JP4345195B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術などを利用して画像情報を重ね合わせて合成像を形成するカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子写真技術を採用した画像形成装置においては、像担持体としての感光体を帯電器により帯電し、この感光体に画像情報に応じた光照射を行って潜像を形成し、この潜像を現像器によって現像して顕像化したトナー像をシート材等に転写して画像を形成することが行われている。
【0003】
一方、画像のカラー化に伴って、このような一連の画像形成プロセスが展開される像担持体を複数備えておき、シアン像、マゼンタ像、イエロー像、好ましくはブラック像の各色像をそれぞれの像担持体に形成し、各像担持体の転写位置にて記録媒体に各色像を重ね合わせて転写することによりフルカラー画像を形成するタンデム方式、あるいは各色のトナー像を像担持体に形成後、これを中間転写部材に順次転写し、その重ね合わせられたフルカラーのトナー像を一括して記録媒体上に転写するタンデム方式のカラー画像形成装置も従来から数多く提案されている。
【0004】
このようなタンデム方式のカラー画像形成装置は、各色ごとにそれぞれの画像形成部を有するため、高速化に有利であるとされている。
【0005】
ここで、図20に従来のカラー画像形成装置を示す概略図を示す。
【0006】
図20に示すように、カラー画像形成装置は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のトナー像をそれぞれ形成するための画像形成ユニット41,42,43,44と、画像信号を出力して画像形成ユニット41,42,43,44に設けられた感光体ドラム41a,42a,43a,44aに静電潜像を形成させるための露光器45と、閉ループ状に形成されて走行する中間転写ベルト46と、感光体ドラム41a,42a,43a,44a上に形成されたトナー像を中間転写ベルト4に転写する転写器47とを備え、用紙カセット49から供給された用紙Pに中間転写ベルト46上のトナー像を転写して定着器48によりトナー像を用紙Pに定着させるというものである。
【0007】
画像形成ユニット41〜44の内部は、例えばブラック(K)の画像形成ユニット41は、露光器45からのレーザビームによって静電潜像がその周面に形成される感光体ドラム41aと、感光体ドラム41aの外周面を所定の電位に帯電させる帯電器41bと、感光体ドラム41aに形成された静電潜像にトナーを付着させてこれを顕像化する現像ローラ41cと、トナー像を中間転写ベルト46に転写した後の感光体ドラム41a上の残留トナーを除去するクリーナ41dとから構成されている。そして、その他の画像形成ユニット42〜44も同様の構成を持つ。
【0008】
このような構成のカラー画像形成装置において、例えば、先ずブラックの感光体ドラム41a上を帯電器41bによって一様に帯電させ、ホストコンピュータ(図示せず)より露光器45へ伝達された画像情報に基づいてレーザ光を照射し、ブラック成分色の潜像が形成される。この潜像は現像ローラ41c上に薄層化されたトナーによりブラックトナー像として可視像化される。可視像化されたトナー像は感光体ドラム41aと接触周回走行(図中矢印A方向)している中間転写ベルト46の内面より転写器47へ転写電圧を印加することにより中間転写ベルト46上に転写される。
【0009】
この間に次色のシアン成分潜像が形成され、現像ローラ42cでシアントナーによるシアントナー像が顕像化される。そして、ブラックトナー像の転写が終了した中間転写ベルト46にシアントナー像が転写され、ブラックトナー像と重ね合わされる。
【0010】
以降、マゼンタトナー像、イエロートナー像についても同様な方法で画像形成が行われ、中間転写ベルト46に4色のトナー像の重ね合わせが終了する。
【0011】
その後、用紙カセット49から取り出されて搬送される用紙Pに中間転写ベルト46上のトナー像が転写ローラ50により転写された後、用紙Pは定着器48を通過することでトナーが定着されて矢印B方向へと排紙される。
【0012】
なお、トナー像が用紙Pへの転写された後、用紙Pに転写されずに中間転写ベルト46上に残ったトナーは、ベルトクリーナ51により除去されることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の構成の画像形成装置では、感光体ドラムと中間転写体ベルトが常時接触しているため、感光体ドラムの周速と中間転写ベルトの走行速に速度差が生じると両者の摺擦による損傷および摩耗が発生し、画像品質の劣化や寿命低下を招くことになる。
【0014】
そこで、感光体ドラムの回転駆動と中間転写ベルトの走行駆動を同時に行う技術もあるが、完全に同じタイミングで駆動を開始することは、それぞれの駆動手段(モータ、ギア列、アクチュエータの応答等)に存在するタイムラグのため困難であり、微細な摺擦傷の発生は避けられない。
【0015】
また、モータ回転に要する電流値のピークが回転開始時にあることから、これらの駆動手段を同時に開始させることは消費電力の増加を誘発することになる。
【0016】
さらに、各色単独で印字する必要がある場合、特にモノクロ(ブラック)印字を必要とする場合もブラック以外の画像形成ユニットは同じように動作(いわゆる白紙印字動作)をしなければならず、印字不要の画像形成ユニットでも感光体ドラム、現像ローラ、クリーナ、トナー等は各部材間に生じる摩擦を受け、摩耗による寿命低下を招いている。
【0017】
その他にも、紙詰まり等の動作不良で印字動作が中断した場合は、次の印字動作に備えて、感光体ドラムや中間転写ベルト上に残ったトナー像をクリーニングしなければならない。しかしながら、タンデム式の構成では必然的に感光体ドラム1回転に比べ中間転写ベルト1周は大幅に長くなることから、中間転写ベルトを最短でも1周走行させる間は感光体ドラムを不必要に何回転もさせなければならず、画像形成ユニットを構成する部品の摩耗による寿命低下を招いている。
【0018】
そこで、本発明は、感光体ドラムと中間転写ベルトとの摩擦による損傷を緩和することのできるカラー画像形成装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のカラー画像形成装置は、露光手段によって静電潜像が形成される感光体ドラムおよび静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像ユニットをそれぞれ備え、相互に異なる色のトナーが収容されてタンデム式に配列された複数の画像形成ユニットと、複数のローラに掛け渡され、画像形成ユニットの配列方向に沿って周回走行して感光体ドラム上に形成された複数色のトナー像が順次重ね転写されてカラートナー像が形成される無端の中間転写ベルトとを有し、感光体ドラム上のトナー像を中間転写ベルトに転写する期間のみ中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させるカラー画像形成装置であって、中間転写ベルトの内周側の感光体ドラムに対応する位置において感光体ドラム方向に移動可能に設けられ、中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させて感光体ドラム上に形成されたトナー像を中間転写ベルトに順次重ね転写してカラートナー像を形成する複数の可動ローラが配置され、かつ、中間転写ベルトを周回走行させるベルト駆動手段と複数色の感光体ドラムを回転させるドラム駆動手段とがそれぞれ独立して設けられると共に、ベルト駆動手段およびドラム駆動手段は相互に時間差をもって順次駆動を開始し、モノクロ画像形成時とカラー画像形成時のそれぞれにおいて可動ローラの離接機構がそれぞれに対応する可動ローラを中間転写ベルトの内周側に移動させると共に、検知手段によって離接機構が停止する位置をセンシングして中間転写ベルトと前記感光体を接触させる構成としたものである。
【0020】
このように、トナー像を感光体ドラムから中間転写ベルト上に転写する期間のみ中間転写ベルトと感光体ドラムと接触させるようにしているので、感光体ドラムと中間転写ベルトの回転開始時に生じる摺擦傷による損傷や摩耗を緩和することができ、画像形成ユニットおよび中間転写ベルトの寿命が長くなって耐用性を向上させることが可能になる。また、感光体ドラムと中間転写ベルトの駆動手段を同時に回転させる必要がないので、消費電力を抑制することが可能になり、画像形成ユニットを固定した状態で感光体ドラムと中間転写ベルトとが接触されるので、感光体ドラム駆動に及ぼす振動や負荷変動がなく良好な静電潜像の形成やトナー像の転写が可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、露光手段によって静電潜像が形成される感光体ドラムおよび静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像ユニットをそれぞれ備え、相互に異なる色のトナーが収容されてタンデム式に配列された複数の画像形成ユニットと、複数のローラに掛け渡され、画像形成ユニットの配列方向に沿って周回走行して感光体ドラム上に形成された複数色のトナー像が順次重ね転写されてカラートナー像が形成される無端の中間転写ベルトとを有し、感光体ドラム上のトナー像を中間転写ベルトに転写する期間のみ中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させるカラー画像形成装置であって、中間転写ベルトの内周側の感光体ドラムに対応する位置において感光体ドラム方向に移動可能に設けられ、中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させて感光体ドラム上に形成されたトナー像を中間転写ベルトに順次重ね転写してカラートナー像を形成する複数の可動ローラが配置され、かつ、中間転写ベルトを周回走行させるベルト駆動手段と複数色の感光体ドラムを回転させるドラム駆動手段とがそれぞれ独立して設けられると共に、ベルト駆動手段およびドラム駆動手段は相互に時間差をもって順次駆動を開始し、モノクロ画像形成時とカラー画像形成時のそれぞれにおいて可動ローラの離接機構がそれぞれに対応する可動ローラを中間転写ベルトの内周側に移動させると共に、検知手段によって離接機構が停止する位置をセンシングして中間転写ベルトと感光体を接触させることを特徴とするカラー画像形成装置であり、感光体ドラムが中間転写ベルトと接触している時間が短縮化されて感光体ドラムと中間転写ベルトとの摩擦による損傷を緩和することが可能になるという作用を有する。また、感光体ドラムと中間転写ベルトの駆動手段を同時に回転させる必要がないので、消費電力を抑制することが可能になり、画像形成ユニットを固定した状態で感光体ドラムと中間転写ベルトとが接触されるので、感光体ドラム駆動に及ぼす振動や負荷変動がなく良好な静電潜像の形成やトナー像の転写が可能になるという作用を有する。
【0022】
本発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、中間転写ベルトは、その周回走行開始後および感光体ドラムの回転開始後に感光体ドラムに接触され、中間転写ベルトの周回走行と感光体ドラムの回転は、中間転写ベルトが感光体ドラムから離間した後に停止されるカラー画像形成装置であり、感光体ドラムと中間転写ベルトを等速回転させた状態で中間転写ベルトと感光体ドラムとの接触ができるため、速度差による摺擦傷の発生を抑制でき、画質劣化防止と画像形成ユニットと中間転写ベルトの長寿命化を図ることが可能になるという作用を有する。
【0028】
本発明の請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、画像形成ユニットの配列方向に沿って往復移動可能なガイド部材が配列されるとともに、可動ローラを軸支しつつガイド部材の動きに連動して回動する複数のトリガが設けられ、ガイド部材によるトリガの回動によって可動ローラの移動が回転的に操作されて中間転写ベルトが感光体ドラムに接触されるカラー画像形成装置であり、ガイド部材とトリガによる連動だけで複数の可動ローラの当接、離間を制御して感光体ドラムと中間転写ベルトの接触動作を行わせることが可能になるという作用を有する。
【0029】
本発明の請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、トリガは可動ローラの軸支部と回動中心の支点部とを有し、中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させたとき軸支部と支点部とが略鉛直線上とされているカラー画像形成装置であり、可動ローラの当接バラツキが抑制されて感光体ドラムと中間転写ベルトの接触量を一定に保つことができるので、感光体ドラム上のトナー像が中間転写ベルトの理想的な位置に転写されて色ズレを防止することが可能になるという作用を有する。
【0030】
本発明の請求項5記載の発明は、請求項3又は4記載の発明において、ガイド部材が往復可能な方向に平行な当接面と離間面を備え、当接面が可動ローラを中間転写ベルトの内周側に接触させると共に、離間面が可動ローラを中間転写ベルトから非接触にさせることを特徴とするカラー画像形成装置であり、ガイド部材の移動によって、感光体ドラムに対して中間転写ベルトを接触または離間状態にさせることができるという作用を有する。
【0031】
本発明の請求項6記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、複数の画像形成ユニットは、モノクロ画像形成ユニットおよび少なくとも2色以上のカラー画像形成ユニットからなり、モノクロ画像形成時にはモノクロ画像形成ユニットに対応した可動ローラが単独で移動して中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させ、カラー画像形成時には全ての可動ローラが移動して中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させるカラー画像形成装置であり、モノクロ印字とカラー印字のそれぞれのモードに対応できるので、モノクロ印字に不必要な画像形成ユニットの動作を停止させることができて画像形成ユニットの長寿命化を図ることが可能になるという作用を有する。
【0032】
本発明の請求項7記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、複数の画像形成ユニットは、モノクロ画像形成ユニットおよび少なくとも2色以上のカラー画像形成ユニットを備え、モノクロ画像形成時にはモノクロ画像形成ユニットに対応した可動ローラが単独で移動して中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させ、カラー画像形成時にはモノクロ画像形成ユニットに対応した可動ローラを除く可動ローラが移動して中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させるカラー画像形成装置であり、モノクロ印字とカラー印字のそれぞれのモードに対応できるとともに、モノクロモード時にはモノクロ印字に必要な画像形成ユニットのみ動作させ、カラーモード時にはモノクロ印字に必要な画像形成ユニットを除く画像形成ユニットに限定して動作をさせることができるので、さらに画像形成ユニットの長寿命化を図ることが可能になるという作用を有する。
【0033】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図19を用いて説明する。なお、これらの図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。
【0034】
図1は本発明の実施の形態によるカラー画像形成装置の構成を示す概略図、図2(a)は図1のカラー画像形成装置におけるイエローの画像形成ユニットの概略を一次転写ローラの離接機構とともに示す説明図、(b)は図1のカラー画像形成装置におけるイエローの画像形成ユニットの概略を一次転写ローラの離接機構とともに示す説明図、図3は図1のカラー画像形成装置における中間転写ベルトユニットの要部を示す斜視図、図4は図3の中間転写ベルトユニットにおけるガイド部材を示す斜視図、図5は図3の中間転写ベルトユニットにおけるトリガを示す斜視図、図6は図1のカラー画像形成装置において一次転写ローラが全て離間状態のときのトリガとガイド部材との連接関係を示す概略図、図7は図1のカラー画像形成装置において一次転写ローラが全て当接状態のときのトリガとガイド部材との連接関係を示す概略図、図8は図1のカラー画像形成装置における駆動ユニットを示す斜視図、図9は図1のカラー画像形成装置における中間転写ユニットと画像形成ユニットとの配列状態を示す斜視図、図10は図1のカラー画像形成装置の動作を示すタイミングチャート、図11は本発明の他の実施の形態であるトリガを示す概略図、図12(a)は本実施の形態の2種類のトリガによる一次転写ローラの当接バラツキを対比して示す説明図、(b)は本実施の形態の2種類のトリガによる一次転写ローラの当接バラツキを対比して示す説明図、図13は本発明の他の実施の形態においてモノクロおよびカラーモードに対応させたトリガとガイド部材との連接関係で全ての一次転写ローラが離間した状態を示す概略図、図14は本発明の他の実施の形態のカラー画像形成装置においてモノクロおよびカラーモードに対応させたトリガとガイド部材との連接関係でブラックの一次転写ローラのみが当接した状態を示す概略図、図15は本発明の他の実施の形態のカラー画像形成装置においてモノクロおよびカラーモードに対応させたトリガとガイド部材との連接関係で全ての一次転写ローラが当接した状態を示す概略図、図16は本発明の他の実施の形態のカラー画像形成装置におけるガイド部材とセンサの位置関係を示す斜視図、図17は本発明のさらに他の実施の形態においてモノクロおよびカラーモードに対応させたトリガとガイド部材との連接関係で全ての一次転写ローラが離間した状態を示す概略図、図18は本発明のさらに他の実施の形態のカラー画像形成装置においてモノクロおよびカラーモードに対応させたトリガとガイド部材との連接関係でブラックの一次転写ローラのみが当接した状態を示す概略図、図19は本発明のさらに他の実施の形態のカラー画像形成装置においてモノクロおよびカラーモードに対応させたトリガとガイド部材との連接関係でブラック以外の一次転写ローラが当接した状態を示す概略図である。
【0035】
図1において、ベルト駆動ローラ1によって走行駆動される中間転写ベルト3は、ベルト駆動ローラ1とベルト支持ローラ2と中間転写ベルト3に張力を与えるテンションローラ14とにより閉ループ状に掛け渡され、この中間転写ベルト3の下方に配置された用紙カセット10からの用紙Pが二次転写ローラ11と中間転写ベルト3との間を抜けて定着器12へ通紙される概略構成となっている。
【0036】
つまり、中間転写ベルト3の上方には、画像情報に基づいてレーザを照射する露光器9が配置され、この露光器9と中間転写ベルト3との間に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像形成ユニット5,6,7,8が中間転写ベルト3の走行方向に沿って順に配列されている。そして、中間転写ベルト3に形成されたカラーのトナー画像は、用紙Pが二次転写ローラ11と中間転写ベルト3との間にニップされることによって、この用紙Pに転写され、転写されたトナー画像は定着器12によって用紙P上に定着される。
【0037】
なお、用紙P上に転写されずに中間転写ベルト上3に残ったトナー画像を除去するベルトクリーニングユニット4が、画像形成ユニット5とベルト支持ローラ2との間に配設されている。
【0038】
なお、本発明では、ブラックつまりモノクロの画像形成ユニットと、少なくとも2色以上のイエローなどのカラー画像形成ユニットで構成されていればよく、本実施の形態に限定されるものではない。
【0039】
画像形成ユニット5〜8は何れも相互に同じ構成としたもので、感光体ユニットと現像ユニットとから構成されている。
【0040】
感光体ユニットは、感光体ドラム5a,6a,7a,8aと、これらの感光体ドラム5a〜8aの表面を所定の電位に一様に帯電させるコロナ式の帯電器5b,6b,7b,8bと、残留トナーを感光体ドラム5a〜8aの表面から除去するためのクリーニングブレード5c,6c,7c,8cと、クリーニングブレード5c〜8cに掻き取られた廃トナーを搬送する廃トナースクリュー5d,6d,7d,8dとを備えたものである。また、現像ユニットは、感光体ドラム5a〜8a上に形成された静電潜像にトナーを付着させてこれを顕像化する現像ローラ5e,6e,7e,8eと、これらの現像ローラ5e〜8eの表面にトナータンク(図示せず)からトナーを供給するサプライローラ5f,6f,7f,8fと、現像ローラ5e〜8e上のトナー厚を均一にするとともに所定の電位に帯電する薄層化ブレード5g,6g,7g,8gとを備えたものである。
【0041】
また、中間転写ベルト3の内周側の感光体ドラム5a〜8aに対応する位置には一次転写ローラ(可動ローラ)13Y,13M,13C,13Bが設けられている。それぞれの一次転写ローラ13Y〜13Bには矢印C方向、つまり中間転写ベルト3の内周面に対して離接可能な機構が配備されており、中間転写ベルト3を感光体ドラム5a〜8aに接触および非接触状態にさせることができる。これら、一次転写ローラ13Y〜13Bは金属で構成されており、それぞれに高電圧を印加させることによって感光体ドラム5a〜8aから中間転写ベルト3上へのトナー像転写が行われるようになっている。したがって、従来の画像形成装置のように特別な転写部材は不要となり、コンパクトな転写機構部が実現できる。
【0042】
ここで、感光体ドラム5a〜8aと中間転写ベルト3とを接触させる他の形態として、一次転写ローラ13Y〜13Bを固定し、画像形成ユニット5〜8を上下方向に移動させ接触させる構成を採用しても、同様の転写機構として効果を得ることができる。しかし、画像形成ユニット5〜8を上下方向に移動させることは、同時に感光体ドラム5a〜8aも移動することになり、潜像を形成する露光器9からの焦点距離にバラツキが生じたり、感光体ドラム5a〜8aを回転させる駆動系にも駆動ムラが発生することになる。
【0043】
よって、本実施の形態では、感光体ドラム5a〜8aと中間転写ベルト3とを接触させる手段として、中間転写ベルト3の内周側に一次転写ローラ13Y〜13Bを設け、それぞれの一次転写ローラ13Y〜13Bが移動可能な機構とした。
【0044】
次に、図2に図示するように、一次転写ローラ13Yは両端をトリガ15によって回転自在に軸支されている。トリガ15はほぼL字状の形状を持ち、屈曲部の位置で装置に固定された支点ピン15aを軸に回動自在となっている。また、支点ピン15aから一次転写ローラ13Yと反対方向の適切な距離だけ離れた部分にはガイドピン15bが設けられており、ガイドピン15bの位置を制御することによって、一次転写ローラ13Yを所定の位置に規制することが可能になっている。そのため、ガイドピン15bの位置を制御するためのガイド16Yが矢印D方向へスライドできるよう配置されている。
【0045】
ガイド16Yはガイドピン15bが移動可能に差し込まれる開口部と摺動面とを有しており、図示の例では開口部として示している。ガイド16Yはそのスライド方向に平行な当接面17Yと離間面18Yとを備え、ガイド16Yのスライドによってトリガ15を回動させる機能を持っている。すなわち、(a)のようにガイドピン15bが離間面18Y上にあるときは一次転写ローラ13Yが離間位置にあるために中間転写ベルト3は感光体ドラム5aから離間している。また(b)のように(a)の状態からガイド16Yが図において右方向にスライドすると、ガイドピン15bが当接面17Y上に移動し、一次転写ローラ13Yが当接位置に回動するとともに中間転写ベルト3を押圧しながら感光体ドラム5aに対して所定の喰い込み量まで当接し、中間転写ベルト3が感光体ドラム5aと接触する。
【0046】
ここで、感光体ドラム5aはアルミの基体に有機光導電体等の感光体受容層を薄膜塗布した繊細な部品であるため、一次転写ローラ13Yによる感光体ドラム5aの破損を防止するために、一次転写ローラ13Yの中間転写ベルト3への当接位置を感光体ドラム5aと中間転写ベルト3との当接位置から所定の距離Xだけ離れた場所に設置し、感光体ドラム5aと一次転写ローラ13Yとが中間転写ベルト3を介して接触しない構成にしている。なお、一次転写ローラ13Yを、金属製の芯金に発泡もしくはゴム等の弾性部材でロール状に形成し、感光体ドラム5aに中間転写ベルト3を介して喰い込ませて接触させる構成でも同様の機能を有する。しかし、このような構成では、弾性部材の発泡密度、硬度、抵抗値等を全て管理しなければならず、それらのバラツキによって転写特性が変化して理想的な位置への転写ができなくなる。また、転写トナー像に乱れが生じ、画像不良を招くことにもなる。したがって、一次転写ローラ13Yには金属製のローラを用いた構成の方が好ましい。
【0047】
このように、当接面17Yと離間面18Yを持つガイド16Yにトリガ15のガイドピン15bを連接させることにより、ガイド16Yの左右方向の移動によってトリガ15を回動操作でき、感光体ドラム5aに対して中間転写ベルト3を接触または離間状態にさせることができる。なお、このトリガ15とガイド16Yによって支持ピン15aを軸に一次転写ローラ13Yを回転的に操作するための構成は、後述するように、他の一次転写ローラ13M,13C,13Bについても同様である。
【0048】
図3において、中間転写ベルトユニット21は、ベルト駆動ローラ1、ベルト支持ローラ2、テンションローラ14、アイドルローラ22によって中間転写ベルト3を閉ループ状に張帯する構成とされており、中間転写ベルト3の内側には、一次転写ローラ13Y〜13Bが配置されている。なお、便宜上、ローラ等を固定するための中間転写ベルトユニット21の骨格となるフレームは省略されている。
【0049】
中間転写ベルト3の幅方向の一端に沿ってガイド部材19が矢印E方向、つまり画像形成ユニット5〜8の配列方向にスライド可能に取り付けられており、他端側にはガイド部材20がガイド部材19と対称形に備えられている。
【0050】
ガイド部材19は図4に示すように側面(内側)の4個所に画像形成ユニット5〜8にそれぞれ対応させたガイド16Y,16M,16C,16Bが形成されている。また、ガイド部材19の下面にはラック19aが形成されるとともに、中間転写ベルトユニット21に設けられた2本のガイド保持ピン23に外挿可能な長孔19bが2個所設けられている。ラック19aは中間転写ベルトユニット21側に回転駆動可能に配置されたピニオン24と噛み合い、さらにピニオン24は本体側の駆動系(図示せず)と係合するジョイントギア25と噛み合っているため、本体側から伝達される駆動制御に順応してジョイントギア25は正逆回転し、その回転方向によってガイド部材19は矢印E方向にスライドする。なお、ガイド部材19とガイド部材20との同期を確保するため、ガイド部材19およびガイド部材20とピニオン24に刻まれたマーキング(図示せず)によって位置合わせが行われ、ガイド部材19とガイド部材20が同位相で移動できるよう配慮されている。
【0051】
トリガ15は、図2において図示したものと同様に、ほぼL字状に形成されて図5に示された支点ピン15aを回転中心とし、ガイドピン15bと一次転写ローラ13Y〜13Bを軸支するためのローラ軸受15cとを備えている。そして、中間転写ベルト3の上方に配列される画像形成ユニット5〜8の位置に対応してそれぞれ中間転写ベルト3を挟んで一対ずつ、トリガ15と対称に形成したトリガ26が設けられ、ガイド部材19とガイド部材20のスライドに連接してトリガ15とトリガ26とが同位相で回動可能に構成されている。ここで、本発明を説明する中で、ガイド部材19とこれに連接するトリガ15が動作するときは、ガイド部材20とトリガ26も同位相で動作しているものとする。
【0052】
図6の画像形成ユニット5〜8は図2で示したイエロー(Y)の画像形成ユニット5と同様の構成であり、またガイド部材19に形成されたガイド16Y,16M,16C,16Bにトリガ15のガイドピン15bが係合する関係は、図2で示したものと同様になっている。すなわち、図6に示すように、ガイドピン15bがガイド16Y〜16Bの離間面18Y〜18Bの位置にある場合は、一次転写ローラ13Y〜13Bが全て離間位置にあり中間転写ベルト3と感光体ドラム5a〜8aは非接触状態である。また、図7に示すように、ガイド部材19の左右方向移動(図6の位置から右方向にスライド)によって、ガイドピン15bがぞれぞれのガイド16Y〜16Bに形成された摺動面を移動し、当接面17Y〜17Bの位置に到達するため、一次転写ローラ13Y〜13Bが当接位置に移動されて中間転写ベルト3が感光体ドラム5a〜8aに接触することになる。
【0053】
図8において、ドラムジョイントギア27Y,27M,27C,27Bは外面にインボリュート形状の歯形が形成された雄型のカップリング部材である。ドラムジョイントギア27Y〜27Bにそれぞれ対応して、タイミングベルトとプーリを組み合わせたベルトモジュール28Y,28M,28C,28Bとドラムモータ(ドラム駆動手段)29Y,29M,29C,29Bが各色毎に設けられている。そして、ドラムモータ29Y〜29Bの回転力がベルトモジュール28Y〜28Bを介してドラムジョイントギヤ27Y〜27Bに伝達される。また、ベルトジョイントギア30も外面にインボリュート形状の歯形が形成された雄型のカップリング部材で、ベルトジョイントギア30を回転駆動させるためのベルトギアモジュール31とベルトモータ(ベルト駆動手段)32が設けられている。
【0054】
次に、図9に図示するように、感光体ドラム5a〜8aの一方端には、それぞれ内面にインボリュート形状の歯形が形成された雌型のカップリング部を有するドラムギア5h,6h,7h,8hが同軸的に設けられており、図8に示したドラムジョイントギア27Yとドラムギア5h、ドラムジョイントギア27Mとドラムギア6h、ドラムジョイントギア27Cとドラムギア7h、ドラムジョイントギア27Bとドラムギア8hがそれぞれ結合する。また、ベルト駆動ローラ1の一方端にも内面にインボリュート形状の歯形が形成された雌型のカップリング部を有するベルトギア1aが同軸的に設けられており、ベルトジョイントギア30と結合する。
【0055】
以上の構成において、先ず印字開始の信号とともにベルトモータ32の駆動を開始し、矢印A方向に中間転写ベルト3を周回走行させる。次に、ドラムモータ29Y〜29Bの駆動を開始し、感光体ドラム5a〜8aを回転させる。その後、本体駆動系からジョイントギア25を介してピニオン24へ駆動力が伝達され、図6で示す位置(初期位置)にあるガイド部材19がスライドを開始し、ストロークエンドまで移動する。そして、ガイド部材19のスライドに連接してガイドピン15bがガイド16Y〜16Bの摺動面を移動して当接面17Y〜17Bまで達する。また、ガイドピン15bの移動にともなって、支点ピン15aを回転軸に一次転写ローラ13Y〜13Bが当接位置まで回動し、図7のように中間転写ベルト3と感光体ドラム5a〜8aとが接触状態になる。
【0056】
次に、画像形成ユニット5において、感光体ドラム5aの表面が帯電器5bによって一様に帯電され、露光器4が出力するイエロー成分色の画像情報に従って静電潜像が形成される。また、現像ローラ5e上にはサプライローラ5fから供給されたイエロートナーが薄層化ブレード5gによって摩擦帯電されるとともに均一に薄層形成され、このトナーが感光体ドラム5aと現像ローラ5e間に印加された電圧の電位差によって感光体ドラム5a上の潜像に付着して可視像化される。さらに、可視像化されたイエロートナーは、一次転写ローラ13Yに高電位の電圧を印加することにより中間転写ベルト3上にイエロートナー像として転写される。
【0057】
一方、イエロートナー像が中間転写ベルト3に転写されている間に、マゼンタの画像形成ユニット6でもイエローの画像形成ユニット5と同様にマゼンタ成分色の静電潜像が感光体ドラム6a上に形成され、続いて現像ローラ6e上に均一薄層化されたマゼンタトナーによってマゼンタトナー像が顕像化される。そして、一次転写ローラ13Mに高電位の電圧を印加すると、先の画像形成ユニット5でイエロートナー像の転写が終了した中間転写ベルト3に重ね合わせてマゼンタトナー像が感光体ドラム6aから転写される。
【0058】
以降、シアントナー像およびブラックトナー像についても同様に画像形成ユニット7,8で画像形成が行われ、一次転写ローラ13C,13Bに高電位の電圧を印加すると、中間転写ベルト3上に4色のトナー像が重ね合わせられる。
【0059】
その後、ジョイントギア25の逆回転とともにガイド部材19がスライドを開始し、逆側のストロークエンドである初期位置まで移動する。ガイド部材19の移動に連接してガイドピン15bも当接時と逆過程を辿り、離間面18Y〜18Bに戻る。そして、一次転写ローラ13Y〜13Bが離間し、中間転写ベルト3が感光体ドラム5a〜8aから離れることになる。中間転写ベルト3が感光体ドラム5a〜8aから離れるとドラムモータ29Y〜29Bの回転が停止し、感光体ドラム5a〜8aの回転も停止する。
【0060】
その後、用紙カセット4から搬送される用紙Pが中間転写ベルト3と二次転写ローラ11との間を通過するときに4色のトナー像が用紙P上に一括転写される。転写されたトナー像は定着器12によって用紙P上に加熱定着されて機体外へ排出されるとともに、ベルトモータ32の回転を停止させて中間転写ベルト3の周回走行を停止させる。
【0061】
以上のように、本実施の形態によれば、感光体ドラム5a〜8aからトナー像を中間転写ベルト3上に転写する期間のみ中間転写ベルト3と感光体ドラム5a〜8aとをそれぞれ回転させながら接触させているので、両者の常時接触構造に比べると感光体ドラム5a〜8aと中間転写ベルト3の回転開始時に生じる摺擦傷による損傷や摩耗を緩和することができ、画像品質の劣化や寿命低下を抑制することが可能になる。また、ベルトモータ32とドラムモータ29Y〜29Bを同時に回転させる必要もなくなるため、消費電力も削減することができる。
【0062】
一方、中間転写ベルト3を感光体ドラム5a〜8aに接触および離間させる構造においては、微少ではあるものの衝撃振動が発生してしまう。したがって、両者の接触を露光器9が感光体ドラム5a〜8a上に静電潜像を形成しているときに行うと、衝撃振動によって正規の潜像形成が行えないことになる。さらに、感光体ドラム5a〜8aから中間転写ベルト3を離間させる動作を行うと、ベルト駆動ローラ1とベルト支持ローラ2との間における画像形成ユニット5〜8側のベルト周長が短くなり、瞬間的に中間転写ベルト3の周速が遅くなる。したがって、中間転写ベルト3上のトナー像を二次転写ローラ11によって用紙Pへ転写中に中間転写ベルト3の離間を行うと、転写後のトナー像が乱れてしまうことになる。よって、中間転写ベルト3を感光体ドラム5a〜8aに接触させるのは露光開始前に行い、離間させるのは用紙P上にトナー像を転写させた後に行うことにより、衝撃振動の外乱がなく、精度良い転写を実現することができる。
【0063】
次に、これらのような画像を形成する一連の過程において紙詰まり等の動作不良で装置本体が停止した場合のリカバリーや、装置本体の電源投入時に行う初期化動作の場合について、画像形成ユニット5〜8と中間転写ベルトユニット21の動作を中心に説明する。
【0064】
画像形成ユニット5〜8を初期化するのに必要な主動作は、感光体ドラム5a〜8a上の中間転写ベルト3へ転写されずに残った未転写トナーをクリーニングすることである。そして、そのためには、感光体ドラム5a〜8aを1周以上回転させる必要がある。一方、中間転写ベルトユニット21についての初期化に必要な主動作は、用紙Pに転写されず中間転写ベルト3上に残った未転写トナーをクリーニングすることである。
【0065】
本実施の形態では、感光体ドラム5a〜8aの外径をφ30mm(外周長94.2mm)、中間転写ベルト3の外周長を848mmに構成しているため、従来のように感光体ドラム5a〜8aと中間転写ベルト3を常時接触させた構成では、感光体ドラム5a〜8aと中間転写ベルト3を等速で回転させると、中間転写ベルト3がクリーニングする1周の間に感光体ドラム5a〜8aは約9回転させなければならない。つまり、画像形成ユニット5〜8を必要以上に初期化動作させなければならず、先に述べたように画像形成ユニット5〜8を構成する感光体ドラム5a〜8a、クリーニングブレード5c〜8c、現像ローラ5c〜8c、サプライローラ5f〜8f、薄層化ブレード5g〜8g等は摩耗によって著しく耐用性が低下する。
【0066】
そこで、これまで説明したように、画像形成ユニット5〜8を動作させるドラムモータ29Y〜29Bと中間転写ベルトユニット21を動作させるベルトモータ32をそれぞれ独立して配置し、中間転写ベルト3を感光体ドラム5a〜8aからトナー像を転写させる期間のみ感光体ドラム5a〜8aに接触させる構成にしたため、画像形成ユニット5〜8の初期化等の動作を必要な期間だけ行うことができるようになり、画像形成ユニット5〜8の耐用性を大幅に向上させることが可能になる。
【0067】
さらに、モータの回転を開始させる瞬間が最も電流を必要とするため、全てのモータ(ドラムモータ29Y〜29B、ベルトモータ32)の開始時間に時間差を持たせることによって、消費電力を抑制することが可能になる。例えば、図10に示すタイミングチャートのように、ベルトモータ32とドラムモータ29Y〜29Bの回転開始を所定の間隔をあけて順次行い、その後、ガイド部材19を移動させる。このように、所定の時間差を設けてベルトモータ32とドラムモータ29Y〜29Bの回転を開始させることにより、消費電力を抑制することが可能になる。
【0068】
図11において、トリガ33は図2で示したトリガ15を変形させたもので、トリガ33の支点ピン33aが一次転写ローラ13Yの鉛直線上に設けられているものであり、基本的にはトリガ15と同様の構成を有している。このトリガ33もほぼL字状の形状を持ち、装置に固定された支点ピン33aを軸に回動することができるようになっている。また、支点ピン33aから適切な距離だけ離れた部分にガイドピン33bが設けられ、ガイドピン33bの位置を制御することによって、一次転写ローラ13Yを所定の位置に規制することが可能になっている。
【0069】
図12(a)において、トリガ33は一次転写ローラ13Yから距離Lの鉛直下方に支点ピン33aを有し、ガイドピン33bを水平線から30°の傾きをもってL=Rになるよう配置されている。この構成において、トリガ33やガイド部材19の成形バラツキ、ガイド部材19とガイド保持ピン23の嵌合によるガタツキ、ガイド部材19の開口部とガイドピン33bとの嵌合によるガタツキ等の誤差要因によって、実際にはガイドピン33bの位置が正規の設計値より角度で±αの範囲内にあるため、一次転写ローラ13Yも±αの範囲でバラツキを持つことになる。つまり、ガイドピン33bが符号33b−1のときは一次転写ローラ13Yが符号13Y−1の位置にあり、符号33b−2のときは一次転写ローラ13Yが符号13Y−2の位置にあることになる。
【0070】
図12(b)において、トリガ15は一次転写ローラ13Yの中心を通る鉛直線から60°の角度を持って距離Lの位置に支点ピン15aを有し、ガイドピン15bを水平線から30°の傾きをもってL=Rになるよう配置されている。この構成において、トリガ15はトリガ33と同様に誤差要因によってガイドピン15bの位置が正規の設計値より角度で±αの範囲内にあり、一次転写ローラ13Yも±αの範囲でバラツキを持つことになる。つまり、ガイドピン15bが符号15b−1のときは一次転写ローラ13Yが符号13Y−1の位置にあり、符号15b−2のときは一次転写ローラ13Yが符号13Y−2の位置にあることになる。
【0071】
ここで、転写に必要な条件は、感光体ドラム5aと中間転写ベルト3との喰い込みバラツキを抑えることにあり、この喰込み量の差が大きいほど感光体ドラム5aから転写されるトナー像の量に差が生じたり、一次転写ローラ13Yに印加している高電圧が一定の場合はトナー像の形態が乱れたりする。つまり、図12の両モデルにおいて、正規の一次転写ローラ13Yの位置と符号13Y−1あるいは符号13Y−2の位置との差SとTを最小限に抑制することが必要である。
【0072】
図12から判断できるように、図12(a)ではガイドピン33bのバラツキによって差Sが生じ、一方図12(b)ではガイドピン15bのバラツキによって差Tが生じており、明らかに図12(a)よりも図12(b)の方が大きい差になっていることが判る。実際にL=R=40mm、α=1としてシミュレーションしてみると、S=0.006mm、T=0.602となり、10倍以上の開きが出てしまうことになる。
【0073】
したがって、トリガ33のように、一次転写ローラ13Yの鉛直下方に支点ピン33aを設けることにより、感光体ドラム5aからのトナー像転写を良好に行うことが可能になる。この構成は、他色の一次転写ローラ13M〜13Bを支持するトリガ15についても同様である。
【0074】
図13、図14、図15において、画像形成ユニット5〜8は先述したものと同様の構成であり、図中の左からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の順に配列してある。一次転写ローラ13Y〜13Bは各画像形成ユニット5〜8に対応してそれぞれ設けられ、図11で説明したトリガ33によって両端が支持されている。なお、トリガ33については先述のトリガ15であっても良い。ガイド部材34についてもガイド部材19と同様に、図中の左右方向に移動可能でガイド35Y,35M,35C,35Bを有しており、それぞれのガイド35Y〜35Bに当接面36Y,36M,36C,36Bと離間面37Y,37M,37C,37Bとが設けられている。
【0075】
ここで、ブラック(B)の画像形成ユニット8に対応するガイド35Bとイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の画像形成ユニット5〜7に対応するガイド35Y〜35Cのプロファイルが変えられている。すなわち、ガイド35Bについては当接面36Bの長さが他色の当接面36Y〜36Cより所定の距離分だけ長く設けられており、ガイド35Y〜35Cについては離間面37Y〜37Cの長さが離間面37Bより所定の距離分だけ長く設けられている。
【0076】
図16において、センサ39は装置本体側(図示せず)に設けられており、透過型の検知手段でセンシング開口部38の移動方向に対し垂直方向に透過光が出力されている。センシング開口部38にはスリット38−a,38−b,38−cが設けられており、移動しているガイド部材34の停止位置を各スリット38−a〜38−cによって規定している。
【0077】
ここで、図13〜図15にこのスリット38−a〜38−cとセンサ39およびガイド部材34との相関関係を合わせて示している。図13ではセンサ39の光軸とスリット38−aとが重なった状態、図14では図13の状態から右方向にガイド部材34が移動してセンサ39の光軸とスリット38−bとが重なった状態、図15では図14からさらにガイド部材34が移動してセンサ39の光軸とスリット38−cとが重なった状態を示している。
【0078】
図13は、先にも述べたように、一次転写ローラ13Y〜13Bが全て離間している状態を示しており、この状態ではセンサ39の光軸上にスリット38−aが重なっている。この状態からガイド部材34が右方向に一定速度で移動すると、ブラック(B)の画像形成ユニット8に対応したトリガ33のガイドピン33bがガイド35Bの斜面を移動して当接面36Bに到達する。そして、図14に示すように、スリット38−bとセンサ39の光軸とが重なった状態でガイド部材34の移動が停止する。その間、トリガ33は支点ピン33aを中心に反時計回りに回動し、一次転写ローラ13Bが中間転写ベルト3を押し上げながら当接位置に達する。その他の一次転写ローラ13Y〜13Cを支持するトリガ33のガイドピン33bは、それぞれ離間面37Y,37M,37C上を移動するだけでトリガ33の回動には寄与していない。したがって、この状態はブラック(B)の感光体ドラム8aだけが中間転写ベルト3と接触することになるため、ブラック(B)のトナー像だけを転写することが可能になり、その他の画像形成ユニット5〜7の動作は停止状態で良い。つまり、この動作はモノクロ画像を形成させる場合に効果的であり、モノクロ画像形成が終了すると、再びガイド部材34が図中左方向に移動し、図13に示した一次転写ローラ13Y〜13Bが全て離間した状態で停止する。
【0079】
次に、カラー画像を形成する場合は、図13で示した一次転写ローラ13Y〜13Bがすべて離間している状態から、前述した図14の状態を経て図15の状態に至ることによりカラー画像の形成が可能になる。つまり、ガイド部材34が図13で示したセンサ39の光軸上にスリット38−aが重なった状態から右方向に移動し、スリット38−bで停止させずに通過し、スリット38−cで停止させる。この間、スリット38−bを通過するときは一次転写ローラ13Bが当接し、さらにガイド部材34の移動によって一次転写ローラ13Y〜13Cを支持するトリガ33のガイドピン33bが、それぞれのガイド35Y〜35Cの斜面を移動し当接面36Y〜36Cに到達する。これにより、一次転写ローラ13Bに続き一次転写ローラ13Y〜13Cも当接を完了し、全ての感光体ドラム5a〜8aと中間転写ベルト3とが接触状態になり、カラー画像を形成することができるようになる。そして、カラー画像形成後は逆の過程を辿り初期状態に戻ることになる。
【0080】
以上のように、ガイド部材33のガイド35Y〜35Bのプロファイルを、ブラック(B)対応のガイド35Bとその他のガイド35Y〜35Cとで異ならせ、ガイド部材33の移動を段階的に行うことによって、モノクロ画像形成とカラー画像形成の両モードを実現することができ、モノクロ画像形成時にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)の画像形成ユニット5〜7を動作させる必要がなくなるため、モノクロ画像を出力しても画像形成ユニット5〜7には影響がない。よって、モノクロ印字に必要な画像形成ユニット8以外の画像形成ユニット5〜7の耐用性を向上させることができる。
【0081】
なお、ここでは画像形成ユニット5〜8の配列を左からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)としているが、特に配列を限定する必要はなく、配列が異なる場合はブラック(B)に対応したガイド部材34のガイド35Bの位置を配列に合わせるようにすればよい。
【0082】
図17、図18、図19において、画像形成ユニット5〜8はこれまでの説明と同様の構成であり、図中の左からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の順に配列してある。一次転写ローラ13Y〜13Bは各画像形成ユニット5〜8に対応してそれぞれ設けられ、図13、図14、図15で説明した同様のトリガ33を備えている。ガイド部材40は、ガイド部材34と同様に、図中の左右方向に移動可能でガイド35Y,35M,35C,35Bを有しており、それぞれのガイド35Y〜35Bに当接面36Y,36M,36C,36Bと離間面37Y,37M,37C,37Bが設けられている。
【0083】
そして、ここでは、ブラック(B)の画像形成ユニット8に対応するガイド35Bはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の画像形成ユニット5〜7に対応するガイド35Y〜35Cのプロファイルを図中で左右対称形に設けており、初期状態のガイド35Y〜35Bとガイドピン33bの係合関係が異なる。また、ガイド部材40の移動による位置をセンシングするセンサ39とガイド部材40のセンシング開口部38の構成については図16と同様であり、ガイド部材40とトリガ33をリンクさせた動作についても、基本的には図13、図14、図15と同様である。
【0084】
先ず、図17において、センサ39がスリット38−bをセンシングしており、一次転写ローラ13Y〜13Bが全て離間した初期状態である。この状態から、モノクロ画像を形成する場合は、ガイド部材40が図中の左方向に一定速度でセンサ39がスリット38−aをセンシングするまで移動する。移動中、ブラック(B)の画像形成ユニット8に対応したトリガ33のガイドピン33bがガイド35Bの斜面を移動し、当接面36Bに到達する。その間、トリガ33は支点ピン33aを中心に反時計回りに回動し、一次転写ローラ13Bが中間転写ベルト3を押し上げながら図18で示す当接位置に達する。その他の一次転写ローラ13Y〜13Cを支持するトリガ33のガイドピン33bは、それぞれ離間面37Y,37M,37C上を移動するだけでトリガ33の回動には寄与していない。したがって、この状態はブラック(B)の感光体ドラム8aだけが中間転写ベルト3と接触することになるため、ブラック(B)のトナー像だけを転写することが可能になり、その他の画像形成ユニット5〜7の動作は停止状態で良い。モノクロ画像の形成が終了すると、図18中において再びガイド部材40が左方向にスリット38−bまで戻り、一次転写ローラ13Bが離間した状態で停止する。
【0085】
次に、カラー画像を形成する場合は、ガイド部材40が図中の右方向に一定速度でセンサ39がスリット38−cをセンシングするまで移動する。その間、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の画像形成ユニット5〜7に対応したトリガ33も回動し、一次転写ローラ13Y〜13Cが当接する。一方、一次転写ローラ13Bを支持するトリガ33のガイドピン33bは離間面37B上を移動するだけで、トリガ33の回転には寄与していない。これにより、カラー画像形成に最低限必要なイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の感光体ドラム5a〜7aだけに中間転写ベルト3を接触させこるとが可能になる。そして、カラー画像形成後は逆の過程を辿り初期状態に戻ることになる。
【0086】
以上のように、ガイド部材40のガイド35Y〜35Bのプロファイルをブラック(B)対応のガイド35Bと、その他のガイド35Y〜35Cを異ならせ、ガイド部材40を初期状態から左右方向に移動させることによって、モノクロ画像形成とカラー画像形成の両モードを実現することができる。この構成によれば、カラー画像形成時はブラック(B)の画像形成ユニット8を動作させる必要がないため、ブラック(B)の画像形成ユニット8の耐用性を向上させることが可能になる。なお、ここでは画像形成ユニット5〜8の配列を左からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)としているが、特に配列を限定する必要はなく、配列が異なる場合はブラック(B)に対応したガイド部材40のガイド35Bの位置を配列に合わせるようにすればよい。
【0087】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、感光体ドラムから中間転写ベルトへトナー像を転写する期間のみ感光体ドラムが中間転写ベルトに接触させるため、感光体ドラムおよび中間転写ベルトの摺擦傷や摩耗を抑えることが可能になるという有効な効果が得られる。
【0088】
これにより、画像形成ユニットの寿命を支配する感光体ドラムの寿命を大幅に延ばすことが可能になるとともに、画質の精度を左右する感光体ドラムと中間転写ベルトの耐用性を向上させることが可能になるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるカラー画像形成装置の構成を示す概略図
【図2】(a)図1のカラー画像形成装置におけるイエローの画像形成ユニットの概略を一次転写ローラの離接機構とともに示す説明図
(b)図1のカラー画像形成装置におけるイエローの画像形成ユニットの概略を一次転写ローラの離接機構とともに示す説明図
【図3】図1のカラー画像形成装置における中間転写ベルトユニットの要部を示す斜視図
【図4】図3の中間転写ベルトユニットにおけるガイド部材を示す斜視図
【図5】図3の中間転写ベルトユニットにおけるトリガを示す斜視図
【図6】図1のカラー画像形成装置において一次転写ローラが全て離間状態のときのトリガとガイド部材との連接関係を示す概略図
【図7】図1のカラー画像形成装置において一次転写ローラが全て当接状態のときのトリガとガイド部材との連接関係を示す概略図
【図8】図1のカラー画像形成装置における駆動ユニットを示す斜視図
【図9】図1のカラー画像形成装置における中間転写ユニットと画像形成ユニットとの配列状態を示す斜視図
【図10】図1のカラー画像形成装置の動作を示すタイミングチャート
【図11】本発明の他の実施の形態であるトリガを示す概略図
【図12】(a)本実施の形態の2種類のトリガによる一次転写ローラの当接バラツキを対比して示す説明図
(b)本実施の形態の2種類のトリガによる一次転写ローラの当接バラツキを対比して示す説明図
【図13】本発明の他の実施の形態においてモノクロおよびカラーモードに対応させたトリガとガイド部材との連接関係で全ての一次転写ローラが離間した状態を示す概略図
【図14】本発明の他の実施の形態のカラー画像形成装置においてモノクロおよびカラーモードに対応させたトリガとガイド部材との連接関係でブラックの一次転写ローラのみが当接した状態を示す概略図
【図15】本発明の他の実施の形態のカラー画像形成装置においてモノクロおよびカラーモードに対応させたトリガとガイド部材との連接関係で全ての一次転写ローラが当接した状態を示す概略図
【図16】本発明の他の実施の形態のカラー画像形成装置におけるガイド部材とセンサの位置関係を示す斜視図
【図17】本発明のさらに他の実施の形態においてモノクロおよびカラーモードに対応させたトリガとガイド部材との連接関係で全ての一次転写ローラが離間した状態を示す概略図
【図18】本発明のさらに他の実施の形態のカラー画像形成装置においてモノクロおよびカラーモードに対応させたトリガとガイド部材との連接関係でブラックの一次転写ローラのみが当接した状態を示す概略図
【図19】本発明のさらに他の実施の形態のカラー画像形成装置においてモノクロおよびカラーモードに対応させたトリガとガイド部材との連接関係でブラック以外の一次転写ローラが当接した状態を示す概略図
【図20】従来のカラー画像形成装置を示す概略図
【符号の説明】
3 中間転写ベルト
5,6,7,8 画像形成ユニット
5a,6a,7a,8a 感光体ドラム
9 露光器(露光手段)
13Y,13M,13C,13B 一次転写ローラ(可動ローラ)
15 トリガ
19 ガイド部材
20 ガイド部材
26 トリガ
29Y,29M,29C,29B ドラムモータ(ドラム駆動手段)
32 ベルトモータ(ベルト駆動手段)
33 トリガ
P 用紙(記録媒体)
Claims (7)
- 露光手段によって静電潜像が形成される感光体ドラムおよび前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像ユニットをそれぞれ備え、相互に異なる色の前記トナーが収容されてタンデム式に配列された複数の画像形成ユニットと、複数のローラに掛け渡され、前記画像形成ユニットの配列方向に沿って周回走行して前記感光体ドラム上に形成された複数色のトナー像が順次重ね転写されてカラートナー像が形成される無端の中間転写ベルトとを有し、前記感光体ドラム上の前記トナー像を前記中間転写ベルトに転写する期間のみ前記中間転写ベルトを前記感光体ドラムに接触させるカラー画像形成装置であって、前記中間転写ベルトの内周側の前記感光体ドラムに対応する位置において前記感光体ドラム方向に移動可能に設けられ、前記中間転写ベルトを前記感光体ドラムに接触させて前記感光体ドラム上に形成されたトナー像を前記中間転写ベルトに順次重ね転写してカラートナー像を形成する複数の可動ローラが配置され、かつ、前記中間転写ベルトを周回走行させるベルト駆動手段と前記複数色の感光体ドラムを回転させるドラム駆動手段とがそれぞれ独立して設けられると共に、前記ベルト駆動手段およびドラム駆動手段は相互に時間差をもって順次駆動を開始し、モノクロ画像形成時とカラー画像形成時のそれぞれにおいて前記可動ローラの離接機構がそれぞれに対応する可動ローラを前記中間転写ベルトの内周側に移動させると共に、検知手段によって前記離接機構が停止する位置をセンシングして前記中間転写ベルトと前記感光体を接触させることを特徴とするカラー画像形成装置。
- 前記中間転写ベルトは、その周回走行開始後および前記感光体ドラムの回転開始後に前記感光体ドラムに接触され、前記中間転写ベルトの周回走行と前記感光体ドラムの回転は、前記中間転写ベルトが前記感光体ドラムから離間した後に停止されることを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
- 前記画像形成ユニットの配列方向に沿って往復移動可能なガイド部材が配列されると共に、前記可動ローラを軸支しつつ前記ガイド部材の動きに連動して回動する複数のトリガが設けられ、前記ガイド部材による前記トリガの回動によって前記可動ローラの移動が回転的に操作されて前記中間転写ベルトが前記感光体ドラムに接触されることを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
- 前記トリガは前記可動ローラの軸支部と回動中心の支点部とを有し、前記中間転写ベルトを前記感光体ドラムに接触させたとき前記軸支部と前記支点部とが略鉛直線上とされていることを特徴とする請求項3記載のカラー画像形成装置。
- 前記ガイド部材が往復可能な方向に平行な当接面と離間面を備え、前記当接面が前記可動ローラを前記中間転写ベルトの内周側に接触させると共に、前記離間面が前記可動ローラを前記中間転写ベルトから非接触にさせることを特徴とする請求項3又は4記載のカラー画像形成装置。
- 前記複数の画像形成ユニットは、モノクロ画像形成ユニットおよび少なくとも2色以上のカラー画像形成ユニットからなり、モノクロ画像形成時には前記モノクロ画像形成ユニットに対応した前記可動ローラが単独で移動して前記中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させ、カラー画像形成時には全ての前記可動ローラが移動して前記中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のカラー画像形成装置。
- 前記複数の画像形成ユニットは、モノクロ画像形成ユニットおよび少なくとも2色以上のカラー画像形成ユニットを備え、モノクロ画像形成時には前記モノクロ画像形成ユニットに対応した前記可動ローラが単独で移動して前記中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させ、カラー画像形成時には前記モノクロ画像形成ユニットに対応した前記可動ローラを除く前記可動ローラが移動して前記中間転写ベルトを感光体ドラムに接触させることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のカラー画像形成装置。
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