JP2002042364A - レーザパワー制御装置及びレーザパワー制御方法 - Google Patents

レーザパワー制御装置及びレーザパワー制御方法

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JP2002042364A
JP2002042364A JP2001149026A JP2001149026A JP2002042364A JP 2002042364 A JP2002042364 A JP 2002042364A JP 2001149026 A JP2001149026 A JP 2001149026A JP 2001149026 A JP2001149026 A JP 2001149026A JP 2002042364 A JP2002042364 A JP 2002042364A
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laser
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light emitting
power
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JP2001149026A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Miyahashi
佳之 宮端
Toshiya Akagi
俊哉 赤木
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温時に記録してから低温時に記録動作が発
生した場合、テスト発光に用いる記録パワー設定電流値
は、高温で得た電流を設定し、低温になるとレーザスロ
ープ効率が良くなるため、レーザパワー出力の定格逸
脱、レーザの劣化をまねく。 【解決手段】 レーザパワー制御装置は、初期学習また
は前回記録動作した時に記録パワーに使用した電流設定
値と、温度を取得しておき、新たに記録動作が発生した
ときには、新たに温度を取得し、初期学習または前回記
録した温度と比較して、前回記録パワーに使用した電流
設定値を加減し、新たに記録動作を行う記録パワーの初
期電流値として設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光記録媒体に情報を
記録又は再生を行う際に光記録媒体に照射するレーザパ
ワーの制御装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に光ディスクに対しデータの記録、
再生を行なう光ディスクドライブは、光ディスクに対し
てレーザビームを照射することによりデータの記録、再
生を行なう。この際、光ディスクに照射するレーザパワ
ーはデジタル演算処理により制御される。
【0003】以下、光ディスクドライブのレーザパワー
制御について図5を用いて説明する。図5は、デジタル
演算処理によりレーザパワーを制御する従来のレーザパ
ワー制御装置のブロック図を示した図である。
【0004】図5に示すように、レーザパワー制御装置
は、演算回路101と、AD(アナログ−デジタル)変
換回路115と、DA(デジタル−アナログ)変換回路
125と、レーザ駆動電流源126と、半導体レーザ1
10とを含む。さらに、レーザパワー制御装置は、ピン
フォトダイオードであり半導体レーザ110から出力さ
れたレーザ光のパワーをモニタする半導体レーザ111
と、ピンフォトダイオード111からのモニター電流を
電圧に変換する電流電圧変換回路112とを含む。DA
変換回路125は、バイアスパワー電流用DA変換回路
(DABS回路)104と、ピークパワー電流用DA変
換回路(DAPK回路)105とを含む。
【0005】以上のように構成されたレーザパワー制御
装置は以下のように記録パワーを設定する。
【0006】まず記録パワーの学習をおこなう。記録パ
ワーの学習は、DA変換回路125のDABS回路10
4への出力を演算回路101で徐々に大きくしながら、
AD変換回路115の出力がバイアスパワー(消去パワ
ー)を得るための2つの所定値ADBSa、ADBSb
になるようにDA変換回路125のDABS回路104
をコントロールしたときの、各々の所定値に対する駆動
電流値DABSa、DABSbを求めることにより行な
う。ここで、2つの所定値ADBSa、ADBSbは、
求めたいバイアスパワーを挟んでその近傍の上下の値に
設定している。
【0007】バイアスパワーPbの近傍の傾きKbは次
式で求められる。 Kb=(DABSb−DABSa)/(ADBSb−A
DBSa)
【0008】DA変換回路125のDABS回路104
がDABSbを保持しつつ、DA変換回路125のDA
PK回路105への出力を徐々に大きくしながら、AD
変換回路115の出力がピークパワー(記録パワー)を
得るための2つの所定値ADPKa、ADPKbになる
ようにDA変換回路125のDAPK回路105をコン
トロールしときの、各々の所定値に対する駆動電流値D
APKa、DAPKbを求める。ここで、2つの所定値
ADPKa、ADPKbは、求めたいピークパワーを挟
んでその近傍の上下の値に設定している。このとき、バ
イアスパワーと同様にピークパワーPp近傍の傾きは次
式で求めることができる。 Kp=(DAPKb−DAPKa)/(ADPKb−A
DPKa)
【0009】記録時に必要とするバイアスパワーPbを
AD変換回路115の出力値でADBSXとし、ピーク
パワーPpをADPKXとして、これらのパワーを出力
するための演算回路101よりDA変換回路125のD
ABS回路104、DAPK回路105への出力値DA
BSX、DAPKXは以下のようにして求めることがで
きる。 DABSX=Kb×(ADBSX−ADBSa)+DA
BSa DAPKX=Kp×(ADPKX−ADBSX−(AD
PKa−ADBSb))+DAPKa この点については、例えば、特開平6−338073号
公報に開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな制御では次のような問題がある。記録を終了してか
ら、長時間再生状態になると、周辺温度が変化する。特
に、半導体レーザは、温度が変化すると、レーザパワー
と電流の関係が変化するため、再び記録開始する場合に
は、記録パワーが変化してしまい、記録の信頼性が低下
する恐れがある。このため、パワー学習が必須となる。
【0011】一方、記録要求の発生はランダムであるこ
と、記録容量の増加に伴い、記録領域検索のためのアク
セス時間が増加方向にあることから、記録開始までの時
間を減らすための、別エリアでのパワー学習やフォーカ
スを外したパワー学習は、アクセス性能を劣化させる要
因の一つとなり実行が難しい。
【0012】したがって、記録開始時のレーザ発生部に
出力する電流値は、前回の記録時の電流値を設定する
か、電源投入時や、工程調整した場合の電流値を設定す
ることになる。半導体レーザの発光パワーは温度によっ
て必要とする電流が異なる。すなわち、所定のレーザパ
ワーを得るために必要とされる電流値は温度依存性を有
する。このため、一度記録を終了後、再度記録を開始す
るときの半導体レーザの温度差が大きい場合には、必要
な記録パワーから大きくかけ離れたパワーが出力される
おそれがある。
【0013】近年、記録密度の向上に伴い、光のスポッ
トサイズを絞るために、光出力の一次光以外の周辺光を
使用しない傾向にあり、半導体レーザの発光パワーとピ
ックアップ出力での効率が低くなり、記録パワーを、レ
ーザパワーの定格近くで運用することが多くなりつつあ
る。このため、半導体レーザの出力特性の温度依存性に
より半導体レーザの定格を超えて発光するおそれがあ
り、半導体レーザの寿命を短くする可能性がある。
【0014】また、温度情報だけで半導体レーザを駆動
する電流を決定して制御する方法も考えられる。その場
合には、温度変化以外の外的要因たとえば、電源変動に
よるICの出力変動や、IC自身の温度特性などを考慮
しなければならず、パワー精度を求められるレーザパワ
ー制御を実現することが難しい。
【0015】本発明は上記問題点を鑑みてなされたもの
であり、半導体レーザ周辺の温度変化が発生した場合で
も、データ記録時において安定した記録パワーを出力可
能なレーザパワー制御装置を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のレーザパワー制
御は、記録時において前回の記録時との温度差を求め、
この温度差に基いて、記録を再開するときにレーザ発光
手段に対する駆動電流設定信号の値を演算し、その値で
発光させる。その後、再度レーザパワーを検出しなが
ら、レーザの駆動電流とパワーの関係を求め直し、駆動
電流設定信号を所望する記録パワーに相当する駆動電流
設定信号にフィードバック制御する。これにより、レー
ザの異常発光を低減し、パワーが周辺の環境温度以外の
外的要因による誤差が発生した場合でも、記録パワーの
安定した発光を可能とする。
【0017】本発明に係るレーザパワー制御装置は、情
報の記録再生を行なうために光ディスクに照射するレー
ザ光を出力するレーザ発光手段と、レーザ発光手段の出
力パワーをレーザ発光手段に供給する駆動電流によって
制御するレーザ駆動手段と、レーザ駆動手段が供給する
駆動電流を制御するための駆動電流設定信号を演算して
更新し、レーザ駆動手段に出力する演算手段と、レーザ
発光手段の温度を検出する温度検出手段と、所定のタイ
ミングにおけるレーザ発光手段の温度及び駆動電流設定
信号の値を格納するメモリと、第1の温度と、第1の温
度と第2の温度の差分温度とから、レーザ発光手段の駆
動電流設定信号の値の変化率を決定する電流変化量決定
手段とを備える。演算手段は、記録開始時において、温
度検出手段から記録開始時のレーザ発光手段の温度を入
力し、メモリからレーザ発光手段の温度を読み出し、入
力した記録開始時のレーザ発光手段の温度を第1の温度
としメモリから読み出したレーザ発光手段の温度を第2
の温度として電流変化量決定手段を参照し、レーザ発光
手段の駆動電流設定信号の値の変化率を求め、その変化
率と、メモリに格納されたレーザ発光手段の駆動電流設
定信号の値とから記録開始時におけるレーザ発光手段の
駆動電流設定信号の値を決定する。
【0018】所定のタイミングは、記録動作が終了した
時であってもよい。または、所定のタイミングは、演算
手段が駆動電流設定信号を更新した時であってもよい。
【0019】レーザパワー制御装置は、レーザ発光手段
の出力パワーを検出するパワー検出手段をさらに備えて
もよい。このとき、演算手段は、一旦、記録を開始した
後は、パワー検出手段を介して所定の時間間隔毎に検出
しながら、その検出したレーザ発光手段の出力パワーに
基き、レーザ発光手段の出力パワーが所望の記録パワー
になるようにレーザ駆動電流設定信号の値を演算し、更
新する。
【0020】温度検出手段はレーザ発光手段の熱が伝導
する部材の温度を検出するのが好ましい。
【0021】電流変化量決定手段は、第1の温度と第2
の温度の差分温度と、第1の温度におけるレーザ発光手
段の駆動電流設定信号の値の変化率とを関連づけたテー
ブルから構成されてもよい。
【0022】このとき、テーブルは、差分温度の所定の
範囲毎に、差分温度と、第1の温度におけるレーザ発光
手段の駆動電流設定信号の値の変化率とが関連づけられ
て作成され、第2の温度が高温になるにしたがい所定の
範囲の幅が狭くなるようにするのが好ましい。
【0023】また、電流変化量決定手段は、第1の温度
と、第1の温度と第2の温度の差分温度と、第1の温度
におけるレーザ発光手段の駆動電流設定信号の値の変化
率との間の関係を高次関数で近似した計算式から構成さ
れてもよい。
【0024】本発明に係るレーザパワー制御方法は、情
報の記録再生を行なうために光ディスクに照射するレー
ザ光を出力するレーザ発光手段と、該レーザ発光手段の
出力パワーをレーザ発光手段に供給する駆動電流によっ
て制御するレーザ駆動手段と、該レーザ駆動手段が供給
する駆動電流を制御するための駆動電流設定信号を演算
して更新し、該レーザ駆動手段に出力する演算手段と、
第1の温度と、第1の温度と第2の温度の差分温度とか
ら、レーザ発光手段の駆動電流設定信号の値の変化率を
決定する電流変化量決定手段とを備えたレーザパワー制
御装置を制御する方法である。その方法は、a)所定の
タイミングにおいて、レーザ発光手段の温度及び駆動電
流設定信号の値を格納する。そして、b)前記所定のタ
イミング後の記録開始時において、その記録開始時のレ
ーザ発光手段の温度を検出し、所定のタイミングで格納
したレーザ発光手段の温度を読み出し、検出した記録開
始時のレーザ発光手段の温度を第1の温度とし、読み出
したレーザ発光手段の温度を第2の温度として変化量決
定手段を参照し、レーザ発光手段の駆動電流設定信号の
値の変化率を求め、その求めた変化率と、所定のタイミ
ングで格納したレーザ発光手段の駆動電流設定信号の値
とから記録開始時におけるレーザ発光手段の駆動電流設
定信号の値を決定する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明のレーザパワー制御
装置の一実施形態について図面を参照しながら説明す
る。
【0026】<1.レーザパワー制御装置の構成>図1
は本発明の一の実施形態におけるレーザパワー制御装置
のブロック図を示す図である。
【0027】図1において、半導体レーザ1は光記録媒
体を記録あるいは再生するために必要な発光パワー量を
出力する。レーザ駆動手段2は、再生時は高周波重畳に
より再生パワーに相当するレーザ駆動電流設定信号に応
じた再生パワーのレーザ光が出力されるように、半導体
レーザ1を駆動し、また、記録時には記録マークやテス
ト発光に応じて半導体レーザ1に出力する電流を変調出
力する。ピンフォトダイオード4は、半導体レーザ1か
らの出射されたレーザ光を受光し、その受光量に応じた
電流を出力する。パワー検出手段5はピンフォトダイオ
ード4からの出力を発光パワー量に換算する。
【0028】サーミスタ7は半導体レーザ1の近傍に設
けられ、半導体レーザ1の温度を検出する。例えば半導
体レーザ1の温度が伝導する部材を介してその温度を検
出する。温度検出手段8はサーミスタ7からの出力を温
度換算し温度情報として出力する。メモリ12は、温度
情報、駆動電流設定信号、半導体レーザ1の駆動電流、
及び、レーザパワーの特性値を格納する。
【0029】記録タイミング発生手段6は、記録あるい
は再生状態を記録ゲート信号として出力する。演算手段
11は記録タイミング発生手段6から出力される記録ゲ
ート信号に従って動作する。すなわち、演算手段11
は、記録ゲート信号が再生状態を示す時は、パワー検出
手段5から得られる検出信号から、再生パワーに相当す
るレーザ駆動電流設定信号を生成してレーザ駆動手段2
に出力し、記録ゲート信号が記録開始を示す時には、記
録パワーに相当するレーザ駆動電流設定信号を生成して
レーザ駆動手段2に出力する。
【0030】演算手段11は、パワー検出手段5から出
力される検出信号から半導体レーザ1の駆動電流とその
出力パワーの特性値とを求め、それらの値に基いて所望
の記録パワーに相当するレーザ駆動電流設定信号の値を
演算し、出力する。なお、演算手段11は、演算により
新たに駆動電流設定信号値を得たときは、その出力を更
新する。
【0031】また、記録ゲート信号が記録終了を示す時
には、演算手段11は、出力しているレーザ駆動電流設
定信号と、記録終了時に得られる半導体レーザ1の電流
と、半導体レーザ1のパワーの特性値と、温度検出手段
8から出力される記録終了時の温度情報(以下「前回の
温度情報」という。)とをメモリ12に格納する。
【0032】一方、記録ゲート信号が再び記録状態を示
す時には演算手段11は次のように動作する。演算手段
11は、まず、温度検出手段8から検出されるレーザ1
の温度情報(以下「今回の温度情報」という。)を読み
取り、メモリ12に格納した前回の温度情報と、前回の
温度情報と今回の温度情報の差分とから、レーザ1の駆
動電流とそのパワーの特性値の変更量を求める。次に、
メモリ12に格納したレーザ1の電流とパワーの特性値
とにその変更量を反映させて、メモリ12に格納したレ
ーザ駆動電流設定信号を変更し、レーザ駆動手段2に出
力する。その後、出力したレーザ駆動電流設定信号に基
づいて出力されたレーザパワーをパワー検出手段5で再
度検出し、所望する記録パワーに相当するレーザ駆動電
流設定信号と、レーザ1の駆動電流と、レーザ1のパワ
ーの特性値とを求め、レーザ駆動手段2に出力する。
【0033】<2.レーザパワー制御装置の動作>以上
のように構成されたレーザパワー制御装置の動作を詳述
する。
【0034】(レーザパワー制御装置の各部の動作)ド
ライブの起動時、電源投入時、あるいはディスクの挿入
時に、半導体レーザ1の初期状態での記録パワーの設定
を行うために、演算手段11は、レーザ駆動手段2に駆
動電流設定信号を半導体レーザ1のパワーが上昇する方
向に信号を順次設定し、その設定信号をレーザ駆動手段
2に出力する。レーザ駆動手段2はその設定信号にした
がい半導体レーザ1の駆動電流を増加させる。
【0035】半導体レーザ1は、レーザ駆動手段2から
出力されるレーザ駆動電流の増加に伴い発光パワー量が
増加するレーザ光を出力する。パワー検出手段5は、ピ
ンフォトダイオード4からレーザ1の出射パワーに応じ
て出力される電流を入力し、出射パワーに応じた検出信
号を演算手段11に出力する。演算手段11は、レーザ
に出力した電流量と、半導体レーザ1の出射パワーとの
関係を求め、所望する記録パワーに相当するレーザ駆動
電流設定信号を演算し、その信号の値を更新する。
【0036】演算手段11は、初期状態での記録パワー
の設定処理を終了した直後に、温度検出手段8から出力
される温度情報を取得し、記録パワーに相当する初期状
態のレーザ駆動電流設定信号と初期状態のレーザの電流
とパワーの特性値(以下「スロープ効率」という。)と
初期状態の温度情報をメモリ12に格納する。記録タイ
ミング発生手段6から出力される記録ゲート信号が記録
開始を示す状態になると、演算手段11は、温度検出手
段8から記録開始時の温度情報を取得する。
【0037】演算手段11は、メモリ12に格納されて
いる初期状態の温度情報と、初期状態の温度情報と記録
開始時の温度情報との差分情報から、初期状態のスロー
プ効率の変更量としてスロープ変化率を求め、メモリ1
2に格納している初期状態のレーザ駆動電流設定信号と
初期状態のスロープ効率とスロープ変化率からレーザ駆
動電流設定信号を演算し、レーザ駆動手段2に出力す
る。
【0038】更に演算手段11は、レーザ駆動手段2か
らのレーザ駆動電流設定信号に基づいて発光する半導体
レーザの出射パワーに応じた検出信号をパワー検出手段
5から取得し、レーザ駆動電流設定信号とスロープ効率
を求め、所望する記録パワーに相当するレーザ駆動電流
設定信号を演算してレーザ駆動手段2に出力し、記録を
開始する。
【0039】記録タイミング発生手段6から出力される
記録ゲート信号が記録状態を示す間は、演算手段11
は、レーザ駆動手段2からのレーザ駆動電流設定信号に
基づいて発光する半導体レーザ1の出射パワーに応じた
検出信号をパワー検出手段5から取得し、レーザ駆動電
流設定信号とスロープ効率を求め、所望する記録パワー
に相当するレーザ駆動電流設定信号を演算してレーザ駆
動手段2に出力する。演算手段11はこのようにして記
録パワー制御を繰り返す。
【0040】その後、記録ゲート信号が記録状態から再
生状態に変化するときには、演算手段11は記録終了直
後の温度情報を取得し、その温度情報とともに記録終了
時の記録時のレーザ駆動電流設定信号とスロープ効率を
メモリ12に格納する。
【0041】再び記録ゲート信号が再生状態から記録状
態に変化するときには、演算手段11は、温度検出手段
8から記録開始直前の温度情報を取得し、メモリ12に
格納された前回の記録終了時に得た温度情報と、記録開
始時の温度情報との差分情報から、スロープ変化率を演
算手段11で決定する。そして、演算手段11は、メモ
リ12に格納したレーザ駆動電流設定信号と、スロープ
効率と、決定したスロープ変化率とに基づいてレーザ駆
動電流設定信号を再度演算し、記録開始時のレーザ駆動
電流設定信号としてレーザ駆動手段2に再設定する。
【0042】更に、演算手段11は、再設定したレーザ
駆動電流設定信号に応じて出力されるレーザ1の出射パ
ワーをパワー検出手段5で記録発光パワー検出値を取得
し、レーザ駆動電流設定信号と発光パワー量から、再度
スロープ効率を演算し、所望の記録パワーに最適なレー
ザ駆動電流設定信号を演算し、レーザ駆動手段2に出力
する。
【0043】以上の動作を記録の開始毎に実行すること
により、前回記録時の半導体レーザ1のパワー設定のた
めの電流を温度情報によって変更でき、記録する間隔が
長い場合であっても、記録開始直後の半導体レーザ1の
異常発光を防止することができる。また、記録動作の初
期にスロープ変化率を求めるので、設定パワーが過大に
なることもなく、設定記録パワーへの整定を迅速に行う
ことができる。
【0044】パワー検出手段5は、レーザの発光パワー
の一部を検出するピンフォトダイオードの電流値を電流
電圧変換し、出力パワーと電圧の情報を出力することで
実現できる。また、記録パワーの検出には、たとえば、
ピーク検出回路や、ボトム検出回路を使用し、検出値を
AD変換して、デジタル出力することで実現することが
できる。
【0045】温度検出手段8は、サーミスタ7からの抵
抗変化を利用し電圧変換することで温度情報を得ること
ができ、その値をAD出力するかサンプルホールド等に
よりその値を保持することで実現できる。
【0046】また、サーミスタ7の代わりに、熱伝対な
ど、温度換算可能な他の検出素子も使用できる。さらに
サーミスタ7などの検出器は、特にレーザ1の温度が直
接的に測定できる場所の設けるのがよく、例えば、レー
ザ1の筐体に直接つけられることが望ましいが、ピック
アップの内部の雰囲気温度など、レーザ1の温度が類推
できる媒体や、媒質の温度を検出して構成することがで
きる。
【0047】レーザ駆動手段2は、記録波形に応じて、
レーザ1に出力する電流をスイッチでオン/オフするこ
とで実現することができる。そのスイッチはトランジス
タスイッチなどで構成できる。
【0048】演算手段11は、パワー検出手段5からの
情報をAD変換して取り込み、電流出力手段に出力する
電流値とパワー検出手段からの情報を用いてレーザに出
力する値を演算により決定し、さらに、設定電流値を判
定手段からの判定値より、再度設定電流値を演算し、設
定するDSPやCPUにより実現できる。
【0049】以上のように動作させることにより、記録
時の温度差を検出し、この温度差から再び、記録を開始
するときに出力するレーザの初期電流設定量を演算し、
レーザの異常発光を防ぐことが可能になる。
【0050】(レーザパワー制御装置の全体動作)以下
に本発明のレーザパワー制御装置の全体的な動作を説明
する。図2は、半導体レーザ1のパワーと、半導体レー
ザ1の駆動電流との関係を示した図である。図3の
(b)は記録パワーを設定する時のレーザ1のパワーと
電流の関係を示す図であり、図3の(a)はそのときの
記録波形の模式図である。同図において、「PKDA」
はデータ記録時に使用するピークパワー値であり、「B
SDA」はデータ消去時に使用するバイアスパワー値で
あり、「BTMDA」は記録時の媒体の冷却等のために
使用するボトムパワー値をそれぞれ示す。
【0051】ドライブの起動時、電源投入時、そしてデ
ィスクの挿入時など、ディスクへの公知のフォーカス処
理がかかっていない間に、まず、再生制御が行われる。
演算手段11は、レーザ駆動電流設定信号をレーザ駆動
手段2に出力する。半導体レーザ1の発光パワー量がピ
ンフォトダイオード4で検出され、パワーに比例した電
流がパワー検出手段5に出力される。
【0052】パワー検出手段5は半導体レーザ1の発光
パワー量に応じた電圧を演算手段11に出力する。演算
手段11は、パワー検出手段5からのパワー量と、目標
再生パワー(RDAD)量(たとえば1.0mW)とを
比較し、レーザ1の出射パワーが目標再生パワーになる
ようにレーザ駆動電流設定信号を制御する。このとき、
レーザ1の閾値電流を含めて制御される。次に、一定の
発光パワー量になると、再生制御を停止し、レーザ駆動
電流設定信号の更新を中断し、レーザ駆動電流をホール
ドする。このときの電流を「IRD」とする。
【0053】つぎに、演算手段11は、レーザ駆動電流
設定信号を所定量ずつ増加させていき(例えば、電流1
LSB単位ずつ)、出射パワーが実使用記録パワー付近
の発光パワー量(P1AD(例えば5mW相当))にな
ったときのレーザ駆動電流の値(IP1)を求める。さ
らにレーザ駆動電流を増加させていき、記録発光パワー
量P2AD(たとえば10mW相当)になったときのレ
ーザ駆動電流の値(IP2)を求め、記録時のレーザパ
ワーと電流との関係を示した値(以下「スロープ効率」
という。)の式を得る。スロープ効率η0は以下のよう
に示される。 η0=(IP2)/(P2AD−P1AD)
【0054】このスロープ効率η0をもとにして、図3
に示すピークパワーPKAD(たとえば13mW)、バ
イアスパワーBSAD(たとえば6mW)、ボトムパワ
ーBTMAD(たとえば1mW)を得るために必要なレ
ーザ駆動電流値IPK0、IBS0、IBTM0をそれ
ぞれ求める。 IPK0=η0×(PKAD−BSAD) IBS0=η0×(BSAD−BTMAD) IBTM0=IP1−η0×(P1AD−BTMAD) IBTM0の電流量の計算は、記録時には高周波重畳し
た電流がなく、実際のパワー発光には閾値電流の一部を
含むことから他の電流量とはその演算方法が異なる。
【0055】以上の演算終了後、レーザ駆動電流設定の
値IPK0、IBS0、IBTM0及びスロープ効率η
0はメモリ12に格納される。
【0056】また、演算手段11は半導体レーザ1の温
度を検知するサーミスタ7からの温度情報を温度検出手
段8から取得し、その温度情報をメモリ12に格納して
おく。このときに取得した温度情報をT0とする。
【0057】その後、記録が開始されると、以下のよう
に動作する。演算手段11は記録ゲート信号に従い、温
度検出手段8から記録開始時の温度情報T1を取得し、
メモリ12に格納した前回の温度情報T0を読み出し、
前回の温度T0と今回の温度T1の温度差(T0−T
1)から温度に依存するレーザ発光に必要なスロープ変
化率αを求め、そのスロープ変化率αに基き、メモリ1
2に格納されている前回記録時の駆動電流設定信号の情
報を用いて新たにレーザ駆動電流設定信号の値を演算
し、その出力を演算した値に更新する。スロープ変化率
αの詳細な求め方は後述する。新たに演算された各電流
量IPK1、IBS1、IBTM1は次式で得られる。 IPK1=α×η0×(PKAD−BSAD)=α×I
PK0 IBS1=α×η0×(BSAD−BTMAD)=α×
IBS0 IBTM1=IP1−α×η0×(P1AD−BTMA
D)=IBTM0−α×η0×BTMAD これらの電流量は、記録開始時のレーザ駆動電流設定信
号としてレーザ駆動手段2に出力される。
【0058】演算手段11は、レーザ駆動手段2に上記
のようにして演算されたレーザ駆動電流設定信号に応じ
たレーザ駆動電流を出力する。
【0059】その後、パワー検出手段5で半導体レーザ
1のパワーの大きさが検出され、演算手段11に送られ
る。演算手段11は、所定の時間間隔毎(温度によるス
ロープ変化が顕著に見られない時間間隔、例えば、DV
D−RAMの1セクタ間隔)毎)に、その検出結果に基
いて、出射パワーが設定記録パワーに等しくなるように
レーザ駆動電流設定信号の値を制御する。このように、
演算手段11は半導体レーザ1の出力パワーを検出して
フィードバック制御を行ないながら記録動作中において
記録パワーの調整を行なう。
【0060】このフィードバック制御においてパワー検
出手段5で検出されたパワーの値をPKAD1、BSA
D1、BTMAD1とすると、新たなレーザのスロープ
効率(η1)は次式で計算される。 η1=(IPK1)/(PKAD1−BSAD1)
【0061】目標記録パワーをPKAD2(たとえば1
3mW)、目標消去パワーをBSAD2(たとえば6m
W)、目標ボトムパワーをBTMAD2(たとえば1m
W)とすると、それぞれの目標パワーに対するレーザ駆
動電流設定信号IPK2、IBS2、IBTM2は次式
で計算される。 IPK2=η1×(PKAD2−BSAD1) IBS2=η1×(BSAD2−BTMAD1) IBTM2=IBTM1−η1×(BTMAD2−BT
MAD1) これらの電流値を用いて記録パワーの設定が可能とな
る。
【0062】以上のように一旦記録動作が開始され連続
記録動作に入ると、レーザ駆動手段2に目標記録パワー
に対応するレーザ駆動電流設定信号が出力されるととも
に、所定の時間間隔毎にパワー検出手段5で記録パワー
が検出され、検出された記録パワーからスロープ効率が
得られ、それらの値から目標記録パワーに対応するレー
ザ駆動電流設定信号の値が新たに演算され、更新され
る。
【0063】その後、記録ゲート信号により記録終了が
示された時の動作は以下のようになる。演算手段11に
より、記録終了時の温度情報がメモリ12に温度情報T
0として格納され、さらに、記録終了時のレーザ駆動電
流設定信号と、レーザの電流とパワーの関係であるスロ
ープ効率とがメモリ12に格納される。その後、再度記
録動作が再開された場合には、上記の処理と同様の処理
が行われる。なお、メモリ12の更新は記録終了時に限
らず、演算手段11がレーザ駆動電流設定信号を更新し
たときに、そのときの温度情報、レーザ駆動電流設定信
号及びスロープ効率をメモリ12に格納するようにして
もよい。
【0064】以上説明した例では、変化率αの演算は記
録開始時のみに行えば有効であり、連続記録中に行う必
要はないので短時間で行える。
【0065】また、本実施例では、温度が変化しても、
記録開始時の半導体レーザ1の初期のパワーがその性能
を劣化させるような異常に大きな値とならないので半導
体レーザ1の耐久性の点において有益である。さらに、
演算手段11は、レーザ1の出射パワーを検出するフィ
ードバック制御を行ない、所望の記録パワーになるよう
にレーザ駆動電流設定信号の値を再演算しているため、
異常発光を伴わず、かつ、所望の記録パワーに更新でき
るので信頼性の高い制御が可能となる。
【0066】(スロープ変化率αの設定)以下、変化率
αの設定について説明する。図4は、本実施形態におけ
る半導体レーザ1の複数の温度毎の、半導体レーザ1の
記録時の温度差と、そのときに設定される変化率(減衰
率)αとの関係を示したグラフである。ここに、温度差
とは、前回の記録終了時の温度(初期温度)T0と記録
開始時の温度T1との差分(T0−T1)である。同図
より、例えば、初期温度T0が60度または70度の場
合、温度差(T0−T1)が小さい範囲では、温度差の
変化に対して変化率(減衰率)αが大きく変化する。す
なわち、初期温度と記録開始時の温度との差分の情報を
利用すれば、温度によるレーザの変化率特性がわかり、
温度変化時にレーザに出力する電流の更新が可能であ
り、異常発光を伴わず所望の記録パワーに更新できる効
果があることがわかる。
【0067】演算手段11によるスロープ効率の変化率
αは、T0=70度の場合、(T0−T1)が10℃よ
り大きい場合には、2次曲線近似して得られる。たとえ
ば次式で表される。 変化率α=0.00007×(T0−T1)2−0.0
079×(T0−T1)+0.9149
【0068】このように種々の温度T0に対して2次曲
線近似式を得ることができる。また、2次に限らず、高
次の多項式で近似しても良い。ただし、高次の近似式の
場合は演算量が膨大になってしまうおそれがあるため、
演算テーブルで代用してもよい。表1にスロープ変化量
を示す演算テーブルの一例を示す。
【表1】
【0069】表1に示すテーブルは、図4に示した温度
差と変化率αとの関係に基づいて作成されている。テー
ブルは温度情報から前回の記録時の温度よりも今回記録
する際の温度が低くなった場合に使用されるように作成
されている。つまり、前回の記録が高温状態でなされ、
今回の記録が低温で開始される場合を想定している。半
導体レーザ1において所定の大きさの記録パワーを出力
するために必要な電流は、温度が高いほど多くなるた
め、低温になった場合には、高温時と同じ電流値を使用
すると、発光パワーが過大になる。このため、テーブル
はレーザ発光パワーが定格逸脱しないように作成されて
いる。また、表1のようなテーブルを用いてレーザ1の
必要な駆動電流を算出することにより、演算時間を短縮
できる。表1において、A列は温度履歴情報であり、B
列からG列までは、温度履歴情報に対して温度差による
スロープ変化量をあらわしている。
【0070】半導体レーザ1は温度が高いほど大きな電
流を必要とし、温度が高い状態においては温度差が少な
くてもスロープ変化量が大きくなることがわかった。よ
って、温度が高い状態で、温度差を細かく設定すること
が好ましい。ここでは、温度差が5〜10度の場合にB
列のように変化率αを設定している。これは、レーザ1
自身の自己発熱による効果も加わっていると考えられ
る。今回スロープ変化率αの決定には、使用する同種の
レーザ1を数個用意し、温度変化によるレーザ1のパワ
ーと電流変化のその平均値を用いた。
【0071】また、温度による変化率αは、2次曲線近
似したものを用いるのが良いことがわかった。レーザ1
の特性により変化するが、温度差において変化量は一律
に変化するものではなく、レーザ1自身の発熱により必
要電流が増大するためだと考えられる。すでに説明した
ように、ここでは、温度と変化率αの関係を2次曲線近
似し、テーブルを作成した。レーザの特性とできる限り
合致させるために高次関数による近似も可能であるが、
テーブルの増大や演算処理の増加等があるため、2次曲
線近似をもちいてテーブルを決定している。なお、演算
時間の短縮や、簡単な設定を実現するためには直線近似
や折れ線近似などを用いることも有効である。
【0072】表2は、演算手段11で表1のテーブルを
用いた結果の発光パワー量の結果の一部を示したもので
ある。温度履歴情報における前回の温度を60度とし、
そのときの記録パワーを13mWに設定したときの効果
をあらわしている。A列は記録開始の直前の温度であ
る。B列は各温度でのレーザ1の電流とパワーの関係を
[mW/mA]であらわしている。C列はテーブルを適
用して出力されるピークパワー出力に必要な全体の電流
値をあらわしている。D列はテーブルを参照しなかった
場合の、すなわち60度の温度で設定された電流値を用
いたときの予想される発光パワーである。E列はテーブ
ルを参照して記録パワーを制御した時のピークパワーの
値を示している。
【表2】
【0073】このときに使用したレーザ半導体1は出力
最大定格15mWである。したがって、表2から、温度
が60度から40度に変化した場合に、本発明のパワー
制御をせずに、前回の電流設定のまま記録を開始する
と、発光パワーは15.8mWとなり、出力最大定格1
5mWを超えてしまい、レーザ1に損傷を与えるおそれ
があることがわかる。一方、演算手段11による電流値
の再設定の結果、出力パワーは12.4mWとなり、定
格を超えておらず、レーザ1に損傷を与えるおそれはな
い。
【0074】また、表2において設定パワーは13mW
であるが、記録温度が下がっていくにしたがい得られる
パワーが13mW付近ではあるが、13mWになってい
ない。これは、使用したレーザと同種のレーザ数個の結
果の平均を用いたばらつきがでているいるためである。
各ドライブに使用するレーザの特性がわかれば、それを
使用することは有益であるが、本実施例では、初期に発
光したパワーが低くても、再計算をすぐに行うため、記
録設定パワーになるため、問題ない。よって、レーザは
使用する特性が同じものの代表値や、ロットごとの平均
値でもよい。
【0075】また、セクタ記録がない連続記録を行う場
合の初期の設定パワーとして適用すると、収束パワーに
なるまで時間がかかるので、定格逸脱のまま発光する可
能性があるので効果がある。また記録パワーの収束時間
が短縮できる。
【0076】なお、本例では、表1のテーブルに示すよ
うに、10度毎に温度差の区分を設け、その区分毎に変
化量を設定していたが、さらに狭い範囲例えば5度毎に
その区分を作成してもよい。これにより、より細かな温
度変化によるパワー調整が可能となり、有効である。そ
の際、前回の記録時のレーザ1の温度が高いほど、温度
差の区分の幅をより狭く設定するのがより好ましい。こ
れは、図4に示すように、前回の記録時の温度T0が高
いほど温度差(T0−T1)に対してその変化率αは急
激に変化するため、前回の記録時の温度T0に応じて変
化率αの値を求める区分の幅を狭くすることにより、よ
り細かく変化率αを設定でき、適切な変化率αを求める
ことが可能となるからである。
【0077】また、テーブルを用いずに、温度差による
半導体レーザのパワーと電流の変化率の関係を示す近似
式を用いて調整量を求めてもよい。
【0078】また、本例では、半導体レーザ1の温度が
高温から低温に変化するときの実験結果を示したが、低
温から高温においても、記録パワーに必要な電流を再設
定することも、もちろん有効である。
【0079】また、温度差による一次近似によるスロー
プ変化率を用いても有効である。さらに、本実施例で
は、すべての記録パワーの電流を変化させたが、記録パ
ワーの電流のみを変化させ、出力するパワーが、異常発
光にしないようにしてもよい。
【0080】
【発明の効果】本発明のレーザパワー制御装置又はレー
ザパワー制御方法によれば、記録終了時の温度情報と記
録開始時の温度情報との差分温度から記録時に使用する
レーザ駆動電流設定信号を変更することにより、レーザ
発光手段の出力パワーの定格を超えないように制御で
き、レーザ発光手段の劣化の防止が可能となる。また、
出力されたパワーを検出し、その検出したパワーからレ
ーザ発光手段の駆動電流設定信号とスロープ効率を求め
て、所望の記録パワーに相当するレーザ駆動電流設定信
号を設定しているため、安定した信頼性の高いレーザパ
ワー制御が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のレーザパワー制御装置のブロック図
である。
【図2】 レーザパワー制御装置の動作説明のためのレ
ーザパワーと駆動電流との関係を示した図である。
【図3】 (a)記録時の駆動電流波形の一例を示した
図、及び、(b)記録時のパワー設定のためのレーザパ
ワーと駆動電流の関係を示した図である。
【図4】 レーザパワー制御装置における種々の温度毎
の差分温度に対するスロープ変化率(減衰率)を示すグ
ラフである。
【図5】 従来のレーザパワー制御装置の概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 レーザ駆動手段 4 ピンフォトダイオード 5 パワー検出手段 6 記録タイミンク゛発生手段 7 サーミスタ 8 温度検出手段 9 温度情報格納手段 11 演算手段 12 メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D090 AA01 BB03 BB04 CC01 CC02 DD03 EE01 EE05 FF36 HH01 JJ07 5D119 AA23 AA26 AA34 BA01 BB02 BB03 DA01 DA14 HA30 HA44

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報の記録再生を行なうために光ディス
    クに照射するレーザ光を出力するレーザ発光手段と、 該レーザ発光手段の出力パワーをレーザ発光手段に供給
    する駆動電流によって制御するレーザ駆動手段と、 該レーザ駆動手段が供給する駆動電流を制御するための
    駆動電流設定信号を演算して更新し、該レーザ駆動手段
    に出力する演算手段と、 前記レーザ発光手段の温度を検出する温度検出手段と、 所定のタイミングにおけるレーザ発光手段の温度及び駆
    動電流設定信号の値を格納するメモリと、 第1の温度と、第1の温度と第2の温度の差分温度とか
    ら、レーザ発光手段の駆動電流設定信号の値の変化率を
    決定する電流変化量決定手段とを備え、 前記演算手段は、記録開始時において、前記温度検出手
    段から記録開始時のレーザ発光手段の温度を入力し、前
    記メモリからレーザ発光手段の温度を読み出し、前記入
    力した記録開始時のレーザ発光手段の温度を第1の温度
    とし前記メモリから読み出したレーザ発光手段の温度を
    第2の温度として前記電流変化量決定手段を参照し、前
    記レーザ発光手段の駆動電流設定信号の値の変化率を求
    め、その変化率と、前記メモリに格納されたレーザ発光
    手段の駆動電流設定信号の値とから記録開始時における
    レーザ発光手段の駆動電流設定信号の値を決定すること
    を特徴とするレーザパワー制御装置。
  2. 【請求項2】 前記所定のタイミングは、記録動作が終
    了した時であることを特徴とする請求項1記載のレーザ
    パワー制御装置。
  3. 【請求項3】 前記所定のタイミングは、前記演算手段
    が駆動電流設定信号を更新したときであることを特徴と
    する請求項1記載のレーザパワー制御装置。
  4. 【請求項4】 レーザ発光手段の出力パワーを検出する
    パワー検出手段をさらに備えており、 前記演算手段は、一旦、記録を開始した後は、前記パワ
    ー検出手段を介して所定の時間間隔毎に検出しながら、
    その検出したレーザ発光手段の出力パワーに基き、レー
    ザ発光手段の出力パワーが所望の記録パワーになるよう
    に前記レーザ駆動電流設定信号の値を演算し、更新する
    ことを特徴とする請求項1記載のレーザパワー制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記温度検出手段はレーザ発光手段の熱
    が伝導する部材の温度を検出することを特徴とする請求
    項1記載のレーザパワー制御装置。
  6. 【請求項6】 前記電流変化量決定手段は、第1の温度
    と第2の温度の差分温度と、第1の温度におけるレーザ
    発光手段の駆動電流設定信号の値の変化率とを関連づけ
    たテーブルからなることを特徴とする請求項1記載のレ
    ーザパワー制御装置。
  7. 【請求項7】 前記テーブルは、前記差分温度の所定の
    範囲毎に、差分温度と、第1の温度におけるレーザ発光
    手段の駆動電流設定信号の値の変化率とが関連づけられ
    て作成されており、前記第2の温度が高温になるにした
    がい前記所定の範囲の幅が狭くなることを特徴とする請
    求項6記載のレーザパワー制御装置。
  8. 【請求項8】 前記電流変化量決定手段は、第1の温度
    と、第1の温度と第2の温度の差分温度と、第1の温度
    におけるレーザ発光手段の駆動電流設定信号の値の変化
    率との間の関係を高次関数で近似した計算式からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載のレーザパワー制御装置。
  9. 【請求項9】 情報の記録再生を行なうために光ディス
    クに照射するレーザ光を出力するレーザ発光手段と、該
    レーザ発光手段の出力パワーをレーザ発光手段に供給す
    る駆動電流によって制御するレーザ駆動手段と、該レー
    ザ駆動手段が供給する駆動電流を制御するための駆動電
    流設定信号を演算して更新し、該レーザ駆動手段に出力
    する演算手段と、第1の温度と、第1の温度と第2の温
    度の差分温度とから、レーザ発光手段の駆動電流設定信
    号の値の変化率を決定する電流変化量決定手段とを備え
    たレーザパワー制御装置の制御方法であって、 a)所定のタイミングにおいて、レーザ発光手段の温度
    及び駆動電流設定信号の値を格納し、 b)前記所定のタイミング後の記録開始時において、 その記録開始時のレーザ発光手段の温度を検出し、 前記所定のタイミングで格納したレーザ発光手段の温度
    を読み出し、 前記検出した記録開始時のレーザ発光手段の温度を第1
    の温度とし、前記読み出したレーザ発光手段の温度を第
    2の温度として変化量決定手段を参照し、前記レーザ発
    光手段の駆動電流設定信号の値の変化率を求め、 その求めた変化率と、前記所定のタイミングで格納した
    レーザ発光手段の駆動電流設定信号の値とから記録開始
    時におけるレーザ発光手段の駆動電流設定信号の値を決
    定することを特徴とするレーザパワー制御方法。
  10. 【請求項10】 前記所定のタイミングは、記録動作が
    終了した時であることを特徴とする請求項9記載のレー
    ザパワー制御方法。
  11. 【請求項11】 前記所定のタイミングは、前記演算手
    段が駆動電流設定信号を更新した時であることを特徴と
    する請求項9記載のレーザパワー制御方法。
  12. 【請求項12】 一旦、記録を開始した後は、所定の時
    間間隔毎にレーザ発光手段の出力パワーを検出しなが
    ら、その検出したレーザ発光手段の出力パワーに基き、
    レーザ発光手段の出力パワーが所望の記録パワーになる
    ように前記レーザ駆動電流設定信号の値を演算し、更新
    することを特徴とする請求項9記載のレーザパワー制御
    方法。
  13. 【請求項13】 前記電流変化量決定手段は、第1の温
    度と第2の温度の差分温度と、第1の温度におけるレー
    ザ発光手段の駆動電流設定信号の値の変化率とを関連づ
    けたテーブルからなることを特徴とする請求項9記載の
    レーザパワー制御方法。
  14. 【請求項14】 前記テーブルは、前記差分温度の所定
    の範囲毎に、差分温度と、第1の温度におけるレーザ発
    光手段の駆動電流設定信号の値の変化率とが関連づけら
    れて作成されており、前記第2の温度が高温になるにし
    たがい前記所定の範囲の幅が狭くなることを特徴とする
    請求項13記載のレーザパワー制御方法。
  15. 【請求項15】 前記電流変化量決定手段は、第1の温
    度と、第1の温度と第2の温度の差分温度と、第1の温
    度におけるレーザ発光手段の駆動電流設定信号の値の変
    化率との間の関係を高次関数で近似した計算式からなる
    ことを特徴とする請求項9記載のレーザパワー制御方
    法。
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