JP3684796B2 - 再生可能な画像支持体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式または熱転写方式等により画像形成される再生可能な画像支持体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境問題が表面化し、限りある資源の有効利用が認識されつつあり、資源の利用削減対策の一環として、一度使用されたプラスチック等は廃棄することなく、再加工して再利用することが社会的要請になっている。画像記録支持体として用いられているプラスチックフィルムからなるOHPフィルムについても、再利用することが要求されている。しかしながら、OHPフィルムは、特に企業においては、機密文書等に利用されていることからデータの漏洩等の問題もあり、使い捨てのものとして焼却処理されている。このフィルムは、画像形成材料を強く定着させたり発色性を良くするために、表面に受像層が設けられている。画像形成されたフィルム上の画像を消去したとしても、その受像層に乱が生じ、その乱れた部分が光散乱を起して光の透過性を低下させてしまうことから、OHPフィルムとしては再利用できない。また、画像を除去するには、有機溶剤を用いて受像層を溶解させればよいが、受像層が消失したフィルムは、OHPフィルムとしては利用できない。仮に、未処理のフィルムを用いて画像を定着させることができても、全画像を奇麗に剥離するにはかなりの労力を要することになる。
【0003】
一般に、プラスチックフィルムを画像記録体として用いると、その記録体表面は、有機物で形成されているために傷つき易いものであり、傷を持った画像記録体に光を透過させると、その傷部分が画像として現れることになる。特に、透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムまたはラミネートフィルム等は、通常、ベックの平滑度計による測定で300秒以上の平滑度を有するものであるため、僅かな擦り等によっても直ちに表面が損傷され、それが投影画面上に汚点として現れることから、その取扱上の問題がある。
【0004】
また、OHPフィルムを有機溶剤を使って再生する場合には、大量の有機溶剤を必要とすること、および再生装置自体が大きくて複雑かつ高価になることから、個人では到底対応することができず、ある程度以上の特定企業に依頼せざるを得ない。また、それと同時に、これら分別回収、運搬、集積および装置の稼働等が効率的に行われなければ、エネルギーを大量に消費するためにCO2 量増加に伴う地球温暖化現象をさらに助長させることにもなりかねない。
【0005】
一方、画像支持体に作製された画像を、その場で容易に他の媒体へ転写することが要求される場合があり、このような場合、転写性を有する画像転写体が使用されているが、最近のカラー複写機のように精巧なカラーで複写できる図柄を、そのまま紙やフィルム以外の媒体、例えば布製品等に複写しようとしても、現状では複写機内を円滑に通過させることは困難である。
【0006】
上記した画像支持体に関する問題点を解決するものとして、一度使用した記録支持体上の画像を消去して再生する方法が知られており、例えば特開平2−55195号公報には、プラスチック、金属、液透過性のない紙またはセラミックを画像支持体とし、これらの表面にシリコーンシール剤、すなわちシリコーンゴムよりなる離型剤を塗布した消去可能な印刷体が開示されている。この使用方法は、支持体上に熱溶融性インキで形成された画像を熱溶融性剥離体を介在させ加熱・加圧し、冷却後画像を支持体から剥ぎ取り消去するものであるが、シリコーンシール剤は移行し易いものであるため、装置内の通紙・搬送ローラー等の接触部分に付着し、紙づまり、ゴミや装置内で浮遊するトナーの付着による紙の汚れ等の原因となる。そこで、シリコーンシール剤の移行を少なくするために、それを均一な薄層として設けると、凹凸やムラが発生し、フィルム上に均一に安定して存在させることができなくなり、投影画像に支障が発生する。また、上記のように移行性があるため、繰り返し再生処理する際に、離型剤としての利点が低下することになり、画像支持体に離型剤が付着したような結び付きの弱いものでは記録保存性に欠けるという問題がある。
【0007】
画像支持体に離型性を付与させたものには以下のものがある。先ず、特開平5−216376号公報には、画像消去時に記録面に離型剤を塗布した記録紙を使用し、記録紙をオフセットし易い材料からなる媒体に圧接して画像を形成するトナーを転移・除去する方法が提案されている。この方法において使用される離型剤は、シリコーンオイル、フッ化オイル、その他脂肪族系オイル等、液状のものであり、十分なトナーの離型効果を得るために記録紙が透明性を呈する程度に高濃度に塗布せねばならず、普通紙のイメージを損ねた低品質な記録紙となる。また、記録紙の代わりにプラスチックフィルムを用いた場合は、離型剤オイルはしみこまないため、ベタベタしたり定着性に劣るものとなり、手等で擦るだけで容易に画像部分が剥がれ、記録保存性に欠けるという問題がある。さらにまた、使用している離型剤オイルが移行性のあるものであるから、上記した特開平2−55195号公報と同様の問題点も有している。
【0008】
次に、特開平6−219068号公報には、加熱により画像形成材料と密着性を低下させる熱変性材料、例えば、含フッ素アクリレート材料を熱転写記録紙に塗布、または含浸させて得られる再生が可能な記録紙が開示されている。しかしながら、その使用されている記録紙は、熱転写紙であって普通紙に比べて平滑度が高く定着性に劣ること、およびそれらの材料は、熱転写記録紙基材との密着性に劣っていて移行し易いものであるから、複写機装置内においては紙送りローラと記録紙が滑り易くなり、記録紙づまりや位置ずれによる印字不良が生じることがある。この問題を解消するものとして、熱転写記録紙上の一部に熱変性材料を塗布または含浸させない領域を設けることが提案されているが、この方法は、製造工程が繁雑になって記録紙が容易に製造できず、労力も要するから製造コストが上昇するという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の技術を改善するために、先に、プラスチックフィルムからなる基体上に、基体表面と化学的に結合した硬化性シリコン化合物を含有する記録層を設けた画像支持体を提案した(特願平8−187214号)。しかしながら、この画像支持体は、画像形成材料の種類によっては、画像定着性が低下してしまうものがあった。そのため、異種の変性シリコーンオイルを混合して記録層を設けたが、OHPフィルムとして用いる場合、混合させるオイル同士の相溶性がない場合、透明なフィルムの光透過性を低下させるという問題があった。
【0010】
したがって、本発明は、上記のような実情に鑑み、従来の技術を改善することを目的としてなされたものである。
【0011】
すなわち、本発明の目的は、画像の記録に使用された後、容易に再生できる画像支持体を提供することにあり、さらに詳しくは、資源の有効再利用を図り、容易に再生できる光透過性の良好なOHPフィルムを提供し、さらにこれら画像支持体上から他の媒体に容易に転写することができ、画像形成材料を転写させながらも支持体面を損傷することなく再生できる画像支持体を提供することにある。さらに本発明の他の目的は、離型性を有する材料が移行することなく、かつ、画像形成装置内を円滑に通過できる優れた画像支持体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記した画像支持体について鋭意研究を重ねた結果、画像支持体表面に画像形成材料と離型性の良好な薄膜を直接反応させて設けることにより、画像支持体面を損傷させることなく画像形成材料が定着した画像を形成することと、その画像を剥離させて転写することとが両立し、さらに単色の画像のみならず、カラー画像が全面に印字されていても容易に再生できる画像支持体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明の画像支持体は、再生可能なものであって、基体上に、硬化性シリコン化合物と、分子中に2種以上の官能基を有する変性シリコーンオイルとの硬化物よりなる記録層を設けたものである。本発明の画像支持体における基体は、透明なプラスチックフィルムであることが好ましい。また、記録層は、画像形成材料を熱により定着し、定着した画像形成材料を熱により除去できるものである。
【0014】
硬化性シリコン化合物としては、イソシアネートシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シランカップリング剤およびSiH基を持つシラン化合物から選択された少なくとも1種であるのが好ましい。また、分子中に2種以上の官能基を有する変性シリコーンオイルは、アミノ基、アルコキシ基、エポキシ基、ポリエーテル基およびカルボキシル基から選ばれる2種以上の官能基を有するものが使用される。
【0015】
本発明の再生可能な画像支持体は、基体上に、硬化性シリコン化合物と、分子中に2種以上の官能基を有する変性シリコーンオイルとを含む液状組成物を塗布または含浸させ、乾燥して硬化させて記録層を形成することによって製造することができる。
【0016】
本発明の画像支持体においては、基体上に、硬化性シリコン化合物と分子中に2種以上の異なった官能基を有する変性シリコーンオイルを含む液組成物を塗布し、乾燥することによって、基体表面と化学反応により結合した記録層が形成され、画像形成材料に対して離型性の良い記録面となる。本発明において使用する分子中に2種の官能基を有する変性シリコーンオイルは、基体が透明な場合、記録層を不透明化させることがなく、画像形成材料に対して定着性と離型性を有しながらさらに基体から離脱することがない。つまり他への移行性がない。したがって、形成される記録層は膜厚が薄いにも拘わらず、画像形成材料の剥離を容易にするだけでなく、半永久的にその効果は損なわれることがなく、また、表面の耐傷性も向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像支持体について詳細に説明する。
本発明において、画像支持体の基体としては、従来より画像記録体として用いられている公知のプラスチックフィルムはいずれも使用可能であるが、特に、OHPに使用できるような光透過性を有するプラスチックフィルムを使用することが好ましい。光透過性プラスチックフィルムを用いると、転写時における画像の剥離状態を基体の裏面から確認できるという利点もある。このようなフィルムとしては、例えば、アセテートフィルム、三酢酸セルロースフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン等が用いられるが、これらの機械的、電気的、物理的、化学的特性および加工性等を総合的に考慮すると、ポリエステルフィルムを用いることが好ましく、なかでも二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。また、紙等も使用可能である。
【0018】
本発明の画像支持体における記録層には、画像支持体の再生を容易にするために、上記プラスチックフィルム等の基体と化学反応により結合する硬化性シリコン化合物が用いられる。その結果、本発明においては、記録層の硬化性シリコン化合物は、画像形成材料に対して離型性を有しながらも、基体から他に移行することがなく、したがって、離脱することがない。また、その記録層は薄い皮膜であっても、画像形成材料の剥離を容易にして再生可能になり、その有効性が半永久的に損なわれることがない。さらに、本発明の画像支持体は、上記の処理が行われているために、表面の耐傷性が向上し、離型性および耐傷性を両立させることができる。
【0019】
本発明において用いられる硬化性のシリコン化合物は、具体的には、フッ素含有シリコン化合物、イソシアネートシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シランカップリング剤、SiH基を持つシラン化合物または分子中に反応性基を有する変性シリコーンオイル等があげられる。これら硬化性シリコン化合物のさらに具体的なものとしては、次のものが例示できる。すなわち、イソシアネートシラン化合物類としては、(CH3 3 SiNCO、(CH3 2 Si(NCO)2 、CH3 Si(NCO)3 、ビニルシリルトリイソシアネート、C6 5 Si(NCO)3 、Si(NCO)4 、C2 5 OSi(NCO)3 、C8 17Si(NCO)3 、C1837Si(NCO)3 、(NCO)3 SiC2 4 Si(NCO)3 、C9 192 4 Si(NCO)3 、(NCO)3 SiC2 4 6 122 4 Si(NCO)3 等のシラン化合物およびこれらの加水分解物または部分縮合物等が例示できる。
【0020】
アルコキシシラン化合物およびSiH基を持つシラン化合物としては、たとえば、Si(OCH3 4 、CH3 Si(OCH3 3 、HSi(OCH3 3 、(CH3 2 Si(OCH3 2 、CH3 SiH(OCH3 2 、C6 5 Si(OCH3 3 、Si(OC2 5 4 、CH3 Si(OC2 5 3 、(CH3 2 Si(OC2 5 2 、H2 Si(OC2 5 2 、C6 5 Si(OC2 5 3 、(CH3 2 CHCH2 Si(OCH3 3 、CH3 (CH2 5 Si(OCH3 3 、CH3 (CH2 7 Si(OC2 5 3 、CH3 (CH2 11Si(OC2 5 3 、CH3 (CH2 15Si(OC2 5 3 、CH3 (CH2 17Si(OC2 5 3 、CF3 (CH2 2 Si(OCH3 3 、C6 132 4 Si(OCH3 3 、C7 15CONH(CH2 3 Si(OC2 5 3 、C8 172 4 Si(OCH3 3 、C8 172 4 SiCH3 (OCH3 2 、C9 192 4 Si(OCH3 3 、C9 192 4 Si(C2 5 )(OCH3 2 、(CH3 O)3 SiC2 4 8 162 4 Si(OCH3 3 、(CH3 O)2 (CH3 )SiC9 182 4 Si(CH3 )(OCH3 2 等の化合物及びこれらの加水分解物または部分縮合物などが例示できる。
【0021】
シランカップリング剤として、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル) エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β−(アミノエチル)−γ- アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル) −γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類等があげられる。
【0022】
その他、上記以外のフッ素含有シリコン化合物、例えばC8 172 4 Si(ON=C(CH3 )(C2 5 3 等の化合物およびこれら化合物の加水分解物または部分縮合物等が例示できる。
【0023】
本発明において、記録層を形成する液状組成物に含有させる分子中に2種以上の官能基を有する変性シリコーンオイル(以下、「異なった官能基を有する変性シリコーンオイル」という。)としては、アミノ基とアルコキシ基を持った変性シリコーンオイル、アミノ基とポリエーテル基を持った変性シリコーンオイル、エポキシ基とポリエーテル基を持った変性シリコーンオイル、カルボキシル基とポリエーテル基を持った変性シリコーンオイル等があげられる。また、異なった官能基を有する他の変性シリコーンオイルも、着色や変色の問題がないものであれば、十分に利用することができる。また、異なった官能基を有する変性シリコーンオイルの粘度は、硬化性シリコン化合物との組合せを考慮して決定されるが、5〜20000センチストークス(cSt)のものが好ましい。これらの異なった官能基を有する変性シリコーンオイルと硬化性シリコン化合物の添加比率は、目的に応じて任意に変更することが可能である。しかし、その添加比率は、硬化性シリコン化合物100重量部に対して、異なった官能基を有する変性シリコーンオイルの配合量が10〜200重量部の範囲が好ましい。異なった官能基を有する変性シリコーンオイルの配合量が少なすぎると定着した画像形成材料の剥離が困難になり、また、過剰になると、基体表面にベタ付き感が生じることになる。
【0024】
記録層に、上記の異なった官能基を有する変性シリコーンオイルを含有させると、その変性シリコーンオイルと硬化性シリコン化合物との相互作用により皮膜の画像形成材料の剥離性が向上し、膜の耐久性が向上する。この詳細な機構は不明であるが、シリコーンオイル鎖が硬化性シリコン化合物と複雑に絡み合い、表面に存在する各種有機基、特に、極性基およびイオン結合性のミクロな分布を結果的に制御して、画像形成材料の剥離に最適な表面構造が形成されるものと考えられる。また、これらの選ばれた各化合物が、分子間で絡み合うことにより耐久性をより一層向上させることになる。
【0025】
基体表面に記録層を形成する液状組成物には、上記した硬化性シリコン化合物および変性シリコーンオイルの他に、離型性および耐傷性の有効性を損なわない範囲で他の添加剤を含有させることができる。例えば、アルミニウム化合物、チタニウム化合物、ジルコニウム化合物、フッ素化合物等を含有させることができ、具体例としては、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム−sec−ブチレート、アルミニウム−tert−ブチレート、テトラ−iso−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラ−iso−ブチルチタネート、テトラ−sec−ブチルチタネート、テトラ−tert−ブチルチタネート、テトラ−n−ペンチルチタネート、テトラ−iso−ペンチルチタネート、テトラ−n−ヘキシルチタネート、テトラ−n−ヘプチルチタネート、テトラ−n−オクチルチタネート、テトラ−iso−オクチルチタネート、テトラ−n−ノニルチタネート、テトラメチルジルコネート、テトラエチルジルコネート、テトラ−iso−プロピルジルコネート、テトラ−n−プロピルジルコネート、テトラ−n−ブチルジルコネート、テトラ−iso−ブチルジルコネート、テトラ−tert−ブチルジルコネート、モノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、ジ−n−ブトキシアルミニウムモノエチルアセトアセテート、アルミニウムジ−n−ブトキサイドメチルアセトアセテート、アルミニウムジイソブトキサイドモノメチルアセトアセテート、アルミニウムジ−sec−ブトキサイドモノエチルアセトアセテート、アルミニウムジ−iso−プロポキサイドモノエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムジ−iso−プロポキサイドモノアセチルアセトネート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、環状アルミニウムオキサイドアシレート化合物、ジ−iso−プロポキシチタン−ビス(アセチルアセトネート)、ジ−n−ブトキシチタン−ビス(アセチルアセトネート)、テトラオクチレングリコールチタネート、テトラキスアセチルアセトンジルコネート等が例示できる。
【0026】
また、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、シリコーン樹脂等の微粒子を混合してもよい。
また、フッ素化合物としては、例えばフルオロオレフィン系樹脂、具体的にはテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロプロピルビニルエーテル等が例示でき、これらは2種以上混合して使用してもよく、さらにビニルエーテル類、具体的にはエチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等と硬化剤を導入した共重合体として用いることが望ましい。その他、式:X−CF2 (OC2 4 p (OCH2 q OCF2 −X(式中、pおよびqは整数、Xは変性基)で示されるパーフルオロポリエーテルであって、具体的にはXがOCN−C6 3 (CH3 )NHCO−で表されるイソシアネート変性物、−COOHで表されるカルボキシル基変性物、−CH2 OH、−CF2 −CH2 [(OCH2 CH2 n ]OH(nは整数)等で表されるアルコール変性物、−COOR(Rは有機基)で表されるエステル変性物等をあげることができる。さらに、重なり合ったフィルムを剥がす際に生じる静電気による帯電を制御するために、導電剤として、酸化第二錫やITO等の金属酸化物や、界面活性剤として、アニオン系、カチオン系、非イオン系界面活性剤を混合してもよい。これら添加剤の量は、離型性および耐傷性の有効性を損なわない限り、適宜設定することができるが、一般に50重量%以下の範囲で配合される。
【0027】
本発明において、プラスチックフィルム等の基体表面に記録層を形成する際の塗布法または含浸法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法、ロッドバーコーティング法、ロールコーティング法等の通常使用される方法が採用される。
【0028】
上記の塗布された液状組成物は、次いで乾燥させて硬化し、記録層が形成される。硬化物の形成は、風乾による乾燥でもよいが、加熱乾燥を行うと画像形成材料との離型性が増大することになるので好ましい。この理由としては、プラスチック等の基体表面と反応した成分が配列または配向するためであると推定されているが明確ではない。この加熱には、オーブンに入れるか、オーブンを通すか、または、加熱ローラに接触させる等の通常使用される方法が採用される。
【0029】
【実施例】
以下に、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の「部」は、重量部を意味する。
実施例1
撹拌子をセットしたフラスコに、フッ素含有シリコン化合物として、下記式(I)で示される化合物16.4部、下記式(II)で示される化合物5部、およびテトラメトキシシラン5.6部を入れ、溶剤としてイソプロピルアルコール1200部、2−メチル−2−プロパノール2000部を加えた。次に有機アルミニウム化合物として、アルミニウムトリスアセチルアセトネート2.2部を加えてよく撹拌し、これに1%塩酸水溶液6.7部を徐々に滴下した。滴下終了後25℃に保温し、7日間放置して組成物溶液を調製した。
【化1】
Figure 0003684796
上記のようにして得られた組成物溶液にさらに異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとしてアミノ基とアルコキシ基を有する変性シリコーンオイル(XF−857:信越化学工業社製)を25部混合し、塗布液を得た。
得られた塗布液を、約75μmの二軸延伸ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム(トレリナ:東レ社製)に浸漬塗布し、10分間風乾させた後、115℃で60分間オーブン中で加熱乾燥することにより、フィルム状の再生可能な画像支持体を作製した。
【0030】
得られた画像支持体を、複写機に100回通したところ、その表面には傷やフィルム詰まり(ジャム)等は発生しなかった。次に、その画像支持体に電子写真装置(Vivace550:富士ゼロックス社製) を用いて、文字やベタ画像を含む画像を定着させたところ、その画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等が認められず、OHPフィルムとして用いても、画像は鮮明に投影された。
次に、画像支持体上の画像面を綿100%のTシャツに合わせ、その裏面からアイロンで加熱すると、その画像は全てTシャツに転写移行させることができた。その際、フィルムには何等傷も発生しないため、再使用することができた。この画像定着および転写作業を25回繰り返したところ、画像支持体は、その透明性および画像の転写性が初期と殆ど変わらず、また、傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できる画像支持体であった。
【0031】
比較例1
実施例1において、プラスチックフィルムとして、未処理のポリフェニレンサルファイドフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製し、評価した。得られた画像支持体を複写機に100回通したところ、画像支持体表面には多数の傷が発生しており、この画像支持体は、初期にはOHPフィルムとして使用できるが、長期使用には耐え難いものであった。また、その画像支持体に通常の複写を行ったものは、その画像をTシャツに良好に転写することができず、また、画像支持体表面にはアイロンの押し付けによる部分的な傷が生じて繰り返し使用することができなかった。
【0032】
実施例2
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、アミノ基とアルコキシ基を有する変性シリコーンオイル(XF−8001:信越化学工業社製)を40部を酢酸エチル880部に添加して撹拌し、それにイソシアネートシラン化合物としてメチルシリルトリイソシアネート60部およびフェニルシリルトリイソシアネート20部を加えてさらに撹拌混合することにより塗布液を得た。
得られた塗布液を、厚さ約75μmの二軸延伸ポリフェニレンサルファイドフィルム(トレリナ: 東レ社製)に浸漬塗布し、10分間風乾させた後、115℃で2分間オーブン中で加熱乾燥することによりフィルム状の再生可能な画像支持体を作製した。この画像支持体について、実施例1と同様にして評価した。その結果、ジャム等は引き起こさず、また、画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等がなく、これをOHPフィルムとして用いても画像は鮮明に投影された。また、この画像定着および転写作業を同様に25回繰り返し行ったところ、画像支持体は、その透明性および画像の転写性も殆ど変わることがなく、また傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0033】
実施例3
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、アミノ基とアルコキシ基を有する変性シリコーンオイル(XF−862、信越化学工業社製)40部を酢酸エチル920部に添加して撹拌し、さらにイソシアネートシラン化合物としてテトライソシアネートシラン40部を添加し、撹拌混合することにより塗布液を得た。
得られた塗布液を用いて、実施例2と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製し、評価した。その結果、得られた画像支持体は、ジャム等は引き起こさず、また、画像には、ぼけ、滲み及び画質欠陥等がなく、これをOHPフィルムとして用いても画像は鮮明に投影された。また、この画像定着および転写作業を同様に25回繰り返し行ったところ、画像支持体は、その透明性および画像の転写性も殆ど変わることがなく、また傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0034】
実施例4
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、アミノ基とポリエーテル基を有する変性シリコーンオイル(X−22−3939A、信越化学工業社製)80部を酢酸エチル1000部に添加して撹拌し、さらにアルコキシシラン化合物として、CH3 Si(OCH3 3 20部とイソシアネートシラン化合物としてテトライソシアネートシラン20部を添加し、撹拌混合することにより塗布液を得た。
得られた塗布液を、厚さ約100μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ルミラー: 東レ社製)に浸漬塗布し、10分間風乾した後、120℃において2分間オーブンで加熱乾燥することによりフィルム状の画像支持体を作製した。この画像支持体を評価するために、複写機に100回通したところ、表面の傷およびフィルム詰まり( ジャム) 等は引き起こさなかった。この画像支持体上にカラー電子写真装置(Acolor960: 富士ゼロックス社製) を用いて文字およびベタ画像を含む画像を定着させた。画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等は認められなかった。
次に、この画像付きの画像支持体を綿100%のハンカチに画像面をあわせ、裏面からアイロンで加熱すると、画像を全てハンカチに転写移行させることができた。その際、画像支持体には傷は発生することがなく、再使用することができた。この画像定着および転写作業を10回繰り返し行ったが、画像支持体の画像の転写性は殆ど変わらず、また傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0035】
実施例5
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、アミノ基とアルコシキ基を有する変性シリコーンオイル( XF−862:信越化学工業社製)40部を酢酸エチル920部に添加して撹拌し、さらにシランカップリング剤としてビニルトリメトキシシラン25.0部、イソシアネートシラン化合物としてテトライソシアネートシラン15.0部を添加し、撹拌混合することにより塗布液を得た。
この塗布液を用いて、実施例4と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製し、評価した。この画像支持体上に定着した画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等は認められなかった。その画像の転写は良好であり、また、画像支持体には傷が入ることなく、再使用することができた。この画像定着および転写作業を10回繰り返し行ったところ、画像支持体の画像の転写性は殆ど変わらず、また傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0036】
比較例2
実施例4において用いた硬化性シリコン化合物の代わりに、フッ素樹脂(フロラードFC722: 住友3M社製)を用いた以外は、実施例4と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製した。
このフィルム状の画像支持体を実施例4と同様の評価を行った。その結果、連続して複写機に通したところ、15枚目から頻繁にジャムを起こしたため、30回で作業を中止した。また画像の定着性が悪く、一部オフセットを起こし、画像が定着されない部分が生じたため、ハンカチへの転写を行うこともできなかった。
【0037】
実施例6
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、エポキシ基とポリエーテル基を有する変性シリコーンオイル(X−22−3667:信越化学工業社製)20部を酢酸エチル950部に添加して撹拌し、さらにシランカップリング剤としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM503:信越化学社製)30.0部を添加し、撹拌混合することにより塗布液を得た。
この塗布液を用いて、実施例4と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製し、評価した。この画像支持体に定着した画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等は認められなかった。その画像の転写は良好であり、また、画像支持体には傷が入ることなく再使用することができた。この画像定着および転写作業を10回繰り返し行ったところ、フィルムの画像の転写性は殆ど変わらず、傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0038】
実施例7
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、エポキシ基とポリエーテル基を有する変性シリコーンオイル(SF8421:東レダウコーニング社製)40部を酢酸エチル1000部に添加して撹拌し、さらにアルコキシシラン化合物として、CH3 Si(OCH3 3 25部を添加し、撹拌混合することにより塗布液を得た。
この塗布液を用いて、実施例4と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製し、評価した。この画像支持体に定着した画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等は認められなかった。その画像の転写は良好であり、また、画像支持体には傷が入ることなく再使用することができた。この画像定着および転写作業を10回繰り返し行ったところ、画像支持体の画像の転写性は殆ど変わらず、傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0039】
実施例8
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、カルボキシル基とポリエーテル基を有する変性シリコーンオイル(BY16−874:東レダウコーニング社製)20部を酢酸エチル1000部に添加して撹拌し、さらにアルコキシシラン化合物として、CH3 Si(OCH3 3 30.0部とシランカップリング剤としてビニルトリメトキシシラン25.0部を添加し、撹拌混合することにより塗布液を得た。
この塗布液を用いて、実施例4と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製し、評価した。この画像支持体に定着した画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等は認められなかった。その画像の転写は良好であり、また、画像支持体には傷が入ることなく再使用することができた。この画像定着および転写作業を10回繰り返し行ったところ、画像支持体の画像の転写性は殆ど変わらず、傷も殆ど目に付かない状態でり、十分に再生できるものであった。
【0040】
実施例9
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、アミノ基とポリエーテル基を有する変性シリコーンオイル(X−22−3667:信越化学工業社製)20部を酢酸エチル950部に添加して撹拌し、さらにイソシアネートシラン化合物として、C1837Si(NCO)3 を26.0部と、C9 192 4 Si(NCO)3 2.6部を添加し、8時間25℃で撹拌混合することにより塗布液を得た。
この塗布液を用いて、実施例4と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製し、評価した。この画像支持体に定着した画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等は認められなかった。その画像の転写は良好であり、また、画像支持体には傷が入ることなく再使用することができた。この画像定着および転写作業を10回繰り返し行ったところ、画像支持体の画像の転写性は殆ど変わらず、傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0041】
実施例10
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、アミノ基とアルコキシ基を有する変性シリコーンオイル(XF−8001:信越化学工業社製)30部を酢酸エチル940部に撹拌し、さらにイソシアネートシラン化合物として、C1837Si(NCO)3 10.0部と、C9 192 4 Si(NCO)3 6.0部、C8 17Si(NCO)3 10.0部、メチルシリルトリイソシアネート4.0部を撹拌混合することにより塗布液を得た。
この塗布液を用いて、実施例4と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製し、評価した。この画像支持体に定着した画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等は認められなかった。その画像の転写は良好であり、また、画像支持体には傷が入ることなく再使用することができた。この画像定着および転写作業を10回繰り返し行ったところ、画像支持体の画像の転写性は殆ど変わらず、傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0042】
実施例11
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、アミノ基とアルコキシ基を有する変性シリコーンオイル(XF−862:信越化学工業社製)10部とアミノ基とポリエーテル基を有する変性シリコーンオイル(X−22−3939A:信越化学工業社製)5部を酢酸エチル970部に添加して撹拌し、さらにイソシアネートシラン化合物としてC9 192 4 Si(NCO)3 20.0部と(NCO)3 SiC2 4 6 122 4 Si(NCO)3 4.6部、Si(NCO)4 4.0部を添加し、撹拌混合することにより塗布液を得た。
この塗布液を用いて、実施例4と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製し、評価した。この画像支持体に定着した画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等は認められなかった。その画像の転写は良好であり、また、画像支持体には傷が入ることなく再使用することができた。この画像定着および転写作業を10回繰り返し行ったところ、画像支持体の画像の転写性は殆ど変わらず、傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0043】
実施例12
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、アミノ基とアルコキシ基を有する変性シリコーンオイル(XF−862、信越化学工業社製)20部とアミノ変性シリコーンオイル(TSF4702:東芝シリコーン社製)20部を酢酸エチル970部に添加して撹拌し、さらにイソシアネートシラン化合物としてテトライソシアネートシラン40部を添加して撹拌混合することにより塗布液を得た。
この塗布液を用いて、実施例4と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製し、評価した。この画像支持体に定着した画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等は認められなかった。その画像の転写は良好であり、また、画像支持体には傷が入ることなく再使用することができた。この画像定着および転写作業を10回繰り返し行ったが、画像支持体の画像の転写性は殆ど変わらず、傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0044】
実施例13
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、アミノ基とポリエーテル基を有する変性シリコーンオイル(X−22−3939A:信越化学工業社製)30部とアミノ変性シリコーンオイル(XF42−B2204:東芝シリコーン社製)10部を酢酸エチル1000部に添加して撹拌し、さらにイソシアネートシラン化合物としてテトライソシアネートシラン20部とアルコキシシラン化合物として、CH3 Si(OCH3 3 20部を添加し、撹拌混合することにより塗布液を得た。
この塗布液を用いて、実施例4と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製し、評価した。この画像支持体に定着した画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等は認められなかった。その画像の転写は良好であり、また、画像支持体には傷が入ることなく再使用することができた。この画像定着および転写作業を10回繰り返し行ったところ、画像支持体の画像の転写性は殆ど変わらず、傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0045】
実施例14
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、カルボキシル基とポリエーテル基を有する変性シリコーンオイル(BY16−874:東レダウコーニング社製)20部とアミノ基とポリエーテル基を有する変性シリコーンオイル(X−22−3939A:信越化学工業社製)5部を酢酸エチル1000部に添加して撹拌し、さらにアルコキシシラン化合物として、CH3 Si(OCH3 3 30.0部とシランカップリング剤としてビニルトリメトキシシラン25.0部を添加して撹拌混合することにより塗布液を得た。
この塗布液を用いて、実施例4と同様にしてフィルムからなる画像支持体を作製し、評価した。この画像支持体に定着した画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等は認められなかった。その画像の転写は良好であり、また、画像支持体には傷が入ることなく再使用することができた。この画像定着および転写作業を10回繰り返し行ったところ、画像支持体の画像の転写性は殆ど変わらず、傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0046】
実施例15
異なった官能基を有する変性シリコーンオイルとして、カルボキシル基とポリエーテル基を有する変性シリコーンオイル(BY16−874:東レダウコーニング社製)20部とアルコール変性シリコーンオイル(TSF4750:東芝シリコーン社製)10部、カルボキシ変性シリコーンオイル(TSF4770:東芝シリコーン社製)10部を酢酸エチル1000部に添加して撹拌し、さらにイソシアネートシラン化合物としてメチルトリイソシアネートシラン20部とシランカップリング剤としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM503:信越化学社製)20.0部を添加して撹拌混合することにより塗布液を得た。
この塗布液を用いて、実施例4と同様にしてフィルム状の画像支持体を作製し、評価した。この画像支持体に定着した画像には、ぼけ、滲みおよび画質欠陥等は認められなかった。その画像の転写は良好であり、また、画像支持体には傷が入ることなく再使用することができた。この画像定着および転写作業を10回繰り返し行ったところ、画像支持体の画像の転写性は殆ど変わらず、傷も殆ど目に付かない状態であり、十分に再生できるものであった。
【0047】
【発明の効果】
本発明の画像支持体は、画像を定着して記録した後、定着された画像を容易に他の媒体に転写して再生することが可能であって、その画像記録および転写再生操作を容易に何度も繰り返し行うことができる安定性の良好なものである。また、本発明の画像支持体は、白黒画像のみならずカラー画像、特に全面ベタ画像でも、十分に画像定着および転写再生が可能である。さらに、画像支持体表面に形成された記録層は、化学反応により支持体と結合しているため、記録層の構成材料がそれと接触する部材に移行することがなく、したがって、画像支持体と接触する部材等に悪影響を及ぼすことがない。また、本発明によれば、画像支持体の高度な再利用を図ることができるから、地球環境という分野からみても、資源の利用削減および大気中へのCO2 の排出量削減(地球温暖化防止)に寄与するものである。さらに、本発明の画像支持体を用いると、複写に要するフィルム使用量が削減できるから、複写1枚当たりの単価が低下し、経済的にも優れているという利点もある。

Claims (3)

  1. 基体上に、硬化性シリコン化合物と、分子中に2種以上の官能基を有する変性シリコーンオイルとの硬化物よりなる記録層を設けてなる再生可能な画像支持体。
  2. 硬化性シリコン化合物が、イソシアネートシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シランカップリング剤およびSiH基を持つシラン化合物から選択された少なくとも1種である請求項1に記載の再生可能な画像支持体。
  3. 基体上に、硬化性シリコン化合物と、分子中に2種以上の官能基を有する変性シリコーンオイルとを含む液状組成物を塗布または含浸させ、乾燥することにより記録層を形成することを特徴とする請求項1記載の再生可能な画像支持体の製造方法。
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