JP4265154B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式や静電記録方式等を利用してトナーからなる画像を形成するプリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に係り、特に、複数の現像装置を像担持体に接近する現像位置とその像担持体から離れた退避位置との間で変位させる変位機構を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この変位機構を備えたタイプの画像形成装置では、感光ドラム等からなる複数の像担持体にそれぞれ形成される静電潜像をトナーによりそれぞれ現像してトナー像にする複数の現像装置を変位機構により、例えば、現像開始時に退避位置から現像位置に変位させる一方で現像終了時等の非現像時に現像位置から退避位置に変位させるようにしている。このような変位機構としては、1つの駆動モータから供給される動力により複数の現像装置を現像位置側から退避位置側に付勢する付勢力に抗し一括して変位させる機構がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、変位機構として1つの駆動モータを使用して複数の現像装置を一括して付勢力に抗しながら現像位置側に同時に変位させる機構を採用した画像形成装置にあっては、以下のような課題がある。
【0004】
まず、特にその現像装置の数が多くなるにつれて退避位置から現像位置に一括して変位させる際に要する力が増え、その分、十分なトルクを発揮する大型の駆動モータが必要となる。この場合には、コストアップを招いたり、かかる大型モータの設置スペースを確保しなければならない等の問題が発生する。また、この場合には、駆動モータの動力をメカ的な動力増幅機構(例えば減速ギア列)で増幅させる対策も考えられるが、かかる場合には、その動力増幅機構のための構成部品が増えて変位機構全体が大型化し、そのための設置スペースを別途確保しなければならなくなるおそれがある。
【0005】
一方、画像形成装置のコスト低減等の要請から上記駆動モータとして低トルクの安価なものを使用しなければならない場合には、かかる低トルクの駆動モータでは変位機構が円滑に駆動しないおそれがある。また、その駆動モータのトルクが複数の現像装置を退避位置から現像位置に変位させる際に必要となる変位機構の駆動負荷を下回るような場合には、その現像装置を現像位置に十分に変位させることができず、例えば各現像装置(の現像ロール)と像担持体との離間距離が異なって現像性能にばらつきが生じ、この結果、濃度むら、濃度低下等が発生して画質障害を引き起こしてしまう。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その主な目的とするところは、低トルクの駆動モータを使用した場合であっても、大掛かりな動力増幅機構などを用いることなく、特に1つの駆動モータを使用して複数の現像装置を付勢力に抗しながら現像位置側に一括して変位させる変位機構を円滑に駆動させることができ、いずれの現像装置も等しく現像位置に変位させることができる画像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、静電潜像が形成される複数の像担持体と、この各像担持体の静電潜像をトナーにより現像してトナー像にする複数の現像装置と、この複数の現像装置を前記像担持体に接近した現像位置とその像担持体から離した退避位置との間で、その現像位置側から退避位置側に現像装置を付勢する付勢力に抗し一括して変位させる変位機構と、この変位機構を駆動させるための動力を供給する1つの駆動モータとを有する画像形成装置において、前記変位機構が、前記退避位置から現像位置への変位を、前記駆動モータの動力に基づき支軸を中心に揺動する複数の押し付け部材によって前記複数の現像装置を押圧することで行う機構であって、その押し付け部材による押圧のタイミングを複数の現像装置のうち少なくとも1つについて他の現像装置とずらしていることを特徴とするものである。
【0008】
このような画像形成装置によれば、1つの駆動モータの動力によって変位機構の押し付け部材が揺動して複数の現像装置を押圧することで現像位置に変位させる際、その押し付け部材による押圧のタイミングが少なくとも1つの現像装置とその他の現像装置との間でずれるため、そのずれる分だけ複数の現像装置すべてを一度に押圧する場合にくらべてその押圧時における負荷が分散される(負荷のピーク値が低減する)。また、この画像形成装置では、複数の現像装置を現像位置から退避位置に変位させる際にも、上記変位の場合と同様にして変位機構の駆動時の負荷が分散される。これにより、その変位機構を駆動するときの(最大)動力が小さくても済むようになり、安価で比較的低トルクの性能からなる駆動モータを使用しても変位機構を円滑に駆動させることが可能になる。このような作用効果は、その押し付け部材による押圧タイミングを複数の現像装置の1つずつについて互いにずらすように構成した場合に最大となる。また、押圧タイミングのずれ量は、適宜選定される。
【0009】
上記押圧のタイミングをずらすための手段としては、例えば、複数の押し付け部材として、その現像装置を押圧する部分が揺動時にずれたタイミングで現像装置に当接するものを組み合わせて使用すればよい。そのような押し付け部材としては、例えば、その押圧部分が揺動する過程において実際に現像装置に当接して押圧するタイミングがその揺動する角度によって他の押し付け部材とずれるような形状となるように構成したものや、その押し付け部材の駆動モータからの動力に基づく揺動の開始タイミング自体がずれるように構成したものが挙げられる。このように構成した場合には、比較的簡易で安価な手段で押し付け部材の押圧タイミングのずれを実現できるようになる。
【0010】
また上記押圧のタイミングをずらすための他の手段としては、押し付け部材として、その現像装置を押圧する部分が、弾性付勢部材により突出する方向に付勢されるとともに出没方向に変位可能に支持された押し付け突起を設け、その押し付け突起が押し付け部材の揺動に伴い現像装置に当接して弾性付勢部材が弾性変形しながら没する際の当該弾性付勢部材による反力により現像装置を押圧する構造からなり、かつ、その弾性付勢部材の付勢力を異ならせて押し付け突起が現像装置を実質的に押圧するタイミングをずらしたものを組み合わせて使用すればよい。弾性付勢部材は、通常コイルばね(スプリング)が好ましいが、板ばね、弾性に富むゴム等であってもよい。この場合、付勢力(ばね圧など)が小さい弾性付勢部材を使用することにより、その付勢部材により付勢される押し付け突起による現像装置を押圧するタイミングを遅くすることが可能となる。反対に付勢力が大きい弾性付勢部材を使用することにより、その付勢部材により付勢される押し付け突起による押圧タイミングを早くすることが可能となる。このような押し付け部材を採用した場合には、押し付け突起が弾性付勢部材の弾性変形時に発生する反力により突出する方向に付勢されることで現像装置を押圧して現像位置に変位させることとなり、その押し付け突起の現像装置を実際に押圧するタイミングが弾性付勢部材の付勢力の大小に応じてずれることになる。
【0011】
上記変位機構については、複数の押し付け部材を揺動用の連結部材で連結し、その連結部材を駆動モータの動力を利用して所定の方向に変位させる機構として構成するとよい。このように構成した場合には、複数の押し付け部材を簡易な構成で連動させることができる。また、1つの現像装置の長手方向の一端部側(装置のフロント側)および他端部側(装置のリア側)に対して2つの押し付け部材を設置する場合には、複数の現像装置の一端部側にそれぞれ設置する各押し付け部材どうしとその他端部側にそれぞれ設置する各押し付け部材どうしを各揺動用連結部材で連結すればよい。
【0012】
上記押し付け部材による現像装置の押圧タイミングのずれについては、各像担持体への静電潜像の書き込みタイミングの順に相応して設定するとよい。このように構成することにより、その異なるタイミングで順次書き込まれる静電潜像をそれぞれ現像すべき各現像開始タイミングの順に相応させて所定の現像装置を現像位置に変位させることができるようになり、この結果、潜像書き込みから現像開始までのロスタイミングの発生を回避することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1および図2は本発明のカラープリンタの1例を示すものであり、図1はカラープリンタのフロント側から見たときの内部概要図、図2は図1の要部の構成図である。
【0014】
<プリンタ全体の構成>
このカラープリンタは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)及びシアン(C)の各色毎に作像エンジンを並列的に配置してなる所謂タンデム型のプリンタであり、単色の画像をプリントできるほか、かかる4色のトナー像からなるフルカラーの画像をプリントできるものである。
【0015】
そして、このプリンタは、その筐体1の内部空間に、作像エンジンを構成する感光ドラムユニット2、露光ユニット3および現像ユニット4をはじめ、画像転写ドラムユニット5、給紙ユニット6、定着ユニット7等が図1に示すような位置関係で配置されている。このうち筐体1は、支持枠、支持プレート、外装カバー等の構成部品を用いて例えば箱状に組み立ててなる立体構造物であるが、図1では特に外装カバー部分についてのみ図示し、それ以外の支持枠、支持プレート等の骨格部となる構成部品についての図示を省略している。図2中の実線矢印は各構成部品の回転方向を示している。
【0016】
感光ドラムユニット2は、矩形の枠状に組み立てられた支持フレーム10に、前記4色(Y,M,K,C)のトナー像が専用に形成される4つの感光ドラム11Y,11M,11K,11Cと、その各感光ドラム11(Y,M,K,C)の周面を所定の背景部電位に帯電させる帯電ロール12と、その各感光ドラム11の周面に残留付着するトナー等を一時的に保持するトナー仮保持用ブラシロール13とがいずれも回転可能に取り付けられて一体化されたものである。また、この感光ドラムユニット2は、後述するように画像転写ドラムユニット5に着脱自在に取り付けて一体化されるとともに、その一体化された状態で筐体1に着脱自在に装着されるようになっている。
【0017】
画像転写ドラムユニット5は、矩形の枠状に組み立てられた支持フレーム20に、感光ドラム11上のトナー像が転写される2つの第1中間転写ドラム21、22と、第1中間転写ドラム21、22上のトナー像が転写される1つの第2中間転写ドラム23と、その各中間転写ドラム21、22、23の各周面に残留付着するトナー等をそれぞれ一時的に保持するトナー仮保持用ブラシロール24と、その各中間転写ドラム21、22、23の各周面に残留付着するトナーを直接的に又はトナー仮保持用ブラシロール27に保持されたトナーを各ドラムの周面に戻した後に回収する回収ロール25とがいずれも回転可能に取り付けられて一体化されたものである。また、この転写ドラムユニット5は、スライドレール部材により支持されて筐体1に対し引出し形成で着脱自在に装着されるようになっている。
【0018】
画像転写ドラムユニット5は、前記感光ドラムユニット2と一体化された際に、その第1中間転写ドラム21が感光ドラム11Yと感光ドラム11Mに同時に接触して回転し、その第1転写ドラム22が感光ドラム11Kと感光ドラム11Cに同時に接触して回転する状態となる。一方、第2中間転写ドラム23は、その周面が第1中間転写ドラム21、22に同時に接触して回転するようになっているとともに、転写ドラムユニット5が筐体1に装着された際に筐体1側に設置された最終転写ロール50と当接するようになっている(図1、2参照)。
【0019】
また、第1中間転写ドラム21、22には、その両転写ドラムに各感光ドラム11上のトナー像を静電的にそれぞれ一次転写させるため、そのドラム本体の表面電位を所定の電位(例えば+250〜500V程度)に保つための第1転写バイアスが印加されるようになっている。同じく、第2中間転写ドラム23には、そのドラムに前記両転写ドラム21、22上のトナー像を静電的にそれぞれ二次転写させるため、そのドラム本体の表面電位を所定の電位(例えば+600〜1200V程度)に保持するための第2転写バイアスが印加されるようになっている。
【0020】
露光ユニット3は、感光ドラムユニット2の各感光ドラム11に静電潜像を書き込むためのものであり、そのユニット筐体の内部に不図示の半導体レーザ等の光源や、その光源から画情報に基づいて発せられるビーム光Bmを対応する感光ドラム11上に導いて走査露光するためのポリゴンミラー、反射鏡、各種レンズ等からなる光学系部品等が適宜配置されている。このような露光ユニット2は上記ビーム光Bmを現像ユニット4の隙間を通して各感光ドラム11上に走査露光し、これによりその各感光ドラム11に所定の表面電位からなる静電潜像をそれぞれ形成するようになっている。
【0021】
現像ユニット4は、筐体10の内部において感光ドラムユニット20の側近となる部位に配置されるユニットフレーム40と、そのフレーム40に感光ドラムユニット20の各感光ドラム11と対向するような状態で配置される4つの現像装置41とでその主要部が構成されている。各現像装置41はいずれも、所謂磁気ブラシ現像方式を採用するものであり、その装置内部にはトナーとキャリアを含む二成分現像剤が収容されており、2列の現像剤攪拌搬送路内で回転する攪拌搬送部材(例えばオーガー)43a,43bで攪拌搬送されるようになっている。また、各現像装置41は、感光ドラム11に所定の微小間隔を保って近接対向した位置で回転する現像ロール(内部にマグネットロールが配置されて回転する円筒スリーブ)42を備えており、前記現像剤が現像ロール42上に層厚規制部材44を通過して所定の高さに調整された磁気ブラシを形成し、現像ロール42の回転に伴って感光ドラム11を摺擦する。また、現像ロール42には、交流成分に直流成分を重畳した現像バイアス電圧が印加されており、これにより感光ドラム11の前記静電潜像(画像部)のみにトナーを静電的に付着させてトナー像の形成を行うようになっている。
【0022】
また、現像ユニット4においては、後述するように、その各現像装置41が感光ドラム11と近接対向する現像位置とその感光ドラム11から少し離れた退避(非現像)位置との間で変位するようにユニットフレーム40に対して変位可能に支持している。また、各現像装置41には、前記4色のトナーが収容されたトナーカートリッジ49(Y,M,K,C)(図1)から不図示のトナー補給搬送装置によりトナーが必要に応じて補給されるようになっている。
【0023】
給紙ユニット6は、複数枚の記録用紙Pを積み重ねて収容する給紙トレイ60と、この給紙トレイ60から記録用紙Pを1枚ずつ送り出す送出機構61等にて構成されている。この給紙ユニット6から送り出された記録用紙Pは、用紙搬送ロール対65、レジロール対66等を通して画像転写ドラムユニット5の第2中間転写ロール23と最終転写ロール50の間に所定のタイミンングで搬送供給される。図1中の1点鎖線は、記録用紙Pの用紙搬送路である。この用紙搬送路は、複数の用紙搬送ロール66、67、レジストロール68、用紙搬送ガイド(図示省略)等が適宜配置されて形成されている。
【0024】
定着ユニット40は、ユニットフレームと、加熱ランプが内蔵された加熱ロール71と、この加熱ロール71に圧接する加圧ロール72と、用紙排出ロール73とで主に構成されている。図中の1aは、定着後に筐体1内から排出される記録用紙Pを収容する傾斜曲面からなる排紙部である。
【0025】
<カラー画像のプリント動作>
このカラープリンタによるフルカラー画像のプリントは、概略、次のように行われる。
【0026】
まず、感光ドラムユニット2において4つの感光ドラム11が帯電ロール12により一様に帯電された後、その帯電された各感光ドラム11(Y,M,K,C)の表面に露光ユニット3からY,M,K,Cの各色に対応した各レーザビーム光Bmが別々に照射され、プリンタへの入力情報に応じた各色の静電潜像が形成される。次いで、その各感光ドラム11上の静電潜像は、現像ユニット4の各色の現像装置14によってそれぞれ現像され、Y,M,K,Cの各色のトナー像として可視化される。
【0027】
続いて、各感光ドラム11上に形成された各色のトナー像は、第1中間転写ドラム21、22上に静電的に一次転写される。すなわち、感光ドラム11Y,11Mに形成されたイエローおよびマゼンタのトナー像はマゼンタ、イエローの順で第1中間転写ドラム21上に、感光ドラム11K、11Cに形成されたブラックおよびシアンのトナー像はシアン、ブラックの順で第1中間転写ドラム22上にそれぞれ重ね合わせられるように順次転写される。これにより、第1中間転写ドラム21上にはマゼンタのトナー像とイエローのトナー像とからなる多重トナー像が形成され、一方、第1中間転写ドラム22上にはシアンのトナー像とブラックのトナー像とからなる多重トナー像が形成される。
【0028】
続いて、第1中間転写ドラム21、22上にそれぞれ形成された各多重トナー像は、二次中間転写ドラム23上に静電的に二次転写される。これにより、二次中間転写ドラム23上には、第1中間転写ドラム21上のトナー像(下層側からM,Y)と第1中間転写ドラム22上のトナー像(下層側からC,K)とがこの順にそれぞれ転写されて4色からなる(下層側からY,M,K,Cの順で重ね合わせられた)多重トナー像が形成される。次いで、この4色からなる多重トナー像は、第2中間転写ドラム23の回転に伴って最終転写ロール50と圧接する最終転写部にむけて搬送される。
【0029】
このようなトナー像の形成に合わせて上記最終転写部にむけて給紙ユニット6から所定のタイミングで記録用紙Pが供給される。すなわち、収容トレイ31に収容された記録用紙Pが、用紙送出装置32により1枚だけ用紙搬送路に送り出されてレジロール36で一旦停止させられた後に、そのレジロール36により所定のタイミングで最終転写部に送り込まれる。これにより、二次中間転写ドラム23上の4色(Y,M,K,C)のトナー像は、この二次中間転写ドラム23と最終転写ロール24の圧接部である最終転写部に送り込まれる記録用紙Pに加圧された状態で静電的に一括して転写される。
【0030】
次いで、この4色のトナー像が転写された記録用紙Pは、定着ユニット7に送られ、その定着ユニットの加熱ロール71と加圧ロール72の間の定着ニップ部を通過することにより加熱加圧されて定着処理された後、排紙部1aに排出される。以上のような一連の画像形成プロセスが実行されることにより、1枚の記録用紙P上にフルカラー画像が形成される。
【0031】
<現像ユニットの変位機構等に関する構成>
図3は、前記現像ユニット4の斜視図である。図3等における矢印X1およびX2の方向はプリンタのフロント側およびリア側を示し、矢印Y1,Y2はプリンタの上方向および下方向を示し、矢印Z1,Z2はプリンタのフロント側から見て左方向(現像位置側)および右方向(退避位置側)を示す。
【0032】
現像ユニット4の前記4色(Y,M,K,C)に対応した現像装置41(Y,M,K,C)は、現像装置41の長手方向(現像ロール42の軸方向であり、図中の矢印X1およびX2の方向)の一端部側(フロント側)と他端部側(リア側)に対向するように筐体1の内部で立設された2つの支持フレーム40A,40Bの間に、上下方向Y1,Y2方向に並べられた状態であって、感光ドラム11に接近した現像位置とその感光ドラム11から離れた退避位置との間で変位可能に取り付けられている。
【0033】
すなわち、各現像装置41は、その現像装置を保持する保持フレーム45であってその長手方向の両端部にそれぞれ突出形成された支持ピン46を、支持フレーム40等に連結されている変位保持部47に矢印Z2の方向にそって開設された2つのガイド長孔48にスライド可能に差し込んで装着することで、矢印Z1,Z2方向に変位可能に支持されている。また、現像装置41は、変位保持部47において現像位置から退避位置の方向(矢印Z2方向)にむけて不図示のバネにより常に付勢力Fでもって付勢されている。
【0034】
また、この現像ユニット4には、4つの現像装置41を現像位置および退避位置の間で変位させるための変位機構8が装備されている。
【0035】
変位機構8は、図3や図4に示すように、揺動して各現像装置41の両端部を現像位置側にむけてそれぞれ押圧するほぼ逆三角形状からなる複数の押し付け揺動体80と、この複数の押し付け揺動体80を一斉に揺動させるために上下方向Y1,Y2に所定の範囲内で往復動するほぼL字形状からなる2つの連結部材(リンク)83A,83Bと、この2つのリンク83A,83Bをそれぞれ上下方向Y1,Y2に上下動させる2つの偏心カム84A,84Bと、この偏心カム84A,84Bが固定されて回転させられるカム軸85と、このカム軸85を所定の角度だけ矢印J1,J2方向に回転させるため筐体1側に固定設置される駆動モータ86とでその主要部が構成されている。駆動モータ86は、減速ギヤ列機構などとともに駆動源ボックス87内に収容されており、筐体1の所定の部位に固定配置されている。図3において符号88はカム軸85に所定の位置条件下で固定された扇形状の被検出板、89は被検出板88の有無について光学的に検出するセンサを示す。
【0036】
押し付け揺動体80は、図3〜図5に示すように、逆三角形状の最下部80aが支持フレーム40の支軸40eによって揺動可能に取り付けられている。また、その現像装置41とは反対側に位置する揺動アーム端部80bに突出形成されたピン80cがリンク83の矢印Z1,Z2方向にそって開設されたガイド長孔83aにスライド可能に挿入されている。これにより、押し付け揺動体80は、リンク83が上下方向Y1,Y2に変位すると、その支軸40eを中心にして所定の角度範囲だけ矢印M1,N2方向に同様に揺動するようになっている。
【0037】
また、押し付け揺動体80は、現像装置41側に位置する押し付けアーム端部80eの上面部に一端が開口するスライド溝31が矢印Z1,Z2方向に沿うように形成されており、そのスライド溝31内に先端部91aが押し付けアーム端部80eから突出し得る形状の押し付け突起91が変位可能に装着されている。押し付け突起91は、その後端部と前記スライド溝31の閉口した端部との間にコイルばね32が少し圧縮変形した状態で介在するように取り付けられており、これにより常にその先端部91aが押し付けアーム端部80eから突出する方向(Z1)に付勢されている。なお、押し付け突起91は、そのスライド方向の両側に突出形成された突起91が揺動体の押し付け端部80eにL字状に形成されたガイド孔33に案内されてガイド終端部33aに係止されて静止している。
【0038】
このような変位機構8によれば、現像装置41は以下のようにしてその退避位置および現像位置にそれぞれ変位し得るようになっている。
【0039】
まず、図6bに示すように、変位機構8のリンク83を偏心カム84の小径部分で支持して最下位に位置させたときは、押し付け揺動体80が支軸40eを中心にして矢印M2方向に最大限揺動した状態となり、その押圧アーム端部80e(実際には押し付け突起91)が現像装置41の保持フレーム45の垂直面部から離間した状態(又は当接しているが押圧していない状態)になる。これにより、現像装置41は、押し付け揺動体80によって現像位置の方向(矢印Z1方向)に押圧されない状態(開放状態)に置かれるため、前記した変位保持部47における矢印Z2方向への付勢力Fにより、変位保持部47のガイド長孔48に案内されて矢印Z2方向に変位する。
【0040】
この結果、現像装置41は、最終的にその現像ロール42が感光ドラム11から離れた退避位置に位置することになる(図6b)。この退避位置は変位保持部47のガイド長孔48の端部位置によって規定される。また現像装置41がこのような退避位置にあるのは、例えば非現像時になったときなどである。
【0041】
一方、図6aに示すように、変位機構8のリンク83を偏心カム84の大径部分で支持して最上位に位置させたときは、押し付け揺動体80が支軸40eを中心にして矢印M1方向に最大限揺動した状態となり、その押圧アーム端部80e(実際には押し付け突起91)が現像装置41の保持フレーム45の垂直面部を矢印Z1方向に押圧することになる。これにより、現像装置41は、押し付け揺動体80によって現像位置の方向(矢印Z1方向)に押圧された状態に置かれるため、その押圧力により変位保持部47のガイド長孔48に案内されて矢印Z1方向に変位する。
【0042】
この結果、現像装置41は、最終的にその現像ロール42が感光ドラム11と所定の微小距離dをあけて接近する現像位置に位置することになる(図6a)。この現像位置は、例えば、現像ロール42の両端部に取り付けられて感光ドラム11の両端部に当接するトラッキングロールによって規定される。また現像装置41がこのような現像位置にあるのは、現像時になるときであることはいうまでもない。
【0043】
そして、この変位機構8による現像装置41の退避位置から現像位置への変位は、次のようにして行われる。
【0044】
まず、駆動モータ86がリンク83を上昇させる方向Y1に所定量だけ回転する。この駆動モータ86による回転動力は、減速ギヤ列機構等を介してカム軸85に伝達され、これによりカム軸85が矢印J2方向に所定の角度だけ回転する。この際、カム軸85の回転状態は、そのカム軸85の端部に取り付けられた前記した被検出板88の位置をセンサ89で検知することで把握されている。カム軸85の回転によりフロント側およびリア側の偏心カム84a,84bが同じ角度だけ矢印J2方向に回転する。これにより、そのカム84の各リンク83の下辺部と接する部位が小径部分から大径部分に徐々に移行することにより、フロント側およびリア側のリンク83a,83bが矢印Y1方向に上昇移動する。この各リンク83a,83bの上昇移動に連動し、これらリングに連結された各押し付け揺動体80が支軸40eを中心にして矢印M1方向に揺動する。すなわち、押し付け揺動体80の揺動アーム端部80cのピン83cがリンク83のガイド長孔83aに支持されて上昇することにより、揺動体80が矢印M1方向に揺動することになる。
【0045】
押し付け揺動体80の矢印M1方向への揺動により、その押し付けアーム端部80eが現像装置41の背面側にある保持フレーム45の垂直面部に当接し、その当接した状態を保ちつつ更に揺動することで現像装置41を現像位置側に相当する矢印Z1方向に前記付勢力Fに抗して押圧する。この際、押し付け揺動体80では、その押し付けアーム端部80eから突出している押し付け突起91が現像装置41に当接して揺動して押圧することとなる。しかも、この押し付け突起91は、その当接後に揺動する段階において、コイルばね32が収縮変形することで押し付けアーム端部80eのスライド溝31内に没するように移動する挙動をとるが、そのコイルばね32の収縮変形に伴い発生する反力が現像装置41を押圧する際の付勢力Fと同等または上回る関係になった時点から、スライド溝31内で不動のものとなり、現像装置41を押圧するように機能することなる。
【0046】
最後に、リンク83の下辺部が例えば支持フレーム40に形成された上限規制突起40gに当接することにより、リンク83の上昇移動も停止し、押し付け揺動体80の揺動も(押し付け突起91がほぼ水平状態に段階で)停止して現像装置41の押圧が終了する。この結果、現像装置41が押し付け揺動体80に押圧された状態で現像位置に位置することとなる(図6a)。
【0047】
反対に、この変位機構8による現像装置41の現像位置から退避位置への変位は、次のようにして行われる。
【0048】
すなわち、駆動モータ86がリンク83を下降させる方向Y2に所定量だけ回転する。この駆動モータ86の回転により、カム軸85が矢印J1方向に所定の角度だけ回転し、これに併せて偏心カム84a,84bも同じ角度だけ矢印J1方向に回転する。これにより、その各カム84の各リンク83の下辺部と接する部位が大径部分から小径部分に徐々に移行することにより、リンク83a,83bが矢印Y2方向に下降移動する。この各リンク83a,83bの下降移動に連動し、これらリングに連結された各押し付け揺動体80が支軸40eを中心にして矢印M2方向に揺動する。
【0049】
この押し付け揺動体80の矢印M2方向への揺動により、その押し付けアーム端部80e(厳密には押し付け突起91)が現像装置41の背面側にある保持フレーム45の垂直面部から離れる方向に変位し始める。これにより、押し付け揺動体80による現像装置41の矢印Z1方向への押圧が弱まる一方で、現像装置41が前記付勢力Fにより退避位置側の方向である矢印Z2方向に付勢されるようになる。最後に、押し付け揺動体80が現像装置41と離れた状態になると、現像装置41は押し付け揺動体80による押圧状態から完全に開放されて退避位置に位置することとなる(図6b)。
【0050】
ちなみに、この現像ユニット4では、各現像装置41の駆動伝達機構が、図7に示すように、支持フレーム40側に設けられる現像装置駆動用のモータからの回転動力が伝達される駆動伝達ギヤ51に対し、現像装置41側に設けられた被伝達ギヤ52が現像装置41の現像位置と退避位置間での変位時にも常に噛み合った状態にある構成になっている。駆動伝達ギヤ51は大径ギヤ51aと小径ギヤ51bの2段ギヤになっている。図中の符号53は現像ロール42用の被伝達ギヤ、54、55は現像剤攪拌搬送部材43a,43b用の被伝達ギヤである。また、図中の実線矢印は各ギヤの現像時における回転方向を示している。
【0051】
このような駆動伝達機構を採用している場合は、現像装置41を現像位置から退避位置に変位させる際に、変位機構8の押し付け揺動体80の押圧を開放しても、その駆動伝達機構における駆動伝達ギヤ51と被伝達ギヤ52との噛み合いが矢印Z2方向への移動の妨げとなり、この結果、前記付勢力Fの作用だけでは現像装置41が退避位置側に円滑に変位しないことがある。
【0052】
このため、この現像ユニット4においては、現像装置の駆動用モータとして正反転可能なものを使用し、その駆動用モータを現像時には正転回転させる一方で、現像装置41を現像位置から退避位置に変位させる際には図中の点線矢印で示すように逆回転させるようにしている。これにより、駆動伝達ギヤ51が点線矢印で示すように逆回転すると、そのギヤ51と噛み合っている現像装置41の被駆動ギヤ52があたかも矢印Z2側に移動させられるような付勢力が発生する。この結果、現像装置41が退避位置側にスムーズに変位するようになる。
【0053】
ところで、上記変位機構8により現像装置41を退避位置から現像位置に変位させる際には、4つの現像装置41の背面側におけるフロント側およびリア側の部位となる計8箇所を押し付け揺動体80を揺動させて押圧しなければならないため、大きな駆動力が必要となる。このため、駆動モータ86として、トルク性能が低いものを使用すると、4つの現像装置41を付勢力Fに抗して円滑にすばやく現像位置に変位させることが困難となってしまう。
【0054】
そこで、この変位機構8では、その複数の押し付け揺動体80(厳密には押し付け突起91)により各現像装置41を押圧するタイミングを4つの現像装置41(Y,M,K,C)に対してマゼンタ、イエロー、シアンおよびブラックの順でずらすようにするため、かかる複数の押し付け揺動体80として、その押し付けアーム端部80eが揺動角度に応じて少しずつずれたタイミングで当接して押圧するものを組み合わせて使用している。
【0055】
すなわち、図8に示すように、各現像装置41(Y,M,K,C)のフロント側およびリア側に対状態で配置する押し付け揺動体80として、リンク53が矢印Y1方向に上昇移動した際、いずれの押し付け揺動体80も同時に揺動し始めるが、その押し付けアーム端部80eが各現像装置41の背面部(保持フレームの垂直面35)に当接して押圧するタイミングがマゼンタ、イエロー、シアンおよびブラックの順となるように、その各アーム端部80eの揺動方向M1,M2に対する形状(位置)を少しずつ変更して形成したタイプの押し付け揺動体80(Y,M,K,C)を使用している。
【0056】
この結果、変位機構8により4つの現像装置41(Y,M,K,C)を退避位置から現像位置に変位させる際、1つの駆動モータ88の動力によってリンク83が上昇移動して各押し付け揺動体80が一斉に揺動し始めても、その各押し付けアーム端部80aが各現像装置41の背面部に当接して押圧するタイミングが、マゼンタ、イエロー、シアンおよびブラックの順に少しずつずれるようになる。このようにして、そのずれる分だけ4つの現像装置41(Y,M,K,C)を一度に押圧する場合に比べると、その押圧時における負荷が分散されて(ピーク値が)低減する。
【0057】
なお、上記押し付け揺動体80の押圧タイミングのずらす順番については、露光ユニット3により静電潜像を各感光ドラム11に書き込むタイミング(露光開始タイミング)の順番、即ち図9に示すような「マゼンタ、イエロー、シアンおよびブラックの順」に合わせている。静電潜像の書き込みタイミングの順番が上記のような順番になるのは、その露光地点からトナー像の用紙への最終転写地点までの経路長が前記4色(Y,M,K,C)の間で異なり、その経路長の長いものから先に書き始める必要があるためである。このような押圧タイミングずれ順の押し付け揺動体80を組み合わせて使用することにより、静電潜像の書き込み順に相応して当該潜像の色に対応した現像装置41が現像位置に次々と変位することになるため、潜像書き込みからタイムロスのない現像が実行される。
【0058】
次に、このような変位機構8を有する現像ユニット4を用いて以下の比較試験1を行った。
【0059】
試験1は、4つの現像装置41(Y,M,K,C)に対する押し付け揺動体80として下記表1に示すように押圧タイミングの異なるタイプのものを不使用または適宜使用した場合、それら現像装置を退避位置から現像位置に変位させる際に駆動モータ86にかかる負荷トルク(4つの現像装置を変位させるときのもの)を測定した。負荷トルクの測定は、電流プローブを用いてモータ駆動時の電流値を測定してトルクを算出することで行った。結果を表1に示す。表中の「押し付け揺動体のタイプ数」は、全4つの揺動体のうち押圧タイミングが他のものと異なるタイプをいくつ使用しているかを示すものである。例えば、そのタイプ数が「1種類」とは4つの揺動体として押圧タイミングがすべて同じ揺動体を使用する場合を示し、また、「2種類」とは押圧タイミングが異なる2種類のタイプの揺動体を使用する場合を示す。
なお、この試験1で使用した各押し付け揺動体の押圧タイミングのずれについては、2種類の場合には約0.6秒、3種類の場合には約0.4秒と0.8秒、4種類の場合には約0.4秒と0.8秒と1.2秒のずれが発生するような条件に設定している。
【0060】
【表1】
Figure 0004265154
【0061】
表1の結果から、押し付け揺動体として押圧タイミングが互いにずれるものを組み合わせて使用するほど、負荷トルクが低減されることがわかる。なお、押圧タイミングが他のものとずれる揺動体を使用する配置位置(現像装置41の位置)などについては任意であり、いずれの位置に配置して使用した場合であってもほぼ同様の結果が得られることが確認されている。また、このような変位機構8により現像位置に変位させた4つの現像装置41による現像結果について確認したところ、いずれの現像装置41による現像も濃度むら、濃度低下等の発生は認められず良好なものであった。
【0062】
この他、上記変位機構8では、その複数の押し付け揺動体80(厳密には押し付け突起91)により各現像装置41を押圧するタイミングを4つの現像装置41(Y,M,K,C)に対してマゼンタ、イエロー、シアンおよびブラックの順でずらすようにするため、かかる複数の押し付け揺動体80として、その押し付け突起91におけるコイルばね32のバネ圧を異ならせて押し付け突起91による実際の押圧タイミングが上記順番でずれるように構成したものを組み合わせて使用することができる。
【0063】
すなわち、図10に示すように、各現像装置41(Y,M,K,C)のフロント側およびリア側に対状態で配置する押し付け揺動体80として、リンク53が矢印Y1方向に上昇移動した際、いずれの押し付け揺動体80も同時に揺動し始めるが、押し付け突起91が各現像装置41の背面部に当接して実際に各現像装置41を押圧するタイミングがマゼンタ、イエロー、シアンおよびブラックの順となるように、その押し付け突起91を付勢するコイルばね32のバネ圧を少しずつ変更したもの(バネ圧の大小関係は32a>32b>32c>32dの通りである)を適用した押し付け揺動体80(Y,M,K,C)を使用している。
【0064】
この結果、変位機構8により4つの現像装置41(Y,M,K,C)を退避位置から現像位置に変位させる際、1つの駆動モータ88の動力によってリンク53が上昇移動して各押し付け揺動体80が一斉に揺動し始めても、その各押し付け突起91が各現像装置41の背面部に当接して実質的に押圧するタイミングが、コイルばね32のバネ圧の大きい順から開始されることからマゼンタ、イエロー、シアンおよびブラックの順に少しずつずれる。この結果、そのずれる分だけ4つの現像装置41(Y,M,K,C)を一度に押圧する場合に比べると、その押圧時における負荷が分散されて(そのピーク値が)低減する。
【0065】
次に、このような変位機構8を有する現像ユニット4を用いて以下の比較試験2を行った。
【0066】
試験2は、4つの現像装置41(Y,M,K,C)に対する押し付け揺動体80として下記表2に示すようなバネ圧および実質的な押圧時間(コイルばね32bを基準に測定したもの)からなるコイルばね32(a,b,c,d)を適宜選択して適用したタイプのものを組み合わせて使用した場合、それら現像装置を退避位置から現像位置に変位させる際に駆動モータ86にかかる負荷トルクを試験1の場合と同様にして測定した。バネ圧についてはバネ線径や巻数の変更により調整している。また、表2中におけるバネ圧はバネの長さLがL=19mmのときの測定値である。結果を表3に示す。表3中の実施例4、5におけるコイルばねのタイプは適宜選定した。
【0067】
【表2】
Figure 0004265154
【0068】
【表3】
Figure 0004265154
【0069】
表3の結果から、押し付け揺動体としてコイルばね32のバネ圧が異なって実質的な押圧タイミングが互いにずれるものを組み合わせて使用するほど、負荷トルクが低減されることがわかる。なお、バネ圧が異なるコイルばねの適用位置(そのコイルばねを取り付ける相手となる押し付け揺動体の位置)などについては任意であり、いずれの位置に適用した場合であってもほぼ同様の結果が得られることが確認されている。また、このような変位機構8により現像位置に変位させた4つの現像装置41による現像結果についても確認したところ、いずれの現像装置41による現像も濃度むら、濃度低下等の発生は認められず良好なものであった。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成装置によれば、低トルクの駆動モータを使用した場合であっても、大掛かりな動力増幅機構などを用いることなく、1つの駆動モータを使用して複数の現像装置を一括して付勢力に抗しながら現像位置側に変位させる変位機構を円滑に駆動させることが可能となる。また、このような現像位置への変位を行った際には、いずれの現像装置も等しく現像位置に変位させることができ、これにより濃度むら、濃度低下等のない良好な画像を形成することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係るカラープリンタの全体構成を示す概要図。
【図2】 図1の要部を拡大した構成図。
【図3】 現像ユニットを示す概略斜視図。
【図4】 現像ユニットにおける現像装置の変位機構の要部を示す概略斜視図。
【図5】 (a)は変位機構に使用される押し込み揺動体の正面図、(b)はその揺動体の上面図。
【図6】 (a)は現像装置が変位機構により現像位置に変位しているときの状態を示す要部断面説明図、(b)は現像装置が変位機構により退避位置に変位しているときの状態を示す要部説明図。
【図7】 (a)は現像装置の駆動系の構成を示す要部斜視図、(b)はその駆動系のギヤとその動作状態を示す説明図。
【図8】 一部の形状が異なる押し付け揺動板等を組み合わせて使用して行った試験1の内容を示す説明図。
【図9】 静電潜像の書き込みタイミングを示すタイミングチャート。
【図10】 コイルばねが異なる押し付け揺動板等を組み合わせて使用して行った試験2の内容を示す説明図。
【符号の説明】
8…変位機構、11…感光ドラム(像担持体)、32…コイルばね(弾性付勢部材)、41…現像装置、80…押し付け揺動体(押し付け部材)、86…駆動モータ、91…押し付け突起、F…付勢力。

Claims (4)

  1. 静電潜像が形成される複数の像担持体と、この各像担持体の静電潜像をトナーにより現像してトナー像にする複数の現像装置と、この複数の現像装置を前記像担持体に接近した現像位置とその像担持体から離した退避位置との間で、その現像位置側から退避位置側に現像装置を付勢する付勢力に抗し一括して変位させる変位機構と、この変位機構を駆動させるための動力を供給する1つの駆動モータとを有する画像形成装置において、
    前記変位機構は、前記退避位置から現像位置への変位を、前記駆動モータの動力に基づき支軸を中心に揺動する複数の押し付け部材によって前記複数の現像装置を押圧することで行う機構であって、その押し付け部材による押圧のタイミングを複数の現像装置のうち少なくとも1つについて他の現像装置とずらしており
    前記押し付け部材として、その現像装置を押圧する部分が、弾性付勢部材により突出する方向に付勢されるとともに出没方向に変位可能に支持された押し付け突起を設け、その押し付け突起が押し付け部材の揺動に伴い現像装置に当接して弾性付勢部材が弾性変形しながら没する際の当該弾性付勢部材による反力により現像装置を押圧する構造からなり、かつ、その弾性付勢部材の付勢力を異ならせて押し付け突起が現像装置を実質的に押圧するタイミングをずらしたものを組み合わせて使用することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記複数の押し付け部材として、その現像装置を押圧する部分が揺動時にずれたタイミングで現像装置に当接するものを組み合わせて使用する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記変位機構が、前記複数の押し付け部材を揺動用の連結部材で連結し、その連結部材を前記駆動モータの動力を利用して所定の方向に変位させる機構である請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記押し付け部材による現像装置の押圧タイミングのずれが、前記各像担持体への静電潜像の書き込みタイミングの順に相応して設定されている請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
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