン0.1mg/Lを含有する55重量%濃度の臭化リチウム水溶液500mLに水酸化リチウム1水和物を加えて、pH7.8のアルカリ性にした。この水溶液に鉄粉4.2gを加え、常温にて、約9時間、撹拌した後、約4か月間放置した。その後、これをガラスフィルターで濾過し、不溶分を分離、除去した。このようにして、アルカリ性下、常温で還元処理した臭化リチウム水溶液中の全窒素量と鉄イオン量を表1に示す。
比較例2
硝酸イオン942.8mg/Lと鉄イオン0.1mg/Lを含有する55重量%濃度の臭化リチウム水溶液500mLに水酸化リチウム1水和物を加えて、pH7.8のアルカリ性にした。この水溶液に臭化第一鉄4水和物を加え、室温にて、約9時間、撹拌した後、約2か月間放置した。その後、これをガラスフィルターで濾過し、不溶分を分離し、除去した。このようにして、アルカリ性下、常温で還元処理した臭化リチウム水溶液中の全窒素量と鉄イオン量を表1に示す。
Figure 0005192656

Claims (10)

  1. 硝酸性窒素と亜硝酸性窒素とから選ばれる少なくとも1種の窒素を含有するハロゲン化リチウム水溶液をpHが7よりも高いアルカリ性にて鉄と第一鉄塩とから選ばれる還元剤の存在下に少なくともハロゲン化リチウムの結晶の析出が始まるまで加熱し、次いで、得られた濃縮物又は乾固物を水に溶解させ、濾過して、不溶分を除去することを特徴とするハロゲン化リチウムの水溶液から窒素化合物を除去する方法。
  2. 硝酸性窒素と亜硝酸性窒素とから選ばれる少なくとも1種の窒素を含有するハロゲン化リチウム水溶液をpHが7よりも高いアルカリ性にて鉄と第一鉄塩とから選ばれる還元剤の存在下に少なくともハロゲン化リチウムの結晶の析出が始まるまで加熱し、次いで、得られた濃縮物又は乾固物を水に溶解させ、濾過して、不溶分を除去した後、得られた濾液を再度、加熱し、得られた濃縮物又は乾固物を水に溶解させ、濾過する請求項1に記載の方法。
  3. ハロゲン化リチウムが臭化リチウム、塩化リチウム及びヨウ化リチウムから選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の方法。
  4. 第一鉄塩がハロゲン化第一鉄である請求項1又は2に記載の方法。
  5. 硝酸性窒素と亜硝酸性窒素とから選ばれる少なくとも1種の窒素を含有するハロゲン化リチウム水溶液をpHが7.5〜9.0の範囲のアルカリ性にて鉄と第一鉄塩とから選ばれる還元剤の存在下に少なくともハロゲン化リチウムの結晶の析出が始まるまで加熱する請求項1又は2に記載の方法。
  6. 硝酸性窒素と亜硝酸性窒素とから選ばれる少なくとも1種の窒素を含有するハロゲン化リチウム水溶液からなる吸収式冷凍機の使用済みの吸収液をpHが7よりも高いアルカリ性にて鉄と第一鉄とから選ばれる還元剤の存在下に少なくともハロゲン化リチウムの結晶の析出が始まるまで加熱し、次いで、得られた濃縮物又は乾固物を水に溶解させ、濾過して、不溶分を除去することを特徴とする吸収式冷凍機の使用済みの吸収液を再生する方法。
  7. 硝酸性窒素と亜硝酸性窒素とから選ばれる少なくとも1種の窒素を含有するハロゲン化リチウム水溶液からなる吸収式冷凍機の使用済みの吸収液をpHが7よりも高いアルカリ性にて鉄と第一鉄塩とから選ばれる還元剤の存在下に少なくともハロゲン化リチウムの結晶の析出が始まるまで加熱し、次いで、得られた濃縮物又は乾固物を水に溶解させ、濾過して、不溶分を除去した後、得られた濾液を再度、加熱し、得られた濃縮物又は乾固物を水に溶解させ、濾過する請求項6に記載の方法。
  8. ハロゲン化リチウムが臭化リチウム、塩化リチウム及びヨウ化リチウムから選ばれる少なくとも1種である請求項6又は7に記載の方法。
  9. 第一鉄塩がハロゲン化第一鉄である請求項6又は7に記載の方法。
  10. 硝酸性窒素と亜硝酸性窒素とから選ばれる少なくとも1種の窒素を含有するハロゲン化リチウム水溶液からなる吸収式冷凍機の使用済みの吸収液をpHが7.5〜9.0の範囲のアルカリ性にて鉄と第一鉄塩とから選ばれる還元剤の存在下に少なくともハロゲン化リチウムの結晶の析出が始まるまで加熱する請求項6又は7に記載の方法。
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