JP3862995B2 - 光スイッチモジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光を偏向する光偏向素子、複数の入力ポートと複数の出力ポートとの間で光信号の伝播先を切換える光スイッチモジュール、その光スイッチモジュールを使用した光信号切換え装置、及び光信号の伝播方向を変更するミラーを備えた光配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光通信の伝送帯域は増加の一途をたどり、波長多重化(WDM:Wavelength Division Multiplex )技術の進展と相俟って高速かつ大容量化が進んでいる。基幹通信ネットワークにおける光ファイバー網のハードウェアインフラを構築するためには、光信号の伝達先を切換える光信号切換え装置が必要である。
【0003】
従来、光信号切換え装置としては、光信号を一旦電気信号に変換して信号の伝達先をクロスバースイッチで切換え、その後再び光信号に変換する光クロスコネクト装置が主流である。しかし、データ転送速度が10Gb/sを超えると、従来のように電気的なスイッチイング素子で切換え装置を構成することが困難になってくる。
【0004】
電気的なスイッチング素子の替わりに光学的なスイッチング素子を用いて光伝播パスを切換えるようにすると、光と電気との間の変換が不要になり、光信号の速度(周波数)に依存しない光クロスコネクト装置を構成することができる。現在、入力ポート数が32、出力ポート数が32(32×32チャネル)の光スイッチモジュールが実現されており、このような光スイッチモジュールを多段接続して非閉塞のスイッチ網(光信号切換え装置)を構築した例もある。
【0005】
従来の光スイッチモジュールでは、一般的に、光学的スイッチイング素子として可動式のマイクロミラーが用いられている。すなわち、電気信号によりマイクロミラーの向きを制御して、光信号の伝播する方向を切換えている。マイクロミラーはMEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステムズ)技術を使用して形成される。光スイッチモジュールは、多数のマイクロミラーを2方向(X方向及びY方向)に配列して構成されている。
【0006】
また、電気光学効果を利用したスイッチング素子(光偏向素子)も開発されている。図41(a)は従来の光偏向素子を示す平面図、図41(b)は同じくその断面図である(特開平9−5797号)。この図41(a),(b)に示すように、従来の光偏向素子は、導電性又は半導電性の単結晶基板10の上に電気光学効果を有する光導波路11が形成され、更にその上に上部電極12が形成されている。上部電極12は、入射光の光軸に対し直交する辺(底辺という)と斜めに交差する辺(斜辺という)とを有するくさび形状(直角三角形状)に形成されている。
【0007】
このように構成された光偏向素子において、光は、図41(a)に示すように、上部電極12の底辺側から光導波路11に入射し、上部電極12の斜辺側から出射する。基板10を下部電極とし、上部電極12との間に電圧を印加することにより、光導波路11のうち上部電極12の下方の部分の屈折率が変化し、周囲との間に屈折率の差が生じる。光導波路11を通る光は、屈折率が変化する部分で屈折して進行方向が変化する。すなわち、上部電極12と基板10との間に印加する電圧を変化させで、光の出射方向を制御することができる。
【0008】
ところで、光デバイス間に光信号を伝送する場合、配線(光配線)数が少なければ光デバイス間を光ファイバーで接続することが可能である。しかし、配線数が数百〜数千本以上になると、接続作業のしやすさやスペースの点から、光ファイバーで接続するよりも基板上に形成した光導波路で光デバイス間を接続するほうが有利である。
【0009】
光デバイス間を接続する光導波路を全て直線で形成できることは極めてまれであり、通常、光導波路は、基板上に実装されている電気部品、電気配線、コネクタ及び他の光導波路を迂回するようにして形成される。この場合、光は直進性が高いため、曲率の大きな曲線に沿って光導波路を形成するか、又は反射ミラーで光の伝播方向を急峻に変える必要がある。
【0010】
曲率の大きな曲線に沿って光導波路を形成すると、光導波路のレイアウトスペースが大きくなってしまうため、多数の光導波路を形成することが困難になってしまうという欠点があるのに対し、反射ミラーを用いた場合は光導波路を高密度に集積化することができるという利点がある。反射ミラーには、屈折率の差により光を全反射する全反射ミラーと、金属膜からなる金属ミラーとがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明者らは、上述した従来の光スイッチモジュールには以下に示す問題点があると考える。
【0012】
マイクロミラーを集積して構成された光スイッチモジュールでは、例えば32×32チャネルのものでも光の入出力ポート(ファイバーコネクタ)を含めたモジュールサイズが数十cm角となる。市場で要求されている1000×1000チャネル規模の非閉塞光クロスコネクト装置を実現するためには、例えば192個の光スイッチモジュールを使用して、それらの光スイッチモジュールを3段構成にする必要がある。
【0013】
また、データ伝送のスループットを向上するため、前述したように波長多重(WDM)技術が用いられており、1本の光ファイバーに複数の波長の光信号を一括して伝送している。従って、多重化された光信号を光スイッチモジュールに入力する前に、個々の波長に分解するための光分波器を通すことが必要である。光分波器には、干渉フィルタを用いた光分波器や、導波路技術をベースとしたAWG(Arroyed Waveguide Grating :導波路型回折格子)光分波器などがある。
【0014】
更に、光信号切換え装置で光信号の伝播パスを切換えた後は、光信号を再び波長多重して伝送するための光合波器が必要である。光合波器は、光分波器と逆の原理で光信号の多重を行う。
【0015】
これらの光分波器及び光合波器はいずれもモジュール化されており、光スイッチモジュールと光ファイバーで接続されるようになっている。従来の光スイッチモジュールを使用して1000×1000チャネル規模の光信号切換え装置を構成しようとすると、光スイッチモジュール間、光スイッチモジュールと光分波器との間、及び光スイッチモジュールと光合波器との間を接続するための光ファイバーの本数は6000本にもなる。このため、上述した従来の光スイッチモジュールを使用して1000×1000チャネル規模の光信号切換え装置を構成することは現実的ではない。
【0016】
なお、特開2000−180905号には、入射側光導波路、コリメートレンズ、スラブ型導波路の上下に電極を配置して構成された光偏向素子、集光レンズ及び出射側光導波路を有する光スイッチ(光スイッチモジュール)が記載されている。しかし、特開2000−180905号の光スイッチでは、導電性又は半導電性の単結晶基板を、全ての光偏向素子に共通の下部電極とし、全ての上部電極の向きを同じにしている。このため、光偏向素子1つ当りの偏向角度が小さく、入出力ポートの数を多くするためには、入力側光偏向素子と出力側光偏向素子との間隔を大きくすることが必要になる。従って、特開2000−180905号の光スイッチでは、装置の小型化が十分ではない。
【0017】
図41(a),(b)に示す光偏向素子には、以下に示す問題点があると考える。
【0018】
図41(a),(b)に示す光偏向素子では、基板10が導電性又は半導電性であることが必要であるが、光偏向素子に必要な大きさの導電性又は半導電性の単結晶基板を形成することは容易ではなく、製造歩留まりが低い。
【0019】
また、単結晶基板に金属と同程度の導電性を付与することは難しく、基板の電気抵抗が信号遅延の原因となり、高速動作が困難になる。
【0020】
更に、電極が基板の下側と上側とにあるので、光偏向素子を他の基板上に搭載する場合に、一方の電極ははんだ等により基板に直接接続することができるが、他方の電極は配線等により基板上の電極に個別に接続する必要があり、実装工程が複雑になるという欠点がある。
【0021】
反射ミラーを備えた従来の光配線基板には、以下に示す問題点があると考える。
【0022】
すなわち、光配線に使用される反射ミラーには、前述したように、全反射ミラーと金属ミラーとがある。金属ミラーは、金属の種類及び膜厚を適切に設定すれば光の透過をほぼ完全に回避できるが、金属膜で光の一部が吸収されてしまうため、損失をゼロとすることはできない。また、光配線回路では基板面に垂直に反射ミラーを形成することが必要となる場合があるが、基板面に垂直な面に金属膜を形成することが困難であるという問題点もある。
【0023】
全反射ミラーは、光が屈折率の高い層と屈折率の低い層との界面に臨界角よりも大きな角度で入射すると全反射することを利用している。しかし、光は光導波路内をある角度幅をもって伝搬しているため、一部の光が全反射条件を満たさずに全反射ミラーを透過してしまうことがあり、損失の原因となっている。
【0025】
本発明の目的は、導電性又は半導電性の基板を必要とせず、高速な動作が可能な光偏向素子を使用して形成された光スイッチモジュールを提供することである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明の光スイッチモジュールは、複数の光信号をそれぞれ個別にコリメートするコリメート部と、前記コリメート部を通過した各光信号の伝播方向を電気光学効果を使用してそれぞれ個別に切換える複数の第1の光偏向素子と、前記複数の第1の光偏向素子をそれぞれ通過した各光信号が伝播する共通光導波路と、前記共通光導波路を通過した各光信号の伝播方向を電気光学効果を利用してそれぞれ個別に切換える複数の第2の光偏向素子と、前記第2の光偏向素子を通過した各光信号をそれぞれ個別に集光する集光部と、前記コリメート部、前記第1の光偏向素子、前記共通光導波路、前記第2の光偏向素子及び前記集光部を支持する第1の基板とを有し、前記第1及び第2の光偏向素子の少なくとも一方が、第2の基板と、前記第2の基板の前記第1の基板側の面上に形成された第1の電極と、前記第1の電極の前記第1の基板側の面上に形成された電気光学効果を有する光導波路と、前記光導波路の前記第1の基板側の面上に前記第1の電極と対向して形成されたくさび形状の第2の電極と、前記光導波路の前記第1の基板側の面上に形成されて前記第1の電極と電気的に接続された引出電極とにより構成され、前記第2の電極及び前記引出電極が前記第1の基板の電極と接合されていることを特徴とする。
【0039】
本発明の光スイッチモジュールは、光偏向素子が形成された第2の基板を、コリメート部、共通光導波路及び集光部を有する第1の基板に接合して形成されている。従って、第1の基板は電気光学効果を有するものでなくてもよく、光スイッチモジュール全体を電気光学効果を有する基板で形成する場合に比べて、光の損失を低減することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0041】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態の光スイッチモジュールの構成を示す模式図である。この光スイッチモジュールは、入射側光導波路部101、コリメート部102、入射側光偏向素子部103、共通光導波路104、出射側光偏向素子部105、集光部106及び出射側光導波路部107により構成されている。これらの入射側光導波路部101、コリメート部102、入射側光偏向素子部103、共通光導波路104、出射側光偏向素子部105、集光部106及び出射側光導波路部107は、基板上に一体的に形成されている。
【0042】
入射側光導波路部101は、複数本の光導波路(コア)101aと、これらの光導波路101aを被覆して屈折率の差により光を光導波路101a内に閉じ込めるクラッド層101bとにより構成されている。出射側光導波路部107も、これと同様に、複数本の光導波路(コア)107aと、これらの光導波路107aを被覆して屈折率の差により光を光導波路107a内に閉じ込めるクラッド層107bとにより構成されている。
【0043】
本実施の形態では、入射側光導波路部101の光導波路101aの数と、出射側光導波路部107の光導波路107aの数が同じであるとする。以下、光導波路101aの数(=光導波路107aの数)をn(nは2以上の整数)とする。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、入射側光導波路の数と出射側光導波路の数とが異なっていてもよい。
【0044】
コリメート部102はn個のコリメートレンズ102aにより構成されている。各コリメートレンズ102aは、それぞれ光導波路101aの端部から若干離れた位置に配置されている。光導波路101aから出射された光は放射状に広がるが、コリメートレンズ102aによって平行光となる。
【0045】
入射側光偏向素子部103にはn個の光偏向素子103aが設けられている。各光偏向素子103aはそれぞれコリメートレンズ102aからその光軸方向に若干離れた位置に配置されている。光偏向素子103aの詳細な説明は後述するが、光偏向素子103aは、ポッケルス効果(電気光学効果)を利用して光信号の伝播方向を変更する。
【0046】
共通光導波路104は、スラブ(slab)型導波路で構成されている。この共通光導波路104は、入射側光偏向素子部103を通過した光を出射側光偏向素子部105に伝達する。共通光導波路104には複数の光信号が同時に通るが、これらの光信号は共通光導波路104内を決められた方向に直進するので、他の光信号と干渉することなく伝達される。
【0047】
出射側光偏向素子部105にはn個の光偏向素子105aが設けられている。これらの光偏向素子105aは、共通光導波路104を通って光偏向素子105aに到達した光を、光導波路107aに平行な方向に偏向する。なお、光偏向素子103a,105aは基本的に同じ構造である。
【0048】
集光部106は、n個の集光レンズ106aにより構成されている。これらの集光レンズ106aは、光偏向素子105aを通過した光を集光して光導波路107aに導くという働きがある。
【0049】
図2,3を参照して、コリメート部102、入射側光偏向素子部103、出射側光偏向素子部105及び集光部106の詳細を説明する。
【0050】
コリメート部102を構成するコリメートレンズ102aは、図2,3に示すように、屈折率が異なる2つの部分102c,102dからなる2次元レンズである。屈折率の高い部分(凸レンズ部分)102cは光導波路(コア)101a、107aと同じ材料により形成され、屈折率の低い部分102dは屈折率の高い部分102との屈折率の差により光をコリメート可能な材料で形成されている。
【0051】
集光部106の集光レンズ106aも、コリメートレンズ102aと同様に、屈折率の高い部分(凸レンズ部分)106cと屈折率の低い部分106dとにより構成されている。但し、集光レンズ106aでは、レンズの向きがコリメートレンズ102aと逆である。
【0052】
入射側光偏向子部103を構成する光偏向素子103aは、1又は複数のプリズムペア103pにより構成されている。1個のプリズムペア103pは、図3に示すように、電気光学効果を有する材料で形成されたスラブ型導波路103bと、そのスラブ型導波路103bの上側に形成された第1及び第2の上部電極103c,103dと、スラブ型導波路103bの下側に形成された第1及び第2の下部電極103e,103fとにより構成されている。これらの第1及び第2の上部電極103c,103dと第1及び第2の下部電極103e,103fはいずれも直角三角形の形状(くさび形状)に形成されている。
【0053】
第1の上部電極103cと第1の下部電極103eとはスラブ型導波路103bを挟んで相互に対向している。第1の上部電極103cと第2の上部電極103dは相互に斜辺を対向させ、且つ近接して配置されており、第2の上部電極103dと第2の下部電極103eとはスラブ型導波路103bを挟んで相互に対向している。なお、スラブ型導波路103bは、各プリズムペア103pで共通である。
【0054】
出射側光偏向部105の光偏向素子105aも、入射側光偏向素子103aと同様に、電気光学効果を有する材料で形成されたスラブ型導波路と、1又は複数のプリズムペア105pで構成されている。各プリズムペア105pは、一対の第1の電極(第1の上部電極及び第2の下部電極)と、一対の第2の電極(第2の上部電極及び第2の下部電極)とにより構成されている。
【0055】
図4(a),(b)はプリズムペア103pによる光の偏向を示す模式図である。なお、図中白矢印はスラブ型導波路103bの結晶軸の方向を示し、黒矢印Eは電界の方向を示している。
【0056】
図4(a)に示すように、第1の下部電極103eを接地ライン(G)に接続し、第1の上部電極103cに制御電圧(+V)を印加すると、上部電極103dと下部電極103eとの間のスラブ型導波路103bの屈折率が、nからn+Δnに変化する。これにより、光信号の伝播方向が左方向に角度θだけ偏向される。一方、図4(b)に示すように、第2の上部電極103dを接地ライン(G)に接続し、第2の下部電極103eに制御電圧(+V)を印加すると、上部電極103dと下部電極103fとの間のスラブ型導波路103bの屈折率が、nからn−Δnに変化する。これにより、光信号の伝播方向が更に左方向に角度θだけ偏向される。以下、制御電圧が印加される電極(第1の上部電極及び第2の下部電極)を制御電極ともいう。
【0057】
すなわち、本実施の形態では、1つのプリズムペアにより、光を2θ偏向させることができる。図5に示すように、1チャネル毎にm(mは2以上の整数)個のプリズムペア103pを直列に配置したとすると、光信号の伝播方向を2θ×mだけ偏向することができる。
【0058】
なお、電気光学効果を有する材料で構成されたスラブ導波路を挟む電極は、直接スラブ型導波路(コア層)に接触させて形成してもよい。しかし、これらの電極とスラブ型導波路(コア層)との間にクラッド層を介在させることによって、金属界面の伝播による光損失を回避できる。
【0059】
また、本実施の形態では、第1の上部電極103c及び第2の上部電極103dはそれらの斜辺を対向させ、且つ相互に近接して配置され、同様に第1の下部電極103e及び第2の下部電極103fはそれらの斜辺を対向させ、且つ相互に近接して配置されているので、プリズムペア103pのサイズが小さくてすむ。
【0060】
図6は本発明を2×2チャネル光スイッチモジュールに適用した例を示す。この光スイッチモジュールは、入力ポート1に入力された第1の光信号を出力ポート1又は出力ポート2のいずれか一方に伝達し、入力ポート2に入力された第2の光信号を出力ポート1又は出力ポート2のいずれか他方に伝達する。例えば、入力ポート1に入力された光信号を出力ポート1に伝達し、入力ポート2に入力された光信号を出力ポート2に伝達する場合、光偏向素子113a,113b,115a,115bにいずれも電圧を印加しなければ、光信号は光偏向素子113a,113b,115a,115bで偏向されない。従って、チャネル導波111aに入力された光信号は光導波路117aに、光導波路111bに入力された光信号は光導波路部117bにそれぞれ伝達される。
【0061】
入力ポート1に入力された光信号を出力ポート2に伝達し、入力ポート2に入力された光信号を出力ポート1に伝達する場合は、光偏向素子113a,115bの制御電極に正の電圧Vを印加し、光偏向素子113b,115aの制御電極に負の電圧Vを印加する。これにより、入力ポート1に入力された光信号は、光偏向素子113aで右方向に偏向されて光偏向素子115bに到達し、光偏向素子115bで光導波路107bに平行な方向に偏向され、集光レンズ106aで集光されて、光導波路107bに入り、出力ポート2に伝達される。同様に、入力ポート2に入力された光信号は、光偏向素子113bにより左方向に偏向されて光偏向素子115aに到達し、光偏向素子115aで光導波路107aに平行な方向に偏向され、集光レンズ106a及び光導波路107aを通って、出力ポート1に伝達される。
【0062】
図7は4×4チャネル光スイッチモジュールの平面図である。この場合も、光信号を出力する側の光偏向素子の制御電極と、光信号を受ける側の光偏向素子の制御電極とに同じ電圧を供給する。共通光導波路104には多数の光信号が同時に通るが、共通光導波路104内では光信号はそれぞれ決められた方向に直進するので、それぞれの光信号が干渉することはない。
【0063】
以下、本実施の形態の光スイッチモジュールの製造方法について、図8,9の断面図、及び図10〜図12の平面図を参照して説明する。なお、ここでは4×4チャネルの光スイッチモジュールの製造方法について説明する。また、図8,9は図7のI−I線の位置における断面を示している。更に、図13は、1個の入力ポートを示す側面図である。
【0064】
まず、図8(a),図10に示すように、シリコン基板120の上に、スパッタ法によりAu(金)膜を約2000Åの厚さに形成し、このAu膜をパターニングして、入射側光偏向素子103aの第1及び第2の下部電極103e,103fと、出射側光偏向素子105aの第1及び第2の下部電極103e,103fと、信号ライン121並びに接地ライン122とを形成する。この場合、図10に示すように、第1の下部電極103e,105eは接地ライン122に共通接続し、第2の下部電極103f,105fは各光偏向素子毎に個別の信号ライン121に接続する。第1及び第2の下部電極103e,105e,103f,105fの形状は例えば直角三角形であり、光ビームの幅方向の長さを例えば200〜500μmとする。また、第1の下部電極103e及び第2の下部電極103fはそれらの斜辺が対向するように近接して形成する。同様に、第1の下部電極105e及び第2の下部電極105fはそれらの斜辺が対向するように近接して形成する。
【0065】
次に、図8(b)に示すように基板120の上側全面に、屈折率が例えば1.5〜1.6程度のエポキシ樹脂(例えば、UVR6128(屈折率1.505):ユニオンカーバイト社製)を塗布して、厚さが例えば5μm以下の下部クラッド層123を形成する。第1及び第2の下部電極103e,105e,103f,105fは、この下部クラッド層123に覆われる。なお、クラッド層123の材料は上記のエポキシ樹脂に限定されるものではなく、種々の材料を使用することができる。例えば、フッ素化ポリイミド樹脂(OPI−N3205(屈折率1.52)日立化成社製)を下部クラッド層123の材料としてもよい。
【0066】
次に、図8(c)に示すように、光偏向素子部103,105に、スラブ型導波路103b,105bとなる電気光学薄膜124を形成する。この電気光学薄膜124は、例えばパラニトロアニリンなどの有機非線形光学材料を約5μmの厚さに塗布して形成する。
【0067】
なお、電気光学薄膜124の材料は上記の有機非線形光学材料以外にも、例えばPZT(Pb(Zr,Ti)O3 )やPLZT((Pb,La)(Zr,Ti)O3 )などを使用することができる。これらの電気光学薄膜の成膜方法としては、スパッタ法、ゾル−ゲル法、MOCVD(有機金属化学気相蒸着)法などがある。作製した光学結晶(電気光学薄膜)は、例えば薄く研磨して下部クラッド層123の上に貼り付ける。
【0068】
次に、図9(a),図11に示すように、基板120上に、屈折率が下部クラッド層123よりも高い樹脂(例えば、ビスフェニールAジグリシジルを主成分として屈折率を1.520に調整したもの)を塗布して樹脂膜を形成した後、この樹脂膜をパターニングして、光導波路(コア)101a,107a、コリメートレンズ102a、集光レンズ106a、及び共通光導波路104を形成する。なお、これらの光導波路101a,107a、コリメートレンズ102a、集光レンズ106a、及び共通光導波路104の材料は上記のエポキシ樹脂に限定されるものではなく、種々の材料を使用することができる。例えば、フッ素化ポリイミド樹脂(OPI−N3205(屈折率1.52)日立化成社製)を光導波路(コア)101a,107aと、コリメートレンズ102a、集光レンズ106a、及び共通光導波路104の材料としてもよい。
【0069】
次に、図9(b)に示すように、下部クラッド層123と同じ樹脂を使用して、上部クラッド層125を5μm以下の厚さに形成する。この場合、コリメート部102及び集光部106の高屈折率樹脂の隙間(図2の102d,106dの部分)を埋めるように低屈折率の樹脂を充填する。但し、高屈折率樹脂の隙間が空気で満たされているようにしてもよい。
【0070】
次いで、図9(c),図12に示すように、上部クラッド層125の上に、第1の上部電極103c,105c及び第2の上部電極103d,105dを形成する。第1の上部電極103c,105cは各光偏向素子毎に個別の信号ライン126に接続し、第2の上部電極103d,105dは接地ライン127に共通接続する。このようにして、本実施の形態の光スイッチモジュールを製造することができる。
【0071】
以上は導波路材料としてポリマーを用いた場合について説明したが、導波路材料として石英などの無機材料を用いると、光損失を更に低減することが可能である。
【0072】
ポッケルス効果による電気光学材料の屈折率の変化量Δnは、Δn=−(1/2)rn3 Eである。ここで、rは電気光学定数、nは屈折率、Eは電界強度である。
【0073】
図14はスラブ型導波路としてLiNbO3 、PZT及びPLZTを用いた場合のプリズムペア1個当りの偏向角θの値を示す。但し、電極の先端部の角度αは45°、LiNbO3 、PZT及びPLZTの屈折率nをそれぞれ2.2、2.4及び2.4、LiNbO3 の電気光学定数rを30pm/V、ゾル−ゲル法により形成したPZT膜の電気光学定数rを50pm/V、PLZTの焼結膜の電気光学定数rを612pm/V、LiNbO3 にかかる電界強度Eを10V/μm、ゾル−ゲル法によるPZT膜にかかる電界強度Eを100V/μm、PLZTの焼結膜にかかる電界強度Eを8.2V/μmとして計算している。
【0074】
この図14からわかるように、LiNbO3 を用いた場合は、偏向角を±5°以上とするために、プリズムペア数を63以上とする必要があり、PZT,PLZTの場合はプリズムペア数を4以上とする必要がある。また、LiNbO3 を使用したときの光損失は1dB/cm、PZTを使用したときの光損失は1.7dB/cm、PLZTを使用したときの光損失は0.7dB/cmである。
【0075】
例えば、PLZTを用いて光偏向素子のプリズムペアを形成した場合、コリメートレンズを通過した光のビーム径を240μmとすると、図15に示すように、第1のプリズムペアのサイズを300μm、第2のプリズムペアのサイズを334μm、第3のプリズムペアのサイズを408μm、第4のプリズムペアのサイズを536μmとすることで、12.8°(±6.4°)の角度範囲内で光を偏向することができる。32×32チャネルの光スイッチモジュールの場合、図16に示すように、光導波路ピッチを600μm、光偏向素子による最大偏向角度θmax を10.7°(概略±5.4°)とすると、スラブ型導波路の幅は19mm、長さは100mmとなる。入射側光導波路、出射側光導波路、コリメータレンズ及び集光レンズを含めた光スイッチモジュール全体の大きさは140×40mm程度となる。このように、本実施の形態によれば、従来に比べて小型の光スイッチモジュールを実現することができる。
【0076】
なお、図16では入射側光導波路及び出射側光導波路をいずれも平行に示しているが、入射側側光導波路をいずれも出射側光導波路のうち中央に配置された光導波路に向けて相互に若干傾けて配置し、出射側光導波路をいずれも入射側光導波路のうち中央に配置された光導波路に向けて相互に若干傾けて配置してもよい。これにより、各光偏向素子の最大偏向角度θmax を同じ(±5.4°)にすることができる。
【0077】
図17は上述した光スイッチモジュールを使用した光信号切換え装置を示す模式図、図18は同じくそのブロック図である。この光信号切換え装置は、40Gb/sで64波長分の光信号が多重化されたWDM信号を64系統入力して、これらの光信号の伝送先を切換えるものである。
【0078】
この光信号切換え装置は、垂直方向に並んだ32個のAWG光分波器131と、光スイッチモジュール群130と、32個の光合波器133と、32個の光増幅器(EDFA:Erbium Doped Fiber Amplifier)134とにより構成される。光スイッチモジュール群130は3段構成になっており、1段目の光スイッチモジュール群は垂直方向に並んだ32個の32×64チャネル光スイッチモジュール132により構成され、2段目の光スイッチモジュール群は水平方向に並んだ64個の32×32チャネル光スイッチモジュール132bにより構成され、3段目の光スイッチモジュール群は垂直方向に並んだ32個の64×32チャネルの光スイッチモジュール132cにより構成されている。なお、2段目の光スイッチモジュール群は、1段目及び3段目の光スイッチモジュール群に対し90°回転させた状態で配置されている。
【0079】
また、光分波器131と1段目の各光スイッチモジュール132aとの間、1段目の光スイッチモジュール132aと2段目の光スイッチモジュール132bとの間、2段目の光スイッチモジュール132bと3段目の光スイッチモジュール132cとの間、3段目の光スイッチモジュール132cと光合波器133と間は、それぞれ光コネクタ135,136により接続されている。光コネクタ136は、図19(a)に平面図、図19(b)に図19(a)のII−II線による断面図を示すように、基板140と、この基板140の厚さ方向に光を通す多数の微小なレンズ141とにより構成されている。光コネクタ136ではレンズ141が図19(a)に示すように二次元方向に配列されており、光コネクタ135ではレンズ141が一次元方向に配列されている。なお、レンズ141の配列ピッチは、光スイッチモジュール132の入出力ポートの配列ピッチと同じに設定される。
【0080】
これらの光コネクタ135,136のレンズ141は、前段の光デバイスから出力された光を集光し、後段の光デバイスに伝達するものであり、伝達損失の低減に役立つ。
【0081】
この光信号切換え装置では、多重化された光信号を光分波器131で個々の光信号に分解する。そして、光スイッチモジュール群130により、各光信号の伝播先を切換える。ここでは、32個の32×64チャネル光スイッチモジュール132a、64個の32×32チャネル光スイッチモジュール132b、及び32個の64×32チャネル光スイッチモジュール132cによりそれぞれ光スイッチモジュール群を構成し、これらの3組の光スイッチモジュール群を90°づつ回転させて3段構成(カスケード接続)としているので、任意の入力ポートに入力された光信号を、1024個の出力ポートのうちの任意のポートに出力することができる。光信号切換え装置で伝達先を切換えられた光信号は、行き先毎に光合波器133で多重化され、光増幅器134で増幅されて出力される。
【0082】
本実施の形態の光信号切換え装置は、光分波器131と光スイッチモジュール群130との間、光スイッチモジュール群130と光合波器133との間、及び光スイッチモジュール群130内の光スイッチモジュール132a〜132c間を、図19(a),(b)に示すような光コネクタで接続しているので、損失が少ない。また、これらの光デバイス間を光ファイバーで接続する場合に比べて、接続作業が極めて容易であり、装置サイズも飛躍的に縮小される。
【0083】
なお、図20の模式図に示すように、第1及び第3の光スイッチモジュール群145,147を、128個の光スイッチモジュール132を幅方向に2列、高さ方向に64列並べて構成し、第2の光スイッチモジュール群146を、第1及び第3の光スイッチモジュール群145,147の光スイッチモジュール132に対し90°回転させた方向に配列させた128個の64×64チャネル光スイッチモジュール132で構成してもよい。
【0084】
図21は、64行64列に並んだ入力ポートを有する光スイッチモジュール群160に、光分波器群150から128波長の光信号が多重化された32系統の光信号を入力する場合の光コネクタ155の例を示す模式図である。この光コネクタ155は、基板の一方の面側の光導波路層から他方の面側の光導波路層、又は基板上の光導波路層から他の基板上の光導波路層への光信号の伝達を行う層間シフト部155aと、同一の光導波路層内で光の進行方向を変更する層内屈曲部155bとにより構成される。すなわち、層間シフト部155aでは、光分波器で分波された128の光信号のうち、偶数番目の光信号を図22(a)に示すような反射ミラーを用いて、基板面に垂直な方向にシフトする。そして、層内屈曲部155bでは、図22(b)に示すような反射ミラーを用いて光信号の進む方向を基板と平行な面内で屈曲させて、出力側光導波路の位置を光スイッチモジュール群の入力ポートに合わせて整列させる。
【0085】
このようにして、各光信号を光スイッチモジュールの各入力ポートにそれぞれ入力させることができる。
【0086】
なお、上述した実施の形態では、各プリズムペアの制御電極に印加する電圧を変化させて光信号の偏向角を制御する場合について説明したが、制御電圧を一定とし、制御電圧を印加するプリズムペアの数を変化させて光信号の偏向角を制御するようにしてもよい。
【0087】
(第2の実施の形態)
図23は本発明の第2の実施の形態の光配線基板を示す上面図である。なお、本実施の形態では直角に屈曲された光導波路211の屈曲部に誘電体多層膜ミラー212を配置した光配線基板について説明する。
【0088】
本実施の形態の光配線基板では、光導波路211の屈曲部に誘電体多層膜ミラー212が、光導波路211の中心線(図中一点鎖線で示す)に対し45°の角度で配置されている。この誘電体多層膜ミラー212は、光導波路211の一部に複数本の相互に平行なスリット205を設けることにより形成されている。すなわち、光導波路211の一部を誘電体多層膜ミラー212の高屈折率層とし、スリット205内の空気を誘電体多層膜ミラー212の低屈折率層として構成されている。
【0089】
また、誘電体多層膜ミラー212は、最初の高屈折率層と低屈折率層との界面が光導波路211の中心線の交点が含まれる理論上の反射面(図23中に二点鎖線で示す)よりも前側に配置されている。すなわち、本実施の形態の光配線では、理論上の反射面が誘電体多層膜ミラー212内に含まれる。
【0090】
図24は、本実施の形態の光配線基板の効果を示す模式図である。本実施の形態のように、誘電体多層膜ミラー212の低屈折率層として空気を用いた場合、高屈折率層の屈折率が1.41以上で光導波路(コア)211の中心線に平行に光が伝播するのであれば、光は誘電体多層膜ミラー212の最初の高屈折率層と低屈折率層との界面で全反射し、反射ミラー212を多層構造にする必要はない。例えば、図26に示すように、光導波路211と空気(クラッド層)との界面211cを反射ミラーとして用いることも可能である。しかし、実際には、図24に矢印cで示すように光導波路211の中心線に平行に伝播する光だけではなく、光導波路211とその周囲の低屈折率層(本実施の形態では空気)との界面を反射しながら光導波路211内を伝播する光(図24に矢印a,b,dで示す)もある。
【0091】
図24中に矢印a,bで示すように、誘電体多層膜ミラー212の高屈折率層と低屈折率層との界面に、その界面の法線に対し小さい角度で入射する光は全反射条件から外れる可能性が高い。従って、図26に示す光導波路では、屈折部での損失が大きくなる。このため、全反射条件から外れる光に対して最適となるように誘電体多層膜ミラー212の誘電体多層膜の周期構造を設定することで、誘電体多層膜ミラー212を透過する光をより一層低減でき、従来に比べて光導波路の屈曲部での損失が少なくなる。
【0092】
この場合、図25に示すように、誘電体多層膜ミラー212の最初の低屈折率層と高屈折率層との界面に対し臨界角となる光線L1 の角度θ1 と、光導波路211の壁面で反射されながら伝播する光のうち誘電体多層膜ミラー212の法線(図25に二点鎖線で示す)に対する角度が最も小さい光線L2 の角度θ2 との和を2等分する角度((θ1 +θ2 )/2)で誘電体多層膜ミラー212に入射する光に対し誘電体多層膜ミラー212の層構造を最適化することが好ましい。
【0093】
本実施の形態では、誘電体多層膜ミラー212の反射面に対し平行であって光導波路の屈曲部の中心線の交点を含む面が、誘電体多層膜ミラー212内に含まれるように周期構造を設定し、これにより図26に示す光導波路の反射面では全反射条件から外れる光を光導波路内に戻している。従って、光導波路の屈曲部における損失が小さい。
【0094】
図27,28は本実施の形態の光配線基板の製造方法を示す斜視図である。
【0095】
まず、図27(a)に示すように、シリコン基板201の上に屈折率が低い樹脂、例えば屈折率が1.52のフッ素化ポリイミド樹脂OPI−N3205(日立化成社製)を約5〜10μmの厚さにスピンコートし、その後加熱により樹脂を硬化させて下部クラッド層202を形成する。
【0096】
次に、図27(b)に示すように、下部クラッド層202よりも屈折率が高い樹脂、例えば屈折率が1.53のフッ素化ポリイミド樹脂OPI−N3405(日立化成社製)を約10μmの厚さにスピンコートし、その後加熱により樹脂を硬化させてコア層203を形成する。
【0097】
次に、図27(c)に示すように、コア層203の上にフォトレジストを塗布し、フォトレジスト膜204を形成する。フォトレジストには、紫外線及び電子ビームによる露光が可能であり、酸素プラズマによるドライエッチングに対する耐性があるものを使用する。そして、フォトレジスト膜204のうち、誘電体多層膜ミラー212の低屈折率層(スリット)を形成する部分に電子ビームを露光する。このとき、図23に示すように、誘電体多層膜ミラー212の反射面と平行であって光導波路211の中心線の交点を含む面が、誘電体多層膜ミラー212の内部に含まれるように、低屈折率層のパターンを描画する。
【0098】
例えば、誘電体多層膜ミラー212に45°の角度で光が入射し、屈折率が1.53のフッ素化ポリイミド樹脂で光導波路211を形成する場合、光導波路211を通る光の波長が1.3μmとすると、高屈折率層の厚さを約0.15μm、低屈折率層の厚さ(スリット205の幅)を0.19μmとし、低屈折率層の層数を3層以上とすることが必要である。
【0099】
次に、フォトレジスト膜204のうち光導波路形成領域(誘電体多層膜ミラー形成領域を含む)をマスクし、その他の部分を紫外線(UV)で露光する。その後、現像処理することによって、フォトレジスト膜204を図28(a)に示すようにパターニングする。
【0100】
次に、図28(b)に示すように、コア層203の上に残存しているフォトレジスト膜204をマスクとし、酸素プラズマ(300W)によりコア層203をドライエッチングして、光導波路211を形成する。このとき、図29に示すように、誘電体多層膜ミラー212の低屈折率層となるスリット205の下端が下部クラッド層202に到達するまでエッチングする。その後、図28(c)に示すように、フォトレジスト膜204を除去する。このようにして、本実施の形態の光配線基板が完成する。
【0101】
本実施の形態では、光導波路211に複数のスリット205を形成して誘電体多層膜ミラー212としているので、基板201に対し垂直な反射面を有するミラーを容易に作製することができる。また、誘電体多層膜ミラー212の反射面に平行であって光導波路211の中心線の交点を含む面が誘電体多層膜ミラー212内にあるので、光導波路211の屈曲部における損失の少ない光配線基板の製造が可能になる。
【0102】
なお、上述した光配線基板では光導波路211の周囲が空気であるが、図30に示すように、光導波路(コア)211よりも屈折率が低い物質(例えば、エポキシ樹脂)で被覆して上部クラッド層213を形成してもよい。この場合に、誘電体多層膜ミラー212の低屈折率層として、上記のようにして形成したスリット205の内部に、上部クラッド層213と同じ低屈折率物質を充填することが好ましい。このスリット205内への低屈折率物質の充填は、スリット205内に空気が残らないように、真空中で行うことが好ましい。
【0103】
また、スリット205内に充填する低屈折率物質の屈折率が低いほど、誘電体多層膜ミラー212の反射効率が高くなる。スリット205内に充填する樹脂として、上述した下部クラッド層202と同じ材料を使用してもよいが、より屈折率が低い物質、例えば、フッ素樹脂サイトップCTL−813A(屈折率1.34:旭硝子社製)を使用することが好ましい。
【0104】
例えば、図28(c)に示すようにスリット205を有する光導波路(コア)211を形成した後、真空中で基板201上にフッ素樹脂サイトップCTL−813Aをスピンコート法により塗布し、180℃の温度で1時間加熱して硬化させる。このようにして光導波路(コア)211の周囲が低屈折率樹脂(上部クラッド層)で囲まれた光配線基板を製造することができる。但し、この場合は、樹脂の屈折率が空気に比べて高いため、誘電体多層膜ミラー212の低屈折率層(スリット205)の層数は20以上とすることが必要になる。
【0105】
図31に、本実施の形態の変形例を示す。光は誘電体多層膜の各層で多重反射する。これらの光が導波路内部に入らなければ損失となってしまう。このため、図31に示すように、光導波路211の屈曲部全体にスリット205を形成すれば、誘電体多層膜ミラー212での損失を最小限に抑えることができる。
【0106】
(第3の実施の形態)
図32(a)は、本発明の第3の実施の形態に係る光偏向素子の構造を示す平面図、図32(b)は同じくその断面図である。
【0107】
単結晶基板300の上には、金属等の導電材料からなる下部電極(第1の電極)301が形成されており、この下部電極301の上には電気光学効果を有する結晶により構成された光導波路302が配置されている。光導波路302は、例えば、図33に示すように、コア層302aを上下からクラッド層302bで挟み、コア層302aとクラッド層302bとの屈折率の差によりコア層302a内に光を閉じ込める構造を有している。また、光導波路302は、屈折率を連続的に変化させて光導波路302の中心部に光を閉じ込める構造としてもよい。
【0108】
なお、光導波路302のコア層302aは電気光学効果を有する結晶からなることが必要であるが、クラッド層302bは電気光学効果を有していなくてもよい。
【0109】
光導波路302の上には、上部電極(第2の電極)303及び引出電極305が形成されている。上部電極303は、入射光の光軸に対し直交する辺(底辺)と斜めに交差する辺(斜辺)とを有するくさび形状(直角三角形状)に形成されている。また、引出電極305は、光偏向素子の側面に形成された導電膜304を介して下部電極301に電気的に接続されている。
【0110】
このように構成された光偏向素子において、光は、図32(a)に示すように、上部電極303の底辺側から光導波路302に入射し、斜辺側から出射する。上部電極303と引出電極305との間に電圧を印加すると、光導波路302のうち上部電極303の下方の部分の屈折率が変化し、その周囲との間で屈折率の差が生じる。光導波路302を通る光は、屈折率が変化する部分で屈折して進行方向が変化する。すなわち、上部電極303と引出電極305との間に印加する電圧を変化させて、光の出射方向を制御することができる。
【0111】
本実施の形態の光偏向素子は、単結晶基板300の上に下部電極301を形成し、この下部電極301の上に光導波路302を形成しているので、単結晶基板300は導電性又は半導電性である必要がない。従って、基板300の製造が容易であり、製造コストを低減することができる。
【0112】
また、本実施の形態の光偏向素子は、上部電極303が配置された面に、下部電極301と電気的に接続した引出電極305が配置されているので、他の基板(光スイッチモジュール基板という)への実装が容易である。すなわち、光偏向素子を光スイッチモジュール基板に搭載するときには、はんだ等により上部電極303及び引出電極305を光スイッチモジュール基板に接続するだけでよく、光偏向素子を光スイッチモジュール基板に搭載した後に下部電極と光スイッチモジュール基板とを電気的に接続する工程が不要である。
【0113】
図34(a)〜(d)は、本実施の形態の光偏向素子の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0114】
本実施の形態では、電気光学効果を有する結晶材料としてPZT系材料を用いた例を説明する。この場合、基板300としては、PZT系の結晶成長に適したものを選択することが好ましい。本実施の形態では、基板300として、結晶定数がPZTに近いことから、STO(SrTiO3 )単結晶基板を使用する。
【0115】
まず、図34(a)に示すように、STO単結晶基板300の上に、ゾル−ゲル法、PLD(Pulsed Laser Deposition )法、スパッタ法又はCVD法等の公知の成膜方法により、SRO(SrRuO3 )又はPt(白金)をエピタキシャル成長させて、厚さが約2000Åの下部電極301を形成する。
【0116】
なお、下部電極301の厚さが1000Å未満の場合は抵抗値が高くなり、好ましくない。下部電極301の厚さが厚いほど抵抗値は低くなるが、厚過ぎるとその上に形成する光導波路302の結晶性が劣化する。このため、下部電極301の厚さは、上述したように2000Å程度とすることが好ましい。
【0117】
更に、図34(b)に示すように、下部電極301の上に、PLZT(クラッド層)/PZT(コア層)/PLZT(クラッド層)を順次エピタキシャル成長させて、光導波路302を構成する。光導波路302の厚さは、例えば1〜10μm程度とする。
【0118】
その後、この基板300、下部電極301及び光導波路302からなる構造物の側面(光入射面、光出射面及びその他の面)を研磨して十分に平坦化するとともに、下部電極301を側面に露出させる。
【0119】
次に、図34(c)に示すように、例えばスパッタ法等により、構造物の一側面(但し、光入射面及び光出射面を除く)にPtを堆積して、約2000Å又はそれ以上の厚さの導電膜304を形成する。下部電極301は、側面に露出した部分でこの導電膜304と電気的に接続する。
【0120】
次いで、図34(d)に示すように、例えばスパッタ法により、光導波路302の上にPt等からなる導電膜を2000Å又はそれ以上の厚さに形成し、この導電膜をフォトリソグラフィ法によりパターニングして、くさび形状(直角三角形状)の上部電極303と、導電膜304を介して下部電極301に電気的に接続した引出電極305とを形成する。これにより、本実施の形態の光偏向素子が完成する。
【0121】
本実施の形態では、基板300の上に下部電極301を形成するので、基板300が導電性である必要がない。従って、基板300には、導電性の有無に拘わらず光導波路302の形成に適したものを選択することが可能である。これにより、結晶性が優れ、光の損失が少なく、光学的特性が良好な光偏向素子が得られる。
【0122】
また、本実施の形態の光偏向素子は、下部電極301として電気抵抗が低い金属等の導電性材料を使用するので、高速な動作が可能である。
【0123】
更に、本実施の形態の光偏向素子は、上部電極303及び引出電極305が同じ面に形成されているので、他の基板への搭載が容易である。
【0124】
(第4の実施の形態)
図35(a)は本発明の第4の実施の形態に係る光偏向素子の構造を示す平面図、図35(b)は同じくその断面図である。
【0125】
単結晶基板310の上には金属等の導電材料からなる下部電極311が形成されており、この下部電極311の上には例えば図33に示すようなクラッド層/コア層/クラッド層の積層構造を有する光導波路312が形成されている。また、光導波路312の上には、入射光の光軸に対し直交する辺(底辺)と斜めに交差する辺(斜辺)とを有するくさび形状(直角三角形状)の上部電極314と、円状の引出電極315とが形成されている。引出電極315は、光導波路312を上下方向に貫通する柱状導電体313を介して下部電極311に電気的に接続されている。
【0126】
光は、図35(a)に示すように上部電極314の底辺側から光導波路に入射し、斜辺側から出射する。上部電極314と引出電極315との間に電圧を印加すると、光導波路312のうち上部電極314の下方の部分の屈折率が変化し、その周囲との間で屈折率の差が生じる。光導波路312を通る光は、屈折率が変化する部分で屈折して進行方向が変化する。すなわち、上部電極314と引出電極315との間に印加する電圧を変化させで、光の出射方向を制御することができる。
【0127】
図36(a)〜(e)は、本実施の形態の光偏向素子の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0128】
まず、図36(a)に示すように、STO単結晶基板310の上に、SRO又はPtをエピタキシャル成長させて、厚さが約2000Åの下部電極311を形成する。
【0129】
次に、図36(b)に示すように、スパッタ法により、下部電極311の上に例えばCu(銅)膜を形成し、フォトレジスト法によりCu膜をパターニングして、柱状導電体313を形成する。この柱状導電体313の高さ(Cu膜の厚さ)は、次に形成する光導波路312の厚さ以上とすることが必要である。
【0130】
次に、図36(c)に示すように、下部電極311の上にPLZT(クラッド層)/PZT(コア層)/PLZT(クラッド層)を順次エピタキシャル成長させて、厚さが1〜10μm程度の光導波路312を形成する。この場合に、柱状導電体313の近傍では結晶構造の乱れが生じることが考えられるが、柱状導電体313の近傍は実際に光が通る部分ではないので、光偏向素子の動作に支障が出るおそれはない。
【0131】
次に、図36(d)に示すように、光導波路312の表面を研磨して平坦化するとともに、柱状導電体313を露出させる。
【0132】
次いで、図36(e)に示すように、光導波路312の上に、例えばPtを堆積して厚さが約2000Åの導電膜を形成し、この導電膜をフォトリソグラフィ法によりパターニングして、くさび形状の上部電極314と、柱状導電体313を介して下部電極311に電気的に接続した引出電極315とを形成する。これにより、本実施の形態の光偏向素子が完成する。
【0133】
本実施の形態の光偏向素子は、第3の実施の形態と同様の効果が得られるのに加えて、量産性が優れているという効果がある。すなわち、図32及び図35に示すような光偏向素子を製造する場合に、1枚の基板上に多数の光偏向素子を同時に形成してゆき、最終工程近くで基板を分割して個々の光偏向素子とすることが考えられる。しかしながら、図32に示す光偏向素子では、側面に形成した導電膜304を介して下部電極301と引出電極305とを電気的に接続する都合上、基板を分割した後でなければ導電膜304を形成することができない。
【0134】
一方、本実施の形態の光偏向素子では、下部電極311の上側全面にCu膜を形成し、このCu膜をフォトリソグラフィ法でパターニングすることにより下部電極311と引出電極315とを接続する柱状導電体313を形成する。従って、基板を分割する前に柱状導電体313を形成することができ、製造効率を上げることができる。
【0135】
なお、第3及び第4の実施の形態では1個の基板上に下部電極及び上部電極をそれぞれ1個づつ形成した場合について説明したが、1個の基板上に第1の実施の形態で説明したような1又は複数個のプリズムペアを形成してもよい。
【0136】
(第5の実施の形態)
図37(a)は本発明の第5の実施の形態に係る光スイッチモジュールを示す平面図、図37(b)は同じくその断面図である。
【0137】
この光スイッチモジュールは、入射側光導波路部401、コリメート部402、入射側光偏向素子部403、共通光導波路404、出射側光偏向素子部405、集光部406及び出射側光導波路部407により構成されている。
【0138】
入射側光導波路部401、コリメート部402、共通光導波路404、集光部406及び出射側光導波路部407は光スイッチモジュール基板(第1の基板)400の上に一体的に形成されている。一方、入射側光偏向素子部403及び出射側光偏向素子部405では、入射側光導波路部401、コリメート部402、共通光導波路404、集光部406及び出射側光導波路部407とは個別に形成された光偏向素子ユニット403b,405bを光スイッチモジュール基板400に接合している。
【0139】
入射側光偏向素子ユニット403bとコリメート部402及び共通光導波路404との間、並びに出射側光偏向素子ユニット405bと共通光導波路404及び集光部406との間には、端面での反射による光の損失を低減するために、屈折媒体(例えば、樹脂)408が充填されている。この屈折媒体408には、コリメート部403、共通光導波路404及び集光部406のコア層の屈折率と、光偏向素子ユニット403b,405bのコア層の屈折率との中間の屈折率を有するものを使用する。屈折媒体408を充填しても端面での反射による光の損失が大きい場合は、光偏向素子ユニット403b,405bの端面に多層構造の反射防止膜を形成しておくことで対処できる。反射防止膜は種々の光学部品に使用されており、公知の技術であるので、ここでは説明を省略する。
【0140】
入射側光導波路部401は、4本の光導波路(コア)401aと、これらの光導波路401aを被覆して屈折率の差により光を光導波路401a内に閉じ込めるクラッド層401bとにより構成されている。出射側光導波路部407も、これと同様に、4本の光導波路(コア)407aと、これらの光導波路407aを被覆して屈折率の差により光を光導波路部407aに閉じ込めるクラッド層407bとにより構成されている。
【0141】
コリメート部402は4組のコリメートレンズ群により構成され、各コリメートレンズ群は一対の凸レンズ402aにより構成される。これの凸レンズ402aは、コア層と、コア層を上下から挟むクラッド層とからなる2次元レンズである。これらの凸レンズ402a間には屈折率を調整するための屈折媒体409が充填されている。各コリメートレンズ群は、それぞれ光導波路401aに対応する位置に配置されている。
【0142】
入射側光偏向素子ユニット403bは、同一基板(第2の基板)に一体的に形成された4個の光偏向素子403aにより構成されている。これらの光偏向素子403aは、基本的に第3又は第4の実施の形態の光偏向素子と同様の構造を有している。出射側光偏向素子ユニット405bも、同一基板(第2の基板)に一体的に形成された4個の光偏向素子405aにより構成されており、各光偏向素子403aは基本的に第3又は第4の実施の形態の光偏向素子と同様の構造を有している。
【0143】
共通光導波路404は、スラブ型導波路で構成されている。入射側光偏向素子部403を通過した光は共通光導波路404を直進し、出射側光偏向素子部405に到達する。
【0144】
集光部406は4組の集光レンズ群により構成され、各集光レンズ群は一対の凸レンズ406aにより構成される。これらの凸レンズ406aは、コア層と、コア層を上下から挟むクラッド層とからなる2次元レンズである。これらの凸レンズ406a間には屈折率を調整するための屈折媒体409が充填されている。各集光レンズ群は、それぞれ光偏向素子405aに対応する位置に配置されている。
【0145】
図38(a),(b)は光偏向素子ユニット403bと光スイッチモジュール基板400との接続方法を示す模式断面図である。但し、図38(a),(b)では、光偏向素子ユニット403の基板410を上側、上部電極414を下側にして示している。
【0146】
光偏向素子ユニット403bの基板410の面上(図38では下側)には、金属等の導電材料からなる下部電極411が形成されており、下部電極411の面上(図38では下側)に、コア層とクラッド層とからなる光導波路412が形成されている。光導波路412の面上(図38では下側)には、くさび形状(直角三角形状)の上部電極414と、光導波路412を貫通する柱状導電体413を介して下部電極411に接続された引出電極415と、ダミー電極416とが形成されている。ダミー電極416は光偏向素子部403を基板400に水平に且つ強固に接続するためのものであり、電気信号が与えられるものではない。
【0147】
また、これらの電極414,415,416の表面には、はんだによる接合性を考慮して、銅の薄膜を形成しておくことが好ましい。
【0148】
一方、光スイッチモジュール基板400上にも、光偏向素子403aの上部電極414、引出電極415及びダミー電極416にそれぞれ対応する位置に電極420が形成されている。上部電極414及び引出電極415に接合される電極420は、光偏向素子403aを駆動する信号が供給される配線(図示せず)に接続している。
【0149】
光スイッチモジュール基板400側の電極420上には、はんだ421としてIn(インジウム)が付着している。光偏向素子ユニット403bは、半導体装置(IC:Integrated Circuit)の搭載に一般的に使用されているフリップチップボンダ等の装置を使用して、基板400に搭載することができる。この場合、光偏向素子ユニット403bは上部電極414、引出電極415及びダミー電極416が形成された面を光スイッチモジュール基板400に向けて配置し、基板400の電極420と光偏向素子ユニット403bの電極414,415,416とをはんだ421で接合することにより基板400上に搭載するので、光偏向素子ユニット403と基板400との電気的な接続も同時に行われる。出射側光偏向素子ユニット405bも、これと同様にして、光スイッチモジュール基板400に搭載される。
【0150】
光偏向素子ユニット403b,405bを光スイッチモジュール基板400に搭載する場合、図37(b)に示すように、光偏向素子ユニット403b,405bの光導波路のコア層と、コリメート部402、共通光導波路404及び集光部406のコア層との位置を整合させることが必要である。そのためには、光偏向素子ユニット403b,405bのコア層及びクラッド層の厚さを正確に管理する必要がある。
【0151】
以下、本実施の形態の光スイッチモジュールの動作について説明する。
【0152】
入射側光導波路部401のいずれか1つの光導波路401aに入射された光は、コアとクラッド層との界面で反射されながら光導波路401a内を進み、光導波路401aの端部から放射状に拡がって出射される。この光は、コリメート部402により平行光となり、光偏向素子403aで印加電圧に応じた所定の方向に屈折される。光偏向素子403aから出力された光は、共通光導波路404を直進して出射側光偏向素子部405のいずれか1つの光偏向素子405aに到達し、その光偏向素子405aで印加電圧に応じて屈折される。
【0153】
この光偏向素子405aで屈折された光は、集光部406で集光されて出射側光導波路407aに入り、光導波路407aの端部から外部に出射される。
【0154】
入射側光偏向素子403a及び出射側光偏向素子405aに印加する電圧を調整することにより、4本の入射側光導波路401aのうちの任意の光導波路に入射した光を、4本の出射側光導波路407aのうちの任意の光導波路に伝達することができる。
【0155】
本実施の形態では、光偏向素子ユニット403b,405bのみを電気光学効果を有する材料で製造すればよく、入力側光導波路部401、コリメート部402、共通光導波路404、集光部406及び出射側光導波路407は電気光学効果を有しない材料で形成することができる。一般的に、電気光学効果を有する結晶材料を使用すると光損失が小さい結晶を作成することが困難であるので、光スイッチモジュール全体を電気光学効果を有する結晶材料で形成することは好ましくない。
【0156】
しかし、本実施の形態では、光偏向素子ユニット403b,405bのみを電気光学効果を有する結晶材料で形成すればよく、他の部分は光損失の小さい結晶材料で形成することができるので、光損失の少ない光スイッチモジュールを得ることができる。
【0157】
また、本実施の形態では、光偏向素子ユニット403b,405bの上部電極形成面にダミー電極416を形成し、このダミー電極416と光スイッチモジュール基板400側の電極420とを接続するので、光偏向素子ユニット403b,405bを強固に接続することができる。また、ダミー電極416の形成位置を適切に選択することにより、光偏向素子ユニット413b,415bを基板400の面に対し平行に維持した状態で接合することができる。
【0158】
(変形例)
図39は第5の実施の形態の変形例の光スイッチモジュールを示す平面図である。図39において、図37と同一物には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0159】
この例では、基板400上に、8組の入射側光導波路401a、8組のコリメートレンズ群からなるコリメート部402、8組の集光レンズ群からなる集光部406、8組の出射側光導波路407aが形成されている。そして、入射側光偏向素子部403には、4個の光偏向素子403aが一体的に形成されてなる光偏向素子ユニット403bが2個並列に配置されている。これと同様に、出射側光偏向素子部405には、4個の光偏向素子405aが一体的に形成されてなる光偏向素子ユニット405bが2個並列に配置されている。
【0160】
チャネル数が多くなり、光スイッチモジュールの規模が大きくなると、入射側光偏向素子部及び出射側光偏向素子部では、光スイッチモジュールの規模に応じた数の光偏向素子が必要になる。これらの光偏向素子を1つの基板上に形成しようとすると、光偏向素子ユニットの欠陥や反りにより、光スイッチモジュールの歩留りが低下する。
【0161】
そこで、この例に示すように、光偏向素子ユニット403b,405bをそれぞれ数個(この例では4個)の光偏向素子で構成し、光偏向素子ユニット403b,405bをそれぞれ複数個づつ並列に配置することにより、歩留りの低下を回避することができる。
【0162】
なお、光偏向素子部403,405を複数のユニット403b,405bに分割することにより、光スイッチモジュール基板に形成する共通電極の数が増えるが、光スイッチモジュール基板上でこれらの共通電極を相互に接続できるため、光スイッチモジュール基板の外に取り出す配線数は変わらない。
【0163】
また、共通光導波路404を分割することはできないが、入力側光導波路部401、コリメート部402、集光部406及び出射側光導波路部407についても、複数のユニットに分割して形成してもよい。
【0164】
(第6の実施の形態)
図40は本発明の第6の実施の形態に係る光スイッチモジュールを示す断面図である。本実施の形態は、石英導波路技術を用いて、光偏向素子ユニット以外を同一の材料で形成した例である。
【0165】
まず、石英基板430を用意する。この石英基板430は、光導波路の下部クラッド層となる。この石英基板430の上に、公知のPLC(Planar Lightwave Circuit)技術によりコア層431及び上部クラッド層432を形成する。
【0166】
次に、コリメート部402、入射側光偏向素子部403、出射側光偏向素子部405及び集光部406をエッチングしてそれぞれ所定の形状の溝を形成する。
【0167】
その後、入射側光偏向素子部403及び出射側光偏向素子部405には第5の実施の形態と同様に光偏向素子ユニット403b,405bを搭載し、隙間に屈折媒体408を充填する。また、コリメート部402及び集光部406の溝には屈折媒体409を充填する。
【0168】
このようにして、本実施の形態の光スイッチモジュールを形成することができる。
【0169】
(付記1)複数の光信号をそれぞれ個別にコリメートするコリメート部と、前記コリメート部を通過した各光信号の伝播方向を電気光学効果を利用してそれぞれ個別に切換える複数の第1の光偏向素子と、前記複数の第1の光偏向素子をそれぞれ通過した各光信号が伝播する共通光導波路と、前記共通光導波路を通過した各光信号の伝播方向を電気光学効果を利用してそれぞれ個別に切換える複数の第2の光偏向素子と、前記第2の光偏向素子を通過した各光信号をそれぞれ個別に集光する集光部とを有し、前記第1及び第2の光偏向素子は、いずれも1又は複数のプリズムペアにより構成され、前記プリズムペアは、電気光学効果を有する材料で形成されたスラブ型導波路と、くさび形状に形成され、くさび先端方向が相互に逆となるように前記スラブ型導波路の光信号通過域上に配置された第1及び第2の上部電極と、前記スラブ型導波路の下に前記第1及び第2の上部電極に対向して配置された第1及び第2の下部電極とにより構成されることを特徴とする光スイッチモジュール。
【0170】
(付記2)前記プリズムペアの前記第1の上部電極及び前記第2の下部電極に第1の電位が共通に印加され、前記第2の上部電極及び前記第1の下部電極に第2の電位が共通に印加されることを特徴とする付記1に記載の光スイッチモジュール。
【0171】
(付記3)前記コリメート部、前記第1の光偏向素子、前記共通光導波路、前記第2の光偏向素子及び前記集光部が一体的に形成されていることを特徴とする付記1に記載の光スイッチモジュール。
【0172】
(付記4)前記第1の光偏向素子と前記第2の光偏向素子とを連動させて光伝播パスを切換えることを特徴とする付記に記載の光スイッチモジュール。
【0173】
(付記5)複数の第1の光スイッチモジュールを配列して構成された第1の光スイッチモジュール群と、複数の第2の光モジュールを配列して構成され前記第1の光スイッチモジュール群と光学的に接続された第2の光スイッチモジュール群と、複数の第3の光スイッチモジュールを配列して構成され前記第2の光スイッチモジュール群と光学的に接続された第3の光スイッチモジュール群とを有し、前記第1、第2及び第3の光スイッチモジュールはいずれも、(1)複数の光信号をそれぞれ個別にコリメートするコリメート部と、(2)前記コリメート部を通過した各光信号の伝播方向を電気光学効果を利用してそれぞれ個別に切換える複数の第1の光偏向素子と、(3)前記複数の第1の光偏向素子をそれぞれ通過した各光信号が伝播する共通光導波路と、(4)前記共通光導波路を通過した各光信号の伝播方向を電気光学効果を利用してそれぞれ個別に切換える複数の第2の光偏向素子と、(5)前記第2の光偏向素子を通過した各光信号をそれぞれ個別に集光する集光部とを有し、前記第1及び第2の光偏向素子は、いずれも1又は複数のプリズムペアにより構成され、前記プリズムペアは、スラブ型導波路と、くさび形状に形成され、くさび先端方向が相互に逆となるように前記スラブ型導波路の光信号通過域上に配置された第1及び第2の上部電極と、前記スラブ型導波路の下に前記第1及び第2の上部電極に対向して配置された第1及び第2の下部電極とにより構成されていることを特徴とする光信号切換え装置。
【0174】
(付記6)前記第2の光スイッチモジュール群は、前記第1の光スイッチモジュール群及び前記第3の光スイッチモジュール群に対し90°回転した状態で配置されていることを特徴とする付記5に記載の光信号切換え装置。
【0175】
(付記7)前記第1、第2及び第3の光スイッチモジュールはいずれも入力ポート数がn(但し、nは2以上の整数)、出力ポート数がnであり、前記第1、第2及び第3の光スイッチモジュール群はいずれもn個の光スイッチモジュールにより構成されていることを特徴とする付記5に記載の光信号切換え装置。
【0176】
(付記8)前記プリズムペアの前記第1の上部電極及び前記第2の下部電極に第1の電位が共通に印加され、前記第2の上部電極及び前記第1の下部電極に第2の電位が共通に印加されることを特徴とする付記5に記載の光信号切換え装置。
【0177】
(付記9)第1の光スイッチモジュール群と前記第2の光スイッチモジュール群との間、及び前記第2の光スイッチモジュール群と前記第3の光スイッチモジュール群との間が、いずれも1次元又は2次元方向に配列した複数のレンズを有する光コネクタにより光接続されていることを特徴とする付記5に記載の光信号切換え装置。
【0178】
(付記10)前記第1の光スイッチモジュール群の入力側に波長多重された光信号を波長毎に分配する光分波器が接続され、前記第3の光スイッチモジュール群の出力側に光合波器が接続されていることを特徴とする付記5に記載の光信号切換え装置。
【0179】
(付記11)前記光合波器の出力側に光増幅器が接続されていることを特徴とする付記10に記載の光信号切換え装置。
【0180】
(付記12)前記光分波器と前記第1の光スイッチモジュール群との間及び前記第3の光スイッチモジュール群と前記光合波器との間の少なくとの一方が、光を層間シフトする層間シフトミラーと、光を面内でシフトする面内シフトミラーとを有する光コネクタで接続されていることを特徴とする付記10に記載の光信号切換え装置。
【0181】
(付記13)屈曲した形状の光導波路と、前記光導波路の屈曲部に設けられた複数のスリットを多層構造の一部とする誘電体多層膜ミラーとを有することを特徴とする光配線基板。
【0182】
(付記14) 前記誘電体多層膜ミラーの反射面と平行であって前記屈曲部における前記光導波路の中心線の交点を含む面が、前記誘電体多層膜ミラーの内部にあることを特徴とする付記13に記載の光配線基板。
【0183】
(付記15)前記スリットは、前記光導波路の上面から下面に至る深さに形成されていることを特徴とする付記13に記載の光配線基板。
【0184】
(付記16)前記誘電体多層膜ミラーは、その反射面へ入射する光のうち、前記光導波路の中心線よりも前記反射面の法線とのなす角度が小さい光に対し誘電体層の周期構造を設定したことを特徴とする付記13に記載の光配線基板。
【0185】
(付記17)前記誘電体多層膜ミラーの反射面に対し臨界角となる角度をθ1 、前記光導波路を通る光のうち、反射面の法線に対する角度が最も小さい光の前記反射面に対する入射角度をθ2 としたときに、前記誘電体多層膜ミラーが、(θ1 +θ2 )/2の角度で入射する光に対し最適化されていることを特徴とする付記13に記載の光配線基板。
【0186】
(付記18)前記スリットが、前記光導波路の屈曲部全体に形成されていることを特徴とする付記13に記載の光配線基板。
【0187】
(付記19)前記スリット内に、前記光導波路よりも屈折率が小さい物質が充填されていることを特徴とする付記13に記載の光配線基板。
【0188】
(付記20)前記スリット内に空気が充填されていることを特徴とする付記13に記載の光配線基板。
【0189】
(付記21)基板と、前記基板上に形成された第1の電極と、前記第1の電極上に形成された電気光学効果を有する光導波路と、前記光導波路上の前記第1の電極と対向する位置に形成されたくさび形状の第2の電極と、前記光導波路上に形成されて前記第1の電極と電気的に接続された引出電極とを有することを特徴とする光偏向素子。
【0190】
(付記22)前記第1の電極と前記引出電極とが、前記光導波路の側面に形成された導電膜を介して電気的に接続されていることを特徴とする付記21に記載の光偏向素子。
【0191】
(付記23)前記第1の電極と前記引出電極とが、前記光導波路を貫通する柱状導電体を介して電気的に接続されていることを特徴とする付記21に記載の光偏向素子。
【0192】
(付記24)前記光導波路が、電気光学効果を有するコア層と、前記コア層よりも屈折率が小さく前記コア層の上下に配置されたクラッド層とにより構成されていることを特徴とする付記21に記載の光偏向素子。
【0193】
(付記25)複数の光信号をそれぞれ個別にコリメートするコリメート部と、前記コリメート部を通過した各光信号の伝播方向を電気光学効果を使用してそれぞれ個別に切換える複数の第1の光偏向素子と、前記複数の第1の光偏向素子をそれぞれ通過した各光信号が伝播する共通光導波路と、前記共通光導波路を通過した各光信号の伝播方向を電気光学効果を利用してそれぞれ個別に切換える複数の第2の光偏向素子と、前記第2の光偏向素子を通過した各光信号をそれぞれ個別に集光する集光部と、前記コリメート部、前記第1の光偏向素子、前記共通光導波路、前記第2の光偏向素子及び前記集光部を支持する第1の基板とを有し、前記第1及び第2の光偏向素子の少なくとも一方が、第2の基板と、前記第2の基板の前記第1の基板側の面上に形成された第1の電極と、前記第1の電極の前記第1の基板側の面上に形成された電気光学効果を有する光導波路と、前記光導波路の前記第1の基板側の面上に前記第1の電極と対向して形成されたくさび形状の第2の電極と、前記光導波路の前記第1の基板側の面上に形成されて前記第1の電極と電気的に接続された引出電極とにより構成され、前記第2の電極及び前記引出電極が前記第1の基板の電極と接合されていることを特徴とする光スイッチモジュール。
【0194】
(付記26)前記第1及び第2の偏向素子の少なくとも一方は、前記第1の電極及び前記第2の電極と独立したダミー電極を有し、前記第1の基板には前記ダミー電極と接続する電極が設けられていることを特徴とする請求項25に記載の光スイッチモジュール。
【0195】
(付記27)前記コリメート部、前記共通光導波路及び前記集光部が、前記第1の基板と一体的に形成されていることを特徴とする付記25に記載の光スイッチモジュール。
【0196】
(付記28)1個の前記第2の基板に、複数個の前記第1の光偏向素子が一体的に形成されていることを特徴とする付記25に記載の光スイッチモジュール。
【0197】
(付記29)前記第2の基板を複数個有することを特徴とする付記28に記載の光スイッチモジュール。
【0198】
(付記30)1個の前記第2の基板に、複数個の前記第2の光偏向素子が一体的に形成されていることを特徴とする付記25に記載の光スイッチモジュール。
【0199】
(付記31)前記第2の基板を複数個有することを特徴とする付記30に記載の光スイッチモジュール。
【0200】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、スラブ導波路と、該スラブ導波路の上側に形成された第1及び第2の上部電極と、スラブ導波路の下側に形成された第1及び第2の下部電極とにより構成されたプリズムペアにより光の伝播方向を切換えるので、従来に比べて小型の光スイッチモジュールを形成することができる。
【0201】
また、本発明によれば、上記の光スイッチモジュールを複数使用して光信号切換え装置を構成する。光信号切換え装置は、各光スイッチモジュール群間、光分波器と第1の光スイッチモジュールとの間、第3の光スイッチモジュールと光合波器との間を、複数のレンズを1次元又は2次元方向に配列してなる光コネクタにより接続することが可能であり、これらの間を光ファイバーで接続した従来の光信号切換え装置に比べて、装置サイズを大幅に縮小することができる。
【0202】
更に、本発明の光配線基板には、光導波路の屈曲部に、光導波路に設けられた複数のスリットを多層構造の一部とする誘電体多層膜ミラーが配置されている。そして、誘電体多層膜ミラーの反射面と平行であって屈曲部における光導波路の中心線の交点を含む面が、誘電体多層膜ミラーの内部にある。これにより、反射面での損失が少なく、基板に垂直な誘電体多層膜ミラーを容易に形成することができる。
【0203】
更にまた、本発明の光偏向素子は、基板の上に第1の電極が形成されているため、基板には導電性の有無に拘わりなく、光導波路の形成に適したものを使用することができる。これにより、光導波路での損失が少ない光偏向素子が得られる。また、第2の電極及び引出電極が同じ面にあり、これらの電極間に電圧を印加することで光を偏向するので、光偏向素子を他の基板に搭載するときには、はんだ等を使用して、これらの電極を他の基板に同時に接合することができる。
【0204】
更にまた、本発明の光スイッチモジュールは、光偏向素子が形成された第2の基板を、コリメート部、共通光導波路及び集光部を有する第1の基板に接合して形成されているので、第1の基板は電気光学効果を有するものでなくてもよい。従って、光スイッチモジュール全体を電気光学効果を有する基板で形成する場合に比べて、光の損失を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施の形態の光スイッチモジュールの構成を示す模式図である。
【図2】図2は光スイッチモジュールのコリメート部、入射側光偏向素子部、出射側光偏向素子部及び集光部の詳細を示す模式図である。
【図3】図3は光スイッチモジュールのコリメートレンズ及びプリズムペアを示す模式図である。
【図4】図4(a),(b)はプリズムペアによる光の偏向を示す模式図(その1)である。
【図5】図5はプリズムペアによる光の偏向を示す模式図(その2)である。
【図6】図6は本発明を2×2チャネル光スイッチモジュールに適用した例を示す模式図である。
【図7】図7は本発明を4×4チャネル光スイッチモジュールに適用した例を示す模式図である。
【図8】図8は第1の実施の形態の光スイッチモジュールの製造方法を示す断面図(その1)である。
【図9】図9は第1の実施の形態の光スイッチモジュールの製造方法を示す断面図(その2)である。
【図10】図10は第1の実施の形態の光スイッチモジュールの製造方法を示す平面図(その1)である。
【図11】図11は第1の実施の形態の光スイッチモジュールの製造方法を示す平面図(その2)である。
【図12】図12は第1の実施の形態の光スイッチモジュールの製造方法を示す平面図(その3)である。
【図13】図13は1個の入力ポートを示す側面図である。
【図14】図14はスラブ型導波路としてLiNbO3 、PZT及びPLZTを用いた場合のプリズムペア1個当りの偏向角θを理論的に求めた値を示す図である。
【図15】図15はコリメートレンズを通過した光のビーム径が240μmの場合の各プリズムペアのサイズを示す模式図である。
【図16】図16は本発明の光スイッチモジュールのサイズの一例を示す模式図である。
【図17】図17は本発明の光スイッチモジュールを使用した光信号切換え装置を示す模式図である。
【図18】図18は同じくそのブロック図である。
【図19】図19(a)は光コネクタの一例を示す平面図、図19(b)は図19(a)のII−II線による断面図である。
【図20】図20は本発明の光スイッチモジュールを使用した光信号切換え装置の他の例を示す模式図である
【図21】図21は64行64列に並んだ入力ポートを有する光スイッチモジュール群に、光分波器群から128波長の光信号が多重化された32系統の光信号を入力する場合の光コネクタの例を示す模式図である。
【図22】図22(a)は光コネクタの層間シフト部を示す模式図、図22(b)は層内屈曲部を示す模式図である。
【図23】図23は本発明の第2の実施の形態の光配線基板を示す上面図である。
【図24】図24は本発明の光配線基板の効果を示す模式図である。
【図25】図25は本発明の光配線基板における誘電体多層膜ミラーの最適化方法の例を示す模式図である。
【図26】図26は光導波路と空気(又はクラッド層)との界面を反射面とした光配線基板を示す模式図である。
【図27】図27は第2の実施の形態の光配線基板の製造方法を示す斜視図(その1)である。
【図28】図28は第2の実施の形態の光配線基板の製造方法を示す斜視図(その2)である。
【図29】図29はスリット形成時のコア層の断面図である。
【図30】図30は光導波路の周囲に低屈折率樹脂を塗布した例を示す断面図である。
【図31】図31は第2の実施の形態の光配線基板の変形例を示す上面図である。
【図32】図32(a)は、本発明の第3の実施の形態に係る光偏向素子の構造を示す平面図、図32(b)は同じくその断面図である。
【図33】図33は光導波路の構造を示す断面図である。
【図34】図34(a)〜図34(d)は、第3の実施の形態の光偏向素子の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図35】図35(a)は本発明の第4の実施の形態に係る光偏向素子の構造を示す平面図、図35(b)は同じくその断面図である。
【図36】図36(a)〜図36(e)は、第4の実施の形態の光偏向素子の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図37】図37(a)は本発明の第5の実施の形態に係る光スイッチモジュールを示す平面図、図37(b)は同じくその断面図である。
【図38】図38(a),(b)は光偏向素子ユニットと光スイッチモジュール基板との接続方法を示す模式断面図である。
【図39】図39は第5の実施の形態の変形例の光スイッチモジュールを示す平面図である。
【図40】図40は本発明の第6の実施の形態に係る光スイッチモジュールを示す断面図である。
【図41】図41(a)は従来の光偏向素子を示す平面図、図41(b)は同じくその断面図である。
【符号の説明】
101,401…入射側光導波路部、
101a…入射側光導波路、
101b…入射側クラッド層、
102,402…コリメート部、
102a…コリメートレンズ、
103…入射側光偏向素子部、
103a…入射側光偏向素子、
103b…スラブ導波路、
103c,103d,303,314,414…上部電極、
103e,103f,301,311,411…下部電極、
103p…プリズムペア、
104,404…共通光導波路、
105,405…出射側光偏向素子部、
105a…出射側光偏向素子、
106,406…集光部、
106a…集光レンズ、
107,407…出射側光導波路部、
107a…出射側光導波路、
107b…出射側クラッド層、
120…シリコン基板、
121…信号ライン、
122…接地ライン、
123…下部クラッド層、
124…電気光学薄膜、
130,160…光スイッチモジュール群、
131…光分波器、
132…光スイッチモジュール、
133…光合波器、
134…光増幅器、
135,136,155…光コネクタ、
140…光コネクタの基板、
141…光コネクタのレンズ、
150…光分波器群、
155a…層間シフト部、
155b…層内屈曲部、
201…シリコン基板、
202…下部クラッド層、
203…コア層、
204…フォトレジスト膜、
205…スリット、
211…光導波路、
212…誘電体多層膜ミラー、
213…上部クラッド層、
300,310…光偏向素子の単結晶基板、
302,312…光偏向素子の光導波路、
305,315…引出電極、
304…導電膜、
313,413…柱状導電体、
400…光スイッチモジュール基板、
403b,405b…光偏向素子ユニット、
408,409…屈折媒体、
430…石英基板。
Claims (7)
- 複数の光信号をそれぞれ個別にコリメートするコリメート部と、
前記コリメート部を通過した各光信号の伝播方向を電気光学効果を使用してそれぞれ個別に切換える複数の第1の光偏向素子と、
前記複数の第1の光偏向素子をそれぞれ通過した各光信号が伝播する共通光導波路と、
前記共通光導波路を通過した各光信号の伝播方向を電気光学効果を利用してそれぞれ個別に切換える複数の第2の光偏向素子と、
前記第2の光偏向素子を通過した各光信号をそれぞれ個別に集光する集光部と、
前記コリメート部、前記第1の光偏向素子、前記共通光導波路、前記第2の光偏向素子及び前記集光部を支持する第1の基板とを有し、
前記第1及び第2の光偏向素子の少なくとも一方が、第2の基板と、前記第2の基板の前記第1の基板側の面上に形成された第1の電極と、前記第1の電極の前記第1の基板側の面上に形成された電気光学効果を有する光導波路と、前記光導波路の前記第1の基板側の面上に前記第1の電極と対向して形成されたくさび形状の第2の電極と、前記光導波路の前記第1の基板側の面上に形成されて前記第1の電極と電気的に接続された引出電極とにより構成され、
前記第2の電極及び前記引出電極が前記第1の基板の電極と接合されていることを特徴とする光スイッチモジュール。 - 前記第1及び第2の偏向素子の少なくとも一方は、前記第1の電極及び前記第2の電極と独立したダミー電極を有し、
前記第1の基板には前記ダミー電極と接続する電極が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光スイッチモジュール。 - 前記コリメート部、前記共通光導波路及び前記集光部が、前記第1の基板と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光スイッチモジュール。
- 1個の前記第2の基板に、複数個の前記第1の光偏向素子が一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光スイッチモジュール。
- 前記第2の基板を複数個有することを特徴とする請求項4に記載の光スイッチモジュール。
- 1個の前記第2の基板に、複数個の前記第2の光偏向素子が一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光スイッチモジュール。
- 前記第2の基板を複数個有することを特徴とする請求項6に記載の光スイッチモジュール。
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