JP3886903B2 - 複合針 - Google Patents
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Description
本発明は、先端にフックを有する針本体と、2枚のブレードで構成したタングを有するスライダーとを備え、針本体とスライダーとの相対動によってタングでフックを開閉する編機の複合針に関する。
背景技術
従来、編地の編成に際して1つのループ(編目)を構成する編糸の本数が多くなる多重タック等の場合、複合針を使用すると数次に亘って重複してスライダータングにループが係止されることになり、該ループがスライダータングから外れ編傷の原因となることがあった。上記多重タックの例に限らずループがノックオーバー前にスライダータングの先端から滑ってフック内に落ち込むことは編成上問題となる。
そのため、タング先端に小突起を設けてループがノックオーバー前に滑落し難くした複合針(特公平1−54459号)が提案されている。しかし、小突起はループを係止できる点で有利である一方、小突起によってループのノックオーバーを阻害してループが容易にタングから外れない問題を有する。
本出願人は上記した問題に鑑み、国際特許出願PCT/JP00−03127号に記載の複合針を先に提案した。この複合針は、スライダーのタング先端にループ脱落防止段差を設けて編成中にタングに係止されたループが脱落するのを防ぐとともに針本体のフック先端からフック頂部に至るフック外縁に斜度の小さいループ脱出面を設けることでフックをタングで閉じたときにこのループ脱出面がループ脱落防止段差をカバーして形成されたループの脱出(ノックオーバー)を容易にすることができる。
本発明は、上記した国際特許出願PCT/JP00−03127号に記載の複合針に改良を加え、ループがノックオーバーの前にタング先端から滑ってフック内に落ち込むことを阻止するとともにループのノックオーバーが更にスムーズに行える編機の複合針を提供することを目的とする。
また針に供給される編糸をフックで喰わえる際の給糸条件に悪影響を与えることなく、且つノックオーバーがよりスムーズに行える編機の複合針を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は、先端にフックを有する針本体と、2枚のブレードで構成したタングを有するスライダーとを備え、スライダーは針本体上を支持面とし進退動自在に支持され、針本体とスライダーとの相対動によってタングでフックを開閉し、タング上縁に係止されたループが、タング先端から脱落することを防ぐためのループ脱落防止段差をタングの先端に設けるとともに、フックの尖頭部からフックの頂部に向けてのフック外縁に前記タングでフックを閉鎖したときに前記ループ脱落防止段差を隠すループ脱出面を設けた編機に用いられる複合針であって、針本体底辺からループ脱落防止段差の頂部までの高さは、ノックオーバー位置に到達する前よりもノックオーバー位置に到達したときのほうを低く、且つノックオーバー位置におけるループ脱落防止段差の頂部の高さがフック頂部の高さよりも低くなるようにタング先端を下降させるタング下降手段を設けた。
タング下降手段は、少なくともスライダーのタング先端に設けたループ脱落防止段差のループ係止縁がフック尖頭部を越えてからタング先端を下降させることを特徴とする請求項1に記載の複合針。
タング下降手段は、針本体のスライダーのブレードを支持する支持面に形成したカム面を構成に含む。
タング下降手段は、針本体に設けた前記カム面の高さに従ってタング先端が下降するようにスライダーのブレード下面を針本体のブレード支持面に付勢する付勢手段を備える。
針本体底辺からループ脱落防止段差の頂部までの高さは、フック全開時が一番低く、編糸捕捉時が一番高く、ノックオーバー時が編糸捕捉時よりも低くなる高さで、且つノックオーバー時の針本体底辺からループ脱落防止段差の頂部までの高さが針本体底辺からフック頂部までの高さよりも低い高さとなるようにタング先端を昇降させるタング昇降手段を設けた。
この発明によれば供給された編糸をタングでフックを閉鎖しながら捕捉するまで、即ちノックオーバー位置に到達する前ではタング先端は高い位置を維持するので編糸を捕捉する上での給糸条件の劣化を招かない。そしてフックを閉鎖して供給される編糸を捕捉した後、ノックオーバーの位置でタングに係止されたループが針からノックオーバーされるのであるが、この位置では、ループ脱落防止段差はフックの尖頭部からフックの頂部に向けてのフック外縁のループ脱出面で隠されており、更にタング下降手段によってループ脱落防止段差の頂部の高さがフック頂部の高さよりも低くなるようにタングは下降されている。ループ脱落防止段差の頂部の高さが低い位置にあるためループがフック頂部を越える際の針との接触面積は小さくなり、その分だけノックオーバーされようとするループに掛かる摩擦抵抗は小さくなってノックオーバーがスムーズに行われることとなる。
またスライダーが最も後退したフック全開の状態ではループ脱落防止段差の頂部は最も低い位置にあって、この状態からスライダーが進出して編糸を捕捉してフックを閉鎖する間はタング先端は上昇して最も高い位置をとり、そしてフック閉鎖後のループがノックオーバーされる位置においては、タング先端に設けたループ脱落防止段差の頂部がフックの曲げの頂部よりも下がった位置をとる。そのためノックオーバーされようとするループに掛かる摩擦抵抗は小さくなってノックオーバーがスムーズに行われるとともにフック全開時においてはタングは低い位置をとることが可能となるので針本体のスロートからチークにかけての高低差を小さくでき、即ち針本体に形成するタング収容部の高さを低くすることが可能となる。これによりループが針本体に係止された状態でのループに対する摩擦抵抗を小さくして編糸に対する負荷を減少させることができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明の複合針の実施の態様を図面と共に以下詳細に説明する。
本実施例の複合針1は、針本体10とそれに摺動嵌合するスライダー50とよりなる。
針本体10は、先端側よりフック11、スライダーのブレード61を収容するブレード溝13を形成する溝形成部15と、スライダーの本体部51の下腕部55を支持する本体中央部17、並びに後端側にジャック40の先端部を嵌合する凹部19及びスライダー50の後端位置を規制するストッパー21を設ける。前記ブレード溝13は、スライダー50が針本体10に対して後退位置にあるときにブレード先端側を収容し、スライダー50が進出するときにブレードのタング後方の下面65を溝底面に形成したカム面23に係合させてタングを上昇させ、フック尖頭部27と当接できるようになっている。後述するがカム面25はカム面23よりもフック側に形成したカム面でカム面23によって上昇されたタング67をフック閉鎖時に下降させるためのものである。26はスロート、28はチークを示す。
針本体10とジャック40は同じ厚みで、針溝幅よりも若干薄く形成される。ジャック40は本体中央付近に制御バット41を突設してカムキャリッジ(不図示)に設けたカムに係合させて進退操作することで、針本体10を進退動させる。43は尾部を針溝底に当接する湾曲した弾性脚部を示す。
ブレード溝形成部15のタング収容部33より後方側の左右の側壁35の前面部の上位側には前方に向かって延びるフォーク部37a,37bを側壁と一体に形成するとともにこのフォーク部37の下面にブレード61に形成した傾斜面73の上面と係合する後方に延びるカム面39が形成されている。
スライダー50はスライダー本体部51とそれに固定されるブレード61からなる。スライダー本体部51は、尾部上縁にスライダバット53を、その前方の下縁に前記ブレードを支持する下腕部55を岐出してそれぞれ設け、下腕部55には下縁を除き薄肉部57を形成する。59は下腕部55と本体部51の間に設けた穿孔部を示す。
対称形をなす略同一形状をした2枚の薄板状プレート61a,61bを重ね合わせてなるブレードは、針本体10のブレード溝13に収容される。各ブレード61a,61bは先端にフック尖頭部27に当接するタング67a,67bが形成される。ブレード61のタング後方部を高くして肩部69a,69bを形成し、肩部69a,69bの後方側に凹部71a,71bを形成する。凹部71a,71bの肩部寄り側に傾斜面73a,73bを形成するとともにその上面がそれぞれ摺接する側のブレード溝形成部側壁側へ向けて湾曲させて、フォーク部37a,37bのそれぞれに設けたカム面と同一平面内に配置されるように形成されている。77はブレード溝13の後方側でスライダー本体部51と連結するための連結部である。スライダー本体部の前方に延びる先頭側52は針本体10のブレードの溝形成部15で支持される。それぞれのタング67a,67b先端には上方に突出部79a,79bを設け、ループ脱落防止段差とする。81は突出部79の基部に形成されたループ係止縁を示す(図3)。本実施例ではループ脱落防止段差はタング先端部を凸状として構成したが、凹状として構成してここでループを係止するようにしてもよく、この場合にはタング先端部がループ脱落防止段差の頂部となる。ループ脱落防止段差(突出部79)は2枚のブレードの一方のタングにのみ設けるようにしてもよい。
ブレード61は、2枚重ねの状態でその尾部をスライダー本体部51の下腕部55の薄肉部57に嵌合し、連結部77を穿孔部59に嵌合してカシメ等の方法により本体部51とブレード61とを連結固着する。ブレード61は針本体10のブレード溝13に装着された状態でブレード先端側の下面65がブレード溝13の底面に若干の与圧をかけれる程度に先頭側をバイアスさせて形成されている。
図3は複合針1の先頭部分の拡大図で、図3Aは新たにループを形成するために複合針1に編糸91が供給された後、フックを閉鎖していく途中の状態を示す。ループ93は以前に形成され、タング67のループ係止縁81に係止したループで、突出部79によりその滑動が阻止されている。スライダー50のブレード61は、タングがブレード下面65a,65bをブレード溝13の底面に形成したカム面23の斜面を摺動してタング先端がフック尖頭部27と当接できる高さまで上昇変位している。前述したようにスライダー50は針本体10に装着された状態では、ブレード61の先端側の下面65がブレード溝13の底面に圧接するように下向きに付勢されているためスライダー50がフック11に対し、接近または退去する間、ブレード61はブレード溝底に当接してタング先端を昇降変位することとなる。
フック尖頭部27からフックの曲げの頂部29に至るフック11の外縁をループ脱出面31とし、タング67の突出部79の頂部80からタング上縁68に至る突出部の上縁をループ係止斜面83とし、ループ脱出面31の傾斜角θ1をループ係止斜面83の傾斜角θ2よりも小としている。傾斜角θ1は、ループ93がフックのループ脱出面31を容易に越えてノックオーバーできる程度の大きさとし、ループ係止斜面83はタング67に係止されているループ93がタング先端から容易に滑落しないように傾斜させたものである。
図3Bは供給された編糸91をフック11で引き込んで新しいループを形成する際にタング上縁に係止される旧ループ93(前コースのループ)がノックオーバーされるときの針本体10とスライダー50の位置関係を示す。図示のようにこの位置では、タング先端の突出部79の頂部80は針本体底辺32に近づきフックの曲げの頂部29までの高さh2よりも低い位置をとる。突出部79が図3Aの状態から図3Bの状態に下降変位することについては後で詳述する。
フック11はスライダー50の2枚のプレート61a,61b間に割って入り、フック尖頭部27はタング67a,67bで挾持されている。ループ係止縁81に係止されていたループ93は、フック11のループ脱出面31により持ち上げられ、突出部79から離れ、フック11の曲げの頂部29を越えノックオーバーされることになる。フック閉鎖(ノックオーバー)時のスライダータング67の上縁68の高さはフック尖頭部27の高さh1より低く、フック11の曲げ頂部29の高さh2は突出部79の頂部80より高い位置にある。図4は図3Bの線IV―IVにおける矢視方向の断面図を示す。この図からわかるように前記突出部79の頂部80がフック11の曲げ高さh2より低い位置にあるため針からノックオーバーされようとするループに掛かる摩擦抵抗は小さくなってノックオーバーがスムーズに行われることとなる。
次にこのように構成された複合針1の動作について説明する。図5A〜図5Dはフック11を閉鎖する際の針本体10とスライダー50の相対的な移動を段階的に示したものである。図中にはループや編糸等は省略した。
図5Aは、スライダー50が針本体10に対し最も後退した位置を示し、この状態ではタング67はブレード溝13内のタング収容部33に収容され、フックの開口が全開となっている。
図5Bは、スライダー50が図5Aの位置からフック11に向かって少し進出した状態を示す。ブレード61の下面65がスライダー溝13のカム面23と係合して、タング67を上昇させた状態を示す。この上昇変位はブレード自身の弾性変形を伴うことで達成される。
図5Cは、スライダー50のタング先端に形成した突出部79がフック尖頭部27に当接する位置まで進出した状態を示す。この上昇位置はループ係止縁81がフック尖頭部27を越えるまで持続される。このときのループ係止縁81とフック尖頭部27との高低差は、針の製作時の公差やタング上縁に係止されたループから受ける負荷によるブレードの撓み等を考慮に入れてもループがフック尖頭部27に引っかからず確実にループ脱出面31に案内される高さとする。ブレード61はループがフック尖頭部27を越えた後は、針本体10のブレード溝13に設けたカム面25の下降斜面に沿ってタング先端を下降させながら進出する。
図5Dは、図5Cの状態から更にスライダー50が進出してフック11を完全に閉鎖した状態のノックオーバーの位置を示す。この位置は供給された編糸をフック11で引き込んで新しいループを形成する際にタング上縁68に係止される旧ループ(前コースで形成されたループ)がノックオーバーされるときの針本体10とスライダー50の位置関係を示す(図3Bに相当)。図からわかるようにタング先端は下降して突出部79の頂部80が針本体底辺32側に近づきフックの曲げの頂部29よりも低い位置をとる。
上記のようにスライダー50のタング先端側はループ係止縁81がフック尖頭部27を越えるまで下降されずにその高さを持続し、ループ係止縁81がフック尖頭部27を越えてノックオーバーの位置に達するまでの間で下降させるようにしている。これはタング67に係止されるループがフック11のループ脱出斜面31に確実に案内されることを保証する。更にフックを閉鎖して供給される編糸を捕捉する間、上記のようにタング先端は高い位置を維持するので編糸をタング先端で突き刺してしまうなどの不具合をなくし給糸条件の悪化を招くことがない。ラッチニードルの場合では、編糸はフックを閉鎖する際の回動するラッチによってフック側へ押し込まれるので給糸条件は多少甘くてもよい。これに対し、複合針の場合では、フックの開閉はスライダーの進退動によって行われるためスライダーの先端が少しでも高い位置でフックを閉鎖できることが給糸上重要なポイントとなる。
図5Eはタング67がフック11を越えて更に進出でき、この進出位置で目移しを行う目移しタイプの複合針を示す。タング67a,67bはフック11により左右に分離された状態で肩部69a,69bでループを押し出した状態にある。ブレード下面65a,65bはカム面25の傾斜面に沿って進出しながら上昇してタングは再び上昇位置に復帰されるとともに進出した目移し位置ではブレードのカム面65よりも後方部の下面がカム面23,25の間のフラット部と当接してこの上昇位置を維持する。
スライダー50が進出位置から後退位置へと移動する場合も上記進出時の軌跡と同じ軌跡を辿って案内されることとなる。即ち、ブレード下面65をブレード溝13の溝底に当接しながら後退し、この間自身の弾性変形から徐々に解放されながら元の復帰位置(図5A)へと案内される。このときブレード溝13内に堆積した繊維塵等によりブレード自身の弾性変形の解放が阻害されて後退位置においてタング67がブレード溝13のタング収容部33内に埋没されないような場合でもブレード61の各傾斜面75a,75bが針本体10に形成したフォーク部37a,37bに形成したガイド面39a,39bと係合して押し下げられることになる。
本実施例ではブレード溝底に形成したカム面の高さに応じてタング先端が昇降されるようにブレード先端側を下向きにバイアスさせてスライダー本体部に連結固着させ、ブレード溝の底面にブレードの下縁を常に当接させた状態で進退動できるように構成したが、ブレードのこのような取付方法は本発明の必須の構成ではなく、スライダーと針本体とが相対移動の間、ブレードの先端側を常にカム面に当接できるような構成であればよい。
上記実施例の複合針では、針本体底辺からループ脱落防止段差の頂部までの高さは、フック全開時(図5A)が一番低く、編糸捕捉時(図5B,5C)が一番高く、ノックオーバー時(図5D)が編糸捕捉時よりもやや低くなる高さとしている。即ちノックオーバーの位置では、タング先端に設けた突出部がフックの曲げの頂部よりも下がった位置をとるため、その分ループの滑りが良くなりノックオーバーが円滑に行われることになる。更にスライダーが進出する際にタングがタング収容部から上昇し、後退するときにタング収容部内に下降することで針本体のスロート26からチーク28にかけての高低差を小さくでき、針の進退動の際に針に係止されるループに対する摩擦抵抗を小さくして編糸に対する負荷を減少させるなど給糸条件を改善するなどの効果を奏することができる。これは度の詰んだ編地の編成を許容する。
また上記実施例では、ブレード溝に形成したカム面23とカム面25の間を溝底の高さをフラットにしたが、この部分を隆起させた緩斜面にすることで上昇時のタング先端の高さをより高くでき、給糸条件をより良好にすることができる。またタング下降手段でタングを下降させることで従来に比べてより段差量が大きなループ脱落段差をタング先端に設けることが可能となるので例えば多重タックのタック回数を増やせることが可能となる。
なお本発明の実施例について上記したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で実施できるのはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の実施例に係る複合針を示す。図2は複合針を構成するパーツを示す。図3は複合針の先頭部分を拡大した図で、図3Aはループ形成時のフックが閉鎖されていく途中の状態、図3Bはノックオーバーされるときの針本体とスライダーの状態を示した図である。図4は図3Bの線IV−IVにおける矢視方向の断面図でノックオーバーされる直前のループの係止状態を示す。図5の図5A〜図5Dはフックを閉鎖する際の針本体とスライダーの相対的な移動を段階的に示したもので、図5Eは目移し時の状態を示した図である。
Claims (5)
- 先端にフックを有する針本体と、2枚のブレードで構成したタングを有するスライダーとを備え、スライダーは針本体上を支持面とし進退動自在に支持され、針本体とスライダーとの相対動によってタングでフックを開閉し、タング上縁に係止されたループが、タング先端から脱落することを防ぐためのループ脱落防止段差をタングの先端に設けるとともに、フックの尖頭部からフックの頂部に向けてのフック外縁に前記タングでフックを閉鎖したときに前記ループ脱落防止段差を隠すループ脱出面を設けた編機に用いられる複合針であって、針本体底辺からループ脱落防止段差の頂部までの高さは、ノックオーバー位置に到達する前よりもノックオーバー位置に到達したときのほうを低く、且つノックオーバー位置におけるループ脱落防止段差の頂部の高さがフック頂部の高さよりも低くなるようにタング先端を下降させるタング下降手段を設けたことを特徴とする複合針。
- タング下降手段は、少なくともスライダーのタング先端に設けたループ脱落防止段差のループ係止縁がフック尖頭部を越えてからタング先端を下降させることを特徴とする請求項1に記載の複合針。
- タング下降手段は、針本体のスライダーのブレードを支持する支持面に形成したカム面を構成に含むことを特徴とする請求項1に記載の複合針。
- タング下降手段は、針本体に設けた前記カム面の高さに従ってタング先端が下降するようにスライダーのブレード下面を針本体のブレード支持面に付勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の複合針。
- 針本体底辺からループ脱落防止段差の頂部までの高さは、フック全開時が一番低く、編糸捕捉時が一番高く、ノックオーバー時が編糸捕捉時よりも低くなる高さで、且つノックオーバー時の針本体底辺からループ脱落防止段差の頂部までの高さが針本体底辺からフック頂部までの高さよりも低い高さとなるようにタング先端を昇降させるタング昇降手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の複合針。
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