JP3971990B2 - ドアの保持方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両、例えば、自動車の製造時、ドアを車両本体に取り付ける工程において用いられるドアの保持方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の製造時、ドアを車両本体に取り付ける工程においては、治具によってドアを保持しながら車両本体のヒンジ部またはレール部に取り付けている。
【0003】
ドアを保持する治具として、基準面をドア内板の上部コーナ部に当てがい、フックを内板と外板との間に挿入するとともに、吸着手段にてドアの外板の下部を吸着する治具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、ドアの内側と外側とを支持する側方支持部材と、下方を支持する下方支持部材とを備え、下方支持部材を上昇させることによりドアを支持する治具が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−47392号公報(第1図)
【特許文献2】
実開昭63−39093号公報(第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
セダン型の車両にはヒンジ式のドア(以下、ヒンジドアという)が採用されることが多い一方、バン型の車両にはスライド式のドア(以下、スライドドアという)が採用されることが多い。ヒンジドアを取り付ける際には、位置や角度を調整しながらヒンジに合わせるので、ドアを内側から保持することが多い。また、スライドドアを取り付ける際には、車両本体の側面に設けられたスライドレールに取り付けるので、ドアを外側から保持することが多い。
【0007】
ヒンジドアを保持する際には、ガラスのウィンドをオープンにした状態においてドアの下端とドアパネル上部とを支持することができるが、スライドドアは嵌め込み式のウィンドが多いので窓枠内に治具を挿入することができない。また、スライドドアの形状はヒンジドアの形状に比べて高さが大きいとともに側面の張り出しが小さい。このように、ヒンジドアとスライドドアでは種々の違いがあり、保持するためにはそれぞれ専用治具を使用しなければならない。
【0008】
例えば、上記の特許文献1および特許文献2で開示されている治具では、それぞれヒンジドアに適用することはできても、スライドドアに対しては不適である。
【0009】
車両の製造ラインには、セダン型とバン型とを共用に使用しているところがある。このような製造ラインでは、ヒンジドアを取り付けるときと、スライドドアを取り付けるときではその都度保持装置を交換しなければならず、煩わしい。
【0010】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、ドアを車両に取り付ける工程において、ヒンジドアの場合には内側から保持し、スライドドアの場合には外側から保持することにより、ヒンジドアおよびスライドドアの双方に適用可能なドアの保持方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
発明に係るドアの保持方法は、ドアの下部を支持する下支持部と、前記下支持部より上方で、治具本体に対して昇降可能な昇降部と、前記昇降部に取り付けられ、前記ドアに対して出没自在で、ドアとの当接面に緩衝材を備える第1上支持部と、前記下支持部より上方で、前記ドアに対して出没自在で、ドアとの当接面に吸着部を備える第2上支持部と、によりドアを保持するドアの保持方法であって、前記ドアがヒンジ式であるときに、前記第1上支持部を突出させるとともに前記第2上支持部を没入状態とし、前記昇降部を下降させて、前記第1上支持部により前記ドアの一部を上から押さえて、前記ドアを内側から保持し、前記ドアがスライド式であるときに、前記第2上支持部を突出させるとともに前記第1上支持部を没入状態とし、前記吸着部により前記ドアの外面を吸着して、前記ドアを外側から保持し、前記ドアをヒンジ式とスライド式とで保持形式を切り換えることを特徴とする。
【0016】
このように、第1上支持部と第2上支持部とを設けることにより、保持装置をヒンジドアおよびスライドドア等の種々のドアに適用することができ、汎用性が向上する。また、ヒンジドアの場合には内側から保持し、スライドドアの場合には外側から保持することができるため扱いやすい。
この場合、前記昇降部および前記第1支持部は、一体的に傾動して前記ドアの傾斜角度を調整可能としてもよい。このようにすることによって、ヒンジの向きに合わせてヒンジドアを傾動することができ、取り付けやすい。
また、前記治具本体を水平旋回させる旋回機構部を有すると、ドアの載置向きや車両の向きに応じて保持装置を旋回することができ、ドアの保持および取り付けが容易である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るドアの保持方法について好適な実施の形態を挙げ、添付の図1〜図8を参照しながら説明する。
【0018】
本実施の形態に係るドアの保持方法は、例えばドアの保持装置10を用いて行われる。図1〜図4に示すように、ドアの保持装置10は、スライドドア12aまたはヒンジドア12b(以下、スライドドア12aとヒンジドア12bを総称してドア12という)を保持するための治具であり、アーム14と、該アーム14に吊されるように固定されたアーム接続部16と、該アーム接続部16の一側面に固定されたベース部18と、該ベース部18に設けられた軸56に軸支されて上方に延在するフレーム部20とを有する。また、保持装置10は、フレーム部20の中央下部に設けられたシリンダ22と、該シリンダ22によって昇降可能な昇降部24と、該昇降部24の上部の軸83に軸支された第1上支持部26と、フレーム部20の上部両端に設けられた進退可能な2つの第2上支持部28と、ベース部18の両端からドア12の方向、つまり矢印A1方向に水平に延在する2つの下支持部30とを有する。フレーム部20の矢印A2方向には、電磁弁等(図示せず)を操作するための操作盤32とが設けられている。アーム14には、保持装置10の位置を調整する際に把持する略C字状のグリップ部34が設けられている。
【0019】
アーム14は、複数のリンク(図5参照)を有し、アクチュエータまたは弾性体によって、保持したドア12を引き上げ加減に支持することができる。また、アーム14はリンク機構によって先端部が移動可能であり、ドア12の格納場所から車両まで移動することができる。このとき、アクチュエータまたは弾性体のアシスト作用によって、作業者は非常に小さい力でドア12を移動させることができる。また、アーム14は昇降動作も可能である。
【0020】
ベース部18は、両端に上方延在板42を有するベース板44と、2つの上方延在板42に設けられた側板50とを有する。2つの側板50は対向して設けられ、それぞれ上方に延在している。右側の側板50の略中央部には、矢印A2方向に延在するばね支持ブラケット52が設けられている。側板50の下部には、2つの側板50の間を連結する軸56が設けられている。側板50のやや上側には軸56を中心とする円弧状の長孔58が設けられている。
【0021】
ベース板44の両端では下支持部30が矢印A1方向に延在しており、その先端部にはドア12の下端を支持するように形成された緩衝材60が設けられている。
【0022】
フレーム部20は、2つの側板50の間に設けられており、左右両側の長尺な2つのメインフレーム62と、該メインフレーム62を接続する5つのクロスメンバ64、66、68、70および72と、メインフレーム62の上端にそれぞれ設けられたブラケット73とを有する。5つのクロスメンバ64、66、68、70および72は、それぞれメインフレーム62の上端、やや上方、略中央高さ部、やや下方および下端にそれぞれ設けられている。
【0023】
クロスメンバ64とクロスメンバ68との間には2つの昇降レール74が設けられ、該昇降レール74には昇降部24が昇降自在に取り付けられている。クロスメンバ68、72にはロッド76が上向きとなるようにシリンダ22が取り付けられており、ロッド76の先端は昇降部24と連結している。クロスメンバ66および68には操作盤32が取り付けられている。
【0024】
メインフレーム62の下端部は軸56に対して回転自在に取り付けられている。クロスメンバ70の両脇には、側板50の長孔58を介してクランクストッパ78が設けられている。右側のメインフレーム62の略中央高さ部には突起80が設けられており、該突起80とばね支持ブラケット52の先端部との間にはばね82が掛けられている。該ばね82は引張ばねでありフレーム部20を矢印A2方向に引いている。
【0025】
フレーム部20は、軸56を中心として揺動可能であり、クランクストッパ78を緩めた状態で矢印A1方向に斜めに傾動させることができる。このとき、ばね82の引張力が作用することによってフレーム部20は緩やかに揺動可能である。クランクストッパ78は長孔58に沿って移動し、任意の揺動位置で係止させることができる。
【0026】
昇降部24の上端には、第1上支持部26が軸支される軸83が設けられている。昇降部24には、軸83の下方向および矢印A2方向にピン穴84、86が設けられている。昇降部24の矢印A1方向側には緩衝材88が設けられている。緩衝材88および後述する緩衝材92には、ウレタン材やスポンジ材等を用いると好適である。
【0027】
第1上支持部26は、2本の揺動板90と、該揺動板90に設けられた緩衝材92とを有する。揺動板90と緩衝材92の先端部は内側にやや屈曲した屈曲部92aとなっている。揺動板90の他端には、ピン穴84または86に嵌合される2つの引抜ピン94が設けられている。引抜ピン94は、弾性体によってピン穴84または86に嵌合するように弾性付勢されている。引抜ピン94をそれぞれ左右側方へ引くと、第1上支持部26は軸83を中心として揺動可能となり、引抜ピン94をピン穴86に嵌合させると第1上支持部26は矢印A1方向に延在するように固定され、引抜ピン94をピン穴84に嵌合させると第1上支持部26は上方に延在するように固定される。
【0028】
2つのブラケット73には、それぞれ丸孔96を有するブロック98が設けられている。該ブロック98は上向きに回動自在で、下方に倒れる方向にはストッパにより回動が規制される。該ストッパによる回動の規制で丸孔96は略水平に設定される。丸孔96には鋼管100が進退自在に挿入されており、鋼管100はブロック98に設けられたクランクストッパ102により固定することができる。鋼管100の先端には全方向へ傾動可能な吸盤(吸着部)104が設けられており、該吸盤104の内側は鋼管100の内部と連通している。鋼管100の他端は継手106を介してホース108が接続されており、該ホース108は電磁弁(図示せず)を介して真空ポンプ(図示せず)に接続されている。
【0029】
アーム14のやや上方部には、ベアリング110(図3参照)を有するベアリングボックス112が設けられており、ベアリングボックス112より下部、つまりアーム接続部16、第1上支持部26、第2上支持部28、下支持部30およびフレーム部20等がベアリング110を中心に水平旋回自在となっている。
【0030】
次に、このように構成される保持装置10を用いて固定式のウィンド206を有するスライドドア12aを保持する方法について説明する。
【0031】
図1および図3に示すように、スライドドア12aを保持する際には、引抜ピン94を引いたまま第1上支持部26を上方へ折り畳んだ後、引抜ピン94をピン穴84に挿入する。このようにして第1上支持部26は上方へ折り畳んだ状態で固定される。
【0032】
次に、クランクストッパ102を緩めたまま2つの鋼管100をそれぞれ矢印A1方向へ進出させ、適当な位置でクランクストッパ102を締めて鋼管100を固定する。鋼管100を矢印A1方向へ進出させることにより、自重でブロック98は前方へ傾斜する。ブロック98はストッパにより回動が規制され、丸孔96および鋼管100は略水平に設定される。
【0033】
次に、図5に示すように、複数のスライドドア12aが縦置き並列に収納されたドア搬送装置200から、スライドドア12aが載置されている載置台202の1つを引き出す。次いで、アーム14を操作することによって保持装置10をスライドドア12aの外側に接近させる。なお、図5および図7は、保持装置10を2台設け、載置台202からドア12を取り出す作業と、ドア12の取り付け作業とを交互に行う例を示している。
【0034】
図6に示すように、載置台202には3つの緩衝材204が設けられ、該緩衝材204がスライドドア12aの下端を支えている。保持装置10をスライドドア12aの外側に接近させた後、それぞれの緩衝材204の間に2つの下支持部30を下から挿入し、下支持部30の緩衝材60によってスライドドア12aを支える。このとき、吸盤104は、スライドドア12aのウィンド206(図1参照)の近傍に位置することになる。
【0035】
次に、操作盤32の所定のスイッチを操作することによりホース108に接続された電磁弁を操作し、吸盤104の内部を負圧にする。これによりウィンド206は吸盤104に吸引される。吸盤104は全方向へ傾動可能な構造となっているので、多少傾斜したウィンド206も確実に吸引することができる。このように、スライドドア12aは下端が下支持部30により支持され、上部のウィンド206は第2上支持部28によって吸引されるので、保持装置10でスライドドア12aを確実に保持することができる。
【0036】
次いで、図5に示すように、スライドドア12aを外側から保持した状態で、アーム14を操作することによって、保持装置10を車両208の側部近傍へ移動させる。該車両208の側面には、スライドドア12aが取り付けられるスライドレール210が設けられている。保持装置10は、スライドドア12aを外側から保持しており、しかも内側へ突出する部分がほとんどないことからスライドレール210に対してスライドドア12aを取り付けやすい。下支持部30の先端部はややスライドドア12aの内側へ突出するが、その突出量は小さく、車両208に接触することはない。
【0037】
また、例えば、スライドドア12aが載置台202に載置されている向きと、スライドレール210との向きが90°異なる場合、保持装置10によってスライドドア12aを保持した後、ベアリングボックス112の旋回機能によってスライドドア12aを90°旋回させてスライドレール210に取り付けることができる。
【0038】
操作者は保持装置10のグリップ部34を把持しながら、スライドレール210に対するスライドドア12aの位置合わせを行うことができる。また、アーム14の作用により、スライドドア12aを小さい力で移動可能である。
【0039】
スライドドア12aをスライドレール210に取り付けた後、操作盤32を操作することによって吸盤104による吸引を停止させて大気開放状態にするとともに下支持部30をスライドドア12aの下端からはずす。このようにして、保持装置10によってスライドドア12aを車両208のスライドレール210に取り付けることができる。
【0040】
次に、保持装置10を用いてウィンドが開いた状態のヒンジドア12bを保持する方法について説明する。
【0041】
図4に示すように、ヒンジドア12bを保持する際には、引抜ピン94を引いたまま第1上支持部26を矢印A1方向へ倒し、引抜ピン94をピン穴86に挿入する。このようにして第1上支持部26は矢印A1方向へ延在するようになる。
【0042】
次に、クランクストッパ102を緩めたまま2つの鋼管100をそれぞれ矢印A2方向へ退出させ、鋼管100を十分引き抜いた位置でクランクストッパ102を締めて鋼管100を固定する。鋼管100を矢印A2方向へ退出させることにより、自重でブロック98は上方へ傾斜し、鋼管100は下方へ折り畳まれるように傾斜する。また、操作盤32の所定のスイッチを操作することにより、シリンダ22のロッド76を上方に付勢して昇降部24を上昇させておく。
【0043】
次に、図7に示すように、複数のヒンジドア12bが縦置き並列に収納されたドア搬送装置200から、ヒンジドア12bが載置されている載置台202の1つを引き出す。
【0044】
次いで、アーム14を操作することによって保持装置10をヒンジドア12bの内側に接近させる。ヒンジドア12bの載置されている向きが、図5におけるスライドドア12aの載置されている向きと同じ場合、保持装置10は、スライドドア12aに対する向きと、ヒンジドア12bに対する向きが180°異なる。このような場合でも、ベアリングボックス112の旋回機能によって保持装置10は任意の向きに旋回可能であることから、ヒンジドア12bの内側から接近することができる。
【0045】
ベアリングボックス112はベアリング110によって連続的に旋回自在であるが、この旋回機能は、スライドドア12aとヒンジドア12bの載置されている向きを考慮すると、少なくとも180°以上の旋回角を有することが好ましい。さらに、スライドレール210およびヒンジ220に対する取り付けの自由度を考慮すると、240°以上の旋回角を有することが好ましい。
【0046】
次に、スライドドア12aの下端を支持する手順と同様に、緩衝材204(図5参照)の間に2つの下支持部30を下から挿入し、下支持部30の緩衝材60によってヒンジドア12bを支える。このとき、ヒンジドア12bのウィンドは下降しており、保持装置10の第1上支持部26はヒンジドア12bの窓枠212(図4参照)内に挿入される。
【0047】
次いで、操作盤32の所定のスイッチを操作することによってロッド76を下方に付勢して昇降部24を矢印B方向に下降させる。これにより、第1上支持部26の緩衝材92がドアパネル上部214を押さえるとともに、緩衝材88が内張部216を保護することができる。ロッド76は図示しないリリーフ弁の作用により駆動圧力が制限され、ドアパネル上部214に過大な力が加わることがない。この後、操作盤32を操作することによってロッド76の下方への付勢を停止させる。
【0048】
このように、ヒンジドア12bは下端が下支持部30により支持され、ドアパネル上部214は第1上支持部26によって支持されるので、保持装置10でヒンジドア12bを確実に保持することができる。また、吸盤104は縮退しており、しかもウィンドは下降しているので吸盤104がヒンジドア12bのウィンド等に接触することはない。仮にヒンジドア12bが矢印A1方向へ倒れることがあっても、屈曲部92aによってヒンジドア12bの脱落を防止することができる。
【0049】
次いで、図に示すように、ヒンジドア12bを内側から保持したまま、アーム14を操作することによって保持装置10を車両218の側部近傍へ移動させる。該車両218には、ヒンジドア12bが取り付けられるヒンジ220が設けられている。保持装置10は、ヒンジドア12bを内側から保持しているので、作業者はヒンジドア12bをヒンジ220に取り付けやすい。すなわち、ヒンジドア12bを開いた状態で車両218に接近させ、作業者が車両218とヒンジドア12bとの間に入り、ヒンジ220を直接目視しながら取り付け作業を行うことができる。
【0050】
また、ヒンジ220の角度に応じて、図8に示すように、クランクストッパ78を緩めてヒンジドア12bを矢印A1方向に斜めに傾斜させることができる。つまり、ヒンジ220を目視しながらヒンジドア12bの角度を調整して、クランクストッパ78を固定すればよい。このとき、ばね82の引張力によってヒンジドア12bを緩やかに傾斜させることができる。操作者は保持装置10のグリップ部34を把持しながら、ヒンジ220に対するヒンジドア12bの位置合わせを行うことができる。また、アーム14の作用により、ヒンジドア12bを小さい力で移動可能である。
【0051】
ヒンジドア12bをヒンジ220に取り付けた後、操作盤32を操作することによって昇降部24を上昇させるとともに下支持部30をスライドドア12aの下端からはずす。このようにして、保持装置10によってヒンジドア12bを車両218のヒンジ220に取り付けることができる。
【0052】
上記したように、本実施の形態に係る保持方法によれば、スライドドア12aを車両208に取り付ける際にはスライドドア12aを外側から保持することができ、しかもヒンジドア12bを車両218に取り付ける際にはヒンジドア12bを内側から保持することができる。従って、製造ラインにおいて、スライドレール210を有する車両208と、ヒンジ220を有する車両218とを交互に製造する場合、保持装置10をスライドドア12aおよびヒンジドア12bに対して共用することができ、装置の交換が不要である。
【0053】
また、アーム14の作用によって、作業者はスライドドア12aまたはヒンジドア12bを軽い力で移動させることができる。
【0054】
さらに、ヒンジドア12bを車両218に取り付ける際には、軸56を中心としてフレーム部20を傾斜させることができるので、ヒンジドア12bの傾斜をヒンジ220に合わせて調整可能である。
【0055】
なお、上記の保持装置10では、第1上支持部26が折り畳み可能な構造であり、第2上支持部が進退可能な構造の例について説明したが、第1上支持部26を進退可能な構造とし、第2上支持部28を折り畳み可能な構造としてもよい。
【0056】
また、本実施の形態に係る保持方法によれば、固定式ウィンドのドア、ウィンドが開いた状態のドアのいずれにも適用することができる。
【0057】
本発明に係るドアの保持方法は、上述の実施の形態に限らず、自動車を含む一般的な車両に適用可能である等、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成乃至ステップを採り得ることはもちろんである。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る請求項1のドアの保持方法によれば、ドアを車両に取り付ける工程において、ヒンジドアの場合には内側から保持し、スライドドアの場合には外側から保持することにより、ヒンジドアおよびスライドドアの双方に対して適用するという効果を達成することができる
【0059】
また、本発明に係る請求項2のドアの保持方法によれば、昇降部および第1支持部を一体的に傾動できるようにしたのでドアを車両本体に組み付ける際の作業性を向上させることができる。
【0060】
さらに、本発明に係る請求項3のドアの保持方法によれば、移動部は治具本体を水平旋回自在としたのでドアを車両本体に組み付ける際の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るドアの保持装置の斜視図である。
【図2】本実施の形態に係るドアの保持装置の正面図である。
【図3】本実施の形態に係るドアの保持装置の側面図である。
【図4】本実施の形態に係るドアの保持装置の側面一部断面図である。
【図5】保持装置によりスライドドアを保持し、車両のスライドレールに取り付ける作業ステーションの平面図である。
【図6】載置台に載置されたドアの下端を支持する作業の様子を示す模式図である。
【図7】保持装置によりヒンジドアを保持し、車両のヒンジに取り付ける作業ステーションの平面図である。
【図8】ヒンジドアを保持し、フレーム部を傾斜させた状態の保持装置の側面一部断面図である。
【符号の説明】
10…保持装置 12a…スライドドア
12b…ヒンジドア 14…アーム
18…ベース部 20…フレーム部
22…シリンダ 24…昇降部
26…第1上支持部 28…第2上支持部
30…下支持部 32…操作盤
34…グリップ部 42…上方延在板
44…ベース板 50…側板
52…ばね支持ブラケット 56…軸
58…長孔 60、88、92、204…緩衝材
62…メインフレーム 78、102…クランクストッパ
82…ばね 84、86…ピン穴
90…揺動板 94…引抜ピン
98…ブロック 100…鋼管
104…吸盤 108…ホース
112…ベアリングボックス 206…ウィンド
210…スライドレール 220…ヒンジ

Claims (3)

  1. ドアの下部を支持する下支持部と、
    前記下支持部より上方で、治具本体に対して昇降可能な昇降部と、
    前記昇降部に取り付けられ、前記ドアに対して出没自在で、ドアとの当接面に緩衝材を備える第1上支持部と、
    前記下支持部より上方で、前記ドアに対して出没自在で、ドアとの当接面に吸着部を備える第2上支持部と、
    によりドアを保持するドアの保持方法であって、
    前記ドアがヒンジ式であるときに、
    前記第1上支持部を突出させるとともに前記第2上支持部を没入状態とし、前記昇降部を下降させて、前記第1上支持部により前記ドアの一部を上から押さえて、前記ドアを内側から保持し、
    前記ドアがスライド式であるときに、
    前記第2上支持部を突出させるとともに前記第1上支持部を没入状態とし、前記吸着部により前記ドアの外面を吸着して、前記ドアを外側から保持し、
    前記ドアをヒンジ式とスライド式とで保持形式を切り換えることを特徴とするドアの保持方法。
  2. 請求項1記載のドアの保持方法において、
    前記昇降部および前記第1支持部は、一体的に傾動して前記ドアの傾斜角度を調整可能であることを特徴とするドアの保持方法
  3. 請求項1または2記載のドアの保持方法において、
    前記治具本体を水平旋回させる旋回機構部を有することを特徴とするドアの保持方法
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