JP4038868B2 - パラアラミド系多孔質フィルムおよびそれを用いた電池用セパレーターとリチウム二次電池 - Google Patents

パラアラミド系多孔質フィルムおよびそれを用いた電池用セパレーターとリチウム二次電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パラ配向芳香族ポリアミド(以下、パラアラミドということがある。)系多孔質フィルムと、該パラアラミド系多孔質フィルムを用いた電池用セパレーターおよびリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
非水系の電解液を用いるリチウム一次電池またはリチウム二次電池は、その高電圧、高エネルギー密度が得られるといった特性から大いに期待されているが、同時に内在する問題点、例えば電池内外での短絡により電池温度が上昇するため、種々の安全策を講じる必要がある。これらの電池は、正・負極間に電気絶縁性の多孔質フィルムからなるセパレーターを介在させ、フィルムの空隙内にリチウム塩を溶解した電解液を含浸した構造が主であり、このような問題点を解決するために、セパレーターに種々の工夫を加える試みがなされている。
【0003】
特に、二次電池においてセパレーターが寄与できる安全対策としては、シャットダウンとショート特性が注目されている。ここに、過充電、外部または内部短絡などのトラブルにより電池温度が上がり、セパレーターの一部が溶融して空隙が閉塞され、電流が遮断されることをシャットダウン(ヒューズともいう)といい、そのときの温度をシャットダウン温度という。さらに温度が上がり、セパレーターが溶融して大きく穴があき、再び短絡することをショートといい、そのときの温度をショ−ト温度という。シャットダウン温度を低くし、ショ−ト温度を高くすることが電池用セパレーターに求められている。
【0004】
このような電池用セパレーター素材として、耐熱性、耐薬品性等に優れた全芳香族ポリアミド重合体を使用することが検討されている。例えば、特公昭59−36939号公報、特公昭59−14494号公報には、芳香族ポリアミドの多孔質フィルムの製造方法が記載されており、電池用セパレーターとして使用できることが示唆されている。また、特開平5−335005号公報には、du Pont社製のノーメックス(登録商標)紙(メタアラミド紙)をリチウム二次電池のセパレーターとして使用することが記載されている。同じく、特開平7−78608号公報と特開平7−37571号公報にも、メタアラミドからなる不織布または紙状シートを電池用セパレーターに使用することが提案されている。
【0005】
しかし、上記アラミドフィルムや不織布または紙状シートのみではシャットダウン機能を持つことができず、また特公昭59−36939号公報等に記載の方法では工業的にパラアラミド多孔質フィルムを得ることができず、特開平7−78608号公報等に開示されているメタアラミドからなる不織布または紙状シートでは、実質的に50μm以下の薄い厚みで、かつ十分な強度を有するものを工業的に製造することは困難であり、電気的特性に優れたセパレーターを得ることができていない。さらに、現状のアラミドフィルムや不織布または紙状シートは価格が高く、セパレーターとして大量に使用されていない。
そこで、従来、リチウム二次電池のセパレーターとしては、厚みの薄い多孔質フィルムが使用されており、例えば、ヘキスト社製のCelgard(登録商標)がリチウム二次電池のセパレーターとして好適に用いられている。しかし、ポリエチレン製やポリプロピレン製のCelgard(登録商標)は、耐熱性に乏しく、耐熱性が良好で機械的特性の優れた多孔質フィルムが望まれていた。
【0006】
一方、電池内外で短絡した場合に、電池の安全性を確保する点では、特開平3−291848号公報、特公平4−1692号公報には、熱可塑性樹脂の多孔フィルムに、加熱溶融可能な閉塞材を付設し、この閉塞材が加熱溶融されることにより微多孔膜表面を覆うことにより、電流を遮断するシャットダウン機能を電池用セパレーターに持たせることが提案されている。また、特開昭60−52号公報、特開昭60−136161号公報には、ポリプロピレン不織布にポリエチレン系樹脂粉末を付着させ、該粉末を加熱溶融させて不織布の穴を塞いで、電池用セパレーターにシャットダウン機能を持たせることが提案されている。これらはいずれも熱可塑性樹脂を用いており、ショート温度が低く安全性の面で用途が限定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高耐熱というパラアラミドの特長を生かしつつ、安価で、ハンドリング性が良好で、引き裂き強度が大きいパラアラミド系多孔質フィルムを提供することにある。また、本発明の他の目的は、過熱時にシャットダウンする安全性を備え、さらに加熱されても溶融しない、ショート温度の高い、さらに安全性に優れた電池用セパレーターを提供することにある。さらに本発明の目的は、該セパレーターを使用することにより、ショート温度の高いさらに安全性に優れたリチウム二次電池を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)繊維および/またはパルプからなる基材と、該基材を被覆するおよび/または該基材の空隙を充填するパラアラミドポリマーとを含み、かつ該基材およびパラアラミドポリマーが共に多孔質であるパラアラミド系多孔質フィルムに係るものである。
また、本発明は、(2)前記(1)記載のパラアラミド系多孔質フィルムにおいて、基材とパラアラミドポリマーとの合計量に対して、260℃以下で溶融する熱可塑性ポリマーを10重量%以上含み、該熱可塑性ポリマーが、温度上昇時に溶融し、基材および/またはパラアラミドポリマーの空隙を閉塞するパラアラミド系多孔質フィルムに係るものである。
また、本発明は、(3)前記(1)または(2)記載のパラアラミド系多孔質フィルムを使用する電池用セパレーターに係るものである。
また、本発明は、(4)前記(3)記載の電池用セパレーターを使用するリチウム二次電池に係るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明のパラアラミド系多孔質フィルムは、(1)繊維および/またはパルプからなる基材と、該基材を被覆するおよび/または該基材の空隙を充填するパラアラミドポリマーとを含み、かつ該基材およびパラアラミドポリマーが共に多孔質であることを特徴とする。
また、本発明のパラアラミド系多孔質フィルムは、(2)前記(1)記載のパラアラミド系多孔質フィルムにおいて、基材とパラアラミドポリマーとの合計量に対して、260℃以下で溶融する熱可塑性ポリマーを10重量%以上含み、該熱可塑性ポリマーが、温度上昇時に溶融し、基材および/またはパラアラミドポリマーの空隙を閉塞することを特徴とする。本発明のパラアラミド系多孔質フィルムは、電池用セパレーターとして好適に用いられる。
【0010】
本発明における基材とは、繊維および/またはパルプからなり、多孔質であり、具体的には織物、不織布または紙などが挙げられる。これらの中で、価格、薄さの面から、紙の使用が好ましい。
該基材の材質としては、電気絶縁性であれば有機物でも無機物でもよく、合成物でも天然物でもよく、有機繊維および/または無機繊維および/または有機繊維のパルプおよび/または無機繊維のパルプが挙げられる。具体的には、有機繊維として、熱可塑性ポリマーからなる繊維やマニラ麻などの天然繊維が挙げられる。該熱可塑性ポリマーからなる繊維として、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、ポリオレフィン等の繊維が挙げられる。無機繊維としては、ガラス繊維等が挙げられる。
本発明における基材を電池用セパレーターに用いる場合に、本発明における基材の単位面積当たりの重量は、40g/m2以下が好ましく、さらに好ましくは15g/m2以下である。また、該基材の空隙率は、40%以上が好ましく、さらに好ましくは50%以上である。また、該基材の厚みは、好ましくは70μm以下であり、さらに好ましくは25μm以下である。
【0011】
本発明のパラアラミド系多孔質フィルムを用いた電池用セパレーターの空隙の大きさ、または該空隙が球形に近似できるときはその球の直径(以下、孔径ということがある)は、0.01μm〜1μm程度の範囲が好ましく、平均の空隙の大きさまたは平均の孔径は、0.01〜0.1μm程度が好ましい。該空隙の平均の大きさまたは孔径が0.01μm未満の場合には、本発明の効果が不充分であり、1μmを越える場合には、正極や負極の主成分である炭素粉やその小片が脱落したときに、短絡しやすいなどの問題が生じる可能性がある。
電池用セパレーター、特にリチウム二次電池用セパレーターでは、空隙率が高く、孔径が小さいことが好ましいので、本発明のパラアラミド系多孔質フィルムは、電池用セパレーター、特にリチウム二次電池用セパレーターとして好適に用いられる。
【0012】
本発明のパラアラミド系多孔質フィルムの厚みは、5〜100μmが好ましい。該厚みが5μm未満ではフィルムとして強度が不足し取り扱いが難しい。フィルムとしては、厚いほど取り扱いが容易であるが、ニッケル・カドニウム電池ではあまり制約はないが、リチウム二次電池では内部抵抗をできるだけ小さくするために、短絡しない範囲で厚みが小さいセパレ−タ−が望ましい。即ち、リチウム二次電池用セパレーターでは、厚みとして好ましくは5〜100μm、さらに好ましくは5〜50μm、特に好ましくは5〜30μmである。
【0013】
本発明において、パラアラミドとは、パラ配向芳香族ジアミンとパラ配向芳香族ジカルボン酸ハライドの縮合重合により得られるものであり、アミド結合が芳香族環のパラ位またはそれに準じた配向位(例えば、4、4’−ビフェニレン、1、5−ナフタレン、2、6−ナフタレン等のような反対方向に同軸または平行に延びる配向位)で結合される繰り返し単位から実質的になるものである。
【0014】
具体的には、ポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)、ポリ(パラベンズアミド、ポリ(4、4’−ベンズアニリドテレフタルアミド)、ポリ(パラフェニレン−4、4’−ビフェニレンジカルボン酸アミド)、ポリ(パラフェニレン−2、6−ナフタレンジカルボン酸アミド)、ポリ(2−クロロ−パラフェニレンテレフタルアミド)、パラフェニレンテレフタルアミド/2、6−ジクロロパラフェニレンテレフタルアミド共重合体等のパラ配向型またはパラ配向型に準じた構造を有するパラアラミドが例示される。
【0015】
本発明におけるパラアラミドポリマーは、多孔質であり、フィブリル状ポリマーであることが好ましい。該フィブリル状ポリマーは、微視的には、不織布状であり、層状で多孔状の空隙を有するものであり、いわゆるパラアラミド多孔質樹脂を形成している。
本発明におけるパラアラミドポリマーは、固有粘度1.0dl/g〜2.8dl/gのパラ配向芳香族ポリアミドであることが好ましく、さらには固有粘度1.7dl/g〜2.5dl/g であることが好ましい。
【0016】
本発明のパラアラミド系多孔質フィルムは、前記の繊維および/またはパルプからなる基材を、前記のパラアラミドポリマーが被覆してなる、または該基材の空隙を該パラアラミドポリマーが充填してなる、または該基材を該パラアラミドポリマーが被覆してなり、かつ該基材の空隙を該パラアラミドポリマーが充填してなるものである。
【0017】
本発明において、熱可塑性ポリマーとして、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂またはナイロン樹脂などが例示される。特に、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状ポリエチレン等のポリエチレン、もしくはそれらの低分子量ワックス分、またはポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂が好適に用いられる。これらは1種または2種以上を混合して使用することができる。
本発明に用いる熱可塑性ポリマーは、溶媒への分散性、塗工面の平滑性の点より、平均粒径が好ましくは10μm以下、さらに好ましくは6μm以下の粉末であることが好ましい。該粉末粒子の形状は、特に限定はなく、球状でもランダムな形状でも使用することができる。
【0018】
熱可塑性ポリマーからなる樹脂として、本発明の用途である電池用のセパレーターに用いる場合、昇温時に溶融するものであればよい。リチウム二次電池のセパレーターとして使用する場合、好ましくは100℃以上260℃以下で溶融するポリマーであることがシャットダウン機能の点から好ましい。
【0019】
本発明のパラアラミド系多孔質フィルム(2)において、熱可塑性ポリマーは、フィルム中の全体、または部分的に粒子状に分散して配置している。
本発明の電池用セパレーターを用いると、電池が局部的にまたは全体的に温度上昇した時に、該熱可塑性ポリマーが溶融し、パラアラミド系多孔質フィルムの微細孔の中に入り込んで微細孔を封じ、電流が流れないようにする。さらに温度が上昇した時にも、表面ではなく微細孔の中に入り込んでいるので流れ出ることがない。しかもアラミドからなる樹脂層は、溶融することがないので、フィルム形状を保つ。このようにして、電池のシャットダウンが行なわれる。
【0020】
前述のパラアラミドは、常用温度200℃程度まで強度劣化がほとんど無く、耐熱性に優れていることが知られている。また自己消火性で、500℃程度まで熱溶融せずに形態を保ち、それ以上の温度で熱分解する。従って、アラミドの熱分解温度は、電池に使用されている他の部材の熱分解温度より高いので、電池のショート温度は、他の部材の熱分解温度または熱溶融温度で決まる。
【0021】
次に、本発明の電池用セパレーターの製造方法について説明する。
本発明の電池用セパレーターは、例えば、下記の(a)〜(f)の工程から製造することができる。
【0022】
(a)アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物を2〜10重量%溶解した極性アミド系溶媒または極性尿素系溶媒中で、パラ配向芳香族ジアミン1.00モルに対してパラ配向芳香族ジカルボン酸ジハライド0.94〜0.99モルを添加して、温度−20℃〜50℃で縮合重合して製造されるパラ配向芳香族ポリアミド濃度が1〜10%で、固有粘度が1.0〜2.8dl/gであるパラ配向芳香族ポリアミドドープを作成する。
【0023】
(b)上記アラミドドープ中に、熱可塑性ポリマーを分散させ、この熱可塑性ポリマー分散ドープを基材に塗工、含浸し、熱可塑性ポリマー膜を形成する。または、ドープをベースフィルムに塗工し、その後に基材を乗せて含浸させてもよい。
(c)上記(a)のアラミド単体のドープを、前述の熱可塑性ポリマー膜上に製膜する。
上記の工程(b)、(c)は、ドープの順序が逆でも即ちアラミド単体のドープを先に基材に塗工し、熱可塑性ポリマーを分散した、ドープを後で塗工しても製造可能である。また(c)、(b)、(c)の3層としても、または(b)、(c)、(b)の3層としても製造できる。
アラミド単体の重合液を、基材上に製膜して、さらには熱可塑性ポリマーを分散させたアラミド重合液と、アラミド単体の重合液を基材上に多層に製膜して、製造することができる。
【0024】
(d)このフィルムを好ましくは20℃以上の温度で、一定湿度に保持し、パラアラミドを析出させ、その後凝固液中に浸漬させる。または、凝固液中に浸漬し、パラアラミドの析出・凝固を同時に行ない、湿潤多孔質フィルムを得る。または、溶媒の一部または全部を蒸発させ、半乾燥または乾燥した多孔質フィルムを得ることもできる。乾燥時には、フィルムが収縮しようとするので、均一に収縮を制御して乾燥すると、しわの無い、きれいなフィルムが得られる。
凝固液は、水系溶液またはアルコール系溶液などを用いればよく、特に限定されないが、アラミド重合溶液に使用される溶媒からなる、水系溶液またはアルコール系溶液を使用する方が、工業的には溶媒回収工程が簡素化されるので好ましい。具体的には、極性アミド系溶媒または極性尿素系溶媒の水溶液である。これらの溶媒として、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略すことがある。)、またはテトラメチルウレアが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
(e)パラアラミドが析出した湿潤多孔質フィルムから、溶媒とアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物を洗浄、除去する。または乾燥多孔質フィルムから、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物を洗浄、除去する。この除去方法には、フィルムを溶液に浸漬して溶媒と塩化物を溶出させる方法が採用される。溶媒または塩化物を溶出させるときの溶液としては、水、水系溶液、またはアルコール系溶液が溶媒と塩化物を共に溶解できるので好ましい。
【0026】
(f)溶媒と塩化物が除去されたフィルムを乾燥し、目的とする多孔質フィルムが製造できる。乾燥温度は、加熱溶融するポリマ−の溶融温度以下であることが好ましい。乾燥時には、フィルム表面に鏡面仕上げしたロール等を接触させ、表面を転写させて乾燥すると、平滑できれいなフィルムが得られる。
【0027】
工程(a)でのパラアラミド溶液中のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物量は、後述のようにパラアラミド量(さらに正確には、パラアラミド中のアミド基)に対して範囲が決められる。一般には、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物が2重量%未満では、パラアラミドの溶解性が不十分であり、10重量%を越えてはアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物は極性アミド系溶媒または極性尿素系溶媒に溶解しない。
パラアラミド濃度が1重量%未満では、生産性が著しく低下し工業的に不利となる。パラアラミドが10重量%を越えるとパラアラミドが析出し、安定なパラアラミド溶液となりにくい。
【0028】
工程(a)でのパラアラミドは、固有粘度(本発明において固有粘度とは、後に定義するものをいう)で表して、好ましくは1.0〜2.8dl/g、さらに好ましくは1.7〜2.5dl/gの値を示すパラアラミドを言う。固有粘度が1.0dl/g未満では十分なフィルム強度が得られない。固有粘度が2.8dl/gを越えると安定なパラアラミド溶液となりにくく、パラアラミドが析出しフィルム化が困難となる。
【0029】
工程(a)においてパラアラミドの縮合重合に用いられるパラ配向芳香族ジアミンとして、パラフェニレンジアミン、4、4’−ジアミノビフェニル、2−メチル−パラフェニレンジアミン、2−クロロ−パラフェニレンジアミン、2、6−ジクロロ−パラフェニレンジアミン、2、6−ナフタレンジアミン、1、5−ナフタレンジアミン、4、4’−ジアミノベンズアニリド、3、4’−ジアミノジフェニルエーテル等を挙げることができる。パラ配向芳香族ジアミンは、1種または2種以上を混合して縮合重合に供することができる。
【0030】
工程(a)においてパラアラミドの縮合重合に用いられるパラ配向芳香族ジカルボン酸ジハライドとして、テレフタル酸ジクロライド、ビフェニル−4、4’−ジカルボン酸ジクロライド、2−クロロテレフタル酸ジクロライド、2、5−ジクロロテレフタル酸ジクロライド、2−メチルテレフタル酸ジクロライド、2、6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド、1、5−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド等を挙げることができる。パラ配向芳香族ジアミンは、1種または2種以上を混合して縮合重合に供することができる。
【0031】
工程(a)においてパラアラミドの縮合重合は、極性アミド系溶媒または極性尿素系溶媒において行われる。これらの溶媒として、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、もしくはテトラメチルウレアなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
工程(a)において、パラアラミドの溶媒への溶解性を改善する目的で、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物が好適に使用される。具体例としては、塩化リチウムまたは塩化カルシウムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
上記塩化物の重合系への添加量は、縮合重合で生成するアミド基1.0モル当たり0.5〜6.0モルの範囲が好ましく、1.0〜4.0モルの範囲がさらに好ましい。塩化物が0.5モル未満では、生成するパラアラミドの溶解性が不十分となり、6.0モルを越えると実質的に塩化物の溶媒への溶解量を越えるので好ましくない。
【0034】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例および比較例における試験・評価方法または判定基準は、次に示すとおりである。
(1)固有粘度
本発明において固有粘度とは、次の測定方法によるものと定義する。96〜98%硫酸100mlにパラアラミド重合体0.5gを溶解した溶液および96〜98%硫酸について、それぞれ毛細管粘度計により30℃にて流動時間を測定し、求められた流動時間の比から次式により固有粘度を求めた。
固有粘度=ln(T/T0)/C 〔単位:dl/g〕
ここでTおよびT0は、それぞれパラアラミド硫酸溶液および硫酸の流動時間であり、Cは、パラアラミド硫酸溶液中のパラアラミド濃度(dl/g)を示す。
【0035】
(2)フィルムの厚み測定
得られたフィルムの厚みはJIS規格 K7130−1992 に従い測定した。
(3)空隙率
フィルムを一辺の長さ10cmの正方形に切り取り、重量(Wg)と厚み(Dcm)を測定した。サンプル中の材質の重量を計算で割りだし、それぞれの材質の重量(Wi)を真比重で割り、それぞれの材質の体積を仮定して、次式より空隙率(体積%)を求めた。
空隙率(%)=100−{(W1/真比重1)+(W2/真比重2)+・・+(Wn/真比重n)}/(100×D)
【数1】
Figure 0004038868
【0036】
フィルムの目付けは、フィルムを10cm角の正方形に切り出し、その重量を測定して下式より求めた。
フィルムの目付け(g/m2)=サンプルの重量(g)/0.01
【0037】
(4)引裂き強度の測定
フィルムからダンベル社製のJIS K−7128−1991 C法(直角形引裂き法)用ダンベルカッターにて試験片を打ち抜き、インストロンジャパン社製インストロン万能引張試験機モデル4301を用い、JIS K−7128−1991 C法(直角形引裂き法)に準じて引裂き強度の測定をおこなった。サンプルの両端を万能引張試験機のチャックで掴み、200mm/分の速度で引張り、その時の荷重、変位を記録計で記録した。サンプルの引裂きが、開始された時の荷重より、引裂き強さを求めた。その後サンプルが完全に破壊するまでの荷重の平均値より、引裂き伝播抵抗を求めた。
引裂き強度および引裂き伝播抵抗は次式で求めた。
引裂き強度(kg/mm)=サンプルの引裂きが開始された時の最大荷重÷サンプル厚み
引裂き伝播抵抗(kg/mm)=サンプルの引裂き開始後、完全に破壊するまでの荷重の平均値/サンプル厚み
【0038】
(5)平板電池での内部電気抵抗の測定(セパレーターの電気抵抗測定・シャットダウン作動の評価と耐熱性の評価を目的とする。)
フィルムを一辺の長さ25mmの正方形に切り取り、LiBF4の1Nプロピレンカーボネート溶液の電解液を含浸させる。これを厚み0.5mm、直径18mmの2枚の白金製円盤の電極の間にはさみ、この電極間に1KHzで1ボルトの電圧をかけて、平板電池の内部電気抵抗を測定し、25℃での内部電気抵抗をセパレーターの電気抵抗とした。本平板電池を熱板上に置き、25℃から260℃まで、10℃/分で昇温した。この過程で内部電気抵抗が増大する温度をシャットダウン作動温度とした。さらに260℃から25℃まで10℃/分で降温した。この降温度後の、25℃での内部電気抵抗を加熱後のセパレーターの内部電気抵抗とし、加熱前の内部電気抵抗と比較してセパレーターの耐熱性をみた。
【0039】
(6)電池用セパレーターとしての評価
正極は、ニッケル酸リチウム粉末と炭素質導電材粉末、およびポリフッ化ビニリデンを重量比87:10:3で混合したペースト(Nメチルピロリドン溶媒)を、20μmのアルミニウム箔に塗布し、乾燥、プレスして厚み85μmのシートを作製した。負極は、黒鉛粉末とポリフッ化ビニリデンを重量比90:10で混合したペースト(Nメチルピロリドン溶媒)を、10μmの銅箔に塗布し、乾燥、プレスして厚み100μmのシートを作製した。電解液は、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートおよびエチルメチルカーボネートの混合溶媒に、6フッ化リン酸リチウムを溶解(1モル/L濃度)した液を用いた。セパレーターは本発明の実施例で述べる、多孔質フィルムを用いた。
電池は、正極面積が2.34平方cmの平板型構造とし、上記で準備したものをアルゴン雰囲気ボックス内で、負極シート、セパレーター、正極シートの順に重ねた後、セパレーターに電解液を充分に含浸させた。作製した平板電池を充電電圧4.2V、放電電圧2.75Vで8サイクル繰り返し、8サイクル目の放電容量(放電電流1.5mA)を測定した。またサイクル劣化を測定した。
【0040】
実施例1
1.ポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)の重合
撹拌翼、温度計、窒素流入管および粉体添加口を有する、3リットルのセパラブルフラスコを使用して、ポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)(以後PPTAと略す。)の製造を行った。フラスコを十分乾燥し,N−メチル−2−ピロリドン(以後NMPと略す。)2200gを仕込み、200℃で2時間真空乾燥した塩化カルシウム粉末151.07gを添加し、100℃に昇温して完全に溶解させた。室温に戻して、パラフェニレンジアミン、68.23gを添加し完全に溶解させた。この溶液を20℃±2℃に保ったまま、テレフタル酸ジクロライド、124.97gを10分割して約5分おきに添加した。ただし10分割したテレフタル酸ジクロライドの1つはテレフタル酸ジクロライドと同重量のNMPに溶解して最終の添加を行った。その後も撹拌しながら、溶液を20℃±2℃に保ったまま1時間熟成した。1500メッシュのステンレス金網でろ過した。得られた重合液は、PPTA濃度6%の液晶相で、光学的異方性を示した。PPTA重合液の一部をサンプリングし、水で再沈してアラミドポリマーとして取り出し、得られたPPTAの固有粘度を測定したところ1.82dl/gであった。
【0041】
2.塗工用PPTAドープの調製
塗工用PPTAドープ▲1▼
上記実施例1の1.のPPTAドープ50gおよびポリオレフィン粒子(PEW4000;セイシン企業社製品)を24gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、15分間攪拌した。250gのNMPを添加し、最終的に、PPTA濃度が1.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープ▲1▼とした。
塗工用PPTAドープ▲2▼
上記実施例1の1.のPPTAドープ100gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、200gのNMPを徐々に添加した。最終的に、PPTA濃度が2.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープ▲2▼とした。
【0042】
3.多孔質フィルムの作製
厚み3mmのアルミ平板上に、厚み0.05mmのPEEKフィルムを置き、その上に基材(ポリエステル紙、商品名 0132TH−8細デニールタイプ、目付け8g/m2、厚み20μm、空隙率71%;日本バイリーン社製品)を置いた。基材の片側3cm幅を耐熱テープでアルミ平板に固定した。テープで固定した側より、基材の上から上記の塗工用ドープ▲1▼をテスター産業株式会社製バーコーターにより、バーの塗工クリアランス0.1mm、塗工速度0.2m/min.で他端の基材を5cm残したところまで、塗工した。塗工用ドープ▲2▼を、上記の塗工用ドープ▲1▼を塗工した上より、耐熱テープで固定した側から、バーの塗工クリアランス0.5mmで上記と同様に基材を5cm残し、塗工した。これを23℃で湿度50%の雰囲気に20分間置き、PPTAを析出させた。先に固定した基材の反対側を耐熱テープでアルミ平板に固定した。これを80℃の熱風オーブンに12時間入れて溶媒を蒸発させた。基材を固定していた、耐熱テープを取り、イオン交換水に浸漬し、イオン交換水を流しながら、12時間洗浄した。洗浄後の湿潤フィルムを、両面からポリエステル布に挟み、さらにアラミド製フェルトで挟んで、厚み3mmのアルミ平板の上に置き、その上から厚み0.1mmのナイロンフィルムを置いて、その回りをシーリング材でシールし、内部を真空に引きながら、80℃で6時間乾燥した。
【0043】
4.多孔質フィルムの物性
上記の乾燥フィルムは、厚みが29μm、空隙率51%、目付け18g/m2であった。走査型電子顕微鏡でフィルムを観察したところ、片面は約0.1μm以下のフィブリル状、層状のPPTA樹脂からなり、孔径0.05〜0.2μmの空孔を有する多孔質層であった。もう一方の片面は、ポリオレフィン粒子(商品名PEW4000;セイシン企業社製品)が多孔質のPPTA樹脂で捕捉、固定されていた。断面を観察すると、基材の紙のポリエステル繊維の間に、約0.1μm以下のフィブリル状のPPTA樹脂が充填されていた。
本フィルムの引裂き強度は、6kg/mm、引裂き伝播抵抗は、3kg/mmでハンドリング性に優れていた。
【0044】
5.内部電気抵抗の測定
上記フィルムの加熱前の25℃における内部電気抵抗は12Ωであった。サンプルの温度を上げていくと、内部電気抵抗は徐々に下がっていくが、途中より、内部電気抵抗が上昇して、260℃で21Ωであった。これを25℃に温度を下げた時の加熱後の内部電気抵抗は、30Ωであった。以上の結果より本セパレーターは温度上昇時に電流を遮断する、シャットダウン機能および260℃でも電極内を隔てるセパレーターとしての機能を保つ耐熱性を有することがわかった。
【0045】
6.電池用セパレーターとしての評価
得られたフィルムの8サイクル目の放電容量は、7mAH(放電電流1.5mA)であり、サイクル劣化もなく正常に動作した。以上の結果より本セパレーターは、電池用セパレーターとしての性能を有することがわかった。
【0046】
実施例2
1.塗工用PPTAドープの調製
塗工用PPTAドープ▲1▼
上記実施例1の1.のPPTAドープ50gおよびポリオレフィン粒子(商品名PEW4000;セイシン企業社製品)24gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、15分間攪拌した。250gのNMPを添加し、最終的に、PPTA濃度が1.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープ▲1▼とした。
塗工用PPTAドープ▲2▼
上記実施例1の1.のPPTAドープ100gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、200gのNMPを徐々に添加した。最終的に、PPTA濃度が2.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープ▲2▼とした。
【0047】
2.多孔質フィルムの作製
厚み3mmのアルミ平板上に、厚み0.1mmのPETフィルムを置き、その上に基材(ポリエステル紙、商品名H30008、目付け8g/m2、厚み30μm、空隙率81%;日本バイリーン社製品)を置いた。基材およびPETフィルムの片側の端をテープでアルミ平板に固定した。テープで固定した側より、基材の上から上記の塗工用ドープ▲1▼をテスター産業株式会社製バーコーターにより、バーの塗工クリアランス0.1mm、塗工速度0.2m/min.で塗工した。塗工用ドープ▲2▼を、上記の塗工用ドープ▲1▼を塗工した上より、テープで固定した側から、バーの塗工クリアランス0.5mmで上記と同様に塗工した。これを23℃で湿度50%の雰囲気に20分間置き、PPTAを析出させた。イオン交換水に浸漬して凝固させ、イオン交換水を流しながら、12時間洗浄した。洗浄後の湿潤フィルムを、両面からポリエステル布に挟み、さらにアラミド製フェルトで挟んで、厚み3mmのアルミ平板の上に置き、その上から厚み0.1mmのナイロンフィルムを置いて、その回りをシーリング材でシールし、内部を真空に引きながら、80℃で6時間乾燥した。
【0048】
3.多孔質フィルムの物性
上記の乾燥フィルムは、厚みが35μm、空隙率54%、目付け16g/m2であった。走査型電子顕微鏡でフィルムを観察したところ、片面は約0.1μm以下のフィブリル状、層状のPPTA樹脂からなり、孔径0.05〜0.2μmの空孔を有する多孔質層であった。もう一方の片面はポリオレフィン粒子(PEW4000)が多孔質のPPTA樹脂で捕捉、固定されていた。断面を観察すると、基材の紙のポリエステル繊維の間に、約0.1μm以下のフィブリル状のPPTA樹脂が充填されていた。
本フィルムの引裂き強度は、4kg/mm、引裂き伝播抵抗は、2kg/mmでハンドリング性に優れていた。
【0049】
4.内部電気抵抗の測定
上記フィルムの加熱前の25℃における内部電気抵抗は、11Ωであった。サンプルの温度を上げていくと、内部電気抵抗は徐々に下がっていくが、途中より内部電気抵抗が上昇して、260℃で22Ωであった。これを25℃に温度を下げた時の加熱後の内部電気抵抗は、31Ωであった。以上の結果より本セパレーターは温度上昇時に電流を遮断する、シャットダウン機能および260℃でも電極内を隔てるセパレーターとしての機能を保つ耐熱性を有することがわかった。
【0050】
6.電池用セパレーターとしての評価
得られたフィルムの8サイクル目の放電容量は、7mAH(放電電流1.5mA)であり、サイクル劣化もなく正常に動作した。以上の結果より本セパレーターは、電池用セパレーターとしての性能を有することがわかった。
【0051】
実施例3
1.塗工用PPTAドープの調製
実施例1の1.のPPTAドープ50gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管、および液体添加口を有する500mlのセパラブルフラスコに秤取し、250gのNMPを徐々に添加した。最終的に、PPTA濃度が1.0重量%の液晶相の溶液に調製し、減圧下で脱泡し塗工用ドープとした。
【0052】
2.多孔質フィルムの作製
厚み3mmのアルミ平板上に、厚み0.1mmのPETフィルムを置き、その上に基材(ポリエステル紙、商品名H30008、目付け8g/m2、厚み30μm、空隙率81%;日本バイリーン社製品)を置いた。基材およびPETフィルムの片側の端をテープでアルミ板に固定した。テープでアルミ平板に固定した側より、基材の上から上記の塗工用ドープをテスター産業株式会社製バーコーターにより、バーの塗工クリアランス0.3mm、塗工速度0.2m/min.で塗工した。これを23℃で湿度50%の雰囲気に20分間置き、PPTAを析出させた。イオン交換水に浸漬して凝固させ、イオン交換水を流しながら、12時間洗浄した。洗浄後の湿潤フィルムを、両面からポリエステル布に挟み、さらにアラミド製フェルトで挟んで、厚み3mmのアルミ平板の上に置き、その上から厚み0.1mmのナイロンフィルムを置いて、その回りをシーリング材でシールし、内部を真空に引きながら、80℃で6時間乾燥した。
【0053】
3.多孔質フィルムの物性
上記の乾燥フィルムは、厚みが33μm、空隙率77%、目付け11g/m2であった。走査型電子顕微鏡でフィルムを観察したところ、裏表の両面ともは約0.1μm以下のフィブリル状、層状のPPTA樹脂からなり、孔径0.05〜0.2μmの空孔を有する多孔質層であった。断面を観察すると、基材の紙のポリエステル繊維の間に、約0.1μm以下のフィブリル状のPPTA樹脂が充填されていた。本フィルムの引裂き強度は、4kg/mm、引裂き伝播抵抗は、2kg/mmでハンドリング性に優れていた。
【0054】
4.内部電気抵抗の測定
上記フィルムの加熱前の25℃における内部電気抵抗は、16Ωであった。サンプルの温度を上げていくと、内部電気抵抗は、260℃まで徐々に下がり、4Ωであった。これを25℃に温度を下げた時の加熱後の内部電気抵抗は、16Ωであった。以上の結果より本セパレーターは、260℃でも電極内を隔てるセパレーターとしての機能を保つ耐熱性を有することがわかった。
【0055】
5.電池用セパレーターとしての評価
得られたフィルムの8サイクル目の放電容量は、7mAH(放電電流1.5mA)であり、サイクル劣化もなく正常に動作した。以上の結果より本セパレーターは、電池用セパレーターとしての性能を有することがわかった。
【0056】
実施例4
1.塗工用PPTAドープの調製
塗工用PPTAドープ▲1▼
上記実施例1の1.のPPTAドープ50gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、250gのNMPを添加し、最終的に、PPTA濃度が1.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープ▲1▼とした。
塗工用PPTAドープ▲2▼
上記実施例1の1.のPPTAドープ100gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、200gのNMPを徐々に添加した。最終的に、PPTA濃度が2.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープ▲2▼とした。
【0057】
2.多孔質フィルムの作製
厚み3mmのアルミ平板上に、厚み0.1mmのPETフィルムを置き、その上に基材(ポリエステル布、商品名PET−07、目付け32g/m2、厚み70μm、空隙率67%:ジャルト(株)製品)を置いた。基材およびPETフィルムの片側の端をテープでアルミ平板に固定した。テープで固定した側より、基材の上から上記の塗工用ドープ▲1▼をテスター産業株式会社製バーコーターにより、バーの塗工クリアランス0.1mm、塗工速度0.2m/min.で塗工した。塗工用ドープ▲2▼を、上記の塗工用ドープ▲1▼を塗工した上より、テープで固定した側から、バーの塗工クリアランス0.5mmで上記と同様に塗工した。これを23℃で湿度50%の雰囲気に20分間置き、PPTAを析出させた。イオン交換水に浸漬して凝固させ、イオン交換水を流しながら、12時間洗浄した。洗浄後の湿潤フィルムを、両面からポリエステル布に挟み、さらにアラミド製フェルトで挟んで、厚み3mmのアルミ平板の上に置き、その上から厚み0.1mmのナイロンフィルムを置いて、その回りをシーリング材でシールし、内部を真空に引きながら、80℃で6時間乾燥した。
【0058】
3.多孔質フィルムの物性
上記の乾燥フィルムは、厚みが73μm、空隙率45%、目付け38g/m2であった。走査型電子顕微鏡でフィルムを観察したところ、裏表の両面ともは約0.1μm以下のフィブリル状、層状のPPTA樹脂からなり、孔径0.05〜0.2μmの空孔を有する多孔質層であった。断面を観察すると、基材の布のポリエステル繊維の間に、約0.1μm以下のフィブリル状のPPTA樹脂が充填されていた。本フィルムの引裂き強度は、10kg/mm、引裂き伝播抵抗は、2kg/mmでハンドリング性に優れていた。
【0059】
4.内部電気抵抗の測定
上記フィルムの加熱前の25℃における内部電気抵抗は、12Ωであった。サンプルの温度を上げていくと、内部電気抵抗は、260℃まで徐々に下がり、6Ωであった。これを25℃に温度を下げた時の加熱後の内部電気抵抗は、12Ωであった。以上の結果より本セパレーターは、260℃でも電極内を隔てるセパレーターとしての機能を保つ耐熱性を有することがわかった。
【0060】
5.電池用セパレーターとしての評価
得られたフィルムの8サイクル目の放電容量は、6mAH(放電電流1.5mA)であり、サイクル劣化もなく正常に動作した。以上の結果より本セパレーターは、電池用セパレーターとしての性能を有することがわかった。
【0061】
実施例5
1.塗工用PPTAドープの調製
塗工用PPTAドープ
上記実施例1の1.のPPTAドープ25gおよびポリオレフィン粒子(商品名PEW4000;セイシン企業社製品)4.5gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、15分間攪拌した。275gのNMPを添加し、最終的に、PPTA濃度が0.5重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープとした。
【0062】
2.多孔質フィルムの作製
厚み3mmのアルミ平板上に、厚み0.1mmのPETフィルムを置き、その上に基材(ガラス繊維布、商品名KS−1061表面シラン処理品、目付け21g/m2、厚み30μm、空隙率73%:鐘紡(株)製品)を置いた。基材およびPETフィルムの片側の端をテープでアルミ平板に固定した。テープで固定した側より、基材の上から上記の塗工用ドープをテスター産業株式会社製バーコーターにより、バーの塗工クリアランス0.35mm、塗工速度0.2m/min.で塗工した。これを23℃で湿度50%の雰囲気に20分間置き、PPTAを析出させた。イオン交換水に浸漬して凝固させ、イオン交換水を流しながら、12時間洗浄した。洗浄後の湿潤フィルムを、両面からポリエステル布に挟み、さらにアラミド製フェルトで挟んで、厚み3mmのアルミ平板の上に置き、その上から厚み0.1mmのナイロンフィルムを置いて、その回りをシーリング材でシールし、内部を真空に引きながら、80℃で6時間乾燥した。
【0063】
3.多孔質フィルムの物性
得られたフィルムは、厚みが62μm、空隙率58%、目付け26g/m2であった。走査型電子顕微鏡でフィルムを観察したところ、裏表の両面ともには約0.1μm以下のフィブリル状、層状のPPTA樹脂からなり、孔径0.05〜0.2μmの空孔を有する多孔質層であった。断面を観察すると、基材のガラス繊維の間に約0.1μm以下のフィブリル状のPPTA樹脂が充填されていた。引裂き強度は、5kg/mm、引裂き伝播抵抗は、3kg/mmでハンドリング性に優れている。
【0064】
4.内部電気抵抗の測定
得られたフィルムの加熱前の25℃における内部電気抵抗は、12Ωであった。サンプルの温度を上げていくと、内部電気抵抗は徐々に下がり、途中より内部電気抵抗は上昇して、260℃で25Ωとなった。これを25℃に温度を下げた時の加熱後の内部電気抵抗は、50Ωであった。以上の結果より本セパレーターは温度上昇時に電流を遮断する、シャットダウン機能および260℃でも電極内を隔てるセパレーターとしての機能を保つ耐熱性を有することがわかった。
【0065】
5.電池用セパレーターとしての評価
得られたフィルムの8サイクル目の放電容量は、6mAH(放電電流1.5mA)であり、サイクル劣化もなく正常に動作した。以上の結果より本セパレーターは、電池用セパレーターとしての性能を有することがわかった。
【0066】
実施例6
1.塗工用PPTAドープの調製
塗工用PPTAドープ
上記実施例1の1.のPPTAドープ50gおよびポリオレフィン粒子(商品名PEW4000;セイシン企業社製品)9gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、15分間攪拌した。250gのNMPを添加し、最終的に、PPTA濃度が1.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープとした。
【0067】
2.多孔質フィルムの作製
厚み3mmのアルミ平板上に、厚み0.1mmのPETフィルムを置き、その上に基材(ビニロン紙、商品名パピロンBFH No.1、目付け13g/m2、厚み53μm、空隙率82%:(株)クラレ製品)を置いた。基材およびPETフィルムの片側の端をテープでアルミ平板に固定した。テープで固定した側より、基材の上から上記の塗工用ドープをテスター産業株式会社製バーコーターにより、バーの塗工クリアランス0.3mm、塗工速度0.2m/min.で塗工した。これを23℃で湿度50%の雰囲気に20分間置き、PPTAを析出させた。イオン交換水に浸漬して凝固させ、イオン交換水を流しながら、12時間洗浄した。洗浄後の湿潤フィルムを、両面からポリエステル布に挟み、さらにアラミド製フェルトで挟んで、厚み3mmのアルミ平板の上に置き、その上から厚み0.1mmのナイロンフィルムを置いて、その回りをシーリング材でシールし、内部を真空に引きながら、80℃で6時間乾燥した。
【0068】
3.多孔質フィルムの物性
得られたフィルムは、厚みが74μm、空隙率75%、目付け22g/m2であった。走査型電子顕微鏡でフィルムを観察したところ、裏表の両面ともに約0.1μm以下のフィブリル状、層状のPPTA樹脂からなり、孔径0.05〜0.2μmの空孔を有する多孔質層であった。断面を観察すると、基材のビニロン繊維の間に約0.1μm以下のフィブリル状のPPTA樹脂が充填されていた。
引裂き強度は、7kg/mm、引裂き伝播抵抗は、3kg/mmでハンドリング性に優れている。
【0069】
4.内部電気抵抗の測定
得られたフィルムの加熱前の25℃における内部電気抵抗は、14Ωであった。サンプルの温度を上げていくと、内部電気抵抗は徐々に下がり、途中より内部電気抵抗は上昇して、260℃で25Ωとなった。これを25℃に温度を下げた時の加熱後の内部電気抵抗は、50Ωであった。以上の結果より本セパレーターは温度上昇時に電流を遮断する、シャットダウン機能および260℃でも電極内を隔てるセパレーターとしての機能を保つ耐熱性を有することがわかった。
【0070】
5.電池用セパレーターとしての評価
得られたフィルムの8サイクル目の放電容量は、6mAH(放電電流1.5mA)であり、サイクル劣化もなく正常に動作した。以上の結果より本セパレーターは、電池用セパレーターとしての性能を有することがわかった。
【0071】
実施例7
1.塗工用PPTAドープの調製
塗工用PPTAドープ▲1▼
上記実施例1の1.のPPTAドープ50gおよびポリオレフィン粒子(商品名PEW4000;セイシン企業社製品)24gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、15分間攪拌した。250gのNMPを添加し、最終的に、PPTA濃度が1.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープ▲1▼とした。
塗工用PPTAドープ▲2▼
上記実施例1の1.のPPTAドープ100gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、200gのNMPを徐々に添加した。最終的に、PPTA濃度が2.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープ▲2▼とした。
【0072】
2.多孔質フィルムの作製
厚み3mmのアルミ平板上に、厚み0.1mmのPETフィルムを置き、その上に基材(マニラ紙、目付け14g/m2、厚み25μm、空隙率57%:特種製紙(株)製品)を置いた。基材およびPETフィルムの片側の端をテープでアルミ平板に固定した。テープで固定した側より、基材の上から上記の塗工用ドープ▲1▼をテスター産業株式会社製バーコーターにより、バーの塗工クリアランス0.1mm、塗工速度0.2m/min.で塗工した。塗工用ドープ▲2▼を、上記の塗工用ドープ▲1▼を塗工した上より、テープで固定した側から、バーの塗工クリアランス0.5mmで上記と同様に塗工した。これを23℃で湿度50%の雰囲気に20分間置き、PPTAを析出させた。イオン交換水に浸漬して凝固させ、イオン交換水を流しながら、12時間洗浄した。洗浄後の湿潤フィルムを、両面からポリエステル布に挟み、さらにアラミド製フェルトで挟んで、厚み3mmのアルミ平板の上に置き、その上から厚み0.1mmのナイロンフィルムを置いて、その回りをシーリング材でシールし、内部を真空に引きながら、80℃で6時間乾燥した。
【0073】
3.多孔質フィルムの物性
得られたフィルムは、厚みが40μm、空隙率46%、目付け26g/m2であった。走査型電子顕微鏡でフィルムを観察したところ、裏表の両面ともに約0.1μm以下のフィブリル状、層状のPPTA樹脂からなり、孔径0.05〜0.2μmの空孔を有する多孔質層であった。断面を観察すると、基材のマニラ繊維の間に約0.1μm以下のフィブリル状のPPTA樹脂が充填されていた。
引裂き強度は12kg/mm、引裂き伝播抵抗は、9kg/mmでハンドリング性に優れている。
【0074】
4.内部電気抵抗の測定
得られたフィルムの加熱前の25℃における内部電気抵抗は、14Ωであった。サンプルの温度を上げていくと、内部電気抵抗は徐々に下がり、途中より内部電気抵抗は上昇して、260℃で25Ωとなった。これを25℃に温度を下げた時の加熱後の内部電気抵抗は、28Ωであった。以上の結果より本セパレーターは温度上昇時に電流を遮断する、シャットダウン機能および260℃でも電極内を隔てるセパレーターとしての機能を保つ耐熱性を有することがわかった。
5.電池用セパレーターとしての評価
得られたフィルムの8サイクル目の放電容量は、5mAH(放電電流1.5mA)であり、サイクル劣化もなく正常に動作した。以上の結果より本セパレーターは、電池用セパレーターとしての性能を有することがわかった。
【0075】
実施例8
1.塗工用PPTAドープの調製
塗工用PPTAドープ
上記実施例1の1.のPPTAドープ50gおよびポリオレフィン粒子(商品名PEW4000;セイシン企業社製品)3gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、15分間攪拌した。250gのNMPを添加し、最終的に、PPTA濃度が1.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープとした。
【0076】
2.多孔質フィルムの作製
厚み3mmのアルミ平板上に、厚み0.1mmのPETフィルムを置き、その上に基材(ポリエステル紙、商品名H30008、目付け8g/m2、厚み30μm、空隙率81%;日本バイリーン社製品)を置いた。基材およびPETフィルムの片側の端をテープでアルミ平板に固定した。テープで固定した側より、基材の上から上記の塗工用ドープをテスター産業株式会社製バーコーターにより、バーの塗工クリアランス0.3mm、塗工速度0.2m/min.で塗工した。これを23℃で湿度50%の雰囲気に20分間置き、PPTAを析出させた。イオン交換水に浸漬して凝固させ、イオン交換水を流しながら、12時間洗浄した。洗浄後の湿潤フィルムを、両面からポリエステル布に挟み、さらにアラミド製フェルトで挟んで、厚み3mmのアルミ平板の上に置き、その上から厚み0.1mmのナイロンフィルムを置いて、その回りをシーリング材でシールし、内部を真空に引きながら、80℃で6時間乾燥した。
【0077】
3.多孔質フィルムの物性
上記の乾燥フィルムは、厚みが42μm、空隙率75%、目付け12g/m2であった。走査型電子顕微鏡でフィルムを観察したところ、片面は約0.1μm以下のフィブリル状、層状のPPTA樹脂からなり、孔径0.05〜0.2μmの空孔を有する多孔質層であった。もう一方の片面はポリオレフィン粒子(商品名PEW4000;セイシン企業社製品)が多孔質のPPTA樹脂で捕捉、固定されていた。断面を観察すると、基材の紙のポリエステル繊維の間に、約0.1μm以下のフィブリル状のPPTA樹脂が充填されていた。
本フィルムの引裂き強度は、4kg/mm、引裂き伝播抵抗は、2kg/mmでハンドリング性に優れていた。
【0078】
4.内部電気抵抗の測定
上記フィルムの加熱前の25℃における内部電気抵抗は11Ωであった。サンプルの温度を上げていくと、内部電気抵抗は徐々にさがり、途中より、内部電気抵抗が上昇して、260℃で20Ωであった。これを25℃に温度を下げた時の加熱後の内部電気抵抗は、22Ωであった。以上の結果より本セパレーターは温度上昇時に電流を遮断する、シャットダウン機能および260℃でも電極内を隔てるセパレーターとしての機能を保つ耐熱性を有することがわかった。
【0079】
6.電池用セパレーターとしての評価
得られたフィルムの8サイクル目の放電容量は、7mAH(放電電流1.5mA)でありサイクル劣化もなく正常に動作した。以上の結果より本セパレーターは、電池用セパレーターとしての性能を有することがわかった。
【0080】
実施例9
1.塗工用PPTAドープの調製
塗工用PPTAドープ▲1▼
上記実施例1の1.のPPTAドープ50gおよびポリオレフィン粒子(商品名PEW4000;セイシン企業社製品)3gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、15分間攪拌した。250gのNMPを添加し、最終的に、PPTA濃度が1.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープ▲1▼とした。
塗工用PPTAドープ▲2▼
上記実施例1の1.のPPTAドープ100gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、200gのNMPを徐々に添加した。最終的に、PPTA濃度が2.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープ▲2▼とした。
【0081】
2.多孔質フィルムの作製
厚み3mmのアルミ平板上に、厚み0.1mmのPETフィルムを置き、その上に基材(ポリエステル紙、商品名H30008、目付け8g/m2、厚み30μm、空隙率81%;日本バイリーン社製品)を置いた。片側の基材およびPETフィルムの端をテープでアルミ平板に固定した。テープで固定した側より、基材の上から上記の塗工用ドープ▲1▼をテスター産業株式会社製バーコーターにより、バーの塗工クリアランス0.1mm、塗工速度0.2m/min.で塗工した。塗工用ドープ▲2▼を、上記の塗工用ドープ▲1▼を塗工した上より、テープで固定した側から、バーの塗工クリアランス0.5mmで上記と同様に塗工した。これを23℃で湿度50%の雰囲気に20分間置き、PPTAを析出させた。イオン交換水に浸漬して凝固させ、イオン交換水を流しながら、12時間洗浄した。洗浄後の湿潤フィルムを、両面からポリエステル布に挟み、さらにアラミド製フェルトで挟んで、厚み3mmのアルミ平板の上に置き、その上から厚み0.1mmのナイロンフィルムを置いて、その回りをシーリング材でシールし、内部を真空に引きながら、80℃で6時間乾燥した。
【0082】
3.多孔質フィルムの物性
上記の乾燥フィルムは、厚みが37μm、空隙率72%、目付け13g/m2であった。走査型電子顕微鏡でフィルムを観察したところ、片面は約0.1μm以下のフィブリル状、層状のPPTA樹脂からなり、孔径0.05〜0.2μmの空孔を有する多孔質層であった。もう一方の片面はポリオレフィン粒子(PEW4000)が多孔質のPPTA樹脂で捕捉、固定されていた。断面を観察すると、基材の紙のポリエステル繊維の間に、約0.1μm以下のフィブリル状のPPTA樹脂が充填されていた。
本フィルムの引裂き強度は、4kg/mm、引裂き伝播抵抗は、3kg/mmでハンドリング性に優れていた。
【0083】
4.内部電気抵抗の測定
上記フィルムの加熱前の25℃における内部電気抵抗は、11Ωであった。サンプルの温度を上げていくと、内部電気抵抗は260℃まで徐々に下がり、260℃で6Ωであった。これを25℃に温度を下げた時の加熱後の内部電気抵抗は11Ωであった。以上の結果より本セパレーターは温度上昇時に電流を遮断する、シャットダウン機能はないことがわかった。これはポリオレフィンの添加量が少ないので、ポリオレフィンが温度で融解した時、PPTAのフィブリル間を塞ぐことができなかったためと考えられる。しかし260℃でも電極内を隔てるセパレーターとして機能を保つ耐熱性を有することがわかった。
【0084】
実施例10
1.塗工用PPTAドープの調製
実施例1の1.のPPTAドープ50gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管、および液体添加口を有する500mlのセパラブルフラスコに秤取し、250gのNMPを徐々に添加した。最終的に、PPTA濃度が1.0重量%の液晶相の溶液に調製し、減圧下で脱泡し塗工用ドープとした。
【0085】
2.多孔質フィルムの作製
厚み3mmのアルミ平板上に、厚み0.1mmのPETフィルムを置き、その上に基材(ポリエステル紙、商品名H30008、目付け8g/m2、厚み30μm、空隙率81%;日本バイリーン社製品)を置いた。基材およびPETフィルムの片側の端をテープでアルミ板に固定した。テープでアルミ平板に固定した側より、基材の上から上記の塗工用ドープをテスター産業株式会社製バーコーターにより、バーの塗工クリアランス0.1mm、塗工速度0.2m/min.で塗工した。これを23℃で湿度50%の雰囲気に20分間置き、PPTAを析出させた。イオン交換水に浸漬して凝固させ、イオン交換水を流しながら、12時間洗浄した。洗浄後の湿潤フィルムを、両面からポリエステル布に挟み、さらにアラミド製フェルトで挟んで、厚み3mmのアルミ平板の上に置き、その上から厚み0.1mmのナイロンフィルムを置いて、その回りをシーリング材でシールし、内部を真空に引きながら、80℃で6時間乾燥した。
【0086】
3.多孔質フィルムの物性
上記の乾燥フィルムは、厚みが31μm、空隙率78%、目付け9g/m2であった。走査型電子顕微鏡でフィルムを観察したところ、裏表の両面ともは約0.1μm以下のフィブリル状、層状のPPTA樹脂からなり、孔径0.05〜0.2μmの空孔を有する多孔質層であった。断面を観察すると、基材の紙のポリエステル繊維の間に、約0.1μm以下のフィブリル状のPPTA樹脂が充填されていた。本フィルムの引裂き強度は4kg/mm、引裂き伝播抵抗は2kg/mmでハンドリング性に優れていた。
【0087】
5.内部電気抵抗の測定
上記フィルムの加熱前の25℃における内部電気抵抗は14Ωであった。サンプルの温度を上げていくと、内部電気抵抗は250℃まで徐々に下がり5Ωとなった。260℃付近で内部電気抵抗は急激に下がり0.5Ωとなった。これを25℃に温度を下げた時の加熱後の内部電気抵抗は0.5Ωであった。これは耐熱性に優れたPPTA樹脂の量が少ないため、基材に用いているPET紙の材質の融点255℃のポリエステル樹脂が260℃付近流れ出し、電極間が狭くなったためと考えられる。以上の結果より本セパレーターは250℃以上の耐熱性はないことがわかった。
【0088】
比較例1
1.塗工用PPTAドープの調製
上記実施例1の1.のPPTA重合液100gを、撹拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する、500mlのセパラブルフラスコに秤取し、200gのNMPを徐々に添加した。最終的に、PPTA濃度が2.0重量%の等方相の溶液に調製して60分間攪拌した。その後、減圧下で脱泡し塗工用ドープとした。
【0089】
2.多孔質フィルムの作製
厚み3mmのアルミ平板上に、厚み0.1mmのPETフィルムを置き、PETフィルムの片側の端をテープでアルミ板に固定した。テープでアルミ平板に固定した側より、上記の塗工用ドープをテスター産業株式会社製バーコーターにより、バーの塗工クリアランス0.7mm、塗工速度0.2m/min.で塗工した。これを23℃で湿度50%の雰囲気に20分間置き、PPTAを析出させた。イオン交換水に浸漬して凝固させ、イオン交換水を流しながら、12時間洗浄した。洗浄後の湿潤フィルムを、両面からポリエステル布に挟み、さらにアラミド製フェルトで挟んで、厚み3mmのアルミ平板の上に置き、その上から厚み0.1mmのナイロンフィルムを置いて、その回りをシーリング材でシールし、内部を真空に引きながら、80℃で6時間乾燥した。
【0090】
3.多孔質フィルムの物性
上記の乾燥フィルムは、厚みが25μm、空隙率65%、目付け21g/m2であった。走査型電子顕微鏡でフィルムを観察したところ、裏表の両面ともに約0.1μm以下のフィブリル状、層状のPPTA樹脂からなり、孔径0.05〜0.2μmの空孔を有する多孔質層であった。引裂き開始抵抗は1.4kg/mm、引裂き強度伝播抵抗は読み取りができないほど荷重が小さく、ハンドリング性に劣る。
【0091】
【発明の効果】
本発明のパラアラミド系多孔質フィルムは、高耐熱というパラアラミドの特長を生かしつつ、安価で、ハンドリング性が良好で、引き裂き強度が大きい。また、本発明の電池用セパレーターは、過熱時にシャットダウンする安全性を備え、さらに加熱されても溶融せず、ショート温度が高いので、より安全性に優れている。さらに本発明のリチウム二次電池は、該セパレーターを使用することにより、ショート温度が高く、より安全性に優れている。

Claims (10)

  1. 繊維および/またはパルプからなる基材と、該基材を被覆するおよび/または該基材の空隙を充填するパラアラミドポリマーとを含み、かつ該基材およびパラアラミドポリマーが共に多孔質であることを特徴とするパラアラミド系多孔質フィルム。
  2. 請求項1記載のパラアラミド系多孔質フィルムにおいて、基材とパラアラミドポリマーとの合計量に対して、260℃以下で溶融する熱可塑性ポリマーを10重量%以上含み、該熱可塑性ポリマーが、温度上昇時に溶融し、基材および/またはパラアラミドポリマーの空隙を閉塞することを特徴とするパラアラミド系多孔質フィルム。
  3. パラアラミドポリマーが、固有粘度1.0〜2.8dl/gのパラ配向芳香族ポリアミドであることを特徴とする請求項1または2記載のパラアラミド系多孔質フィルム。
  4. 基材が、その単位面積当たりの重量が40g/m2以下であり、その空隙率が40%以上であり、かつその厚みが70μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のパラアラミド系多孔質フィルム。
  5. 基材が、織物、不織布または紙であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のパラアラミド系多孔質フィルム。
  6. 繊維および/またはパルプからなる基材の材質が、有機繊維および/または無機繊維、および/または有機繊維のパルプおよび/または無機繊維のパルプであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のパラアラミド系多孔質フィルム。
  7. 有機繊維が、熱可塑性ポリマーからなることを特徴とする請求項6記載のパラアラミド系多孔質フィルム。
  8. 無機繊維が、ガラス繊維であることを特徴とする請求項6記載のパラアラミド系多孔質フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のパラアラミド系多孔質フィルムを使用していることを特徴とする電池用セパレーター。
  10. 請求項9記載の電池用セパレーターを使用していることを特徴とするリチウム二次電池。
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