JP4364279B2

JP4364279B2 - 車両情報表示装置及び、情報表示方法

Info

Publication number: JP4364279B2
Application number: JP2007519178A
Authority: JP
Inventors: サンカランヴァンカテスワ; コーリアンスティーブン; シェーファーエリック; シツリーシン
Original assignee: フォードモーターカンパニー
Priority date: 2004-06-30
Filing date: 2004-06-30
Publication date: 2009-11-11
Anticipated expiration: 2024-06-30
Also published as: KR101118377B1; WO2006001809A1; JP2008501573A; CN1953886A; WO2006001809A8; US20070208468A1; CN1953886B; EP1758756A1; KR20070043943A

Description

本発明は、車両情報表示装置及び、情報表示方法に関連する。

単一の内燃機関（エンジン）によって動力供給されるような従来の車両は、たいていの場合、多くの一般に使用される表示器によって、車両運転者に情報を提供する。例えば、速度計、走行距離計、回転速度計、燃料計、オイルレベル表示器、エンジン温度計が、アナログ及び/又はデジタル形式で情報を提供するために、一般に使用される。従来になかった車両、例えば、燃料電池自動車（fuel cell vehicle）及びハイブリッド電気自動車（hybrid electric vehicle:HEV）の普及の増加により、これらの非従来型の車両に特有の付加的な情報を車両運転者に提供する必要が増加している。

エンジン及びモーターの両方を持つ車両は、これらのトルク生成装置の両方或いはいずれかによって動力供給される。加えて、電気モーターは、バッテリー若しくはキャパシターのようなエネルギー蓄積装置を充電するためのジェネレータとしても作用し得る。幾つかの車両において、モーターとジェネレータは結合され、一方、他の車両において、ジェネレータは駆動モーターから独立して設けられる。これらの形式の車両において、これらの種々の装置間の動力の流れ、そして、車両の車輪への及び、車輪からの動力の流れに関する情報を車両運転者に提供することが有益な場合がある。そのような情報は車両の運転によって重要となる場合があり、さらに、車両運転手に非従来型の車両の運転についてのより良い理解を提供する場合がある。

燃料電池自動車用に、そのような表示器を提供する試みの一つが、2003年7月24日に公開された米国出願公開第2003013278（Kondo）の中に見られる。Kondoに記述された表示装置は、燃料電池自動車の運転者に、車両の作動に関する情報を提供する。例えば、キャパシトメータ（capacitometer）が、キャパシターの残留容量を示し、そして、キャパシターが充電されているか否かをも示す。加えて、モーター出力計が、モーターからの出力動力を示し、そして動力のどれほどの部分がキャパシターから来て、どれほどの部分が燃料電池から来ているかを示す。モーター出力計はまた、いつモーターがキャパシターを充電しているかをも示す。これらの表示器の夫々は、車両運転者に情報を提供するため、線状パターン或いはアーチ型パターンの着色光を使用する。

Kondoに記述された表示装置の限界の一つが、線状パターン或いはアーチ型パターンの表示灯の使用が、脈絡をもって情報を配置していないことである。つまり、Kondoに記述された表示装置は、種々の装置への及び、種々の装置からの動力の流れを表示するのを容易にするであろう車両の配置図を提供していない。そのような配置図は、車両運転者に、どの装置が動力を出しており、そして、どの装置が動力を受けているかを、即座に理解することを提供するであろう。そのような配置図があれば、車両運転者は車両の作動状態をより迅速に理解し、それに応じて車両を運転することが出来るであろう。

したがって、車両の映像的表象を提供し、そして種々の車両構成要素間のパワーフロー（power flow）の方向及び相対的な大きさを表示する、車両情報表示装置の必要性が存在する。

本発明は、車両の映像的表象を含み、そして更に、車両内の種々の構成要素間のパワーフローの大きさ及び方向を表示する、車両情報表示装置を提供する。

本発明はまた、電気機械配置、エネルギー蓄積装置、車両駆動輪、エンジン、及び制御器を含む構成要素を持つ車両用の車両情報表示装置を提供する。車両情報表示装置は、電気機械配置の少なくとも一部を表すモーター・アイコン、エネルギー蓄積装置を表すエネルギー蓄積装置・アイコン、車両駆動輪を表す車両駆動輪・アイコン、及びエンジンを表すエンジン・アイコンを含む車両の映像的表象を含む。第一パワーフロー表示器が、電気機械配置の少なくとも一部と車両駆動輪との間を移動させられている動力の方向と相対的な大きさを表すため、モーター・アイコンと車両駆動輪・アイコンとの間に選択的に表示される。第二パワーフロー表示器が、電気機械配置の少なくとも一部とエネルギー蓄積装置との間を移動させられている動力の方向と相対的な大きさを表すため、モーター・アイコンとエネルギー蓄積装置・アイコンとの間に選択的に表示される。第三パワーフロー表示器が、エンジンと電気機械配置の少なくとも一部との間を移動させられている動力の方向及び相対的な大きさを示すため、エンジン・アイコンとモーター・アイコンとの間に選択的に表示される。第四パワーフロー表示器が、エンジンと車両駆動輪との間を移動させられている動力の方向と大きさを示すため、エンジン・アイコンと車両駆動輪・アイコンとの間に選択的に表示される。また、電気機械配置は、高電圧バスを介して上記エネルギー蓄積装置に接続され、高電圧バスには、高電圧バスから受ける電圧を低減して情報表示装置に電力を供給するDC/DCコンバータが接続される。そして、制御器が、第一、第二、及び第三パワーフロー表示器の一つだけが表示されることを示す信号を受けたときには、第一、第二、及び第三パワーフロー表示器のいずれの表示器に対してもその表示が禁止される一方、第一、第二、及び第三パワーフロー表示器の少なくとも二つが表示されることを示す信号を受けたときには、第一、第二、及び第三パワーフロー表示器の表示が許容される。

本発明は更に、車両情報を表示する方法を提供し、車両は、電気機械配置、エネルギー蓄積装置、車両駆動輪、エンジン、及び制御器を含む。電気機械配置は、高電圧バスを介してエネルギー蓄積装置に接続され、高電圧バスには、高電圧バスから受ける電圧を低減して情報表示装置に電力を供給するDC/DCコンバータが接続される。方法は、電気機械配置の少なくとも一部を表すモーター・アイコン、エネルギー蓄積装置を表すエネルギー蓄積装置・アイコン、車両駆動輪を表す車両駆動輪・アイコン、及びエンジンを表すエンジン・アイコンを含む、車両の映像的表象を表示することを含む。第一パワーフロー表示器が、電気機械配置の少なくとも一部と車両駆動輪との間を移動させられている動力の方向と相対的な大きさを表すため、モーター・アイコンと車両駆動輪・アイコンとの間に選択的に表示される。第二パワーフロー表示器が、電気機械配置の少なくとも一部とエネルギー蓄積装置との間を移動させられている動力の方向と相対的な大きさを表すため、モーター・アイコンとエネルギー蓄積装置・アイコンとの間に選択的に表示される。第三パワーフロー表示器が、エンジンと電気機械配置の少なくとも一部との間を移動させられている動力の方向及び相対的な大きさを示すため、エンジン・アイコンとモーター・アイコンとの間に表示される。第四パワーフロー表示器が、エンジンと車両駆動輪との間を移動させられている動力の方向と大きさを示すため、エンジン・アイコンと車両駆動輪・アイコンとの間に表示される。そして、制御器が、第一、第二、及び第三パワーフロー表示器の一つだけが表示されることを示す信号を受けたときには、第一、第二、及び第三パワーフロー表示器のいずれの表示器に対してもその表示が禁止される一方、第一、第二、及び第三パワーフロー表示器の少なくとも二つが表示されることを示す信号を受けたときには、第一、第二、及び第三パワーフロー表示器の表示が許容される。

図1は、本発明に従った車両10の概略図を示す。車両10はHEVであるが、例えば燃料電池自動車、ハイブリッド燃料電池自動車（hybrid fuel cell vehicle）及び、純粋な電気自動車のような、他の形式の車両も本発明の権利範囲内にある。車両10は、エンジン12及びジェネレータ14を含む。エンジン12及びジェネレータ14は、この実施形態において遊星歯車機構16である、動力伝達装置によって接続されている。もちろん、他のギア機構や変速装置を含む他の形式の伝達装置が、エンジン12とジェネレータ14とを接続するのに使用され得る。遊星歯車機構は、リング・ギア18、キャリア20、遊星ギア22及び、サン・ギア24を含む。

ジェネレータ14はまた、サン・ギア24に結合されたシャフト26にトルクを出力するモーターとして使用され得る。同様に、エンジン12はキャリア20に結合されたシャフト28にトルクを出力する。ブレーキ30が、シャフト26の回転を止め、それによって適所にサン・ギア24をロックするために、設けられる。この構成は、トルクがジェネレータ14からエンジン12へ伝達されるのを許容するので、シャフト28が一方向のみに回転するよう、ワンウェイ・クラッチ32が設けられている。

リング・ギア18が、第二歯車機構38によって車両駆動輪36に接続されたシャフト34に接続される。車両10は、シャフト42にトルクを出力するために利用され得るモーター40を含む。二つの電気機械、即ちモーター40及びジェネレータ14は、電気機械配置を構成する。従って、ここに使用されているように、モーター40及びジェネレータ14は夫々、電気機械配置の一部に相当する。もちろん、他の車両が、電気機械が2台よりも多い又は少ないような、異なる電気機械配置を持つことも可能である。図1に示される実施形態においては、モーター40およびジェネレータ14の両方とも、トルクを出力するためのモーターとして使用することができる。あるいは、モーター40およびジェネレータ14の各々は、電力を高電圧バス44および、エネルギー蓄積装置若しくはバッテリー46に供給する発電機として使用することもできる。

エネルギー蓄積装置46は、モーター40およびジェネレータ14を作動するための電力を出力することができる、高電圧バッテリーである。他の形式のエネルギー蓄積装置及び/又は出力装置を、車両10のような車両と共に使用することができる。例えば、エネルギー蓄積装置46は、高電圧バッテリーのように、電気エネルギーの蓄積と出力の両方ができるキャパシターであり得る。あるいは、燃料電池のような装置が、車両10の電力を提供するために、バッテリー及び/又はキャパシターと接続して使用することも出来る。

図1において示されているように、モーター40、ジェネレータ14、遊星歯車機構16および第二歯車機構38の一部は、概してトランスアクスル48と呼ばれる場合がある。エンジン12およびトランスアクスル48の構成要素即ち、ジェネレータ14とモーター40を制御するため、制御器50が備えられている。図1に示されるように、制御器50は、車両システム制御器（vehicle system controller: VSC）である、そしてそれは単一の制御器として示されているが、複数の制御器を含む場合がある。例えば、VSC 50は、VSC 50の中に組み込まれたソフトウエアである場合がある。或いは、別個のハードウエア装置であり得る、独立したパワートレイン・制御モジュール（powertrain control module: PCM）を含む場合がある。

VSC 50はコントローラー・エリア・ネットワーク（controller area network: CAN）52によって、トランスアクスル48およびバッテリー46と通信する。VSC 50によって制御される種々の装置が、自身の制御器を含む場合がある。例えば、エンジン制御モジュール（engine control module : ECM）が、VSC 50と通信し、そしてエンジン12の制御機能を実行しても良い。同様に、バッテリー46が、VSC 50及びバッテリー46の信号の送受信のやり取りをするバッテリー制御モジュール（battery control module: BCM）を持つ場合もある。トランスアクスル48もまた、ジェネレータ14及び/又はモーター40のような、トランスアクスル48内の特定の構成要素を制御するように構成された一つ以上の制御器を含み得る。

図1に示すように、車両10はまた、DC/DCコンバータ54を含む。DC/DCコンバータ54は、高電圧バス44に接続される。DC/DCコンバータ54は、それが受ける電圧を低減し、そしてこの低い電圧において、車両10の多くの低電圧電気装置に電力を出力する。例えば、情報表示装置56が、DC/DCコンバータ54によって電力を供給され得る。情報表示装置56はまた、CANを通じてDC/DCコンバータ54に関する情報或いはデータを受ける場合もある。

情報表示装置56は、制御器もしくはゲートウェイ（gateway）57に接続される。ゲートウェイ57はVSC 50、バッテリー46及び、トランスアクスル48と通信し、そして情報表示装置56に情報を提供する。車両10の種々の構成要素から出力された信号が、VSC 50、ゲートウェイ57、情報表示装置56或いは、これら三つ全てのある組み合わせの中で、処理され、そして表示演算が実行される。ゲートウェイ57は図1に別個の制御器として示されているが、VSC 50内に直接的に一体化される場合もある。

情報表示装置56は、車両運転者に車両10に関する種々の情報を提供する。その際に、それが車両を、配置図或いは、映像的表象で表す。そのような表示は、車両運転者に、車両内の種々の装置の夫々が、互いにどのように相互作用しているかについてのより良い判断力を提供し、そしてそれによって、針や点灯表示器を使用する単なるアナログ計器またはデジタル計器に比べて、より適切である。図2が、情報表示装置56の、起こり得る表示形態の一つを示す。図2に示されているように、車両10の映像的表象58が、エンジン12を表すエンジン・アイコン60、モーター40とジェネレータ14を選択的に表すモーター・アイコン62、バッテリー46を表すエネルギー蓄積装置・アイコン若しくはバッテリー・アイコン64及び、車両駆動輪36を表す車両駆動輪・アイコン66を含む。

車両情報表示装置56の機能の一つが、例えばエンジン12、ジェネレータ14、モーター40、バッテリー46及び車両駆動輪36のような種々の車両構成要素間のパワーフローの方向及び相対的な大きさを、車両運転者に示すことである。例えば、第一パワーフロー表示器すなわちモーター・パワーフロー表示器68が、モーター40と車両駆動輪36との間を移動させられている動力の方向と相対的な大きさを示すため、モーター・アイコン62と車両駆動輪・アイコン66との間に選択的に表示される。

図2に示されるように、モーター・パワーフロー表示器68は、尾と矢じりを持つ矢印によって表され、矢じりが、パワーフローの方向がモーター40から車両車輪36であることを示している。モーター40から車両駆動輪36への移動させられている動力の相対的な大きさの表示を提供するため、モーター・パワーフロー表示器は、多くの異なる厚みを用いて表示されるべく構成されている。具体的には、モーター40から車両車輪36への動力出力が増加すると、モーター・パワーフロー表示器68の厚みは増加する。同様に、モーター40から車両車輪36への動力出力が減少すると、モーター・パワーフロー表示器68の厚みは薄くなる。

図2に示すように、車両情報表示装置56はまた、更なる動力フロー表示器を含む。例えば、第二パワーフロー表示器すなわちバッテリー・パワーフロー表示器70が、モーター40及び/或いはジェネレータ14とバッテリー46との間を移動させられている動力の方向及び相対的な大きさを示すため、モーター・アイコン62とバッテリー・アイコン64との間に選択的に表示される。第三パワーフロー表示器すなわちジェネレータ・パワーフロー表示器72が、エンジン12とジェネレータ14との間を移動させられている動力の方向及び相対的な大きさを示すため、エンジン・アイコン60とモーター・アイコン62との間に、選択的に表示される。

第四パワーフロー表示器すなわちエンジン・パワーフロー表示器88が、エンジン12と車両駆動輪36との間を移動させられている動力の方向及び相対的な大きさを示すため、エンジン・アイコン60と車両駆動輪・アイコン66との間に選択的に表示される。モーター・パワーフロー表示器68と同様に、他のパワーフロー表示器70、72、74もまた、パワーフローの方向を示す矢じり及び、パワーフローの相対的な大きさを示すための種々の厚みを持つ矢印として示される。

図2に示すように、エンジン・アイコン60、モーター・アイコン62及び、バッテリー・アイコン64の夫々は、各アイコンが何を表すかを示す個別のテキスト・ラベル76、78、80を持つ。モーター・アイコン62の場合、モーター・アイコン62がモーター40とジェネレータ14の両方を表すことは認識されるけれども、テキスト・レベルは“電気モーター”である。モーター・アイコン62がモーター40とジェネレータ14の両方を表すので、動力がモーター40及び/又はジェネレータ14から出入りされているときに車両情報表示装置56に適切な表示を提供するため、特定のプロトコルが、VSC 50、ゲートウェイ57及び/又は情報表示装置56の中にプログラムされる場合がある。例えば、高電圧バス44からの電流の幾らかが、車両10内の低電圧負荷に対応するためDC/DCコンバータ54によって使用されるとき、モーター・パワーフロー表示器68、バッテリー・パワーフロー表示器70及び、ジェネレータ・パワーフロー表示器72の相互作用が、特別な場合を表す。この電流はパワーフローの中で使用されず、そして、パワーフロー表示器68、70、72が、車両情報表示装置56上に不正確に表されないように計上されなくてはならない。

DC/DCコンバータ54で使用される電力を計上するため、モーター・パワーフロー表示器68、バッテリー・パワーフロー表示器70及び、ジェネレータ・パワーフロー表示器72は、単独では表示されない。すなわち、もしVSC 50、ゲートウェイ57及び/又は情報表示装置56が、動力フロー表示器68、70、72の一つだけが表示されることを示す信号を受けたならば、モーター40、ジェネレータ14及びバッテリー46の少なくとも一つが、DC/DCコンバータ54へ電力を供給していると見なされ、そして単一のゼロ以外のパワーフロー表示器は表示されないであろう。しかしながら、もし少なくとも二つのパワーフロー表示器68、70、72がゼロで無く、そしてゼロでないパワーフロー表示器が有効な形態ならば、各々のゼロでないパワーフロー表示器が表示されるであろう。例えば、モーター・アイコン62はエネルギー蓄積装置を示さないので、もし二つのゼロでないパワーフロー表示器が、モーター・アイコン62への電力供給を示し、そしてどのパワーフロー表示器も電力の流出を示さないならば、その形態は無効と見なされるであろう。

車両運転者に適切な情報を提供しつつ車両情報表示装置56の複雑性を更に低減するため、車両情報表示装置56上の現在の表示が、別の有効な形態に置き換えられるまで残るように、プロトコル・コール（protocol call）がVSC 50、ゲートウェイ57及び/又は情報表示装置56の中にプログラムされる。例えば、図2に示すように、車両10がハイブリッド駆動で、そして動力フロー表示器70、72、74のうち一つだけがゼロでないように車両10の作動が変わるならば、図2に示す表示装置は、新しい有効な形態がVSC 50、ゲートウェイ57及び/又は情報表示装置56から得られるまで保持される。

車両情報表示装置56はまた、バッテリー46、モーター40、ジェネレータ14、エンジン12及び車両駆動輪36の間の動力伝達に関する車両10の作動状態を車両運転者に示す、テキスト表示器82を含む。そのような表示を含むことは、車両運転者に車両10の種々の作動状態を判りやすいものにする一助となる。このようにして、テキスト表示器82と結合される映像的表象58が、車両運転者に、テキストや計器単独では提供することが出来ない車両10への理解を提供する。

図2に示すように、車両10は、その中においてエンジン12とモーター40の両方が車両駆動輪36にトルクを提供している“ハイブリッド”状態にある。図3において、テキスト表示器82は、その中においてエンジン12のみが車両駆動輪36にトルクを提供する“エンジン駆動”状態を表す。図4は、その中においてモーター40が車両駆動輪36にトルクを提供する“電気駆動”状態を示す。図4はまた、トルクが車両10の両方の組によって受けられるときを示す、四輪駆動（4×4）表示84を示す。図5及び6に示されているように、車両情報表示装置56は、多くの異なるアイドル状態を表すことが出来る。例えば、図5は、その中において車両駆動輪36へ或いは車両駆動輪36からトルクが移動されていないが、ジェネレータ14がバッテリー46を充電している、“アイドル充電”状態を示す。反対に、図6は、その中において、エンジン12、ジェネレータ14、モーター40、バッテリー46或いは車両駆動輪36の間に動力の移動のない、純粋な“アイドル”状態を示す。

上述したように、車両10で使われているエネルギー蓄積装置は、高電圧バッテリー46である。従って、図7は、その中においてトルクが車両駆動輪36からジェネレータ14及び/又はモーター40に移動させられ、同様にバッテリー46を充電する、“高電圧バッテリー充電”状態を示す。また、図7に示すように、車両駆動輪・アイコン62、モーター・アイコン62及び、バッテリー・アイコン64は、強調表示される。アイコンを強調表示すること、又は別の方法でアイコンを特定することは、強調表示されたアイコンに対応する車両構成要素について異なる情報を提供するために違う色で行われ得る。例えば、もしアイコンが、オレンジ色のような単一の色で強調表示又は特定されたならば、図1の場合のように、対応する構成要素へ移動する或いは、対応する構成要素から移動する動力を示すことが出来る。逆に、対応する車両構成要素の中の異常状態を表すため、アイコンは、例えば赤色のような異なる色で特定され得る。車両運転者はそのようにして、その構成要素に修理が必要かもしれないということを知らされる。

図7に示すように、バッテリー・アイコン64は影領域86を含む。バッテリー46が充電されているとき、バッテリー・アイコン64内の影領域86は増加する。影領域86は、バッテリー46の相対的な充電状態を表し、車両運転者に車両10の状態に関する更なる情報を与える。車両情報表示装置56はまた、作動されたときに、車両情報表示装置56に車両10についての燃費情報を表示させる、モード・スイッチ88を含む。モード・スイッチ88は、車両情報表示装置56の表示スクリーン上の接触感知器として構成され得る。図8は、モード・スイッチ88が作動させられたときに表示され得る、燃費情報の起こり得る形態の一つを示す。

図8に示すように、バー表示90が、車両運転者に瞬間燃費を、一ガロン（3.8リットル）あたりのマイル（1.61キロメートル）数（miles per gallon : mpg）で表す。もちろん、車両運転者が個人的な好みに依って、種々の単位の間で切換できるよう、100キロメートルあたりのリットル数（liters per 100 kilometers: L/100KM）のような、他の単位が使用され得る。

図8に示される燃費表示はまた、最近15分間の運転の、一分間積算した燃費を示す折れ線グラフ92を含む。折れ線グラフ92に示される情報は、車両10が走行を停止したときいつでも消去される。棒グラフ90と折れ線グラフ92に加え、燃費表示はまた、平均燃費表示94を含む。この平均値は、車両が走行していないときも保持され、そしてリセット・ボタン96が押されたときのみ消去される。加えて、平均燃費表示94は、テキスト情報と図形情報の組み合わせを提供する。即ち、テキスト表示は、平均燃費の変化を反映すべく上下に移動する。図8に示されるように、燃費表示はまた、車両10が移動している方向、リセット・ボタン96が押されてからの経過時間量及び、その時間に移動した距離のような情報を提供する。

上述したように、本発明は、車両情報表示装置56を通じて車両運転者に情報を提供するための方法を含む。図9は、本発明に従った方法の基本的な工程を図示するフローチャート98を示す。最初に、フローチャート98の少なくとも幾つかの工程が、同時を含む異なる順番で実行されえることを記しておく。加えて、フローチャート98に示される工程が継続しており、そして、必ずしも最後の工程の終了において、終了する必要はない。

最初にブロック100において、車両乗員がパワーフロー情報を表示するか（ブロック102を参照）、或いは、燃費情報を表示するか（ブロック104を参照）を選択する。もし燃費情報が選択されたならば、適切な情報が計算され（ブロック106を参照）、そして表示される（ブロック108を参照）。もちろん、モード・スイッチ88が作動されたときにこの情報が単に情報表示装置56に移動されるように、車両10内の一つ以上の制御器が、種々のパラメータを継続的に計算しても良い。

パワーフロー情報の選択肢が選ばれたとき（ブロック102を参照）、車両10が映像的表象で表示される（ブロック110を参照）。映像的表象は、図2に示す表示58のように構成され得る。それから、車両10、VSC 50、ゲートウェイ57及び/又は、情報表示装置56の種々の構成要素から受ける信号に基づいて、エンジン12、モーター40、ジェネレータ14及びバッテリー46のパワーフローの方向を判定する（ブロック112参照）。パワーフローの方向の判定に加えて、VSC 50、ゲートウェイ57及び/又は情報表示装置56がまた、パワーフローの大きさも判定する（ブロック114を参照）。

決定ブロック116において、パワーフローの形態が有効かどうかを判定する。上述したように、この判定はDC/DCコンバータ54が電流を使用しているかどうか、及び/又は、判定されたパワーフローが実際のパワーフローを正確に表すかどうかを明らかにすることを含むことが出来る。例えば、パワーフロー表示器68、70、72は、単独では表示されないため、パワーフロー表示器68、70、72の一つだけが表示されることを示す信号を受けたときに、単一のゼロ以外のパワーフロー表示器68、70、72が表示されなければ、その形態は有効と見なされる。このとき、単一のゼロ以外のパワーフロー表示器68、70、72が表示されると、その形態は無効と見なされる。

また、少なくとも二つのパワーフロー表示器68、70、72がゼロで無く、各々のゼロでないパワーフロー表示器68、70、72が表示されると、その形態は有効と見なされる。このとき、二つのゼロでないパワーフロー表示器68、70、72がモーター・アイコン62への電力供給を示し、そしてどのパワーフロー表示器68、70、72も電力の流出を示さないならば、その形態は無効と見なされる。

もし判定されたパワーフロー形態が有効でないならば、表示は最新の有効な形態をデフォルトに設定する（ブロック118を参照）。具体的に、図2に示すように、車両10がハイブリッド駆動で、そして動力フロー表示器70、72、74のうち一つだけがゼロでないように車両10の作動が変わるならば、図2に示す表示装置は、新しい有効な形態がVSC 50、ゲートウェイ57及び/又は情報表示装置56から得られるまで、現在の最新の有効な形態が保持されることとなる。もし判定されたパワーフローが有効であれば、各パワーフローの方向及び大きさを含む種々のパワーフロー表示器が表示される（ブロック120を参照）。

パワーフロー表示器の実施形態の一つとして、個別の矢じりと矢巾を持つ矢印が図1-8に示されているが、他の形式のパワーフロー表示器も使用され得る。例えば、ブロック120において、パワーフロー表示器は、連続的な線よりむしろ、一連の点或いは点線として示される場合がある。そのとき、点或いは点線の直径或いは幅が、パワーフローの大きさを示すために増加され得る。点或いは点線の輝度が、表示装置内に示されるアイコンの間の一つの方向に連続的に増加し得る。これは、パワーフローの方向のアニメ表示器（animated indicator）として使用され得る。従って、パワーフローの大きさと方向の両方を表すのに有効な如何なる方法も、本発明に従って使用され得る。

本発明を実行するための最良の形態を詳細に記述してきたが、本発明が関連する技術分野の当業者は、特許請求の範囲に規定された本発明を実行するための種々の代替設計及び実施形態を認識するであろう。

本発明に従った車両の概略図である。車両がハイブリッド駆動状態にあることを示す、本発明に従った車両情報表示装置の概略図である。車両がエンジン駆動状態にあることを示す、車両情報表示装置の概略図である。車両が電気駆動状態にあることを示す、車両情報表示装置の概略図である。車両がアイドル充電状態にあることを示す、車両情報表示装置の概略図である。車両がアイドル状態にあることを示す、車両情報表示装置の概略図である。車両が高電圧バッテリー充電状態にあることを示す、車両情報表示装置の概略図である。燃費表示を示す車両情報表示装置の概略図である。本発明に従った方法の工程を示すフローチャートである。

符号の説明

14 ジェネレータ
40 モーター
54 DC/DCコンバータ
56 車両情報表示装置
76 エンジン
78 電気モーター
80 高電圧バッテリー
82 テキスト表示器

Claims

電気機械配置、エネルギー蓄積装置、車両駆動輪、エンジン、及び制御器を含む構成要素を持つ車両用の車両情報表示装置において、
上記電気機械配置の少なくとも一部を表すモーター・アイコン、上記エネルギー蓄積装置を表すエネルギー蓄積装置・アイコン、上記車両駆動輪を表す車両駆動輪・アイコン、及びエンジンを表すエンジン・アイコンを含み、該アイコンの夫々が各車両構成要素の簡略化表示であり、それにより車両運転者による上記情報表示装置について迅速な理解を促進する、車両の映像的表象、
上記電気機械配置の少なくとも一部と上記車両駆動輪との間を移動させられている動力の方向及び相対的な大きさを示すべく、上記モーター・アイコンと上記車両駆動輪・アイコンとの間に選択的に表示される第一パワーフロー表示器、
上記電気機械配置の少なくとも一部と上記エネルギー蓄積装置との間を移動させられている動力の方向及び相対的な大きさを示すべく、上記モーター・アイコンと上記エネルギー蓄積装置・アイコンとの間に選択的に表示される第二パワーフロー表示器、
上記エンジンと上記電気機械配置の少なくとも一部との間を移動させられている動力の方向及び相対的な大きさを示すため、上記エンジン・アイコンと上記モーター・アイコンとの間に選択的に表示される第三パワーフロー表示器及び、
上記エンジンと上記車両駆動輪との間を移動させられている動力の方向と大きさを示すため、上記エンジン・アイコンと上記車両駆動輪・アイコンとの間に選択的に表示される第四パワーフロー表示器を有し、
上記電気機械配置は、高電圧バスを介して上記エネルギー蓄積装置に接続され、
上記高電圧バスには、該高電圧バスから受ける電圧を低減して上記情報表示装置に電力を供給するDC/DCコンバータが接続され、
上記制御器は、上記第一、第二、及び第三パワーフロー表示器の一つだけが表示されることを示す信号を受けたときには、該第一、第二、及び第三パワーフロー表示器のいずれの表示器に対してもその表示を禁止する一方、該第一、第二、及び第三パワーフロー表示器の少なくとも二つが表示されることを示す信号を受けたときには、該第一、第二、及び第三パワーフロー表示器の表示を許容する、
車両情報表示装置。
上記パワーフロー表示器の少なくとも一つが、移動させられている動力の方向及び相対的な大きさをそれぞれ示すための矢じりと厚みを持つ矢印を含む、
請求項１の車両情報表示装置。
上記車両が四輪駆動モードで作動しているとき表示されるように構成された四輪駆動表示を更に有する、
請求項１の車両情報表示装置。
上記モーター・アイコン及び上記エネルギー蓄積装置・アイコンが、夫々のアイコンが何を表しているかを示す、個別のテキスト・ラベルを持つ、
請求項１の車両情報表示装置。
上記エネルギー蓄積装置が、バッテリー及びキャパシターの一つを含み、上記エネルギー蓄積装置・アイコンが、上記エネルギー蓄積装置の相対的な充電状態を表す、
請求項１の車両情報表示装置。
上記電気機械配置がジェネレータを含み、そして上記モーター・アイコンが上記ジェネレータを選択的に表す、
請求項１の車両情報表示装置。
上記エネルギー蓄積装置、上記電気機械配置の少なくとも一部、上記エンジン及び、上記車両駆動輪の間の動力の移動に対応する車両の作動状態を示すように構成されたテキスト表示器を更に有する、
請求項１の車両情報表示装置。
表示される作動状態が、ハイブリッド駆動状態、エンジン駆動状態、電気駆動状態、エネルギー蓄積装置充電状態、アイドル充電状態及び、アイドル状態を含む、複数の車両作動状態から選択される、
請求項７に記載の車両情報表示装置。
上記電気機械配置がモーター及びジェネレータを含み、そして上記テキスト表示器が、
動力が上記エンジンから上記車両駆動輪に移動させられて且つ、上記モーターから上記車両駆動輪に移動させられているときに上記ハイブリッド駆動状態を示し、
動力が上記エンジンから上記車両駆動輪に移動させられ且つ、動力が上記モーターから上記車両駆動輪に移動させられていないときに上記エンジン駆動状態を示し、
動力が上記モーターから上記車両駆動輪に移動させられ且つ、動力が上記エンジンから上記車両駆動輪に移動させられていないときに上記電気駆動状態を示し、
動力が上記モーター或いはジェネレータから上記エネルギー蓄積装置へ移動させられているときに上記エネルギー蓄積装置充電状態を示し、そして、
動力が上記ジェネレータから上記エネルギー蓄積装置へ移動させられているときにアイドル充電状態を示す、
請求項８の車両情報表示装置。
作動させられたときに燃費情報の表示を進めるべく構成されたモード・スイッチを更に有する、
請求項１の車両情報表示装置。
上記燃費情報が、テキスト燃費情報と図式燃費情報の組合せを提供する平均燃費表示を含む、
請求項１０の車両情報表示装置。
上記アイコンの夫々が、動力が対応する車両構成要素へ或いは対応する車両構成要素から移動させられるとき、第一の色で特定される、
請求項１の車両情報表示装置。
上記アイコンの少なくとも一つが、対応する車両構成要素の中に異常が存在するとき、第二の色で特定される
請求項１２の車両情報表示装置。
車両情報の表示方法において、
上記車両が電気機械配置、エネルギー蓄積装置、車両駆動輪、エンジン、及び制御器を含んでおり、
上記電気機械配置は、高電圧バスを介して上記エネルギー蓄積装置に接続され、
上記高電圧バスには、該高電圧バスから受ける電圧を低減して上記情報表示装置に電力を供給するDC/DCコンバータが接続され、
上記方法が、
上記電気機械配置の少なくとも一部を表すモーター・アイコン、上記エネルギー蓄積装置を表すエネルギー蓄積装置・アイコン、上記車両駆動輪を表す車両駆動輪・アイコン、及びエンジンを表すエンジン・アイコンを含み、該アイコンの夫々が各車両構成要素の簡略化表示であり、それにより車両運転者による上記情報表示装置について迅速な理解を促進する、車両の映像的表象を表示すること、
上記モーター・アイコンと上記車両駆動輪・アイコンとの間に、上記電気機械配置の少なくとも一部と上記車両駆動輪との間を移動させられている動力の方向及び相対的な大きさを示すための第一パワーフロー表示器を選択的に表示すること、
上記モーター・アイコンと上記エネルギー蓄積装置・アイコンとの間に、上記電気機械配置の少なくとも一部と上記エネルギー蓄積装置との間を移動させられている動力の方向及び相対的な大きさを示すための第二パワーフロー表示器を選択的に表示すること、
上記エンジン・アイコンと上記モーター・アイコンとの間に、上記エンジンと上記電気機械配置の少なくとも一部との間を移動させられている動力の方向及び相対的な大きさを示すための第三パワーフロー表示器を選択的に表示すること、及び、
上記エンジン・アイコンと上記車両駆動輪・アイコンとの間に、上記エンジンと上記車両駆動輪との間を移動させられている動力の方向と大きさを示すための第四パワーフロー表示器を選択的に表示すること、
上記制御器が、上記第一、第二、及び第三パワーフロー表示器の一つだけが表示されることを示す信号を受けたときには、該第一、第二、及び第三パワーフロー表示器のいずれの表示器に対してもその表示を禁止する一方、該第一、第二、及び第三パワーフロー表示器の少なくとも二つが表示されることを示す信号を受けたときには、該第一、第二、及び第三パワーフロー表示器の表示を許容すること、
を含む方法。
上記パワーフロー表示器を表示することが、少なくとも一つのパワーフロー表示器用に、矢じりと厚みを持つ矢印を夫々表示することを含み、各矢じりが夫々、パワーフローの方向を表し、そして、各厚みが夫々、パワーフローを相対的な大きさを表す、
請求項１４の方法。
上記電気機械配置がジェネレータを含み、そして上記モーター・アイコンが選択的にジェネレータを表す、
請求項１４の方法。
上記エネルギー蓄積装置、上記電気機械配置の少なくとも一部、上記エンジン及び、上記車両駆動輪の間の動力の移動に対応する車両の作動状態を示すように構成されたテキスト表示器を表示することを更に有する、
請求項１４の方法。
モード・スイッチが作動させられたときに燃費情報を表示することを更に有する、
請求項１４の方法。
上記燃費情報が、テキスト燃費情報と図式燃費情報の組合せを提供する平均燃費表示を含む、
請求項１８の方法。
動力が対応する車両構成要素へ或いは対応する車両構成要素から移動させられるとき、上記アイコンの夫々を第一の色で特定する、
請求項１４の方法。
対応する車両構成要素の中に異常が存在するとき、上記アイコンの少なくとも一つを第二の色で特定する、
請求項２０の方法。