JPH0877271A - 自動取引装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 帳票及び通帳の挿入方向を意識させずに印字
動作等の取扱を行なうことができる自動取引装置を提供
すること。 【構成】 挿入された帳票４３及び通帳の挿入方向をバ
ーコード４２等又は磁気ストライプの位置を元に検出
し、検出方向に応じてイメージリーダ３２によるバーコ
ード又は磁気ヘッド３３による磁気ストライプの読取り
動作、通帳４１における頁替機構３５による頁替え動作
及び印字ヘッド３４による印字方向動作の取扱方向（正
方向処理，逆方向処理）を切替えることにより、帳票及
び通帳の挿入方向を意識させずに取扱を行なう自動取引
装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、帳票及び通帳類を取扱
う自動取引装置に係り、特に帳票及び通帳類の挿入方向
を意識せずに取扱うことができる自動取引装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】一般に帳票及び通帳類を取扱う金融機関
における自動取引装置は、例えば顧客取引内容を記載し
た多数枚の帳票を所定方向にホッパに収納し、これら帳
票を順次取込みながら帳票のバーコード及び記載文字の
読取り／必要なら印字動作を行なうものや、例えば挿入
された通帳類のバーコードから顧客口座番号を読取り、
必要なら通帳類の頁捲りを行なった後に取引内容の印字
動作を行なうものが知られている。尚、本明細書中にお
ける自動取引装置においては、前記したバーコード及び
磁気ストライプの読取り／通帳類の頁替え／所定位置へ
の印字動作等のことを取扱と呼ぶ。

【０００３】また金融機関における通帳類は、普通貯金
及び定期貯金を１通の通帳で兼用する形式のものが採用
されており、例えば一方の見開き頁を普通貯金用とし、
他方の見開き頁が定期貯金用として逆方向に取引内容の
印字頁が配置され、普通貯金取引か定期貯金取引かに応
じて顧客が自動取引装置への挿入方向を代えるものがあ
る。この通帳には、通帳挿入方向及び開頁を認識するた
めにバーコードが設けられ、自動取引装置は、これらバ
ーコードにより取引の種類や印字すべき開頁を認識する
様に構成されている。

【０００４】また同様に金融機関の運用者用の自動取引
装置においては、多数の通帳類をホッパにセットし、順
次通帳類を取込んで所定項目の印字や磁気ストライプへ
のデータ書込を行なうことによって通帳類を発行するも
のや、同様に多数枚の帳票をホッパに格納しておき、取
引内容を順次帳票に印字して発行する自動取引装置も知
られている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前記従来技術による自
動取引装置は、多数の帳票をホッパにセットする際に誤
って一部の帳票の方向を誤った場合、誤挿入の帳票によ
って装置障害が発生し、多数の帳票を同一方向に揃え直
した後に最初からやり直す必要があると言う不都合があ
った。

【０００６】また従来技術による自動取引装置は、例え
ば普通貯金及び定期貯金取引を連続して行なう場合は、
一方の取引が終了してから通帳類を一旦排出させ、再度
通帳を手操作によって逆方向に挿入しなければならず、
作業の繁雑化を含むと言う不具合があった。特に行員が
多数の通帳類をホッパにセットして連続処理を行なう自
動取引装置においては、前述の帳票同様に通帳類方向の
誤りがあった場合に装置障害が発生して多数の通帳類を
セットして処理を再開しなければならないと言う不具合
があった。

【０００７】本発明の目的は、前記従来技術による不具
合を除去することであり、利用者／運用者に対して帳票
及び通帳の挿入方向を意識させずに取扱を行なうことが
できる自動取引装置を提供することである。具体的に
は、帳票及び通帳の挿入方向を検出して挿入方向にあっ
た取扱を行なうことができる自動取引装置を提供するこ
とである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、所定方向に挿入された帳票及び通帳のバーコ
ード又は磁気ストライプの読取りを行ない、帳票及び通
帳に対して印字動作等の取扱を行なう自動取引装置にお
いて、前記帳票及び通帳類に設けられたバーコード又は
磁気ストライプの位置を元に帳票及び通帳類の挿入方向
を検出し、この検出した方向が逆方向の場合にバーコー
ド又は磁気ストライプの読取り動作、通帳における頁替
え動作及び印字方向動作の取扱を逆動作することを特徴
とする。

【０００９】

【作用】前記特徴による自動取引装置は、挿入された帳
票及び通帳の挿入方向をバーコード又は磁気ストライプ
の位置を元に検出し、検出方向に応じてバーコード又は
磁気ストライプの読取り動作、通帳における頁替え動作
及び印字方向動作の取扱を制御することにより、帳票及
び通帳の挿入方向を意識させずに取扱を行なうことがで
きる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例による自動取引装置
を図面を参照して詳細に説明する。図１は本実施例によ
る自動取引装置の外観を示す図、図２は自動取引装置の
主要回路構成を示す図、図３は自動取引装置の主要機械
構成を示す図、図４は本実施例が適用される通帳及び帳
票を示す図、図５は自動取引装置の動作を説明するため
のフローチャート図である。

【００１１】まず本実施例による自動取引装置は、図１
に示す如く自動取引装置の本体１に帳票及び通帳を挿入
及び排出するための帳票等用出入口２と利用者に操作案
内等を表示すると共に、暗証番号等のタッチパネル式の
入力部を兼用するディスプレイ部３と、紙幣の出し入れ
を行なうための紙幣用出入口４と、利用者の口座番号等
が記載された磁気カードの出し入れを行なうためのカー
ド用出入口５と、硬貨の出し入れを行なうための硬貨用
出入口６とが設けられ、例えば顧客が紙幣の入金を行な
う際にはディスプレイ部３に表示された取引案内から入
金を選択し、帳票等用出入口２に通帳及び又はカード用
出入口５に磁気カードをセットした後に紙幣用出入口４
に入金する紙幣を投入することにより、装置が磁気カー
ド又は通帳の磁気カードを元に認識した口座番号に投入
された金額の入金処理を行なう様に動作するものであ
る。

【００１２】この自動取引装置の主要回路構成は、図２
に示す如く前記ディスプレイ部３の表示制御を行なう表
示制御部２２と、該ディスプレイ部３に表示したタッチ
パネルからの入力を制御する入力制御部２３と、帳票等
用出入口２に投入される通帳或いは帳票の搬送を制御す
る帳票機構制御部２４と、紙幣用出入口４及び硬貨用出
入口６に投入される紙幣及び硬貨の搬送を行なう現金自
動取引装置入出力機構２５と、これらを制御する制御部
２１と、上位のホストコンピュータとの通信を行なう通
信回線部２６とを備える。

【００１３】また前記通帳及び帳票の搬送処理機構は、
図３に示す如く、帳票及び通帳（以下、帳票等と呼ぶ）
を挟持して回転により搬送する複数の搬送用ローラ３１
と、帳票等のバーコード及び印字文字等を光学的に読取
るイメージリーダ３２と、帳票等に貼付された磁気スト
ライプの読取／書込を行なう磁気ヘッド３３と、搬送さ
れた通帳の頁捲りを先端のローラにより行なう頁替機構
３５と、複数の帳票をスタックするためのホッパ３６
と、該ホッパ３６から帳票を繰出すピックアップローラ
３７と、利用者の取り忘れ等の際に帳票等を回収するた
めの回収ホッパ３８とを備える。

【００１４】前記イメージリーダ３２及び磁気ヘッド３
４は、帳票等が正方向又は逆方向に搬送された場合であ
っても所定位置のバーコード等の読取り及び印字が可能
な様に構成されている。即ちイメージリーダ３２は搬送
される帳票等の全面をスキャンしてしてバーコード等を
入力し、帳票等の逆搬送時にはイメージデータを逆方向
から認識する機能が設けられ、磁気ヘッド３４も搬送さ
れる帳票等からの複数位置の磁気データを入力し、帳票
の逆搬送時には磁気データを搬送方向に応じて逆方向か
ら読取る機能が設けられている。また印字ヘッド３４は
帳票等の逆搬送時には印字データを逆方向に印字する機
能が設けられ、頁替機構３５も正逆両方向への頁替え動
作が可能である。これら磁気ヘッド３４／印字ヘッド３
４の逆方向処理機能及び頁替機構３５の正逆両方向への
頁替機構自体は公知な技術である。

【００１５】また本実施例に適用される通帳４１は、図
４（ａ）に示す如く一方向からの開頁に対する取引科目
（普通貯金）種類及び頁数を示すバーコード４２と、逆
方向からの開頁に対する取引科目（定期貯金）種類及び
頁数を示すバーコード４５が設けられていると共に、背
面に口座番号等を記録した磁気ストライプ（図示せず）
が貼付されており、帳票４３は図４（ｂ）に示す如く左
下位置に帳票種類を示すバーコード４４が配置され、且
つ具体的な取引内容が印字される様に構成されている。

【００１６】さて次に本実施例による自動取引装置によ
る通帳への印字動作例を図５のフローチャートを参照し
て説明する。利用者が通帳印字処理を行なう場合、利用
者がディスプレイ部３に表示された取引項目から通帳印
字の項目を選択（ステップ５１）し、通帳４１を開いた
状態で帳票等用出入口２に挿入する（ステップ５２）
と、本装置は図３に示す複数の搬送用ローラ３１の回転
により当該通帳４１を装置内部に吸入する（ステップ５
３）。次に本装置は、通帳４１のバーコード４２及び４
５をイメージリーダ３２によって読取り、この読取った
バーコード４２及び４５の位置により挿入された通帳の
方向を判定する。この判定は、例えば図４（ａ）に示す
バーコード４２を先に読取った場合には通帳の普通貯金
取引用の正方向挿入と判定し、逆にバーコード４５を先
に読取った場合には通帳の定期貯金取引用の逆方向挿入
と判定する。

【００１７】この判定結果に応じて本装置は、通帳の挿
入方向を夫々記憶（ステップ５４〜５６）し、通信回線
部２６を介して上位のホストコンピュータとの取引の照
会を開始し（ステップ５７）、必要なら通帳に未印字の
取引データをホストコンピュータから受信して記憶して
おく。次に本装置は、前記ステップ５５及び５６で記憶
した通帳の挿入方向に応じて正方向処理（ステップ５
９）或いは逆方向処理（ステップ６０）を行なう。

【００１８】該正方向処理を具体的に説明すると本装置
は、図３に示した搬送ローラ３１を更に回動して通帳４
１を印字ヘッド３４の下位置まで搬送し、印字ヘッド３
４を用いて未印字の取引データの印字／必要なら印字行
の改行動作及び改頁動作を行なった後に磁気ヘッド３１
により磁気ストライプへのデータ書込を行なう処理であ
り、これら一連の処理は通帳４１が正方向に挿入されて
いるため通常の所定位置への印字及び改行動作等であ
る。また前記逆方向処理は、該正方向処理同様に未印字
データ印字／改行及び改頁動作／磁気ストライプへのデ
ータ書込を行なうものであるが、このときの磁気ヘッド
３４による印字動作，頁替機構３５による頁替え動作，
磁気ヘッド３１によるデータ書込動作は、正方向処理時
と逆方向に行なわれる。

【００１９】さて、これら処理が終了した通帳４１は搬
送ローラ３１の逆方向回転により帳票等用出入口２に返
却され（図５のステップ６１）、利用者に通帳の返却を
行なって（ステップ６２）処理を終了する。この様に本
実施例による自動取引装置は、挿入された通帳の方向を
バーコードの位置によって検出し、検出方向に応じて印
字方向／改行方向／改頁方向及び磁気ストライプへの書
込方向を制御することによって、通帳が取引内容と逆に
挿入された場合であっても利用者に再挿入を促すことな
く処理を継続して操作性を向上することができる。尚、
前記実施例においてバーコード位置により通帳挿入方向
を検出する例を説明したが、本発明はこれに限られるも
のではなく、例えば磁気ストライプの位置によって検出
する様に構成しても良い。

【００２０】また本発明による自動取引装置は、図４
（ｂ）に示す帳票４３を帳票等用出入口２から搬入し、
前記実施例同様にバーコード４４の位置から帳票４３の
正逆方向を検出し、検出方向に応じて印字ヘッド３４に
よる印字処理及びまたはイメージリーダによる印字文字
認識等の処理方向を逆に制御することによって、帳票４
３の誤挿入による再処理を行なうことなく処理を続行す
ることができる。特に帳票４３をホッパ３６に多数収納
しておき、複数の取引対応に取引内容を印字発行する場
合は、ホッパ３６に収納する帳票４３の一部の向きを誤
った場合であっても連続して処理を中断することにく帳
票発行を行なうことができる。

【００２１】

【発明の効果】以上述べた如く本発明による自動取引装
置は、挿入された帳票及び通帳の挿入方向をバーコード
又は磁気ストライプの位置を元に検出し、検出方向に応
じてバーコード又は磁気ストライプの読取り動作、通帳
における頁替え動作及び印字方向動作の取扱を制御する
ことにより、帳票及び通帳の挿入方向を意識させずに取
扱を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による自動取引装置の外観を
示す図。

【図２】本実施例による自動取引装置の主要回路構成を
示す図。

【図３】本実施例による自動取引装置の主要機械構成を
示す図。

【図４】本実施例が適用される通帳及び帳票を示す図。

【図５】本実施例による自動取引装置の動作を説明する
ためのフローチャート図。

【符号の説明】

１：自動取引装置の本体，２：帳票等用出入口，３：デ
ィスプレイ部３，４：紙幣用出入口，５：カード用出入
口，６：硬貨用出入，２１：制御部，２２：表示制御
部，２３：入力制御部，２４：帳票機構制御部，２５：
現金自動取引装置入出力機構，２６：通信回線部，３
１：搬送ローラ，３２：イメージリーダ，３３：磁気ヘ
ッド，３４：印字ヘッド，３５：頁替機構，３６：ホッ
パ，３７：ピックアップローラ，３８：回収ホッパ，４
１：通帳，４２：普通貯金頁用のバーコード，４３：帳
票，４４：バーコード，４５：定期貯金頁用のバーコー
ド。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定方向に挿入された帳票及び通帳のバ
   ーコード又は磁気ストライプの読取りを行ない、帳票及
   び通帳に対して印字動作等の取扱を行なう自動取引装置
   において、前記帳票及び通帳類に設けられたバーコード
   又は磁気ストライプの位置を元に帳票及び通帳類の挿入
   方向を検出し、この検出した方向が逆方向の場合にバー
   コード又は磁気ストライプの読取り動作、通帳における
   頁替え動作及び印字方向動作の取扱を逆動作することを
   特徴とする自動取引装置。