JP6494839B2 - インダクタ素子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
1)第2磁性体は、金属磁性粉を加圧成形し得られることから、表面が比較的平滑となり、第一磁性体との密着性に劣る。
2)第2磁性体は、透磁率の異なる異材質であることから第1磁性体との膨張係数が異なる。
また、下記に示す特許文献2では、加圧成形する工程において、異なる金型を用いて成形工程が二段階となっており、上記の例と同様に、第1成形工程と第2成形工程でそれぞれ得られる面の境界において、磁性材料の密着不足が発生し、境界面における剥離やクラックが発生するおそれがある。
コイル状に導体が巻回してある巻線部と、前記巻線部から外側に飛び出している少なくとも一対のリード部と、を有するインサート部材を準備する工程と、
磁性粉体およびバインダを含む顆粒を準備する工程と、
金型のキャビティ内部に、前記巻線部が位置し、前記リード部が前記キャビティの外部に位置するように、前記インサート部材を配置する工程と、
前記インサート部材が配置してあるキャビティ内部を前記顆粒で満たす工程と、
前記巻線部の内周部に存在する磁性粉体の密度が、前記巻線部の外周部に位置する磁性粉体の密度よりも高くなるように、前記キャビティ内部に圧力を加えて圧縮成形する工程と、を有する。
前記キャビティの内部に位置する顆粒を前記巻線部の巻軸方向の両側から全体的に圧縮する主パンチと
前記巻線部の内径よりも小径で、前記主パンチに対して相対移動可能な副パンチと、を有し、
前記副パンチを、前記主パンチに対して、前記キャビティの内部に向かう方向に移動させることで、前記巻線部の内周部に位置する顆粒を選択的に圧縮する。
上記のいずれかに記載の製造方法により製造され、
前記巻線部の内周部に存在する磁性粉体の密度が、前記巻線部の外周部に位置する磁性粉体の密度よりも高いことを特徴とする。
コイル状に導体が巻回してある巻線部と、
前記巻線部の内周部と外周部と巻回軸両側端部とを一体化して覆い、磁性粉体およびバインダを含む顆粒を圧縮成形してあるコア部と、
前記巻線部から前記コア部の外部に引き出され、前記導体に接続してあるリード部と、を有するインダクタ素子であって、
前記コア部における前記巻線部の内周部と外周部とで前記磁性粉体の密度が異なり、
前記巻線部の内周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の密度が、前記巻線部の外周部に位置する前記コア部における前記磁性粉体の密度よりも高いことを特徴とする。
第1実施形態
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態におけるインダクタ素子2は、圧縮成形体としてのコア部4と、コア部4の内部でコイル状に導体6aが巻回してある巻線部6とを有する。導体6aは、たとえば、導線と、必要に応じて導線の外周を被覆してある絶縁被覆層とで構成してある。
図4Aは、図3に示すフローチャートにおいて、ステップS1の状態における金型10の概略断面図である。図4Aに示すように、本実施形態の金型10は、下側主パンチ12と上側下パンチ14とを有する。これらの主パンチ12および14は、下外枠15および上外枠16に対してZ軸方向の上下に相対移動自在に配置してある。しかも、図4Aに示すように、下主パンチ12の上側外周に下外枠15が組み合わされ、下外枠15の上に上外枠16が配置されることで、下主パンチ12の上で外枠15および16の内側には、キャビティ20が形成される。
上述した実施形態では、図3に示すステップS2で行う第一充填における顆粒と、ステップS3で行う第二充填における顆粒とが同じものであったが、本実施形態では、異なる顆粒を用いる。それ以外は、本実施形態は、前述した第1実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。以下、異なる部分について詳細に説明し、共通する部分についてはその説明を一部省略する。
たとえば、上述した実施形態では、金型の主パンチ12および14をZ軸方向に沿って鉛直方向の上下に配置したが、Z軸方向に沿って水平方向、あるいは鉛直と水平との間の角度方向に配置しても良い。
まず、図4Aに示す金型10のキャビティ20内に充填すべき顆粒を準備した。磁性粉としてFe−Si−Cr合金(平均粒径0.5〜10μm)100gに、水に溶解したシランカップリング剤を加え、110℃で30分加熱し、磁性粉表面に絶縁被膜を形成した。上記磁性粉にアセトンに希釈したエポキシ樹脂を磁性粉重量に対して3重量%加え攪拌した後、250ミクロンの目開きのメッシュをパスさせ、室温で24時間乾燥させ、磁性粉顆粒を得た。
実施例1では、巻線部を金型のキャビティ内に配置する前にキャビティ内に充填する顆粒と、その後に充填される顆粒として、同じものを用いたが、実施例2では異なるものを用い、以下に示す以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製し、同様な測定を行った。結果を表1に示す。
比較例1では、下副パンチ18を有さない下主パンチ12、すなわち上主パンチ14と同様な下主パンチを用いた以外は、実施例1と同様にして、サンプルを作製し、同様な測定を行った。結果を表1に示す。
比較例2では、以下に示すようにして加圧成形した以外は、実施例1と同様にして、サンプルを作製し、同様な測定を行った。結果を表1に示す。すなわち、比較例2では、まず、図7Aに示すように、外枠15,16の内側に、キャビティ20側に中央凹部12bおよび14bをそれぞれ有する下主パンチ12aおよび上主パンチ14aを、プレス方向に移動自在に配置した。
表1に示すように、実施例1および2では、比較例1および2と異なり、巻線部の外周部の密度に比較して巻線部の内周部の密度が向上することが確認できた。さらに、実施例1および2では、比較例1および2に比較して、クラックなどの発生が少なく、しかも初透磁率が高く、ショート不良も発生しにくいことが確認できた。
金型下部中央の下副パンチ18を下主パンチ12に対して下げる寸法を調整し、図8の横軸に示すように、内外密度差Ddを変化させた以外は、実施例1と同様にして、インダクタ素子のサンプルを作製した。そして、そのサンプルの直流重畳特性を調べた結果を図8に示す。図8に示すように、インダクタ素子の直流重畳特性を向上させる観点からは、内外密度差Ddは、0.25g/cm3 以上、好ましくは0.26g/cm3 以上であることが確認された。
4,4’… コア部
4a… 内周部
4b… 外周部
6… 巻線部
6a… 導体
6b… リード部
8… 端子電極
10… 金型
12… 下主パンチ
14… 上主パンチ
15,16… 外枠
18… 下副パンチ
20… キャビティ
Claims (6)
- コイル状に導体が巻回してある巻線部と、前記巻線部から外側に飛び出している少なくとも一対のリード部と、を有するインサート部材を準備する工程と、
第一磁性粉体および第一バインダを含む第一顆粒ならびに第二磁性粉体および第二バインダを含む第二顆粒を準備する工程と、
金型のキャビティ内部に、前記巻線部が位置し、前記リード部が前記キャビティの外部に位置するように、前記インサート部材を配置する工程と、
前記第一顆粒を、前記キャビティ内に充填した後、前記キャビティの内部に、前記インサート部材を配置し、その後に、前記第二顆粒で満たす工程と、
前記巻線部の内周部の密度が、前記巻線部の外周部の密度よりも高くなるように、前記キャビティ内部に圧力を加えて圧縮成形する工程と、を有し、
前記第一顆粒と、前記第二顆粒とは、異なる特性であるインダクタ素子の製造方法。 - 前記第二顆粒に比較して、前記第一顆粒の弾性が高い請求項1に記載のインダクタ素子の製造方法。
- 前記第二磁性粉体に比較して、前記第一磁性粉体の平均粒径が小さい請求項1または2に記載のインダクタ素子の製造方法。
- 前記第二顆粒に比較して、前記第一顆粒の硬度が高い請求項1〜3のいずれかに記載のインダクタ素子の製造方法。
- 前記顆粒で満たされたキャビティ内部で、前記巻線部の内周部に位置する顆粒を選択的に圧縮する請求項1〜4のいずれかに記載のインダクタ素子の製造方法。
- 前記金型が、
前記キャビティの内部に位置する顆粒を前記巻線部の巻軸方向の両側から全体的に圧縮する主パンチと
前記巻線部の内径よりも小径で、前記主パンチに対して相対移動可能な副パンチと、を有し、
前記副パンチを、前記主パンチに対して、前記キャビティの内部に向かう方向に移動させることで、
前記巻線部の内周部の密度が、前記巻線部の外周部の密度よりも0.26g/cm3以上高くなるように、
前記巻線部の内周部に位置する顆粒を選択的に圧縮することを特徴とする請求項5に記載のインダクタ素子の製造方法。
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