JP3551632B2 - 再生可能な画像記録用紙の再生方法 - Google Patents

再生可能な画像記録用紙の再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式または熱転写方式等に使用した画像記録用紙の再生方法に関し、さらに詳しくは画像形成材料が保持された画像記録用紙から画像形成材料を除去して、画像形成材料による画像形成とその除去を繰り返すことができる再生可能な画像記録用紙の再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境問題が表面化して森林資源保護の重要性が認識され、紙原料としての木材資源の利用削減が重要課題となっている。利用削減対策の一環として、現在では一度使用された用紙等はゴミ等として廃棄せず、古紙としての再利用が進められている。しかし、古紙再生は重要な資源回収ではあるが、再生紙にするまでに多くの問題を抱えている。例えば、古紙回収に関しては、特に企業においては機密文書やデータの漏洩問題、紙の種類による分別回収等の作業や運搬の問題、回収古紙の集積場所や管理の問題等、種々の問題がある。また、古紙再生は、古紙を再度パルプ化させるためにパルプの繊維が短くなり、再生紙の品質低下を招いたり、画像部分のインキ等を脱墨するための装置もさらに必要になる。抄紙装置自体、巨大で複雑、高価であることから、古紙再生は個人では到底実施できず、ある特定企業に頼らざるを得ないという問題もある。古紙再生は、これら分別回収、運搬、集積、巨大装置の稼働等が効率よく行われなければ、エネルギーを大量に消費する(COの排出量が多くなる)ことになり、結果的に地球環境問題の一つでもあるCO量の増加に伴う地球温暖化現象をさらに助長させることにもなりかねない。
【0003】
このような問題を解決する方法として、一度使用した用紙上の画像を消去して再生する方法が提案されてきている。この方法としては、例えば以下の公報に記載されている方法をあげることができる。
特開平2−55195号公報には、プラスチック、金属、液透過性のない紙あるいはセラミックを画像支持体として使用し、これら表面にシリコンシール剤といわれるシリコーンゴムよりなる離型剤を塗布した画像消去可能な印刷体が開示されている。その画像消去方法は、画像支持体上に熱溶融性インキで形成された画像を、熱溶融性剥離体を介在させて加熱・加圧し、冷却後画像を剥離体側に付着させ、支持体から剥ぎとるものである。これについては、離型剤の皮膜に移行性があり、画像形成装置内での運搬の際、搬送ローラ等の接触部分に離型剤の一部が付着し、滑りやすくなるために紙づまりが起きたり、それを繰り返すことにより、装置内で浮遊するトナーが画像面に付着して汚れの原因になる等の問題を引き起こす。
【0004】
一方、移行性を少なくするために離型剤を薄い皮膜にすると、支持体から熱溶融性インキが剥離できなくなる。薄い皮膜でも熱溶融性インキが剥離されるようにするためには、表面平滑性を上げればよいが、その場合は画像定着性が悪くなる。上記公報に記載のものにおいては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムやラミネートフィルム等の、普通であればベックの平滑度計にて少なくとも300秒以上になる平滑度をもった液浸透性のない基材を用いている。また上記の移行性があることは、繰り返しの再生処理により皮膜の離型剤としての効果が低下していくことでもある。つまり画像支持体に付着しただけのような結び付きの弱さが移行性の原因である。
【0005】
一方、熱溶融性インキを剥離できる十分な膜厚、例えば3μm以上の皮膜上に画像記録材料を定着させると、結局定着性が悪く、画像部分は手等で擦るだけで容易に剥がれてしまい、記録保存性に欠けるという問題がある。
以上のように、上記の公報に開示の技術では、皮膜の移行防止性、画像の定着性、その剥離性が問題となっている。
【0006】
また、特開平5−216376号公報には、記録面に離型剤を塗布した記録紙を使用し、画像消去時に記録紙をオフセットしやすい材料からなる媒体に圧接して、画像を構成するトナーを転移・除去する技術が開示されている。この技術では、離型剤として、シリコーンオイル、フッ化オイル、その他脂肪族系オイル等が使用されている。これらオイルを用いた場合、トナーの十分な離型効果を示すためには、記録紙が透明性を呈するほどの濃度で塗布しなければならず、普通紙のイメージを損ねた低品質な記録紙となってしまう。また、定着性が悪く、手等で擦するだけで容易に画像部分が剥がれてしまい、記録保存性に欠ける。更に、移行性もあり、特開平2−55195号公報に記載の場合と同様の難点がある。
【0007】
特開平6−219068号公報には、加熱により画像形成材料と密着性が悪くなる熱変性材料、例えば含フッ素アクリレート材料を記録紙に塗布、または含浸させることにより再生が可能な記録紙が開示されている。なお、画像の定着は、熱圧力では難点があることが明記されており、ここでは圧力によっている。この場合の記録紙は熱転写紙であり、普通紙に比べ平滑度が高く光沢性や肌触り、書き込み性等の観点から特殊紙であるので、この技術は特殊紙に関するものである。
【0008】
また含フッ素アクリレート材料は、基材である熱転写記録紙との密着性もよくないため、移行性があり、複写機装置内への通紙では紙送りローラーと記録紙が滑りやすくなり、記録紙づまりや位置ずれによる印字不良が生じることがある。このような理由から熱転写記録紙上の一部に熱変性材料を塗布または含浸させない領域を作る手間を必要とし、記録紙の製造が容易ではなく、製造コストがかかるという問題が生じる。また今日一般に使用されている電子写真方式の複写機は、記録紙に熱圧力をかけて画像形成材料を定着させているため、圧力画像定着の場合のみにしか使用できないのでは、あまりにも汎用性が低すぎるという難点がある。
【0009】
特開平6−208318号、特開平6−250569号、特開平6−250570号、特開平6−266264号、特開平6−273966号、特開平6−289643号、特開平7−13383号等には、脱墨剤(界面活性剤等)溶液中に浸漬あるいはスプレー等によって、画像記録された用紙等の記録媒体に含浸させたり、あるいは水溶性ポリマーを溶解した溶液に界面活性剤を混在させたものを、記録媒体上に塗布、浸透あるいは裏面から浸透させた後、記録媒体上の疎水性画像形成材料と画像剥離体とを加熱接着して剥離させる方法が開示されている。
【0010】
しかしながら、これらの方法で、未処理の普通の用紙から疎水性画像形成材料を除去するには、文字像ならば可能であるが、記録媒体上全面にわたって画像が形成されたベタ画像の場合には、界面活性剤が画像形成材料中に浸透し難く、画像形成材料を通過して記録媒体表面まで到達しないため、記録媒体である紙と画像形成材料との離型性を高める効果が得られない。その結果、ベタ画像を剥離する時においては、記録媒体表面が紙繊維ごと剥離され、紙面を痛めることになる。また、裏面側からの界面活性剤浸透では両面コピーされた用紙等の画像剥離処理には適応し難い等の問題がある。
さらに、上記のいずれの技術も、画像の剥離性の悪さに起因して、電子写真方式および熱転写方式等を用いた画像形成装置によって、全面ベタ画像として印字されているカラー画像を形成した場合、再生が容易ではなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の技術における上述のごとき実情に鑑み、上述のごとき問題点を解決することを目的としてなされたものである。
すなわち、本発明の目的は、古紙再生を専門業者に頼らずに個人が自らその場で実施できる普通紙のイメージを損なわない再生可能な画像記録用紙の再生方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、画像形成材料の画像記録用紙への良好な定着性を保持しながら、画像記録用紙の表面を傷めることなく、画像形成材料の除去を可能にする再生可能な画像記録用紙の再生方法を提供することにある。
さらに本発明の別の目的は、画像形成装置によって形成された全面ベタの単色の画像だけでなくカラー画像についても、容易に再生を可能にする画像記録用紙の再生方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の目的を達成するために、再生可能な画像記録用紙の再生について鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の再生可能な画像記録用紙の再生方法は、離型性が付与された画像記録用紙の表面に熱溶融性成分を含む画像形成材料によって形成された画像を有する画像記録用紙に、少なくとも水を含有する剥離液を付与させ、画像形成材料を加熱させながら対向する剥離部材と圧接し、画像形成材料を画像記録用紙から剥離部材に移行させて画像記録用紙を再生することよりなり、上記離型性が付与された画像記録用紙が繊維と直接反応する硬化性シリコン化合物を含む液状組成物を塗布または含浸させ、乾燥することによって得られたものであることを特徴とする。
【0013】
本発明において、上記離型性が付与された画像記録用紙に用いる硬化性シリコン化合物を含む液状組成物は、さらに分子中に反応性基を有する変性シリコーンオイルまたはメチルハイドロジェンシリコーンオイルを含むものが使用される。前記硬化性シリコン化合物は、フッ素含有シリコン化合物、イソシアネートシラン化合物、アルコシキシラン化合物、シランカップリング剤、およびSiH基を持つシラン化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物が使用され、そして、前記分子中に反応基を有する変性シリコーンオイルは、シラノール変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイルおよびアミノ変性シリコーンオイルからなる群から選ばれた少なくとも1種のシリコーンオイルが使用される。
【0014】
本発明において、前記水を含有する剥離液は、界面活性剤および水に分散可能なオイル状離型剤からなる群から選ばれた少なくとも1種を含有するものが使用される。上記構成を採ることにより、記録面へ画像形成材料(インク等)が良好に定着するとともに、記録面から画像形成材料がスムーズに剥離する。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、画像形成とその除去とができる再生可能な本発明の画像記録用紙の再生方法についてより詳しく説明する。
本発明において使用する画像記録用紙は、官能基、例えば、水酸基、カルボキシル基を有しており、その官能基と直接反応するような硬化性シリコン化合物を含む組成物を施して、乾燥することにより、画像記録用紙の官能基と硬化性シリコン化合物とを直接反応させて画像記録用紙に化学的に結合させ、離型性を付与させたものである。この形態によれば、画像記録用紙表面に薄い皮膜が形成され、画像形成材料に対して離型性を有しながら画像記録用紙から皮膜自体は離脱することがない。すなわち、他への移行性がない。したがって、薄い皮膜にも拘わらず、画像形成材料の十分な剥離を容易にするだけでなく、半永久的にその効果が損なわれることがない再生可能な画像記録用紙となる。
【0017】
本発明の画像記録用紙に使用するパルプについて、化学パルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、ソーダパルプ等の木材およびその他の繊維原料を化学的に処理し、晒し工程を経て作られたバージンの晒ケミカルパルプが好ましく、さらに白色度の高いものが好ましい。また古紙パルプとしては、例えば製本、印刷工場、裁断所等において発生する裁落、損紙、幅落しした古紙である上白、特白、中白、白損等の未印刷古紙を解離した古紙パルプ、上質紙、上質コート紙、中質紙、中質コート紙、更紙等に、平版、凸版、凹版等の印刷版、電子写真方式、感熱方式、熱転写方式、感圧記録紙、インクジェット記録方式、カーボン紙等により印字した古紙、水性、油性インクや鉛筆等で筆記した古紙、および新聞古紙等の古紙を解離した後、これら各古紙を最適な方法で脱墨して得た古紙パルプ等があげられ、比較的脱墨が容易な平版印刷された古紙パルプが好ましく、その中でもさらに白色度が高く夾雑物の少ない古紙パルプが好ましい。
【0018】
画像記録用紙の官能基と反応する皮膜材料である硬化性シリコン化合物は、上記パルプで抄紙された画像記録用紙上に設けられ、パルプ繊維の主成分であるセルロース、特にその水酸基と直接化学反応する。それにより、画像定着時に溶融した画像形成材料の必要以上の染み込みが防止され、画像剥離時における画像形成材料の残量を少なくする効果もある。その他、画像剥離時における画像形成材料の残量を少なくする方法として、用紙表面にある凹凸や穴に画像形成材料が入り込まないように、その部分に微粒子を埋め込んでもよい。
【0019】
離型性がよい材料としては、具体的にはフッ素系材料、フッ素系オイル、シリコーン系材料、シリコーン系オイル等があるが、画像記録用紙の表面から他への移行性、用紙の走行性等を考慮すると、パルプ繊維と直接反応して結び付く硬化性シリコン化合物が好ましい。
【0020】
本発明において、硬化性シリコン化合物とは、硬化性官能基を有するシラン化合物を意味する。代表的な硬化性シリコン化合物として、フッ素含有シリコン化合物、イソシアネートシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シランカップリング剤、およびSiH基を持つシラン化合物等があげられる。ただし、これら化合物には、反応性の塩素原子が含まれると、画像記録用紙が塩素原子に起因する塩酸によって侵され、保存等の取扱いが困難になるので、塩素原子は含まないことが望ましい。これら化合物は、画像記録用紙内に通常含まれる填料であるタルクやクレー(カオリン)、炭酸カルシウム等の無機微粒子との反応性も高く、パルプ繊維とともに硬化し、用紙内に固定させる役目も果たす。
【0021】
フッ素含有シリコン化合物としては、例えば、CF(CHSi(OCH、C13Si(OCH、C15CONH(CHSi(OC、C17Si(OCH、C17SiCH(OCH、C17Si〔ON=C(CH)(C)〕、C19Si(OCH、C19Si(NCO)、(NCO)SiC12Si(NCO)、C19Si(C)(OCH、(CHO)SiC16Si(OCH、(CHO)(CH)SiC18Si(CH)(CHO)等、およびこれら化合物の加水分解物あるいは部分縮合物等が例示できる。
【0022】
イソシアネートシラン化合物としては、(CHSiNCO、(CHSi(NCO)、CHSi(NCO)、ビニルシリルトリイソシアネート、CSi(NCO)、Si(NCO)、COSi(NCO)、C17Si(NCO)、C1837Si(NCO)、(NCO)SiCSi(NCO)等のシラン化合物、およびこれらシラン化合物の加水分解物あるいは部分縮合物等が例示できる。
【0023】
アルコキシシラン化合物およびSiH基を持つシラン化合物としては、Si(OCH、CHSi(OCH、HSi(OCH、(CHSi(OCH、CHSiH(OCH、CSi(OCH、Si(OC、CHSi(OC、(CHSi(OC、HSi(OC、CSi(OC、(CHCHCHSi(OCH、CH(CHSi(OCH、CH(CHSi(OC、CH(CH11Si(OC、CH(CH15Si(OC、CH(CH17Si(OC等のシラン化合物、およびこれらシラン化合物の加水分解物あるいは部分縮合物等が例示できる。
【0024】
シランカップリング剤として、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類等があげられる。
【0025】
本発明において、上記硬化性シリコン化合物は、一種の化合物の単独使用に限られず、複数の化合物の混合物またはその部分加水分解物を使用することが望ましい。
【0026】
上記硬化性シリコン化合物と併用される分子中に反応基を有する変性シリコーンオイルとしては、シラノール変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイルがあげられる。これらの中でも、シラノール変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイルは、無色透明であるために、画像形成用紙がパルプ(紙)であるために、変色させることなく使用できるので好ましい。また、他の変性シリコーンオイルも、着色や変色の問題が無いものであれば、本発明において好ましく使用することができる。
【0027】
これら変性シリコーンオイルまたはメチルハイドロジェンシリコーンオイルと硬化性シリコン化合物との添加比率は、目的に応じて任意にすることが可能である。しかしながら、その添加比率は硬化性シリコン化合物に対する変性シリコーンオイルまたはメチルハイドロジェンシリコーンオイルの存在量が1〜40重量%の範囲であるのが好ましい。変性シリコーンオイルが少なすぎると、定着した画像形成材料の剥離が困難になり、また、多すぎると画像記録用紙が透明性を呈したり、画像形成材料の定着性の悪化や、画像記録用紙表面にベタ付き感が生じる。
【0028】
上記変性シリコーンオイルまたはハイドロジェンシリコーンオイルは、硬化性シリコン化合物との相互作用により、皮膜の画像形成材料剥離性の向上および皮膜の耐久性を向上するのに寄与する。この詳細な機構は不明であるが、変性シリコーンオイル鎖またはハイドロジェンシリコーンオイル鎖が硬化性シリコン化合物と複雑に絡み合い、表面に存在する各種有機基、特に極性基およびイオン結合性のミクロな分布を結果的に制御し、画像形成材料の剥離に最適な表面構造が達成されるためであると考えられる。また、この選ばれた各化合物間での分子の絡み合いは耐久性をより一層高めるのに寄与している。
【0029】
また、カルボキシル基とイソシアネートシラン化合物との組み合わせにおいては、カルボキシル基が有する極性が、イソシアネートシラン化合物と電気的な相互作用を形成するため、熱や光等の外部からのエネルギー作用を受けても、容易に絡み合いを解除しない効果をもたらしていると考えられ、したがって、長期にわたり、効果が持続するものと考えられる。
【0030】
また、変性シリコーンオイルまたはハイドロジェンシリコーンオイルの粘度は、硬化性シリコン化合物との組合わせを考慮して決定する必要があり、5〜10000cSt(センチストークス)のものが好ましい。
以上の材料を用いることにより画像形成材料剥離性の皮膜を形成することができる。また、上記硬化性シリコン化合物の他に、シリカゲル、SiO、シリコーン樹脂粒子等を混合してもよい。
【0031】
離型性を有する皮膜を形成するための液状組成物には、上記以外に皮膜の機能を損なわない量の添加物、例えば、アルミニウム化合物、チタニウム化合物、ジルコニウム化合物、フッ素化合物等、画像形成材料の定着制御や筆記性の制御、基材との反応性の制御等の点を考慮して、含有させることができる。具体的な例として、アルミニウムイソピレート、アルミニウムsec−ブチレート、アルミニウムtert−ブチレート、テトラ−iso−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラ−iso−ブチルチタネート、テトラ−sec−ブチルチタネート、テトラ−tert−ブチルチタネート、テトラ−n−ペンチルチタネート、テトラ−iso−ペンチルチタネート、テトラ−n−ヘキシルチタネート、テトラ−n−ヘプチルチタネート、テトラ−n−オクチルチタネート、テトラ−iso−オクチルチタネート、テトラ−n−ノニルチタネート、テトラメチルジルコネート、テトラエチルジルコネート、テトラ−iso−プロピルジルコネート、テトラ−n−プロピルジルコネート、テトラ−n−ブチルジルコネート、テトラ−iso−ブチルジルコネート、テトラ−tert−ブチルジルコネート、モノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、ジ−n−ブトキシアルミニウムモノエチルアセトアセテート、アルミニウムジ−n−ブトキサイドメチルアセトアセテート、アルミニウムジイソブトキサイドモノメチルアセトアセテート、アルミニウムジ−sec−ブトキサイドモノエチルアセトアセテート、アルミニウムジ−iso−プロポキサイドモノエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムジ−iso−プロポキサイドモノアセチルアセトネート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、環状アルミニウムオキサイドアシレート化合物、ジ−iso−プロポキシチタンビス(アセチルアセトネート)、ジ−n−ブトキシチタンビス(アセチルアセトネート)、テトラオクチレングリコールチタネート、テトラキスアセチルアセトンジルコネート等があげられる。また、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム等もあげられる。
【0032】
前記フッ素化合物としては、例えば、フルオロオレフィン系樹脂、具体的にはテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロプロピルビニルエーテル等の重合体が例示でき、これらは2種以上混合して使用してもよい。また、フッ素化合物として、X−CF(OC(OCHOCF−Xで示されるパーフルオロポリエーテルがあげられ、具体的にはXがOCN−C(CH)NHCO−で表されるイソシアネート変性物、−COOHで表されるカルボキシル基変性物、−CHOH、−CF−CH((OCHCH)OH等で表されるアルコール変性物、−COOR(Rはアルキル基、アリール基等)で表されるエステル変性物等もあげられる。
【0033】
上記の液状組成物を用いて皮膜を形成する際の塗布あるいは含浸させる方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法、ロッドバーコーティング法、ロールコーティング法等の通常使用される方法が採用される。
これら皮膜を形成する際の乾燥は、風乾でもよいが、加熱乾燥を行えばさらに画像形成材料に対する剥離性が増加する。その理由は、画像記録用紙のパルプ繊維と反応した成分が配列あるいは配向すると考えられるが定かではない。加熱乾燥は、オーブンに入れるか、オーブンに通すか、或いは加熱ローラに接触させる等、通常使用される方法が採用される。
【0034】
以上のように画像形成材料に対して剥離性が付与された画像記録用紙から、一旦画像として形成した画像形成材料を除去する方法は、画像形成材料が画像記録用紙上に形成された方法と同様の操作であることが原理的にも好ましい。それは例えば、熱転写方式や電子写真方式では、画像形成材料を熱等を利用して画像記録体用紙上に定着し、画像形成させているが、一度定着させた画像を再度加熱することにより、画像記録体上の画像形成材料が溶融し、画像記録体から除去されやすくなるからである。したがって、画像形成装置内の定着装置を剥離装置としても兼用することができれば、特殊な装置を別途用意する必要もなく画像形成装置そのものが画像除去装置にもなる利点がある。また別途剥離装置を用意することに比べ、空いたスペースの有効利用がはかれる。
【0035】
本発明においては、画像形成材料を除去する手段として、紙繊維と画像形成材料との結び付きを弱めるため、および画像記録用紙中への浸透性をよくするために、少なくとも水を含有する剥離液(以下、「水性剥離液」という)を画像記録用紙に付与させることが必要である。ただし、画像形成材料を溶解あるいはその着色成分を溶解させる成分は含まないことが望ましい。溶解したものが用紙の中あるいは繊維中に染み込み、逆にこれらの材料の除去を困難にさせるからである。また水性剥離液の揮発性を大きく低下させるものや、または揮発性を低下させるような組成は、画像記録用紙を乾燥させる手間や時間がかかるので、好ましくない。さらに、毒性を有するもの、水性剥離液の中で、濃く着色するもの、臭いがするもの等は使用に好ましくない。
【0036】
本発明においては、画像記録用紙の表面が離型性処理されているために、未処理のものと比べ、加熱時に疎水性の画像形成材料が画像記録用紙の表面で剥がれはじめた隙間に、上記水性剥離液が入りやすくなっており、さらに画像形成材料を画像記録用紙から剥がす際に、用紙繊維間に残りそうになった画像形成材料を、上記水性剥離液が浮き出させてくれる役目を果たす。またさらに必要があれば、水性剥離液の付与と共に、物理的作用、例えば超音波振動等を利用して画像形成材料を加速して浮き出させる除去方法を併用してもよい。
【0037】
本発明において、水性剥離液には、界面活性剤および水に分散可能なオイル状離型剤からなる群から選ばれた少なくとも1種を含有させることが好ましい。界面活性剤は、疎水性の画像形成材料間および画像記録用紙の中を速やかに浸透させる作用を持つ。本発明においては、離型性が付与された画像記録用紙を用いているので、わずかに残りそうになった画像形成材料を浮き出させるだけでよい。したがって、界面活性剤はわずかな量で含ませるだけでその効果が十分発揮される。
【0038】
界面活性剤は、非常に多くの種類が知られており、陰イオン(アニオン)性界面活性剤、陽イオン(カチオン)性界面活性剤、非イオン(ノニオン)性界面活性剤、両性界面活性剤等が使用できるが、これら種類を限定することなく、単独または2種以上混合して使用することができる。
【0039】
また、水に分散可能なオイル状離型剤は、界面活性剤と同様な作用を示すものであり、ごく少量含ませるだけでよい。通常、エマルジョン型として、水性剥離液中に分散されているものが多く、シリコーン系、フッ素系等のオイル状離型剤が種類を限定することなく使用でき、より具体的には、ポリエーテル変性シリコーンオイル、パーフルオロポリエーテル等があげられる。
【0040】
水性剥離液には、さらに高級脂肪酸エステルまたはそのアルキルエーテルを含ませてもよい。高級脂肪酸エステルとは、各種高級脂肪酸とOH基をもつ化合物とを反応させてエステル化したものを意味する。脂肪酸には、飽和、不飽和のものがあり、例えば、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、ミリスチン酸、アビエチン酸、エルカ酸、ロジン酸、ヤシ油、アマニ油、ヒマシ油、大豆油、菜種油、ヒマワリ油等が例示でき、さらにこれらは混合物として用いてもよい。OH基をもつ化合物には、炭素数2〜24の不飽和、環状を含めたアルコール類、炭素数2〜32までの多価アルコール類、グリコール類およびセロソルブ類等が例示でき、公知の方法によりエステル化させることができる。さらにこれらはアルキルエーテル化することができる。
【0041】
上記した水性剥離液に含ませる成分は、脱墨(脱インキ)剤の主成分として用いられており、通常は、新聞、雑誌、コピー用紙等の古紙をフローテーション法等に使用されるものである。したがって、脱墨剤として開発販売されているものであれば、特に問題なく使用することができる。
【0042】
次に、本発明の画像記録用紙の再生方法および再生装置を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の画像記録用紙の再生方法を行うための記録体の再生装置の一実施例を示す概略的構成図であり、図2はこの装置の操作態様を示す概略的構成図である。図1において、一対の搬送ローラ1および2が配設されており、搬送ローラ2と圧力ローラ3との間には、搬送ベルト4が張架されている。圧力ローラ3の上方には、圧力ローラ3と対向するように、所定の間隔を置いてアルマイト処理された剥離用ローラ5が配設されている。搬送ローラ1と剥離用ローラ5との間であって、搬送ベルト4の上方にはヒーター6が配置されており、さらにその上に、断熱材7を介して剥離物回収ボックス8が配置されている。
剥離用ローラ5の下端部側に近接して一対の小径の搬送ローラ9および10が配置され、搬送ローラ10と剥離用ローラ5との間にはストリップフィンガー11がその先端部を剥離用ローラ5の周面部に当接した状態で配設されており、また、剥離用ローラ5の上端部側にクリーニングブレード12が設けられている。また、搬送ローラ1および2の上流側には、水性剥離液を付与する手段として、剥離液塗布ユニットが設けられている。剥離液塗布ユニットは一対の塗布ローラ16および17、給液ローラ18および19、および液貯め槽20および21より構成され、液貯め槽20および21に入れた少なくとも水を含有する剥離液15が給液ローラ18および19によって塗布ローラ16および17に供給されるようになっている。
【0043】
この装置においては、トナー14により画像が形成されている剥離性が付与された画像記録用紙13に、液貯め槽から給液ローラを介して塗布ローラに供給された剥離液15が塗布ローラによって塗布され、画像記録用紙13に染み込む。その後、画像記録用紙13は、一対の搬送ローラ1および2を介して搬送ベルト4により搬送される。このとき、ヒーター6は予め(例えば、約105℃に)加熱されており、染み込んだ画像記録用紙13は、その上部側から加熱され、画像記録用紙13上のトナー14は溶融し、紙表面に浮き出す。この状態で圧力ローラ3と剥離用ローラ5との間に達し、これらのローラによって圧接される。この場合、剥離ローラ5も加熱されるようにしておけば、画像記録用紙13はさらに乾燥されやすくなるので好ましい。
【0044】
上記のように加熱されて溶融状態のトナー14は、剥離用ローラ5の表面に接着すると共にストリップフィンガー11によって画像記録用紙13から引き離される。剥離用ローラ5の回転に伴い、溶融状態のトナー14は、次第に冷却され、クリーニングブレード12によって剥離用ローラ5から剥離され、一方、画像記録用紙13は、再生されて一対の搬送ローラ9および10を介して取り出される。剥離されたトナー14は、剥離物回収ボックス8に回収される。この場合、剥離物回収ボックス8とヒーター6との間には断熱材7が介在しているので、トナー14は剥離物回収ボックス8内で粘着することなく、容易に取り出すことができ、必要に応じて廃棄される。
【0045】
図3は、再生装置を複写機に内蔵した例を示す図であり、図4および図5は、それぞれ剥離液塗布ユニット内における作動状態を示す説明図であり、図6及び図7はそれぞれ定着ユニット30内における作動状態を示す説明図である。図3の装置においては、通常の複写機本体に設置されている定着ユニットの代わりに、以下に記載の定着ユニットが装着されている。さらに複写機本体には定着ユニットの前工程部分に、新たに剥離液塗布ユニットが設けられている。
【0046】
定着ユニット30は、ヒートローラ31と加圧ローラ32とを有し、これらのローラはその周面間の距離を可変自在に設けられており、また、これらのローラの他に、表面に陽極酸化処理が施されてアルミニウム陽極酸化皮膜が形成された剥離材兼用ヒートローラ33の周面に当接する状態で加圧ローラ34が配設されており、また、剥離材兼用ヒートローラ33上段部側には、金属ブレード35がその先端部を摺接する状態で配設されている。
特に図示していないが、モード切替え手段によってヒートローラ31と加圧ローラ32の間、及び剥離材兼用ヒートローラ33と加圧ローラ34の間は、図6に示す状態または図7に示す状態のように、ローラ間の間隙が調節可能となっている。
【0047】
剥離液塗布ユニット50は、液貯め槽51、52に剥離液53が入っており、ここから給液ローラ54あるいは給液ベルト55を通して剥離液が1対の塗布ローラ56、57に送られる。これら塗布ローラはその周面間の距離を可変自在に設けられている。塗布ローラ間には、その可変に応じて可変(位置移動が)可能な仕切り板58、59が配設されている。この図の場合には画像記録用紙の両面に塗布できるようになっているが、どちらか一方だけでもよく、また塗布液供給方法もこれに限られるものではない。
また、特に図示していないが、モード切替え手段によって塗布ローラ間、及び仕切り板の位置移動ができるようになっており、図4に示す状態または図5に示す状態のように、ローラ間の間隙および仕切り板の位置移動が調節可能になっている。
その他、給紙部38には、これからトナー除去再生を行う記録用紙を収納する再生用トレイ39が付設されている。
【0048】
図3において、その他の主要な構成部分は、実質的に従来の複写機と同様であり、41は感光体、42は光学系制御部、43は帯電器、37は現像器、40は転写器、44はクリーナ、45は搬送ベルトである。
【0049】
次にこの複写機における画像記録用紙への複写操作と、画像が形成された画像記録用紙の再生操作について説明する。
まず、複写モードでは、感光体41の表面に帯電器43により均一に静電荷を与えた後、光学系制御部42を介して画像情報が露光され、露光に対応した静電潜像が形成される。次に感光体41の表面の静電潜像に現像器37からトナーが供給され、静電潜像が可視像化される。次に転写器40によって表面に離型性が付与された画像記録用紙に転写され、搬送ベルト45によって剥離液塗布ユニットを通過して定着ユニット30内に搬送される。この時、剥離液塗布ユニットは稼働せず、図4に示したように、塗布ローラ56、57間に仕切り板58、59がある状態になっており、画像記録用紙はこの間を単に通過するのみである。定着ユニット30では、図6に示すようにヒートローラ31と加圧ローラ32が圧接する状態に設定されており、ここでトナー像が付着した画像記録用紙が、熱及び圧力によって定着される。また、剥離材兼用ヒートローラ33と加圧ローラ34とは離間した状態に設定されており、定着された画像記録用紙は、定着ユニット30から外部に排出される。
【0050】
次に上記のように画像が形成された画像記録用紙の再生操作を説明する。
画像が形成された画像記録用紙は、再生用トレイ39に収納されており、切替えモードの操作により剥離液塗布ユニット50と定着ユニット30が作動する。剥離液塗布ユニット内では仕切板および塗布ローラが図5に示す状態に設定され、また定着ユニット30内の各ローラは図7に示す状態に設定されて記録紙再生モードとなる。このモードでは、画像記録用紙は、剥離液塗布ユニットまで、何等の処理も施されずに搬送される。剥離液塗布ユニットでは、図5に示すように1対の塗布ローラ56、57が接しており、この間を画像記録用紙が通過して、剥離液が画像記録用紙に塗布され、定着ユニットに搬送される。定着ユニット30では、図7に示すようにヒートローラ31と加圧ローラ32が離間しており、画像記録紙は、これらのローラ31、32の間隙を通って剥離材兼用ローラ33と加圧ローラ34との間に至る。
【0051】
剥離材兼用ローラ33は加熱されており、画像記録用紙は剥離材兼用ローラ33と加圧ローラ34との間で加熱加圧され、画像部分のトナーは溶融して剥離材兼用ローラ33に付着し、ストリップフィンガー36によって画像記録用紙から離脱する。このようにして画像記録用紙は再生される。
以上のように、この再生装置は、通常の複写機に剥離液塗布ユニットを付加し、定着ユニット等を改造するのみで切替えモード手段により通常の複写工程と再生工程を切り替えることができる。
【0052】
上記した実施例では、単色カラー複写における再生装置の例を示したが、本発明の再生装置は、図8に示すような多色カラー複写機においても上記と同様にして、剥離液塗布ユニットの付加と改造定着装置とを備えた構造のものとして採用することができる。なお、図8において、46は現像ユニットであって、4色の現像剤が収容されており、また47は転写ドラムである。他の符号は、図3と同一のものを意味する。
【0053】
【実施例】
以下に、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例における「部」は重量部を意味する。
実施例1
撹拌子をセットしたフラスコに、フッ素含有シリコン化合物として、下記式(I)の化合物16.4部、下記式(II)の化合物5部、およびテトラメトキシシラン5.6部を入れ、溶剤としてイソプロピルアルコール600部、2−メチル−2−プロパノール1400部を加えた。次に有機アルミニウム化合物としてアルミニウムトリスアセチルアセトネート2.2部を加えてよく撹拌し、これに1%塩酸水溶液を6.7部を徐々に滴下した。滴下終了後、25℃に保温して7日間放置し、組成物溶液を調製した。
【化1】
Figure 0003551632
上記にようにして得られた組成物溶液に、さらに変性シリコーンオイルとして、分子片末端に水酸基を有するシラノール変性ジメチルシロキサン(東芝シリコン社製:XF3968)を2部混合し、塗布液を得た。これをゼロックス用L紙A4判(富士ゼロックス社製)に含浸させ、10分間風乾した後、115℃で60分間オーブンで熱乾燥して表面に離型性を付与した再生可能な画像記録用紙を作製した。この画像記録用紙上に電子写真装置(A color635:富士ゼロックス社製)を用いて文字やベタ画像を含むカラー画像を定着させた。
【0054】
記録した画像を有する画像記録用紙の再生するにあたり、図1に示すような装置に挿入した。剥離液に蒸留水を用い、塗布ローラ間を通過させ、記録用紙に剥離液を染み込ませた。ここでは1枚当たり約0.5gの塗布量であった。その後、搬送ローラおよび搬送ベルトによって内部に画像記録用紙が運ばれると、予め105℃に熱せられたヒーターにより画像上部から加熱され、トナーは軟化し、蒸留水は蒸気状(スチーム)となった。そのまま表面をアルマイト処理した剥離ローラに圧接しながら、ストリップフィンガーにて画像記録用紙とトナーとを引き離した(図2)。トナー剥離後の残存トナーを剥離前の画像濃度に対する剥離後の画像濃度の比(以下、「OD比」と略す)を、指標として評価した(OD比=剥離後の画像濃度/剥離前の画像濃度)。残存トナーが気にならない画像濃度としてはOD比で0.08以下が望ましいが、この再生された画像記録用紙においては、平均して0.04であり十分な結果が得られた。この画像記録用紙を10回繰り返して再生を行ったが、画像剥離後の残存トナーのOD比は0.08で十分繰り返し再生が行えた。
【0055】
比較例1
実施例1における剥離液を使用しなかった以外は、同様の評価を行ったが、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.08であり、すでにスペックを満たさない部分があった。この方法で繰り返し画像定着/剥離再生を行ったが、画像剥離後の残存トナーのOD比は2回目で平均0.10、10回目で平均0.32であった。
【0056】
比較例2
実施例1において、表面に離型処理を施さなかった未処理の用紙を使用した以外は、実施例1と同様に評価したが、離型性がないので殆どトナーを剥離することができなかった。
【0057】
実施例2
実施例1における剥離液を、非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルとエタノールを1:1で混合した1%の水溶液に変更した以外は、実施例1と同様にして処理し、同様に評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.025であった。さらにこの方法で繰り返し画像定着/剥離再生を行ったが、画像剥離後の残存トナーのOD比は210回目で平均0.06であり、実施例1よりさらに効果があがった。
【0058】
実施例3
実施例1における剥離液を、非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンジアルキルエーテルとポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステルとエタノールとを、それぞれ1:1:1で混合した1.5%の水溶液に変更した以外は、実施例1と同様に処理し、同様に評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.03であった。さらにこの方法で繰り返し画像定着/剥離再生を行ったが、画像剥離後の残存トナーのOD比は10回目で平均0.07であり、実施例1よりさらに効果があがった。
【0059】
実施例4
実施例1における剥離液を、フッ素系オイルであるパーフルオロポリエーテル(フォンプリンFE20:アウジモント社製)の1%水溶液に変更した以外は、実施例1と同様に処理し、同様に評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.02であった。さらにこの方法で繰り返し画像定着/剥離再生を行ったが、画像剥離後の残存トナーのOD比は10回目で平均0.05であり、実施例1よりさらに効果があがった。
【0060】
実施例5
実施例1における剥離液を、フッ素系オイルであるパーフルオロポリエーテル(フォンプリンEM04:アウジモント社製)の1%水溶液に変更した以外は、実施例1と同様に処理し、同様に評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.02であった。さらにこの方法で繰り返し画像定着/剥離再生を行ったが、画像剥離後の残存トナーのOD比は10回目で平均0.05であり、実施例1よりさらに効果があがった。
【0061】
実施例6
実施例1における剥離液を、シリコン系オイル(KM73:信越化学社製)の1%水溶液に変更した以外は、実施例1と同様に処理し、同様に評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.04であった。さらにこの方法で繰り返し画像定着/剥離再生を行ったが、画像剥離後の残存トナーのOD比は10回目で平均0.08であり、実施例1よりさらに効果があがった。
【0062】
実施例7
実施例1における剥離液を、フッ素シリコン界面活性剤(X−70−092:信越化学社製)の0.5%水溶液に変更した以外は、実施例1と同様に処理し、同様に評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.04であった。さらにこの方法で繰り返し画像定着/剥離再生を行ったが、画像剥離後の残存トナーのOD比は10回目で平均0.06であり、実施例1よりさらに効果があがった。
【0063】
実施例8
複写機Vivace500(富士ゼロックス社製)を以下のように改造した。複写機本体に装着されている定着ユニットを取り出し、通常は一対のヒートローラと圧力ローラがあるだけのところを図4のように剥離材兼用ヒートローラと圧力ローラの1対をさらに加えた。剥離材兼用ヒートローラの表面はアルミニウムの陽極酸化皮膜処理と、さらに表面に熱溶融性材料により処理が施されているものを用いた。これら2つのローラ対はそれぞれ可変で双方が同時に稼働することはなく、定着時には通常のローラ対が(図6)、剥離時には新たに付加したローラ対が稼働する(図7)ようになっていた。このように改造した定着ユニットを複写機に装着した。また新たに剥離液塗布ユニットを定着ユニットの前工程に当たる部分に設置した。
【0064】
この複写装置は、通常の複写モードにおいては剥離液塗布ユニットが稼働せず、図4のように一対の塗布ロールは離れており、仕切板によって分けられ、これら仕切板の間を用紙が通過し、定着ユニットへ搬送されるものであった。また、剥離時には仕切板が移動し、塗布ロールのそれぞれが接触するようになっていた(図5)。また、再生モードにすると、剥離液塗布ユニットは図4の状態から図5の状態へ、定着ユニットは図6の状態から図7の状態へ変わり、さらに給紙装置部分については、通常のコピーに使用するトレイ以外に、新たに設置された用紙トレイから、白紙に再生するための画像記録用紙が給紙されるようにした。
【0065】
イソシアネートシラン化合物として、メチルシリルトリイソシアネート60部、フェニルシリルトリイソシアネート20部、その他硬化反応調整剤として、モノオクチルアシッドフォスフェート8部、酢酸エチル2400部、ジグライム100部を撹拌混合し、塗布液を得た。これを実施例1と同様にゼロックス用L紙A4判(富士ゼロックス社製)に含浸させ、5分間風乾した後、120℃で1分間オーブンで熱乾燥して表面に離型性が付与された再生可能な画像記録用紙を作製した。
【0066】
この画像記録用紙が、上記改造された複写機の通常のトレイから排出されると、通常の複写機のプロセスに従い、感光体上に画像領域に対する露光がなされ静電潜像を形成し、潜像を黒色トナーで現像した。この現像されたトナーを搬送されてきた画像記録用紙の上に転写し、図6の状態になった定着ユニットへ搬送され定着した。この改造複写機の全体のレイアウト構成は図3に示している。次にこの改造複写機を用いて画像記録用紙の再生評価を行った。剥離液として、実施例3で使用したものを用い、剥離液塗布ユニット内の液貯め槽に供給した。上記の画像が形成された画像記録用紙を、図3に示したトナー除去再生用トレイにセットして、再生モードにし、複写機をスタートさせた。その結果、画像記録用紙はきれいに再生され、複写機から排出された。実施例1と同様な方法で評価を行った結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.02であり、10回繰り返して再生を行ってもOD比は0.05で十分繰り返し再生が行えた。
【0067】
実施例9
アルコキシシラン化合物として、CHSi(OCH28.0部と、溶剤として酢酸エチル1870部を撹拌混合し、さらにメチルハイドロジエンシリコーンオイル(信越化学社製:KF99)2.0部を添加し、攪拌混合して塗布液を得た。これを実施例と同様ゼロックス用L紙A4判(富士ゼロックス社製)に含浸させ、5分風乾後、120℃で1分間オーブンで熱乾燥して、表面に離型性が付与された再生可能な画像記録用紙を作製した。この画像記録用紙を実施例8と同様な方法で処理し、評価を行った結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.03であり、10回繰り返して再生を行ってもOD比は0.07で十分繰り返し再生が行えた。
【0068】
実施例10
シランカップリング剤としてトリメトキシビニルシラン25.0部と、イソシアネートシラン化合物としてテトライソシアネートシラン15.0部と、溶剤として酢酸エチル1860部とを撹拌混合し、さらにアミノ変性シリコーンオイル(東芝シリコーン社製:TSF4702)1.5部を添加し、攪拌混合して塗布液を得た。これを用いて実施例8と同様に画像記録用紙を処理した。また剥離液を実施例4で使用したものに代えた以外は、実施例8と同様な方法で処理し、評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.04であり、10回繰り返して再生を行ってもOD比は0.08で十分繰り返し再生が行えた。
【0069】
実施例11
シランカップリング剤としてγ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン(信越化学社製:KBM503)30.0部と、シラノール変性シリコーンオイルとしてα,ω−ジハイドロキシポリジメチルシロキサンオイル(25℃で粘度が1000センチストークス)2.0部とに、溶剤として酢酸エチル1860部とを添加し、撹拌混合して塗布液を得た。これを用いて実施例8と同様に画像記録用紙を処理した。この画像記録用紙を実施例10と同様な方法で処理し、評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.04であり、10回繰り返して再生を行ってもOD比は0.07で十分繰り返し再生が行えた。
【0070】
実施例12
アルコキシシラン化合物としてCHSi(OCH28.0部と溶剤として酢酸エチル1870部を撹拌混合し、さらにシラノール変性シリコーンオイルとしてジメチルシロキサンオイル(東芝シリコーン社製:YF3800)1.0部と、メチルハイドロジエンシリコーンオイル(信越化学社製:KF99)1.0部を添加し、攪拌混合して塗布液を得た。これを用いて実施例8と同様に画像記録用紙を処理した。この画像記録用紙を用い、剥離液を実施例5で使用したものに代えた以外は、実施例8同様な方法で処理し、評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.04であり、10回繰り返して再生を行ってもOD比は0.04で十分繰り返し再生が行えた。
【0071】
実施例13
アルコキシシラン化合物としてCHSi(OCH32.0部と溶剤として酢酸エチル1800部を撹拌混合し、さらにシラノール変性シリコーンオイルとしてジメチルシロキサンオイル(東芝シリコーン社製:YF3800)1.0部と、アミノ変性シリコーンオイル(東芝シリコーン社製:TSF4702)1.5部を添加し、攪拌混合して塗布液を得た。これを用いて実施例8と同様に画像記録用紙を処理した。この画像記録用紙を実施例12と同様な方法で処理し、評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.03であり、10回繰り返して再生を行ってもOD比は0.03で十分繰り返し再生が行えた。
【0072】
実施例14
カラー複写機Acolor636(富士ゼロック社製)に、実施例8と同様に定着ユニットと新たに剥離液塗布ユニットを付け加えて改造し、稼働も実施例8と同様に行った。
イソシアネートシラン化合物としてメチルシリルトリイソシアネート60部、フェニルシリルトリイソシアネート20部、その他硬化反応調整剤としてモノオクチルアシッドホスフェート8部、酢酸エチル2400部、ジグライム100部を撹拌混合し、塗布液を得た。これを実施例1と同様にゼロックス用L紙A4判(富士ゼロックス社製)に含浸させ、5分間風乾した後、120℃で1分間オーブンで熱乾燥して、表面に離型性が付与された再生可能な画像記録用紙を作製した。改造複写機の全体のレイアウト構成は図8に示している。
【0073】
この画像記録用紙が上記改造された複写機の通常のトレイから排出されると、複写モードにおいて、通常の複写機のプロセスに従い、感光体上に画像領域に対する露光がなされて静電潜像が形成され、潜像がトナーで現像された。この現像されたトナー像を、転写ドラム上に吸着された上記画像記録用紙の上に転写した。4色分繰り返して転写した後、転写ドラムから剥離され、図6の状態になった定着ユニットに搬送されて定着した。次にこの改造複写機を用いて画像記録用紙の再生評価を行った。剥離液としては実施例6で使用したものを用い、剥離液塗布ユニット内の液貯め槽に供給した。上記の画像が形成された画像記録用紙を、図8に示したトナー除去再生トレイにセットして、再生モードにし、複写機をスタートさせた。その結果、画像記録用紙はきれいに再生され、複写機から排出された。この画像記録用紙を実施例1と同様な方法で評価を行った結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.03であり、10回繰り返して再生を行ってもOD比は0.03で十分繰り返し再生が行えた。
【0074】
実施例15
イソシアネートシラン化合物としてMeSi(NCO)10.0部と溶剤として酢酸エチル970部とを攪拌混合し、さらにSiH基を持つシラン化合物としてMeHSi(OCH5.0部、アルコキシシラン化合物としてCH(CH11Si(OC5.0部、シラノール変性メチルフェニルシリコーンオイル(東芝シリコーン社製:TSF431)1.5部を添加し、攪拌混合して塗布液を得た。これを用いて実施例14と同様に画像記録用紙を処理した。この画像記録用紙を、実施例14と同様な方法で処理し、評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.02であり、10回繰り返して再生を行ってもOD比は0.04で十分繰り返し再生が行えた。
【0075】
実施例16
イソシアネートシラン化合物としてメチルシリルトリイソシアネート80部、シラノール変性シリコーンオイルとしてα,ω−ジハイドロキシポリジメチルシロキサンオイル(25℃で粘度が2000センチストークス)8部、硬化反応調整剤としてジブチルアシッドホスフェート3部、溶剤として酢酸エチル2000部を撹拌混合し、塗布液を得た。これを用いて実施例14と同様に画像記録用紙を処理した。また、剥離液を実施例7で使用したものに代えた以外は実施例14と同様な方法で処理し、同様に評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.04であり、10回繰り返して再生を行ってもOD比は0.04で十分繰り返し再生が行えた。
【0076】
実施例17
イソシアネートシラン化合物としてC1837Si(NCO)26.0部と溶剤として酢酸エチル970部とを撹拌混合し、さらにイソシアネートシラン化合物としてC19Si(NCO)2.6部、カルボキシ変性シリコーンオイル(信越化学社製:X−22−3710)1.6部を添加し、1昼夜25℃で撹拌混合して塗布液を得た。これをゼロックス用J紙A4判(富士ゼロックス社製)に含浸させ、10分間風乾した後、115℃で2分間オーブンで加熱乾燥して、表面に離型性が付与された再生可能な画像記録用紙を作製した。この画像記録用紙を、実施例16と同様な方法で処理し、同様に評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.02であり、10回繰り返して再生を行ってもOD比は0.04で十分繰り返し再生が行えた。
【0077】
実施例18
イソシアネートシラン化合物としてC1837Si(NCO)10.0部と溶剤として酢酸エチル970部を撹拌混合し、さらにイソシアネートシラン化合物としてC19Si(NCO)6.0部、C17Si(NCO)10.0部、メチルシリルトリイソシアネート2.6部、上記カルボキシ変性シリコーンオイル1.6部を添加し、1昼夜25℃で撹拌混合して塗布液を得た。これを用いて実施例17と同様に処理することにより、表面に離型性が付与された再生可能な画像記録用紙を作製した。この画像記録用紙を実施例17と同様な方法で処理し、同様に評価を行った。その結果、トナー剥離後の残存トナーのOD比は平均して0.03であり、10回繰り返して再生を行ってもOD比は0.07で十分繰り返し再生が行えた。
【0078】
【発明の効果】
以上のように、本発明の画像記録用紙再生方法は、上記の構成を有するから、実施例からも明らかなように次のような優れた効果を奏する。すなわち、通常の複写機を少し改造するだけで複写と画像記録用紙の再生を兼用して使用できる装置に適用することが可能であるため、オフィスや家庭で個人自らその場で再生することができる。したがって、再生するために新たな装置を導入することもないため、コストもかからずに省スペース化にも貢献できるものである。また、黒コピーに限らず、カラーコピー、さらにはそれが全面ベタ画像にも対応できる。また繰り返し安定性も十分なものである。したがって、紙を繰り返し再生できるため、1枚コピー当たりの紙単価が減少し、経済的効果が高くなるだけでなく、地球環境という観点からみても、資源の利用削減および大気中へのCO2 の排出量削減(地球温暖化防止)という効果もさらに期待できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再生方法に使用するための再生装置の実施例の構成図である。
【図2】図1の再生装置において画像記録用紙が再生される状態を説明する説明図である。
【図3】本発明の再生装置を組み込んだ複写装置の構成図である。
【図4】図3における剥離液塗布ユニットの複写モードにおける状態を示す図である。
【図5】図3における剥離液塗布ユニットの再生モードにおける状態を示す図である。
【図6】図3における定着ユニットの複写モードにおける状態を示す図である。
【図7】図3における定着ユニットの再生モードにおける状態を示す図である。
【図8】本発明の再生方法に用いる再生装置を組み込んだカラー複写装置の構成図である。
【符号の説明】
1,2…搬送ローラ、3…圧力ローラ、4…搬送ベルト、5…剥離用ローラ、6…ヒーター、7…断熱材、8…剥離物回収ボックス、9,10…搬送ローラ、11…ストリップフィンガー、12…クリーニングブレード、13…画像記録用紙、14…トナー、15…剥離液、16,17…塗布ローラ、18,19…給液ローラ、20,21…液貯め槽、30…定着ユニット、31…ヒートローラ、32…加圧ローラ、33…剥離材兼用ヒートローラ、34…加圧ローラ、37…現像器、39…トナー除去再生用トレイ、40…転写器、41…感光体、50…剥離液塗布ユニット、56,57…塗布ローラ、58,59…仕切板。

Claims (5)

  1. 離型性が付与された画像記録用紙の表面に熱溶融性成分を含む画像形成材料によって形成された画像を有する画像記録用紙に、少なくとも水を含有する剥離液を付与させ、画像形成材料を加熱させながら対向する剥離部材と圧接し、画像形成材料を画像記録用紙から剥離部材に移行させて画像記録用紙を再生することよりなり、該離型性が付与された画像記録用紙が繊維と直接反応する硬化性シリコン化合物を含む液状組成物を塗布または含浸させ、乾燥することによって得られたものであることを特徴とする再生可能な画像記録用紙の再生方法。
  2. 前記硬化性シリコン化合物を含む液状組成物が、硬化性シリコン化合物と、分子中に反応性基を有する変性シリコーンオイルまたはメチルハイドロジェンシリコーンオイルとを含むことを特徴とする請求項1記載の再生可能な画像記録用紙の再生方法。
  3. 前記分子中に反応基を有する変性シリコーンオイルが、シラノール変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイルからなる群から選ばれた少なくとも1種のシリコーンオイルを含むことを特徴とする請求項2記載の画像記録用紙の再生方法。
  4. 前記硬化性シリコン化合物が、フッ素含有シリコン化合物、イソシアネートシラン化合物、アルコキシシラン化合物、シランカップリング剤、およびSiH基を持つシラン化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物からなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の再生可能な画像記録用紙の再生方法。
  5. 前記水を含有する剥離液が、界面活性剤および水に分散可能なオイル状離型剤からなる群から選ばれた少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1記載の再生可能な画像記録用紙の再生方法。
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