JP4099340B2 - コイル封入圧粉磁芯の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁芯を一体化したインダクタ、その他の電子部品に用いられるコイル封入圧粉磁芯およびコイル封入圧粉磁芯の製造方法に関する。より詳しくは、空芯コイルを圧粉体中に封入してなるコイル封入圧粉磁芯の製造方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気、電子機器の小型化が進み、小型(低背)で大電流に対応した圧粉磁芯が要求されている。
圧粉磁芯の材料としては、フェライト粉末や強磁性金属粉末が用いられているが、強磁性金属粉末はフェライト粉末に比較して飽和磁束密度が大きく、直流重畳特性が高磁界まで保たれる。よって、大電流に対応した圧粉磁芯を作製する際には、圧粉磁芯の材料として強磁性金属粉末を用いることが主流となってきている。
また、コアの小型化(低背化)をさらに推進するため、コイルと磁性粉が一体になったコイルが提案されている。この構造のインダクタを、本明細書では、「コイル封入圧粉磁芯」と呼ぶこととする。
【0003】
従来、コイル封入圧粉磁芯の構造を持つ表面実装型のインダクタの製造方法が提案されている。例えば、特開平5−291046号公報には、絶縁被覆した導線に外部電極を接続し、それらを包み込むように磁性粉末とともに成形することが開示されている。また、特開平11−273980号公報には、扁平状の軟磁性金属粉末とバインダを混合してなる軟磁性複合材料と、コイルとを、ダイと下パンチよりなる金型中に同時に挿入し、圧縮成形することが開示されている。さらに特許第2958807号公報には、大きなインダクタンス値を得るために、磁性粉末粒子の磁化容易軸方向を、コイルに通電して形成される磁界の向きに沿って配向させながら成形するインダクタの製造方法が開示されている。さらにまた、特許第3108931号公報には、それぞれ加圧予備成形された第一および第二の圧粉体を用意し、これらの圧粉体でコイルを上下から挟んだ状態で、第一の圧粉体と第二の圧粉体との間の界面が除かれるまで加圧本成形して、インダクタを製造する方法が開示されている。特許第3108931号公報に記載の方法によれば、圧粉体を構成する磁性粉末の充填量を高くすることができるため、上記した特開平5−291046号公報、特開平11−273980号公報、特許第2958807号公報に記載の方法よりも、大きなインダクタンス値を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許第3108931号公報に記載の方法によれば、第一の圧粉体の予備成形、第二の圧粉体の予備成形、およびコイルを第一の圧粉体と第二の圧粉体とで挟んだ状態で行う本成形と、一つのインダクタを作製するのに、3回も成形動作が必要となる。これらの成形動作を1台の成形機で行う場合、一つの成形動作毎に成形型を交換しなければならず、非常に効率が悪い。さらに、本成形の際には、予備成形したコアの界面が残らないように成形するため、成形圧を大きくしなければならず、コイルの変形、絶縁不良等が問題となる。
【0005】
また、上述の通り、コイル封入圧粉磁芯は、小型で大きなインダクタンス値が得られるが、電気、電子機器の小型化が急速に進む中、コイル封入圧粉磁芯の品質向上に対する要求が強い。具体的には、コイル封入圧粉磁芯が使用される周波数が高周波側に移行するに伴い、インダクタンス値の精度に対する要求が高まっている。周波数に比例してインピーダンスは大きくなるため、コイル封入圧粉磁芯が使用される周波数が高周波側に移行するにしたがい、インダクタンス値が小さくなるように設計しなければならない。その一方で、磁性体の一部が磁気飽和して所定のインダクタンス値(設計値)が得られなくなるような状況を回避する必要がある。つまり、使用周波数に基づいて予め定められたインダクタンス値を安定して得ることが求められている。
そこで、本発明は、上記の点に鑑み、所定のインダクタンス値(設計値)を達成しかつインダクタンス値のばらつきが少ないコイル封入圧粉磁芯を効率良く製造する方法等を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明者が様々な検討を行ったところ、コイル封入圧粉磁芯におけるコイルの位置、特に圧密化方向の位置がインダクタンスに大きな影響を与えること、圧粉体の密度を全体的に均等にすることにより、インダクタンス値のばらつきが低減されることを知見した。そして、コイル封入圧粉磁芯における圧粉体の密度を全体的に均等にするには、空芯コイルの巻回部に対応する部分に充填される軟磁性金属粉末の量を、巻回部に対応しない他の部分に充填される軟磁性金属粉末の量よりも少なくすることが簡易かつ有効であることを併せて確認した。すなわち、本発明は、上臼と当該上臼内を昇降する上パンチとを備えた上金型および下臼と当該下臼内を昇降する下パンチとを備えた下金型とからなる上下一対の金型を用いて、圧粉体中に空芯コイルが封入されているコイル封入圧粉磁芯を製造する方法を提供する。具体的には、空芯コイルは、周囲が絶縁被覆された扁平状の導体を巻回したコイルであり、巻回部と前記巻回部から引出される端部とを有し、工程(a)において、圧粉体を構成する、絶縁剤を含む軟磁性金属粉末を、空芯コイルの平面形状と略同一形状の頂部を有する管状部材が昇降自在に下パンチに備えられた下金型のキャビティ内に投入する。続く工程(b)では、軟磁性金属粉末が投入された下金型のキャビティ内に、所定の位置まで上昇した状態の管状部材と同軸状に空芯コイルを配置し、さらに工程(c)において上金型を下金型まで降下させるとともに、上金型のキャビティ内に空芯コイルを覆うように軟磁性金属粉末をさらに投入するのである。そして、工程(d)にて空芯コイルの端部を上臼および下臼の間に挟持した状態を維持しつつ、かつ上パンチを下パンチに対して相対的に下降させる動作に同期して、上臼、下臼および管状部材を下パンチに対して相対的に所定の位置まで下降させることにより軟磁性金属粉末を空芯コイルの軸方向に圧密化するのである。
ここで、空芯コイルを、周囲が絶縁被覆された扁平状の導体を巻回したコイルであり、巻回部とこの巻回部から引き出される端部とを有するものとすることにより、扁平状の導線が巻回されたコイルを用いることによって、体積当たりの電流容量を向上させることができるとともに、コイル封入圧粉磁芯のより一層の小型化(低背化)を図ることが可能となる。
空芯コイルの端部を上臼および下臼の間に挟持した状態を維持しつつ、かつ上パンチを下パンチに対して相対的に下降させる動作に同期して、上臼、下臼および管状部材を下パンチに対して相対的に所定の位置まで下降させると、空芯コイルの端部を損傷することなく、軟磁性金属粉末を上下方向から加圧することができる。
【0007】
また、上述した工程(a)に先立ち、空芯コイルの巻回部の軸方向の厚さに応じて、下臼、下パンチおよび管状部材の圧密化方向の相対的な位置を制御する工程をさらに備えることが有効である。これにより、空芯コイルを最終的に圧粉体の軸方向中央に配置することが可能となる。
【0011】
以上の本発明によれば、所定の間隔を持って対向する表裏面およびこの表裏面の周囲に形成される側面とを有する直方体状の圧粉体と、巻回部および巻回部から引き出される端部とを有し、少なくとも巻回部が圧粉体中に配置される空芯コイルとからなるコイル封入圧粉磁芯であって、圧粉体の密度が巻回部のうち最大の巻回数に対応する部分および空芯コイルの中空部分とで均等であることを特徴とするコイル封入圧粉磁芯が提供される。本発明に係るコイル封入圧粉磁芯によれば、巻回部のうち最大の巻回数に対応する部分および空芯コイルの中空部分の密度の差をわずかに0.3g/cm3以下にすることができ、これにより最終的にインダクタンス値のばらつきが小さいコイル封入圧粉磁芯を得ることができる。また、上述した空芯コイルは平角線から構成されることが望ましい。さらに、空芯コイルの一部が端子部として機能する、いわゆる端子一体型の空芯コイルを用いることが有効である。さらにまた、空芯コイルの端部は、圧粉体の厚さ方向を基準として、圧粉体の側面中央から圧粉体の外部に露出しているものとすることができる。継線部分が圧粉体の内部に位置すると成形時に継線部分に不良が生じやすいが、空芯コイルの端部を端子部として機能させるとともに、この端部を圧粉体の外部に露出させることより、圧粉体外での継線が可能となる。これにより、接合不良や絶縁不良が生じにくいコイル封入圧粉磁芯を得ることができる。なお、本明細書において、継線部分とは、部品同士が電気的に接続される部分をいい、また、表面実装用基板のランドパターン等の外部電極と半田づけがなされる部分を端子部ということとする。また、空芯コイルの端部を、圧粉体の厚さ方向を基準として、圧粉体の側面中央から圧粉体の外部に露出させるには、扁平状の導線が巻回されたコイルであって、その両端部が同一平面上に形成されたコイルを用いて本発明が提案するコイル封入圧粉磁芯の製造方法を実施すればよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
図1は本実施の形態におけるコイル封入圧粉磁芯の平断面図である。図2(a)、図2(b)はコイル封入圧粉磁芯の側断面図であり、図2(b)は図2(a)を簡略化して示したものである。図3は本実施の形態で用いるコイル(空芯コイル)1の平面図であり、図4はコイル1の側面図である。図1〜図4に示すように、コイル1は扁平状の導体2が巻回されて積層されている巻回部3と、その巻回部3より各々引き出した引出端部4a,4bとからなる空芯コイルである。圧粉体10は、コイル1の引出端部4a,4bを除き当該コイル1の周囲を覆っている。また、詳細な説明については後述するが、本実施の形態では、コイル1の引出端部4a,4bが端子部100として機能するため、コイル1はいわゆる端子一体型構造となっている。
【0013】
上述したように、本実施の形態におけるコイル封入圧粉磁芯は、コイル1の巻回部3に対応する部分(コイル部分)と非コイル部分(コイル1の中空部分に対応する部分、圧粉体10の隅部に対応する部分、巻回部3から引き出される端部の周囲)の密度が均等であることを特徴としている。ここで、図2(a)に示すように、コイル1の巻回部3に対応する部分とは、コイル1の軸方向(厚さ方向)を基準として、圧粉体10中の巻回部3の上面および下面に対応する部分をいう。また、コイル1の中空部分に対応する部分とは、コイル1の中空部分、およびコイル1の中空部分を軸方向に圧粉体10の上面および下面まで延長した部分をいう。
また、本実施の形態におけるコイル封入圧粉磁芯は、コイル1が圧粉体10の軸方向中央に正確に位置していることを一つの特徴としている。すなわち、図2(b)に示すように、本実施の形態におけるコイル封入圧粉磁芯は、引出端部4a(4b)から圧粉体10の上面までの距離H1と、引出端部4a(4b)から圧粉体10の下面までの距離H2が均等である。また、コイル1の巻回部3の上面から圧粉体10の上面までの距離H3と、コイル1の巻回部3の下面からから圧粉体10の下面までの距離H4とは均等である。
さらに、後述の実施例で詳述するように、本実施の形態におけるコイル封入圧粉磁芯は図2(b)中、▲2▼、▲3▼で示すコイル1の巻回部3に対応する部分の密度と、図2(b)中、▲1▼で示すコイル1の中空部分に対応する部分の密度が均等である。
【0014】
はじめに、圧粉体10について説明する。
圧粉体10は、磁性金属粉末に絶縁材を添加、混合し、しかる後所定の条件で加圧することにより作製される。また、絶縁材を添加した強磁性金属粉末を乾燥した後、さらに乾燥後の磁性粉末に潤滑剤を添加、混合することが好ましい。
【0015】
圧粉体10に用いる強磁性金属粉末としては、単一の金属粉末、組成が異なる二種以上の金属粉末、もしくは合金粉末が挙げられる。金属粉末は、軟磁性を示す遷移金属元素のいずれか、あるいは遷移金属元素と他の金属元素とからなる合金により構成することができる。軟磁性金属の具体的な例としては、Fe、CoおよびNiの一種以上を主成分とする合金があり、例えば、パーマロイ(Fe−Ni合金、Fe−Ni−Mo合金)、センダスト(Fe−Si−Al合金)、Fe−Si合金、Fe−Co合金、Fe−P合金等が好適である。なかでも、パーマロイは高透磁率であり、かつ加工性が良いため、好適である。
【0016】
圧粉体10に用いる強磁性金属粉末としてFe−Ni合金(パーマロイ)を選択する場合には、その組成をFe:15〜60wt%、Ni:40〜85wt%とする。また、圧粉体10に用いる強磁性金属粉末としてFe−Ni−Mo合金(パーマロイ)を選択する場合には、その組成をFe:15〜30wt%、Ni:70〜85wt%、Mo:1〜5wt%とする。
圧粉体10に用いる強磁性金属粉末の粒子の形状は特に制限はないが、球状の粉末もしくは楕円状の粉末を用いることが好ましい。
【0017】
強磁性金属粉末は、ガスアトマイズ法、水アトマイズ法、回転ディスク法等によって得ることができる。
【0018】
また、絶縁材を添加することによって、強磁性金属粉末が絶縁コートされる。絶縁材は、必要とされる磁芯の特性に応じて適宜選択されるものであるが、例えば各種有機高分子樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、水ガラス等を絶縁材として用いることができ、さらにこれらの樹脂と無機物を組み合わせて使用してもよい。
必要とされる磁芯の特性に応じて絶縁材の添加量は異なるが、1〜10wt%程度添加することができる。絶縁材の添加量が10wt%を超えると透磁率が低下し、損失が大きくなる傾向にある。一方、絶縁材の添加量が1wt%未満の場合には、絶縁不良の可能性がでてくる。絶縁材の好ましい添加量は、1.5〜5wt%である。
【0019】
潤滑剤の添加量は0.1〜1.0wt%程度とすることができ、望ましい潤滑剤の添加量は0.2〜0.8wt%、さらに望ましい潤滑剤の添加量は0.3〜0.8wt%である。潤滑剤の添加量が0.1wt%未満の場合には、成形後の脱型がしにくく、成形クラックが生じやすい。一方、潤滑剤の添加量が1.0wt%を超えると、密度の低下を招き、透磁率が減少してしまう。
潤滑剤としては、例えば、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸ストロンチウム等から適宜選択すればよい。いわゆるスプリングバックが小さいという点から、潤滑剤としてステアリン酸アルミニウムを用いることが好ましい。
【0020】
また、強磁性金属粉末には所定量の架橋剤を添加することができる。架橋剤を添加することにより、圧粉体10の磁気特性を劣化させることなく、強度を増加させることができる。架橋剤の好ましい添加量は、シリコーン樹脂等の絶縁材に対して10〜40wt%である。架橋剤としては、有機チタン系のものを用いることができる。
【0021】
次に、図3および図4を用いて、コイル1の構造を説明する。
図3および図4に示すように、コイル1は導体2をエッジワイズ巻きで2.5ターン巻回したものであり、導体2の引出端部4a,4bはコイル1の本体部分より逆フォーミングで各々引き出された構造となっている。つまり、コイル1は継ぎ目なしに一体に形成されている。
【0022】
コイル1を形成する導体2の断面は扁平状となっている。ここで、扁平状の断面としては、例えば矩形、台形、楕円形の断面が挙げられるが、矩形状の断面を有する導体2としては、絶縁被覆銅線である平角線がある。平角線を導体2として用いる場合には、その断面寸法を縦0.1〜1.0mm×横0.5〜5.0mm程度とすることができる。
導体2の絶縁被覆は、通常、エナメル被覆とすることができるが、エナメル被覆の厚さは略3μm程度である。
【0023】
扁平状の導体2を巻回してコイル1を形成した場合には、図3に示したようにコイル1を構成する巻線の各層間を極めて密に接触させることができる。したがって、断面が円形の導体を用いる場合よりも低背化に有利であるのみならず、体積当たりの電流容量を向上させることができる。また、巻回数が同等で断面が円形状である導体を巻回してコイル1を形成した場合に比べて、電線占有率を大幅に向上させることができる。よって、扁平状の導体2を巻回して作製したコイル1は、大電流用のコイル封入圧粉磁芯を作製する上で好適である。
【0024】
続いて、図5に、扁平状の導体2を巻回す前の断面形状、および扁平状の導体2を巻回した後の断面形状を示す。
扁平状の導体2として平角線を用いた場合には、図5(a)に示すように、導体2を巻回す前の断面の厚みは均一である。この状態から導体2を巻回すと、図5(b)に示すように、コイル1の外周側(巻線の外側)の厚みが内周側(巻線の内側)の厚みよりも薄くなる。ここで、上述の通り、コイル1は導体2を数ターン巻回すことにより形成される。導体2を巻回す段階で、巻線同士が接触することとなるが、図5(b)に示したように、導体2を巻回すことによりコイル1の外周側の厚みが内周側の厚みよりも薄くなるため、導体2の被覆の剥がれ、損傷を防止しつつ導体2を巻回して空芯コイルを作製することができる。
仮に、導体2の被覆の剥がれまたは損傷が生じたコイル1を圧粉体10中に封入したとすれば、コイル封入圧粉磁芯のインダクタンス値が著しく低下してしまう。
【0025】
また、図5(c)に示すように、扁平状の導体2を巻回して、コイル1の外周側の厚みが内周側の厚みよりも薄くなった状態でプレス加工を施した場合には、コイル1の外周側の絶縁被覆に傷が生じにくいという効果を奏する。仮に、図5(d)に示すように、コイル1の外周側の厚みと内周側の厚みが略均一である状態でプレス加工を行うと、コイル1の外周側の絶縁被覆に傷が付きやすい。
【0026】
なお、導体2を巻回した後に形成されるコイル1の断面形状に基づき、導体2の断面形状を台形状等に適宜選定してもよい。
【0027】
次に、本実施の形態に係るコイル1の製造方法について図6〜図10を用いて説明する。
図6は、本実施の形態に係るコイル1の製造工程を示すフローチャートである。図6に示すように、本実施の形態に係るコイル1を作製するにあたっては、導体2の巻き線工程(ステップS101)、フォーミング工程(ステップS102)、プレス加工(つぶし加工)工程(ステップS103)、サイジング処理工程(ステップS104)、折り曲げ加工工程(ステップS105)とを含む。
【0028】
<導体2の巻き線工程>
まず、ステップS101では、図7(a)、(b)に示すように、扁平状の導体2を巻回してコイル1の巻回部3および引出端部4a,4bを形成する。導体2の巻回数は、必要とされるインダクタンス値に応じて適宜設定されるが、1〜6ターン程度、好ましくは2〜4ターンとすることができる。ここで、導体2をエッジワイズ巻きで2.5ターン巻回した後のコイル1の側面図を示すと、図7(b)のようになる。図7(b)に示したように、ステップS101における巻き線工程の段階で既にコイル1を構成する巻線の各層間を極めて密に接触させておくことが作業工程数の減少および電線占有率の向上等の観点から好ましい。
【0029】
<フォーミング工程>
続くステップS102では、コイル1のフォーミングを行う。図8は、導体2の引出端部4a,4bをコイル1の巻回部3より逆フォーミングで各々引き出した状態を示す平面図である。ここで、引出端部4aを引き出す向きは、引出端部4bを引き出す向きと別の向きであることが好ましい。これは、引出端部4a,4bがそれぞれ同じ向きに引き出されると、コイル封入圧粉磁芯の両側に端子部100を形成することが困難であること、引出端部4a,4bに対するプレス加工(プレス加工の内容は後述)を施す際に不便であること、コイル封入圧粉磁芯を作製する際、圧粉体10の中心にコイル1を配置することが困難となること等の理由に基づく。また、図8に示したように、引出端部4a,4bがそれぞれ対称に配置されるようにフォーミングを行うことがより好ましい。これにより、コイル1を用いたコイル封入圧粉磁芯を表面実装部品とする場合に、端子部100として機能する引出端部4a,4bの引出位置を対称にすることができる。よって、コイル1をハンドリングする際、例えばコイル1を成形用金型に配置する際に、コイル1の向きを区別する必要がなくなる。
【0030】
<プレス加工(つぶし加工)工程>
ステップS102にてコイル1のフォーミングを行った後、ステップS103に進む。ステップS103では、引出端部4a,4bに対してプレス加工(つぶし加工)を施す。この工程は、コイル1の引出端部4a,4bを端子部100として機能させるために行うものであり、この工程を経ることにより引出端部4a,4bの平面は導体2の平面よりも幅広かつ薄肉に形成される。
ステップS103におけるプレス加工は、導体2の厚みが0.1〜0.3mm程度になるまで行うことが望ましい。プレス加工は、上述の通り、引出端部4a,4bの平面を導体2の平面よりも幅広かつ薄肉に形成するために行うものであるが、プレス加工により、端子部100として機能する引出端部4a,4bの強度が増すという効果も期待できる。
【0031】
ここで、引出端部4a,4bに対しプレス加工が施された後の状態を図9に示す。図9(a)はコイル1の平面図、図9(b)はコイル1の側面図である。
図9(a)に示すように、引出端部4a,4bに対してプレス加工を施すと、その部分の導体2が等方的に伸びる。つまり、導体2を単に押し潰しただけでは、引出端部4a,4bの形状を矩形状とすることができない。一方、引出端部4a,4bの形状は、コイル1を用いたコイル封入圧粉磁芯を装着する基板のランドパターンに合わせるために矩形状とすることが好ましい。表面実装密度の向上に伴い、ランドパターンが小さくなる傾向にあり、端子の寸法・形状の精度を向上させる必要があるためである。
【0032】
<サイジング処理工程>
ステップS103にて引出端部4a,4bに対するプレス加工を行った後、ステップS104に進む。ステップS104では、プレス加工がなされた引出端部4a,4bに対してサイジング処理が施される。このサイジング処理は、例えば打ち抜き型を用いて行うことができる。上述したように、コイル封入圧粉磁芯を装着する基板のランドパターンは通常矩形状であるため、これに合わせるために引出端部4a,4bを矩形状とすることが好ましい。例えば、コイル封入圧粉磁芯をノートパソコンに用いる場合には、引出端部4a,4bの形状を矩形状とし、かつ寸法を20×30mm〜50×60mm程度とすることができる。
なお、引出端部4a,4bを矩形状とすることが引出端部4a,4bを端子部100として機能させる上で必須の要件ではなく、プレス加工後における引出端部4a,4bの寸法が基板のランドパターン内に収まるのであれば、ステップS104におけるサイジング処理を適宜省略することも可能である。但し、表面実装密度の向上に伴いランドパターンが狭小化している昨今、端子部100の形状および寸法精度に対する要求も強いため、プレス加工が施された引出端部4a,4bに対してサイジング処理を施すことが好ましい。ここで、サイジング処理が施されたコイル1の平面図を示すと、例えば図3に示した状態となる。
【0033】
<折り曲げ加工工程>
ステップS104にてサイジング処理を行った後、ステップS105に進む。ステップS105では、サイジング処理が施された引出端部4a,4bに対して折り曲げ加工が施される。この折り曲げ加工工程は本発明の特徴的な部分であり、本工程は、端子部100として機能する引出端部4a,4bを同一平面上に配置させるために行われる。
【0034】
以下、図10を用いて、折り曲げ加工工程の内容をより詳細に説明する。なお、図10(a)〜図10(c)はそれぞれコイル1の側面図である。
図10(a)は、巻回部3の中間層を基準面として、引出端部4a,4bを同一平面上に配置させた状態を示す図である。図10(a)に示すように、巻回部3の中間層を基準面とする場合には、引出端部4a,4bをそれぞれほぼ同量ずつ、ある角度に折り曲げ、引出端部4aと巻回部3の間、および引出端部4bと巻回部3の間にそれぞれ折り曲げ部分4cを形成する。このように、巻回部3の中間層を基準面として引出端部4a,4bを同一平面上に配置させる場合には、上述したサイジング処理工程(ステップS104)において、引出端部4a,4bの長さをほぼ等しく、つまり、図9(a),(b)に示したように、コイル1の巻回部3の中心線から引出端部4aの先端までの長さLaと、コイル1の巻回部3の中心線から引出端部4bの先端までの長さLbとを一致させておけば、引出端部4aと巻回部3の間、および引出端部4bと巻回部3の間に折り曲げ部分4cをそれぞれ形成した場合に引出端部4aの長さL1および引出端部4bの長さL2をほぼ一致させることができる。
【0035】
図10(b)は、巻回部3の最上層を基準面として、引出端部4a,4bを同一平面上、つまり、引出端部4aにおける表面および裏面のいずれか一方の面が、引出端部4bにおける表面および裏面のいずれか一方の面と同一平面上に形成された状態を示す図である。図10(b)に示すように、巻回部3の最上層を基準面とする場合には、一方の引出端部4bのみをある角度に折り曲げ、引出端部4bと巻回部3の間に折り曲げ部分4cを形成する。また、巻回部3の最下層を基準面として、引出端部4a,4bを同一平面上に配置させる場合には、図10(c)に示すように一方の引出端部4aのみをある角度に折り曲げ、引出端部4aと巻回部3の間に折り曲げ部分4cを形成すればよい。
【0036】
図10(b)に示したように、巻回部3の最上層を基準面として引出端部4a,4bを同一平面上に配置させる場合には、上述したサイジング処理工程(ステップS104)において、引出端部4bの長さを引出端部4aの長さよりも長くしておく。つまり、コイル1の巻回部3の中心線から引出端部4bの先端までの長さLbが、コイル1の巻回部3の中心線から引出端部4aの先端までの長さLaよりも長くなるように上述したステップS101〜ステップS104の工程を行う。このことは、巻回部3の最下層を基準面として引出端部4a,4bを同一平面上に配置させる場合も同様である。
【0037】
なお、引出端部4a,4bを折り曲げて折り曲げ部分4cを形成する際には、つぶし加工が施されている部分を折り曲げてもよいし、つぶし加工が施されていない部分を折り曲げてもよい。上述したように、引出端部4a,4bの厚さはプレス加工前において0.1〜1.0mm、プレス加工後においては0.1〜0.3mmであるため、引出端部4a,4bは容易に折り曲げることができる。
【0038】
以上、図10を用いて本発明の特徴的な工程である折り曲げ加工工程(ステップS105)について説明したが、本工程は引出端部4a,4bを同一平面上に配置させるために必須の工程である。つまり、図7(b)、図9(b)に示したように、引出端部4aと巻回部3の間および引出端部4bと巻回部3の間のいずれにも折り曲げ部分4cが形成されない状態においては、引出端部4a,4bを同一平面上に配置させることはできない。
なお、以上では折り曲げ加工工程(ステップS105)は、プレス加工工程(ステップS103)およびサイジング処理工程(ステップS104)の後で行った例について説明したが、折り曲げ加工工程(ステップS105)を行った後にプレス加工工程(ステップS103)およびサイジング処理工程(ステップS104)を行ってもよい。また、折り曲げ加工工程(ステップS105)を、プレス加工工程(ステップS103)とサイジング処理工程(ステップS104)の中間で行ってもよい。
【0039】
詳しくは後述するが、図10(a)〜図10(c)に示したように、引出端部4a,4bを同一平面上に配置させたコイル1を用いた場合には、所望のインダクタンス値を得ることができるとともに、インダクタンス値のばらつき低減という効果を奏する。なお、図10(a)〜図10(c)にて実線で示した基準面に限らず、図10(c)にて仮想線で示したような基準面を採用することももちろん可能である。この場合には、所定の基準面から引出端部4a(の表面および裏面のいずれか一方)までの距離Haと、所定の基準面から引出端部4b(の表面および裏面のいずれか一方)までの距離Hbとが略均等になるように折り曲げ部分4cを形成すればよい。
【0040】
以上、ステップS101〜ステップS105の工程を経ることにより、コイル1を作製する方法について説明したが、プレス加工工程(ステップS103)およびサイジング処理工程(ステップS104)を略同時に行うこともできる。ここで略同時とは、端子部100として機能する引出端部4a,4bに所定のプレス圧を加えた状態でサイジング処理を施す場合、引出端部4a,4bに所定のプレス圧を加えた直後にサイジング処理を施す場合の双方を含むものとする。プレス加工工程(ステップS103)およびサイジング処理工程(ステップS104)を略同時に行うには、例えばプレス加工用のパンチの周囲に打ち抜き型を設けた構成とし、引出端部4a,4bに所定のプレス圧を加えた状態もしくは所定のプレス圧を加えた直後に打ち抜き型を降下させて引出端部4a,4bを所定の形状に切断するようにすればよい。
【0041】
さらには、プレス加工工程(ステップS103)、サイジング処理工程(ステップS104)および折り曲げ加工工程(ステップS105)を略同時に行うことも可能である。つまり、図8に示したコイル1の状態から、1つのステップで図4に示した状態のコイル1を得ることもできる。この場合には、引出端部4a,4bに所定のプレス圧を加えながら引出端部4a,4bの一部を折り曲げて引出端部4aと巻回部3の間および引出端部4bと巻回部3の間の少なくとも一方に折り曲げ部分4cを形成するようにすればよい。そして、折り曲げ部分4cが形成された直後に、例えば打ち抜き型を降下させて引出端部4a,4bを所定の形状に切断するのである。
【0042】
上述したように、コイル1は導体2の引出端部4a,4bを端子部100として構成しているため、独立した端子部を設ける必要がない。つまり、本実施の形態におけるコイル封入圧粉磁芯によれば、コイルと端子部との継線部分は無くなる。そして継線部分が無くなることによって、コイルと端子部の接合不良もしくは、コイル及び端子部と磁性粉との絶縁不良という従来生じていた問題が生じないこととなる。また、本実施の形態に係るコイル1は、扁平状の導体2を巻回して作製される空芯コイルであるため、少ないターン数で大きなインダクタンス値を得ることができ、コアの小型化(低背化)をより一層推進することができる。さらに、プレス加工およびサイジング処理を略同時に行った場合には、コイル1を作製する工程数を削減することができるため、作業効率が向上する。しかも、プレス加工およびサイジング処理を略同時に行う場合にはコイル1の移動を伴わないため、サイジング処理の際の位置決め精度が従来よりも向上し、これにより端子部100として機能する引出端部4a,4bに対する加工精度が向上することが期待できる。引出端部4a,4bを同一平面上に配置させたコイル1は、インダクタンス値のばらつきが小さく、高性能である。
【0043】
次に、本実施の形態に係るコイル封入圧粉磁芯の製造方法について図11〜図15を用いて説明する。
図11は、本発明のコイル封入圧粉磁芯の製造工程を示すフローチャートである。なお、扁平状の導体2を巻回したコイル1は予め作製しておくものとする。まず、必要な磁気特性に応じて強磁性金属粉末および絶縁材を選択し、これらをそれぞれ秤量する(ステップS201)。なお、架橋剤を添加する場合には、ステップS201において架橋剤についても秤量しておく。
秤量後、強磁性金属粉末と絶縁材を混合する(ステップS202)。また、架橋剤を添加する場合には、ステップS202において強磁性金属粉末と絶縁材と架橋剤を混合する。混合は加圧ニーダー等を用い、好ましくは室温で20〜60分間混合する。得られた混合物を、好ましくは100〜300℃程度で20〜60分間乾燥する(ステップS203)。次いで、乾燥した混合物を解砕し、圧粉磁芯用強磁性粉末を得る(ステップS204)。
続くステップS205では、圧粉磁芯用強磁性粉末に潤滑剤が添加される。潤滑剤を添加した後、10〜40分間混合することが望ましい。
【0044】
潤滑剤が添加された後、成形工程に進む(ステップS206)。以下、図12〜図15を用いてステップS206における成形工程を説明する。図12は、成形工程の各ステップを示すフローチャートである。また、図13〜図15は、潤滑剤を添加、混合した圧粉磁芯用強磁性粉末を金型を用いて成形する様子を示している。
まず、図13(a)を用いて本実施の形態における成形工程に好適に用いられる金型について説明する。
図13(a)に示すように、金型は、上臼5Aと下臼5B、上パンチ6と下パンチ7、ダイ8とで構成される。上臼5Aと下臼5B、上パンチ6と下パンチ7とはそれぞれ対向する位置に設けられており、上臼5Aと当該上臼5A内を昇降する上パンチ6とで上金型が構成され、また下臼5Bと当該下臼5B内を昇降する下パンチ7とで下金型が構成される。また、下パンチ7は、下パンチ本体7aと、コイル1の平面形状と略同一形状の頂部を有する円筒状分割体(管状部材)7bとに分割されており、円筒状分割体7bは下臼5B内を昇降自在に移動する。このように、下パンチ7に円筒状分割体7bを備えている理由は、コイル1の巻回部3に対応する部分と、コイル1の巻回部3に対応しない他の部分の成形体密度を均等にするためである。つまり、コイル1の巻回部3に対応する部分には、コイル1の巻回部3に対応しない他の部分よりも少ない量の圧粉磁芯用強磁性粉末を充填するための工夫である。
一方、上パンチ6には円筒状分割体7bに相当する円筒状分割体を設けていないのは以下の理由による。すなわち、本実施の形態では金型のキャビティ内に圧粉磁芯用強磁性粉末を充填する際に、フィーダボックスを用いた擦り切り充填を行う。これに対応して、上方向の加圧はフラットな面を有するパンチを用いて行うことが最も望ましい。また、下パンチ7を分割し、成形体密度を均一にするための工夫を講じているため、上パンチ6を分割する必要は生じない。しかも、上パンチ6の分割はコスト面からも好ましくないのみならず、仮に上パンチ6を分割したとしても、後述する要領で成形を行うことはできない。
【0045】
成形工程(ステップS206)を開始する前は、金型は図13(a)に示す状態にある。以下に説明するように、上臼5A、下臼5B、上パンチ6、円筒状分割体7bおよびダイ8は、成形工程(ステップS206)の各ステップにおいて図13(a)に示す状態からその位置を変更するが、下パンチ本体7aはいずれのステップにおいても所定の基準面から移動しない。以下、下パンチ本体7aの上面を基準面(以下、「基準面」という)として、成形工程(ステップS206)における上臼5A、下臼5B、上パンチ6、円筒状分割体7bおよびダイ8の相対的な動きを説明する。
【0046】
(ステップS301 一次充填)
図13(a)の状態、つまり基準面から下臼5B、円筒状分割体7bおよびダイ8をそれぞれ所定の位置まで同時に上昇させ、下臼5B内にキャビティを形成する(図13(b))。ここで、図13(b)に示すように、下臼5Bおよびダイ8の上面はそれぞれ同一平面上に位置している。また、下パンチ本体7aは移動せず、円筒状分割体7bのみが上昇するため、下パンチ本体7aと円筒状分割体7bは互いに段違いに位置することとなる。
【0047】
円筒状分割体7bおよび下臼5Bの位置決めが完了すると、混合粉末20(上記の絶縁処理した圧粉磁芯用強磁性粉末に潤滑剤を混合したもの)を収容したフィーダボックスFが下臼5B上に移動し、所定量の混合粉末20を下臼5Bのキャビティ内に充填する。なお、フィーダボックスFは、擦り切り充填を行うため、一次充填量と下臼5Bのキャビティの容積はほぼ一致することとなる。よって、最終的に得たいコイル封入圧粉磁芯の厚さおよびコイル1の巻回数に基づき、円筒状分割体7bおよび下臼5Bの位置を予め正確に制御しておく必要がある。
フィーダボックスFによって下臼5Bのキャビティ内に混合粉末20が擦り切り充填されると、フィーダボックスFは一旦待避する。
【0048】
(ステップS302 ダイ8上昇)
続いて、図13(c)のようにダイ8を所定の位置まで正確に上昇させる。具体的には、ダイ8の切り欠き部8aの上面が下臼5Bの上面と同一平面上に位置するようにダイ8を上昇させる。なお、ステップS302においてダイ8は上昇するが、下臼5Bおよび円筒状分割体7bは図13(b)に示した位置と同じ位置のままである。
【0049】
(ステップS303 コイル1挿入)
次いで、図14(a)に示すように、扁平状の導体2を巻回したコイル1を下臼5B内に挿入する。なお、コイル1は上述した手順により予め作製された空芯コイルである。下臼5Bの上面には、引出端部4a,4bの形状に合わせて彫り込み(溝)が形成されている。ステップS303では、この彫り込みにコイル1の引出端部4a,4bを挿入するようにして、下臼5B内にコイル1を配置する。図10に示したように、コイル1の引出端部4a,4bは同一平面上に形成されているため、引出端部4a,4bを例えば下臼5Bの彫り込みに嵌め合わせて挿入すると、コイル1は斜めになることなく下臼5B内に水平に位置することとなる。つまり、水平方向を基準として、コイル1を最終的に圧粉体10の中央かつ水平に位置させることができるのである。
【0050】
(ステップS304 コイル1の固定およびキャビティ形成)
ステップS303においてコイル1を下臼5B内に挿入した後、図14(b)のように、上臼5Aを下臼5Bまで降下させる。この上臼5Aの降下により、コイル1の引出端部4a,4bは上臼5Aおよび下臼5Bに挟まれ、固定される。これにより、コイル1の横方向の動きが制御される。また、図14(b)に示したように、上臼5Aの降下に伴い、コイル1の上面には上臼5Aによる新たなキャビティが形成される。
【0051】
(ステップS305 二次充填)
上臼5Aの降下が図示しないセンサにより検知されると、一旦待避したフィーダボックスFが再び金型に接近する。そして、図14(c)に示すように、ステップS304において新たに形成されたキャビティ内に所定量の混合粉末20がコイル1の上面を覆うように充填される。二次充填についても、一次充填と同様に、上臼5Aの底部上面まで擦り切り充填がなされる。なお、最終的に、コイル1が圧粉体10の軸方向中央に正確に位置するよう、上述した図13(b)において下臼5B、円筒状分割体7bおよび下パンチ本体7aの圧密化方向の相対的な位置制御が予め行われている。
【0052】
(ステップS306 上パンチ6降下)
図14(c)において充填を終えると、フィーダボックスFが再び待避し、それと略同時に、図15(a)に示すように、上パンチ6が上臼5Aの底部上面まで降下する。つまり、この状態において上パンチ6の先端と、上臼5Aの底部上面は同一平面上に位置することとなる。
【0053】
(ステップS307 材料移送同期、ステップS308 加圧)
ステップS306において上パンチ6が降下して、上パンチ6の先端と上臼5Aの底部上面が同一平面上に位置する(図15(a))と略同時に、停止していた上臼5A、下臼5B、ダイ8および円筒状分割体7bが上パンチ6と同期してそれぞれ降下する(図15(b))。これにより、上パンチ6および下パンチ7に挟まれた混合粉末20は上下方向から加圧され、コイル1の軸方向に圧密化される(図15(c))。ここで、上述したように、コイル1の引出端部4a,4bは上臼5Aおよび下臼5Bに挟まれて固定されている。よって、この引出端部4a,4bが破損しないよう、上臼5Aおよび下臼5Bは、コイル1の引出端部4a,4bを狭持したまま、軸方向の圧縮量に応じて徐々に降下する(図15(b)、図15(c))。また、図15(b)に示したように、円筒状分割体7bについても、上パンチ6の降下量、つまり軸方向の圧縮量に基づき徐々に降下する。そして、円筒状分割体7bは最終的には基準面まで降下して停止する(図15(c))。なお、図15(b)および図15(c)における加圧の条件は、100〜600MPaとすることが望ましい。
【0054】
コイル1の巻回部3に対応する部分に充填された混合粉末20は、巻回部3に対応しない部分に充填された混合粉末20よりも圧密化されやすいため、コイル1の巻回部3に対応する部分と巻回部3に対応しない部分に同量の混合粉末20を充填したのでは最終的に圧粉体10の密度を全体的に均等とすることはできない。このことに着目して、本実施の形態では円筒状分割体7bをコイル1の平面形状と略同一形状とし、巻回部3に対応する部分には巻回部3に対応しない部分よりも混合粉末20の量が少なくなるように充填を行っている。これにより、最終的に、コイル1の巻回部3に対応する部分と、巻回部3に対応しない部分、具体的にはコイル1の中空部分、コイル1の引出端部4a,4bの周囲、圧粉体10の隅部に対応する部分の密度および圧縮比を均等にすることが可能となる。
【0055】
なお、ステップS306〜ステップS308は連続的に行われ、ステップS307およびステップS308では下パンチ本体7a以外の金型の構成物、つまり、上臼5A、上パンチ6、下臼5B、ダイ8および円筒状分割体7bがそれぞれ所定の位置まで降下する。
【0056】
(ステップS309 抜き出し)
図15(c)における加圧成形後、図15(d)のように上臼5Aおよび上パンチ6を上昇させるとともに、下臼5Bおよびダイ8を基準面まで降下させる。そして、金型から成形体(コイル封入圧粉磁芯)を抜き出し、これにより成形工程の1サイクルが終了する。ステップS309における抜き出しの際には、下臼5B、ダイ8、下パンチ本体7aおよび円筒状分割体7bはいずれも基準面に位置している。また、上臼5Aおよび上パンチ6についても元の位置まで上昇するため、図15(d)において金型は図13(a)に示した状態に復帰している。なお、上述した成形工程(ステップS206)を経て得られた成形体には、円筒状分割体7bの頂部形状に対応するリング状の跡が残った。
【0057】
以上のステップS301〜ステップS309に示した工程を経ることにより、縦5〜15mm×横5〜15mm×厚さ2〜7mm程度の小型の成形体(コイル封入圧粉磁芯)を得ることができる。本発明のコイル封入圧粉磁芯の製造方法によれば、予備成形を必要とせず、加圧成形は一度のみでよい。よって、作業効率および生産性に優れる。また、金型の構造を工夫し、円筒状分割体7bをコイル1の平面形状と略同一形状とし、巻回部3に対応する部分には巻回部3に対応しない部分よりも混合粉末20の量が少なくなるように充填を行った上で加圧する。これにより、成形体の密度を均等にすることができる。
【0058】
また、本発明のコイル封入圧粉磁芯の製造方法を用いて圧密化方向の位置を正確に制御することにより、図2(b)に示したように、コイル1の軸方向の位置を圧粉体10の中央に正確に位置させることができる。上述したように、圧密化方向におけるコイル1の位置がコイル封入圧粉磁芯のインダクタンスに大きな影響を及ぼすが、コイル1の軸方向の位置を圧粉体10の中央に正確に位置させることにより、大きなインダクタンス値を得ることができるとともに、インダクタンス値のばらつきが大幅に低減される。このように、インダクタンス値のばらつきが低減されるのは、コイル1の軸方向の位置を正確に制御することにより、コイル封入圧粉磁芯の磁路長や断面積を所定の値に制御できるためであると考えられる。また、コイル1の軸方向の位置が偏ると、局部的に磁気飽和が生じやすくインダクタンス値が減少する傾向がみられるが、本発明のコイル封入圧粉磁芯の製造方法によれば、こうした不具合が生じず所望のインダクタンス値を確実に得ることができる。以上、下パンチ本体7aの上面を基準面として金型の動作を説明したが、金型が相対的に同様の動きをするのであれば基準面は上述したものに限定されるものではない。
【0059】
さて、図11および図12に示したステップS206における成形工程の後、キュア工程(熱硬化処理工程)に進む(ステップS207)。キュア工程では、成形工程(ステップS206)で得られた成形体を150〜300℃の下で15〜45分間保持する。これにより、成形体中の樹脂が硬化する。
キュア工程後、防錆処理工程に進む(ステップS208)。防錆処理は、例えばエポキシ樹脂等をコイル1と圧粉体10とからなる成形体にスプレーコートすることによって行う。スプレーコートによる膜厚は、15μm程度である。防錆処理を施した後、120〜200℃で15〜45分間熱処理を行うことが望ましい。
【0060】
上述の通り、本実施の形態に係るコイル封入圧粉磁芯では、コイル1の一部を端子部100としている。ところが、そもそも導体2としてエナメル等の絶縁皮膜が表面に形成されたものを用いている。そして、本発明者等の観察によると、ステップS207のキュア工程において、この絶縁皮膜の直下に銅の酸化皮膜が形成される。さらに、絶縁皮膜の上には、防錆処理工程(ステップS208)による塗装皮膜が形成される。この端子部100に形成された皮膜を除去するのが、サンドブラスト工程(ステップS209)である。
【0061】
コイル1の表面に形成された3層の皮膜を除去する方法としては、薬品で腐食する方法がある。ところが、それぞれの皮膜を除去するために要する薬品が異なるため、3層の皮膜を除去するにあたっては複数回の処理を行わなければならない。また、薬品による腐食方法によれば、薬品を加熱する必要があり、加熱の際にアルカリ微粒子または酸微粒子が端子部100の塗装皮膜や絶縁皮膜上に付着するおそれがある。このような付着があると、長期間にわたり塗装皮膜や絶縁皮膜への経時的な腐食が進行し、防錆性能の低下やコイル1の層間短絡などの原因となりやすい。こうした危険性を避けるためには、工具を用いた機械的除去方法があるが、本実施の形態に係るコイル封入圧粉磁芯の端子部100の厚みは約5mm以下(0.1〜0.3mm程度)と薄いため、導体2の銅部分に損傷が生じるおそれのある工具を使用することはできない。したがって、本実施の形態においてはサンドブラストを用いて3層の皮膜を除去する方法を採用する。
【0062】
端子部100を表面実装用端子部とする場合には、端子部100にはんだ付けがなされる(ステップS210)。その後、つぶし加工をして幅広となっている端子部100を必要に応じて折り曲げると、コイル封入圧粉磁芯を基板に装着する際に便利である。
【0063】
本実施の形態におけるコイル封入圧粉磁芯よれば、以下の効果を得ることができる。
(1)コイル1の軸方向の位置が圧粉体10の中央に正確に位置しており、また全体として磁性体の密度が均等であるため、インダクタンス値のばらつ きが大幅に低減され、所定のインダクタンス値を安定して得ることがで きる。
(2)扁平状の導体2を巻回したコイル1を用いるため、少ない巻回数で大きなインダクタンス値を得ることができる。また、縦5〜15mm×横5〜 15mm×厚さ2〜7mm程度の小型(低背)のコイル封入圧粉磁芯を 得ることができる。
(3)コイル1の一部である引出端部4a,4bを端子部100として構成するため、コイル1を端子部と継線する必要がない。よって、継線に起因す る接合不良や、絶縁不良の問題を解消できる。
(4)引出端部4a,4bを同一平面上に形成しているため、金型内にコイル1を配置する際の位置決めを容易かつ正確に行うことができる。これによ り、混合粉末20を均一に充填することが可能となり、インダクタンス 値のばらつきが少ない。
(5)コイル1の一部である引出端部4a,4bを端子部100として構成するため、別途、端子部を準備する必要がない。よって、部品点数を削減す ることができる。
【0064】
【実施例】
本発明のコイル封入圧粉磁芯を実施例で詳述する。
(実施例1)
以下の手順で、コア寸法が縦12.5mm×横12.5mm×厚さ3.5mmであるコイル封入圧粉磁芯サンプルを30個作製した。
磁性粉末:アトマイズ法により製造したパーマロイ粉末(45%Ni−Fe)
(平均粒子径25μm)
絶縁材:シリコーン樹脂
(東レダウコーニングシリコーン(株)製 SR2414LV)
潤滑剤:ステアリン酸アルミニウム(堺化学製 SA−1000)
を用意した。
【0065】
次に、磁性粉末に対し、2.4wt%(重量%)の絶縁材を添加し、これらを加圧ニーダーにより室温で30分間混合した。ついで、空気中において150℃で30分間乾燥した。乾燥後の磁性粉末に、0.4wt%の潤滑剤を添加し、Vミキサーにより15分間混合した。
【0066】
続いて、図13(a)〜図15(d)の手順により成形を行い、30個の成形体を作製した。なお、コイル1は、断面が矩形(0.45mm×2.5mm)の導体2を2.5ターン巻回したものである。また、図15(d)における加圧は490MPaとした。加圧後の成形体を200℃で15分間熱処理することにより、絶縁材としてのシリコーン樹脂を硬化し、さらに端子部100を折り曲げて30個のコイル封入圧粉磁芯サンプルを作製した。30個のサンプルのインダクタンス値を図16(a)に示す。なお、図16(a)における「0A」、「20A」は、インダクタンス測定用交流信号(0.05V、100kHz)に重畳した直流電流の値を示している。
【0067】
図16(a)に示すように、図13(a)〜図15(d)の手順により成形を行った本実施の形態に係るサンプルは、インダクタンス値のばらつきが小さいことがわかる。具体的には、交流のみの場合(重畳した直流電流が0Aの場合)において、インダクタンス値はいずれも0.60〜0.64μHの範囲であり、最小値と最大値の差はわずかに0.04μHであった。また、図16(a)から、20Aの直流を重畳させた場合においても、交流のみの場合と同様の傾向を示すことがわかる。つまり、インダクタンス値はいずれも0.53〜0.57μHの範囲であり、最小値と最大値の差はわずかに0.04μHであった。したがって、図13(a)〜図15(d)の手順により成形を行った本実施の形態に係るは、インダクタンス値のばらつきが小さく、直流重畳特性も良好である。
【0068】
次いで、サンプルの中心部の密度をクレーブゼーゲ製ガンマデンソマット(γ線を用いた密度測定機)で測定した。その結果、図2(b)に示したコイル1の中空部分▲1▼の密度、コイル1の巻回部3の下面に対応する部分▲2▼の密度、コイル1の巻回部3の上面に対応する部分▲3▼の密度はいずれも6.4〜6.5g/cm3であった。なお、コイル1の巻回部3の下面に対応する部分▲2▼、コイル1の巻回部3の上面に対応する部分▲3▼の密度は、巻回数が最大の部分、つまり3ターン側の方を測定した。
また、コイル1の圧密化方向(厚さ方向)の位置をX線投影写真(島津製作所製)から測定したところ、コイル1は圧粉体10の軸方向中央に位置していることが確認された。
【0069】
(比較例1)
図14(a)においてコイル1を挿入する前に、下コアを予備成形した。また、図15(d)における本加圧の前に、上パンチ6をフラットな面を有するものに交換した上で本加圧を行った。これ以外は実施例1と同様の手順で30個のコイル封入圧粉磁芯サンプルを作製した。このサンプルを作製するにあたり、予備成形の加圧は150MPa、図15(d)における本加圧は490MPaとした。比較例1におけるサンプルのインダクタンス値を図16(b)に示す。インダクタンス値の測定条件は実施例1と同様である。
【0070】
図16(a)と図16(b)を比較すると、図16(b)にインダクタンス値を示したサンプル、つまり下コアを予備成形したサンプルは、インダクタンス値のばらつきが大きいことがわかる。具体的には、交流のみの場合(重畳した直流電流が0Aの場合)において、サンプルのインダクタンス値はいずれも0.53〜0.61μHの範囲であり、最小値と最大値の差は0.08μHであった。また、20Aの直流を重畳させた場合には、サンプルのインダクタンス値はいずれも0.46〜0.54μHの範囲であり、最小値と最大値の差は0.08μHであった。
【0071】
次いで、実施例1と同様に、比較例1のサンプルの中心部の密度を測定した結果、6.6〜6.8g/cm3であった。
また、コイル1の位置をX線投影写真(島津製作所製)から測定したところ、コイル1の圧密化方向(厚さ方向)の位置は、圧粉体10の軸方向中央から上側にずれていることが確認された。
以上の結果から、下コアを予備成形したサンプルは、図13(a)〜図15(d)の手順により成形を行った本実施の形態に係るサンプルに較べて中心部の密度は若干高くなるものの、実施例1のサンプルよりもインダクタンス値のばらつきが大きく、インダクタンス値も小さいことがわかった。これは、コイル1の位置が圧粉体10の軸方向中央からずれているために局部的に磁気飽和が生じ、インダクタンス値が低下したためであると推測される。
【0072】
(比較例2)
以下の点を除き、実施例1と同様の手順で30個のコイル封入圧粉磁芯サンプルを作製した。
図13(a)〜図15(d)に工程において、円筒状分割体7bを基準面に固定したまま成形を行った。つまり、コイル1の巻回部3に対応する部分と、コイル1の巻回部3に対応しない部分とで混合粉末20の充填量の調整は行わなかった。また、図13(b)、図13(c)において下臼5B、ダイ8の位置制御を厳密には行わなかった。こうして作製した30個のサンプルのインダクタンス値を図16(c)に示す。
【0073】
図16(c)に示すように、比較例2で作製したサンプルについても、比較例1で作製したサンプル(図16(b)参照)と同様にインダクタンス値のばらつきが大きいことがわかる。具体的には、交流のみの場合(重畳した直流電流が0Aの場合)におけるインダクタンス値はいずれも0.55〜0.63μHの範囲であり、最小値と最大値の差は0.08μHであった。また、20Aの直流を重畳させた場合には、インダクタンス値はいずれも0.47〜0.56μHの範囲であり、最小値と最大値の差は0.09μHであった。
次いで、実施例1と同様にサンプルの中心部の密度をクレーブゼーゲ製ガンマデンソマット(γ線を用いた密度測定機)で測定した。その結果、図2(b)に示したコイル1の巻回部3の下面に対応する部分▲2▼、コイル1の巻回部3の上面に対応する部分▲3▼の密度はいずれも6.4〜6.5g/cm3であったのに対し、コイル1の中空部分▲1▼の密度は5.0〜5.4g/cm3であった。つまり、実施例1で作製したサンプルは、コイル1の巻回部3の上下面に対応する部分▲2▼▲3▼とコイル1の中空部分▲1▼に対応する密度の差がわずかに0.1g/cm3であるのに対し、比較例2で作製したサンプルは、コイル1の巻回部3の上下面に対応する部分▲2▼▲3▼とコイル1の中空部分▲1▼に対応する密度の差が1.4g/cm3以上と大きいことがわかった。
また、コイル1の位置をX線投影写真(島津製作所製)から測定したところ、コイル1の圧密化方向(厚さ方向)の位置は、圧粉体10の軸方向中央から上側または下側にずれていることが確認された。
【0074】
(実施例2)
実施例1で作製した30個のサンプルのうち、20個のサンプルを破壊し、シリコーンオイルを用いたアルキメデス法で、図2(a)に示したコイル1の巻回部3に対応する部分の密度およびコイル1の中空部分に対応する部分の密度を測定した。その結果を表1に示す。なお、各部分の重量が小さいため、20個のサンプルから各部分を取り出し、まとめて測定を行った。また、シリコーンオイルの比重は0.817である。
【0075】
【表1】
【0076】
表1に示すように、図2(a)に示したコイル1の巻回部3に対応する部分の密度は6.50g/cm3、コイル1の中空部分に対応する部分の密度は6.42g/cm3であった。つまり、コイル1の巻回部3に対応する部分の密度と、コイル1の中空部分に対応する密度の差はわずかに0.08g/cm3であった。この結果から、本発明が推奨する方法によれば、全体的に密度が均等なコイル封入圧粉磁芯を得ることができることが確認された。
【0077】
以上本発明の実施の形態及び実施例について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、所定のインダクタンス値(設計値)を達成しかつインダクタンス値のばらつきが少ないコイル封入圧粉磁芯を効率良く製造することができる。また、本発明によれば、成形圧を大きくする必要がないため、コイルの変形、絶縁不良等が生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態におけるコイル封入圧粉磁芯の平断面図である。
【図2】 本実施の形態におけるコイル封入圧粉磁芯の側断面図である。
【図3】 本実施の形態で用いるコイルの平面図である。
【図4】 本実施の形態で用いるコイルの側面図である。
【図5】 扁平状の導体を巻回す前の断面形状、および巻回した後の断面形状を示す図である。
【図6】 本実施の形態におけるコイルの製造工程を示すフローチャートである。
【図7】 巻き線工程を説明するための図である。
【図8】 フォーミング工程を説明するための図である。
【図9】 プレス加工工程を説明するための図である。
【図10】 折り曲げ工程を説明するための図である。
【図11】 本実施の形態におけるコイル封入圧粉磁芯の製造工程を示すフローチャートである。
【図12】 図11のステップS206における成形工程の各ステップ示すフローチャートである。
【図13】 図11のステップS206における成形工程を説明する図である。
【図14】 図11のステップS206における成形工程を説明する図である。
【図15】 図11のステップS206における成形工程を説明する図である。
【図16】 実施例1、比較例1、比較例2において測定したインダクタンス値を示す図である。
【符号の説明】
1・・・コイル、2・・・導体、3・・・巻回部、4a,4b・・・引出端部(端子部100)、4c・・・折り曲げ部分、5A・・・上臼、5B・・・下臼、6・・・上パンチ、7・・・下パンチ、7a・・・下パンチ本体、7b・・・円筒状分割体(管状部材)、8・・・ダイ、10・・・圧粉体、20・・・混合粉末
Claims (2)
- 上臼と当該上臼内を昇降する上パンチとを備えた上金型および下臼と当該下臼内を昇降する下パンチとを備えた下金型とからなる上下一対の金型を用いて、圧粉体中に空芯コイルが封入されているコイル封入圧粉磁芯を製造する方法であって、
前記空芯コイルは、周囲が絶縁被覆された扁平状の導体を巻回したコイルであり、巻回部と前記巻回部から引出される端部とを有し、
前記圧粉体を構成する、絶縁剤を含む軟磁性金属粉末を、前記空芯コイルの平面形状と略同一形状の頂部を有する管状部材が昇降自在に前記下パンチに備えられた前記下金型のキャビティ内に投入する工程(a)と、
前記軟磁性金属粉末が投入された前記下金型のキャビティ内に、所定の位置まで上昇した状態の前記管状部材と同軸状に前記空芯コイルを配置する工程(b)と、
前記上金型を前記下金型まで降下させるとともに、前記上金型のキャビティ内に前記空芯コイルを覆うように前記軟磁性金属粉末をさらに投入する工程(c)と、
前記空芯コイルの前記端部を前記上臼および前記下臼の間に挟持した状態を維持しつつ、かつ前記上パンチを前記下パンチに対して相対的に下降させる動作に同期して、前記上臼、前記下臼および前記管状部材を前記下パンチに対して相対的に所定の位置まで下降させることにより前記軟磁性金属粉末を前記空芯コイルの軸方向に圧密化する工程(d)と、
を備えることを特徴とするコイル封入圧粉磁芯の製造方法。 - 前記工程(a)に先立ち、前記空芯コイルの巻回部の軸方向の厚さに応じて、前記下臼、前記下パンチおよび前記管状部材の圧密化方向の相対的な位置を制御する工程をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のコイル封入圧粉磁芯の製造方法。
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