JP4269438B2 - 印字装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、種類や様式、また取り扱いによって印字開始位置が変化する帳票を扱う印字装置に関し、帳票を搬送基準位置にセットした後、そこから所定量搬送して印字開始位置に位置付けて印字を行う印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の帳票としては、金融機関で用いられている通帳や各種帳票がある。そこで、これら帳票への印字方法を図を使って説明する。図9は、印字装置を上面から見た図であり、帳票挿入口と印字部の周辺を示している。この印字装置の場合、オペレータが帳票11を印字装置102にセットし、図示せぬ開始キーを押すことによって印字装置102が帳票11を取り込み、印字を開始する。ここで、従来の印字装置102では位置合せマーク1を設け、この位置合せマーク1に帳票11の左端面に印刷された基準マーク111,112を合わせ、予め設定された一定距離だけ搬送して印字を行う。この場合、帳票の種類によって、基準マークは1個所、2個所、と個数が異なり、また種々の位置に印字されていた。
【0003】
図7に帳票11の一例を示す。この帳票には、帳票を特定する口座番号を記載する欄の他、入金年月日、支店コード、入金金額、満期日を記載する欄、さらに別の行に出金年月日、支店コード、出金金額を記載する欄が設けられているおり、所定の欄が選択されて印字される。また、印字開始位置と対応して2つの基準マーク111,112が予め印刷されている。入金の際には位置合せマーク1に基準マーク111を合わせ、出金の際には位置合せマーク1に基準マーク112を合わせる。図7は入金に必要な印字を終えたときの帳票を示す。110はバーコードであり、入金時に口座番号等、この帳票11が特定される情報が印字される。
【0004】
入金の場合、オペレータは番号や金額等を図示せぬキーボードから入力し、印字装置102の位置合せマーク1に基準マーク111を合わせ、図示せぬ「開始」キーを押す。これにより、帳票が一定量搬送されて所定の位置に入金年月日や金額、バーコード等が印字される。出金の場合、オペレータは番号等の必要な項目を入力し、印字装置102の位置合せマーク1に基準マーク112を合わせ、図示せぬ「開始」キーを押す。これにより、印字装置102により所定の位置に出金年月日や出金金額などが印字される。
【0005】
帳票の種類は様々であり、また基準マークの位置も一定ではないため、大きな帳票の下方に印字する場合もある。このような場合、帳票を装置の奥まで挿入して位置合わせマークと基準マークを合わせるため、フィードローラを開いて帳票の位置合わせが終わってからフィードローラをクランプし、吸入するようにしている。
【0006】
また、最近では印字を行う前に帳票に印刷、印字されているバーコードや文字等を読み取る場合もあるが、その場合、イメージリーダ9よりも挿入された帳票が奥に入らないようにするため、帳票の挿入時にイメージリーダ9よりも手前のフィードローラ3cをクランプする。位置合せをした後で図示せぬ「開始」キーが押されると、印字装置102はフィードローラ3a、3b、3d、3eをクランプして帳票を吸入し、必要なバーコードや文字等を読み取った後所定の位置まで搬送し、印字を行なう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の印字装置102では、図8で示される帳票12のような長い帳票の下側、例えば基準マーク129の行に印字するためには基準マーク129と位置合わせマーク1を合わせる。このとき、フィードローラ3cがクランプされていると、フィードローラ3cと位置合わせマーク1との距離が帳票12の先端と基準マーク129との距離よりも短いと長さが不足し、帳票12をセットすることが出来ない。これを解決するためには搬送路を長くしてフィードローラ3cと位置合せマーク1の距離を長くすれば良いが、装置が大型化するという問題があった。また、フィードローラ3cを開放している場合は長い帳票12でも位置合せ可能であるが、イメージリーダ9が帳票の読み取り位置を検出出来ず、用紙を一度排出させてから再び取り込む必要があり、時間がかかるという問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決するために、帳票挿入口に位置合せマークが設けられており、帳票を帳票挿入口に挿入して帳票上の基準マークを前記位置合せマークに合わせた後に、前記帳票を所定量搬送して印字を行う印字装置において、前記位置合せマークは、第1の位置合せマークと、第1の位置合せマークの上流側に配設された第2の位置合せマークとを備え、かつ第1の位置合せマークの下流側に配設された、前記帳票の位置検出手段とを設け、最初に第1の位置合せマークに前記基準マークを合わせてセットされた前記帳票が、前記位置検出手段で検知しない場合は、その位置から搬送を開始し、検知した場合は、第2の位置合せマークに前記基準マークを合せてセットされた位置から搬送を開始するようにしたものである。
【0009】
上述のように印字装置101を構成したので長い帳票の下方に印字する場合においても位置合せマークと帳票上の基準マークを合わせることができる。それにより、印字装置の奥行を短くすることが出来る。また、帳票上の文字やバーコードを読み取る場合においても、用紙を一度排出してから再度取り込んで帳票を読み取る必要が無くなり、処理時間が少なく済むようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1はこの発明を適用した印字装置101の平面図であり、図2は印字装置101の左側面図である。1、2はオペレータが帳票の印字開始位置を合わせる位置合せマークであり、帳票を合わせる位置に応じて位置合わせマーク1又は位置合わせマーク2が用いられる。3a、3b、3c、3d、3eは帳票を上下から挟持し搬送するフィードローラで、帳票の搬送方向にわたって左右に複数設けられており(図1参照)、また、帳票を挟んで上下に一対設けられている(図2参照)。4は帳票に印字を行うインパクト方式のヘッドである。5は帳票の位置を検出するための用紙検知センサである。
【0011】
7は帳票の上方に設けられたガイドであり、このガイド7の上側にフィードローラ3a、3b、3c、3d、3eが回転自在に支持されている(図2参照)。また、ガイド7の上側のフィードローラ3a、3b、3c、3d、3eはそれぞれ図示せぬクランプマグネットにより上下し、上側のフィードローラ3a、3b、3c、3d、3eを下げることにより上下のフィードローラ3a、3b、3c、3d、3eにより帳票を挟み込み、帳票に圧力をかけ搬送する。6は帳票を印字装置101へセットするためのステージであり、8は媒体が通過する搬送路を示す。9はイメージリーダであり、帳票に記載されたバーコードや文字を読み取る。
【0012】
図3は印字装置101のハードウェアブロック図である。31はCPUであり、32はCPUが行う処理のプログラムデータが記憶されたROMであり、33は前記CPUが処理を行うときに使用する各種メモリエリアで構成されたRAMであり、 34はホストコンピュータと交信を行うときに使用する通信インタフェース部(I/F)であり、35は印字ヘッド4を制御する印字コントローラであり、36はキーボード38を制御するキーボードコントローラである。37は後述の搬送制御を行なう搬送コントローラであり、312はイメージリーダ9を制御するためのイメージリーダコントローラであり、それぞれシステムバス311に接続されている。 RAM33には位置合せマーク1から印字ヘッド4までの距離L1、位置合せマーク2から印字ヘッド4までの距離L2、搬送モータ39を1パルス分駆動時の搬送距離、位置合わせマーク1、2のどちらを使用するかを記憶するための変数Aやイメージリーダ9で読み取ったイメージ等が記憶される。
【0013】
搬送コントローラ37は、CPU31の指示によりフィードローラ3a、3b、3c、3d、3eを駆動する搬送モータ39や、フィードローラ3a、3b、3c、3d、3eをそれぞれ上下させるクランプマグネット310a、310b、310c、310d、310eを制御する。また、帳票の位置を検知する帳票検知センサ5の状態を読み取り、CPU31に通知する。
【0014】
入金や出金の場合、オペレータは入金の場合は番号や入金金額等をキーボード38から入力し、また出金の場合は番号をキーボード38から入力して、印字装置101の位置合せマーク1または位置合せマーク2に帳票の基準マーク111あるいは112を合わせる。帳票の大きさや印字位置によって位置合せマーク1と位置合せマーク2のどちらを用いるかを図示せぬ画面で指示される。オペレータはキーボード38の「開始」キーを押す。印字装置101は、所定の位置に入金年月日や出金年月日、金額など処理に合わせて印字する。なお、口座番号等が帳票にバーコードで印刷されている場合は、キーボード38から番号を入力せずに「開始」キーを押す。印字装置101は帳票を吸入した後、イメージリーダ9によりバーコードを読取り、口座番号として図示せぬ画面に表示する。
【0015】
図4はステージ6にセットされた帳票11を印字位置まで搬送する制御方法を示すフローチャートである。以下このフローチャートに従って吸入の動作を説明する。上位装置から吸入を指示されるとまずクランプマグネット310cを作動させてフィードローラ3cを下げる(ST1)。次にオペレータは図5のようにステージ6の上に帳票11を置き、位置合せマーク1に基準マーク111を合わせる。このとき、用紙検知センサ5で帳票11は検知されないので(ST2)、画面には「位置合せマーク1に合わせる」と表示されている(ST11)。また、変数Aには「位置合わせマーク1を使用」することを意味する値1が記憶される。(ST12)。そして、キーボード38からの「開始」キー入力を待つ(ST5)。
【0016】
「開始」キー入力が行われると、変数Aの状態がチェックされ(ST6)、この場合は変数Aの値は1であることから、ST13方向へ処理は進められる。ST13では、図示せぬクランプマグネット310を作動させてガイド7の上側のフィードローラ3a、3b、3d、3eを下げ、これにより帳票11をクランプする(ST13)。そして、搬送モータ39を1パルス駆動する(ST14)。次に、イメージリーダ9から1ライン分のイメージを読取り、RAM33に格納する(ST15)。次に帳票11を距離L1搬送したかを判定する(ST16)。この判定は、距離L1と搬送モータ39の1パルス分の搬送距離から距離L1搬送するのに必要なパルス数を求め、このパルス数と実際に搬送モータ39に印加したパルス数を比較することにより行う。
【0017】
ステップST14の判定結果がNoの場合は、再びステップST14に戻って更に搬送モータ39を駆動する。搬送モータ39を駆動して行くと、やがて帳票11が距離L1搬送される。そのため、ステップST14の判定結果がYesとなり、帳票11の印字開始行を印字ヘッド4に位置付けられる。
【0018】
以上、帳票11の場合を説明したが、長い帳票である帳票12の場合、用紙検知センサ5で帳票12が検知される場合と検知されない場合がある。用紙検知がなされない場合、帳票11の場合の搬送例と同様に動作するが、用紙検知がされている場合は(ST2)、図示せぬ画面に「位置合せマーク2を使用」と表示され(ST3)、変数Aは値0にセットされる(ST4)。キー入力が行われた後に変数Aの値がチェックされ値が0であることから(ST6)、ST7へ処理が進められる。ST13からST16の代わりにST7からST10が使用され、距離L2搬送される点を除き動作は同様である。
【0019】
なお、本実施例では、フィードローラ3a、3b、3c、3d、3eに対してそれぞれクランプマグネット310a,310b、310c、310d、310eを設けたが、3a、3bの2組及び3c、3d、3eの3組をそれぞれ一群として一つのクランプマグネットで制御しても良いし、3c、3d、3eについてはクランプした状態で固定し、クランプマグネットを省略しても良い。
【0020】
また、位置合わせマーク1と位置合わせマーク2の指定を図示せぬ画面に表示することにしたが、位置合わせマーク1、2の近くにLEDなどの発光手段を設け、それによりどちらの位置合わせマークを使用するかを指定してもよい。
【0021】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、帳票の位置を検出する用紙検出センサ5を設け、このセンサの状態により位置合せマーク1、2を切り替えるようにしたので、印字装置101全体の奥行きを短くすることが出来る。またイメージリーダ9で帳票上の文字やバーコードを読み取った後で印字を行なう場合でも、処理時間が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す印字装置の平面図である。
【図2】図1の印字装置の左側面図である。
【図3】本発明に係る印字装置のブロック図である。
【図4】実施例の印字装置のフローチャートである。
【図5】帳票の印字位置合せを説明する図である。
【図6】帳票の印字位置合せを説明する図である。
【図7】帳票の例を示す図である。
【図8】長い帳票の例を示す図である。
【図9】印字装置の例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 位置合せマーク
2 位置合せマーク
3a、3b、3c、3d、3e フィードローラ
4 印字ヘッド
5 用紙検知センサ
6 ステージ
7 ガイド
8 搬送路
9 イメージリーダ
11、12 帳票
101、102 印字装置
111、112、121〜129 基準マーク
Claims (2)
- 帳票挿入口に位置合せマークが設けられており、帳票を帳票挿入口に挿入して帳票上の基準マークを前記位置合せマークに合わせた後に、前記帳票を所定量搬送して印字を行う印字装置において、
前記位置合せマークは、第1の位置合せマークと、第1の位置合せマークの上流側に配設された第2の位置合せマークとを備え、かつ第1の位置合せマークの下流側に配設された、前記帳票の位置検出手段とを設け、
最初に第1の位置合せマークに前記基準マークを合わせてセットされた前記帳票が、前記位置検出手段で検知しない場合は、その位置から搬送を開始し、検知した場合は、第2の位置合せマークに前記基準マークを合せてセットされた位置から搬送を開始することを特徴とする印字装置。 - 前記位置検出手段は光学センサであることを特徴とする請求項1記載の印字装置。
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- 1999-10-19 JP JP29606699A patent/JP4269438B2/ja not_active Expired - Fee Related
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