JP4210562B2 - 車両のインパネ構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両のインパネ構造に係り、特に自動車等の車両において歩行者保護を目的とした車両のインパネ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両のインパネ構造においては、ダッシュボードの上面前縁から略水平に延ばした片持梁形状の第1サポートと、第1サポートの先端からフロントウインドガラスに向って延びる第2サポートとで略くの字断面構造にし、第2サポートを第1サポートに結合する薄い下部フランジ部と、下部フランジ部につづく中空矩形断面のボックス部と、ボックス部につながる上部フランジ部とで構成し、第1、第2サポートの2部材を変形させて変形量を十分に確保する構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−38160号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1のような車両のインパネ構造においては、ダッシュボードの前縁及び第1サポート上に配設されるインパネ(インストルメントパネル)の前端縁部の剛性が高い場合には、このインパネの前端縁部によって、第1サポートの変形が抑制される。この結果、衝突体がフロントウインドガラスの下部に衝突した際の衝突体の障害値を十分に下げることが困難になる。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、衝突体がフロントウインドガラスの下部に衝突した際の衝突体の障害値を十分に下げることができる車両のインパネ構造を提供することが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、少なくとも基材と該基材の車室側に配設されたクッション材とを有する車両のインパネ構造であって、
インパネにおけるウインドシールドガラスの前端縁部近傍の下方となる部位において、前記基材は車幅方向に沿った全域において前端から車体後方側へ所定幅の部位を取り除かれ、前記基材の前端縁部の平面視形状が前記インパネの前端より車体後方側へ所定距離離れた車体前方側に凸の円弧状となっており、前記インパネの車幅方向に沿った全域において前端縁部近傍の剛性が前記インパネの他の部位の剛性に比べて低く車体下方へ変形し易くなっていることを特徴とする。
【0007】
従って、衝突体がウインドシールドガラスの前端縁部近傍に衝突した場合には、下方へ変形したウインドシールドガラスの前端縁部近傍が、インパネの前端縁部近傍に干渉し下方へ押圧する。この時、インパネを構成する基材が車幅方向に沿った全域において前端から車体後方側へ所定幅の部位を取り除かれ、基材の前端縁部の平面視形状がインパネの前端より車体後方側へ所定距離離れた車体前方側に凸の円弧状となっており、インパネの車幅方向に沿った全域において前端縁部近傍の剛性がインパネの他の部位の剛性に比べて低く車体下方へ変形し易くなっているので、インパネの前端縁部近傍は容易に下方へ変形する。この結果、ウインドシールドガラスの前端縁部近傍の下方への変形が、インパネによって殆ど抑制されない。このため、衝突体がフロントウインドガラスの下部に衝突した際の衝突体の障害値を十分に下げることができる。
【0008】
請求項2記載の本発明の車両のインパネ構造は、ウインドシールドガラスの前端縁部近傍の下方となるインパネにおける前端から車体後方側へ所定幅の部位を他の部位に比べて車体下方へ容易に変形させるスリット又は凹部を、前記インパネの前端より車体後方側へ所定距離離れた車体前方側に凸の平面視円弧状に沿って前記インパネにおける車幅方向に沿った全域に設けたことを特徴とする。
【0009】
従って、衝突体がウインドシールドガラスの前端縁部近傍に衝突した場合には、下方へ変形したウインドシールドガラスの前端縁部近傍が、インパネの前端縁部近傍に干渉し下方へ押圧する。この時、インパネの前端より車体後方側へ所定距離離れた車体前方側に凸の平面視円弧状に沿ってインパネにおける車幅方向に沿った全域に設けたスリット又は凹部により、インパネにおける前端から車体後方側へ所定幅の部位が他の部位に比べて車体下方へ容易に変形する。この結果、ウインドシールドガラスの前端縁部近傍の下方への変形が、インパネによって殆ど抑制されない。このため、衝突体がフロントウインドガラスの下部に衝突した際の衝突体の障害値を十分に下げることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る車両のインパネ構造の第1実施形態を図1及び図2に従って説明する。
【0013】
なお、図中矢印FRは車体前方方向を、矢印UPは車体上方方向を示す。
【0014】
図1に示される如く、本実施形態の自動車車体では、インパネ(インストルメントパネル)10が、硬度が高いガラス繊維入り樹脂等で構成された基材12と、基材12の車室側に配設されたクッション材14とを有しており、クッション材14は、基材12に比べ硬度が低いウレタン発泡材等で構成されている。なお、本実施形態では、クッション材14の車室側に表皮16が配設されている。
【0015】
インパネ10の上部10Aは、略水平に配設されており、上部10Aの上方にはウインドシールドガラス20が配設されている。また、インパネ10の上部10Aの前端部には、車体前方斜め下方に傾斜した傾斜面10Bが形成されており、傾斜面10Bは、ウインドシールドガラス20に接近した位置でウインドシールドガラス20の車室内側面20Aに対向している。
【0016】
インパネ10の車体前方側には、カウル24が車幅方向に沿って配設されており、カウル24の上面24Aが、ウインドシールドガラス20の車室内側面20Aに対向している。また、カウル24の後壁部24Bの上端部には、インパネ10の前端10Cが僅かな隙間を開けて隣接しており、カウル24の後壁部24Bの下端部には、車体後側斜め上方へ向かってフランジ24Cが形成されている。
【0017】
カウル24のフランジ24Cには、ダッシュパネル26の上端部に車体後側斜め上方へ向かって形成されたフランジ26Aが接合されている。なお、ダッシュパネル26の車室内側面26Bには、サイレンサー28が配設されている。
【0018】
インパネ10におけるウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方となる部位では、基材12における車体前方側から所定幅Wの部位が取り除かれており、基材12の前端縁部12Aの位置は、インパネ10の前端10Cより車体後方側へ距離W離れた位置となっている。
【0019】
従って、図2に示される如く、基材12の前端縁部12Aの平面視形状は、インパネ10の前端10Cより車体後方側へ所定距離W離れた車体前方側に凸の円弧状となっている。
【0020】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0021】
本実施形態の車両のインパネ構造によれば、図1に示す衝突体Sがウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した場合には、二点鎖線で示すように下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、インパネ10の前端縁部近傍の傾斜面10Bに干渉し、インパネ10の傾斜面10Bを下方へ押圧する。
【0022】
この時、インパネ10を構成する基材12は、車体前方側から所定幅Wの部位が取り除かれているので、インパネ10の前端縁部近傍10Dの剛性が低くなっている。この結果、インパネ10の前端縁部近傍10Dは、二点鎖線で示されるように容易に下方(矢印A方向)へ変形する。
【0023】
なお、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、カウル24の上面24Aに干渉し、カウル24の上面24Aを下方へ押圧するため、カウル24も二点鎖線で示すように下方へ変形する。
【0024】
この結果、本実施形態では、ウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突体が衝突した際に、ウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方への変形が、インパネ10によって殆ど抑制されない。このため、衝突体Sがウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した際の衝突体Sの障害値を十分に下げることができる。
【0025】
次に、本発明に係る車両のインパネ構造の第2実施形態を図3に従って説明する。
【0026】
なお、第1実施形態と同一部材は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0027】
図3に示される如く、本実施形態では、インパネ10の基材12におけるウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方となる部位には、車体前方側から所定幅Wの部位に下方側から変形促進手段としての断面V字状のスリット50が車幅方向に沿って平面視円弧状に形成されている。なお、スリット50はインパネ10を製造する工程において、レーザー加工等の後加工で形成できる。
【0028】
一方、インパネ10のクッション材14と表皮16におけるウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方となる部位には、車体前方側から所定幅Wの部位に上方側から変形促進手段としての断面U字状の凹部52が車幅方向に沿って平面視円弧状に形成されている。なお、凹部52はインパネ10を製造する工程において、成形型によって形成できる。
【0029】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0030】
本実施形態の車両のインパネ構造によれば、衝突体がウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した場合には、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、インパネ10の前端縁部近傍の傾斜面10Bに干渉し、インパネ10の傾斜面10Bを下方へ押圧する。
【0031】
この時、インパネ10を構成する基材12には、車体前方側から所定幅Wの部位にスリット50が形成されており、インパネ10を構成するクッション材14と表皮16には、車体前方側から所定幅Wの部位に上方側から断面U字状の凹部52が形成されている。このため、インパネ10の前端縁部近傍10Dは、基材12のスリット50及びクッション材14と表皮16の凹部52を起点として、容易に下方(矢印A方向)へ変形する。なお、この際、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、カウル24の上面24Aに干渉し、カウル24の上面24Aを下方へ押圧するため、カウル24も下方へ変形する。
【0032】
この結果、ウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方への変形が、インパネ10によって殆ど抑制されない。このため、衝突体がウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した際の衝突体の障害値を十分に下げることができる。
【0033】
なお、図4に示される如く、インパネ10を構成する基材12とクッション材14とに、車体前方側から所定幅Wの部位に下方側から断面V字状のスリット54を車幅方向に沿って平面視円弧状に形成し、インパネ10の表皮16には凹部を形成しない構成としても良い。
【0034】
次に、本発明に含まれない参考例としての車両のインパネ構造の第3実施形態を図5及び図6に従って説明する。
【0035】
なお、第1実施形態と同一部材は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0036】
図5に示される如く、本実施形態では、インパネ10におけるウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方となる車体前方側から所定幅Wの部位が、インパネ10のインパネ本体58と分割されたインパネ前部60となっている。
【0037】
図6に示される如く、インパネ前部60の基材12の後端部には、車幅方向に所定の間隔で連結手段としての複数の係合爪62が形成されており、これらの係合爪62が、インパネ本体58の基材12の前端部に車幅方向に所定の間隔で形成された連結手段としての複数の係合孔64に係合されている。
【0038】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0039】
本実施形態の車両のインパネ構造によれば、衝突体がウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した場合には、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、インパネ10の前端縁部近傍の傾斜面10Bに干渉し、インパネ10の傾斜面10Bを下方へ押圧する。
【0040】
この時、インパネ10における車体前方側から所定幅Wの部位は、インパネ10のインパネ本体58と分割されたインパネ前部60となっており、インパネ前部60の基材12に形成した係合爪62がインパネ本体58の基材12に形成した係合孔64に係合しているので、係合爪62と係合孔64との係合が解除することでインパネ前部60は容易に下方(矢印A方向)へ変形する。なお、この際、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、カウル24の上面24Aに干渉し、カウル24の上面24Aを下方へ押圧するため、カウル24も下方へ変形する。
【0041】
この結果、ウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方への変形が、インパネ10によって殆ど抑制されない。このため、衝突体がウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した際の衝突体の障害値を十分に下げることができる。
【0042】
なお、インパネ10のインパネ前部60は基材12のみで構成しても良い。
【0043】
次に、本発明に含まれない参考例としての車両のインパネ構造の第4実施形態を図7に従って説明する。
【0044】
なお、第1実施形態と同一部材は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0045】
図7に示される如く、本実施形態では、インパネ10におけるウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方となる車体前方側から所定幅Wの部位が、インパネ10のインパネ本体66と分割されたインパネ前部68となっている。インパネ前部68は基材のみで構成されており、インパネ前部68の後端部には、開口部を車体後方へ向けた断面コ字状の連結手段としての連結部68Aが車幅方向に沿って平面視円弧状に形成されている。また、インパネ前部68の連結部68Aは、インパネ本体58の基材12の前端部12Bと表皮16の前端部16Aとを挟持しており、インパネ前部68とインパネ本体58とが連結されている。
【0046】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0047】
本実施形態の車両のインパネ構造によれば、衝突体がウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した場合には、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、インパネ10の前端縁部近傍の傾斜面10Bに干渉し、インパネ10の傾斜面10Bを下方へ押圧する。
【0048】
この時、インパネ10における車体前方側から所定幅Wの部位は、インパネ10のインパネ本体66と分割されたインパネ前部68となっており、インパネ前部68の連結部68Aが、インパネ本体58の基材12の前端部12Bと表皮16の前端部16Aとを挟持しているので、連結部68Aと基材12の前端部12Bと表皮16の前端部16Aとの連結が解除することで、インパネ10の前端縁部近傍10Dは容易に下方(矢印A方向)へ変形する。なお、この際、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、カウル24の上面24Aに干渉し、カウル24の上面24Aを下方へ押圧するため、カウル24も下方へ変形する。
【0049】
この結果、ウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方への変形が、インパネ10によって殆ど抑制されない。このため、衝突体がウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した際の衝突体の障害値を十分に下げることができる。
【0050】
次に、本発明に含まれない参考例としての車両のインパネ構造の第5実施形態を図8に従って説明する。
【0051】
なお、第4実施形態と同一部材は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0052】
図8に示される如く、本実施形態では、インパネ10におけるウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方となる車体前方側から所定幅Wの部位が、インパネ10のインパネ本体70と分割されたインパネ前部72となっている。インパネ前部72は基材のみで構成されており、インパネ前部72の後端部には、断面L字状の連結手段としての連結部72Aが車幅方向に沿って平面視円弧状に形成されている。また、インパネ前部72の連結部72Aは、接着剤74や振動溶着等によって、インパネ本体70の基材12の前端部下面12Cに連結されている。
【0053】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0054】
本実施形態の車両のインパネ構造によれば、衝突体がウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した場合には、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、インパネ10の前端縁部近傍の傾斜面10Bに干渉し、インパネ10の傾斜面10Bを下方へ押圧する。
【0055】
この時、インパネ10における車体前方側から所定幅Wの部位は、インパネ10のインパネ本体70と分割されたインパネ前部72となっており、インパネ前部72の連結部72Aが、接着剤74や振動溶着等によって、インパネ本体70の基材12の前端部下面12Cに連結されているので、連結部72Aと基材12の前端部下面12Cとの連結部を起点にして、インパネ10の前端縁部近傍10Dは容易に下方(矢印A方向)へ変形する。なお、この際、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、カウル24の上面24Aに干渉し、カウル24の上面24Aを下方へ押圧するため、カウル24も下方へ変形する。
【0056】
この結果、ウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方への変形が、インパネ10によって殆ど抑制されない。このため、衝突体がウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した際の衝突体の障害値を十分に下げることができる。
【0057】
次に、本発明に含まれない参考例としての車両のインパネ構造の第6実施形態を図9に従って説明する。
【0058】
なお、第4実施形態と同一部材は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0059】
図9に示される如く、本実施形態では、インパネ10におけるウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方となる車体前方側から所定幅Wの部位が、インパネ10のインパネ本体76と分割されたインパネ前部78となっている。インパネ前部78は基材のみで構成されており、インパネ前部78の後端部には、車体後側斜め下方へ向かって連結手段としての連結部78Aが平面視円弧状に形成されている。また、インパネ前部78の連結部78Aは、ビス等の締結手段80によって、インパネ本体76の基材12の前端下部12Dに連結されている。
【0060】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0061】
本実施形態の車両のインパネ構造によれば、衝突体がウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した場合には、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、インパネ10の前端縁部近傍の傾斜面10Bに干渉し、インパネ10の傾斜面10Bを下方へ押圧する。
【0062】
この時、インパネ10における車体前方側から所定幅Wの部位は、インパネ10のインパネ本体76と分割されたインパネ前部78となっており、インパネ前部78の連結部78Aが、締結手段80によって、インパネ本体76の基材12の前端下部12Dに連結されているので、連結部78Aと基材12の前端下部12Dとの連結部を起点にインパネ10の前端縁部近傍10Dは容易に下方(矢印A方向)へ変形する。なお、この際、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、カウル24の上面24Aに干渉し、カウル24の上面24Aを下方へ押圧するため、カウル24も下方へ変形する。
【0063】
この結果、ウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方への変形が、インパネ10によって殆ど抑制されない。このため、衝突体がウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した際の衝突体の障害値を十分に下げることができる。
【0064】
次に、本発明に含まれない参考例としての車両のインパネ構造の第7実施形態を図10に従って説明する。
【0065】
なお、第4実施形態と同一部材は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0066】
図10に示される如く、本実施形態では、インパネ10におけるウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方となる車体前方側から所定幅Wの部位が、インパネ10のインパネ本体82と分割されたインパネ前部84となっている。インパネ前部84は基材のみで構成されており、インパネ前部84の後端部には、断面L字状の連結手段としての連結部84Aが形成されている。また、インパネ前部84の連結部84Aは、クリップ86によって、インパネ本体76の基材12の前端部下面12Cに連結されている。
【0067】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0068】
本実施形態の車両のインパネ構造によれば、衝突体がウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した場合には、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、インパネ10の前端縁部近傍の傾斜面10Bに干渉し、インパネ10の傾斜面10Bを下方へ押圧する。
【0069】
この時、インパネ10における車体前方側から所定幅Wの部位は、インパネ10のインパネ本体82と分割されたインパネ前部84となっており、インパネ前部84の連結部84Aが、クリップ86によって、インパネ本体82の基材12の前端部下面12Cに連結されているので、連結部84Aと基材12の前端部下面12Cとを連結するクリップ86が外れることで、インパネ10の前端縁部近傍10Dは容易に下方(矢印A方向)へ変形する。なお、この際、下方へ変形したウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bが、カウル24の上面24Aに干渉し、カウル24の上面24Aを下方へ押圧するため、カウル24も下方へ変形する。
【0070】
この結果、ウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bの下方への変形が、インパネ10によって殆ど抑制されない。このため、衝突体がウインドシールドガラス20の前端縁部近傍20Bに衝突した際の衝突体の障害値を十分に下げることができる。
【0071】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
【0072】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明は、少なくとも基材と基材の車室側に配設されたクッション材とを有する車両のインパネ構造であって、インパネにおけるウインドシールドガラスの前端縁部近傍の下方となる部位において、基材は車幅方向に沿った全域において前端から車体後方側へ所定幅の部位を取り除かれ、基材の前端縁部の平面視形状がインパネの前端より車体後方側へ所定距離離れた車体前方側に凸の円弧状となっており、インパネの車幅方向に沿った全域において前端縁部近傍の剛性がインパネの他の部位の剛性に比べて低く車体下方へ変形し易くなっているため、フロントウインドガラスの下部に衝突した際の衝突体の障害値を十分に下げることができるという優れた効果を有する。
【0073】
請求項2記載の本発明の車両のインパネ構造は、ウインドシールドガラスの前端縁部近傍の下方となるインパネにおける前端から車体後方側へ所定幅の部位を他の部位に比べて車体下方へ容易に変形させるスリット又は凹部を、インパネの前端より車体後方側へ所定距離離れた車体前方側に凸の平面視円弧状に沿ってインパネにおける車幅方向に沿った全域に設けたため、フロントウインドガラスの下部に衝突した際の衝突体の障害値を十分に下げることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る車両のインパネ構造を示す側断面図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係る車両のインパネ構造が適用された車室前部を示す概略平面図である。
【図3】 本発明の第2実施形態に係る車両のインパネ構造を示す側断面図である。
【図4】 本発明の第2実施形態の変形例に係る車両のインパネ構造を示す側断面図である。
【図5】 本発明に含まれない参考例としての第3実施形態に係る車両のインパネ構造を示す側断面図である。
【図6】 本発明に含まれない参考例としての第3実施形態に係る車両のインパネ構造を示す車体斜め後方から見た分解斜視図である。
【図7】 本発明に含まれない参考例としての第4実施形態に係る車両のインパネ構造を示す側断面図である。
【図8】 本発明に含まれない参考例としての第5実施形態に係る車両のインパネ構造を示す側断面図である。
【図9】 本発明に含まれない参考例としての第6実施形態に係る車両のインパネ構造を示す側断面図である。
【図10】 本発明に含まれない参考例としての第7実施形態に係る車両のインパネ構造を示す側断面図である。
【符号の説明】
10 インパネ
10D インパネの前端縁部近傍
12 インパネの基材
14 インパネのクッション材
16 インパネの表皮
20 ウインドシールドガラス
20B ウインドシールドガラスの前端縁部近傍
50 スリット(変形促進手段)
52 凹部(変形促進手段)
54 スリット(変形促進手段)

Claims (2)

  1. 少なくとも基材と該基材の車室側に配設されたクッション材とを有する車両のインパネ構造であって、
    インパネにおけるウインドシールドガラスの前端縁部近傍の下方となる部位において、前記基材は車幅方向に沿った全域において前端から車体後方側へ所定幅の部位を取り除かれ、前記基材の前端縁部の平面視形状が前記インパネの前端より車体後方側へ所定距離離れた車体前方側に凸の円弧状となっており、前記インパネの車幅方向に沿った全域において前端縁部近傍の剛性が前記インパネの他の部位の剛性に比べて低く車体下方へ変形し易くなっていることを特徴とする車両のインパネ構造。
  2. ウインドシールドガラスの前端縁部近傍の下方となるインパネにおける前端から車体後方側へ所定幅の部位を他の部位に比べて車体下方へ容易に変形させるスリット又は凹部を、前記インパネの前端より車体後方側へ所定距離離れた車体前方側に凸の平面視円弧状に沿って前記インパネにおける車幅方向に沿った全域に設けたことを特徴とする車両のインパネ構造。
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