JP2002244331A - 再生可能な電子写真用画像記録体及びその再生方法 - Google Patents

再生可能な電子写真用画像記録体及びその再生方法

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JP2002244331A
JP2002244331A JP2001045687A JP2001045687A JP2002244331A JP 2002244331 A JP2002244331 A JP 2002244331A JP 2001045687 A JP2001045687 A JP 2001045687A JP 2001045687 A JP2001045687 A JP 2001045687A JP 2002244331 A JP2002244331 A JP 2002244331A
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Tomoo Kobayashi
智雄 小林
Kunio Sakurai
邦夫 櫻井
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 WAX等の離型剤が入った画像形成材料を用
いても、画像の高品質性を確保しながら、良好な定着性
を保持し、さらに不要となった場合には画像記録体表面
を痛めることなく画像だけを取り除くことができる再生
可能な電子写真用画像記録体、及びその再生方法を提供
すること。 【解決手段】 少なくとも基材の片面に、画像受像層が
設けられた再生可能な電子写真用画像記録体であって、
該画像受像層が硬化性シリコーン樹脂とポリビニルアセ
タール樹脂と離型性材料とを含有することを特徴とする
再生可能な電子写真用画像記録体及びその再生方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
プリンター、ファクシミリ等の電子写真プロセスを使用
した画像形成装置等に用いられ、画像形成材料による画
像形成とその除去を繰り返すことで、再使用できる再生
可能な電子写真用画像記録体(以下、単に「本発明の画
像記録体」ということがある)、及びその再生方法(以
下、「本発明の再生方法」ということがある)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、一般的に使用されている電子写真
方式による画像形成に使用される画像記録体として紙や
オーバーヘッドプロジェクター(OHP)用透明シート
等が利用されている。近年、地球環境問題が表面化して
地球環境への負荷を考慮し、紙原料としての木材資源の
利用削減や、プラスチックフィルム等を作る石油の使用
量削減、そして使用された例えば画像記録体等の廃棄量
の削減が重要課題となってきている。
【0003】木材資源の利用策減対策の一環としては、
一度使用した古紙を焼却することなく、再生紙として利
用することが進められており、一般的にも普及している
が、まだまだ多くの問題を持っている。例えば、回収に
おいては、企業等の機密文書や機密データの漏洩、記録
材料の種類による分別回収等の手間や運搬、回収に要す
る運用コスト、並びに集積場所やその管理等の諸問題が
挙げられる。
【0004】一方、OHP用透明シート等はほとんど回
収されていない。OHP用透明シートは、シート表面に
画像形成材料を強固に定着させるため、また高画質の画
像出力を可能にするために受像層を設けており、この受
像層を損なうことなく画像形成材料だけをOHP用フィ
ルムから除去することは困難なのである。よって、現状
ではその多くが1回の使用で廃棄処分されているのであ
る。また、回収されたとしても古紙回収と同様の問題の
ほかにOHP用シート特有の問題がある。古紙の場合
は、紙となってリサイクルされるが、透明シートは先に
述べたように画像形成材料等の着色不純物を取り除くこ
とが難しいために無着色透明シートには戻せないことが
大きな理由の一つに挙げられる。
【0005】このような問題を解決する方法として、一
度使用した記録体上の記録画像だけをその場で消去/除
去して画像記録体(透明基材に限らず)そのものを再生
させる方法が提案されている。例えば、特開平2−55
195号公報には、プラスチック、金属、液透過性のな
い紙あるいはセラミックスを画像支持体として使用し、
これら表面にシリコーンシール剤というシリコンゴムの
離型剤を被膜として塗布した画像消去可能な印刷体が提
案されている。その画像消去方法は、画像支持体上に熱
溶融性インキで形成された画像を、熱溶融性剥離体を介
在させ加熱/加圧し、冷却後画像を剥離体側に付着さ
せ、支持体からはぎ取るものである。しかしながら、離
型剤の皮膜の移行性があり、画像形成装置内搬送の際、
搬送ロールー等の接触部分に離型剤の一部が付着してい
き、滑り易くなるために紙詰まりがおきたり、それを繰
り返すことで、装置内で浮遊するトナーが印刷体に付着
することによる記録面の汚れ等を引き起こすという問題
があった。また、画像除去には、加熱/加圧、冷却等複
雑な設計やエネルギーロスが大きい等の問題がある。
【0006】また、特開平5−216376号公報に
は、記録面にシリコーンオイル、フッ化オイル、その他
の脂肪族系オイル等の離型剤を塗布した記録紙を使用
し、画像消去時に記録紙をオフセットし易い材料からな
る媒体に圧接して画像を構成するトナーを転移/除去す
る記録体が提案されている。しかしながら、これらオイ
ルを用いた場合、十分なトナーの離型効果を示すために
は記録紙が透明化するほどの濃度を塗布しなければなら
ず、紙のイメージを損ねた低品質な記録紙となってしま
うという問題があった。また、定着性も悪く、手等で擦
られるだけで容易に画像部分が剥がれてしまい記録保存
性にかけるという問題もあった。プラスチックフィルム
ではなおさらこの傾向が強くなることがわかっている。
さらに、特開平2−55195号公報と同様、移行性の
問題もある。
【0007】一方で、最近では、カラー画像が容易に利
用できる環境が整ってきており、特に電子写真方式では
トナーを溶融させる定着工程で、従来の白黒コピーでは
ブラックトナー1色だけだったのとは異なり、ブラッ
ク、イエロー、マゼンタ、シアン等の各種色トナー、つ
まり従来の4倍量以上のトナーを、十分な定着温度と圧
力を加えて溶融させ発色させなくてはならない。そのた
め、カラー画像用のトナー樹脂は、白黒トナー用のもの
より、その熱溶融温度が低く設計されている。そのた
め、トナーそのものが粘着剤となって定着ロールへ融着
する現象(ホットオフセット)、また定着温度が低すぎ
た場合に定着ロールに付着する現象(コールドオフセッ
ト)が発生することが知られている。これらを防ぐため
に、電子写真方式における定着ロールあるいは定着ベル
トには、その表面にシリコーンオイル等の離型剤を含
浸、塗布、添加すること等が行われている。
【0008】定着部材へのシリコーンオイル等の離型剤
の付与はトナーの過剰な熱溶融によるホットオフセット
やコールドオフセットには大きな効果が認められるが、
シリコーンオイル等の離型剤は画像支持体としての普通
紙やOHPシート等へも同時に付着することになる。特
にカラー画像の場合、白黒トナーに比べて定着部材への
付着性が高いため、定着部材への付着を防ぐためには、
より多くのシリコーンオイルが必要となる。そのため、
画像支持体としての普通紙やOHPシート等へも多量に
付着することになる。その結果、シリコーンオイルによ
るカラートナーの発色性の変化、支持体のべと付き感等
の不快感、支持体への水性インキの印字不良、ポストイ
ット、セロハンテープ等の粘着テープの付着阻害を起こ
すことが問題になっている。
【0009】以上の問題から、現在シリコーンオイルを
微量使用にした定着装置の開発や最近では画像形成材料
にワックス(WAX)等の離型剤を混合することで定着
装置にオイルを使用しないオイルレス定着方法を有した
画像出力装置が開発されてきている。
【0010】このような状況で、さらに従来の画像記録
体の再生方法を見た場合、例えば特開平6−02771
0号公報には、剥離紙用シリコーン樹脂を紙や白フィル
ム上に塗工した記録体を使用し、画像除去にブレードや
ブラシ等機械的な接触擦過による方法が述べられてい
る。しかしながら剥離紙用シリコーン樹脂を使用した画
像記録体では、カラー画像定着時に特に画像濃度の高い
(トナーが多く載っている)部分で画像がオフセットし
てしまう問題があった。
【0011】さらに、さらに等離型剤が入ったカラー画
像形成材料では上記同様画像濃度の高い部分で定着時に
しみ出したWAX等が記録体と画像との界面に多く存在
することになりオフセットの傾向や定着性の甘さがより
顕著になってしまうことがわかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本出願者らも、特開平
09−204060号公報、特開平10−031322
号公報、特開平10−207103号公報、特開平11
−160904号公報、特願平11−256935号明
細書等に、各種再生可能な画像記録体等を提案してきた
が、WAX等の離型剤が入ったカラー画像形成材料に対
しての定着性は十分とはいえないことがわかってきた。
特に、OHPフィルム等の透過性を要求されるものに対
しては、発色性や透明性の低下が見られる。また、先に
述べた画像濃度の高い部分では定着装置側に移行したW
AX等の離型剤が次に記録体表面層の非画像部に接触す
ると移行したWAXが記録体に再転写し、前回定着時の
画像部分の形跡を投影してしまう(以下、「WAXゴー
スト」と呼ぶ)現象を引き起こす。これはWAXと親和
性のある従来(再生不可)型のOHPフィルムが使用し
ている材料が画像受像層にあると、WAXが表面に均一
に付着し光の透過性を妨げないのに対して、シリコーン
樹脂のような非親和性材料が表面にあるとWAXとの塗
れ性が悪いために、定着後表面でWAXが小さな孤立し
た半球状形態になりその部分が透明性を低下させ、WA
Xゴースト現象を引き起こすこともわかってきた。
【0013】本発明は、前記従来における諸問題を解決
し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本
発明の目的は、WAX等の離型剤が入った画像形成材料
を用いても、画像の高品質性を確保しながら、良好な定
着性を保持し、さらに不要となった場合には画像記録体
表面を痛めることなく画像だけを取り除くことができる
再生可能な電子写真用画像記録体、及びその再生方法を
提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の手段
により解決される。即ち、本発明は、 <1>少なくとも基材の片面に、画像受像層が設けられ
た再生可能な電子写真用画像記録体であって、該画像受
像層が硬化性シリコーン樹脂とポリビニルアセタール樹
脂と離型性材料とを含有することを特徴とする再生可能
な電子写真用画像記録体である。 <2>前記<1>に記載の再生可能な電子写真用画像記
録体上に形成された記録画像を除去することにより、電
子写真用画像記録体を再生することを特徴とする再生可
能な電子写真用画像記録体の再生方法である。 <3>前記記録画像の除去が、接触擦過により行われる
ことを特徴とする前記<2>に記載の再生可能な電子写
真用画像記録体の再生方法。 <4>前記接触擦過が、ブラシを用いて行われることを
特徴とする前記<3>に記載の再生可能な電子写真用画
像記録体の再生方法である。 <5>前記記録画像が、離型剤を含有する画像形成材料
を用いて形成されてなることを特徴とする前記<2>〜
<4>のいずれかに記載の再生可能な電子写真用画像記
録体の再生方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の再生可能な電子写
真用画像記録体とその再生方法について詳細に説明す
る。 (再生可能な電子写真用画像記録体)本発明の再生可能
な画像記録体は、少なくとも基材の片面に後述する特定
の画像受像層が設けられてなる。また、必要に応じてそ
の他の層を有しててもよい。本発明の画像記録体は、後
述する特定の画像受像層を設けることで、ワックス(W
AX)等の離型剤が入った画像形成材料を用いても、画
像の高品質性を確保しながら、良好な定着性を保持し、
さらに不要となった場合には記録体表面を痛めることな
く画像だけを取り除くことができ、繰り返し再使用でき
る画像記録体である。また、特に、本発明の画像記録体
は、WAX等の離型剤を含有しない通常の画像形成材料
は勿論のこと、カラー画像形成材料に対しても高品質、
良好な定着性を示し、さらにブラシ等を用いた接触擦過
等により画像記録体上に形成された記録画像(画像形成
材料)を除去しても、画像記録体表面を痛めることなく
画像だけを取り除くこと可能である。
【0016】[画像受像層]前記画像受像層は、硬化性
シリコーン樹脂とポリビニルアセタール樹脂と離型性材
料とを含有し、必要に応じてその他の成分を含有してな
る。
【0017】(硬化性シリコーン樹脂)前記硬化性シリ
コーン樹脂について、以下に説明する。一般に、シリコ
ーン樹脂は、その分子構造により、シリコーンオイルや
シリコーンゴム等の材料となる直鎖状構造をとるシリコ
ーン樹脂と、3次元に架橋した構造のシリコーン樹脂と
に分類される。また、離型性、接着性、耐熱性、絶縁性
及び化学的安定性等の諸性質は、シリコン原子に結合し
ている分子(有機分子)やその重合度等によって決定さ
れる。
【0018】前記硬化性シリコーン樹脂は、前記3次元
に架橋した構造のシリコーン樹脂である。該3次元に架
橋した構造のシリコーン樹脂は、通常、多官能性(3官
能性、4官能性)単位から重合され、架橋構造を持つ。
尚、前記直鎖状構造をとるシリコーン樹脂には、分子量
が低く、シリコーンオイルとして、絶縁油、液体カップ
リング、緩衝油、潤滑油、熱媒、撥水剤、表面処理剤、
離型剤、消泡剤等に利用されるものや、加硫剤等を添加
後、加熱硬化によって、分子量(シロキサン単位)50
00〜10000程度に重合されたシリコーンゴム等が
あるが、前記硬化性シリコーン樹脂としては適切ではな
い。
【0019】前記硬化性シリコーン樹脂は、その分子量
単位によって有機溶媒に溶解可能で比較的低分子量であ
るシリコーンワニスと重合度の高いシリコーン樹脂等と
に分類される。また、前記硬化性シリコーン樹脂は、生
成段階における硬化反応によって、熱硬化性の樹脂、輻
射線硬化性(光硬化性、電子線硬化性)の樹脂等に分類
され、さらにこれらの中には、硬化反応の機構により、
縮合型、付加型等に分類されるものがある。また、塗布
形態によっては、溶剤型、無溶剤型等に分類される。
【0020】前記硬化性シリコーン樹脂を含有すること
が必要である理由としては、以下のとおりである。先
ず、前記硬化性シリコーン樹脂は、−Si−O−結合に
起因して、表面エネルギーが低いため、本質的に、離型
性,非相溶性に優れる。しかし、その硬化条件等を制御
することにより、優れた接着性をも発現させることが可
能であるため、画像剥離性と画像定着性とを両立した画
像記録体を得ることが可能となる。前記硬化条件として
は、反応基種類、反応基数、硬化時間、温度、照射エネ
ルギー等が挙げられる。また、該硬化条件を制御する方
法としては、例えば、単官能性や2官能性のポリジメチ
ルシロキサンや、反応制御剤(アセチレンアルコール
類、環状メチルビニルシクロシロキサン、シロキサン変
性アセチレンアルコール類等)等を添加する方法や、触
媒量、反応温度、反応時間、光(UV)照射強度等を調
整する方法等が挙げられる。これらの硬化条件を制御す
ることにより、硬化性シリコーン樹脂の分子量、反応基
としてのシラノール残存量等を調節できるため、離型
性、硬さ、表面硬度、接着性、透明性、耐熱性、化学的
安定性等を自由に制御することが可能となる。また、前
記硬化性シリコーン樹脂を硬化させる段階では、前記基
材と、該硬化性シリコーン樹脂との間に強固な結合が形
成される。従って、前記基材上に形成される前記受像層
は、優れた接着強度を有するため、画像剥離と画像定着
を繰り返しても、該受像層が基材から剥離する事がな
い。また、前記硬化性シリコーン樹脂は、耐熱性に優れ
るため、印字装置の定着条件による熱影響を受け難い。
従って、熱による材料劣化が小さいため、繰り返し印字
装置内での使用による性能変化が少なく、画像形成材料
の定着後においても、該トナーと該硬化性シリコーン樹
脂との間に働く分子間力も変化せず安定してその定着力
を保持することができる。
【0021】前記硬化性シリコーン樹脂としては、例え
ば、熱硬化性(縮合型、付加型)及び光硬化性の硬化性
シリコーン樹脂等の具体例を挙げると、以下のようにな
る。熱硬化性シリコーン樹脂のうち、縮合型の硬化性シ
リコーン樹脂としては、末端にシラノール基を有するポ
リジメチルシロキサンの様なポリシロキサンをベースポ
リマーとし、架橋剤としてポリメチルハイドロジェンシ
ロキサン等を配合し、有機スズ触媒等の有機酸金属塩や
アミン類等の存在下で加熱縮合して合成した硬化性シリ
コーン樹脂や、水酸基、アルコキシ基等の反応性の官能
性基を末端に持つポリジオルガノシロキサンを反応させ
て合成した硬化性シリコーン樹脂や、3官能性以上のク
ロロシラン又はこれらと1,2官能性のクロロシランと
の混合物等を加水分解したシラノールを縮合して合成し
たポリシロキサン樹脂等が挙げられる。なお、前記縮合
型は、形態的には、溶液型とエマルジョン型とに分類さ
れ、そのいずれも好適に使用する事ができる。
【0022】熱硬化性シリコーン樹脂のうち、付加型の
硬化性シリコーン樹脂としては、ビニル基を含有するポ
リジメチルシロキサンの様なポリシロキサンをベースポ
リマーとし、架橋剤としてポリジメチルハイドロジェン
シロキサンを配合して、白金触媒の存在下で反応・硬化
させて合成した硬化性シリコーン樹脂等が挙げられる。
なお、前記付加型は、形態的には溶剤型、エマルジョン
型、及び無溶剤型に分類され、そのいずれも好適に使用
する事ができる。
【0023】前記熱硬化性シリコーン樹脂としては、例
えば、純シリコーン樹脂、シリコーンアルキド樹脂、シ
リコーンエポキシ樹脂、シリコーンポリエステル樹脂、
シリコーンアクリル樹脂、シリコーンフェノール樹脂、
シリコーンウレタン樹脂、シリコーンメラミン樹脂等が
好適に挙げられる。前記光硬化性のシリコーン樹脂とし
ては、光カチオン触媒ヲ利用して合成した硬化性シリコ
ーン樹脂や、ラジカル硬化機構を利用して合成した硬化
性シリコーン樹脂等が挙げられる。また、ケイ素原子と
結合した水酸基又はアルコキシ基等を有する低分子量ポ
リシロキサンと、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレ
タン又はメラミン樹脂等とを反応させて得られる変性シ
リコーン樹脂は、1種単独で使用しても良いし、2種以
上を併用しても良い。
【0024】前記硬化性シリコーン樹脂としては、以下
の理由から、アクリル変性シリコーン樹脂、熱硬化性の
シリコーン樹脂が特に好ましい。前記アクリル変性シリ
コーン樹脂は、画像形成材料として通常用いられてい
る、スチレン−アクリル樹脂や、ポリエステル樹脂と化
学的親和性が高いアクリル鎖を分子中に含み、その一方
で離型性を発現するシリコーン樹脂部分を併せ持つ。従
って一つの分子中にトナーと接着しやすい部分と、接着
しにくい部分が存在する。また、これらが均一に相溶し
ていることにより、分子オーダーで、画像定着性及び画
像剥離性が発現される。また、前記アクリル変性シリコ
ーン樹脂においては、アクリル鎖とシリコーン鎖との比
率、その硬化条件等を適宜制御することにより適度な表
面硬度の画像記録体を作製することができる。さらに、
後述のポリビニルアセタール樹脂及び離型剤の添加量等
を適宜制御することにより、通常の画像形成材料やWA
X等の離型剤を多く含んだ新しい画像形成材料の画像定
着性や画像剥離性をさらに自由に制御することが可能で
ある。
【0025】前記硬化性シリコーン樹脂としては、アク
リル変性シリコーン樹脂と熱硬化性のシリコーン樹脂と
を同時に含有させても良い。前記アクリル変性シリコー
ン樹脂と、熱硬化性のシリコーン樹脂と、を同時に含有
する場合には、その含有比、硬化条件、添加量等によ
り、これらの中間的な性質発現させることが可能となる
ため、画像定着性や画像剥離性をさらに自由に制御する
事が可能である。前記硬化性シリコーン樹脂として、ア
クリル変性シリコーン樹脂と熱硬化性のシリコーン樹脂
とを同時に含有するものを用いる場合、これらの含有比
(アクリル変性シリコーン樹脂/熱硬化性シリコーン樹
脂)としては、硬化性シリコーン樹脂の種類等にもよっ
て異なるため、一概に規定することはできないが、1/
100〜100/1が好ましく、1/10〜10/1が
より好ましい。また、前記硬化性シリコーン樹脂とし
て、アクリル変性シリコーン樹脂と熱硬化性のシリコー
ン樹脂とを同時に含有するものを用いる場合、その組み
合わせとしては、例えば、アクリル変性シリコーン樹脂
とシリコーンアルキド樹脂との組み合わせ、アクリル変
性シリコーン樹脂と純シリコーン樹脂との組み合わせ、
アクリル変性シリコーン樹脂とシリコーンアルキド樹脂
と純シリコーン樹脂との組み合わせが好ましい。
【0026】前記硬化性シリコーン樹脂の分子量として
は、重量平均分子量で、10,000〜1,000,0
00が好ましい。また、前記硬化性シリコーン樹脂にお
ける全有機基中のフェニル基の割合としては、0.1〜
50モル%が好ましい。
【0027】(ポリビニルアセタール樹脂)前記ポリビ
ニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコール(PV
A)をアセタール化させたもの言い、ポリビニルアセタ
ール樹脂には、主にPVAにブチルアルデヒドを反応さ
せたポリビニルブチラール樹脂、ホルムアルデヒドを反
応させたポリビニルホルマール樹脂又はブチルアルデヒ
ドとホルムアルデヒドを各種比率で反応させた部分ホル
マール化ブチラール樹脂(あるいは部分ブチラール化ホ
ルマール樹脂)等がある。これらポリビニルアセタール
樹脂は、以上のようにPVAをアセタール化させた材料
であるが、完全にアセタール化させることはできず、
P.J.Floryによると理論的アセタール化度は8
1.6mol%と言われている。また、PVAを製造す
る際にも少量のアセチル基が残るため、実際のアセター
ル化度は理論値より若干低いと推定されている。従っ
て、ポリビニルアセタール樹脂はアセタール化度、水酸
基、アセチル基の組成割合により物理的、化学的性質を
異にして、重合度によって熱的、機械的性質、溶液粘度
が変わるものである。例えば、アセタール化度の比率が
増加すると、水以外の溶剤に対する溶解性が高くなり、
耐水性が高くなる。エステルや可塑剤に対する相溶性が
良くなり、軟化性が増加することがわかっている。ま
た、重合度が大きくなるにつれて、塗膜強度や軟化点が
高くなり、また溶液粘度も高くなる。一方、ブチラール
樹脂とホルマール樹脂の比較では、溶剤溶解性、接着性
(密着性)、可塑性はブチラール樹脂の方が高く、耐熱
性や耐摩擦・傷性はホルマール樹脂の方が高い。
【0028】前記ポリビニルアセタール樹脂を含有する
ことが必要である理由としては、以下のとおりである。
ポリビニルアセタール樹脂を画像受像層に用いるのは、
基材である紙やPETフィルムとの接着性(密着性)、
及び画像形成材料との接着性が良いからである。また、
WAX等の離型剤を多く含んだ新しいカラー画像形成材
料のWAX等の離型剤や樹脂、前記硬化性シリコーン樹
脂や後述する離型性材料と親和性が良く相溶し、塗膜の
透明性が維持できるからでもある。さらに後述する離型
剤の一つである各種官能基を持った反応性シラン化合物
を用いることで架橋反応し、三次元的構造をとり、繰り
返し画像を定着、剥離するために表面の耐熱性及び、硬
度を向上させ、長期に渡って使用できるように制御でき
るからである。
【0029】前記ポリビニルアセタール樹脂の平均重合
度は200〜3,000が望ましく、300〜2000
がより好ましい。平均重合度が200に満たないと高分
子としての諸性能が発現せず、たとえば塗膜強度等が満
たされなくなることがある。また、平均重合度が300
0を超えると塗工液粘度が高くなりすぎ、塗工膜の膜厚
制御が難しくなってくる場合がある為である。また、本
発明では平均重合度の異なる、少なくとも2種以上のポ
リビニルアセタール樹脂を同時に混合して使用すること
が好ましい。その含有比、硬化条件、添加量等により、
これらの中間的な性質発現させることが可能となるた
め、画像定着性や画像剥離性、塗膜強度をさらに自由に
制御する事が可能である。
【0030】本発明における画像受像層中の硬化性シリ
コーン樹脂とポリビニルアセタール樹脂との含有比(硬
化性シリコーン樹脂/ポリビニルアセタール樹脂(重量
比))としては、硬化性シリコーン樹脂やポリビニルア
セタール樹脂の種類等にもよって異なるため、一概に規
定することはできないが、90/10〜20/80が好
ましい。硬化性シリコーン樹脂が上記含有比よりも多い
とシリコーン樹脂の性質が強くなりすぎ、例えば、WA
X等の離型剤が多く入ったカラー画像形成材料の定着性
が悪くなることがある。また、WAXゴーストもとうて
い許容できない状態になる。一方上記含有比よりも少な
いとポリビニルアセタール樹脂の種類を変えても、画像
受像層表面の擦過による傷に対して満足できない状況に
なることがある。
【0031】(離型性材料)前記離型性材料は、画像形
成材料や画像記録体等に対して離型性を有するものであ
れば良く、具体的にはフッ素化合物、WAX、及び珪素
化合物等があり、これらを単独で又は混合して使用する
ことができる。
【0032】フッ素化合物としては、フッ素系ポリマ
ー、フッ素オイル等が挙げられる。フッ素系ポリマーの
具体例としては、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチ
レン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエ
チレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプ
ロピレン等のフッ素含有モノマーから合成されたポリマ
ー及びコポリマー、前記フッ素含有モノマーとエチレ
ン、(パーフルオロ)アルキルビニルエーテル又はアク
リル樹脂とのコポリマー、並びにパーフルオロアルケニ
ルビニルエーテルを環化重合させたポリマーのようなパ
ーフルオロ脂肪族環構造を有するポリマー等がある。ま
た、これらのポリマーをエラストマー(ゴム)化したも
のやフッ素系オイル等も使用できる。フッ素系オイルと
しては、X−CF2(OC24p(OCH2qOCF2
−Xで示されるパーフルオロポリエーテルで、具体的に
はXがOCN−C63(CH 3)NHCO−で表される
イソシアネート変性物、−COOHで表されるカルボキ
シル基変性物、−CH2OH、−CF2CH2(OCH2
2nOH等で表されるアルコール変性物、−COOR
等で表されるエステル変性物等が挙げられる。WAXと
しては、低分子量ポリエチレンWAX、低分子量酸化型
ポリエチレンWAX、低分子量ポリプロピレンWAX、
低分子量酸化型ポリプロピレンWAX、高級脂肪酸WA
X、高級脂肪酸エステルWAX、サゾールWAX、カル
ナバWAX、密ロウ、モンタンWAX、パラフィンWA
X、ミクロクリスタリンWAX等が挙げられる。珪素化
合物としては、有機珪素化合物、シリコーンゴム、シリ
コーン樹脂及びシリコーンオイル等が挙げられ、有機珪
素化合物としては、シラン化合物、フッ素含有シラン化
合物及びイソシアネートシラン化合物がある。シラン化
合物としては、Si(OCH34、CH3Si(OC
33、HSi(OCH33、(CH32Si(OCH
32、CH3SiH(OCH32、C6 5Si(OC
33、Si(OC254、CH3Si(OC
253、(CH32Si(OC252、H2Si(O
252、C65Si(OC253、(CH 32CH
CH2Si(OCH33、CH3(CH211Si(OC2
53、CH3(CH215Si(OC253、CH
3(CH217Si(OC253等のアルコキシシラン
類、(CH33SiNHSi(CH33等のシラザン
類、((CH 3)SiNH)2CO、tert−C4
9(CH32SiCl等の特殊シリル化剤類、シランカ
ップリング剤及びHSC36Si(OCH33等のシラ
ン化合物並びにこれらの加水分解物及び部分縮合物等が
挙げられる。シランカップリング剤としては、ビニルト
リス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラ
ン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
等のアクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシラン
類、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン等のアミノシラン類等が例示できる。フッ素
含有シラン化合物類としては、例えば、CF3(CH2
2Si(OCH33、C61324Si(OCH33
715CONH(CH23Si(OC253、C8
1724Si(OCH33、C81724SiCH
3(OCH3 2、C81724Si(ON=C(C
3)(C25))3、C91924Si(OC
33、C91924Si(NCO)3、(NCO)3
SiC2461224Si(NCO)3、C9192
4Si(C25)(OCH32、(CH3O)3SiC2
481624Si(OCH33、(CH3O)2(C
3)SiC91824Si(CH3)(OCH32
のフッ素含有シラン化合物及びこれらの加水分解物又は
その部分縮合物等のシラン化合物が例示できる。イソシ
アネートシラン化合物類としては、(CH33SiNC
O、(CH32Si(NCO)2、CH3Si(NCO)
3、ビニルシリルトリイソシアネート、C65Si(N
CO)3、Si(NCO)4、C25OSi(NC
O)3、C817Si(NCO)3、C1837Si(NC
O)3、(NCO)3SiC24(NCO)3等が例示で
きる。シリコーンゴムはミラブル型と液状とに大別でき
るが、ミラブル型シリコーンゴムには、ジメチル系、メ
チルビニル系、メチルフェニルビニル系及びメチルフル
オロアルキル系等の直鎖状で高重合度のポリオルガノシ
ロキサンを主原料とし、補強充填剤、各種添加剤を配合
し、次いで加硫剤を添加して加熱硬化したものがある。
液状シリコーンゴムには、室温で硬化する縮合型シリコ
ーンゴム、白金系触媒を用いて加熱硬化させる付加型シ
リコーンゴム及び紫外線硬化型シリコーンゴム等があ
る。また、前記シラン化合物をエラストマー化したシリ
コーンゴムもある。シリコーン樹脂は分子中に2、3又
は4官能性単位を多く取り入れた高分子量のポリシロキ
サンで、シリコーンレジン及びその溶液であるシリコー
ンワニスをいう。シリコーンワニスには、シリコーンア
ルキドワニス、シリコーンエポキシワニス、シリコーン
ポリエステルワニス、その他、アクリル樹脂、フェノー
ル樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂等と反応させて変
性したワニスが例示できる。シリコーンオイルとして
は、ジメチルポリシロキサンやメチルフェニルポリシロ
キサンタイプのシリコーンオイル、メチルハイドロジェ
ンシリコーンオイル、及び分子中に反応基を導入した反
応性シリコーンオイルが挙げられ、反応性シリコーンオ
イルとしては、シラノール変性、カルボキシ変性、アミ
ノ変性、エポキシ変性、カルビノール変性、メタクリル
変性、メルカプト変性、及びフェノール変性及び、これ
ら異種の反応基を導入したシリコーンオイル等が挙げら
れる。
【0033】離型性材料としては、反応性シラン化合物
と変性シリコーンオイルとを混合して用いることが好ま
しい。反応性シラン化合物と変性シリコーンオイルとを
混合して使用することで、飛躍的に画像受像層の離型性
が向上、比較的少量で大きな離型性が得られる、先に述
べたポリビニルアセタール樹脂との相溶性が問題になら
ない、等の観点から最も好ましい。
【0034】特に上記挙げられた反応性シラン化合物中
でも、イソシアネートシラン化合物、アルコキシシラン
化合物、シランカップリング剤、及びSiH基を持つシ
ラン化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種以上
であることが好ましい。また、特に上記挙げられた変性
シリコーンオイル中でも、が分子中に反応基を有するシ
ラノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリ
コーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アミノ
基、アルコキシ基等他種の反応基を有する変性シリコー
ンオイルからなる群より選ばれた少なくとも1種以上で
あることが好ましい。
【0035】離型性材料の含有量は、離型性材料の種類
や離型性材料と共に使用される樹脂材料の種類にもよる
が、0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量
%がさらに好ましい。表面層における離型性材料の含有
量が0.1重量%未満であると、トナー材料との接着性
が強く、画像記録体が画像剥離部材に巻き付くようにな
る。また、離型性材料の含有量が20重量%を越えると
逆に離型性が強くなるため、画像記録体に画像形成材料
を定着できなくなる。これら離型性材料は、単独で使用
しても良く、また、複数混合して用いても良い。
【0036】本発明の画像記録材料において、画像受像
層に用いられる硬化性シリコーン樹脂とポリビニルアセ
タール樹脂と離型性材料とは、均一に混合されることが
望ましく、均一混合するために、相溶化剤や可塑剤を配
合することができる。相溶化剤又は可塑剤の配合比は、
画像剥離部材と画像形成材料との親和性、相溶性、離型
性等画像記録体の表面特性を変化させない程度であれ
ば、配合比に特に制限はないが、熱溶融性材料と離型性
との総計に対して1重量%〜30重量%程度が好まし
い。
【0037】本発明の画像記録材料において、画像受像
層の膜厚は、0.1μm以上であることが好ましい。こ
の膜厚が0.1μm未満では、画像形成材料を十分に受
容できなくなる場合があること、数μmのマット化剤を
混入させた場合には、それを保持できなく場合あるから
である。また、カラー画像を透明基材フィルムに定着さ
せる場合には、画像形成材料を均質平坦化させないと透
過光が散乱し、きれいな投影画像が得られなくなること
がため、最低でも0.1μmが望まれる。
【0038】本発明の画像記録材料における基材につい
て説明する。本発明において使用可能な基材としては、
一般的に電子写真記録で用いられる普通紙記録用紙、ま
た、熱転写記録で利用される熱転写用紙、また高級印刷
等で用いられる加工紙、微塗工紙、セラミックやプラス
チックの各種色フィルムまたOHP等で用いられている
ポリエステルフィルムやスチレンアクリル樹脂等の透明
プラスチックフィルム等が利用できる。中でも、画像を
定着と剥離の繰り返しを行い、また、機械的な擦り等で
除去する場合には機械的強度の面から見て、プラスチッ
クフィルムを使用することが望ましい。
【0039】紙を基材とする場合、この基材となる用紙
に使用するパルプは、化学パルプとしては例えば、広葉
樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、広葉
樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹未
晒クラフトパルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、ソーダパル
プ等の木材及びその他の繊維原料を化学的に処理し、晒
し工程を経てつくられたバージンの晒ケミカルパルプが
好ましく、さらに白色度の高いものが好ましい。また、
古紙パルプとしては、例えば、製本、印刷工場、裁断所
等において発生する裁落、損紙、幅落としした古紙であ
る上白、特白、中白、白損等の未印刷古紙を解離した古
紙パルプ、上質紙、上質コート紙、中質紙、中質コート
紙、更紙等に平版、凸版、凹版、印刷等電子写真方式、
感熱方式、熱転写方式、感圧記録紙、インクジェット記
録方式、カーボン紙等により印字された古紙、及び水
性、油性インキや鉛筆等で筆記した古紙、新聞古紙を解
離後、各古紙に最適な方法で脱墨した古紙パルプ、比較
的脱墨が容易な平版印刷された古紙パルプが好ましく、
その中でもさらに白色度が高く夾雑物の少ない古紙パル
プが好ましい。
【0040】基材としての紙は多孔性であり、液体がし
み込み易いため、受像層を形成するための塗工溶液を均
一にするためには、紙に目止め処理を行っても良い。目
止め処理としては、ポリエチレン、クレーバインダー、
ポリビニルアルコール(PVA)、でんぷん、カルボキ
シメチルセルロース等をそれぞれが溶解、あるいは分散
する溶液を予め紙に塗布、乾燥し、それぞれの被膜を形
成しておく処理等が挙げられる。また、画像受像層樹脂
被膜により紙が透明化し、紙の風合いや白色性を損なう
ことが懸念される場合には、酸化珪素、酸化チタン、炭
酸カルシウム等の白色の金属酸化物微粒子や有機の白色
顔料等を含有する層を基材に設けることが好ましい。こ
の層は、画像受像層とは別に設けてもよいし、画像受像
層が兼ねてもよい。画像受像層とが兼ねる、即ち画像受
像層に上記微粒子や白色顔料を添加する場合、上記微粒
子や白色顔料を上述の各材料の入った塗工液に添加して
画像受像層を形成することにより基材としての紙の白色
性が維持されせることができる。白色顔料は、画像受像
層中、10〜30重量%程度添加されることが好まし
い。
【0041】また、基材として特に好ましくは、プラス
チックフィルムである。この中で、紙のように取り扱う
場合は,白色プラスチックフィルム等、またOHPに使
用できるような光透過性のあるフィルムにはアセテート
フィルム、三酢酸セルローズフィルム、ナイロンフィル
ム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、ポリスチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイ
ドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィ
ルム、セロハン等があり、現状では機械的、電気的、物
理的、化学的特性、加工性等総合的な観点から見て、ポ
リエステルフィルム、特に二軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルムが好適に用いられる。
【0042】本発明の画像記録体においては、基材とし
てプラスチックフィルムが用いられる場合、温度や湿度
等の環境による画像劣化を防止するために、最表面層
(表面、裏面供に)の表面電気抵抗値として1×108
〜1×1014Ωの範囲(25℃、65%RHの条件)で
あることが好ましい。さらに画像記録体の表面と裏面と
の表面電気抵抗値の差が4桁以下であることが好まし
い。このような画像記録体の抵抗値を制御する方法とし
ては界面活性剤や導電性酸化物微粒子等を含有する層
(抵抗調整層)を画像記録体の基材上に形成する等によ
って行うことができる。この層(抵抗調整層)は、画像
受像層とは別に設けてもよいし、画像受像層が兼ねても
よい。導電性酸化物微粒子の材料としては、ZnO、T
iO、SnO2、Al23、In23、SiO、Si
2、MgO、BaO及びMoO3をあげることができ
る。これらは、単独で使用しても良く、これらの複合酸
化物を使用しても良い。また、金属酸化物は、異種元素
をさらに含有するものが好ましく、例えば、ZnOに対
してAl、In等、TiOに対してNb、Ta等、Sn
2に対しては、Sb、Nb、ハロゲン元素等をドーピ
ングしたSnO2が、経時的にも導電性の変化が少なく
安定性が高いので、特に好ましい。また、界面活性剤と
しては、エチレンオキサイド系非イオン性界面活性剤等
のものが用いられる。
【0043】本発明の画像記録体においては、搬送性を
向上させるため、マット化剤を含有する層を保持してい
ることが好ましい。このマット化剤を含む層としては、
前記目的を達成できるものであれば表裏どちらの面にで
も、あるいは片方の面だけでもよい。また、この層は、
画像受像層とは別に設けてもよいし、画像受像層が兼ね
てもよい。マット化剤を構成する材料としては、潤滑性
を有する樹脂としてポリエチレン等のポリオレフィン及
びポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテト
ラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))等のフッ
素樹脂をあげることができる。また、上記樹脂のマット
化剤の平均粒径は、0.1〜10μmの範囲が好まし
く、特に1〜5μmの範囲が好ましい。上記平均粒径
は、大きい方が好ましいが、大きすぎるとマット化剤が
受像層から離脱して粉落ち現象が生じてしまい、表面が
損傷し易くなったりすることから上記範囲が好ましい。
さらに上記マット化剤の含有量は、マット化剤が受像層
に含まれる場合、受像層形成材料に対して、0.1〜1
0重量%が好ましく、より好ましくは、0.5〜5重量
%である。その他のマット化剤としては、無機微粒子、
例えばSiO2、Al23、タルク又はカオリン等、及
びビーズ状プラスチックパウダー、例えば架橋型ポリメ
チルメタアクリレート(PMMA)、ポリカーボネー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン等が用
いられ、またこれら種類の異なるマット化剤を2種以
上、あるいは粒子径の異なるマット化剤2種以上を併用
しても良い。
【0044】本発明の画像記録体において、画像受像層
をはじめとする各層は、上記の各材料を溶液又は分散剤
として、基材上に塗布することによって形成することが
できる。基材上に皮膜を形成する際の塗布方法として
は、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティン
グ法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、
ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、
カーテンコーティング法、ロールコーティング法等の通
常使用される方法が採用される。塗布後の乾燥には、風
乾でも良いが、熱乾燥を行えば早く乾燥できる。熱乾燥
方法としては、オーブンに入れる方法、オーブンに通す
方法等公知の方法が採用される。
【0045】本発明の画像記録体は、上述したように、
WAX等の離型剤が多く混入された画像形成材料の親和
性と定着性を確保し、画像受像層の定着部材への巻き付
きを防止しながら、さらに再生可能とするためには、基
材の少なくとも片面上に硬化性シリコーン樹脂とポリビ
ニルアセタール樹脂と離型性材料とを含有する画像受像
層が形成されていることが必要である。
【0046】以下、本発明の画像記録体の層構成の一例
を示すが、これらに限定されるわけではない。図1に示
す本発明の再生可能な電子写真用画像記録体の一例を示
す概略断面図である。図1に示す再生可能な電子写真用
画像記録体は、基材2上に、抵抗調整層3、画像受像層
4を順次設けてなる。図2に示す本発明の再生可能な電
子写真用画像記録体の一例を示す概略断面図である。図
2に示す再生可能な電子写真用画像記録体は、基材2上
の一方の面に画像受像層4を順次設けてなり、他方の面
に抵抗調整層3を設けてなる。図3に示す本発明の再生
可能な電子写真用画像記録体の一例を示す概略断面図で
ある。図3に示す再生可能な電子写真用画像記録体は、
基材2の両面に画像受像層4をそれぞれ順次設けてな
る。なお、図1〜3において、抵抗調整層は、基材が紙
の場合は設ける必要性はなく、また、基材がコート紙の
場合、コート層に相当する。
【0047】以上のような本発明の再生可能な画像記録
体は、電子写真法によって記録画像が形成された画像記
録体から記録画像を除去することで、繰り返し再使用す
ることができる。
【0048】(再生可能な電子写真用画像記録体の再生
方法)本発明の再生可能な電子写真用画像記録体の再生
方法は、前記本発明の再生可能な電子写真用画像記録体
上に形成された記録画像を除去することにより、電子写
真用画像記録体を再生する再生方法である。本発明の再
生方法は、前記本発明の再生可能な電子写真用画像記録
体を用いるので、画像記録体表面を痛めることなく画像
だけを取り除くことができ、高画像剥離品質で再生する
ことができる。特に、本発明の再生方法における記録画
像の除去方法として、後述するようなブラシ等を用いた
接触擦過等の除去方法を行っても、画像記録体表面を痛
めることなく記録画像だけを取り除くことができ、オフ
ィスや家庭で容易で簡便なエネルギーロスが少ない。
【0049】上記画像記録体上に形成された記録画像を
除去する方法としては、記録画像(画像形成材料)を機
械的な力で接触擦過する方法、粘着性を有する材料(粘
着材料)で接着して引っ張りとる方法、溶媒等で画像形
成材料を溶かして取る方法等があるが、溶媒等液体を使
用した場合には、周囲の雰囲気を汚染させて、環境にも
悪い影響がでる場合があるので,機械的な力で擦り取る
方法、粘着性を保有した材料で引っ張りとる方法が望ま
しく、容易かつ簡便さの観点から接触擦過する方法がよ
り望ましい。いずれの場合も、画像記録体の基材を痛め
ないよう気をつけて取り扱わなければならない。
【0050】通常、基材として紙やプラスチックフィル
ムが使用されることが多いため、接触擦過する場合、接
触擦過させる部材(以下、接触擦過部材という)は、金
属やセラミック等の材料を用いることは好ましくなく、
基材よりも柔らかい有機材料で製造されたものが望まし
い。有機材料のなかでも機械的耐久性があるものが望ま
しく、例えばナイロンやポリプロピレン、塩化ビニル、
ポリエステル等の化学繊維系、パキン、パーム等の植物
繊維系、豚毛、馬毛、山羊等の動物繊維系等が挙げられ
る。これら有機材料は比較的加工がしやすく、形状を自
由に作り出すことができるが、画像形成材料を単純な動
作で効率良く除去するためには、上記接触擦過部材がブ
ラシ状に構成されていることが望ましい。
【0051】このブラシ状の接触擦過部材は、装置の性
能(例えば、処理する画像記録体の大きさ、処理速度、
大型,小型)等狙いに応じた形状が選択できる。具体的
にはブラシ状の接触擦過部材として回転体を用いること
が好ましいが、例えば、万能に大型大面積まで処理出来
るものは、直線状ブラシやブラシロール等が挙げられ、
これら種類や本数を複数用いることも可能である。一
方、小型小面積の場合は、カップブラシ、ホイール状ブ
ラシ、又はコイル状ブラシを使用することが好ましく、
また場合に応じて種類や本数を適宜選択して使用しても
良い。
【0052】記録画像を接触擦過により除去する場合、
画像記録体(画像記録材料)を加熱することが望ましい
が、画像形成材料のTm(融点)以下であることが望ま
しい。Tm以上加熱すると画像記録体表面での粘着力が
高くなりすぎ、またブラシ等の表面に融着し、画像除去
性能をきわめて悪化させるからである。特に、WAX等
の離型剤が多く混入した画像形成材料により記録画像が
形成されている場合、WAXが画像記録体上に残りやす
く、記録画像を除去した後、除去前の画像痕を残す(W
AXゴースト)現象がみられることがある。しかし、画
像記録体(画像記録材料)を加熱することで、WAX等
の離型剤を均一に且つ容易に擦り取ることでき、画像剥
離品質がより向上する。
【0053】記録画像を接触擦過により除去する場合、
さらに粘着性を有した材料(粘着材料)で接着して引っ
張りとる方法を併用することで、更なる画像剥離品質を
向上させることができる。記録画像を接触擦過により除
去する場合では、画像記録体に擦り取った画像形成材料
の粉体が残ることがあり、これらを粘着剤により接着除
去し、より画像剥離品質を一定に保つことができるよう
になる。また、先に記したように画像記録材料を加熱す
ることで、WAX等の離型剤を均一且つ容易に擦り取る
ことでき、画像剥離品質がより向上することから、加熱
時に適度な粘着性が発現する粘着材料を用いることも望
ましい。また、単に粘着性があるだけではなく、画像形
成材料との親和性や繰り返し使用を考慮した場合には、
粘着材料が画像形成材料と同一の材料或いは類似した材
料(例えば結着樹脂が同一の材料等)であることがより
好ましい。
【0054】本発明においては、上述したように、特
に、離型剤を含有してなる画像形成材料を用いて記録画
像を形成した画像記録体に好適に適用される。画像形成
材料に含有される離型剤としては、WAX等の従来公知
の離型剤が挙げられ、具体的には例えば、ポリエチレン
WAX、ポリプロピレンWAX、高級脂肪酸WAX、高
級脂肪酸エステルWAX、サゾールWAX、カルバナW
AX、蜜ロウ、モンタンWAX、パラフィンWAX、ミ
クロクリスタリンWAX等が挙げられる。
【0055】以下、本発明の再生方法に適用される記録
画像剥離装置を図面を参照しつつ説明する。図4に示す
記録画像剥離装置は、少なくともブラシロール31(接
触擦過部材)と、該ブラシロール31に対向して設置さ
れた圧接ロール32とを備える。図4に示す記録画像剥
離装置では、このブラシロール31と圧接ロール32と
の間(ニップ部)に、記録画像(画像形成材料35)が
形成された画像記録体36を通すことで、回転するブラ
シロール31により記録画像が擦り取られる。なお、ブ
ラシロール31の回転方向は、ニップ部における画像記
録体36の通過方向とはアゲインストで回転させること
が好ましい。図5に示す記録画像剥離装置は、少なくと
もブラシロール31と、該ブラシロール31に対向して
設置された加熱ロール33とを備える。図5に示す記録
画像剥離装置では、このブラシロール31と加熱ロール
33との間(ニップ部)に、記録画像(画像形成材料3
5)が形成された画像記録体36を通すことで、加熱ロ
ール33により加熱されながら、回転するブラシロール
31により記録画像が擦り取られる。なお、ブラシロー
ル31の回転方向は、ニップ部における画像記録体36
の通過方向とはアゲインストで回転させることが好まし
い。図6に示す記録画像剥離装置は、図4に示す記録画
像剥離装置と同様にブラシロール31と、該ブラシロー
ル31に対向して設置された圧接ロール32とを備え、
さらに、表面に粘着材料からなる被膜37を形成した粘
着ロール34と、該粘着ロール33に対向して設置され
た圧接ロール32’とを備える。図6に示す記録画像剥
離装置では、図4に示す記録画像剥離装置と同様にブラ
シロール31により記録画像が擦り取られた後、さらに
画像記録体36を粘着ロール34と圧接ロール32’と
の間(ニップ部)を通すことで、画像記録体36上に擦
り残り或いは残留した粉状の画像形成材料35が、回転
する粘着ロール34により接着除去される。なお、粘着
ロール33の回転方向は、ニップ部における画像記録体
36の通過方向と同方向(フォロー)で回転させること
が好ましい。なお、図6に記録画像剥離装置において
は、粘着ロール34として、表面に熱により粘着性を発
現する粘着材料からなる被膜を形成した熱粘着ロール、
さらに圧接ロール32及び/又は圧接ロール32’とし
て加熱ロールを備える構成としてもよい。
【0056】さらに、本発明の再生方法に適用される記
録画像剥離装置を図面を参照しつつ、詳細に説明する。
図7は本発明の再生方法に適用される記録画像剥離装置
の一例を示す概略構成図である。図7に示す記録画像剥
離装置は、まず、ブラシロール10(接触擦過部材)を
内臓したブラシユニット11と、該ブラシロール10に
対向して配置された圧接ロール12とを備える。ブラシ
ロール10のブラシ材料は豚毛、羊毛等である。また、
圧接ロール12の基材はステンレス(SUS)又はアル
ミニウムであり、その基材上に耐熱性シリコーンゴムと
さらにその表面に離型層が設けられている(図示せ
ず)。
【0057】さらに、支持駆動ロール13と、支持ロー
ル14と、画像記録体8を画像剥離ベルト15から剥離
するためにベルトに曲率を設ける支持部材16と、によ
り画像剥離ベルト15が張架されている。支持駆動ロー
ル13、支持ロール14はSUS又はアルミニウム基材
からなっており、表面に耐熱性のシリコーンゴムの弾性
層を有している(図示せず)。支持駆動ロール13、支
持ロール14の内部には加熱ヒーター17、18が備え
られ、画像剥離ベルト15の表面層が画像形成材料9の
軟化点以上融点以下になるように温度調整される。ここ
で画像剥離ベルト15には画像形成材料9(トナー)と
同一の材料からなる表面層が設けられている(図示せ
ず)。さらに、支持駆動ロール13に対向する位置に、
画像剥離ベルト15を介して圧接ロール19が圧接され
てなる。圧接ロール19の基材はSUS又はアルミニウ
ムであり、その基材上に耐熱性シリコーンゴム層とさら
にその表面に離型層が設けられている(図示せず)。離
型層の具体例としては、離型性の高いフッ素ゴムやPF
A・PTFE等のフッ素樹脂が使用可能である。
【0058】図7に示す記録画像剥離装置では、まず、
供給トレイ20に入った、記録画像(画像形成材料9)
が形成された画像記録体8が、ピックアップロール21
により取り出され、そして、1対の搬送ロール22によ
り、ブラシロール10と圧接ロール12とで形成された
ニップ部に搬送される。該ニップ部を通過する際に、画
像記録体8上の記録画像(画像形成材料9)が、回転す
るブラシロール10により擦り取られる。
【0059】次に、画像剥離ベルト15を介して、支持
駆動ロール13と圧接ロール19とで形成されたニップ
部に、記録画像が擦り取られた画像記録体8が通過す
る。その際、支持駆動ロール13における加熱ヒーター
17により、ブラシロール10による擦り残しや擦り取
りの際発生した粉状の画像形成材料9が溶融され画像剥
離ベルト15の表面に接着される。そして、ニップ部を
通過した画像記録体8は、画像剥離ベルト15上の支持
部材16が配置された位置で画像記録体8自体のコシの
強さ等でその曲率に沿えず、その8先端が画像剥離ベル
ト15から離れる。その際、画像記録体8から、ブラシ
ロール10による擦り残しや擦り取りの際発生した粉状
の画像形成材料9が接着除去される。
【0060】その後、画像記録体8は、排出口へ導くた
めの搬送補助部材(図示せず)等により搬出され再生さ
れる。なお、支持ロール14に対向する位置に画像剥離
ベルト15を介してセラミックヒーター23を有した加
熱ブレード(膜厚制御ブレード)24を当接している。
この加熱ブレード24は、画像剥離ベルト15表面層の
膜厚を所定の圧さ(例えば10μm〜300μm)内に
制御するためのものである。このため、表面に接着除去
された余分な画像形成材料9が加熱ブレード24により
削り取られ、回収ボックス25に回収される。また、支
持駆動ロール13、支持ロール14、加熱ブレード24
には、それぞれの温度を制御するため、温度センサー2
6、27、28が備えられている。
【0061】
【実施例】以下に、実施例によって本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。尚、実施例及び比較例において‘部’とあるのは
‘重量部’を意味する。
【0062】(実施例1) −導電性下塗り層(抵抗調整層)用溶液の調液− 二酸化スズ(商品名:SN−88、石原産業社製)2
2.5部、エチレンオキサイド系非イオン界面活性剤
(商品名:EMALEX/NP8.5、日本エマルジョ
ン社製)1.6部、水分散型アクリル樹脂(商品名:ジ
ェイマーET−410、日本純薬社製)14.2部を純
水960部に充分攪拌混合し、導電性下塗り層溶液を調
整した。
【0063】−画像記録体用基材の作製− コロナ放電処理を行った厚さ125μmのポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルムに、上記組成の導電
性下塗り層溶液をアプリケータで表裏面とも塗工し、1
10℃で1分乾燥を行い、膜厚約0.1μmの抵抗調整
層を設けた画像記録体用基材を作製した。尚、この抵抗
調整層の表面電気抵抗値は25℃、65%RHの条件下
で1.5×1010Ωであった。
【0064】−画像記録体(OHPフィルム)の作製− 光硬化性のアクリル変性シリコーン樹脂(商品名:UV
HC1105、GE東芝シリコーン(株)社製)を18
0部と、ポリビニルアセタール樹脂としてポリビニルブ
チラール樹脂(商品名:デンカブチラール#3000−
K、平均重合度:約800、電気化学工業社製)10部
と(商品名:BL−10、平均重合度:約250、積水
化学工業(株)社製)10部と、酢酸エチル1800部
に攪拌溶解し、離型性材料としてテトライソシアネート
シランとアミノ変性シリコーンオイル(商品名:TSF
4702、東芝シリコーン社製)を1:1の割合で酢酸
エチルに2.5%濃度で混合した溶液から50部、さら
にマット化剤として架橋型PMMA(商品名:MR−2
G−20−5;平均粒径3μm、綜研化学社製)0.5
部を加え、また、抵抗制御剤として4級アンモニウム塩
(商品名:バイオニンB−144V、竹本油脂(株)社
製)100部を充分攪拌混合し、画像受像層用の塗工液
1を作製した。この塗工液1を前記作製した画像記録体
用基材に、ワイヤーバーで塗工し、風乾後、120℃、
5分乾燥後、光照射装置を用いて、約20cmの照射距
離から160W/cm2の強度で1分間照射して、光硬
化反応を行わせ、前記光硬化性のアクリル変性シリコー
ン樹脂とポリビニルブチラール樹脂と離型材料を含む受
像層2μmが設けられた再生可能な画像記録体を作製し
た。尚、得られた再生可能な画像記録体の表面電気抵抗
値は、25℃、65%RHの条件下で8.5×1013Ω
であった。また、可視域の透過率は90%以上あり十分
な透明性を有していた。
【0065】(画像記録体の評価)得られた画像記録体
を以下に示す評価を行った、結果を表1に示す。 (定着性評価(1))この画像記録体をカラー複写機A
color935(富士ゼロックス社製)を用いて、各
色ベタ画像を印字して、画像の定着性を評価した。尚、
画像の定着性評価は、X−Rite938濃度計(X−
Rite社製)を用いて濃度を測定し、特に定着画像の
黒色部分の濃度が約1.8の画像部分に、市販の18m
m幅セロハンテープ(商品名:セロハンテープ:ニチバ
ン社製)を200g/cmの線圧で、ロールにより圧接
しながら貼り付け、10mm/sec.の速さで180
度剥離を行った。このとき、画像剥離前の画像濃度に対
する画像剥離後の画像濃度の比(画像剥離後の画像濃度
/画像剥離前の画像濃度(OD比))(以下、単に「O
D比」と称す)を算出し、以下の評価基準によって評価
し、結果を表1に示した。 −−評価基準−− ・OD比が、0.9以上である場合 ◎ ・OD比が、0.8以上0.9未満である場合 ○ ・OD比が、0.5以上0.8未満である場合 △ ・OD比が、0.5未満である場合 × 尚、実用上は、前記OD比は、0.8以上であることが
必要である。
【0066】(オフセット性の評価(1))前記定着性
(1)の評価において、画像形成の際、定着ロールへの
トナーオフセットの程度を目視により観察し、以下の基
準により、オフセット性を評価した。結果を表1に示し
た。 −−評価基準−− ・オフセットが全く観察されない場合 ◎ ・極一部にオフセットが観察された場合 ○ ・部分的にオフセットが観察された場合 △ ・全面的にオフセットが観察された場合 ×
【0067】(定着性評価(2))さらに得られた画像
記録体を、画像形成材料にWAXを多く混入させること
でオイルレス定着を可能な、オイルレス定着装置を搭載
したカラープリンターDocuPrint C620
(富士ゼロックス社製)を用いて、各色ベタ画像を印字
して、画像の定着性を前記定着性評価(1)と同様にし
て評価した。 −−評価基準−− ・OD比が、0.9以上である場合 ◎ ・OD比が、0.8以上0.9未満である場合 ○ ・OD比が、0.5以上0.8未満である場合 △ ・OD比が、0.5未満である場合 × 尚、実用上は、前記OD比は、0.8以上であることが
必要である。
【0068】(オフセット性の評価(2))前記定着性
(2)の評価において、画像形成の際、定着ロールへの
トナーオフセットの程度を目視により観察し、以下の基
準により、オフセット性を評価した。結果を表1に示し
た。 −−評価基準−− ・オフセットが全く観察されない場合 ◎ ・極一部にオフセットが観察された場合 ○ ・部分的にオフセットが観察された場合 △ ・全面的にオフセットが観察された場合 ×
【0069】(WAXゴーストの評価)上記オイルレス
定着装置を搭載したカラープリンターDocuPrin
t C620(富士ゼロックス社製)を用いて、ベタ画
像を印字し、後述する画像剥離性の評価と同様にして画
像を剥離した。そして、再度、ベタ画像を印字した。こ
の出力時、ベタ画像のパッチを先頭に出力し、残り部分
を非画像部としたときに、非画像部分に先のベタ画像に
起因したWAXによる残存画像(ゴースト)をヘイズ
(曇り)値評価(HAZE反射率計HR−100:MU
RAKAMI COLOR RESEARCH RAB
ORATORY製)でおこなった。このとき、画像剥離
前のヘイズ値に対する画像剥離後のヘイズ値の比(画像
剥離後のヘイズ値−画像剥離前のヘイズ値(Δヘイズ
値))(以下、単に「Δヘイズ値」と称す)を算出し、
以下の評価基準によって評価し、結果を表1に示す。 −−評価基準−− ・Δヘイズ値が、1.5未満である場合 ◎ ・Δヘイズ値が、1.5以上3.0未満である場合 ○ ・Δヘイズ値が、3.0以上4.5未満である場合 △ ・Δヘイズ値が、4.5以上である場合 × 尚、実用上は、前記OD比は、3.0未満である(投影
画像にゴースト映像が大きく目立たない領域である)こ
とが望まれる。
【0070】(画像剥離性の評価)図4に示すブラシロ
ールを装着した画像剥離装置を用いて画像剥離評価を行
った。ブラシ材質がポリプロピレン製で、ブラシ高さ4
mmのブラシロール31を圧接ロール32に幅4mmで
接触するよう調整し、さらにブラシロール31の回転ス
ピードを1500rpmとし、画像記録体の進行方向に
対してアゲインスト方向に回転させた。尚画像剥離プロ
セススピードを40mm/sec.に設定した。上記の
ように設定された画像剥離装置に、前記画像定着性の評
価等で画像定着された画像記録体を用いて画像剥離性の
評価を行った。このとき、画像剥離前後の画像濃度を前
記X−Rite938濃度計で測定し、以下の評価基準
によって評価し、その結果を表1に示す。 −−評価基準−− ・OD比が、0.025未満である場合 ◎ ・OD比が、0.025以上0.08未満である場合 ○ ・OD比が、0.08以上0.20未満である場合 △ ・OD比が、0.2以上である場合 × 尚、実用上は、前記OD比は、0.08未満であること
が望まれる。
【0071】(画像剥離後の投影画像欠陥の評価)前記
画像剥離性の評価において、画像剥離の際に画像受像層
に付けられた傷等による画像欠陥の程度を目視により観
察し、以下の基準により、投影画像欠陥を評価した。そ
の結果を表1に示した。 −−評価基準−− ・傷等による投影欠陥が全く観察されない場合 ◎ ・極一部に傷等による投影欠陥が観察された場合 ○ ・部分的に傷等による投影欠陥が観察された場合 △ ・全面的に傷等による投影欠陥が観察された場合 ×
【0072】(繰り返し性の評価)前記定着性の評価に
おける画像形成と、前記画像剥離性における画像剥離と
を交互に10回ずつ繰り返して行い、10回目のOD比
を、初回のOD比と比較し、以下の評価基準によって評
価した。結果を表1に示した。 −−評価基準−− ・OD比がほとんど変化しなかった場合 ◎ ・OD比は増加したが0.08未満であった場合 ○ ・OD比が増加し0.08以上0.20未満であった場合 △ ・OD比が大きく増加し0.2以上であった場合 ×
【0073】(実施例2) (画像記録体(OHPフィルム)の作製)熱硬化性シリ
コーン樹脂(商品名:SIコート801、固形分比:約
29wt%、Ge東芝シリコーン社製)70部と、ポリ
ビニルアセタール樹脂としてポリビニルホルマール樹脂
(商品名:デンカホルマール#30、重合度:約70
0、電気化学工業社製)80部をテトラヒドロフラン9
00部に攪拌溶解し、離型性材料の反応性シラン化合物
としてメチルトリメトキシシランとテトライソシアネー
トシランと変性シリコーンオイルとしてカルボキシ変性
シリコーンオイル(商品名:TSF4770、東芝シリ
コーン社製)を1:1:2の割合でメチルエチルケトン
に10%濃度で混合した溶液から10部、さらにマット
化剤としてシリコーン微粒子(商品名:トスパール13
0;平均粒径3μm、東芝シリコーン社製)0.5部と
抵抗調整剤(商品名:エレガン264WAX、日本油脂
社製)12部を加えて充分攪拌混合し、画像受像層用の
塗工液2を作製した。この塗工液2を二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレート(PET)基材表面に、実施例1と
同様にワイヤーバーで塗工し、風乾後、120℃で10
分乾燥して、画像受像層2.5μmの画像記録体を作製
した。尚、裏面側は実施例1で作製した導電性下塗り層
溶液を実施例1と同様に塗工し、抵抗調整層を形成させ
た。尚、得られた画像記録体の表面電気抵抗値は、25
℃、65%RHの条件下で2.5×1011Ωであった。
また、可視域の透過率は90%以上あり十分な透明性を
有していた。
【0074】(画像記録体の評価)得られた画像記録体
について、実施例1と同様に、画像の定着性、オフセッ
ト性、WAXゴースト、画像剥離性、画像剥離後の投影
欠陥、繰り返し性等の画像記録体の評価を行った。結果
をまとめて表1に示す。
【0075】(比較例1)実施例1において、2種類の
ポリビニルブチラール樹脂を使用せず、光硬化性アクリ
ル変性シリコーン樹脂だけを使用して画像記録体を作製
した。画像の定着性、オフセット性、WAXゴースト、
画像剥離性、画像剥離後の投影欠陥、繰り返し性等の画
像記録体の評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
【0076】(比較例2)実施例2において、熱硬化性
シリコーン樹脂を使用せず、ポリビニルホルマール樹脂
だけを使用して画像記録体を作製した。画像の定着性、
オフセット性、WAXゴースト、画像剥離性、画像剥離
後の投影欠陥、繰り返し性等の画像記録体の評価を行っ
た。結果をまとめて表1に示す。
【0077】(実施例3) −塗工液の調整− 熱硬化性シリコーン樹脂(商品名:SHC900(固形
分比30wt%)、GE東芝シリコーン社製)135部
と、ポリビニルアセタール樹脂としてポリビニルブチラ
ール樹脂(商品名:エスレックB:BM−S、平均重合
度:約800、積水化学工業社製)50部と(商品名:
Butvar:B−72、平均重合度:約2600、三
菱モンサント社製)10部をメチルエチルケトン900
部に攪拌溶解して、塗工液を調整した。一方、離型性材
料としてシラン化合物のシランカップリング剤であるγ
−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン(K
BM−503:信越化学工業社製)2.5部と変性シリ
コーンオイルとしてアミノ基とアルコキシ基を持つ異種
官能基変性シリコーンオイル2.5部(商品名:KF8
57、信越化学工業社製)をメチルエチルケトン45部
に混合して、その中から5部を塗工液に混合し、さらに
抵抗調整剤(商品名:エレガン264WAX、日本油脂
社製)20部を加えて充分攪拌混合し、塗工液3を作製
した。この塗工液3を実施例1における表裏とも抵抗調
整層を形成した画像記録体用基材に実施例1と同様にワ
イヤーバーで塗工し、風乾後、120℃で10分乾燥し
て、画像受像層1μmの画像記録体を作製した。尚、得
られた画像記録体の表面電気抵抗値は、25℃、65%
RHの条件下で2.5×109Ωであった。また、可視
域の透過率は90%以上あり十分な透明性を有してい
た。
【0078】(画像記録体の評価)得られた画像記録体
について、実施例1と同様に、画像の定着性、オフセッ
ト性、WAXゴースト、画像剥離性、画像剥離後の投影
欠陥、繰り返し性等の画像記録体の評価を行った。結果
をまとめて表1に示す。
【0079】(実施例4) (画像記録体(OHPフィルム)の作製)熱硬化性シリ
コーン樹脂(商品名:SIコート801、固形分比:約
29wt%、Ge東芝シリコーン社製)140部と、ポ
リビニルアセタール樹脂としてポリビニルホルマール樹
脂(商品名:デンカホルマール#30、重合度:約70
0、電気化学工業社製)40部とポリビニルブチラール
樹脂(商品名:BL−S、重合度:約350、積水化学
工業社製)20部をメチルエチルケトン900部に攪拌
溶解し塗工液を調整した。、一方、離型性材料としてシ
ラン化合物であるシランカップリング剤トリメトキシビ
ニルシラン(KBM−503:信越化学工業社製)5
部、メチルトリイソシアネートシラン5部、MeHSi
(OCH325部を加え攪拌混合して,さらに変性シリ
コーンオイルとしてカルボキシル変性シリコーンオイル
(商品名:SF8418、東レダウコーニング社製)1
0部とアミノ変性シリコーンオイル(KF861:信越
化学工業社製)10部を酢酸エチル960部に加え攪拌
混合し、この中から10部、さらにマット化剤としてシ
リコーン微粒子(商品名:トスパール105;平均粒径
0.5μm、東芝シリコーン社製)0.5部と抵抗調整
剤(商品名:エレガン264WAX、日本油脂社製)1
2部を前記塗工液に加えて充分攪拌混合し、画像受像層
用の塗工液4を作製した。この塗工液4を二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレート(PET)基材表面に、実施例
1と同様にワイヤーバーで塗工し、風乾後、120℃で
10分乾燥して、画像受像層0.5μmの画像記録体を
作製した。尚、裏面側は実施例1で作製した導電性下塗
り層溶液を実施例1と同様に塗工し、抵抗調整層を形成
させた。尚、得られた画像記録体の表面電気抵抗値は、
25℃、65%RHの条件下で5.1×1013Ωであっ
た。また、可視域の透過率は90%以上あり十分な透明
性を有していた。
【0080】(画像記録体の評価)得られた画像記録体
について、実施例1と同様に、画像の定着性、オフセッ
ト性、WAXゴースト、画像剥離性、画像剥離後の投影
欠陥、繰り返し性等の画像記録体の評価を行った。結果
をまとめて表1に示す。
【0081】(実施例5) −塗工液の調整− 熱硬化性シリコーン樹脂(商品名:SHC900(固形
分比30wt%)、GE東芝シリコーン社製)100部
と、ポリビニルアセタール樹脂として部分ホルマール化
ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックB:B
X−3、ブチラール化度45モル%、ホルマール化度2
0モル%、平均重合度:約2000、積水化学工業社
製)70部をメチルエチルケトン900部に攪拌溶解し
て、塗工液を調整した。一方、離型性材料として変性シ
リコーンオイルのシラノール変性シリコーンオイルであ
るα,ω−ジハイドロキシポリジメチルシロキサンオイ
ル(25℃での粘度が2000センチストークス)10
部とアミノ変性シリコーンオイル(KF867:信越化
学工業社製)10部を酢酸エチル60部に加え攪拌混合
し、さらにシラン化合物としてメチルトリイソシアネー
トシラン20部を加え攪拌混合して、その中から10部
を塗工液に混合し、さらに抵抗調整剤(商品名:エレガ
ン264WAX、日本油脂社製)10部を加えて充分攪
拌混合し、塗工液5を作製した。この塗工液5を実施例
1における表裏とも抵抗調整層を形成した画像記録体用
基材に実施例1と同様にワイヤーバーで塗工し、風乾
後、120℃で10分乾燥して、画像受像層2μmの画
像記録体を作製した。尚、得られた画像記録体の表面電
気抵抗値は、25℃、65%RHの条件下で4.5×1
12Ωであった。また、可視域の透過率は90%以上あ
り十分な透明性を有していた。
【0082】(画像記録体の評価)得られた画像記録体
について、実施例1と同様に、画像の定着性、オフセッ
ト性、WAXゴースト、画像剥離性、画像剥離後の投影
欠陥、繰り返し性等の画像記録体の評価を行った。結果
をまとめて表1に示す。
【0083】(実施例6〜10) −画像記録体(白色フィルム)の作製− 実施例1〜5で作製した各塗工液1〜5を用いて、白色
PETフィルム(商品名:ルミラーX21:100μ
m)に実施例1と同様にワイヤーバーで塗工し、風乾
後、120℃で10分乾燥して、各画像記録体を作製し
た。尚、白色フィルムの表面電気抵抗は、あらかじめ2
5℃、65%RHの条件下で約1.0×10 10Ωに調整
されているものである。得られた画像記録体について、
図5に示すブラシロール(加熱ロール33の加熱温度1
03℃±3℃、その他の設定は実施例1と同様)を装着
した画像剥離装置を用いて画像剥離評価を行った以外は
実施例1と同様に、画像の定着性、オフセット性、画像
剥離性、繰り返し性等の画像記録体の評価を行った。
尚、白色フィルムのため、WAXゴーストと画像剥離後
の投影欠陥の評価は行う必要が無いため、評価を割愛し
た。結果をまとめて表1に示す。
【0084】(実施例11〜15) −画像記録体(用紙)の作製− 酢酸エチル1000部にポリリン酸ナトリウム0.05
部を溶解した後、填料として平均粒径8.0μmの軽質
炭酸カルシウム(白石工業社製)10部と平均粒径0.
3μmのカオリンクレー90部を分散した。この填料分
散液に樹脂としてポリビニルブチラール樹脂(Butv
ar:B−76、Monsanto社製)100部を加
え、攪拌混合した。この塗工液を市販の中性紙(PPC
用紙J紙:富士ゼロックス社製)にバーコーターにより
片面あたりの固形分量が6.5g/m2になるように塗
工し、カレンダー処理を行って風乾後、120℃、5分
乾燥し、用紙上に塗工層を形成した。さらにこの塗工層
の上に前記実施例1〜5で作製した各塗工液1〜5を実
施例1と同様にワイヤーバーで塗工し、風乾後、120
℃で10分乾燥して、各画像記録体を作製した。得られ
た画像記録体について、図6に示すブラシロール(粘着
ロール34における被膜37の粘着材料;シリコーン粘
着剤、その他の設定は実施例1と同様)を装着した画像
剥離装置を用いて画像剥離評価を行った以外は実施例1
と同様に、画像の定着性、オフセット性、画像剥離性、
繰り返し性等の画像記録体の評価を行った。尚、用紙の
ため、WAXゴーストと画像剥離後の投影欠陥の評価は
行う必要が無いため、評価を割愛した。結果をまとめて
表1に示す。
【0085】
【表1】
【0086】これら実施例から、本発明の画像記録体
は、特定の画像受像層を備える構成を採用したため、オ
フィスや家庭で容易に画像記録体の再生ができ、長期に
渡って良好な画像剥離性能を維持でき、繰り返し再生可
能であることがわかる。
【0087】
【発明の効果】以上、本発明によれば、WAX等の離型
剤が入った画像形成材料を用いても、画像の高品質性を
確保しながら、良好な定着性を保持し、さらに不要とな
った場合には画像記録体表面を痛めることなく画像だけ
を取り除くことができる再生可能な電子写真用画像記録
体、及びその再生方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の再生可能な電子写真用画像記録体の
層構成の一例を示す概略断面図である。
【図2】 本発明の再生可能な電子写真用画像記録体の
層構成の他の一例を示す概略断面図である。
【図3】 本発明の再生可能な電子写真用画像記録体の
層構成の他の一例を示す概略断面図である。
【図4】 本発明の再生可能な電子写真用画像記録体の
再生方法に適用される画像剥離装置の一例を示す概略構
成図である。
【図5】 本発明の再生可能な電子写真用画像記録体の
再生方法に適用される画像剥離装置の他の一例を示す概
略構成図である。
【図6】 本発明の再生可能な電子写真用画像記録体の
再生方法に適用される画像剥離装置の他の一例を示す概
略構成図である。
【図7】 本発明の再生可能な電子写真用画像記録体の
再生方法に適用される画像剥離装置の他の一例を示す概
略構成図である。
【符号の説明】
2:基材 3:抵抗調整層 4:画像受像層 8:画像記録体 9:画像形成材料 10:ブラシロール 11:ブラシユニット 12、19:圧接ロール 13:支持駆動ロール 14:支持ロール 15:画像剥離ベルト 16:支持部材 17、18:加熱ヒーター 20:供給トレイ 21:ピックアップロール 22:搬送ロール 23:セラミックヒーター 24:加熱ブレード 25:回収ボックス 26、27、28:温度センサー 31:ブラシロール 32、32’:圧接ロール 33:加熱ロール 34:粘着ロール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基材の片面に、画像受像層が
    設けられた再生可能な電子写真用画像記録体であって、
    該画像受像層が硬化性シリコーン樹脂とポリビニルアセ
    タール樹脂と離型性材料とを含有することを特徴とする
    再生可能な電子写真用画像記録体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の再生可能な電子写真用
    画像記録体上に形成された記録画像を除去することによ
    り、電子写真用画像記録体を再生することを特徴とする
    再生可能な電子写真用画像記録体の再生方法。
  3. 【請求項3】 前記記録画像の除去が、接触擦過により
    行われることを特徴とする請求項2に記載の再生可能な
    電子写真用画像記録体の再生方法。
  4. 【請求項4】 前記接触擦過が、ブラシを用いて行われ
    ることを特徴とする請求項3に記載の再生可能な電子写
    真用画像記録体の再生方法。
  5. 【請求項5】 前記記録画像が、離型剤を含有する画像
    形成材料を用いて形成されてなることを特徴とする請求
    項2〜4のいずれかに記載の再生可能な電子写真用画像
    記録体の再生方法。
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