JP2005082312A - 車両用シートの着脱補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車体にシートを取り付ける際又は車体からシートを取り外す際の、作業者の負担軽減及び作業効率の向上に寄与しうる簡易かつ安価な車両用シートの着脱補助装置を創出する。
【解決手段】基台11、基台11を移動自在とするキャスタ12及び基台11に立設された支柱13を有する台車10と、略水平に延在した状態を維持しつつ昇降自在となるように支柱13に取り付けられたアームと、支柱13に対してアームを昇降させる昇降手段30と、アームの自由端側に装着され、シート1を保持可能な保持手段40とを備えている。アームに装着された保持手段40にシート1を保持させた状態で、昇降手段30によりこのアームを昇降させたり、キャスタ12を介して台車10を任意の方向に移動させたりすることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は車両用シートの着脱補助装置に関する。
自動車等の車両の例えばフロントシートを洗浄したり、あるいはパワーシート(電動により前後方向のスライドや背もたれ部の傾斜角度の調整等が可能となされたシート)の故障を修理したりする場合など、車体からフロントシートを取り外す場合がある。また、洗浄又は修理が終わった後は、フロントシートを再び車体に取り付ける必要がある。
このように中古車両からシートを取り外したり、あるいは車体にシートを取り付けたりする場合、従来、作業者が手作業によりシートの取り外しや取り付けを行っていた。
一方、新車を製造する場合は、製造工場において、自動装着装置を用いて車体にシートを自動的に取り付けている(例えば、特許文献1等参照)。この自動装着装置は、車体の搬送ラインに沿って配置、固定された架台と、この架台上に配設されたシート搭載用等の種々のロボットとを備える。
特開平5−310157号公報(第3−5頁、第4、5図)
しかしながら、シートはかなり重く(パワーシートは特に重い)、また、シートの大きさに対してドアの開口部も狭く、しかも作業者はかがんだ状態での作業を強いられる。このため、手作業によるシートの取り外し等は、作業者に大きな負担を与えるとともに、作業効率も悪いものとなる。
一方、製造工場で使われる自動装着装置を利用すれば、作業者の負担を軽減でき、また、作業効率も向上させることができる。しかし、この自動装着装置は、構造が複雑で、また、高度なロボット制御も必要とすることから、高価である。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、車体にシートを取り付ける際又は車体からシートを取り外す際の、作業者の負担軽減及び作業効率の向上に寄与しうる簡易かつ安価な車両用シートの着脱補助装置を創出することを解決すべき技術課題とするものである。
上記課題を解決する本発明の車両用シートの脱着補助装置は、基台、該基台を移動自在とするキャスタ及び該基台に立設された支柱を有する台車と、略水平に延在した状態を維持しつつ昇降自在となるように前記支柱に取り付けられたアームと、前記支柱に対して前記アームを昇降させる昇降手段と、前記アームの自由端側に装着され、シートを保持可能な保持手段と、を備えることを特徴とするものである。
この車両用シートの脱着補助装置では、アームに装着された保持手段にシートを保持させた状態で、昇降手段によりこのアームを昇降させたり、キャスタを介して台車を任意の方向に移動させたりすることができる。このため、車体にシートを取り付ける際又は車体からシートを取り外す際、重いシートを持ち上げて運ぶ作業から作業者を解放することができ、作業者の負担軽減及び作業効率の向上に寄与しうる。
また、この車両用シートの脱着補助装置は、ロボット制御を備えた従来の前記自動装着装置と比べても、構造が簡単で、安価である。
好適な態様において、前記アームは被吊り下げ部を前記自由端側に有する一方、前記保持手段は該被吊り下げ部に着脱自在に吊り下げられた吊り下げ治具を有し、かつ、前記吊り下げ治具は、前記シートの座面部及び背もたれ部間の隙間に差し込まれて該背もたれ部を下から支持可能な先端支持部を有している。
この態様によれば、車体にシートを取り付ける際又は車体からシートを取り外す際、作業者が以下の手順で作業することにより、作業者の負担軽減及び作業効率の向上を一層図ることができるとともに、シートを確実に保持することができる。
まず、作業者は吊り下げ治具を手で持って吊り下げ治具の先端支持部をシートの座面部及び背もたれ部間の隙間に差し込む。そして、この吊り下げ治具がアームの被吊り下げ部に装着可能となる位置まで台車を移動させる。そして、アームの被吊り下げ部に吊り下げ治具を装着した後、昇降手段によりアームを上昇させる。なお、後述するように吊り下げ治具及び被吊り下げ部の態様によっては、アームの上昇途中(上昇の初期段階)で、被吊り下げ部に吊り下げ治具を装着することもできる。こうしてアームを上昇させれば、座面部及び背もたれ部の隙間に差し込まれた吊り下げ治具の先端支持部で背もたれ部を下から支持しながら、シートを確実に保持して持ち上げることができる。
好適な態様において、前記被吊り下げ部は、前記アームの自由端から略水平に延びる座板の上面に設けられた係合溝部よりなり、該係合溝部は、該座板の幅方向に貫通し、かつ、該座板の長さ方向に互いに対向する一対の対向内壁面をもつ一方、前記吊り下げ治具は前記係合溝部内に挿嵌可能な基端バー部を有し、該基端バー部は、該基端バー部が該係合溝部内に挿嵌された状態で各前記対向内壁面にそれぞれが当接することにより前記アームに対する該吊り下げ治具の揺動を規制しうる一対の規制面をもっている。
この態様によれば、車体にシートを取り付ける際又は車体からシートを取り外す際、作業者が以下の手順で作業することにより、作業者の負担軽減及び作業効率の向上を一層図ることができるとともに、シートをより確実に保持することができる。
すなわち、吊り下げ治具の先端支持部をシートの座面部及び背もたれ部間の隙間に差し込んだ後、この吊り下げ治具の基端バー部の真下に座板の係合溝部が位置するように位置合わせしながら台車を移動させる。この状態でアームを上昇させれば、アームの上昇途中(上昇の初期段階)で、座板の係合溝部内に吊り下げ治具の基端バー部を挿嵌させることができる。また、こうして基端バー部が係合溝部内に挿嵌された状態では、係合溝部の各対向内壁面に基端バー部の各規制面がそれぞれ当接するので、これによりアームに対して吊り下げ治具が揺動することを規制することができる。したがって、吊り下げ治具の先端支持部で支持されたシートの揺動も抑えることができ、シートを安定に保持することが可能となる。
好適な態様において、前記保持手段は、前記背もたれ部の前面に自己の先端当接部が当接することにより前記吊り下げ治具に対する前記シートの揺動を規制して該シートの姿勢を安定に保持しうる姿勢保持具をさらに有している。
この態様によれば、座面部及び背もたれ部の隙間に差し込まれた吊り下げ治具の先端支持部で背もたれ部を下から支持しながら、背もたれ部の前面に姿勢保持具の先端当接部が当接することにより吊り下げ治具に対するシートの揺動を規制してシートの姿勢を安定に保持することができる。したがって、シートをより安定に保持することが可能となる。
好適な態様において、前記アームは前記姿勢保持具が取り付けられる被取り付け部を前記自由端側に有する一方、該姿勢保持具は前記先端当接部が略水平方向に旋回自在となるように該被取り付け部に取り付けられている。
この態様によれば、姿勢保持具の先端当接部が旋回自在となるように、アームの被取り付け部に該姿勢保持具が取り付けられているので、作業効率の向上を一層図ることができる。すなわち、座面部及び背もたれ部の隙間に差し込まれた吊り下げ治具に対してアームの被吊り下げ部を位置合わせする際に、この作業の妨げとならない位置に姿勢保持具の先端当接部を旋回させて逃がしておくことができる。
好適な態様において、前記昇降手段は、前記アームの基端が固定されるとともに、前記支柱に昇降可能に保持されたスライダと、前記支柱の上端部に固定された滑車と、前記滑車に掛けられるとともに、一端が前記スライダに固定されたワイヤと、前記支柱に取り付けられるとともに前記ワイヤの他端が連結され、該ワイヤの巻き取り又は巻き戻しにより前記スライダを上昇又は下降させうる巻き取り手段とから構成されている。
この態様によれば、支柱の上端部に固定された滑車に掛けられたワイヤを巻き取り手段により巻き取ったり又は巻き戻したりすることにより、スライダとともにアームを上昇させたり又は下降させたりすることができる。このため、支柱の高さ(滑車の固定位置)やワイヤの長さ等の調整次第で、アームやアームと共に昇降するシートの昇降位置(最大上昇位置や最大下降位置)を任意に調整する可能となる。また、このとき、支柱を高くしてシートの最大上昇位置を高くした場合であっても、巻き取り手段の取り付け位置(高さ)を作業者が操作可能な範囲におさめることができる。
好適な態様において、前記昇降手段は、前記アームの基端が固定されるとともに、前記支柱に昇降可能に保持されたスライダと、上下方向に延設されるとともに自己の下端が前記スライダに固定され、少なくとも上方部にラック部を有するラック部材と、前記支柱の上端部に取り付けられ、前記ラック部と噛み合い係合可能なピニオンとを備えている。
この態様によれば、スライダに固体されたラック部材のラック部と噛み合い係合するピニオンを回転操作することにより、スライダと共にアームを昇降させることができる。このようなギア機構を利用すれば、スライダと共にアームを昇降させる際に昇降位置の微調整がし易くなるとともに昇降手段の耐久性の点で有利となる。
以下、本発明の実施形態の一つについて、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態の車両用シートの脱着補助装置は、その全体構成を図1及び図2に模式的に示すように、台車10と、アーム20と、昇降手段30と、保持手段40とから構成されている。
台車10は、基台11と、この基台11を移動自在とするように基台11の下面の四隅に取り付けられた4個のキャスタ12と、基台11に立設された支柱13とを有している。なお、支柱13には、後述するスライダ31を昇降可能に保持する昇降案内部(図示せず)がほぼ全長にわたって設けられている。また、この支柱13の高さは、ワンボックスカー等のように車高が比較的高い乗用車であっても、シート1を所定の高さに持ち上げて車体に対するシート1の取り外し又は取り付けが可能となるように、調整されている。
昇降手段30は、支柱13に対してアーム20を昇降させるもので、アーム20の基端が固定されるとともに支柱13の前記昇降案内部に昇降可能に保持されたスライダ31と、支柱13の上端部に固定された滑車32と、この滑車32に掛けられるとともに、一端がスライダ31に固定されたワイヤ33と、支柱13に取り付けられるとともにワイヤ33の他端が連結された巻き取り手段34とから構成されている。こうして、巻き取り手段34によりワイヤ33を巻き取ったり又は巻き戻したりすることにより、スライダ31を上昇させたり又は下降させたりすることができるようになっている。なお、このスライダ31は、支柱13の下端部付近から上端部付近までの範囲、すなわち支柱13のほぼ全長にわたって、昇降が可能とされている。また、巻き取り手段34によるワイヤ33の巻き取り又は巻き戻しは、巻き取り手段34の巻き取りレバー34aを作業者が手で操作することにより行ってもよいし、巻き取りレバー34aの代わりに電動ドリル等に用いられる電動機を利用して行ってもよい。
スライダ31に基端が固定されたアーム20は、略水平に延在した状態を維持しつつスライダ31と共に昇降自在となっている。アーム20の自由端側には座板21が固定されている。この座板21は、アーム20の自由端から横方向(図2の右方向)に略水平に延びており、延びた先端部の上面には、被吊り下げ部としての係合溝部22が座板21の幅方向に貫通するように設けられている(図5参照)。そして、この係合溝部22は、座板21の長さ方向に互いに対向する一対の対向内壁面22a、22aを有している。また、座板21には、アーム20と対応する位置に、係合孔(図示せず)をもつ、被取り付け部としての管状支柱部23が立設されている。
前記保持手段40は、被吊り下げ部としての係合溝部22に着脱自在に吊り下げられた吊り下げ治具41と、姿勢保持具42とを有している。
吊り下げ治具41は、図3及び図4に示されるように、基端バー部411と、この基端バー部411の両端からそれぞれ下方(図3及び図4の下方)に延びる一対の縦棒部412、412と、各縦棒部412、412からそれぞれ斜め下方に延びる一対の斜棒部413、413と、各斜棒部413、413からそれぞれ略水平方向だがやや斜め上方に延びる水平棒部414、414と、各水平棒部414、414の先端を連結する先端バー部415とを有している。そして、両水平棒部414、414と、先端バー部415とにより、先端支持部416が構成されている。なお、各縦棒部412、412の略中央部同士が第1中間バー部417により連結されるとともに、各縦棒部412、412各斜棒部413、413との境界部同士が第2中間バー部418により連結されている。
図5に示されるように、吊り下げ治具41の基端バー部411は、係合溝部22内に挿嵌可能とされている。そして、この基端バー部411は、基端バー部411が係合溝部22内に挿嵌された状態で、係合溝部22の各対向内壁面22a、22aにそれぞれが当接しうる一対の規制面411a、411aを有している。こうして、基端バー部411が係合溝部22内に挿嵌された状態で、各規制面411a、411aがそれぞれ各対向内壁面22a、22aに当接することにより、アーム20の座板21に対する吊り下げ治具41の揺動を規制しうるようになっている。また、吊り下げ治具41の先端支持部416は、シート1の座面部2及び背もたれ部3間の隙間に差し込まれて背もたれ部3を下から支持可能とされている。
なお、基端バー部411が係合溝部22内に挿嵌されて各規制面411a、411aがそれぞれ各対向内壁面22a、22aに当接した状態で、両縦棒部412は上下方向に略垂直に延びており、この両縦棒部412から斜め下方に延びる斜棒部413を介して設けられた両水平棒部414は略水平方向だがやや斜め上方に延びている。
姿勢保持具42は、座板21の管状支柱部23の前記係合孔内に回転可能に挿嵌された軸部421と、この軸部421の上端に固定され該上端から略水平に延びる腕部422と、この腕部422の先端に自己の略中央部が固定され該先端から両横方向(図1の左右方向)に略水平に延びる先端当接部としての当接バー部423とを有している。姿勢保持具42は、管状支柱部23の前記係合孔内に軸部421が回転可能に挿嵌されることにより、当接バー部423が腕部422と共に略水平方向に旋回自在となされている。そして、シートの座面部2及び背もたれ部3間の隙間に差し込まれた先端支持部416により背もたれ部3を下から支持しながらシート1を持ち上げた状態で、姿勢保持具42の当接バー部423が背もたれ部3の前面に当接可能とされており、こうして当接バー部423が背もたれ部3に当接することにより、吊り下げ治具41に対するシート1の揺動(図2における反時計回り方向への揺動)を規制し得るようになっている。
ここに、フロントドアを全開させた自動車のドア開口部付近に台車10を移動させた状態で、シート1の幅方向の略中心部に差し込まれた吊り下げ治具41の基端バー部411に対して座板21の係合溝部22が係合可能となるように、アーム20の長さが調整されている。また、シート1の幅方向の略中心部に差し込まれた吊り下げ治具41の基端バー部411に対して座板21の係合溝部22を係合させた状態においては、アーム20の管状支柱部23に軸部421が挿嵌された姿勢保持具42の当接バー部423は、背もたれ部3の幅方向の略中心部に当接可能となっている。さらに、吊り下げ治具41の先端支持部416で背もたれ部3を下から支持しながらシート1を持ち上げた状態においては、当接バー部423が背もたれ部3の前面に確実に当接するように、姿勢保持具42の腕部422の長さが調整されている。
この車両用シートの脱着補助装置の使用方法について、自動車のフロントシートを車体から取り外したり又は車体に取り付けたりする場合を例に、以下説明する。
まず、作業者は、車体側の取付座(図示せず)とシート1のブラケット(図示せず)との結合状態を予め解除しておき、シート1を持ち上げ可能な状態にする。そして、座板21の係合溝部22から脱着した吊り下げ治具41を手で持ち、この吊り下げ治具41の先端支持部416をシート1の座面部2及び背もたれ部3間の隙間に差し込む。このとき、シート1の幅方向の略中心部に吊り下げ治具41を装着する。これにより、シート1を持ち上げた際に、シート1の姿勢をより安定に維持することが可能となる。また、吊り下げ治具41は、縦棒部412と先端支持部416との間に縦棒部412から斜め下方に延びる斜棒部413を有していることから、座面部2及び背もたれ部3間の隙間に先端支持部416を差し込みやすくなっており、作業者はこの差し込み作業を容易に行うことができる。なお、先端支持部416の先端部分(先端バー部415)は、背もたれ部3の背面付近まで到達している。
一方、巻き取り手段34の操作により支柱13に対してスライダ31と共にアーム20を昇降させ、シート1の座面部2及び背もたれ部3間の隙間に先端支持部416が差し込まれた吊り下げ治具41の基端バー部411よりも、係合溝部22が少し下方に位置するように、アーム20の高さを予め調整しておく。
そして、吊り下げ治具41の基端バー部411の真下に座板21の係合溝部22が位置するように位置合わせしながら台車10を移動させる。このとき、姿勢保持具42が基端バー部411と係合溝部22との位置合わせ作業の邪魔になるようなら、この作業の妨げとならない位置に姿勢保持具42を旋回させて逃がしておけばよい。いずれにせよ、この位置合わせ作業が終わった後は、当接バー部423を背もたれ部3の前面に当接又は近接させた状態にしておく。
この状態で、巻き取り手段34を操作してワイヤ33を巻き取り、スライダ31と共にアーム20を上昇させる。これにより、アーム20の上昇途中(上昇の初期段階)で、座板21の係合溝部22内に吊り下げ治具41の基端バー部411を挿嵌させることができる。こうして基端バー部411が係合溝部22内に挿嵌された状態では、係合溝部22の各対向内壁面22a、22aに基端バー部411の各規制面411a、411aがそれぞれ当接するので、これによりアーム20に対して吊り下げ治具41が揺動することを規制することができる。したがって、吊り下げ治具41の先端支持部416で支持されたシート1の揺動も抑えることができ、シート1を安定に保持することが可能となる。また、基端バー部411が係合溝部22内に挿嵌されて各規制面411a、411aがそれぞれ各対向内壁面22a、22aに当接した状態では、上下方向に略垂直に延た両縦棒部412から斜め下方に延びる斜棒部413を介して設けられた両水平棒部414がやや斜め上方に延びているため、この両水平棒部414及び先端バー部415よりなる先端支持部416で下から支持される背もたれ部3には、背もたれ部3を起こす方向(図2における反時計回り方向で背もたれ部3を姿勢保持具42の当接バー部423に近づける方向)に力が作用し、背もたれ部3と当接バー部423との当接力(当接バー部423に対する背もたれ部3の押圧力)を強くすることができる。したがって、先端支持部416で背もたれ部3を下から支持するとする力と、背もたれ部3と当接バー部423との当接力とにより、シート1を安定した姿勢に確実に保持することが可能となる。
こうして吊り下げ治具41及び姿勢保持具42によりシート1を確実に保持した状態で、巻き取り手段34の操作によりワイヤ33をさらに巻き取ってスライダ31と共にアーム20を上昇させて、シート1を所定の高さまで持ち上げる。そして、このままの状態(図2に示す状態)でキャスタ12を介して台車10をドア開口部から離れる方向に移動させれば、シート1を容易に車外へ取り出すことができる。
なお、シート1を車体に取り付ける際には、上述した取り外し作業を逆から実行すればよい。
このように、本実施形態の車両用シートの脱着補助装置によれば、アーム20に装着された吊り下げ治具41及び姿勢保持具42によりシート1を安定した姿勢で確実に保持した状態で、巻き取り手段34の操作によりこのアーム20を昇降させたり、キャスタ12を介して台車10を任意の方向に移動させたりすることができる。このため、車体にシート1を取り付ける際又は車体からシートを取り外す際、重いシート1を持ち上げて運ぶ作業から作業者を解放することができ、作業者の負担軽減及び作業効率の向上に寄与しうる。
また、この車両用シートの脱着補助装置は、ロボット制御を備えた従来の前記自動装着装置と比べても、構造が簡単で、安価である。
(その他の実施形態)
吊り下げ治具41の形状については、前述の実施形態で示したものに限られず、アームの被吊り下げ部に着脱自在に装着され、かつ、座面部2及び背もたれ部3間の隙間に差し込まれて背もたれ部3を下から支持可能な先端支持部を有するものであれば特に限定されない。例えば、図6に示されるように、座面部2及び背もたれ部3間の隙間に差し込まれて背もたれ部3を下から支持可能な先端支持部416の先端からさらに屈曲して延び、座面部2の背面に当接可能な座面支持部417を有するような形状とすることもできる。
また、前述の実施形態では、アーム20の被吊り下げ部に対して吊り下げ治具41を着脱自在に装着する手段として、被吊り下げ部としての係合溝部22に吊り下げ治具41の基端バー部411を挿嵌させる例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、被吊り下げ部としてフック等の被引っ掛け部を採用するとともに、この被引っ掛け部に引っ掛けることのできるチェーン等の引っ掛け部材を吊り下げ治具に取り付ける態様としてもよい。
さらに、スライダ31を昇降させるための昇降手段30として、図7に示されるように、ギア機構を採用することも可能である。すなわち、この昇降手段30は、アーム20の基端が固定されるとともに、支柱13に昇降可能に保持されたスライダ31と、上下方向に延設されるとともに自己の下端がスライダ31に固定され、上方部にラック部35aを有するラック部材35と、支柱13の上端部に取り付けられ、ラック部35aと噛み合い係合可能なピニオン36と、ピニオン36を回転操作するためのレバー37とを備えている。この昇降手段30では、スライダ31に固体されたラック部材35のラック部35aと噛み合い係合するピニオン36をレバー37で回転操作することにより、スライダ31と共にアーム20を昇降させることができる。このようなギア機構を利用すれば、スライダ31と共にアーム20を昇降させる際に昇降位置の微調整がし易くなるとともに昇降手段の耐久性の点で有利となる。
加えて、前述の実施形態では、姿勢保持具42を旋回自在とする例について説明したが、この姿勢保持具はアームの被取り付け部に固定状態で取り付けてもよい。
また、前述の実施形態では、自動車のフロントシートを車体から取り外す等する場合を例に説明したが、本発明の車両用シートの脱着補助装置は、自動車以外の車両、例えばトラック等のフロントシートを車体から取り外す等する場合や、車両のリアシートを車体から取り外す等する場合にも適用しうることは勿論である。
本発明の実施形態の一つにおける車両用シートの脱着補助装置の全体構成を模式的に示す側面図である。 前記車両用シートの脱着補助装置の正面図であり、シートを保持した状態を模式的に示す図である。 前記車両用シートの脱着補助装置に係り、吊り下げ治具の正面図である。 前記車両用シートの脱着補助装置に係り、吊り下げ治具の斜視図である。 前記車両用シートの脱着補助装置に係り、吊り下げ治具を被吊り下げ部としての係合溝部に装着した状態を示す一部断面正面図である。 吊り下げ治具の他の実施形態に係り、吊り下げ治具を被吊り下げ部としての係合溝部に装着した状態を示す一部断面正面図である。 昇降手段の他の実施形態を示す部分正面図である。
符号の説明
1…シート(フロントシート) 2…座面部
3…背もたれ部 10…台車
11…基台 12…キャスタ
13…支柱 20…アーム
21…座板 22…係合溝部
22a…対向内壁面 23…管状支柱部(被取り付け部)
30…昇降手段 31…スライダ
32…滑車 33…ワイヤ
34…巻き取り手段 35…ラック部材
35a…ラック部 36…ピニオン36
40…保持手段 41…吊り下げ治具
411…基端バー部 416…先端支持部
411a…規制面 42…姿勢保持具
423…当接バー部(先端当接部)

Claims (7)

  1. 基台、該基台を移動自在とするキャスタ及び該基台に立設された支柱を有する台車と、
    略水平に延在した状態を維持しつつ昇降自在となるように前記支柱に取り付けられたアームと、
    前記支柱に対して前記アームを昇降させる昇降手段と、
    前記アームの自由端側に装着され、シートを保持可能な保持手段と、
    を備えることを特徴とする車両用シートの脱着補助装置。
  2. 前記アームは被吊り下げ部を前記自由端側に有する一方、前記保持手段は該被吊り下げ部に着脱自在に吊り下げられた吊り下げ治具を有し、かつ、
    前記吊り下げ治具は、前記シートの座面部及び背もたれ部間の隙間に差し込まれて該背もたれ部を下から支持可能な先端支持部を有していることを特徴とする請求項1記載の車両用シートの脱着補助装置。
  3. 前記被吊り下げ部は、前記アームの自由端から略水平に延びる座板の上面に設けられた係合溝部よりなり、該係合溝部は、該座板の幅方向に貫通し、かつ、該座板の長さ方向に互いに対向する一対の対向内壁面をもつ一方、
    前記吊り下げ治具は前記係合溝部内に挿嵌可能な基端バー部を有し、該基端バー部は、該基端バー部が該係合溝部内に挿嵌された状態で各前記対向内壁面にそれぞれが当接することにより前記アームに対する該吊り下げ治具の揺動を規制しうる一対の規制面をもっていることを特徴とする請求項2記載の車両用シートの脱着補助装置。
  4. 前記保持手段は、前記背もたれ部の前面に自己の先端当接部が当接することにより前記吊り下げ治具に対する前記シートの揺動を規制して該シートの姿勢を安定に保持しうる姿勢保持具をさらに有していることを特徴とする請求項2又は3記載の車両用シートの脱着補助装置。
  5. 前記アームは前記姿勢保持具が取り付けられる被取り付け部を前記自由端側に有する一方、該姿勢保持具は前記先端当接部が略水平方向に旋回自在となるように該被取り付け部に取り付けられていることを特徴とする請求項4記載の車両用シートの脱着補助装置。
  6. 前記昇降手段は、
    前記アームの基端が固定されるとともに、前記支柱に昇降可能に保持されたスライダと、
    前記支柱の上端部に固定された滑車と、
    前記滑車に掛けられるとともに、一端が前記スライダに固定されたワイヤと、
    前記支柱に取り付けられるとともに前記ワイヤの他端が連結され、該ワイヤの巻き取り又は巻き戻しにより前記スライダを上昇又は下降させうる巻き取り手段とから構成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の車両用シートの脱着補助装置。
  7. 前記昇降手段は、
    前記アームの基端が固定されるとともに、前記支柱に昇降可能に保持されたスライダと、
    上下方向に延設されるとともに自己の下端が前記スライダに固定され、少なくとも上方部にラック部を有するラック部材と、
    前記支柱の上端部に取り付けられ、前記ラック部と噛み合い係合可能なピニオンとを備えていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の車両用シートの脱着補助装置。
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