JP3935625B2 - ポリエステル積層フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエステル積層フィルムに関し、更に詳しくは優れたガスバリア性、耐熱性、耐水性、耐ブロッキング性、易接着性を有し、包装材料、印刷材料等に有用なポリエステル積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレートもしくはその共重合体、ポリエチレンナフタレートもしくはその共重合体、あるいはこれらと小割合の他の樹脂とのブレンド物等を溶融押出し、二軸延伸後、熱固定したポリエステルフィルムは機械強度、耐熱性、耐薬品性等に優れ、産業上種々の分野で利用されている。しかしその表面は高度に結晶配向されているので、塗料、接着剤、インキ等の受容性に乏しいという問題がある。また、食品包装用途などに用いる場合、ガスバリア性が乏しく食品の鮮度保持に問題がある。
【0003】
ポリエステルフィルム表面に上記の受容性を高める方法として、予めフィルム表面に合成樹脂によるプライマー層(下塗り層)を設け、ベースフィルムとは異質の表面層を薄く形成する方法がある。プライマー層の形成は、合成樹脂の有機溶媒溶液または水性液(水溶液、水分散体)を用い、これをフィルム表面に塗設することによって実施されている。このプライマー層形成の為の樹脂水性液として、エステル系ポリマーの水性液、アクリル系ポリマーの水性液などが挙げられる。特にエステル系ポリマーの水性液については、例えば特公昭56−5476号公報、特開昭60−248232号公報など多くの提案がなされている。しかし、従来のエステル系ポリマーの水性液より形成されたプライマー層は、耐熱性、耐水性の点で不満足なものであり、このため製膜工程上および製品フィルムの取り扱い上問題となり、特に高温高湿下でのフィルムの張り付き(ブロッキング)が問題となる。
【0004】
一方、ブロッキングを抑制するには、プライマー層の塗布量を少なく制限することが有効であるが、塗布量を少なくすると目的とする接着性能が発現できなくなる。
【0005】
このような欠点を改良したポリエステル水分散体が、特開平6−116487号公報に提案されているが、該提案中の方法では、もう一方の目的であるガスバリア性が不十分であるために、更なる改良が必要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは、従来採用の欠点を解消し、耐熱性、耐水性、耐ブロッキング性および易接着性に優れたプライマー層を有し、かつガスバリア性に優れた積層ポリエステルフィルムを開発すべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の課題の解決は、少なくとも1つの層が、ナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分とし1,3−プロパンジオールを主たるグリコール成分とするポリエステルからなり、かつ少なくとも1つの表面層が下記式(1)〜(5)
40≦A+B≦99 (1)
0<C≦5 (2)
0≦D≦60 (3)
40≦E<100 (4)
0<G≦60 (5)
【0008】
(式中、A、B、C、Dは各々、2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDA)、テレフタル酸(TA)、スルホン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸(SD)、及び他の芳香族ジカルボン酸(OD)の、全ジカルボン酸成分に対するモル比を、E、Gは各々、エチレングリコール(EG)、下記一般式で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(BPAO)の、全グリコール成分に対するモル比を示し、単位はmol%)を満足する成分の共重合ポリエステルからなる、2層以上の積層構造からなるポリエステル積層フィルムによって達成することができる。
【0009】
【化2】
Figure 0003935625
【0010】
(上記化学式において、Rは水素または炭素数1〜5のアルキル基、Arはフェニレン基或いは4個の環上水素の1個以上が炭素数1〜5のアルキル基で置換されたもの、n,mは自然数でかつn+mは2〜10)
【0011】
本発明を以下において、詳しく述べる。
本発明におけるポリエステル積層フィルムは、少なくとも一つの層がナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分とし、1,3−プロパンジオールを主たるグリコール成分とするポリトリメチレンナフタレートである必要がある。
【0012】
ここで、主たるとは、ポリトリメチレンナフタレートを構成する酸成分及びグリコール成分において、ナフタレンジカルボン酸及び1,3−プロパンジオールが各々70mol%以上、好ましくは80mol%以上であることを言う。かかるポリエステルは実質的に線状であり、そしてフィルム形成性、特に溶融形成によるフィルム形成性を有する。
【0013】
酸成分、グリコール成分それぞれの主たる構成成分が、ナフタレンジカルボン酸及び1,3−プロパンジオール以外のものであった場合、目的の一つである優れたガスバリア性を発現させることができない。
【0014】
本発明におけるナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分とし、1,3−プロパンジオールを主たるグリコール成分とするポリエステルは、目的とするガスバリア性を損なわない範囲で以下に示すような成分を共重合することができる。
【0015】
例えば、酸成分の場合、ナフタレンジカルボン酸以外の酸成分として、20mol%未満好ましくは15mol%以下の範囲で、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、4,4’−ジフェニルカルボン酸、1,2−ビス(2−クロロフェノキシ)エタンー4,4’−ジカルボン酸、フェニレンジオキシジ酢酸、ビス(4−カルボキシメトキシフェニル)スルホン酸等の芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体、ヒドロキシ酢酸、3−ヒドロキシプロピオン酸等のオキシカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体等を共重合成分として使用することが出来る。これらのジカルボン酸の中で好ましくはテレフタル酸やイソフタル酸、4,4’−ジフェニルカルボン酸、ビス(4−カルボキシメトキシフェニル)スルホン酸等などの芳香族ジカルボン酸である。更に好ましくはテレフタル酸やイソフタル酸である。以上のジカルボン酸のエステル形成性誘導体としては、メタノールやエタノールの如き低級アルコールとのエステルが一般的に使用されるが、エチレングリコールのようなグリコールとのエステルを使用しても良い。
【0016】
また、グリコール成分の場合には、1,3−プロパンジオール以外の共重合グリコール成分として、20mol%未満好ましくは15mol%以下の範囲で、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、オクタメチレングリコール等の脂肪族グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、1,3−ビス(βーヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビス(βーヒドロキシエトキシ)ビスフェノールS、ビスフェノールA,ヒドロキノン等の芳香族グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の高分子グリコール等を使用することが出来る。これらの中で、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、オクタメチレングリコール等の脂肪族グリコールが好ましい。更に好ましくはエチレングリコールやテトラメチレングリコールである。
【0017】
また、前記ポリエステルは、実質的に線状である範囲で、且つ本発明の効果を損なわないかぎり、例えば全酸成分に対し2mol%以下、3官能以上のポリカルボン酸またはポリヒドロキシ化合物、例えばトリメリット酸、ペンタエリスリトール等を共重合させる事ができる。
【0018】
さらに、本発明におけるナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分とし、1,3−プロパンジオールを主たるグリコール成分とするポリトリメチレンナフタレート(ポリエステル樹脂組成物)には表面平坦性、乾熱劣化性を損なわない程度であれば、例えばシリカ、アルミナ等の滑剤、顔料、染料、酸化防止剤、光安定剤、遮光剤の如き添加剤を必要に応じて含有させる事ができる。
【0019】
また、本発明の積層フィルムは、少なくとも2層以上の積層構造からなっている。前述のポリトリメチレンナフタレート層および後述する表面層以外の層は、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を使用する事ができるが、好ましくはポリエステルである。
【0020】
好ましいポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等が挙げられ、またはこれらの他に、前述したような酸分成分、グリコール成分を共重合成分とした共重合体等や、さらに前述したようなポリアミド等の熱可塑性樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂等とのブレンドポリマーも用いることができる。
【0021】
さらに、これらのポリエステルについても、前述したような添加剤や安定剤などを本発明の効果を損なわない範囲で使用することが出来る。
【0022】
また、本発明のポリエステル積層フィルムは、少なくとも1つの表面層が下記式(1)〜(5)
40≦A+B≦99 (1)
0<C≦5 (2)
0≦D≦60 (3)
40≦E<100 (4)
0<G≦60 (5)
【0023】
(式中、A、B、C、Dは各々、2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDA)、テレフタル酸(TA)、スルホン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸(SD)、及び他の芳香族ジカルボン酸(OD)の、全ジカルボン酸成分に対するモル比を、E、Gは各々、エチレングリコール(EG)、前記一般式で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(BPAO)の、全グリコール成分に対するモル比を示し、単位はmol%)を満足する共重合ポリエステルからなる。
【0024】
この共重合ポリエステルは、ポリマーを構成する酸成分が、2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDA)及びテレフタル酸(TA)の合計が40mol%以上99mol%以下であり、またスルホン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸が0mol%を超えて5mol%以下であり、更にこれらのジカルボン酸以外の他の芳香族ジカルボン酸が0mol%以上60mol%以下であり、かつグリコール成分が、40mol%以上100mol%未満のエチレングリコール(EG)および0mol%を超え60mol%以下のビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(BPAO)である。
【0025】
酸成分において、2,6−ナフタレンジカルボン酸及びテレフタル酸は、混合して用いても、単独で用いてもかまわない。ただし、単独で2,6−ナフタレンジカルボン酸を用いる場合には、2,6−ナフタレンジカルボン酸の割合が40mol%未満となるとフィルムの耐ブロッキング性が低下するので好ましくなく、一方90mol%を超えると、該ポリエステルを水分散化し塗布使用とする場合には、ポリエステルの親水性有機溶媒への溶解が困難となるため、水分散化が難しくなる。この場合グリコール成分を共重合させて、非晶性を向上させることが有効であるが、2,6−ナフタレンジカルボン酸の割合が99mol%を超えるとグリコール成分を共重合しても、もはや親水性有機溶媒に溶解しなくなる。
【0026】
2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDA)及びテレフタル酸(TA)の共重合成分濃度は、本発明記載のフィルム特性以外に積層フィルムに要求される性質を満たしつつ、かつ製品としたときに求められる接着性や耐ブロッキング性、及び塗布される側のポリマーとの親和性が良好である濃度を選択する事が好ましい。
【0027】
例えば、ポリエステル積層フィルムが、ポリトリメチレンナフタレートと共重合ポリエステルの2層フィルムである場合には、接着性や耐ブロッキング性とポリトリメチレンナフタレートと共重合ポリエステルの親和性の良好である濃度が好ましい。
【0028】
2,6−ナフタレンジカルボン酸及びテレフタル酸の好ましい合計共重合量は40mol%以上98mol%以下であり、更に好ましくは40mol%以上95mol%以下である。更に2,6−ナフタレンジカルボン酸の好ましい共重合量は98mol%以下である。またテレフタル酸の好ましい共重合量は70mol%以上99mol%以下であり、更に好ましくは80mol%以上98mol%以下である。
【0029】
上記条件を満たしていない共重合ポリエステルでは、接着性や耐ブロッキング性が不十分であるため好ましくない。
【0030】
さらにスルホン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸(SD)の割合が0mol%となるとポリエステルの親水性が低下し水分散化が難しくなるので好ましくない。また5mol%を超えると、フィルムの耐ブロッキング性が低下するので好ましくない。スルホン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸(SD)の好ましい割合は0.001mol%〜4.7mol%、更に好ましくは0.05mol%〜4.5mol%である。
【0031】
上記のスルホン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸(SD)としては、例えば5−ナトリウムスルホ−イソフタル酸、5−カリウムスルホ−イソフタル酸、5−リチウムスルホ−イソフタル酸、5−ホスホニウムスルホ−イソフタル酸等が好ましく挙げられる。
【0032】
また、本発明における共重合ポリエステルの酸成分として、前述の共重合量の2,6−ナフタレンジカルボン酸およびスルホン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸を含有するが、これらと一緒に、他の芳香族ジカルボン酸として、例えばイソフタル酸、フタル酸、ビフェニルジカルボン酸及びこれらの低級アルキルエステル体等の他の芳香族ジカルボン酸を使用することができる。これら他の芳香ジカルボン酸の中でイソフタル酸及びこのメチルエステル体が特に好ましい。
【0033】
さらに、本発明における共重合ポリエステルの全酸成分に対する他の芳香族ジカルボン酸の割合ははフィルムとした時に必要な物性により選択する事が好ましい。
【0034】
また本発明における共重合ポリエステルのグリコール成分において、エチレングリコール(EG)成分の好ましい共重合量は40mol%以上100mol%未満であり、前記一般式で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(BPAO)が0mol%を超え60mol%以下である。
【0035】
エチレングリコール(EG)成分の合計共重合量の割合が40mol%未満となると、フィルムの接着性や耐ブロッキング性が低下するので好ましくない。
【0036】
更にエチレングリコール(EG)の好ましい共重合量は60mol%〜95mol%以下であり、更に好ましくは70mol%以上90mol%以下である。
【0037】
また、本発明において共重合ポリエステルのグリコール成分として、下記一般式で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(BPAO)をエチレングリコールと併用する必要がある。このアルキレンオキサイド付加物(BPAO)併用は、水分散性の向上に効果がある。
【0038】
【化3】
Figure 0003935625
【0039】
(上記化学式において、Rは水素または炭素数1〜5のアルキル基、Arはフェニレン基或いは4個の環上水素の1個以上が炭素数1〜5のアルキル基で置換されたもの、n,mは自然数でかつn+mは2〜10)
【0040】
前記化学式においてRで表されるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル等が挙げられるが、特にメチルが好ましい。またArの環上水素のアルキル置換基としてメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル等が挙げられるが、特にメチルが好ましい。Arとして好ましくはフェニレン基、或いはこれのモノメチル置換体であり、特に好ましくはベンゼン環である。
【0041】
かかるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(BPAO)としては、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体、プロピレンオキサイド付加体、ブタジエンオキサイド付加体などを使用することができる。特にビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物及びプロピレンオキサイド付加物が好ましい。またm+nが大きくなるとポリマーの耐ブロッキング性が低下するので、m+nは10以下であることが好ましく、更に好ましくは8以下、最も好ましくは4である。
【0042】
前記共重合ポリエステルのグリコール成分は、上述した割合のエチレングリコール及びビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含有するが、これら以外に他の脂肪族又は脂環族グリコールを10mol%未満の割合で使用する事が出来る。ここで他の脂肪族又は脂環族グリコールとしては、例えば、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが好ましく挙げる事が出来る。
【0043】
本発明における共重合ポリエステルの固有粘度は、0.4〜0.8が好ましい。さらに好ましくは0.5〜0.7である。ここで、固有粘度とは、o−クロロフェノールを用いて35℃で測定した値である。
【0044】
本発明における、ナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分とし、1,3−プロパンジオールを主たるグリコール成分とするポリトリメチレンナフタレート(ポリエステル樹脂組成物)及び少なくとも一つの表面層を構成している共重合ポリエステルを含むポリエステルは、従来から知られている方法又は当業界に蓄積されている方法で効率よく製造できる方法であれば特に限定はされない。
【0045】
好ましい製造法として、例えば、ナフタレンジカルボン酸のエステル誘導体及び脂肪族グリコールをエステル交換触媒の存在下、加熱しエステル交換反応を行い、次いで重縮合触媒存在下に重縮合反応を行い製造する方法が挙げられる。
【0046】
特に、2,6−ナフタレンジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体、イソフタル酸又はそのエステル形成性誘導体及び、5−ナトリウムスルホイソフタル酸又はそのエステル形成性誘導体を、エチレングリコール及びビスフェノールのプロピレンオキサイド付加物と反応せしめて、モノマーもしくはオリゴマーを形成し、その後真空下で重縮合せしめることによって所定の固有粘度の共重合ポリエステルとする方法で製造できる。その際、反応を促進する触媒、例えば、エステル化触媒、エステル交換触媒、重縮合触媒や、種々の安定剤、添加剤を添加する事が出来る。
【0047】
本発明において、少なくとも一つの表面層を構成する共重合ポリエステルを積層させる方法としては、従来から知られている方法又は当業界に蓄積されている方法で効率よく製造できる方法であれば特に限定はされない。
【0048】
例えば、上記の少なくとも一つの表面層を構成する共重合ポリエステルを、水又は有機溶媒に分散しポリトリメチレンナフタレートを主とするポリエステル層を含むフィルムに塗布する方法等がある。
【0049】
特にポリエステルフィルムにポリエステル水分散体として塗布する場合は、その塗布液は、例えば以下の方法で製造できる。
【0050】
共重合ポリエステルは、まず、20℃で1リットルの水に対する溶解度が20g以上でかつ沸点が100℃以下、また100℃以下で水と共沸する親水性の有機溶媒に溶解する。この有機溶剤としてはジオキサン、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン等を例示する事が出来る。かかる溶液にはさらに少量の界面活性剤、例えばドデシルベンゼンスルホン酸等を、添加することもできる。共重合ポリエステルを親水性有機溶媒に溶解し、次いで撹拌下好ましくは加温高速撹拌下で水を添加し、青白色から乳白色の分散体とする。また撹拌下の水に前記有機溶液を添加する方法によっても青白色から乳白色の分散体とすることも出来る。
【0051】
得られた分散体に対し、更に、常圧又は減圧下に親水性の有機溶剤を蒸留し留去すると目的の共重合ポリエステル水分散体が得られる。共重合ポリエステルを水と共沸する親水性の有機溶媒に溶解した場合には、該有機溶媒留去時に水が共沸する為、水の減量分(共沸分)を考慮し、多めの水に分散することが好ましい。
【0052】
さらに加えて、蒸留後の固形分濃度が40重量%を超えると、水に分散する共重合ポリエステルの微粒子の再凝集が起こり易くなり、水分散体の安定性が低下するため、蒸留後の固形分濃度は40重量%以下とすることが好ましい。一方、固形分濃度の下限は特にないが、濃度が小さすぎると乾燥に要する時間が長くなるため、0.1重量%以上とするのが好ましい。更に好ましい固形分濃度は5重量%以上30重量%以下である。
【0053】
前記共重合ポリエステル微粒子の平均粒径は通常1μm以下であり、好ましくは0.8μm以下である。
【0054】
かくして得られる、少なくとも一つの表面を構成する共重合ポリエステルの水分散体は、後述するポリエステルフィルムの片面または両面に塗布し、乾燥することによって該フィルムに有用な特性を付与することができる。
【0055】
上記の分散体には、塗布に際してアニオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤等の界面活性剤を必要により添加して用いることができる。有効な界面活性剤としては、ポリエステルの表面張力を40dyne/cm以下に降下でき、ポリエステルフィルムヘの濡れを促進するものであり、公知の多くの界面活性剤を使用することができる。その一例としてポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、第四級アンモニウムクロライド、アルキルアミン塩酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ塩等を挙げることができる。
【0056】
ポリエステル水分散体には、必要に応じて帯電防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤等を添加してもよい。
【0057】
ポリトリメチレンナフタレートを主とするポリエステル層、及び少なくとも一つの表面を構成する共重合ポリエステル層を含むポリエステル積層フィルムは、従来から知られている方法又は当業界に蓄積されている方法で効率よく製造できる方法であれば特に限定はされない。
【0058】
本発明のポリエステルフィルムは未延伸フィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムのいずれでもよいが、2軸延伸フィルムが好適である。
【0059】
特に、前述の積層フィルムが、ポリトリメチレンナフタレートを主とするポリエステル層及び、少なくとも一つの表面を構成する共重合ポリエステル層の2層だけである、2層積層フィルムの場合について説明する。
【0060】
ポリトリメチレンナフタレートを主とするポリエステルをフィルムへと成形加工する方法としては、例えば融点(Tm)℃ないし(Tm+70)℃の温度で回転冷却ドラム上に押出し急冷して、例えば20〜500μの未延伸フィルムとし、ついで該未延伸フィルムを一軸方向(縦方向または横方向)に(Tg−10)℃〜(Tg+70)℃の温度(但しTg;ポリエステルのガラス転移温度℃)で2.5〜5.0倍の倍率で延伸し、続いて上記延伸方向と直角方向に(Tg)℃〜(Tg+70)℃の温度で2.5〜5.0倍の倍率で延伸する事で二軸延伸フィルムを得る事ができる。延伸方法は前記のように逐次二軸延伸でも、或いは同時二軸延伸のいずれでもよい。更に得られたフィルムは(Tg+70)℃〜(Tm)℃の温度で熱固定する事ができる。熱固定時間は例えば1〜30秒である。
【0061】
ポリエステル水分散体をポリエステルフィルムに塗布する工程は任意に選定しうる。未延伸フィルムまたは一軸延伸フィルムにポリエステル水分散体を塗布した後、加熱乾燥してから更に延伸するか、二軸延伸フィルムに塗布し乾燥する。これらのうち、一軸延伸フィルムに塗布するのが好ましい。
【0062】
塗布は常法により可能であり、例えばキスコート、リバースコート、グラビヤコート、ダイコート等を用いて塗布することができる。塗布量は、最終的層厚で、0.01〜5μm(dry)が好ましく、更に好ましくは、0.01〜2μm(dry)、最も好ましくは0.01〜0.3μm(dry)である。
【0063】
また、本発明のポリプロピレンナフタレートは二軸延伸フィルムとした際に、縦、横方向のヤング率の和が400kg/mm以上であることが好ましい。これよりもヤング率が低いとフィルムとして利用する際に強度が不足するので好ましくない。又縦、横方向のヤング率の和が700kg/mmを超えるようなフィルムは耐デラミネーション性が悪化するので好ましくない。さらに好ましいヤング率の和は450〜650kg/mmである。
【0064】
かくして得られるポリエステル積層フィルムは、ガスバリア性に優れ、かつ、接着力が高く、耐熱性、耐水性、耐ブロッキング性に優れるため、例えば、食品包装材料、印刷材料、グラフィック材料、感光材料等に有用である。
【0065】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明を更に詳細に説明する。
なお、実施例中の「部」は重量部を意味する。また、各特性値は下記の方法によって測定した。
【0066】
(1)耐ブロッキング性
2枚のフィルムの処理面と非処理面を重ね合わせ、これに6kg/cmの圧力を60℃×80%RHの雰囲気下17時間かけた後剥離し、その剥離力で評価する(5cmあたりのg数)。
【0067】
(2)耐水性
表面積1cm当たり2mlの割合の、水を60℃に加熱した浸出溶液をとり、試料フィルムを浸した後時計皿で覆い、60℃に保ちながら時々攪拌し30分間放置する。その際に、浸出溶液に溶出した共重合ポリエステルの量を測定し、評価する。
溶出量が試料中共重合ポリエステルの1%未満 ○
溶出量が試料中共重合ポリエステルの1%以上10%未満 △
溶出量が試料中共重合ポリエステルの10%以上 ×
【0068】
(3)酸素透過係数(ガスバリア性)
ASTM D1434−75M法に基づき、市販のガス透過率測定装置(東洋精機製作所製GTRテスターM−C1)でフィルムの酸素透過係数を求めた。フィルムの両側に圧力差を付け、25℃における圧力の、時間に対する変化の勾配から酸素透過率を算出し、更に単位厚み当たりの酸素透過係数に換算した。
【0069】
(4)ヤング率
フィルムを試料幅10mm、長さ15cmに切り、チャック間100mmにして引張速度10mm/分、チャート速度500mm/分でインストロンタイプの万能引張試験装置にて引張った。得られた荷重ー伸び曲線の立上部の接線よりヤング率を計算した。単位は[kg/mm]である。
【0070】
(5)耐デラミネーション性(折り目デラミ白化率)
80mm×80mmの大きさにフイルムサンプルを切り出し、手で軽く2つに折りながら、平坦な一対の金属板で挟んだ後、プレス機により所定の圧力P1(kg/cmG)で20秒間プレスした。プレス後、2つ折りのフイルムサンプルを手でもとの状態に戻し、前記金属板に挟んで、圧力P1(kg/cmG)で20秒間プレスした。その後、フイルムサンプルを取り出し、折り目にあらわれた白化部分の長さ(mm)を測定して合計した。
それぞれ新しいフイルムサンプルを使用し、プレス圧力P1=1,2,3,4,5,6(kg/cmG)について上記測定を繰り返した。
各プレス圧力における白化部分の長さ(mm)の合計の平均値が、折り目の全長(80mm)に占める割合(%)をもって、折目デラミ白化率(%)とし、この値をフイルムの層間剥離(デラミネーション)の起こり難さ(耐デラミネーション性)を示す指標として使用した。
【0071】
(6)接着性
フィルムに下記の磁気塗料を所定の条件においてコーティングし、スコッチテープNo.600(3M社製)巾19.4mm、長さ8cmを気泡のはいらないように粘着し、この上をJIS.C2701(1975)記載の手動式荷重ロールでならし貼着積層部5cm間を東洋ボールドウイン社製テンシロンUM−IIを使用してヘッド速度300mm/分で、この試料をT字剥離し、この際の剥離強さを求め、これをテープ巾で除してg/cmとして求める。なおT字剥離において積層体はテープ側を下にして引取り、チャック間を5cmとする。
【0072】
<評価用磁気塗料の調整>
塗料用ラッカーシンナーにニトロセルローズRS1/2(イソプロパノール25%含有フレークス:ダイセル(株)製)を溶解して40wt%溶液を調整し、該液を43.9部、続いてポリエステル樹脂(デスモフェン#1700:バイエル社製)3.25部、二酸化クロム磁性粉末26.0部、分散剤・湿潤剤として大豆油脂肪酸(レシオンP:理研ビタミン(株)製)、カチオン糸活性剤(カチオンAB:日本油脂(株)製)及びスクワレン(鮫肝油)を夫々1部、0.5部および0.8部ボールミルに没入する。メチルエチルケトン/シクロヘキサノン/トルエン=3/4/3(重量比)からなる混合溶液282部を更に追加混合し、十分微粉化して母液塗料(45wt%)を調製する。この母液50部に対し、トリメチロールプロパンとトルレインジイソシアナートとの付加反応物(コロネートL:日本ポリウレタン工業(株)製)48部と酢酸ブチル6.25部を加え、最終的に42.7wt%の評価用磁気塗料を得た。
【0073】
[実施例1]
<共重合ポリエステルの製造>
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100部、イソフタル酸ジメチル18部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸3部、エチレングリコール54部及び下記構造式で示されるビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物
【0074】
【化4】
Figure 0003935625
【0075】
(上記式中の、m+n=4(平均値)、Cはベンゼン環)の62部をエステル交換反応器に仕込み、これにテトラブトキシチタン0.05部を添加して窒素雰囲気下で温度を230℃にコントロ−ルして加熱し、生成するメタノールを留去させてエステル交換反応を行った。
【0076】
次いで、この反応系に、イルガノックス1010(チバガイギー社製)を0.6重量部添加した後、温度を徐々に255℃まで上昇させ、系内を0.13kPaに減圧して重縮合反応を行い、固有粘度0.64の共重合ポリエステルを得た。この共重合ポリエステルの組成を表1に示す。
【0077】
<ポリエステル水分散体の調製>
この共重合ポリエステル20部をテトラヒドロフラン80部に溶解し、得られた溶液に10000回転/分の高速撹拌下で水180部を滴下して青みがかった乳白色の分散体を得た。ついでこの分散体を2.67kPaの減圧下で蒸留し、テトラヒドロフランを留去した。
かくして固形分濃度10重量%のポリエステル水分散体を得た。
更に、該ポリエステル水分散体180部にノニオン系界面活性剤:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB=12.8)2部を加え、更に水618部を加えて塗布液を調製した。
【0078】
<ポリトリメチレンナフタレートの製造>
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100部と1,3−プロパンジオール46.7部の混合物にテトラブチルチタネート0.059部を添加し、150℃から210℃に徐々に昇温しながら150分間エステル交換反応を行った。エステル交換反応終了後、平均粒径0.6μmの真球状シリカ0.2部を添加した後、反応生成物を290℃まで昇温した後、0.2mmHg以下の高真空下で重縮合反応を行い、固有粘度0.60のポリエステル樹脂組成物を得た。
【0079】
<易接着性ポリエステル積層フィルムの製造>
35℃のo−クロロフエノール中で測定した固有粘度0.60のポリトリメチレンナフタレートを溶融押出して厚み158μmの未延伸フィルムを得、ついでこれを機械軸方向に3.5倍延伸した後、前記で調整した塗布液を1軸延伸フィルムの片面に塗布した。
その後、105℃で3.9倍に横軸方向に延伸し、200℃で4.2秒間熱処理を施し、平均塗布±20mg/mで厚さ12.2μmの二軸延伸ポリエステル積層フィルムを得た。
このフィルムの処理面の耐ブロッキング性、耐水性、酸素透過係数(ガスバリア性)、ヤング率、接着性を測定した。その結果を表2に示す。
【0080】
[実施例2〜6及び比較例1〜2]
共重合成分の種類及びその割合を変える以外は、実施例1と同様に行って表1に示す組成の共重合ポリエステルを得た。ついで、これら共重合ポリエステルを用い、延伸条件を表1に示す値に変える以外は、実施例1と同様に行ってポリエステル水分散体、更には塗布液を調製した。
更にこれらの塗布液を用いる以外は、実施例1と同様に行って二軸延伸ポリエステル積層フィルムを得た。
このフィルムの処理面の耐ブロッキング性、耐水性、酸素透過係数(ガスバリア性)、ヤング率、接着性を測定した。その結果を表2にまとめて示した。
表1、表2から明らかな様に、本発明の条件を採用する事により、酸素透過性及び耐ブロッキング性に優れ、なおかつ耐水性に優れるフィルムを得ることができる。
【0081】
[実施例7、8]
共重合成分の種類及びその割合を変える以外は、実施例1と同様に行って表1に示す組成の共重合ポリエステルを得た。ついで、これら共重合ポリエステルを用い、延伸条件表1に示す値に変え、かつポリトリメチレンナフタレートに表1に示した成分を加える以外は、実施例1と同様に行ってポリエステル水分散体、更には塗布液を調製した。
更にこれらの塗布液を用いる以外は、実施例1と同様に行って二軸延伸ポリエステル積層フィルムを得た。
このフィルムの処理面の耐ブロッキング性、耐水性、酸素透過係数(ガスバリア性)、ヤング率、接着性を測定した。その結果を表2にまとめて示した。
表1、表2から明らかな様に、ポリトリメチレンナフタレートに、一部ナフタレンジカルボン酸以外の酸成分、または、少量滑剤が添加されていても、接着性、酸素透過性、耐ブロッキング性、及び耐水性に優れるフィルムを得ることができる。
【0082】
[比較例3]
共重合ポリエステルを塗布しない事以外は、実施例1と同様に行い2軸延伸ポリエステル積層フィルムを得た。
このフィルムの処理面の耐ブロッキング性、耐水性、酸素透過係数(ガスバリア性)、ヤング率、接着性を測定した。その結果を表2にまとめて示した。
表1、表2から明らかな様に、共重合ポリエステルを使用しない場合には、表面の接着性が著しく低下している事が分る。
【0083】
[比較例4、5]
ポリトリメチレンナフタレートの代わりに表1に示すポリエステルに変える以外は、実施例1と同様に行い、二軸延伸ポリエステル積層フィルムを得た。
このフィルムの処理面の耐ブロッキング性、耐水性、酸素透過係数(ガスバリア性)、ヤング率、接着性を測定した。その結果を表2にまとめて示した。
表1、表2から明らかな様に、ポリトリメチレンナフタレートを使用しない場合には、所望の酸素透過性を得ることはできない。
【0084】
【表1】
Figure 0003935625
【0085】
【表2】
Figure 0003935625
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、ガスバリア性、耐熱性、耐水性、耐ブロッキング性、易接着性に優れるポリエステル積層フィルムを、効率よく製造することができる。

Claims (3)

  1. 少なくとも1つの層が、ナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分とし1,3−プロパンジオールを主たるグリコール成分とするポリエステルからなり、かつ少なくとも1つの表面層が下記式(1)〜(5)
    40≦A+B≦99 (1)
    0<C≦5 (2)
    0≦D≦60 (3)
    40≦E<100 (4)
    0<G≦60 (5)
    (式中、A、B、C、Dは各々、2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDA)、テレフタル酸(TA)、スルホン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸(SD)、及び他の芳香族ジカルボン酸(OD)の、全ジカルボン酸成分に対するモル比を、E、Gは各々、エチレングリコール(EG)、下記一般式で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(BPAO)の、全グリコール成分に対するモル比を示し、単位はmol%)を満足する成分の共重合ポリエステルからなる、2層以上の積層構造からなるポリエステル積層フィルム。
    Figure 0003935625
    (上記化学式において、Rは水素または炭素数1〜5のアルキル基、Arはフェニレン基或いは4個の環上水素の1個以上が炭素数1〜5のアルキル基で置換されたもの、n,mは自然数でかつn+mは2〜10)
  2. ポリエステル積層フィルムが二軸延伸フィルムであることを特徴とする請求項1記載のポリエステルフィルム。
  3. 請求項1または2に記載のポリエステル積層フィルムを用いた包装用フィルム。
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