JP3972530B2 - 画像記録体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式又は熱転写方式等による画像形成に使用され、画像形成と、画像剥離とを繰り返すことが可能な画像記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式による画像形成に使用される画像記録体として、一般的に、普通紙やオーバーヘッド用透明シート(OHPシート)などが利用されている。この画像記録体には、
1)記録材料として従来から使用されている媒体と共通性があること、
2)画像形成工程で印加される熱、圧力などにより変化しないこと、
3)画像形成工程において、画像記録体の搬送性が良好なこと、
4)長期に亘って利用、保存が可能となるようトナー画像の定着性に優れること、
5)原稿を忠実に反映した高品質な画像が得られること、
6)最終的に廃棄する場合には、地球環境への負荷が少ないこと、
7)OHPシートの場合には、光透過性に優れること、
などの多くの性能が要求される。
【0003】
また、近年、地球環境への負荷を考慮し、ゴミ廃棄量及び資源利用量の削減、即ち、紙、オーバーヘッドプロジェクタ(OHP)用プラスチックフィルム等の画像記録体の廃棄量の削減や、これらの資源である、木材資源及び石油等の利用量の削減が重要課題となっている。
【0004】
前記資源利用量を削減する手段として、一度使用された用紙等を廃棄することなく古紙として再利用する手段が提案され、実行されている。
【0005】
しかしながら、OHP用プラスチックフィルム等はほとんど回収されておらず、また、これらの回収及び再利用には多くの問題がある。
例えば、回収に関しては、企業の機密文書及び機密データの漏洩、記録材料の種類による分別作業の手間、回収に要する運用コスト、並びに回収物の集積場所及び管理等の諸問題が挙げられる。
また、再利用に関しては、再生品の品質、インク等の脱墨処理に伴うコスト、脱墨工程における界面活性剤の大量消費、排水等の環境負荷についての諸問題が挙げられる。
【0006】
また、これらの回収及び再利用が、効率的に行なわれなければ、エネルギーを大量に消費することとなるため、結果的に、地球環境問題の一つであるCO2量の増加を招き、地球温暖化現象を更に助長させることにもなる。
【0007】
前記脱墨処理を効率的に行うためには、トナーやインクなどの画像形成材料が、画像記録体である用紙やOHPシート等から剥離、除去しやすく、剥離性に優れることが望ましい。
一方、記録画像の維持性を確保するためには、トナーやインクなどの画像記録材料を画像記録体へ強固に定着でき、画像定着性に優れる必要がある。
この、剥離性と画像定着性とは、二律背反の関係であるため、これらを両立させるこは困難であり、従来から多くの解決方法が提案されているが、満足のいく結果を得ているとはいえず、問題があった。
【0008】
例えば、特開平4−362935号公報には、画像形成材料として、近赤外光消色型記録材料を用いる方法が提案されている。この方法によれば、画像形成後、不要になった画像に近赤外光を照射することによって、画像が消去されるため、画像記録体を再利用することができる。
しかし、前記近赤外光消色型記録材料は、自然光にも反応してしまうため、画像の耐久性が低く、問題があった。また、使用可能な画像形成材料が限定されるため、記録可能な色が限定され、カラー適性がなく、問題があった。更に、画像消色後、画像記録体にトナーバインダーが残ってしまうため、画像記録体の特性が変化し、再利用の際に転写ヌケ(転写の際に画像が抜ける現象)が生ずる等の問題もあった。
【0009】
前記転写ヌケ等の問題を解決するためには、画像形成材料の色のみを消色するのではなく、トナー自体を画像記録体上から取り除く必要がある。
【0010】
前記問題を解決するため、特開平1−101577号公報には、有機溶剤を用いて、トナー自体を画像記録体上から除去する方法が提案されている。
しかしながら、有機溶剤を用いるため、地球環境への負荷の問題、オフィスやその他の場所での有機溶媒使用の問題、安全性確保の困難性等の問題があった。
【0011】
また、特開平7−104621号公報、特開平7−225540号公報には、界面活性剤水溶液を用いて、トナーと画像記録体との接着力を低下させた後、所定の画像剥離部材をトナー画像形成面と接触させ、画像記録体と、画像剥離部材とを加熱し、トナーを画像剥離部材に転移させて、該トナー自体を画像剥離部材から除去する方法が提案されている。
【0012】
しかしながら、界面活性剤水溶液を用いるため、濡れた画像保持体の乾燥に多量のエネルギーが必要であり、問題があった。また、画像保持体を濡らすため、紙皺などが発生しやすいという副次的な問題もあった。また、濡れた画像記録体に画像剥離部材を接触させるため、トナーと画像剥離部材との間に水溶液が存在し、これらの密着性が高くならず、結果的に画像を十分に除去することができないという問題があった。特に、画像記録体の一面に印字されたソリッド画像やグラフィック等を剥離する場合に大きな問題があった。
【0013】
このため、例えば、使用したトナーが黒トナーである場合には、画像記録体上に残留する塊状トナーと、再利用後に印刷された小数点や句読点との区別が困難であり問題があった。
また、カラー画像を形成した場合には、画像密度が高いため前記界面活性剤水溶液が、画像と用紙との界面に進入しにくく、剥離性が一層不十分となり、再利用後に忠実な色再現ができないといった問題もあった。
【0014】
更に、特開平6−222604号公報には、画像記録体の最表層に、水によって膨潤する、親水性の樹脂層を形成させることによって、画像形成材料と画像記録体との間の密着力を低下させ、画像記録体からの画像形成材料の除去を容易にする方法が提案されている。
しかしながら、前記界面活性剤水溶液を用いた場合と同様の問題の外、画像記録体自身が親水性となるため、環境(湿度など)の変化に伴い、画像形成能力が変化し、画質が維持できない等の問題があった。
【0015】
前記諸問題を解決し、定着性と画像剥離性とを両立させるべく、本発明者らは、特開平10−207103号において、画像記録体の表面にヌープ硬さが1〜100で表面離型性を有する硬化性シリコーン樹脂を含む皮膜を形成させる技術を提案した。
しかし、一般的に、画像の定着性は、トナーの粘弾性や定着条件等により大きく異なることが知られている。例えばカラー用トナーは、発色性を確保させるため粘性が高いトナー樹脂設計となっているため、白黒用トナーに比べて、同じ定着条件(定着温度、荷重、定着ニップ通過時間など)下で、強く定着される(画像記録体とトナーとの接着性が強い)傾向がある。また、定着器表面の材質(シリコーンゴム、フッ素ゴム、テフロン樹脂など)やオフセット防止用のオイルの有無などによっても定着性は異なる。
【0016】
したがって、トナーの種類、定着条件、画像の種類(ベタ画像、ハイライト画像など)、画像剥離条件(剥離温度、荷重、剥離部材の材料、剥離部材膜厚など)などの定着・剥離条件によっては、前記硬化性シリコーン樹脂のみでは、画像剥離性が不十分な場合もある。
また、前記硬化性シリコーン樹脂は、表面離型性に優れるため、従来、画像記録体の走行性を改善するために用いられているマット化材等を使用しても、十分な走行性を確保することができない場合があり、問題があった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題等を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、走行性、定着性、発色性、オフセット性及び光透過性を維持しつつ、画像剥離性及び繰り返し性に優れ、繰り返し使用することができる画像記録体を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 少なくとも、アクリル変性シリコーン樹脂と熱硬化性のシリコーン樹脂とを含有する硬化性シリコーン樹脂と、硬化性シリコーン化合物と、変性シリコーンオイルと、シリコーン樹脂微粒子とを含有する受像層を基材上に有することを特徴とする画像記録体である。
【0019】
<2> 前記硬化性シリコーン化合物が、フッ素含有シリコーン化合物、イソシアネートシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シランカップリング剤及びSiH基を有するシラン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む上記<1>に記載の画像記録体である。
<3> 前記変性シリコーンオイルが、ルボキシ変性シリコーンオイル及びアミノ変性シリコーンオイルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む上記<1>または上記<2>に記載の画像記録体である。
<4> 前記シリコーン樹脂微粒子の平均粒径が、0.1〜100μmであり、その粒度分布(GSD)が、2.0以下である上記<1>から上記<3>の何れか1つに記載の画像記録体である。
<5> 前記基材が、紙、プラスチックフィルム、金属又はセラミックスである上記<1>から上記<4>の何れか1項に記載の画像記録体である。
【0020】
<6> 前記プラスチックフィルムが、透明又は白色である上記<5>に記載の画像記録体である。
<7> 4級アンモニウム塩を含有する上記<1>から上記<6>の何れか1つに記載の画像記録体である。
<8> 前記受像層の表面抵抗値が、1×10 8 〜1×10 13 Ωである上記<1>から上記<7>の何れか1つに記載の画像記録体である。
<9> 前記受像層の厚みが、0.1μm以上である上記<1>から上記<12>の何れか1つに記載の画像記録体である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の画像記録体は、少なくとも、受像層を基材上に有し、必要に応じてその他の層を有してなる。
【0022】
[受像層]
前記受像層は、硬化性シリコーン樹脂と、硬化性シリコーン化合物と、変性シリコーンオイルと、シリコーン樹脂微粒子とを含有し、必要に応じてその他の成分を含有してなる。
【0023】
(硬化性シリコーン樹脂)
前記硬化性シリコーン樹脂について、以下に説明する。
一般に、シリコーン樹脂は、その分子構造により、シリコーンオイルやシリコーンゴム等の材料となる直鎖状構造をとるシリコーン樹脂と、3次元に架橋した構造のシリコーン樹脂とに分類される。また、離型性、接着性、耐熱性、絶縁性及び化学的安定性等の諸性質は、シリコン原子に結合している分子(有機分子)やその重合度等によって決定される。
【0024】
本発明における硬化性シリコーン樹脂は、前記3次元に架橋した構造のシリコーン樹脂である。該3次元に架橋した構造のシリコーン樹脂は、通常、多官能性(3官能性、4官能性)単位から重合され、架橋構造を持つ。
尚、前記直鎖状構造をとるシリコーン樹脂には、分子量が低く、シリコーンオイルとして、絶縁油、液体カップリング、緩衝油、潤滑油、熱媒、撥水剤、表面処理剤、離型剤、消泡剤等に利用されるものや、加硫剤等を添加後、加熱硬化によって、分子量(シロキサン単位)5000〜10000程度に重合されたシリコーンゴム等があるが、前記硬化性シリコーン樹脂としては適切でない。
【0025】
該硬化性シリコーン樹脂は、その分子量単位によって、有機溶媒に溶解可能で比較的低分子量であるシリコーンワニスと、高重合度のシリコーン樹脂等とに分類される。また、前記硬化性シリコーン樹脂は、生成段階における硬化反応によって、熱硬化性の樹脂、輻射線硬化性(光硬化性、電子線硬化性)の樹脂等に分類され、更に、これらの中には、硬化反応の機構により、縮合型、付加型等に分類されるものがある。また、塗布形態によっては、溶剤型、無溶剤型等に分類される。
【0026】
前記硬化性シリコーン樹脂を含有することが必要である理由としては、以下の通りである。
先ず、前記硬化性シリコーン樹脂は、Si−O結合に起因して、表面エネルギーが低いため、本質的に、離型性、非相溶性に優れる。しかし、その硬化条件等を制御することにより、優れた接着性をも発現させることが可能であるため、画像剥離性と、画像定着性とを両立した画像記録体を得ることが可能となる。
【0027】
前記硬化条件としては、反応基種類、反応基数、硬化時間、温度、照射エネルギー等が挙げられる。また、該硬化条件を制御する方法としては、例えば、単官能性や2官能性のポリジメチルシロキサンや、反応抑制剤(アセチレンアルコール類、環状メチルビニルシクロシロキサン、シロキサン変性アセチレンアルコール類等)等を添加する方法や、触媒量、反応温度、反応時間、光(UV)照射強度等を調整する方法等が挙げられる。これらの硬化条件を制御することにより、硬化性シリコーン樹脂の分子量、反応基としてのシラノール残存量等を調節することができるため、離型性、硬さ、接着性、表面硬度、透明性、耐熱性、化学的安定性等を自由に制御することが可能となる。
【0028】
また、前記硬化性シリコーン樹脂を硬化させる段階では、前記基材と、該硬化性シリコーン樹脂との間に強固な結合が形成される。したがって、前記基材上に形成される前記受像層は、優れた接着強度を有するため、画像剥離と画像定着を繰り返しても、該受像層が基材から剥離することがない。
【0029】
また、前記硬化性シリコーン樹脂は、耐熱性に優れるため、印字装置の定着条件による影響等を受け難い。したがって、画像形成材料の定着性は、該硬化性シリコーン樹脂と、画像形成材料との分子間力等でほぼ決定されることとなる。一般に、使用されている各画像形成材料は、互いに類似の特性を有している。したがって、前記硬化性シリコーン樹脂を用いれば、使用する画像形成材料の種類に関係なく、ほぼ一定の定着性能が得られる。また、耐熱性に優れ、熱による材料劣化が小さいため、印字装置内での経時使用による性能変化が少なく、画像形成材料の定着後においても、トナーが持っている凝集力と、該トナーと該硬化性シリコーン樹脂との間に働く分子間力により、長期に亘って、十分な定着性が得られる。
また、前記硬化性シリコーン樹脂を含有する塗布液を希釈して前記基材上に塗布することによって、容易に均一な薄膜の受像層を形成することができるため、前記基材として紙を用いる場合には、その表面の凹凸を完全に覆わない程度に薄く前記硬化性シリコーン樹脂含有受像層を形成することができ、トナーが画像記録体の凹凸へ入り込むことによるアンカー効果によって、定着性を更に向上させることが可能となる。
【0030】
前記硬化性シリコーン樹脂としては、例えば、熱硬化性(縮合型、付加型)及び光硬化性の硬化性シリコーン樹脂等の具体例を挙げると、以下のようになる。
【0031】
熱硬化性シリコーン樹脂のうち、縮合型の硬化性シリコーン樹脂としては、末端にシラノール基を有するポリジメチルシロキサンのようなポリシロキサンをベースポリマーとし、架橋剤としてポリメチルハイドロジェンシロキサン等を配合し、有機スズ触媒等の有機酸金属塩やアミン類等の存在下で加熱縮合して合成した硬化性シリコーン樹脂や、水酸基、アルコキシ基等の反応性の官能性基を末端に持つポリジオルガノシロキサンを反応させて合成した硬化性シリコーン樹脂や、3官能性以上のクロロシラン又はこれらと1、2官能性のクロロシランとの混合物等を加水分解したシラノールを縮合して合成したポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
尚、前記縮合型は、形態的には、溶液型とエマルジョン型とに分類され、そのいずれも好適に使用することができる。
【0032】
熱硬化性シリコーン樹脂のうち、付加型の硬化性シリコーン樹脂としては、ビニル基を含有するポリジメチルシロキサンのようなポリシロキサンをベースポリマーとし、架橋剤としてポリジメチルハイドロジェンシロキサンを配合して、白金触媒の存在下で反応・硬化させて合成した硬化性シリコーン樹脂等が挙げられる。
尚、前記付加型は、形態的には、溶剤型、エマルジョン型及び無用剤型に分類され、そのいずれも好適に使用することができる。
【0033】
前記熱硬化性シリコーン樹脂としては、例えば、純シリコーン樹脂、シリコーンアルキド樹脂、シリコーンエポキシ樹脂、シリコーンポリエステル樹脂、シリコーンアクリル樹脂、シリコーンフェノール樹脂、シリコーンウレタン樹脂、シリコーンメラミン樹脂等が好適に挙げられる。
【0034】
光硬化性の硬化性シリコーン樹脂としては、光カチオン触媒を利用して合成した硬化性シリコーン樹脂や、ラジカル硬化機構を利用して合成した硬化性シリコーン樹脂等が挙げられる。また、ケイ素原子と結合した水酸基又はアルコキシ基等を有する低分子量ポリシロキサンと、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン又はメラミン樹脂等とを反応させて得られる変性シリコーン樹脂等も好適に挙げられる。これらの硬化性シリコーン樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0035】
前記硬化性シリコーン樹脂としては、以下の理由により、アクリル変性シリコーン樹脂、熱硬化性のシリコーン樹脂が特に好ましい。
【0036】
前記アクリル変性シリコーン樹脂は、画像形成材料として通常用いられている、スチレン−アクリル樹脂や、ポリエステル樹脂と化学的親和性が高いアクリル鎖を分子中に含み、離型性を発現させるシリコーン樹脂部分を併せ持つ。したがって、一分子中に、トナーと接着し易い部分と、接着しにくい部分が存在する。また、これらが均一相溶していることにより、分子オーダーで、画像剥離性及び画像定着性が発現される。
また、前記アクリル変性シリコーン樹脂においては、アクリル鎖とシリコーン鎖との比率、その硬化条件及び後述の硬化性シリコーン化合物及び変性シリコーンオイルの添加量等を適宜制御することにより、画像定着性や画像剥離性を更に自由に制御することが可能である。
【0037】
前記熱硬化性のシリコーン樹脂を用いれば、適度な表面硬度の画像記録体を作製することができる。従って、画像を形成した際に、画像形成材料が受像層に包み込まれる状態となり易く、優れた画像定着性が発現される。また、前記熱硬化性のシリコーン樹脂は、離型性が高いため、熱硬化性のシリコーン樹脂を用いれば優れた画像剥離性も同時に発現させることができる。更に、前記熱硬化性のシリコーン樹脂が、シリコーン成分と、非シリコーン成分との混合系の樹脂の場合には、その混合比率、硬化条件、後述する硬化性シリコーン化合物及び変性シリコーンオイルの添加量等を適宜制御することにより、画像定着性や画像剥離性を更に自由に制御することが可能である。
【0038】
前記硬化性シリコーン樹脂としては、アクリル変性シリコーン樹脂と熱硬化性のシリコーン樹脂とを同時に含有するものも好ましい。
前記アクリル変性シリコーン樹脂と、熱硬化性のシリコーン樹脂と、を同時に含有する場合には、その含有比、硬化条件、添加量等により、これらの中間的な性質を発現させることが可能となるため、画像定着性や画像剥離性を更に自由に制御することが可能である。
前記硬化性シリコーン樹脂として、アクリル変性シリコーン樹脂と熱硬化性のシリコーン樹脂とを同時に含有するものを用いる場合、これらの含有比(アクリル変性シリコーン樹脂/熱硬化性のシリコーン樹脂)としては、硬化性シリコーン樹脂の種類等によっても異なるため一概に規定することはできないが、1/100〜100/1が好ましく、1/10〜10/1がより好ましい。
また、前記硬化性シリコーン樹脂として、アクリル変性シリコーン樹脂と熱硬化性のシリコーン樹脂とを同時に含有するものを用いる場合、その組合せとしては、例えば、アクリル変性シリコーン樹脂とシリコーンアルキド樹脂との組合せ、アクリル変性シリコーン樹脂と純シリコーン樹脂との組合せ、アクリル変性シリコーン樹脂とシリコーンアルキド樹脂と純シリコーン樹脂との組合せ等が好ましい。
【0039】
前記硬化性シリコーン樹脂の分子量としては、重量平均分子量で、10,000〜1,000,000が好ましい。また、前記硬化性シリコーン樹脂における全有機基中のフェニル基の割合としては、0.1〜50モル%が好ましく、官能性としては、1〜4が好ましい。
【0040】
前記硬化性シリコーン樹脂の前記受像層における含有量としては、30〜100重量%が好ましく、50〜100重量%がより好ましい。
前記含有量が、30重量%未満の場合には、離型性能が十分でないことがある。
【0041】
(硬化性シリコーン化合物及び変性シリコーンオイル)
前記硬化性シリコーン化合物及び変性シリコーンオイルが必要である理由としては、以下の通りである。即ち、前記受像層に、前記硬化性シリコーン樹脂を用いるのみでは、接着性が高すぎて、画像形成材料の種類によっては、画像剥離性に劣ることがある。特に該硬化性シリコーン樹脂として、アクリル変性シリコーン樹脂を用いた場合には、画像形成材料との接着性が高いため、この傾向が強い。一方、前記硬化性シリコーン化合物及び変性シリコーンオイルを前記受像層に含有させることにより、適度に離型性を付与することが可能となる。また、該硬化性シリコーン化合物及び変性シリコーンオイルの配合量等を適宜調整することにより、自由にその離型性を制御することも可能となる。
【0042】
また、これらの双方が必要である理由は、前記硬化性シリコーン樹脂(特に、アクリル変性シリコーン樹脂)と、前記硬化性シリコーン化合物及び変性シリコーンオイルの双方と、を適宜混ぜ合わせることにより、画像形成材料との優れた接着性(定着性)及び優れた剥離性を確保することが可能となるからである。
【0043】
前記硬化性シリコーン化合物は、ポリマーではない低分子化合物である。該硬化性シリコーン化合物としては、例えば、フッ素含有シリコーン化合物、イソシアネートシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シランカップリング剤及びSiH基を有するシラン化合物等が好適に挙げられる。
【0044】
前記フッ素含有シリコーン化合物、前記イソシアネートシラン化合物、前記アルコキシシラン化合物、及び、前記SiH基を有するシラン化合物としては、特に制限はなく、公知のフッ素含有シリコーン化合物、前記イソシアネートシラン化合物、前記アルコキシシラン化合物、及び、前記SiH基を有するシラン化合物の中から、適宜選択して使用することができる。
【0045】
前記シランカップリング剤としては、特に制限はなく、公知のシランカップリング剤の中から適宜選択して使用することができ、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルドリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
これらの硬化性シリコーン化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0046】
前記硬化性シリコーン化合物の前記受像層における含有量としては、0.1〜10重量%が好ましく、0.5〜5重量%がより好ましい。
前記含有量が、0.1重量%未満の場合には、離型性が不十分となることがある一方、10重量%を超える場合には、前記画像記録体の製造時に、前記硬化性シリコーン化合物が、溶媒中で、ゲル化、不溶化等を起こすことがある。
【0047】
前記変性シリコーンオイルは、分子中に反応性基を含み、例えば、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、長鎖アルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、アミド変性シリコーンオイル等が挙げられる。
また、ジメチルポリシロキサンやメチルフェニルポリシロキサンタイプのシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等も挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0048】
前記変性シリコーンオイルの前記受像層における含有量としては、0.1〜10重量%が好ましく、0.5〜5重量%がより好ましい。
前記含有量が、0.1重量%未満の場合には、離型性が不十分となることがある一方、10重量%を超える場合には、前記変性シリコーンオイルが、前記画像記録体の製造時に、ゲル化、不溶化、及び、析出等を起こすことがある。
【0049】
(シリコーン樹脂微粒子)
前記シリコーン樹脂微粒子を、前記受像層に含有させる理由としては、以下の通りである。即ち、前記受像層は、前記硬化性シリコーン樹脂の外、前記硬化性シリコーン化合物及び変性シリコーンオイル等を含有するため、従来の画像記録体に比べ、その表面離型性が高い。したがって、従来画像記録体に使用していたマット材を用いて前記画像記録体の走行性を確保するためには、該マット材を多量に添加する必要がある。
ここで、マット材とは、受像層の厚みより大きな粒径を有し、受像層同士の接着を防止するスペーサーとして機能することによって、画像記録体の走行性を確保し得る添加材である。尚、従来、該マット材は、平均粒径7μm前後の微粒子であり、受像層構成樹脂に対して0.5重量%程度添加していた。
【0050】
しかし、該マット材の添加量を増加させると、ヘイズ(曇り度)が高くなったり、光透過性等が低下するため、特に、画像記録体がOHPシートなどの場合には、弊害が生ずる。
一方、前記シリコーン樹脂微粒子は、従来のマット材に比べ、粒度分布が狭いため、前記シリコーン樹脂微粒子の添加量全体のうち、受像層の厚みより大きな粒径を有し、マット材として有効に作用するシリコーン樹脂微粒子の存在率が高い。その結果、該シリコーン樹脂微粒子を用いれば、最適な粒径を適宜選択することにより、少量の添加量で、十分な走行性を確保し得る。また、前記シリコーン樹脂微粒子は、前記受像層の構成材料である、硬化性シリコーン樹脂、硬化性シリコーン化合物及び変性シリコーンオイルなどと材料組成が同様であるため、分散性等の諸性質にも優れる。したがって、ヘイズが低く、かつ、光透過性に優れた画像記録体と得ることができる。
【0051】
前記粒度分布としては、GSDが、2.0以下が好ましく、1.5以下がより好ましい。
前記GSDが、2.0を超える場合には、前述のように、必要添加量が、多くなるため、ヘイズ(曇り度)が高くなったり、光透過性等が低下することがある。
【0052】
前記シリコーン樹脂微粒子の平均粒径としては、受像層の厚みによって決定されるため、一概に規定することはできないが、一般的には0.1〜100μmが好ましく、2〜15μmがより好ましい。
前記平均粒径が、0.1μm未満の場合には、マット材としての機能を有効に発揮できないことがある一方、100μmを超える場合には、ヘイズ(曇り度)等が、高くなり過ぎることがある。
【0053】
前記シリコーン樹脂微粒子の添加量としては、前記硬化性シリコーン樹脂に対し、0.1〜10重量%が好ましく、0.5〜5重量%がより好ましく、0.3〜1重量%が特に好ましい。
前記添加量が、0.1重量%未満の場合には、十分な走行性を確保することができないことがある一方、10重量%を超える場合には、ヘイズ(曇り度)が高くなったり、光透過性が低下することがある。
【0054】
(その他の成分)
前記その他の成分としては、非シリコーン化合物、基材の白色性を維持するための添加剤及、マット材、及び、抵抗制御剤等が挙げられる。
【0055】
前記非シリコーン化合物は、基材との接着性を改善することを目的として、離型性能が低下しない程度に含有させることが好ましい。該非シリコーン化合物としては、例えば、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン−プロピレン樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、スチレン−塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル樹脂等が挙げられる。これらの非シリコーン化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの非シリコーン化合物は、そのモノマーと、ラジカル重合開始剤・イオン重合開始剤等と、前記硬化性シリコーン樹脂又はそのモノマーとを共存させた状態で、後述の硬化反応により、前記受像層中に含有させることができる。
【0056】
前記非シリコーン化合物の前記受像層における含有量としては、1〜50重量%が好ましく、5〜30重量%が、より好ましい。
前記含有量が、1重量%未満の場合には、前記基材との接着性の改善が十分とならないことがある一方、50重量%を超える場合には、離型性能が低下することがある。
【0057】
前記基材の白色性を維持するための添加剤は、前記硬化性シリコーン樹脂によって、紙等の基材が透明化し、紙の風合いや白色性を損なうことが懸念される場合に添加することができる。該添加剤としては、例えば、酸化ケイ素、酸化チタン、炭酸カルシウム等の金属酸化物微粒子、有機の白色顔料、ポリマー微粒子等が挙げられる。
また、前記硬化性シリコーン樹脂等の成分によって、基材上に受像層を形成後、該受像層を硬化させる時に、該受像層と、表面に凹凸のある基材と密着させることにより、又は該受像層の硬化後に、該受像層表面をサンドブラスタ処理することにより、該受像層に凹凸を形成し、この凹凸による光の散乱により受像層の白色化を図ることもできる。
【0058】
前記マット材は、前記シリコーン樹脂微粒子と併用して受像層中に含有されることにより、画像記録体の走行性を一層向上させることができる。
【0059】
前記マット材としては、例えば、ポリエチレン等のポリオレフィンや、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)等のフッ素樹脂等の有機微粒子や、SiO2 、Al2 3 、タルク、カオリン等の無機微粒子が挙げられる。
【0060】
前記有機微粒子の具体的な材料としては、低分子量ポリオレフィン系ワックス(ポリエチレン系ワックス等)、高密度ポリエチレン系ワックス、パラフィン系又はマイクロクリスタリン系のワックス等が挙げられる。これらの中でも、低分子量ポリオレフィン系ワックス(一般に分子量が1000〜5000のワックス)が好ましい。また、ビーズ状プラスチックパウダー、具体的には、架橋型PMMA樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂等も挙げられる。
【0061】
前記有機微粒子の平均粒径としては、0.1〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。
前記平均粒径が、0.1μm未満の場合には、マット材としての機能を発揮できないことがある一方、10μmを超える場合には、マット材が、受像層から脱離して粉落ち現象が起こるため、受像層表面が摩耗損傷し易くなり、さらにヘイズ(曇り度)が高くなることがある。
【0062】
前記マット材の形状としては、特に制限はなく、適宜、種々の形状としてよいが、扁平形状が好ましい。これには、予め、扁平形状のマット材を用いてもよいし、軟化温度の比較的低い(例えば、軟化温度が、30〜100℃程度の)マット材を用い、前記受像層を塗布又は乾燥する際に、加熱により扁平形状にしてもよいし、又は加熱下で、押圧することによって、扁平形状としてもよい。また、前記マット材は、前記シリコーン樹脂微粒子の場合と同様に、前記受像層の厚みより、その粒径が大きく、前記受像層表面から突出して設けられているのが好ましい。
【0063】
前記マット材の前記受像層における含有量としては、0.1〜10重量%が好ましく、0.5〜5重量%がより好ましい。
前記含有量が、0.1重量%未満の場合には、前記マット材を含有させることにより得られる効果を有効に得ることができないことがある一方、10重量%を超える場合には、ヘイズ(曇り度)が高くなったり、光透過性が低下することがある。
【0064】
前記抵抗制御剤としては、後述のその他の層の項で述べられる、界面活性剤が好ましく、特に、4級アンモニウム塩等が好ましい。
【0065】
前記受像層は、前記硬化性シリコーン樹脂、硬化性シリコーン化合物及び変性シリコーン樹脂、シリコーン樹脂微粒子などの各成分を有機溶媒に溶解させ、又は、前記硬化性シリコーン樹脂が、無溶剤タイプである場合には、該溶媒は用いず、そのままの状態で、これらを前記基材上へ塗布し、又は該基材を、これらの成分の中に含浸させた後、乾燥後、硬化反応を行わせることによって形成することができる。
前記有機溶媒としては、特に制限はなく、公知の有機溶媒、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、トルエン、ベンゼン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ヘキサン、デカン、シクロヘキサン等が好適に挙げられる。
【0066】
前記塗布又は含浸の方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができ、例えば、ブレードコーティング法、(ワイヤー)バーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法、ロールコーティング法等が挙げられる。
尚、前記硬化性シリコーン樹脂が、光硬化性である場合には、無溶剤コーティングが好ましいが、受像層の厚みを制御する点からは、溶剤に希釈してコーティングし、乾燥後光(UV)照射することも可能である。
【0067】
前記乾燥の方法としては、特に制限はなく、公知の乾燥方法を適宜選択することができ、例えば、風、熱等を利用する方法が挙げられる。具体的には、オーブンに入れる方法、オーブンに通す方法、又は加熱ローラに接触させる方法等が挙げられる。
【0068】
前記硬化反応としては、特に制限はないが、熱、光又は電子線等を利用した方法が挙げられる。また、室温下で、前記硬化反応が進行する場合には、放置も好適である。該硬化反応を制御するためには、重合制御剤や、可塑剤等の添加剤を前記各成分と混合してもよい。また、熱を利用して硬化させる場合には、乾燥と同時に硬化反応を行わせてもよい。光又は電子線等を利用して硬化させる場合には、例えば、タングステンランプや高圧、低圧水銀灯等を光源として利用したり、100〜200W/cm2程度の光を1分程度照射することにより硬化させることができる。
【0069】
前記受像層の厚みとしては、特に制限はないが、一般的には、0.1〜100μmが好ましく、1〜20μmがより好ましい。また、前記基材が紙等である場合には、受像層用塗布液の塗布量(固形分)を5g/m2 以下とすることにより、前記アンカー効果を発現させることができる。
【0070】
[基材]
前記基材としては、紙(普通紙、コート紙等)、金属(アルミニウム等)、プラスチック及びセラミックス(アルミナ等)が好適に挙げられる。該基材の形状としては、特に制限はなく、基材として公知の形状から適宜選択することができるが、フィルム状が好ましい。
【0071】
前記紙としては、例えば、化学パルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、ソーダパルプ等の木材及びその他の繊維原料を化学的に処理し、晒し工程を経て作られたバージンの晒ケミカルパルプが挙げられる。これらの中でも、特に、白色度の高いパルプが好ましい。また、古紙パルプとしては、製本、印刷工場、裁断所等において発生する上白、特白、中白、白損等の未印刷古紙を解離した古紙パルプ、上質紙、上質コート紙、中質紙、中質コート紙、更紙等に平板、凸版、凹版、印刷等、電子写真方式、感熱方式、熱転写方式、感圧記録紙、インクジェット記録方式、カーボン紙等により印字された古紙、水性、油性インクや鉛筆等で筆記された古紙、新聞古紙を解離後、最適な方法で脱墨した古紙パルプ等が挙げられる。これらの中でも、特に、白色度が高く夾雑物の少ない古紙パルプが好ましい。
【0072】
前記プラスチックのフィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム等が挙げられる。また、OHPシートに使用可能な、光透過性のあるプラスチックフィルムとしては、アセテートフィルム、三酢酸セルロースフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン等が挙げられる。 現状では、機械的、電気的、物理的、化学的特性、加工性等総合的な観点から見て、ポリエステルフィルム、特に、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好適に挙げられる。
【0073】
前記プラスチックのフィルムは通常透明であるが、紙と同様の風合いを得るために、プラスチックを白色化してもよい。該プラスチックを白色化する方法としては、白色顔料、例えば、酸化珪素、酸化チタン、酸化カルシウム等の金属酸化物微粒子、有機の白色顔料、ポリマー粒子等を前記フィルム中に混入させる方法等が挙げられる。また、前記プラスチックフィルム表面に、サンドブラスタ処理やエンボス加工等を施すことにより、該プラスチックフィルムの表面を凹凸に加工し、その凹凸による光の散乱によりプラスチックフィルムを白色化することもできる。
【0074】
前記紙は、多孔性であり、液体が染み込み易いので、前記硬化性シリコーン樹脂を形成するための塗工溶液を均一に薄く塗布するために、めどめ処理を行ってもよい。該めどめ処理としては、ポリエチレン、クレーバインダー、PVA、でんぷん、カルボキシメチルセルロース等が溶解又は分散した溶液を、予め前記紙に塗布し、乾燥して行う。
【0075】
[その他の層]
前記その他の層としては、導電性金属酸化物微粒子や界面活性剤等を含有する下塗り層等が挙げられる。
該下塗り層は、前記基材として、プラスチックフィルムを使用した場合に、温度や湿度等の環境による画像劣化を防止するために、画像記録体の表面抵抗を1×108 〜1×1013Ω(25℃、65%RHの条件で)に調製する目的で設けることができる。
【0076】
前記導電性金属酸化物微粒子の材料としては、ZnO、TiO、TiO2 、SnO2 、Al3 3 、In2 3 、SiO、SiO2 、MgO、BaO又はMoO3 等が好適に挙げられる。
また、前記導電性金属酸化物微粒子には、異種元素を更に含有(ドーピング)させるのが好ましい。該異種元素としては、例えば、ZnOに対しては、Al、In等、TiOに対しては、Nb、Ta等、SnO2 に対しては、Sb、Nb、ハロゲン元素等が挙げられる。これらの中でも、経時的に導電性の変化が少なく、安定性が高いという観点から、SbをドーピングしたSnO2 が特に好ましい。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0077】
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。このうち、環境安定性や受像層構成材料、溶媒への相溶性等の観点から、4級アンモニウム塩が好ましい。また、前述の受像層構成材料と同様の材料組成であるシリコーン系の界面活性剤等も好ましい。
【0078】
前記下塗り層の厚みとしては、0.01〜10μmが好ましく、0.1〜5μmがより好ましい。
【0079】
前記本発明の画像記録体を用いて画像を形成するには、公知の画像形成方法を適宜採用することができる。例えば、電子写真法においては、以下の通りである。先ず、帯電により電子写真用感光体の表面に均一に静電荷を与えた後、該電子写真感光体表面に、原稿から得られた画像情報に基づいて露光し、静電潜像を形成する。次に、該静電潜像上に、現像器からトナーを供給し、該静電潜像を可視化現像して、現像像を形成する。更に、形成された現像像を、前記画像記録体上に転写した後、熱・圧力等によって定着させ、画像を形成する。
【0080】
前記本発明の画像記録体は、前述のように、光透過性に優れる。また、前記画像の形成においては、前記本発明の画像記録体を用いるため、走行性に優れている。また、前記本発明の画像記録体は、トナーとの接着性が高く、耐熱性にも優れるため、形成される画像は、定着性、オフセット性に優れる。更に、画像がカラー画像の場合には、発色性を確保し得る高粘度のトナー樹脂を好適に使用可能であるため、発色性に優れている。
【0081】
−画像記録体の使用方法−
前記画像記録体は、画像剥離性、繰り返し性に優れるため、前記形成された画像を剥離させることにより、繰り返し使用することができる。
【0082】
前記画像を剥離させる方法としては、特に制限はなく、公知の剥離方法が挙げられるが、以下の理由により、特に、画像剥離部材を用いる方法が好ましい。即ち、前記公知の方法としては、例えば、前記画像が、熱によって該画像記録体に定着している場合には、該画像記録体を再度加熱する方法等が挙げられる。
しかし、特に、該画像記録体として普通の用紙を用いる場合等には、前記加熱処理のみでは、文字・画像等を十分認識、識別可能な程度の量のトナーが用紙面に残存してしまう。これは、トナーには、定着性を向上させるため、用紙繊維と親和性が高い材料が含有されているからである。
一方、前記所定の画像剥離部材を用いる場合には、前記トナーが画像記録体上に残存せず、画像剥離性に優れるため、画像記録体が繰り返し使用可能となる。
【0083】
前記画像剥離部材を用いる方法としては、画像記録体上に形成された画像と該画像剥離部材とを接触させ、これらを加熱・加圧して、トナーを該画像剥離部材へ転移させ、これらを引き離すことにより、画像を剥離する方法が好ましい。
−−画像剥離部材−−
【0084】
前記画像剥離部材は、その最表層が、前記画像記録体と比べ、よりトナーとの親和性が高い材料から形成されているのが好ましい。この理由としては、以下の通りである。即ち、トナーが加熱・加圧により軟化すると、凝集力が小さくなるため、固化時よりも画像記録体に対する定着性が低下する。したがって、画像記録体に比べ、よりトナーとの親和性が高い画像剥離部材を用いれば、トナーが該画像剥離部材と接触することにより、離型性の高い画像記録体から該画像剥離部材へ、容易に転移し得るからである。
【0085】
前記トナーとの親和性は、例えば、化学構造式の部分構造単位から導かれるSolubility Parameter(SP値)等によって評価することができ、該SP値が近いもの、即ち、化学構造式が類似しているもの程、親和性が高く、相溶性も高い。
【0086】
前記画像剥離部材としては、トナーとの親和性が高く、かつ、耐熱性に優れた各種金属及び金属酸化物等からなる部材が好適に挙げられる。また、基体上に、トナーとの親和性が高い樹脂などの材料で形成された被覆層を設けた部材も好適に挙げられる。
【0087】
前記各種金属及び金属酸化物としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、白金、亜鉛、銅、鉄及びステンレス等、及びこれらの合金、並びにこれらの表面を酸化処理したもの等が挙げられる。また、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、リン酸カルシウム、チタン酸バリウム等の焼結体等も挙げられる。
【0088】
前記トナーとの親和性が高い樹脂等の材料としては、熱可塑性材料等が好適に挙げられる。該熱可塑性材料としては、トナーに使用された樹脂と同一の樹脂が好ましい。このような熱可塑性材料としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレンの単独重合体又は共重合体等のスチレン系樹脂、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等の単独重合体又は共重合体等のビニル系樹脂、エチレン、プロピレンの単独重合体又は共重合体等のオレフィン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂等が挙げられる。
【0089】
これらの熱可塑性材料の中でも、広い温度領域に亘って、トナーとの親和性を良好に維持することができ、各種のトナーに対応し得るものが好ましい。そのような、熱可塑性樹脂としては、例えば感圧接着剤(粘着剤)等が挙げられる。該感圧接着剤(粘着剤)としては、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ビニルエーテルポリマー系粘着剤、シリコーン粘着剤等が挙げられる。これらの中でも、トナーを加熱溶融する温度下で使用可能な、良好な耐熱性を有すること、前記硬化性シリコーン樹脂との親和性が良く、長期の繰り返し使用に亘ってトナーの定着性と剥離性との両立を維持し得る点から、シリコーン粘着剤が好ましい。
【0090】
前記基体の材料としては、特に制限はなく、画像剥離部材として、通常用いられている材料を適宜選択して使用することができる。例えば、ステンレス鋼等が挙げられる。
【0091】
また、前記画像剥離部材としては、耐熱性樹脂である、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂、フィルム等も好適に使用できる。
【0092】
前記画像剥離部材の表面形状としては、特に制限はないが、以下の理由により、凹凸形状が好ましい。即ち、画像記録体上に形成された画像には、トナーによって、凹凸形状(その凹部と凸部との差が、大きいところで20〜30μm程度の凹凸形状)が形成されている。したがって、画像剥離部材の表面が凹凸形状を形成していない場合には、これを画像と接着させても、微視的に、画像剥離部材表面と画像との間に、空気層が介在し、両者の密着性が十分にならないことがあるからである。
一方、前記画像像剥離部材の表面が凹凸形状を形成している場合には、前記画像上に形成された凹凸形状に追従することが可能となるため、画像と、接着させた際に十分な密着性を得ることが可能となる。
尚、該画像剥離部材表面が、適度に流動性を有する場合にも、前記密着性を高めることができる。
前記画像剥離部材の表面の凹凸形状としては、その凹部と凸部との差は、数μm程度が好ましい。
【0093】
前記凹凸形状は、前記画像剥離部材の樹脂等で形成された最表層に、所定の微粒子を添加して、形成することができる。この微粒子は、局所的な圧力を生じさせることができるため、更に、前記密着性を高めるように作用する。
【0094】
前記微粒子としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、シリカ、タルク、クレー(カオリン)、炭酸カルシウム、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン−ベンゾグアナミン樹脂、ポリオレフィン樹脂等の微粒子が挙げられる。これらの中でも、特に、シリコン樹脂及びアクリル樹脂の微粒子が好適である。
【0095】
前記微粒子の形態としては、画像剥離部材の表面に、微量の凹凸を形成できればよいため、特に制限はなく、球形、楕円(偏平)、ドーナツ型、立方体、不定形等の所望の形態を適宜選択することができる。
該微粒子の大きさとしては、平均の直径・長径で、0.5〜20μmが好ましく、1〜15μmがより好ましい。
【0096】
前記微粒子の、前記最表層における含有量としては、微粒子の材質や大きさ等にもよるため、一概に規定することはできないが、5〜50重量%が好ましい。
【0097】
前記画像剥離部材の最表層に、架橋構造を持つ樹脂材料を含有させた場合、前記樹脂材料の種類、最表層の厚み等により、弾性層的な機能が十分に働かず、画像表面の凹凸形状に追従させることができない場合がある。
そのような場合、画像記録体の画像表面の凹凸に追従させには、画像剥離部材の基体自身を弾性体にする方法や、基体上に弾性層を設ける方法等を採ることができる。
【0098】
前記弾性層の材料としては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタリジエン、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンープロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。これらの中でも、加熱媒体として利用できるよう、耐熱性に優れる材料が好ましく、具体的には、シリコーンゴムが好ましい。
【0099】
前記シリコーンゴムは、ミラブル型と液状とに大別され、いずれも好適に使用することができる。
前記ミラブル型シリコーンゴムとしては、例えばジメチル系、メチルビニル系、メチルフェニルビニル系、メチルフルオロアルキル系等の直鎖状で高重合度のポリオリガノシロキサンを主原料とし、補強充填剤、各種添加剤等を配合した後、加硫剤を添加して、加熱硬化により得られるものが挙げられる。
前記液状シリコーンゴムとしては、室温で硬化する縮合型、白金系触媒を用いて加熱硬化させる付加型、紫外線硬化型等が挙げられる。
【0100】
前記画像記録体は、前記電子写真方式に使用するのが、原理的に最も有効である。この場合、電子写真方式における最終工程を、トナーの定着及びトナーの剥離を選択的に行えるよう、電子写真装置を改造することによって、画像記録装置と画像除去装置とを兼用した電子写真複写装置とすることができ、スペースの有効利用を図ることができる。
【0101】
【実施例】
以下に、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。尚、実施例、試験例、及び比較例における「部」は、総て重量部を意味する。
【0102】
参考例1
<画像記録体・画像剥離部材の作製>
−下塗り層用塗布液の調製−
水分散型アクリル樹脂(商品名:ジュイマーET−410、日本純薬社製)を14.2部と、二酸化スズ(商品名:SN−88、石原産業社製)を22.5部と、エチレンオキサイド系非イオン界面活性剤(商品名:EMALEX/NP8.5、日本エマルジョン社製)を1.6部と、純水を960部と、を十分混合攪拌し、導電性の下塗り層用塗布液を調製した。
【0103】
−基材の作製−
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに、コロナ放電処理を行った後、前記導電性下塗り層溶液をワイヤーバーで塗布し、120℃で1分間乾燥して、厚み約0.2μmの導電性下塗り層が設けられた導電性基材を作製した。
【0104】
−受像層用塗布液Aの調製−
熱硬化性アクリルシリコーン樹脂(固形分:50重量%)(商品名:クリヤマーUA−90、三洋化成社製)を10部と、硬化触媒(商品名:SCAT−24、三共有機合成社製)を1部と、離型剤(硬化性シリコーン化合物及び変性シリコーンオイル混合物)(商品名:SIC−434、松本製薬社製)を0.05部と、マット材(シリコーン樹脂微粒子)(平均粒径=4.5μm、GSD=1.5)(商品名:トスパールTP145、GE東芝シリコーン社製)を0.025部とを酢酸エチル20部に配合して希釈し、受像層用塗布液Aを調製した。
【0105】
−画像記録体の作製−
得られた受像層用塗布液Aの30g/m2を、前記導電性下塗り層が設けられた導電性基材上に、ワイヤーバーで、均一な厚みとなるように塗布した。その後、室温で10分間乾燥させ、120℃で1時間熱風乾燥機で熱硬化反応を行わせ、前記導電性下塗り層が設けられた導電性基材上に、前記熱硬化性アクリルシリコーン樹脂等を含有する受像層(厚み2.5μm)が形成された画像記録体(OHPシート)を作製した。
尚、得られた画像記録体の表面抵抗は、25℃、65%RHの条件で2.5×1010Ωであった。また、該基材の可視域の透過率は90%以上であり十分な透明性を有していた。
【0106】
−画像剥離部材の作製−
表面に、厚み1.0mm、ゴム硬度35のシリコーンゴム層が設けられたロール状のステンレス鋼を基体として用いた。
シリコーン粘着剤(商品名:TSR1520A、GE東芝シリコーン社製)を750部と、その架橋剤(商品名:TSR1520B、GE東芝シリコーン社製)を7.5部とを、トルエン1030部に配合した後、撹拌混合して、接着層用塗布液を得た。得られた接着層用塗布液を、前記シリコーンゴム層上に塗布し、厚み20μmの接着層を形成した。
また、カラートナー用のポリエステル樹脂(富士ゼロックス(株)製)100部を、トルエン300部に溶解して、画像剥離層用塗布液を得た。得られた画像剥離層用塗布液を、前記接着層上に塗布し、厚み80μmの画像剥離層を形成し、画像剥離部材を作製した。
【0107】
<画像記録体の評価>
−定着性評価−
前記画像記録体上に、電子写真画像形成装置(A−Color935機、富士ゼロックス(株)製)で、ベタ画像(黒)を印字して画像を形成し、得られた画像の定着性を評価した。
尚、前記画像の定着性の評価は、X−Rite938濃度計(X−Rite社製)を用いて、定着画像の濃度を測定し、濃度が、約1.8のベタ画像部に、市販の18mm幅セロハン粘着テープ(商品名:セロハンテープ、ニチバン社製)を300g/cmの線圧で張り付け、10mm/sec.の速度で剥離した。この時、画像剥離前の画像濃度に対する画像剥離後の画像濃度の比(画像剥離後の画像濃度/画像剥離前の画像濃度(OD比))(以下、単に、「OD比」と称することがある。)を算出し、以下の評価基準によって評価し、結果を表1に示した。
【0108】
−−評価基準−−
・OD比が、0.8以上である場合・・・・・・・・・・・○
・OD比が、0.5以上0.8未満である場合・・・・・・△
・OD比が、0.5未満である場合・・・・・・・・・・・×
尚、実用上は、前記OD比は、0.8以上であることが必要である。
【0109】
−画像剥離性の評価−
前記定着性の評価で用いたのと同様の電子写真画像形成装置において、定着器のヒートローラの代わりに、前記画像剥離部材を用い、更に、該画像剥離部材上に、画像記録体から剥離したトナーを掻き取るためのブレードを装着した。その後電子写真画像形成装置の定着器を回転させ、前記定着性の評価において画像が形成された画像記録体から、画像を該画像剥離部材へ転移させ、画像を剥離除去した。画像を剥離する温度は、前記電子写真画像形成装置用のトナーが、粘着性を示す110℃とした。
この時、画像剥離前後の画像濃度を前記X−Rite938濃度計で測定し、以下の評価基準によって評価し、結果を表1に示した。
−−評価基準−−
・OD比が、0.08未満である場合・・・・・・・・・・・・・○
・OD比が、0.08以上0.2未満である場合・・・・・・・・△
・OD比が、0.2以上である場合・・・・・・・・・・・・・・×
【0110】
−走行性の評価−
前記定着性の評価において、画像の形成の際の画像記録体の走行性を、以下の基準によって評価した。結果を表1に示した。
−−評価基準−−
・重送が全く起こらず、搬送性に問題が無い場合・・・・・・・・○
・重送が起り、実用上多少問題がある場合・・・・・・・・・・・△
・頻繁に重送が起こり、問題がある場合・・・・・・・・・・・・×
【0111】
−カラー画像の発色性の評価−
前記画像記録体上に、前記電子写真画像形成装置で、赤、青、緑、及び、黒の該電子写真画像形成装置用の各色トナーを用いて画像を形成し、得られたカラー画像を、目視により観察し、以下の評価基準によって発色性を評価した。結果を表1に示した。
−−評価基準−−
・十分な発色性を有する場合・・・・・・・・・・・・・・・・・○
・一部に、濁りや透過率低下が観察される場合・・・・・・・・・△
・全体的に発色性が悪い場合・・・・・・・・・・・・・・・・・×
【0112】
−オフセット性の評価−
前記定着性の評価において、画像の形成の際の定着ロールへのトナーのオフセットの程度を目視により観察し、以下の基準により、オフセット性を評価した。結果を表1に示した。
−−評価基準−−
・オフセットが全く観察されない場合・・・・・・・・・・・・・○
・一部に、オフセットが観察される場合・・・・・・・・・・・・△
・全面に、オフセットが観察される場合・・・・・・・・・・・・×
【0113】
−光透過性の評価−
前記画像記録体について、波長500nm付近における光透過率を測定し、以下の評価基準によって評価した。結果を表1に示した。
−−評価基準−−
・光透過率が、85%以上である場合・・・・・・・・・・・・・○
・光透過率が、75%以上85%未満である場合・・・・・・・・△
・光透過率が、75%未満である場合・・・・・・・・・・・・・×
【0114】
−繰り返し性の評価−
前記定着性の評価における画像の形成と、前記画像剥離性の評価における画像の剥離とを、交互に10回ずつ繰り返して行い、10回目のOD比を、初回のOD比と比較し、以下の評価基準によって評価した。結果を表1に示した。
−−評価基準−−
・OD比が増加しない場合・・・・・・・・・・・・・・・・・・○
・OD比がわずかに増加した場合・・・・・・・・・・・・・・・△
・OD比が、大きく増加した場合・・・・・・・・・・・・・・・×
【0115】
参考例2
<画像記録体・画像剥離部材の作製>
参考例1の画像記録体の作製において、前記導電性下塗り層が設けられた導電性基材の代わりに、電子写真用複写用紙(A4再生紙)(R紙、富士ゼロックス(株)製)を用い、受像層用塗布液Aの塗布量を1.0g/m2とし、受像層の厚みを1.5μmとした外は、参考例1と同様にして、画像記録体を作製した。また、参考例1と同様にして、画像剥離部材を作製した。
【0116】
<画像記録体の評価>
−定着性の評価−
参考例1の定着性の評価において、電子写真画像形成装置(A−Color935機、富士ゼロックス(株)製)でベタ画像(黒)を印字する代わりに、電子写真画像形成装置(Vivace550機、富士ゼロックス(株)製)でベタ画像を含む白黒画像を印字した外は、参考例1と同様にして、画像を形成し、定着性を評価した。結果を表1に示した。
【0117】
−画像剥離性の評価−
参考例1の画像剥離性の評価において、電子写真画像形成装置(A−Color935機、富士ゼロックス(株)製)の代わりに、電子写真画像形成装置(Vivace550機、富士ゼロックス(株)製)を用い、電子写真画像形成装置(A−Color935機、富士ゼロックス(株)製)用のトナーの代わりに、電子写真画像形成装置(Vivace550機、富士ゼッロクス(株)製)用のトナーを用い、参考例1の定着性の評価において画像が形成された画像記録体の代わりに、本参考例2の定着性の評価において画像が形成された画像記録体を用いた外は、参考例1と同様にして画像剥離性を評価した。結果を表1に示した。
【0118】
−走行性の評価−
前記定着性の評価において、画像形成の際の走行性を、参考例1と同様の評価基準により評価した。結果を表1に示した。
【0119】
−カラー画像発色性の評価−
参考例1の画像剥離性の評価において、電子写真画像形成装置(A−Color935機、富士ゼロックス(株)製)の代わりに、電子写真画像形成装置(Vivace550機、富士ゼロックス(株)製)を用い、電子写真画像形成装置(A−Color935機、富士ゼロックス(株)製)用の各色トナーの代わりに、電子写真画像形成装置(Vivace550機、富士ゼッロクス(株)製)用の各色トナーを用いた外は、参考例1のカラー画像発色性の評価と同様にして、カラー画像発色性を評価した。結果を表1に示した。
【0120】
−オフセット性の評価−
前記定着性の評価において、画像形成の際のオフセット性を、参考例1と同様の評価基準により評価した。結果を表1に示した。
【0121】
−光透過性の評価−
前記画像記録体について、参考例1と同様にして、光透過性を評価した。結果を表1に示した。
【0122】
−繰り返し性の評価−
前記定着性の評価における画像の形成と、前記画像剥離性の評価における画像の剥離とを、交互に10回ずつ繰り返して行い、参考例1と同様の評価基準によって、繰り返し性を評価した。結果を表1に示した。
【0123】
参考例3
<画像記録体・画像剥離部材の作製>
−下塗り層用塗布液の調製−
参考例1における下塗り層用塗布液の調製と同様にして、導電性の下塗り層用塗布液を調製した。
−基材の作製−
参考例1における基材の作製と同様にして、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、厚み約0.2μmの導電性下塗り層が設けられた導電性基材を作製した。
【0124】
−受像層用塗布液Bの調製−
光硬化性のアクリル変性シリコーン樹脂(商品名:UVHC1105、GE東芝シリコーン社製)を10部と、離型材として、硬化性シリコーン化合物(商品名:SI−400、松本製薬社製)を0.1部及び変性シリコーンオイル(商品名:TSF4702、GE東芝シリコーン社製)を0.1部と、抵抗制御剤として、4級アンモニウム塩(商品名:バイオニンB−144V竹本油脂)を20部と、マット材(シリコーン樹脂微粒子)(GE東芝シリコーン社製、商品名TP130、平均粒径:3μm、GSD:1.3)を0.1部とを酢酸ブチル40部に配合し、これを十分攪拌して混合し、受像層用塗布液Bを作製した。
【0125】
−画像記録体の作製−
得られた受像層用塗布液Bの25g/m2を、前記導電性下塗り層が設けられた導電性基材上に、ワイヤーバーで、均一な厚みとなるように塗布した。これを、100℃で5分間乾燥させた後、光照射装置を用いて、約20cmの照射距離から160W/cm2 の強度で1分間照射して、光硬化反応を行わせ、前記ポリエチレンテレフタレート基材上に、前記光硬化性のアクリル変性シリコーン樹脂等を含有する受像層(厚み1.5μm)が設けられた画像記録体を作製した。
尚、得られた画像記録体の表面抵抗率は25℃、65%RHの条件で1.5×1010Ωであった。また、可視域の透過率は90%以上であり十分な透明性を有していた。
−画像剥離部材の作製−
参考例1における画像剥離部材の作製と同様にして、画像剥離部材を作製した。
【0126】
<画像記録体の評価>
参考例1における画像記録体の評価において、参考例1で得られた画像記録体の代わりに、前記画像記録体を用いた外は、参考例1と同様にして、定着性、画像剥離性、走行性、カラー画像の発色性、オフセット性、光透過性及び繰り返し性を測定・評価した。結果を表1に示した。
【0127】
参考例4
<画像記録体・画像剥離部材の作製>
参考例1の画像記録体の作製において、導電性下塗り層が設けられた導電性基材の代わりに、参考例2の画像記録体の作製において用いられた、電子写真用複写用紙(A4再生紙)(R紙、富士ゼロックス(株)製)を用い、前記受像層用塗布液Aの代わりに、前記受像層用塗布液Bを用いて塗布量が25g/m2となるように塗布した外は、参考例1と同様にして受像層(厚み1.3μm)を設け、画像記録体を作製した。また、参考例1と同様にして、画像剥離部材を作製した。
<画像記録体の評価>
−定着性の評価−
参考例1の定着性の評価において、電子写真画像形成装置(A−Color935機、富士ゼロックス(株)製)でベタ画像(黒)を印字する代わりに、電子写真画像形成装置(Vivace550機、富士ゼロックス(株)製)でベタ画像を含む白黒画像を印字した外は、参考例1と同様にして、画像を形成し、定着性を評価した。結果を表1に示した。
【0128】
−画像剥離性の評価−
参考例1の画像剥離性の評価において、電子写真画像形成装置(A−Color935機、富士ゼロックス(株)製)の代わりに、電子写真画像形成装置(Vivace550機、富士ゼロックス(株)製)を用い、電子写真画像形成装置(A−Color935機、富士ゼロックス(株)製)用のトナーの代わりに、電子写真画像形成装置(Vivace550機、富士ゼッロクス(株)製)用のトナーを用い、参考例1の定着性の評価において画像が形成された画像記録体の代わりに、本参考例4の定着性の評価において画像が形成された画像記録体を用いた外は、参考例1と同様にして画像剥離性を評価した。結果を表1に示した。
【0129】
−走行性の評価−
前記定着性の評価において、画像形成の際の走行性を、参考例1と同様の評価基準により評価した。結果を表1に示した。
【0130】
−カラー画像発色性の評価−
参考例1の画像剥離性の評価において、電子写真画像形成装置(A−Color935機、富士ゼロックス(株)製)の代わりに、電子写真画像形成装置(Vivace550機、富士ゼロックス(株)製)を用い、電子写真画像形成装置(A−Color935機、富士ゼロックス(株)製)用の各色トナーの代わりに、電子写真画像形成装置(Vivace550機、富士ゼッロクス(株)製)用の各色トナーを用いた外は、参考例1のカラー画像発色性の評価と同様にして、カラー画像発色性を評価した。結果を表1に示した。
【0131】
−オフセット性の評価−
前記定着性の評価において、画像形成の際のオフセット性を、参考例1と同様の評価基準により評価した。結果を表1に示した。
【0132】
−光透過性の評価−
前記画像記録体について、参考例1と同様にして、光透過性を評価した。結果を表1に示した。
【0133】
−繰り返し性の評価−
前記定着性の評価における画像の形成と、前記画像剥離性の評価における画像の剥離とを、交互に、10回ずつ繰り返して行い、参考例1と同様の評価基準によって繰り返し性を評価した。結果を表1に示した。
【0134】
参考例5
<画像記録体・画像剥離部材の作製>
−受像層用塗布液Cの調製−
熱硬化性のシリコーン樹脂(商品名:SHC900(固形分比30重量%)、GE東芝シリコーン社製)を33.3部と、離型材として、硬化性シリコーン化合物(商品名:SI−400、松本製薬社製)の0.1部及び変性シリコーンオイル(商品名:TSF4700、GE東芝シリコーン社製)の0.1部と、抵抗制御剤として、4級アンモニウム塩(商品名:バイオニンB−144V竹本油脂)を20部と、マット材(シリコーン樹脂微粒子)(GE東芝シリコーン社製、商品名TP130、平均粒径:3μm、GSD:1.3)を0.1部とをメチルエチルケトン66.7部に配合し、これを十分攪拌して混合し、受像層用塗布液Cを作製した。
【0135】
−画像記録体の作製−
得られた受像層用塗布液Cの25g/m2を、前記導電性下塗り層が設けられた導電性基材上に、ワイヤーバーで、均一な厚みとなるように塗布した。これを、130℃で5分間乾燥、熱硬化反応を行わせ、前記ポリエチレンテレフタレート基材上に、前記熱硬化性のシリコーン樹脂等を含有する受像層(厚み2.5μm)が設けられた画像記録体を作製した。
尚、得られた画像記録体の表面抵抗率は25℃、65%RHの条件で1.5×1011Ωであった。また、可視域の透過率は90%以上であり十分な透明性を有していた。
−画像剥離部材の作製−
参考例1における画像剥離部材の作製と同様にして、画像剥離部材を作製した。
【0136】
<画像記録体の評価>
参考例1における画像記録体の評価において、参考例1で得られた画像記録体の代わりに、前記画像記録体を用いた外は、参考例1と同様にして、定着性、画像剥離性、走行性、カラー画像の発色性、オフセット性、光透過性及び繰り返し性を測定・評価した。結果を表1に示した。
【0137】
実施例1
<画像記録体・画像剥離部材の作製>
−受像層用塗布液Cの調製−
光硬化性のアクリル変性シリコーン樹脂(商品名:UVHC1101、GE東芝シリコーン社製)を5部と、熱硬化性のシリコーン樹脂(商品名:SHC900(固形分比30重量%)、GE東芝シリコーン社製)を16.67部と、離型材として、硬化性シリコーン化合物(商品名:KBM−13、信越化学社製)を0.1部及び変性シリコーンオイル(商品名:X−22−161B、信越化学社製)を0.1部と、抵抗制御剤として、4級アンモニウム塩(商品名:バイオニンB−144V竹本油脂)を20部と、マット材(シリコーン樹脂微粒子)(GE東芝シリコーン社製、商品名TP130、平均粒径:3μm、GSD:1.3)を0.1部とをメチルエチルケトン78.3部に配合し、これを十分攪拌して混合し、受像層用塗布液Dを作製した。
【0138】
−画像記録体の作製−
得られた受像層用塗布液Dの25g/m2を、前記導電性下塗り層が設けられた導電性基材上に、ワイヤーバーで、均一な厚みとなるように塗布した。これを、130℃で5分間乾燥、熱硬化反応を行わせ、その後光照射装置を用いて、約20cmの照射距離から160W/cm2 の強度で1分間照射して、光硬化反応を行わせ、前記ポリエチレンテレフタレート基材上に、光硬化性のアクリル変性シリコーン樹脂と熱硬化性のシリコーン樹脂とを含有する受像層(厚み1.8μm)が設けられた画像記録体を作製した。
尚、得られた画像記録体の表面抵抗率は25℃、65%RHの条件で2.3×1011Ωであった。また、可視域の透過率は90%以上であり十分な透明性を有していた。
−画像剥離部材の作製−
参考例1における画像剥離部材の作製と同様にして、画像剥離部材を作製した。
【0139】
<画像記録体の評価>
参考例1における画像記録体の評価において、参考例1で得られた画像記録体の代わりに、前記画像記録体を用いた外は、参考例1と同様にして、定着性、画像剥離性、走行性、カラー画像の発色性、オフセット性、光透過性及び繰り返し性を測定・評価した。結果を表1に示した。
【0140】
(比較例1)
<画像記録体・画像剥離部材の作製>
参考例1の受像層用塗布液Aの調製において、離型剤(硬化性シリコーン化合物及び変性シリコーンオイル)(商品名:SIC−434、松本製薬社製)を用いなかった外は、参考例1と同様にして、前記導電性下塗り層が設けられた導電性基材上に、前記受像層用塗布液Aの30g/m2を塗布し、厚み2.1μmの受像層が形成された画像記録体を作製した。また、参考例1と同様にして、画像剥離部材を作製した。
尚、前記画像記録体の表面抵抗率は25℃、65%RHの条件で1.5×1010Ωであった。また、可視域の透過率は90%以上であり十分透明性を有していた。
<画像記録体の評価>
得られた画像記録体について、参考例1と同様にして、定着性、画像剥離性、走行性、カラー画像発色性、オフセット性及び繰り返し性を測定・評価した。結果を表1に示した。
【0141】
(比較例2)
<画像記録体・画像剥離部材の作製>
参考例3の受像層用塗布液Bの調製において、マット材(シリコーン樹脂微粒子)(商品名:TP130、GE東芝シリコーン社製、平均粒径:3μm、GSD:1.3)の代わりに、架橋PMMA粒子(総研化学社製、平均粒径:5μm、GSD:2.3)を用いた外は、参考例3と同様にして、前記導電性下塗り層が設けられた導電性基材上に、前記受像層用塗布液Bの25g/m2を塗布し、厚み1.8μmの受像層が形成された画像記録体画像記録体を作製した。また、参考例1と同様にして、画像剥離部材を作製した。
尚、前記画像記録体の表面抵抗率は、25℃、65%RHの条件で1.5×1010Ωであった。また、可視域の透過率は80%程度であり、マット材の凝集が原因と考えられる、透過率の低下が認められた。
<画像記録体の評価>
得られた画像記録体について、参考例1と同様にして、定着性、画像剥離性、走行性、カラー画像発色性、オフセット性及び繰り返し性を測定・評価した。結果を表1に示した。
【0142】
【表1】
Figure 0003972530
【0143】
【発明の効果】
本発明によれば、走行性、定着性、発色性、オフセット性及び光透過性を維持しつつ、画像剥離性及び繰り返し性に優れ、繰り返し使用することができる画像記録体を提供することができる。

Claims (9)

  1. アクリル変性シリコーン樹脂と熱硬化性のシリコーン樹脂とを含有する硬化性シリコーン樹脂と、硬化性シリコーン化合物と、変性シリコーンオイルと、シリコーン樹脂微粒子とを含有する受像層を基材上に有することを特徴とする画像記録体。
  2. 前記硬化性シリコーン化合物が、フッ素含有シリコーン化合物、イソシアネートシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シランカップリング剤及びSiH基を有するシラン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む請求項1に記載の画像記録体。
  3. 前記変性シリコーンオイルが、ルボキシ変性シリコーンオイル及びアミノ変性シリコーンオイルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む請求項1または請求項2に記載の画像記録体。
  4. 前記シリコーン樹脂微粒子の平均粒径が、0.1〜100μmであり、その粒度分布(GSD)が、2.0以下である請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の画像記録体。
  5. 前記基材が、紙、プラスチックフィルム、金属又はセラミックスである請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像記録体。
  6. 前記プラスチックフィルムが、透明又は白色である請求項5に記載の画像記録体。
  7. 4級アンモニウム塩を含有する請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の画像記録体。
  8. 前記受像層の表面抵抗値が、1×108 〜1×1013Ωである請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の画像記録体。
  9. 前記受像層の厚みが、0.1μm以上である請求項1乃至請求項12の何れか1項に記載の画像記録体。
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