JP2017041507A - 圧粉コア、当該圧粉コアを備える電子・電気部品、および当該電子・電気部品が実装された電子・電気機器 - Google Patents

圧粉コア、当該圧粉コアを備える電子・電気部品、および当該電子・電気部品が実装された電子・電気機器 Download PDF

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Abstract

【課題】被覆層を備える圧粉コアであって、機械特性および磁気特性の双方に優れる圧粉コアを提供することが可能な圧粉コアを提供する。
【解決手段】磁性粉末を含む成形体および成形体の表面部上に設けられた被覆層を備える圧粉コアであって、被覆層は、含浸樹脂層および含浸樹脂層上に設けられた外殻樹脂層を備える圧粉コアであり、当該圧粉コアは、含浸樹脂層に含まれる樹脂系材料である含浸樹脂系材料が外殻樹脂層を構成する外殻樹脂系材料よりも軟質であることが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧粉コア、当該圧粉コアを備える電子・電気部品、および当該電子・電気部品が実装された電子・電気機器に関する。
磁性材料の粉末(本明細書において「磁性粉末」という。)を含む粉末材料を加圧成形することにより形成された成形体を備える圧粉コアは、成形体を構成する磁性粉末間の結着力が低下すると、割れや欠けなどの不具合を生じる可能性が高まる。こうした不具合が生じる可能性を低減させるために、特許文献1には、非晶質軟磁性合金粉末が結着材によって固化成形されてなるとともに含浸によりメタクリル酸ジエステルからなる被覆層が形成されていることを特徴とする圧粉コアが記載されている。
国際公開2010−95496号
特許文献1に記載されるように、成形体に被覆層を形成することにより圧粉コアの強度を向上させることができるが、被覆層を形成することによって圧粉コアの磁気特性が変化する場合がある。
本発明は、被覆層を備える圧粉コアであって、圧粉コアの機械特性および磁気特性に優れる圧粉コアを提供することを目的とする。本発明は、上記の圧粉コアを備える電子・電気部品、および当該電子・電気部品が実装された電子・電気機器を提供することも目的とする。
上記課題を解決するために提供される本発明は、一態様において、磁性粉末を含む成形体および前記成形体の表面部上に設けられた被覆層を備える圧粉コアであって、前記被覆層は、含浸樹脂層および前記含浸樹脂層上に設けられた外殻樹脂層を備えることを特徴とする圧粉コアである。
本明細書において、「表面部」とは成形体の表面および表面近傍の部分の総称である。圧粉コアが被覆層を備えず、磁性粉末を含む粉状体の集合体である成形体からなる場合には、圧粉コアに外力(他の部材の衝突など)が加えられると、その外力は成形体内の磁性粉末に直接伝達される。このため、磁性粉末に外力に基づく応力が蓄積されて圧粉コアの磁気特性が低下しやすくなったり、圧粉コアの割れや欠けなどの破損が生じやすくなったりする。
これに対し、圧粉コアが備える被覆層が、含浸用組成物を含浸させることにより成形体の表面部に形成された含浸樹脂層と、含浸樹脂層の上に設けられた外殻樹脂層との少なくとも2層からなる積層構造を有することにより、圧粉コアに与えられた外力を外殻樹脂層により緩和することができるとともに、外殻樹脂層を介して成形体の内側に伝達した外力を含浸樹脂層に含まれる樹脂系材料により吸収することができる。このため、圧粉コアに加えられた外力が磁性粉末に伝達されることが抑制される。したがって、磁性粉末に応力が蓄積されにくくなって、圧粉コアの磁気特性が低下しにくくなり、圧粉コアの破損も生じにくくなる。このように、上記の積層構造を有する被覆層を備えることにより、機械特性および磁気特性の双方に優れる圧粉コアを提供することが可能である。
前記含浸樹脂層に含まれる樹脂系材料である含浸樹脂系材料は、前記外殻樹脂層を構成する外殻樹脂系材料よりも軟質であることが好ましい。他の部材などの衝突に起因して圧粉コアに外力が付与されても、外殻樹脂層を構成する外殻樹脂系材料が硬質であれば、外殻樹脂層は適切に成形体を保護することができる。それゆえ、外殻樹脂層が破損して成形体の破損(成形体の部分欠損など)を生じる可能性が低減される。一方、含浸樹脂系材料は適度に軟質であることにより、外力が含浸樹脂層に伝達されたときに含浸樹脂系材料が優先的に変形して、含浸樹脂系材料に接する磁性粉末や含浸樹脂系材料近傍に位置する磁性粉末に応力が蓄積されることを抑制することができる。このように、含浸樹脂系材料が比較的軟質で外殻樹脂系材料が比較的硬質であることにより、機械特性および磁気特性の双方に優れる圧粉コアを得ることがより安定的に実現される。
前記含浸樹脂系材料は、ポリエステル系樹脂およびポリアミドイミド系樹脂からなる群から選ばれる1種または2種以上を含んでいてもよい。
前記外殻樹脂系材料は、イミド変性エポキシ系樹脂およびポリパラキシレン系樹脂からなる群から選ばれる1種または2種以上を含んでいてもよい。
含浸樹脂系材料がポリエステル系樹脂およびポリアミドイミド系樹脂からなる群から選ばれる1種または2種以上を含み、外殻樹脂系材料がイミド変性エポキシ系樹脂およびポリパラキシレン系樹脂からなる群から選ばれる1種または2種以上を含む場合には、含浸樹脂系材料が外殻樹脂系材料よりも軟質であることを満たすことが容易となり、好ましい。
前記磁性粉末は導電性材料を基材(主たる材料)とする粉末を含んでいてもよく、この場合には、前記被覆層は絶縁性であることが好ましい。磁性粉末が導電性材料(強磁性金属系材料が例示される。)を基材とする粉末を含んでいる場合には、圧粉コアの磁気特性(飽和磁束密度や直流重畳特性などが例示される。)を高めることが容易となることがある。しかしながら、圧粉コアが被覆層を備えていないと、成形体を構成する磁性粉末が導電性材料を含んでいることにより、圧粉コアの表面の絶縁性が低下しやすくなることがある。圧粉コアの表面の絶縁性が低いと、圧粉コアを備える電子・電気部品に短絡などの問題が生じやすくなることもある。本発明に係る圧粉コアは、上記のように積層構造を有する被覆層を備えるため、圧粉コアの表面近傍で破損が生じにくい。したがって、圧粉コアの被覆層が適切な絶縁性を有していれば、圧粉コアの表面の絶縁性を維持しやすい。
前記導電性材料は、非晶質磁性材料を含んでいてもよい。導電性材料が非晶質磁性材料を含んでいる場合には、低いコアロスなど優れた磁気特性を有する圧粉コアが得られやすい。しかしながら、非晶質磁性材料は一般的に硬質であるため変形しにくい。このため、非晶質磁性材料の磁性粉末を含む圧粉コアに外力が付与されると、圧粉コア内の非晶質磁性材料の磁性粉末に応力蓄積が生じやすい。本発明に係る圧粉コアが備える被覆層は、上記のように圧粉コアに付与された外力を磁性粉末に伝えにくいため、磁性粉末に応力蓄積が生じにくい。したがって、本発明に係る圧粉コアであれば、磁性粉末が非晶質磁性材料からなるものを含んでいても、磁性粉末に応力蓄積が生じにくく、非晶質磁性材料からなる磁性粉末を用いたことに基づく利益を安定的に享受することが可能である。
本発明は、他の一態様において、上記の本発明に係る圧粉コア、コイルおよび前記コイルのそれぞれの端部に接続された接続端子を備える電子・電気部品であって、前記圧粉コアの少なくとも一部は、前記接続端子を介して前記コイルに電流を流したときに前記電流により生じた誘導磁界内に位置するように配置されている電子・電気部品である。
本発明は、別の一態様において、上記の本発明に係る電子・電気部品が実装された電子・電気機器であって、前記電子・電気部品は前記接続端子にて基板に接続されている電子・電気機器である。
上記の発明に係る被覆層を備える圧粉コアは、被覆層が含浸樹脂層および外殻樹脂層を備えるため、機械特性および磁気特性の双方に優れる圧粉コアを得ることが可能である。また、本発明によれば、上記の圧粉コアを備える電子・電気部品、および当該電子・電気部品が実装された電子・電気機器も提供される。
本発明の一実施形態に係る圧粉コアの形状を概念的に示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る圧粉コアの部分断面図である。 本発明の一実施形態に係る圧粉コアを備える電子・電気部品の一種であるトロイダルコイルの形状を概念的に示す斜視図である。 本発明の別の一実施形態に係る圧粉コアを備える電子・電気部品の一種であるインダクタンス素子の全体構成を一部透視して示す斜視図である。 図4に示すインダクタンス素子を実装基板上に実装した状態を示す部分正面図である。 本発明の実施例1に基づく、圧環強度の測定結果を示すグラフである。 本発明の実施例1に基づく、初透磁率の測定結果を示すグラフである。 本発明の実施例1に基づく、初透磁率の変化率の算出結果を示すグラフである。 本発明の実施例1に基づく、コアロスの測定結果を示すグラフである。 本発明の実施例1に基づく、コアロスの変化率の算出結果を示すグラフである。 本発明の実施例2に基づく、絶縁抵抗の測定結果を示すグラフである。 本発明の実施例2に基づく、破壊強度の測定結果を示すグラフである。 本発明の実施例2に基づく、落下耐性の評価結果を示すグラフである。 造粒粉を製造する方法の一例において使用されるスプレードライヤー装置およびその動作を概念的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳しく説明する。
1.圧粉コア
図1は、本発明の一実施形態に係る圧粉コアの構造を概念的に示す斜視図である。図2は、図1に示される圧粉コアの外側面と上面との交線を含む部分を厚さ方向に切断した部分断面図である。
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は、図1に示されるように、その外観がリング状であって、図2に示されるように、磁性粉末を含む成形体11および成形体11の表面部上に設けられた被覆層12を備える。
成形体11は、磁性粉末を含む粉状体を加圧成形することにより形成されたものである。磁性粉末の種類は限定されない。磁性粉末は、絶縁性材料を基材とする粉末から構成されていてもよいし、導電性材料を基材とする粉末から構成されていてもよいし、絶縁性材料を基材とする粉末と導電性材料を基材とする粉末との混合体であってもよい。絶縁性材料としてフェライトが例示される。導電性材料として、Fe基非晶質合金、Co基非晶質合金、Fe−Ni系合金、Fe−Si系合金、純鉄などの強磁性金属系材料が例示される。
磁性粉末が導電性材料を基材とする粉末を含んでいる場合には、圧粉コア1の磁気特性(飽和磁束密度や直流重畳特性などが例示される。)を高めることが容易となることがある。導電性材料を基材とする磁性粉末は、その表面に絶縁処理が施されていてもよい。そのような絶縁処理として、酸化処理、リン酸処理、リン酸塩処理などが例示される。
導電性材料は、非晶質磁性材料を含んでいてもよい。導電性材料が非晶質磁性材料を含んでいる場合には、低いコアロスなど優れた磁気特性を有する圧粉コア1が得られやすい。非晶質磁性材料は、非晶質であること(一般的なX線回折測定により、材料種類を特定できる程度に明確なピークを有する回折スペクトルが得られないこと)、および強磁性体、特に軟磁性体であることを満たす限り、具体的な種類は限定されない。
非晶質磁性材料の具体例として、Fe−Si−B系合金、Fe−P−C系合金などのFe基非晶質合金およびCo−Fe−Si−B系合金などのCo基非晶質合金が挙げられる。導電性材料が含む非晶質磁性材料は、上記の材料からなる群から選ばれた1種または2種以上の材料であることが好ましく、これらの中でも、導電性材料は、コアロスが特に低くなるFe−P−C系合金を含有することが好ましく、Fe−P−C系合金からなることがより好ましい。
Fe−P−C系合金の具体例として、組成式が、Fe100原子%-a-b-c-x-y-z-tNiSnCrSiで示され、0原子%≦a≦10原子%、0原子%≦b≦3原子%、0原子%≦c≦6原子%、6.8原子%≦x≦10.8原子%、2.2原子%≦y≦9.8原子%、0原子%≦z≦4.2原子%、0原子%≦t≦7原子%であるFe基非晶質合金が挙げられる。上記の組成式において、Ni,Sn,Cr,BおよびSiは任意添加元素である。
Niの添加量aは、0原子%以上6原子%以下とすることが好ましく、0原子%以上4原子%以下とすることがより好ましい。Snの添加量bは、0原子%以上2原子%以下とすることが好ましく、1原子%以上2原子%以下の範囲で添加されていても良い。Crの添加量cは、0原子%以上2原子%以下とすることが好ましく、1原子%以上2原子%以下とすることがより好ましい。Pの添加量xは、8.8原子%以上とすることが好ましい場合もある。Cの添加量yは、5.8原子%以上8.8原子%以下とすることが好ましい場合もある。Bの添加量zは、0原子%以上3原子%以下とすることが好ましく、0原子%以上2原子%以下とすることがより好ましい。Siの添加量tは、0原子%以上6原子%以下とすることが好ましく、0原子%以上2原子%以下とすることがより好ましい。
成形体11は、有機系成分を含んでいてもよい。有機系成分は、磁性粉末を互いに結着させることができることが好ましい。かかる結着機能を有する有機系成分の具体的な組成は限定されない。有機系成分は樹脂材料を含んでいてもよく、樹脂材料として、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂などが例示される。有機系成分は上記のような樹脂材料が熱処理を受けて形成された物質を含んでいてもよい。かかる物質の組成は、熱処理を受ける樹脂材料の組成、熱処理条件などにより調整されうる。有機系成分は、成形体11に含まれる磁性粉末を互いに電気的に独立にすることができることが好ましい。有機系成分に係る樹脂材料は1種類から構成されていてもよいし、複数種類から構成されていてもよい。例えば、有機系成分に係る樹脂材料は、フェノール樹脂のような熱硬化性の樹脂と、アクリル樹脂のような熱可塑性樹脂との混合体であってもよい。
成形体11が有機系成分を含有する場合において、成形体11における有機系成分の含有量は限定されない。有機系成分が適切な結着機能を有するように上記の含有量を設定することが好ましい。有機系成分の含有量が過度に高い場合には、成形体11を備える圧粉コア1の磁気的特性が低下する傾向がみられる場合があることを考慮して、成形体11における有機系成分の含有量を設定することが好ましい。
成形体11は、磁性粉末および有機系成分以外の物質を含有してもよい。かかる物質として、ガラス、アルミナ等の絶縁性の無機系成分;磁性粉末および有機系成分との密着性を向上するためのカップリング剤(具体例としてシランカップリング剤が挙げられる。)などが挙げられる。これらの物質の成形体11における含有量は限定されない。
成形体11は少なくとも表面近傍の領域に空孔を有しており、この空孔の少なくとも一部を満たすように成形体11内に、含浸樹脂層13を形成するための組成物(含浸用組成物)を含浸させることを含む製造方法により、含浸樹脂層13が形成される。この空孔の形成過程は限定されない。成形後のスプリングバックによって形成されたものであってもよいし、磁性粉末を含む粉状体を加圧成形して得られた成形製造物に対してアニール処理が行われたことにより形成されたものであってもよい。成形体11の磁性粉末が導電性材料を含んでいる場合には、成形体11が空孔を有することにより、成形体11内の磁性粉末間の絶縁が良好になって圧粉コア1の磁気特性が向上しやすくなる。ただし、成形体11内の空孔の存在密度が過度に高いと、成形体11内の磁性粉末間の結着の程度が低下して圧粉コア1の機械的強度が低下するおそれが高まる。したがって、成形体11が空孔を有している場合には、成形体11の空隙率(成形体11において固体物質が存在しない部分として定義される空隙部の体積の、成形体11全体の体積に対する百分率)は、3%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。
成形体11の製造方法は加圧成形を含む成形工程を備える製造方法により製造される限り限定されない。一例において、成形工程では、磁性粉末およびバインダー成分を含む混合体を成形する。バインダー成分は限定されず、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂などの樹脂材料が例示される。混合体は、絶縁性の無機系成分、カップリング剤、潤滑剤(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等が例示される。)などをさらに含んでいてもよい。混合体の調製方法も任意である。ボールミルなどを用いて混合してもよいし、各成分を含む分散液(スラリー)を調整して、この分散液を乾燥・粉砕して、磁性粉末を含む造粒粉として混合体を得てもよい。成形条件も限定されない。0.1GPa〜5GPa程度の範囲で常温にて加圧することが例示される。
上記のスラリーから造粒粉を得る方法の一例として、スプレードライヤー装置を用いる方法が挙げられる。図14は、造粒粉を製造する方法の一例において使用されるスプレードライヤー装置およびその動作を概念的に示す図である。図14に示されるように、スプレードライヤー装置200内には回転子201が設けられ、装置上部からスラリーSを回転子201に向けて注入する。回転子201は所定の回転数により回転しており、スプレードライヤー装置200内部のチャンバーにてスラリーSを遠心力により小滴状として噴霧する。さらにスプレードライヤー装置200内部のチャンバーに熱風を導入し、これにより小滴状のスラリーSに含有される分散媒(水)を、小滴形状を維持したまま揮発させる。その結果、スラリーSから造粒粉Pが形成される。この造粒粉Pをスプレードライヤー装置200の下部から回収する。回転子201の回転数、スプレードライヤー装置200内に導入する熱風温度、チャンバー下部の温度など各パラメータは適宜設定すればよい。
成形工程において、成形金型のキャビティ内にコイルなどの導電性部材を配置して成形を行えば、成形製造物内に導電性部材を埋設させることができる。
成形工程により得られた成形製造物を、必要に応じてアニール処理するアニール工程を行ってもよい。アニール処理をすることにより、成形工程によって生じた磁性粉末内の歪が緩和されて、圧粉コア1の磁気特性を向上させることができる。アニール処理の条件は、磁性粉末内に生じた歪の程度や、バインダー成分の熱的特性を考慮して適宜設定される。一例を挙げれば、昇温速度20℃/分〜50℃/分程度で、室温から350℃〜500℃程度に加熱して、加熱温度にて0.5時間〜5時間程度保持することが挙げられる。
圧粉コア1は、成形体11の表面部上に被覆層12を備える。被覆層12は、含浸樹脂層13および含浸樹脂層13上に設けられた外殻樹脂層14を少なくとも備える積層構造を有する。
含浸樹脂層13は、成形体11の表面近傍に位置する空孔の少なくとも一部を満たすように、含浸用組成物を含浸させることを含む製造方法により形成される。したがって、圧粉コア1において、含浸樹脂層13は、成形体11と被覆層12とが重複する領域を含む。含浸樹脂層13に含まれる磁性粉末は含浸樹脂系材料により結着されているため、成形体11における含浸樹脂層13を構成する部分は、成形体11の他の部分よりも機械的強度が高くなる。このため、含浸樹脂層13に含まれる磁性粉末の集合体に割れやかけなどの破損が生じにくい。したがって、含浸樹脂層13が存在することにより、圧粉コア1の機械特性が向上する。
また、含浸樹脂層13内の磁性粉末や含浸樹脂層13近傍の磁性粉末に対して外力が付与された場合や、高温環境(具体例として250℃の環境が挙げられる。)下に長時間具体例として200時間が挙げられる。)保持されたことに基づく成形体11の変形や圧粉コア1の使用中に生じる磁歪などによって成形体11内の磁性粉末を変形させようとする力が生じた場合であっても、磁性粉末同士の間に位置する含浸樹脂材料がこれらの力によって優先的に変形して、圧粉コア1内の磁性粉末に応力が蓄積されることを抑制することができる。したがって、含浸樹脂層13が存在することにより、圧粉コア1の磁気特性の低下が抑制される。
含浸樹脂層13に含まれる含浸樹脂系材料は比較的軟質であることが好ましく、具体的には、後述する外殻樹脂層14を構成する樹脂系材料よりも軟質であることが好ましい。含浸樹脂系材料が軟質であることにより、含浸樹脂材料が外力などによって優先的に変形することが生じやすくなる。このため、圧粉コア1内の磁性粉末に応力が蓄積されることをより安定的に抑制することができる。
含浸樹脂層13に含まれる含浸樹脂系材料の具体的な組成は、含浸樹脂層13が適切に機能しうる限り限定されない。含浸樹脂系材料の具体例として、ポリエステル系樹脂およびポリアミドイミド系樹脂が例示され、含浸樹脂系材料はこれらの樹脂からなる群から選ばれる1種または2種以上を含んでいてもよい。
含浸樹脂層13の具体的な製造方法は、含浸用組成物の組成に応じて適宜設定される。含浸させたのち乾燥させるだけでよい場合もあれば、硬化のための加熱を行うことが必要とされる場合もある。
含浸用組成物の含浸方法は限定されない。通常、含浸用組成物と成形体11とを接触させることにより、含浸用組成物を成形体11に含浸させる。接触方法は限定されない。含浸用組成物中に成形体11を浸漬させてもよいし、含浸用組成物を成形体11に塗布してもよい。含浸用組成物中に成形体11を浸漬させる場合には、真空排気しながら浸漬させることにより、含浸用組成物を成形体11内に入り込みやすくすることができる。
外殻樹脂層14は、含浸樹脂層13の上に形成されたものであればよく、含浸樹脂層13に接するように形成されていてもよいし、含浸樹脂層13と外殻樹脂層14との間に他の表面処理が施されていてもよい。そのような表面処理として、プライマー処理や、コロナ処理、ブラスト処理などが例示される。
外殻樹脂層14は、含浸樹脂層13の上に位置して、圧粉コア1に衝突した部材が直接磁性粉末に接触することを抑制することができる。また、外殻樹脂層14は、成形体11の外側から加えられた力や内部に生じた力によって成形体11が変形したり破損したりすることを抑制することができる。こうした外殻樹脂層14の機能をより安定的に発揮させる観点から、外殻樹脂層14は成形体11を覆うように設けられていることが好ましい。
外殻樹脂層14を構成する樹脂系材料である外殻樹脂材料は比較的硬質であることが好ましく、具体的には、含浸樹脂層13に含まれる含浸樹脂系材料よりも硬質であることが好ましい。他の部材などの衝突に起因して圧粉コア1に外力が付与されても、外殻樹脂層14を構成する外殻樹脂系材料が硬質であれば、外殻樹脂層14の変形や破損がより生じにくくなるため、成形体11の変形や破損をより適切に保護することができる。それゆえ、外殻樹脂層14が破損して成形体11の破損を生じる可能性がより安定的に低減される。
外殻樹脂材料の具体的な組成は、外殻樹脂層14が適切に機能しうる限り限定されない。外殻樹脂材料の具体例として、イミド変性エポキシ系樹脂およびポリパラキシレン系樹脂が例示され、含浸樹脂系材料はこれらの樹脂からなる群から選ばれる1種または2種以上を含んでいてもよい。
外殻樹脂層14の具体的な製造方法は、外殻樹脂材料を形成するための樹脂組成物の組成に応じて適宜設定される。エポキシ系の樹脂については液状組成物を硬化させること、すなわちウェットプロセスにより形成することができ、ポリパラキシレン系樹脂は化学気相成長法、すなわちドライプロセスにより形成することができる。
含浸樹脂層13は、成形体11の空孔の少なくとも一部を満たすように樹脂組成物を含浸させることにより形成される。磁性粉末間に含浸樹脂系材料を存在させることにより、磁性粉末の成形体11からの脱落しにくさを向上させて、圧粉コア1の機械特性を向上させている。一方、外殻樹脂層14は、成形体11の最表面に位置する磁性粉末を覆うように形成することにより、磁性粉末の成形体11からの脱落しにくさを向上させて、圧粉コア1の機械特性を向上させている。被覆層12がこのような性質の異なる複数の層の積層構造を有していることにより、圧粉コア1の機械特性を高めることが実現されている。
含浸樹脂層13の含浸樹脂層が磁性粉末の周囲に存在することにより、磁性粉末に加えられた外力、成形体11の変形、磁性粉末の変形などに起因する磁性粉末内の応力蓄積が緩和されて、圧粉コア1の磁気特性の劣化が抑制される。一方、外殻樹脂層14は成形体11に加えられる外部からの衝撃を緩和するとともに成形体11の変形を抑制する。その結果、磁性粉末の応力蓄積の原因となる磁性粉末へ外力付与が抑制され、圧粉コア1の磁気特性の劣化が抑制される。被覆層12がこのような性質の異なる複数の層の積層構造を有していることにより、圧粉コア1の磁気特性の劣化を効率的に抑制することが実現されている。
被覆層12は絶縁性であることが好ましい。この場合には、成形体11に含有される磁性粉末が導電性材料から構成されていても、圧粉コア1の表面の絶縁性を確保することができる。被覆層12に求められる絶縁性の程度は用途によって適宜設定される。限定されない一例を挙げれば、400V程度の電圧印加で測定された接触抵抗として1010Ω以上である。
本発明の一実施形態に係る電子・電気部品は、上記の本発明の一実施形態に係る圧粉コア1、コイルおよびこのコイルのそれぞれの端部に接続された接続端子を備える。ここで、圧粉コア1の少なくとも一部は、接続端子を介してコイルに電流を流したときにこの電流により生じた誘導磁界内に位置するように配置されている。
このような電子・電気部品の一例として、図3に示されるトロイダルコイル10が挙げられる。トロイダルコイル10は、リング状の圧粉コア(トロイダルコア)1に、被覆導電線2を巻回することによって形成されたコイル2aを備える。巻回された被覆導電線2からなるコイル2aと被覆導電線2の端部2b,2cとの間に位置する導電線の部分において、コイル2aの端部2d,2eを定義することができる。このように、本実施形態に係る電子・電気部品は、コイルを構成する部材と接続端子を構成する部材とが同一の部材から構成されていてもよい。
本発明の一実施形態に係る電子・電気部品は、上記の本発明の一実施形態に係る圧粉コア1とは異なる形状を有する圧粉コアを備える。そのような電子・電気部品の具体例として、図4に示されるインダクタンス素子20が挙げられる。図4は、本発明の一実施形態に係るインダクタンス素子20の全体構成を一部透視して示す斜視図である。図4では、インダクタンス素子20の下面(実装面)が上向きの姿勢で示されている。図5は、図4に示すインダクタンス素子20を実装基板100上に実装した状態を示す部分正面図である。
図4に示すインダクタンス素子20は、圧粉コア3と、圧粉コア3の内部に埋め込まれたコイルとしての空芯コイル5と、溶接によって空芯コイル5に電気的に接続される接続端子としての一対の端子部4とを備えて構成される。
空芯コイル5は、絶縁被膜された導線を螺旋状に巻回して形成されたものである。空芯コイル5は、巻回部5aと巻回部5aから引き出された引出端部5b,5bとを有して構成される。空芯コイル5の巻き数は必要なインダクタンスに応じて適宜設定される。
図4に示すように、圧粉コア3において、実装基板に対する実装面3aに、端子部4の一部を収納するための収納凹部30が形成されている。収納凹部30は、実装面3aの両側に形成されており、圧粉コア3の側面3b,3cに向けて解放されて形成されている。圧粉コア3の側面3b,3cから突出する端子部4の一部が実装面3aに向けて折り曲げられて、収納凹部30の内部に収納される。
端子部4は、薄板状のCu基材で形成されている。端子部4は圧粉コア3の内部に埋設されて空芯コイル5の引出端部5b,5bに電気的に接続される接続端部40と、圧粉コア3の外面に露出し、前記圧粉コア3の側面3b,3cから実装面3aにかけて順に折り曲げ形成される第1曲折部42aおよび第2曲折部42bとを有して構成される。接続端部40は、空芯コイル5に溶接される溶接部である。第1曲折部42aと第2曲折部42bは、実装基板100に対して半田接合される半田接合部である。半田接合部は、端子部4のうちの圧粉コア3から露出している部分であって、少なくとも圧粉コア3の外側に向けられる表面を意味している。
端子部4の接続端部40と空芯コイル5の引出端部5bとは、抵抗溶接によって接合されている。
図5に示すように、インダクタンス素子20は、実装基板100上に実装される。
実装基板100の表面には外部回路と導通する導体パターンが形成され、この導体パターンの一部によって、インダクタンス素子20を実装するための一対のランド部110が形成されている。
図5に示すように、インダクタンス素子20においては、実装面3aが実装基板100側に向けられて、圧粉コア3から外部に露出している第1曲折部42aと第2曲折部42bが実装基板100のランド部110との間で半田層120にて接合される。
ハンダ付け工程は、ランド部110にペースト状の半田が印刷工程で塗布された後に、ランド部110に第2曲折部42bが対面するようにしてインダクタンス素子20が実装され、加熱工程で半田が溶融する。図4と図5に示すように、第2曲折部42bは実装基板100のランド部110に対向し、第1曲折部42aはインダクタンス素子20の側面3b、3cに露出しているため、フィレット状の半田層120は、ランド部110に固着するとともに、半田接合部である第2曲折部42bと第1曲折部42aの双方の表面に十分に広がって固着される。
本発明の一実施形態に係るインダクタンス素子20が備える圧粉コア3は、本発明の一実施形態に係る圧粉コアから構成され、その表面に積層構造を有する被覆層12を備える。圧粉コア3の被覆層12が適切に絶縁性を有しれば、圧粉コア3の成形体に含有される磁性粉末が導電性材料を基材とする粉末から構成される場合であっても、圧粉コア3の絶縁抵抗が高まりやすい。したがって、本発明の一実施形態に係るインダクタンス素子20は小型化に対応しやすい。
本発明の一実施形態に係るインダクタンス素子20の圧粉コア3は、被覆層12が積層構造を有しているため、機械特性に優れ、具体的には、落下耐性に優れる。したがって、本発明の一実施形態に係るインダクタンス素子20は品質安定性に優れる。
本発明の一実施形態に係る電子・電気部品は、本発明の一実施形態に係る圧粉コアを備えるため、電気・電子部品が高温環境(具体的には250℃の環境)に長時間(具体的には200時間)置かれた場合であっても、圧粉コアの磁気特性の変化に基づく電気・電子部品の特性の劣化が生じにくい。
本発明の一実施形態に係る電子・電気機器は、上記の本発明の一実施形態に係る圧粉コアを備える電子・電気部品が実装されたものである。そのような電子・電気機器として、電源スイッチング回路、電圧昇降回路、平滑回路等を備えた電源装置や小型携帯通信機器等が例示される。
こうした本発明の一実施形態に係る電気・電子機器は、上記の本発明の一実施形態に係る圧粉コアを備える電気・電子部品を備えるため、高温環境(具体的には250℃の環境)に長時間(具体的には200時間)置かれた場合であっても、圧粉コアの磁気特性の低下や破損に起因する動作不良を生じにくい。したがって、本発明の一実施形態に係る電気・電子機器は、信頼性に優れる。また、小型化にも対応しやすい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、
本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示され
た各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
(実施例1)
(1)Fe基非晶質合金粉末の造粒粉の作製
Fe71.4原子%Ni6原子%Cr2原子%10.8原子%1.8原子%2原子%なる組成になるように原料を秤量して、水アトマイズ法を用いて粒度分布が異なる5種類の非晶質磁性材料の粉末(アモルファス粉末)を作製した。得られた非晶質磁性材料の粉末の粒度分布をマイクロトラック粒度分布測定装置(日機装社製「MT3300EX」)を用いて体積分布で測定したところ、体積基準の累積粒度分布における50%累積径(メジアン径)D50は、5μmであった。
上記の非晶質磁性材料の粉末98.4質量部と、アクリル樹脂およびシランカップリング剤からなる絶縁性結着材1.4質量部とを、溶媒としての水に混合してスラリーを得た。得られたスラリーをスプレードライヤー法にて2次造粒を行い、メジアン径D50が80μmの造粒粉を得た。
(2)圧縮成形
得られた粉粒体を金型に充填し、面圧1.96GPaで加圧成形して、外径20mm×内径12.7mm×厚さ7mmのリング形状を有する成形体を得た。
(3)アニール処理
得られた成形体を、窒素気流雰囲気の炉内に載置し、炉内温度を、室温(23℃)から昇温速度10℃/分で400℃〜500℃まで加熱し、この温度にて1時間保持し、その後、炉内で室温まで冷却するアニール処理を行った。一部の実施例については、このアニール処理後の成形体を試験対象である圧粉コアとした(実施例1−1)。
(4)含浸樹脂層
ポリアミドイミド樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂とを溶剤に溶解させた液状組成物Iを用意した。ポリアミドイミド樹脂におけるカルボン酸基の数と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂におけるエポキシ基との数とが等しくなるように、ポリアミドイミド樹脂の含有量およびビスフェノールA型エポキシ樹脂の含有量を設定した。
ポリアミドイミド樹脂とジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂とを溶剤に溶解させた液状組成物IIを用意した。ポリアミドイミド樹脂におけるカルボン酸基の数と、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂におけるエポキシ基との数とが等しくなるように、ポリアミドイミド樹脂の含有量およびジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂の含有量を設定した。
得られた液状組成物Iまたは液状組成物II中に、上記のアニール処理後の成形体を15分間浸漬した。その後、成形体を液状組成物中から取り出し、メチルエチルケトンにて洗浄後、加熱乾燥(硬化)(200℃×60分間)させて、液状組成物Iまたは液状組成物IIから形成された含浸樹脂層を成形体の表面部に備える部材(含浸部材)を得た。一部の実施例については、この含浸部材を試験対象である圧粉コアとした(実施例1−2および1−3)。
(6)外殻樹脂層
イミド変性エポキシ樹脂I(ガラス転移温度Tg:185℃)を溶剤に溶解させた液状組成物IIIおよびイミド変性エポキシ樹脂II(ガラス転移温度Tg:260℃)を溶剤に溶解させた液状組成物IVを用意した。液状組成物IIIまたは液状組成物IVを含浸部材表面にスプレー法により塗布した。その後、加熱乾燥(硬化)(120℃×180分間)させて、成形体上に液状組成物IIIまたは液状組成物IVから形成された外殻樹脂層を備える部材を、試験対象である圧粉コアとして得た(実施例1−5,1−6,1−8,および1−9)。一部の実施例については、アニール処理後の成形体に直接外殻樹脂層を形成して、試験対象である圧粉コアとした(実施例1−4および1−7)。
各圧粉コアの被覆層の構成については、表1に示すとおりであった。表1中、「EP1」は液状組成物Iから形成された含浸樹脂層を意味し、「EP2」は液状組成物IIから形成された含浸樹脂層を意味する。また、「IMEP1」は液状組成物IIIから形成された外殻樹脂層を意味し、「IMEP2」は液状組成物IVから形成された外殻樹脂層を意味する。
(試験例1)圧環強度の測定
実施例1において作製した圧粉コアを、JIS Z2507:2000に準拠した試験方法により測定して、圧環強度(単位:MPa)を求めた。求めた圧環強度を表1に示した。
(試験例2)透磁率の測定
実施例1により作製した圧粉コアに被覆銅線を34回巻いて得られたトロイダルコイルについて、インピーダンスアナライザー(HP社製「42841A」)を用いて、100kHzの条件で、初透磁率μ’を測定した。結果を表1に示す。上記のトロイダルコイルについて、250℃の環境に200時間放置する耐熱試験を行い、その後の初透磁率μ’を耐熱試験前の測定と同様にして測定した。測定結果およびを初透磁率μ’の変化率{(試験後の値−試験前の値)/試験前の値}を表1に示した。
(試験例3)コアロスPcvの測定
実施例1により作製した圧粉コアに被覆銅線をそれぞれ1次側40回、2次側10回巻いて得られたトロイダルコイルについて、BHアナライザー(岩崎通信機社製「SY−8218」)を用いて、実効最大磁束密度Bmを100mTとする条件で、測定周波数100kHzでコアロスPcv(単位:kW/m)を測定した。その結果を表1に示す。上記のトロイダルコイルについて、250℃の環境に200時間放置する耐熱試験を行い、その後のコアロスPcvを耐熱試験前の測定と同様にして測定した。測定結果およびをコアロスPcvの変化率{(試験後の値−試験前の値)/試験前の値}を表1に示した。
図6は、実施例1に係る圧粉コアの圧環強度の測定結果を示すグラフである。図6に示されるように、被覆層が無い圧粉コアや、外殻樹脂層のみを備える圧粉コアは圧環強度が10MPa程度もしくはそれ以下低い圧環強度であることが分かった。これに対し、含浸樹脂層のみ備えた圧粉コアは、これらよりも圧環強度は高くなるが、含浸樹脂層と外殻樹脂層とを有する被覆層を備える圧粉コアは、圧環強度がさらに高くなる結果が得られた。
図7は、実施例1に係る圧粉コアの初透磁率μ’の測定結果を示すグラフである。図7に示されるように、初透磁率μ’は圧粉コアが含浸樹脂層を備えることにより高くなる結果が得られるが、含浸樹脂層と外殻樹脂層との積層構造を有する被覆層を有することにより初透磁率μ’はさらに高くなる傾向があることが確認された。また、図8に示すように、初透磁率μ’の変化率の絶対値は圧粉コアが含新樹脂層や外殻樹脂層を備えることにより小さくなる結果が得られるが、含浸樹脂層と外殻樹脂層との積層構造を有する被覆層を有することにより初透磁率μ’の変化率の絶対値はさらに小さくなる傾向があることが確認された。
図9は、実施例1に係る圧粉コアのコアロスPcvの測定結果を示すグラフである。図9に示されるように、コアロスPcvは圧粉コアが含浸樹脂層と外殻樹脂層を有する被覆層を備えることによりコアロスPcvは顕著に低くなる傾向があることが確認された。また、図10に示すように、コアロスPcvの変化率は圧粉コアが含浸樹脂層と外殻樹脂層とを有する被覆層を備えることにより小さくなる結果が得られことが確認された。特に実施例1−6では、コアロスPcvの変化率が顕著に低くなっていることが分かった。
(実施例2)
(1)Fe基非晶質合金粉末の造粒粉の作製
Fe71.4原子%Ni6原子%Cr2原子%10.8原子%1.8原子%2原子%なる組成になるように原料を秤量して、水アトマイズ法を用いて粒度分布が異なる5種類の非晶質磁性材料の粉末(アモルファス粉末)を作製した。得られた非晶質磁性材料の粉末の粒度分布をマイクロトラック粒度分布測定装置(日機装社製「MT3300EX」)を用いて体積分布で測定したところ、体積基準の累積粒度分布における50%累積径(メジアン径)D50は、5μmであった。
上記の非晶質磁性材料の粉末98.0質量部と、アクリル樹脂およびフェノール樹脂からなる絶縁性結着材2.0質量部とを、溶媒としての水に混合してスラリーを得た。得られたスラリーをスプレードライヤー法により、2次造粒し、メジアン径D50が80μmの造粒粉を得た。
(2)磁性粉末を含む粉粒体の作製
メジアン径D50が4.6μmのカルボニル鉄粉(絶縁処理済)を用意し、上記の造粒粉と混合して、磁性粉末を含む粉粒体を作製した。粉粒体に含有される磁性粉末は、90質量%が上記のアモルファス粉末であり、10質量%が上記のカルボニル鉄粉であった。
(3)圧縮成形
予め巻線形成したコイルを準備して金型にセットし、上記のようにして得られた粉粒体を金型に充填し、面圧1.96GPaで加圧成形して、2.5mm×2.0mm×1.0mmの立方体形状を有する成形体を得た。
(4)アニール処理
得られた成形体を、窒素気流雰囲気の炉内に載置し、炉内温度を、室温(23℃)から昇温速度10℃/分で350℃〜400℃まで加熱し、この温度にて1時間保持し、その後、炉内で室温まで冷却するアニール処理を行った。
(5)含浸樹脂層
耐熱性ポリエステルを含有する液状組成物中に、上記のアニール処理後の成形体を浸漬させ、浸漬した状態で4.5分間保持した。その後、成形体を液状組成物中から取り出し、エタノールにて洗浄後、加熱乾燥(155℃×60分間)させて、上記の液状組成物から形成された含浸樹脂層を成形体の表面部に備える部材(含浸部材)を得た。一部の実施例については、この含浸部材を試験対象である圧粉コアとした(実施例2−3)。
(6)外殻樹脂層 その1
含浸部材上に化学気相成長法によりポリパラキシレン系樹脂からなる層を形成し、成形体上に外殻樹脂層を備える部材を、試験対象である圧粉コアとして得た(実施例2−4)。一部の実施例については、アニール処理後の成形体に直接外殻樹脂層を形成して、試験対象である圧粉コアとした(実施例2−1)。
(7)外殻樹脂層 その2
実施例1においても使用した液状組成物IVを、上記のアニール処理後の成形体または含浸部材表面にスプレー法により塗布した。その後、アニール処理後の成形体または含浸部材を加熱乾燥(硬化)(120℃×180分間)させて、成形体上に液状組成物IVから形成された外殻樹脂層を備える部材を、試験対象である圧粉コアとして得た(実施例2−5)。一部の実施例については、アニール処理後の成形体に直接外殻樹脂層を形成して、試験対象である圧粉コアとした(実施例2−2)。
各圧粉コアの被覆層の構成については、表2に示すとおりであった。表1中、「PPX」はポリパラキシレン系樹脂からなる外殻樹脂層を意味し、「IMEP2」は液状組成物IVから形成された外殻樹脂層を意味する。
(試験例4)絶縁抵抗の測定
実施例2において作製した圧粉コアについて、高抵抗計を用いて、印加電圧を20Vとして、端子と天面間との間の絶縁抵抗(単位:Ω)を測定した。測定結果を表2に示した。絶縁抵抗の測定は、アジレント社製の高抵抗計43398を用いて、コア表面に1mm間隔でプローブを立てて20Vの電圧を印加させるとともに、プローブ間の抵抗を評価した。
(試験例5)破壊強度の測定
実施例2において作製した圧粉コアについて、1.0mmの寸法を有する辺が高さ方向(Z方向)となるように測定装置にセットし、Z方向から圧縮する圧力を加えた。このときに得られた応力−歪曲線から、サンプル(圧粉コア)が破壊される圧力(破壊強度、単位:MPa)を測定した。なお、測定装置は、INSTRON社製のデュアルコラム万能試験機3365を用いた。破壊強度の測定結果を表2に示した。
(試験例6)落下耐性の評価
実施例2において作製した圧粉コアについて、次に説明する方法により落下耐性(単位:回)を評価した。評価結果を表2に示す。各実施例あたり9個の圧粉コアを用意し、電子基板上にリフローはんだにて接着させた。これらの基板を6面の方向にて高さ2mから落下させ、6面全て落下させても目視観察において圧粉コアに割れが認められない場合を1回と計測した。各圧粉コアが何回の落下で破壊されたかを各実施例の9個の圧粉コアで平均した値(単位:回)を表2に示した。この数値が大きいほど割れやかけが生じにくく、落下耐性に優れる圧粉コアであるといえる。
図11は、実施例2に係る圧粉コアの絶縁抵抗の測定結果を示すグラフである。図11に示されるように、絶縁抵抗は圧粉コアが外殻樹脂層を有する被覆層を備えることにより高くなる結果が得られた。一方、外殻樹脂層を形成せず、含浸樹脂層のみを備える圧粉コア(実施例2−3)は、そのほかの圧粉コアに比較して絶縁抵抗が著しく低いことが分かった。
図12は、実施例2に係る圧粉コアの絶縁抵抗の測定結果を示すグラフである。図12に示されるように、破壊強度は圧粉コアが含浸樹脂層を備えることにより高くなる結果が得られ、含浸樹脂層および外殻樹脂層を有する被覆層を備えることにより破壊強度はさらに高くなる傾向があることが確認された。一方で、外殻樹脂層のみを有する圧粉コア(実施例2−1、実施例2−2)は、そのほかの圧粉コアと比較して破壊強度が低いことが確認された。
図13は、実施例2に係る圧粉コアの落下耐性の評価結果を示すグラフである。図13に示されるように、落下耐性は含浸樹脂層が無い圧粉コア(実施例2−1、実施例2−2)は0回であるのに対し、圧粉コアが含浸樹脂層を備えることにより高くなる結果が得られ、外殻樹脂層および含浸樹脂層を備える圧粉コア(実施例2−4、実施例2−5)でも含浸樹脂層のみの圧粉コア(実施例2−3)と遜色の無いレベルの落下耐性を有していることが分かった。
以上まとめると、含浸樹脂層および外殻樹脂層を有する被覆層を備えることで、圧環強度、破壊強度や落下耐性といった機械的強度が強く、コアロス、初透磁率といった磁気的特性に優れ、高い耐熱性と高い絶縁抵抗を兼ね備えた圧粉コアを得ることが可能となることが分かった。
本発明の圧粉コアを備える電子・電気部品は、携帯電話、スマートフォン、ノートパソコンなどの電子・電気機器に実装される部品として好適であり、特に、これらの電子・電気機器の電源供給回路に使用されるインダクタンス素子として好適である。
1…圧粉コア(トロイダルコア)
11…成形体
12…被覆層
13…含浸樹脂層
14…外殻樹脂層
10…トロイダルコイル
2…被覆導電線
2a…コイル
2b,2c…被覆導電線2の端部
2d,2e…コイル2aの端部
20…インダクタンス素子
3…圧粉コア
3a…圧粉コア3の実装面
3b,3c…圧粉コア3の側面
4…端子部
5…空芯コイル
5a…空芯コイル5の巻回部
5b…空芯コイル5の引出端部
30…収納凹部
40…接続端部
42a…第1曲折部
42b…第2曲折部
100…実装基板
110…ランド部
120…半田層
200…スプレードライヤー装置
201…回転子
S…スラリー
P…造粒粉

Claims (8)

  1. 磁性粉末を含む成形体および前記成形体の表面部上に設けられた被覆層を備える圧粉コアであって、
    前記被覆層は、含浸樹脂層および前記含浸樹脂層上に設けられた外殻樹脂層を備えることを特徴とする圧粉コア。
  2. 前記含浸樹脂層に含まれる含浸樹脂系材料は、前記外殻樹脂層を構成する外殻樹脂系材料よりも軟質である、請求項1に記載の圧粉コア。
  3. 前記含浸樹脂系材料は、ポリエステル系樹脂およびポリアミドイミド系樹脂からなる群から選ばれる1種または2種以上を含む、請求項2に記載の圧粉コア。
  4. 前記外殻樹脂系材料は、イミド変性エポキシ系樹脂およびポリパラキシレン系樹脂からなる群から選ばれる1種または2種以上を含む、請求項2または3に記載の圧粉コア。
  5. 前記磁性粉末は導電性材料を基材とする粉末を含み、前記被覆層は絶縁性である、請求項1から4のいずれか1項に記載の圧粉コア。
  6. 前記導電性材料は、非晶質磁性材料を含む、請求項5に記載の圧粉コア。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載される圧粉コア、コイルおよび前記コイルのそれぞれの端部に接続された接続端子を備える電子・電気部品であって、前記圧粉コアの少なくとも一部は、前記接続端子を介して前記コイルに電流を流したときに前記電流により生じた誘導磁界内に位置するように配置されている電子・電気部品。
  8. 請求項7に記載される電子・電気部品が実装された電子・電気機器であって、前記電子・電気部品は前記接続端子にて基板に接続されている電子・電気機器。
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