JP4022124B2 - 釣竿 - Google Patents
釣竿 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4022124B2 JP4022124B2 JP2002305798A JP2002305798A JP4022124B2 JP 4022124 B2 JP4022124 B2 JP 4022124B2 JP 2002305798 A JP2002305798 A JP 2002305798A JP 2002305798 A JP2002305798 A JP 2002305798A JP 4022124 B2 JP4022124 B2 JP 4022124B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tip
- synthetic resin
- rod
- resin layer
- fishing rod
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Fishing Rods (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、釣竿に関し、詳しくは、複数の竿体が連結されてなる釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、穂先の調子の繊細さ(柔軟さ)が求められる釣りに於いては、合成樹脂で中実とされた所謂ソリッド竿を穂先竿として備えた釣竿が使用されている。
この種の釣竿は、穂先竿がソリッドである分だけ中空管状のものよりも曲げに対して強くなるため、その分穂先を細くすることができることから、穂先が繊細で且つ比較的折れ難いものとすることができる。
【0003】
しかしながら、このような従来の釣竿に於いても、穂先の折れ難さには限界がある一方で、更に穂先の折れにくい釣竿が要望されている。
【0004】
この要望に対して、従来、穂先竿全体をNi−Ti合金等の超弾性合金で構成してなるものも提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−236732号公報(特許請求の範囲、図2)
【0006】
このような穂先竿を備えた釣竿は、超弾性合金の弾性域が極めて高い材料であるため、穂先を細くすることにより、穂先竿の調子が繊細で且つ極めて穂先の折れにくい釣竿となりうる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような穂先竿を備えた釣竿は、穂先竿全体を構成する材料が超弾性合金であるため、穂先が重く持ち重り感(穂先が重たく感じられること)があり、特に、長尺なものに於いては、この持ち重り感は顕著なものとなり、竿を振り難かったり、長時間の釣りが負担になったりする等、種々の問題を有している。
【0008】
そこで、本発明の課題は、上記問題点に鑑みなされたもので、穂先が繊細で且つ極めて折れにくく、しかも持ち重り感も少ないものとしうる釣竿を提供することとする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明にかかる釣竿は、複数の竿体が連結されてなる釣竿において、前記竿体の内、最も穂先側の穂先竿が、超弾性合金線材からなる芯材が合成樹脂層で被覆されてなる合成樹脂製のソリッド竿から構成されてなることを特徴とする。
上記構成からなる釣竿は、穂先竿が合成樹脂製のソリッド竿であることから穂先を細くして繊細なものとすることができると共に、芯材に超弾性合金が用いられてなるので、撓りに対して粘り強く対応でき、穂先が非常に折れにくいものとすることができる。
しかも、穂先竿全体を超弾性合金のみで構成した場合に比して、穂先竿を非常に軽量とすることができ、持ち重り感の非常に少ないものとしうる。
【0010】
本発明に於いて、前記穂先竿には、前記芯材が穂先側に延在し前記合成樹脂層から露出した露出部が備えられてなり、前記露出部の芯材にトップガイドが外嵌装着されてなる。
斯かる構成からなる釣竿に於いては、トップガイドが露出部の芯材に外嵌装着されてなるので、トップガイドに大きな力が加わった場合であっても、露出部以外の部分の合成樹脂層の外側に外嵌された場合の如く、ガイド際(トップガイドと穂先竿とが接合している部分の端部)で合成樹脂層が損傷して、ガイド際が折れるといった事態が防止される。
【0011】
斯かる構成に於いて、前記トップガイドには、前記露出部に外嵌された筒状部が備えられてなり、該筒状部の竿尻側端面と、前記合成樹脂層の穂先側端面とが接合してなる。
斯かる構成からなる釣竿に於いては、釣糸がトップガイドの筒状部の竿尻側端面と合成樹脂層の穂先側端面との間にはまり込む虞が低減する。
特に、前記筒状部の竿尻側端部の外周と前記合成樹脂層の穂先側端部の外周(即ち合成樹脂層の外周)とが面一とされてなる場合に於いては、トップガイドの筒状部の竿尻側端部に釣糸が引っ掛かる虞も低減する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0013】
図1は、本実施形態の釣竿を示す概略側面図である。
本実施形態の釣竿は複数の竿体が連結されて構成されている。
具体的には、最も竿尻側の元竿3と、該元竿3に連結された中竿2と、該中竿2に連結された穂先竿1とが振出式若しくは並次式に連結されて構成されている。
【0014】
前記元竿3には、リール11を装着するためのリールシート10が備えられて構成されている。
尚、図1に於いてはリールシート10にリール11が装着された状態が示されている。
【0015】
本実施形態の釣竿に於いては、元竿3及び中竿2の穂先側端縁部にそれぞれリールから引き出された釣糸Lを通す釣糸ガイド20が装着されて構成されている。
【0016】
前記元竿3及び中竿2は、合成樹脂製の中空管状体で、これらの竿体3、2は、カーボン繊維やガラス繊維等の強化繊維に、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させたシート状プリプレグをマンドレルに巻回し、加熱した後にマンドレルを引き抜き、更に焼成することにより製造される。
【0017】
図2は、前記穂先竿1を示す縦断断面図である。
図2に示すように、本実施形態の穂先竿1は、合成樹脂製のソリッド竿(中実の竿)で、繊維強化合成樹脂からなる竿状成形体の中心軸に芯材5として超弾性合金線材が埋入されて構成されている。
即ち、穂先竿1は、超弾性合金線材からなる芯材5を繊維強化合成樹脂からなる合成樹脂層6が被覆したソリッド竿とされている。
【0018】
前記超弾性合金線材は、通常、断面が円形で、直径が0.1〜1mmの範囲に設定されている。
ここで、超弾性合金とは、応力誘起マルティンサイト変態によって生じた変形が、除荷時に逆変態によって元に戻る性質を備えた合金材料で、該超弾性合金材としては、形状記憶合金等として従来周知のもの、例えば、Ni−Ti系合金、Ni−Ti−Fe系合金、Ni−Ti−Cu系合金、又は、Ni−Ti−Cr系合金等の合金材料を挙げることができる。好ましくは、Ni−Ti系合金を挙げることができる。
【0019】
前記穂先竿1には、穂先側に延在し前記合成樹脂層6から芯材5が露出した露出部1aと、合成樹脂層6が芯材5を被覆した非露出部1bとが備えられている。即ち、前記穂先竿1は、穂先側先端部にて露出部1aが備えられ、該露出部1aよりも竿尻側にて非露出部1bが備えられて構成されている。
前記露出部1aの芯材5には、釣竿の先端部に装着される釣糸ガイドたるトップガイド4が外嵌装着されてなる。
【0020】
このトップガイド4は、合成樹脂又は金属等が所定の形状に成形されること等により構成されてなり、芯材5を嵌入しうるように筒状とされた筒状部7と、該筒状部7から径方向外方に延在し、釣糸Lを層通させるガイドリング8を備えたガイド部9とを備えて構成されている。
そして、このトップガイド4は、前記筒状部7の内側に芯材5が嵌入されることにより、露出部1aの芯材5に外嵌装着され、例えば接着剤等で固定されている。
【0021】
この状態に於いては、前記筒状部7の竿尻側端面7aは、前記非露出部1bの芯材5を覆う合成樹脂層6の穂先側端面6aと全面において接合した状態となっている。
また、筒状部7の穂先側端部7bは閉塞しており、該穂先側端部7bの内側閉塞面と芯材5の先端面とが接合した状態となっている。
【0022】
更に、前記筒状部7の竿尻側端部の外周面7cと非露出部1bの穂先側端部の合成樹脂層6の外周面6cは、面一となっている。即ち、両外周同士が段差無く連続し、筒状部7の外周面7cと非露出部1bの合成樹脂層6の外周面6cが同一面を形成した状態となっている。
【0023】
この穂先竿1の竿本体は、例えば、図3に示す成形装置を用いたプルトルージョン法(引き抜き成形法)等によって製造される。
図3は、プルトルージョン法を実施するため成形装置の一例を示す概略図である。
この成形装置は、複数の繊維束56と芯材5とを供給する糸供給部51と、糸供給部から供給された糸に樹脂を含浸させる樹脂含浸部52と、樹脂の含浸された糸を円柱状に成形して予備成形体とする成形部53と、予備成形体を加熱硬化させて成形体とする硬化部54と、成形体を引き抜く引抜装置55とを備えて構成されている。
本実施形態の穂先竿1の竿本体は、この成形装置の糸供給部51に於いて、複数の繊維束56の中心に配置されるように芯材5を供給し、樹脂含浸部52にて樹脂を含浸させ、成形部53及び硬化部54にて、芯材5の表面に合成樹脂層6を備えた連続成形体とした後、所定の長さに裁断し、所定のテーパー状となるように外側の合成樹脂層6を研削することによって製造される。
尚、前記露出部1aは、例えば、穂先側先端部の合成樹脂層6を研削除去することにより形成される。
【0024】
本実施形態の釣竿は、上記の如く構成されたが、本発明の釣竿は、上記構成に限定されず適宜設計変更可能である。
例えば、本実施形態に於いて、合成樹脂層6は、繊維強化合成樹脂から構成されたが、強化繊維の無い合成樹脂から構成されてなる場合であっても本発明の意図する範囲内である。
斯かる穂先竿1は、例えば、所定の形状の型内に強化繊維を含まない硬化前の合成樹脂を流し込み、中心に超弾性合金線材を配置して加熱焼成した後(硬化させた後)、型から抜き出す方法等によって製造される。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る釣竿は、穂先が繊細で且つ極めて折れにくく、しかも持ち重り感も少ないものとしうるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる釣竿の一実施形態を示す概略側面図。
【図2】同実施形態の穂先竿の概略縦断断面図。
【図3】プルトルージョン法を実施するための成形装置を示す概略図。
【符号の説明】
1・・・穂先竿、1a・・・露出部、4・・・トップガイド、5・・・芯材、6・・・合成樹脂層、7・・・筒状部
Claims (2)
- 複数の竿体が連結されてなる釣竿において、前記竿体の内、最も穂先側の穂先竿(1)が、超弾性合金線材からなる芯材(5)が合成樹脂層(6)で被覆されてなる合成樹脂製のソリッド竿から構成されてなり、前記穂先竿(1)には、前記芯材(5)が穂先側に延在し前記合成樹脂層(6)から露出した露出部(1a)が備えられてなり、前記露出部(1a)の芯材(5)にトップガイド(4)が外嵌装着されてなり、前記トップガイド(4)には、前記露出部(1a)の芯材(5)に外嵌された筒状部(7)が備えられてなり、該筒状部(7)の竿尻側端面(7a)と前記合成樹脂層(6)の穂先側端面(6a)とが接合してなることを特徴とする釣竿。
- 前記筒状部(7)の竿尻側端部の外周と前記合成樹脂層(6)の穂先側端部の外周とが面一とされてなる請求項1記載の釣竿。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002305798A JP4022124B2 (ja) | 2002-10-21 | 2002-10-21 | 釣竿 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002305798A JP4022124B2 (ja) | 2002-10-21 | 2002-10-21 | 釣竿 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004135626A JP2004135626A (ja) | 2004-05-13 |
JP4022124B2 true JP4022124B2 (ja) | 2007-12-12 |
Family
ID=32452800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002305798A Expired - Fee Related JP4022124B2 (ja) | 2002-10-21 | 2002-10-21 | 釣竿 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4022124B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7305792B2 (en) * | 2004-01-30 | 2007-12-11 | Daiwa Seiko, Inc. | Tip rod |
JP2007167037A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Daiwa Seiko Inc | 釣竿 |
JP2007289103A (ja) * | 2006-04-26 | 2007-11-08 | Shimano Inc | トップガイド、穂先竿、及び、釣り竿 |
JP2007289105A (ja) * | 2006-04-26 | 2007-11-08 | Shimano Inc | トップガイド |
-
2002
- 2002-10-21 JP JP2002305798A patent/JP4022124B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004135626A (ja) | 2004-05-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4784968B2 (ja) | 釣り竿用の竿体 | |
KR20190038786A (ko) | 낚싯대 | |
KR100879904B1 (ko) | 장대의 제조 방법 | |
JP4022124B2 (ja) | 釣竿 | |
JP4726112B2 (ja) | 穂先竿 | |
TWI803819B (zh) | 釣竿用捲線器座、釣竿用握把構件及釣竿 | |
KR20070011067A (ko) | 초릿대 | |
JP5570178B2 (ja) | 釣り竿 | |
JP2010154780A (ja) | 釣り用スプールおよびその製造方法 | |
JP4397005B2 (ja) | 竿体の製造方法 | |
JP2003102344A (ja) | 穂先竿 | |
JPH07329196A (ja) | 繊維で強化された合成樹脂管 | |
JP4381581B2 (ja) | 元竿 | |
JPS61104732A (ja) | 釣竿 | |
JP4514003B2 (ja) | 竿体の製造方法 | |
JP2003070385A (ja) | 竿体の製造方法 | |
JP4053400B2 (ja) | アウターガイド竿 | |
JP4079524B2 (ja) | 釣竿 | |
JP3957285B2 (ja) | 釣竿の製造方法 | |
JP4671466B2 (ja) | 竿体 | |
JP4420367B2 (ja) | 竿体の製造方法 | |
JP4539953B2 (ja) | インロー継ぎ形式の釣竿、及びこれを構成するインロー芯の製造方法。 | |
JPS6228232A (ja) | 多角釣竿の製造法 | |
JP2000041536A (ja) | 中実杆を使用した釣竿 | |
JP4315324B2 (ja) | 中通し竿及び中通し竿の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050727 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070501 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070511 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070608 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070921 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070928 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101005 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4022124 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111005 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121005 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131005 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |