JP2008105445A - インストルメントパネル先端縁部保持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】グロメットを廃止してコストダウンを図り得るようにする。
【解決手段】車室の前部を構成する車体パネル23に設けられた保持用縁部24に、インストルメントパネル21の先端縁部22を保持させるインストルメントパネル先端縁部保持構造であって、インストルメントパネル21の先端縁部22の下面側から、保持用縁部24へ向けて、弾性変形可能な上下位置規制用爪部35,36を、車幅方向37に複数本立設すると共に、車幅方向37に隣接する上下位置規制用爪部35,36を、上下に千鳥状に配置して、その間に保持用縁部24を挟着保持可能に構成し、各上下位置規制用爪部35,36の先端部に、保持用縁部24に対して離れる方向へ反った導入ガイド部44,45を無理抜きにより形成するようにしている。
【選択図】図2
【解決手段】車室の前部を構成する車体パネル23に設けられた保持用縁部24に、インストルメントパネル21の先端縁部22を保持させるインストルメントパネル先端縁部保持構造であって、インストルメントパネル21の先端縁部22の下面側から、保持用縁部24へ向けて、弾性変形可能な上下位置規制用爪部35,36を、車幅方向37に複数本立設すると共に、車幅方向37に隣接する上下位置規制用爪部35,36を、上下に千鳥状に配置して、その間に保持用縁部24を挟着保持可能に構成し、各上下位置規制用爪部35,36の先端部に、保持用縁部24に対して離れる方向へ反った導入ガイド部44,45を無理抜きにより形成するようにしている。
【選択図】図2
Description
この発明は、インストルメントパネル先端縁部保持構造に関するものである。
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設けられている。このインストルメントパネルの先端縁部は、例えば、車室の前部を構成する車体パネルに設けられた保持用縁部に保持されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
即ち、図5に示すように、車室の前部は、例えば、カウル部パネル1やダッシュパネル2などの各種の車体パネル3を接合することなどによって構成されている。このうちカウル部パネル1には、フロントウインドウガラス4の下縁部が取付けられている。そして、これらの車体パネル3によって、保持用縁部5が形成される。この保持用縁部5は、この場合、カウル部パネル1の後端縁部とダッシュパネル2の上端縁部との接合部分の一方を、後斜め上方に延長することによって形成されている。この保持用縁部5は、フロントウインドウガラス4の下縁部の近傍で且つ後方の位置に設けられている。この保持用縁部5には、上下両面を覆うように断面ほぼU字型のグロメット6が取付けられている。
一方、インストルメントパネル7の先端縁部には、図6に示すように、二又状部分8が形成されている。そして、この二又状部分8の内部にグロメット6を挿入することにより、車体パネル3にインストルメントパネル7の先端縁部が挟着保持される。なお、二又状部分8内部の上下面には、グロメット6を押えるためのリブ9が適宜立設されている。
実開昭62−185138号公報
しかしながら、上記インストルメントパネル先端縁部保持構造では、車体パネル3の保持用縁部5に対して、別部品であるグロメット6を取付けるようにしていたので、コストがかかるという問題があった。また、インストルメントパネル7先端縁部の二又状部分8は、或る程度厚肉で硬質に形成されていたので、インストルメントパネル7の寸法などのばらつきなどによって取付位置にズレが生じたような場合に、インストルメントパネル7の表面などに変形を生じる可能性があるという問題があった。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、車室の前部を構成する車体パネルに設けられた保持用縁部に、インストルメントパネルの先端縁部を保持させるインストルメントパネル先端縁部保持構造において、インストルメントパネルの先端縁部の下面側から、保持用縁部へ向けて、弾性変形可能な上下位置規制用爪部を、車幅方向に複数本立設すると共に、車幅方向に隣接する上下位置規制用爪部を、上下に千鳥状に配置して、その間に保持用縁部を挟着保持可能に構成し、各上下位置規制用爪部の先端部に、保持用縁部に対して離れる方向へ反った導入ガイド部を無理抜きにより形成したことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、車室の前部を構成する車体パネルに設けられた保持用縁部に、インストルメントパネルの先端縁部を保持させるインストルメントパネル先端縁部保持構造において、インストルメントパネルの先端縁部の下面側から、保持用縁部へ向けて、弾性変形可能な上下位置規制用爪部を、車幅方向に複数本立設すると共に、車幅方向に隣接する上下位置規制用爪部を、上下に千鳥状に配置して、その間に保持用縁部を挟着保持可能に構成し、各上下位置規制用爪部の先端部に、保持用縁部に対して離れる方向へ反った導入ガイド部を無理抜きにより形成したことにより、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、弾性変形可能な上下位置規制用爪部で保持用縁部を直接挟着保持させるようにしているので、グロメットを廃止してコストダウンを図ることができる。また、上下位置規制用爪部が弾性変形することにより、インストルメントパネルに寸法などのばらつきがあっても、その影響を吸収してインストルメントパネルの表面が変形を起こすのを防止することができ、しかも、ガタ付きなどをなくすことができる。このような上下位置規制用爪部は、少ないスペースでも設置することができるので、様々な形状・仕様のインストルメントパネルに対して広く設定することが可能で、汎用性が期待できる。また、上下位置規制用爪部の先端部に導入ガイド部を設けたことにより、保持用縁部に挟着させるときのガイドとして利用することができ、組付時に当該部分を目視し難いような状況であっても作業性が良い。この導入ガイド部を、無理抜きによって形成したことにより、スライド型などを用いずに済むので、型費用を大幅に削減することができる。
以下、本発明を具体化した実施例について、図示例と共に説明する。
図1〜図4は、この発明の実施例を示すものである。
まず、構成について説明する。図1に示すように、自動車などの車両には、車室内の前部に樹脂製のインストルメントパネル21が設けられている。このインストルメントパネル21の先端縁部22は、図2に示すように、車室の前部を構成する車体パネル23に設けられた保持用縁部24に保持される。
即ち、車室の前部は、例えば、カウル部パネル25やダッシュパネル26などの各種の車体パネル23(金属製)を接合することなどによって構成されている。このうちカウル部パネル25には、フロントウインドウガラス27の下縁部が取付けられている。ダッシュパネル26は、車室とエンジンルームとを仕切る隔壁とされている。そして、これらの車体パネル23によって、保持用縁部24が形成される。この保持用縁部24は、この場合、カウル部パネル25の後端縁部とダッシュパネル26の上端縁部との接合部分の一方(カウル部パネル25の後端縁部となっているが、ダッシュパネル26の上端縁部としても良い。また、両者間に介在される別のパネルなどとしても良い)を、後斜め上方に延長することによって形成されている。この保持用縁部24は、フロントウインドウガラス27の下縁部の近傍で且つ後方の位置に設けられている。この保持用縁部24は、車幅方向37のほぼ全域に亘って連続的に延設されている。この保持用縁部24は、インストルメントパネル21の取付方向へ向けられている。このインストルメントパネル21の取付方向は、インストルメントパネル21の型抜方向とほぼ同じ方向になるように関連付けられている。
なお、この場合、インストルメントパネル21は、左ハンドル車用のものとなっているが、これに限るものではない。また、インストルメントパネル21は、芯材31と発泡層32と表皮33とを下方から順に有する3層構造のものとされているが、これに限るものではない。
そして、この実施例のものでは、インストルメントパネル21の先端縁部22の下面側に、保持用縁部24に対する保持構造部34が設けられる。この保持構造部34として、インストルメントパネル21の先端縁部22の下面側から、保持用縁部24へ向けて、図3、図4に示すような、弾性変形可能な上下位置規制用爪部35,36を、車幅方向37に複数本(この場合には、上2本、下1本の合計3本となっている)立設する。そして、車幅方向37に隣接する上下位置規制用爪部35,36を、上下に千鳥状に配置して、その間に保持用縁部24を挟着保持可能に構成する。この保持用縁部24は、例えば、図1のインストルメントパネル21の先端縁部22における中央部22aと両端部近傍22bの3箇所に設けられる。
この上下位置規制用爪部35,36は、車幅方向37をその幅方向とし、上下方向をその厚み方向とし、車両前後方向(より詳しくは、インストルメントパネル21の型抜方向)をほぼ長手方向とする、細長いほぼ平板状を呈している。全体を若干先細り形状としても良い。隣接する上下位置規制用爪部35,36は、図4に示すように、その基部が互いに上下方向に若干ラップされている(ラップ代39)。また、上下位置規制用爪部35,36の基部には、保持用縁部24と接する面の側に、補強リブ40,41が設けられている。この補強リブ40,41は、保持用縁部24の先端に対するストッパとしても利用可能な長さなどに設定される。
そして、各上下位置規制用爪部35,36の先端部に、保持用縁部24に対して離れる方向へ反った導入ガイド部44,45を無理抜きにより形成する。この場合、上側の上下位置規制用爪部35の導入ガイド部44は上方に反らすようにし、下側の上下位置規制用爪部36の導入ガイド部45は下方に反らすようにする。
この上下位置規制用爪部35,36は、図2に示すように、インストルメントパネル21の先端縁部22の下面側に、上下位置規制用爪部35,36を収容可能な程度の大きさの段差部51を形成して、この段差部51の保持用縁部24と対向する段差面52に設けるようにするのが好ましい。
次に、この実施例の作用について説明する。
車室内の前部に樹脂製のインストルメントパネル21を取付ける際に、車体パネル23に設けられた保持用縁部24に、インストルメントパネル21の先端縁部22を保持させるようにする。
この時、インストルメントパネル21の先端縁部22の下面側から、保持用縁部24へ向け立設されて、上下に千鳥状に配設された複数本の上下位置規制用爪部35,36の間に保持用縁部24を挟着保持させるようにする。これにより、上下位置規制用爪部35,36は弾性変形しつつ保持用縁部24を把持する。
この際、上下位置規制用爪部35,36の先端部に設けた導入ガイド部44,45が、保持用縁部24に挟着させるときのガイドとなることにより、目視し難いような状況であっても簡単且つ確実に取付作業を行うことができる。
このように、この実施例によれば、車室の前部を構成する車体パネル23に設けられた保持用縁部24に、インストルメントパネル21の先端縁部22を保持させるインストルメントパネル先端縁部保持構造において、インストルメントパネル21の先端縁部22の下面側から、保持用縁部24へ向けて、弾性変形可能な上下位置規制用爪部35,36を、車幅方向37に複数本立設すると共に、車幅方向37に隣接する上下位置規制用爪部35,36を、上下に千鳥状に配置して、その間に保持用縁部24を挟着保持可能に構成し、各上下位置規制用爪部35,36の先端部に、保持用縁部24に対して離れる方向へ反った導入ガイド部44,45を無理抜きにより形成したことにより、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、弾性変形可能な上下位置規制用爪部35,36で保持用縁部24を直接挟着保持させるようにしているので、グロメットを廃止してコストダウンを図ることができる。
また、上下位置規制用爪部35,36が弾性変形することにより、インストルメントパネル21に寸法などのばらつきがあっても、その影響を吸収してインストルメントパネル21の表面が変形を起こすのを防止することができ、しかも、ガタ付きなどをなくすことができる。
このような上下位置規制用爪部35,36は、少ないスペースでも設置することができるので、様々な形状・仕様のインストルメントパネル21に対して広く設定することが可能で、汎用性が期待できる。
また、上下位置規制用爪部35,36の先端部に導入ガイド部44,45を設けたことにより、保持用縁部24に挟着させるときのガイドとして利用することができ、組付時に当該部分を目視し難いような状況であっても作業性が良い。
この導入ガイド部44,45を、無理抜きによって形成したことにより、スライド型などを用いずに済むので、型費用を大幅に削減することができる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。
21 インストルメントパネル
22 先端縁部
23 車体パネル
24 保持用縁部
35 上下位置規制用爪部
36 上下位置規制用爪部
37 車幅方向
44 導入ガイド部
45 導入ガイド部
22 先端縁部
23 車体パネル
24 保持用縁部
35 上下位置規制用爪部
36 上下位置規制用爪部
37 車幅方向
44 導入ガイド部
45 導入ガイド部
Claims (1)
- 車室の前部を構成する車体パネルに設けられた保持用縁部に、インストルメントパネルの先端縁部を保持させるインストルメントパネル先端縁部保持構造において、
インストルメントパネルの先端縁部の下面側から、保持用縁部へ向けて、弾性変形可能な上下位置規制用爪部を、車幅方向に複数本立設すると共に、
車幅方向に隣接する上下位置規制用爪部を、上下に千鳥状に配置して、その間に保持用縁部を挟着保持可能に構成し、
各上下位置規制用爪部の先端部に、保持用縁部に対して離れる方向へ反った導入ガイド部を無理抜きにより形成したことを特徴とするインストルメントパネル先端縁部保持構造。
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JP2006287296A JP2008105445A (ja) | 2006-10-23 | 2006-10-23 | インストルメントパネル先端縁部保持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006287296A JP2008105445A (ja) | 2006-10-23 | 2006-10-23 | インストルメントパネル先端縁部保持構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP2010058602A (ja) * | 2008-09-02 | 2010-03-18 | Toyota Auto Body Co Ltd | 車両用インストルメントパネルの取付構造 |
JP2011131718A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Toyota Motor Corp | 車両用ドア構造 |
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2006
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012254795A (ja) * | 2012-08-24 | 2012-12-27 | Suzuki Motor Corp | 車両用インストルメントパネル前端部組付け構造 |
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