JP4009425B2 - シート表面処理剤およびインクジェット方式印刷用紙 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明はシート表面処理剤およびそれを用いたインクジェット方式印刷用紙に関するものである。
【0002】
【背景技術】
インクジェット方式による印刷は非接触型の記録方式であり、騒音が少ない、高速記録が可能である、カラー印刷が容易に行なえるなどの長所が多く、急速にプリンタあるいはプロッタ用に普及している。インクジェット方式による印刷は、一般の印刷用紙、コート紙、PPC用紙(paper for plainpaper copy)、中質紙、さらにはプラスチック製フィルムにも印刷が可能である。
インクジェット方式印刷用紙としては、高画質を得るための合成シリカ等の填料を含む塗工層を有するコート紙がある。これに対し、安価な普通紙には澱粉等をサイズプレス等で紙を含浸処理したものが使用されている。こうしたインクジェット方式印刷のような水性インクを使用した印刷において、普通紙では、いわゆるフェザリングの発生が大きな問題である。
インクジェット方式印刷用インクは水性でありアニオン性である事から紙の表面にカチオン性の耐水化剤が必要とされる。一般のカチオン性高分子を塗布又は含浸処理すると、耐水性は向上するが、印刷時の色濃度が低下してしまうという問題が発生してしまう。
色濃度の低下を抑えるためノニオン性樹脂微粒子とノニオン性、アニオン性あるいはカチオン性水溶性高分子とを組み合わせて塗布する方法(特開平9−1925号公報)、印字濃度を上げるためアクリロニトリルとアクリル酸エステル類との共重合より合成したエマルジョン粒子を塗布する方法(特開平8−50366号公報)、あるいはアクリル酸エステル類のカチオン性エマルジョン粒子を塗布する方法(特開平9−99632号公報)、また染料の発色性や印字濃度の向上を目的としてコロイダルシリカと水溶性高分子を塗布する方法(特開平9−109544号公報)などが提案されている。
しかし、これらの方法はいずれも水不溶性の微粒子を使用するためインクジェット方式印刷用インク染料との結合が弱く、また併用している水溶性カチオン性高分子も耐水性が十分でない。
また、ポリビニルアルコール等のビニルアルコール単位を有するポリマーとカチオン性ポリマーの混合物をインクジェット方式印刷用紙に使用することは公知である。ポリビニルアルコールは造膜性が良く、色濃度の低下を抑える作用が有る。一方、カチオン性ポリマーは耐水性を向上させる効果が有る。
しかしながら、ポリビニルアルコールとカチオン性ポリマーの相溶性は悪く、ミクロ状態で均一な塗工をする事は困難である。そのため、色濃度の低下が大きい等の欠点が有り、改善が求められていた。
【0003】
しかし、本発明において有用なビニルアルコール単位を有するポリマー部分と、カチオン性基を有するポリマー部分とからなるコポリマーをインクジェット方式印刷用紙に使用することはこれまで知られていなかった。
さらに従来のカチオン性ポリマー等ではコーティングカラーに混合した時の増粘が大きいために、塗工する際には水による希釈が必要となる。したがって、ポリマー濃度を高める事ができず塗工量が少なくなってしまう。この点が問題となっていた。
上記品質の低下、すなわち色濃度の低下、フェザリング、耐水性不完全等を有効に解決するシート表面処理剤はまだ開発されていない。また、印刷されたインク画像・文字の耐光性についても十分なものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、インクジェット方式印刷のような水性インクを使用した印刷時の色濃度を低下すること無く、耐水性、耐光性を向上させるシート表面処理剤を提供することにある。
また、本発明の目的は、インクジェット方式印刷用普通紙に特有の問題であるフェザリングを防止するシート表面処理剤を提供することにある。
またさらに本発明の目的は、従来のコーティングカラーに混合した際の増粘が生じず、十分なポリマー濃度でシート表面の処理を行うことができるシート表面処理剤を提供することにある。
また、本発明のさらなる目的は、印刷時の色濃度の低下がなく、かつ耐水性、耐光性が改良されたインクジェット方式印刷用コート紙を提供することである。 また、印刷時の色濃度の低下がなく、フェザリングが防止され、かつ耐水性、耐光性が改良されたインクジェット方式印刷用普通紙を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明者等は鋭意検討の結果、ビニルアルコール単位を有するポリマー部分と、カチオン性基を有するポリマー部分とからなるコポリマー、特に幹ポリマーと枝ポリマーの一方がビニルアルコール単位を含有し、他方がカチオン性基を有するグラフトコポリマーにより、従来の問題点であったポリビニルアルコールとカチオンポリマーの相溶性を改善し、これにより紙等のシート表面を処理する事で、印刷時の色濃度の低下がなく、耐水性、耐光性が現在の市販用紙よりも向上することを見いだし本発明を成すに至った。また、フェザリングもこれにより防止される。
特に好ましい実施態様において、前記コポリマーは、前記ポリマー部分が幹ポリマーおよび枝ポリマーであり、その一方がビニルアルコール単位を有し、他方がカチオン性基を有するグラフトコポリマーである。
【0006】
さらに、本発明は、前記グラフトコポリマーの該幹ポリマーが、ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマーからなり、該枝ポリマーが下記式(1)で示される繰り返し単位、下記式(2)で示される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも一つの繰り返し単位を含んでなる前記シート表面処理剤を提供するものである。
【0007】
〔式(1)〕
【0008】
(ただし、R1,R2はHまたはCH3;R3,R4は水素または炭素数1〜4のアルキル基あるいはベンジル基;X-は対イオンをあらわす。)
【0009】
〔式(2)〕
【0010】
(ただし、AはOまたはNH;BはC2H4、C3H6、C3H5OH;R5はHまたはCH3;R6,R7は炭素数1〜4のアルキル基;R8は水素または炭素数1〜4のアルキル基あるいはベンジル基;X-は対イオンをあらわす。)
【0011】
また、前記グラフトコポリマーが、ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマー共存下で、上記式(1)で示される繰り返し単位、上記式(2)で示される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも一つの繰り返し単位を生成するモノマー組成物をラジカル重合反応することにより得られることが好ましい。
【0012】
また好ましい実施態様において、前記ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマーのビニルアルコール単位とカチオン性基との繰り返し単位のモル比(以下、式量比と称す)が1:20〜2:1である。
【0013】
またさらには、前記ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマー中に含まれるビニルアルコール単位の割合が70モル%〜100モル%であることが好よしい。
【0014】
前記ラジカル重合反応において、反応系のpHが1.0〜6.0であることが好ましい。
【0015】
さらに、前記ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマーの重合度が100〜2500であることが好ましい。
【0016】
さらに、好ましい実施態様において、前記ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性のポリマーは、ラジカル重合反応により40%以上グラフト化されている。
【0017】
また、前記グラフト反応後のポリマー混合物濃度を20重量%としたポリマー水溶液に対し、10重量倍のメタノールを加え沈殿物を生成し、生成した沈殿濾物の乾固形物量が、原料として用いたビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性のポリマーの60重量%以下であることが好ましい。
【0018】
また、前記グラフト反応後のポリマー混合物の2%硫酸アンモニウム水溶液中、25℃における固有粘度が0.1〜2.0dl/gであることが好ましい。
【0019】
また、上記式(1)で表される繰り返し単位を生成するモノマーは、ジアリルアミンの塩、ジアリルモノメチルアミンの塩あるいはジアリルジメチルアミンの塩であることが好ましい。
【0020】
さらに、上記式(2)で表される繰り返し単位を生成するモノマーは、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレートの塩または4級化物、あるいはジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの塩または4級化物であることが好ましい。
【0021】
またさらに、本発明は、少なくとも上記のシート表面処理剤と、填料と、バインダーとを含んでなるコーティングカラーをシート表面に塗布して製造されるインクジェット方式印刷用紙を提供するものである。
【0022】
またさらに、本発明は、少なくとも上記のシート表面処理剤を含んでなる処理液をシート表面に含浸して製造されるインクジェット方式印刷用紙を提供するものである。
【0023】
この時、該紙はシート表面処理剤を0.02〜5g/m2含むことが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明を以下にさらに詳細に説明する。
本発明によるシート表面処理剤は、ビニルアルコール単位を有するポリマー部分と、カチオン性基を有するポリマー部分とからなるコポリマーからなるものである。コポリマーの例としては、ブロックコポリマー、グラフトコポリマー等があげられる。
特にこれらポリマー部分が幹ポリマーと枝ポリマーであり、一方がビニルアルコール単位を有するポリマーであり他方がカチオン性基を有するポリマーであるグラフトコポリマーが、本発明のシート表面処理剤として好ましく用いられる。 特に幹ポリマーとしてビニルアルコール単位を有するグラフトコポリマーの利用価値が高い。
本発明のグラフトコポリマーは、ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマーに必要な構造を有するモノマーをグラフト化したもの、あるいはそれらをその後に加水分解して得ることが出来る。
【0025】
本発明の主原料となるビニルアルコール単位を含有する水溶性または水分散性ポリマーは、カルボン酸のビニルエステル単独重合体、または共重合可能なモノマーとカルボン酸のビニルエステルとのコポリマーをアルカリ加水分解することによって得たものが好ましい。実用上ポリ酢酸ビニル加水分解物であるポリビニルアルコールが多用されていることから、本発明においてもポリ酢酸ビニル加水分解物であるポリビニルアルコールが最も好ましい。
カルボン酸のビニルエステルの例示化合物としては、例えば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニルなどがあげられる。
【0026】
また一般的に上記の共重合可能なモノマーの例示化合物としては、エチレン、スチレン、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの塩または四級化物、ジアリルアミン類の塩または四級化物、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、ビニルスルフォン酸、アクリルアミド2−メチル−プロパンスルフォン酸、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミドなとのノニオン、カチオン、あるいはアニオン性モノマーなどがあげられる。
一般的にこれらのモノマーの単独重合体または共重合体を、アルカリ加水分解することによってビニルアルコール単位を高分子内に生成させる。
【0027】
本発明において、ビニルアルコール単位を有する水溶性あるいは水分散性ポリマー中のビニルアルコール単位は70〜100モル%が好ましく、さらに好ましくは85〜100モル%であり、グラフトコポリマーの幹ポリマーに成るものと考えられる。ビニルアルコール単位がこの範囲外である場合には、グラフト化率が下がり、本発明の目的を達成することが出来ない。
【0028】
ポリビニルアルコールなどのビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性高分子の重合度は好ましくは100〜2500であり、さらに好ましくは300〜2000であり、目的に応じ任意の重合度の物を使用することができる。
【0029】
本発明において、幹ポリマーとなるビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマーの共存下、上記式(1)および/または上記式(2)で表されるカチオン性繰り返し単位を生成するモノマー組成物を重合することにより、ビニルアルコール単位を有するポリマー部分と、カチオン性基を有するポリマー部分とからなるグラフトコポリマーを生成する。
【0030】
しかし系内にはグラフト重合しなかったカチオン性モノマーの重合物と、グラフト化されていないビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマーと、生成したグラフトコポリマーの三種が混合物として存在し、本発明においてはこの混合物をシート表面処理剤として使用してもフェザリング防止、耐水性向上等に有効に作用する。
本発明のグラフトコポリマーは単離することなく、重合体の混合物の状態であってもシート表面処理剤として良好な効果を発揮する。したがって、この場合には複雑な単離工程が不要であり、これにより製造コスト低減等の本発明の実用上の価値をさらに高めるものである。
【0031】
本発明のシート表面処理剤は、ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマーを水性媒体中に溶解または分散させた後、上記式(1)で表される繰り返し単位を生成するジ(メタ)アリルアミン系モノマーおよび/または上記式(2)で表される繰り返し単位を生成する(メタ)アクリル系カチオン性モノマーなどをラジカル重合することによって製造することができる。
【0032】
ここに言う上記式(1)で表される繰り返し単位を生成するジ(メタ)アリルアミン系モノマーとしては、例えば、ジ(メタ)アリルアミンの塩、ジ(メタ)アリルモノアルキルアミンの塩、または4級化物、ジ(メタ)アリルベンジルアミンの塩、または4級化物を挙げることができる。ここに言う塩としては例えば、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩などを挙げることができる。4級アミン化合物としては、ハロゲン化メチルあるいはハロゲン化ベンジルによる4級化物を挙げることができる。
好ましくは、ジアリルアミン、ジアリルモノメチルアミン、ジアリルベンジルアミンの塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩ならびにハロゲン化メチルによる4級化物を挙げることが出来る。具体的な例示化合物としては、モノメチルベンジルジアリルアンモニウムクロリド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジアリルアミン塩酸塩、ジアリルアミン硫酸塩、ジアリルアミン酢酸塩等があげられ、この中で特に好ましくは、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドである。
【0033】
また、ここに言う上記式(2)で表される繰り返し単位を生成する(メタ)アクリル系カチオン性モノマーとしては具体的には、例えば、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレートの塩または4級化物あるいはジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの塩または4級化物を挙げることができる。ここに言う塩としては例えば、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩などを挙げることができる。4級アミン化合物としては、ハロゲン化メチルあるいはハロゲン化ベンジルによる4級化物を挙げることができる。
具体的な例示化合物としては、(メタ)アクリロイロキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロリドなどの4級アンモニウム塩が特に好ましく、次いでジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート塩、例えば塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩;ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド塩、例えば塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩などを好ましく用いることができる。
【0034】
なお、これら式(1)および/または式(2)で表される繰り返し単位は単独あるいは複数のモノマーの混合物から導入されていてもよい。
上記カチオン性モノマーと共にノニオン性(メタ)アクリル系モノマーあるいはアニオン性(メタ)アクリル系モノマーあるいは各種のビニルモノマーを共重合させることもできる。
【0035】
グラフトコポリマーのグラフト化率は、核磁気共鳴法や赤外分光法などによっても分析可能である。また、グラフト化により幹ポリマーのメタノールに対する溶解性が増大する性質を利用して、原料ポリマーの仕込み量に対するメタノール不溶物の重量比をもって、幹ポリマーのグラフト化率の指標とする事ができる。 すなわち、グラフト化が進み、高カチオン性となった原料ポリマーはメタノール可溶性となり濾別される。そしてカチオン性の低いグラフト化ポリマーはメタノール不溶物として測定される。したがって、原料仕込み量と不溶物量の差は高カチオン性となったグラフト化ポリマーの量であり、原料ポリマーのグラフト化率の最低値を示すものと考えられる。
具体的には本発明の重合操作をした後のポリマー混合物の濃度(グラフト重合のための原料として仕込んだポリビニルアルコールなどのポリマーと仕込みモノマーの総和から計算される濃度)が20重量%であるポリマー水溶液に対し、10重量倍のメタノールを加える。生成した沈殿をNo.5Bの濾紙で濾過し、105℃にて恒量に成るまで乾燥して不溶物量を求める。この不溶物量と、仕込みのポリマー(ポリビニルアルコールなど)量との重量比を求める。
本発明においては、この不溶物が60重量%以下であることが望ましい。
すなわち少なくとも原料として仕込んだ幹ポリマーの40%以上がグラフト化している事が好ましい。
カチオン性モノマーの単独重合物もメタノールに可溶であり、本検定法は幹ポリマーのグラフト化率の指標としてのみ有効である。
カチオン性モノマーのグラフト化率も求められる方法が開発されれば、望ましいグラフトコポリマーの組成は更に詳しく特定できると考えられるが、本発明者の知見は幹ポリマーのグラフト化率以外に無い。
【0036】
本発明の原料となるビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性高分子のビニルアルコール単位と上記カチオン性基との式量比は、1:20〜2:1の範囲から選ばれる。好ましくは、1:20〜1:1、最も好ましくは1:20〜1:2の範囲である。この範囲において製造されたグラフトコポリマーがシート表面処理剤として特に好ましいものとなる。
ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性高分子が4.7式量%未満では色濃度への影響が大きすぎシート表面処理剤として使用するには適当ではない。上記カチオン性基が33式量%未満では耐水性が低く実用的ではない。
【0037】
グラフト共重合は水性媒体中でビニルアルコール単位を有する水溶性あるいは水分散性ポリマーの存在下にモノマー溶液にて行なわれる。水性媒体としては水単独が望ましいが、水と均一に混合する有機溶媒たとえばジメチルスルホキシド、エタノール、N−メチルピロリドンなどを水に混合してもよい。
重合方式としてはビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性高分子の存在下でモノマー全量を重合容器に仕込み、重合を開始する方式か、モノマーの一部を重合容器に仕込み、重合開始後に重合の進行にあわせて残りのモノマーを仕込む方式などが適宜採用される。
幹ポリマーと成るべきビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性高分子は濃度2〜25重量%で溶解状態あるいは分散状態で重合の系に存在し、またグラフト化されるモノマーはモノマー濃度5〜60重量%で重合の系に存在している。こうして、溶液重合、逆相乳化重合、逆相懸濁重合などによりカチオン性モノマーを幹ポリマーにグラフト共重合させる。特に好ましくは、水溶液重合である。
【0038】
本発明のグラフト共重合は通常のラジカル発生剤により上記条件で重合することにより行なうことができる。
例えば2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン・2塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸ナトリウム塩、2,2’−アゾビス−N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン・2塩酸塩などのアゾ系開始剤を好ましく用いることができる。
また、これらのアゾ系開始剤の使用に換えて4価のセリウム化合物などの酸化系の開始剤、あるいは過硫酸アンモニウムと亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせ等の様なレドックス系の開始剤を併用したり、単独で用いることもできる。
重合開始剤の使用量は通常、モノマーに対して100〜10,000ppm程度である。分子量の調節が必要な場合には、一般的な連鎖移動剤、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類あるいは2−メルカプトエタノールなどの含硫黄化合物等を用いて行なう。通常その使用量はモノマーに対してアルコール類では0.1〜200重量%、2−メルカプトエタノールでは0.01〜10重量%である。
重合反応は一般に系から脱酸素を行った後、10℃〜100℃、好ましくは30℃〜80℃の温度でpH1.0〜6.0の範囲で行うことが好ましく、pH2.0〜5.0の範囲が特に好ましい。上記範囲外のpHで重合反応を行うと、グラフト化反応が進行せず本発明の目的を達成することが出来ない。
【0039】
該グラフト共重合によるポリマー混合物は2%硫酸アンモニウム水溶液中、25℃における固有粘度が0.1〜2.0dl/gであるものがシート表面処理剤として好ましく、さらに好ましくは0.2〜0.5dl/gの範囲である。上記範囲外の粘度であると、処理時の適性粘度範囲に収らず、良好に処理することが出来なくなる。
【0040】
本発明のシート表面処理剤で処理されるシートとしては、一般の上質紙、中質紙、板紙等のパルプシート、合成紙あるいはプラスチックシート等があげられる。また紙と合成紙等の複合シートにも適用可能である。
本発明のシート表面処理剤は、インクジェット方式以外の同様の水性インクによる印刷方式にも適用可能である。
【0041】
本発明のシート表面処理剤で紙表面を処理する場合の量としては、その要求特性により決定されるべきである。一般的にはシート表面処理剤のポリマー含量として0.02〜5g/m2程度の範囲である。
コート紙の場合は、填料、バインダーとともに本発明のシート表面処理剤を配合してコーティングカラーを調整し、シート表面に塗布して本発明のインクジェット用印刷用紙を製造することができる。
また普通紙の場合は、酸化デンプン、ポリビニルアルコール、表面サイズ剤などとの併用あるいは本発明のシート表面処理剤単独をシート表面に含浸し、本発明のインクジェット用印刷用紙を製造することができる。
【0042】
本発明に係るシート表面処理剤は他の塗工用薬剤たとえば、カチオン界面活性剤、重縮合アルミニウムイオン、重縮合系カチオン性高分子などのインクの電荷中和物質や、酸化澱粉、カチオン澱粉、変性澱粉、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子やラテックス、あるいは微細合成シリカ、アルミナ、タルク、カオリンクレー、炭酸カルシウムなどの塗工用顔料もしくはインクジェット用填料を併用することができる。
上記シートに本発明にかかるシート表面処理剤を単独または他の塗工用薬剤を混合した処理液でサイズプレス、ゲートロールコーター、ブレードコーターなどでシート表面を処理することにより本発明のインクジェット方式印刷用紙を得ることができる。
【0043】
本発明によって、幹ポリマー(主鎖)と枝ポリマー(側鎖)とから成り、一方がビニルアルコール単位を有するポリマー構造を持ち他方がカチオン性基を有するポリマー構造を持つグラフト共重合体から成るシート表面処理剤を得ることができる。一般的に、ポリビニルアルコールとカチオンポリマーの相溶性は低い。 一方でインクジェット方式印刷用紙に用いる処理剤としての両者の役割は異なり、カチオンポリマーは耐水性を増しポリビニルアルコールは色濃度の低下を防止する効果を発揮する。単なる混合では両者を均一相として紙の表面に塗布する事が出来ないが、本発明のグラフトコポリマーが存在するとグラフトコポリマーそのものが均一相である上に、特にバインダーとしてポリビニルアルコールの様な水溶性または水分散性バインダーを用いる場合には、当該バインダーとカチオンポリマーの相溶性を改善して各種のポリマーを均一な状態で紙の表面を処理する事ができる。
更に本発明のシート表面処理剤はコーティングカラーに混合した時のカラー液の増粘を抑制する効果が認められ、多量のポリマーを紙に塗布する事ができ、性能発揮に寄与する。コーティングカラーの増粘を防止する効果もポリビニルアルコール部とカチオン性ポリマー部の相溶性の改善によるものと推測される。この様に、多量のポリマーを均一に塗布できる特性の結果として本グラフトコポリマーを塗布したインクジェット方式印刷用紙は好ましい性質を付与する事ができる。
【0044】
【実施例】
以下実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0045】
〔合成例−1〕
温度計、攪拌機、窒素導入管およびコンデンサを備えた500mlの4つ口フラスコ内にポリビニルアルコール(PVAと略す)〔商品名:PVA205(ケン化率88%、重合度500)、クラレ製〕の23%水溶液52.2g、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物〔DADMAC、濃度65%、ダイソー製〕(DDMCと略す)166g、脱イオン水44.6gを加え、10%硫酸水溶液2.4gで原料混合液のpHを3.5に調整し、かつモノマー濃度を40.8%とした。
原料混合物を撹拌しながら温度を60℃に保持し、30分間系内の窒素置換を行った。その後、重合開始剤V−50(2,2′アゾビスアミジノプロパン二塩化水素化物、和光純薬製)の10%水溶液を5.4g(対モノマー当り0.5重量%)加え、重合を開始させた。
その後60℃で4時間保持し、さらに重合開始剤V−50を対モノマー当り0.2重量%追加し、開始から8時間反応を継続した。その後冷却し、脱イオン水130gを加え、総量を400gとして、均一の反応物が得られた。PVAとDDMCを合計したポリマー濃度は30%となった。このポリマー混合物を試料−1と呼ぶ。
コロイド滴定法により試料−1(ポリマー純分)のカチオン当量値を測定した。この時、PVAのケン化率より求めた水酸基とコロイド滴定により求めたカチオン基の式量比は26:74であった。
また2%硫酸アンモニウム水溶液中25℃における試料−1の固有粘度を測定した。
また、20%溶液3.6gを採取し36.0gのメタノールを加え、その時に生成した不溶化析出物をNo.5Bの濾紙により濾過し、105℃で1時間乾燥した後の重量を測定する事により、原料として仕込んだポリビニルアルコールに対するメタノール不溶物の重量比(不溶物量%)を算出した。
ポリマー諸特性を表−1に示す。
【0046】
〔合成例−2〕
表−1に示す量のPVA205とDDMCの仕込み量で、合成例−1と同様の重合操作を行い、試料−2を得た。
ポリマー諸特性を表−1に示す。
【0047】
〔合成例−3、4〕
ポリビニルアルコールをクラレ製、商品名:PVA105(ケン化率98%、重合度500)に替えた以外は、合成例−1と同様の重合操作を行い、表−1に示す量のPVA105とDDMCの仕込み量で試料−3,4を得た。
ポリマー諸特性を表−1に示す。
【0048】
〔比較合成例−1〕
PVAを加える事無く合成例−1と同様の操作によりDDMCの重合を行いポリジメチルジアリルアンモニウム塩化物(P−DDMC)を得、該P−DDMCに 対し合成例−1に使用したものと同量のPVAを混合したポリマー混合物を比較試料−1と呼ぶ。比較試料−1は2相に分離し、ホモジナイザーにより混合しても1日以内に再度2相に分離した。
比較試料−1のカチオン当量値、固有粘度、メタノール不溶物の重量圧(不溶物量%)を合成例−1と同様に測定した。ポリマー諸特性を表−1に示す。
また、上記の比較試料−1に対して、本発明による試料−1を等量混合したところ、相分離は発生しなかった。このポリマー混合物を本発明による混合試料−1と呼ぶ。
【0049】
〔比較合成例−2〜4〕
表−1に示す量のPVAとP−DDMCの仕込み量で、合成例−1と同様の操作を行い、比較試料−2〜4を得た。ポリマー諸特性を表−1に示す。
【0050】
【0051】
〔実施例1〜5,比較例1〜5〕
(シート表面処理剤の塗布)
合成粉末シリカ(ニップシールHD−2,日本シリカ工業製)、ポリビニルアルコール(PVA105(ケン化率98%、重合度500)、クラレ製)、シート表面処理剤(試料−1〜4あるい比較試料−1〜4)を重量比で50:45:5の割合で混合し濃度25%のコーティングカラーを調整した。
市販のPPC用紙[ステキヒトサイズ度(STOECKIGT SIZING DEGREE)約20秒]に、このコーティングカラーをワイヤーバー(PDSO4,ウエーブスター社製)によりコーティングカラーの固形分量として8.0g/m2(試料あるいは比較試料のポリマーとして0.4g/m2)塗布した後、105℃で2分間、乾燥を行い、印刷およびその後の試験に供した。
【0052】
(試験紙の印刷および耐水性と耐光性の測定)
塗工した試験紙をキャノン製インクジェット方式プリンターBJC−600Jを用い、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのパターンおよび印字を印刷した。
印刷後の色濃度は色差計NR−3000(日本電色製)によりL*、a*、b*表示で測定し、シアンは−b*値、マゼンダはa*値、イエローはb*値、ブラックはL*値で評価した。
印刷後の耐水性および耐光性試験前後の色濃度の変化はマクベス反射濃度計RD−918により測定した。
耐水性試験はベタ印刷した試験片を300ml/minで移動する脱イオン水中(流水)に10分間投入し前後の色濃度を測定し、残色率A,B,Cの三段階評価をした。
A:変わらず、B:微かに色が滲み出る、C:著しく滲み出る。
耐光性試験はベタ印刷した試験片を耐光性試験機(島津製作所製、XS−180CPS)を用い、照射強度500W/m2、波長300〜800nm、温度50℃で40時間照射し、前後の色濃度を測定し残色率A,B,Cの三段階評価をした。A:変わらず、B:微かに褪色、C:褪色。
各種測定結果を表−2に示す。
【0053】
【0054】
〔合成例−5〜8〕
温度計、攪拌機、窒素導入管およびコンデンサを備えた500mlの4つ口フラスコ内にポリビニルアルコール(以下PVAと称す)〔商品名:PVA117(ケン化率98%、重合度1700)、クラレ製〕の23%水溶液と表−3記載の組成のモノマーを仕込み、pH3.5に調整し、モノマー濃度が20%となるように脱イオン水を加えた。
原料混合物を撹拌しながら温度を60度に保持し、30分間系内の窒素置換を行った。その後、対モノマー当りアンモニウムペルオキソ二硫酸0.3重量%、および亜硫酸水素ナトリウムを0.01重量%加え重合を開始した。反応系を60℃に保持し4時間反応を継続した後に冷却したところ、均一物が得られた。このポリマー混合物を試料−5〜8と呼ぶ。
これら試料−5〜8のカチオン当量値、固有粘度、メタノール不溶物の重量比(不溶物量%)を合成例−1と同様に測定した。ポリマー諸特性を表−3に示す。
【0055】
〔比較合成例−5〜8〕
表−3記載のpH値で重合を行う以外は合成例−5〜8と同様の操作によりモノマーの重合を行い比較試料−5〜8を得た。なお、pHは塩酸ならびに苛性ソーダにより調整した。
比較試料−5〜8は2相に分離し、ホモジナイザーにより混合しても1日以内に再度2相に分離した。
これら比較試料−5〜8のカチオン当量値、固有粘度、メタノール不溶物の重量比(不溶物量%)を合成例−1と同様に測定した。ポリマー諸特性を表−3に示す。
【0056】
【0057】
〔実施例6〜9,比較例6〜9〕
(シート表面処理剤評価試験)
ポリビニルアルコール〔商品名:PVA105(ケン化率98%、重合度500)、クラレ製〕、酸化デンプン(エースC、王子コンスターチ製)とシート表面処理剤(試料−5〜8、比較試料−5〜8)を重量比で0.3:2.7:1に混合し、この混合物を混合物中の固形分で4.0g/m2(試料および比較試料のポリマーとして1.0g/m2)となるように実施例1〜5と同様にして塗布し含浸させ、乾燥後、印刷を行いその後の比較試験を行なった。
上述の耐水性、耐光性および色濃度の評価を行った結果を表−4に示す。
またフェザリングの程度をルーペを用いて目視によって評価した結果をあわせて表−4に示す。◎:フェザリングが全く認められない、△:フェザリングが認められる、×:フェザリングが著しく認められる。
【0058】
【0059】
〔合成例−9〜10〕
温度計、攪拌機、窒素導入管およびコンデンサを備えた500mlの4つ口フラスコ内にポリビニルアルコール(PVAと略す)〔商品名:PVA105(ケン化率98%、重合度500)、クラレ製〕の20%水溶液と表−5記載の組成のN−ビニルカルボン酸アミドモノマーを仕込み、pH5.5に調整し、PVA105及びモノマーの合算濃度が20%となるように脱イオン水を加えた。
原料混合物を撹拌しながら温度を60℃に保持し、30分間系内の窒素置換を行った。その後、重合開始剤V−50を対モノマー当り0.5重量%加え、重合を開始させた。
その後60℃で4時間保持し、さらに重合開始剤V−50を対モノマー当り0.2重量%追加し、開始から8時間反応を継続したところ、均一の反応物が得られた。
このポリマー混合物をアルカリ加水分解し、含有N−ビニルカルボン酸アミド単位の95%を加水分解しビニルアミノ単位を得た。加水分解したポリマー混合物を試料−9〜10と呼ぶ。
これら試料−9〜10のカチオン当量値、固有粘度、メタノール不溶物の重量比(不溶物量%)を合成例−1と同様にして測定した。ポリマー諸特性を表−5に示す。
【0060】
〔比較合成例−9〜10〕
PVAを加える事無く合成例−9〜10と同様の操作によりN−ビニルカルボン酸アミドモノマーの重合を行いポリN−ビニルカルボン酸アミドを得、該ポリN−ビニルカルボン酸アミドに対し合成例−9〜10に使用したものと同量のPVAを混合し、ポリマー混合物を得た。このポリマー混合物をアルカリ加水分解し、N−ビニルカルボン酸アミド単位の95%を加水分解し、ビニルアミノ単位を有するカチオン性ポリマーとPVAの混合ポリマーを得た。
このポリマー混合物を比較試料−9〜10と呼ぶ。比較試料−9〜10は2相に分離し、ホモジナイザーにより混合しても1日以内に再度2相に分離した。これら比較試料−9〜10のカチオン当量値、固有粘度、メタノール不溶物の重量比(不溶物量%)を合成例−1と同様に測定した。ポリマー諸特性を表−5に示す。
【0061】
【0062】
〔合成例−11〜12〕
温度計、攪拌機、窒素導入管およびコンデンサを備えた500mlの4つ口フラスコ内にポリビニルアルコール〔商品名:PVA105(ケン化率98%、重合度500)、クラレ製〕の23%水溶液と表−6記載の組成のモノマーを仕込み、pH5.0に調整し、PVA105及びモノマーの合算濃度が30%となるように脱イオン水を加えた。
原料混合物を撹拌しながら温度を60℃に保持し、30分間系内の窒素置換を行った。その後、対モノマー当たり、架橋防止剤ヒドロキシアミン塩酸塩を0.3重量%、連鎖移動剤2−メルカプトエタノールを0.5重量%、重合開始剤V−50を0.5重量%加え、重合を開始させた。
反応系を60℃に保持し6時間反応を継続した後、N−ビニルホルムアミドに対して当量の塩酸を加え、90℃で5時間反応し、試料−11,12を得た。
これら試料−11,12のカチオン当量値、固有粘度、メタノール不溶物の重量比を合成例−1と同様に測定した。また核磁気共鳴法により生成物のアミジン化率を測定した。ポリマー諸特性を表−6に示す。
【0063】
〔比較合成例−11〜12〕
PVAを加える事無く合成例−11〜12と同様の操作により表6記載の組成のモノマーを仕込み重合した。合成例−11〜12に使用したものと同量のPVAを混合し、塩酸を加えて反応した。、このポリマー混合物を比較試料−11〜12と呼ぶ。ポリマー諸特性を表−6に示す。
【0064】
【0065】
〔参考例1〜4,比較例10〜13〕
(シート表面処理剤の塗布)
実施例1〜5と同様に、試料−9〜12ならびに比較試料9〜12のシート表面処理剤によりコーティングカラーを調整し、塗布乾燥後、印刷およびその後の試験に供した。
【0066】
(試験紙の印刷および耐水性と耐光性の測定)
実施例1〜5と同様の評価試験を行い、それぞれの試料に対する色濃度、耐水性ならびに耐光性を評価した。各種測定結果を表−7に示す。
【0067】
【0068】
〔合成例−13〜14〕
温度計、攪拌機、窒素導入管およびコンデンサを備えた500mlの4つ口フラスコ内にN−ビニルホルムアミドの20%水溶液を仕込み、pH5.5に調整した。
原料を撹拌しながら温度を60℃に保持し、30分間系内の窒素置換を行った。その後、対モノマー当り、架橋防止剤であるヒドロキシアミン塩酸塩を0.3重量%、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノールを0.5重量%、重合開始剤としてV−50を0.5重量%加え、重合を開始させた。
反応系を60℃に保持し6時間反応を継続した後、N−ビニルホルムアミドに対して当量の塩酸を加え、90℃で5時間反応した。この反応液に多量のアセトンを加え、脱水し、粉末のポリビニルアミン塩酸塩を得た。
温度計、攪拌機、窒素導入管およびコンデンサを備えた500mlの4つ口フラスコ内にポリビニルアミン塩酸塩と表−8記載の組成となる様な酢酸ビニルモノマーを仕込み、pH3.5に調整し、ポリビニルアミン塩酸塩及び酢酸ビニルモノマーの合算濃度が25%となるように脱イオン水を加えた。
原料混合物を撹拌しながら温度を60℃に保持し、30分間系内の窒素置換を行った。その後、重合開始剤としてアンモニウムペルオキソ二硫酸を対モノマー当り0.5重量%加え、重合を開始させた。
その後60℃で4時間保持し、さらに重合開始剤V−50を対モノマー当り0.2重量%追加し、開始から8時間反応を継続した。
このポリマーをアルカリ加水分解した後に塩酸で中和を行い、95モル%のビニルアミノ単位(塩酸塩の形態で)を有する幹ポリマーにポリビニルアルコール(95モル%加水分解ポリ酢酸ビニル)からなる枝ポリマーがグラフト共重合したグラフトコポリマーを得た。加水分解したポリマー混合物を試料−13〜14と呼ぶ。
これら試料−13〜14のカチオン当量値、固有粘度、メタノール不溶物の重量比(不溶物量%)を合成例−1と同様にして測定した。ポリマー諸特性を表−8に示す。
【0069】
【0070】
〔参考例5〜6〕
(シート表面処理剤の塗布)
実施例1〜5と同様に、試料−13〜14のシート表面処理剤でコーティングカラーを調整し、塗布乾燥後、印刷およびその後の試験に供した。
【0071】
(試験紙の印刷および耐水性と耐光性の測定)
実施例1〜5と同様の評価試験を行い、それぞれの試料に対する色濃度、耐水性ならびに耐光性を評価した。各種測定結果を表−9に示す。
【0072】
【0073】
【産業上の利用可能性】
本発明のシート表面処理剤は、例えば、ビニルアルコール単位を含有する水溶性または水分散性高分子存在下で、ジ(メタ)アリルアミン系モノマーおよび/または(メタ)アクリル系カチオン性モノマーなどをラジカル重合などにより重合して得られるコポリマーを含有する。本発明により、印刷時の色濃度を低下することなく耐水性、耐光性が改良され、また普通紙特有の問題であるフェザリングが防止され、かつ、インク染料との結合が強いのでインクジェット方式印刷用紙のシート表面処理剤として好ましく使用でき、産業上の利用には大なる可能性を有する。
Claims (14)
- ビニルアルコール単位を有する幹ポリマー部分と、カチオン性基を有する枝ポリマー部分とからなるコポリマーを含有するシート表面処理剤であって、前記グラフトコポリマーの該幹ポリマーが、ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマーから導かれ、該枝ポリマーが下記式(1)で示される繰り返し単位、下記式(2)で示される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも一つの繰り返し単位を含んでなるシート表面処理剤。
〔式(1)〕
(ただし、R 1 ,R 2 はHまたはCH 3 ;R 3 ,R 4 は水素または炭素数1〜4のアルキル基あるいはベンジル基;X - は対イオンをあらわす。)
〔式(2)〕
(ただし、AはOまたはNH;BはC 2 H 4 、C 3 H 6 、C 3 H 5 OH;R 5 はHまたはCH 3 ;R 6 ,R 7 は炭素数1〜4のアルキル基;R 8 は水素または炭素数1〜4のアルキル基あるいはベンジル基;X - は対イオンをあらわす。) - 前記グラフトコポリマーが、ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマー共存下で、上記式(1)で示される繰り返し単位、上記式(2)で示される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも一つの繰り返し単位を生成するモノマー組成物をラジカル重合反応することにより得られることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のシート表面処理剤。
- 前記ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマーのビニルアルコール単位とカチオン性基との繰り返し単位のモル比が1:20〜2:1である請求の範囲第1項あるいは第2項に記載のシート表面処理剤。
- 前記ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマー中に含まれるビニルアルコール単位の割合が70モル%〜100モル%である請求の範囲第1項から第3項のいずれか一つに記載のシート表面処理剤。
- 前記ラジカル重合反応において、反応系のpHが1.0〜6.0である請求の範囲第1項から第4項のいずれか一つに記載のシート表面処理剤。
- 前記ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性ポリマーの重合度が100〜2500である請求の範囲第1項から第5項のいずれか一つに記載のシート表面処理剤。
- 前記ビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性のポリマーが、ラジカル重合反応により40%以上グラフト化される事を特徴とする請求の範囲第1項あるいは第6項に記載のシート表面処理剤。
- 前記グラフト反応後のポリマー混合物濃度を20重量%としたポリマー水溶液に対し、10重量倍のメタノールを加え沈殿物を生成し、生成した沈殿濾物の乾固形物量が、原料として用いたビニルアルコール単位を有する水溶性または水分散性のポリマーの60重量%以下である請求の範囲第1項から第7項のいずれか一つに記載のシート表面処理剤。
- 前記グラフト反応後のポリマー混合物の2%硫酸アンモニウム水溶液中、25℃における固有粘度が0.1〜2.0dl/gである請求の範囲第1項から第8項のいずれか一つに記載のシート表面処理剤。
- 上記式(1)で表される繰り返し単位を生成するモノマーがジアリルアミンの塩、ジアリルモノメチルアミンの塩、あるいはジアリルジメチルアミンの塩である請求の範囲第1項から第9項のいずれか一つに記載のシート表面処理剤。
- 上記式(2)で表される繰り返し単位を生成するモノマーがジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレートの塩または4級化物、あるいはジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの塩または4級化物である請求の範囲第1項から第9項のいずれか一つに記載のシート表面処理剤。
- 少なくとも、請求の範囲第1項から第11項のいずれか一つに記載するシート表面処理剤と、填料と、バインダーとを含んでなるコーティングカラーをシート表面に塗布して製造されるインクジェット方式印刷用紙。
- 少なくとも、請求の範囲第1項から第11項のいずれか一つに記載するシート表面処理剤を含んでなる処理液をシート表面に含浸して製造されるインクジェット方式印刷用紙。
- 前記シート表面処理剤を0.02〜5g/m2含む請求の範囲第12項あるいは第13項に記載のインクジェット方式印刷用塗工紙。
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