JP3949179B2 - 開閉器 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、電磁接触器及び配線用遮断器のように電流を遮断する開閉器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は、例えば特公平3−39366号公報に示された従来の電磁接触器を示す部分断面図であり、図において、1は樹脂で成形された取り付け台、2はこの取り付け台1上に設けられケイ素鋼板で積層された固定鉄心、3は固定鉄心2に対向して設置されケイ素鋼板で積層された可動鉄心である。4は可動鉄心3と固定鉄心2とを、引き外しばね(図示せず)に抗して吸着させる駆動力を付与する操作コイル、5は樹脂で成形され角窓5Aを有するクロスバーであり、その下端では可動鉄心3を保持している。
【0003】
6はクロスバー5の角窓に挿入されて押しばね7により押圧保持される可動接触子、6Aは可動接触子6にロウ材によって接合された可動接点、8は可動接点6Aに接離する固定接点8Aがロウ材によって接合された固定接触子、8Cは同じくこの固定接触子8の端子部を示す。9は電磁接触器本体を外部回路と接続するための端子ねじ、10は固定接触子8を取り付けるベース、11はアークボックス、12は可動接点6A及び固定接点8A間に発生するアーク、13は磁性体で成形されこのアーク12を消弧するための第1の消弧グリッドである。
【0004】
次に動作について説明する。操作コイル4に流れる電流を遮断すると図示されていない引き外しばねにより可動鉄心3が固定鉄心2より引き離され、可動接点6Aが固定接点8Aから離れ、可動接点6Aと固定接点8Aとの間にアーク12が発生する。
【0005】
このアーク12は図12に示されているように、このアーク12が自ら作る磁場が磁性体の第1の消弧グリッド13に吸引され、従ってその磁場の歪みによりアーク12Aのように伸張されアーク電圧が上昇するので、可動接触子6と消弧グリッド13の間、第1の消弧グリッド13と固定接触子8の間で絶縁破壊が生じ、アーク12は2つのアーク12B,12Cのように分断されると共に、もとのアーク12は消滅する。更に、アーク12B,12Cは電流零点において消弧され、電流が遮断される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電磁接触器は以上のように構成されているので、以下に示す問題点があった。
(1)大電流遮断時、アーク発生時間が長くなるのでアークエネルギーが大きくなる。従って、消弧室内のベース10,クロスバー5及びアークボックス11の熱的損傷が大きくなるので、信頼性が劣るという欠点があった。又、可動接点6Aの加熱の増大によりロウ材が溶け、可動接点6A及び固定接点8Aの脱落が発生しやすくなるので、信頼性が劣るという問題点があった。
【0007】
(2)又、図13に示す従来例では、消弧室内には多数の第1の消弧グリッド13が空間を隔てて並設されているが、可動接触子6の開極位置よりも高い位置にある第1の消弧グリッド13が消弧に寄与しないので、アーク発生時間が長くなり、その結果、アークエネルギーが大きくなる。従って、消弧室内の損傷が大きくなるので、信頼性が劣るという問題点があった。
【0008】
(3)又、図14に示すように遮断時、可動接点6Aと固定接点8Aとの間に発生したアークによって、ホットガスが生じるが、このホットガスが消弧室内に充満すると高温となり、消弧室内にダメージを与え遮断性能が劣化するため、アークボックス11に設けられたホットガス放出穴11Aからそのホットガスを放出するようにしている。しかし大電流遮断時、アークエネルギーが大きくなることから、消弧室から放出されるホットガスの温度が高くなると共にホットガスの吹き出し量が多くなり、直接アークボックス11や電磁接触器周辺の機器に熱的損傷を与えたり、地絡事故の発生の原因になったりするので、信頼性が劣るという欠点があった。図15はこのような欠点を除去するために、例えば特開昭62−55816号公報に示された多孔質金属板を用いた構成図である。図に示すように、アークボックス11のホットガス放出穴11が設けられた内面に多孔質金属板16が設けられている。この多孔質金属板16はホットガスの冷却効果が非常に大きく、地絡事故や電磁接触器周辺の機器の熱的損傷をおさえることができるが、しかしながら、多孔質金属板16の骨格は0.1mm程度と非常に細いので大電流遮断時におけるアークによる損傷が大きく、開閉を繰り返すと穴があいてホットガスが放出されるので、信頼性が劣るという問題点があった。
【0009】
請求項1から請求項3の発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、アーク発生時間を短縮し消弧室内の損傷を防止することによって、信頼性の高い開閉器を得ることを目的とする。
0010
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る開閉器は、固定接触子を基準として可動接触子側の空間に可動接点の開離方向に平行状に配置され、且つその可動接触子の開極位置よりも高い位置まで延在して設けられた第1の消弧グリッドと、可動接触子を基準として反固定接触子側の空間に配置され、その可動接触子の反可動接点側の面に対向するように配置された第1の片及び第1の消弧グリッドに対向するように配置された第2の片から成り、それら第1の片と第2の片との2つの片から成る側断面がL字状に形成された第2の消弧グリッドと、第2の消弧グリッドの第1の片と可動接触子との間に、少なくとも1枚設けられた第3の消弧グリッドとを備えたものである。
0011
請求項2の発明に係る開閉器は、固定接触子を基準として可動接触子側の空間に設けられた第1の消弧グリッドと、磁性体で成形され可動接触子を基準として反固定接触子側の空間に配置された第1の片、磁性体で成形され第1の消弧グリッドと対向するように固定接触子側に延びる第2の片から成り、それら第1の片と第2の片との2つの片から成る側断面がL字状に形成された第2の消弧グリッドとを備え、可動接触子の先端と第2の片との間の幅を可動接触子の反可動接点側の面と第1の片との間の幅よりも広くしたものである。
0012
請求項3の発明に係る開閉器は、請求項2の発明の開閉器において、第2の消弧グリッドの第2の片の固定接触子側の一端をL字状またはU字状に形成したものである。
0013
【作用】
請求項1の発明における開閉器は、第1の消弧グリッドに加えて第2の消弧グリッドを設けたことにより、発生したアークを最終的に、固定接触子と第1の消弧グリッドとの間,第1の消弧グリッドと第2の消弧グリッドとの間及び第2の消弧グリッドと可動接触子との間の3つに分断する。従って、遮断点数を増やすことによりアーク発生時間を短縮する。又、第1の消弧グリッドを可動接触子の開極位置よりも高い位置まで延在して設けたことにより、発生したアークが可動接触子と第1の消弧グリッドとの間から、第2の消弧グリッドと第1の消弧グリッドとの間に転移するのを速める。
又、第1の消弧グリッドを可動接点の開離方向に平行状に配置すると共に、第2の消弧グリッドを側断面がL字状に形成したことにより、第2の消弧グリッドの第1の片と第1の消弧グリッドとの間のアークは、それら各消弧グリッドに流れる電流によって作られる磁場によって上方向に引き延ばされ、アーク発生時間を更に短縮する。又、第2の消弧グリッドと可動接触子との間にエッジが無いので、耐電圧を高くし、再点弧しにくくする。
更に、第3の消弧グリッドを設けたことにより、遮断点数が増え、更にアーク発生時間を短縮する。
0014
請求項2の発明における開閉器は、第1の消弧グリッドに加えて第2の消弧グリッドを設けたことにより、発生したアークを最終的に、固定接触子と第1の消弧グリッドとの間,第1の消弧グリッドと第2の消弧グリッドとの間及び第2の消弧グリッドと可動接触子との間の3つに分断する。従って、遮断点数を増やすことによりアーク発生時間を短縮する。
0015
請求項3の発明における開閉器は、請求項2の発明の作用に加えて、第2の消弧グリッドの第2の片の固定接触子側の一端をL字状またはU字状に形成することにより、耐電圧を高くし、再点弧しにくくする。
0016
【実施例】
実施例1.
以下、この発明の一実施例を図について説明する。図1はこの発明の一実施例による要部を示す構成図であり、図において、6は可動接点6Aが接合された可動接触子、8は前記可動接点6Aに接離する固定接点8Aが接合された固定接触子である。13は磁性体で成形され前記固定接触子8を基準として可動接触子6側の空間に設けられ、且つ固定接触子8を基準として可動接触子6の開極位置より高い位置まで延在して設けられた第1の消弧グリッド、14は同じく磁性体で成形され前記可動接触子6を基準として反固定接触子側の空間に設けられ、且つ可動接触子6に平行状に配置された第2の消弧グリッドである。
0017
次に動作について説明する。可動接点6Aが固定接点8Aから開離すると、可動接点6Aと固定接点8Aの間にはアーク12が発生する。このアーク12によって自ら作る磁場が磁性体の第1の消弧グリッド13に吸引され、アーク12Aのように引き延ばされる。アーク12がアーク12Aのように引き延ばされるとアーク電圧が上昇するので、可動接触子6と第1の消弧グリッド13の間,第1の消弧グリッド13と固定接触子8の間で絶縁破壊が発生し、2つのアーク12B,アーク12Cに分断され、アーク12は消滅する。
0018
この後、アーク12Bは第1の消弧グリッド13に流れる電流が作る磁場によって駆動されると共に、磁性体の第2の消弧グリッド14によって吸引される為、又、第1の消弧グリッド13を可動接触子6の開極位置より高い位置まで延在して設けたことにより、速やかに2つのアーク12D,12Eに分断されアーク12Bは消滅する。よって、アーク12は、最終的に3つのアーク12C,12D,12Eに分断され遮断点数が増える。従って、アークが第1,第2の消弧グリッド13,14によってより多くの部分で冷却されるので、アーク発生時間が短縮される。このように、この実施例によれば、開閉器の据え付け面積を増すことなくアーク発生時間を短縮することができる。尚、この実施例では、第2の消弧グリッド14を平行状に設けたことにより、アーク12Bを2つのアーク12D,12Eに分断する際に、第1の消弧グリッド13に対向する第2の消弧グリッド14にエッジができ、分断を速めることができる。
0019
実施例2.
図2はこの発明の一実施例による要部を示す構成図であり、図において、実施例1と比較して第1の消弧グリッド13は、可動接点6Aの開離方向に平行状に配置され、又、第2の消弧グリッド14は、第1の片14Aと第2の片14Bの2つの片からなる側断面がL字状に形成され、第1の片14Aが可動接触子6の反可動接点側の面に対向し、第2の片14Bが第1の消弧グリッド13に対向するように配置されている。
0020
次に動作について説明する。この実施例では、実施例1と同様の効果が得られると共に、これに加え第1の消弧グリッド13と第2の消弧グリッド14の第2の片14Bとが平行状に配置されているため、アーク12Eが第1の消弧グリッド13と第2の片14Bに流れる電流が作る磁場によって第1の消弧グリッド13と第2の片14Bの上端部に素早く駆動され引き延ばされ、アーク時間を更に短縮することができる。又、第2の消弧グリッド14と可動接触子6との間にエッジがないので、実施例1に示した電界強度の高い折り返しのないエッジでアークを消弧する場合より耐電圧が高くなり再点弧しにくく遮断性能を向上させることができる。
0021
実施例3.
図3は請求項1の発明の一実施例による要部を示す構成図であり、図において、15は磁性体で成形された第3の消弧グリッドであり、第2の消弧グリッド14と可動接触子6の間に配置されている。従って、第2の消弧グリッド14と可動接触子6の間のアーク12Dは2つのアーク12G,12Hに分断され、遮断点数が増える。その結果、図2に示す実施例2に比べアーク発生時間を更に短縮することができる。
0022
実施例4.
図4は請求項1の発明の他の実施例による要部を示す構成図である。前記実施例3では、第2の消弧グリッド14と可動接触子6の間に磁性体の第3の消弧グリッド15が1枚設けられていたが、図4に示すように複数設けられてもよい。この場合、前記実施例3に比べ、遮断点数が更に増加するので、アーク発生時間をいっそう短縮することができる。
0023
実施例5.
図5は請求項2の発明の一実施例による要部を示す構成図であり、図において、6Aは可動接触子6に接合された可動接点、8は可動接点6Aに接離する固定接点8Aが接合された固定接触子、12は各接点6A,8A間に発生するアークを示す。13は磁性体で作られたアーク12を消弧するための第1の消弧グリッドであり、図に示されているように、固定接触子8を基準として可動接触子6側の空間に固定接触子8と平行状に設けられている。14は可動接触子6を基準として反固定接触子8側の空間に配置された第1の片14Aと、第1の消弧グリッド13と対向するように固定接触子8側に延びる第2の片14Bとを備えた側断面がL字状の第2の消弧グリッドである。可動接触子6の先端と第2の片14Bとの間をX、可動接触子6の反可動接点6A側の面と第1の片14Aとの間をYとするとき、Xの幅がYの幅と等しいあるいは広いという関係が成立するよう構成されている。
0024
次に動作について説明する。各接点6A,8A間に発生したアーク12は、磁性体の第1の消弧グリッド13に吸引され引き延ばされてアーク12Aのようになりアーク電圧が上昇するので、可動接触子6と第1の消弧グリッド13の間、第1の消弧グリッド13と固定接触子8の間で絶縁破壊が生じ、アーク12は2つのアーク12B,12Cのように分断される。更に、アーク12Bは磁性体の第2の消弧グリッド14に吸引され引き伸ばされるので、可動接触子6の先端と第2の片14Bの間のアーク12D、第2の片14Bと第1の消弧グリッド13の間のアーク12Eの2つに分断され、アーク12Cは消弧グリッド13と固定接触子8の間のアーク12Fに移行する。アーク12DはXの幅がYの幅と等しいあるいは広いという関係から可動接触子6の反可動接点6A側の面と第2の消弧グリッド14の間のアーク12Gへ容易に移行し、最終的にアーク12は12G,12E,12Fの3つに分断される。更にそれらアークは、電流零点において消弧され電流が遮断される。
0025
この実施例によれば、アーク12は最終的に3つのアーク12G,12E,12Fに分断され遮断点数が増える。従って、アークが消弧グリッドによってより多くの部分で冷却されるので、アーク時間が短縮される。また、可動接触子6の反可動接点6A側の面と第2の消弧グリッド14の間にアーク12Gが形成されるため、アーク熱が可動接点6Aと可動接触子6に分散されやすくなることにより、ロウ材の温度上昇が抑制されるので可動接点6Aの脱落を起こしにくくすることができる。
0026
実施例6.
図6は請求項2の発明の他の実施例による要部を示す構成図である。図5に示した磁性体の第1の消弧グリッド13は固定接触子8と平行状に設けられた板状のものであったが、この実施例では固定接触子8に垂直な平面部とこの下端から延在するU字状部を備えU字状部の凸部が接点開離空間に向けられた磁性体の第1の消弧グリッド13が設けられている。可動接触子6先端と第2の片14Bとの間をX、可動接触子6の反可動接点6A側の面と第1の片14Aとの間をYとするとき、Xの幅がYの幅と等しいあるいは広いという関係が成立するよう構成されている。
0027
次に動作について説明する。この実施例は、実施例5と同様に各接点6A,8A間に発生したアーク12が磁性体の第1の消弧グリッド13に吸引され引き延ばされてアーク12Aのようになり、アーク電圧が上昇し可動接触子6と第1の消弧グリッド13のU字状の凸部の間、第1の消弧グリッド13のU字状の凸部と固定接触子8の間で絶縁破壊が生じ、アーク12は2つのアーク12B,12Cに分断される。さらにアーク12Bは第2の消弧グリッド14に吸引され可動接触子6の先端と第2の消弧グリッド14の間のアーク12D、第2の消弧グリッド14の間と消弧グリッド13の間のアーク12Eの2つに分断され、アーク12Cは消弧グリッド13と固定接触子8の間のアーク12Fに移行する。アーク12DはXの幅がYの幅と等しいあるいは広いという関係から可動接触子6の反可動接点6A側の面と第2の消弧グリッド14の間のアーク12Gへ容易に移行し、最終的にアーク12は12G,12E,12Fの3つに分断される。それらアークは、電流零点において消弧され電流が遮断される。
0028
前記実施例5と同様に、アーク12は最終的に3つのアーク12G,12E,12Fに分断され遮断点数が増え、アーク12が第1,第2の消弧グリッド13,14によってより多くの部分で冷却されるので、アーク発生時間が短縮される。また、可動接触子6の反可動接点6A側の面と第2の消弧グリッド14の間にアーク12Gが形成されるため、アーク熱が可動接点6Aと可動接触子6に分散され易くなることにより、ロウ材の温度上昇が抑制されるので可動接点6Aの脱落を起こしにくくすることができる。
0029
実施例7.
図7は請求項2の発明の他の実施例による要部を示す構成図である。この実施例では、図5に示した実施例5の第1の消弧グリッド13の反接点側の端部から固定接触子8から遠ざかる方向に延びる平面部が形成されている。
0030
次に動作について説明する。磁性体の消弧グリッド13に吸引され伸張されたアーク12Aは、第1の消弧グリッド13のアーク12Aに近い端部が電界集中の高いエッジ部を形成しているため、接点間のアーク12が短時間でアーク12B,12Cの2つに容易に分断される。更に、アークは実施例18の場合と同様にアーク12D,12E,12Fの3つに分断される。最終的に形成されたアーク12G,12E,12Fは、電流零点において消弧され電流が遮断される。従って、実施例18と同様の効果が得られる。
0031
実施例8.
図8は請求項2及び3の発明の一実施例による要部を示す構成図である。この実施例では、図5に示した第2の消弧グリッド14の第1の消弧グリッド13に対向する端部がU字状に折り返されている。この実施例では、アーク12Eの一端が第2の消弧グリッド14の第2の片14BのU字状に折り返された部分に形成されて遮断されるため、電界強度の高いエッジ部での遮断が回避され、実施例5と比較して更にアーク時間を短縮することができる。
0032
実施例9.
図9は請求項2及び3の発明の他の実施例による要部を示す構成図である。この実施例では、図5に示した第2の消弧グリッド14の第1の消弧グリッド13に対向する端部がL字状に折り曲げられている。この実施例では、アーク12Eの一端が第2の消弧グリッド14の第2の片14BのL字状に折り曲げられた平面部で遮断されるため、電界強度の高いエッジ部での遮断が回避され、実施例17と比較して更にアーク時間を短縮することができる。
0033
実施例10.
図10は請求項2及び3の発明の他の実施例による要部を示す構成図である。この実施例では、図7に示した第2の消弧グリッド14の第1の消弧グリッド13に対向する端部がU字状に折り返されている。
0034
次に動作について説明する。各接点6A,8A間に発生したアーク12は、磁性体の第1の消弧グリッド13に吸引され伸張され、短時間で2つのアーク12B,12Cに分断される。さらに、アークはアーク12D,12E,12Fの3つに分断される。アーク12Eは、第1の消孤グリッド13と第2の消弧グリッド14の第2の片14Bを流れる電流によって作られる磁場により、固定接触子8から遠ざかる方向に駆動され、アーク12Hのようになり消孤グリッド13と第2の消弧グリッド14の第2の片14Bの一端で引き伸ばされる。最終的にアーク12は、アーク12G,12H,12Fのようになり、電流零点において消弧され電流が遮断される。
0035
実施例7と同様の効果が得られるが、第2の消弧グリッド14の第2の片14BのU字状の部分が、アーク12Eを固定接触子8から遠ざかる方向に素早く駆動し、第1の消孤グリッド13の一端と第2の消弧グリッド14の第2の片14Bの一端で引き伸ばすため、実施例19よりさらに遮断時のアーク時間を短縮することができる。
0036
可動接触子6を基準として反固定接触子8の空間に配置された第2の消孤グリッド14の第1の片14Aを持たない形状の消孤グリッドも考えられるが、その場合アークは可動接触子6の先端の可動接点6A付近とU字状の消孤グリッドとの間で停滞するためロウ材の温度上昇を抑えられず可動接点6Aの脱落を抑制できない。
0037
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、第1の消弧グリッドを可動接触子の開極位置よりも高い位置まで延在して設け、第2の消弧グリッドをその可動接触子を基準として反固定接触子側の空間に設けるように構成したので、第1の消弧グリッドに加えて第2の消弧グリッドを設けたことにより、遮断点数を増やすことができ、アーク発生時間を短縮し、消弧室内の損傷を防止することができる効果がある。又、第1の消弧グリッドを可動接触子の開極位置よりも高い位置まで延在して設けたことにより、発生したアークが可動接触子と第1の消弧グリッドとの間から、第2の消弧グリッドと第1の消弧グリッドとの間に転移するのを速め、更にアーク発生時間を短縮させることができる効果がある。
又、第1の消弧グリッドを、可動接点の開離方向に平行状に配置すると共に、第2の消弧グリッドを、第1の片と第2の片から成し側断面がL字状になるように構成したので、第2の消弧グリッドの第1の片と第1の消弧グリッドとの間のアークは、それら各消弧グリッドに流れる電流によって作られる磁場によって上方向に引き延ばすことができ、アーク発生時間を短縮し、消弧室内の損傷を防止することができる効果がある。又、第2の消弧グリッドと可動接触子との間にエッジが無いので、耐電圧を高くし、再点弧しにくくし、アーク発生時間を更に短縮することができる効果がある。
更に、第2の消弧グリッドの第1の片と可動接触子との間に、少なくとも1枚の第3の消弧グリッドを設けるように構成したので、遮断点数が増え、アーク発生時間を短縮し、消弧室内の損傷を防止することができる効果がある。
0038
請求項2の発明によれば、第2の消弧グリッドを、可動接触子を基準として反固定接触子側の空間に配置した第1の片、第1の消弧グリッドと対向するように前記固定接触子側に延びる第2の片から成し、それら側断面がL字状に形成するように構成したので、第1の消弧グリッドに加えて第2の消弧グリッドを設けたことにより、遮断点数を増やすことができ、アーク発生時間を短縮し、消弧室内の損傷を防止することができる効果がある。
又、アークを、可動接点から第2の消弧グリッドの第1の片、可動接触子から第2の消弧グリッドの第2の片の2つに分散することができ、可動接触子の発熱を抑制することができる効果がある。
0039
請求項3の発明によれば、請求項2の発明の構成に加えて、第2の消弧グリッドの第2の片の固定接触子側の一端をL字状またはU字状に形成するように構成したので、請求項2の発明の効果に加えて、耐電圧を高くし、再点弧しにくくし、アーク発生時間を短縮し、消弧室内の損傷を防止することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例による開閉器の要部を示す構成図である。
図2】 この発明の一実施例による開閉器の要部を示す構成図である。
図3】 請求項1の発明の他の実施例による開閉器の要部を示す構成図である。
図4】 請求項1の発明の他の実施例による開閉器の要部を示す構成図である。
図5】 請求項2の発明の一実施例による開閉器の要部を示す構成図である。
図6】 請求項2の発明の他の実施例による開閉器の要部を示す構成図である。
図7】 請求項2の発明の他の実施例による開閉器の要部を示す構成図である。
図8】 請求項2又は3の発明の他の実施例による開閉器の要部を示す構成図である。
図9】 請求項2又は3の発明の他の実施例による開閉器の要部を示す構成図である。
図10】 請求項2又は3の発明の他の実施例による開閉器の要部を示す構成図である。
図11】 従来の電磁接触器を示す部分断面図である。
図12】 従来の電磁接触器の動作説明図である。
図13】 従来の他の電磁接触器の要部を示す構成図である。
図14】 従来の他の電磁接触器の要部を示す構成図である。
図15】 従来の他の電磁接触器の要部を示す構成図である。
【符号の説明】
6 可動接触子
6A 可動接点
8 固定接触子
8A 固定接点
10 ベース
11 アークボックス
11A 放出穴
13 第1の消弧グリッド
13B 段差部
14 第2の消弧グリッド
14A 第1の片
14B 第2の片
15 第3の消弧グリッド
16 多孔質金属板
17 金網状金属板
18 空間
19 絶縁板
19A 小穴
20A 第1の鉄片
20B 第2の鉄片
21 第1の磁性体
22 第2の磁性体
23 放熱体
24 緩衝材

Claims (3)

  1. 固定接点が接合された固定接触子と、前記固定接点に接離する可動接点が接合された可動接触子と、磁性体で成形され前記固定接触子を基準として前記可動接触子側の空間に前記可動接点の開離方向に平行状に配置され、且つその可動接触子の開極位置よりも高い位置まで延在して設けられた第1の消弧グリッドと、磁性体で成形され前記可動接触子を基準として反固定接触子側の空間に配置され、その可動接触子の反可動接点側の面に対向するように配置された第1の片及び前記第1の消弧グリッドに対向するように配置された第2の片から成り、それら第1の片と第2の片との2つの片から成る側断面がL字状に形成された第2の消弧グリッドと、前記第2の消弧グリッドの前記第1の片と前記可動接触子との間に、少なくとも1枚設けられた第3の消弧グリッドとを備えた開閉器。
  2. 固定接点が接合された固定接触子と、前記固定接点に接離する可動接点が接合された可動接触子と、磁性体で成形され前記固定接触子を基準として前記可動接触子側の空間に設けられた第1の消弧グリッドと、磁性体で成形され前記可動接触子を基準として反固定接触子側の空間に配置された第1の片、磁性体で成形され前記第1の消弧グリッドと対向するように前記固定接触子側に延びる第2の片から成り、それら第1の片と第2の片との2つの片から成る側断面がL字状に形成された第2の消弧グリッドとを備え、前記可動接触子の先端と前記第2の片との間の幅を前記可動接触子の反可動接点側の面と前記第1の片との間の幅よりも広くしたことを特徴とする開閉器。
  3. 第2の消弧グリッドは、第2の片の固定接触子側の一端をL字状またはU字状に形成されたことを特徴とする請求項2記載の開閉器。
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