JP2010258077A - インダクタの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルとして安価な丸線コイルを使用してインダクタの低価格化を図るのに好適なインダクタの製造方法を提供する。
【解決手段】材料粉末を下方に圧縮成形して、丸線コイルCOの巻き部COaの下面と向き合い得る高圧縮密度D3部分を具備した下壁と、該下壁を囲むように設けられた中圧縮密度D2の周壁と、凹部とを有する一次圧縮体CB1を形成し;巻き部COaが下壁の高圧縮密度D3部分の上に位置し、且つ、各引出部CObが中圧縮密度D2の周壁の上に位置するように凹部内に丸線コイルCOの巻き部COaを挿入し;さらに投入された材料粉末を下方に圧縮成形して、前記下壁及び周壁の他に、周壁及びコイルの上に設けられた中圧縮密度D2の上壁と、丸線コイルの巻き部の内側に設けられた中圧縮密度D2の中心部とを有する二次圧縮体CB2を形成し;二次圧縮体CB2を上方及び下方に圧縮成形して最終圧縮密度D4の最終圧縮体CB3を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁性粉末及び結合剤を含む材料粉末を圧縮成形したものを硬化させて得た磁性コア内にコイルの巻き部を埋設した構造を備えるインダクタの製造方法に関する。
この種のインダクタの製造方法に関し、特許文献1(特許第3108931号)には「磁性粉末を結合するための熱硬化性樹脂である結合剤を含む結合剤入り磁性粉末を成形型により加圧予備成形して第1の圧粉体を形成すること、前記成形型に端子部を有するコイルを設置すること、前記コイルを基準とし前記第1の圧粉体とは反対側の成形型に第2の圧粉体を設置すること、該第2の圧粉体が前記結合剤入り磁性粉末と同様な結合剤入り磁性粉末、もしくは前記結合剤入り磁性粉末と同様な結合剤入り磁性粉末を加圧予備成形したものであり、前記第1の圧粉体に前記第2の圧粉体を突合わせ、前記第1の圧粉体及び前記第2の圧粉体間の接続部分における界面が除かれるまで加圧本成形を施して一体化すること、前記成形体を前記成形型から離型すること、その後に前記結合剤を熱硬化処理することを特徴とするインダクタの製造方法」が開示されている。
また、特許文献2(特許第3670575号)には「絶縁材をコーティングした強磁性金属粒子からなる磁性粉末中に、コイルを埋め込んでコイル封入圧粉コアを製造するに際し、上インナーパンチが組み込まれた上パンチと、下インナーパンチが組み込まれた下パンチとを用い、成形空間内に前記下インナーパンチが上がった状態で前記磁性粉末を前記成形空間内に充填した後、前記上インナーパンチを含む前記上パンチを前記磁性粉末に接触するまで下降させた後に、前記上インナーパンチと前記下インナーパンチとを同期して下降させ、しかる後に前記上インナーパンチを含む前記上パンチをさらに下降させて圧縮成形することにより、下部コアを形成する第1の圧縮成形工程と、前記成形空間内において、前記下部コアの上面に前記コイルを載置するコイル配置工程と、前記コイルが埋まるように前記磁性粉末を前記成形空間内に再び充填するコイル埋め込み工程と、前記下部コアと前記コイルとが積層された方向に圧力を加えて圧縮成形する第2の圧縮成形工程とを有するコイル封入圧粉コアの製造方法」が開示されている。
さらに、特許文献3(特許第3654254号)には「熱硬化性樹脂を含有した結合剤と磁性粉末とを前記熱硬化性樹脂が完全硬化しない非加熱状態で混合し、背面部に中脚部と外脚部とを有する形状に加圧成形した圧粉体を、貫通孔を有するコイル部が被覆されるように再加圧成形するとともに前記熱硬化性樹脂が完全硬化するように加熱して、前記コイル部が内包された外装部を形成する外装部形成工程を備え、前記圧粉体の背面部を強硬度部、中脚部と外脚部を弱硬度部にするとともに、前記圧粉体の背面部で前記コイル部の上下面を支持し、前記圧粉体の加圧成形時の加圧力よりも再加圧成形時の加圧力を高くして、前記コイル部が内包される前記外装部の内包厚寸法を前記コイル部の貫通孔の直径よりも小さく形成するとともに、前記外装部の上面部および下面部の密度を前記外装部の中間部の密度よりも大きく形成するコイル部品の製造方法」が開示されている。
ところで、この種のインダクタはパソコン等の電子機器における需要が高く、種々のサイズ及び特性を有するものが既に販売されている。このような市場において販売競争に打ち勝つには、品質が同等以上で低価格のインダクタを提供することが肝要となる。
このようなインダクタを提供するには工数及び材料費の低減が必要不可欠であり、工数低減に関しては、(1)1台の成形装置を用いて短時間で所期の圧縮成形を行えるようにすること、がその対策として挙げられる。一方、材料費低減に関しては、(2)コイルとして安価な丸線コイル(断面円形の線材を用いて形成されたコイルで、円形状の巻き部とその両端から引き出された直線状の2つの引出部とを有するもの,図3参照)が使用できるようにすること、がその対策として挙げられる。
しかしながら、特許文献1及び2に開示された製造方法は前記対策(2)を講ずるのに適しておらず、また、特許文献3に開示された製造方法は前記対策(1)及び(2)の両方を講ずるのに適していない。
即ち、特許文献1に開示された製造方法は、第1の圧粉体に第2の圧粉体(結合剤入り磁性粉末、或いは、該結合剤入り磁性粉末を加圧予備予備成形したもの)を突合わせて、第1の圧粉体及び第2の圧粉体間の接続部分における界面が除かれるまで加圧本成形を施して一体化するものである。依って、コイルとして前記丸線コイルを用いると、加圧本成形のときに巻き部が上方または下方に圧縮され、該圧縮に伴って各引出部にその上下位置及び左右位置を変動させる応力が加わり易い。つまり、特に低剛性の線材(例えば直径が0.8mm以下の線材)を用いて形成された丸線コイルを用いると、前記応力によって各引出部に位置ずれや変形や亀裂等を生じ易く、これらが原因となって特性変化等の品質低下を招来し易い。
また、特許文献2に開示された製造方法は、第1の圧縮成形工程で形成した下部コアの上面にコイルを載置した後、該コイルが埋まるように磁性粉末を充填してこれを圧縮成形(第2の圧縮成形工程)するものである。依って、コイルとして前記丸線コイルを用いると、第2の圧縮成形のときに巻き部が下方に圧縮され、該圧縮に伴って各引出部にその上下位置及び左右位置を変動させる応力が加わり易い。つまり、特に低剛性の線材(例えば直径が0.8mm以下の線材)を用いて形成された丸線コイルを用いると、前記応力によって各引出部に位置ずれや変形や亀裂等を生じ易く、これらが原因となって特性変化等の品質低下を招来し易い。
さらに、特許文献3に開示された製造方法は、加圧成形した2つの圧粉体を予め用意し、これら圧粉体をコイルが被覆されるように再加圧成形するものである。依って、2つの圧粉体を予め用意するために2台以上の成形装置が必要で、特許文献1及び2に開示された製造方法よりも圧縮成形が煩雑で時間もかかる。しかも、コイルとして前記丸線コイルを用いると、加圧本成形のときに巻き部が上方及び下方に圧縮され、該圧縮に伴って各引出部にその上下位置及び左右位置を変動させる応力が加わり易い。つまり、特に低剛性の線材(例えば直径が0.8mm以下の線材)を用いて形成された丸線コイルを用いると、前記応力によって各引出部に位置ずれや変形や亀裂等を生じ易く、これらが原因となって特性変化等の品質低下を招来し易い。
このように、特許文献1〜3に開示された製造方法は何れも前記対策(2)を講ずるのに適していないため、コイルとして安価な丸線コイルを使用してインダクタの低価格化を図ることは極めて難しい。
特許第3108931号 特許第3670575号 特許第3654254号
本発明の目的は、コイルとして安価な丸線コイルを使用してインダクタの低価格化を図るのに好適なインダクタの製造方法を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明は、磁性粉末及び結合剤を含む材料粉末と、巻き部と該巻き部の両端から引き出された同一高さの2つの引出部とを有する丸線コイルとを用いて、該丸線コイルの巻き部及び各引出部の巻き部側の一部が埋設された最終圧縮体を得る工程を少なくとも備えたインダクタの製造方法であって、材料粉末の粒子密度を未圧縮密度D1とし、未圧縮密度D1<中圧縮密度D2<高圧縮密度D3<最終圧縮密度D4の関係となるように目標とする中圧縮密度D2,高圧縮密度D3及び最終圧縮密度D4の数値或いは数値範囲をそれぞれ設定したとき、前記工程は、(S1)未圧縮密度D1の材料粉末を下方に圧縮成形して、丸線コイルの巻き部の下面と向き合い得る高圧縮密度D3部分を具備した下壁と、該下壁を囲むように設けられた中圧縮密度D2の周壁とを一体に有すると共に、下壁と周壁とによって画成された凹部を有する一次圧縮体を形成するステップと、(S2)巻き部が下壁の高圧縮密度D3部分の上に位置し、且つ、各引出部が中圧縮密度D2の周壁の上に位置するように、一次圧縮体の凹部内に丸線コイルの巻き部を挿入するステップと、(S3)一次圧縮体の上及び丸線コイルの巻き部の内側に投入された材料粉末を下方に圧縮成形して、前記下壁及び周壁の他に、周壁及びコイルの上に設けられた中圧縮密度D2の上壁と、丸線コイルの巻き部の内側に設けられた中圧縮密度D2の中心部とを一体に有する二次圧縮体を形成するステップと、(S4)二次圧縮体を上方及び下方に圧縮成形して最終圧縮密度D4の最終圧縮体を形成するステップと、を有する。
この製造方法によれば、前記工程の二次圧縮過程(ステップS3)では、一次圧縮体の中圧縮密度D2の周壁の上に位置する丸線コイルの各引出部の上側で材料粉末が中圧縮密度に圧縮されるが、一次圧縮体の周壁が中圧縮密度であり、しかも、ここで圧縮される材料粉末は断面円形の各引出部の外側曲面に従ってこれらを避けるように流動するため、各引出部にはその上下位置及び左右位置を変動させるような応力は加わり難い。また、前記工程の最終圧縮過程(ステップS4)では、丸線コイルの各引出部の下側と上側で二次圧縮体の中圧縮密度D2の周壁及び上壁が最終圧縮密度D3に圧縮されるが、該周壁及び上壁が同じ中圧縮密度D2であり、しかも、ここで圧縮される周壁及び上壁の粒子は断面円形の各引出部の外側曲面に従ってこれらを避けるように流動するため、各引出部にその上下位置及び左右位置を変動させるような応力は加わり難い。
つまり、二次圧縮過程(ステップS3)で丸線コイルの各引出部にその上下位置及び左右位置を変動させるような応力が加わり難く、且つ、最終圧縮過程(ステップS4)でも丸線コイルの各引出部にその上下位置及び左右位置を変動させるような応力は加わり難いため、低剛性の線材(例えば直径が0.8mm以下の線材)を用いて形成された丸線コイルを使用した場合でも、前記工程において丸線コイルの各引出部に位置ずれや変形や亀裂等が生じることを抑制できると共に、これらを原因とした特性変化等の品質低下をも抑制できる。つまり、コイルとして安価な丸線コイルを使用してインダクタの低価格化を図れると共に従前のものと品質が同等以上のインダクタを提供することができる。
本発明によれば、コイルとして安価な丸線コイルを使用してインダクタの低価格化を図るのに好適なインダクタの製造方法を提供することができる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的と、構成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなる。
図1(A)〜図1(H)は本発明の第1実施形態に係る圧縮成形装置と圧縮成形工程の説明図である。 図2は図1(B)に示した一次圧縮体の拡大断面図である。 図3(A)は図1(D)に示した丸線コイルの拡大上面図、図3(B)は図3(A)のS1−S1線に沿う断面図である。 図4(A)は図1(F)に示した二次圧縮体の拡大断面図、図4(B)は図1(G)に示した最終圧縮体の拡大断面図である。 図5(A)は最終圧縮体を硬化処理して得た磁性コアの上面図、図5(B)は図5(A)に示した磁性コアの下面図である。 図6は図5(A)及び図5(B)に示した磁性コアに端子を設けて得たインダクタの下面図である。 図7(A)〜図7(H)は本発明の第2実施形態に係る圧縮成形装置と圧縮成形工程の説明図である。 図8は図7(B)に示した一次圧縮体の拡大断面図である。 図9(A)は図7(F)に示した二次圧縮体の拡大断面図、図9(B)は図7(G)に示した最終圧縮体の拡大断面図である。 実験例を説明するためのグラフである。
[第1実施形態]
図1〜図6は本発明(インダクタの製造方法)の第1実施形態を示す。この第1実施形態は、
a1.磁性粉末及び結合剤を含む材料粉末と、巻き部と該巻き部の両端から引き出された 同一高さの2つの引出部とを有する丸線コイルとを用いて、該丸線コイルの巻き部 及び各引出部の巻き部側の一部が埋設された最終圧縮体を得る工程
a2.最終圧縮体に硬化処理を施して磁性コアを得る工程
a3.磁性コアを洗浄して不要物を除去する工程
a4.磁性コアに端子を形成する工程
とを備えている。
<工程a1>
前記工程a1には、図1(A)に示すように、下型10と上型20とを備える成形装置を用いる。
下型10は、下インナーピン11と、その周囲に配された下インナースリーブ12と、その周囲に配された下アウタースリーブ13とを有している。下インナーピン11の上面視輪郭は、後述する丸線コイルCOの巻き部COaの内径よりも僅かに小さな円形である。また、下インナースリーブ12の上面視輪郭は、後述する最終圧縮体CB3の上面視輪郭と略一致した矩形である。さらに、下アウタースリーブ13の上面には、後述する丸線コイルCOの各引出部CObの挿入を可能とした所定深さの細溝13aが形成されている。
一方、上型20は、上インナーピン21と、その周囲に配された上インナースリーブ21と、その周囲に配された上アウタースリーブ23とを有している。上インナーピン21の下面視輪郭は、後述する丸線コイルCOの巻き部COaの外径よりも僅かに大きな円形である。また、上インナースリーブ22の下面視輪郭は、下インナースリーブ12の上面視輪郭よりも僅かに小さな矩形である。さらに、上アウタースリーブ23の下部は、下アウタースリーブ13の細溝13a内への挿入を可能とした形状となっている。
前記工程a1では、まず、図1(A)に示すように、下インナーピン11と下インナースリーブ12を下降させ、該下降によって形成された高さh1のキャビティに材料粉末MPを投入する。
材料粉末MPは、磁性粉末と、該磁性粉末の少なくとも表面一部にコーティングされた結合剤とを含む。磁性粉末は、強磁性を示す公知の金属、例えばパーマロイ(Fe−Ni合金)や、スーパーマロイ(Fe−Ni−Mo合金)や、センダスト(Fe−Si−Al合金)や、フェライトや、Fe−Co合金や、Fe−Al合金や、Fe−Cr合金や、Fe−Si合金や、Fe−Cr−Si合金や、Feや、NiやCr等から成り、その平均粒径は好ましくは5〜30μmである。結合剤は、熱硬化が可能な公知の材料、例えばエポキシ樹脂や、フェノール樹脂や、シリーコーン樹脂等から成る。
続いて、図1(B)に示すように、図1(A)で投入された材料粉末MPの上面が下アウタースリーブ13の細溝13aの底面よりも低くなる位置まで下インナーピン11と下インナースリーブ12を下降させると共に、下インナースリーブ12をその上面と下インナーピン11の上面との間隔が高さh2になるまでさらに下降させる。そして、上インナーピン21をその下面と下インナースリーブ12の上面との間隔が高さh3になるまで下降させると同時に、上インナースリーブ22をその下面と下インナースリーブ12の上面との間隔が高さh4になるまで下降させる。これにより、図1(A)で投入された材料粉末MPが下方に圧縮されて一次圧縮体CB1が形成される。
一次圧縮体CB1は、図2に示すように、下面視輪郭が円形で高さがh3の下壁CB1aと、下壁CB1aを囲むように設けられた下面視輪郭が矩形で高さがh4の周壁CB1bと、下壁CB1aの下面中央に設けられた下面視輪郭が円形で高さがh2の凸部CB1cとを一体に有すると共に、下壁CB1aと周壁CB1bとによって画成された上面視輪郭が円形で高さがh4−h3の凹部CB1dを有している。凸部CB1cの外径は後述する丸線コイルCOの巻き部COaの内径よりも僅かに小さい。また、凹部CB1dの直径Rcb1は後述する丸線コイルCOの巻き部COaの外径Rcoよりも僅かに大きく、深さDcb1は後述する丸線コイルCOの巻き部COaの高さHcoと略一致している。
また、材料粉末MPの粒子密度を未圧縮密度D1とし、未圧縮密度D1<中圧縮密度D2<高圧縮密度D3<最終圧縮密度D4の関係となるように目標とする中圧縮密度D2,高圧縮密度D3及び最終圧縮密度D4の数値或いは数値範囲をそれぞれ設定すると、一次圧縮体CB1の下壁CB1aの凸部CB1cが対向しないリング状部分(後述する丸線コイルCOの巻き部COaの下面と向き合う部分)の粒子密度は高圧縮密度D3で、且つ、周壁CB1bの粒子密度,凸部CB1cの粒子密度及び該凸部CB1cが対向する下壁CB1aの中央部分の粒子密度は中圧縮密度D2である(ハッチングの違いを参照)。換言すれば、一次圧縮体CB1の下壁CB1aの凸部CB1cが対向しないリング状部分が高圧縮密度D3になり、且つ、周壁CB1b,凸部CB1c及び該凸部CB1cが対向する下壁CB1aの中央部分が中圧縮密度D2になるように、圧縮量及び圧力を制御しながら前記一次圧縮成形を行う。
続いて、図1(C)に示すように、上インナーピン21と上インナースリーブ22を上昇復帰させると共に、一次圧縮体CB1の周壁CB1bの上面が下アウタースリーブ13の細溝13aの底面と略同じ高さになる位置まで下インナースリーブ12と下インナーピン11を上昇させる。
続いて、図1(D)に示すように、丸線コイルCOの巻き部COaを一次圧縮体CB1の凹部CB1d内に挿入すると同時に、各引出部CObを下アウタースリーブ13の各細溝13a内に挿入する。
丸線コイルCOは、図3(A)及び図3(B)に示すように、断面円形の線材を用いて形成されたコイルで、円形状の巻き部COaと、該巻き部COaの両端から引き出された直線状の2つの引出部CObとを有している。線材は、銅等から成る断面円形の金属線と、ポリアミドやポリイミドやポリアミドイミドやウレタン等から成り該金属線の外周面を被覆する絶縁材とから構成されており、その直径は好ましくは0.1mm〜1.2mmである。
また、丸線コイルCOの巻き部COaの外径Rcoは一次圧縮体CB1の凹部CB1dの直径Rcb1よりも僅かに小さく、且つ、該巻き部COaの高さHcoは一次圧縮体CB1の凹部CB1dの深さDcb1と略一致している。しかも、各引出部CObは巻き部COaの高さ方向上端にあり、巻き部COaを基準とした各々の高さは同じである。
図面には、丸線コイルCOとして巻き数が約9、巻き形態が3重3段の多層、巻き方が標準巻き(線材の一端側を固定し他端側を芯に順次巻き付ける巻き方)のものを例示したが、インダクタのサイズ及び特性に応じて巻き数及び巻き形態が異なるものを代わりに用いても良い。また、巻き方が異なるもの、例えば、線材の一端側と他端側の両方を芯に順次巻き付ける巻き方等の巻き方を採用したものを代わりに用いても良い。
つまり、図1(D)において一次圧縮体CB1の凹部CB1d内に挿入された巻き部COaは、下壁CB1aの高圧縮密度D3のリング状部分の上に位置する。また、下アウタースリーブ13の各細溝13a内に挿入された各引出部CObは、中圧縮密度D2の周壁CB1bの上に位置する。
続いて、図1(E)に示すように、一次圧縮体CB1の上に形成されている高さh5のキャビティと丸線コイルCOの巻き部COaの内側とに前記同様の材料粉末MPを投入する。
続いて、図1(F)に示すように、上アウタースリーブ23を下降させてその下部を下アウタースリーブ13の各細溝13a内に挿入して、該各細溝13aの内側開口の各引出部CObよりも上側部分を上アウタースリーブ23の下部内面で覆う。このとき、上アウタースリーブ23の下端は各引出部CObに接触させない。そして、上インナーピン21と上インナースリーブ22を両者の下面と丸線コイルCOの上面との間隔が高さh6になるまで下降させる。これにより、図1(E)で投入された材料粉末MPが下方に圧縮されて二次圧縮体CB2が形成される。
二次圧縮体CB2は、図4(A)に示すように、下面視輪郭が円形で高さがh3の下壁CB2aと、下壁CB2aを囲むように設けられた下面視輪郭が矩形で高さがh4の周壁CB2bと、下壁CB2aの下面中央に設けられた下面視輪郭が円形で高さがh2の凸部CB2cと、周壁CB2b及び丸線コイルCOの上に設けられた上面視輪郭が矩形で高さがh6の上壁CB2dと、丸線コイルCOの巻き部COaの内側に設けられた高さがHcoの中心部CB2eとを一体に有している。
また、二次圧縮体CB2の下壁CB2aの凸部CB2cが対向しないリング状部分の粒子密度は高圧縮密度D3で、且つ、周壁CB2bの粒子密度,凸部CB2cの粒子密度,該凸部CB2cが対向する下壁CB2aの中央部分の粒子密度,上壁CB2dの粒子密度及び中心部CB2eの粒子密度は中圧縮密度D2である(ハッチングの違いを参照)。換言すれば、二次圧縮体CB2の下壁CB2aの凸部CB2cが対向しないリング状部分が高圧縮密度D3になり、且つ、周壁CB2b,凸部CB2c,該凸部CB2cが対向する下壁CB2aの中央部分,上壁CB2d及び中心部CB2eが中圧縮密度D2になるように、圧縮量及び圧力を制御しながら前記二次圧縮成形を行う。
この二次圧縮過程では、丸線コイルCOの巻き部COaの上側及び内側で材料粉末MPが中圧縮密度D2に圧縮されるが、丸線コイルCOの巻き部COaの下側が高圧縮密度D3で外側が中圧縮密度d2であるため、該巻き部COaを下方及び外方に圧縮する応力は加わり難い。
また、同二次圧縮過程では、一次圧縮体CB1の中圧縮密度D2の周壁CB1bの上に位置する丸線コイルCOの各引出部CObの上側で材料粉末MPが中圧縮密度D2に圧縮されるが、一次圧縮体CB1の周壁CB1bが中圧縮密度D2であり、しかも、ここで圧縮される材料粉末MPは断面円形の各引出部CObの外側曲面に従ってこれらを避けるように流動するため、各引出部CObにはその上下位置及び左右位置を変動させるような応力は加わり難い。
続いて、図1(G)に示すように、下インナーピン11をその上面が下インナースリーブ12の上面と一致するように上昇させた後に、下インナーピン11と下インナースリーブ12を両者の上面と丸線コイルCOの下面との間隔が高さh7になるまで上昇させると同時に、上インナーピン21と上インナースリーブ22を両者の下面と丸線コイルCOの上面との間隔が高さh8になるまで下降させる。これにより、図1(F)に示した二次圧縮体CB2が上方及び下方に圧縮されると共に、凸部CB2cが対向する下壁CB2aの中央部分が該凸部CB2cによって巻き部COaの内側に押し込まれるようにして最終圧縮体CB3が形成される。
最終圧縮体CB3は、図4(B)に示すように、高さが約h7+h8の直方体形状を成し、丸線コイルCOの巻き部COa及び各引出部CObの巻き部COa側の一部は該最終圧縮体CB3内に埋設され、各引出部CObの残部は該最終圧縮体CB3から外部に突出している。
また、最終圧縮体CB3の全体の粒子密度は、最終圧縮密度D4である(ハッチングの違いを参照)。換言すれば、最終圧縮体CB3の全体が最終圧縮密度D4になるように、圧縮量及び圧力を制御しながら前記最終圧縮成形を行う。
この最終圧縮過程では、丸線コイルCOの巻き部COaの下側が高圧縮密度D3で上側が中圧縮密度D2であるため、該巻き部COaは高圧縮密度D3の部位によって上方に圧縮されてその高さが初期高さHcoよりも僅かに低下するが、ここでの巻き部COaの圧縮方向は上方であるので、該圧縮によって各引出部CObにその上下位置及び左右位置を変動させるような応力は加わり難い。
また、同最終圧縮過程では、丸線コイルCOの各引出部CObの下側と上側で二次圧縮体CB2の中圧縮密度D2の周壁CB2b及び上壁CB2dが最終圧縮密度D3に圧縮されるが、該周壁CB2b及び上壁CB2dが同じ中圧縮密度D2であり、しかも、ここで圧縮される周壁CB2b及び上壁CB2dの粒子は断面円形の各引出部CObの外側曲面に従ってこれらを避けるように流動するため、各引出部CObにその上下位置及び左右位置を変動させるような応力は加わり難い。
続いて、図1(H)に示すように、上インナーピン21と上インナースリーブ22を上昇復帰させると共に、最終圧縮体CB3を外部に取り出せる位置まで下インナーピン11と下インナースリーブ12を上昇させる。そして、最終圧縮体CB3を成形装置から取り出す。
ここで、前記の中圧縮密度D2,高圧縮密度D3及び最終圧縮密度D4について説明する。因みに、中圧縮密度D2,高圧縮密度D3及び最終圧縮密度D4の測定は、例えば、一次圧縮体CB1,二次圧縮体CB2及び最終圧縮体CB3の該当箇所を所定の体積で切り出してその重量を計測し、重量/体積を算出することによって行われる。
前記中圧縮密度D2と前記最終圧縮密度D4との関係は0.70<(D2/D4)<0.85となるようにするのが好ましい。(D2/D4)が0.70以下であると、丸線コイルCOの巻き部COaを一次圧縮体CB1の凹部CB1d内に挿入するときに(図1(D)参照)に該一次圧縮体CB1の周壁CB1bが崩れ易くなる。一方、(D2/D4)が0.85以上であると、二次圧縮体CB2を形成するとき(図1(F)参照)に丸線コイルCOの引出部CObが変形し易くなる。
また、前記高圧縮密度D3と前記最終圧縮密度D4との関係は0.90<(D3/D4)<0.97となるようにするのが好ましい。(D3/D4)が0.90以下であると、二次圧縮体CB2を形成するとき(図1(F)参照)に丸線コイルCOの巻き部COaに沈み込みが生じて引出部CObが変形し易くなる。一方、(D3/D4)が0.97以上であると、最終圧縮体CB3を形成するとき(図1(G)参照)に二次圧縮体CB2の高圧縮密度D3部分が最終圧縮密度D4に到達しづらくなる。
<工程a2>
前記工程a2では、成形装置から取り出した最終圧縮体CB3を所定温度、即ち、材料粉末MPに含まれていた結合剤が硬化する温度に加熱する処理を施し、図5(A)及び図5(B)に示すような磁性コアPCを得る。
磁性コアPCの上面には、図5(A)に示すように、上インナーピン21の下面視輪郭に相当する円形の跡PCaが成形痕跡として残っている。また、磁性コアPCの下面には、図5(B)に示すように、下インナーピン11の上面視輪郭に相当する円形の跡PCbが成形痕跡として残っている。
<工程a3>
前記工程a3では、前記工程a2で得た磁性コアPCに超音波洗浄等による洗浄を施し、磁性コアPCの表面から不要物、例えば表面に付着している余分な材料粉末MP等を除去する。
<工程a4>
前記工程a4では、各引出部CObの突出部分をその先端が磁性コアPCの下面に回り込むように折り曲げて、回り込んだ部分の絶縁材を除去して金属線を露出させる。そして、図6に示すように、下面視輪郭が矩形を成す2つの端子TEを、露出した金属線と電気的に導通するように磁性コアPCの下面に形成する。端子TEの形成には、金属製の端子板を熱硬化性樹脂を用いて貼り付ける方法や、電極ペーストを矩形状に塗布して焼き付ける方法等が採用できる。
前述の第1実施形態によれば、前記工程a1の二次圧縮過程で丸線コイルCOの各引出部CObにその上下位置及び左右位置を変動させるような応力が加わり難く、且つ、最終圧縮過程でも丸線コイルCOの各引出部CObにその上下位置及び左右位置を変動させるような応力は加わり難いため、低剛性の線材(例えば直径が0.8mm以下の線材)を用いて形成された丸線コイルCOを使用した場合でも、前記工程a1において丸線コイルCOの各引出部に位置ずれや変形や亀裂等が生じることを抑制できると共に、これらを原因とした特性変化等の品質低下をも抑制できる。つまり、コイルとして安価な丸線コイルCOを使用してインダクタの低価格化を図れると共に従前のものと品質が同等以上のインダクタを提供することができる。
また、前述の第1実施形態によれば、前記工程a1の最終圧縮過程で丸線コイルCOの巻き部COaを上方に圧縮してその高さを初期高さHcoよりも僅かに低下させることができるため、巻き部COaを構成する線材間に上下方向の隙間がある場合でも該隙間を無くして特性向上に貢献することができる。
[第2実施形態]
図7〜図9は本発明(インダクタの製造方法)の第2実施形態を示す。この第2実施形態は、
b1.磁性粉末及び結合剤を含む材料粉末と、巻き部と該巻き部の両端から引き出された 同一高さの2つの引出部とを有する丸線コイルとを用いて、該丸線コイルの巻き部 及び各引出部の巻き部側の一部が埋設された最終圧縮体を得る工程
b2.最終圧縮体に硬化処理を施して磁性コアを得る工程
b3.磁性コアを洗浄して不要物を除去する工程
b4.磁性コアに端子を形成する工程
とを備えている。工程b2〜b4は第1実施形態の工程a2〜a4と同じであるので、ここでは工程b1についてのみ説明する。
<工程b1>
前記工程b1には、図7(A)に示すように、下型30と上型40とを備える成型装置を用いる。
下型30は、下インナーピン31と、その周囲に配された下スリーブ32とを有している。下インナーピン31の上面視輪郭は、後述する最終圧縮体CB13の上面視輪郭と略一致した矩形である。また、下スリーブ32の上面には、図3に示した丸線コイルCOの各引出部CObの挿入を可能とした所定深さの細溝32aが形成されている。
一方、上型40は、上インナーピン41と、その周囲に配された上インナースリーブ42と、その周囲に配された上アウタースリーブ43とを有している。上型40の構成及び形状等は第1実施形態の上型20と同じである。
前記工程b1では、まず、図7(A)に示すように、下インナーピン31を下降させ、該下降によって形成された高さh1(図1(a)の高さh1に相当)のキャビティに第1実施形態と同様の材料粉末MPを投入する。
続いて、図7(B)に示すように、図7(A)で投入された材料粉末MPの上面が下スリーブ32の細溝32aの底面よりも低くなる位置まで下インナーピン31を下降させる。そして、上インナーピン41をその下面と下インナーピン31の上面との間隔が高さh3(図1(B)の高さh3に相当)になるまで下降させると同時に、上インナースリーブ42をその下面と下インナーピン31の上面との間隔が高さh4(図1(B)の高さh4に相当)になるまで下降させる。これにより、図7(A)で投入された材料粉末MPが下方に圧縮されて一次圧縮体CB11が形成される。
一次圧縮体CB11は、図8に示すように、下面視輪郭が円形で高さがh3の下壁CB11aと、下壁CB11aを囲むように設けられた下面視輪郭が矩形で高さがh4の周壁CB11bとを一体に有すると共に、下壁CB11aと周壁CB11bとによって画成された上面視輪郭が円形で高さがh4−h3の凹部CB11cを有している。この凹部CB11dの直径Rcb11は図3に示した丸線コイルCOの巻き部COaの外径Rcoよりも僅かに大きく、また、深さDcb11は図3に示した丸線コイルCOの巻き部COaの高さHcoと略一致している。
また、第1実施形態と同じく、投入された材料粉末MPの粒子密度を未圧縮密度D1とし、未圧縮密度D1<中圧縮密度D2<高圧縮密度D3<最終圧縮密度D4の関係となるように目標とする中圧縮密度D2,高圧縮密度D3及び最終圧縮密度D4の数値或いは数値範囲をそれぞれ設定すると、一次圧縮体CB11の下壁CB11aの粒子密度は高圧縮密度D3で、且つ、周壁CB11bの粒子密度は中圧縮密度D2である(ハッチングの違いを参照)。換言すれば、一次圧縮体CB11の下壁CB11aが高圧縮密度D3になり、且つ、周壁CB11bが中圧縮密度D2になるように、圧縮量及び圧力を制御しながら前記一次圧縮成形を行う。
続いて、図7(C)に示すように、上インナーピン41と上インナースリーブ42を上昇復帰させると共に、一次圧縮体CB11の周壁CB11bの上面が下スリーブ32の細溝32aの底面と略同じ高さになる位置まで下インナーピン31を上昇させる。
続いて、図7(D)に示すように、図3に示した丸線コイルCOの巻き部COaを一次圧縮体CB11の凹部CB11c内に挿入すると同時に、各引出部CObを下スリーブ32の各細溝32a内に挿入する。
つまり、図7(D)において一次圧縮体CB11の凹部CB11c内に挿入された巻き部COaは、高圧縮密度D3の下壁CB11aの上に位置する。また、下スリーブ32の各細溝32a内に挿入された各引出部CObは、中圧縮密度D2の周壁CB11bの上に位置する。
続いて、図7(E)に示すように、一次圧縮体CB11の上に形成されている高さh5(図1(E)の高さh5に相当)のキャビティと丸線コイルCOの巻き部COaの内側とに前記同様の材料粉末MPを投入する。
続いて、図7(F)に示すように、上アウタースリーブ43を下降させてその下部を下スリーブ32の各細溝32a内に挿入して、該細溝32aの内側開口の各引出部CObよりも上側部分を上アウタースリーブ43の下部内面で覆う。このとき、上アウタースリーブ43の下端は各引出部CObに接触させない。そして、上インナーピン41と上インナースリーブ42を両者の下面と丸線コイルCOの上面との間隔が高さh6(図1(F)の高さh6に相当)になるまで下降させる。これにより、図7(E)で投入された材料粉末MPが下方に圧縮されて二次圧縮体CB12が形成される。
二次圧縮体CB12は、図9(A)に示すように、下面視輪郭が円形で高さがh3の下壁CB12aと、下壁CB12aを囲むように設けられた下面視輪郭が矩形で高さがh4の周壁CB12bと、周壁CB12b及び丸線コイルCOの上に設けられた上面視輪郭が矩形で高さがh6の上壁CB12cと、丸線コイルCOの巻き部COaの内側に設けられた高さがHcoの中心部CB12dとを一体に有している。
また、二次圧縮体CB12の下壁CB12aの粒子密度は高圧縮密度D3で、且つ、周壁CB12bの粒子密度,上壁CB12cの粒子密度及び中心部CB12dの粒子密度は中圧縮密度D2である(ハッチングの違いを参照)。換言すれば、二次圧縮体CB12の下壁CB12aが高圧縮密度D3になり、且つ、周壁CB12b,上壁CB12c及び中心部CB12dが中圧縮密度D2になるように、圧縮量及び圧力を制御しながら前記二次圧縮成形を行う。
この二次圧縮過程では、丸線コイルCOの巻き部COaの上側及び内側で材料粉末MPが中圧縮密度D2に圧縮されるが、丸線コイルCOの巻き部COaの下側が高圧縮密度D3で外側が中圧縮密度d2であるため、該巻き部COaを下方及び外方に圧縮する応力は加わり難い。
また、同二次圧縮過程では、一次圧縮体CB11の中圧縮密度D2の周壁CB11bの上に位置する丸線コイルCOの各引出部CObの上側で材料粉末MPが中圧縮密度D2に圧縮されるが、一次圧縮体CB11の周壁CB11bが中圧縮密度D2であり、しかも、ここで圧縮される材料粉末MPは断面円形の各引出部CObの外側曲面に従ってこれらを避けるように流動するため、各引出部CObにはその上下位置及び左右位置を変動させるような応力は加わり難い。
続いて、図7(G)に示すように、下インナーピン31をその上面と丸線コイルCOの下面との間隔が高さh7(図1(G)の高さh7に相当)になるまで上昇させると同時に、上インナーピン41と上インナースリーブ42を両者の下面と丸線コイルCOの上面との間隔が高さh8(図1(G)の高さh8に相当)になるまで下降させる。これにより、図7(F)に示した二次圧縮体CB12が上方及び下方に圧縮されて最終圧縮体CB13が形成される。
最終圧縮体CB13は、図9(B)に示すように、高さが約h7+h8の直方体形状を成し、丸線コイルCOの巻き部COa及び各引出部CObの巻き部COa側の一部は該最終圧縮体CB13内に埋設され、各引出部CObの残部は該最終圧縮体CB13から外部に突出している。
また、最終圧縮体CB13の全体の粒子密度は、最終圧縮密度D4である(ハッチングの違いを参照)。換言すれば、最終圧縮体CB13の全体が最終圧縮密度D4になるように、圧縮量及び圧力を制御しながら前記最終圧縮成形を行う。
この最終圧縮過程では、丸線コイルCOの巻き部COaの下側が高圧縮密度D3で上側が中圧縮密度D2であるため、該巻き部COaは高圧縮密度D3の部位によって上方に圧縮されてその高さが初期高さHcoよりも僅かに低下するが、ここでの巻き部COaの圧縮方向は上方であるので、該圧縮によって各引出部CObにその上下位置及び左右位置を変動させるような応力は加わり難い。
また、同圧縮過程では、丸線コイルCOの各引出部CObの下側と上側で二次圧縮体CB12の中圧縮密度D2の周壁CB12b及び上壁CB12cが最終圧縮密度D3に圧縮されるが、該周壁CB12b及び上壁CB12cが同じ中圧縮密度D2であり、しかも、ここで圧縮される周壁CB12b及び上壁CB12cの粒子は断面円形の各引出部CObの外側曲面に従ってこれらを避けるように流動するため、各引出部CObにその上下位置及び左右位置を変動させるような応力は加わり難い。
続いて、図7(H)に示すように、上インナーピン41と上インナースリーブ42を上昇復帰させると共に、最終圧縮体CB13を外部に取り出せる位置まで下インナーピン31を上昇させる。そして、最終圧縮体CB13を成形装置から取り出す。
因みに、前記工程b1で使用した下型30には第1実施形態の下型10のような下インナーピン11が無いため、前記工程b3で形成された磁性コアの下面には図5(B)に示したような円形の跡PCbは残らない。
ここで、前記の中圧縮密度D2,高圧縮密度D3及び最終圧縮密度D4について説明する。因みに、中圧縮密度D2,高圧縮密度D3及び最終圧縮密度D4の測定は、例えば、一次圧縮体CB11,二次圧縮体CB12及び最終圧縮体CB13の該当箇所を所定の体積で切り出してその重量を計測し、重量/体積を算出することによって行われる。
前記中圧縮密度D2と前記最終圧縮密度D4との関係は0.70<(D2/D4)<0.85となるようにするのが好ましい。(D2/D4)が0.70以下であると、丸線コイルCOの巻き部COaを一次圧縮体CB11の凹部CB11c内に挿入するときに(図7(D)参照)に該一次圧縮体CB11の周壁CB11bが崩れ易くなる。一方、(D2/D4)が0.85以上であると、二次圧縮体CB12を形成するとき(図7(F)参照)に丸線コイルCOの引出部CObが変形し易くなる。
また、前記高圧縮密度D3と前記最終圧縮密度D4との関係は0.90<(D3/D4)<0.97となるようにするのが好ましい。(D3/D4)が0.90以下であると、二次圧縮体CB12を形成するとき(図7(F)参照)に丸線コイルCOの巻き部COaに沈み込みが生じて引出部CObが変形し易くなる。一方、(D3/D4)が0.97以上であると、最終圧縮体CB13を形成するとき(図7(G)参照)に二次圧縮体CB12の高圧縮密度D3部分が最終圧縮密度D4に到達しづらくなる。
前述の第2実施形態によれば、前記工程b1の二次圧縮過程で丸線コイルCOの各引出部CObにその上下位置及び左右位置を変動させるような応力が加わり難く、且つ、最終圧縮過程でも丸線コイルCOの各引出部CObにその上下位置及び左右位置を変動させるような応力は加わり難いため、低剛性の線材(例えば直径が0.8mm以下の線材)を用いて形成された丸線コイルCOを使用した場合でも、前記工程b1において丸線コイルCOの各引出部に位置ずれや変形や亀裂等が生じることを抑制できると共に、これらを原因とした特性変化等の品質低下をも抑制できる。つまり、コイルとして安価な丸線コイルCOを使用してインダクタの低価格化を図れると共に従前のものと品質が同等以上のインダクタを提供することができる。
また、前述の第2実施形態によれば、前記工程b1の最終圧縮過程で丸線コイルCOの巻き部COaを上方に圧縮してその高さを初期高さHcoよりも僅かに低下させることができるため、巻き部COaを構成する線材間に上下方向の隙間がある場合でも該隙間を無くして特性向上に貢献することができる。
[実験例]
以下に、前述の第1実施形態及び第2実施形態に係る具体的な実験例について説明する。
この実験で使用した材料粉末は、Fe−Cr−Si合金から成る平均粒径が10μmの磁性粉末にエポキシ樹脂から成る結合剤を噴霧により付着させたものであり、磁性粉末と結合剤の体積比は9:1である。
また、実験で使用した丸線コイルは、銅から成る直径0.5mmの金属線をポリイミドから成る厚さ0.02mmの絶縁材で被覆した線材から構成されたものである。丸線コイルの巻き数,巻き形態及び巻き方は図3に示したものと同じであり、巻き部の外径(図3のRco)は5.0mmで、巻き部の高さ(図3のHco)は1.4mmである。
ここでは、前記工程a1と前記工程b1における高さh1を2.95mm、高さh2を0.90mm、高さh3を0.92mm、高さh4を2.45mm、高さh5を1.80mm、高さh6を1.10mm、高さh7を0.88mm、高さh8を0.88mmとすると共に、未圧縮密度D1を2.85g/cm3 、中圧縮密度D2を4.60g/cm3 、高圧縮密度D3を5.48g/cm3 、最終圧縮密度D4を5.80g/cm3 とした(図10参照)。前記の中圧縮密度D2,高圧縮密度D3及び最終圧縮密度D4の測定は、一次圧縮体,二次圧縮体及び最終圧縮体の該当箇所を長さ3.00mm,幅3.00mm及び高さ1.00mmの角柱状に切り出してその重量を計測し、重量/体積を算出することによって行った。
このような条件で、前記工程a1と前記工程b1に従って最終圧縮体を50個ずつ形成した後、該最終圧縮体を側面から中心部まで研磨し、丸線コイルの状態を光学顕微鏡により確認したところ、何れのものも、丸線コイルの各引出部の上下位置及び左右位置に変動は殆ど見られず、該各引出部に問題視するような位置ずれや変形も見られなかった。また、丸線コイルの巻き部はその高さが1.4mmから平均で1.1mmに圧縮されていたが、該巻き部の巻き形態に問題視するような乱れは見られなかった。さらに、先に形成された各50個の最終圧縮体を用い、且つ、前記工程a2〜a4と前記工程b2〜b4に従ってインダクタを製造したところ、不良品扱いとなるものは生じなかった。
比較例として、前記同様の材料粉末(高さh1に相当する高さは2.95mm)に前記同様の丸線コイルの巻き部を直接押し込み、その上に前記同様の材料粉末(高さh5に相当する高さは1.80mm)を投入した後に全体を上方及び下方に圧縮(高さh7と高さh8に相当する高さはそれぞれ0.88mm)して最終圧縮体を50個形成した。そして、形成した最終圧縮体を側面から中心部まで研磨し、丸線コイルの状態を光学顕微鏡により確認したところ、全てにおいて丸線コイルの各引出部の上下位置及び左右位置に変動があって、該各引出部に位置ずれや変形が顕著に生じていた。また、先に形成された50個の最終圧縮体を用い、且つ、前記工程a2〜a4と前記工程b2〜b4に従ってインダクタを製造したところ、丸線コイルの引出部が切断されて不良品扱いとなるものが23個生じた。
10…下型、11…下インナーピン、12…下インナースリーブ、13…下アウタースリーブ、13a…細溝、20…上型、21…上インナーピン、22…上インナースリーブ、23…上アウタースリーブ、30…下型、31…下インナーピン、32…下スリーブ、32a…細溝、40…上型、41…上インナーピン、42…上インナースリーブ、43…上アウタースリーブ、MP…材料粉末、CB1…一次圧縮体、CB1a…下壁、CB1b…周壁、CB1c…凸部、CB1d…凹部、CO…丸線コイル、COa…巻き部、COb…引出部、CB2…二次圧縮体、CB2a…下壁、CB2b…周壁、CB2c…凸部、CB2d…上壁、CB2e…中心部、CB3…最終圧縮体、CB11…一次圧縮体、CB11a…下壁、CB11b…周壁、CB11c…凹部、CB12…二次圧縮体、CB12a…下壁、CB12b…周壁、CB12c…上壁、CB12d…中心部、CB13…最終圧縮体、PC…磁性コア。

Claims (2)

  1. 磁性粉末及び結合剤を含む材料粉末と、巻き部と該巻き部の両端から引き出された同一高さの2つの引出部とを有する丸線コイルとを用いて、該丸線コイルの巻き部及び各引出部の巻き部側の一部が埋設された最終圧縮体を得る工程を少なくとも備えたインダクタの製造方法であって、
    材料粉末の粒子密度を未圧縮密度D1とし、未圧縮密度D1<中圧縮密度D2<高圧縮密度D3<最終圧縮密度D4の関係となるように目標とする中圧縮密度D2,高圧縮密度D3及び最終圧縮密度D4の数値或いは数値範囲をそれぞれ設定したとき、
    前記工程は、(S1)未圧縮密度D1の材料粉末を下方に圧縮成形して、丸線コイルの巻き部の下面と向き合い得る高圧縮密度D3部分を具備した下壁と、該下壁を囲むように設けられた中圧縮密度D2の周壁とを一体に有すると共に、下壁と周壁とによって画成された凹部を有する一次圧縮体を形成するステップと、(S2)巻き部が下壁の高圧縮密度D3部分の上に位置し、且つ、各引出部が中圧縮密度D2の周壁の上に位置するように、一次圧縮体の凹部内に丸線コイルの巻き部を挿入するステップと、(S3)一次圧縮体の上及び丸線コイルの巻き部の内側に投入された材料粉末を下方に圧縮成形して、前記下壁及び周壁の他に、周壁及びコイルの上に設けられた中圧縮密度D2の上壁と、丸線コイルの巻き部の内側に設けられた中圧縮密度D2の中心部とを一体に有する二次圧縮体を形成するステップと、(S4)二次圧縮体を上方及び下方に圧縮成形して最終圧縮密度D4の最終圧縮体を形成するステップと、を有する。
  2. 請求項1に記載のインダクタの製造方法において、
    前記ステップS1で形成される一次圧縮体と前記ステップS3で形成される二次圧縮体は、下壁の下面中央に丸線コイルの巻き部の内径よりも僅かに小さい外径を有する中圧縮密度D2の凸部を下壁の下面中央に一体に有し、下壁の凸部が対向しないリング状部分が高圧縮密度D3部分となっており、
    前記ステップS4では、二次圧縮体の凸部が対向する下壁の中央部分が該凸部によって巻き部の内側に押し込まれるように圧縮成形を行って最終圧縮体を形成する。
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