JP2019125799A - インダクタ素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラックなどの発生が少なく、しかも初透磁率が高く、ショート不良も発生しにくいインダクタ素子と、そのインダクタ素子を低コストで容易に製造することができるインダクタ素子の製造方法を提供する。【解決手段】コア部4における巻線部6の内周部4aと外周部4bとで磁性粉体の密度が異なり、巻線部6の内周部4aに位置するコア部4における磁性粉体の密度が、巻線部6の外周部4bに位置するコア部4における磁性粉体の密度よりも高い。【選択図】図2

Description

本発明は、コイル状に巻回してある巻線部が磁性体で構成されたコア部の内部に一体化してあるインダクタ素子と、その製造方法に関する。
インダクタ素子として、たとえばパソコンや携帯型電子機器などに搭載されるDC/DCコンバータ等の回路素子として使用される表面実装タイプのインダクタンス素子が知られている。
このインダクタ素子の一例として、金属磁性粉にバインダを加えて加圧成形して得られるダストコア(金属磁性体粉末の表面を絶縁し、加圧成形したコア)の内部にコイルを埋設しているインダクタ素子が知られている。このインダクタ素子は、端子電極がダストコアに直接に接触する構造となるので、金属磁性粉には絶縁性が要求される。このため、金属磁性粉の粒子の表面に絶縁処理を施し、さらにバインダで被覆した後、この金属磁性粉を加圧成形していた。
下記の特許文献1では、高い絶縁性と高い磁気透磁率を両立させるために、コイルの空芯部(巻線部の内周部)に、コア部外側を構成する第1磁性体よりも透磁率が高い第2磁性体を配置する構造が提案されている。
しかしながら、この従来の構造では、第2磁性体を成形した後に、第1磁性体をコイルの空芯部に配置し、その後に、第1磁性体および巻線部を囲むように、第1磁性体を成形してある。このため、従来の構造では、第2磁性体を第1磁性体とは別に成形するために、工程コスト、部材コストが上がるという問題がある。
また、この従来例では、第2磁性体と第1磁性体との境界面から剥離が生じたり、クラックが発生するという問題もある。その問題の原因としては、次の点が考えられる。
1)第2磁性体は、金属磁性粉を加圧成形し得られることから、表面が比較的平滑となり、第一磁性体との密着性に劣る。
2)第2磁性体は、透磁率の異なる異材質であることから第1磁性体との膨張係数が異なる。
また、下記に示す特許文献2では、加圧成形する工程において、異なる金型を用いて成形工程が二段階となっており、上記の例と同様に、第1成形工程と第2成形工程でそれぞれ得られる面の境界において、磁性材料の密着不足が発生し、境界面における剥離やクラックが発生するおそれがある。
また、少なくともコイル内部への選択的加圧が行なわれていないため、十分にコイル内部に加圧されることがない。このため、コイル内部でクラックが発生しやすい。また、第2成形工程においては、コアの内部に存在するコイルに直接に加圧力が印加され、コイルがつぶされることによってコイル絶縁被覆破壊が発生し、ショート不良が発生するおそれがある。
特開平2003−168610号公報 特開2010−10425号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、クラックなどの発生が少なく、しかも初透磁率が高く、ショート不良も発生しにくいインダクタ素子と、そのインダクタ素子を低コストで容易に製造することができるインダクタ素子の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るインダクタ素子の製造方法は、
コイル状に導体が巻回してある巻線部と、前記巻線部から外側に飛び出している少なくとも一対のリード部と、を有するインサート部材を準備する工程と、
磁性粉体およびバインダを含む顆粒を準備する工程と、
金型のキャビティ内部に、前記巻線部が位置し、前記リード部が前記キャビティの外部に位置するように、前記インサート部材を配置する工程と、
前記インサート部材が配置してあるキャビティ内部を前記顆粒で満たす工程と、
前記巻線部の内周部に存在する磁性粉体の密度が、前記巻線部の外周部に位置する磁性粉体の密度よりも高くなるように、前記キャビティ内部に圧力を加えて圧縮成形する工程と、を有する。
本発明に係るインダクタ素子の製造方法では、巻線部の内周部と外周部とに位置する顆粒は、キャビティ内部において、顆粒が相互に自由に移動可能な状態で圧縮成形されるため、内周部と外周部との間に明確な界面が存在せず、クラックが発生し難い。また、本発明の方法では、いったん圧縮成形体を形成した後に、再度、その圧縮成形体の形状を変化させる工程を有さないため、この点でも、クラックを発生させにくい。
また本発明の方法では、コアの内部に存在するコイル状の導体に過度な加圧力が印加されず、コイル状の導体が潰されるおそれが少なく、したがって、コイル絶縁被覆破壊が発生するおそれが少なく、ショート不良が発生し難い。さらに、本発明の方法により得られたインダクタ素子では、巻線部の内周部に存在する磁性粉体の密度が、巻線部の外周部に位置する磁性粉体の密度よりも高くなり、その結果として、初透磁率が向上することが本発明者等により見出された。
好ましくは、前記キャビティ内部に充填すべき前記顆粒の全量の一部を、前記キャビティ内に充填した後、前記キャビティの内部に、前記インサート部材を配置し、その後に、前記キャビティ内を前記顆粒で満たす。このような順序で顆粒をキャビティ内に充填することで、スペーサなどを用いること無く、巻線部を有するインサート部材をキャビティ内に配置しやすくなり、製造コストの低減に寄与する。
なお、インサート部材をキャビティ内部に配置する前に充填する顆粒の種類と、キャビティ内部にインサート部材を配置した後に、キャビティ内部に充填する顆粒の種類は、同一種類であっても良いが、特性などを異ならせても良い。たとえば最初に充填する顆粒における磁性粉体の粒径を、後で充填する顆粒における磁性粉体の粒径よりも小さくしても良い。あるいは、最初に充填する顆粒の弾性を、後で充填する顆粒の弾性よりも高くしても良い。あるいは、最初に充填する顆粒におけるバインダ量を、後で充填する顆粒におけるバインダ量よりも少なくしても良い。あるいは、最初に充填する顆粒におけるバインダの硬度を、後で充填する顆粒におけるバインダの硬度よりも大きくしても良い。これらのように構成することで、巻線部の内周部での磁性粉体の密度を、外周部に比較して高めることができる。
好ましくは、前記顆粒で満たされたキャビティ内部で、前記巻線部の内周部に位置する顆粒を選択的に圧縮する。その前後、または同時に、キャビティ内部の全体に位置する顆粒に圧力を加える。巻線部の内周部に位置する顆粒を選択的に圧縮することで、巻線部の内周部での磁性粉体の密度を、外周部に比較して高めることができる。また、選択的な圧縮と全体的な圧縮とは、同時または連続して行われるために、成形体中にクラックなどを生じさせ難い。
好ましくは、前記金型が、
前記キャビティの内部に位置する顆粒を前記巻線部の巻軸方向の両側から全体的に圧縮する主パンチと
前記巻線部の内径よりも小径で、前記主パンチに対して相対移動可能な副パンチと、を有し、
前記副パンチを、前記主パンチに対して、前記キャビティの内部に向かう方向に移動させることで、前記巻線部の内周部に位置する顆粒を選択的に圧縮する。
このように選択的な圧縮を行うことで、巻線部の内周部での磁性粉体の密度を、外周部に比較して容易に高めることができる。
前記キャビティ内部に充填すべき前記顆粒の全量の一部と、その後に、キャビティ内に充填される前記顆粒とは、同一特性あるいは異なる特性であってもよい。
本発明に係るインダクタ素子は、
上記のいずれかに記載の製造方法により製造され、
前記巻線部の内周部に存在する磁性粉体の密度が、前記巻線部の外周部に位置する磁性粉体の密度よりも高いことを特徴とする。
また、本発明に係るインダクタ素子は、
コイル状に導体が巻回してある巻線部と、
前記巻線部の内周部と外周部と巻回軸両側端部とを一体化して覆い、磁性粉体およびバインダを含む顆粒を圧縮成形してあるコア部と、
前記巻線部から前記コア部の外部に引き出され、前記導体に接続してあるリード部と、を有するインダクタ素子であって、
前記コア部における前記巻線部の内周部と外周部とで前記磁性粉体の密度が異なり、
前記巻線部の内周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の密度が、前記巻線部の外周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の密度よりも高いことを特徴とする。
好ましくは、前記巻線部の外周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の密度よりも、前記巻線部の内周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の密度が、0.1g/cm以上に高い。このような関係にある時に、インダクタ素子の初透磁率が向上する。
前記巻線部の外周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体に比較して、前記巻線部の内周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の平均粒径を小さくしても良い。あるいは、前記巻線部の外周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体に比較して、前記巻線部の内周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の弾性を高くしてもよい。
前記巻線部の内周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の特性が、前記巻線部の巻回軸に沿って両端面のいずれか一方に位置するコア部における前記磁性粉体の特性と同じであってもよい。
図1は本発明の一実施形態に係るインダクタ素子の全体斜視図である。 図2は図1に示すII−II線に沿う概略断面図である。 図3は本発明の一実施形態に係るインダクタ素子の製造過程を示すフローチャート図である。 図4Aは図3に示す製造過程における充填前の金型の概略断面図である。 図4Bは図4Aの続きの工程を示す金型の概略断面図である。 図4Cは図4Bの続きの工程を示す金型の概略断面図である。 図4Dは図4Cの続きの工程を示す金型の概略断面図である。 図5は金型から取り出したインサート成形体の概略断面図である。 図6Aは本発明の他の実施形態に係るインダクタ素子の製造過程を示す金型の概略断面図である。 図6Bは図6Aの続きの工程を示す金型の概略断面図である。 図6Cは図6Bの続きの工程を示す金型の概略断面図である。 図6Dは図6Cの続きの工程を示す金型の概略断面図である。 図6Eは図6Dの続きの工程を示す金型の概略断面図である。 図7Aは本発明の比較例に係るインダクタ素子の製造過程を示す金型の概略断面図である。 図7Bは図7Aの続きの工程を示す金型の概略断面図である。 図7Cは図7Bの続きの工程を示す金型の概略断面図である。 図7Dは図7Cの続きの工程を示す金型の概略断面図である。 図8は本発明の実施例に係るインダクタ素子の内外密度差と直流重畳特性との関係を示すグラフである。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態におけるインダクタ素子2は、圧縮成形体としてのコア部4と、コア部4の内部でコイル状に導体6aが巻回してある巻線部6とを有する。導体6aは、たとえば、導線と、必要に応じて導線の外周を被覆してある絶縁被覆層とで構成してある。
導線は、たとえばCu、Al、Fe、Ag、Au、リン青銅などで構成してある。絶縁被覆層は、たとえばポリウレタン、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエステル−イミド、ポリエステル−ナイロンなどで構成してある。導体6aの横断面形状は、特に限定されず、円形、平角形状などが例示される。
コア部4は、磁性粉体およびバインダを含む顆粒を圧縮成形して形成してある。磁性粉体としては、特に限定されないが、Mn−Zn、Ni−Cu−Znなどのフェライト、センダスト(Fe−Si−Al;鉄−シリコン−アルミニウム)、Fe−Si−Cr(鉄−シリコン−クロム)、パーマロイ(Fe−Ni)などが例示される。バインダとしては、特に限定されないが、たとえばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、シリコン樹脂、これらを組み合わせたものなどが例示される。
図2に示すように、巻線部6は、1本以上の導体6aがコイル状に巻回してある部分であり、巻線部6からは導体6aの両端である少なくとも一対のリード部6bが、コア部4の外部に引き出される。図示する実施形態では、巻線部6からは、X軸方向に沿って一対のリード部6bが引き出され、コア部4の外部に位置するリード部6bの先端がコア部4の外面に沿って折り曲げられ、一対の端子電極8に、溶接または導電性接着剤の手段でそれぞれ接続してある。各端子電極8は、本実施形態では、断面L字形状の導電性板材で構成してあり、コア部4の側面および下面に密着して接合してある。
本実施形態では、コア部4の下面は、相互に垂直なX軸およびY軸を通る平面と略平行に形成してあり、巻線部6の巻軸が、X軸およびY軸を通る平面と垂直なZ軸に対して略平行になっている。本実施形態では、コア部4の上面は、その下面に対して略平行であり、4つの側面は、これらの上面および下面に対して略垂直となっている。ただし、本発明では、コア部4の形状は、特に限定されず、6面体に限らず、円柱形、楕円柱、多角柱などであっても良い。
図2に示すように、本実施形態では、コア部4は、巻線部6の内周部と外周部と巻回軸両側端部とを一体化して覆うようになっている。しかも、巻線部6の内周部4aと外周部4bとでは、磁性粉体の密度が異なり、巻線部の内周部4aに位置するコア部4における磁性粉体の密度が、巻線部6の外周部4bに位置するコア部4における磁性粉体の密度よりも高い。
好ましくは、巻線部6の外周部4bに位置するコア部4における磁性粉体の密度Doutよりも、巻線部6の内周部4aに位置するコア部4における磁性粉体の密度Dinが、0.1g/cm以上、さらに好ましくは0.2g/cm以上に高い。すなわち、Dd=Din−Doutの式にて定義される内外密度差Dd(=Din−Dout)は、0.1g/cm以上、さらに好ましくは0.2g/cm以上である。このような関係にある時に、インダクタ素子の初透磁率が向上する。また、インダクタ素子の直流重畳特性を向上させる観点からは、内外密度差Ddは、0.25g/cm以上が好ましい。なお、直流重畳特性とは、インダクタ素子に直流電流を流した場合に、インダクタンスの下がり難さを示す指標であり、一般的には、素子に直流電流を0から印加していき、電流0の時のインダクタンス(μH)に対して、80%に低下する時に流れる電流の値(Idc1/アンペア)で評価することができる。この値が大きい程、直流重畳特性が良い。
本実施形態のインダクタ素子2のサイズは、特に限定されないが、たとえばX軸方向幅が1.0〜20mm、Y軸方向幅が1.0〜20mm、高さ1.0〜10mmである。
このインダクタ素子2は、たとえばパソコンや携帯型電子機器などに搭載されるDC/DCコンバータ等の回路素子などとして用いることができる。
次に、図1および図2に示すインダクタ素子2の製造方法について、図3、図4A〜4Dおよび図5に基づき説明する。
図4Aは、図3に示すフローチャートにおいて、ステップS1の状態における金型10の概略断面図である。図4Aに示すように、本実施形態の金型10は、下側主パンチ12と上側下パンチ14とを有する。これらの主パンチ12および14は、下外枠15および上外枠16に対してZ軸方向の上下に相対移動自在に配置してある。しかも、図4Aに示すように、下主パンチ12の上側外周に下外枠15が組み合わされ、下外枠15の上に上外枠16が配置されることで、下主パンチ12の上で外枠15および16の内側には、キャビティ20が形成される。
下主パンチ12におけるX軸およびY軸平面の中央部には、下副パンチ18が、Z軸方向の上下に相対移動可能に配置してある。図4Aでは、下副パンチ18のZ軸方向の上端面が、下主パンチ12のZ軸方向の上端面に対して、深さdxの段差で引き込んで配置してある。深さdxは、図1および図2に示すインダクタ素子2のサイズ、特にZ軸方向の高さ厚みt0などに応じて決定され、dx/t0=0.05〜0.6となるように決定されることが好ましい。
次に、本実施形態では、図3に示すステップS2に示すように、顆粒の第一充填を行う。顆粒の第一充填では、図4Bに示すように、キャビティ20の内部に充填すべき顆粒の全量の一部4Aを、キャビティ20内に充填する。その後、キャビティ20の内部に、インサート部材としての巻線部6を、巻線部6の巻軸芯が下副パンチ18の移動軸芯に対して略一致するように、顆粒の全量の一部4Aの上に配置する。巻線部6からのリード部6bは、外枠15および16の割面に挟まれるように構成しても良く、成形後には、リード部6bは成形体と共に取り出される。
巻線部6の内径d0に対して、下副パンチ18の外径d1は、所定の関係にあることが好ましく、たとえばd0/d1は、1以上であることが好ましく、さらに好ましくは、1より大きく5以下、特に好ましくは1.1〜5である。d0/d1が1より小さいと、内部クラック発生率が高くなりショート発生率も高くなる傾向にあり、d0/d1が大きすぎると、本発明の効果が小さくなる傾向にある。
次に、本実施形態では、図3に示すステップS3に示すように、顆粒の第二充填を行う。顆粒の第二充填では、図4Cに示すように、キャビティ20の内部に充填すべき顆粒の全量のうちの残り4Bを充填する。その結果、キャビティ20の内部は、顆粒4Aおよび4Bで満たされる。
本実施形態では、顆粒4Aおよび4Bは、相互に同じ磁性粉体およびバインダで構成してあり、磁性粉体の種類、粒径、構造および含有割合が同じであり、バインダの種類および含有割合も同じである。本実施形態では、磁性粉体は、金属磁性粒子であり、その粒子外周は、絶縁被膜してあることが好ましい。絶縁被膜としては、金属酸化物被膜、樹脂被膜などが例示される。磁性粉体の粒径は、好ましくは0.5〜50μmである。
磁性粉体に対するバインダの含有割合は、磁性粉体100重量部に対して、バインダが2.0〜5.0重量部程度が好ましい。また、キャビティ20の内部に充填される顆粒には、磁性粉体およびバインダ以外に、溶剤、可塑剤、滑材、酸化防止剤、難燃剤、熱安定剤などが含まれていても良い。
次に本実施形態では、図3に示すステップS4に示すように、上主パンチ14による低圧加圧を行う。上主パンチ14と下主パンチ12との間の加圧力は、好ましくは0.1〜1ton /cm(1〜10MPa)である。その後、または同時に、図3に示すステップS5の下副パンチの上昇を行う。その状態を図4Dに示す。
図4Dに示すように、本実施形態では、下副パンチ18の上面が下主パンチ12の上面に一致する位置まで、下副パンチ18を下主パンチ12に対してZ軸方向の上方向(キャビティ20内に入り込む方向)に移動させる。この実施形態の場合には、下主パンチ12に対する下副パンチ18のZ軸方向の相対移動量は、図4Aに示す段差の深さdxに一致する。
また、この移動量に応じて、巻線部6の内周部4aに位置する顆粒が、巻線部6の外周部4bに位置する顆粒に比較して、より大きく圧縮される。その結果として、巻線部の内周部4aに位置するコア部4における磁性粉体の密度が、巻線部6の外周部4bに位置するコア部4における磁性粉体の密度よりも高くなる。
なお、上述した実施形態では、図4Dに示すように、下副パンチ18の上面が下主パンチ12の上面に一致するように移動させ、成形体の下面が面一の平面になるように巻線部6の内周部に位置する顆粒を圧縮させたが、必ずしも一致させる必要はない。また、上述した実施形態では、下主パンチ12に対してのみ下副パンチを具備させたが、上主パンチ14にも、同様な上副パンチを具備させても良い。いずれにしても、キャビティ20の内部において、顆粒の自由な流動性が確保された状態で、キャビティ20の内部に配置してある巻線部6の内周部に位置する顆粒に対して、外周部に位置する顆粒よりも圧力が高くなるようにキャビティ20の内部を加圧すれば良い。
その後に、図3に示すステップS6に示すように、上下の主パンチ12および14を相互に近接する方向に、キャビティ20の内部に存在する顆粒を高圧で加圧する。その高圧プレス時には、図4Dに示すように、下副パンチ18は、下主パンチ12と連動して上主パンチに向けて加圧される。高圧プレス時の加圧力は、好ましくは2〜10ton /cm
(20〜100MPa)である。
その後に、図3に示すステップS7では、図4Dに示す下外枠を、下主パンチ12および下副パンチ18と共に、Z軸方向に下降させ、図5に示すように、コア部4が圧縮成形されたインサート成形体を取り出す。その後、このインサート成形体は、熱処理され、熱硬化性樹脂で構成してあるバインダ樹脂を硬化させる。その後に、図5に示すリード部6を、必要に応じて切断して所定の長さとし、図2に示す端子電極8に接続し、端子電極8を折り曲げて、コア部4の外面に密着させて表面実装可能な端子電極とする。このようにして図1および図2に示すインダクタ素子2を製造することができる。
本実施形態に係るインダクタ素子2の製造方法では、巻線部6の内周部と外周部とに位置する顆粒は、キャビティ20内部において、顆粒が相互に自由に移動可能な状態で圧縮成形されるため、内周部と外周部との間に明確な界面が存在せず、クラックが発生し難い。また、本実施形態の方法では、いったん圧縮成形体を形成した後に、再度、その圧縮成形体の形状を変化させる工程を有さないため、この点でも、クラックを発生させにくい。
また本実施形態の方法では、コアの内部に存在するコイル状の導体に過度な加圧力が印加されず、コイル状の導体が潰されるおそれが少なく、したがって、コイル状の導体における絶縁被覆破壊が発生するおそれが少なく、ショート不良が発生し難い。さらに、本実施形態の方法により得られたインダクタ素子では、巻線部6の内周部4aに存在する磁性粉体の密度が、巻線部6の外周部4bに位置する磁性粉体の密度よりも高くなり、その結果として、初透磁率が向上することが本発明者等により見出された。
さらに本実施形態では、キャビティ内部に充填すべき顆粒の全量の一部を、キャビティ20内に充填した後、金型の内部に、インサート部材としての巻線部6を配置し、その後に、キャビティ20内を前記顆粒で満たす。このような順序で顆粒をキャビティ内に充填することで、スペーサなどを用いること無く、巻線部6を有するインサート部材をキャビティ内に配置しやすくなり、製造コストの低減に寄与する。
また本実施形態では、顆粒で満たされたキャビティ内部で、巻線部の内周部に位置する顆粒を選択的に圧縮し、その後に、キャビティ内部の全体に位置する顆粒に圧力を加える。巻線部の内周部に位置する顆粒を選択的に圧縮することで、巻線部の内周部での磁性粉体の密度を、外周部に比較して高めることができる。また、選択的な圧縮と全体的な圧縮とは、連続して行われるために、成形体中にクラックなどを生じさせ難い。
また本実施形態では、金型10が、キャビティ20の内部に位置する顆粒を巻線部6の巻軸方向の両側から全体的に圧縮する主パンチ12,14と、巻線部6の内径よりも小径で、主パンチ12に対して相対移動可能な副パンチ18と、を有し、副パンチ18を、主パンチ12に対して、キャビティ20の内部に向かう方向に移動させることで、巻線部6の内周部に位置する顆粒を選択的に圧縮する。このように選択的な圧縮を行うことで、巻線部6の内周部での磁性粉体の密度を、外周部に比較して容易に高めることができる。
第2実施形態
上述した実施形態では、図3に示すステップS2で行う第一充填における顆粒と、ステップS3で行う第二充填における顆粒とが同じものであったが、本実施形態では、異なる顆粒を用いる。それ以外は、本実施形態は、前述した第1実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。以下、異なる部分について詳細に説明し、共通する部分についてはその説明を一部省略する。
本実施形態では、図6Aに示すように、インサート部材としての巻線部6をキャビティ20内部に配置する前に充填する第1顆粒4Aaと、キャビティ20内部に巻線部6を配置した後に、キャビティ20内部に充填する第2顆粒とを異ならせてある。
その後に、図6Bに示すように、上主パンチ14による低圧加圧を行う。上主パンチ14と下主パンチ12との間の加圧力は、前述した第1実施形態と同様である。その前後、または同時に、下副パンチ18の上昇を行う。その状態を図6Cに示す。
図6Cに示すように、本実施形態では、下副パンチ18の上面が下主パンチ12の上面に一致する位置まで、下副パンチ18を下主パンチ12に対してZ軸方向の上方向(キャビティ20内に入り込む方向)に移動させる。この移動により、第1顆粒4Aaが巻線部6の内周部に入り込むと共に、内周部に位置する顆粒が、巻線部6の外周部に位置する顆粒に比較して、より大きく圧縮される。
その後に、図6Dに示すように、上下の主パンチ12および14を相互に近接する方向に、キャビティ20の内部に存在する顆粒を高圧で加圧する。その後に、図6Eに示すように、コア部4’が圧縮成形されたインサート成形体を取り出す。その後の工程は、第1実施形態と同様である。
バインダを含む金属粉体(顆粒)の成形時における圧力伝達と流動挙動は、顆粒の物性に依存する。顆粒の弾性が高い場合は、顆粒弾性が低い場合に比較して、加圧パンチ面が最大圧力(最大密度)となり、成形体内部への圧力伝達が徐々に低下していく。そのため、巻線部6の内周部を高密度にするためには、第一充填で用いられる顆粒4Aaは、第二充填で用いられる顆粒4Bbに比較して、高弾性の材料が望ましい。顆粒4Aaを高弾性にするための方策としては、1)金属粉に対するバインダ量を減らすか、2)滑剤(ステアリン酸亜鉛など)を減らすなどの手段がある。
あるいは、最初に充填する顆粒4Aaにおける磁性粉体の粒径(平均粒径)を、後で充填する顆粒4Bbにおける磁性粉体の粒径(平均粒径)よりも小さくしても良い。あるいは、最初に充填する顆粒4Aaにおける磁性粉体の硬度が、後で充填する顆粒4Bbにおける磁性粉体の硬度よりも高くなるように、磁性体の種類を選択しても良い。あるいは、最初に充填する顆粒4Aaにおけるバインダの硬度を、後で充填する顆粒4Bbにおけるバインダの硬度よりも大きくしても良い。
上述したように構成することで、巻線部6の内周部での磁性粉体の密度を、外周部に比較して、さらに高めることができる。また、インダクタ素子における初透磁率が高くなり、ショート不良も発生しにくくなる。
図6Eに示すように、本実施形態に係るインダクタ素子では、巻線部6の内周部に位置するコア部4’における磁性粉体の特性が、巻線部6の巻回軸に沿って両端面のいずれか一方(図6Eでは底面)に位置するコア部4’における磁性粉体の特性と同じになる。第1顆粒4Aaが、巻線部6の内周部と、コア部4'の底面とにわたり存在することになるからである。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、金型の主パンチ12および14をZ軸方向に沿って鉛直方向の上下に配置したが、Z軸方向に沿って水平方向、あるいは鉛直と水平との間の角度方向に配置しても良い。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
まず、図4Aに示す金型10のキャビティ20内に充填すべき顆粒を準備した。磁性粉としてFe−Si−Cr合金(平均粒径0.5〜10μm)100gに、水に溶解したシランカップリング剤を加え、110℃で30分加熱し、磁性粉表面に絶縁被膜を形成した。上記磁性粉にアセトンに希釈したエポキシ樹脂を磁性粉重量に対して3重量%加え攪拌した後、250ミクロンの目開きのメッシュをパスさせ、室温で24時間乾燥させ、磁性粉顆粒を得た。
図4Bに示すように、金型10内にバインダを含む磁性粉を、金型深さ(下側主パンチ12の上面までのキャビティの全深さ)に対し、1/3のところまで入れた。このとき、金型下部中央の下副パンチ18を下主パンチ12に対して3mm程度下げ、巻線部6の内周中心部付近に磁性粉が多くなるようにした。次に巻線部6を金型のキャビティ20内にセットした。
具体的には、下副パンチ18の外径は3.5mmであり、10mm×10mm×9mm(金型深さ)の箱型の金型に、内径4mm、高さ3mmの巻線部6を設置し、上記磁性粉顆粒を、下主パンチ12の上面(キャビティ20の金型底面)より3mmの高さまで充填した。その上に巻線部6を配置した後、図4Cに示すように、上記の磁性粉顆粒を、巻線部6が顆粒で完全に埋まるまで、金型底面から9mmの高さまで充填した。
次に、図4Dに示すように、上主パンチ14を下げると同時に下副パンチ18を上昇させ、加圧成形した。成形圧力は4ton/cm(約40MPa)であった。その後に、図5に示すように、金型から成形体を取り出し、180℃で1時間の加熱処理を行い、熱硬化性樹脂(エポキシバインダ)を硬化させた。コア部4の寸法は、縦10mm×横10mm×高さ5.4mmであった。
その後に、巻線部6からコア部4の外側に引き出されたリード部6bに、図2に示すニッケル製端子電極8を溶接で接合し、端子部分を折り曲げ、表面実装可能な端子電極8を形成し、SMD型のインダクタ素子2のサンプルを得た。
このようにして得られたインダクタ素子2のサンプルについて、初透磁率、クラック発生数、ショート不良発生数、巻線部の内周部の密度、および巻線部の外周部の密度の測定を行った。結果を表1に示す。
初透磁率の測定は、測定周波数100KHz、測定電流0.5mAで、LCRメーター(ヒューレットパッカード(株)製)を用いて行った。20個のサンプルの平均を算出した。
クラック発生数の測定は、20個のサンプルについて、X線解析(CTスキャン)によって内部状態を観察し、クラックが発生している個数を調べることにより行った。
ショート不良発生数の測定は、20個のサンプルについて、LCRメーターで100kHz〜10MHzまでインダクタンスを測定し、周波数が10MHzのときのインダクタンスが、100kHzのときのインダクタンスに比較して、10%以上低減しているときをショートと判定した。
巻線部の内周部の密度と、巻線部の外周部の密度とは、以下のようにして測定した。作製したサンプルを破壊し、巻き線部の内周部と外周部をそれぞれ切り出してサンプリングした後、重量と体積を測定し、密度を測定した。体積は物体の質量を水中に没したときの質量差から浮力を求めることで体積を求めた。
Figure 2019125799
実施例2
実施例1では、巻線部を金型のキャビティ内に配置する前にキャビティ内に充填する顆粒と、その後に充填される顆粒として、同じものを用いたが、実施例2では異なるものを用い、以下に示す以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製し、同様な測定を行った。結果を表1に示す。
なお、最初に充填する顆粒は、次のようにして作製した。すなわち、磁性粉としてFe−Si−Cr合金(平均粒径0.5〜10μm)100gに、水に溶解したシランカップリング剤を加え、110℃で30分加熱し、磁性粉表面に絶縁被膜を形成した。上記磁性粉にアセトンに希釈したエポキシ樹脂を磁性粉重量に対して2重量%加え攪拌した後、250ミクロンの目開きのメッシュをパスさせ、室温で24時間乾燥させ、磁性粉顆粒を得た。
また、次に充填される顆粒は、次のようにして作製した。磁性粉としてFe−Si−Cr合金(平均粒径0.5〜10μm)100gに、水に溶解したシランカップリング剤を加え、110℃で30分加熱し、磁性粉表面に絶縁被膜を形成した。上記磁性粉にアセトンに希釈したエポキシ樹脂を磁性粉重量に対して4重量%加え攪拌した後、250ミクロンの目開きのメッシュをパスさせ、室温で24時間乾燥させ、磁性粉顆粒を得た。
また、実施例2では、実施例1と異なり、図6Bに示すように、上主パンチ14を金型上部に固定した状態で、下主パンチ12に対して、下副パンチ18(φ3.5mm)を、キャビティ底面まで上昇させ、その後に、上下パンチ圧4トン/cmでキャビティ20の内部を加圧した。
上記以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製し、同様な測定を行った。結果を表1に示す。
比較例1
比較例1では、下副パンチ18を有さない下主パンチ12、すなわち上主パンチ14と同様な下主パンチを用いた以外は、実施例1と同様にして、サンプルを作製し、同様な測定を行った。結果を表1に示す。
比較例2
比較例2では、以下に示すようにして加圧成形した以外は、実施例1と同様にして、サンプルを作製し、同様な測定を行った。結果を表1に示す。すなわち、比較例2では、まず、図7Aに示すように、外枠15,16の内側に、キャビティ20側に中央凹部12bおよび14bをそれぞれ有する下主パンチ12aおよび上主パンチ14aを、プレス方向に移動自在に配置した。
キャビティ20の内部に、実施例1と同様にして顆粒40および巻線部6を配置した後、図7Bに示すように、圧縮加圧成形を行った。成形圧力は、実施例1と同様に、4ton/cm(約40MPa)であった。その後に、図7Cに示すように、金型から成形体を取り出した。顆粒40の圧縮成形体には、金型の凹部12bおよび14bに対応する凸部40aが形成される。
その後に、図7Dに示すように、凹部12bおよび14bを有さない平坦な別の主パンチ12Aおよび14Aを有する別の金型装置を用いて、特開2010−10425号に示す発明と同様にして、凸部40aが無くなるように、顆粒40の圧縮成形体を再度加圧して、実施例1と同様な寸法の成形体を得た。その後は実施例1と同様にしてインダクタ素子のサンプルを得て、実施例1と同様な測定を行った。結果を表1に示す。
評価
表1に示すように、実施例1および2では、比較例1および2と異なり、巻線部の外周部の密度に比較して巻線部の内周部の密度が向上することが確認できた。さらに、実施例1および2では、比較例1および2に比較して、クラックなどの発生が少なく、しかも初透磁率が高く、ショート不良も発生しにくいことが確認できた。
実施例3
金型下部中央の下副パンチ18を下主パンチ12に対して下げる寸法を調整し、図8の横軸に示すように、内外密度差Ddを変化させた以外は、実施例1と同様にして、インダクタ素子のサンプルを作製した。そして、そのサンプルの直流重畳特性を調べた結果を図8に示す。図8に示すように、インダクタ素子の直流重畳特性を向上させる観点からは、内外密度差Ddは、0.25g/cm以上、好ましくは0.26g/cm以上であることが確認された。
なお、直流重畳特性は、各インダクタ素子のサンプルに直流電流を0から印加していき、電流0の時のインダクタンス(μH)に対して、80%に低下する時に流れる電流の値(アンペア)をIdc1とし、Idc1の数値で評価した。インダクタンスは、100kHzにおいてLCRメータにより測定した。
2… インダクタ素子
4,4’… コア部
4a… 内周部
4b… 外周部
6… 巻線部
6a… 導体
6b… リード部
8… 端子電極
10… 金型
12… 下主パンチ
14… 上主パンチ
15,16… 外枠
18… 下副パンチ
20… キャビティ

Claims (6)

  1. コイル状に導体が巻回してある巻線部と、
    前記巻線部の内周部と外周部と巻回軸両側端部とを一体化して覆うコア部と、
    前記巻線部から前記コア部の外部に引き出され、前記導体に接続してあるリード部と、を有するインダクタ素子であって、
    前記コア部における前記巻線部の内周部と外周部とで磁性粉体の密度が異なり、
    前記巻線部の内周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の密度が、前記巻線部の外周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の密度よりも高いことを特徴とするインダクタ素子。
  2. 前記巻線部の外周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体に比較して、前記巻線部の内周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の弾性が高い請求項1に記載のインダクタ素子。
  3. 前記巻線部の外周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体に比較して、前記巻線部の内周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の平均粒径が小さい請求項1または2に記載のインダクタ素子。
  4. 前記巻線部の外周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体に比較して、前記巻線部の内周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の硬度が高い請求項1〜3のいずれかに記載のインダクタ素子。
  5. 前記巻線部の内周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の特性が、前記巻線部の巻回軸に沿って両端面のいずれか一方に位置する前記コア部における前記磁性粉体の特性と同じである請求項1〜4のいずれかに記載のインダクタ素子。
  6. コイル状に導体が巻回してある巻線部と、
    前記巻線部の内周部と外周部と巻回軸両側端部とを一体化して覆うコア部と、
    前記巻線部から前記コア部の外部に引き出され、前記導体に接続してあるリード部と、を有するインダクタ素子であって、
    前記コア部における前記巻線部の内周部と外周部とで密度が異なり、
    前記巻線部の内周部の密度が、前記巻線部の外周部の密度よりも高いことを特徴とするインダクタ素子。
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