JP4247660B2 - 電流生成供給回路及びその制御方法並びに電流生成供給回路を備えた表示装置 - Google Patents

電流生成供給回路及びその制御方法並びに電流生成供給回路を備えた表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電流生成供給回路及びその制御方法並びに電流生成供給回路を備えた表示装置に関し、特に、画像表示信号に応じた電流を供給することにより所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型(又は、電流指定型)の発光素子を備えた表示パネルに適用可能な電流生成供給回路及びその制御方法、並びに、該電流生成供給回路を備えた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータや映像機器のモニタやディスプレイとして、液晶表示装置(LCD)等の陰極線管(CRT)に替わる表示装置や表示デバイスの普及が著しい。特に、液晶表示装置は、旧来の表示装置(CRT)に比較して、薄型軽量化、省スペース化、低消費電力化等が可能であるため、急速に普及している。また、比較的小型の液晶表示装置は、近年普及が著しい携帯電話やデジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)等の表示デバイスとしても広く適用されている。
【0003】
このような液晶表示装置に続く次世代の表示デバイス(ディスプレイ)として、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する)や発光ダイオード(LED)等のような自己発光型の光学要素(発光素子)を、マトリクス状に配列した表示パネルを備えた発光素子型のディスプレイ(表示装置)の本格的な実用化が期待されている。
このような発光素子型ディスプレイ(特に、アクティブマトリックス駆動方式を適用した発光素子型ディスプレイ)においては、液晶表示装置に比較して、表示応答速度が速く、視野角依存性もなく、また、高輝度・高コントラスト化、表示画質の高精細化、低消費電力化等が可能であるとともに、液晶表示装置のようにバックライトを必要としないので、一層の薄型軽量化が可能であるという極めて優位な特徴を有している。
【0004】
このようなディスプレイの一例は、概略、行方向に配設された走査ラインと列方向に配設されたデータラインの各交点近傍に発光素子を含む表示画素が配列された表示パネルと、画像表示信号(表示データ)に応じた書込電流を生成して、データラインを介して各表示画素に供給するデータドライバと、所定のタイミングで走査信号を順次印加して特定の行の表示画素を選択状態にする走査ドライバと、を備え、各表示画素に供給された上記書込電流により、各発光素子が表示データに応じた所定の輝度階調で発光動作して、所望の画像情報が表示パネルに表示される。なお、発光素子型のディスプレイの具体例については、後述する発明の実施の形態において、詳しく説明する。
【0005】
ここで、上記ディスプレイにおける表示駆動動作においては、複数の表示画素(発光素子)に対して、データドライバにより表示データに応じた電流値を有する個別の書込電流を生成し、走査ドライバにより選択された特定の行の表示画素に同時に供給して、各発光素子を所定の輝度階調で発光させる動作を、1画面分の各行について順次繰り返す電流指定型の駆動方式や、走査ドライバにより選択された特定の行の表示画素に対して、データドライバにより一定の電流値の駆動電流を、表示データに応じた個別の時間幅(信号幅)で供給して、各発光素子を所定の輝度階調で発光させる動作を、1画面分順次繰り返すパルス幅変調(PWM)型の駆動方式等が知られている。
【0006】
このようなディスプレイに適用されるデータドライバの具体的な構成としては、例えば、図38に示すように、電流路の一端(ソース)側が各々異なる電流源EC1、EC2、EC3、・・・に個別に接続され、他端(ドレイン)側が接続接点Npに共通に接続された複数のスイッチングトランジスタST1、ST2、ST3、・・・と、電流路の一端(ソース)側及び制御端子(ゲート)が上記接続接点Npに共通に接続され、他端(ドレイン)側が第1の低電位電源Vp1に接続された第1の電流トランジスタTp1と、電流路の一端(ソース)側が表示画素が接続されたデータラインDLに接続され、他端(ドレイン)側が第2の低電位電源Vp2に接続された第2の電流トランジスタTp2と、を有する電流生成回路を備えた構成が知られている。
【0007】
ここで、各電流源EC1、EC2、EC3、・・・は、各々個別に所定の電流値を有する基準電流Ip1、Ip2、IP3、・・・を生成するように構成されている。また、第2の電流トランジスタTp2の制御端子(ゲート)は、第1の電流トランジスタTp1の制御端子に接続されるとともに、接続接点Npに接続され、第1及び第2の電流トランジスタTp1、Tp2により、いわゆる、カレントミラー回路を構成している。
【0008】
このような電流生成回路を備えたデータドライバにおいて、表示データに対応した複数のデジタル入力信号Dp1、Dp2、Dp3、・・・が個別のスイッチングトランジスタST1、ST2、ST3、・・・の制御端子に印加されることにより、スイッチングトランジスタST1、ST2、ST3、・・・が選択的にオン動作して、第1の電流トランジスタTp1に流れる電流(基準電流の合成電流)の電流値が制御される。
【0009】
これにより、カレントミラー回路を構成する第2の電流トランジスタTp2に流れる電流、すなわち、データラインDLを介して表示画素に供給される書込電流Ipxの電流値が制御され、表示データに応じた輝度階調で表示画素(発光素子)が発光動作する。ここで、図38に示した構成においては、各電流源EC1、EC2、EC3、・・・測からスイッチングトランジスタST1、ST2、ST3、・・・及び第1の電流トランジスタTp1を介して、所定の低電位電源Vp1に合成電流が流れるように構成されているため、データラインDL側からデータドライバ(第2の電流トランジスタTp2)方向に引き込まれるように書込電流Ipxが流れる。
【0010】
なお、図38に示したようなデータドライバ(定電流駆動回路)については、例えば、特許文献1等にその基本構成等が記載されている。また、図38に示した従来技術においては、データドライバにより生成された書込電流を表示パネル(表示画素)側からデータドライバ側に、引き込む方向に供給する方式(以下、便宜的に「電流引込方式」と記す)について説明したが、データドライバにより生成された書込電流をデータドライバ側から表示パネル(表示画素)側に、流し込む方向に供給する方式(以下、便宜的に「電流印加方式」と記す)のものも知られている。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−244618号公報 (第5頁、図3)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような発光素子型ディスプレイにおいては、以下に示すような問題を有していた。
(1)すなわち、上述したようなデジタル駆動方式のデータドライバにおいては、表示データに対応する複数ビットのデジタル入力信号に基づいて、任意の基準電流を選択、合成することにより、書込電流を生成して出力する構成を有しているが、例えば、表示画素(発光素子)を黒表示動作(すなわち、最低階調で発光動作)させる場合には、複数のデジタル入力信号の全てを“0”状態(ローレベル)に設定することになり、スイッチングトランジスタが全てオフ状態(非選択状態)となる。
【0013】
これにより、データラインDLが電気的にフローティング状態(ハイインピーダンス状態)となり、該黒表示動作直前の表示状態が、配線容量や画素容量により一旦保持され、電荷のリーク(リーク電流)により徐々に表示画素の電圧が低下して黒表示状態に移行するため、迅速な表示動作が行われず、電気的に不安定な状態が持続するとともに、表示状態の変化が視認されることになるため、表示画質の劣化が生じるという問題を有していた。
【0014】
(2)また、周知の電界効果型トランジスタ(薄膜トランジスタ)においては、いわゆる、キンク(kink)現象によりしきい値電圧が低下して、特定の電圧範囲においてドレイン電流が増加し、電圧−電流特性が飽和特性を示さなくなることが知られている。そのため、例えば、上述したようなデータドライバを構成する電流生成回路(特に、カレントミラー回路を構成する第1及び第2の電流トランジスタ)において、周知の電界効果型トランジスタを適用した場合、上述したキンク現象により基準電流(合成電流)に対する書込電流の電流値が設計値通りに設定されなくなり、表示画素を所望の輝度階調で発光動作させることができず、表示画質の劣化を招くという問題を有している。なお、この電界効果型トランジスタにおけるキンク現象については、詳しく後述する。
【0015】
そこで、本発明は、上述した課題に鑑み、デジタル駆動方式のデータドライバを用いて、発光素子を発光制御するディスプレイにおいて、通常の表示状態から黒表示状態に迅速に移行することができるとともに、表示データに対応した適切な電流値の書込電流を出力して、表示画質の改善を図ることができる電流生成供給回路及びその制御方法、並びに、該電流生成供給回路を備えた表示装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電流生成供給回路は、複数ビットのデジタル信号を保持する信号保持手段と、前記デジタル信号の各ビットに対応する複数の階調電流から、前記信号保持手段を介して出力される前記デジタル信号の各ビット値に応じて、前記階調電流の各々を選択的に合成し、負荷駆動電流として所定の負荷に供給する電流生成手段と、前記負荷を最低階調状態で駆動させる電圧値を有する特定電圧を出力する電圧源と、前記信号保持手段に保持された前記デジタル信号の前記各ビット値が前記複数の階調電流の各々全て非選択とする特定値であるか否かを判定するデジタル値判定部と、前記デジタル値判定部が、前記各ビット値が前記特定値であると判定したとき、前記信号保持手段に保持された前記デジタル信号の前記各ビット値が前記特定値である期間に亘って前記電圧源を前記負荷に接続して前記特定電圧を前記負荷に印加し、前記デジタル値判定部が、前記各ビット値が前記特定値でないと判定したとき、前記電圧源と前記負荷との接続を遮断するように切り替えるスイッチを有する特定電圧印加部と、を有する特定状態設定手段と、を備えていることを特徴としている。
【0017】
請求項記載の電流生成供給回路は、請求項記載の電流生成供給回路において、前記デジタル値判定部は、前記デジタル信号を入力とし、該デジタル信号の各ビット値の論理和に基づいて、前記階調電流の選択状態を判定することを特徴としている。
請求項記載の電流生成供給回路は、請求項1又は2に記載の電流生成供給回路において、前記複数の階調電流は、各々2n(n=0、1、2、3、・・・)で規定される、異なる電流値に設定されていることを特徴としている。
請求項記載の電流生成供給回路は、請求項1乃至のいずれかに記載の電流生成供給回路において、前記電流生成手段は、複数の定電流源から供給され、各々異なる電流値を有する複数の基準電流を、前記複数の階調電流として用いることを特徴としている。
【0018】
請求項記載の電流生成供給回路は、請求項1乃至のいずれかに記載の電流生成供給回路において、前記電流生成手段は、前記デジタル信号の各ビットに対応し、単一の定電流源から供給される基準電流に対して、各々異なる比率の電流値を有する前記複数の階調電流を生成するカレントミラー回路部と、前記複数の階調電流から、前記デジタル信号の各ビット値に応じて前記階調電流を選択するスイッチ回路部と、を備え、前記選択された前記階調電流の合成電流を、前記負荷駆動電流として供給することを特徴としている。
【0019】
請求項記載の電流生成供給回路は、請求項記載の電流生成供給回路において、前記カレントミラー回路部は、前記定電流源に接続され、前記基準電流が流れる基準電流トランジスタと、前記基準電流トランジスタのゲート端子に、各ゲート端子が並列的に接続されるとともに、トランジスタサイズが各々異なる、前記階調電流が流れる複数の階調電流トランジスタと、を備えていることを特徴としている。
【0020】
請求項の電流生成供給回路は、請求項記載の電流生成供給回路において、少なくとも、前記基準電流トランジスタ及び前記階調電流トランジスタの電圧−電流特性が、特定の電圧範囲において略一定の電流値を示す飽和領域を有していることを特徴としている。
請求項記載の電流生成供給回路は、請求項記載の電流生成供給回路において、少なくとも、前記基準電流トランジスタ及び前記階調電流トランジスタは、半導体基板の一面側に絶縁膜を介して形成された半導体層に、チャネル領域と、該チャネル領域を挟んで形成されたソース領域及びドレイン領域と、該ソース領域及び該ドレイン領域の対向軸に対して垂直方向に、チャネル領域から突出して形成されたターミナル領域と、前記チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ドレイン領域に電気的に接続されたドレイン電極と、前記ソース領域及び前記ターミナル領域に電気的に接続された単一のボディターミナル電極と、を備えたトランジスタ構造を有していることを特徴としている。
【0021】
請求項記載の電流生成供給回路は、請求項乃至のいずれかに記載の電流生成供給回路において、前記電流生成手段は、前記負荷駆動電流を前記負荷側から引き込む方向に流すように、前記合成電流の信号極性を設定することを特徴としている。
請求項10記載の電流生成供給回路は、請求項乃至のいずれかに記載の電流生成供給回路において、前記電流生成手段は、前記負荷駆動電流を前記負荷に流し込む方向に流すように、前記合成電流の信号極性を設定することを特徴としている。
【0022】
請求項11記載の電流生成供給回路は、請求項1乃至10のいずれかに記載の電流生成供給回路において、前記電流生成供給回路は、前記信号線の各々に対して2組設けられ、一方の前記電流生成供給回路において先に保持した前記複数ビットのデジタル信号に基づく前記負荷駆動電流を前記負荷に供給する動作期間中に、他方の前記電流生成供給回路において次の前記複数ビットのデジタル信号を保持する動作を、交互に順次繰り返し実行することを特徴としている。
【0023】
請求項12記載の電流生成供給回路は、請求項1乃至11のいずれかに記載の電流生成供給回路において、前記負荷は、前記電流生成手段から供給される前記負荷駆動電流の電流値に応じて、所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型の発光素子を備え、前記特定状態設定手段は、前記発光素子を最低の輝度階調で発光動作させるための前記特定電圧を、前記発光素子に印加することを特徴としている。
請求項13記載の電流生成供給回路は、請求項12記載の電流生成供給回路において、前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセント素子であることを特徴としている。
【0024】
請求項14記載の電流生成供給回路の制御方法は、複数の負荷に対して、所定の負荷駆動電流を個別に供給することにより、前記複数の負荷を所定の動作状態で駆動させる電流生成供給回路の制御方法において、複数ビットのデジタル信号を取り込み保持する動作を、前記複数の負荷に対応して順次繰り返すステップと、前記デジタル信号の各ビットに対応する複数の階調電流から、前記保持された前記デジタル信号の各ビット値に応じて、特定の前記階調電流を選択して合成し、前記負荷駆動電流を生成するステップと、前記負荷駆動電流を前記複数の負荷に対して、同時並行的に供給するステップと、前記デジタル信号の各ビット値が前記複数の階調電流の各々を全て非選択とする特定値であるか否かを判定し、前記各ビット値が前記特定値であると判定した場合に、前記各ビット値が前記特定値である期間に亘って前記負荷を最低階調状態で駆動させる電圧値を有する特定電圧を出力する電圧源を前記負荷に接続して前記特定電圧を前記負荷に印加し、前記各ビット値が前記特定値ではないと判定した場合に、前記電圧源と前記負荷との接続を遮断するように切り替えるステップと、を含むことを特徴としている。
【0025】
請求項15記載の電流生成供給回路の制御方法は、請求項14記載の電流生成供給回路の制御方法において、前記特定電圧を前記複数の負荷に対して印加するステップは、前記デジタル信号の論理和に基づいて、前記特定値を判定することを特徴としている。
【0026】
請求項16記載の電流生成供給回路の制御方法は、請求項14又は15に記載の電流生成供給回路の制御方法において、前記複数の階調電流は、単一の定電流源から供給される基準電流に対して、各々異なる電流値を有するように設定されていることを特徴としている。
請求項17記載の電流生成供給回路の制御方法は、請求項15記載の電流生成供給回路の制御方法において、前記複数の階調電流は、前記基準電流に対して、2n(n=0、1、2、3、・・・)で規定される、異なる電流値を有するように設定されていることを特徴としている。
【0027】
請求項18記載の電流生成供給回路の制御方法は、請求項14乃至17のいずれかに記載の電流生成供給回路の制御方法において、前記負荷駆動電流は、前記負荷から前記電流生成回路に引き込む方向に流れるように、前記負荷駆動電流の信号極性が設定されていることを特徴としている。
請求項19記載の電流生成供給回路の制御方法は、請求項14乃至17のいずれかに記載の電流生成供給回路の制御方法において、前記負荷駆動電流は、前記前記電流生成回路から前記負荷に流し込む方向に流れるように、前記負荷駆動電流の信号極性が設定されていることを特徴としている。
【0028】
請求項20記載の電流生成供給回路の制御方法は、請求項14乃至19のいずれかに記載の電流生成供給回路の制御方法において、連続的に供給される前記複数ビットのデジタル信号に対して、先に保持した前記複数ビットのデジタル信号に基づく前記負荷駆動電流を前記負荷に供給する動作期間中に、次の前記複数ビットのデジタル信号を保持する動作を順次繰り返し実行することを特徴としている。
【0029】
請求項21記載の電流生成供給回路の制御方法は、請求項14乃至20いずれかに記載の電流生成供給回路の制御方法において、前記複数の負荷は、前記負荷駆動電流の電流値に応じて、所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型の発光素子を備え、前記特定電圧を前記複数の負荷に対して印加するステップは、前記発光素子を最低の輝度階調で発光動作させるための前記特定電圧を印加するように設定されていることを特徴としている。
【0030】
請求項22記載の表示装置は、少なくとも、複数の走査線及び複数の信号線が相互に直交するように配設され、該走査線及び該信号線の交点に複数の表示画素がマトリクス状に配列された表示パネルと、前記各表示画素を行単位で選択状態にするための走査信号を前記走査線に印加する走査駆動手段と、表示信号に基づく駆動電流を、前記信号線を介して前記各表示画素に供給する信号駆動手段と、を備え、選択状態にある前記表示画素に対して、所定の電流値を有する前記駆動電流を供給することにより、前記各表示画素を所定の輝度階調で発光させて、前記表示パネルに所望の画像情報を表示する表示装置において、前記信号駆動手段は、少なくとも、前記表示信号に基づく複数ビットのデジタル信号を保持する信号保持手段と、前記デジタル信号の各ビットに対応する複数の階調電流から、前記信号保持手段を介して出力される前記デジタル信号の各ビット値に応じて、前記階調電流の各々を選択的に合成し、前記駆動電流として前記表示画素に供給する電流生成手段と、前記負荷を最低階調状態で駆動させる電圧値を有する特定電圧を出力する電圧源と、前記信号保持手段に保持された前記デジタル信号の前記各ビット値が前記複数の階調電流の各々全て非選択とする特定値であるか否かを判定するデジタル値判定部と、前記デジタル値判定部が、前記各ビット値が前記特定値であると判定したとき、前記信号保持手段に保持された前記デジタル信号の前記各ビット値が前記特定値である期間に亘って前記電圧源を前記負荷に接続して前記特定電圧を前記表示画素に印加し、前記デジタル値判定部が、前記各ビット値が前記特定値でないと判定したとき、前記電圧源と前記負荷との接続を遮断するように切り替えるスイッチを有する特定電圧印加部と、を有する特定状態設定手段と、を有する電流生成供給回路を複数具備することを特徴としている。
【0031】
請求項23記載の表示装置は、請求項22記載の表示装置において、前記デジタル値判定部は、前記デジタル信号を入力とし、該デジタル信号の各ビット値の論理和に基づいて、前記階調電流の選択状態を判定することを特徴としている。
【0032】
請求項24記載の表示装置は、請求項22又は23に記載の表示装置において、前記複数の階調電流は、各々2n(n=0、1、2、3、・・・)で規定される、異なる電流値に設定されていることを特徴としている。
請求項25記載の表示装置は、請求項22乃至24のいずれかに記載の表示装置において、前記電流生成手段は、前記デジタル信号の各ビットに対応し、単一の定電流源から供給される基準電流に対して、各々異なる比率の電流値を有する前記複数の階調電流を生成するカレントミラー回路部と、前記複数の階調電流から、前記デジタル信号の各ビット値に応じて前記階調電流を選択するスイッチ回路部と、を備え、前記選択された前記階調電流の合成電流を、前記駆動電流として供給することを特徴としている。
【0033】
請求項26記載の表示装置は、請求項25記載の表示装置において、前記カレントミラー回路部は、前記定電流源に接続され、前記基準電流が流れる基準電流トランジスタと、前記基準電流トランジスタのゲート端子に、各ゲート端子が並列的に接続されるとともに、トランジスタサイズが各々異なる、前記階調電流が流れる複数の階調電流トランジスタと、を備えていることを特徴としている。
請求項27記載の表示装置は、請求項26記載の表示装置において、少なくとも、前記基準電流トランジスタ及び前記階調電流トランジスタの電圧−電流特性が、特定の電圧範囲において略一定の電流値を示す飽和領域を有していることを特徴としている。
請求項28記載の表示装置は、請求項22乃至27のいずれかに記載の表示装置において、前記表示画素は、前記駆動電流の電流値に応じて、所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型の発光素子を備えていることを特徴としている。
【0034】
請求項29記載の表示装置は、請求項22乃至27のいずれかに記載の表示装置において、前記表示画素は、前記駆動電流を保持する電流書込保持手段と、該保持された前記駆動電流に基づいて発光駆動電流を生成する発光駆動手段と、前記発光駆動電流の電流値に応じて、所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型の発光素子と、を備えていることを特徴としている。
請求項30記載の表示装置は、請求項29記載の表示装置において、前記表示画素を構成する前記発光駆動手段は、前記発光駆動電流が流れる駆動電流トランジスタを備え、前記駆動電流トランジスタの電圧−電流特性が、特定の電圧範囲において略一定の電流値を示す飽和領域を有していることを特徴としている。
【0035】
請求項31記載の表示装置は、請求項30記載の表示装置において、前記基準電流トランジスタ及び前記階調電流トランジスタは、半導体基板の一面側に絶縁膜を介して形成された半導体層に、チャネル領域と、該チャネル領域を挟んで形成されたソース領域及びドレイン領域と、該ソース領域及び該ドレイン領域の対向軸に対して垂直方向に、チャネル領域から突出して形成されたターミナル領域と、前記チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ドレイン領域に電気的に接続されたドレイン電極と、前記ソース領域及び前記ターミナル領域に電気的に接続された単一のボディターミナル電極と、を備えたトランジスタ構造を有していることを特徴としている。
【0036】
請求項32記載の表示装置は、請求項22乃至31のいずれかに記載の表示装置において、前記電流生成手段は、前記駆動電流を前記表示画素側から引き込む方向に流すように、前記合成電流の信号極性を設定することを特徴としている。
請求項33記載の表示装置は、請求項22乃至31のいずれかに記載の表示装置において、前記電流生成手段は、前記駆動電流を前記表示画素に流し込む方向に流すように、前記合成電流の信号極性を設定することを特徴としている。
【0037】
請求項34記載の表示装置は、請求項22乃至33のいずれかに記載の表示装置において、前記信号駆動手段は、少なくとも、前記信号線の各々に対して2組の前記電流生成供給回路を備え、一方の前記電流生成供給回路において先に保持した前記複数ビットのデジタル信号に基づく前記駆動電流を前記表示画素に供給する動作期間中に、他方の前記電流生成供給回路において次の前記複数ビットのデジタル信号を保持する動作を、交互に順次繰り返し実行することを特徴としている。
請求項35記載の表示装置は、請求項22乃至34のいずれかに記載の表示装置において、前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセント素子からなる発光素子であることを特徴としている。
【0038】
請求項36記載の表示装置は、少なくとも、複数の走査線及び複数の信号線群が相互に直交するように配設され、該走査線及び該信号線群の交点に複数の表示画素がマトリクス状に配列された表示パネルと、前記各表示画素を行単位で選択状態にするための走査信号を前記走査線に印加する走査駆動手段と、表示信号に基づく複数ビットのデジタル信号を、前記各信号線群を介して前記各表示画素に供給する信号駆動手段と、を備え、前記表示画素は、少なくとも、発光駆動電流の電流値に応じて所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型の発光素子と、前記複数ビットのデジタル信号を保持する信号保持手段と、単一の定電流源から供給される基準電流に基づいて、前記信号保持手段に保持された前記デジタル信号の値に応じた階調電流を生成して、前記発光駆動電流として前記発光素子に供給する電流生成手段と、前記デジタル信号に応じて前記階調電流の各々が全て非選択となる状態であるか否かを判定するデジタル値判定部と、前記デジタル値判定部により前記複数の階調電流が全て非選択となる状態であると判定されたとき、前記発光素子を最低の輝度階調で発光動作させるための特定電圧を前記発光素子に印加する特定電圧印加部と、を有する特定状態設定手段と、を有する電流生成供給回路と、を具備することを特徴としている。
【0039】
請求項37記載の表示装置は、請求項36記載の表示装置において、前記デジタル値判定部は、前記デジタル信号を入力とし、該デジタル信号の各ビット値の論理和に基づいて、前記階調電圧の選択状態を判定することを特徴としている。
【0040】
請求項38記載の表示装置は、請求項36又は37に記載の表示装置において、前記複数の階調電流は、各々2n(n=0、1、2、3、・・・)で規定される、異なる電流値に設定されていることを特徴としている。
請求項39記載の表示装置は、請求項36乃至38のいずれかに記載の表示装置において、前記電流生成手段は、前記デジタル信号の各ビットに対応し、前記基準電流に対して、各々異なる比率の電流値を有する前記複数の階調電流を生成するカレントミラー回路部と、前記複数の階調電流から、前記デジタル信号の各ビット値に応じて前記階調電流を選択するスイッチ回路部と、を備え、前記選択された前記階調電流の合成電流を、前記駆動電流として供給することを特徴としている。
【0041】
請求項40記載の表示装置は、請求項39記載の表示装置において、前記カレントミラー回路部は、前記定電流源に接続され、前記基準電流が流れる基準電流トランジスタと、前記基準電流トランジスタのゲート端子に、各ゲート端子が並列的に接続されるとともに、トランジスタサイズが各々異なる、前記階調電流が流れる複数の階調電流トランジスタと、を備えていることを特徴としている。
請求項41記載の表示装置は、請求項40記載の表示装置において、少なくとも、前記基準電流トランジスタ及び前記階調電流トランジスタの電圧−電流特性が、特定の電圧範囲において略一定の電流値を示す飽和領域を有していることを特徴としている。
【0042】
請求項42記載の表示装置は、請求項41記載の表示装置において、少なくとも、前記基準電流トランジスタ及び前記階調電流トランジスタは、半導体基板の一面側に絶縁膜を介して形成された半導体層に、チャネル領域と、該チャネル領域を挟んで形成されたソース領域及びドレイン領域と、該ソース領域及び該ドレイン領域の対向軸に対して垂直方向に、チャネル領域から突出して形成されたターミナル領域と、前記チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ドレイン領域に電気的に接続されたドレイン電極と、前記ソース領域及び前記ターミナル領域に電気的に接続された単一のボディターミナル電極と、を備えたトランジスタ構造を有していることを特徴としている。
【0043】
請求項43記載の表示装置は、請求項36乃至42のいずれかに記載の表示装置において、前記電流生成手段は、前記発光駆動電流を前記発光素子側から引き込む方向に流すように、前記合成電流の信号極性を設定することを特徴としている。
請求項44記載の表示装置は、請求項36乃至42のいずれかに記載の表示装置において、前記電流生成手段は、前記発光駆動電流を前記発光素子に流し込む方向に流すように、前記合成電流の信号極性を設定することを特徴としている。
請求項45記載の表示装置は、請求項36乃至44のいずれかに記載の表示装置において、前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセント素子であることを特徴としている。
【0044】
すなわち、本発明に係る電流生成供給回路及びその制御方法は、有機EL素子や発光ダイオード等のように、電流値に応じて所定の駆動状態(発光輝度)で動作する負荷(表示画素、発光素子)に対して、所定の電流値を有する負荷駆動電流(書込電流、発光駆動電流)を個別に供給する電流駆動装置であって、複数ビットのデジタル信号を並列的に保持する信号ラッチ部(信号保持手段)と、上記複数ビットのデジタル信号に対応した電流値を有する負荷駆動電流を生成、出力する電流生成部(電流生成手段)と、負荷を最低階調状態で駆動させる電圧値を有する特定電圧を出力する電圧源と、負荷における特定の動作時に、上記負荷駆動電流の供給に換えて、上記電圧源を負荷に接続して特定電圧を負荷に印加し、特定の動作時でないときは上記電圧源と負荷との接続を遮断するように切り替えるスイッチを有する特定状態設定部(特定状態設定手段)と、を備え、負荷における通常の階調動作時には、電流生成部により信号ラッチ部に保持されたデジタル信号に応じて、予め規定された複数の階調電流から特定の階調電流を選択して合成(電流値を合算)し、上記負荷駆動電流として負荷に出力し、一方、デジタル信号に応じて複数の階調電流の各々が全て非選択となる状態であるか否かを判定し、複数の階調電流が全て非選択となる状態であると判定されたときには、電流生成部による上記負荷駆動電流の供給を遮断するとともに、負荷を最低階調状態で駆動させるための特定電圧が負荷に直接印加されるように構成されている。
ここで、前記複数の階調電流の各々が全て非選択となる状態であるか否かの判定は、例えばデジタル信号の各ビット値の論理和演算に基づいて判別することができる。
【0045】
これにより、複数ビットのデジタル信号に応じた電流値を有する負荷駆動電流を供給することにより負荷を段階的に駆動制御する電流生成供給回路において、負荷を特定の動作状態で駆動する場合には、上記負荷駆動電流の供給を遮断すると同時に、負荷に特定電圧を印加するように構成されているので、上記負荷駆動電流の遮断に伴って負荷に印加される信号レベルがハイインピーダンス状態となって、負荷の動作状態が不安定化する問題を解消することができ、負荷を特定の動作状態に迅速に移行して良好に駆動することができる。
【0046】
また、電流生成部においては、例えば、上記複数の階調電流を流す各薄膜トランジスタ(階調電流トランジスタ)のチャネル幅を各々所定の比率となるように形成し、あるいは、複数の電流発生源から個別に供給される複数の異なる電流値を有する基準電流(階調電流)を取り込み、複数ビットのデジタル信号に応じて、特定の階調電流を選択して合成することにより、所定数段階の電流値を有する負荷駆動電流を比較的簡易な回路構成により生成することができ、負荷を適正な駆動状態で動作させることができる。
【0047】
さらに、上記電流生成供給回路において、少なくとも、負荷駆動電流の生成に直接関連する基準電流又は階調電流を流すトランジスタとして、いわゆる、ボディターミナル構造を有する電界効果型トランジスタを適用することにより、特定の電圧範囲において略一定の電流値を示す飽和領域を有する電圧−電流特性を得ることができるので、信号ラッチ部に保持されたデジタル信号の信号レベルに適切に対応した電流値を有する負荷駆動電流を生成することができ、負荷を適切な駆動状態で動作させることができる。
【0048】
そして、本発明に係る表示装置においては、相互に直交する走査ライン(走査線)及びデータライン(信号線)の交点近傍に、発光素子を備えた表示画素をマトリクス状に配列してなる表示パネルを備えた表示装置において、上述したような電流生成供給回路をデータドライバ(信号駆動手段)、もしくは、表示画素内の画素駆動回路に適用し、表示パネルの所定の行に配列された表示画素群の選択期間中に、上記信号ラッチ部に保持した複数ビットのデジタル信号(表示データ)に基づいて電流生成部において生成された特定の階調電流の合成電流を、書込電流又は発光駆動電流として、表示画素又は発光素子に供給する通常の階調表示動作と、上記書込電流又は発光駆動電流の供給を遮断するとともに、黒表示電圧(特定電圧)を表示画素又は発光素子に印加する黒表示動作と、を実行するように構成されている。
【0049】
これにより、上記電流生成供給回路をデータドライバに適用した場合にあっては、通常の階調表示動作時に、各データラインに対応して設けられた各書込電流生成回路(電流生成供給回路)により、表示データに応じた階調電流が生成、合成されて、適切な電流値を有する書込電流として各表示画素に供給され、一方、黒表示動作時には、各書込電流生成回路による書込電流の供給が遮断されるとともに、表示画素における最低輝度階調での発光動作に対応した所定の黒表示電圧が各データラインに印加されるので、良好な階調表示を実現しつつ、黒表示動作時においても、各データラインの信号レベルを特定の電圧に安定化させて迅速に黒表示状態に移行することができ、表示装置における表示応答特性並びに表示画質の向上を図ることができる。
【0050】
また、上記電流生成供給回路を表示画素の画素駆動回路に適用した場合にあっては、通常の階調表示動作時に、各表示画素に設けられた画素駆動回路(電流生成供給回路)により、表示データに応じた階調電流が生成、合成されて、適切な電流値を有する発光駆動電流が発光素子に供給され、良好な輝度階調で発光動作が行われ、一方、黒表示動作時には、電流生成部による発光駆動電流の供給が遮断されるとともに、黒表示設定部(特定状態設定手段)により最低輝度階調での発光動作に対応した黒表示電圧が発光素子に印加されるので、良好な階調表示を実現しつつ、迅速に黒表示状態に移行することができ、表示装置における表示応答特性並びに表示画質の向上を図ることができる。
【0051】
ここで、本発明に係る表示装置においては、表示画素が接続された各列のデータラインごとに2組の書込電流生成回路(電流生成供給回路)又はラッチ回路を備え、各行の表示画素群への書込動作に同期して、該2組の書込電流生成回路を交互に選択状態に設定して、例えば、奇数行目の表示画素に対しては、一方の書込電流生成回路又はラッチ回路から書込電流を供給し、偶数行目の表示画素群に対しては、他方の書込電流生成回路又はラッチ回路から書込電流を供給するように制御するものであってもよい。このような構成によれば、一方の書込電流生成回路又はラッチ回路から特定の行の表示画素に書込電流を供給する動作に並行して、他方の書込電流生成回路又はラッチ回路により次行の表示画素に供給する書込電流を生成するための表示データを取り込む動作を、2組の書込電流生成回路により交互に繰り返し実行することにより、各行の表示画素に対して連続的に書込電流を供給することができ、表示装置の画質の向上を図ることができる。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電流生成供給回路及びその制御方法並びに電流生成供給回路を備えた表示装置について、実施の形態を示して詳しく説明する。
<電流生成供給回路>
まず、本発明に係る電流生成供給回路及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る電流生成供給回路の一実施形態を示す概略構成図である。
【0053】
図1に示すように、本実施形態に係る電流生成供給回路ISAは、電流値を指定するための複数ビット(本実施形態においては、4ビットの場合を示す)のデジタル信号d0、d1、d2、d3(d0〜d3)を個別に取り込んで保持(ラッチ)するラッチ回路LC0、LC1、LC2、LC3(LC0〜LC3)を備えた信号ラッチ部(信号保持手段)10と、電流発生源(定電流源)IRAから供給される一定の電流値を有する基準電流Irefを取り込み、上記信号ラッチ部10(各ラッチ回路LC0〜LC3)から出力される出力信号d10、d11、d12、d13(d10〜d13)に基づいて、基準電流Irefに対して所定比率の電流値を有する負荷駆動電流IDを生成し、電流供給線CLを介して図示を省略した負荷に出力する電流生成部(電流生成手段)20Aと、上記出力信号d10〜d13に基づいて、負荷を特定の動作状態で駆動させる場合にのみ、負荷(電流供給線CL)に対して特定の電圧(特定電圧)を印加する特定状態設定部(特定状態設定手段)30Aと、を有して構成されている。ここで、電流発生源IRAは、電流生成部20A方向に基準電流Irefを流す(流し込む)ために、高電位電源に接続された電源接点+Vに接続されている。
【0054】
以下、上記各構成について、具体的に説明する。
図2は、本実施形態に係るラッチ回路の一具体例を示す回路構成図である。また、図3は、本実施形態に係る電流生成部の一具体例を示す回路構成図であり、図4は、本実施形態に係る電流生成部の他の具体例を示す回路構成図である。さらに、図5は、本実施形態に係る特定状態設定部に適用可能な論理回路を示す回路構成図である。ここでは、上述した電流生成供給回路の概略構成(図1)を適宜参照しながら説明する。
【0055】
信号ラッチ部10は、図1に示すように、デジタル信号d0〜d3のビット数(4ビット)に応じた数のラッチ回路LC0〜LC3が並列に設けられ、図示を省略したタイミングジェネレータやシフトレジスタ等から出力されるタイミング制御信号CLKに基づいて、各々個別に供給される上記デジタル信号d0〜d3を同時に取り込み、当該デジタル信号d0〜d3に基づく信号レベル(出力信号d10〜d13)を出力、保持する動作を実行する。
【0056】
ここで、信号ラッチ部10を構成する各ラッチ回路LC0〜LC3は、図2(a)に示すように、pチャネル型及びnチャネル型の電界効果型トランジスタ(MOSFET)を直列に接続した周知の相補型トランジスタ回路(CMOSインバータ;以下、「CMOS」と記す)を複数備えた構成を適用することができる。
【0057】
具体的には、図2(a)に示すように、ラッチ回路LTC(LC0〜LC3)は、pチャネル型トランジスタTr1及びnチャネル型トランジスタTr2からなるCMOS11と、pチャネル型トランジスタTr3及びnチャネル型トランジスタTr4からなるCMOS12と、pチャネル型トランジスタTr5及びnチャネル型トランジスタTr6からなるCMOS13と、pチャネル型トランジスタTr7及びnチャネル型トランジスタTr8からなるCMOS14と、pチャネル型トランジスタTr9及びnチャネル型トランジスタTr10からなるCMOS15と、pチャネル型トランジスタTr11及びnチャネル型トランジスタTr12からなるCMOS16と、を備えた構成を有している。
【0058】
CMOS11の入力接点(ラッチ回路LTCのクロック入力端子)CKには、タイミング制御信号(クロック信号)CLKが入力され、その出力接点N11はCMOS12の入力接点に接続されている。また、CMOS13の入力端子には、上記タイミング制御信号CLKが入力され、その出力接点N12はCMOS12の出力接点とともに、CMOS14の入力接点に接続されている。CMOS14の出力接点N13は、CMOS15及びCMOS16の入力接点に接続されるとともに、該出力接点N13の信号レベルが反転出力信号として、ラッチ回路LTCの反転出力端子OT(明細書中では、便宜的に「OT」と記す;図2(a)の符号参照。以下、反転信号について同様に記載する)から出力される。一方、CMOS15の出力接点N15の信号レベルは、非反転出力信号として、ラッチ回路LTCの非反転出力端子OTから出力される。
【0059】
また、CMOS11、CMOS14、CMOS15及びCMOS16を構成する各pチャネル型トランジスタTr1、Tr7、Tr9及びTr11は、電流路の一端が高電位電源Vddに接続され、また、各nチャネル型トランジスタTr2、Tr8、Tr10及びTr12は、電流路の一端が低電位電源Vgnd(接地電位)に接続されている。CMOS12のpチャネル型トランジスタTr3及びCMOS13のnチャネル型トランジスタTr6は、電流路の一端がラッチ回路LTCの信号入力端子INに接続されて、上記デジタル信号d0〜d3が入力され、また、CMOS12のnチャネル型トランジスタTr4及びCMOS13のpチャネル型トランジスタTr5は、電流路の一端が上記CMOS16の出力接点N14に接続されている。
【0060】
このような構成を有する信号ラッチ部10においては、最初のタイミング制御信号CLK(所定の信号幅を有するハイレベルのパルス信号)が印加されると、CMOS12のpチャネル型トランジスタTr3側及びCMOS13のnチャネル型トランジスタTr6がオン動作して、当該タイミングにおけるデジタル信号d0〜d3が取り込まれ、CMOS12及びCMOS13の共通の出力接点N12の信号レベルがデジタル信号d0〜d3により規定される。これにより、出力接点N12の信号レベル(デジタル信号d0〜d3の信号レベル)に基づいて、非反転出力端子OT及び反転出力端子OT、CMOS16の出力接点N14の各信号レベル(ハイレベル/ローレベル)が確定する。
【0061】
ここで、上記タイミング制御信号CLKの印加後(すなわち、タイミング制御信号CLKがローレベル状態)においては、CMOS12のpチャネル型トランジスタTr3側及びCMOS13のnチャネル型トランジスタTr6がオフ動作するが、CMOS12のnチャネル型トランジスタTr4及びCMOS13のpチャネル型トランジスタTr5がオン動作して、CMOS16の出力接点N14の信号レベル(非反転出力信号(非反転出力端子OTの信号レベル)と同等)が取り込まれて、CMOS12及びCMOS13の共通の出力接点N12の信号レベルが規定される。これにより、タイミング制御信号CLKの印加時と同等の信号レベルを有する非反転出力信号(非反転出力端子OTの信号レベル)及び反転出力信号(反転出力端子OTの信号レベル)が継続して出力される。この出力信号の信号レベルは、次回のタイミング制御信号CLKの印加時における信号入力端子INの信号レベル(デジタル信号d0〜d3の信号レベル)が変化するまで、同一の出力状態が保持される。
【0062】
なお、上述したラッチ回路LTCにおいては、入力信号として単一のタイミング制御信号CLKを単一の入力接点CKに印加する構成のみを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図2(b)に示すように、図2(a)に示したCMOS11に替えて、CMOS12の入力接点CKに、タイミング制御信号CLKの反転信号CLK(明細書中では、便宜的に「CLK」と記す;図2(b)の符号参照)を直接印加するようにした構成を適用するものであってもよい。
【0063】
また、電流生成部20Aは、例えば、図3に示すように、基準電流Irefに対して、各々、異なる比率の電流値を有する複数の単位電流(以下、「階調電流」と記す)Idsa、Idsb、Idsc、Idsdを生成するカレントミラー回路部21Aと、上記複数の階調電流Idsa〜Idsdのうち、上記信号ラッチ部10の各ラッチ回路LC0〜LC3から出力される出力信号d10〜d13(図2に示した非反転出力端子OTの信号レベル)に基づいて、任意の階調電流を選択するスイッチ回路部22Aと、を備えている。
【0064】
具体的には、図3に示すように、電流生成部20Aに適用されるカレントミラー回路部21Aは、基準電流Irefが供給される電流入力接点INiと低電位電源(接地電位)Vgndとの間に電流路(ソース−ドレイン端子)が接続されるとともに、制御端子(ゲート端子)が接点Ngに接続されたnチャネル型のトランジスタ(基準電流トランジスタ)Tr21と、各接点Na、Nb、Nc、Ndと低電位電源Vgndとの間に各電流路が接続されるとともに、制御端子が接点Ngに共通に接続された複数(ラッチ回路LC0〜LC3に対応した4個)のnチャネル型のトランジスタ(階調電流トランジスタ)Tr22、Tr23、Tr24、Tr25と、を備えた構成を有している。ここで、接点Ngは、電流入力接点INiに直接接続されているとともに、低電位電源Vgndとの間に容量C1が接続された構成を有している。
【0065】
また、電流生成部20Aに適用されるスイッチ回路部22Aは、電流供給線CLを介して負荷が接続される電流出力接点OUTiと各接点Na、Nb、Nc、Ndとの間に電流路が接続されるとともに、制御端子に上記各ラッチ回路LC0〜LC3から個別に出力される出力信号d10〜d13が並列的に印加される複数(4個)のnチャネル型のトランジスタTr26、Tr27、Tr28、Tr29と、を備えた構成を有している。
【0066】
ここで、本実施形態に係る電流生成部20Aにおいては、特に、カレントミラー回路部21Aを構成する各階調電流トランジスタTr22〜Tr25に流れる階調電流Idsa〜Idsdが、基準電流トランジスタTr21に流れる基準電流Irefに対して、各々異なる所定の比率の電流値を有するように設定されている。具体的には、各階調電流トランジスタTr22〜Tr25のトランジスタサイズが、各々異なる比率、例えば、各階調電流トランジスタTr22〜Tr25のチャネル長を一定とした場合の各チャネル幅の比(W2:W3:W4:W5)が1:2:4:8になるように形成されている。
【0067】
これにより、各階調電流トランジスタTr22〜Tr25に流れる階調電流Idsa〜Idsdの電流値は、基準電流トランジスタTr21のチャネル幅をW1とすると、各々Idsa=(W2/W1)×Iref、Idsb=(W3/W1)×Iref、Idsc=(W3/W1)×Iref、Idsd=(W4/W1)×Irefに設定される。すなわち、階調電流トランジスタTr22〜Tr25のチャネル幅を、各々2(n=0、1、2、3、・・・;2=1、2、4、8、・・・)に設定することにより、階調電流間の電流値を2で規定される比率に設定することができる。
【0068】
このように電流値が設定された各階調電流Idsa〜Idsdから、後述するように、複数ビットのデジタル信号d0〜d3(出力信号d10〜d13)に基づいて、任意の階調電流を選択して合成することにより、2段階の電流値を有する負荷駆動電流IDが生成され、電流出力接点OUTiに供給されることになる。すなわち、図1乃至図3に示したように、4ビットのデジタル信号d0〜d3を適用した場合、各階調電流トランジスタTr22〜Tr25に接続されるトランジスタTr26〜Tr29のオン状態に応じて、2=16段階の異なる電流値を有する負荷駆動電流IDが生成される。
【0069】
このような構成を有する電流生成部20Aにおいては、上記ラッチ回路LC0〜LC3から出力される出力信号d10〜d13の信号レベルに応じて、スイッチ回路部22Aの特定のトランジスタがオン動作(トランジスタTr26〜Tr29のいずれか1つ以上がオン動作する場合のほか、いずれのトランジスタTr26〜Tr29もオフ動作する場合を含む)し、該オン動作したトランジスタに接続されたカレントミラー回路部22Aの階調電流トランジスタ(Tr22〜Tr25のいずれか1つ以上)に、基準電流トランジスタTr21に流れる基準電流Irefに対して、所定比率(a×2倍;aは基準電流トランジスタTr21のチャネル幅W1により規定される定数)の電流値を有する階調電流Idsa〜Idsdが流れ、上述したように、電流出力接点OUTiにおいて、これらの階調電流の合成値となる電流値を有する負荷駆動電流IDが、図示を省略した負荷側から、電流出力接点OUTi、オン状態にあるトランジスタ(Tr26〜Tr29のいずれか)及び階調電流トランジスタ(Tr22〜Tr25のいずれか)を介して低電位電源Vgndに流れる。
【0070】
したがって、本実施形態に係る電流生成供給回路ISAにおいては、タイミング制御信号CLKにより規定されるタイミングで、信号ラッチ部21Aに入力される複数ビットのデジタル信号d0〜d3に応じて、電流生成部22Aにより所定の電流値を有するアナログ電流からなる負荷駆動電流IDが生成されて、負荷に供給されることになる(本実施形態においては、上述したように、負荷側から電流生成供給回路方向に負荷駆動電流が引き込まれる)。
すなわち、電流生成供給回路ISAに信号レベルが変動しない一定の基準電流を流すのみで、複数ビットのデジタル信号に応じた所望の電流値を有する負荷駆動電流を生成することができる構成を有しているので、生成される負荷駆動電流が微小な場合であっても、基準電流が供給される信号線に付加された寄生容量(配線容量)への充放電動作を排除して、電流生成供給回路の動作速度を向上させることができる。
【0071】
なお、本実施形態においては、電流生成部として、カレントミラー回路構成(カレントミラー回路部21A)を備え、各階調電流トランジスタにより、基準電流トランジスタに流れる基準電流Irefに対して各々異なる所定の比率の電流値を有する階調電流を選択的に合成して、負荷駆動電流IDを生成する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図4に示すような回路構成を有するものであってもよい。
【0072】
すなわち、図4に示すように、各々異なる電流値を有する基準電流Ir1、Ir2、Ir3、Ir4が個別に供給(引き抜くように供給)される複数の電流入力接点IN1、IN2、IN3、IN4(IN1〜IN4)と電流出力接点OUTiとの間に電流路が接続されるとともに、制御端子に上記各ラッチ回路LC0〜LC3から個別に出力される出力信号d10〜d13が並列的に印加される4個のnチャネル型のトランジスタTr31、Tr32、Tr33、Tr34(Tr31〜Tr34)を備えた構成を適用することもできる。
【0073】
ここで、各電流入力接点IN1〜IN4には、図示を省略した個別の電流発生源が接続される。また、各電流発生源により生成、供給される基準電流Ir1、Ir2、Ir3、Ir4は、例えば、図3に示したカレントミラー回路構成を適用した場合と同様に、各々異なる比率(例えば、Ir1:Ir2:Ir3:Ir4=1:2:4:8)の電流値を有するように設定されているものであってもよい。
このような構成を有する電流生成部においても、上述した実施形態と同様に、ラッチ回路LC0〜LC3から出力される出力信号d10〜d13の信号レベルに応じて、トランジスタTr31〜Tr34の特定のトランジスタがオン動作して、該オン動作したトランジスタに流れる基準電流の合成電流が、電流出力接点OUTiを介して負荷駆動電流IDとして供給される。
【0074】
また、特定状態設定部30Aは、図1に示すように、上記ラッチ回路LC0〜LC3の各々から出力される出力信号d10〜d13を入力信号とする否定論理和演算回路(デジタル値判定部;以下、「NOR回路」と略記する)31と、該NOR回路31からの出力端が制御端子(ゲート)に、電流路の一端側が特定電圧Vbkを印加する電圧源に、他端側が電流供給線CL(図示を省略した負荷)に、各々接続されたnチャネル型の電界効果型トランジスタからなる特定電圧印加トランジスタ(特定電圧印加部)TN32と、を備えた構成を有している。
【0075】
ここで、NOR回路31は、例えば、図5に示すように、高電位電源Vddと出力接点Noutとの間に、複数のpチャネル型の電界効果型トランジスタTr41〜Tr44を直列に接続した直列回路と、低電位電源(接地電位)Vgndと出力接点Noutとの間に、複数のnチャネル型の電界効果型トランジスタTr45〜Tr48を並列に接続した並列回路と、を備え、各pチャネル型及びnチャネル型の電界効果型トランジスタTr41〜Tr44、Tr45〜Tr48の制御端子に、各ラッチ回路LC0〜LC3からの出力信号d10〜d13を個別に印加するようにした周知の回路構成により実現することができる。
【0076】
このような構成を有する特定状態設定部30Aにおいては、NOR回路31により、上記ラッチ回路LC0〜LC3から出力される出力信号d10〜d13の信号レベルが全て“0”となる特定の状態であるか否かが判別され、該特定状態においてのみ、特定電圧印加トランジスタTN32がオン動作して、電流供給線CLを介して負荷に特定電圧Vbkが印加される。
【0077】
したがって、複数ビットのデジタル信号により負荷を段階的に駆動制御する電流生成供給回路において、全てのデジタル信号(出力信号d10〜d13)を“0”に設定して、負荷を特定の動作状態で駆動する場合であっても、負荷に接続された電流供給線CLの信号レベルが、特定状態設定部30Aにより速やかに特定電圧Vbkに設定される。これにより、電流生成部20Aにおいて電流出力が遮断されることにより、電流供給線CLの信号レベルがハイインピーダンス状態となって、負荷の動作状態が不安定化する問題を解消することができ、負荷を特定の動作状態で良好に駆動することができる。
【0078】
なお、後述するように、上記複数ビットのデジタル信号としては、表示装置に所望の画像情報を表示するための表示データ(表示信号)を適用することでき、この場合において、電流生成供給回路により生成、出力される負荷駆動電流は、表示パネルを構成する各表示画素に供給される書込電流、又は、各表示画素の発光素子に供給される発光駆動電流に対応する。詳しくは、後述する。
【0079】
次に、本発明に係る電流生成供給回路の他の実施形態について、図面を参照して説明する。
図6は、本発明に係る電流生成供給回路の他の実施形態を示す概略構成図である。また、図7は、本実施形態に係る電流生成供給回路に適用される電流生成部の一具体例を示す回路構成図であり、図8は、本実施形態に係る電流生成供給回路に適用される電流生成部の他の具体例を示す回路構成図である。さらに、図9は、本実施形態に係る特定状態設定部に適用可能な論理回路を示す回路構成図である。ここで、上述した実施形態と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0080】
上述した実施形態においては、電流生成供給回路ISAに接続された負荷側から、電流生成供給回路ISA方向に負荷駆動電流IDを引き込むように構成した場合(便宜的に、「電流シンク方式」と記す)について示したが、本実施形態においては、電流生成供給回路ISB側から負荷方向に負荷駆動電流を流し込む構成(便宜的に、「電流印加方式」と記す)を有している。
具体的には、図6に示すように、本実施形態に係る電流生成供給回路ISBは、上述した実施形態と同等の構成を有する信号ラッチ部10と、ラッチ回路LC0〜LC3の反転出力端子に接続された電流生成部20Bと、ラッチ回路LC0〜LC3の非反転出力端子に接続された特定状態設定部30Bと、を有して構成されている。ここで、電流生成部20Bに接続された電流発生源IRBは、電流生成部20B側から電流発生源IRB方向に基準電流Irefを流すように、低電位電源Vgndに接続されている。
【0081】
信号ラッチ部10は、複数のデジタル信号d0〜d3に対応してラッチ回路LC0〜LC3が個別に設けられた構成を有し、各ラッチ回路LC0〜LC3の反転出力信号d10〜d13(図2に示した反転出力端子OTの信号レベルであって、明細書中では、便宜的に「d10〜d13」と記す;図6の符号参照)が電流生成部20Bに出力されるように接続されている。
本実施形態に係る電流生成部20Bは、図7に示すように、概略、上述した実施形態(図3参照)と同様に、トランジスタTr51〜Tr55からなるカレントミラー回路部21B、及び、トランジスタTr56〜Tr59からなるスイッチ回路部22Bと、を備え、各ラッチ回路LC0〜LC3からの出力信号d10〜d13に基づいて、基準電流Irefに対して、所定比率の電流値を有する複数の階調電流Idsi、Idsj、Idsk、Idslを任意に選択、合成して生成される負荷駆動電流IDを負荷に供給するように構成されている。
【0082】
具体的には、カレントミラー回路部21B及びスイッチ回路部22Bを構成する全てのトランジスタTr51〜Tr59がpチャネル型から構成されている。基準電流トランジスタTr51は、電流入力接点INiと電源接点+Vとの間に接続され、制御端子が接点Ngを介して電流入力接点INiに接続されるとともに、容量C1を介して電源接点+Vに接続されている。また、階調電流トランジスタTr52〜Tr55は、各々、接点Ni、Nj、Nk、Nlと電源接点+Vとの間に接続されるとともに、制御端子が接点Nhに共通に接続され、スイッチング用のトランジスタTr56〜Tr59は、各々、上記接点Ni、Nj、Nk、Nlと電流出力接点OUTiとの間に接続されるとともに、制御端子に各々、ラッチ回路LC0〜LC3から出力される出力信号d10〜d13が並列的に印加されるように構成されている。
【0083】
ここで、本実施形態においても、カレントミラー回路部21Bを構成する各階調電流トランジスタTr52〜Tr55のトランジスタサイズ(すなわち、チャネル長を一定とした場合のチャネル幅)が、基準電流トランジスタを基準として、所定の比率になるように形成され、各電流路に流れる階調電流Idsi〜Idslが、基準電流Irefに対して、各々異なる所定の比率の電流値を有するように設定されている。
【0084】
これにより、電流生成部20Bにおいても、信号ラッチ部20B(ラッチ回路LC0〜LC3)から出力される出力信号d10〜d13の信号レベルに応じて、スイッチ回路部22Bの特定のトランジスタTr36〜Tr39がオン動作して、階調電流トランジスタTr32〜Tr35を介して基準電流Irefの所定比率倍の電流値を有する階調電流Idsi〜Idslが流れ、これらの合成電流が電流出力接点OUTiを介して負荷駆動電流IDとして図示を省略した負荷に供給される(本実施形態においては、電流生成供給回路側から負荷方向に負荷駆動電流が流れ込む)。
【0085】
なお、本実施形態においても、電流生成部として、図7に示したようなカレントミラー回路構成(カレントミラー回路部21B)を適用することなく、例えば、図8に示すような回路構成を有するものであってもよい。すなわち、図8に示す電流生成部20B′は、各々異なる電流値を有する基準電流Ir1、Ir2、Ir3、Ir4が個別に供給(流し込むように供給)される複数の電流入力接点IN1〜IN4と電流出力接点OUTiとの間に電流路が接続されるとともに、制御端子に上記各ラッチ回路LC0〜LC3から出力される出力信号d10〜d13が並列的に印加される4個のpチャネル型トランジスタTr61〜Tr64を備えた構成を有している。
ここで、各電流入力接点IN1〜IN4には、図示を省略した個別の電流発生源が接続され、各電流発生源により基準電流Ir1、Ir2、Ir3、Ir4が、例えば、図7に示したカレントミラー回路構成を適用した場合と同様に、各々異なる比率の電流値を有するように設定されているものであってもよい。
【0086】
また、特定状態設定部30Bは、図6に示すように、上記ラッチ回路LC0〜LC3の各々から出力される出力信号d10〜d13を入力信号とする論理和演算回路(デジタル値判定部;以下、「OR回路」と略記する)33と、該OR回路33からの出力端が制御端子に、電流路の一端側が特定電圧Vbkを印加する電圧源に、他端側が電流供給線CL(図示を省略した負荷)に、各々接続されたpチャネル型の電界効果型トランジスタからなる特定電圧印加トランジスタ(特定電圧印加部)TP34と、を備えた構成を有している。
ここで、OR回路33は、例えば、図9(a)に示すように、各ラッチ回路LC0〜LC3からの出力信号d10、d11及びd12、d13が個別に入力される2組の2入力NOR回路33a、33bと、該2入力NOR回路33a、33bからの論理出力を入力とする否定論理積回路(以下、「NAND回路」と略記する)33cと、を備えた周知の回路構成により実現することができる。
【0087】
2入力NOR回路33a、33bは、具体的には、図9(b)に示すように、各々、高電位電源Vddと出力接点Nota又はNotbとの間に直列に接続されたpチャネル型トランジスタTr71a、Tr72a及びTr71b、Tr72bと、低電位電源Vgndと出力接点Nota又はNotbとの間に並列に接続されたnチャネル型トランジスタTr73a、Tr74a及びTr73b、Tr74bと、を備え、各pチャネル型及びnチャネル型トランジスタTr71a〜Tr74a及びTr714b〜Tr74bの制御端子に、各ラッチ回路LC0〜LC3の出力信号d10〜d13が個別に印加された周知の回路構成を適用することができる。
【0088】
また、NAND回路33cは、具体的には、図9(b)に示すように、高電位電源Vddと出力接点Notcとの間に並列に接続されたpチャネル型トランジスタTr75、Tr76と、低電位電源Vgndと出力接点Notcとの間に並列に接続されたnチャネル型トランジスタTr77、Tr78と、を備え、各pチャネル型及びnチャネル型トランジスタTr75、Tr76及びTr77、Tr78の制御端子に、上記各2入力NOR回路33a、33bの論理出力(出力接点Nota、Notbの信号レベル)が個別に印加された周知の回路構成を適用することができる。
【0089】
このような構成を有する特定状態設定部30Bにおいても、OR回路33により、上記ラッチ回路LC0〜LC3から出力される出力信号d10〜d13の信号レベルが全て“0”となる特定の状態であるか否かが判別され、該特定状態においてのみ、特定電圧印加トランジスタTP34がオン動作して、電流供給線CLを介して負荷に特定電圧Vbkが印加される。
【0090】
そして、上述したような構成及び機能を有する電流生成供給回路ISA、ISBは、表示装置の駆動制御装置(データドライバ)、もしくは、表示装置(表示パネル)の表示画素を構成する画素駆動回路に良好に適用することができる。以下に、本発明に係る電流生成供給回路を備えた表示装置について、具体的に説明する。
<第1の実施形態>
まず、本発明に係る電流生成供給回路を表示装置の駆動制御装置(データドライバ)に適用した場合の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0091】
<表示装置>
図10は、本発明に係る電流生成供給回路を適用可能な表示装置の第1の実施形態を示す概略ブロック図であり、図11は、本実施形態に係る表示装置に適用される表示パネルの一例を示す概略構成図である。また、図12は、本実施形態に係る表示装置の他の構成例を示す概略ブロック図である。ここでは、表示パネルとしてアクティブマトリクス方式に対応した表示画素を備えた構成について説明する。また、本実施形態においては、電流シンク方式を採用した構成について説明する。
【0092】
図10、図11に示すように、本実施形態に係る表示装置100Aは、概略、複数の表示画素がマトリクス状に配列された表示パネル110Aと、表示パネル110Aの行方向に配列された表示画素群ごとに、共通に接続された走査ライン(走査線)SLに接続された走査ドライバ(走査駆動手段)120Aと、表示パネル110Aの列方向に配列された表示画素群ごとに、共通に接続されたデータライン(信号線)DLに接続されたデータドライバ(信号駆動手段)130Aと、上記走査ラインSLに並行して配設され、表示パネル110Aの行方向に配列された表示画素群ごとに、共通に接続された電源ラインVLに接続された電源ドライバ140と、走査ドライバ120A及びデータドライバ130A、電源ドライバ140の動作状態を制御する各種制御信号を生成、出力するシステムコントローラ150と、表示装置100Aの外部から供給される映像信号に基づいて、表示データやタイミング信号等を生成する表示信号生成回路160と、を備えて構成されている。
【0093】
以下、上記各構成について具体的に説明する。
(表示パネル)
表示パネル110Aは、具体的には、図11に示すように、相互に並列に配設された複数の走査ラインSL及び電源ラインVLと、該走査ラインSL及び電源ラインVLに対して、直交するように配設された複数のデータラインDLと、これらの直交するラインの各交点近傍に配列された複数の表示画素(図11中、後述する画素駆動回路DCx及び有機EL素子OELからなる構成)と、を備えた構成を有している。
【0094】
表示画素は、例えば、走査ドライバ120から走査ラインSLを介して印加される走査信号Vsel、及び、データドライバ130AからデータラインDLを介して供給される書込電流(駆動電流)Ipix、電源ドライバ140から電源ラインVLを介して印加される電源電圧Vscに基づいて、各表示画素における書込電流Ipixの書込動作及び発光動作を制御する画素駆動回路DCxと、該画素駆動回路DCxから供給される発光駆動電流の電流値に応じて発光輝度が制御される、周知の有機EL素子(発光素子)OELと、を有して構成されている。なお、本実施形態においては、電流駆動型の発光素子として有機EL素子OELを適用した場合について示すが、発光ダイオード等の他の発光素子を適用するものであってもよい。
【0095】
ここで、画素駆動回路DCxは、概略、走査信号Vselに基づいて各表示画素の選択/非選択状態を制御し、選択状態において表示データに応じた書込電流Ipixを取り込んで電圧レベルとして保持し、非選択状態において上記保持した電圧レベルに応じた発光駆動電流を有機EL素子OELに供給して、所定の輝度階調で発光させる動作を維持する機能を有している。なお、画素駆動回路DCxに適用可能な回路構成例については後述する。
【0096】
(走査ドライバ)
走査ドライバ120Aは、システムコントローラ150から供給される走査制御信号に基づいて、所定のタイミングで各走査ラインSLに選択レベル(例えば、ハイレベル)の走査信号Vselを順次印加することにより、各行ごとの表示画素群を選択状態とし、データドライバ130Aにより表示データに基づく書込電流Ipixを各データラインDLに供給して、各表示画素に所定の書込電流を書き込むように制御する。
【0097】
走査ドライバ120Aは、具体的には、図11に示すように、シフトレジスタとバッファからなるシフトブロックSBを、各走査ラインSLごとに対応させて複数段備え、システムコントローラ150から供給される走査制御信号(走査スタート信号SSTR、走査クロック信号SCLK等)に基づいて、シフトレジスタにより表示パネル110Aの上方から下方に順次シフトしつつ出力されたシフト信号が、バッファを介して所定の電圧レベル(選択レベル)を有する走査信号Vselとして各走査ラインSLに印加される。
【0098】
(データドライバ)
データドライバ130Aは、システムコントローラ150から供給されるデータ制御信号(サンプリングスタート信号STR、シフトクロック信号SFC等)に基づいて、表示信号生成回路160から供給される複数ビットのデジタル信号からなる表示データを取り込んで保持し、当該表示データに対応する電流値を有する書込電流Ipixを生成して、各データラインDLに同時並行的に供給するように制御する。すなわち、本実施形態に係るデータドライバ130Aにおいては、上述した本発明に係る電流生成供給回路(図1参照)を良好に適用することができる。データドライバ130Aの具体的な回路構成例やその駆動制御動作については後述する。
【0099】
(電源ドライバ)
電源ドライバ140は、システムコントローラ150から供給される電源制御信号に基づいて、走査ドライバ120Aにより各行ごとの表示画素群が選択状態に設定されるタイミングに同期して、電源ラインVLに選択レベルの電源電圧Vsc(例えば、接地電位以下に設定されたローレベル)を印加することにより、例えば、電源ラインVLから表示画素(画素駆動回路DCx)を介してデータドライバ130A方向に、表示データに基づく所定の書込電流Ipixを引き込み、一方、走査ドライバ120により各行ごとの表示画素群が非選択状態に設定されるタイミングに同期して、電源ラインVLに非選択レベル(例えば、ハイレベル)の電源電圧Vscを印加することにより、例えば、電源ラインVLから表示画素(画素駆動回路DCx)を介して有機EL素子OEL方向に、上記書込電流Ipixと同等の発光駆動電流を流すように制御する。
【0100】
電源ドライバ140は、具体的には、図11に示すように、概略、上述した走査ドライバ120Aと同様に、シフトレジスタとバッファからなるシフトブロックSBを、各電源ラインVLごとに対応させて複数段備え、システムコントローラ150から供給され、上記走査制御信号に同期する電源制御信号(電源スタート信号VSTR、電源クロック信号VCLK等)に基づいて、シフトレジスタにより表示パネル110Aの上方から下方に順次シフトしつつ出力されたシフト信号が、バッファを介して所定の電圧レベル(例えば、走査ドライバ120による選択状態においてはローレベル、非選択状態においてはハイレベル)を有する電源電圧Vscとして各電源ラインVLに印加される。
【0101】
(システムコントローラ)
システムコントローラ150は、後述する表示信号生成回路160から供給されるタイミング信号に基づいて、少なくとも、走査ドライバ120A及びデータドライバ130A、電源ドライバ140の各々に対して、走査制御信号及びデータ制御信号(上述した走査スタート信号SSTRや走査クロック信号SCLK、サンプリングスタート信号STRやシフトクロック信号SFC等)、電源制御信号(電源スタート信号VSTR、電源クロック信号VCLK等)を生成して出力することにより、各ドライバを所定のタイミングで動作させて、表示パネル110Aに走査信号Vsel及び書込電流Ipix、電源電圧Vscを出力させ、画素駆動回路DCxにおける所定の制御動作を連続的に実行させて、映像信号に基づく所定の画像情報を表示パネル110Aに表示させる制御を行う。
【0102】
(表示信号生成回路)
表示信号生成回路160は、例えば、表示装置100Aの外部から供給される映像信号から輝度階調信号成分を抽出し、表示パネル110Aの1行分ごとに、該輝度階調信号成分を、複数ビットのデジタル信号からなる表示データとしてデータドライバ130Aに供給する。ここで、上記映像信号が、テレビ放送信号(コンポジット映像信号)のように、画像情報の表示タイミングを規定するタイミング信号成分を含む場合には、表示信号生成回路160は、上記輝度階調信号成分を抽出する機能のほか、タイミング信号成分を抽出してシステムコントローラ150に供給する機能を有するものであってもよい。この場合においては、上記システムコントローラ150は、表示信号生成回路160から供給されるタイミング信号に基づいて、走査ドライバ120やデータドライバ130A、電源ドライバ140に対して供給する上記走査制御信号及びデータ制御信号、電源制御信号を生成する。
【0103】
なお、本実施形態においては、表示パネル110Aの周辺に付設されるドライバとして、図10及び図11に示したように、走査ドライバ120A及び電源ドライバ140を個別に配置した構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述したように、走査ドライバ120A及び電源ドライバ140は、タイミングが同期する同等の制御信号(走査制御信号及び電源制御信号)に基づいて動作するので、例えば、図12に示すように、走査ドライバ120Bに、走査信号Vselの生成、出力タイミングに同期して電源電圧Vscを供給する機能を有するように構成したものであってもよい。このような構成によれば、周辺回路の構成を簡素化、省スペース化することができる。
【0104】
また、図10乃至図12に示した表示装置の構成は、表示パネルを構成する各表示画素に設けられる画素駆動回路が後述するように(図13参照)、走査信号Vselとともに電源電圧Vscの信号レベルを適宜設定制御することにより、所定の駆動制御動作を実現する回路構成を有する場合に対応したものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、後述するように(図18参照)、例えば、画素駆動回路が高電位電源に直接接続されて、定常的に一定の電圧レベルが印加される回路構成を有するものであってもよく、この場合、図10及び図11に示した表示装置において電源ドライバ140を有していない構成を適用することもできる。
【0105】
(画素駆動回路の構成例)
次いで、上述した表示装置(表示パネル)の各表示画素に適用される画素駆動回路について簡単に説明する。
図13は、本実施形態に係る表示装置に適用可能な画素駆動回路の一実施例を示す回路構成図である。なお、ここで示す画素駆動回路は、本発明に係る表示装置に適用可能なごく一例を示すにすぎず、同等の動作機能を有する他の回路構成を有するものであってもよいことはいうまでもない。
【0106】
図13に示すように、本実施例に係る画素駆動回路DCxは、例えば、相互に直交するように配設された走査ラインSLとデータラインDLとの交点近傍に、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子が走査ラインSLに平行に配設された電源ラインVLに、ドレイン端子が接点Nxaに各々接続されたnチャネル型トランジスタTr81と、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子がデータラインDL及び接点Nxbに各々接続されたnチャネル型トランジスタTr82と、ゲート端子が接点Nxaに、ソース端子及びドレイン端子が電源ラインVL及び接点Nxbに各々接続されたnチャネル型トランジスタTr83と、接点Nxa及び接点Nxb間に接続されたコンデンサCxと、を備えた構成を有している。
【0107】
また、このような画素駆動回路DCxから供給される発光駆動電流により発光輝度が制御される有機EL素子OELは、アノード端子が上記画素駆動回路DCxの接点Nxbに、また、カソード端子が接地電位Vgndに各々接続された構成を有している。ここで、コンデンサCxは、nチャネル型トランジスタTr83のゲート−ソース間に形成される寄生容量であってもよいし、その寄生容量に加えてゲート−ソース間にさらに、容量素子を別個に付加するようにしたものであってもよい。
【0108】
このような構成を有する画素駆動回路DCxにおける有機EL素子OELの駆動制御動作は、まず、書込動作期間において、走査ラインSLに対して、ハイレベル(選択レベル)の走査信号Vselを印加するとともに、電源ラインVLに対して、ローレベルの電源電圧Vscを印加する。また、このタイミングに同期して、有機EL素子OELを所定の輝度階調で発光動作させるために必要な所定の書込電流Ipix(上述した負荷駆動電流IDに相当する)をデータラインDLに供給する。ここでは、書込電流Ipixとして、負極性の電流を供給し、画素駆動回路DCx側からデータラインDLを介してデータドライバ130A方向に当該電流を引き込むように設定する。
【0109】
これにより、画素駆動回路DCxを構成するnチャネル型トランジスタTr81及びTr82がオン動作して、ローレベルの電源電圧Vscが接点Nxa(すなわち、nチャネル型トランジスタTr83のゲート端子及びコンデンサCxの一端側)に印加されるとともに、書込電流Ipixの引き込み動作によりnチャネル型トランジスタTr82を介してローレベルの電源電圧Vscよりも低電位の電圧レベルが接点Nxb(すなわち、nチャネル型トランジスタTr83のソース端子及びコンデンサCxの他端側)に印加される。
【0110】
このように、接点Nxa及びNxb間(nチャネル型トランジスタTr83のゲート−ソース間)に電位差が生じることにより、nチャネル型トランジスタTr83がオン動作して、電源ラインVLからnチャネル型トランジスタTr83、接点Nxb、薄膜トランジスタTr82を介して、データラインDL方向に書込電流Ipixに対応した書込動作電流が流れる(後述する図12参照)。
このとき、コンデンサCxには、接点Nxa及びNxb間に生じた電位差に対応する電荷が蓄積され、電圧成分として保持される(充電される)。また、このとき、有機EL素子OELのアノード端子(接点Nxb)に印加される電位は、カソード端子の電位(接地電位)よりも低くなり、有機EL素子OELに逆バイアス電圧が印加されることになるため、有機EL素子OELには発光駆動電流が流れず、発光動作は行われない。
【0111】
次いで、発光動作期間においては、走査ラインSLに対して、ローレベル(非選択レベル)の走査信号Vselを印加するとともに、電源ラインVLに対して、ハイレベルの電源電圧Vscを印加する。また、このタイミングに同期して、書込電流Ipix(すなわち、書込制御電流)の引き込み動作を停止する。
これにより、nチャネル型トランジスタTr81及びTr82がオフ動作して、接点Nxaへの電源電圧Vscの印加が遮断されるとともに、接点Nxbへの書込電流Ipixの引き込み動作に起因する電圧レベルの印加が遮断されるので、コンデンサCxは、上述した書込動作において蓄積された電荷を保持する。
【0112】
このように、コンデンサCxが書込動作時の充電電圧を保持することにより、接点Nxa及びNxb間(nチャネル型トランジスタのTr83のゲート−ソース間)の電位差が保持されることになり、nチャネル型トランジスタTr83はオン状態を維持する。また、電源ラインVLには、接地電位よりも高い電圧レベルを有する電源電圧Vscが印加されるので、有機EL素子OELのアノード端子(接点Nxb)に印加される電位は、カソード端子の電位(接地電位)よりも高くなる。
【0113】
したがって、電源ラインVLからnチャネル型トランジスタTr83、接点Nxbを介して、有機EL素子OELに順バイアス方向に発光駆動電流が流れ、有機EL素子OELが所定の輝度階調で発光する。ここで、コンデンサCx1により保持される電位差(充電電圧)は、上記書込動作時においてnチャネル型トランジスタTr83に書込動作電流を流す際の電位差に相当するので、有機EL素子OELに流れる発光駆動電流は、上記書込動作電流と同等の電流値を有することになる。これにより、発光動作期間においては、書込動作期間に書き込まれた所定の発光状態(輝度階調)に対応する電圧成分に基づいて、発光駆動電流が継続的に供給されることになり、有機EL素子OELは所望の輝度階調で発光する動作を継続する(後述する図12参照)。このように、本実施例に係る画素駆動回路においては、nチャネル型トランジスタTr83は、発光駆動用トランジスタとしての機能を有していることになる。
【0114】
(データドライバの構成例)
次いで、上述した表示装置に適用されるデータドライバの構成について説明する。
本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバは、概略、図1に示した電流生成供給回路を基本構成とする書込電流生成回路が、各データラインに2組設けられ、所定の動作タイミングで各組の書込電流生成回路が、相補的かつ連続的に表示データの取り込み、保持、書込電流の生成、供給(引き込み)動作を実行するように構成されている。ここで、本構成例においては、書込電流生成回路群に対して、単一の電流発生源から一定の電流値を有する正の基準電流が供給される。
【0115】
図14は、本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバの一実施例を示す概略構成図である。図15は、本実施例に係るデータドライバに適用される書込電流生成回路の一具体例を示す構成図であり、図16は、本実施例に係るデータドライバに適用される反転ラッチ回路及び選択設定回路の一具体例を示す回路構成図である。ここでは、上述した電流生成供給回路の構成と対応付けながら説明する。
【0116】
具体的には、本実施例に係るデータドライバ130Aは、例えば、図10に示すように、システムコントローラ150からデータ制御信号として供給されるシフトクロック信号SFCに基づいて、非反転クロック信号CK1及び反転クロック信号CK2を生成する反転ラッチ回路131と、非反転クロック信号CK1及び反転クロック信号CK2に基づいて、サンプリングスタート信号STRをシフトしつつ、所定のタイミングでシフト信号SR1、SR2、・・・(上述したタイミング制御信号CLKに相当する)を順次出力するシフトレジスタ回路132と、該シフトレジスタ回路132からのシフト信号SR1、SR2、・・・の入力タイミングに基づいて、表示信号生成回路160から順次供給される1行分の表示データD0〜Dk(ここでは、便宜的にk=3とする;上述したデジタル信号d0〜d3に相当する)を順次取り込み、各表示画素における発光輝度に対応した書込電流Ipixを生成して、各データラインDL1、DL2、・・・を介して供給する(引き込む)2組の書込電流生成回路群133A及び133Bと、システムコントローラ150からデータ制御信号として供給される切換制御信号SELに基づいて、上記書込電流生成回路群133A及び133Bのいずれか一方を選択的に動作させるための選択設定信号(切換制御信号SELの非反転信号SLa及び反転信号SLb)を出力する選択設定回路134と、を備えて構成されている。
ここで、2組の書込電流生成回路群132A及び133Bには、少なくとも、表示信号生成回路160から供給される表示データD0〜Dk、及び、電流発生源IR(上述した電流発生源IRAに相当する)から定常的に供給される一定の電流値を有する基準電流Irefが共通に入力されるように構成されている。
【0117】
2組の書込電流生成回路群132A及び133Bは、各々複数の書込電流生成回路ILA1、ILA2、・・・及びILB1、ILB2、・・・を備えた構成を有し、各書込電流生成回路ILA1、ILA2、・・・及びILB1、ILB2、・・・(図1に示した電流生成供給回路ISAに相当する;以下、「書込電流生成回路ISx」と総称する)は、図15に示すように、上述した電流生成供給回路(図1参照)に示した構成と同等の信号ラッチ部10x及び電流生成部20x、特定状態設定部30xに加え、切換制御信号SELに基づいて、各書込電流生成回路ISxの動作状態を選択的に設定する動作設定回路40xを備えた構成を有している。ここで、信号ラッチ部10x及び電流生成部20x、特定状態設定部30xは、各々図1乃至図5に示した信号ラッチ部10、電流生成部20A、特定状態設定部30Aに相当するので、その具体的な説明を省略する。
【0118】
動作設定回路40xは、例えば、図15に示すように、データラインDL(上述した電流供給線CLに相当する)に電流路が設けられ、制御端子に選択設定回路134からの選択設定信号(非反転信号SLa又は反転信号SLb)が印加されるnチャネル型トランジスタTN41と、選択設定信号を反転処理するインバータ42と、該インバータ42の反転出力及びシフトレジスタ回路132からのシフト信号SR(SR1、SR2、・・・)を入力とするNAND回路43と、該NAND回路43の論理出力を反転処理するインバータ44と、該インバータ44の反転出力をさらに反転処理するインバータ45と、を備えた構成を有している。
【0119】
このような構成を有する書込電流生成回路ISxにおいては、選択設定回路134からハイレベルの選択設定信号(書込電流生成回路を選択状態に設定する制御信号)が入力されると、動作設定回路40xに設けられたnチャネル型トランジスタTN41がオン動作して、電流生成部20xの電流出力接点OUTiが、nチャネル型トランジスタTN41を介してデータラインDLに接続される。このとき同時に、インバータ42及びNAND回路43、インバータ44、45により、シフト信号SRの出力タイミングに関わらず信号ラッチ部10xの入力接点CKにはローレベルのタイミング制御信号が、また、入力接点CKにはハイレベルのタイミング制御信号が定常的に入力されて、表示データD0〜D3が取り込まれ、電流生成部20xにより表示データD0〜D3に応じた書込電流Ipixが生成される。
【0120】
また、表示データD0〜D3を全て“0”に設定して、表示画素を特定の状態で発光動作(例えば、黒表示動作)させる場合には、電流生成部20xにおける書込電流Ipixの出力が遮断されるとともに、特定状態設定部30xにより電流生成部20xの電流出力接点OUTi(特定状態設定部の接続接点)に黒表示動作に対応した特定電圧(黒表示電圧)Vbkが印加される。
これにより、黒表示状態を除く通常の階調表示動作においては、表示データD0〜D3に基づいて生成された書込電流IpixがデータラインDLを介して表示画素に供給され、黒表示動作においては、上記書込電流Ipixの供給を遮断しつつ、データラインDLに所定の黒表示電圧Vbkが印加される。
【0121】
一方、選択設定回路134からローレベルの選択設定信号(書込電流生成回路を非選択状態に設定する制御信号)が入力されると、nチャネル型トランジスタTN41がオフ動作して、電流生成部20xの電流出力接点OUTiがデータラインDLから切り離される。また、このとき同時に、インバータ42及びNAND回路43、インバータ44、45により、シフト信号SRの出力タイミングに対応して信号ラッチ部10xの入力接点CK及び入力接点CKに、相補的な信号レベルを有するタイミング制御信号が入力されて、表示データD0〜D3の取り込み、保持、書込電流Ipixの生成動作が実行される。
【0122】
これにより、表示データD0〜D3に基づいて書込電流Ipixが生成されるものの、データラインDLには供給されない状態となり、実質的に、書込電流生成回路が非選択状態に設定される。すなわち、後述する選択設定回路134により、2組の書込電流生成回路群133A及び133Bに入力する選択設定信号(切換制御信号SELの非反転信号SLa及び反転信号SLb)の信号レベルを適宜設定することにより、2組の書込電流生成回路群133A及び133Bのいずれか一方を選択状態とし、他方を非選択状態に設定することができる。
【0123】
また、反転ラッチ回路131及び選択設定回路134は、概略、同等の回路構成を有し、例えば、図16(a)、(b)に示すように、周知のインバータ回路(例えば、図2に示したような相補型トランジスタ回路)を複数備えた構成を適用することができる。
具体的には、反転ラッチ回路131及び選択設定回路134は、インバータINV1の入力接点(反転ラッチ回路131又は選択設定回路134の入力端子)INsには、シフトクロック信号SFC又は切換制御信号信号SELが入力され、インバータINV1の出力接点はインバータINV2の入力接点に接続されている。インバータINV2の出力接点はインバータINV4の入力接点に接続されている。また、インバータINV3の入力端子には、上記シフトクロック信号SFC又は切換制御信号SELが入力され、その出力接点はインバータINV5の入力接点に接続されている。また、インバータINV4の出力接点はインバータINV5及びインバータINV6の入力接点に接続されているとともに、インバータINV5の出力接点はインバータINV4及びインバータINV7の入力接点に接続されている。そして、インバータINV6の出力接点は反転ラッチ回路131又は選択設定回路134の非反転出力端子OUTsに接続され、インバータINV7の出力接点は反転ラッチ回路131又は選択設定回路134の反転出力端子OUTsに接続されている。
【0124】
このような構成を有する反転ラッチ回路131及び選択設定回路134においては、シフトクロック信号SFC又は切換制御信号SELが印加されると、当該信号レベルがインバータINV4及びINV5により保持されて、該信号レベルの非反転信号及び反転信号が、各々非反転出力端子OUTs及び反転出力端子OUTsから出力され、シフトレジスタ回路に対して非反転クロック信号CK1及び反転クロック信号CK2として、また、書込電流生成回路群133A(各書込電流生成回路ILA1、ILA2、・・・)及び書込電流生成回路群133B(各書込電流生成回路ILB1、ILB2、・・・)に対して非反転信号SLa及び反転信号SLbとして供給される。
【0125】
(表示装置の駆動制御方法)
次に、上述した構成を有する表示装置の動作について、図面を参照して説明する。
図17は、本実施形態に係るデータドライバにおける制御動作の一例を示すタイミングチャートであり、図18は、本実施形態に係る表示パネル(表示画素)における制御動作の一例を示すタイミングチャートである。ここでは、図14及び図15に示したデータドライバの構成に加え、図1乃至図3に示した電流生成供給回路の構成も適宜参照しながら説明する。
【0126】
まず、データドライバ130Aにおける制御動作は、上述した書込電流生成回路群を構成する各書込電流生成回路ISxに設けられた信号ラッチ部10xに、表示信号生成回路160から供給される表示データD0〜D3を取り込み、一定期間保持する信号保持動作と、該信号保持動作により取り込まれた表示データD0〜D3の保持信号D10〜D13に基づいて、書込電流生成回路ISxに設けられた電流生成部20xにより、上記表示データD0〜D3に対応する書込電流Ipixを生成して各データラインDL1、DL2、・・・を介して各表示画素に供給する電流生成供給動作と、を順次実行するとともに、該一連の動作を、選択設定回路134により2組の書込電流生成回路群のうち、一方の書込電流生成回路群により上記電流生成供給動作を行いつつ、他方の書込電流生成回路群により上記信号保持動作を同時並行的に行う動作を、交互に繰り返し実行することにより実現される。
特に、本実施形態に係るデータドライバにおいては、上記信号保持動作及び電流生成供給動作に加え、例えば、表示パネルを構成する前表示画素を最低輝度階調で一斉に発光動作させる黒表示動作を実行する場合等に、全データラインDL1、DL2、・・・への書込電流Ipixの供給を遮断するとともに、特定の黒表示電圧Vbkを全データラインDL1、DL2、・・・に印加するように制御される。
【0127】
信号保持動作においては、図17に示すように、まず、選択設定回路134により一方の書込電流生成回路群が選択状態に設定された後、シフトレジスタ回路132から順次出力されるシフト信号SR1、SR2、・・・に基づいて、該書込電流生成回路群の各書込電流生成回路ISxに設けられた信号ラッチ部10xにより、各列の表示画素(すなわち、各データラインDL1、DL2、・・・)に対応して切り替わる表示データD0〜D3を順次取り込む動作が1行分連続的に実行され、該表示データD0〜D3が取り込まれた書込電流生成回路ISxの信号ラッチ部10xから順に、一定期間(次の切換制御信号SELに基づいて選択設定回路134により、一方の書込電流生成回路群が非選択状態に、また、他方の書込電流生成回路群が選択状態に設定されるまでの期間)、信号ラッチ部10xからの出力信号である保持信号D10〜D13が電流生成部20xに出力される。
【0128】
また、電流生成供給動作においては、図17に示すように、上記保持信号D10〜D13に基づいて、電流生成部20xに設けられた複数のスイッチトランジスタ(図3に示したトランジスタTr26〜T29)のオン/オフ状態が制御され、オン動作したスイッチトランジスタに接続された階調電流トランジスタ(図3に示したトランジスタTr22〜T25)に流れる階調電流の合成電流が、書込電流Ipixとして各データラインDL1、DL2・・・を介して順次供給される。
【0129】
ここで、書込電流Ipixは、例えば、全てのデータラインDL1、DL2、・・・に対して、少なくとも一定期間、並列的(すなわち、同時並行的)に供給されるように設定される。また、本実施形態においては、上述したように、単一の基準電流Irefに対して予めトランジスタサイズにより規定された所定比率(例えば、a×2;n=0、1、2、3、・・・)の電流値を有する複数の階調電流を生成し、上記保持信号に基づくスイッチトランジスタのオン/オフ動作により、所定の階調電流を選択して合成し、負極性の書込電流Ipixを生成して、データラインDL1、DL2、・・・側からデータドライバ130A方向に引き込むように書込電流Ipixを流す。
【0130】
さらに、黒表示動作においては、図17に示すように、表示データD0〜D3が黒表示状態(保持信号D10〜D13が全て“0”)に設定されることにより、電流生成部20xに設けられたいずれのスイッチトランジスタ(図3に示したトランジスタTr26〜T29)もオフ動作して階調電流が遮断され、書込電流Ipixの供給が停止される。このとき同時に、特定状態設定部30xに設けられたNOR回路31より表示データの黒表示状態(保持信号D10〜D13が全て“0”となる状態)が判別され、特定電圧印加トランジスタTN32がオン動作して黒表示(最低輝度階調での発光動作)に対応した電圧Vbkが各データラインDL1、DL2、・・・に順次印加される。
【0131】
また、表示パネル110A(表示画素)における制御動作は、図18に示すように、表示パネル110A一画面に所望の画像情報を表示する一走査期間Tscを1サイクルとして、該一走査期間Tsc内に、特定の走査ラインに接続された表示画素群を選択して、データドライバ130Aから供給される表示データD0〜D3に対応する書込電流Ipixを書き込み、信号電圧として保持する書込動作期間Tseと、該保持された信号電圧に基づいて、上記表示データに応じた発光駆動電流を有機EL素子OELに供給して、所定の輝度階調で発光動作させる発光動作期間Tnseと、を設定(Tsc=Tse+Tnse)し、各動作期間において、上述した画素駆動回路DCxと同等の駆動制御を実行する。ここで、各行ごとに設定される書込動作期間Tseは、相互に時間的な重なりが生じないように設定される。また、書込動作期間Tseは、少なくとも、上記データドライバ130Aにおける電流生成供給動作において、各データラインDL1、DL2、・・・へ書込電流Ipixを並列的に供給する一定期間を含む期間に設定される。
【0132】
すなわち、表示画素への書込動作期間Tseにおいては、図18に示すように、特定の行(i行目)の表示画素に対して、走査ドライバ120及び電源ドライバ140により走査ラインSL及び電源ラインVLを所定の信号レベルに走査することにより、データドライバ130Aにより各データラインDL1、DL2、・・・に並列的に供給された書込電流Ipixを電圧成分として一斉に保持する動作を実行し、その後の発光動作期間Tnseにおいては、上記書込動作期間Tseに保持された電圧成分に基づく発光駆動電流を有機EL素子OELに継続的に供給することにより、表示データに対応する輝度階調で発光動作が継続される。
【0133】
このような一連の駆動制御動作を、図18に示すように、表示パネル110Aを構成する全ての行の表示画素群について順次繰り返し実行することにより、表示パネル1画面分の表示データが書き込まれて、各表示画素が所定の輝度階調で発光し、所望の画像情報が表示される。ここで、本実施形態においては、各行の表示画素群への書込動作に同期して、データドライバ130Aに設けられた2組の書込電流生成回路群が交互に選択状態に設定され、例えば、奇数行目の表示画素群に対しては、一方の書込電流生成回路群133Aから書込電流Ipixが供給され、偶数行目の表示画素群に対しては、他方の書込電流生成回路群133Bから書込電流Ipixが供給されるように制御される。
【0134】
したがって、本実施形態に係るデータドライバ130A及び表示装置100Aにおいて、通常の階調表示動作時には、各データラインDL1、DL2、・・・に対応して設けられた各書込電流生成回路ISxにより、表示データD0〜D3に応じた階調電流が生成されて合成され、適切な電流値を有する書込電流Ipixとして各表示画素に供給され、一方、黒表示動作時には、各書込電流生成回路ISxによる書込電流Ipixの供給が遮断されるとともに、表示画素における最低輝度階調での発光動作に対応した所定の黒表示電圧が各データラインDL1、DL2、・・・に印加されるので、良好な階調表示を実現しつつ、黒表示動作時においても、各データラインDL1、DL2、・・・の信号レベルを特定の電圧に安定化させて迅速に黒表示状態に移行することができ、表示装置における表示応答特性並びに表示画質の向上を図ることができる。
【0135】
また、データドライバ130A(書込電流生成回路ISx)において、カレントミラー回路構成を適用するとともに、該カレントミラー回路を構成する複数の階調電流トランジスタのチャネル幅を、基準電流トランジスタに対して、各々所定の比率(例えば、2倍)になるように設定することにより、単一の電流発生源から供給される単一の基準電流に対して、上記比率により規定される電流値を有する複数の階調電流を流すことができ、表示データ(複数ビットのデジタル信号)D0〜D3により、これらを適宜合成することにより、2段階の電流値を有する書込電流Ipixを生成することができるので、表示データに対応した適切な電流値を有するアナログ電流からなる書込電流を、比較的簡易な回路構成により生成することができ、表示画素を適正な輝度階調で発光動作させることができる。
【0136】
なお、本実施形態においては、表示パネルに配設された各データラインに対して、2組の書込電流生成回路を備えたデータドライバを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、各データラインに対して単一の書込電流生成回路を備え、時系列的に表示データの取り込み、保持、書込電流の生成、供給動作を実行するデータドライバを適用するものであってもよい。
【0137】
また、本実施形態においては、データドライバ及び表示画素(画素駆動回路)として、電流シンク方式に対応した構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図6及び図7に示したように、データドライバから表示画素方向に書込電流を流し込むように供給する電流印加方式の回路構成を適用することもできる。以下、上述した表示装置(表示パネル)の他の例として、電流印加方式を適用した場合について説明する。
【0138】
電流印加方式を適用した表示装置は、概略、上述した第1の実施形態(図10乃至図12)と同様の表示パネル、走査ドライバ、データドライバ、システムコントローラ及び表示信号生成回路を備えた構成を有しているが、表示パネルを構成する各表示画素(画素駆動回路)及びデータドライバが以下に示すように異なる構成を有している。
(画素駆動回路)
図19は、本実施形態に適用される画素駆動回路の一実施例を示す回路構成図である。なお、ここで示す画素駆動回路は、本発明に係る表示装置に適用可能なごく一例を示すにすぎず、同等の動作機能を有する他の回路構成を有するものであってもよいことはいうまでもない。
【0139】
図19に示すように、本実施例に係る画素駆動回路DCyは、走査ラインSLとデータラインDLとの交点近傍に、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子が走査ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子が電源接点+V及び接点Nyaに各々接続されたpチャネル型トランジスタTr91と、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子がデータラインDL及び接点Nyaに各々接続されたnチャネル型トランジスタTr92と、ゲート端子が接点Nybに、ソース端子及びドレイン端子が接点Nya及び接点Nycに各々接続されたpチャネル型トランジスタTr93と、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子が接点Nyb及び接点Nycに各々接続されたnチャネル型トランジスタTr94と、接点Nya及び接点Nyb間に接続されたコンデンサCyと、を備えた構成を有している。ここで、電源接点+Vは、図示を省略した電源ラインを介して、上述した実施形態に示した電源ドライバ、もしくは、直接高電位電源に接続され、一定の高電位電圧が印加される。
【0140】
また、このような画素駆動回路DCyから供給される発光駆動電流により発光輝度が制御される有機EL素子OELは、アノード端子が上記画素駆動回路DCyの接点Nycに、また、カソード端子が接地電位Vgndに各々接続された構成を有している。ここで、コンデンサCyは、pチャネル型トランジスタTr93のゲート−ソース間に形成される寄生容量であってもよいし、その寄生容量に加えてゲート−ソース間にさらに、容量素子を別個に付加するようにしたものであってもよい。
【0141】
このような構成を有する画素駆動回路DCyにおける有機EL素子OELの駆動制御動作は、まず、書込動作期間において、走査ラインSLに対して、例えば、ハイレベル(選択レベル)の走査信号Vselを印加するとともに、このタイミングに同期して、有機EL素子OELを所定の輝度階調で発光動作させるための書込電流IpixをデータラインDLに供給する。ここでは、書込電流Ipixとして、正極性の電流を供給し、データドライバ130B側からデータラインDLを介して画素駆動回路DCy方向に当該電流が流し込まれる(印加する)ように設定する。
【0142】
これにより、画素駆動回路DCyを構成するnチャネル型トランジスタTr92及びTr94がオン動作するとともに、pチャネル型トランジスタTr91がオフ動作して、データラインDLに供給された書込電流Ipixに対応する正の電位が接点Nyaに印加される。また、接点Nyb及び接点Nyc間が短絡して同電位となり、pチャネル型トランジスタTr93のゲート−ソース間、及び、ソース−ドレイン間が同電位に制御される。これにより、コンデンサCy(接点Nya及び接点Nyb間)には、書込電流に応じた電位差が生じ、該電位差に対応する電荷が蓄積され、電圧成分として保持される(充電される)。
【0143】
次いで、発光動作期間において、走査ラインSLに対して、ローレベル(非選択レベル)の走査信号Vselを印加するとともに、このタイミングに同期して、書込電流Ipixの供給を遮断する。これにより、nチャネル型トランジスタTr92及びTr94がオフ動作してデータラインDL及び接点Nya間、並びに、接点Nyb及び接点Nyc間が電気的に遮断されることにより、コンデンサCyは、上述した書込動作において蓄積された電荷を保持する。
【0144】
このように、コンデンサCyが書込動作時の充電電圧を保持することにより、接点Nyb及び接点Nyc間(pチャネル型トランジスタのTr93のゲート−ソース間)の電位差が保持されることになり、pチャネル型トランジスタTr93はオン動作する。また、上記走査信号Vsel(ローレベル)の印加により、pチャネル型トランジスタTr91が同時にオン動作するので、電源接点+V(高電位電源)からpチャネル型トランジスタTr91及びTr93を介して、有機EL素子OELに書込電流Ipixに応じた発光駆動電流が流れ、有機EL素子OELが所定の輝度階調で発光する。このように、本実施例に係る画素駆動回路においては、pチャネル型トランジスタTr93は、発光駆動用トランジスタとしての機能を有していることになる。
【0145】
(データドライバ)
次いで、本実施形態に適用されるデータドライバの構成について説明する。
本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバは、概略、図6に示した電流生成供給回路を基本構成とする書込電流生成回路が、各データラインに2組設けられ、所定の動作タイミングで各組の書込電流生成回路が、相補的かつ連続的に表示データの取り込み、保持、書込電流の生成、供給(流し込む;印加する)動作を実行するように構成されている。ここで、本構成例においては、書込電流生成回路群に対して、単一の電流発生源から一定の電流値を有する負の基準電流が供給される。
【0146】
図20は、本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバの一実施例を示す概略構成図であり、図21は、本実施例に係るデータドライバに適用される書込電流生成回路の一具体例を示す構成図である。ここでは、上述した電流生成供給回路の構成と対応付けながら説明する。また、上述した第1の実施形態と同等の構成については、その説明を簡略化又は省略する。
【0147】
具体的には、本実施例に係るデータドライバ130Bは、例えば、図20に示すように、上述した第1の実施形態と同等の構成を有する反転ラッチ回路131と、シフトレジスタ回路132と、該シフトレジスタ回路132からのシフト信号SR1、SR2、・・・の入力タイミングに基づいて、1行分の表示データD0〜D3を順次取り込み、所定の書込電流Ipixを生成して、各データラインDL1、DL2、・・・を介して供給する(流し込む;印加する)書込電流生成回路群133C及び133Dと、切換制御信号SELに基づいて、上記書込電流生成回路群133C及び133Dのいずれか一方を選択的に動作させる選択設定回路134と、を備えて構成されている。
ここで、2組の書込電流生成回路群132C及び133Dには、少なくとも、表示データD0〜D3が共通に入力されるとともに、電流発生源IRにより定常的に一定の電流値を有する基準電流Irefが共通に引き抜かれるように構成されている。
【0148】
2組の書込電流生成回路群132C及び133Dは、各々複数の書込電流生成回路ILC1、ILC2、・・・及びILD1、ILD2、・・・を備えた構成を有し、各書込電流生成回路ILC1、ILC2、・・・及びILD1、ILD2、・・・(図6に示した電流生成供給回路ISBに相当する;以下、「書込電流生成回路ISy」と総称する)は、図21に示すように、上述した電流生成供給回路(図6参照)に示した構成と同等の信号ラッチ部10y及び電流生成部20y、特定状態設定部30yに加え、切換制御信号SELに基づいて、各書込電流生成回路ISyの動作状態を選択的に設定する動作設定回路40yを備えた構成を有している。ここで、信号ラッチ部10y及び電流生成部20y、特定状態設定部30yは、各々図6乃至図9に示した信号ラッチ部10、電流生成部20B、特定状態設定部30Bに相当するので、その具体的な説明を省略する。
【0149】
動作設定回路40yは、例えば、図21に示すように、データラインDLに電流路が設けられ、制御端子に選択設定回路134からの選択設定信号(非反転信号SLa又は反転信号SLb)の反転信号が印加されるnチャネル型トランジスタTP101と、上記選択設定信号を反転処理するインバータ102と、該インバータ102の反転出力及びシフトレジスタ回路132からのシフト信号SRを入力とするNAND回路103と、該NAND回路103の論理出力を反転処理するインバータ104と、該インバータ104の反転出力をさらに反転処理するインバータ105と、を備えた構成を有している。
【0150】
このような構成を有する書込電流生成回路ILyにおいては、選択設定回路134からハイレベルの選択設定信号が入力されると、動作設定回路40yに設けられたpチャネル型トランジスタTP101がオン動作して、電流生成部20yの電流出力接点OUTiが、pチャネル型トランジスタTP101を介してデータラインDLに接続される。このとき同時に、インバータ102及びNAND回路103、インバータ104、105により、シフト信号SRの出力タイミングに関わらず信号ラッチ部10yの入力接点CKにはローレベルのタイミング制御信号が、また、入力接点CKにはハイレベルのタイミング制御信号が定常的に入力されて、表示データD0〜D3が取り込まれ、電流生成部20yにより表示データD0〜D3に応じた書込電流Ipixが生成される。
【0151】
また、表示データD0〜D3を全て“0”に設定して、表示画素を黒表示動作させる場合には、電流生成部20yにおける書込電流Ipixの出力が遮断されるとともに、特定状態設定部30yにより電流生成部20yの電流出力接点OUTiに黒表示動作に対応した特定電圧(黒表示電圧)Vbkが印加される。
これにより、黒表示状態を除く通常の階調表示動作においては、表示データD0〜D3に基づいて生成された書込電流IpixがデータラインDLを介して表示画素に供給され、黒表示動作においては、上記書込電流Ipixの供給を遮断しつつ、データラインDLに所定の黒表示電圧Vbkが印加される(書込電流生成回路の選択状態)。
【0152】
一方、選択設定回路134からローレベルの選択設定信号が入力されると、pチャネル型トランジスタTP101がオフ動作して、電流生成部20yの電流出力接点OUTiがデータラインDLから切り離される。また、このとき同時に、インバータ102及びNAND回路103、インバータ104、105により、シフト信号SRの出力タイミングに対応して信号ラッチ部10yの入力接点CK及び入力接点CKに、相補的な信号レベルを有するタイミング制御信号が入力されて、表示データD0〜D3の取り込み、保持、書込電流Ipixの生成動作が実行される。
これにより、上述した実施形態と同様に、表示データD0〜D3に基づいて書込電流Ipixが生成されるものの、データラインDLには供給されない状態となり、実質的に、書込電流生成回路が非選択状態に設定される。
【0153】
このようなデータドライバ130Bにおける制御動作は、上述した実施形態において示した表示装置の駆動制御方法(図17及び図18参照)と同様に、信号保持動作においては、シフトレジスタ回路132から順次出力されるシフト信号SR1、SR2、・・・に基づいて、選択状態に設定された書込電流生成回路群の各書込電流生成回路ISyに設けられた信号ラッチ回路10yにより、各列ごとの表示データD0〜D3が順次取り込まれ、表示データD0〜D3の反転信号に相当する保持信号D10〜D13が電流生成部20yに出力される。
【0154】
また、電流生成供給動作においては、保持信号D10〜D13に基づいて、予め規定された電流値を有する複数の階調電流から、所定の階調電流を選択して合成し、正極性の書込電流Ipixを生成して、データドライバ130B側から各データラインDL1、DL2、・・・を介して、表示画素方向に流し込むように順次供給する。
【0155】
さらに、黒表示動作においては、表示データD0〜D3が黒表示状態(保持信号D10〜D13が全て“0”)に設定されることにより、電流生成部20yにおける階調電流及び書込電流Ipixの生成、供給が停止されるとともに、特定状態設定部30yにおいて黒表示状態が判別され、黒表示(最低輝度階調での発光動作)に対応した電圧Vbkが各データラインDL1、DL2、・・・に順次印加される。
【0156】
したがって、本実施形態に係るデータドライバ130Bを適用した表示装置においても、各データラインDL1、DL2、・・・に対応して設けられた各書込電流生成回路ISyにより表示データD0〜D3に応じた階調電流を生成、合成することにより、適切な電流値を有する書込電流Ipixとして各表示画素に供給して良好な階調表示動作を実現することができ、一方、黒表示動作時には、各書込電流生成回路ISyによる書込電流Ipixの供給を遮断するとともに、所定の黒表示電圧を各データラインDL1、DL2、・・・に印加することにより、迅速に黒表示状態に移行して表示装置における表示応答特性並びに表示画質の向上を図ることができる。
【0157】
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る電流生成供給回路を、表示装置(表示パネル)を構成する各表示画素に設けられた画素駆動回路に適用した場合の実施形態について、図面を参照して説明する。
図22は、本発明に係る電流生成供給回路を適用可能な表示装置(表示パネル)の第2の実施形態を示す概略構成図である。また、図23は、本実施形態に係る表示装置に適用される画素駆動回路の一実施例を示す回路構成図であり、図24は、本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバの一実施例を示す回路構成図である。ここでは、図1乃至図3に示した構成を有する電流生成供給回路を、各画素駆動回路に適用した場合について説明する。また、上述した第1の実施形態と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を簡略化又は省略する。
【0158】
図22に示すように、本実施形態に係る表示装置100Cは、上述した第1の実施形態と同様に、概略、表示パネル110C、走査ドライバ120C、データドライバ130C、及び、図示を省略したシステムコントローラ150、表示信号生成回路160を備えた構成を有しているが、表示パネル110Cを構成する各表示画素(画素駆動回路DCz)及びデータドライバ130Cが以下に示すように異なる構成を有している。
【0159】
本実施形態に適用される表示パネル110Cは、具体的には、図22に示すように、並列に配設された複数の走査ラインSLと、該走査ラインSLに対して、直交するように複数本ずつ(本実施形態においては4本)を一組として配設された複数組のデータライン群DLzと、これらの走査ラインSLとデータライン群DLzとの各交点近傍に配列された複数の表示画素(図22中、後述する画素駆動回路DCz及び有機EL素子OELからなる構成)と、該複数の表示画素に一定の電流値を有する基準電流Ipixを定常的に供給する単一の電流発生源IRと、を備えた構成を有している。
【0160】
ここで、各表示画素は、図22に示すように、走査ドライバ120Cから走査ラインSLを介して印加される走査信号Vsel、及び、データドライバ130Cからデータライン群DLzを介して供給される階調データDP0〜DPk(デジタル信号;本実施形態では、k=3とする)に基づいて、発光駆動電流を生成する画素駆動回路DCzと、該画素駆動回路DCzにより供給される発光駆動電流の電流値に応じて所定の輝度階調で発光動作する有機EL素子OELと、を備えた構成を有している。
【0161】
画素駆動回路DCzは、具体的には、図23に示すように、走査ドライバ120Cからの走査信号Vselの印加タイミングに基づいて、データドライバ130Cから各データライン群DLzを介して供給される1行分の階調データDP0〜DP3を同時かつ個別に取り込み、当該階調データDP0〜DP3に対応する出力信号(保持信号)DP10〜DP13を所定期間、出力保持する信号ラッチ部10z(上述した信号ラッチ部10に相当する)と、電流発生源IRから各表示画素(画素駆動回路DCz)に供給される基準電流Irefに基づいて生成される複数の階調電流のうち、上記出力信号DP10〜DP13により選択される特定の階調電流を合成して、各表示画素における輝度階調に対応した発光駆動電流を生成して、有機EL素子OELに供給する電流生成部20z(上述した電流生成部20Aに相当する)と、有機EL素子OELを黒表示動作(最低輝度階調で発光動作)させる場合に、有機EL素子OELに対して所定の黒表示電圧Vbkを印加する黒表示設定部(特定状態設定手段)30zと、を備えて構成されている。
【0162】
すなわち、画素駆動回路DCzは、本発明に係る電流生成供給回路(図1参照)と同等の構成を有している。ここで、図示を省略するが、電流ラッチ部10zは、図1に示した構成と同様に、各階調データDP0〜DP3に対応して複数(4個)のラッチ回路を備えた構成を有している。また、本実施形態においては、後述するように、電流生成部20zにより負極性の発光駆動電流が生成され、有機EL素子側から電流生成部20z方向に該発光駆動電流が流れるため、有機EL素子OELのアノード端子が所定の高電位電源に接続された電源接点+Vに接続されるとともに、カソード端子が電流生成部20zの電流出力接点OUTiに接続されている。
【0163】
このような構成を有する画素駆動回路DCzにおける有機EL素子OELの駆動制御動作は、まず、走査ラインSLに対して、例えば、ハイレベル(選択レベル)の走査信号Vselを印加するとともに、このタイミングに同期して、後述するデータドライバ130Cにより、表示信号生成回路160から供給される表示データD0〜D3に対応する複数ビットのデジタル信号からなる階調データDP0〜DP3を、データライン群DLzに供給する。これにより、画素駆動回路DCzを構成する信号ラッチ部10zの各信号入力接点IN0〜IN3から階調データDP0〜DP3が同時かつ個別に取り込み保持され、上述した実施形態(図2参照)と同様に、各階調データDP0〜DP3に基づく出力信号(保持信号)DP10〜DP13が電流生成部20zに出力される。
【0164】
電流生成部20zは、上述した実施形態(図3参照)と同様に、基準電流Irefに基づいて生成される所定の比率の電流値を有する複数の階調電流から、上記保持信号DP10〜DP13の信号レベルに応じて、特定の階調電流のみを選択して合成して得られる発光駆動電流を、電流出力接点OUTiを介して有機EL素子OELに供給する(本実施形態においては、有機EL素子OEL側から画素駆動回路DCz方向に引き込むように発光駆動電流が流れる)。これにより、有機EL素子OELに表示データD0〜D3(階調データDP0〜DP3)に応じた発光駆動電流が順バイアス方向に流れ、有機EL素子OELが所定の輝度階調で発光する。
また、表示データD0〜D3が黒表示状態(階調データDP0〜DP3又は出力信号DP10〜DP13が全て“0”)にある場合には、上記複数の階調電流のいずれも選択されず、有機EL素子OELに発光駆動電流が供給されない。
【0165】
黒表示設定部30zは、図23に示すように、電流ラッチ部10zから出力される出力信号DP10〜DP13の信号レベルに基づいて、表示データD0〜D3(階調データDP0〜DP3)が黒表示状態にある場合にのみ、有機EL素子OELを最低輝度階調で発光動作させるために必要な電圧(具体的には、電源接点+Vに接続された高電位電源の電圧レベルと黒表示電圧Vbkとの電位差)を印加する。これにより、表示データD0〜D3が黒表示状態(出力信号DP10〜DP13が全て“0”)にある場合に、上記電流生成部20zにより発光駆動電流の供給が遮断されるタイミングに同期して、有機EL素子OELのカソード端子に所定の黒表示電圧が印加され、高電位電源の電圧レベルと黒表示電圧Vbkとの電位差に基づいて微小な電流が発光駆動電流として流れることにより、有機EL素子OELが最適輝度階調で発光する。
【0166】
また、データドライバ130Cは、例えば、図24に示すように、上述した実施形態(図14参照)と同様に、シフトクロック信号SFCに基づいて、サンプリングスタート信号STRをシフトしつつ、所定のタイミングでシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・を順次出力するシフトレジスタ回路132と、該シフトレジスタ回路132からのシフト信号SR1、SR2、・・・の入力タイミングに基づいて、図示を省略した表示信号生成回路160から供給される複数ビットの表示データD0〜D3を同時かつ個別に順次取り込み、保持する複数のラッチ部LD1、LD2、LD3、・・・からなるラッチ回路部135と、図示を省略したシステムコントローラ150から出力される出力イネーブル信号WEに基づいて、該ラッチ回路部135に保持された1行分の表示データD0〜D3を、各データライン群DLzを介して階調データDP0〜DP3として、上述した各行の表示画素に一括して供給する動作を行う複数のスイッチSW1、SW2、SW3、・・・からなる出力回路136と、を備えた構成を適用することができる。
【0167】
なお、本実施形態においては、データドライバの構成として、表示パネルに配設された各データライン群ごとに唯一のラッチ回路(ラッチ回路部)を備えた構成について示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上述した実施形態に示したように、各データライン群ごとに2組のラッチ回路(ラッチ回路部)を備え、一方のラッチ回路部にi行目の表示データD0〜D3を取り込み、保持する動作中に、他方のラッチ回路部に先に保持した(i−1)行目の表示データを階調データDP0〜DP3として供給する動作を、2組のラッチ回路部で交互に繰り返し、連続的に階調データDP0〜DP3を各行の表示画素に供給するようにしてもよい。
【0168】
(表示装置の駆動制御方法)
次に、上述した構成を有する表示装置の動作について、図面を参照して説明する。
図25は、本実施形態に係る表示装置(データドライバ及び表示パネル)における制御動作の一例を示すタイミングチャートである。また、図26は、本実施形態に係る表示装置に適用される画素駆動回路の他の実施例を示す回路構成図である。
【0169】
まず、データドライバ130Cにおける制御動作は、図25に示すように、上述したラッチ回路部135を構成する各ラッチ部LD1、LD2、LD3、・・・に、表示信号生成回路160から時系列的に供給される各列ごとの表示データD0〜D3を順次取り込み、保持する表示データ保持動作と、該表示データ保持動作により取り込まれた表示データD0〜D3を、出力回路136の各スイッチSW1、SW2、SW3、・・・を介して、階調データDP0〜DP3として各データライン群DLzに一括して供給する階調データ供給動作と、を設定することにより実行される。
【0170】
ここで、表示データ保持動作においては、シフトレジスタ回路132から順次出力されるシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・に基づいて、上記各ラッチ部LD1、LD2、LD3、・・・に、各列の表示画素に対応して切り替わる表示データD0〜D3を順次取り込み、保持する動作が1行分連続的に実行される。
また、階調データ供給動作においては、システムコントローラ150から出力される出力イネーブル信号WEに基づいて、上記各ラッチ部LD1、LD2、LD3、・・・に保持された表示データD0〜D3を階調データDP0〜DP3として、各スイッチSW1、SW2、SW3、・・・を介してデータライン群DLzに一括して供給する。ここで、階調データ供給動作(出力イネーブル信号WE)は、表示パネル110Cにおいて、特定の行の表示画素を選択する走査信号Vselの印加タイミングに同期するように設定される。すなわち、本実施形態においては、複数ビットのデジタル信号からなる表示データD0〜D3に基づく階調データ(デジタル信号)DP0〜DP3がデータドライバ130Cから表示パネル110Cに配設された各データライン群DLzを介して、直接表示画素(画素駆動回路DCz)に供給される。
【0171】
また、表示パネル110C(表示画素)における制御動作は、図25に示すように、走査ドライバ120Cにより特定の行(i行目)の走査ラインSLに走査信号Vselを印加することにより、上記階調データ供給動作によりデータドライバ130Cから各データライン群DLzに供給された階調データDP0〜DP3を、各表示画素(画素駆動回路DCz)に設けられた上記信号ラッチ部10zに取り込み保持し、該階調データDP0〜DP3に基づく出力信号(保持信号)DP10〜DP13を電流生成部20z及び黒表示設定部30zに出力する。
【0172】
そして、黒表示動作以外の動作状態(表示データD0〜D3が全て“0”でない状態)においては、電流生成部20zにより、基準電流Iref及び該出力信号DP10〜DP13に基づいて、表示データD0〜D3(階調データDP0〜DP3)に応じた発光駆動電流が生成され、有機EL素子OELに供給される。これにより、有機EL素子OELが所定の輝度階調で発光する。一方、表示データD0〜D3が黒表示状態においては、電流生成部20zにおける発光駆動電流の供給が遮断されるとともに、黒表示設定部30zにより、有機EL素子OELに所定の黒表示電圧Vbkが印加されることにより、予め設定された微小電流が有機EL素子OELに流れて、最適輝度階調で発光動作が行われる。
以上の一連の制御動作は、表示パネル110Cを構成する全ての行について、順次実行され、各行の有機EL素子OELの発光動作(発光駆動電流の供給動作)は、次回の走査信号Vselが印加されるまで、画素駆動回路DCzにより継続的に保持される。
【0173】
したがって、本実施形態に係る表示装置100Cにおいて、通常の階調表示動作時には、各表示画素に設けられた画素駆動回路DCz(電流生成部20z)により表示データD0〜D3に応じた階調電流が生成、合成されて、適切な電流値を有する発光駆動電流が発光素子に供給され、良好な輝度階調で発光動作が行われ、一方、黒表示動作時には、画素駆動回路DCzに設けられた電流生成部20zによる発光駆動電流の供給が遮断されるとともに、黒表示設定部30zにより最低輝度階調での発光動作に対応した黒表示電圧が発光素子に印加されて、黒表示動作が行われるので、良好な階調表示を実現しつつ、迅速に黒表示状態に移行することができ、表示装置における表示応答特性並びに表示画質の向上を図ることができる。
【0174】
また、本実施形態に係る表示装置においては、表示パネル110Cに配設される各データライン群DLzを介して、表示データD0〜D3に対応する複数ビットのデジタル信号からなる階調データDP0〜DP3が表示画素に直接供給され、また、各表示画素に設けられた画素駆動回路DCzにおいて予め規定された電流値を有する複数の階調電流から、表示データD0〜D3に応じた特定の階調電流を選択して合成することによりアナログ信号からなる発光駆動電流を生成するように構成されているので、従来技術に多用されているような、データラインを介して表示画素にアナログ信号からなる書込電流を供給する構成に比較して、信号レベルの劣化や外部ノイズ等の影響を受けにくくして信号対ノイズ特性(S/N比)を改善することができる。よって、表示データに対応した適切な電流値を有するアナログ電流からなる発光駆動電流を、比較的簡易な回路構成により生成することができ、表示画素(発光素子)を適正な輝度階調で発光動作させて表示画質の向上を図ることができる。
【0175】
なお、上述した実施形態においては、表示画素として、画素駆動回路DCzにより生成された発光駆動電流を有機EL素子OEL側から引き込む方向に流す電流シンク方式に対応した構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上述した図6乃至図9に示した構成を適用して、図26に示すように、画素駆動回路DCz′により生成された発光駆動電流を、電流生成部20z′から有機EL素子OEL方向に流し込むように供給する電流印加方式に対応した構成を適用することもできる。なお、この場合、上述した実施例に示したような表示装置の構成(図22参照)において、電流発生源の他端側(+V接続側)を低電位電源(接地電位)に接続して、基準電流Irefを表示パネル(表示画素)側から該低電位電源方向に引き込むように設定される。
【0176】
また、上述した各実施形態においては、表示データとして4ビットのデジタル信号を適用し、2=16階調の表示動作を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、より多階調の画像表示に適用することができることはいうまでもない。
また、上述した実施形態においては、本発明に係る電流生成供給回路を表示装置のデータドライバ又は画素駆動回路に適用した場合についてのみ説明したが、本発明はこのような適用例に限定されるものではなく、例えば、発光ダイオードを多数配列して形成されるプリンタヘッドの駆動回路のように、所定の電流値を有する電流を供給することにより、該電流値に応じた所定の駆動状態で動作する機能素子を多数備えたデバイスの駆動回路に良好に適用することもできる。
【0177】
(電界効果型トランジスタの構造)
次に、本発明に係る電流生成供給回路、及び、表示装置の表示パネルに設けられた画素駆動回路に適用可能な電界効果型トランジスタ(薄膜トランジスタ)の構造について説明する。
図27は、本発明に係る電流生成供給回路及び表示装置に適用されるnチャネル型トランジスタの電圧−電流特性を示す図であり、図28は、本発明に係る電流生成供給回路及び表示装置に適用されるpチャネル型トランジスタの電圧−電流特性を示す図である。
【0178】
上述した各実施形態においては、データドライバ130A、130Bを構成する書込電流生成回路ILA1、ILA2、・・・、ILB1、ILB2、・・・、及びILC1、ILC2、・・・、ILD1、ILD2、・・・、又は、表示パネル110A〜110Cを構成する画素駆動回路DCx〜DCzに、本発明に係る電流生成供給回路ISA、ISB(図1、図6参照)を適用する場合において、電流生成部20A、20Bとして、図3、図4又は図7、図8に示したように、周知のnチャネル型もしくはpチャネル型の電界効果型トランジスタを用いた回路構成について説明した。
【0179】
ここで、上記nチャネル型及びpチャネル型のトランジスタ固有の電圧−電流特性について、図27(a)及び図28(a)に示すような基本回路を用いて検証すると、図27(b)及び図28(b)中、破線で示すように、本来、ソース−ドレイン間電圧Vds、−Vdsが特定の電圧領域で、ドレイン電流(ソース−ドレイン間電流)Ids、−Idsが飽和傾向を示すことが理想的であるにもかかわらず、図27(b)及び図28(b)中、実線で示すように、印加電圧(ソース−ドレイン間電圧Vds、−Vds)の絶対値の増大に伴って、一旦飽和傾向を示したドレイン電流Ids、−Idsの絶対値が次第に増加する傾向を示す。
【0180】
これは、例えば、近年、高速化や低消費電力化、高集積化等の利点を有することから、研究開発が盛んに進められているSOI(Silicon On Insulator)構造の半導体層を有する電界効果型トランジスタ等において検証されているように、電界が集中する素子分離領域近傍で衝突イオン化が誘発され、これにより生成されたキャリヤ(nチャネル型トランジスタでは正孔、pチャネル型トランジスタでは電子)がチャネル領域(ボディ領域)に注入、蓄積されること(基板浮遊効果)により、しきい値電圧が低下して、ドレイン電流が増加するキンク(kink)現象によるものと考えられている。
【0181】
そのため、このようなキンク現象によるドレイン電流の増加(キンク電流の発生)により、ドレイン電流(電圧−電流特性)の良好な飽和特性が得られなくなり、例えば、図3又は図7に示したようなカレントミラー回路等において、基準電流に対する階調電流の電流値の比率が所望の設計値(上述した実施形態に係る電流生成供給回路においては、トランジスタのチャネル幅の比)通りに設定されなくなるため、負荷を所望の駆動状態で動作させることができなくなる。そのため、各表示画素を表示データに基づいた適切な輝度階調で発光動作させることができず、表示画質の劣化を招く可能性がある。
【0182】
また、同様の問題点は、表示画素を構成する画素駆動回路DCx、DCyとして、図13又は図19に示したようなnチャネル型及びpチャネル型の電界効果型トランジスタを適用した回路構成においても言及することができる。以下、図19に示した画素駆動回路における場合について詳しく説明する。
図29は、発光駆動用トランジスタ(pチャネル型トランジスタ)における電圧−電流特性と、書込動作時と発光動作時おけるドレイン電流(発光駆動電流)の電流値との関係を示す図である。ここでは、図19に示した画素駆動回路を適宜参照しながら説明する。
【0183】
すなわち、上述したように、図19に示した画素駆動回路DCyにおいて、書込動作時には、走査ラインSLにハイレベルの走査信号Vselが印加されることにより、pチャネル型トランジスタTr91がオフ動作し、nチャネル型トランジスタTr92及びTr94がオン動作するので、書込電流Ipixはnチャネル型トランジスタTr92及びpチャネル型トランジスタTr93を介して、有機EL素子OELに流れ込む。このとき、nチャネル型トランジスタTr94がオン状態にあるので、pチャネル型トランジスタTr93のゲート−ソース間(接点Nya−Nyb間)の電圧及びソース−ドレイン間(接点Nya−Nyc間)の電圧は同一となり、このときの電圧−電流特性曲線上での動作点は、例えば、図29(a)中の飽和特性を示す領域内のACwとなる。
【0184】
一方、発光動作時には、走査ラインSLにローレベルの走査信号Vselが印加されることにより、pチャネル型トランジスタTr91がオン動作し、nチャネル型トランジスタTr92及びTr94がオフ動作するので、電源端子+Vに接続された高電位電源(図示を省略)からpチャネル型トランジスタTr91及びTr93を介して、発光駆動電流が有機EL素子OELに流れ込む。このとき、nチャネル型トランジスタTr94はオフ状態にあるので、pチャネル型トランジスタTr93のゲート電圧(接点Nybの電位)はフローティング状態となるが、上記書込動作時にコンデンサCyに蓄積された電荷により、pチャネル型トランジスタTr93のゲート−ソース間電圧は、走査信号Vsel切り替え直前の書込動作時の電位が保持される。したがって、このときの電圧−電流特性曲線上での動作点は、図29(b)に示すように、上記動作点ACwよりも、飽和領域内を低電圧方向(図29(b)においては、右方向)に移動した動作点AChとなる。ここで、動作点ACwから動作点AChへの遷移は、ソース−ドレイン間電圧−Vdsの値に関わらず略一定のドレイン電流−Idsが流れる飽和領域内での変化であることから、有機EL素子OELに流れ込む電流(発光駆動電流)は、理想的には、上記書込動作時に設定、保持された電流(書込電流Ipix)と略同等の電流値に制御されることになる。
【0185】
しかしながら、上述した場合と同様に、図19に示したような回路構成を有する画素駆動回路においては、nチャネル型のトランジスタ(pチャネル型トランジスタTr93)の固有の電圧−電流特性は、図28(b)に示したように、ソース−ドレイン間電圧−Vdsの絶対値が増大するにしたがって、ドレイン電流−Idsの絶対値が次第に増加するキンク現象が発生することにより、有機EL素子OELに流れ込む電流(発光駆動電流)が書込動作時に設定した電流(書込電流Ipix)とは異なる値となってしまう。このために、各表示画素を表示データに基づいた適切な輝度階調で発光動作させることができなくなってしまう。なお、ここでは、図19に示した画素駆動回路についてキンク現象の影響を説明したが、図13に示した回路構成を有する場合であっても、図27(b)に示したように、同等の問題が生じる。
【0186】
そこで、本発明においては、上述したようなキンク現象を抑制するために、少なくとも、電流生成供給回路において基準電流や階調電流を流すトランジスタ、並びに、画素駆動回路において発光駆動電流を流す駆動制御用のトランジスタ(図19に示したトランジスタTr93、又は、図13に示したトランジスタTr83)に、SOI電界効果型トランジスタのボディ領域とソース領域を電気的に接続(短絡)した、いわゆる、ボディターミナル構造のトランジスタを適用した構成を有している。
【0187】
以下、具体的に説明する。なお、以下の説明では、ボディターミナル構造を有するpチャネル型のトランジスタについて詳しく説明し、nチャネル型のトランジスタについては説明を適宜簡略化又は省略する。
図30は、ボディターミナル構造を有するpチャネル型のトランジスタ(MOST)の平面構成を示す概略図であり、図30(a)は、半導体基板上に形成された活性層の平面構造を表し、図30(b)は、活性層上に電極を形成した状態における平面構造を表す。図31は、ボディターミナル構造を有するpチャネル型のトランジスタの断面構成を示す概略図であり、図31(a)、(b)は、図30(b)に示した平面構造の断面構造を示し、図31(c)、(d)は、ボディターミナル構造を有するpチャネル型トランジスタ及びnチャネル型トランジスタを示す回路記号である。なお、ここで示すボディターミナル構造を有する電界効果型トランジスタは、本発明に係る電流生成供給回路又は表示装置に適用可能な一例を示すものにすぎず、同等の素子特性を有する他のトランジスタ構造を有するものであってもよいことはいうまでもない。
【0188】
ボディターミナル構造を有するpチャネル型トランジスタは、概略、図30(a)及び図31(a)、(b)に示すように、シリコン等のn型半導体基板subの一面側に絶縁膜insSを介して形成されたn型半導体層(活性層Rac)に、チャネル領域(ボディ領域)Rchnを挟んでソース領域(p)RS及びドレイン領域(p)RDが離間して形成されるとともに、ソース領域RS及びドレイン領域RDの対向軸(図30(a)の左右方向)に対して垂直方向(図30(a)の上下方向)に、チャネル領域Rchnから突出するようにターミナル領域(n)RTが接合形成された構成を有している。そして、このような活性層Rac上には、図30(b)及び図31(a)、(b)に示すように、チャネル領域chn上にゲート絶縁膜insGを介して形成されたゲート電極EGと、ドレイン領域RDにオーミック接続されたドレイン電極EDと、ソース領域RS及びターミナル領域RTにオーミック接続された単一のボディターミナル電極EBと、が形成されている。このようなボディターミナル構造を有するpチャネル型トランジスタは、図31(c)に示すような回路記号により表記される。
【0189】
なお、図示を省略するが、ボディターミナル構造を有するnチャネル型トランジスタは、図30及び図31(a)、(b)に示した構成と略同等であって、p型半導体層からなる活性層に、チャネル領域を挟んでソース領域(n)及びドレイン領域(n)が形成されるとともに、チャネル領域から突出するようにターミナル領域(p)が接合形成された構成を有している。ゲート電極、ドレイン電極及びボディターミナル電極の構造は、上記pチャネル型トランジスタの場合と同一である。このようなボディターミナル構造を有するnチャネル型トランジスタは、図31(d)に示すような回路記号により表記される。
【0190】
図32は、ボディターミナル構造を有するnチャネル型トランジスタの電圧−電流特性を示す図であり、図33は、ボディターミナル構造を有するpチャネル型トランジスタの電圧−電流特性を示す図である。また、図34は、図3に示した電流生成部のカレントミラー回路部に、上述したボディターミナル構造を有するnチャネル型トランジスタを適用した一具体例を示す回路構成図であり、図35は、図7に示した電流生成部のカレントミラー回路部に、上述したボディターミナル構造を有するpチャネル型トランジスタを適用した一具体例を示す回路構成図である。さらに、図36は、図13に示した画素駆動回路の発光駆動用トランジスタに、上述したボディターミナル構造を有するnチャネル型トランジスタを適用した一具体例を示す回路構成図であり、図37は、図19に示した画素駆動回路の発光駆動用トランジスタに、上述したボディターミナル構造を有するpチャネル型トランジスタを適用した一具体例を示す回路構成図である。ここで、上述した実施形態と同等の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0191】
このようなボディターミナル構造を有するnチャネル型及びpチャネル型トランジスタにおける固有の電圧−電流特性について、図32(a)及び図33(a)に示すような基本回路を用いて検証すると、図32(b)及び図33(b)に示すように、ソース−ドレイン間電圧Vds、−Vdsが特定の電圧領域では、ドレイン電流Ids、−Idsが良好な飽和傾向を示す。
【0192】
これは、上述したチャネル領域Rchnとドレイン領域RDの境界近傍で生じた電子−正孔対のうち、少数キャリヤ(pチャネル型トランジスタでは電子、nチャネル型トランジスタでは正孔)がボディターミナル電極EBを介してソース領域RSに流れ込み、チャネル領域Rchnへの蓄積が抑制され、電界効果型トランジスタのしきい値電圧の低下が緩和されるため、キンク現象が抑制される(キンク電流の発生が抑制される)ことによる。
【0193】
したがって、このような電圧−電流特性を有する電界効果型トランジスタを、例えば、図34乃至図37に示すように、上述した各実施形態において図3、図7に示した電流生成部20A、20Bのカレントミラー回路部21A、21Bや、図13、図19に示した画素駆動回路DCx、DCyの発光駆動用トランジスタ(Tr83、Tr93)に適用して、本発明に係る電流生成供給回路や、表示装置のデータドライバや表示パネルに組み込むことにより、表示データや階調データに基づいて保持される電流に対応した適切な電流値を有する書込電流や発光駆動電流を生成することができるので、各表示画素を表示データに基づいた適切な輝度動作させることができ、表示画質の向上を図ることができる。
【0194】
なお、上述した一連の説明においては、ボディターミナル構造を有する電界効果型トランジスタの適用対象として、図3及び図7に示した電流生成部を構成するカレントミラー回路の基準電流トランジスタ及び階調電流トランジスタ、あるいは、図13及び図19に示した画素駆動回路の発光駆動用トランジスタのみを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、上記図13及び図19に示した画素駆動回路と同等の機能を有しつつ、他の回路構成を有する画素駆動回路にも良好に適用することができることはいうまでもない。
【0195】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る電流生成供給回路及びその制御方法によれば、複数ビットのデジタル信号を並列的に保持する信号ラッチ部と、上記複数ビットのデジタル信号に対応した電流値を有する負荷駆動電流を生成、出力する電流生成部と、前記負荷を最低階調状態で駆動させる電圧値を有する特定電圧を出力する電圧源と、デジタル信号の各ビット値が複数の階調電流の各々全て非選択とする特定値であるか否かを判定し、各ビット値が特定値であると判定したときには、上記負荷駆動電流の供給に換えて、デジタル信号の各ビット値が特定値である期間に亘って上記電圧源を負荷に接続して上記特定電圧を負荷に印加し、各ビット値が特定値でないと判定したときは上記電圧源と負荷との接続を遮断するように切り替えるスイッチを有する特定状態設定部と、を備え、負荷における通常の階調動作時には、電流生成部により信号ラッチ部に保持されたデジタル信号に応じて、予め規定された複数の階調電流から特定の階調電流を選択して合成し、上記負荷駆動電流として負荷に出力し、一方、デジタル信号に応じて階調電流の各々が全て非選択となるような負荷の特定動作時には、特定電圧が負荷に直接印加されるように構成されているので、負荷駆動電流の遮断に伴って負荷に印加される信号レベルがハイインピーダンス状態となって、負荷の動作状態が不安定化する問題を解消することができ、負荷を特定の動作状態に迅速に移行して良好に駆動することができる。
【0196】
また、電流生成部においては、例えば、複数の階調電流を流す各薄膜トランジスタのチャネル幅を各々所定の比率となるように形成し、あるいは、複数の電流発生源から個別に供給される複数の異なる電流値を有する基準電流(階調電流)を取り込み、複数ビットのデジタル信号に応じて、特定の階調電流を選択して合成することにより、所定数段階の電流値を有する負荷駆動電流を比較的簡易な回路構成により生成することができ、負荷を適正な駆動状態で動作させることができる。
【0197】
さらに、上記電流生成供給回路において、少なくとも、負荷駆動電流の生成に直接関連する基準電流又は階調電流を流すトランジスタとして、いわゆる、ボディターミナル構造を有する電界効果型トランジスタを適用することにより、特定の電圧範囲において略一定の電流値を示す飽和領域を有する電圧−電流特性を得ることができるので、信号ラッチ部に保持されたデジタル信号の信号レベルに適切に対応した電流値を有する負荷駆動電流を生成することができ、負荷を適切な駆動状態で動作させることができる。
【0198】
そして、本発明に係る表示装置によれば、上述したような電流生成供給回路をデータドライバ、もしくは、表示画素内の画素駆動回路に適用し、表示パネルの所定の行に配列された表示画素群の選択期間中に、上記信号ラッチ部に保持した複数ビットのデジタル信号(表示データ)に基づいて電流生成部において生成された特定の階調電流の合成電流を、書込電流又は発光駆動電流として、表示画素又は発光素子に供給する通常の階調表示動作と、上記書込電流又は発光駆動電流の供給を遮断するとともに、黒表示電圧(特定電圧)を表示画素又は発光素子に印加する黒表示動作と、を実行するように構成されているので、通常の階調表示動作時に、表示データに応じた適切な電流値を有する書込電流又は発光駆動電流が各表示画素又は各発光素子に供給されて、良好な輝度階調で発光動作が行われ、一方、黒表示動作時には、上記書込電流又は発光駆動電流の供給が遮断されるとともに、表示画素における最低輝度階調での発光動作に対応した所定の黒表示電圧が各表示画素又は各発光素子に印加されて迅速に黒表示状態に移行することができ、表示装置における表示応答特性並びに表示画質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電流生成供給回路の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本実施形態に係るラッチ回路の一具体例を示す回路構成図である。
【図3】本実施形態に係る電流生成部の一具体例を示す回路構成図である。
【図4】本実施形態に係る電流生成部の他の具体例を示す回路構成図である。
【図5】本実施形態に係る特定状態設定部に適用可能な論理回路を示す回路構成図である。
【図6】本発明に係る電流生成供給回路の他の実施形態を示す概略構成図である。
【図7】本実施形態に係る電流生成供給回路に適用される電流生成部の一具体例を示す回路構成図である。
【図8】本実施形態に係る電流生成供給回路に適用される電流生成部の他の具体例を示す回路構成図である。
【図9】本実施形態に係る特定状態設定部に適用可能な論理回路を示す回路構成図である。
【図10】本発明に係る電流生成供給回路を適用可能な表示装置の第1の実施形態を示す概略ブロック図である。
【図11】本実施形態に係る表示装置に適用される表示パネルの一例を示す概略構成図である。
【図12】本実施形態に係る表示装置の他の構成例を示す概略ブロック図である。
【図13】本実施形態に係る表示装置に適用可能な画素駆動回路の一実施例を示す回路構成図である。
【図14】本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバの一実施例を示す概略構成図である。
【図15】本実施例に係るデータドライバに適用される書込電流生成回路の一具体例を示す構成図である。
【図16】本実施例に係るデータドライバに適用される反転ラッチ回路及び選択設定回路の一具体例を示す回路構成図である。
【図17】本実施形態に係るデータドライバにおける制御動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図18】本実施形態に係る表示パネル(表示画素)における制御動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図19】本実施形態に適用される画素駆動回路の一実施例を示す回路構成図である。
【図20】本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバの一実施例を示す概略構成図である。
【図21】本実施例に係るデータドライバに適用される書込電流生成回路の一具体例を示す構成図である。
【図22】本発明に係る電流生成供給回路を適用可能な表示装置(表示パネル)の第2の実施形態を示す概略構成図である。
【図23】本実施形態に係る表示装置に適用される画素駆動回路の一実施例を示す回路構成図である。
【図24】本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバの一実施例を示す回路構成図である。
【図25】本実施形態に係る表示装置(データドライバ及び表示パネル)における制御動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図26】本実施形態に係る表示装置に適用される画素駆動回路の他の実施例を示す回路構成図である。
【図27】本発明に係る電流生成供給回路及び表示装置に適用されるnチャネル型トランジスタの電圧−電流特性を示す図である。
【図28】本発明に係る電流生成供給回路及び表示装置に適用されるpチャネル型トランジスタの電圧−電流特性を示す図である。
【図29】発光駆動用トランジスタ(pチャネル型トランジスタ)における電圧−電流特性と、書込動作時と発光動作時おけるドレイン電流(発光駆動電流)の電流値との関係を示す図である。
【図30】ボディターミナル構造を有するpチャネル型のトランジスタ(MOST)の平面構成を示す概略図である。
【図31】ボディターミナル構造を有するpチャネル型のトランジスタの断面構成を示す概略図である。
【図32】ボディターミナル構造を有するnチャネル型トランジスタの電圧−電流特性を示す図である。
【図33】ボディターミナル構造を有するpチャネル型トランジスタの電圧−電流特性を示す図である。
【図34】電流生成部のカレントミラー回路部に、ボディターミナル構造を有するnチャネル型トランジスタを適用した一具体例を示す回路構成図である。
【図35】電流生成部のカレントミラー回路部に、ボディターミナル構造を有するpチャネル型トランジスタを適用した一具体例を示す回路構成図である。
【図36】画素駆動回路の発光駆動用トランジスタに、ボディターミナル構造を有するnチャネル型トランジスタを適用した一具体例を示す回路構成図である。
【図37】画素駆動回路の発光駆動用トランジスタに、ボディターミナル構造を有するpチャネル型トランジスタを適用した一具体例を示す回路構成図である。
【図38】従来技術におけるデータドライバの一例を示す回路構成図である。
【符号の説明】
ISA、ISB 電流生成供給回路
10 信号ラッチ部
20A、20B 電流生成部
21A、21B カレントミラー回路部
22A、22B スイッチ回路部
30A、30B 特定状態設定部
LC0〜LC3 ラッチ回路
IRA、IRB 電流発生源
100A〜100C 表示装置
110A〜110C 表示パネル
120A〜120C 走査ドライバ
130A〜130C データドライバ
140 電源ドライバ
150 システムコントローラ
160 表示信号生成回路
DCx〜DCz 画素駆動回路
OEL 有機EL素子

Claims (45)

  1. 複数ビットのデジタル信号を保持する信号保持手段と、
    前記デジタル信号の各ビットに対応する複数の階調電流から、前記信号保持手段を介して出力される前記デジタル信号の各ビット値に応じて、前記階調電流の各々を選択的に合成し、負荷駆動電流として所定の負荷に供給する電流生成手段と、
    前記負荷を最低階調状態で駆動させる電圧値を有する特定電圧を出力する電圧源と、
    前記信号保持手段に保持された前記デジタル信号の前記各ビット値が前記複数の階調電流の各々を全て非選択とする特定値であるか否かを判定するデジタル値判定部と、前記デジタル値判定部が、前記各ビット値が前記特定値であると判定したとき、前記信号保持手段に保持された前記デジタル信号の前記各ビット値が前記特定値である期間に亘って前記電圧源を前記負荷に接続して前記特定電圧を前記負荷に印加し、前記デジタル値判定部が、前記各ビット値が前記特定値でないと判定したとき、前記電圧源と前記負荷との接続を遮断するように切り替えるスイッチを有する特定電圧印加部と、を有する特定状態設定手段と、
    を備えていることを特徴とする電流生成供給回路。
  2. 前記デジタル値判定部は、前記デジタル信号を入力とし、該デジタル信号の各ビット値の論理和に基づいて、前記階調電流の選択状態を判定することを特徴とする請求項1記載の電流生成供給回路。
  3. 前記複数の階調電流は、各々2n(n=0、1、2、3、・・・)で規定される、異なる電流値に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電流生成供給回路。
  4. 前記電流生成手段は、複数の定電流源から供給され、各々異なる電流値を有する複数の基準電流を、前記複数の階調電流として用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電流生成供給回路。
  5. 前記電流生成手段は、
    前記デジタル信号の各ビットに対応し、単一の定電流源から供給される基準電流に対して、各々異なる比率の電流値を有する前記複数の階調電流を生成するカレントミラー回路部と、
    前記複数の階調電流から、前記デジタル信号の各ビット値に応じて前記階調電流を選択するスイッチ回路部と、
    を備え、前記選択された前記階調電流の合成電流を、前記負荷駆動電流として供給することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電流生成供給回路。
  6. 前記カレントミラー回路部は、
    前記定電流源に接続され、前記基準電流が流れる基準電流トランジスタと、
    前記基準電流トランジスタのゲート端子に、各ゲート端子が並列的に接続されるとともに、トランジスタサイズが各々異なる、前記階調電流が流れる複数の階調電流トランジスタと、
    を備えていることを特徴とする請求項5記載の電流生成供給回路。
  7. 少なくとも、前記基準電流トランジスタ及び前記階調電流トランジスタの電圧−電流特性が、特定の電圧範囲において略一定の電流値を示す飽和領域を有していることを特徴とする請求項6記載の電流生成供給回路。
  8. 少なくとも、前記基準電流トランジスタ及び前記階調電流トランジスタは、半導体基板の一面側に絶縁膜を介して形成された半導体層に、チャネル領域と、該チャネル領域を挟んで形成されたソース領域及びドレイン領域と、該ソース領域及び該ドレイン領域の対向軸に対して垂直方向に、チャネル領域から突出して形成されたターミナル領域と、前記チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ドレイン領域に電気的に接続されたドレイン電極と、前記ソース領域及び前記ターミナル領域に電気的に接続された単一のボディターミナル電極と、を備えたトランジスタ構造を有していることを特徴とする請求項7記載の電流生成供給回路。
  9. 前記電流生成手段は、前記負荷駆動電流を前記負荷側から引き込む方向に流すように、前記合成電流の信号極性を設定することを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の電流生成供給回路。
  10. 前記電流生成手段は、前記負荷駆動電流を前記負荷に流し込む方向に流すように、前記合成電流の信号極性を設定することを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の電流生成供給回路。
  11. 前記電流生成供給回路は、前記信号線の各々に対して2組設けられ、一方の前記電流生成供給回路において先に保持した前記複数ビットのデジタル信号に基づく前記負荷駆動電流を前記負荷に供給する動作期間中に、他方の前記電流生成供給回路において次の前記複数ビットのデジタル信号を保持する動作を、交互に順次繰り返し実行することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電流生成供給回路。
  12. 前記負荷は、前記電流生成手段から供給される前記負荷駆動電流の電流値に応じて、所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型の発光素子を備え、
    前記特定状態設定手段は、前記発光素子を最低の輝度階調で発光動作させるための前記特定電圧を、前記発光素子に印加することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の電流生成供給回路。
  13. 前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセント素子であることを特徴とする請求項12記載の電流生成供給回路。
  14. 複数の負荷に対して、所定の負荷駆動電流を個別に供給することにより、前記複数の負荷を所定の動作状態で駆動させる電流生成供給回路の制御方法において、
    複数ビットのデジタル信号を取り込み保持する動作を、前記複数の負荷に対応して順次繰り返すステップと、
    前記デジタル信号の各ビットに対応する複数の階調電流から、前記保持された前記デジタル信号の各ビット値に応じて、特定の前記階調電流を選択して合成し、前記負荷駆動電流を生成するステップと、
    前記負荷駆動電流を前記複数の負荷に対して、同時並行的に供給するステップと、
    前記デジタル信号の各ビット値が前記複数の階調電流の各々を全て非選択とする特定値であるか否かを判定し、前記各ビット値が前記特定値であると判定した場合に、前記各ビット値が前記特定値である期間に亘って前記負荷を最低階調状態で駆動させる電圧値を有する特定電圧を出力する電圧源を前記負荷に接続して前記特定電圧を前記負荷に印加し、前記各ビット値が前記特定値ではないと判定した場合に、前記電圧源と前記負荷との接続を遮断するように切り替えるステップと、
    を含むことを特徴とする電流生成供給回路の制御方法。
  15. 前記特定電圧を前記負荷に対して印加するステップは、前記デジタル信号の論理和に基づいて、前記特定値を判定することを特徴とする請求項14記載の電流生成供給回路の制御方法。
  16. 前記複数の階調電流は、単一の定電流源から供給される基準電流に対して、各々異なる電流値を有するように設定されていることを特徴とする請求項14又は15に記載の電流生成供給回路の制御方法。
  17. 前記複数の階調電流は、前記基準電流に対して、2n(n=0、1、2、3、・・・)で規定される、異なる電流値を有するように設定されていることを特徴とする請求項15記載の電流生成供給回路の制御方法。
  18. 前記負荷駆動電流は、前記負荷から前記電流生成回路に引き込む方向に流れるように、前記負荷駆動電流の信号極性が設定されていることを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載の電流生成供給回路の制御方法。
  19. 前記負荷駆動電流は、前記前記電流生成回路から前記負荷に流し込む方向に流れるように、前記負荷駆動電流の信号極性が設定されていることを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載の電流生成供給回路の制御方法。
  20. 連続的に供給される前記複数ビットのデジタル信号に対して、先に保持した前記複数ビットのデジタル信号に基づく前記負荷駆動電流を前記負荷に供給する動作期間中に、次の前記複数ビットのデジタル信号を保持する動作を順次繰り返し実行することを特徴とする請求項14乃至19のいずれかに記載の電流生成供給回路の制御方法。
  21. 前記複数の負荷は、前記負荷駆動電流の電流値に応じて、所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型の発光素子を備え、
    前記特定電圧を前記負荷に対して印加するステップは、前記発光素子を最低の輝度階調で発光動作させるための前記特定電圧を印加するように設定されていることを特徴とする請求項14乃至20いずれかに記載の電流生成供給回路の制御方法。
  22. 少なくとも、複数の走査線及び複数の信号線が相互に直交するように配設され、該走査線及び該信号線の交点に複数の表示画素がマトリクス状に配列された表示パネルと、前記各表示画素を行単位で選択状態にするための走査信号を前記走査線に印加する走査駆動手段と、表示信号に基づく駆動電流を、前記信号線を介して前記各表示画素に供給する信号駆動手段と、を備え、選択状態にある前記表示画素に対して、所定の電流値を有する前記駆動電流を供給することにより、前記各表示画素を所定の輝度階調で発光させて、前記表示パネルに所望の画像情報を表示する表示装置において、
    前記信号駆動手段は、少なくとも、
    前記表示信号に基づく複数ビットのデジタル信号を保持する信号保持手段と、
    前記デジタル信号の各ビットに対応する複数の階調電流から、前記信号保持手段を介して出力される前記デジタル信号の各ビット値に応じて、前記階調電流の各々を選択的に合成し、前記駆動電流として前記表示画素に供給する電流生成手段と、
    前記負荷を最低階調状態で駆動させる電圧値を有する特定電圧を出力する電圧源と、
    前記信号保持手段に保持された前記デジタル信号の前記各ビット値が前記複数の階調電流の各々全て非選択とする特定値であるか否かを判定するデジタル値判定部と、前記デジタル値判定部が、前記各ビット値が前記特定値であると判定したとき、前記信号保持手段に保持された前記デジタル信号の前記各ビット値が前記特定値である期間に亘って前記電圧源を前記負荷に接続して前記特定電圧を前記表示画素に印加し、前記デジタル値判定部が、前記各ビット値が前記特定値でないと判定したとき、前記電圧源と前記負荷との接続を遮断するように切り替えるスイッチを有する特定電圧印加部と、を有する特定状態設定手段と、
    を有する電流生成供給回路を複数具備することを特徴とする表示装置。
  23. 前記デジタル値判定部は、前記デジタル信号を入力とし、該デジタル信号の各ビット値の論理和に基づいて、前記階調電流の選択状態を判定することを特徴とする請求項22記載の表示装置。
  24. 前記複数の階調電流は、各々2n(n=0、1、2、3、・・・)で規定される、異なる電流値に設定されていることを特徴とする請求項22又は23に記載の表示装置。
  25. 前記電流生成手段は、
    前記デジタル信号の各ビットに対応し、単一の定電流源から供給される基準電流に対して、各々異なる比率の電流値を有する前記複数の階調電流を生成するカレントミラー回路部と、
    前記複数の階調電流から、前記デジタル信号の各ビット値に応じて前記階調電流を選択するスイッチ回路部と、
    を備え、前記選択された前記階調電流の合成電流を、前記駆動電流として供給することを特徴とする請求項22乃至24のいずれかに記載の表示装置。
  26. 前記カレントミラー回路部は、
    前記定電流源に接続され、前記基準電流が流れる基準電流トランジスタと、
    前記基準電流トランジスタのゲート端子に、各ゲート端子が並列的に接続されるとともに、トランジスタサイズが各々異なる、前記階調電流が流れる複数の階調電流トランジスタと、
    を備えていることを特徴とする請求項25記載の表示装置。
  27. 少なくとも、前記基準電流トランジスタ及び前記階調電流トランジスタの電圧−電流特性が、特定の電圧範囲において略一定の電流値を示す飽和領域を有していることを特徴とする請求項26記載の表示装置。
  28. 前記表示画素は、前記駆動電流の電流値に応じて、所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型の発光素子を備えていることを特徴とする請求項22乃至27のいずれかに記載の表示装置。
  29. 前記表示画素は、前記駆動電流を保持する電流書込保持手段と、該保持された前記駆動電流に基づいて発光駆動電流を生成する発光駆動手段と、前記発光駆動電流の電流値に応じて、所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型の発光素子と、を備えていることを特徴とする請求項22乃至27のいずれかに記載の表示装置。
  30. 前記表示画素を構成する前記発光駆動手段は、前記発光駆動電流が流れる駆動電流トランジスタを備え、
    前記駆動電流トランジスタの電圧−電流特性が、特定の電圧範囲において略一定の電流値を示す飽和領域を有していることを特徴とする請求項29記載の表示装置。
  31. 前記基準電流トランジスタ及び前記階調電流トランジスタは、半導体基板の一面側に絶縁膜を介して形成された半導体層に、チャネル領域と、該チャネル領域を挟んで形成されたソース領域及びドレイン領域と、該ソース領域及び該ドレイン領域の対向軸に対して垂直方向に、チャネル領域から突出して形成されたターミナル領域と、前記チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ドレイン領域に電気的に接続されたドレイン電極と、前記ソース領域及び前記ターミナル領域に電気的に接続された単一のボディターミナル電極と、を備えたトランジスタ構造を有していることを特徴とする請求項30記載の表示装置。
  32. 前記電流生成手段は、前記駆動電流を前記表示画素側から引き込む方向に流すように、前記合成電流の信号極性を設定することを特徴とする請求項22乃至31のいずれかに記載の表示装置。
  33. 前記電流生成手段は、前記駆動電流を前記表示画素に流し込む方向に流すように、前記合成電流の信号極性を設定することを特徴とする請求項22乃至31のいずれかに記載の表示装置。
  34. 前記信号駆動手段は、少なくとも、前記信号線の各々に対して2組の前記電流生成供給回路を備え、
    一方の前記電流生成供給回路において先に保持した前記複数ビットのデジタル信号に基づく前記駆動電流を前記表示画素に供給する動作期間中に、他方の前記電流生成供給回路において次の前記複数ビットのデジタル信号を保持する動作を、交互に順次繰り返し実行することを特徴とする請求項22乃至33のいずれかに記載の表示装置。
  35. 前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセント素子からなる発光素子であることを特徴とする請求項22乃至34のいずれかに記載の表示装置。
  36. 少なくとも、複数の走査線及び複数の信号線群が相互に直交するように配設され、該走査線及び該信号線群の交点に複数の表示画素がマトリクス状に配列された表示パネルと、前記各表示画素を行単位で選択状態にするための走査信号を前記走査線に印加する走査駆動手段と、表示信号に基づく複数ビットのデジタル信号を、前記各信号線群を介して前記各表示画素に供給する信号駆動手段と、を備え、
    前記表示画素は、少なくとも、
    発光駆動電流の電流値に応じて所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型の発光素子と、
    前記複数ビットのデジタル信号を保持する信号保持手段と、
    単一の定電流源から供給される基準電流に基づいて、前記信号保持手段に保持された前記デジタル信号の値に応じた階調電流を生成して、前記発光駆動電流として前記発光素子に供給する電流生成手段と、前記信号保持手段に保持された前記デジタル信号の前記各ビット値が前記階調電流の各々全て非選択とする特定値であるか否かを判定するデジタル値判定部と、前記デジタル値判定部が、前記各ビット値が前記特定値であると判定したとき、前記信号保持手段に保持された前記デジタル信号の前記各ビット値が前記特定値である期間に亘って前記発光素子を最低の輝度階調で発光動作させるための特定電圧を前記発光素子に印加し、前記デジタル値判定部が、前記各ビット値が前記特定値でないと判定したとき、前記特定電圧の前記発光素子への印加を遮断するように切り替えるスイッチを有する特定電圧印加部と、を有する特定状態設定手段と、を有する電流生成供給回路と、
    を具備することを特徴とする表示装置。
  37. 前記デジタル値判定部は、前記デジタル信号を入力とし、該デジタル信号の各ビット値の論理和に基づいて、前記階調電流の選択状態を判定することを特徴とする請求項36記載の表示装置。
  38. 前記複数の階調電流は、各々2n(n=0、1、2、3、・・・)で規定される、異なる電流値に設定されていることを特徴とする請求項36又は37に記載の表示装置。
  39. 前記電流生成手段は、
    前記デジタル信号の各ビットに対応し、前記基準電流に対して、各々異なる比率の電流値を有する前記複数の階調電流を生成するカレントミラー回路部と、
    前記複数の階調電流から、前記デジタル信号の各ビット値に応じて前記階調電流を選択するスイッチ回路部と、
    を備え、前記選択された前記階調電流の合成電流を、前記駆動電流として供給することを特徴とする請求項36乃至38のいずれかに記載の表示装置。
  40. 前記カレントミラー回路部は、
    前記定電流源に接続され、前記基準電流が流れる基準電流トランジスタと、
    前記基準電流トランジスタのゲート端子に、各ゲート端子が並列的に接続されるとともに、トランジスタサイズが各々異なる、前記階調電流が流れる複数の階調電流トランジスタと、
    を備えていることを特徴とする請求項39記載の表示装置。
  41. 少なくとも、前記基準電流トランジスタ及び前記階調電流トランジスタの電圧−電流特性が、特定の電圧範囲において略一定の電流値を示す飽和領域を有していることを特徴とする請求項40記載の表示装置
  42. 少なくとも、前記基準電流トランジスタ及び前記階調電流トランジスタは、半導体基板の一面側に絶縁膜を介して形成された半導体層に、チャネル領域と、該チャネル領域を挟んで形成されたソース領域及びドレイン領域と、該ソース領域及び該ドレイン領域の対向軸に対して垂直方向に、チャネル領域から突出して形成されたターミナル領域と、前記チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ドレイン領域に電気的に接続されたドレイン電極と、前記ソース領域及び前記ターミナル領域に電気的に接続された単一のボディターミナル電極と、を備えたトランジスタ構造を有していることを特徴とする請求項41記載の表示装置。
  43. 前記電流生成手段は、前記発光駆動電流を前記発光素子側から引き込む方向に流すように、前記合成電流の信号極性を設定することを特徴とする請求項36乃至42のいずれかに記載の表示装置。
  44. 前記電流生成手段は、前記発光駆動電流を前記発光素子に流し込む方向に流すように、前記合成電流の信号極性を設定することを特徴とする請求項36乃至42のいずれかに記載の表示装置。
  45. 前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセント素子であることを特徴とする請求項36乃至44のいずれかに記載の表示装置。
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