JP3873526B2 - 画像支持体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真プロセスを使用して画像が形成される画像支持体であって、該画像を容易に剥離することができ、繰り返し再生可能な画像支持体に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、一般的に使用されている画像支持体のうち最も身近なものは紙である。近年、地球環境問題が表面化して森林資源保護の重要性が認識され、紙原料としての木材資源の利用削減が重要課題となってきている。この木材資源の利用策減対策の一環として、一度使用した古紙を焼却することなく、再生紙として利用することが進められている。しかし、回収した古紙を再生紙にするには多くの問題がある。
【0003】
例えば、古紙回収においては、企業等の機密文書や機密データの漏洩、紙の種類による分別回収等の手間や運搬、回収した古紙の集積場所やその管理等の問題がある。
また、古紙再生においては、古紙を離解して再度パルプにするために、パルプの繊維が短くなり再生紙の品質が低下したり、不要な画像部分のインキ等を除去する脱墨装置が必要になる等の問題がある。また、再生したパルプから再度紙を製造する製紙システムは大がかりで複雑、高価であることから、オフィスや家庭で容易に古紙を再生することができない問題がある。
これら分別回収、運搬、集積、再生等が効率良く行われなければ、却ってエネルギーが大量に消費されてCO2の排出量が多くなり、結果的には地球環境問題の一つである地球温暖化現象を更に助長させることになりかねない。
【0004】
一方、石油資源の利用削減という観点からは、プラスチック等の再利用が重要となる。プラスチックを原料とする画像記録体としては、講演や会議等の発表、プレゼンテーション等に使用するOHP(オーバーヘッドプロジェクター)用フィルム等がある。しかし、OHP用フィルムでは、フィルム表面に画像形成材料を強固に定着させるために薄い画像受像層を設けており、現状ではこの画像受像層を損なうことなく画像形成材料だけをOHP用フィルムから除去することは困難なため、その多くが1回の使用で廃棄処分されている。
このような資源保護という観点から、画像支持体上に定着させた画像形成材料を剥離することにより、何度も繰り返し使用でき、画像剥離性に優れた画像支持体が望まれている。
【0005】
最近では、カラー画像が容易に利用できる環境が整ってきており、特に電子写真方式ではトナーを溶融させる定着工程において、白黒コピーとは異なり、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン等の各種のトナーに十分な定着温度と圧力を加えて溶融させ発色させる。そのため、カラー画像用のトナー樹脂は、そのガラス転移温度(Tg)が比較的低いものが使用される。しかし、ガラス転移温度が低いと、定着ロールへ融着する現象(ホットオフセット)、定着温度が低すぎた場合に定着ロールに付着する現象(コールドオフセット)が発生することが知られている。これらを防ぐために、電子写真方式における定着ロールあるいは定着ベルトには、その表面にシリコーンオイル等の離型剤を含浸、塗布、添加すること等が行われている。
【0006】
定着部材へのシリコーンオイル等の離型剤の付与は、トナーの過剰の熱溶融によるホットオフセットやコールドオフセットには大きな効果が認められるが、シリコーンオイル等の離型剤は、画像支持体である普通紙やOHPシート等へも同時に付着することになる。特にカラー画像の場合、白黒トナーに比べて定着部材への付着性が高いため、より多くのシリコーンオイルが必要となる。そのため、画像支持体である普通紙やOHPシート等へも多量にシリコーンオイルが付着することになる。その結果、シリコーンオイルによるカラートナーの発色性の変化、画像支持体のべと付き感等の不快感、画像支持体への水性インキの印字不良、ポストイット、セロハンテープ等の粘着テープの付着阻害を起こす等の問題がある。
【0007】
以上の問題から、現在、シリコーンオイルを微量あるいは使用しない定着装置も開発されてきているが、特に画像受像層を有するOHPフィルム等は、オイルのない定着部材に巻き付いてしまい、定着及び走行不良を引き起こすという大きな問題を抱えている。
これまで、オイルのない定着部材に巻き付く等の定着及び走行不良を引き起こすことがなく、しかも画像剥離性に優れた再生可能な画像支持体は、未だ満足のいくものが得られていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、電子写真方式において、オイルレス定着であっても、カラー画像の高品質性を維持しつつ、定着ロール等への巻き付き等の定着、走行不良を防ぎ、更に、オフィスや家庭で容易に再生可能であり、画像剥離性に優れた画像支持体を提供することを目的とする。特に、本発明は、上記画像支持体であって、光透過性に優れたOHPフィルムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、画像形成材料との親和性と定着性を確保し、画像支持体のオイルレス定着部材への巻き付きを防止し、かつ、画像剥離性に優れた再生可能な画像支持体を得るには、基材上に、非晶質線状飽和ポリエステル樹脂、硬化剤、及び離型剤を含有する画像受像層を有することにより達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
<1> 少なくとも基材の片面上に画像受像層を有する画像支持体において、前記画像受像層が、ガラス転移温度が−20〜40℃であり、数平均分子量が10000〜50000である非晶質線状飽和ポリエステル樹脂、硬化剤、及び離型剤を含有することを特徴とする画像支持体である。
<2> 前記離型剤が、反応性シラン化合物及び変性シリコーンオイルからなる前記<1>に記載の画像支持体である。
> 前記画像受像層の厚さが、0.1〜5μmである前記<1>又は>に記載の画像支持体である。
> 前記基材が、紙又は透明プラスチックフィルムである前記<1>から<>のいずれかに記載の画像支持体である。
> 前記基材と画像受像層との間に導電層を有する前記<1>から<>のいずれかに記載の画像支持体である。
> 前記画像受像層が、マット化剤を含有する前記<1>から<>のいずれかに記載の画像支持体である。
> 25℃、65%RHにおける表面電気抵抗が1×108〜1×1014Ωである前記<1>から<>のいずれかに記載の画像支持体である。
【0010】
電子写真法を例にとって説明すると、通常、帯電により電子写真用感光体表面に均一に静電荷を与えた後、原稿から得られた画像情報に基づいて、その表面を露光することにより静電潜像が形成される。次に、感光体表面の静電潜像に現像器から画像形成材料(トナー)を供給することにより、静電潜像が可視画像となり、更にこれが画像支持体へ転写され、最後に熱や圧力等により画像形成材料が画像支持体上で定着される。
【0011】
従って、画像が熱によって画像支持体に定着している場合には、画像支持体を再度加熱すれば画像形成材料が溶融し、画像支持体と画像形成材料との付着性が低下する。この状態で画像形成材料を画像支持体から何らかの力で引き離せば、画像形成材料が剥離しやすくなることが容易に理解される。しかし、画像形成材料は定着性をよくするために、例えば画像支持体として用紙を用いた場合、用紙繊維との親和性の高い材料で構成されているため、離型性処理を施した用紙を使用することが好ましい。
【0012】
上記のように画像形成材料を溶融させた状態で、画像形成材料との親和性の高い物質で構成された画像剥離部材を、画像支持体上の画像形成材料と接触させることにより、画像形成材料が画像支持体から画像剥離部材へ転移し、画像支持体から画像形成材料を除去することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像支持体について、詳しく説明する。
本発明の画像支持体は、少なくとも基材の片面上に画像受像層を有し、更に必要に応じて、その他の層を有してなる。
【0014】
[画像受像層]
前記画像受像層は、非晶質線状飽和ポリエステル樹脂、硬化剤、及び離型剤を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有してなる。
【0015】
(非晶質線状飽和ポリエステル樹脂)
前記画像受像層に、非晶質線状飽和ポリエステル樹脂を含有させるのは、基材である紙やPETフィルムとの接着性、画像形成材料との接着性、及び溶剤に溶解する等の製造性の観点からである。
前記非晶質線状飽和ポリエステル樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が−20〜40℃であり、−15〜20℃が好ましい。該Tgが40℃を超えると、離型剤を含むため接着性が充分でなくなることがある。一方、該Tgが−20℃未満であると、粘着性が増してフィルム搬送性が悪くなることがある。
また、前記非晶質線状飽和ポリエステル樹脂は、数平均分子量が10000〜50000であ、15000〜25000であることが好ましい。該数平均分子量が10000未満であると、可撓性がなくなり塗膜がもろくなることがあり、該数平均分子量が50000を超えると、塗液の粘性が高くなり製造性が悪くなることがある。
【0016】
一方、電子写真用トナーの結着樹脂として使用されるポリエステル樹脂は、多価ヒドロキシ化合物と多塩基カルボン酸又はその反応性酸誘導体との反応によって製造されており、特にビスフェノールAと芳香族多価カルボン酸とを主単量体成分とした重縮合物からなる線状ポリエステル樹脂が多く使用されている。なかでも、ガラス転移温度(Tg)が50〜70℃であり、数平均分子量が2000〜6000であるものが好ましく用いられている。よって、本発明で用いられる前記非晶質線状飽和ポリエステル樹脂は、電子写真用トナーの結着樹脂として使用されるポリエステル樹脂とは、物性値が異なっており、ガラス転移温度が低く、数平均分子量が大きい。
【0017】
前記非晶質線状飽和ポリエステル樹脂は、2価ヒドロキシ化合物と2価カルボン酸又はこれらの低級アルキルエステル、酸無水物、酸ハロゲン化物等の反応性酸誘導体とから得られものが挙げられる。
前記2価ヒドロキシ化合物の具体例としては、HO(CH22OH、HO(CH23OH、HO(CH24OH、HOCH2CH2OCH2CH2OH、HO(C24O)3H、HO(C24O)nH、及び下記構造式で表される化合物等が挙げられる。
【0018】
【化1】
Figure 0003873526
【0019】
前記2価カルボン酸の具体例としては、HOOCCOOH、HOOC(CH22COOH、HOOC(CH24COOH、HOOC(CH28COOH、HOOC(CH210COOH、HOCH2C(CH32COOH、及び下記構造式で表される化合物等が挙げられる。
【0020】
【化2】
Figure 0003873526
【0021】
これらを複数用いて多成分系のコポリマー(ランダム共重合体)組成にすると、低融点で溶剤可溶性のよいポリマー合成することができる。
前記非晶質線状飽和ポリエステル樹脂は、分子鎖の末端にヒドロキシ基又はカルボキシ基を有していることから、イソシアネート系、エポキシ系、メラミン系、フェノール系の化合物からなる硬化剤と反応し、接着性、耐熱性、表面硬度を向上させることができる。なかでも、イソシアネート系の化合物との反応性が良好で、これらを組み合わせて用いることにより、好適な画像受像層を形成することができる。
【0022】
前記非晶質線状飽和ポリエステル樹脂の含有量は、基材の種類によって適宜選択することができるが、例えば、基材がプラスチックフィルムの場合には、画像受像層の全固形分に対して、30〜95重量%が好ましく、70〜90重量%がより好ましい。該含有量が30重量%より少ないと、可撓性がなくなり皮膜強度がなくなることがあり、95重量%より多いと、離型性が不十分となることがある。
また、基材が紙の場合には、画像受像層の全固形分に対して、1〜90重量%がこのましく、30〜70重量%がより好ましい。該含有量が1重量%より少ないと、他の含有成分の紙上保持が困難となることがあり、90重量%より多いと、離型性が不十分となることがある。
【0023】
(硬化剤)
前記画像受像層に硬化剤を含有させるのは、繰り返し画像を定着し、更に画像を剥離することができるようにするためであり、表面の耐熱性及び硬度を向上させ、長期に渡って使用できるようにするためである。
前記硬化剤としては、例えば、イソシアネート、メラミン、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0024】
前記硬化剤の含有量は、前記非晶質線状飽和ポリエステル樹脂に対して、0.5〜15重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましい。
該含有量が0.5重量%より少ないと、架橋反応が進まず、粘着性がでることがあり、該含有量が15重量%より多いと、皮膜がもろくなることがある。
【0025】
(離型剤)
前記離型剤は、画像形成材料に対して離型性を有するものであればよく、具体的には、フッ素化合物、ワックス、珪素化合物等が挙げられ、これらを単独で又は混合して使用することができる。
【0026】
前記フッ素化合物としては、フッ素系ポリマー、フッ素系オイル等が挙げられる。
前記フッ素系ポリマーの具体例としては、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレン等のフッ素含有モノマーから合成されたポリマー及びコポリマー、前記フッ素含有モノマーとエチレン、(パーフルオロ)アルキルビニルエーテル又はアクリル樹脂とのコポリマー、並びにパーフルオロアルケニルビニルエーテルを環化重合させたポリマーのようなパーフルオロ脂肪族環構造を有するポリマー等が挙げられる。また、これらのポリマーをエラストマー(ゴム)化したものも使用することができる。
【0027】
前記フッ素系オイルとしては、X−CF2(OC24p(OCH2qOCF2−Xで示されるパーフルオロポリエーテルで、具体的には、XがOCN−C63(CH3)NHCO−で表されるイソシアネート変性物、−COOHで表されるカルボキシル基変性物、−CH2OH、−CF2CH2(OCH2CH2nOH等で表されるアルコール変性物、−COOR等で表されるエステル変性物等が挙げられる。
【0028】
前記ワックスとしては、低分子量ポリエチレンワックス、低分子量酸化型ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレンワックス、低分子量酸化型ポリプロピレンワックス、高級脂肪酸ワックス、高級脂肪酸エステルワックス、サゾールワックス、カルナバワックス、密ロウ、モンタンワックス、パラフィンワックス、ミクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0029】
前記珪素化合物としては、有機珪素化合物、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、シリコーンオイル等が挙げられ、有機珪素化合物としては、シラン化合物、フッ素含有シラン化合物、イソシアネートシラン化合物等の反応性シラン化合物が好ましく挙げられる。
【0030】
前記シラン化合物としては、Si(OCH34、CH3Si(OCH33、HSi(OCH33、(CH32Si(OCH32、CH3SiH(OCH32、C65Si(OCH33、Si(OC254、CH3Si(OC253、(CH32Si(OC252、H2Si(OC252、C65Si(OC253、(CH32CHCH2Si(OCH33、CH3(CH211Si(OC253、CH3(CH215Si(OC253、CH3(CH217Si(OC253等のアルコキシシラン類、(CH33SiNHSi(CH33等のシラザン類、((CH3)SiNH)2CO、tert−C49(CH32SiCl等の特殊シリル化剤類、シランカップリング剤、及びHSC36Si(OCH33等のシラン化合物、並びにこれらの加水分解物及び部分縮合物等が挙げられる。
【0031】
前記シランカップリング剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類等が挙げられる。
【0032】
前記フッ素含有シラン化合物類としては、例えば、CF3(CH22Si(OCH33、C61324Si(OCH33、C715CONH(CH23Si(OC253、C81724Si(OCH33、C81724SiCH3(OCH32、C81724Si(ON=C(CH3)(C25))3、C91924Si(OCH33、C91924Si(NCO)3、(NCO)3SiC2461224Si(NCO)3、C91924Si(C25)(OCH32、(CH3O)3SiC2481624Si(OCH33、(CH3O)2(CH3)SiC91824Si(CH3)(OCH32等のフッ素含有シラン化合物、及びこれらの加水分解物又はその部分縮合物等のシラン化合物が挙げられる。
【0033】
前記イソシアネートシラン化合物類としては、(CH33SiNCO、(CH32Si(NCO)2、CH3Si(NCO)3、ビニルシリルトリイソシアネート、C65Si(NCO)3、Si(NCO)4、C25OSi(NCO)3、C817Si(NCO)3、C1837Si(NCO)3、(NCO)3SiC24(NCO)3等が挙げられる。
【0034】
前記シリコーンゴムは、ミラブル型と液状とに大別できるが、ミラブル型シリコーンゴムには、ジメチル系、メチルビニル系、メチルフェニルビニル系、メチルフルオロアルキル系等の直鎖状で高重合度のポリオルガノシロキサンを主原料とし、補強充填剤、各種添加剤を配合し、次いで加硫剤を添加して加熱硬化したものがある。液状シリコーンゴムには、室温で硬化する縮合型シリコーンゴム、白金系触媒を用いて加熱硬化させる付加型シリコーンゴム、紫外線硬化型シリコーンゴム等がある。また、前記シラン化合物をエラストマー化したシリコーンゴムもある。
【0035】
前記シリコーン樹脂は、分子中に2、3又は4官能性単位を多く取り入れた高分子量のポリシロキサンで、シリコーンレジン及びその溶液であるシリコーンワニスをいう。前記シリコーンワニスには、シリコーンアルキドワニス、シリコーンエポキシワニス、シリコーンポリエステルワニス、その他、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂等と反応させて変性したワニスが挙げられる。
【0036】
前記シリコーンオイルとしては、変性シリコーンオイルが好ましく、例えば、ジメチルポリシロキサンやメチルフェニルポリシロキサンタイプのシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、及び分子中に反応基を導入した反応性シリコーンオイルが挙げられる。前記反応性シリコーンオイルとしては、シラノール変性、カルボキシ変性、アミノ変性、エポキシ変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、及びこれら異種の反応基を導入したシリコーンオイルが挙げられる。
【0037】
特に本発明においては、これらの変性シリコーンオイルと前記反応性シラン化合物とを混合して使用することにより、飛躍的に画像支持体の離型性が向上し、比較的少量で大きな離型性が得られ、前記非晶質線状飽和ポリエステル樹脂との相溶性も問題にならないため、これら離型剤の中で、最も好ましい材料となる。前記離型剤における、変性シリコーンオイルと反応性シラン化合物との配合比は、それらの材料の種類によって適宜選択することができる。
【0038】
前記離型剤の含有量は、離型剤の種類や離型剤と共に使用される非晶質線状飽和ポリエステル樹脂の種類、及び使用する基材にもよるが、基材がプラスチックフィルムの場合、前記画像受像層の全固形分に対して、0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%がより好ましい。該含有量が0.1重量%未満であると、トナー材料との接着性が強く、画像支持体が画像剥離部材に巻き付くようになる。一方、該含有量が20重量%を超えると、逆に離型性が強くなりすぎるため、画像支持体上に画像形成材料を定着できなくなることがある。
基材が紙の場合には、紙が多孔質であり、種類によってその染み込み方が異なるため、前記画像受像層の全固形分に対して、1〜90重量%が好ましく、10〜70重量%がより好ましい。
【0039】
(その他の成分)
−相溶化剤・可塑剤−
前記画像受像層に用いられる非晶質線状飽和ポリエステル樹脂と離型剤とを均一に混合するために、前記その他の成分として、相溶化剤や可塑剤を添加することが好ましい。
前記相溶化剤及び可塑剤は、従来公知のものであればいずれを用いてもよい。
前記相溶化剤及び可塑剤の添加量は、画像支持体と画像形成材料との親和性、相溶性、離型性等、画像支持体の表面特性を変化させない程度であれば、特に制限はないが、前記非晶質線状飽和ポリエステル樹脂に対して、それぞれ1〜30重量%が好ましい。
【0040】
−マット化剤−
本発明においては、搬送性を向上させるため、前記その他の成分として、マット化剤を含有することができる。
前記マット化剤の材料としては、潤滑性を有する樹脂としてポリエチレン等のポリオレフィン及びポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)等のフッ素樹脂が挙げられる。
上記樹脂のマット化剤の平均粒径は、0.1〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。該平均粒径は、大きい方が好ましいが、大きすぎるとマット化剤が画像受像層から離脱して粉落ち現象が生じてしまい、表面が損傷し易くなるため、上記範囲が好ましい。
前記マット化剤の含有量は、画像受像層の全固形分に対して、0.1〜10重量%が好ましく、0.5〜5重量%がより好ましい。
【0041】
その他のマット化剤としては、無機微粒子、例えば、SiO2、Al23、タルク、カオリン等、及びビーズ状プラスチックパウダー、例えば、架橋型PMMA、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0042】
−白色顔料−
画像受像層を形成する樹脂被膜により紙が透明化し、紙の風合いや白色性を損なうことが懸念される場合には、酸化珪素、酸化チタン、炭酸カルシウム等の白色の金属酸化物微粒子や有機の白色顔料等を、前記その他の成分として画像受像層に含有することができる。これらの白色顔料を前記非晶質線状飽和ポリエステル樹脂、硬化剤、及び離型剤の入った塗工液に添加して画像受像層を形成することにより、画像支持体としての紙の白色性が維持される。前記白色顔料は、画像受像層の全固形分に対して、10〜30重量%程度添加される。
【0043】
(画像受像層の形成)
前記画像受像層は、上記の材料を溶媒に溶かして溶液とし、又は溶媒に分散させて分散液として、基材上に塗布することによって形成することができる。
前記溶媒としては、塩化メチレン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、ジオキサン、テトラヒドロキシフラン等が挙げられる。
基材上に塗布又は含浸する方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法、ロールコーティング法等の通常使用される方法が挙げられる。
塗布あるいは含浸後の乾燥には、風乾でもよいが、熱乾燥を行えば早く乾燥させることができる。熱乾燥方法としては、オーブンに入れる方法、オーブンに通す方法等公知の方法が採用される。
【0044】
このようにして得られた画像受像層の厚さは、0.1〜5μmが好ましく、0.2〜3μmがより好ましい。該厚さが0.1μm未満では、画像形成材料を十分に受容できないことがあり、また、数μmのマット化剤を混入させた場合には、それを保持できなくなる。一方、該厚さが5μmを超えると、透過性が低下することがある。
【0045】
[基材]
本発明において使用可能な基材としては、一般的に電子写真記録で用いられる普通紙記録用紙、熱転写記録で利用される熱転写用紙、高級印刷等で用いられる加工紙、微塗工紙、また、OHP等で用いられているポリエステルフィルムやスチレンアクリル樹脂等の透明樹脂等が挙げられる。
【0046】
本発明で使用する基材として、紙(普通紙、コート紙)、金属、プラスチック、セラミック等が挙げられるが、これらはフィルム状のものが好ましい。
本発明において、紙を基材とする場合、この基材となる紙に使用するパルプは、化学パルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、ソーダパルプ等の木材及びその他の繊維原料を化学的に処理し、晒し工程を経てつくられたバージンの晒ケミカルパルプが好ましく、更に白色度の高いものが好ましい。
【0047】
また、古紙パルプとしては、例えば、製本、印刷工場、裁断所等において発生する裁落、損紙、幅落としした古紙である上白、特白、中白、白損等の未印刷古紙を解離した古紙パルプ、上質紙、上質コート紙、中質紙、中質コート紙、更紙等に平板、凸版、凹版、印刷等電子写真方式、感熱方式、熱転写方式、感圧記録方式、インクジェット記録方式、カーボン紙等により印字された古紙、及び水性、油性インキや鉛筆等で筆記した古紙、新聞古紙を解離後、各古紙に最適な方法で脱墨した古紙パルプ、比較的脱墨が容易な平版印刷された古紙パルプが好ましく、その中でも更に白色度が高く夾雑物の少ない古紙パルプが好ましい。
【0048】
基材としての紙は多孔性であり、液体がしみ込み易いため、画像受像層を形成するための塗工溶液を均一にするためには、紙に目止め処理を行ってもよい。
目止め処理としては、ポリエチレン、クレーバインダー、PVA、でんぷん、カルボキシメチルセルロース等をそれぞれが溶解、あるいは分散する溶液を予め紙に塗布、乾燥し、それぞれの被膜を形成することにより行われる。
【0049】
本発明で用いられる基材として代表的なものは、プラスチックフィルムがある。なかでも、OHPに使用できる光透過性のあるフィルムとしては、アセテートフィルム、三酢酸セルロースフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン等があり、現状では機械的、電気的、物理的、化学的特性、加工性等総合的な観点から、ポリエステルフィルム、特に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好適に用いられる。
【0050】
[その他の層]
前記基材としてプラスチックフィルムが用いられる場合、温度や湿度等の環境による画像劣化を防止するために、画像支持体の表面電気抵抗が1×108〜1×1014Ω(25℃、65%RHの条件下)であることが好ましく、その方法としては、前記基材と画像受像層との間に導電層を設けることが好ましい。
前記画像支持体の表面電気抵抗が1×108Ωより小さいと、画像が流れてしまうことがあり、1×1014Ωより大きいと、画像抜けが生じることがある。
【0051】
前記導電層は、界面活性剤や導電性酸化物微粒子等を含有する。
前記導電性酸化物微粒子としては、例えば、ZnO、TiO、SnO2、Al23、In23、SiO、SiO2、MgO、BaO、MoO3等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、これらの複合酸化物を使用してもよい。また、金属酸化物は、異種元素を更に含有するものが好ましく、例えば、ZnOに対してAl、In等、TiOに対してNb、Ta等、SnO2に対してSb、Nb、ハロゲン元素等を、それぞれドーピングしたものが、経時的にも導電性の変化が少なく、安定性が高いため、特に好ましい。
前記界面活性剤としては、エチレンオキサイド系非イオン性界面活性剤等が用いられる。
【0052】
次に、本発明の画像支持体、及び画像支持体上の画像を剥離する画像剥離装置について、図を用いて説明する。
図1は、基材としてプラスチックフィルム基材を用いた場合の本発明の画像支持体の一例を示す概略構成図である。画像支持体1は、プラスチックフィルム基材2の上面に導電層3が形成され、更にその上に画像受像層4が形成されている。
紙が基材の場合は導電層は必要ない。また、コート紙を基材にする場合は、この層はコート層である。
【0053】
図2は、本発明の画像支持体上の画像を剥離する画像剥離装置の一例を示す概略断面図である。
ベルト状の画像剥離部材5は、支持駆動ロール11、支持ロール12、及び支持部材13により張架されている。支持部材13は、画像支持体7とベルト状の画像剥離部材5とを剥離するために、ベルトに曲率を設けている。支持駆動ロール11及び支持ロール12は、それぞれSUS又はアルミニウム基材からなり、表面に耐熱性のシリコーンゴムの弾性層が形成されている。支持駆動ロール11及び支持ロール12の内部には、それぞれ加熱ヒーター14及び15が配され、ベルト状の画像剥離部材5の表面は、所定の温度に加熱される。支持駆動ロール11に対向する位置に、ベルト状の画像剥離部材5を介して圧力ロール16が圧接地され、ニップ部が形成されており、この部分を画像形成材料6が定着された画像支持体7が通過する。圧力ロール16の基材は、SUS又はアルミニウムで構成され、その基材上に耐熱性シリコーンゴムによる層と更にその表面に離型層が設けられている。離型層は、離型性の高いフッ素ゴムやPFA・PTFE等のフッ素樹脂により形成されている。
【0054】
画像支持体7上の画像形成材料6は、画像剥離部材5によって画像支持体7から剥離される。ニップ部を通過した画像支持体7は、画像支持体7を画像剥離部材5から剥離するための支持部材13で、画像支持体7のコシの強さ等でその曲率に沿えず、画像支持体7の先端が画像剥離部材5から離れる。搬送補助部材23が、画像剥離部材5から離れた画像支持体7を排出口へ導くために設けられている。支持ロール12に対向する位置に、ベルト状の画像剥離部材5を介して、セラミックヒーター19を備えた膜厚制御ブレード17を当接しているが、画像剥離部材5の表面層の厚さを10〜300μmに制御するためのものである。余分な画像形成材料6が膜厚制御ブレード17を介して回収ボックス18に回収される。
【0055】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。尚、以下の説明において、「部」は「重量部」を意味する。
【0056】
(実施例1)
[導電層形成溶液の調製]
二酸化スズ(商品名:SN−88、石原産業社製)22.5部、エチレンオキサイド系非イオン界面活性剤(商品名:EMALEX/NP8.5、日本エマルジョン社製)1.6部、及び水分散型アクリル樹脂(商品名:ジェイマーET−410、日本純薬社製)14.2部を純水960部に充分攪拌混合し、導電層形成溶液を調製した。
【0057】
[基材の作製]
コロナ放電処理を行った厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに、上記導電層形成溶液をアプリケータで塗工し、110℃で5分間乾燥を行い、厚さ約0.2μmの導電層を設けた基材を作製した。
【0058】
[画像支持体(OHP)の作製]
ガラス転移温度(Tg)が12℃で、数平均分子量が18000の非晶質線状飽和ポリエステル樹脂(商品名:バイロン520、東洋紡績社製)20部をメチルエチルケトン180部に攪拌溶解し、硬化剤(商品名:コロネートHX、日本ウレタン社製)2部、離型剤としてテトライソシアネートシランとアミノ変性シリコーンオイル(商品名:TSF4708、東芝シリコーン社製)とを1:1の割合でヘキサンに5%濃度で混合した溶液から10部、及びマット化剤として架橋型PMMA(商品名:MR−2G−20−5;平均粒径3μm、総研化学社製)0.5部を加えて充分攪拌混合し、画像受像層形成溶液を調製した。この溶液を上記作製した基材に、アプリケータで塗工し、風乾後、120℃で5分間乾燥して、厚さが3μmの画像受像層を前記導電層上に設けた再生可能な画像支持体を作製した。得られた画像支持体の表面電気抵抗を、デジタル超高抵抗/微小電流計(商品名:R8340A、(株)アドバンテスト社製)を用いて測定したところ、25℃、65%RHの条件で1.5×1011Ωであった。また、得られた画像支持体の光透過率を、測色システム(商品名:マッチスキャン、MILTON ROY社製)を用いて測定したところ、91%であった。通常、80%以上であれば、実用上好ましいレベルである。
【0059】
<画像支持体の評価>
カラー複写機Acolor935(富士ゼロックス社製)の定着器の定着ヒートローラ上に供給されるシリコーンオイルを取り除き、オイルレス定着器として改造し、得られた画像支持体について、画像の定着性、画像支持体の走行性、定着ロールへの巻き付きを測定し、画像支持体の性能を評価したが、問題は発生しなかった。
【0060】
更に、得られた画像支持体の画像剥離性を評価するために、図2に示す画像剥離装置を使用した。この装置の画像剥離部材の表面層は、厚さが常に100μmになるように膜厚制御ブレードを調整した。膜厚制御ブレードの表面は145℃で、プロセススピードを40mm/secに設定し、支持体駆動ロール内の加熱ヒーターにより、画像剥離部材の表面の温度を110℃付近で維持するように調整した。この装置に、上記カラー複写機で印字した画像が定着された画像支持体を挿入したところ、画像支持体から画像形成材料(トナー)がきれいに除去されていた。
上記のカラー複写機及び画像剥離装置を用いて、画像の定着及び剥離を1枚の画像支持体で20回繰り返し行ったが、画像の剥離性や、画像支持体の光透過性を低下させることもなく、画像支持体を再生することができた。
【0061】
(実施例2)
[画像支持体(OHP)の作製]
ガラス転移温度(Tg)が−15℃で、数平均分子量が28000の非晶質線状飽和ポリエステル樹脂(商品名:バイロンBX−1001、東洋紡績社製)20部をメチルエチルケトン180部に撹拌溶解し、硬化剤(商品名:コロネートHX、日本ウレタン社製)2部、離型剤としてテトライソシアネートシランとアミノ変性シリコーンオイル(商品名:KF861、信越化学工業社製)とを1:1の割合でヘキサンに5%濃度で混合した溶液から10部、及びマット化剤としてシリコーン樹脂微粒子(商品名:トスパール145;平均粒径4.5μm、東芝シリコーン社製)0.5部を加えて充分撹拌混合し、画像受像層形成溶液を調製した。この溶液を実施例1と同様に作製した導電層を設けた基材に、アプリケータで塗工し、風乾後、120℃で5分間乾燥して、厚さが2μmの画像受像層を導電層上に設けた再生可能な画像支持体を作製した。得られた画像支持体の表面電気抵抗は、25℃、65%RHの条件下で3.5×1012Ωであった。また、得られた画像支持体の光透過率は、90.5%であった。
【0062】
<画像支持体の評価>
得られた画像支持体について、実施例1と同様に、画像の定着性、画像支持体の走行性、定着ロールへの巻き付きを測定し、画像支持体の性能を評価したが、実施例1と同様に問題は発生しなかった。
また、実施例1と同様に、画像の定着及び剥離を1枚の画像支持体で20回繰り返し行ったが、画像の剥離性や、画像支持体の光透過性を低下させることもなく、画像支持体を再生することができた。
【0063】
(実施例3)
[画像支持体(OHP)の作製]
ガラス転移温度(Tg)が7℃で、数平均分子量が22000の非晶質線状飽和ポリエステル樹脂(商品名:バイロン300、東洋紡績社製)25部をメチルエチルケトン175部に撹拌溶解し、硬化剤(商品名:コロネートHX、日本ウレタン社製)2部、離型剤としてテトライソシアネートシランとメチルトリメトキシシランとアミノ変性シリコーンオイル(商品名:TSF4702、東芝シリコーン社製)とを1:1:2の割合でヘキサンに5%濃度で混合した溶液から10部、及びマット化剤としてシリコーン樹脂微粒子(商品名:トスパール130;平均粒径3μm、東芝シリコーン社製)0.5部を加えて充分撹拌混合し、画像受像層形成溶液を調製した。この溶液を実施例1と同様に作製した導電層を設けた基材に、アプリケータで塗工し、風乾後、120℃で5分間乾燥して、厚さが4.5μmの画像受像層を導電層上に設けた再生可能な画像支持体を作製した。得られた画像支持体の表面電気抵抗は、25℃、65%RHの条件下で8.5×1013Ωであった。また、得られた画像支持体の光透過率は、89.5%であった。
【0064】
<画像支持体の評価>
得られた画像支持体について、実施例1と同様に、画像の定着性、画像支持体の走行性、定着ロールへの巻き付きを測定し、画像支持体の性能を評価したが、実施例1と同様に問題は発生しなかった。
また、実施例1と同様に、画像の定着及び剥離を1枚の画像支持体で20回繰り返し行ったが、画像の剥離性や、画像支持体の光透過性を低下させることもなく、画像支持体を再生することができた。
【0065】
(実施例4)
[画像支持体の作製]
ガラス転移温度(Tg)が7℃で、数平均分子量が20000の非晶質線状飽和ポリエステル樹脂(商品名:バイロン560、東洋紡績社製)15部を酢酸エチル180部に撹拌溶解し、硬化剤(商品名:コロネートHX、日本ウレタン社製)1.5部、離型剤としてテトライソシアネートシランとアミノ変性シリコーンオイル(商品名:TSF4702、東芝シリコーン社製)とを1:1の割合で酢酸エチルに2%濃度で混合した溶液から100部、及びマット化剤としてシリコーン樹脂微粒子(商品名:トスパール130;平均粒径3μm、東芝シリコーン社製)2.5部を加えて充分撹拌混合し、画像受像層形成溶液を調製した。この溶液を、基材として電子写真用複写用紙(富士ゼロックス社製、JD紙(A4サイズ))に、ワイヤーバーで塗工し、風乾後、100℃で1分間乾燥して、厚さが0.2μmの画像受像層を基材上に設けた再生可能な画像支持体を作製した。得られた画像支持体の表面電気抵抗は、25℃、65%RHの条件下で3.6×109Ωであった。
【0066】
<画像支持体の評価>
得られた画像支持体について、実施例1と同様に、画像の定着性、画像支持体の走行性、定着ロールへの巻き付きを測定し、画像支持体の性能を評価したが、実施例1と同様に問題は発生しなかった。
また、実施例1と同様に、画像の定着及び剥離を1枚の画像支持体で20回繰り返し行ったが、画像の剥離性を低下させることもなく、画像支持体を再生することができた。
【0067】
(実施例5)
[画像支持体の作製]
ガラス転移温度(Tg)が−15℃で、数平均分子量が28000の非晶質線状飽和ポリエステル樹脂(商品名:バイロンBX−1001、東洋紡績社製)15部を酢酸エチル180部に撹拌溶解し、硬化剤(商品名:コロネートHX、日本ウレタン社製)1.5部、離型剤としてテトライソシアネートシランとアミノ変性シリコーンオイル(商品名:KF867、信越化学工業社製)とを1:1の割合で酢酸エチルに2%濃度で混合した溶液から100部、及びマット化剤としてシリコーン樹脂微粒子(商品名:トスパール130;平均粒径3μm、東芝シリコーン社製)2.5部を加えて充分撹拌混合し、画像受像層形成溶液を調製した。この溶液を、基材として電子写真用複写用紙(富士ゼロックス社製、JD紙(A4サイズ))に、ワイヤーバーで塗工し、風乾後、100℃で1分間乾燥して、厚さが0.2μmの画像受像層を基材上に設けた再生可能な画像支持体を作製した。得られた画像支持体の表面電気抵抗は、25℃、65%RHの条件下で1.2×109Ωであった。
【0068】
<画像支持体の評価>
得られた画像支持体について、実施例1と同様に、画像の定着性、画像支持体の走行性、定着ロールへの巻き付きを測定し、画像支持体の性能を評価したが、実施例1と同様に問題は発生しなかった。
また、実施例1と同様に、画像の定着及び剥離を1枚の画像支持体で20回繰り返し行ったが、画像の剥離性を低下させることもなく、画像支持体を再生することができた。
【0069】
(比較例1)
[画像支持体(OHP)の作製]
実施例1において、非晶質線状飽和ポリエステル樹脂の代わりに、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂を用い、メチルエチルケトンの代わりに、塩化メチレンを用いて、厚さ3μmの画像受像層を形成した以外は、実施例1と同様に、画像支持体を作製した。得られた画像支持体の表面電気抵抗は、25℃、65%RHの条件下で5.0×1011Ωであった。また、得られた画像支持体の光透過率は、85%であった。
【0070】
<画像支持体の評価>
得られた画像支持体について、実施例1と同様に、画像の定着性、画像支持体の走行性、定着ロールへの巻き付きを測定し、画像支持体の性能を評価したところ、定着はするが、厚さ3μmの画像受像層そのものの基材への接着性が悪く、皮膜が剥れてしまった。
【0071】
(比較例2)
[画像支持体の作製]
実施例4において、非晶質線状飽和ポリエステル樹脂の代わりに、ポリアクリレート樹脂(U−ポリマー、ユニチカ社製)を用いて、厚さ0.2μmの画像受像層を形成した以外は、実施例4と同様に、画像支持体を作製した。得られた画像支持体の表面電気抵抗は、25℃、65%RHの条件下で3.5×1011Ωであった。
【0072】
<画像支持体の評価>
得られた画像支持体について、実施例4と同様に、画像の定着性、画像支持体の走行性、定着ロールへの巻き付きを測定し、画像支持体の性能を評価したところ、比較例1と同様に、画像受像層の基材への接着性が悪く、皮膜が剥れてしまった。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、電子写真方式において、オイルレス定着であっても、カラー画像の高品質性を維持しつつ、定着ロール等への巻き付き等の定着、走行不良を防ぎ、更に、オフィスや家庭で容易に再生可能であり、画像剥離性に優れた画像支持体を提供することができる。特に、本発明によれば、上記画像支持体であって、光透過性に優れたOHPフィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の画像支持体の一例を示す概略構成図である。
【図2】 図2は、本発明の画像支持体上の画像を剥離する画像剥離装置の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1:画像支持体
2:基材
3:導電層
4:画像受像層
5:画像剥離部材(ベルト状)
6:画像形成材料
7:画像支持体
8:給紙トレイ
9:ピックアップロール
10:搬送ロール
11:支持駆動ロール
12:支持ロール
13:支持部材
14:加熱ヒーター
15:加熱ヒーター
16:圧力ロール
17:膜厚制御ブレード
18:回収ボックス
19:セラミックヒーター
20、21、22:温度センサー
23:搬送補助部材

Claims (7)

  1. 少なくとも基材の片面上に画像受像層を有する画像支持体において、前記画像受像層が、ガラス転移温度が−20〜40℃であり、数平均分子量が10000〜50000である非晶質線状飽和ポリエステル樹脂、硬化剤、及び離型剤を含有することを特徴とする画像支持体。
  2. 前記離型剤が、反応性シラン化合物及び変性シリコーンオイルからなる請求項1に記載の画像支持体。
  3. 前記画像受像層の厚さが、0.1〜5μmである請求項1又は2に記載の画像支持体。
  4. 前記基材が、紙又は透明プラスチックフィルムである請求項1からのいずれかに記載の画像支持体。
  5. 前記基材と画像受像層との間に導電層を有する請求項1からのいずれかに記載の画像支持体。
  6. 前記画像受像層が、マット化剤を含有する請求項1からのいずれかに記載の画像支持体。
  7. 25℃、65%RHにおける表面電気抵抗が1×108 〜1×1014 Ωである請求項1からのいずれかに記載の画像支持体。
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