JP6198450B2 - 開閉器 - Google Patents

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この発明は配線用遮断器や漏電遮断器などに用いることができる接点間に発生するアークを消弧して電路を開放する開閉器に関するものである。
従来の開閉器として、磁性体で構成されたU字状の磁気ヨークと、アークを転流するためのアークホーンとを一体にして形成し、磁気ヨークを可動接触子の可動範囲と重ならないように固定接点と閉極状態にある可動接触子を2方向から覆うように配置することでアークまたは可動接触子に作用する電磁力を強化し、アークを接点上から速やかに引き外すことを可能にするようにした回路遮断器がある(例えば特許文献1参照)。
特開平8−227648号公報(第7頁、図1)
前記のような従来の開閉器では、固定接触子を流れる電流によって生じるアークをアークホーンへと転流させる磁束が、磁気ヨークとアークホーンとを一体としたことで形成される磁気回路によって迂回するため前記磁束がアークに作用せず、アークを転流させる電磁力を強化する効果を十分に得られない。従って、接点上からのアークの引き外しが困難になる数100A以上の過負荷電流領域及び数kA以上の短絡電流領域において、接点上にアークが長時間膠着してしまい、接点劣化が生じる。これにより、接触抵抗が増大し、接点間の温度上昇を引き起こすことがある。また、接点上からアークホーンにアークを転流させても、アークホーンと磁気ヨークとの間で磁気回路が形成されアークが磁気ヨーク側へ吸引すされるため、アークが接点上に引き戻され、接点の劣化や遮断信頼性が低下するおそれもある。また、磁気ヨークにおいては、数kA以上の短絡電流領域では電流によって生じる磁束密度が高まり磁気飽和を起こすため、磁気ヨークによるアークをアークホーンへ転流させる電磁力を高める効果は低下し、十分な電磁力を作用できずに接点の劣化だけでなく遮断信頼性も低下してしまうという課題があった。
本発明は前記のような従来技術の課題を解消するためになされたもので、磁気ヨークとアークホーンを一体としても、数100Aから数kA以上の電流が流れた場合においても可動接触子またはアークに十分な電磁力を作用させ、接点劣化の抑制や遮断の信頼性が向上された開閉器を提供することを目的としている。
この発明に係る開閉器は、接離可能に設けられた一対の接点の内、一方の接点が設けられ一方の接点に至る電路に反発電路及び吸引電路が形成された第1の接触子と、一対の接点の内、他方の接点が設けられた第2の接触子と、一方の接点上に形成されるアーク発生空間の少なくとも一部に対向するように分離して離隔配置された2枚の板で構成された磁気ヨーク部とこの磁気ヨーク部の一端で磁気ヨーク部の2枚の板を互いに結び反発電路に電気的に接続されたアークホーン部とが磁性体によって一体に形成され、磁気ヨーク部とアークホーン部を結ぶ磁路に2枚の磁気ヨーク部間の磁気抵抗が高くなるようにした断面積縮小部のみが介在された磁気ヨーク型アークホーンと、を備えたものである。
この発明においては、2枚の磁気ヨーク部とアークホーン部を一体にした磁気ヨーク型アークホーンの磁気ヨーク部とアークホーン部の間に2枚の磁気ヨーク部間の磁気抵抗が高くなるようにした断面積縮小部を設けるようにしたので、例えば数100Aから数kA以上の広い電流領域で、アークをアークホーンへ転流させる電磁力を高めることができ、接点の劣化が抑制されると共に遮断信頼性を向上させることができる。また、部品点数が増えることがないので、コストアップさせずに性能強化が可能となる。
本発明の実施の形態1に係る開閉器の開極状態における機構部及びリレー部と消弧室部分の要部構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態1に係る開閉器の開極状態における消弧室部分の要部構成を示す組立斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る磁気ヨーク型アークホーンで形成される磁気回路を従来の場合と比較して示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る開閉器における磁気ヨーク型消弧板及びアーク保護カバー付近の要部構成を示す図であり、(a)は側面断面図、(b)は図4(a)のIVb-IVb線における断面図である。 図4に示された磁気ヨーク型消弧板を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る開閉器における磁気ヨーク型アークホーン及びアーク保護カバー付近の要部構成を示す消弧室部の短手方向の中央で切断した断面図である。 本発明の実施の形態4に係る開閉器における磁気ヨーク型アークホーン及びアーク保護カバー付近の要部構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態5に係る開閉器における磁気ヨーク型アークホーン及び固定接触子の要部構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態6に係る開閉器における磁気ヨーク型アークホーン及び固定接触子の要部構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態7に係る開閉器における磁気ヨーク型消弧板を示す斜視図である。 本発明の実施の形態7に係る開閉器における磁気ヨーク型アークホーン及び固定接触子の要部構成を示す斜視図である。
実施の形態1.
図1、図2はそれぞれ本発明の実施の形態1に係る開閉器の開極状態における機構部及びリレー部と消弧室部分の要部構成を概略的に示す側面図と組立斜視図である。なお、各図を通じて同一部材、または相当部分には同一符号を付している。図において、開閉器を構成する筐体1は、絶縁物によって成形されたケース11及びカバー12からなり、筐体1の両端部には、外部の電力回路と接続される端子部21、31が配設され、中央部には後述する消弧室Aや駆動機構部7などの収容部13が設けられている。
収容部13には、端子部21と一体的に形成され、反発電路22と吸引電路23とで形成され、前記反発電路22の所定部に固定接点(一方の接点)24が設けられた固定接触子(第1の接触子)2と、固定接点24に接離する可動接点(他方の接点)32を有し、回転軸33のまわりに回動するように設けられた可動接触子(第2の接触子)3と、この可動接触子3の先端と対向するように固定接触子2の上方に配置され、開極時に固定接点24と可動接点32の間に発生するアーク(図示省略。以下も同様省略する)を取り込み冷却するための、複数枚の消弧板を所定間隔で保持して重ねられた消弧グリッド4が設けられている。
収容部13には、更に、アークまたは固定接点24の少なくとも一部を挟んでその両側部に対向するように対称的に設けられた一対の磁気ヨーク部51と、一対の磁気ヨーク部51相互を接続するように設けられたアークホーン部52と、前記磁気ヨーク部51とアークホーン部52との間に介装されて前記接続部を構成し、磁気ヨーク部51とアークホーン部52との間に形成される磁気回路の断面積を縮小した断面積縮小部53を有する磁性体で一体形成された磁気ヨーク型アークホーン5が設けられている。磁気ヨーク型アークホーン5は固定接触子2と同電位となるように、反発電路22における固定接点24に対して吸引電路23との分岐部とは反対側でアークホーン部52が電気的、機械的に固定されている。
磁気ヨーク部51は吸引電路23の反発電路22側端面の一部とアーク発生空間の間に前記端面をアークから遮蔽するように反発電路22と吸引電路23の間隙部に図の下端部が入り込み、吸引電路23の反発電路22側の端面をアークから遮蔽するように設置されている。なお、図1、図2に示すように、固定接点24上に形成されるアーク発生空間に対向する吸引電路23の一部は、反発電路22よりも可動接触子3の開極方向側に位置するように形成され、反発電路22に対して、その両側部に対称的に設けられた吸引電路23とは段差を有するように構成されている。
可動接触子3側の端子部31は異常電流を検知して開極指令を出力するリレー部6に電気的に接続され、さらに前記リレー部6と前記可動接触子3は、該可動接触子3の回転軸33側で電気的に接続されている。前記筐体1内部には、リレー部6から出力される前記開極指令の伝達先である駆動機構部7なども収納されており、可動接触子3は駆動機構部7に対して図示省略しているリンク機構によって回転軸33のまわりに回動され、固定接点24に対して可動接点32が開閉動作されるように構成されている。なお、筐体1の消弧室A部を含む開閉部分は、さらに図1の紙面に前後方向に複数区分され、2〜4相分並設されている(図示省略)。また、磁気ヨーク部51のアーク発生空間に対するアーク露出面には高分子材料などの絶縁物で構成されたアーク保護カバー8が設けられている。
また、アーク発生に伴う熱ガスを開閉器の外部に放出するため、図1の筐体1の右側部には図示していない排気口が設けられている。このため、アーク発生時に消弧室Aの内部圧力が上昇したときに、両接点24、32間の空間と前記排気口の間には強力な圧力勾配が生じ、消弧グリッド4にアークを押し込むガスの流れが発生する。なお、この実施の形態1では前記磁気ヨーク型アークホーン5を固定接触子2に対して設けた場合について説明するが、これに限定されるものではない。なお、消弧板や消弧グリッド4の形状、その他図示していない部分の構成等は、例えば特許文献1の従来技術などと同様である。
次に、上記のように構成された実施の形態1の動作について、本発明の典型的な特徴部分である前記磁気ヨーク型アークホーン5で形成される磁気回路と電磁力改善の効果について図3を参照して説明する。なお、図3は本発明の実施の形態1に係る断面積縮小部53を有する磁気ヨーク型アークホーンで形成される磁気回路を従来の場合と比較して示す説明図であり、(a)及び(b)は反発電路22を流れる電流による磁束を概念的に示すもので、(a)は断面積縮小部53を持たない従来の磁気ヨーク型アークホーンの場合、(b)は実施の形態1の場合を示している。(c)は実施の形態1の吸引電路23を流れる電流による磁束を概念的に示している。なお、図3(a)に図示された磁気ヨーク型アークホーン5は、便宜上、本発明の実施の形態1と同様のものであり、矢印Bで示された磁束のみが以下説明する従来の磁気ヨーク型アークホーンの場合に対応する。また、吸引電路23等は便宜的にフラットに示しているので、図1、図2とは一致していない。
従来の固定接触子は図3(a)に示すような1本の反発電路と2本の吸引電路から形成され、断面積縮小部53の無い磁気ヨーク型アークホーンにより反発電路及び吸引電路から発生する磁束の形態は以下のようになる。
まず、反発電路内を流れる電流から発生する磁束は、実線の矢印Bで示すように、磁気ヨーク型アークホーンにより前記磁束の一部が前記固定接点上にあるアーク発生空間を通過せずに、アークホーン部を通過するため、アークを駆動するための電磁力が低下してしまう。特にアークの消弧が困難な数100A以上の過負荷電流領域においては、前記磁気ヨーク部による電磁力の改善効果を十分に利用できないと遮断時間が延長する恐れがあるという問題があった。なお、図3(a)の矢印Bの内、破線で示す部分は図の紙面の下側部分を示す。
これに対して、実施の形態1に係る断面積縮小部53を有する磁気ヨーク型アークホーン5を備えた開閉器では、図3(b)に示すように、磁気ヨーク部51とアークホーン部52との間で磁気抵抗を高めるように磁気回路の断面を縮小した断面積縮小部53が形成されていることで、アークホーン部52を通過する磁束が低減され、磁気回路の断面縮小部で磁気飽和を引き起し易くなる。従って、磁束が前記アークホーン部を通過しづらくなり、図3(b)の矢印Cで示すように、固定接点24の上部のアーク空間を通る磁束が形成され、電磁力の改善効果が低下することなく安定してアークを消弧できるようになる。
なお、前記効果は反発電路22内に電流を流す必要があるため、吸引電路23と磁気ヨーク型アークホーン5の間には間隔を設け、電気的に離して形成しなければならない。ただし、磁気ヨーク型アークホーン5に反発電路22及び吸引電路23に用いられる例えば銅などの良導体である材料よりも、導電率が約1/5以下になるような、例えば鉄系の材料などを用いる場合には、磁気ヨーク型アークホーン5にほとんど電流が流れないため、磁気ヨーク型アークホーン5と吸引電路23は接触していても良いが、この場合では図1〜図3に示すように、アークホーン部52を反発電路22の固定接点24の配置位置よりアークの駆動方向側で電気的に接触させておく必要がある。
一方、吸引電路23内を流れる電流によって発生するアークの駆動を妨げる磁束は、図3(c)の矢印Dで示すように、磁気ヨーク型アークホーン5の磁気ヨーク部51による磁気シールド効果により、磁束を固定接点24上の図示されていない開極時の可動接点32との間に形成されるアーク発生空間に及ぼさないようにすることができる。ただし、この効果は磁気ヨーク部51の厚み方向の中心面が、吸引電路23の中心位置と隣り合う反発電路22の中心位置の相互の中間位置よりも吸引電路23側に位置すると、前記磁気シールド効果が作用せずに、吸引電路23によって発生する磁束の効果を高めてしまうため、磁気ヨーク部51の厚み方向の中心面は前記中間位置よりも反発電路22側に偏倚させて配置する必要がある。
また、前記磁気ヨーク部51が固定接点24上に位置するアーク発生空間に露出していると、アークが磁気ヨーク部51に転流し、磁気ヨーク型アークホーン5内に電流が流れて、その電流によりアークの駆動を阻害する磁束が発生するが、ここでは磁気ヨーク部51のアーク露出面には高分子材料などの絶縁物で構成したアーク保護カバー8が設けられて、磁気ヨーク部51とアーク発生空間とが隔離され、磁気ヨーク部51の表面が保護されている。
上記のように、実施の形態1によれば、磁気ヨーク部51とアークホーン部52を一体とした磁気ヨーク型アークホーン5における磁気ヨーク部51とアークホーン部52との間で形成される磁気回路の断面積を縮小する断面積縮小部53を設けたことで、例えば数100A以上の過負荷電流領域における回路遮断時に、磁気ヨーク部51とアークホーン部52との間の断面積縮小部53で磁気飽和による磁気ギャップが発生し、アークに十分な電磁力を作用させることが可能になり、接点の劣化の抑制や遮断信頼性を向上できる。磁気ヨーク部51とアークホーン部52とは、断面積縮小部53を介して一体化されているので、部品点数を増やすことなく、アークへ作用させる電磁力の改善効果が得られる。
また、磁気ヨーク部51においては、数kAを超えるような短絡電流が回路内を流れる場合には、磁気ヨーク部51のほとんどの箇所で磁気飽和が生じて電磁力の改善効果は小さくなるが、実施の形態1によれば、固定接点24上に位置するアーク発生空間に対向する吸引電路23の一部を反発電路22よりも可動接触子3の開極方向側に配置したことで、磁気ヨーク部51に磁気飽和が発生する数kA以上の大電流を遮断する場合においても、吸引電路23から発生する磁束に基づく電磁力の阻害効果を抑制して、アークへ作用させる電磁力を高めることが可能になり、磁気ヨーク部51の併用により過負荷電流領域から短絡電流領域に至るまでの広い電流領域で遮断信頼性を高めることができる。
また、前記磁気ヨーク部51においては、吸引電路23の反発電路22側端面の一部とアーク発生空間の間に前記端面を前記アークから遮蔽するように磁気ヨーク部51を配置することで、アークの駆動を阻害する吸引電路23から発生する磁束に対する磁気シールド効果をさらに高めることが可能になり、前記アークに作用させる電磁力がさらに改善され、接点劣化の抑制や遮断信頼性を高めることができる。
また、磁気ヨーク部51のアーク発生空間に対するアーク露出面には高分子材料などの絶縁物で構成されたアーク保護カバー8が設けられて、磁気ヨーク部51をアーク発生空間から隔離されるようにしたので、磁気ヨーク部51に前記アークが転流し難くなると同時に、アークに対する細隙効果(アーク収縮効果)を得るため、限流性能を高めることができる。また、アーク保護カバー8から発生する溶発ガス(冷却ガス)によるガス流などの利用からアークを駆動することができ、アークホーン部52や消弧グリッド4にアークを容易に引きこむことができる。
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2に係る開閉器における磁気ヨーク型消弧板及びアーク保護カバー付近の要部構成を示す図であり、(a)は側面断面図、(b)は図4(a)のIVb-IVb線における断面図である。図5は図4に示された磁気ヨーク型消弧板を示す斜視図である。図において、磁気ヨーク型消弧板9はアークへの電磁力を高めるための間隔をあけて対向された一対の磁気ヨーク部91と、この一対の磁気ヨーク部91相互を繋ぐように設けられたアークを消弧するための消弧部92と、磁気ヨーク部91と消弧部92の間を繋ぐ部分に介在され、それら磁気ヨーク部91と消弧部92を通るように形成される磁路の断面積を小さくした断面積縮小部93が設けられ、左右対称に一体的に形成されている。
また、前記磁気ヨーク部91においては、固定接点24上のアーク発生空間に対する磁気ヨーク部91のアーク露出面をアーク保護カバー8Aで保護することで、磁気ヨーク部91へのアークの転流を阻止すると同時に、アーク保護カバー8Aの溶発現象から生じるアブレーション効果により限流性能を高めている。また、固定接触子2の固定接点24よりも図示されていない排気口側(図4の右側)には、アークホーン25が設けられている。なお、図4(b)に示すように反発電路22は図の左右の吸引電路23よりも若干可動接点側に位置するように形成されている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
上記のように構成された実施の形態2によれば、アークを容易にアークホーン25側へ駆動できるとともに可動接触子3の高速開極が可能になる。従って、可動接触子3の開極が進行すると、アークは磁気ヨーク型消弧板9の消弧部92に誘導されるが、この場合に磁気ヨーク部91と消弧部92との間で磁気飽和が発生することと、アークの熱により消弧部92または磁気ヨーク部91と消弧部92の間でキュリー温度を超えて磁性が維持できなくなることと、による効果から磁気ヨーク部91と消弧部92との間の断面積縮小部93で磁気ギャップが発生するため、アークに対する磁気ヨーク部91への吸引力は作用し難くなり、消弧に至るまでアークを安定して消弧部に停留させることができる。
実施の形態3.
図6は本発明の実施の形態3に係る開閉器における磁気ヨーク型アークホーン及びアーク保護カバー付近の要部構成を示す消弧室部の短手方向の中央で切断した断面図である。図において、磁気ヨーク型アークホーン5は図2に示す実施の形態1と同様に形成されている。そして、前記磁気ヨーク型アークホーン5を保護するアーク保護カバー8Bは磁気ヨーク部51とアークホーン部52の間の一部をアークに露出させるように窓穴81が形成され、この例では断面積縮小部53の一部からアークホーン部52に至る付近にアーク露出部Eが設けられている。なお、反発電路はハッチングで示すように吸引電路よりも若干可動接点側に位置するように形成されている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
上記のように構成された実施の形態3においては、アーク保護カバー8Bに窓穴81が設けられていることにより、アークのアーク熱によりアーク保護カバー8Bから溶発ガスが容易に発生するため、固定接点24付近では圧力が高く、アークホーン部52付近では圧力が低くなる状況になる。従って、前記アークをアークホーン部52に誘導するための圧力勾配による力が発生し、容易にアークをアークホーン部52に移すことができる。さらに、アークホーン部52に移動したアークのアーク熱によりアークホーン部52と磁気ヨーク部51との間のアーク露出部Eが熱せられ、磁気ヨーク型アークホーン5のアーク露出部Eはキュリー温度を超える温度まで到達する。
従って、実施の形態3によれば、磁気ヨーク部51とアークホーン部52の間をアークに露出することで、この箇所の温度がキュリー温度を超え、アーク露出部Eの磁性がなくなるため、アークと磁気ヨーク部51の間の磁気ギャップが拡大し、アークに対する磁気ヨーク部51への吸引力の作用は低減し、消弧に至るまでアークを安定してアークホーン部52に停留させることができる。また、前記磁気ヨーク型アークホーン5においては、アーク熱によりアーク露出部Eが溶融し、磁気ヨーク部51とアークホーン部52の間の磁気回路断面を縮小した断面積縮小部53が溶融により切断する恐れがあるが、図6に示すように特に前記断面が小さくなる断面積縮小部53の一部はアーク保護カバー8Bで保護されるように形成することで、切断の可能性を著しく低くすることができる。
実施の形態4.
図7は本発明の実施の形態4に係る開閉器における磁気ヨーク型アークホーン及びアーク保護カバー付近の要部構成を示す側面図である。図において、磁気ヨーク型アークホーン5Aは、磁気ヨーク部51Aが固定接点24に対向された部分から、可動接触子3の先端部及び可動接点32の開極軌道に凡そ沿うように可動接点32の開極位置の近くまで図の上方向に伸びて形成されている。そして、その上方向に伸びた磁気ヨーク部51Aは、アーク保護カバー8Cで覆われており、電流遮断時に形成されるアークに対して隔離されている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
上記のように構成された実施の形態4においては、磁気ヨーク部51Aを可動接点32の開極位置の近くまで伸長したことにより、反発電路22(図2参照)から発生する磁束に基づくアークをアークホーン部52及び消弧グリッド4に誘導するための電磁力、または、可動接触子3を開極させるための電磁力、を可動接点32の開極位置近くに至るまで高めることができるため、可動接触子3の高速開極とアークへの電磁力により速やかに電流を限流できるようになる。また、アーク保護カバー8Cが両接点24、32間に位置するため、アーク保護カバー8Cから発生する溶発ガスの影響により、一旦消弧グリッド4の奥側(図の右側)に移ったアークが両接点間に戻り難くなるため、アークの消弧が安定し、遮断信頼性が向上するという効果が得られる。
実施の形態5.
図8は本発明の実施の形態5に係る開閉器における磁気ヨーク型アークホーン及び固定接触子の要部構成を示す斜視図である。この実施の形態5は、実施の形態1における磁気ヨーク型アークホーンを更に変形したものである。図において、磁気ヨーク型アークホーン5Bにおけるアークホーン部52Bは、吸引電路23を通流する電流の方向に直交する方向の両端部が図8の紙面下方向に折曲形成されて、吸引電路23と反発電路22の間の隙間に入り込んでいる。そして、磁気ヨーク部51Bの図における下端部と、前記アークホーン部52Bと磁気ヨーク部51Bを接続する断面積縮小部53Bも吸引電路23と反発電路22の間の隙間に入り込むように形成され、設置されている。なお、反発電路22と吸引電路23は略同一平面に設けられている。その他は実施の形態1と同様である。
上記のように構成された実施の形態5は、磁気ヨーク型アークホーン5Bを構成する金属板の内、断面積縮小部53Bなどがアーク発生空間側に対向しないように構成したものである。かかる構成により、アークホーン部52Bに転流したアークからのアーク熱による磁気ヨーク型アークホーン5Bを構成する金属板の損耗から磁気ヨーク部51Bが脱落する危険性を低減させたことと、前記アークの磁気ヨーク部51Bへの吸引作用を低下させることができる。
また、磁気ヨーク型アークホーン5Bのアーク発生空間側にアーク保護カバー8(図2に図示)を配置する場合には、アークホーン部52B付近におけるアーク保護カバー8を配置するスペースが拡大するため、前記アークホーン部52Bに転流したアークのアーク熱によりアーク保護カバー8が多少損耗したとしても、アークに安定してアーク保護カバー8によるアブレーション効果を作用させることができる。従って、多数回の電流遮断を行う場合においても、アークの消弧性能が低下することがないため、遮断の信頼性を向上できる。
実施の形態6.
図9は本発明の実施の形態6に係る開閉器における磁気ヨーク型アークホーン及び固定接触子の要部構成を示す斜視図である。この実施の形態6では、磁気ヨーク型アークホーン5Cのアークホーン部52Cの体積を拡大したことと、前記アークホーン部52Cと磁気ヨーク部51Cの間に位置する磁気回路の断面積縮小部53Cの磁気抵抗をさらに高めたこと、を特徴としており、実施の形態5の変形例に相当する。図9において、アークホーン部52Cは、吸引電路23を流れる電流の方向に直交する方向の端部52C1が吸引電路23の上面部に達するまで延伸されている。そして、断面積縮小部53Cは、前記端部52C1における磁気ヨーク部51C側を該磁気ヨーク部51C側に狭い磁路で延伸し、さらに中央部の反発電路22方向に吸引電路23と反発電路22の間まで延伸し、そこから吸引電路23と反発電路22の間の隙間に入り込むように図の下方向に折曲し、磁気ヨーク部51Cの図の下端部から延伸された片に接続されるように、屈曲して形成されている。その他の構成は実施の形態5と同様である。
上記のように構成された実施の形態6においては、アークホーン部52Cの体積を実施の形態5よりも拡大すると共に、アークホーン部52Cと磁気ヨーク部51Cの間の断面積縮小部53Cの磁気抵抗をさらに高めたことにより、アークをアークホーン部52C側に駆動するための電磁力がさらに高まり、アークホーン部52Cの熱容量の拡大からアークホーン部の耐消耗性が改善し、遮断の信頼性を更に高めることができる。なお、図に示す吸引電路においては、断面積縮小部53Cをアークホーン部のアーク発生空間とは逆側に配置しているが、実施の形態1のようにアーク発生空間側に配置してもよい。
実施の形態7.
図10は本発明の実施の形態2に係る開閉器における磁気ヨーク型消弧板の変形例を示す斜視図、図11は本発明の実施の形態6に係る開閉器における磁気ヨーク型アークホーン変形例を示す斜視図である。この実施の形態7では、一枚の板から折り曲げて形成された前記磁気ヨーク型消弧板と、前記磁気ヨーク型アークホーンのアークホーン部および消弧部を折り曲げにより2重に重ねて構成している。この実施の形態7によれば、アークの転流先にあたる消弧部およびアークホーン部の耐消耗性が改善し、遮断の信頼性を更に高めることができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態の一部または全部を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1 筐体、 11 ケース、 12 カバー、 13 収容部、 2 固定接触子(第1の接触子)、 21 端子部、 22 反発電路、 23 吸引電路、 24 固定接点(一方の接点)、 25 アークホーン、 3 可動接触子(第2の接触子)、 31 端子部、 32 可動接点(他方の接点)、 33 回転軸、 4 消弧グリッド、 5、5A、5B、5C 磁気ヨーク型アークホーン、 51、51A、51B、51C 磁気ヨーク部、 52、52B、52C アークホーン部、 52C1 端部、 53、53B、53C 断面積縮小部、 6 リレー部、 7 駆動機構部、 8、8A、8B、8C アーク保護カバー、 81 窓穴、 9 磁気ヨーク型消弧板、 91 磁気ヨーク部、 92 消弧部、 93 断面積縮小部、 A 消弧室、 E アーク露出部。

Claims (11)

  1. 接離可能に設けられた一対の接点の内、一方の接点が設けられ前記一方の接点に至る電路に反発電路及び吸引電路が形成された第1の接触子と、
    前記一対の接点の内、他方の接点が設けられた第2の接触子と、
    前記一方の接点上に形成されるアーク発生空間の少なくとも一部に対向するように分離して離隔配置された2枚の板で構成された磁気ヨーク部とこの磁気ヨーク部の一端で前記磁気ヨーク部の2枚の板を互いに結び前記反発電路に電気的に接続されたアークホーン部とが磁性体によって一体に形成され、前記磁気ヨーク部と前記アークホーン部を結ぶ磁路に前記2枚の磁気ヨーク部間の磁気抵抗が高くなるようにした断面積縮小部のみが介在された磁気ヨーク型アークホーンと、
    を備えることを特徴とする開閉器。
  2. 前記一方の接点上のアーク発生空間に対向する前記磁気ヨーク部のアーク露出面の少なくとも一部に、アークから前記第1の接触子と前記磁気ヨーク型アークホーンを隔離する絶縁物からなるアーク保護カバーを設けたことを特徴とする請求項1に記載の開閉器。
  3. 前記磁気ヨーク部及び前記アークホーン部の間の少なくとも一部がアークに露出されるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の開閉器。
  4. 前記アークホーン部は、前記吸引電路を通流する電流の方向に直交する方向の両端部が前記吸引電路と前記反発電路の間の隙間に入り込むように折曲形成され、前記断面積縮小部は前記隙間内に配設されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の開閉器。
  5. 前記アークホーン部における前記両端部をさらに前記吸引電路を通流する電流の方向に直交する方向にさらに延伸することで前記アークホーン部の熱容量を増大させたことを特徴とする請求項4に記載の開閉器。
  6. 前記アークホーン部を折り曲げ2段以上で重なるように形成することで前記アークホーン部の熱容量を増大させたことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の開閉器。
  7. 接離可能に設けられた一対の接点の内、一方の接点が設けられ前記一方の接点に至る電路に反発電路及び吸引電路が形成された第1の接触子と、
    前記一対の接点の内、他方の接点が設けられた第2の接触子と、
    開極時に前記一対の接点相互の間に生じるアークを消弧し得る位置に設けられた消弧グリッドと、
    前記一方の接点上に形成されるアーク発生空間の少なくとも一部に対向するように設けられた磁気ヨーク部とアークを消弧するための消弧部が磁性体によって一体に形成され、前記磁気ヨーク部と前記消弧部を結ぶ磁路に磁気抵抗が高くなるようにした断面積縮小部のみが介在された磁気ヨーク型消弧板と、
    前記磁気ヨーク部のアークに対する露出面の少なくとも一部に、アークから前記一方の接触子と前記磁気ヨーク部を隔離する絶縁物からなるアーク保護カバーと、
    を備えたことを特徴とする開閉器。
  8. 前記磁気ヨーク部及び前記消弧部の間の少なくとも一部がアークに露出されるようにしたことを特徴とする請求項7に記載の開閉器。
  9. 前記消弧部を折り曲げ2段以上で重なるように形成することで前記消弧部の熱容量を増大させたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の開閉器。
  10. 前記一方の接点上に位置するアーク発生空間に対向する前記吸引電路の少なくとも一部が前記反発電路よりも前記第2の接触子の開極方向側に配置されたことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の開閉器。
  11. 前記磁気ヨーク部は、前記吸引電路の前記反発電路側の端面の少なくとも一部と、前記アーク発生空間と、の間に介在するように設置されていることを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の開閉器。
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