JPH0316728A - 蒸着ポリエステルフィルム - Google Patents

蒸着ポリエステルフィルム

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JPH0316728A
JPH0316728A JP1153135A JP15313589A JPH0316728A JP H0316728 A JPH0316728 A JP H0316728A JP 1153135 A JP1153135 A JP 1153135A JP 15313589 A JP15313589 A JP 15313589A JP H0316728 A JPH0316728 A JP H0316728A
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Kozo Maeda
浩三 前田
Koji Yamada
浩二 山田
Katsuro Kuze
勝朗 久世
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,包装材料.装飾用材料.各種保護被膜などに
用いられる蒸着ポリエステルフィルム.特に蒸着層と基
材フイルムとの接着性が.水の存在下においても極めて
優れる蒸着ポリエステノレフィルムに関する. (従来の技術) 金属や金属酸化物が蒸着されたポリエステルフィルム.
特に金属蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムはガ
スバリャー性,水分不透過性.可視・紫外光の遮蔽性,
熱線反射性などに優れるため,各種の用途に利用されて
いる.例えば,食品や工業部品用の包装材料.装飾用材
料.窓ガラスの遮蔽用材料.金・銀糸用材料,各種保護
被膜用材料などに利用されている。しかし,上記蒸着フ
ィルムの基材層と蒸着層との接着性(密着性),特に水
が存在する場合の接着性は必ずしも充分であるとはいえ
ない.例えば.金属蒸着されたポリエステル系基材フィ
ルムのフィルム表面にポリオレフィン系樹脂でなるヒー
トシール層が積層されたヒートシールフィルムで食品を
包装した場合に,殺菌を目的として煮沸処理を行うと.
蒸着層が容易に剥離するという欠点がある; ポリエステル基材フィルムと金属蒸着層との接着力を改
善する方法としては,例えば.特公昭55−232号公
報および特開昭56−16549号公報に,ポリエステ
ルの他に他の共重合体組戒物を混合して基材フィルムを
調製する方法が開示されている。さらに,特開昭57−
87357号公報には,基材フィルムの表面状態を物理
的に変化させる方法が,そして,特公昭59−5142
4号公報には,基材フィルム表面に特定の樹脂組威物溶
液を塗布して該樹脂組戒物の層を形戒する方法が開示さ
れている.しかし.これらの方法を採用しても基材フィ
ルムもしくは積層フィルムと金属蒸着層との接着性は,
いまだ充分にあるとはいえず.特に水(特に熱水)の存
在下においてはその接着性が不充分である.さらに,上
記方法のうちで.特公昭59−51424号公報に記載
の樹脂組戒物溶液を塗布する方法においては.有機溶剤
が使用されるため引火性や毒性が憂慮され,作業上の危
険を伴う。公害発生.省エネルギーなどの点からも好ま
しくない. 基材フィルムとその表面に形成される被覆層との水の存
在下における接着性を高める方法としては.例えば.特
公昭55−45835号公報および特公昭55−128
70号公報に.基材フィルムと印刷層との接着性を改善
する方法が開示されている。この方法によれば.基材フ
ィルムに特定の組戒のポリエステルがブレンドされる。
しかし,この方法は,基材フィルムに積層される層が印
刷層である場合には比較的優れた効果が得られるが,積
層される層が金属蒸着層である場合には.水の存在下,
特に熱水の存在下における接着性がなお充分であるとは
いえない. ポリエステル基材とそれに積層される層との接着性を向
上させる下塗り剤として,例えば特開昭48−3748
0号公報には.特定のポリエステル系樹脂およびポリエ
ーテル系樹脂組戒物が開示されている。これらの樹脂組
或物は基材となるポリエステルに対する接着性は良好で
あるが,積層されるべき金属蒸着層に対する接着性が不
充分であることが多い.さらに,上記樹脂組威物を基材
に塗布する場合には有機溶剤が使用されるため.上記特
公昭59−51424号公報の場合と同様.引火性や毒
性のため作業上の危険を伴う. 有機溶剤を使用しないで基材フィルム上に下塗り層を形
戒する方法としては,特公昭s4−tssA7号公報に
,含有戒分を水溶性に変化させた組戒物を含む水性溶液
を塗布する方法が開示されている。
しかし.使用される岨威物が木質的に水溶性であるため
,例えば得られた蒸着フィルムは耐水性に乏しいという
欠点がある。製造工程においても水系溶媒は疎水性の基
材フィルムに対して濡れが悪く.均一な塗膜が得られに
くいという欠点もある.このように.金属などの無機蒸
着層とポリエステル系基材フィルムとの接着性.特に水
の存在下における接着性が良好であり,例えば得られた
製品をボイル処理することが可能であるような蒸着ポリ
エステルフィルムは得られていないのが現状である. (発明が解決しようとする課B) 本発明は上記従来の課題を解決するものであり,その目
的とするところは.金属蒸着層との層間接着性,特に水
の存在下における接着性に優れた蒸着ポリエステルフィ
ルムを提供することにある。
(課題を解決するための手段および作用)本発明の蒸着
ポリエステルフィルムは.ポリエステル系樹脂でなる基
材フィルムの少なくとも片面に被覆層が形成された被覆
ポリエステルフィルムの該被覆層表面に.無機物蒸着層
が設けられた蒸着ポリエステルフィルムであって,該被
覆層が,実質的に水不溶性でかつ水分散性のポリエステ
ルの少なくとも1種を含む樹脂組威物により形成され.
該実質的に水不溶性でかつ水分散性のポリエステルが,
スルホン酸金属塩基を有するジカルボン酸類を0.5〜
5モル%の割合で,そして芳香族ジカルボン酸を50モ
ル%以上の割合で含有するジカルボン酸類;およびグリ
コール類からなり.該無機物蒸着層を形成する蒸着処理
の前,蒸着処理中.または蒸着処理の後において.該被
覆ポリエステルフィルムに該被覆層を形戒するポリエス
テルのガラス転移温度(Tg)以上の熱履歴が少なくと
も一回付与され,そのことにより上記目的が達威される
. 本発明の蒸着ポリエステルフィルムに用いられる基材フ
ィルムとしては.熱可塑性ポリエステル系樹脂のフィル
ム.例えば.ポリエチレンテレフタレート.ポリブチレ
ンテレフタレート.ポリエチレンナフタレートなどのフ
ィルムが好適である。
特にその戒分の80%以上がポリエチレンテレフタレー
トに相当する(つまりテレフタル酸或分およびエチレン
グリコール或分が全戒分の80%以上である)共重合ポ
リエステルフィルム.またはポリエチレンテレフタレー
トを80%以上の割合で含有するポリエステルブレンド
フィルムが好適に用いられる.このような共重合ポリエ
ステルフィルムまたはポリエステルブレンドフィルムの
,上記ポリエチレンテレフタレート戒分以外のポリエス
テル威分は.任意のポリエステル威分であり得る。
そのようなポリエステルをfitcするジカルボン酸威
分としては,芳香族.脂肪族および脂環族のジカルボン
酸がいずれも使用され得る.芳香族ジカルボン酸として
は,イソフタル酸.オルソフタル酸.2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸などが,脂肪族ジカルボン酸としては,
コハク酸,アジピン酸,セバシン酸.シュウ酸などが,
そして.脂環族ジカルボン酸としては,l,3−シクロ
ベンタンジカルボン酸.  1.4−シクロヘキサンジ
カルボン酸などがある.芳香族ジカルボン酸としては,
p−ヒドロキシ安息香酸なとのオキシ酸の一部が好適に
利用される.上記ポリエステルを構戒するグリコール戒
分としては,炭素数2〜8個の脂肪族グリコールまたは
炭素数6〜12個の脂環族グリコールが好適である。こ
のようなグリコールとしては.エチレングリコール.1
.2−プロパンジオール,1.3−プロパンジオール,
1.4−ブタンジオール.ネオペンチルグリコール.l
,6−ヘキサンジオール.1.2−シクロヘキサンジメ
タノール.1.3−シクロヘキサンジメタノール.1,
4−シクロヘキサンジメタノール,p−キシレングリコ
ール.ジエチレングリコール,トリエチレングリコール
などがある。この他.脂肪族グリコールとしてポリエー
テルグリコールを使用することも可能であり.それには
ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコール,
ポリテトラメチレングリコールなどがある. これらの酸戒分とジカルボン酸戒分とは,通常の方法に
より重合(あるいは共重合)されてポリエステルが調製
される.このポリエステルは,必要に応じて.適宜混合
され,通常.溶融・押出により.あるいは溶剤に溶解さ
せてキャスティングすることによりフィルム(基材フィ
ルム)が得られる.使用される基材フィルムは.必要に
応じて.一軸もしくは二輪延伸される. 上記基材フィルム表面に形成される被覆層に用いられる
ポリエステルは実質的に水不溶性でかつ水分散性であり
.該ポリエステルを構威するジカルボン酸戒分は,その
うちの0.5〜5モル%が,上記のように,スルホン酸
金属塩(金属スルホネートを有する)基を持つジカルボ
ン酸であり.かつ50モル%以上が芳香族ジカルボン酸
である.ここで「実質的に水不溶性である」とは.試験
すべき重合体を80゜Cの熱水に浸漬し撹拌しても,こ
の熱水中に該重合体が消散しないことをいう。さらに具
体的には,試験すべき重合体をチップ状とし.これを大
過剰の熱水(80℃)に入れ.24時間撹拌を行なった
ときに,該重合体の重量の減少が5重量%以下であるこ
とをいう.このようなポリエステルに含有されるスルホ
ン酸金属塩基含有ジカルボン酸としては.スルホテレフ
タル酸.5−スルホイソフタル酸.4−スルホフタル酸
.4−スルホナフタレン−2.7−ジカルボン酸.5〔
4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸などの金属塩が挙
げられる.特に5−ナトリウムスルホイソフタル酸,ナ
トリウムスルホテレフタル酸が好適である.このような
ジカルボン酸の量が0.5モル%を下まわると.得られ
るポリエステルを含む組或物の水に対する分散性が損な
われ.その結果,均一の被覆膜が形成されにくくなり.
得られる被覆フィルムと金属蒸着層との接着性が低下す
る。逆に5モル%を上まわると,水の存在下における金
属蒸着層との接着性能が低下する.一般に,スルホン酸
金属塩基含有ジカルボン酸は.゜得られるポリエステル
を含む組威物の水に対する分散性(戒分,分散法などに
よっても異なる)を損なわない範囲において,少量であ
ることが好ましい。
上記スルホン酸金属塩基を有するジカルボン酸以外のジ
カルボン酸としては,芳香族,脂肪族.脂環族のジカル
ボン酸がいずれもが使用され得るが,芳香族ジカルボン
酸が50モル%以上,好ましくは70モル%以上の割合
で含有される。芳香族ジカルボン酸としては,テレフタ
ル酸.イソフタル酸.オルソフタル酸.2.6−ナフタ
レンジカルボン酸などがある。芳香族ジカルボン酸が過
少であると.得られるポリエステルを含む組威物により
形成される被膜の機械的強度,水存在下(特に熱水存在
下)における接着性に劣る. 脂肪族ジカルボン酸としては.コハク酸.アジビン酸,
セバシン酸などが,脂環族ジカルボン酸としては.1.
3−シクロペンタンジカルボン酸.1.2−シクロヘキ
サンジカルボン酸,1.3−シクロヘキサンジカルボン
酸,1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げら
れる.これらの非芳香族ジカルボン酸威分のうち脂肪族
ジカルボン酸は,得られるポリエステルを含む組戒物の
水分散性や該ポリエステルを塗布して得られる被覆フィ
ルムの常温での接着性を向上させるのに有効である場合
もあるが.過剰であると得られるポリエステルを含む組
威物により形成される被膜の機械的強度や熱水存在下で
の接着性を低下させる。脂環族ジカルボン酸は,得られ
る被覆フィルムの水存在下における接着性能を高める場
合もあるが,過剰であると得られるポリエステルの水分
散性を低下させる. 被覆層に用いられるポリエステルに含有されるグリコー
ル或分としては,炭素数2〜8個の脂肪族グリコールま
たは炭素数6〜12個の脂環族グリコールが用いられる
。このようなグリコールとしては,エチレングリコール
,1.2−プロパンジオール,1,3−プロパンジオー
ル.1.4−ブタンジオール,ネオペンチルグリコール
,l,6−ヘキサンジオール,1.2−シクロヘキサン
ジメタノール,1.3−シクロヘキサンジメタノール.
l,4−シクロヘキサンジメタノール.p−キシリレン
グリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリ
コールなどがある.炭素数12を超えるビスフェノール
系化合物なども好適に用いられ得る。 ゛上記ジカルボ
ン酸戒分と多価アルコール威分とを用い.通常,溶融重
縮合法により,ポリエステルが調製される。例えば.上
記各戒分を直接反応させて水を留去しエステル化すると
ともに,重縮合を行なう直接エステル化法;あるいは上
記ジカルボン酸或分のジアルキルエステルとグリコール
戒分とを反応させてアルコールを留出しエステル交換を
行わせるとともに重縮合を行なうエステル交換法などに
より調製される。溶融重合法の他,溶液重縮合法,界面
重縮合法なども採用され得る。
このようにして得られる水不溶性かつ水分散性のポリエ
ステルは,そのガラス転移温度(Tg)が,通常100
″C以下である。ガラス転移温度は.好ましくは80℃
以下.さらに好ましくは20〜80゜Cである.ガラス
転移温度が100゜Cを越えると,該ポリエステルを含
む組或物を基材フィルムに塗布するときの造膜性がやや
悪い。上記ガラス転移温度の下限値は,得られる被覆フ
ィルムのブロッキング性や耐熱水性を考慮すると,20
゜C以上であることが好ましい. 被覆層を形戒する組戒物には.上記水不溶性ポリエステ
ルが,通常,90〜100重量%の割合で含有される。
このポリエステルに加えてその他の,水溶性.水分散性
または水乳化性樹脂(これらを総称して水性樹脂とする
)が含有されていてもよい.そのような水性樹脂として
は.ポリウレタン系樹脂.アクリル系樹脂.ビニリデン
系樹脂.ブタジエン系共重合樹脂(スチレンーブタジエ
ン共璽合体.アクリロニトリルーブタジエン共重合体な
ど),クロロプレン系樹脂.シリコーン系樹脂,フッ素
系樹脂(フッ化ビニリデン,フフ化ポリオレフィンなど
)などが好適である。
上記&ll或物には.さらに架橋性を有する樹脂戒分が
加えられていてもよい。それには例えば,メラミン系,
エポキシ系.アジリジン系.ウレタン系などの樹脂があ
る. 組威物には,さらに他の添加剤が含有されていてもよい
.それには例えば.シリカ.炭酸カルシウム.カオリナ
イト.アルミナ,タルク,硫酸バリウムなどの無機不活
性粒子;ベンゾグアナξン系樹脂.ボリスチレン系樹脂
などの有機不活性粒子(いずれも粒径0.01〜lOμ
一程度)があり,これらを添加することにより.滑り性
や耐ブロッキング性が改良され得る.さらに必要に応じ
て顔料;有機系.無機系の制電剤;防腐剤;消泡剤:紫
外線吸収剤などが用いられ得る.添加剤の種類および量
は.得られる被覆フィルムの水の存在下における蒸着層
との層間接着力を大きく阻害しない限り特に制限されな
い。
基材フィルム上に被覆されるべき上記組戒物は,種々の
方法により水性分散液とされる。例えば.上記ポリエス
テル微粒子を熱水中に加えて強撹拌下で分散させる方法
;上記水不溶性ポリエステルを水溶性有機化合物ととも
に水に分散させる方法などが採用され得る.これらのう
ち,水溶性有機化合物(通常.有機溶剤)を用いる方法
が特に好適である。使用される有機化合物は.その沸点
が通常.60〜200゜Cであり.20゜Cでlj2の
水に対する溶解量が20g以上の化合物が用いられる。
それには,脂肪族および脂環族のアルコール,エーテル
,エステル.ケトンなどがある。アルコール類としては
.メタノール,エタノール,イソプロバノール.n−プ
タノールなどの1価アルコール類;エチレングリコール
.プロピレングリコールなどのグリコール頻;およびメ
チルセロソルブ.エチルセロソルブ.n−プチルセロソ
ルブなどのグリコール誘導体がある。エーテル類として
は.ジオキサン,テトラヒドロフランなどが;エステル
類としては.酢酸エチルなどが;ケトン頬としては.メ
チルエチルケトンなどがある。これらの水溶性有機化合
物は.2種以上を併用することもできる.上記化合物の
うち.水への分散性,およびフィルムへの塗布性能から
プチルセロソルブおよびエチルセロソルブが好適に用い
られ得る。
このような水溶性有機化合物を用いて上記ポリエステル
の水性分散液を調製するには,該ポリエステルチップと
上記水溶性有機化合物とを50〜200℃で混合し.こ
れに水を加えて撹拌し.分散させる方法;上記50〜2
00℃で混合して得られる混合物を水に加えて撹拌し,
分散させる方法;あるいは.上記ポリエステル,水溶性
有機化合物および水の3者を40〜120℃で撹拌し分
散させる方法が採用される.分散のために乳化剤を使用
することも可能であるが.得られる被覆膜の耐水性が著
しく低下するため好ましくない。
上記ポリエステルの分散液を調製し,さらに必要に応じ
て上記の各種添加物が.加えられ.あるいは上記分散工
程においてこれらの添加剤が適宜添加されて均一な水系
分散液が調製される。
上記水系分散液は.上記基材フィルム上に既知の方法に
より塗工される。例えば,溶融・押出により得られた未
延伸の基材フィルム,該未延伸フィルムを一軸もしくは
二軸延伸した基材フィルム上に上記分散液の塗工が行わ
れ,必要に応じてさらに延伸および後加熱処理による熱
固定が行われる.未延伸または,一軸方向に延伸した基
材フィルム上に分散液を塗工し,さらに一軸または二軸
延伸し.熱処理して得られる二軸配向フィルムが.被覆
層の密着性.経済性などの点から好適である。
特に作業性の面からは.一軸延伸した基材フィルム上に
分散液を塗工し.次に直交する方向に延伸して二輪延伸
フィルムを得る方法が好適である.上記水性分散液の塗
工には,ロールコーティング法(グラビア法,リバース
法など).ナイフコーティング法.ロッドコーティング
法,ノズルコーティング法.エアーナイフコーティング
法など既知の方法がいずれも採用され得る.塗工量は.
目的に応じて決められるが.通常.二軸延伸などを行い
最終的に得られる被覆フィルムの単位面積(m 1 )
上に存在する組戒物量は,  0.005〜5g,好ま
しくは0.01〜igである.塗工量が0.005g/
m”を下まわると所期の効果が得られず,5g/m”を
越えると得られる被覆フィルムのプロッキングが生じや
すい.組或物水分散液を塗工する際には,必要に応じて
,基材フィルム表面にコロナ処理.または物理的.化学
的表面処理が行われてもよい。
このようにして得られる被覆ポリエステルフィルム表面
に無機物が蒸着される。蒸着されるべき無機物としては
.金属.金属酸化物.金属以外の無機酸化物などが用い
られる.上記金属としては,金,it アルξニウム,
亜鉛.錫.w4,ニッケル,鉄.コバルト.クロム,マ
ンガン.パラジウム,チタン.インジウムなどが用いら
れる.特にアルξニウムが汎用される。無機酸化物とし
ては酸化硅素化合物などが用いられる。これらは1種も
しくは2種以上が組み合わせて用いられる。これらの無
機物は.通常の方法で上記被覆フィルムの被覆膜表面に
蒸着される。真空蒸着法などが好適に用いられる。
本発明方法においては.上記蒸着処理の前.蒸着処理中
,または蒸着処理の後の任意の工程において.被覆ポリ
エステルフィルムに対して.少なくとも1回の熱履歴が
付与される.この熱履歴は該フィルムが被覆層に用いら
れるポリエステルのガラス転移温度(Tg)以上の温度
となるように付与される。このような熱履歴を与える工
程は.被覆ポリエステルフィルムの延伸時.熱固定処理
時.二軸延伸フィルムにおいては,二軸延伸後で蒸着処
理前.蒸着処理中,M@後など,基材ポリエステルフィ
ルムに被!1l層が形成された後であれば.いずれの工
程であってもよい。好ましくは蒸着処理中または蒸着処
理後の.熱処理工程においてフィルムにT8以上の温度
が付与される゛.該フィルムの上記製造工程において加
熱温度がTgよりも低い場合には,被覆層と基材フィル
ムとの接着性および被覆層と蒸着層との接着性が低い。
特に水存在下における接着力が著しく低下する。
このようにして得られる蒸着ポリエステルフィルムは.
各種用途に用いられる。特に,被覆層上に金属や金属酸
化物を蒸着して得られる蒸着層゛上に.各種樹脂素材で
なるシートもしくはフィルムを積層して食品包装材料な
どに好適に利用することが可能であり,このような積層
体は熱水中に浸漬しても剥離が起こらない。上記積層す
べきシートやフィルムを構或する樹脂材料としては1ポ
リエチレン,ポリプロピレン,各種アイオノマーエチレ
ンー酢酸ビニル共重合体,ポリ塩化ビニリデン共重合体
5ポリエステル,ボリアミドなどが用いられる。本発明
の蒸着ポリエステルフィルムは,このように.基材フィ
ルム上に特定の組威を有する樹脂m戒物が積層され.該
被覆層上に蒸着層が形成され,かつ上記の任意の工程に
おいて所定の温度で熱処理がなされている。そのため.
基材と被覆との層間接着性,および被覆層と蒸着層との
層間接着性に優れる。特に水の存在下における接着性に
極めて優れる。そのため,本発明の蒸着ポリエステルフ
ィルムは,熱水殺菌処理などが行われる食品包装用フィ
ルムとして特に好適に用いられる。
(実施例) 以下に本発明を実施例について述べる。
裏施皿よ (^)被覆層に用いるボリマーおよび水系分散液の調製
:まず.被覆層に用いるポリエステルを次の方法により
調製した。ジカルボン酸或分としてジメチルテレフタレ
ート49モル%(ジカルボン酸戒分全体の),ジメチル
イソフタレート49モル%および5−スルホイソフタル
酸ナトリウム2モル%;そしてグリコール戒分としてエ
チレングリコール50モル%(グリコール或分全体の)
およびネオペンチルグリコール50モル%を用い,常法
によりエステル交換反応および重縮合反応を行なった。
これによりガラス転移温度69゜Cのポリエステルが得
られた.得られたポリエステル300重量部とn−プチ
ルセロソルブ150重量部とを加熱撹拌して粘稠な液体
とした。これに撹拌しながら水550重量部を徐々に加
えて,固形分30%の均一な淡白色水系分散液を得た。
上記ポリエステルの水系分散液を,イオン交換水および
イソプロビルアルコールの等量混合液中に加え,樹脂固
形分が5%の均一な分散液を得た。
(B)蒸着フィルムの調製:ポリエチレンテレフタレー
トを280〜300゜Cで溶融押出し,15゜Cの冷却
ロールで冷却して,厚さ約150μmの未延伸フィルム
を得た。この未延伸フィルムを,周速の異なる85゜C
の一対のロール間で縦方向に3.5倍延伸した。次いで
,(A)項で得られたポリエステルを含む水系分散液を
ロールコータ一方式で塗布し.70゜Cの熱風で乾燥し
.次いでテンターで98゜Cで横方向に3.5倍延伸し
.さらに200〜210 ’Cで熱固定し,厚さ12μ
mの二軸延伸コーティングポリエステルフィルムを得た
。最終的なコート剤(被覆用組底物)塗布量は約0.0
4g/m”であった。この被覆フィルムの被覆層表面に
,真空蒸着法により.アルミニウムを800人の厚みに
蒸着した.このときのフィルム温度は85℃となるよう
にした.(C)蒸着フィルムの性能評価:(B)項で得
られた蒸着フィルムの蒸着層表面に厚さ60μmの未延
伸ポリプロピレン(PP)シートを通常のドライラξネ
ート法により積層した後,エージング処理を行った。得
られた積層体を15mm幅の短冊状にカットし,95℃
以上の沸騰水に30分間浸漬した(ボイル処理)。別の
サンプルを用いて120’Cの高圧水中で30分間浸漬
処理する実験(レトルト処理)も行なった。
上記未処理,ボイル処理およびレトルト処理後の積層体
の端部のPPフィルムと基材フィルムとを一部剥離し,
剥離した端部をそれぞれ東洋ボールドウィン社製テンシ
ロンのチャックに固定し,200w/分の速度で長さ方
向に引っ張り.T型剥離を行なった.同様の条件下にお
いて剥離界面に水滴をつけつつ行なう剥離実験を別に行
なった。それぞれの眉間接着力(g/15mn+)を下
表に示す。後述の実施例2〜4および比較例1〜2の結
果についてもあわせて下表に示す。
裏施班童 エチレングリコールをグリコ゜−ル戒分の60モル%の
割合で使用し,そしてネオペンチルグリコールの代わり
にシクロヘキサンジメタノールをグリコール或分の40
%の割合で使用し,ガラス転移温度が76゜Cのポリエ
ステルを得たこと以外は実施例1と同様である。
大施拠主 ジカルボン酸戒分としてジメチルテレフタレート(29
モル%),ジメチルイソフタレート(29モル%),ア
ジピン酸(40モル%).および5−スルホイソフタル
酸ナトリウム(2モル%)を用い,ガラス転移温度15
゜Cのポリエステルを得たこと,および蒸着時のフィル
ム温度を25゜Cとしたこと以外は実施例1と同様であ
る。
裏旌班土 コート剤を二軸延伸処理後に塗布したこと,およびコー
ト剤塗布後60゜Cの熱風でフィルムを乾燥させたこと
以外は実施例1と同様である。
比較班土 コート剤を塗布しなかったこと以外は.実施例1と同様
である. 且m 蒸着時のフィルム温度を25℃としたこと以外は.実施
例4と同様である。
(以下余白) 表から.本発明の蒸着ポリエステルフィルムは.基材フ
ィルムと蒸着層とが熱水存在下においても優れた接着性
を示すことがわかる。これに対して,本発明で使用され
る所定の組戒のポリエステルを含む組或物でなる被覆層
が形成されていない比較例1のフィルムは接着性が不充
分であることが明らかである.さらに.上記所定の組戒
のポリエステルを含む組或物でなる被覆層が形成された
場合であっても,被覆フィルムに対して該ポリエステル
のTg以上の熱履歴が付与されなかった場合には,基材
と蒸着層との充分な接着効果.特に熱水存在下における
充分な接着効果が得られない(比較例2)。
(発明の効果) 本発明によれば,このように.無機物蒸着層を有し,該
層と基材フィルムとの接着性に優れた蒸着ポリエステル
フィルムが得られる。蒸着層と基材フィルムとの接着力
は水,特に熱水の存在下においても充分である.このよ
うな蒸着フィルムは食品包装用フィルム,装飾用材料.
各種保護フィルムなどの用途に利用され,特に熱水によ
る加熱処理が行われる食品包装用フィルムに好適に用い
られる. 以上

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ポリエステル系樹脂でなる基材フィルムの少なくと
    も片面に被覆層が形成された被覆ポリエステルフィルム
    の該被覆層表面に、無機物蒸着層が設けられた蒸着ポリ
    エステルフィルムであって、該被覆層が、実質的に水不
    溶性でかつ水分散性のポリエステルの少なくとも1種を
    含む樹脂組成物により形成され、 該実質的に水不溶性でかつ水分散性のポリエステルが、
    スルホン酸金属塩基を有するジカルボン酸類を0.5〜
    5モル%の割合で、そして芳香族ジカルボン酸を50モ
    ル%以上の割合で含有するジカルボン酸類;およびグリ
    コール類からなり、該無機物蒸着層を形成する蒸着処理
    の前、蒸着処理中、または蒸着処理の後において、該被
    覆ポリエステルフィルムに該被覆層を形成するポリエス
    テルのガラス転移温度(Tg)以上の熱履歴が少なくと
    も一回付与された、 蒸着ポリエステルフィルム。 2、前記被覆ポリエステルフィルムが、少なくとも一軸
    方向に配向された特許請求の範囲第1項に記載のフィル
    ム。
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