JP2000294871A - 半導体レーザ制御方法および半導体レーザ制御装置 - Google Patents
半導体レーザ制御方法および半導体レーザ制御装置Info
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Abstract
ザの特性変化があった場合でも、半導体レーザの出射パ
ワーを所望の値に精度よく安定化させることを可能にす
る。 【解決手段】 半導体レーザ1の特性を半導体レーザ特
性検出手段7により測定し、その結果から求めた閾値電
流と微分量子効率に基づいて目標値3を目標値補正手段
4によって補正する。パワー制御手段5は、補正された
目標値をパワー検出手段2の出力と比較することにより
半導体レーザ1を制御し、温度あるいは寿命劣化により
半導体レーザ1の閾値電流あるいは微分量子効率が変化
しても、所望の半導体レーザ1の出射パワーを高い精度
で得ることを可能にする。
Description
源として用いて光学的情報記憶媒体に対する情報の記録
もしくは再生を行う装置において、半導体レーザにおけ
る出射パワーの出力安定化を行う制御方法および制御装
置に関する。
に情報の再生もしくは記録再生を行う装置では、小型
化,低消費電力化および量産性の向上などを図る目的か
ら、その光源として半導体レーザが用いられている。
示す。半導体レーザがレーザとして発振を開始し出力パ
ワーが出始める電流を閾値電流Ithといい、また閾値電
流I th以上での駆動電流に対する光出力の効率を微分量
子効率ηという。この特性は非常に不安定であるため、
通常、半導体レーザの出射パワーを検出して半導体レー
ザの駆動回路に帰還をかけることにより、出力パワーを
安定化させる制御が行われている。
構成を示すブロック図である。図8において、31は半
導体レーザ、32は半導体レーザ31から出射されるパ
ワーを検出するためのパワー検出手段、33は出射パワ
ーの目標値、34は、パワー検出手段32の出力値と目
標値33を比較することにより、半導体レーザ31の出
射パワーを所望のパワーに制御するためのパワー制御手
段、35はCPU、36は制御信号である。
置の動作原理について説明する。ここで半導体レーザ3
1の出射パワーをPout、パワー検出手段32における
検出感度をK、パワー検出手段32の出力信号をX、目
標値33をREF、パワー制御手段34において目標値
33からパワー検出手段32の出力信号Xを引いて得ら
れる誤差信号をY、パワー制御手段34の増幅率をG、
パワー制御手段34の出力電流をIとする。そして、直
流のみに着目して帰還ループを構成すると、
3),(数4)からX,Y,Iを消去し、Poutについ
て解くと、
の右辺第2項のみが制御系の定常偏差として存在する。
しかしながら、半導体レーザ31は図9に示すような電
流−光出力特性をしており、閾値電流Ithにより、(数
5)の右辺第3項をもたらすこととなる。(数5)を目
標値REFについて解くと、
(数6)および(数7)により決定する目標値(RE
F)に設定すればよいことがわかる。従来では(数6)
および(数7)により目標値を求めるのではなく、製造
時の工程において行われるパワー調整によって半導体レ
ーザの出射パワーPoutが、結果として所望のパワーに
なるように目標値を合わせ込むことにより求めていた。
制御方法では、半導体レーザの動作温度変化あるいは劣
化によってIthあるいはηが変動すると、出力パワーの
誤差が発生するという基本的な問題を有していた。
2に上昇すると、図9の電流−光出力特性に示すよう
に、閾値電流Ithは増加し、微分量子効率ηは低下す
る。(数7)の補正項Hは閾値電流Ithと微分量子効率
ηを含むため、補正項Hの値が変わってしまう。したが
って、(数6)も変わることになり、結局、半導体レー
ザ31の出射パワーPoutが変動する。
時の工程において行われるため、(数7)の補正項Hは
調整時の値である。工程調整時の半導体レーザの閾値電
流をIth1、微分量子効率をη1、調整時の半導体レーザ
の出射パワーをPout1、補正項をH1とすると、所定の
値(REF1)は(数6)および(数7)から、
と、
は長時間動作による寿命劣化によって半導体レーザの特
性は変化する。このときの閾値電流をIth2、微分量子
効率をη2とする。この場合の半導体レーザの出射パワ
ーPout2は、(数10)のIt h1とη1を、それぞれI
th2とη2に入れ替えることによって得られ、
出射パワー誤差ΔP=(Pout2−Pou t1)をとると、
η1・KとG・η2・Kは1より十分大きい値に設定され
るため、
すると、ΔPとして、
について出射パワー誤差ΔPを求める。ここでは、工程
調整を25℃で行うとし、その時の閾値電流をIth1、
微分量子効率をη1とする。一方、実際の動作は60℃
で行うとし、その時の閾値電流をIth2、微分量子効率
をη2とする。代表的な温度変化として数値を上げる
と、
ンG・η1・Kを、
0)より、
−0.35mWもの誤差が生じることがわかる。
率Gを一定としたが、トータルループゲインであるG・
η・Kが一定になるように、ηの値に応じてGを変える
制御方法もある。この場合、工程調整時のパワー制御手
段34の増幅率をG1とし、工程調整時とは違う温度条
件あるいは長時間動作による寿命劣化により半導体レー
ザの特性が変化した状態におけるパワー制御手段34の
増幅率をG2とし、またトータルループゲインを一定の
値Aとすると、
における検出感度Kは固定値であるため、結果としては
微分量子効率η1,η2に応じてG1,G2を変化させてい
る。この状態において、出射パワー誤差ΔPを求める
と、
mの半導体レーザの前記値(数16),(数17),
(数18),(数19)、およびトータルループゲイン
Aの値、
て−0.25mWもの誤差を生じることがわかる。
特性変化を例に挙げたが、経年使用による寿命劣化でも
同様な閾値電流Ith、および微分量子効率ηの変化が起
こるため、同じ理由により出射パワー誤差を生じてしま
う。
あるいは寿命劣化に対して安定したパワー制御ができな
いという問題を有していた。
みなされたものであり、温度変化あるいは寿命劣化によ
る半導体レーザの特性変化があった場合でも、半導体レ
ーザの出射パワーを所望の値に精度よく安定化させるこ
とが可能な半導体レーザ制御方法および半導体レーザ制
御装置を提供することを目的とする。
め、本発明は、半導体レーザの出射パワーを検出するパ
ワー検出手段と、このパワー検出手段の出力値と目標値
とを比較することにより半導体レーザの出射パワーを所
望のパワーに制御するパワー制御手段と、前記目標値を
補正する目標値補正手段とを備え、この目標値補正手段
により半導体レーザの閾値電流と微分量子効率などに基
づいて目標値を補正することにより、半導体レーザの出
射パワー調整後に半導体レーザの閾値電流と微分量子効
率が変化しても、所望の半導体レーザの出射パワーを高
い精度で得ることができる。
の温度変化に応じて半導体レーザの閾値電流と微分量子
効率を検出して目標値の補正を行うことにより、温度変
化に対しても所望の半導体レーザの出射パワーを高い精
度で得ることができる。
備え、半導体レーザの動作経時に応じて半導体レーザの
閾値電流と微分量子効率を検出して、目標値の補正を行
うことにより、寿命劣化に対しても所望する半導体レー
ザの出射パワーを高い精度で得ることができる。
る半導体レーザ制御装置について図面を参照しながら説
明する。
めの半導体レーザ制御装置の概略構成を示すブロック図
である。
ワー検出手段、3は目標値、4は目標値補正手段、5は
パワー制御手段、6は切換手段、7は半導体レーザ特性
検出手段、8は半導体レーザ特性データ、9はCPU
(中央演算処理ユニット)、10,11,12はCPU
9から出力される制御信号である。
を説明する。図2は第1実施形態における主動作手順を
示すフローチャート、図3は半導体レーザ特性検出手段
の動作手順を示すフローチャートである。
する動作(S101)を行う。CPU9から出力する制
御信号10,制御信号11により半導体レーザ特性検出
手段7とパワー制御手段5を共に停止状態にし、また制
御信号12により切換手段6において半導体レーザ特性
検出手段7の出力を半導体レーザ1に接続する。制御信
号10にて半導体レーザ特性検出手段7の動作を開始さ
せる。そして、最初に半導体レーザへの駆動電流Iを
「0」にする(S201)。
(S202)。そのときのパワー検出手段2の出力信号
Vを読み取り、駆動電流と共に保存する(S203)。
パワー検出手段2の出力信号から半導体レーザ1の出射
パワーを求め、所望の目標パワーより大きいか否かを判
断する(S204)。小さければステップS202に戻
り、駆動電流Iを増加させていく。大きければ駆動電流
Iを「0」にし(S205)、保存した前記I,Vに基
づいて半導体レーザ1の閾値電流Ith,微分量子効率η
を算出する(S206)。このようにして、半導体レー
ザ1の特性が求まれば、制御信号10により半導体レー
ザ特性検出手段7は動作を停止する。
作(S101)は終了する。
う。目標値3は所望する半導体レーザ1の出射パワーP
desiredにパワー検出手段2の検出感度Kを掛けた値、
導体レーザ特性データ8にて送られた半導体レーザ1の
閾値電流Ithと微分量子効率ηに基づいて(数7)のP
outをPdesiredに置き換えることによって求められる補
正項Hを算出し、目標値3に加算する。その結果、前記
(数6)により補正された目標値REFは、
し、目標値補正の動作(S102)は終了する。
3)。制御信号12により切換手段6においてパワー制
御手段5の出力を半導体レーザ1に接続する。制御信号
11に基づいてパワー制御手段5の動作を開始させる。
パワー制御手段5では、補正された目標値REFからパ
ワー検出手段2の出力値を引いて誤差を求め、この誤差
をG倍増幅して半導体レーザ1を駆動する。このような
帰還ループが構成されると、前記(数5)が成り立つ。
(数5)のREFに(数29)を代入すると、半導体レ
ーザ1の出射パワーPoutは、
ことができる(S103)。
ってパワー制御動作の継続もしくは停止の判断を行い、
継続であればステップS103へ、停止であればステッ
プS105へ行く。
制御動作を停止させ、終了する。
制御装置では、パワー制御前に半導体レーザ1の特性を
検出して求めた閾値電流と微分量子効率に基づいて目標
値3を補正するものである。したがって、半導体レーザ
1の閾値電流あるいは微分量子効率が工程調整時から変
化しても、所望する出射パワーを精度よく得ることがで
きる。同時に、目標値3そのものは(数28)の簡単な
関係式より求められるため、工程調整時の半導体レーザ
1の出射パワー以外に対する補正された目標値REFを
簡単に求めることができ、目標値3に応じたパワー制御
を精度よく行うことができる。
置では、ステップS102において(数29)を求めて
いるが、その際、トータルループゲインAが一定値にな
るように半導体レーザ1の微分量子効率ηに応じて増幅
率Gを変えても、(数30)の結果は変わることはな
い。したがって、第1実施形態は、帰還制御系の安定性
確保のためトータルループゲインAをある定められた値
にしなくてはならいような場合でも有効である。
御装置では、目標値が1つのみの構成としたが、目標値
の補正は、(数7)を見ればわかるように、所望する出
射パワーに依存しないため、目標値を少なくとも2つ以
上の構成とし、選択して目標値補正手段へ入力してもよ
い。その場合は、目標値の数に応じた出射パワーの多値
制御を容易に実現することができる。
置では、半導体レーザ特性検出および目標値補正をパワ
ー制御動作の前に行うだけであるが、パワー制御動作中
に目標値3とパワー制御手段2の出力を比較し、許容さ
れる誤差内になければパワー制御動作を停止し、再度、
この手順を踏むことにより目標値の補正を行ってもよ
い。このことは、温度による半導体レーザの閾値電流,
微分量子効率の変動による出射パワー誤差を抑えるため
に有効である。
制御装置では、半導体レーザ特性検出および目標値補正
をパワー制御動作の前に行うとしたが、最後に検出した
閾値電流および微分量子効率を保存しておき、この値に
基づいて補正をした目標値を用いて先にパワー制御をし
てもよい。この場合、パワー制御動作が安定したところ
で目標値3とパワー制御手段2の出力を比較し、許容さ
れる誤差内になければパワー制御動作を停止し、半導体
レーザ1の特性検出および目標値の補正を行った後、再
度パワー制御を動作すればよい。このことは、半導体レ
ーザ特性検出および目標値補正にかかる時間が、第1実
施形態の半導体レーザ制御装置を使用するシステムにお
いて問題となり、かつ補正のずれによって生じるパワー
精度の悪化を許容できる場合には有効である。
装置では、半導体レーザ特性検出および目標値補正をパ
ワー制御動作の前に行うとしたが、目標値の補正をする
ことなく先にパワー制御を行ってもよい。この場合も同
様に、パワー制御動作が安定したところで目標値3とパ
ワー制御手段2の出力を比較し、許容される誤差内にな
ければパワー制御動作を停止し、半導体レーザ1の特性
検出および目標値の補正を行った後、再度パワー制御を
動作すればよい。このことは、半導体レーザ特性検出お
よび目標値補正にかかる時間が、第1実施形態の半導体
レーザ制御装置を使用するシステムにおいて問題とな
り、かつ補正のずれによって生じるパワー精度の悪化を
許容できる場合には有効である。
制御装置では、図3に示した半導体レーザ特性の検出手
順において、半導体レーザへの駆動電流の増加方法が常
に一定の増分である必要はなく、例えばパワー検出手段
から信号が出るか出ないかによって増分量を変えてもよ
い。さらに、駆動電流は、結果として半導体レーザの電
流−光出力特性が得られるのであれば、どのような与え
方でも問題ない。また、駆動電流の停止条件が、図3の
ステップS204に示した内容である必要はなく、閾値
電流と微分量子効率が安定に求められれば、どのような
判定基準でも構わない。
と同じ特性変化を示すため、第1実施形態の半導体レー
ザ制御装置は半導体レーザの寿命劣化に対しても有効で
ある。
めの半導体レーザ制御装置の概略構成を示すブロック図
である。図4において、図1において説明した構成要素
と同じ構成要素には同じ符号を付して詳しい説明は省略
する。13は半導体レーザ温度検出手段である。
を示すフローチャートである。
検出手段13より温度T1を読み取る。この温度T1
が、ステップS302において行われる半導体レーザ1
の特性を検出したときの温度となる(S301)。
テップS303,ステップS304が行われるが、これ
らは図2におけるステップS101,ステップS10
2,ステップS103と同じ動作手順,内容であるため
説明は省略するが、結果として、所望の半導体レーザ1
の出射パワーを精度よく得ることができる。
った後、CPU9により半導体レーザ温度検出手段13
より温度T2を読み取る(S305)。
導体レーザ1の特性検出をしたときの温度T1と等しけ
れば、半導体レーザ1の特性は変わっていないと判断し
ステップS307へ進む。しかし、温度が等しくなけれ
ば半導体レーザ1の特性が変化したと判断し、ステップ
S308へ進む(S306)。
性を再度検出するため、パワー制御を停止する。その
後、ステップS301へ戻り、再度半導体レーザ1の特
性に基づいて目標値を補正することにより、温度T2に
おいても所望の半導体レーザ1の出射パワーを精度よく
得ることができる。
ってパワー制御動作の停止の判断を行い、継続であれば
ステップS304へ、また、停止であればステップS3
09へ行く。
制御動作を停止させ、終了する。
制御装置では、パワー制御前に半導体レーザ1の特性を
検出して求めた閾値電流と微分量子効率に基づいて目標
値3を補正することに加え、パワー制御動作時の半導体
レーザ1の温度を常時検出し、その温度が現在使用して
いる目標値の補正を行ったときの温度と等しくなくなっ
たときには、再度、半導体レーザ1の特性を検出し、目
標値の補正を行おうとするものである。したがって、半
導体レーザ1の閾値電流あるいは微分量子効率が温度変
化しても、所望の出射パワーを精度よく得ることができ
る。
置では、目標値が1つのみの構成としたが、目標値の補
正は(数7)を見ればわかるように、所望の出射パワー
に依存しないため、目標値を少なくとも2つ以上の構成
とし、選択して目標値補正手段へ入力してもよい。その
場合は、目標値の数に応じた出射パワーの多値制御が容
易に実現できる。
制御装置では、半導体レーザ特性検出および目標値補正
をパワー制御動作の前に行うとしたが、最後に検出した
閾値電流,微分量子効率、およびそのときの半導体レー
ザの温度を保存しておき、これらの値に基づいて補正を
した目標値を用いて先にパワー制御をしてもよい。この
場合、パワー制御動作が安定したところで目標値3とパ
ワー制御手段2の出力を比較し、許容される誤差内にな
ければパワー制御動作を停止し、半導体レーザ1の特性
検出,温度検出および目標値の補正を行った後、再度パ
ワー制御を動作すればよい。このことは、半導体レーザ
特性検出,温度検出および目標値補正にかかる時間が、
第2実施形態の半導体レーザ制御装置を使用するシステ
ムにおいて問題となり、かつ補正のずれによって生じる
パワー精度の悪化を許容できる場合には有効である。
装置では、半導体レーザ特性検出および目標値補正をパ
ワー制御動作の前に行うとしたが、目標値の補正をする
ことなく先にパワー制御を行ってもよい。この場合も同
様に、パワー制御動作が安定したところで目標値3とパ
ワー制御手段2の出力を比較し、許容される誤差内にな
ければパワー制御動作を停止し、半導体レーザ1の特性
検出,温度検出および目標値の補正を行った後、再度、
パワー制御を動作すればよい。このことは、半導体レー
ザ特性検出,温度検出および目標値補正にかかる時間
が、第2実施形態の半導体レーザ制御装置を使用するシ
ステムにおいて問題となり、かつ補正のずれによって生
じるパワー精度の悪化を許容できる場合には有効であ
る。
制御装置では、図5のステップS306において、パワ
ー制御動作時の温度T2と半導体レーザ1の特性検出を
したときの温度T1とが等しいか否かを判定に用いた
が、第2実施形態の半導体レーザ制御装置を使用するシ
ステムが温度変化に対する出射パワー許容誤差を有して
いれば、その出射パワー誤差範囲に相当する許容温度変
動範囲を求め、温度T2と温度T1との温度差が許容温
度変動範囲内にあるか否かを判定に使ってもよい。この
場合、半導体レーザ特性および目標値補正の頻度が下が
るため、パワー制御の連続動作時間が長くなり、システ
ムのパフォーマンスの向上に有効である。もちろん、さ
らにこの許容温度変動範囲を少なくとも2つ以上持たせ
ておき、シフテムが要求する出射パワー精度に応じて選
択してもよい。
装置では、図5に示した半導体レーザ特性の検出手順に
おいて、半導体レーザへの駆動電流の増加方法が常に一
定の増分である必要はなく、例えばパワー検出手段から
信号が出るか出ないかにより増分量を変えてもよい。さ
らに、駆動電流は、結果として半導体レーザの電流−光
出力特性が得られるのであれば、どのような与え方でも
問題ない。また、駆動電流の停止条件が図3のステップ
S204に示した内容である必要はなく、閾値電流と微
分量子効率が安定に求められれば、どのような判定基準
でも構わない。
置では、半導体レーザ1の温度検出手段を用いたが、半
導体レーザ1の温度を直接測ることができなくても、温
度を推定できる手段であれば何でもよい。例えば温度検
出器が半導体レーザ1から遠く離れていても、1対1の
関係があれば構わない。また、半導体レーザ1の動作環
境温度を決定する要因が近傍に存在し、その要因の温度
が推定できる場合は、温度検出器を使用しなくても、半
導体レーザ1の温度を推定することができる。
と同じ特性変化を示すため、第2実施形態の半導体レー
ザ制御装置は半導体レーザの寿命劣化に対しても有効で
ある。
るための半導体レーザ制御装置の概略構成を示すブロッ
ク図である。図6において、図1および図4にて説明し
た構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付して詳しい
説明は省略する。14は半導体レーザ動作時間計測手段
である。
を示すフローチャートである。
ステップS402が行われるが、それぞれの動作手順、
内容は図2のステップS101,ステップS102と同
じ動作手順,内容であるため説明は省略する。
9が半導体レーザ動作時間計測手段14に、ステップS
403を起点とした半導体レーザ制御動作時間の計測を
開始させる。
3と同じ動作手順,内容であるため説明は省略する。
導体レーザ動作時間計測手段14より半導体レーザ1が
パワー制御動作によりパワー出射動作をしている経過時
間を読み取る。ここでステップS406において、読み
取った経過時間が、予め半導体レーザ1に寿命劣化の兆
候が起こると推定しておいた一定時間内であれば、寿命
劣化による半導体レーザ特性の変化はないと判断し、ス
テップS407へ進む。しかし、一定時間を過ぎていれ
ば、寿命劣化による半導体レーザ1の特性変化があると
判断し、ステップS408へ進む。
を再度検出するためパワー制御を停止し、ステップS4
09では半導体レーザ制御動作時間の計測を停止させ
る。その後、ステップS401へ戻り、再度、半導体レ
ーザ1の特性に基づいて目標値を補正することにより、
経時動作による寿命劣化が半導体レーザの特性に発生し
ても所望の半導体レーザ1の出射パワーを精度よく得る
ことができる。
ってパワー制御動作の停止の判断を行い、継続であれば
ステップS404へ、停止であればステップS410へ
行く。
制御動作を停止させ、ステップS411で半導体レーザ
制御動作時間の計測を停止させて終了する。
制御装置では、パワー制御前に半導体レーザ1の特性を
検出して求めた閾値電流と微分量子効率に基づいて目標
値3を補正することに加え、半導体レーザがパワー出射
を行っているパワー制御動作時の時間を計測し、その時
間が予め半導体レーザ1に寿命劣化の兆候が起こると推
定しておいた一定時間を過ぎていれば、寿命劣化による
半導体レーザ1の特性変化があると判断し、再度、半導
体レーザ1の特性を検出し、目標値の補正を行うもので
ある。したがって、半導体レーザ1の閾値電流あるいは
微分量子効率が経時動作による寿命劣化を起こしても、
所望の出射パワーを精度よく得ることができる。
置では、レーザ制御動作時間計測をパワー制御の動作前
のステップS403を起点としたが、この起点を初期状
態である工程調整時とし、そこからの全てのレーザ制御
動作時間を積算するようにしてもよい。この場合、ステ
ップS406において判断に使用する時間も積算時間と
なるが、半導体レーザ1の寿命劣化特性を基に少なくと
も2つ以上の積算時間を持たせることにより、寿命劣化
検出の追従性を上げることができる。
置では、ステップS406において判断に使用する時間
を1つとしたが、少なくとも2つ以上の時間を持たせ、
第3実施形態の半導体レーザ制御装置を使用するシフテ
ムが要求する出射パワー精度に応じて選択してもよい。
このことにより、判定用の時間を長くすれば、出射パワ
ー精度は悪化するが、パワー制御の連続動作時間が長く
なり、システムのパフォーマンスの向上に有効である。
装置では、目標値が1つのみの構成としたが、目標値の
補正は前記(数7)を見ればわかるように、所望する出
射パワーに依存しないため、目標値を少なくとも2つ以
上の構成とし、選択して目標値補正手段へ入力してもよ
い。その場合は、目標値の数に応じた出射パワーの多値
制御が容易に実現できる。
制御装置では、半導体レーザ特性検出および目標値補正
をパワー制御動作の前に行うとしたが、最後に検出した
閾値電流,微分量子効率を保存しておき、この値に基づ
いて補正をした目標値を用いて先にパワー制御をしても
よい。この場合、パワー制御動作が安定したところで目
標値3とパワー検出手段2の出力を比較し、許容される
誤差内になければパワー制御動作を停止し、半導体レー
ザ1の特性検出,目標値の補正およびレーザ制御動作時
間計測の開始を行った後、再度パワー制御を動作すれば
よい。このことは、半導体レーザ特性検出および目標値
補正にかかる時間が、第3実施形態の半導体レーザ制御
装置を使用するシステムにおいて問題となり、かつ補正
のずれによって生じるパワー精度の悪化を許容できる場
合には有効である。
装置では、半導体レーザ特性検出および目標値補正をパ
ワー制御動作の前に行うとしたが、目標値の補正をする
ことなく先にパワー制御を行ってもよい。この場合も同
様に、パワー制御動作が安定したところで目標値3とパ
ワー検出手段2の出力を比較し、許容される誤差内にな
ければパワー制御動作を停止し、半導体レーザ1の特性
検出、目標値の補正およびレーザ制御動作時間計測の開
始を行った後、再度パワー制御を動作すればよい。この
ことは、半導体レーザ特性検出および目標値補正にかか
る時間が、第3実施形態の半導体レーザ制御装置を使用
するシステムにおいて問題となり、かつ補正のずれによ
って生じるパワー精度の悪化を許容できる場合には有効
である。
置は、前記第2実施形態の半導体レーザ制御装置と容易
に組み合わせることができ、その場合、半導体レーザの
温度変化あるいは寿命劣化に対し、より出射パワー誤差
の少ない半導体レーザ制御装置を実現することができる
ことは言うまでもない。
の特性を検出することで得られる閾値電流と微分量子効
率などに基づいて目標値を補正するすることにより、半
導体レーザの閾値電流と微分量子効率が変化しても、所
望する半導体レーザの出射パワーを高い精度で得ること
とができる。
により、半導体レーザの温度変化に応じて半導体レーザ
の閾値電流と微分量子効率を検出して目標値の補正を行
うことが可能となり、温度変化に対しても所望する半導
体レーザの出射パワーを高い精度で得ることができる。
ことにより、半導体レーザの動作経時に応じて半導体レ
ーザの閾値電流と微分量子効率を検出して目標値の補正
を行うことが可能となり、寿命劣化に対しても所望する
半導体レーザの出射パワーを高い精度で得ることができ
る。
レーザ制御装置の概略構成を示すブロック図
を示すフローチャート
性検出手段の動作手順を示すフローチャート
レーザ制御装置の概略構成を示すブロック図
チャート
レーザ制御装置の概略構成を示すブロック図
チャート
例を示すブロック図
図
Claims (8)
- 【請求項1】 半導体レーザの出射パワーを検出するパ
ワー検出手段と、このパワー検出手段の出力値と目標値
とを比較することにより半導体レーザの出射パワーを所
望のパワーに制御するパワー制御手段と、半導体レーザ
の特性を検出する半導体レーザ特性検出手段と、前記目
標値を補正する目標値補正手段とを備えた半導体レーザ
制御装置に用いられる半導体レーザの制御方法であっ
て、前記半導体レーザ特性検出手段により求めた半導体
レーザの特性に基づいて、前記目標値補正手段により目
標値を補正することにより、半導体レーザから所望の出
射パワーを得ることを特徴とする半導体レーザ制御方
法。 - 【請求項2】 前記目標値補正手段が、前記半導体レー
ザ特性検出手段により求められた半導体レーザの閾値電
流と微分量子効率とに基づいて、前記目標値補正手段に
より目標値を補正することを特徴とする請求項1記載の
半導体レーザ制御方法。 - 【請求項3】 半導体レーザの温度もしくは温度を推定
し得る信号を検出する温度検出手段からの出力に応じ
て、前記目標値補正手段により目標値の補正を行うこと
を特徴とする請求項1または2記載の半導体レーザ制御
方法。 - 【請求項4】 半導体レーザの動作時間を計測する半導
体レーザ動作時間計測手段からの出力に応じて、前記目
標値補正手段により目標値の補正を行うことを特徴とす
る請求項1,2または3記載の半導体レーザ制御方法。 - 【請求項5】 半導体レーザの出射パワーを検出するパ
ワー検出手段と、このパワー検出手段の出力値と目標値
とを比較することにより半導体レーザの出射パワーを所
望のパワーに制御するパワー制御手段と、半導体レーザ
の特性を検出する半導体レーザ特性検出手段と、前記目
標値を補正する目標値補正手段とを備えた半導体レーザ
制御装置であって、請求項1記載の半導体レーザ制御方
法に基づいて動作することを特徴とする半導体レーザ制
御装置。 - 【請求項6】 半導体レーザの出射パワーを検出するパ
ワー検出手段と、このパワー検出手段の出力値と目標値
とを比較することにより半導体レーザの出射パワーを所
望のパワーに制御するパワー制御手段と、半導体レーザ
の特性を検出する半導体レーザ特性検出手段と、前記目
標値を補正する目標値補正手段とを備えた半導体レーザ
制御装置であって、請求項2記載の半導体レーザ制御方
法に基づいて動作することを特徴とする半導体レーザ制
御装置。 - 【請求項7】 半導体レーザの出射パワーを検出するパ
ワー検出手段と、このパワー検出手段の出力値と目標値
とを比較することにより半導体レーザの出射パワーを所
望のパワーに制御するパワー制御手段と、半導体レーザ
の特性を検出する半導体レーザ特性検出手段と、前記目
標値を補正する目標値補正手段とを備えた半導体レーザ
制御装置であって、請求項3記載の半導体レーザ制御方
法に基づいて動作することを特徴とする半導体レーザ制
御装置。 - 【請求項8】 半導体レーザの出射パワーを検出するパ
ワー検出手段と、このパワー検出手段の出力値と目標値
とを比較することにより半導体レーザの出射パワーを所
望のパワーに制御するパワー制御手段と、半導体レーザ
の特性を検出する半導体レーザ特性検出手段と、前記目
標値を補正する目標値補正手段とを備えた半導体レーザ
制御装置であって、請求項4記載の半導体レーザ制御方
法に基づいて動作することを特徴とする半導体レーザ制
御装置。
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