JP2000085083A - ポリエステル積層フィルム - Google Patents

ポリエステル積層フィルム

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JP2000085083A JP10260104A JP26010498A JP2000085083A JP 2000085083 A JP2000085083 A JP 2000085083A JP 10260104 A JP10260104 A JP 10260104A JP 26010498 A JP26010498 A JP 26010498A JP 2000085083 A JP2000085083 A JP 2000085083A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ガスバリア性、耐熱性、耐水性、耐ブロッキ
ング性、易接着性に優れ、包装材料、印刷材料等に有用
なポリエステル積層フィルムの提供。 【解決手段】 1層が、ナフタレンジカルボン酸と1,
3−プロパンジオール主成分とするポリエステルからな
り、かつ表面層が下記式(1)〜(5)を満足する共重
合ポリエステルからなるポリエステル積層フィルム。 40≦A+B≦99(1),0<C≦5(2),0≦D
≦60(3),40≦E+F≦100(4),0≦G≦
60(5) (A、B、C、Dは各々、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、テレフタル酸、スルホン酸塩の基を有する芳香族
ジカルボン酸、及び他の芳香族ジカルボン酸の、全ジカ
ルボン酸成分に対するモル比、E、F、Gは各々、エチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、ビスフェ
ノールAの低級アルキレンオキサイド付加物の、全グリ
コール成分に対するモル比で、単位はmol%)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル積層フ
ィルムに関し、更に詳しくは優れたガスバリア性、耐熱
性、耐水性、耐ブロッキング性、易接着性を有し、包装
材料、印刷材料等に有用なポリエステル積層フィルムに
関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリエステル、例えばポリエチ
レンテレフタレートもしくはその共重合体、ポリエチレ
ンナフタレートもしくはその共重合体、あるいはこれら
と小割合の他の樹脂とのブレンド物等を溶融押出し、二
軸延伸後、熱固定したポリエステルフィルムは機械強
度、耐熱性、耐薬品性等に優れ、産業上種々の分野で利
用されている。しかしその表面は高度に結晶配向されて
いるので、塗料、接着剤、インキ等の受容性に乏しいと
いう問題がある。また、食品包装用途などに用いる場
合、ガスバリア性が乏しく食品の鮮度保持に問題があ
る。
【0003】ポリエステルフィルム表面に上記の受容性
を高める方法として、予めフィルム表面に合成樹脂によ
るプライマー層(下塗り層)を設け、ベースフィルムと
は異質の表面層を薄く形成する方法がある。プライマー
層の形成は、合成樹脂の有機溶媒溶液または水性液(水
溶液、水分散体)を用い、これをフィルム表面に塗設す
ることによって実施されている。このプライマー層形成
の為の樹脂水性液として、エステル系ポリマーの水性
液、アクリル系ポリマーの水性液などが挙げられる。特
にエステル系ポリマーの水性液については、例えば特公
昭56−5476号公報、特開昭60−248232号
公報など多くの提案がなされている。しかし、従来のエ
ステル系ポリマーの水性液より形成されたプライマー層
は、耐熱性、耐水性の点で不満足なものであり、このた
め製膜工程上および製品フィルムの取り扱い上問題とな
り、特に高温高湿下でのフィルムの張り付き(ブロッキ
ング)が問題となる。
【0004】一方、ブロッキングを抑制するには、プラ
イマー層の塗布量を少なく制限することが有効である
が、塗布量を少なくすると目的とする接着性能が発現で
きなくなる。
【0005】このような欠点を改良したポリエステル水
分散体が、特開平6−116487号公報に提案されて
いるが、該提案中の方法では、もう一方の目的であるガ
スバリア性が不十分であるために、更なる改良が必要で
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
従来採用の欠点を解消し、ガスバリア性、耐熱性、耐水
性、耐ブロッキング性および易接着性に優れたプライマ
ー層を有する積層ポリエステルフィルムを開発すべく鋭
意検討した結果、本発明に至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題の解決は、少
なくとも1つの層が、ナフタレンジカルボン酸を主たる
酸成分とし1,3−プロパンジオールを主たるグリコー
ル成分とするポリエステルからなり、かつ少なくとも1
つの表面層が下記式(1)〜(5)
【0008】
【数2】40≦A+B≦99 (1) 0<C≦5 (2) 0≦D≦60 (3) 40≦E+F≦100 (4) 0≦G≦60 (5)
【0009】(式中、A、B、C、Dは各々、2,6−
ナフタレンジカルボン酸(NDA)、テレフタル酸(T
A)、スルホン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸
(SD)、及び他の芳香族ジカルボン酸(OD)の、全
ジカルボン酸成分に対するモル比を、E、F、Gは各
々、エチレングリコール(EG)、テトラメチレングリ
コール(TMG)、ビスフェノールAの低級アルキレン
オキサイド付加物(BPAO)の、全グリコール成分に
対するモル比を示し、単位はmol%)を満足する量を
含有する共重合ポリエステルである、ポリエステル積層
フィルムによって達成することができる。
【0010】本発明を以下において、詳しく述べる。本
発明におけるポリエステル積層フィルムは、少なくとも
一つの層がナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分と
し、1,3−プロパンジオールを主たるグリコール成分
とするポリトリメチレンナフタレートである必要があ
る。
【0011】ここで、主たるとは、ポリトリメチレンナ
フタレートを構成する酸成分及びグリコール成分におい
て、ナフタレンジカルボン酸及び1,3−プロパンジオ
ールが各々70mol%以上、好ましくは80mol%
以上であることを言う。かかるポリエステルは実質的に
線状であり、そしてフィルム形成性、特に溶融形成によ
るフィルム形成性を有する。
【0012】酸成分、グリコール成分それぞれの主たる
構成成分が、ナフタレンジカルボン酸及び1,3−プロ
パンジオール以外のものであった場合、目的の一つであ
る優れたガスバリア性を発現させることができない。
【0013】本発明におけるナフタレンジカルボン酸を
主たる酸成分とし、1,3−プロパンジオールを主たる
グリコール成分とするポリエステルは、目的とするガス
バリア性を損なわない範囲で以下に示すような成分を共
重合することができる。
【0014】例えば、酸成分の場合、ナフタレンジカル
ボン酸以外の酸成分として、20mol%未満好ましく
は15mol%以下の範囲で、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、フタル酸、4,4’−ジフェニルカルボン酸、
1,2−ビス(2−クロロフェノキシ)エタンー4,
4’−ジカルボン酸、フェニレンジオキシジ酢酸、ビス
(4−カルボキシメトキシフェニル)スルホン酸等の芳
香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体、コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸
又はそのエステル形成性誘導体、シクロヘキサンジカル
ボン酸等の脂環族ジカルボン酸又はそのエステル形成性
誘導体、ヒドロキシ酢酸、3−ヒドロキシプロピオン酸
等のオキシカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体等
を共重合成分として使用することが出来る。これらのジ
カルボン酸の中で好ましくはテレフタル酸やイソフタル
酸、4,4’−ジフェニルカルボン酸、ビス(4−カル
ボキシメトキシフェニル)スルホン酸等などの芳香族ジ
カルボン酸である。更に好ましくはテレフタル酸やイソ
フタル酸である。以上のジカルボン酸のエステル形成性
誘導体としては、メタノールやエタノールの如き低級ア
ルコールとのエステルが一般的に使用されるが、エチレ
ングリコールのようなグリコールとのエステルを使用し
ても良い。
【0015】また、グリコール成分の場合には、1,3
−プロパンジオール以外の共重合グリコール成分とし
て、20mol%未満好ましくは15mol%以下の範
囲で、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジ
オール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジ
メタノール、オクタメチレングリコール等の脂肪族グリ
コール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環
族グリコール、1,3−ビス(βーヒドロキシエトキ
シ)ベンゼン、ビス(βーヒドロキシエトキシ)ビスフ
ェノールS、ビスフェノールA,ヒドロキノン等の芳香
族グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール等の高分子グリコール等を使用することが
出来る。こららの中で、エチレングリコール、1,2−
プロパンジオール、テトラメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロ
ヘキサンジメタノール、オクタメチレングリコール等の
脂肪族グリコールが好ましい。更に好ましくはエチレン
グリコールやテトラメチレングリコールである。
【0016】また、前記ポリエステルは、実質的に線状
である範囲で、且つ本発明の効果を損なわないかぎり、
例えば全酸成分に対し2mol%以下、3官能以上のポ
リカルボン酸またはポリヒドロキシ化合物、例えばトリ
メリット酸、ペンタエリスリトール等を共重合させる事
ができる。
【0017】さらに、本発明におけるナフタレンジカル
ボン酸を主たる酸成分とし、1,3−プロパンジオール
を主たるグリコール成分とするポリトリメチレンナフタ
レート(ポリエステル樹脂組成物)には表面平坦性、乾
熱劣化性を損なわない程度であれば、例えばシリカ、ア
ルミナ等の滑剤、顔料、染料、酸化防止剤、光安定剤、
遮光剤の如き添加剤を必要に応じて含有させる事ができ
る。
【0018】また、本発明の積層フィルムは、少なくと
も2層以上の積層構造からなっている。前述のポリトリ
メチレンナフタレート層以外の層は、ポリアミド、、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂等の熱可塑
性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂等の熱硬化性樹脂を使用する事ができるが、
好ましくはポリエステルである。
【0019】好ましいポリエステルとしては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレン
テレフタレート等が挙げられ、またはこれらの他に、前
述したような酸分成分、グリコール成分を共重合成分と
した共重合体等や、さらに前述したようなポリアミド等
の熱可塑性樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性
樹脂等とのブレンドポリマーも用いることができる。
【0020】さらに、これらのポリエステルについて
も、前述したような添加剤や安定剤などを本発明の効果
を損なわない範囲で使用することが出来る。
【0021】また、本発明のポリエステル積層フィルム
は、少なくとも1つの表面層が下記式(1)〜(5)
【0022】
【数3】40≦A+B≦99 (1) 0<C≦5 (2) 0≦D≦60 (3) 40≦E+F≦100 (4) 0≦G≦60 (5)
【0023】(式中、A、B、C、Dは各々、2,6−
ナフタレンジカルボン酸(NDA)、テレフタル酸(T
A)、スルホン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸
(SD)、及び他の芳香族ジカルボン酸(OD)の、全
ジカルボン酸成分に対するモル比を、E、F、Gは各
々、エチレングリコール(EG)、テトラメチレングリ
コール(TMG)、ビスフェノールAの低級アルキレン
オキサイド付加物(BPAO)の、全グリコール成分に
対するモル比を示し、単位はmol%)を満足する共重
合ポリエステルである。
【0024】この共重合ポリエステルは、ポリマーを構
成する酸成分が、2,6−ナフタレンジカルボン酸(N
DA)及びテレフタル酸(TA)の合計が40mol%
以上99mol%以下であり、またスルホン酸塩の基を
有する芳香族ジカルボン酸が0mol%を超えて5mo
l%以下であり、更にこれらのジカルボン酸以外の他の
芳香族ジカルボン酸が0mol%以上60mol%以下
であり、かつグリコール成分が、40mol%以上10
0mol%以下のエチレングリコール(EG)および0
mol%以上60mol%以下のビスフェノールAの低
級アルキレンオキサイド付加物(BPAO)である必要
がある。
【0025】酸成分において、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸及びテレフタル酸は、混合して用いても、単独
で用いてもかまわない。ただし、単独で2,6−ナフタ
レンジカルボン酸を用いる場合には、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸の割合が40mol%未満となるとフィ
ルムの耐ブロッキング性が低下するので好ましくなく、
一方90mol%を超えると、該ポリエステルを水分散
化し塗布使用とする場合には、ポリエステルの親水性有
機溶媒への溶解が困難となるため、水分散化が難しくな
る。この場合グリコール成分を共重合させて、非晶性を
向上させることが有効であるが、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸の割合が99mol%を超えるとグリコール
成分を共重合しても、もはや親水性有機溶媒に溶解しな
くなる。
【0026】2,6−ナフタレンジカルボン酸(ND
A)及びテレフタル酸(TA)の共重合成分濃度は、本
発明記載のフィルム特性以外に積層フィルムに要求され
る性質を満たしつつ、かつ製品としたときに求められる
接着性や耐ブロッキング性、及び塗布される側のポリマ
ーとの親和性が良好である濃度を選択する事が好まし
い。
【0027】例えば、ポリエステル積層フィルムが、ポ
リトリメチレンナフタレートと共重合ポリエステルの2
層フィルムである場合には、接着性や耐ブロッキング性
とポリトリメチレンナフタレートと共重合ポリエステル
の親和性の良好である濃度が好ましい。
【0028】2,6−ナフタレンジカルボン酸及びテレ
フタル酸の好ましい合計共重合量は40mol%以上9
8mol%以下であり、更に好ましくは40mol%以
上95mol%以下である。更に2,6−ナフタレンジ
カルボン酸の好ましい共重合量は98mol%以下であ
る。またテレフタル酸の好ましい共重合量は70mol
%以上99mol%以下であり、更に好ましくは80m
ol%以上98mol%以下である。
【0029】上記条件を満たしていない共重合ポリエス
テルでは、接着性や耐ブロッキング性が不十分であるた
め好ましくない。
【0030】さらにスルホン酸塩の基を有する芳香族ジ
カルボン酸(SD)の割合が0mol%となるとポリエ
ステルの親水性が低下し水分散化が難しくなるので好ま
しくない。また5mol%を超えると、フィルムの耐ブ
ロッキング性が低下するので好ましくない。スルホン酸
塩の基を有する芳香族ジカルボン酸(SD)の好ましい
割合は0.001mol%〜4.7mol%、更に好ま
しくは0.05mol%〜4.5mol%である。
【0031】上記のスルホン酸塩の基を有する芳香族ジ
カルボン酸(SD)としては、例えば5−ナトリウムス
ルホ−イソフタル酸、5−カリウムスルホ−イソフタル
酸、5−リチウムスルホ−イソフタル酸、5−ホスホニ
ウムスルホ−イソフタル酸等が好ましく挙げられる。
【0032】また、本発明における共重合ポリエステル
の酸成分として、前述の共重合量の2,6−ナフタレン
ジカルボン酸およびスルホン酸塩の基を有する芳香族ジ
カルボン酸を含有するが、これらと一緒に、他の芳香族
ジカルボン酸として、例えばイソフタル酸、フタル酸、
ビフェニルジカルボン酸及びこれらの低級アルキルエス
テル体等の他の芳香族ジカルボン酸を使用することがで
きる。これら他の芳香ジカルボン酸の中でイソフタル酸
及びこのメチルエステル体が特に好ましい。
【0033】さらに、本発明における共重合ポリエステ
ルの全酸成分に対する他の芳香族ジカルボン酸の割合は
はフィルムとした時に必要な物性により選択する事が好
ましい。
【0034】また本発明における共重合ポリエステルの
グリコール成分において、エチレングリコール(EG)
及びテトラメチレングリコール(TMG)成分の好まし
い合計共重合量は40mol%以上100mol%以下
であり、ビスフェノールAの低級アルキレンオキサイド
付加物(BPEO)が0mol%以上60mol%以下
である。
【0035】エチレングリコール(EG)及びテトラメ
チレングリコール(TMG)成分の合計共重合量の割合
が40mol%未満となると、フィルムの接着性や耐ブ
ロッキング性が低下するので好ましくない。更に好まし
くは50mol%以上90mol%以下である。
【0036】更にエチレングリコール(EG)の好まし
い共重合量は60mol%〜95mol%以下であり、
更に好ましくは70mol%以上90mol%以下であ
る。
【0037】またテトラメチレングリコール(TMG)
の好ましい共重合量は60mol%以上95mol%以
下であり、更に好ましくは70mol%以上90mol
%以下である。
【0038】また、本発明において共重合ポリエステル
のグリコール成分として、ビスフェノールAの低級アル
キレンオキサイド付加物(BPAO)をエチレングリコ
ールと併用する必要がある。
【0039】ビスフェノールAの低級アルキレンオキサ
イド付加物(BPAO)は、下記式
【0040】
【化1】
【0041】(上記化学式において、Rは水素または炭
素数1〜5の低級アルキル、Arはフェニレン基或いは
4個の環上水素の1個以上が低級アルキルで置換された
もの、n,mは自然数でかつn+mは2〜10)で示さ
れる化合物であり、この化合物の併用は水分散性の向上
に効果がある。
【0042】前記化学式においてRで表される低級アル
キルとしては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペ
ンチル等が挙げられるが、特にメチルが好ましい。また
Arの環上水素の低級アルキル置換基としてメチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ペンチル等が挙げられるが、
特にメチルが好ましい。Arとして好ましくはフェニレ
ン基、或いはこれのモノメチル置換体でり、特に好まし
くはベンゼン環である。
【0043】ビスフェノールAの低級アルキレンオキサ
イド付加物(BPAO)としては、ビスフェノールAの
エチレンオキサイド付加体、プロピレンオキサイド付加
体、ブタジエンオキサイド付加体などを使用することが
できる。特にビスフェノールAのエチレンオキサイド付
加物及びプロピレンオキサイド付加物が好ましい{また
m+nが大きくなるとポリマーの耐ブロッキング性が低
下するので、m+nは10以下であることが好ましく、
更に好ましくは8以下、最も好ましくは4である。
【0044】前記共重合ポリエステルのグリコール成分
は、上述した割合のエチレングリコール及びビスフェノ
ールAの低級アルキレンオキサイド付加物を含有する
が、これらの以外に他の脂肪族又は脂環族グリコールを
10mol%未満の割合で使用する事が出来る。ここで
他の脂肪族又は脂環族グリコールとしては、例えば、
1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールなどが好ましく挙げる事が出来る。
【0045】本発明における共重合ポリエステルの固有
粘度は、0.4〜0.8が好ましい。さらに好ましくは
0.5〜0.7である。ここで、固有粘度とは、o−ク
ロロフェノールを用いて35℃で測定した値である。
【0046】本発明における、ナフタレンジカルボン酸
を主たる酸成分とし、1,3−プロパンジオールを主た
るグリコール成分とするポリトリメチレンナフタレート
(ポリエステル樹脂組成物)及び少なくとも一つの表面
層を構成している共重合ポリエステルを含むポリエステ
ルは、従来から知られている方法又は当業界に蓄積され
ている方法で効率よく製造できる方法であれば特に限定
はされない。
【0047】好ましい製造法として、例えば、ナフタレ
ンジカルボン酸のエステル誘導体及び脂肪族グリコール
をエステル交換触媒の存在下、加熱しエステル交換反応
を行い、次いで重縮合触媒存在下に重縮合反応を行い製
造する方法が挙げられる。
【0048】特に、2,6−ナフタレンジカルボン酸又
はそのエステル形成性誘導体、イソフタル酸又はそのエ
ステル形成性誘導体及び、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸又はそのエステル形成性誘導体を、エチレングリ
コール及びビスフェノールのプロピレンオキサイド付加
物と反応せしめて、モノマーもしくはオリゴマーを形成
し、その後真空下で重縮合せしめることによって所定の
固有粘度の共重合ポリエステルとする方法で製造でき
る。その際、反応を促進する触媒、例えば、エステル化
触媒、、エステル交換触媒、重縮合触媒や、種々の安定
剤、添加剤を添加する事が出来る。
【0049】本発明において、少なくとも一つの表面層
を構成する共重合ポリエステルを積層させる方法として
は、従来から知られている方法又は当業界に蓄積されて
いる方法で効率よく製造できる方法であれば特に限定は
されない。
【0050】例えば、上記の少なくとも一つの表面層を
構成する共重合ポリエステルを、水又は有機溶媒に分散
しポリトリメチレンナフタレートを主とするポリエステ
ル層を含む積層フィルムに塗布する方法等がある。
【0051】特にポリエステルフィルムにポリエステル
水分散体として塗布する場合は、その塗布液は、例えば
以下の方法で製造できる。
【0052】共重合ポリエステルは、まず、20℃で1
リットルの水に対する溶解度が20g以上でかつ沸点が
100℃以下、また100℃以下で水と共沸する親水性
の有機溶媒に溶解する。この有機溶剤としてはジオキサ
ン、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケト
ン等を例示する事が出来る。かかる溶液にはさらに少量
の界面活性剤、例えばドデシルベンゼンスルホン酸等
を、添加することもできる。共重合ポリエステルを親水
性有機溶媒に溶解し、次いで撹拌下好ましくは加温高速
撹拌下で水を添加し、青白色から乳白色の分散体とす
る。また撹拌下の水に前記有機溶液を添加する方法によ
っても青白色から乳白色の分散体とすることも出来る。
【0053】得られた分散体に対し、更に、常圧又は減
圧下に親水性の有機溶剤を蒸留し留去すると目的の共重
合ポリエステル水分散体が得られる。共重合ポリエステ
ルを水と共沸する親水性の有機溶媒に溶解した場合に
は、該有機溶媒留去時に水が共沸する為、水の減量分
(共沸分)を考慮し、多めの水に分散することが好まし
い。
【0054】さらに加えて、蒸留後の固形分濃度が40
重量%を超えると、水に分散する共重合ポリエステルの
微粒子の再凝集が起こり易くなり、水分散体の安定性が
低下するため、蒸留後の固形分濃度は40重量%以下と
することが好ましい。一方、固形分濃度の下限は特にな
いが、濃度が小さすぎると乾燥に要する時間が長くなる
ため、0.1重量%以上とするのが好ましい。更に好ま
しい固形分濃度は5重量%以上30重量%以下である。
【0055】前記共重合ポリエステル微粒子の平均粒径
は通常1μm以下であり、好ましくは0.8μm以下で
ある。
【0056】かくして得られる、少なくとも一つの表面
を構成する共重合ポリエステルの水分散体は、後述する
ポリエステルフィルムの片面または両面に塗布し、乾燥
することによって該フィルムに有用な特性を付与するこ
とができる。
【0057】上記の分散体には、塗布に際してアニオン
型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤等の界面活性剤を
必要により添加して用いることができる。有効な界面活
性剤としては、ポリエステルの表面張力を40dyne
/cm以下に降下でき、ポリエステルフィルムヘの濡れ
を促進するものであり、公知の多くの界面活性剤を使用
することができる。その一例としてポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸
エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪
酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキ
ルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、第四級ア
ンモニウムクロライド、アルキルアミン塩酸塩、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソーダ塩等を挙げることができ
る。
【0058】ポリエステル水分散体には、必要に応じて
帯電防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤等を
添加してもよい。
【0059】ポリトリメチレンナフタレートを主とする
ポリエステル層、及び少なくとも一つの表面を構成する
共重合ポリエステル層を含むポリエステル積層フィルム
は、従来から知られている方法又は当業界に蓄積されて
いる方法で効率よく製造できる方法であれば特に限定は
されない。
【0060】本発明のポリエステルフィルムは未延伸フ
ィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムのいずれ
でもよいが、2軸延伸フィルムが好適である。
【0061】特に、前述の積層フィルムが、ポリトリメ
チレンナフタレートを主とするポリエステル層及び、少
なくとも一つの表面を構成する共重合ポリエステル層の
2層だけである、2層積層フィルムの場合について説明
する。
【0062】ポリトリメチレンナフタレートを主とする
ポリエステルをフィルムへと成形加工する方法として
は、例えば融点(Tm)℃ないし(Tm+70)℃の温
度で回転冷却ドラム上に押出し急冷して、例えば20〜
500μの未延伸フィルムとし、ついで該未延伸フィル
ムを一軸方向(縦方向または横方向)に(Tg−10)℃
〜(Tg+70)℃の温度(但しTg;ポリエステルの
ガラス転移温度℃)で2.5〜5.0倍の倍率で延伸
し、続いて上記延伸方向と直角方向に(Tg)℃〜(T
g+70)℃の温度で2.5〜5.0倍の倍率で延伸す
る事で二軸延伸フィルムを得る事ができる。延伸方法は
前記のように逐次二軸延伸でも、或いは同時二軸延伸の
いずれでもよい。更に得られたフィルムは(Tg+7
0)℃〜(Tm)℃の温度で熱固定する事ができる。熱
固定時間は例えば1〜30秒である。
【0063】ポリエステル水分散体をポリエステルフィ
ルムに塗布する工程は任意に選定しうる。未延伸フィル
ムまたは一軸延伸フィルムにポリエステル水分散体を塗
布した後、加熱乾燥してから更に延伸するか、二軸延伸
フィルムに塗布し乾燥する。これらのうち、一軸延伸フ
ィルムに塗布するのが好ましい。
【0064】塗布は常法により可能であり、例えばキス
コート、リバースコート、グラビヤコート、ダイコート
等を用いて塗布することができる。塗布量は、最終的層
厚で、0.01〜5μm(dry)が好ましく、更に好
ましくは、0.01〜2μm(dry)、最も好ましく
は0.01〜0.3(dry)である。
【0065】また、本発明のポリプロピレンナフタレー
トは二軸延伸フィルムとした際に、縦、横方向のヤング
率の和が400kg/mm2以上であることが好まし
い。これよりもヤング率が低いとフィルムとして利用す
る際に強度が不足するので好ましくない。又縦、横方向
のヤング率の和が700kg/mm2を超えるようなフ
ィルムは耐デラミネーション性が悪化するので好ましく
ない。さらに好ましいヤング率の和は450〜650k
g/mm2である。
【0066】かくして得られるポリエステル積層フィル
ムは、ガスバリア性に優れ、かつ、接着力が高く、耐熱
性、耐水性、耐ブロッキング性に優れるため、例えば、
食品包装材料、印刷材料、グラフィック材料、感光材料
等に有用である。
【0067】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を更に詳細に説
明する。なお、実施例中の「部」は重量部を意味する。
また、各特性値は下記の方法によって測定した。
【0068】(1)耐ブロッキング性 2枚のフィルムの処理面と非処理面を重ね合わせ、これ
に6kg/cm2の圧力を60℃×80%RHの雰囲気
下17時間かけた後剥離し、その剥離力で評価する(5
cmあたりのg数)。
【0069】(2)耐水性 表面積1cm2当たり2mlの割合の、水を60℃に加
熱した浸出溶液をとり、試料フィルムを浸した後時計皿
で覆い、60℃に保ちながら時々攪拌し30分間放置す
る。その際に、浸出溶液に溶出した共重合ポリエステル
の量を測定し、評価する。 溶出量が試料中共重合ポリエステルの1%未満 ○ 溶出量が試料中共重合ポリエステルの1%以上10%未満 △ 溶出量が試料中共重合ポリエステルの10%以上 ×
【0070】(3)酸素透過係数(ガスバリア性) ASTM D1434−75M法に基づき、市販のガス
透過率測定装置(東洋精機製作所製GTRテスターM−
C1)でフィルムの酸素透過係数を求めた。。フィルム
の両側に圧力差を付け、25℃における圧力の、時間に
対する変化の勾配から酸素透過率を算出し、更に単位厚
み当たりの酸素透過係数に換算した。
【0071】(4)ヤング率 フィルムを試料幅10mm、長さ15cmに切り、チャ
ック間100mmにして引張速度10mm/分、チャー
ト速度500mm/分でインストロンタイプの万能引張
試験装置にて引張った。得られた荷重ー伸び曲線の立上
部の接線よりヤング率を計算した。単位は[kg/mm
2]である。
【0072】(5)耐デラミネーション性(折り目デラ
ミ白化率) 80mm×80mmの大きさにフイルムサンプルを切り
出し、手で軽く2つに折りながら、平坦な一対の金属板
で挟んだ後、プレス機により所定の圧力P1(kg/c
2G)で20秒間プレスした。プレス後、2つ折りの
フイルムサンプルを手でもとの状態に戻し、前記金属板
に挟んで、圧力P1(kg/cm2G)で20秒間プレ
スした。その後、フイルムサンプルを取り出し、折り目
にあらわれた白化部分の長さ(mm)を測定して合計し
た。それぞれ新しいフイルムサンプルを使用し、プレス
圧力P1=1,2,3,4,5,6(kg/cm2G)
について上記測定を繰り返した。各プレス圧力における
白化部分の長さ(mm)の合計の平均値が、折り目の全
長(80mm)に占める割合(%)をもって、折目デラ
ミ白化率(%)とし、この値をフイルムの層間剥離(デ
ラミネーション)の起こり難さ(耐デラミネーション
性)を示す指標として使用した。
【0073】(6)接着性 フィルムに下記の磁気塗料を所定の条件においてコーテ
ィングし、スコッチテープNo.600(3M社製)巾
19.4mm、長さ8cmを気泡のはいらないように粘
着し、この上をJIS.C2701(1975)記載の
手動式荷重ロールでならし貼着積層部5cm間を東洋ボ
ールドウイン社製テンシロンUM−IIを使用してヘッド
速度300mm/分で、この試料をT字剥離し、この際
の剥離強さを求め、これをテープ巾で除してg/cmと
して求める。なおT字剥離において積層体はテープ側を
下にして引取り、チャック間を5cmとする。
【0074】<評価用磁気塗料の調整>塗料用ラッカー
シンナーにニトロセルローズRS1/2(イソプロパノ
ール25%含有フレークス:ダイセル(株)製)を溶解
して40wt%溶液を調整し、該液を43.9部、続い
てポリエステル樹脂(デスモフェン#1700:バイエ
ル社製)3.25部、二酸化クロム磁性粉末26.0
部、分散剤・湿潤剤として大豆油脂肪酸(レシオンP:
理研ビタミン(株)製)、カチオン糸活性剤(カチオン
AB:日本油脂(株)製)及びスクワレン(鮫肝油)を
夫々1部、0.5部および0.8部ボールミルに没入す
る。メチルエチルケトン/シクロヘキサノン/トルエン
=3/4/3(重量比)からなる混合溶液282部を更
に追加混合し、十分微粉化して母液塗料(45wt%)
を調製する。この母液50部に対し、トリメチロールプ
ロパンとトルレインジイソシアナートとの付加反応物
(コロネートL:日本ポリウレタン工業(株)製)48
部と酢酸ブチル6.25部を加え、最終的に42.7w
t%の評価用磁気塗料を得た。
【0075】[実施例1] <共重合ポリエステルの製造>2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸ジメチル100部、イソフタル酸ジメチル18
部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸3部、エチレン
グリコール54部及び下記構造式で示されるビスフェノ
ールAのプロピレンオキサイド付加物
【0076】
【化2】
【0077】(上記式中の、m+n=4(平均値)、C6
4はベンゼン環)の62部をエステル交換反応器に仕
込み、これにテトラブトキシチタン0.05部を添加し
て窒素雰囲気下で温度を230℃にコントロ−ルして加
熱し、生成するメタノールを留去させてエステル交換反
応を行った。
【0078】次いで、この反応系に、イルガノックス1
010(チバガイギー社製)を0.6重量部添加した
後、温度を徐々に255℃まで上昇させ、系内を0.1
3kPaに減圧して重縮合反応を行い、固有粘度0.6
4の共重合ポリエステルを得た。 この共重合ポリエス
テルの組成を表1に示す。
【0079】<ポリエステル水分散体の調製>この共重
合ポリエステル20部をテトラヒドロフラン80部に溶
解し、得られた溶液に10000回転/分の高速撹拌下
で水180部を滴下して青みがかった乳白色の分散体を
得た。ついでこの分散体を2.67kPaの減圧下で蒸
留し、テトラヒドロフランを留去した。かくして固形分
濃度10重量%のポリエステル水分散体を得た。更に、
該ポリエステル水分散体180部にノニオン系界面活性
剤:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HL
B=12.8)2部を加え、更に水618部を加えて塗
布液を調製した。
【0080】<ポリトリメチレンナフタレートの製造>
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100部と
1,3−プロパンジオール46.7部の混合物にテトラ
ブチルチタネート0.059部を添加し、150℃から
210℃に徐々に昇温しながら150分間エステル交換
反応を行った。エステル交換反応終了後、平均粒径0.
6μmの真球状シリカ0.2部を添加した後、反応生成
物を290℃まで昇温した後、0.2mmHg以下の高
真空下で重縮合反応を行い、固有粘度0.60のポリエ
ステル樹脂組成物を得た。
【0081】<易接着性ポリエステル積層フィルムの製
造>35℃のo−クロロフエノール中で測定した固有粘
度0.60のポリトリメチレンナフタレートを溶融押出
して厚み158μmの未延伸フィルムを得、ついでこれ
を機械軸方向に3.5倍延伸した後、前記で調整した塗
布液を1軸延伸フィルムの片面に塗布した。その後、1
05℃で3.9倍に横軸方向に延伸し、200℃で4.
2秒間熱処理を施し、平均塗布±20mg/m2で厚さ
12.2μmの二軸延伸ポリエステル積層フィルムを得
た。このフィルムの処理面の耐ブロッキング性、耐水
性、酸素透過係数(ガスバリア性)、ヤング率、接着性
を測定した。その結果を表2に示す。
【0082】[実施例2〜7及び比較例1〜3]共重合
成分の種類及びその割合を変える以外は、実施例1と同
様に行って表1に示す組成の共重合ポリエステルを得
た。ついで、これら共重合ポリエステルを用い、延伸条
件を表1に示す値に変える以外は、実施例1と同様に行
ってポリエステル水分散体、更には塗布液を調製した。
更にこれらの塗布液を用いる以外は、実施例1と同様に
行って二軸延伸ポリエステル積層フィルムを得た。この
フィルムの処理面の耐ブロッキング性、耐水性、酸素透
過係数(ガスバリア性)、ヤング率、接着性を測定し
た。その結果を表2にまとめて示した。表1、表2から
明らかな様に、本発明の条件を採用する事により、酸素
透過性及び耐ブロッキング性に優れ、なおかつ耐水性に
優れるフィルムを得ることができる。
【0083】[実施例8、9]共重合成分の種類及びそ
の割合を変える以外は、実施例1と同様に行って表1に
示す組成の共重合ポリエステルを得た。ついで、これら
共重合ポリエステルを用い、延伸条件表1に示す値に変
え、かつポリトリメチレンナフタレートに表1に示した
成分を加える以外は、実施例1と同様に行ってポリエス
テル水分散体、更には塗布液を調製した。更にこれらの
塗布液を用いる以外は、実施例1と同様に行って二軸延
伸ポリエステル積層フィルムを得た。このフィルムの処
理面の耐ブロッキング性、耐水性、酸素透過係数(ガス
バリア性)、ヤング率、接着性を測定した。その結果を
表2にまとめて示した。表1、表2から明らかな様に、
ポリトリメチレンナフタレートに、一部ナフタレンジカ
ルボン酸以外の酸成分、または、少量滑剤が添加されて
いても、接着性、酸素透過性、耐ブロッキング性、及び
耐水性に優れるフィルムを得ることができる。
【0084】[比較例4]共重合ポリエステルを塗布し
ない事以外は、実施例1と同様に行い2軸延伸ポリエス
テル積層フィルムを得た。このフィルムの処理面の耐ブ
ロッキング性、耐水性、酸素透過係数(ガスバリア
性)、ヤング率、接着性を測定した。その結果を表2に
まとめて示した。表1、表2から明らかな様に、共重合
ポリエステルを使用しない場合には、表面の接着性が著
しく低下している事が分る。
【0085】[比較例5、6]ポリトリメチレンナフタ
レートの代わりに表1に示すポリエステルに変える以外
は、実施例1と同様に行い、二軸延伸ポリエステル積層
フィルムを得た。このフィルムの処理面の耐ブロッキン
グ性、耐水性、酸素透過係数(ガスバリア性)、ヤング
率、接着性を測定した。その結果を表2にまとめて示し
た。表1、表2から明らかな様に、ポリトリメチレンナ
フタレートを使用しない場合には、所望の酸素透過性を
得ることはできない。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、ガスバリア性、耐熱
性、耐水性、耐ブロッキング性、易接着性に優れるポリ
エステル積層フィルムを、効率よく製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗原 英資 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山事業所内 Fターム(参考) 3E086 AA23 AD01 BA04 BA15 BA33 BB01 BB41 BB51 BB62 BB71 BB90 CA01 4F100 AK41A AK41B AK41K AL01A AL01B BA02 BA10B EJ38 EJ38A EJ38B GB15 GB41 GB71 JB06 JD02 JD03 JL14 YY00A YY00B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの層が、ナフタレンジカ
    ルボン酸を主たる酸成分とし1,3−プロパンジオール
    を主たるグリコール成分とするポリエステルからなり、
    かつ少なくとも1つの表面層が下記式(1)〜(5) 【数1】40≦A+B≦99 (1) 0<C≦5 (2) 0≦D≦60 (3) 40≦E+F≦100 (4) 0≦G≦60 (5) (式中、A、B、C、Dは各々、2,6−ナフタレンジ
    カルボン酸(NDA)、テレフタル酸(TA)、スルホ
    ン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸(SD)、及び
    他の芳香族ジカルボン酸(OD)の、全ジカルボン酸成
    分に対するモル比を、E、F、Gは各々、エチレングリ
    コール(EG)、テトラメチレングリコール(TM
    G)、ビスフェノールAの低級アルキレンオキサイド付
    加物(BPAO)の、全グリコール成分に対するモル比
    を示し、単位はmol%)を満足する成分の共重合ポリ
    エステルからなる、2層以上の積層構造からなるポリエ
    ステル積層フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリエステル積層フィルムが二軸延伸フ
    ィルムであることを特徴とする請求項1記載のポリエス
    テルフィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のポリエステル
    積層フィルムを用いた包装用フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010235656A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Teijin Dupont Films Japan Ltd 固体高分子電解質膜補強用二軸配向ポリエステルフィルムおよびそれからなる固体高分子電解質膜補強部材
WO2021199896A1 (ja) * 2020-03-30 2021-10-07 三菱ケミカル株式会社 二軸延伸フィルム

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