JP3840794B2 - レーザ駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、走査光学系を介して走査対象面に走査されるレーザ光の、走査光学系に起因する光量変動を補正するレーザ光量補正方法を取り入れたレーザ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザ光走査光学系に起因する走査対象面上(感光体面上)のレーザ光量変動やレーザゼログラフィーでの出力された画像濃度むらを補正する方法として、レーザ光の光路上に、光量分布を補正するNDフィルタを配置する第1の従来技術(特開昭53−87747号公報)、光量分布を表す関数に基づく補正電流を駆動電流に重畳し電気的に補正を行う第2の従来技術(特公平2−51188号公報)、D/A変換器の利得を光量制御の基準値で制御する第3の従来技術(特開平1−182819号公報)、D/A変換器の利得を制御する代わりにD/A変換器の出力をマニュアルで調整する第4の従来技術(特公平5−15339号公報)、最大光量と最小光量を最大駆動電流と最小駆動電流とに関係付け、その間を直線で補正する第5の従来技術(特開平1−302367号公報)などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のNDフィルタを用いる第1の従来技術ではNDフィルタ自体のコストも高く、しかも光量分布は光学系の設計により変わるためその度にNDフィルタを作り直さなければならないという問題がある。また、従来提案されている電気的な補正方法においても、以下に説明するように様々な問題がある。
【0004】
図37は、前述の第2の従来技術を示す回路図である。関数信号発生器331で発生させた、走査位置に応じた関数値と、基準信号回路332からの基準値を加算器333で加算して加算値を得、この加算値をレーザを駆動する電流の基準値としている。
この方式は、加算器333を用いて基準値に関数値を加算していることから、温湿度等の環境変化や経時変化等によりレーザの特性が変化するとその都度関数を設定しなおさなければならないという問題があり、レーザの特性変化に対応できない。
【0005】
また、ここでは、レーザ334に流れる電流を検出して比較器335に導いているが、問題なのはレーザ334から発せられるレーザ光の光量であってレーザ334を流れる電流ではなく、レーザ334の特性変化による、レーザ334を流れる電流に対するレーザ光の光量の変動を補正することができない。
図38は、前述の第3の従来技術を示した回路図である。基準電圧発生器341で得られた基準電圧Vref と光検出器342で検出されたレーザ343の発光光量をあらわす電圧値を比較器344で比較し、その比較結果をアップダウンカウンタ348に伝えることにより、アップダウンカウンタ348で、基準電圧Vref に応じたレーザ発光光量となるカウント値を得、そのカウント値をD/A変換器346でアナログ信号に変換して演算器347に伝えている。一方、ディジタル値設定回路353では、画像走査クロック発生器349により得られた走査位置をあらわす信号に応じたディジタル値を出力し、そのディジタル値がD/A変換器350でアナログ信号に変換されて演算器347に入力されている。演算器347は、2つのD/A変換器346,350から伝えられた2つのアナログ信号に所定の演算を施して半導体レーザ駆動回路351に伝えている。ここで、D/A変換器350は、ゲイン調整部352により、基準電圧Vref に基づくゲイン調整を受けている。すなわち、ここでは、ディジタル値設定回路348で走査位置ごとの補正係数を発生させ、その補正係数を自動光量制御での基準電圧Vref に応じて変化する係数を乗じることで走査対象面上の光量変動を抑えようとしている。
【0006】
しかし、ここには、半導体レーザに供給する電流のうちどの電流部分を補正すればよいのかという点については記載されておらず、レーザの特性変化の都度、ゲイン調整部352による、D/A変換器350のゲイン調整の仕方を変更する必要を生じ、図37を参照して説明した従来例と同様、レーザの特性変化に対応できないという問題がある。
【0007】
前述の第4の従来技術では、図38に示すゲイン調整部352に代えて、D/A変換器350の出力をマニュアルでゲイン調整する増幅器が備えられており、この場合は、マニュアルで調整することから、当然に、レーザの特性変化のたびにマニュアルで調整し直すことになる。
さらに、特公平4−750702号公報には、バイアス電流を制御することによりレーザ光の発光光量を制御する技術が示されているが、この技術も同様に、レーザの特性変化に対応できないという問題がある。
【0008】
前述の第5の従来技術は最大光量と最小光量を最大駆動電流と最小駆動電流とに関係付け、その間を直線で補正するものであるため、第2、第3の従来技術での問題は解決されている。しかしレーザゼログラフィーに適用した場合、環境温度、湿度あるいは感光体の劣化により最大光量と最小光量を調整する必要が生じるが、最大、最小光量に対する基準電圧が固定であり、調整に際し最大光量と最小光量とを比例関係を保持しつつ制御しないとレーザ光量は正しく補正されなくなることに対する考慮がなされていない。この第5の従来技術は、補正係数回路の補正値と実際のレーザ光量の変化量との関係とが二つの基準値Vp,Vbで光量制御して始めて確定するという方式である。この結果従来パルス幅変調のように一定光量でオン,オフ制御する際には自動光量制御が1回で済んだのが第5の従来技術の場合2回行わなくてはならない。レーザゼログラフィーにおいては自動光量制御が2回になって光量制御のために要する時間が長くなると画像信号で変調できる有効時間が減少するため同一の描画速度を確保しようとするとクロック周波数を上げたりレーザの走査距離を長くするなどの対策が必要となりコストアップにつながる。更に、次に述べる強度変調を併用すると各レベル毎に2回の光量制御が必要となる。デジタル回路ではもともとソフトウエア的に光量制御を行っている結果光量制御に要する時間が長く、アナログでの自動光量制御のように毎スキャン(各主走査)の先頭で短時間に光量制御しようとするとページ毎にしか光量制御ができない。このため高い階調再現性を要求されるレーザゼログラフィーにおいて短時間でのデジタル制御の自動光量制御が難しかったが、自動光量制御が2回必要になるとさらに困難となる。その他第5の従来技術を例えば特開昭63−184773号公報のように複数の電流源で強度変調動作を行う際の補正方法として適用した場合、外挿点閾値電流が考慮されてないことから、強度変調のレベルによりレーザ光量の補正率が変化するという問題を生じる。
【0009】
特開平4−263566号公報は、第5の従来技術の問題点である自動光量制御が2回必要なことへの対応、および複数の電流源を用いた強度変調への対応を示している。この公報に開示された技術では、レーザの閾値電流よりもやや大きなレーザ発振領域内の電流を用い、これに重畳して補正係数を乗算した電流で所望の光量を発光させると共に、外挿点閾値電流よりも大きな電流を設定していることに起因して生じる誤差を別の電流源で相殺している。この公報に開示された技術の場合、回路が複雑になるということ以外に、レーザ発振閾値電流を越える電流が常時印加されているためレーザゼログラフィーに適応した場合に全体に像がかぶってしまうという問題点があること、この公報中に加算回路の電流値が満足すべき条件が示されているがその中でη・K(ηは、発光効率、Kは画像データを電流に変換する利得)は算出方法が示されていないため単純に求めようとすると第5の従来技術と同様2点のレーザ光量とレーザ駆動電流とから求める必要があるなどの問題点を有する。したがって結果的には第5の従来技術での問題点は取り除かれていないことになる。さらに、この特開平4−263566号公報に開示された技術は、回転ロール状の走査対象物の回転ムラに起因する等価的な光量変動(濃度変動)を補正しようというものであり、ここで問題としている走査光学系に起因する光量変動や感光体の面内のばらつきを補正しようというものではない。また、特開平5−19599号公報にも、回転ロール状の走査対象物の回転ムラに起因する等価的な光量変動(濃度変動)を補正する技術が開示されている。
【0010】
特開平9−197316号公報ではバイアス電流を閾値電流よりも低い値に設定しておりレーザゼログラフィーにおいて像がかぶるという問題は生じない。この公報に記載されているように基準光量Pthに対応する電流指示値Ipth は、レーザ発振を開始する閾値よりやや大きい値となっており外挿点による閾値電流ではないため補正誤差を含むことになる。この手法は特開平4−263566号公報の技術とは異なり外挿点による閾値とのずれを補正するための回路を含まないため出力レベルに応じて補正量が異なる。Ipth を決める際に微小光量にすることができればこのずれも小さくすることができるが、レーザの背面光を受光するPINフォトダイオードの接続方法によっては受光器の出力がシンク電流の場合これを一旦ソース電流に変換し、一端を接地した抵抗で電流電圧変換する必要があり、このシンクソース変換を行うのに使用されるカレントミラー回路を用いた場合微小光量で受光電流が小さいとカレントミラー回路の入力インピーダンスが増大し周波数特性が大幅に低下する。この結果自動光量制御の時間が大幅に伸びたり、最悪の場合制御の方法により発振現象を引き起こす。また微小光量ではレーザの発振モードが画像変調のモードと異なっていたり自然発光が含まれてくるためレーザ発振の駆動電流対レーザ光出力の直線領域ではなくなるという問題点もある。さらに半導体レーザは温度で閾値が変動するため安定に使用できるレーザ光量の最小値は最大定格光量の数%から10%程度である。したがってたとえば最大定格の10%でIpth を設定し、補正係数の算出を最大光量で行った後実際の印字条件で光量を最大定格の50%,30%と設定したとすると、光量誤差は設定80%に対し補正値は82.2%,85.2%となる。さらに強度変調を行ない、強度変調を行ない、強度設定値を1/3に設定したとすると、設定80%に対し91.1%,100%となり、最悪では80%→100%と20%の誤差を生じる(後述する図6,図7、およびそれらの図の説明を参照)。もし真の256階調の再現性を得ようとするなら約0.4%の精度が要求されるため補正係数の算出を行った付近の光量での使用にかぎられる結果、自動光量制御の基準光量をレーザゼログラフィの出力濃度に合わせて調整することが事実上できなくなる。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑み、主走査光学系を介して走査対象面に走査されるレーザ光の、走査光学系に起因する光量変動を正確に補正することのできるレーザ駆動装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
明は、画像データに応じて変調された供給電流を生成し、その供給電流により、走査光学系を介して走査対象面に走査される、供給電流に応じた光量のレーザ光を発する半導体レーザを駆動するレーザ駆動装置において、所定の利得制御値と画像データが入力され、画像データが利得制御値に応じた利得で変換されるとともに画像データに応じて変調されてなる、上記供給電流の一部を成す変調電流を出力する変調電流源(91)と、変調電流源の利得の基準となる利得設定値に、半導体レーザから発せられるレーザ光の、走査に伴って変化する走査対象面に対する入射角に応じた補正係数を乗算することにより、上記利得制御値を生成して変調電流源(91)に伝える利得補正手段(98)と、上記変調電流とともに上記供給電流を成す、電流制御値に応じた閾値電流を生成する閾値電流源(92_1,92_2)と、所定設定値が上記利得制御値に応じた利得で変換されてなる第1のモニタ値と、上記電流制御値に応じた第2のモニタ値とが加算されてなるモニタ値を生成するモニタ値生成手段(93)と、半導体レーザ(100)の発光光量がモニタされてなる発光光量モニタ信号と所定の第1の基準値とを入力し、半導体レーザが第1の基準値に対応した発光光量で発光するように上記電流制御値を生成する電流制御値生成手段(94)と、 モニタ値生成手段(93)で生成されてなるモニタ値と所定の第2の基準値とを入力し、モニタ値生成手段(93)により第2の基準値に対応したモニタ値が生成されるように利得設定値を生成する利得設定値生成手段(95)と、入力がそのまま出力されるスルー状態と入力がサンプルホールドされてなる値が出力されるホールド状態との切り替えが自在であって、電流制御値生成手段(94)により生成された電流制御値を、スルー状態においてはそのまま、ホールド状態においてはホールドしてバイアス電流源およびモニタ値生成回路に供給する第1のサンプルホールド手段(96)と、入力がそのまま出力されるスルー状態と入力がサンプルホールドされてなる値が出力されるホールド状態との切り替えが自在であって、利得設定値生成手段(95)により生成された利得設定値を、スルー状態においてはそのまま、ホールド状態においてはホールドして利得補正手段(98)回路およびモニタ値生成手段(93)に供給する第2のサンプルホールド手段(97)とを備え、上記第1および第2のサンプルホールド手段(96,97)双方をスルー状態にし利得補正手段(98)において固定された補正値を用いて上記利得設定値および上記電流制御値を調整する第1のモードと、上記第1および第2のサンプルホールド手段(96,97)双方をホールド状態にし、利得補正手段(98)において入射角に応じた補正値を用いて上記利得制御値を生成し、駆動電流源において、画像データが利得制御値に応じた利得で変換されるとともに画像データに応じて変調された駆動電流を出力する第2のモードとを有することを特徴とする。
【0022】
発明では、上記第1のモードにおいて、第1および第2のサンプルホールド手段(96,97)をスルー状態にしておいて、電流制御値生成手段(94)および利得設定値生成手段(95)を作用させ、閾値電流を外挿点閾値に設定するとともに閾値電流を越える変調電流部分を補正するための基準となる利得設定値を得る。このように、この第5の発明ではアナログ演算により外挿点閾値や利得設定値を高速に求めることができる。その後第2のモードに切り替えると、オープンループ制御に移り、閾値電流が固定され、利得設定値には利得補正手段(98)により補正値が乗算されて、閾値電流を越える変調電流部分が精度よく補正されるので、上述した本発明のレーザ駆動装置と同じ作用を成し、走査対象面に対する入射角に応じた出力光変動を精度よく補正することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明のレーザ駆動装置の第1実施形態の構成図、図2はその第1実施形態の説明図であり、半導体レーザに供給される供給電流に対するその半導体レーザの出力光量特性を示す図である。
【0027】
尚、この図1に示す第1実施形態、および後述する、レーザ駆動装置の各実施形態の説明にあたっては、画像データに応じて変調された供給電流を生成してその供給電流により半導体レーザを駆動し、走査光学系を介して走査対象面に走査することにより最終的に画像を形成するシステムにレーザ駆動装置を使用することを前提にして説明する。
【0028】
この図1に示す実施形態には、直流電流源11、変調電流源12、および、もう1つの変調電流13が備えられており、それぞれ直流電流Ib 、変調電流Is1、および、もう1つの変調電流Is2を出力する。これら3つの電流Ib ,Is1,Is2は合流して、半導体レーザ100に供給される供給電流となる。本実施形態では、このように電流Ib ,Is1,Is2を合流させる手段(配線)10が、本発明にいう加算手段に相当する。半導体レーザ100に供給電流が供給されると、半導体レーザ100はその供給電流に応じて発光し、その発光光の一部がフォトダイオード101で受光され、フォトダイオード101に受光光量に応じた電流が流れ、その電流が抵抗15により受光光量に応じた電圧値(受光値)に変換される。受光値は、閾値・発光効率算出部16に入力される。閾値・発光効率算出部16では、入力された受光値に基づいて、閾値と発光効率ηが求められる。ここで閾値とは、図2に示す半導体レーザの供給電流対出力光量特性におけるレーザ発光領域の、供給電流に対する出力光量の特性が直線であらわされる部分を、出力光量ゼロを示す横軸まで外挿したときのその外挿された直線とその横軸との交点Pをいい、発光効率とは、その直線の傾きηに対応している。以下、特に断らない限り、閾値とは外挿点閾値を指すものとする。
【0029】
これら閾値や発光効率の求め方の例については後述する実施形態の説明に譲り、ここでは、それら閾値や発光効率が求められたものとして説明を先に進める。閾値・発光効率算出部16は、求められた閾値に基づいて電流制御値を生成して直流電流源11および変調電流源12に伝える。直流電流源11および変調電流源12は同一の電流制御値に対したとえば4:1の電流値の電流Ib ,Is1を出力するように構成されており、閾値・発光効率算出部16では、それら2つの電流源11,12からの2つの電流Ib ,Is1の合計が図2に示す閾値電流Ithとなるように調整された電流制御値が出力される。変調電流源12には、変調電流源13とともに画像データが入力されているが、この画像データに関する作用については後述する。
【0030】
閾値・発光効率算出部16では、求められた発光効率に基づいて利得設定値が生成され、乗算器17に入力される。閾値・発光効率算出部16からは、この利得設定値が、仮に、乗算器17を素通りして変調電流源13に入力されたとき、この変調電流源13の利得を図2に示す直線の傾きηに適合した利得に調整する値となるような利得設定値が出力される。
【0031】
乗算器17には、補正係数発生部18からの補正係数も入力され、乗算器17では、利得設定値に補正係数が乗算されて利得制御値が求められる。変調電流源13は、この利得制御値によりその利得が制御される。
補正係数発生部18には、半導体レーザ100から発せられたレーザ光がここには図示しない走査光学系を介して所定の走査対象面を走査する際の走査位置それぞれに対応した補正係数が例えばテーブルの形式で格納されており、実際の走査にあたり、この補正係数発生部18には、走査位置に同期した同期信号が入力されて、その走査位置に対応した補正係数が乗算器17に順次入力される。乗算器17では、閾値・発光効率算出部16から入力された利得設定値に順次に入力された補正係数が順次に乗算され、各補正係数によって順次に変更された利得制御値が出力され、これにより、変調電流源13では、走査位置に応じてその利得が順次に調整されることになる。
【0032】
この変調電流源13には、同期信号に同期して画像データが順次に入力され、入力された画像データは、同期して入力された利得制御値に応じた利得で変換されるともに、その画像データに応じて変調(強度変調、あるいはパルス幅変調)された変調電流Is2が出力される。
また、画像データは、もう1つの変調電流源12にも入力される。変調電流源12は、画像データのデータ値がゼロであるか1以上の値であるかの2値データとみなし、変調電流Is2をオン(画像データのデータ値が1以上)、オフ(画像データのデータ値がゼロ)する。
【0033】
したがって、図2に示すように、画像データのデータ値がゼロ(画像データが入力されていないタイミングを含む)のときは、半導体レーザ100には直流電流源11からの直流電流Ib のみが供給され、データ値が1以上の画像データが入力されると、図2に示す直流電流Ib に、2つの変調電流源12,13からの変調電流Is1,Is2が加算されて供給される。ここで、直流電流Ib =(4/5)・Ithであり、変調電流Is1は、Is1=(1/5)・Ithであり、変調電流Is2は、強度変調の場合は、画像データが利得制御値に応じた利得で変換された電流値であり、かつ画像データのデータ値に応じた電流値となる。
【0034】
ここで画像データが入力されていない(あるいはデータ値が0)のときに、半導体レーザ100に閾値電流Ithではなくそれよりも小さいバイアス電流Ib を供給しておく理由は、閾値電流Ithを供給したときに半導体レーザ100から発せられる僅かな光が走査対象面に照射されることによる悪影響を除去するためであり、閾値電流Ithの全体をオン、オフしないのは、オフの時点でも半導体レーザ100にある程度の電流を流しておくことにより、オフからオンに変化する際の高速応答性を確保するためである。
【0035】
また、変調電流Is1は、画像データのデータ値によらず閾値電流Ithの一定の割合である同一の電流値の変調電流をオン、オフし、強度変調の場合に、閾値電流Ithを越える変調電流Is2のみデータ値により変化させることで、データ値と発光パワーが正確に比例することになる。
また、図1に示す閾値・発光効率算出部16では閾値と発光効率を求め、それらに基づいて電流制御値および利得設定値を求めているため、補正係数発生部18に格納しておく補正係数は半導体レーザ100の特性の変動とは無関係であり、補正係数発生部18には、半導体レーザ100から一定光量のレーザ光が発せられた場合における、走査対象面に照射されるレーザ光の各入射角に対応した変動を補正するための補正係数を格納しておけばよい。
【0036】
ここで、閾値・発光効率算出部16では、半導体レーザ100から発せられたレーザ光が所定の走査対象面から外れた位置にあるときに、各走査毎、あるいは1ページ分の走査の開始前あるいは終了後等、画像形成に支障のないタイミングで閾値、および発光効率が算出されて電流制御値および利得設定値が求められ、その後、それらの電流制御値および利得設定値は、次の外挿点閾値および発光効率算出のタイミングまで保持される。
【0037】
図3は、本発明のレーザ駆動装置の第2実施形態の構成図、図4は、その第2実施形態の説明図である。図1,図2を参照して説明した第1実施形態との相違点について説明する。
この図3に示す変調電流源13は、そこに入力される4ビットの画像データの各ビットにそれぞれが対応する4つの変調電流源13_0,13_1,13_2,13_3により構成されている。これら4つの変調電流源13_0,13_1,13_2,13_3は、乗算器17から出力された利得制御値に応じて共に利得が制御される。
【0038】
4つの変調電流源13_0,13_1,13_2,13_3は、それら各変調電流源13_0,13_1,13_2,13_3に入力される画像データの各ビットD0,D1,D2,D3がいずれもオンのとき、各変調電流源13_0,13_1,13_2,13_3からは互いに異なる電流値の電流が出力される。すなわち、ここに示す例では、変調電流源13_0から出力される電流Is2_0の電流値を‘1’としたとき、各変調電流源13_0,13_1,13_2,13_3は、それぞれ、電流値2,4,8の各電流Is2_1,Is2_2,Is2_3を出力する構成となっている。
【0039】
ここでは、画像データの各ビットD0,D1,D2,D3により、それら4つの変調電流源13_0,13_1,13_2,13_3が、同時に複数の選択を許容して選択され、その選択された変調電流源から電流が出力される。したがって、それらの変調電流源13_0,13_1,13_2,13_3を総合した変調電流源13からは、図4に示すように変調電流Is2=D0・Is2_0+D1・Is2_1+D2・Is2_2+D3・Is2_3(但し、D0,D1,D2,D3は、画像データの対応するビットがオンのとき‘1’、オフのとき‘0’をあらわす)が出力される。また、もう1つの変調電流源12には、画像データの各ビットD0,D1,D2,D3がオアゲート19を介して入力されており、それら4ビットのうちのいずれか1ビットでもオンのときに、変調電流源12から一定の電流の変調電源Is1が出力される。これにより、この図3に示すレーザ駆動装置では、半導体レーザ100から画像データに応じて強度変調されたレーザ光が発せられる。ここで、第1実施形態で説明したとおり、画像データに応じて強度変調されるのは、正確に閾値電流Ith以上の変調電流Is2であり、正確な画像情報を担持したレーザ光が発せられる。
【0040】
以上は、基本的な実施形態の説明であり、更に詳細な実施形態の説明に移る前に、従来技術との比較について説明する。
図5は、従来技術との比較説明用の、半導体レーザの出力光量特性を示す図である。
前述した従来技術は、半導体レーザの発振閾値を正確には考慮していなかったため、いずれも強度変調レーザ駆動回路には適用できない問題点を有していた。レーザ発振閾値を一応考慮した方法も提案されている。このうち特開平9−197316号公報ではレーザ発光させて決めた閾値よりも上の電流に対して補正する方法をとっている。ところが直線状にのるレーザ発振開始点は外挿点から離れている。さらに半導体レーザ個々に特性がばらつくこと、経時変化があることなどがあるため実際にはさらに外挿点から離して設定する必要がある。しかし正確に設定するためには、図5に示す、レーザ発振開始点よりも低い自然発光領域内の外挿点近傍に閾値を設定するのが望ましい。なお要求する精度が許せば外挿点近傍を広いレンジで捉えることも可能である。
【0041】
図6は、外挿点閾値Ithからずれた閾値Ith’を設定したときの理論上の誤差の説明図、図7は、その理論式から導かれる、補正係数80%での光量指示値に対する補正値を示すグラフである。
先ず、理論上の誤差をあらわす式を導出する。
図6において各記号の定期は以下のとおりである。
【0042】
ratio=閾値設定誤差(例:0.1なら外挿点閾値Ith以上の変調電流Iswmax の10%に閾値電流を設定するということ、0ならIth’=Ith
comp=補正値(光量でみた補正量、例:0.8なら最大光量の80%)
H:補正係数(電流で見た補正量、IthとIth’が異なるため補正値とは一致せず)
swmax =外挿による閾値電流(レーザ発振させて設定した仮の閾値)
com=光量設定値(最大光量に対する設定割合、例:0.5ならIswmax での光量の半分)
swcom =動作変調電流(Ith’以上の電流のこと)
自動光量制御での基本式は、
Figure 0003840794
となる。ここで最大光量の補正値倍の光量を得るのに必要な電流の補正係数を算出する。
【0043】
補正係数をかけた変調電流は、
d =Ith+ratio・Iswmax +H・(1−ratio)・Iswmax ……(2)
一方最大光量に対し補正値倍の光量を得るのに必要な供給電流は、
th+comp・Iswmax ……(3)
したがって(2)=(3)とおいて、
th+comp・Iswmax
=Ith+ratio・Iswmax +H・(1−ratio)・Iswmax
H・(1−ratio)・Iswmax =(comp−ratio)・Iswmax
したがって、最高光量の補正値倍の光量を得るのに必要な補正係数は、
H=(comp−ratio)/(1−ratio) ……(4)
(4)式を基本式(1)に代入して、最大光量の補正値倍の光量を得るための供給電流は、
d =Ith+ratio・Iswmax +(comp−ratio)・Iswmax ……(5)
次に光量を最大光量から光量供給値(com)倍にした場合に上で求めた補正係数Hをそのまま与えた場合の供給電流を算出する。
【0044】
まず補正前の、最大光量の光量設定値倍の光量を得る供給電流を算出すると、
d =Ith+com・Iswmax ……(6)
補正を行なう際はIth’以上の電流に対し補正係数Hが乗算されるためIth’以上の電流Iswcom を求めなければならない。供給電流IはIth’とIswcom の合計電流であるから、
I=Ith+Iswcom =Ith+ratio・Iswmax +Iswcom ……(7)
ここで(6)=(7)とおいて、
swcom =(com−ratio)・Iswmax ……(8)
が求まる。
【0045】
(8)式を(7)式に代入して、
I=Ith+ratio・Iswmax +(com−ratio)・Iswmax ……(9)
補正係数HをIth’以上の電流に乗算したときの供給電流は、
I=Ith+ratio・Iswmax +H(com−ratio)・Iswmax
ここに最大光量時に求めた補正係数Hの式(4)を代入して、
Figure 0003840794
このうち光量に比例するのはIthを差し引いた電流であるから、
Figure 0003840794
また光量指示値comを達成するための理想的な供給電流は、
I=Ith+com・Iswmax ……(12)
であるから式(11)と同様に光量に比例する電流を抜き出すためIthを差し引いて、
P理想 ∝ com・Iswmax ……(13)
ここで、実際の補正値は、P補正後/P理想、すなわち式(11)/式(13)より、最大光量を光量設定値倍した光量に対し最大光量で求めた補正係数を使って補正した場合の実際に補正される値は、
Figure 0003840794
となる。この式(14)が結論の式である。
【0046】
ここで、例えば最大光量で補正値が80%となるように電流の補正係数を決め、そのあと最大光量に対し光量設定値倍の光量へと光量を変化したときに本来80%一定であるべき補正値がどのように変化するかというと、光量を最大光量の半分の光量設定値=0.5にすると補正値は0.8だったのが0.822となり、さらに光量設定値=0.3にすると0.852となる。また強度変調を行なった場合を想定しさらに1/3の光量レベルでの光出力を変調した場合を想定すると、光量設定値=1で補正値は0.844、光量設定量=0.5では0.911、さらに光量設定値=0.3では1となり補正の効果が全くなくなる。256階調を要求した場合には本来0.8に対し0.804以内に補正精度を確保しなければならないが、この結果からでは光量設定値をレーザゼログラフィーの環境条件によって変化させようとすると、光量設定値の設定の仕方で光量補正時の誤差が256階調での許容誤差を越えるためレーザ光量による画像濃度調整ができなくなる問題を生じる。
【0047】
本発明によれば、外挿点閾値に設定することにより、少くとも上記の理論上の誤差を含まない高精度の補正が行なえる。
図8は、本発明のレーザ駆動装置の第3実施形態の構成図、図9は、図8に示す第3実施形態の動作を示すフローチャート、図10は、その動作を説明するための、供給電流対出力光量特性を示す図である。
【0048】
このレーザ駆動装置50は、変調電流源としての第1のD/Aコンバータ51と、もう1つの変調電流源52_1と直流電流源52_2と、CPU53と、CPU53での演算結果をアナログ信号に変換して第1のD/Aコンバータ51に伝える第2のA/Dコンバータ54と、CPU53での演算結果をアナログ信号に変換してもう1つの変調電流源52_1および直流電流源52_2に伝える第3のD/Aコンバータ55と、半導体レーザ100から発せられたレーザ光の一部がフォトダイオード101で受光されることにより得られた受光値をディジタルデータに変換してCPU53に伝えるA/Dコンバータ56と、第2のA/Dコンバータ54の出力を平滑化するローパスフィルタ59を備えている。CPU53には、そのA/Dコンバータ56からの受光値をあらわすデータのほか、同期信号と走査位置データが入力され、第1のD/Aコンバータ51には、画像データが入力される。
【0049】
ここで、第1のD/Aコンバータ51には、CPU53からの利得制御データが第2のD/Aコンバータ54でアナログ信号に変換された利得制御電圧と、デジタルの画像データとが入力され、この第1のD/Aコンバータ51では、画像データが利得制御電圧に応じた利得で変換されるとともに、その画像データに応じて変調された変調電流を出力する。
【0050】
また、変調電流源52_1および直流電流源52_2は、CPU53からの電流制御データが第3のD/Aコンバータ55でアナログ信号に変換された電流制御電圧が入力され、その電流制御電圧に応じた閾値電流を出力する。
それら第1のD/Aコンバータ51から出力された変調電流と、変調電流源52_1から出力された閾値電流の一部を成す変調電流と、さらに直流電流は、合流して半導体レーザ100に供給される。第1のD/Aコンバータ51、変調電流源52、および直流電流源52_2の役割分担は、図1に示す変調電流源13、もう1つの変調電流源12、および直流電流源11の役割分担と同様であり、ここでは重複説明は省略する。
【0051】
また、CPU53は、本発明にいう演算部に相当する役割りを成すものであり、このCPU53は、第1のコンバータの利得の基準となる利得設定値に、半導体レーザ100から発せられるレーザ光の、走査対象面に対する、走査に伴って変化する入射角に応じた補正係数を乗算し、この乗算により第1のD/Aコンバータ5に上記の利得制御電圧を供給するための利得制御データを生成して第2のD/Aコンバータ54に向けて出力し、さらに、変調電流源52_1および直流電流源52_2から出力される閾値電流を、半導体レーザ13への供給電流対出力光量特性(図10参照)における外挿点(点P)あるいは自然発光領域内の、その閾値近傍の電流値に制御するためのデジタルの電流制御データを生成して第3のD/Aコンバータ55に向けて出力する。
【0052】
ところが実際の回路では走査に伴って変化する入射角に応じた補正係数を乗算する際にメモリーの制約から補正係数は入射角に対し飛び飛びの値でしか与えられずまたその桁数も制約される。さらに乗算した結果を制御信号に変換する第1のD/Aコンバータの分解能がコストにより制約されるための第1のD/Aコンバータ51から出力される利得制御電圧は離散値となる。これをそのまま利得制御電圧として使用し画像書込み装置に適用し走査時の光量変動を補正すると走査上の同じ点でレーザ光量がステップ状に変化する結果光量がステップ状に変動したところで紙送り方向にすじ状のむらを生じる。このためステップ状の利得制御電圧の変化をゆるやかにするためにローパスフィルタを必要とする。ここでローパスフィルタに要求される特性としては、実際の光量変動を時間的にも電圧的にも無段階で補正したと仮定したときの理想の利得制御電圧には含まれないであろう利得制御電圧の離散化で生じる高次の周波数成分を抑圧するものであればよく、CRで構成する一次のローパスフィルタから多高次のローパスフィルタやあるいは定電流源とコンデンサを用いるなどして離散値を折れ線近似で連続化しても同様の効果を出すことができる。要は本来含まれない高次の周波数成分を抑圧できる方法であればよい。さらにこのフィルタは高次の周波数成分を抑圧する性質があることからフィルタで信号伝送に遅延が生じる。この結果受光器出力を検知しながら演算器でレーザ閾値を演算する際信号伝送が遅延する分演算時間が余分にかかる。そこで閾値を算出する演算に際しては高次の周波数成分が伝送されるようにローパスフィルタを動作しないように設定するのが望ましい。
【0053】
第2のD/Aコンバータ54および第3のD/Aコンバータ55は、それぞれに入力された利得制御データおよび電流制御データをアナログの利得制御電圧および電流制御電圧に変換して、それぞれ第1のD/Aコンバータ51およびバイアス電流源52に伝える。
次に、図9,図10を参照しながら図8に示す第3実施形態の動作について説明する。
【0054】
最初は第2のD/Aコンバータ54の設定値(利得制御データ)をゼロにしておき、バイアス電流源制御用の第3のD/Aコンバータ55の出力を徐々に増大し、半導体レーザ100への供給電流を上昇していく。すると、半導体レーザ59は、レーザ発振閾値(図2参照)を超えたところでレーザ発光を開始し、バイアス電流源制御用の第3のD/Aコンバータ55の設定値(電流制御データ)がデータ1に達したときにレーザ発光パワーがP1に到達する(ステップ6_1)。このときのレーザ発光パワーP1をA/Dコンバータ56で読み取り、CPU内のメモリに格納する(ステップ6_2)。同様に、バイアス電流源制御用の第2のD/Aコンバータ54をデータ2にした時のレーザ発光パワーP2を読み取り、CPU内のメモリに格納する(ステップ6_3,6_4)。レーザ発光パワーP1,P2、データ1、データ2から、半導体レーザ100の、D/A設定値に対する発光パワー特性線の直線領域における直線の式が定められ(ステップ6_5)、その直線とレーザ発光パワーゼロ(横軸)との交点P、すなわち外挿点閾値が求められる。あとは求められた外挿点閾値に相当するバイアス電流源制御用の第3のD/Aコンバータ55の設定値をバイアス電流源に設定する(ステップ6_6)。次に変調電流源制御用の第2のD/Aコンバータ54への画像データを(この段階では実際の画像データではなく調整用のデータをいう)フルスケールにしたのち、A/Dコンバータ56の出力を見ながら所望のレーザ発光パワーとなるように、変調電流源制御用の第2のD/Aコンバータ54の設定値(利得設定データ)を求める(ステップ6_7)。次いで、実際の走査にあたり、CPU53へ入力される走査位置データに応じて、第1のD/Aコンバータ51の利得を決めている変調電流制御用の第2のD/Aコンバータ54に、走査対象面上の光量を一定とする補正係数をCPU内でその設定値(利得設定データ)に乗算した値(利得制御データ)を求めて与える(ステップ6_9,6_10)。これを各主走査位置毎に繰り返す(ステップ6_8〜6_12)。この方式によれば、補正係数の乗算は外挿点閾値電流Ithを除く電流部分のみに行われるため、強度変調を行おうが、データ1,データ2に対する基準値P1,P2が変動しようが、補正係数を変更する必要はない。
【0055】
しかし上記方法を実際に実現しようとすると、レーザ発光パワーのモニタ用に高精度のA/Dコンバータ56を必要とする。その対策を考慮した第4実施形態を図11に示す。図11は、図8において、A/Dコンバータを比較器57に置き換えたものである。A/Dコンバータは、特に高精度を要求する8ビット以上では構造が複雑になるため、コストアップの要因になる。そこでここでは、基準値1,2をアナログ信号として外部から与え、CPU53により選択信号で切り替えて比較器57に供給する。基本的な動作は図8に示す実施形態と同じであり、選択信号で基準値1を比較器57に接続し、変調電流源(第1のD/Aコンバータ)51から出力される電流値をゼロに設定しておき、バイアス電流源52から出力される電流の電流値を徐々に増大していくと受光値が基準値1を越えたところで比較器57の出力が反転し、それがCPU53に入力されることでその時の発光光量が基準値1であることを知ることができる。そのときのバイアス電流源制御用の第3のD/Aコンバータ55の入力データ1を記憶する。さらに発光光量が基準値2に達するまでバイアス電流源52から出力される電流の電流値を増大していくことでデータ2を知ることができる。その後の処理は同様である。
【0056】
その他、図11において基準値1の2倍(あるいはn倍)に等しい基準値2を設定しておき、基準値1を越えたときのデータ1と基準値2を越えたときのデータ2との差データ(あるいは差データ1/n)をデータ1から差し引くことで閾値電流を求める方法も提案されており、割り算などの演算が不要なためCPU53の負担を軽くすることができる。またCPUを使用せずともカウンタだけで同様の処理が可能になるため半導体レーザを駆動するドライバに制御回路を含めることもできる。
【0057】
デジタル演算により動作直線の式を求める方式はここに挙げた方式以外にも多数の方式が存在するが、ここでは、動作直線をどのようにして求めるかは重要ではなく、要はレーザの動作特性の直線領域を光量ゼロまで外挿した外挿点閾値電流を求め、半導体レーザに供給する供給電流のうち外挿点閾値電流を越える変調電流のみ、補正係数の乗算により補正し、外挿点閾値電流を加算して半導体レーザを駆動する方式のものは本発明の範囲内である。
【0058】
図12は、本発明のレーザ駆動装置の第5実施形態を示すブロック図、図13、図14は、図12に示す半導体レーザ駆動装置の動作説明用の、設定値とレーザ発光パワーとの対応関係を示す図である。
図12に示す半導体レーザ駆動装置90には、変調電流源91、もう1つの変調電流源92_1、直流電流源92_2、モニタ値生成回路93、第1の演算増幅器94、第2の演算増幅器95、第1のサンプルホールド回路96、第2のサンプルホールド回路97、利得補正回路98、およびローパスフィルタ99が備えられている。
【0059】
第1および第2のサンプルホールド回路96,97は、利得設定値および電流制御値の調整の際は、入力がそのまま出力されるスルー状態に切り替えられ、調整が終了した時点で、入力をサンプルホールドしてそのホールドされた値を出力するホールド状態に切り替えられる。ここでは、先ず、利得設定値および電流制御値の調整方法について説明する。このとき、第1および第2のサンプルホールド回路はスルー状態に切り替えられる。
【0060】
変調電流源91には、第1の設定値に固定された画像データが入力され、この変調電流源91は、半導体レーザ100に、その入力された第1の設定値に応じた電流値の変調電流を供給する。また、変調電流源91には、第2の演算増幅器95の出力である利得設定値が、第2のサンプルホールド回路97、利得補正回路98およびローパスフィルタ99を経由して入力され、この変調電流源91では、入力された利得制御値(利得補正回路98を経由した後の利得設定値をいう)に応じてその利得が調整される。したがってこの変調電流源91から出力される変調電流は、第1の設定値を固定した状態においてもその利得制御値に応じて電流値が調整されたものとなっている。
【0061】
また、もう1つの変調電流源92_1および直流電流源92_2には、第1の演算増幅器94の出力である電流制御値が、第1のサンプルホールド回路96を経由して入力され、変調電流源92_1および直流電流源92_2は、半導体レーザ100に、その電流制御値に応じた閾値電流を供給する。したがって半導体レーザ100には、閾値電流と変調電流とが重畳された電流(供給電流)が供給される。尚、この実施形態における変調電流源92_1および直流電流源92_2の役割りは、それぞれ、図1に示す第1実施形態における変調電流源12および直流電流源11の各役割りと同じであり、ここでは重複説明は省略する。
【0062】
モニタ値生成回路93は、たとえば変調電流源91と変調電流源92_1と直流電流源92_2とを合わせもったような作用を成す回路である。すなわち、このモニタ値生成回路93には、第2の設定値(本発明にいう所定の設定値)と、第2の演算増幅器95で生成された利得設定値と、第1の演算増幅器94で生成された電流制御値とが入力され、第2の設定値に応じた第1のモニタ値であって、かつ利得設定値に応じて利得が調整されてなる第1のモニタ値(すなわち、変調電流源91で生成される変調電流に対応する第1のモニタ値)と、電流制御値に応じた第2のモニタ値(すなわち変調電流源92_1および直流電流源92_2で生成される閾値電流に対応する第2のモニタ値)とが加算されてなるモニタ値が生成される。ただし、変調電流源91には、第1の設定値が入力され、モニタ値生成回路93には第2の設定値が入力されており、したがって第1のモニタ値は変調電流源91で生成される変調電流とは直接的に対応せず、第1の設定値と第2の設定値との双方の設定値が等しいときに対応することになる。
【0063】
本実施形態では、より具体的には、変調電流源91で生成される変調電流の電流値をIs とし、変調電流源92_1および直流電流源92_2で生成される閾値電流の電流値をIthとし、さらに比例定数をCとした時、モニタ値生成回路13では、
M=C×{(第2の設定値÷第1の設定値)×Is +Ith}……(15)
なる電流値Mのモニタ電流が生成される。
【0064】
ここで比例定数Cは、第1の設定値と第2の設定値との双方の設定値が等しい場合の、供給電流(変調電流Is +閾値電流Ith)の電流値とモニタ値との比であり、この比例定数Cを大きな値に設定するとレーザ駆動に無関係なモニタでの消費電力が大きくなり、また小さくしすぎるとノイズなど設定精度に支障がでる。このため、比例定数Cは、それらの中間値たとえば最大で1mA程度となるように設定するのが好ましい。
【0065】
半導体レーザ100に供給電流Is +Ithが供給されることにより半導体レーザ100から発したレーザ光はその一部がフォトダイオード101で受光され、その受光値が第1の演算増幅器94に入力される。第1の演算増幅器94には、所定の第1の基準値も入力され、半導体レーザ100が第1の基準値に対応した光量で発光するように電流制御値が生成され、変調電流源92_1、直流電流源92_2およびモニタ値生成回路93に入力する。前述したように、この段階では2つのサンプルホールド回路96,97はスルー状態にある。変調電流源92_1および直流電流源92_2では、第1の演算増幅器94から出力された電流制御値を受けて、その電流制御値に対応した電流値の閾値電流Ithを生成して半導体レーザ100に供給する。
【0066】
また、モニタ値生成回路93で生成されたモニタ値は第2の演算増幅器95に入力され、所定の第2の基準値と比較されて利得設定値が生成され、一方は利得補正回路98とローパスフィルタ99を経由して変調電流源91に入力され、もう一方はモニタ値生成回路93に直接入力される。ここで自動光量制御時は利得補正回路98における補正係数を固定値例えば1として、その利得補正回路98の入出力の電位が同一になるようにし、ローパスフィルタ99の機能もオフ(スルー状態)にしておく。この結果自動光量制御時は利得設定値がそのまま変調電流源91に入力される。変調電流源91では、半導体レーザ100への供給電流Is +Ithを第1の基準値に対応する一定電流を維持するという条件の下に、電流制御値によって閾値電流Ithが調整された分だけ変調電流源91の利得が調整され、これに伴って変調電流Is が調整される。
【0067】
ここで、図13に示すように、第1の設定値、第2の設定値として、それぞれ設定値1、設定値2を与え、第1の基準値、第2の基準値として、それぞれ、レーザ発光パワーP1 に対応する基準値1、レーザ発光パワーP2 に対応する基準値2を与えたとすると、図13で示すような直線が定まり、設定値=0のy切片の発光パワーP0 に対応する閾値電流が定められる。すなわち、図13に示す例では、変調電流Is をIs =0とし(第1の設定値(画像データ)=0に相当する)、閾値電流Ithのみを供給電流として半導体レーザ100に供給した場合に、半導体レーザ100が発光パワーP0 で発光することを意味している。
【0068】
そこで、図14の座標の原点を通る直線bが定められるように、すなわち、
P2÷P1=設定値2÷設定値1 ……(16)
を満足するように、各設定値および各基準値を定めることにより、バイアス電流IB がちょうど外挿入点振閾値電流Ithとなり、光出力を正確に設定値に比例させることができる。
【0069】
尚、温度・湿度・感光体の劣化等で基準電圧を変化させる際にも式(2)を満足しながら変更する必要があるが、これは、後述する図12に示すように抵抗R1 ,R2 で分圧することで容易に実現できる。すなわち
Figure 0003840794
となる。
【0070】
ここで、自然発光領域内の発光で設定値1における電流対光出力のリニアリティが悪い場合や、低光量領域でフォトダイオード101の応答性や光量に対する出力のリニアリティが悪化する場合、あるいは演算増幅器のオフセットが問題となる場合には、設定値1を設定値2に近づけることでそれらの問題を改善できる。この場合設定値1をあまり設定値2に近づけすぎると閾値の設定精度が低下するため、設定値1を決めるに当っては精度も考慮する必要がある。
【0071】
上記のようにして光量制御を行なった後、2つのサンプルホールド回路96,97をホールド状態にすることにより利得設定値および電流制御値を固定し、画像データによる変調を開始する。この画像データは、図9に示す第1の設定値に代わり、変調電流源91に入力される。その際利得補正回路98では、第2のサンプルホールド回路97にホールドされた利得設定値に、走査位置データに応じた走査位置毎の補正係数が乗算されて利得制御値が生成され、その利得制御値は、ローパスフィルタ99を通して変調電流源91に入力される。変調電流源91へ入力される利得制御値は自動光量制御時に第2のサンプルホールド回路97にホールドされた利得設定値に補正係数が掛けられ値であるため、自動光量制御時の第1の設定値と同じ値の画像データが入力された場合、変調電流Is の電流値は、自動光量制御時の電流値に補正係数が掛けられた電流値となる。補正係数が離散的な値で与えられたた場合に補正係数の変化に応じて変調電流源91に入力される利得制御値がステップ的に変化すると、これに伴って半導体レーザ100から発せられるレーザ光の光量がステップ的に変化し、その光量変動で画像にすじがでるおそれがあり、これを防止するために利得補正回路98の出力側にローパスフィルタ99が配置されている。
【0072】
上記実施形態は、第1の演算増幅器94を含む第1のフィードバック回路と第2の演算増幅器95を含む第2のフィードバック回路を有し、これら第1のフィードバック回路と第2のフィードバック回路を同時に作用させ、図14に示すような直線(設定値に対するレーザ発光パワー特性)をアナログ的に定めるようにしたため、閾値電流Ithを高速に設定することができ、これにより変調電流Is は半導体レーザの発光に寄与する電流だけとなり、変調電流の利得を定める利得設定値に補正係数をかけることで、レーザ光量が補正係数に正確に比例することになる。
【0073】
図15は、本発明のレーザ駆動装置の第6実施形態を示すブロック図、図16は、図15に示す第6実施形態の動作を示すタイミングチャートである。
この図15に示すレーザ駆動装置には、第1のD/Aコンバータ111、第2のD/Aコンバータ112、変調電流源1211と直流電流源1212とからなる閾値電流源121、変調電流源1222と直流電流源1222とからなるミラー閾値電流源122、第1の演算増幅器141、第2の演算増幅器151、I/Vコンバータ161、第1のサンプルホールド回路162、第2及び第3のサンプルホールド回路163、164、利得補正回路98、ローパスフィルタ99、アップダウンカウンタ171、および図示の複数の切り替えスイッチが備えられている。これらの切り替えスイッチは、スイッチ1213を除き、全て連動して切り替えられ、ここでは図示の黒丸の端子に接続された状態(図16(A)に黒丸を示す状態)を第1ステップ、白丸の端子に切り替えられた状態を第2ステップと称する。
【0074】
ここで、第1のD/Aコンバータ111は、本発明にいう変調電流源に相当し、デジタル信号入力端子INから画像データないしデジタルの設定値が入力され、アナログ出力端子OUTから、入力された画像データないし設定値に応じた電流値のアナログ電流が出力され、変調電流Is として半導体レーザ100に供給される。また、この第1のD/Aコンバータ111には、制御端子GAINが備えられており、この制御端子GAINからは、利得補正回路98で利得設定値に補正係数をかけられることにより生成された利得制御信号がさらにローパスフィルタ99を経由して入力され、第1のD/Aコンバータ111では、その入力された利得制御信号に応じて入力された画像データないしデジタル設定値に対するアナログ電流値の利得が調整されるように構成されている。自動光量制御時には、この第1のD/Aコンバータ111には、第1のモードでは設定値2(図10参照)が入力され、第2のモードに切り替えられると設定値1が入力される。
【0075】
また、第2のD/Aコンバータ112は、本発明にいうモニタ値生成回路の一部を成すものであり、第1のD/Aコンバータ111と同様のデジタル入力端子IN、制御端子GAIN、およびアナログ出力端子OUTを備えている。ただし、本実施形態では、第1のコンバータ111と比べ、同一のデジタル設定値、同一の利得設定値に対して、1/10の電流値のモニタ用変調電流IMSを出力するように構成されている。これは、このレーザ駆動装置110の消費電力を抑えると共に、モニタ電流を正確なモニタを行うことのできるレベルに設定するためであり、例えば変調電流Is は通常10mA以上であり、その1/10の1mA以上のモニタ用変調電流IMSを確保すれば十分なノイズマージンを確保することができる。この第2のD/Aコンバータ112には、自動光量制御に際し、第1ステップ、第2ステップを問わずにデジタル設定値2が固定的に入力される。
【0076】
また、閾値電流源121は、本発明にいう閾値電流源に相当し、この閾値電流源121には、電流制御信号が入力され、この閾値電流源121では、その入力された電流制御信号に応じた電流値のバイアス電流Ithが生成され、第1のD/Aコンバータ111から出力された変調電流Is とともに半導体レーザ100に供給される。なお、閾値電流源121は、変調電流源1211と直流電流源1212との2つの電流源からなり、このうち変調電流源1211は、画像データでその出力側のスイッチ1213がオンオフ制御されるようになっており、画像データがゼロのときすなわちレーザを発光させないときはこのスイッチ1213をオフにすることで半導体レーザ100が閾値電流で発光するのを防止している。この二つの電流源1211,1212は同一の電流制御信号を入力とするミラー電流源であり、自動光量制御で2つの電流源1211、1212が出力される電流を加算したときの電流値を100%とすると、光量制御が終了した後変調動作になり画像データがゼロになり電流源1211が加算されない状態では、レーザ発光遅延と誤発光との兼ね合いで通常は80%程度の電流値となるように設定する。この値はミラー電流の比率を変えることで調整が可能である。
【0077】
また、ミラー閾値電流源122は、閾値電流源121に入力される電流制御信号と同一の電流制御信号を入力し、閾値電流源121から出力される閾値電流Ithの1/10のモニタ用閾値電流IMth を出力する。このミラー閾値電流源122も、閾値電流源121と同様、変調電流源1221と直流電流源1222との2つの電流源から構成されるが、これは、ミラー閾値電流源の構成を閾値電流源121の構成に合わせるためのものであり、これら2つの電流源1221,1222は入力、出力とも互いに接続されており、一体となって1つの電流源となっている。このミラー閾値電流源122は、前述した第2のD/Aコンバータ112と共に、本発明にいうモニタ値生成回路の一部をなすものである。
【0078】
I/Vコンバータ161は、このI/Vコンバータ161に流入する電流、すなわち、第2のD/Aコンバータ112から出力されたモニタ用変調電流IMSとミラー閾値電流源122から出力されたモニタ用閾値電流IMth との和(以下、この和の電流をモニタ電流と称する)に相当する電圧信号(モニタ電圧と称する)を出力する。このモニタ電圧は、サンプルホールド回路162に入力され、このサンプルホールダ162には、後述する第1のモードから第2のモードへの切り替えの時点におけるモニタ電圧がホールドされる。
【0079】
また演算増幅器141には、半導体レーザ100からの発光光の一部がフォトダイオード101で受光されることにより得られた受光値と、モードに応じた基準値(第1のモードでは基準値2、第2のモードでは基準値1)が入力される。ここで、これら基準値1、基準値2は値が異なるのであって、いずれも本発明にいう第1の基準値に相当する。この第1の演算増幅器141の出力信号は、第1のモードにおいては、サンプルホールド回路163、利得補正回路98、およびローパスフィルタ99を経由して第1のD/Aコンバータ111および第2のD/Aコンバータ112に利得制御信号として入力され、第2のモードにおいては、サンプルホールド回路164を経由して閾値電流源121およびミラー閾値電流源122に電流制御信号として入力される。第2ステップでは、この第1の演算増幅器141は、本発明にいう電流制御値生成回路に相当する。
【0080】
また、第2の演算増幅器151には、サンプルホールド回路162を経由したモニタ電圧とサンプルホールド回路162に入力される前のモニタ電圧とが入力される。この第2の演算増幅器151は第2ステップにおいて有効であって、第1のサンプルホールド回路162には、第1ステップでの最終のモニタ電圧がホールドされ、そのホールドされたモニタ電圧(本発明にいう第2の基準値に相当する)と、第2ステップにおける現在のモニタ電圧とがこの第2の演算増幅器151に入力される。この第2の演算増幅器151の出力信号は、第2ステップにおいて、第2のサンプルホールド回路163を経由し利得制御信号として第1のD/Aコンバータ111および第2のD/Aコンバータ112に入力される。
【0081】
第2および第3のサンプルホールド回路163、164は、自動光量制御、すなわちフィードバック制御と、オープンループ制御との切り替え用であり、ここで説明している自動光量制御においては、第1ステップでは第3のサンプルホールド回路164は入力がサンプルホールドされたホールド状態、第2のサンプルホールド回路163は、入力がそのまま出力に通り抜けるスルー状態にあり、第2ステップでは双方のサンプルホールド回路163,164共にスルー状態にあり、自動光量制御動作が終了した時点で、次の自動光量制御の開始時点までの間、そのとき(第2ステップのとき)の、第2の演算増幅器141の出力信号である利得設定信号、および第1の演算増幅器141の出力信号である電流制御信号がそれぞれホールドされる。
【0082】
次に、図12に示すレーザ駆動装置の自動光量制御動作について説明する。
まず、図12に示す切り替えスイッチを図示の状態(第1ステップ)に設定し、第1のサンプルホールド回路162、および第2サンプルホールド回路163、利得補正回路98、ローパスフィルタ99をすべてスルー状態に設定する。
すると、第1および第2のD/Aコンバータ111、112双方にデジタル設定値2(図13参照)が入力され、その設定値2に応じた変調電流Is およびモニタ用変調電流IMSが出力される。この第1ステップでは、閾値電流源121およびミラー閾値電流源122から出力される閾値電流Ithおよびモニタ用閾値電流IMth の各電流値は、サンプルホールド回路164に前回ホールドされた値に対応する各電流値が各初期値として設定されるものとする。
【0083】
第1のD/Aコンバータ111から出力された変調電流Is と閾値電流源121から出力された閾値電流Ithは、双方が合流して半導体レーザ100に供給され、半導体レーザ100は、その合流した供給電流Is +Ithに応じた発光量で発光する。この発光がフォトダイオード101でモニタされ、受光値が第1の演算増幅器141に入力される。この第1ステップでは、第1の演算増幅器141には基準値2が入力されており、第1の演算増幅器141の出力信号は、スルー状態にある第2のサンプルホールド回路163、利得補正回路98、ローパスフィルタ99をそのまま通り抜けて第1および第2のD/Aコンバータ111、112に利得制御信号として入力され、半導体レーザ100が基準値2に対応する発光パワーP2(図10参照)で発光するように第1のD/Aコンバータ111の利得が調整され、これに伴って第2のD/Aコンバータ112の利得も調整される。
【0084】
一方、I/Vコンバータ161には、第2のD/Aコンバータ112から出力された、変調電流Is の1/10の電流値のモニタ用変調電流IMSと、ミラー閾値電流源122から出力された、閾値電流IB の1/10のモニタ用閾値電流IMth が合流して入力され、その合流したモニタ電流に対応するモニタ電圧が生成されて第1のサンプルホールド回路162に入力される。以上の状態で回路が安定すると、第1ステップから第2ステップに切り替えられ、第1ステップでの最終のモニタ電圧が第1のサンプルホールド回路162にホールドされる。
【0085】
すなわち、この第1ステップでは、半導体レーザ100は、基準値2により定まるレーザ発光パワーP2で発光し、そのときの半導体レーザ100への供給電流の電流値の情報をもつモニタ電圧が第1のサンプルホールド回路162にホールドされることになる。この第1のサンプルホルダ162にホールドされた、第1ステップにおけるモニタ電圧は、前述したように、第2ステップにおいて第2の演算増幅器151に本発明にいう第2の基準値として入力される。また、この第1ステップにより、設定値2と、レーザ発光パワーP2および基準値2とが対応づけられたことになる。
【0086】
第2ステップでは、図15に示すスイッチが白丸の方に切り替えられる。この第2ステップでは、第2および第3のサンプルホールド回路163,164が共にスルー状態となり、第1の演算増幅器141を含む第1のフィードバック回路と、第2の演算増幅器151を含む第2のフィードバック回路が同時に作用する。図15に示すスイッチが白丸の方に切り替えられた第2ステップでは、第1のD/Aコンバータ111にはデジタル設定値1(図13参照)が入力され、第1の演算増幅器141には、基準値1が入力される。ただし第2のD/Aコンバータ112には、第2ステップにおいても、デジタル設定値2が入力され続ける。
【0087】
また、第2ステップにおいては、前述したように、第1の演算増幅器141の出力信号は、第3のサンプルホールド回路164を通り抜けて電流制御信号として閾値電流源121およびミラー閾値電流源122に入力され、第2の演算増幅器151の出力信号は、第2のサンプルホールド回路163、スルー状態となっている利得補正回路98、ローパスフィルタ99を通り抜けて第1および第2のD/Aコンバータ111、112に利得制御信号として入力される。
【0088】
この第2ステップでは第2のD/Aコンバータ112には第1ステップのときと変わらずに設定値2が入力され続けており、かつ、第2の演算増幅器151には、第1のサンプルホールド回路162にホールドされた第1ステップにおけるモニタ電圧と、現在のモニタ電圧とが入力されているため、第2の演算増幅器151の出力信号は、仮に設定値2が第1のD/Aコンバータ111に入力され続けているとした場合に半導体レーザ100が基準値2に対応する発光パワーP2で発光するように、第1のD/Aコンバータ111の利得を制御し続け、それに伴い第2のD/Aコンバータ112の利得も制御し続ける。
【0089】
ところが実際は、第1のD/Aコンバータ111には設定値1が入力されているため、第1のD/Aコンバータ111からはその設定値1に応じた電流値の変調電流Is が出力され、閾値電流Ithとともに半導体レーザ100に供給される。半導体レーザ100の発光光はフォトダイオード101でモニタされ、その受光値が第1の演算増幅器141に入力される。この第1の演算増幅器141には、この第2ステップにおいては基準値1が入力されており、この第1の演算増幅器141の出力信号により、半導体レーザ100の発光パワーが基準値1に対応する発光パワーP1となるように閾値電流源121から出力される閾値電流Ithの電流値を調整する。また、それにともない、ミラー閾値電流源122から出力されるモニタ用閾値電流Ithの電流値も調整される。
【0090】
例えば、第1ステップにおける閾値電流Ithの初期値としての電流値が仮にIth=0であったとき、第2ステップに切り替えられた以降、仮に設定値2が第1のD/Aコンバータ111に入力されて続けていたとした場合に、半導体レーザ100が第1ステップのときの発光パワーP2をそのまま維持するという条件を満足すると共に、実際には半導体レーザ100が基準値1に対応する発光パワーP1で発光するように、閾値電流源121から出力される閾値電流Ithが増加すると共に、第1のD/Aコンバータ111の利得が下げられ変調電流Is が減少する。第1ステップにおける、閾値電流Ithの初期値としての電流値がIth=0以外の電流値であったときも同様であり、第2ステップに切り替えられた時点以降、上記の条件を満足するように閾値電流Ithの電流値と第1のD/Aコンバータ111の利得が調整される。これにより、図14に示すような直線が定められることになる。第2ステップにおいて回路全体の信号が安定すると、第2および第3のサンプルホールド回路162、163がホールド状態となり、これにより自動光量制御が終了し、オープンループ制御に移行する。
【0091】
オープンループ制御に移行した後、利得補正回路98を動作させ、かつローパスフィルタ99を動作させる。そして利得補正回路98の補正係数は、図13に示すように、半導体レーザを一定光量で発光させた場合の感光体表面のレーザ光量の逆数を有効描画エリア外で行われる自動光量制御時の係数を1として各走査位置毎の補正係数をあらかじめ求めておく。したがって自動光量制御時の補正係数は1である。描画を開始すると、走査位置に応じて補正係数を更新する。この更新は、図15に示す、カウントアップ動作とカウントダウン動作とを切り替える増減信号、クロック信号、リセット信号を入力とするアップダウンカウンタ171を使用することにより、少ない信号数で補正係数を作ることができる。図17の無補正のレーザ光量のカーブに示すように、レーザゼログラフィーの光学系は、通常、端で光量が低く、中央で高くなっていることから、自動光量制御で補正係数を1としておき、走査位置が中央に向かうほど補正係数を1より小さくしていき中央を過ぎたら再び補正係数を1へと増加させるようにする。利得補正回路98の後段に配置したローパスフィルタ99は、デジタル制御で補正係数を変化させると係数が変化した際に光量が急に変化し画像上ですじとなるのを防止するために入れてある。これによって走査光学系に起因する光量分布の補正が可能になる。図18の補正後のグラフは強度変調を加えて補正した場合を示している。閾値電流源が閾値電流に設定されており、レーザ光量はD/Aコンバータ111へのデジタル設定値と走査位置毎の補正係数に対する比例するため強度変調しても光量分布が保証される。図19は、レーザ走査位置に対する補正係数を示している。尚、自動光量制御では補正係数は通常1に設定されるが後述するように必要に応じ1以外の値を選ぶこともできる。
【0092】
図20はさらにパルス幅変調を併用した場合であるが、上と同様に、この場合も適切に光量補正がなされる。
図16に示す実施形態によれば、レーザゼログラフィーの温度湿度等の外部環境が変化しても、あるいは画像の濃度変動やオペレータが行う設定変更に伴ってレーザ光量の基準値が変更されても、一定光量のレーザ光量のオンオフで行うパルス幅変調(PWM)において補正係数の変更を不要にすることができるだけでなく、さらに画像周波数のレベルで行う高速性が要求される場合の、複数の電流源を用いた強度変調においても、このことが有効となる。つまり、図15に示す実施形態によればレーザ走査面上の光量分布の補正係数と強度変調を行なうときの強度設定値とが乗算の関係にあることから、補正係数を変えることなく任意の画像データに対し常に一定割合の補正を行なうことが可能である。また、強度変調を行なう場合においても補正係数を変更する必要がないため、利得補正回路98には、走査面上でのレーザ走査位置に対する補正係数の更新に追従する周波数特性をもたせるだけで十分であり、このため通常の演算増幅器を用いた電流制御で対応することが十分可能である。
【0093】
図21は、第1および第2のD/Aコンバータ111,112の内部構成を示したブロック図である。
これらのD/Aコンバータは、図3を参照して説明した変調電流源13と同様複数(ここでは4つ示されている)の変調電流源で構成されている。
これらの変調電流源は互いに異なる電流値の電流を出力するように構成されており、画像データ(設定値)に応じていずれの変調電流源をオン、オフするかに応じて、オンされた変調電流源から出力された電流の合計の電流が出力される。
【0094】
図22は、図15,図21に示す変調電流源、あるいは直流電流源1つ分の回路図である。
ここには3つのトランジスタ1001,1002,1003と1つのインバータ1004が示されており、トランジスタ1003のゲートに入力される電圧値により出力電流の電流値が決められる。入力が’H’レベルのときはトランジスタ1001およびトランジスタ1003を経由して電流が流れ、したがって出力はオフとなり、入力が’L’レベルのとき、トランジスタ1002およびトランジスタ1003を経由して電流が流れ、したがって出力はオンとなる。
【0095】
図23は利得補正回路のブロック図である。
比較器181、V/I変換器182〜186、I/V変換器187,189は定電流回路を構成し、I/V変換器187の出力電圧が入力INと等しくなるように比較器181の出力が制御される。さらにこの出力は並列に接続されたV/I変換器183〜186に接続される。並列に接続されたV/I変換器183〜186は同一の制御電圧を入力された状態で重み付けされた電流を出力する。さらにこの回路源にはスイッチが備えられており補正係数を与えるデジタルデータ(補正D1、D2、D3)で制御される。
【0096】
この図23中における各符号の意味は以下のとおりである。
a :I/V変換器187の抵抗値
b :I/V変換器189の抵抗値
a :V/I変換器182のコンダクタンス(抵抗値の逆数)
0.7ga :V/I変換器183のコンダクタンス(抵抗値の逆数)
0.2ga :V/I変換器184のコンダクタンス(抵抗値の逆数)
0.1ga :V/I変換器185のコンダクタンス(抵抗値の逆数)
0.3ga :V/I変換器186のコンダクタンス(抵抗値の逆数)
I :アンプ181の出力電圧
以下、IN/OUTの条件を求める。
【0097】
アンプ181の出力電圧は
I =(IN/Ra )・(1/ga ) ……(17)
I/V変換器189に流れ込む電流Iは、
Figure 0003840794
出力電圧OUTは、
Figure 0003840794
ここで、D1 =1,D2 =0,D3 =0としてIN=OUTの条件を求めると、
IN=(IN/Ra )・(1/ga )・Rb ×1×gb
∴ Raa =Rbb ……(20)
となる。
【0098】
表1に、補正D1,D2,D3のオン/オフと補正係数との対応関係を示す。
【0099】
【表1】
Figure 0003840794
【0100】
補正D1をオンにすると対応するスイッチが閉じI/V変換器189に、V/I変換器183およびI/V変換器186から、VI ×gb ・(0.3+0.7)の電流が流れる。ここでI/V変換器187と、I/V変換器189とのコンダクタンスの比率をI/V変換器187の抵抗と、出力OUTに接続されたI/V変換器189の抵抗に流れる合計電流との比率に等しくしておくと(Raa =Rbb )、入力電位に等しい出力電位が得られる。これが補正係数1の状態であり、自動光量制御は、通常、この状態で実施される。更に補正D1、D2、D3を変えることで、この図23では入力INを1としたとき入力INに対し±0.3の範囲内で出力を変化させることができる。図24はI/V変換器としてもっとも簡単な抵抗1871,1891を使用した場合を示している。さらに図25はI/V変換器としてトランジスタ1872、1892を使用した場合を示しており、この構成では、出力OUTをトランジスタ1892と同一特性のトランジスタ102の制御電極(ゲート)に接続することで、半導体レーザ100を直接駆動することで低電圧での駆動を可能にする。
【0101】
図26は、利得補正回路のトランジスタ回路図である。基本的には図25のブロック図をトランジスタで置き換えたものであるが入力電圧を直接トランジスタに加え、アンプ181を省略している。トランジスタの添え字は相互コンダクタンスgm比を表わしている。入力トランジスタのgm比を500とすると、data0からdata6までをオン(Lレベル)、data7をオフ(Hレベル)にすると、スイッチがオンに固定となっているgm比が373のトランジスタを合わせた合計gm比が500となり、このときIN,OUTに接続されたTr1,Tr2のgmを等しく設定しておくと補正係数が1となる。gm比が128のトランジスタは補正係数を1より大きく設定したい場合にオンする。この例ではdata0〜data7を制御することで、373/500から628/500までの間を±128ステップで変化させた補正係数を得ることができる。なお、自動光量制御において補正係数を1にすることは必ずしも必要ではない。これは、図15に示す実施形態において、負帰還制御により自動光量制御を行うと補正係数設定値に関わらず光量は基準値となるように調整されるためである。従って、補正係数を例えば373/500で自動光量制御を行った場合は、自動光量制御での値を1として、1から628/373まで補正され、補正の上限を上げることができる。また、逆に自動光量制御で利得補正回路を628/500に設定して自動光量制御を行うと、1から373/628まで補正され下限値を下げることができる。しかし自動光量制御を行なう際に、利得補正回路が本来の1ではない値に設定されると負帰還ループの安定性や収束精度に多少の影響があるため注意を要する。
【0102】
図27は、図26の利得補正回路を改良したものであり、ミラー電流がドレインソース間電圧に依存して変動するのを防止するためトランジスタTra,Trb,Trc,Trd,Treからなる負帰還回路を設けてドレイン電位VD を入力トランジスタTr1のドレイン電位に近づけることで、補正率が設計値からずれるのを防止している。またコンデンサC1は内部負帰還回路の位相補償用であり、コンデンサC2は入力INの電位が低くミラー電流が小さくなったときに自動光量制御時の負帰還ループの位相遅れで発振することのないようにするためのバイパス用コンデンサである。
【0103】
図28〜図30は、利得補正回路後段に接続するローパスフィルタ99のブロック図を示している。自動光量制御においてはローパスフィルタ99は位相遅れから発振の原因になるため外しておく必要がある。その方法として図28はスイッチでバイパス(スルー)するものである。図29は、スイッチでバイパスするのは同じであるが、入出力ともスイッチで切り替えているため、INから見たローパスフィルタが負荷として重い場合にスイッチを切ることで自動光量制御での負帰還安定性を確保することができる。また、図30はスイッチでバイパスするのではなく時定数を制御する方式である。具体的には図31に示すようにCRの一次のローパスフィルタであればコンデンサの接地端子をスイッチで制御する。スイッチをオープンにするとローパスフィルタの時定数は抵抗Rと寄生容量で決まるようになり、ローパスフィルタをバイパスするのと同様の効果がある。スイッチを入れると時定数は抵抗RとコンデンサCで決まる。CRで決まる時定数の大きさは、ローパスフィルタを入れる目的が、補正係数が変わる際のレーザ光量の急激な変動を防止するためのものであることを考慮し、画素信号周期の少なくとも10倍以上に設定することが望ましい。この時定数が画像信号周期に近いと画像上すじとなってあらわれ、画質の劣化を招く恐れがある。利得補正回路98の分解能が高い場合ローパスフィルタ99がなくとも画質劣化が問題となることはないが、微分非直線性誤差が小さく分解能が高いとそれだけコストアップになることは避けられない。逆に時定数が大きすぎると補正係数を急速に変化させた場合に追従しなくなるため、画質と追従性の両方から時定数を決める必要がある。特に特開平9−197316号公報に示される、感光体上の主走査位置に対するレーザダイオード変調電流のように、折れ線近似を行なう場合、補正係数は常に増加あるいは減少しており収束することがないため、時定数が大きい場合はローパスフィルタの入力と出力との間で補正係数の増加あるいは減少の割り合いに応じ一定のオフセット誤差が生じるという問題があり、オフセットの影響も考慮する必要が生じる。
【0104】
図32はローパスフィルタの効果を示している。補正係数をデジタル制御した場合は入力データを変える際に補正係数がステップ状に変化する。この変化はレーザ光量の変化となり最終的に画像の濃度変化となって画質を劣化させる。この対策として入力データを変えた際に補正係数が急激に変化しないようローパスフィルタを入れ、これによりレーザパワーをなだらかに変化させ、急激な濃度変化による画質の劣化を防止することができる。
【0105】
図33は、図15に示すアップダウンカウンタ171のタイミングチャートである。
アップダウンカウンタ171には、1スキャン(1回の主走査)の開始タイミングでリセット信号が入力され、1スキャンの前半部では増減制御が減算(DOWN)側に制御され、クロックに応じてアップダウンカウンタ171のカウント値、すなわち補正係数が順次減少する。1スキャンの後半部では、増減制御が加算(UP)側に制御され、カウント値、すなわち補正係数が順次増加する。このとき、画像データを仮に一定値(ここでは全て’H’)に保ったとき、変調電流Is も、1スキャンの前半部では順次減少し、後半部では順次増加する。これにより、図16を参照して説明したような、1スキャンの中央で光量が増加するという、走査光学系に起因する光量変動が補正される。
【0106】
図34は、本発明の画像記録装置の一実施形態を示すブロック図であり、図35は、図34に示す画像記録装置のレーザ走査系の構成図であって、本発明のレーザ走査装置の一実施形態を示す構成図である。
図34に示す画像記録装置は、その構成が信号処理系1110、レーザ走査系1120、および画像出力系1130に大別される。画像を読み取って画像信号を得る例えばデジタルスキャナ等の画像生成系1101で得られた画像信号が、信号処理系1110を構成する画像信号処理システム1111に入力されると、この画像処理システム1111では、画像出力系1130を構成する電子写真プロセス1132の機構を制御する機構制御部1131からの制御情報、例えば現像条件等の情報を受け、それに適合するように、入力された画像信号に適切な画像処理、例えば階調処理や色補正処理等が施され、その画像処理後の画像信号がレーザ変調信号生成部1112に入力される。レーザ変調信号生成部1112では、入力された画像信号に基づいて、レーザ走査系1120を構成する半導体レーザ1122から出射されるレーザ光の変調強度を表わすレーザ変調信号を生成する。このレーザ変調信号の生成にあたっては、レーザ走査系1120を構成する走査レーザ光の同期検知手段1126からの情報を受け、レーザ走査と同期するようにレーザ変調信号が生成される。この走査レーザ光の同期検知手段1126は、本実施形態では、図35に示すように、ミラー1126_1とフォトダイオード1126_2とからなり、フォトダイオード1126_2からは、半導体レーザ1122から出射したレーザ光が図31に示す矢印A方向に一回偏向される毎に同期パルスが出力される。
【0107】
図34に示すレーザ変調信号生成部1112で生成されたレーザ変調信号SL は、レーザ走査系1120を構成するレーザドライバ1121に入力される。レーザドライバ1121には、機構制御部1131からの機構制御情報SC も入力され、レーザドライバ1121は、その機構制御に合わせて、半導体レーザ1122を駆動する。半導体レーザ1122は、レーザドライバ1121の駆動により時系列的な強度変調を伴ったレーザ光を出射し、その出射レーザ光は、レンズ1123_1,アパーチャ1123_2,シリンドリカルレンズ1123_3からなるプレポリゴン光学系1123を経由し、矢印B方向に回転するポリゴンミラー1124_1を含む光偏向器124により矢印A方向に繰り返し偏向され、さらにfθレンズ1125_1,およびシリンドリカルミラー1125_2からなるポストポリゴン光学系1125を経由し、画像出力系1130を構成する、矢印C方向に回転する感光体1133上を矢印A’方向に繰り返し走査(主走査)する。
【0108】
この感光体1133は、光の照射により表面の抵抗値が変化する性質を有し、画像情報を担持したレーザ光により走査されることにより、その表面に静電潜像が形成される。この感光体1133に形成された静電潜像は所定の電子写真プロセス1132を経て、所定の用紙上に、画像生成系1101で得られた画像信号が担持する画像のハードコピー1102が生成される。
【0109】
図36は、レーザ光のビーム径とポリゴンミラーとの関係を示す図である。
半導体レーザ1122から発せられたレーザ光は、図35では、一本の線で示されているが、実際には、プレポリゴン光学系1123により、ポリゴンミラー1124_1を構成する複数のミラーの内の1枚のミラーの寸法を越えたビーム径に調整されてポリゴンミラー1124_1に入射する。このような関係は”over filled”と称される。この場合、レーザ光のうちの一部は走査に使用されないことになるが、レーザ光の光量はもともと大きく、大きな問題ではない。この場合、ビーム径がミラーから食み出すことを許容しているため、ポリゴンミラー1124_1を構成する各ミラーの寸法を小さくすることができ、それによりさらに多面化することができ、高速走査が可能となる。
【0110】
ただし、この場合、ポリゴンミラー1124_1の回転角度によりミラーへ入射するレーザ光の割合が変化し、感光体1133での光量変動が大きくなる。
そこで、本実施形態のレーザドライバ1121には、本発明のいずれかの実施形態のレーザ駆動装置が用いられる。従って、このように構成された本発明の画像記録装置によれば、走査光学系に起因する感光体1133上の光量変動による画像濃度の変動が抑えられ、高画質の画像記録を行なうことができる。
【0111】
尚、ここでは、ポリゴンミラー1124_1に照射されるレーザ光のビーム径がポリゴンミラー1124_1を構成するミラー1枚分の寸法よりも大きい”over filled”について説明したが、ミラー1枚の中に常に入るような小さなビーム径の場合も走査光学系に起因する光量変動が生じることもあり、それが許容レベルを越えるときは、同様にして光量補正が行われる。
【0112】
尚、上述の実施形態では走査光学系に起因する光量変動の補正を挙げたが、感光体の感度ムラや帯電ムラ、トナーの紙への転写ムラなど、繰り返し生じるムラは、補正係数を2次元で用意しておくことで走査光学系の光量ムラと共に画像濃度として補正することが可能である。即ち、繰り返し生じるムラ等に対応してムラを上述のように主走査方向の補正値に加えて、副走査方向(走査線に対応して)に補正値を設け、これらをメモリに記憶して走査線に対応してメモリから読み出し、乗算することで実現できる。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のレーザ光量補正方法、およびレーザ駆動装置によれば、走査光学系に起因する光量変動を高精度に補正することができ、したがってこれをレーザ走査装置に適用すると高精度に光量調整されたレーザ光による走査を実現することができ、画像形成装置に適用する画像の中央と端部の濃度変動の少ない高画質の画像が形成される。
【0114】
すなわち、第1の発明では、外挿点の自然発光領域内近傍の電流値を持つ閾値電流部分を越える電流値に対して補正しているので、走査対象面に対する入射角に応じた出力光変動を精度よく補正することができる。
第2の発明では、閾値電流を越える電流領域に対して補正しているので、走査対象面に対する入射角に応じた出力光変動を精度よく補正することができる。また、基準値に補正値を乗算する補正をしているので、走査系や走査対象側の条件により強度を変化させる必要がある場合にも補正値を変化させる必要がない。更に、乗算結果により定電流源の電流値を制御する構成のため、簡単な構成で補正回路を実現できる。
【0115】
第3の発明においても、閾値電流を越える電流領域に対して補正しているので、走査対象面に対する入射角に応じた出力光変動を精度よく補正することができる。また、基準値に補正値を乗算する補正をしているので、画像データに応じた強度変調時や走査系、走査対象側の条件により強度を変化させる必要がある場合にも補正値を変化させる必要がない。更に、乗算結果により定電流源の電流値を制御する構成のため、簡単な構成で補正回路を実現できる。
【0116】
さらに第4の発明においては、演算部による演算により、閾値電流が正しく調整されるとともに、その閾値電流を越える変調電流が正しく補正され、したがって上記第1〜第3の発明と同様に、走査対象面に対する入射角に応じた出力光変動を精度よく補正することができる。また、この第4の発明では、基準値に補正値を乗算する補正をしているので、走査系や走査対象側の条件により強度を変化させる必要がある場合にも補正値を変化させる必要がない。更に、乗算結果により定電流源の電流値を制御する構成のため、簡単な構成で補正回路を実現できる。
【0117】
第5の発明では、第のモードにおいてアナログ演算により外挿点閾値や利得設定値が正確かつ高速に求められ、第2のモードにおいて、上記第2〜第4の発明におけるレーザ駆動装置と同様に、走査対象面に対する入射角に応じた出力光変動が精度よく補正される。
さらに第6の発明では、レーザ走査光学系に起因する光量変動が高精度に補正され、画像情報を正確に担持したレーザ光で走査対象面を走査することができる。
【0118】
さらに第7の発明では、レーザ走査光学系に起因する光量変動が高精度に補正され、正確な濃度をもった高画質な画像を形成することができる。
補正値を乗算する構成を持つので、感度ムラ、帯電ムラ、転写ムラ等の繰り返し生じるムラに応じて補正値を持つことで容易に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ駆動装置の第1実施形態の構成図である。
【図2】半導体レーザに供給される供給電流に対するその半導体レーザの出力光量特性を示す図である。
【図3】本発明のレーザ駆動装置の第2実施形態の構成図である。
【図4】半導体レーザの供給電流対出力光量特性を示す図である。
【図5】従来技術との比較説明用の半導体レーザの出力光量特性を示す図である。
【図6】外挿点閾値Ithからずれた閾値Ith’を設定したときの理論上の誤差の説明図である。
【図7】図6を参照して導出した理論式から導かれる、光量指示値に対する補正値を示すグラフである。
【図8】本発明のレーザ駆動装置の第3実施形態の構成図である。
【図9】図8に示す第3実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図10】半導体レーザの供給電流対出力光量特性を示す図である。
【図11】本発明のレーザ駆動装置の第4実施形態の構成図である。
【図12】本発明のレーザ駆動装置の第5実施形態を示すブロック図である。
【図13】設定値とレーザ発光パワーとの対応関係を示す図である。
【図14】設定値とレーザ発光パワーとの対応関係を示す図である。
【図15】本発明のレーザ駆動装置の第6実施形態を示すブロック図である。
【図16】図15に示す第6実施形態の動作を示すタイミングチャートである。
【図17】走査光学系に起因する光量変動と補正係数を示す模式図である。
【図18】強度変調による、補正前後のレーザ発光パワーを示した図である。
【図19】レーザ走査位置に対する補正係数を示した図である。
【図20】パルス幅変調を併用した場合の、補正前後のレーザ発光パワーを示した図である。
【図21】D/Aコンバータの内部構成を示したブロック図である。
【図22】変調電流源、あるいは直流電流源1つ分の回路図である。
【図23】利得補正回路のブロック図である。
【図24】利得補正回路のブロック図である。
【図25】利得補正回路のブロック図である。
【図26】利得補正回路のトランジスタ回路図である。
【図27】利得補正回路のトランジスタ回路図である。
【図28】ローパスフィルタのブロック図である。
【図29】ローパスフィルタのブロック図である。
【図30】ローパスフィルタのブロック図である。
【図31】時定数を制御するように構成されたローパスフィルタの回路図である。
【図32】ローパスフィルタの効果模式的にを示した図である。
【図33】アップダウンカウンタのタイミングチャートである。
【図34】本発明の画像記録装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図35】本発明のレーザ走査装置の一実施形態を示す構成図である。
【図36】レーザ光のビーム径とポリゴンミラーとの関係を示す図である。
【図37】特公平2−51188号公報に開示された、従来方式の一例を示す図である。
【図38】特開平1−182819号公報に開示された、従来方式のもう1つの例を示した図である。
【符号の説明】
11 直流電流源
12 変調電流源
13 変調電流源
13_0,13_1,13_2,13_3 変調電流源
14 変調電流源
15 抵抗
16 発光効率算出部
17 乗算器
18 係数補正回路
19 ローパスフィルタ
50 レーザ駆動装置
51 第1のD/Aコンバータ
52_1 変調電流源
52_2 直流電流源
53 CPU
54 第2のA/Dコンバータ
55 第3のD/Aコンバータ
56 A/Dコンバータ
57 比較器
59 ローパスフィルタ
90 半導体レーザ駆動装置
91 変調電流源
92 閾値電流源
93 モニタ値生成回路
94 第1の演算増幅器
95 第2の演算増幅器
96 第1のサンプルホールド回路
97 第2のサンプルホールド回路
98 利得補正回路
99 ローパスフィルタ
100 半導体レーザ
101 フォトダイオード
111,112 D/Aコンバータ
141 第1の演算増幅器
151 第2の演算増幅器
161 I/Vコンバータ
162,163,164 サンプルホールド回路
171 アップダウンカウンタ

Claims (4)

  1. 画像データに応じて変調された供給電流を生成し、該供給電流により、走査光学系を介して走査対象面に走査される、供給電流に応じた光量のレーザ光を発する半導体レーザを駆動するレーザ駆動装置において、
    このレーザ駆動装置は、前記半導体レーザの光量を制御する、第1ステップと第2ステップとからなる自動光量制御動作と、前記走査光学系に起因する光量変動を補正するオープンループ制御動作とを行なうものであって、
    前記第 1 ステップ、前記第2ステップ、および前記オープンループ制御動作においてそれぞれ第1の設定値、第2の設定値、および画像データが入力される第1の入力端子と、利得制御値が入力される第1の制御端子と、前記第1の入力端子から入力された値が前記第1の制御端子から入力された利得制御値に応じた利得で変換されてなる、前記供給電流の一部を成す変調電流を出力する第1の出力端子とを有する変調電流源と、
    前記第1ステップおよび前記第2ステップの双方において前記第1の設定値と同一の設定値が入力される第2の入力端子と、前記第1の制御端子に入力される利得制御値と同一の利得制御値が入力される第2の制御端子と、前記第2の入力端子から入力された値が前記第2の制御端子から入力された利得制御値に応じた利得で変換されてなる第1のモニタ値を出力する第2の出力端子とを有し、前記自動光量制御動作で作用する第1のモニタ回路と、
    前記変調電流源の利得の基準となる利得設定値に、前記半導体レーザから発せられるレーザ光の、走査に伴って変化する前記走査対象面に対する入射角に応じた補正値を乗算することにより、前記利得制御値を生成して前記変調電流源に伝える、前記オープンループ制御動作で作用する利得補正回路と、
    電流制御値が入力され、入力された電流制御値に応じた、前記変調電流と加算されることにより前記供給電流を生成する閾値電流を生成する閾値電流源と、
    前記閾値電流源に入力される電流制御値と同一の電流制御値が入力され、入力された電流制御値に応じた第2のモニタ値を生成する、前記自動光量制御動作で作用する第2のモニタ回路と、
    前記第1のモニタ値と前記第2のモニタ値とが加算されてなる第3のモニタ値の、前記第1ステップから前記第2ステップへの切り替え時点の値をホールドする第1のサンプルホールド回路と、
    前記半導体レーザの発光光量がモニタされてなる発光光量モニタ信号が入力される第3の入力端子と、前記第1ステップおよび前記第2ステップにおいてそれぞれ第1の基準値および第2の基準値が入力される第4の入力端子とを有し、前記自動光量制御動作で作用する第1の演算増幅器と、
    前記第1のサンプルホールド回路によりホールドされる前の前記第3のモニタ値が入力される第5の入力端子と、前記第1のサンプルホールド回路によりホールドされた後の前記第3のモニタ値が入力される第6の入力端子とを有し、前記第2ステップで作用する第2の演算増幅器と、
    前記第1ステップでは、前記第1の演算増幅器の出力信号が入力されるとともに前記第2ステップでは前記第2の演算増幅器の出力信号が入力され、前記利得補正回路を介して前記変調電流源および前記第1のモニタ回路に利得制御値を供給する、前記第1ステップおよび前記第2ステップでは入力をそのまま出力するとともに前記第2ステップから前記オープンループ制御動作への切り替え時点の該第2の演算増幅器の出力値をホールドする第2のサンプルホールド回路と、
    前記第2ステップで前記第1の演算増幅器の出力信号が入力され、前記閾値電流源および前記第2のモニタ回路に電流制御値を供給する、前記第2ステップでは入力をそのまま出力するとともに、前記第2ステップから前記オープンループ制御動作への切り替え時点の該第1の演算増幅器の出力値をホールドし、次の第2ステップ開始時点までホールドを継続する第3のサンプルホールド回路とを備えたことを特徴とするレーザ駆動装置。
  2. 前記第1のモニタ回路は、前記第2の入力端子から、前記第1の入力 端子から入力される値と同一の値が入力されるとともに、前記第2の制御端子から、前記第1の制御端子から入力される利得制御値と同一の利得制御値が入力された場合に、前記第2の出力端子から、前記第1の出力端子から出力される変調電流と比べ所定の比例定数で比例する第1のモニタ値を出力するものであり、
    前記第2のモニタ回路は、前記閾値電流源に入力される電流制御値と同一の電流制御値が入力され、該閾値電流源から出力される閾値電流と比べ前記比例定数と同一の比例定数で比例する第2のモニタ値を出力するものであることを特徴とする請求項1記載のレーザ駆動装置。
  3. 前記閾値電流源は、互いに同一の電流制御値が入力されて該電流制御値に応じた閾値電流を分担して生成する直流電流源と第2の変調電流源とからなり、該第2の変調電流源は、前記オープンループ制御動作時には、画像データの値がゼロか否かにより、それぞれ出力電流が遮断され、あるいは出力電流が前記直流電流源からの出力電流に加算されるものであることを特徴とする請求項1記載のレーザ駆動装置。
  4. 前記利得補正回路と前記変調電流源との間に介在し、前記オープンループ制御動作時に作用するローパスフィルタを備えたことを特徴とする請求項1記載のレーザ駆動装置。
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