JP3969263B2 - 高分子光導波路の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路、特にフレキシブルな高分子光導波路を低コストで製造するための製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高分子導波路の製造方法としては、(1)フイルムにモノマーを含浸させて、コア部を選択的に露光して屈折率を変化させフイルムを張り合わせる方法(選択重合法)、(2)コア層及びクラッド層を塗布後、反応性イオンエッチングを用いてクラッド部を形成する方法(RIE法)、(3)高分子材料中に感光性の材料を添加した紫外線硬化樹脂を用いて、露光・現像するフォトリソグラフィー法を用いる方法(直接露光法)、(4)射出成形を利用する方法、(5)コア層及びクラッド層を塗布後、コア部を露光してコア部の屈折率を変化させる方法(フォトブリーチング法)等が提案されている。
【0003】
しかし、(1)の選択重合法はフイルムの張り合わせに問題があり、(2)や(3)の方法は、フォトリソグラフィー法を使うためコスト高になる。また、(4)の方法は、コア径の精度に課題があり、(5)は十分な屈折率差が採れないという課題がある。現在、性能的に優れた実用的な方法は、(2)や(3)の方法だけであるが、どの技術も大面積でフレキシブルなプラスチック基材に高分子導波路を形成するのに適したものではない。
【0004】
また、高分子光導波路を製造する方法として、キャピラリーとなる溝のパターンが形成されたパターン基板(クラッド)にコア用のポリマー前駆体材料を充填し、その後硬化させてコア層を作り、その表面に平面基板(クラッド)を貼り合わせる方法が知られているが、この方法ではキャピラリー溝にだけでなく、パターン基板と平面基板との間にも全面的にポリマー前駆体材料が薄く充填され硬化されてコア層と同じ組成の薄い層が形成される結果、この薄い層を通って光が漏洩してしまうという問題があった。
【0005】
この問題を解決する方法の1つとして、デビット・ハートは、キャピラリーとなる溝のパターンが形成されたパターン基板と平板とをクランプ用治具で密着させ、減圧させてモノマー溶液をキャピラリーに充填させることで製造する高分子光導波路の製造方法を提案している(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
しかし、この方法はクランプを用いて平板と密着させないと、コア部以外にもモノマー溶液が含浸し精密な導波路構造を形成することができず煩雑な方法であり、また、モノマー溶液を重合させ高分子化(固化)するときに体積変化を起こし、コアの形状が変化するという欠点があった。また、キャピラリーを除去するときにモノマー溶液が重合した高分子とキャピラリーとが部分的に接着していることから、コア形状を崩してしまうという欠点も有していた。
【0007】
また、最近、ハーバード大学のGeorge M. Whitesidesらは、ナノ構造を作る新技術に関し、ソフトリソグラフィーの1つとして毛細管マイクロモールドという方法を提唱している。これは、フォトリソグラフィーを利用してマスター基板を作り、ポリジメチルシロキサン(PDMS)の密着性と容易な剥離性とを利用してナノ構造をマスター基板からPDMSの鋳型に写し取り、この鋳型に毛細管現象を利用して液体ポリマーを流し込んで固化させる方法である(例えば、非特許文献1参照)。
【0008】
また、上記ハーバード大学のGeorge M. WhitesidesのグループのKim Enochらによって、毛細管マイクロモールド法に関する特許が出願されている(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
しかし、この特許に記載の製造方法は、光導波路のコア部のように断面積が小さい場合には、コア部を形成するのに時間がかかり、量産に適さない。また、モノマー溶液が反応して固化するときに体積変化を起こし、コアの形状が変化し、透過損失(導波損失)が大きくなるという欠点があった。
【0010】
本発明者らは、既に毛細管現象を使った高分子導波路の複製製造により、コア形状を高精度に維持して、導波損失の少ない、かつ挿入損失の少ない高分子光導波路を製造する方法を提案しているが(例えば、特許文献3参照)、この方法においては、特にコア部(導波路)の長い場合にコアとなる硬化性樹脂の充填時間がかかり、生産性が低下してしまう場合があった。
【0011】
この課題に関して、杉山らは複数の充填口をもつ方法を提案している(例えば、特許文献4参照)。この方法は、枝別れ型のリング状導波路をそのまま形成できる利点があるが、任意形状の導波路を作製するためには複数の枝別れした充填口を精密加工により除去する必要がある。これはコスト高を招き、しかも加工精度によっては導波損失を増加させる原因となる。
【0012】
【特許文献1】
特許第3151364号明細書
【特許文献2】
米国特許第6355198号明細書
【特許文献3】
特願2002−187473号明細書
【特許文献4】
特開2002−90565号公報
【非特許文献1】
SCIENTIFIC AMERICAN September 2001(日経サイエンス2001年12月号)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、簡便な方法により、低コストで導波損失の少ない高分子光導波路の製造方法の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の本発明により達成される。具体的な方法としては、本発明者らが提案している毛細管現象を使って、コア形状を高精度に維持して、導波損失が少なく、かつ挿入損失の少ない高分子光導波路を製造する方法において、特に充填時間を短縮する方法を見出したものである。
【0027】
すなわち本発明は、
> コア部分に相当する凸部が形成された原盤の表面、鋳型形成用エラストマーの層を形成した後剥離して型を取り、次いで前記型に形成された前記凸部に対応する凹部が露出するように型の両端を形成して鋳型を作製する工程、前記鋳型の凹部を有する面に該鋳型との密着性が良好なクラッド基材を密着させる工程、樹脂入力口にコアとなる硬化性樹脂を接触させ、該硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる工程、及び進入させた硬化性樹脂を硬化させる工程を含む高分子光導波路の製造方法であって、前記鋳型のクラッド基材と密着させる面の反対側の面から前記凹部に連通するように、1つまたはコア部分の長手方向に等間隔で複数個設けられた貫通口を樹脂入力口または樹脂出力口とし、前記鋳型の切断した両端を樹脂出力部として、前記硬化性樹脂を凹部に進入させた後、先端から前記凸部高さ寸法部分の屈折率が前記硬化性樹脂と等しく、それ以外の部分の屈折率が前記硬化性樹脂より低い樹脂押し出し部材を、前記全ての樹脂入力口及び/または樹脂出力口に、先端がクラッド基材に密着するように挿入することにより、前記硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる工程を行うことを特徴とする高分子光導波路の製造方法である。
【0028】
> 前記樹脂押し出し部材として、光導波路のコア内を進む信号光の進行方向を変化させる反射ミラー機能を付与したものを用いることを特徴とする<>に記載の高分子光導波路の製造方法である。
【0029】
> 前記樹脂押し出し部材の、少なくとも先端から前記凸部高さ寸法部分の材質として、前記コアとなる硬化性樹脂を硬化させたものを用いることを特徴とする<>に記載の高分子光導波路の製造方法である。
【0030】
> コア部分に相当する凸部が形成された原盤の表面に、鋳型形成用エラストマーの層を形成した後剥離して型を取り、次いで前記型に形成された前記凸部に対応する凹部が露出するように型の両端を形成して鋳型を作製する工程、前記鋳型の凹部を有する面に該鋳型との密着性が良好なクラッド基材を密着させる工程、樹脂入力口及び/または樹脂入力部にコアとなる硬化性樹脂を接触させ、該硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる工程、及び進入させた硬化性樹脂を硬化させる工程を含む高分子光導波路の製造方法であって、前記鋳型のクラッド基材と密着させる面の反対側の面から前記凹部に連通するように、1つまたはコア部分の長手方向に等間隔で複数個設けられた貫通口を樹脂入力口または樹脂出力口とし、前記鋳型の切断した両端を樹脂入力部として、前記硬化性樹脂を凹部に進入させた後、先端から前記凸部高さ寸法部分の屈折率が前記硬化性樹脂と等しく、それ以外の部分の屈折率が前記硬化性樹脂より低い樹脂押し出し部材を、前記全ての樹脂入力口及び/または樹脂出力口に、先端がクラッド基材に密着するように挿入することにより、前記硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる工程を行うことを特徴とする高分子光導波路の製造方法である。
【0031】
> 前記樹脂押し出し部材として、光導波路のコア内を進む信号光の進行方向を変化させる反射ミラー機能を付与したものを用いることを特徴とする<>に記載の高分子光導波路の製造方法である。
【0032】
> 前記樹脂押し出し部材の、少なくとも先端から前記凸部高さ寸法部分の材質として、前記コアとなる硬化性樹脂を硬化させたものを用いることを特徴とする<>に記載の高分子光導波路の製造方法である。
【0033】
さらに、本発明においては、前記クラッド基材が平坦であることが好ましく、前記クラッド基材がフレキシブルである場合は、該フレキシブル基材が高分子光導波路作製プロセス時に平坦な剛体によって裏面を支えられていることが好ましい。
【0034】
前記クラッド基材の屈折率は、1.55以下であることが好ましく、上記クラッド基材は脂環式オレフィン樹脂フイルムであることが好ましく、前記脂環式オレフィン樹脂フイルムが主鎖にノルボルネン構造を有し、かつ側鎖に極性基をもつ樹脂フィルムであることがより好ましい。
【0035】
後述するコア部が形成されたクラッド基材表面に形成するクラッド層は、紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂を塗布した後硬化させることにより形成されることが好ましい。また、前記クラッド層は、クラッド基材を該基材と近い屈折率をもつ接着剤により貼り合わせることにより形成されることが好ましい。
【0036】
前記鋳型形成用エラストマーは、液状の硬化性シリコーンエラストマーを硬化したものであることが好ましく、前記鋳型の表面エネルギーは10〜30mN/mの範囲であることが好ましい。また、前記鋳型のショア(Shore)ゴム硬度が15〜80°の範囲であること、前記鋳型の二乗平均粗さ(RMS)Rqが0.5μm以下であることが好ましい。さらに、前記鋳型の厚さが、0.1〜50mmの範囲であることが好ましい。
【0037】
前記コア部を形成する硬化性樹脂が紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂であることが好ましく、前記紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂の粘度は、10〜2000mPa・sの範囲であることが好ましい。また、前記紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂を硬化させたときの体積変化が、10%以下であることが好ましい。
【0038】
前記クラッド層の屈折率が、クラッド用基材と同じであることが好ましく、前記コアとなる紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂の硬化物の屈折率が、1.55以上であることが好ましい。また、前記クラッド用基材及びクラッド層とコアとの屈折率差が、0.02以上であることが好ましい。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の高分子光導波路の製造方法は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)に代表される鋳型用エラストマーを用いたマイクロモールディング法を利用することにより、簡便な方法で高精度なコア形状の鋳型を作製し、クラッド層になる低屈折率のフイルム等と鋳型用エラストマーとの密着性の良さを利用して、鋳型の凹部のみに紫外線硬化性あるいは熱硬化性樹脂を充填し、固化させることでコア部を形成し、鋳型を剥離した後、クラッド層を塗布・固化させることで低コストで高分子光導波路を形成するものである。
【0040】
また、前記PDMSは、一般に屈折率が1.43程度と低いために鋳型中の樹脂から剥離させずに、PDMS鋳型をクラッド層としてそのまま利用することもできる。この場合には、充填した紫外線硬化性樹脂あるいは熱硬化性樹脂とPDMSの鋳型とが、さらにはクラッド基材となる低屈折率フイルムと密着させたPDMSの鋳型とが剥がれないような工夫が必要になる。
【0041】
本発明においては、表面にコア層が形成されるフレキシブルなフイルム基材または剛体基材がクラッド層を兼ねており、上記フイルムまたは剛体の表面に、これらより高い屈折率を持ったコア層(コア部)を形成するだけで、高分子光導波路として機能する。このとき、コア部の形成には、PDMSに代表される鋳型用エラストマーを鋳型として用いたマイクロモールディング法を用いる。鋳型用エラストマーは、基材との密着性及び剥離性に優れており、ナノ構造を写し取る能力を持つ。従って、基材に密着させた場合には、液体の進入さえ防ぐことができ、フイルム基材と鋳型とで毛細管を形成した場合、毛細管のみに液体が充填されるという特徴を持つ。また、PDMSの鋳型は剥離性にも優れているため、一度密着しても容易に剥がすことができる。つまり、PDMSを鋳型として樹脂を充填し、該樹脂を固化した場合には、高精度に形状を維持して鋳型を上記樹脂から剥がすことが可能であり、光導波路のコア部などの形成方法として非常に有効である。
【0042】
<第1の実施形態>
本実施形態は、コア部分に相当する凸部が形成された原盤の表面に、鋳型形成用エラストマーの層を形成した後剥離して型を取り、次いで前記型に形成された前記凸部に対応する凹部が露出するように型の両端を形成して鋳型を作製する工程、前記鋳型の凹部を有する面に該鋳型との密着性が良好なクラッド基材を密着させる工程、樹脂入力口にコアとなる硬化性樹脂を接触させ、該硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる工程、及び進入させた硬化性樹脂を硬化させる工程を含む高分子光導波路の製造方法であって、前記鋳型のクラッド基材と密着させた面の反対側の面から前記凹部に連通するように、1つまたはコア部分の長手方向に等間隔で複数個設けられた貫通口を樹脂入力口または樹脂出力口とし、先端から前記凸部高さ寸法部分の屈折率が前記硬化性樹脂と等しく、それ以外の部分の屈折率が前記硬化性樹脂より低い樹脂押し出し部材を、前記全ての樹脂入力口及び/または樹脂出力口に、先端がクラッド基材に密着するように挿入することにより、前記硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる工程を行うことを特徴とする。
以下、本実施形態を各工程に沿って説明する。
【0043】
−鋳型を作製する工程−
コア部に相当する凸部を形成した原盤の作製には、従来の方法、例えばフォトリソグラフィー法などを特に制限なく用いることができる。また、本出願人が既に提案している電着法または光電着法により高分子光導波路を作製する方法も、原盤を作製するのに適用できる。上記原盤の材質としては、シリコン基板、ガラス基板などが用いられ、原盤に形成される前記凸部の大きさは、高分子光導波路の用途等に応じて適宜決められる。例えば、シングルモード用の光導波路の場合には、10μm角程度のコアを、マルチモード用の光導波路の場合には、50〜100μm角程度のコアが一般的に用いられるが、用途によっては数百μm程度とさらに大きなコア部を持つ光導波路も利用される。
【0044】
型は、前記のようにして作製した原盤の凸部を有する面に、鋳型形成用エラストマーの層を形成した後剥離して作製される。
鋳型形成用エラストマーの材料としては、原盤から容易に剥離することができること、鋳型(繰り返し用いる)として一定以上の機械的強度・寸法安定性を有することが好ましい。鋳型形成用エラストマーの層は、鋳型形成用エラストマーあるいはこれに必要に応じて各種添加剤を加えたものから形成される。
【0045】
上記鋳型形成用エラストマーは、原盤に形成された個々の光導波路形状を正確に写し取らなければならないので、ある限度以下の粘度、例えば、2000〜7000mPa・sの範囲程度とすることが好ましい。また、粘度調節のために溶剤を、溶剤による悪影響が出ない程度に加えることができる。
なお、上記粘度は、一般の回転型粘度型を用いて測定することができる。
【0046】
前記鋳型形成用エラストマーの材料としては、硬化性シリコーンエラストマー(熱硬化型、室温硬化型、光硬化型)が、剥離性、機械強度・寸法安定性の観点から好ましく用いられる。
本発明に用いられる硬化性シリコーンエラストマーは、3次元に架橋する構造のシリコーンエラストマーである。該3次元に架橋する構造のシリコーンエラストマーは、通常、多官能性(3官能性、4官能性)単位から重合され、架橋構造を持つ。また、本発明に用いられる硬化性シリコーンエラストマーには、例えば加硫剤等を添加後、加熱硬化によって、分子量(シロキサン単位)5000〜10000程度に重合されたシリコーンゴム等も含まれる。
【0047】
本発明において、前記硬化性シリコーンエラストマーを用いることが必要である理由は、以下の通りである。
前記硬化性シリコーンエラストマーは、−Si−O−結合に起因して、表面エネルギーが低いため、本質的に、優れた離型性、非相溶性を示す。しかし、その硬化条件等を制御することにより、優れた接着性をも発現させることが可能であり、剥離性と接着性とを両立した鋳型を得ることが可能となるためである。
【0048】
硬化を支配する因子としては、構成成分の反応基種、反応基数;硬化時間、温度;照射エネルギー;等が挙げられる。従って、前記硬化条件を制御する方法としては、例えば、単官能性や2官能性のポリジメチルシロキサンや、反応制御剤(アセチレンアルコール類、環状メチルビニルシクロシロキサン、シロキサン変性アセチレンアルコール類等)等を添加する方法や、触媒量、反応温度、反応時間、光(UV)照射強度等を調整する方法等が挙げられる。これらの方法により硬化条件を制御すれば、硬化性シリコーンエラストマーの分子量、反応基としてのシラノール残存量等を調節できるため、離型性、硬さ、表面硬度、接着性、透明性、耐熱性、化学的安定性等を自由に制御することが可能となる。
【0049】
前記硬化性シリコーンエラストマーとしては、例えば、熱硬化性(縮合型、付加型)及び光硬化性のシリコーン樹脂等として、以下の具体例が挙げられる。
熱硬化性シリコーンエラストマーのうち、縮合型の硬化性シリコーンエラストマーとしては、末端にシラノール基を有するポリジメチルシロキサン等をベースポリマーとし、架橋剤としてポリメチルハイドロジェンシロキサン等を配合し、有機スズ等の有機酸金属塩やアミン類等の触媒存在下で加熱縮合して合成した硬化性シリコーンエラストマーや;水酸基、アルコキシ基等の反応性の官能性基を末端に持つポリジオルガノシロキサンを反応させて合成した硬化性シリコーンエラストマーや;3官能性以上のクロロシラン、または、これらと1、2官能性のクロロシランとの混合物等を加水分解したシラノールを縮合して合成したポリシロキサンエラストマー;等が挙げられる。
【0050】
熱硬化性シリコーンエラストマーのうち、付加型の硬化性シリコーンエラストマーとしては、ビニル基を含有するポリジメチルシロキサン等をベースポリマーとし、架橋剤としてポリジメチルハイドロジェンシロキサンを配合して、白金触媒の存在下で反応・硬化させて合成した硬化性シリコーンエラストマー等が挙げられる。
なお、前記付加型の硬化性シリコーンエラストマーは、形態的には溶剤型、エマルジョン型、及び無溶剤型に分類されるが、本発明には無溶剤型が好適に用いられる。
【0051】
前記光硬化性のシリコーンエラストマーとしては、光カチオン触媒を利用して合成した硬化性シリコーンエラストマーや、ラジカル硬化機構を利用して合成した硬化性シリコーンエラストマー等が挙げられる。
【0052】
前記硬化性シリコーンエラストマーとしては、低分子量の液体樹脂であって、十分な浸透性が望めるものが好ましく用いられる。前記硬化性シリコーンエラストマーの粘度は500〜7000mPa・sの範囲であることが好ましく、2000〜5000mPa・sの範囲であることがより好ましい。
硬化性シリコーンエラストマーとしては、メチルシロキサン基、エチルシロキサン基、フェニルシロキサン基を含むものが好ましく、特に硬化性ポリジメチルシロキサン(PDMS)エラストマーが好ましい。
【0053】
また、前記原盤にはあらかじめ離型剤塗布などの離型処理を行なって鋳型との剥離を促進させることが望ましい。
原盤の凸部を有する面に、鋳型形成用エラストマーの層を形成するには、前記面に鋳型形成用エラストマーの材料を塗布したり注型するなどの方法により鋳型形成用エラストマーの層を形成し、その後必要に応じ乾燥処理、硬化処理などが行なわれる。
鋳型形成用エラストマーの層の厚さは、鋳型としての取り扱い性を考慮して適宜決められるが、0.1〜50mmの範囲であることが好ましい。
その後、鋳型形成用エラストマーの層と原盤とを剥離して型とする。
【0054】
次いで、前記型に形成された前記凸部に対応する凹部が露出するように型の両端を切断などの手段で形成して鋳型を作製する。凹部が露出するように型の両端を切断するのは、後の工程で、この露出した凹部を樹脂入力部または樹脂出力部として、紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させたり、排出させたりするためである。
なお、前記両端部の露出部の形成は、カッターなどを用いて行うことができる。また、切断以外にもパンチャーによる打ち抜きも可能である。その他両端部を露出させることができれば、種々の手段を用いることが可能である。
【0055】
上記鋳型の表面エネルギーは、フィルム基材との密着性の観点から、10〜30mN/mの範囲であることが好ましく、15〜24mN/mの範囲であることがより好ましい。なお、上記表面エネルギーは、表面張力成分が既知の各種溶剤を用いて、これらと鋳型との接触角を測定することにより求めることができる。
【0056】
鋳型のショア(Shore)ゴム硬度は、型取り性能や剥離性の観点から15〜80°の範囲であることが好ましく、20〜60°の範囲であることがより好ましい。上記鋳型のゴム硬度は、デュロメーターを用いて測定することができる。
【0057】
また、鋳型の表面粗さ(二乗平均粗さ(RMS)Rq)は、型取り性能の点からみて、0.5μm以下であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましい。上記鋳型の表面粗さは、接触式表面粗さ計(αステップ500、テンコール社製)を用いて測定することができる。
【0058】
−鋳型とクラッド基材とを密着させる工程−
本発明により製造される光導波路は、カプラー、ボード間の光配線や光分波器等としても使用しうるので、その用途に応じて前記クラッド基材の材料としては、該材料の屈折率、光透過性等の光学的特性、機械的強度、耐熱性、鋳型との密着性、フレキシビリティー(可撓性)等を考慮して選択される。本発明においては、可撓性のフィルム基材、剛体基材を用い、高分子光導波路を作製することが好ましい。
【0059】
本発明においては、後述する樹脂入力口等からの硬化性樹脂導入や、ピン(樹脂押し出し部材)による押し付けが伴うため、それに対する不要な変形を防止するためや、作業性を向上させるためにもクラッド基材が平坦な剛体基材であることが望ましい。また前記クラッド基材をフレキシブルなフィルム基板にしたい場合は、導波路作製プロセス時に平坦な剛体、例えばガラス基板などによって裏面を支えることによって、同様の効果が期待できる。
【0060】
用いられるフィルム基材としては、屈折率が比較的小さく透明性を有するという観点から、脂環式アクリルフイルム、脂環式オレフィンフイルム、三酢酸セルロースフイルム、含フッ素樹脂フイルム等が挙げられる。フィルム基材の屈折率は、コア部との屈折率差を確保するため、1.55より小さいことが好ましく、1.53より小さいことがより好ましい。
なお、上記屈折率は、例えばアッベ屈折計を用いて測定される(他のコア部等の屈折率の測定も同様である)。
【0061】
前記脂環式アクリルフイルムとしては、例えばトリシクロデカン等の脂肪族環状炭化水素をエステル置換基に導入した、OZ−1000、OZ−1100(日立化成社製)等が用いられる。
【0062】
また、前記脂環式オレフィンフイルムは透明性、低屈折率という点で本発明に好ましく用いられるが、上記脂環式オレフィンフイルムとしては主鎖にノルボルネン構造を有するもの、及び主鎖にノルボルネン構造を有しかつ側鎖にアルキルオキシカルボニル基(アルキル基としては炭素数1〜6のものやシクロアルキル基)等の極性基をもつものが挙げられる。中でも前記のごとき主鎖にノルボルネン構造を有しかつ側鎖にアルキルオキシカルボニル基等の極性基をもつ脂環式オレフィン樹脂は、低屈折率(屈折率が1.50近辺であり、コア・クラッド間のの屈折率の差を確保できる)及び高い光透過性等の優れた光学的特性を有し、鋳型との密着性に優れ、さらに耐熱性に優れているため、特に本発明の高分子光導波路の製造方法に好ましく用いられる。例えば、アートンフィルム(JSR(株)社製)、ゼノアフィルム(日本ゼオン社製)等を挙げることができる。
【0063】
前記フィルム基材の厚さは、フレキシビリティー、剛性や取り扱いの容易さ等を考慮して適切に選ばれ、0.1mm〜0.5mm程度の範囲であることが好ましい。
【0064】
−硬化性樹脂を鋳型の凹部に進入させる工程−
この工程においては、樹脂入力口にコアとなる硬化性樹脂を接触させ、該硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入(充填)させる。
本発明者らは、既にクラッド基材を密着させた鋳型の凹部が露出した両端のうち一端を、コアとなる硬化性樹脂に接触させ、硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる方法を提案している。
【0065】
しかし、上記方法は導波路長さが5〜10cm程度の範囲までは有効な方法であるが、それ以上の長さになると、硬化性樹脂の充填に極端に時間がかかり生産性が低下する難点があった。そこで、導波路長さを分割することによって、充填時間を短縮する方法が考えられる。この場合、樹脂の入口に対応した空気及び樹脂の出口が必要であり、かつ樹脂の入口及び出口ともに導波路形状を損なわないような整形が必要となる。
【0066】
そこで本発明では、鋳型のクラッド基材と密着させた面の反対側の面から前記凹部に連通するように貫通口を設けることによって、前記両端以外に樹脂の進入口(樹脂入力口)を形成し、実質的に毛細管距離を短縮する方法を提案するものである。
【0067】
本実施形態においては、前記鋳型に設けられた樹脂入力口から硬化性樹脂を進入させ、前記鋳型の切断された両端を樹脂出力部として硬化性樹脂を出力させる。
例として図1に、本発明の高分子光導波路の製造方法の一例を模式的に示す。図1(1)及び(2)は鋳型の作製工程、図1(4)及び(5)は硬化性樹脂を進入させる工程である。図1の方法では、図1(3)のように、コア部分に相当する凸部1aを有する原盤1を用いて作製した型2の、クラッド基材と密着させる面と反対側の面における導波路長手方向の中間位置に、前記凹部に連通するように充填用の穴4(樹脂入力口)を開け、図1(5)に示すように、ここからコア用硬化性樹脂6を充填し、鋳型3の切断した両端3a(樹脂出力部)に硬化性樹脂6を排出させることによって、充填長さを実質的に半分にすることができ、充填時間を低減することが可能となっている。上記において、充填用穴4に対して、硬化性樹脂6を充填するには、シリンジ状の治具を利用するのが望ましい。
【0068】
なお、上記樹脂入力口の形成は、前記鋳型作成工程において、鋳型の両端を形成する前に行ってもよいし、後に行ってもよい。また、上記樹脂出力部とは、前記のように樹脂を進入させる工程において常に樹脂が排出されるわけではなく、進入初期においては空気の出口としても機能するものである。
【0069】
そして、本発明では硬化性樹脂を前記凹部に進入させた後、図1(6)に示すように、穴4にピン7(樹脂押し出し部材)を挿入することによって、穴4(樹脂入力口)に残る余分な樹脂をコア溝に押し出し、樹脂充填完了後の導波路形状の乱れを最小限に抑えることができる。
【0070】
図2に本発明の高分子光導波路の製造方法の一例として、複数のコア部を作製する工程を示す。図2の各工程は、基本的に図1の場合と同様である。本発明においては、樹脂入力口は、前記図1における穴4のような形状に限られず、図2(3)に示すような、鋳型3の導波路と直交する方向に複数の凹部を跨って開口した形状の樹脂入力口9であってもよい。
樹脂入力口をこのような形状とすることにより、図2に示すように複数のコア用凹部に対し、同時に硬化性樹脂を進入させることができ、コア部の作製時間をさらに短縮することができるため、コストを低減させるという観点から有効である。
【0071】
図3は、図2に示したような複数のコア部の作製において、他の鋳型を用いた場合の、硬化性樹脂進入工程前の鋳型側から見た正面図である。この場合には、図3に示すように鋳型3には複数の貫通口11、12が設けられている。このように本発明においては、上記貫通口を複数設けることもできる。
【0072】
図3のように鋳型に複数の貫通口11、12を設ける場合には、該貫通口をコア部分の長手方向に等間隔で設ける必要があり、それぞれ交互に樹脂入力口11及び樹脂出力口12として、コア用硬化性樹脂を、前記樹脂入力口11に接触させ、毛細管現象で前記凹部に進入させることで、より充填速度を向上させることができる。すなわち、前記貫通口が複数設けられる場合には、必ず樹脂入力口と樹脂出力口とが存在することとなる。
なお、上記樹脂出力口12は、前記樹脂出力部と同様に常に樹脂を排出するわけではなく、空気出口としても機能する。
【0073】
前記のように、貫通口をコア部分の長手方向に等間隔に設けるのは、これにより実質的に充填距離を短くすることができるためである。また図3における樹脂入力口11に対する樹脂出力口12のように、樹脂入力口11の隣に空気を逃がす穴(樹脂出力口12)が、対応して必ず空いている必要がある。この空気を逃がす穴は、充填が完了するまで空いている必要があるため、図3における樹脂出力口12のように、1つの空気を逃がす穴を左右の樹脂入力口からの充填に用いた場合、どちらかの側の充填が先に終わることによって空気を逃がす穴(樹脂出力口12)をふさいでしまうと、もう一方の側の充填がそれ以上進まなくなってしまい、結果として導波路(コア部)の欠陥となる。これを防ぐためには、左右からの硬化性樹脂が同時に空気を逃がす穴(樹脂出力口12)に到達するようにすればよい。この状態を容易に実現するためにも、前記貫通口は等間隔設けられる必要がある。
【0074】
図4は、コアの長手方向に導波路分岐があるコア部を作製する場合の、硬化性樹脂を進入させる工程前における鋳型側から見た正面図である。導波路分岐がある場合、本発明においては図4に示すように、鋳型3の少なくとも導波路分岐部位置に、前記樹脂入力口4または樹脂出力口4が設けられることが好ましい。このように導波路分岐部位置に樹脂入力口4または樹脂出力口4を設けることにより、樹脂を入力する場合には分岐している各方向に等量的に樹脂を進入させることができ、また樹脂を出力する場合には各方向からの樹脂の進入を分岐位置に同時に到達させることができる。
【0075】
前記樹脂入力口4、樹脂出力口4は、鋳型3を形成した後、ドリル等を用いて直接穴を開けたりたりすることで設けることができるが、製造コスト上、鋳型作製時に同時に形成することが望ましい。
このような観点から、本発明においては、前記樹脂入力口4及び/または樹脂出力口4が、前記鋳型3を作製する工程において、原盤1にコア部分に相当する凸部1aに加えて樹脂入力口4及び/または樹脂出力口4に相当する凸部をさらに形成することにより、鋳型作製と同時に形成されることが好ましい。
【0076】
具体的には、例えば前記図1(1)における原盤1のコア部に相当する凸部1aの図における上側に、さらに樹脂入力部4及び/または樹脂出力部4に相当する凸部を形成し、当該原盤を用いて前記のように鋳型を作製することにより、前記のような鋳型3への穴開けが不要となる。
なお、上記樹脂入力口4及び/または樹脂出力口4に相当する凸部の形状としては、特に限定されず、後述するようなテーパ状形状や多段形状であってもよい。
【0077】
硬化性樹脂6を毛細管現象により鋳型3とクラッド基材5との間に形成された空隙(鋳型の凹部)に充填させるため、用いる硬化性樹脂6はそれが可能なように十分低粘度である必要がある。一般に、液体の充填に毛細管現象を使うために管の径が小さければ小さいほど充填速度が遅くなり、実用的な速度での充填が不可能になる。従って、毛細管現象の充填速度を上げることが実際に使うときに課題となる。充填速度を上げる方法としては、液体の粘度を下げることと圧力を下げるのが効果的である。通常、粘度は、5000mPa・s以下であることが好ましく、1000mPa・s以下であることがより好ましい。
【0078】
また、前記硬化性樹脂6の硬化後の屈折率はクラッドを構成する高分子材料よりも高いことが必要である。このほかに、原盤1に形成されたコア部分に相当する凸部1aが有する元の形状を高精度に再現するため、前記硬化性樹脂6の硬化前後の体積変化が小さいことが必要である。例えば、体積が減少すると導波損失の原因になる。したがって、前記硬化性樹脂6は、硬化前後の体積変化ができるだけ小さいものが望ましく、体積変化率が10%以下であることが好ましく、6%以下であることがより好ましい。なお、溶剤を用いて低粘度化することは、硬化前後の体積変化が大きいので避ける方が好ましい。
【0079】
以上の観点から、前記硬化性樹脂6の粘度は、10〜2000mPa・sの範囲であることが好ましく、20〜1000mPa・sの範囲であることがより好ましく、30〜500mPa・sの範囲であることがさらに好ましい。但し、溶剤などを用いて硬化性樹脂6の粘度を低下させた場合には、固化したときに体積変化が大きく、前記のように元の形状を高精度に保てないという欠点がある。従って、使用する充填用の硬化性樹脂6は溶剤フリーで体積変化ができるだけ小さい材料を選択する必要がある。
【0080】
また、前記のように、コアとなる硬化性樹脂6の硬化物の屈折率は、クラッドとなる前記フィルム基材や剛体基材より大きいことが必要であり、クラッドとコアの屈折率の差は、0.02以上であることが好ましく、0.05以上であることがより好ましい。しかし、硬化性樹脂と密着性の高いフィルム基材は、屈折率が1.50近辺のものが多いため、硬化性樹脂の屈折率は1.52以上であることが好ましく、1.55以上であることがより好ましい。
【0081】
上記硬化性樹脂6としては、紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。前記硬化性樹脂の材質としては、エポキシ系、ポリイミド系、アクリル系紫外線硬化性樹脂が好ましく用いられる。
【0082】
なお、この工程において、フィルム基材を密着させた鋳型の一端を、コアとなる硬化性樹脂6に接触させて、該硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型3の凹部に充填することを促進するため、この系全体を減圧(0.1〜200Pa程度)することが望ましい。また系全体を減圧にする代わりに、鋳型の、前記硬化性樹脂と接触する一端とは異なる端からポンプで吸引したり、あるいは前記硬化性樹脂と接触する一端において加圧したりすることもできる。
また、前記充填を促進するため、前記減圧及び加圧に代え、あるいはこれらに加えて、鋳型の一端に接触させる硬化性樹脂を加熱することにより、より硬化性樹脂を低粘度化することも有効な手段である。
【0083】
前述のように、本発明においては、前記硬化性樹脂6を鋳型3の凹部に進入させた後、前記全ての樹脂入力口4及び/または樹脂出力口4に、先端から前記凸部高さ寸法部分の屈折率が前記硬化性樹脂と等しく、それ以外の部分の屈折率が前記硬化性樹脂より低い樹脂押し出し部材7が挿入される。該押し出し部材7の形状としては特に限定されるものではなく、前記図1(6)で示したようなピン状のものであってもよく、板状や角柱状のものであってもよい。詳細については後述する
【0089】
−進入させた硬化性樹脂を硬化させる工程−
進入させた硬化性樹脂6を硬化させるには、紫外線ランプ、紫外線LED、UV照射装置等が用いられる。また、熱硬化性樹脂を進入させた場合には、硬化のためにオーブン中での加熱等が用いられる。
【0090】
硬化後は、鋳型3を剥離し、コア部が形成されたクラッド基材5の表面にクラッド層を形成し、高分子光導波路とする。なお、既述の如く、前記鋳型3をそのままクラッド層として用いることも可能であり、この場合には、鋳型3を剥離する必要はなく、そのままクラッド層として利用する。
【0091】
上記クラッド層としては、例えば前記クラッド用基材として用いたフィルム、硬化性樹脂(紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂)を塗布して硬化させた層、高分子材料の溶液を塗布して乾燥して得られる高分子膜等が挙げられる。クラッド層としてフィルムを用いる場合は、接着剤を用いて貼り合わされるが、その際、接着剤の屈折率がフィルムの屈折率と近いことが望ましい。
【0092】
前記クラッド層の屈折率は、コアとの屈折率差を確保するため、1.55より小さく、好ましくは1.53より小さくすることが望ましい。また、クラッド層の屈折率を前記フィルム基材の屈折率と同じにすることが、光の閉じ込めの点からみて好ましい。
【0093】
<第2の実施形態>
本実施形態は、コア部分に相当する凸部が形成された原盤の表面に、鋳型形成用エラストマーの層を形成した後剥離して型を取り、次いで前記型に形成された前記凸部に対応する凹部が露出するように型の両端を形成して鋳型を作製する工程、前記鋳型の凹部を有する面に該鋳型との密着性が良好なクラッド基材を密着させる工程、樹脂入力口及び/または樹脂入力部にコアとなる硬化性樹脂を接触させ、該硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる工程、及び進入させた硬化性樹脂を硬化させる工程を含む高分子光導波路の製造方法であって、前記鋳型のクラッド基材と密着させた面の反対側の面から前記凹部に連通するように、1つまたはコア部分の長手方向に等間隔で複数個設けられた貫通口を樹脂入力口または樹脂出力口とし、前記鋳型の切断した両端を樹脂入力部として、前記硬化性樹脂を凹部に進入させた後、先端から前記凸部高さ寸法部分の屈折率が前記硬化性樹脂と等しく、それ以外の部分の屈折率が前記硬化性樹脂より低い樹脂押し出し部材を、前記全ての樹脂入力口及び/または樹脂出力口に、先端がクラッド基材に密着するように挿入することにより、前記硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる工程を行うことを特徴とする。
【0094】
本実施形態は、第1の実施形態において、前記鋳型における切断などの手段により形成した両端を樹脂出力部とするのではなく、樹脂入力部とした以外は、前記第1の実施形態と同様である。すなわち、本実施形態における鋳型を作成する工程、進入させた硬化性樹脂を硬化させる工程等は、第1の実施形態と同様であり、鋳型の凹部に硬化性樹脂を進入させる工程においてのみ、樹脂の入力に鋳型の切断した両端を用いることとしたものである。
【0095】
具体的には、例えば前記図1に示した各工程においては、図1(5)で硬化性樹脂6を穴4に接触させるのではなく、鋳型3の切断した両端3aに接触させ、穴4は樹脂出力口として機能させるものである。また、図3に示した複数のコア部の作製においては、同様に鋳型3の切断した両端3aに硬化性樹脂6を接触させる。但しこの場合には、既述の如く、樹脂の進入にあたって必ず空気を逃がす穴を設けなければならないため、第1の実施形態で説明した樹脂入力口と樹脂出力口とを逆にする必要があり、図3における樹脂入力口11を樹脂出力口に、樹脂出力口12を樹脂入力口とする必要がある。
【0096】
本実施形態によれば、第1の実施形態の場合と同様に、コア部となる鋳型の凹部に効率よく硬化性樹脂を充填させることができ、簡便、かつ低コストで導波損失の少ない高分子光導波路を製造することができる。
【0098】
前記のように、第1、第2の実施形態において、コア部を前記鋳型の凹部へ進入させた硬化性樹脂のみで形成するのではなく、挿入される樹脂押し出し部材の先端部分を含めてコア部とする。すなわち鋳型の凹部に硬化性樹脂を進入させる工程において樹脂押し出し部材の先端がクラッド基材に密着するように挿入することとしたものである。
【0099】
具体的には、例えば前記図1に示した各工程においては、図1(6)でピン7(樹脂押し出し部材)を先端から前記凸部高さ寸法部分の屈折率が前記硬化性樹脂6と等しく、それ以外の部分の屈折率が前記硬化性樹脂6より低いピン7を用い、穴4(樹脂入力口)に、先端がクラッド基材5に密着するように挿入するものである。
【0100】
このようにすることによって、導波路のコアとクラッドとは、鋳型3に穴4を開けたことに起因する欠陥を最小限に抑えることができる。特にこの場合、ピン7の先端からコア部分に当たる部分(凸部高さ寸法部分)の材質として、コアとなる硬化性樹脂を硬化させたものを用いることで、導波路損失をさらに極小化できるため好ましい。
【0101】
さらに、図5に前記ピンとして、先端を一定角度を有する断面としたピン14を用いた場合の高分子光導波路の断面図を示すが、本発明においては、図5に示すように導波路のコア内を進む信号光の進行方向を変化させる反射ミラー機能を付与したものを用いることによって、導波方向を変換することも可能になる。
【0105】
以上の各実施形態で述べたように、本発明によれば、簡便な方法により、低コストで損失ロスの少ない高精度のコア形状を持つ光導波路が形成でき、量産性に優れ自由度の高いフレキシブルな高分子光導波路を得ることができる。特に、導波路長さの長いものにおいても、毛細管現象による充填に要する時間を短縮して生産効率を向上させることができる。
【0106】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
参考例1)
Si基板(直径6インチ)の表面に、厚膜レジスト(SU−8:マイクロケミカル(株)社製)をスピンコート法で塗布した後、80℃でプリベークし、フォトマスクを通して露光した後現像して、長さ12cmの凸部を形成した。次に、120℃でポストベークし、断面形状が50μm角の正方形、長さが12cmの凸部を有する光導波路のコア部分形成用原盤を作製した。
【0107】
この原盤に離型剤として、ノルマルヘキサンを塗布した後、熱硬化性ポリジメチルシロキサン(PDMS)エラストマー(SYLGARD184:ダウコウニングアジア社製)を流し込み、120℃で30分間加熱することで固化させた後、剥離して、前記断面が正方形の凸部に対応する凹部を持った厚み1mmの型を作製した。なおこの厚みは、非接触式レーザー変位計などを用いて誤差1μm以下の正確さで測定した。さらに、前記型の両端を前記凹部が露出するようにカッターにより切断して、樹脂出力部を形成し鋳型とした。なお、この鋳型の表面エネルギーは20mN/m、ショア硬度は45°、二乗平均粗さRqは0.05μmであった。
【0108】
次に、このPDMSの鋳型のクラッド基材と密着させる面の反対側から前記凹部に連通するように、導波路部中心にドリルで直径50μmの穴を貫通させ、これを樹脂入力口とした。この鋳型と、平板ガラスの表面に真空チャックされた鋳型より一回り大きいアートンフィルム(JSR(株)社製、膜厚:188μm、屈折率:1.51)を接触させたところ、両者は密着した。
【0109】
この状態で、PDMSの鋳型の樹脂入力口に、粘度が300mPa・sのエポキシ系紫外線硬化性樹脂(NTT−AT社製)を垂らすことによって、該紫外線硬化性樹脂を樹脂入力口から前記凹部に毛細管現象で充填したところ、約3分で凹部の全領域に前記紫外線硬化性樹脂が充填された。充填完了後、前記樹脂入力口に直径50μmのピンを挿入して、樹脂入力口に充填された樹脂を前記樹脂出力部から追い出した。なお、このピンの材質は、シリコーン樹脂製(紫外線透過性)で形状は画鋲状である。すなわち、対応するPDMSの鋳型の厚み測定値に合わせて、鋳型の厚みから50μmを減じた長さとなるように挿入部分が加工されている。また、このときピン先端部と導波路をなす鋳型の凹部の天井部分との位置ずれは5μm以下と推測される。
【0110】
上記状態で、光強度50mW/cm2のUV光を前記PDMS鋳型を通して10分間照射して前記紫外線硬化性樹脂を固化させ、次いでPDMSの鋳型を剥離したところ、アートンフィルム表面に前記原盤の凸部と同じ形状のコア部が形成された。該コア部の屈折率は、1.54であった。
【0111】
さらに、上記アートンフィルムのコア部形成面に、屈折率が前記アートンフィルムと同じ1.51である紫外線硬化樹脂(NTT−AT社製)を塗布した後、光強度50mW/cm2のUV光を10分間照射して固化させ、膜厚50μmのクラッド層を形成し、フレキシブルな高分子光導波路を作製した。この高分子光導波路の導波損失は、0.35dB/cmであった。
【0112】
参考例2)
参考例1において、鋳型の凹部への紫外線硬化性樹脂の充填を、樹脂出力部を前記紫外線硬化性樹脂と接触させ樹脂入力部とし、樹脂入力口を樹脂出力口とした以外は参考例1と同様にして高分子光導波路を作製した。
このときの鋳型の凹部全領域への紫外線硬化性樹脂の充填時間は約2分であった。また、この高分子光導波路の導波損失は、0.35dB/cmであった。
【0113】
(比較例1)
参考例1において、鋳型の凹部へのコアとなる紫外線硬化性樹脂の充填を、樹脂入力口を開けずに鋳型の切断した両端の一端から毛細管現象により行った以外は参考例1と同様にして高分子光導波路を作製した。この場合、上記紫外線硬化性樹脂の充填完了までに約1時間を要し、高分子光導波路の導波損失は0.33dB/cmであった。
【0114】
参考例3)
参考例1と同じ方法により、分岐状の、断面が50μm角の正方形の光コア部形成用原盤を作製した。このコアの構造は、図3に示すような2分岐型であり、分岐前の長さが5cm、分岐後の長さが7cm、分岐部直前の導波路幅は80μmであった。
【0115】
上記原盤を用いて、参考例1と同じ方法によりPDMSエラストマーを用いて断面が50μm角の正方形の凹部を有する厚み1.5mmの鋳型を作製した。次いで、この鋳型の両端を凹部が露出するように切断して、樹脂出力部を作り、さらに、PDMSの鋳型のクラッド基材と密着させる面の反対側から前記凹部に連通するように、導波路分岐部位置に直径80μmの穴を貫通させ、これを樹脂入力口とした。そして、この鋳型と参考例1で用いたアートンフイルムとを接触させたところ、両者は密着した。
【0116】
この状態のPDMSの鋳型の樹脂入力口に、粘度が500mPa・sの熱硬化性樹脂(NTT−AT社製)を垂らすことによって、該熱硬化性樹脂を樹脂入力口から前記凹部に毛細管現象で充填したところ、約5分で全領域に前記紫外線硬化樹脂が充填された。充填終了後、参考例1と同様にして、樹脂入力口に先端直径80μmで画鋲状のピンを挿入して、樹脂入力口に充填された樹脂を前記樹脂出力部から追い出した。
【0117】
上記状態で、130℃で30分間加熱して前記熱硬化性樹脂を固化させ、次いでPDMSの鋳型を剥離したところ、アートンフイルム表面に前記原盤の凸部と同じ形状のコア部が形成された。該コア部の屈折率は1.54であった。
【0118】
さらに、参考例1と同様にして、アートンフイルムのコア部形成面にクラッド層を形成し、高分子光導波路を作製した。この高分子光導波路の導波損失は0.5dB/cmであった。
【0119】
(比較例2)
参考例2において、鋳型の凹部へのコアとなる熱硬化性樹脂の充填を、樹脂入力口を開けずに鋳型の切断した両端の分岐前側の一端から毛細管現象により行った以外は参考例2と同様にして高分子光導波路を作製した。この場合、上記熱硬化性樹脂の充填完了までに約3時間を要し、高分子光導波路の導波損失は0.45dB/cmであった。
【0120】
参考例4)
参考例1と同じ方法により、断面が50μm角の正方形のコア部形成用原盤を作製した。このコア部構造は、1×4のVCSELに接続する4本の導波路であり、長さは12cmである。この4本のコア部に相当する凸部を横切るように、離型剤を塗布した厚み50μmのSUS製の板を、前記凸部を長手方向にほぼ二分する位置に傾かないように固定し、全体に離型剤を塗布した後、参考例1で用いたPDMSエラストマーを流し込んだ。120℃で30分間加熱することで固化させた後、剥離して、前記断面が正方形の凸部に対応する凹部を持った厚み3mmの型を作製した。
【0121】
次に、前記板を外すことによって、PDMSの型に樹脂入力口を形成した。さらに、該型の両端を切断して樹脂出力部形成し鋳型とした。この鋳型と、ガラス基板表面に真空チャックされた前記アートンフイルムとを接触させたところ、両者は密着した。
【0122】
この状態で、上記PDMSの鋳型の樹脂入力口に参考例1と同様に紫外線硬化性樹脂を垂らすことによって、該紫外線硬化性樹脂を樹脂入力口から前記凹部に毛細管現象で充填したところ、約2分で凹部全領域に前記紫外線硬化性樹脂が充填された。充填完了後、前記樹脂入力口に厚み50μmのSUS製の板を挿入し、樹脂入力口に充填された樹脂を前記樹脂出力部から追い出した。なお、このときの挿入深さは、対応するPDMSの鋳型の厚み測定値に合わせて、鋳型の厚みから50μmを減じた長さとなるように規定される。
【0123】
上記状態で、光強度50mW/cm2のUV光を前記PDMSの鋳型を通して10分間照射して前記紫外線硬化性樹脂を固化させ、次いでPDMSの鋳型を剥離したところ、アートンフイルム表面に前記原盤の凸部と同じ形状のコア部が形成された。該コア部の屈折率は、1.54であった。
【0124】
さらに、上記アートンフィルムのコア部形成面に、屈折率が前記アートンフイルムと同じ1.51である紫外線硬化樹脂(JSR社製)を塗布した後、光強度50mW/cm2のUV光を10分間照射して固化させ、膜厚50μmのクラッド層を形成し、フレキシブルな高分子光導波路を作製した。この高分子光導波路の導波損失は、0.35〜0.38dB/cmであった。
【0125】
参考例5)
参考例1と同じ方法により、断面が50μm角の正方形の光コア部形成用原盤を作製した。このコア構造は、32チャンネルのバス用導波路で、長さが30cmである。この32本のコア部に相当する凸部を横切るように、離型剤を塗布した先端の厚みが50μmで楔型のSUS製板を5枚用意し、前記凸部に対して長手方向に5cmピッチで傾かないように固定し、全体に離型剤を塗布した後、参考例1で用いたPDMSエラストマーを流し込んだ。120℃で30分間加熱することで固化させた後、剥離して、前記断面が正方形の凸部に対応する凹部を持った厚み3mmの型を作製した。
【0126】
次に、前記板を外すことによって、PDMSの型にいずれも同じ形状で1つおきに樹脂入力口と樹脂出力口とを形成した。さらに、該型の両端を切断して樹脂出力部形成し鋳型とした。この鋳型と、ガラス基板表面に真空チャックされた前記アートンフイルムとを接触させたところ、両者は密着した。
【0127】
この状態で、上記PDMSの鋳型の樹脂入力口に参考例1と同様に紫外線硬化性樹脂を垂らすことによって、該紫外線硬化性樹脂を樹脂入力口から前記凹部に毛細管現象で充填したところ、約3分で凹部全領域に前記紫外線硬化性樹脂が充填された。充填完了後、前記全ての樹脂入力口及び樹脂出力口に厚み50μmのSUS製の板を挿入し、樹脂入力口に充填された樹脂を前記樹脂出力部から追い出した。なお、このときの挿入深さは、対応するPDMSの鋳型の厚み測定値に合わせて、鋳型の厚みから50μmを減じた長さとなるように、治具(図示なし)により規定される。
【0128】
上記状態で、光強度50mW/cm2のUV光を前記PDMSの鋳型を通して10分間照射して前記紫外線硬化性樹脂を固化させ、次いでPDMSの鋳型を剥離したところ、アートンフイルム表面に前記原盤の凸部と同じ形状のコア部が形成された。該コア部の屈折率は、1.54であった。
【0129】
さらに、上記アートンフィルムのコア部形成面に、屈折率が前記アートンフイルムと同じ1.51である紫外線硬化樹脂(JSR社製)を塗布した後、光強度50mW/cm2のUV光を10分間照射して固化させ、膜厚50μmのクラッド層を形成し、フレキシブルな高分子光導波路を作製した。この高分子光導波路の導波損失は、0.38〜0.42dB/cmであった。
【0130】
(実施例
Si基板(直径6インチ)の表面に、厚膜レジスト(SU−8:マイクロケミカル(株)社製)をスピンコート法で塗布した後、80℃でプリベークし、フォトマスクを通して露光した後現像して、長さ12cmの凸部を形成した。次に、120℃でポストベークし、断面形状が50μm角の正方形、長さが12cmの凸部を有する光導波路のコア部分作成用原盤を作製した。
【0131】
この原盤に離型剤として、ノルマルヘキサンを塗布した後、熱硬化性ポリジメチルシロキサン(PDMS)エラストマー(SYLGARD184:ダウコウニングアジア社製)を流し込み、120℃で30分間加熱することで固化させた後、剥離して、前記断面が正方形の凸部に対応する凹部を持った厚み1.5mmの型を作製した。さらに、前記型の両端を前記凹部が露出するようにパンチャーにより打ち抜いて、樹脂出力部を形成し鋳型とした。
【0132】
次に、このPDMSの鋳型のクラッド基材と密着させる面の反対側から前記凹部に連通するように、導波路部中心にドリルで直径50μmの穴を貫通させ、これを樹脂入力口とした。この鋳型と、平板ガラスの表面に真空チャックされた鋳型より一回り大きいアートンフイルム(JSR(株)社製、膜厚:188μm、屈折率:1.51)を接触させたところ、両者は密着した。
【0133】
この状態で、PDMSの鋳型の樹脂入力口に、粘度が500mPa・sのエポキシ系紫外線硬化性樹脂(NTT−AT社製)を垂らすことによって、該紫外線硬化性樹脂を樹脂入力口から前記凹部に毛細管現象で充填したところ、約4分で凹部の全領域に前記紫外線硬化性樹脂が充填された。充填完了後、前記樹脂入力口に直径50μm、長さ50μmの微小な円筒形で、材質がコア用紫外線硬化性樹脂を固化させたものであるピンを挿入して、樹脂入力口に充填された樹脂を前記樹脂出力部から追い出した。このピンは、そのまま樹脂入力口の底部(クラッド基板)まで突き当てて、コアの一部とした。
【0134】
上記状態で、光強度50mW/cm2のUV光を前記PDMS鋳型を通して10分間照射して前記紫外線硬化性樹脂を固化させ、次いでPDMSの鋳型を剥離したところ、アートンフイルム表面に前記原盤の凸部と同じ形状のコア部が形成された。該コア部の屈折率は、1.54であった。
【0135】
さらに、上記アートンフィルムのコア部形成面に、屈折率が前記アートンフイルムと同じ1.51である紫外線硬化樹脂(NTT−AT社製)を塗布した後、光強度50mW/cm2のUV光を10分間照射して固化させ、膜厚50μmのクラッド層を形成し、フレキシブルな高分子光導波路を作製した。この高分子光導波路の導波損失は、0.35dB/cmであった。
【0136】
(実施例
実施例において、鋳型の凹部への紫外線硬化性樹脂の充填を、樹脂出力部を前記紫外線硬化性樹脂と接触させ樹脂入力部とし、樹脂入力口を樹脂出力口とした以外は実施例と同様にして高分子光導波路を作製した。
このときの鋳型の凹部全領域への紫外線硬化性樹脂の充填時間は約4分であった。また、この高分子光導波路の導波損失は、0.35dB/cmであった。
【0137】
(実施例
実施例において、挿入したピンを長さ1mm、直径50μmの円筒形とし、先端内部にハーフミラーをもつ構造とした以外は実施例と同様にして高分子光導波路を作製した。この高分子光導波路においては、図の断面図に示すように、導波路進行方向途中ピン14の位置で、前記クラッド基板5側と反対側に分岐する導波路15が形成されている。また、この高分子光導波路の導波損失は5dB/cm程度であった。
【0138】
【発明の効果】
本発明の高分子光導波路の製造方法によれば、簡便な方法により、低コストで損失ロスの少ない高精度のコア形状を持つ光導波路が作製でき、量産性に優れ自由度の高いフレキシブルな高分子光導波路を形成できる。特に導波路長さの長いものにおいても毛細管充填に要する時間を短縮して生産効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の高分子光導波路の製造方法の一例を示す概略図である。
【図2】 本発明の高分子光導波路の製造方法の他の一例を示す概略図である。
【図3】 本発明における硬化性樹脂充填前の状態の一例を鋳型側から見た正面図である。
【図4】 本発明における硬化性樹脂充填前の状態他の一例を鋳型側から見た正面図である。
【図5】 本発明により製造された高分子光導波路の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 原盤
2 型
3 鋳型
4、9、11、12 貫通口(樹脂入力口、樹脂出力口)
5 クラッド基板
6 硬化性樹脂
7、10、14 樹脂押し出し部材
8、15 コア部
13 クラッド層

Claims (6)

  1. コア部分に相当する凸部が形成された原盤の表面に、鋳型形成用エラストマーの層を形成した後剥離して型を取り、次いで前記型に形成された前記凸部に対応する凹部が露出するように型の両端を形成して鋳型を作製する工程、前記鋳型の凹部を有する面に該鋳型との密着性が良好なクラッド基材を密着させる工程、樹脂入力口にコアとなる硬化性樹脂を接触させ、該硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる工程、及び進入させた硬化性樹脂を硬化させる工程を含む高分子光導波路の製造方法であって、
    前記鋳型のクラッド基材と密着させる面の反対側の面から前記凹部に連通するように、1つまたはコア部分の長手方向に等間隔で複数個設けられた貫通口を樹脂入力口または樹脂出力口とし、前記鋳型の切断した両端を樹脂出力部として、前記硬化性樹脂を凹部に進入させた後、先端から前記凸部高さ寸法部分の屈折率が前記硬化性樹脂と等しく、それ以外の部分の屈折率が前記硬化性樹脂より低い樹脂押し出し部材を、前記全ての樹脂入力口及び/または樹脂出力口に、先端がクラッド基材に密着するように挿入することにより、前記硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる工程を行うことを特徴とする高分子光導波路の製造方法。
  2. 前記樹脂押し出し部材として、光導波路のコア内を進む信号光の進行方向を変化させる反射ミラー機能を付与したものを用いることを特徴とする請求項1に記載の高分子光導波路の製造方法。
  3. 前記樹脂押し出し部材の、少なくとも先端から前記凸部高さ寸法部分の材質として、前記コアとなる硬化性樹脂を硬化させたものを用いることを特徴とする請求項1に記載の高分子光導波路の製造方法。
  4. コア部分に相当する凸部が形成された原盤の表面に、鋳型形成用エラストマーの層を形成した後剥離して型を取り、次いで前記型に形成された前記凸部に対応する凹部が露出するように型の両端を形成して鋳型を作製する工程、前記鋳型の凹部を有する面に該鋳型との密着性が良好なクラッド基材を密着させる工程、樹脂入力口及び/または樹脂入力部にコアとなる硬化性樹脂を接触させ、該硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる工程、及び進入させた硬化性樹脂を硬化させる工程を含む高分子光導波路の製造方法であって
    前記鋳型のクラッド基材と密着させる面の反対側の面から前記凹部に連通するように、1つまたはコア部分の長手方向に等間隔で複数個設けられた貫通口を樹脂入力口または樹脂出力口とし、前記鋳型の切断した両端を樹脂入力部として、前記硬化性樹脂を凹部に進入させた後、先端から前記凸部高さ寸法部分の屈折率が前記硬化性樹脂と等しく、それ以外の部分の屈折率が前記硬化性樹脂より低い樹脂押し出し部材を、前記全ての樹脂入力口及び/または樹脂出力口に、先端がクラッド基材に密着するように挿入することにより、前記硬化性樹脂を毛細管現象により前記鋳型の凹部に進入させる工程を行うことを特徴とする高分子光導波路の製造方法。
  5. 前記樹脂押し出し部材として、光導波路のコア内を進む信号光の進行方向を変化させる反射ミラー機能を付与したものを用いることを特徴とする請求項4に記載の高分子光導波路の製造方法。
  6. 前記樹脂押し出し部材の、少なくとも先端から前記凸部高さ寸法部分の材質として、前記コアとなる硬化性樹脂を硬化させたものを用いることを特徴とする請求項4に記載の高分子光導波路の製造方法。
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