JP2001229562A - 光ディスク装置、情報処理装置及び光ディスク装置のレーザパワー制御方法 - Google Patents

光ディスク装置、情報処理装置及び光ディスク装置のレーザパワー制御方法

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JP2001229562A
JP2001229562A JP2000035911A JP2000035911A JP2001229562A JP 2001229562 A JP2001229562 A JP 2001229562A JP 2000035911 A JP2000035911 A JP 2000035911A JP 2000035911 A JP2000035911 A JP 2000035911A JP 2001229562 A JP2001229562 A JP 2001229562A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際の再生動作に伴い生じ得る温度ドリフト
によるオートパワー制御回路のオフセットを、ドライブ
動作中に適正に除去できる光ディスク装置のレーザパワ
ー制御方法を提供する。 【解決手段】 再生動作中であってもレーザ光源を所定
時間T0消灯させることによりその時点での温度ドリフ
トによるAPC回路のオフセット量を検知することが可
能となり、そのオフセット量に基づきAPC回路に生ず
るオフセットを打ち消すように適正に調整することがで
きるようにした。結果として、実際の再生動作に伴う温
度ドリフトの影響を受けないAPC回路によるレーザパ
ワー制御が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク装置、
この光ディスク装置を備えた情報処理装置及び光ディス
ク装置のレーザパワー制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチメディアの普及に伴い音楽用C
D,CD−ROM、最近ではDVD−ROMなどの再生
専用メディア(光ディスク)や再生専用光ディスク装置が
実用化されている。また、最近では、色素メディアを用
いた追記型光ディスクや、光磁気(MO)メディアを用い
た書き換え可能なMOディスクの他に相変化型メディア
も注目されており、これらの光ディスクを用いた情報記
録再生装置が実用化されている。また、書き換え可能な
DVDメディアは次世代のマルチメディア記録媒体及び
大容量ストレージ媒体として多いに注目されている。
【0003】何れにしても、光ディスクに対して記録又
は再生を良好に行なうためには、半導体レーザ等のレー
ザ光源が発するレーザ光の発光パワーの制御を正しく行
なうことが必要である。半導体レーザに対する制御方法
の一つに、発光パワーの変動によらず一定の電流を半導
体レーザに流して駆動する制御方法があり、この方法を
ACC(Automatic Current Control)と呼んでい
る。しかし、半導体レーザは自己発熱などにより駆動電
流−発光パワー特性が容易に変動してしまうので、半導
体レーザの発光パワーを安定化させる制御方法として、
一般的には、APC(Automatic Power Control=オ
ートパワーコントロール)方法が採用されている。これ
は、半導体レーザの出射光の一部をモニタ用のフォトデ
ィテクタに入射させ、半導体レーザの発光パワーに比例
して発生するモニタ電流を用いて所望の発光パワーとな
るように半導体レーザに対する駆動電流値を制御するよ
うにしたものである。
【0004】再生動作のみを考えた場合は、一般的に、
半導体レーザの駆動電流にはノイズ抑制のために高周波
電流が重畳されるが、直流的には一定電流であるため、
比較的低帯域の帰還ループを構成することで容易にAP
Cを実現することができる。記録動作時にAPCを行な
う場合は、例えば光ディスク上にマーク/スペースを形
成するために記録パワーが高速で変化するので、制御に
工夫が必要である。例えば、CD系やDVD系では記録
データのDSV(Digital Sum Value)がゼロになる
ことを利用して、低帯域の帰還ループを構成すれば、再
生動作時と同様に簡易な構成で記録時の発光パワーを制
御することができる。
【0005】一般的なAPC回路の一例を図8に示す。
このAPC回路は、半導体レーザ(LD)100の出射
光の一部を受光しその発光パワーに対応した電流をモニ
タ信号として出力するモニタ用のフォトディテクタ(P
D)101と、このフォトディテクタ101から出力さ
れる電流を電圧に変換するI/Vアンプ(電流/電圧変
換回路)102と、このI/Vアンプ102から出力さ
れる電圧値に対応した駆動電流値の駆動電流を半導体レ
ーザ100に供給するLD電流駆動回路103とにより
構成されている。LD電流駆動回路103は、アンプ1
04、電流制御アンプ105及びLD駆動装置106に
より構成され、CPU107からD/A変換器108を
介して電流制御アンプ105に与えられる目標発光パワ
ーに応じた目標電圧値とI/Vアンプ102の出力電圧
値とが常に等しくなるように半導体レーザ100に対す
る駆動電流値を制御するので、半導体レーザ100を常
に目標発光パワーで発光させることができる。
【0006】ここに、フォトディテクタ101は、その
一般的な特性として、受光していない時でも(半導体レ
ーザ100が消灯している時でも)、わずかに電流を出
力(暗電流)するため、回路オフセットとなる。また、
I/Vアンプ102や、LD電流駆動回路103内のア
ンプ104,105も定常的にオフセット電圧を有す
る。これらの回路オフセットを除去するため、一般に、
装置の初期化時に、APC回路のオフセットを調整する
ようにしている。即ち、半導体レーザ100を消灯させ
ておき、何れかのアンプ102,104又は105の出
力電圧と基準電圧(Vref)との電圧差がほぼゼロにな
るように何れかのアンプ102,104又は105の入
力側にオフセット電圧が加算又は減算されるように印加
させることでAPC回路のオフセットを除去するように
している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、フォトディ
テクタ101の暗電流や、各アンプ102,104,1
05のオフセット電圧は、温度変動により変動する特性
を有する(温度ドリフト)。特に、フォトディテクタ1
01の暗電流は温度上昇とともに指数関数的に増加する
特性を有している。通常の記録又は再生動作中、即ち、
半導体レーザ100が点灯している状態では、温度ドリ
フトによるオフセット電圧は検知することができないの
で、APCに制御誤差を生じてそのパワー制御が適正で
なくなり、半導体レーザ100の発光パワーが目標発光
パワーに対して変動してしまうことになる。
【0008】この点、特開平6−215404号公報に
よれば、このような温度ドリフトを考慮してAPC回路
のオフセットを調整する提案がなされている。即ち、同
公報によれば、暗電流温度係数が予め分かっているフォ
トディテクタと温度変動検知手段とを具備し、測定され
た温度変動と暗電流温度係数よりオフセット電圧を算出
し、オフセットの調整するようにしている。
【0009】ところが、同公報例のような温度ドリフト
対策による場合、フォトディテクタの暗電流温度係数を
予め測定して保存させておく必要がある上に、この暗電
流温度係数が経時的に変化してしまうと正確にオフセッ
ト電圧を算出できないという問題点がある。
【0010】一方、温度ドリフトの回路構成上の影響に
ついて考えると、特に、フォトディテクタ101の暗電
流及びI/Vアンプ102に対する温度ドリフトは、後
段のアンプ104,105に比べて、元々の電圧レベル
が小さいので発光パワー変動に対する影響度が大きなも
のとなってしまう。例えば、DVD−ROMドライブの
ように再生専用の光ディスク装置の場合であれば、I/
Vアンプ102のゲインを大きくすることで温度ドリフ
トによる影響を相対的に小さくすることができ、さほど
問題にはならない。これは、記録も可能な光ディスク装
置において、I/Vアンプ102のゲインを記録時と再
生時とで切換える構成の場合であれば、再生時のゲイン
を大きくし得るので、再生専用の場合と同様となる。し
かし、記録も可能な光ディスク装置において、例えば、
レーザパワー制御系の構成・動作を簡単化させるために
I/Vアンプ102のゲインを固定(即ち、記録時と再
生時とで同じゲインとなる)とした構成の場合、記録発
光パワーの大きな記録時を考えるとI/Vアンプ102
のゲインを大きくとることができないので、相対的に発
光パワーの小さめな再生時のI/Vアンプ102の出力
電圧値は非常に微小となり温度ドリフトの影響が大き
く、結果的に、再生パワーの変動が大きくなってしま
う。
【0011】そこで、本発明は、実際の再生動作に伴い
生じ得る温度ドリフトによるオートパワー制御回路のオ
フセットを、モニタ用受光素子の暗電流温度係数の経時
的な変化等の影響を受けることなく、ドライブ動作中に
適正に除去することができ、良好なるパワー制御が行え
る光ディスク装置及びそのレーザパワー制御方法を提供
することを目的とする。
【0012】また、本発明は、記録も可能な光ディスク
装置において、オートパワー制御回路中の電流/電圧変
換回路のゲインを記録時と再生時とで同一とし再生動作
時の温度ドリフトの影響が大きくなるような構成条件下
に、実際の再生動作に伴い生じ得る温度ドリフトによる
オートパワー制御回路のオフセットを、ドライブ動作中
に適正に除去することができ、良好なるパワー制御が行
える光ディスク装置及びそのレーザパワー制御方法を提
供することを目的とする。
【0013】また、本発明は、実際のドライブ動作中に
オートパワー制御回路の温度ドリフトに伴うオフセット
の調整を行う上で、その制御動作の連続性を損なうこと
のない光ディスク装置及びそのレーザパワー制御方法を
提供することを目的とする。
【0014】また、本発明は、実際のドライブ動作に伴
い生じ得る温度ドリフトによるオートパワー制御回路の
オフセットを簡単かつ正確に除去し得る光ディスク装置
及びそのレーザパワー制御方法を提供することを目的と
する。
【0015】さらに、本発明は、実際のドライブ動作に
伴い生じ得る温度ドリフトによるオートパワー制御回路
のオフセットの影響を受ける前に適正にそのオフセット
を除去し得る光ディスク装置及びそのレーザパワー制御
方法を提供することを目的とする。
【0016】さらには、本発明は、再生等の実際のドラ
イブ動作中にオートパワー制御回路の温度ドリフトに伴
うオフセットの調整を行う上で、トラッキング等のサー
ボ制御を維持し得る光ディスク装置及びそのレーザパワ
ー制御方法を提供することを目的とする。
【0017】さらには、本発明は、再生等の実際のドラ
イブ動作中にオートパワー制御回路の温度ドリフトに伴
うオフセットの調整を行う上で、トラッキング等のサー
ボ制御が外れても、外部に出力する再生信号の連続性を
維持し得る光ディスク装置及びそのレーザパワー制御方
法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の光
ディスク装置のレーザパワー制御方法は、光ディスクに
照射するレーザ光を発するレーザ光源の発光パワーのレ
ベルに対応するモニタ信号のレベルの変化に基づき前記
発光パワーが一定となるようにオートパワー制御回路を
用いて前記レーザ光源に対する駆動電流値を制御する光
ディスク装置のレーザパワー制御方法において、再生動
作中に前記レーザ光源を所定時間消灯させて前記レーザ
光源の消灯状態で前記オートパワー制御回路に生ずるオ
フセットを調整するようにした。
【0019】従って、再生動作中であってもレーザ光源
を所定時間消灯させることによりその時点での温度ドリ
フトによるオートパワー制御回路のオフセット量を検知
することが可能となり、そのオフセット量に基づきオー
トパワー制御回路に生ずるオフセットを打ち消すように
適正に調整することができ、結果として、実際のドライ
ブ動作に伴う温度ドリフトの影響を受けないオートパワ
ー制御回路によるレーザパワー制御が可能となる。
【0020】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
ディスク装置のレーザパワー制御方法において、消灯直
前の前記レーザ光源に対する駆動電流値をサンプルホー
ルド回路に保持させておくようにした。
【0021】従って、再生動作中にオフセットの調整を
行うためにレーザ光源を消灯させることで、消灯直前の
レーザ光源に対する駆動電流値を失うとレーザ光源の再
点灯に伴いオートパワー制御回路によりパワー制御を行
う上でその制御動作が安定するまでにかなりの時間を要
することとなるが、レーザ光源の消灯直前の駆動電流値
をサンプルホールド回路により保持しておくことによ
り、再点灯後のオートパワー制御回路の制御動作が速や
かに安定し、制御の連続性を維持できる。
【0022】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の光ディスク装置のレーザパワー制御方法において、
前記再生動作が所定期間に亘って連続して行われた場合
に、その所定期間経過時点で前記レーザ光源を前記所定
時間だけ消灯させて前記オートパワー制御回路のオフセ
ットを調整するようにした。
【0023】従って、実際の再生動作に伴い生じ得る温
度ドリフトによるオートパワー制御回路のオフセットの
影響が出ないように設定された所定期間に亘って再生動
作が連続して行われた場合にその所定期間経過時点でレ
ーザ光源を消灯させてオートパワー制御回路のオフセッ
トの調整を行わせることで、時間的管理による簡単な制
御で温度ドリフトによる悪影響を受けることのないパワ
ー制御が可能となる。
【0024】請求項4記載の発明は、請求項1又は2記
載の光ディスク装置のレーザパワー制御方法において、
前記光ディスク装置内の温度を監視し、その温度変動が
予め設定された所定範囲を超える場合に、超えた時点で
前記レーザ光源を前記所定時間だけ消灯させて前記オー
トパワー制御回路のオフセットを調整するようにした。
【0025】従って、実際の再生動作に伴い生じ得る温
度ドリフトの最大要因である光ディスク装置内の温度変
動を監視し、温度ドリフトによるオートパワー制御回路
のオフセットの影響が出ないように設定された温度変動
の範囲を超える変動を生じた場合にレーザ光源を消灯さ
せてオートパワー制御回路のオフセットの調整を行わせ
ることで、実際に温度ドリフトによるオフセットの調整
の必要性が生じた場合のみの必要最小限の制御で温度ド
リフトによる悪影響を受けることのないパワー制御が可
能となる。
【0026】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
の何れか一に記載の光ディスク装置のレーザパワー制御
方法において、前記再生動作中に前記レーザ光源を消灯
させる前記所定時間は、前記レーザ光源の再点灯時にサ
ーボ信号が追従し得る時間の範囲内に設定されている。
【0027】従って、再生動作中にレーザ光源を消灯さ
せる所定時間をその直後の再点灯時にサーボ信号が追従
し得る時間の範囲内に設定することで、再生動作中に消
灯を伴うオートパワー制御回路のオフセットの調整動作
を行っても、トラッキング等のサーボ制御には何ら支障
を来たすことがなく、従って、再点灯後の再生動作等の
連続性も維持させることができる。
【0028】請求項6記載の発明は、請求項1ないし4
の何れか一に記載の光ディスク装置のレーザパワー制御
方法において、前記再生動作中に前記レーザ光源を消灯
させる前記所定時間は、その時間内に前記オートパワー
制御回路のオフセット調整を完了させ得る時間に設定さ
れ、前記再生動作により再生された情報を一旦バッファ
メモリを介して出力させるようにした。
【0029】従って、再生動作中にレーザ光源を消灯さ
せる所定時間をその時間内にオートパワー制御回路のオ
フセット調整を完了させ得る時間に設定した場合、比較
的消灯時間が長くなり、トラッキング等のサーボ信号が
追従し得ずサーボが外れてしまい、再点灯後のサーボ復
帰に時間を要し、外部に出力する再生信号の連続性が損
なわれるが、再生動作により再生された情報を一旦バッ
ファメモリを介して出力させることで、オフセットの調
整に伴う再生信号の不連続性を調整してその連続性を維
持させて出力させることができる。
【0030】請求項7記載の発明の光ディスク装置は、
光ディスクに照射するレーザ光を発するレーザ光源と、
その発光パワーのレベルに対応するモニタ信号のレベル
の変化に基づき前記発光パワーが一定となるように前記
レーザ光源に対する駆動電流値を制御するオートパワー
制御回路とを備えた光ディスク装置において、前記レー
ザ光源の消灯状態で前記オートパワー制御回路に生ずる
オフセットを調整するオフセット調整手段と、再生動作
中に前記レーザ光源を所定時間消灯させる消灯制御手段
と、を備える。
【0031】従って、再生動作中であっても消灯制御手
段によりレーザ光源を所定時間消灯させることによりそ
の時点での温度ドリフトによるオートパワー制御回路の
オフセット量を検知することが可能となり、そのオフセ
ット量に基づきオートパワー制御回路に生ずるオフセッ
トを打ち消すようにオフセット調整手段により適正に調
整することができ、結果として、実際のドライブ動作に
伴う温度ドリフトの影響を受けないオートパワー制御回
路によるレーザパワー制御が可能となる。
【0032】請求項8記載の発明の光ディスク装置は、
再生動作又は記録動作のために光ディスクに照射するレ
ーザ光を発するレーザ光源と、再生動作時と記録動作時
とでゲインが固定された電流/電圧変換回路を有し前記
レーザ光源の発光パワーのレベルに対応するモニタ信号
の前記電流/電圧変換回路により検出されるレベルの変
化に基づき前記発光パワーが一定となるように前記レー
ザ光源に対する駆動電流値を制御するオートパワー制御
回路とを備えた光ディスク装置において、前記レーザ光
源の消灯状態で前記オートパワー制御回路に生ずるオフ
セットを調整するオフセットの調整手段と、再生動作中
に前記レーザ光源を所定時間消灯させる消灯制御手段
と、を備える。
【0033】従って、再生動作中であっても消灯制御手
段によりレーザ光源を所定時間消灯させることによりそ
の時点での温度ドリフトによるオートパワー制御回路の
オフセット量を検知することが可能となり、そのオフセ
ット量に基づきオートパワー制御回路に生ずるオフセッ
トを打ち消すようにオフセット調整手段により適正に調
整することができ、結果として、実際の再生動作に伴う
温度ドリフトの影響を受けないオートパワー制御回路に
よるレーザパワー制御が可能となる。特に、オートパワ
ー制御回路中の電流/電圧変換回路のゲインを記録時と
再生時とで同一とし再生動作時の温度ドリフトの影響が
大きくなるような構成条件下において再生動作時の温度
ドリフトの影響を受けないようにオフセットの調整を行
える。
【0034】請求項9記載の発明は、請求項7又は8記
載の光ディスク装置において、前記オートパワー制御回
路は、前記レーザ光源の発光パワーに対応した電流をモ
ニタ信号として出力するモニタ用受光素子と、このモニ
タ用受光素子から出力される電流を電圧に変換する電流
/電圧変換回路と、少なくとも1つ以上の増幅器を含
み、前記電流/電圧変換回路から出力される電圧値に対
応した駆動電流値の駆動電流を前記レーザ光源に供給す
る光源電流駆動回路と、前記電流/電圧変換回路の出力
電圧又は前記光源電流駆動回路中の何れか1つの増幅器
の出力電圧と、前記レーザ光源の消灯時に比較対象とな
る前記電流/電圧変換回路又は前記増幅器が出力すべき
電圧値に設定された基準電圧とを比較する比較手段と、
を備える。
【0035】従って、請求項7又は8記載の光ディスク
装置を実現する上で、オートパワー制御回路中の比較手
段の基準電圧を、レーザ光源の消灯時に比較対象となる
電流/電圧変換回路又は増幅器が出力すべき電圧値に設
定しておくことにより、実際のドライブ動作に伴い生じ
得る温度ドリフトによるオートパワー制御回路のオフセ
ットを簡単かつ正確に除去させることができる。
【0036】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
光ディスク装置において、前記オフセット調整手段は、
前記オートパワー制御回路のオフセットの調整動作を制
御するデジタル制御装置と、このデジタル制御装置によ
り電圧値が制御されたオフセット電圧を前記電流/電圧
変換回路又は前記光源電流駆動回路中の何れか1つの増
幅器に対して印加するD/A変換手段とを備え、前記レ
ーザ光源を消灯させたときの前記比較手段の比較出力に
基づき前記オートパワー制御回路のオフセットを打ち消
すように前記D/A変換手段によるオフセット電圧の電
圧値を前記デジタル制御装置により制御するようにし
た。
【0037】従って、請求項9記載の光ディスク装置に
おけるオフセットの調整を実現する上で、いわゆるCP
U等のデジタル制御装置によりD/A変換手段のオフセ
ット電圧の電圧値を制御設定することにより、容易かつ
正確に温度ドリフトに伴うオフセットの調整を行わせる
ことができる。
【0038】請求項11記載の発明は、請求項9又は1
0記載の光ディスク装置において、前記光源電流駆動回
路は、消灯直前の前記レーザ光源に対する駆動電流値を
保持するサンプルホールド回路を備える。
【0039】従って、再生動作中にオフセットの調整を
行うためにレーザ光源を消灯させることで、消灯直前の
レーザ光源に対する駆動電流値を失うとレーザ光源の再
点灯に伴いオートパワー制御回路によりパワー制御を行
う上でその制御動作が安定するまでにかなりの時間を要
することとなるが、サンプルホールド回路を備えてレー
ザ光源の消灯直前の駆動電流値を保持しておくことによ
り、再点灯後のオートパワー制御回路の制御動作が速や
かに安定し、制御の連続性を維持できる。
【0040】請求項12記載の発明は、請求項7ないし
11の何れか一記載の光ディスク装置において、前記消
灯制御手段は、前記再生動作が所定期間に亘って連続し
て行われた場合に、その所定期間経過時点で前記レーザ
光源を前記所定時間だけ消灯させる。
【0041】従って、実際の再生動作に伴い生じ得る温
度ドリフトによるオートパワー制御回路のオフセットの
影響が出ないように設定された所定期間に亘って再生動
作が連続して行われた場合にその所定期間経過時点でレ
ーザ光源を消灯させてオートパワー制御回路のオフセッ
トの調整を行わせることで、時間的管理による簡単な制
御方法で温度ドリフトによる悪影響を受けることのない
パワー制御が可能となる。
【0042】請求項13記載の発明は、請求項7ないし
11の何れか一記載の光ディスク装置において、装置内
の温度を監視する温度監視手段を備え、前記消灯制御手
段は、前記温度監視手段により監視される温度変動が予
め設定された範囲を超える場合に、超えた時点で前記レ
ーザ光源を前記所定時間だけ消灯させる。
【0043】従って、実際の再生動作に伴い生じ得る温
度ドリフトの最大要因である光ディスク装置内の温度変
動を温度監視手段により監視し、温度ドリフトによるオ
ートパワー制御回路のオフセットの影響が出ないように
設定された温度変動の範囲を超える変動を生じた場合に
レーザ光源を消灯させてオートパワー制御回路のオフセ
ットの調整を行わせることで、実際に温度ドリフトによ
るオフセットの調整の必要性が生じた場合のみの必要最
小限の制御で温度ドリフトによる悪影響を受けることの
ないパワー制御が可能となる。
【0044】請求項14記載の発明は、請求項7ないし
13の何れか一に記載の光ディスク装置において、前記
再生動作中に前記レーザ光源を消灯させる前記所定時間
は、前記レーザ光源の再点灯時にサーボ信号が追従し得
る時間の範囲内に設定されている。
【0045】従って、再生動作中にレーザ光源を消灯さ
せる所定時間をその直後の再点灯時にサーボ信号が追従
し得る時間の範囲内に設定することで、再生動作中に消
灯を伴うオートパワー制御回路のオフセットの調整動作
を行っても、トラッキング等のサーボ制御には何ら支障
を来たすことがなく、従って、再点灯後の再生動作等の
連続性も維持させることができる。
【0046】請求項15記載の発明は、請求項7ないし
13の何れか一に記載の光ディスク装置において、前記
再生動作により再生された情報を一旦蓄積して出力する
バッファメモリを備え、前記再生動作中に前記レーザ光
源を消灯させる前記所定時間は、その時間内に前記オー
トパワー制御回路のオフセットの調整を完了させ得る時
間に設定されている。
【0047】従って、再生動作中にレーザ光源を消灯さ
せる所定時間をその時間内にオートパワー制御回路のオ
フセット調整を完了させ得る時間に設定した場合、比較
的消灯時間が長くなり、トラッキング等のサーボ信号が
追従し得ずサーボが外れてしまい、再点灯後のサーボ復
帰に時間を要し、外部に出力する再生信号の連続性が損
なわれるが、再生動作により再生された情報を一旦バッ
ファメモリを介して出力させることで、オフセットの調
整に伴う再生信号の不連続性を調整してその連続性を維
持させて出力させることができる。
【0048】請求項16記載の発明は、請求項15記載
の光ディスク装置において、前記バッファメモリの出力
側は、外部情報処理装置に接続されている。
【0049】従って、請求項15記載の光ディスク装置
に関して、再生動作により再生された情報を一旦バッフ
ァメモリを介していわゆるホスト等の外部情報処理装置
に出力させることで、オフセットの調整に伴う再生信号
の不連続性を調整してその連続性を維持させて外部情報
処理装置に出力させることができる。
【0050】請求項17記載の発明の情報処理装置は、
請求項7ないし15の何れか一に記載の光ディスク装置
を内蔵している。
【0051】従って、請求項7ないし15の何れか一に
記載の光ディスク装置を内蔵しているので、再生動作等
の実際のドライブ動作に伴い生じ得る温度ドリフトによ
るオートパワー制御回路のオフセットをそのドライブ動
作中に適正に除去することができ、良好なるパワー制御
が行われた状態の光ディスク装置を利用でき、信頼性が
向上する情報処理装置を提供することができる。
【0052】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図3に基づいて説明する。本実施の形態は、再生
だけでなく、記録に際して所定の発光規則によりレーザ
光源をパルス発光させてDVD−R等の光ディスクにマ
ーク/スペースを記録する記録可能な光ディスク装置へ
の適用例を示す。
【0053】図1にこのような記録再生可能な光ディス
ク装置の基本的な構成例を示す。本実施の形態の光ディ
スク装置1においては、スピンドルモータ(図示せず)
により回転駆動される例えばDVD−Rによる光ディス
ク2に対して再生動作又は記録動作のために照射するレ
ーザ光を発するレーザ光源としての半導体レーザ(L
D)3が設けられている。この半導体レーザ3から発せ
られたレーザ光はコリメータレンズ4により平行光束に
変換された後、偏光ビームスプリッタ5、λ/4板6及
び対物レンズ7を経て光ディスク2上に集光照射され
る。光ディスク2から反射された戻り光は再び対物レン
ズ7及びλ/4板6を経て偏光方向が90°回転されて
再び偏光ビームスプリッタ5に入射することにより、入
射光と分離されるように反射されて、検出レンズ8によ
り受光領域が4分割された分割受光素子(PD)9に入
射して受光される。この分割受光素子9により受光され
た各分割領域の受光信号は情報信号となるRF信号、フ
ォーカシング用のサーボ信号Fo及びトラッキング用の
サーボ信号Trの基となるもので、RF信号はRF信号
復調回路10に入力されて再生信号としての再生データ
の出力に供される。一方、フォーカシング用のサーボ信
号Fo及びトラッキング用のサーボ信号Trは、Fo/
Trサーボ制御装置11に入力されて対物レンズ7に対
するフォーカシング/トラッキング用のアクチュエータ
12のサーボ制御に供され、光ディスク2に対するレー
ザ光が合焦状態で正しくトラック上をトラッキングする
ように制御される。本実施の形態では、これらのフォー
カシング用のサーボ信号Fo及びトラッキング用のサー
ボ信号Trを合わせてサーボ信号と称する。
【0054】一方、RF信号復調回路10からの再生デ
ータを取り込むとともに、各種の演算処理及び制御処理
を実行しデジタル制御装置として機能するCPU13が
設けられている。このCPU13には再生データや記録
データ、その他の信号の授受を行うホスト14が接続さ
れている。このCPU13には制御信号や記録データに
基づき半導体レーザ3の発光パワーや発光状態等を制御
するLDパワー制御装置15が接続されている。また、
半導体レーザ3から出射されて偏光ビームスプリッタ5
によりその一部が反射されて分岐されたモニタ光を集光
レンズ16を介して受光しその発光パワーに対応した電
流をモニタ信号としてCPU13に出力するモニタ用受
光素子としての前方フォトディテクタ(PD)17が設
けられている。
【0055】このような基本的な構成において、本実施
の形態では、図2に示すようなオートパワー制御回路
(以下、実施の形態では、APC回路と称する)21が
設けられている。このAPC回路21は、基本的には、
前方フォトディテクタ17と、この前方フォトディテク
タ17から出力される電流を電圧に変換する電流/電圧
変換回路なるI/Vアンプ22と、光源電流駆動回路な
るLD電流駆動回路23とにより構成されており、半導
体レーザ3の発光パワーのレベルに対応するモニタ信号
のレベルの変化に基づき半導体レーザ3の発光パワーが
一定となるようにこの半導体レーザ3に対する駆動電流
値を制御する。このAPC回路21は再生動作時にも記
録動作時にも共用されるものであり、I/Vアンプ22
のゲインは再生動作時も記録動作時も同じ、即ち、記録
動作時を考慮したゲインに固定されている。ここに、L
D電流駆動回路23は、I/Vアンプ22の出力電圧を
所定の基準電圧と比較して増幅するアンプ(増幅器)2
4(1個でも複数個でもよい)と、CPU13からD/
A変換器25を介して入力される目標発光パワーに相当
する目標電圧値とアンプ24の出力電圧とを比較する差
動アンプ構成の電流制御アンプ26と、この電流制御ア
ンプ26からの出力電圧値に基づき実際に半導体レーザ
3に供給する駆動電流値を設定しその駆動電流を半導体
レーザ3に供給するLD駆動装置27とにより構成され
ている。
【0056】さらに、本実施の形態のAPC回路21に
あっては、アンプ24の出力電圧を所定の基準電圧Vre
fと比較しその比較結果の出力電圧を出力する比較手段
としての比較器28が設けられている。この比較器28
の比較出力はCPU13によりL側とH側とが切換え制
御されるアナログスイッチ構成のスイッチSW2のL側
端子を介してCPU13に接続されている。このスイッ
チSW2のH側端子と比較器28の出力側との間にはC
PU13からのオフセットサンプル信号に基づき比較器
28の出力をラッチするDフリップフロップ構成のラッ
チ回路(DFF)29が介在されている。ここに、本実
施の形態では、比較器28の所定の基準電圧Vrefが、
半導体レーザ3の消灯時に比較対象となるアンプ24が
本来出力すべき電圧値に設定されている。
【0057】また、本実施の形態のAPC回路21で
は、アンプ24と電流制御アンプ26との間に、CPU
13からの制御信号により開閉されるアナログスイッチ
構成のスイッチSW1を介してサンプルホールド回路3
0が介在されている。
【0058】さらに、本実施の形態のCPU13は半導
体レーザ3に対する消灯制御手段としての機能を有し、
タイマによる時間制御の基に所定タイミングでLD駆動
装置27に対してLDオン信号として所定時間T0だけ
Lレベルの信号を出力させることによりLD駆動装置2
7を介して半導体レーザ3を適宜消灯させる。
【0059】また、CPU13にはD/A変換手段とし
てのD/A変換器31が接続され、D/A変換器31の
出力側はCPU13により電圧値が設定制御されたオフ
セット電圧をアンプ24の入力端子に加算して印加させ
るように接続されている。ここに、これらのCPU13
とD/A変換器31とによりオフセット調整手段32が
構成されている。なお、D/A変換器31(D/A変換
器25も)はCPU13内に内蔵された形態であっても
よい。
【0060】このような構成において、ドライブ動作
時、例えば再生動作におけるAPC回路21による動作
制御及びこのAPC回路21に生ずるオフセットの調整
動作について図3に示すタイムチャートを参照して説明
する。
【0061】まず、再生時における通常のAPC動作に
ついて説明する。スイッチSW1は通常はオン状態(H
レベル)となっている。そこで、LD駆動装置27によ
り半導体レーザ3に再生用の駆動電流が供給されると、
半導体レーザ3からレーザ光が出射されて光ディスク2
に集光照射させることにより、情報の再生が行なわれ
る。この再生動作の際、半導体レーザ3からの出射光の
一部が前方フォトディテクタ17に入射して、発光パワ
ーのレベルに比例したレベルのモニタ電流(モニタ信
号)がI/Vアンプ22に出力される。I/Vアンプ2
2より電流−電圧変換された電圧(モニタ電圧)はアン
プ24で増幅され、サンプルホールド回路30を介して
電流制御アンプ26に出力される。
【0062】電流制御アンプ26にはCPU13よりD
/A変換器25を介して目標再生発光パワーに応じた目
標電圧が出力されており、電流制御アンプ26はアンプ
24の出力電圧がこの目標電圧に常に一致するように駆
動信号をLD駆動装置27に出力する。LD駆動装置2
7では、この駆動信号のレベルに応じて再生発光パワー
の駆動電流値を決定して半導体レーザ3を点灯駆動させ
る。このようなAPC動作により、半導体レーザ3を常
に目標再生発光パワーで発光させることができる。
【0063】このようなAPC回路21においては、前
述したように前方フォトディテクタ17の暗電流、I/
Vアンプ22及びアンプ24のオフセット電圧に生ずる
オフセットを除去するため、本光ディスク装置1の初期
化時に予めオフセットの調整を行う。まず、スイッチS
W2はLレベルとなっており(比較器28の出力が直接
的にCPU13に接続されている)、比較器28には、
半導体レーザ3の消灯時にアンプ24が本来出力すべき
電圧と同じレベルの電圧が基準電圧Vrefとして設定さ
れており、アンプ24の出力を入力させてこの基準電圧
Vrefと比較させ、この比較器28の比較出力を取り込
むことにより、その時点でのAPC回路21のオフセッ
ト量がCPU13により検知される。即ち、比較器28
の基準電圧Vrefが半導体レーザ3の消灯時にアンプ2
4が本来出力すべき電圧と同じレベルの電圧として設定
されているので、比較器28の比較出力のレベルがその
時点でのオフセット量を直接的に示すものとなる。そこ
で、CPU13では、比較器28の比較出力の結果、即
ち、オフセット量に応じてD/A変換器31に対する設
定値を変化させる(例えば、アンプ24の出力>Vref
の場合であれば、アンプ24の出力電圧が減少するよう
にD/A変換器31に対する設定値を設定する)。これ
により、アンプ24にはD/A変換器31の出力がオフ
セット電圧としてアンプ24に対する基準電圧Vrefを
基準に加算又は減算される。このような動作を、アンプ
24の出力電圧が比較器28に対する基準電圧Vrefと
ほぼ同じ電圧値になるまで何度か繰り返すことにより、
オフセットの調整がなされ、半導体レーザ3の発光パワ
ーの制御に際してAPC回路21のオフセットの影響が
出ないように初期設定される。
【0064】本来的には、このように初期化時にAPC
回路21のオフセットの調整を行っているので、再生動
作等の動作開始時にはオフセットの影響はほぼ排除でき
るが、再生動作を長時間連続して行っていると、光ディ
スク装置1内の温度上昇に伴って次第に温度ドリフトに
よるオフセットが発生してくる。温度ドリフトによるオ
フセットは、再生動作に伴う半導体レーザ3の発光中は
除去することができない。
【0065】そこで、本実施の形態では、図3に示すよ
うに再生動作が所定期間T1だけ連続した場合、その所
定期間T1を経過した時点で一時的に所定時間T0だ
け、半導体レーザ3を強制的に消灯させて温度ドリフト
によるオフセット量を認識し、その温度ドリフトによる
オフセットを除去させるものである。
【0066】まず、再生動作中は、スイッチSW2を常
にHレベルの状態とし、ラッチ回路29の出力がCPU
13に接続される状態とする。CPU13はLDオン信
号をLレベルとしてLD駆動装置27に対して半導体レ
ーザ3の消灯を指示する。すると、半導体レーザ3は発
光状態から消灯状態に切換えられ、前方フォトディテク
タ17の出力をI/Vアンプ22を介してモニタしてい
るアンプ24の出力電圧は半導体レーザ3の消灯時の出
力電圧レベルとなる。この際、温度ドリフトによるオフ
セットが発生していると基準電圧Vrefに対して電圧差
が現れ、比較器28においてこの基準電圧Vrefとの比
較結果がオフセット量として出力される。DFFによる
ラッチ回路29は半導体レーザ3の消灯中においてCP
U13から出力されるオフセットサンプル信号のタイミ
ングで比較器28の出力をラッチして、CPU13に出
力する。CPU13では、初期化時オフセット調整の場
合と同様に、ラッチ回路29の出力結果(比較器28の
出力結果)に応じて、アンプ24の出力が基準電圧Vre
fにほぼ等しくなるようにD/A変換器31の電圧値
(温度ドリフトによるオフセット電圧値)を設定する。
【0067】このように、基本的には、実際の再生動作
なるドライブ動作中に半導体レーザ3を所定時間T0だ
け消灯させて温度ドリフトに伴うオフセットを打ち消す
ようにオフセット調整を行うことにより、温度ドリフト
によるオフセットの影響を受けることのないAPC動作
が可能となる。特に、再生動作中において実際のオフセ
ット量を検知してそのオフセットを打ち消すように調整
しているので、前方フォトディテクタ17の暗電流温度
係数の経時的な変化等の影響を受けることなく、オフセ
ットの調整を適正に行える。
【0068】また、CPU13は、半導体レーザ3の消
灯直前にスイッチSW1をLレベル(オフ)とし、サン
プルホールド回路30で半導体レーザ3の消灯直前のア
ンプ24の出力電圧(即ち、消灯直前の駆動電流値)を
保持しておき、再点灯直前にスイッチSW1をHレベル
(オン)に切換える。これにより、半導体レーザ3を再
点灯させた後、APC回路21による本来のAPC動作
を行わせる上で直前の駆動電流値から再開させることが
できるので、速やかにAPC回路21を目標値に整定さ
せることができる。
【0069】ところで、再生動作中に半導体レーザ3を
消灯すべき所定時間T0は、光ディスク装置1内の温度
変動の勾配とそれに伴う温度ドリフトによる発光パワー
変動により決定される。例えば、光ディスク装置1内の
温度変動が60℃/hであり、発光パワーの変動が温度
変動として10℃まで許容できるなら、10分以内に温
度ドリフトのオフセットを排除できればよい。また、半
導体レーザ3を消灯させる所定時間T0は、再点灯後も
Fo/Trサーボ制御装置11においてサーボ信号(フ
ォーカシングサーボ信号Fo及びトラッキングサーボ信
号Tr)が追随できる時間の範囲内とされている。これ
により、再生動作中に一時的に半導体レーザ3を強制的
に消灯させてもサーボ制御は通常動作を継続することが
できる。例えば、サーボ信号(フォーカシングサーボ信
号Fo及びトラッキングサーボ信号Tr)の制御帯域が
fc=50kHzの場合、時定数τの1/2の時間、即
ち、 程度であれば、サーボ制御は通常動作を継続することが
できる。この所定時間T0の間は、半導体レーザ3が強
制的に消灯されているので光ディスク2からは記録情報
を読み取ることができず、再生データが欠損することと
なる。しかし、再生動作に関して、例えばDVD−RO
M規格によれば、"Local defects"(きず)として3
00μmが許容されており、これは約1.5Syncに相
当する。この時間内であればエラー訂正が可能であり、
8倍速で再生した場合でも半導体レーザ3を消灯させる
所定時間T0としては、 38.2ns*1488*1.5/8=10.66μs まで許容されるので、上記の如くT0=1.6μsは十
分にエラー訂正が可能な時間範囲と見倣せる。
【0070】ちなみに、消灯させる所定時間T0が短め
であり、この所定時間T0内では温度ドリフトのオフセ
ットの調整を完了させることはできないので、本実施の
形態では、一回の所定期間T1経過毎に消灯回数として
図3中にで示すように2回消灯させ、1回目の消
灯で温度ドリフトによるオフセット量を取込み、の
間の点灯時にCPU13においてD/A変換器31に対
するオフセット電圧値を決定し(オフセットの調整)、
2回目の消灯時にそのオフセット電圧値により温度ド
リフトによるオフセットが解消されているかをチェック
するようにしている。
【0071】なお、所定期間T1経過毎に半導体レーザ
3を消灯させる回数は、2回に限らず、さらに増やして
もよい。また、逆に、所定期間T1をもっと短めとし、
所定期間T1経過毎に半導体レーザ3を1回だけ消灯さ
せるようにしてもよい。これによれば、温度ドリフトに
よるオフセットの少ない段階で半導体レーザ3を消灯さ
せてそのオフセットの調整を行うので、次のオフセット
調整がなされるまでの所定期間T1内(即ち、再生動作
中)におけるオフセットの影響が少なくて済む。
【0072】なお、記録動作中に関しては、I/Vアン
プ22の出力電圧が大きめであり、温度ドリフトによる
オフセットの影響が少ないので、必ずしも温度ドリフト
によるオフセットの調整を必要としないが、上記の再生
動作中に準じて記録動作中においても半導体レーザ3を
適宜消灯させることにより、オフセットの調整を行い、
オフセットの影響を全く受けないようにしてもよい。
【0073】また、本実施の形態では、比較器28に対
する入力をアンプ24の出力としたが、I/Vアンプ2
2の出力を比較器28に対する入力としてもよい。この
場合、比較器28の基準電圧Vrefは半導体レーザ3の
消灯時にI/Vアンプ22が出力すべき電圧値に設定さ
れる。
【0074】本発明の第二の実施の形態を図4及び図5
に基づいて説明する。図1ないし図3で示した部分と同
一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略する(以降
の実施の形態でも同様とする)。
【0075】本実施の形態では、再生動作に伴い光ディ
スク2から読み出された再生情報をホスト14側に出力
する前に一旦蓄積するバッファメモリ41が付加されて
いる。
【0076】一般的な光情報記録再生装置ではこのよう
なバッファメモリを具備していることが多い。例えば、
DVD−Rメディアに記録を行う場合、連続記録中にデ
ータが途絶えることは許されないので、ホスト14から
の入力データが一時的に転送されない場合でも連続的に
光ディスク2に記録データを供給するためにバッファメ
モリに記録データを一旦蓄積しておく。また、再生時に
おいては、振動等でサーボが一時的に外れてしまった場
合でもホスト14へのデータ転送が連続的に行われるよ
うに再生データをバッファメモリに蓄積しておく。
【0077】このようにバッファメモリ41を備えた構
成下で、本実施の形態では、CPU13においてオフセ
ットサンプル信号を使用せず、半導体レーザ3の消灯中
に連続的に比較器28の出力電圧を取得し温度ドリフト
によるオフセットの調整を行うようにしたものである。
半導体レーザ3の消灯中にCPU13が比較器28の比
較出力を判定してD/A変換器31にオフセット電圧値
の設定を行う必要があるので、所定時間T0としてはそ
の時間内にオフセットの調整が完了するように比較的長
期間に設定する必要がある。また、半導体レーザ3を比
較的長時間消灯させることで、サーボ信号(フォーカシ
ングサーボ信号Fo及びトラッキングサーボ信号Tr)
が外れてしまい、復帰にかなりの時間を要する。CPU
13がオフセットの調整処理に要する時間はサーボ制御
の復帰時間より十分短いので、サーボ信号の復帰までに
必要な時間の間、再生データを一時的にバッファメモリ
41に蓄積させるものである。
【0078】このような構成において、図5に示すよう
に、再生動作が所定期間T1連続した場合、その期間経
過時点でCPU13はLDオン信号をLレベルとしてL
D駆動装置27に対し半導体レーザ3の消灯を指示す
る。すると、半導体レーザ3が消灯されるとともに、ア
ンプ24の出力は消灯時の出力電圧レベルとなり、比較
器28において基準電圧Vrefと比較され、比較結果が
出力される。CPU13は、比較器28の比較出力を直
接的に取得し、初期化時オフセット調整の場合と同様
に、比較器28の出力結果に応じて、アンプ24の出力
電圧が基準電圧Vrefにほぼ等しくなるようにD/A変
換器31のオフセット電圧値を設定する。このような調
整動作を半導体レーザ3が消灯している所定時間T0の
間に完了させる。
【0079】ところで、上記のように半導体レーザ3を
消灯させる所定期間T0が長めとなるとサーボ制御が外
れるとともに、その間の再生データの欠損をエラー訂正
で補うことができず、連続して再生している再生データ
が不連続となってしまう。いま、サーボ制御の復帰に1
秒必要として、この1秒間の再生データを蓄積するため
のバッファメモリ41の必要メモリ容量を算出してみ
る。例えば、DVD8倍速再生で考えた場合、 1倍速時のチャネルクロック周期:38.2ns EFM+データの冗長度:2倍 誤り訂正による冗長度:15% とすると、バッファメモリ41に転送される1bitデー
タの転送時間は 38.2ns/8×2×1.15≒11ns/bit であるので、1秒間分のデータを蓄積するには 1/11ns≒11MByte あればよい。
【0080】従って、本実施の形態によれば、再生デー
タを一時的に格納するバッファメモリ41を備えている
ので、再生動作中に半導体レーザ3をオフセットの調整
のための消灯させる所定時間T0を長めとすることによ
り、再生データに欠損を生じても、それ以前の再生デー
タをバッファメモリ41に格納させておき、再点灯後に
は欠損した部分の再生データを改めて取得してバッファ
メモリ41に格納させることにより、バッファメモリ4
1からホスト14側に出力させる段階ではこれらの再生
データを連続させることができ、再生データが不連続と
なってしまうような不具合を生じない。
【0081】本発明の第三の実施の形態を図6に基づい
て説明する。本実施の形態では、光ディスク装置1内に
温度変動検出器42が配設されている。この温度変動検
出器42はCPU13に接続されており、光ディスク装
置1内の温度を検出し、その値をデジタル化してCPU
13に出力する機能を有す。ここに、CPU13はその
検出出力を監視することにより温度監視手段の機能を発
揮する。即ち、CPU13が温度変動検出器42の出力
を監視し、その温度変動が予め設定された所定の範囲を
超えて変動した場合に、半導体レーザ3を消灯させて、
前述した場合と同様に温度ドリフトに伴うオフセットの
調整動作を行わせるようにしたものである。つまり、前
述した第一,二の実施の形態では、温度ドリフトに伴う
オフセットの調整動作を行う時期を所定期間T1経過後
として時間的管理によって制御しているのと異なる。
【0082】温度ドリフトに伴うAPC回路21のオフ
セットの調整動作を開始させるべき温度の変動範囲とし
ては、温度ドリフトに伴う発光パワーの変動により決定
される。例えば、発光パワーの変動が温度変動として1
0℃まで許容できるなら、温度変動検出器42の検出出
力が10℃変化した場合にCPU13によりAPC回路
21のオフセットの調整動作を開始させるようにすれば
よい。
【0083】従って、本実施の形態によれば、実際の再
生動作に伴い生じ得る温度ドリフトの最大要因である光
ディスク装置1内の温度変動を温度変動検出器42の検
出出力に基づき常時監視し、温度ドリフトによるAPC
回路21のオフセットの影響が出ないように設定された
温度変動の範囲を超える変動を生じた場合に半導体レー
ザ3を消灯させてAPC回路21のオフセットの調整を
行わせることで、不規則ではあるが、実際に温度ドリフ
トによるオフセットの調整の必要性が生じた場合のみの
必要最小限の制御で温度ドリフトによる悪影響を受ける
ことのないパワー制御が可能となる。
【0084】本発明の第四の実施の形態を図7に基づい
て説明する。本実施の形態は、情報処理装置としてパー
ソナルコンピュータ51に適用したものであり、3.5
型FDドライブ装置52の他に、前述したような光ディ
スク装置1をDVD−Rドライブとして内蔵(一体に内
蔵させたタイプでも、いわゆるビルトインタイプでもよ
い)した構成とされている。従って、ホスト14もパー
ソナルコンピュータ51内に内蔵されている。
【0085】このようなパーソナルコンピュータ51に
よれば、上述したような光ディスク装置1を内蔵してい
るので、実際の再生動作等のドライブ動作に伴い生じ得
る温度ドリフトによるAPC回路21のオフセットをそ
のドライブ動作中に適正に除去することができるので、
常に良好なるレーザパワー制御が行われた状態の光ディ
スク装置1を利用できるパーソナルコンピュータ51を
提供することができる。
【0086】もっとも、本実施の形態のようにパーソナ
ルコンピュータ51に内蔵されたタイプの光ディスク装
置に限らず、単体で設けられ、外部のホスト等の情報処
理装置に接続された形態であってもよい。
【0087】また、これらの各実施の形態では、再生だ
けでなく記録も可能な光ディスク装置1への適用例とし
て説明したが、再生専用の光ディスク装置の場合にも同
様に適用できる。この場合、前述したように本来的には
APC回路中に含まれるI/Vアンプのゲインを大きく
とることができるので、温度ドリフトによるオフセット
があってもその影響を小さくすることができるものの、
前述した場合に準じて再生動作中に半導体レーザを消灯
させて温度ドリフトによるオフセットの調整を行うよう
にすれば、より完全にオフセットの影響をなくすことが
でき、再生動作の信頼性を向上させることができる。こ
のようなことから、対象となる光ディスクに関しても、
前述したようなDVD−Rに限らず、記録再生可能な各
種光ディスク、再生専用の各種光ディスクについて適用
できる。
【0088】
【発明の効果】請求項1記載の発明の光ディスク装置の
レーザパワー制御方法によれば、再生動作中であっても
レーザ光源を所定時間消灯させることによりその時点で
の温度ドリフトによるオートパワー制御回路のオフセッ
ト量を検知することが可能となり、そのオフセット量に
基づきオートパワー制御回路に生ずるオフセットを打ち
消すように適正に調整することができ、結果として、実
際のドライブ動作に伴う温度ドリフトの影響を受けない
オートパワー制御回路によるレーザパワー制御が可能と
なる。
【0089】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の光ディスク装置のレーザパワー制御方法において、
再生動作中にオフセットの調整を行うためにレーザ光源
を消灯させることで、消灯直前のレーザ光源に対する駆
動電流値を失うとレーザ光源の再点灯に伴いオートパワ
ー制御回路によりパワー制御を行う上でその制御動作が
安定するまでにかなりの時間を要することとなるが、レ
ーザ光源の消灯直前の駆動電流値をサンプルホールド回
路により保持しておくことにより、再点灯後のオートパ
ワー制御回路の制御動作を速やかに安定させることがで
き、よって、パワー制御の連続性を維持することができ
る。
【0090】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の光ディスク装置のレーザパワー制御方法にお
いて、実際のドライブ動作に伴い生じ得る温度ドリフト
によるオートパワー制御回路のオフセットの影響が出な
いように設定された所定期間に亘って再生動作が連続し
て行われた場合にその所定期間経過時点でレーザ光源を
消灯させてオートパワー制御回路のオフセットの調整を
行わせるようにしたので、時間的管理による簡単な制御
方法で温度ドリフトによる悪影響を受けることのないパ
ワー制御が可能となる。
【0091】請求項4記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の光ディスク装置のレーザパワー制御方法にお
いて、実際のドライブ動作に伴い生じ得る温度ドリフト
の最大要因である光ディスク装置内の温度変動を監視
し、温度ドリフトによるオートパワー制御回路のオフセ
ットの影響が出ないように設定された温度変動の範囲を
超える変動を生じた場合にレーザ光源を消灯させてオー
トパワー制御回路のオフセットの調整を行わせるように
したので、実際に温度ドリフトによるオフセットの調整
の必要性が生じた場合のみの必要最小限の制御で温度ド
リフトによる悪影響を受けることのないパワー制御が可
能となる。
【0092】請求項5記載の発明によれば、請求項1な
いし4の何れか一に記載の光ディスク装置のレーザパワ
ー制御方法において、再生動作中にレーザ光源を消灯さ
せる所定時間をその直後の再点灯時にサーボ信号が追従
し得る時間の範囲内に設定したので、再生動作中に消灯
を伴うオートパワー制御回路のオフセットの調整動作を
行っても、トラッキング等のサーボ制御には何ら支障を
来たすことがなく、従って、再点灯後の再生動作等の連
続性も維持させることができる。
【0093】請求項6記載の発明によれば、請求項1な
いし4の何れか一に記載の光ディスク装置のレーザパワ
ー制御方法において、再生動作中にレーザ光源を消灯さ
せる所定時間をその時間内にオートパワー制御回路のオ
フセット調整を完了させ得る時間に設定した場合、比較
的消灯時間が長くなり、トラッキング等のサーボ信号が
追従し得ずサーボが外れてしまい、再点灯後のサーボ復
帰に時間を要し、外部に出力する再生信号の連続性が損
なわれるが、再生動作により再生された情報を一旦バッ
ファメモリを介して出力させるようにしたので、オフセ
ットの調整に伴う再生信号の不連続性を調整してその連
続性を維持させて出力させることができる。
【0094】請求項7記載の発明の光ディスク装置によ
れば、レーザ光源の消灯状態でオートパワー制御回路に
生ずるオフセットを調整するオフセット調整手段と、再
生動作中にレーザ光源を所定時間消灯させる消灯制御手
段とを備えるので、再生動作中であっても消灯制御手段
によりレーザ光源を所定時間消灯させることによりその
時点での温度ドリフトによるオートパワー制御回路のオ
フセット量を検知することが可能となり、そのオフセッ
ト量に基づきオートパワー制御回路に生ずるオフセット
を打ち消すようにオフセット調整手段により適正に調整
することができ、結果として、実際のドライブ動作に伴
う温度ドリフトの影響を受けないオートパワー制御回路
によるレーザパワー制御が可能となる。
【0095】請求項8記載の発明の光ディスク装置によ
れば、請求項7記載の発明の光ディスク装置の場合と同
様に、再生動作中であっても消灯制御手段によりレーザ
光源を所定時間消灯させることによりその時点での温度
ドリフトによるオートパワー制御回路のオフセット量を
検知することが可能となり、そのオフセット量に基づき
オートパワー制御回路に生ずるオフセットを打ち消すよ
うにオフセット調整手段により適正に調整することがで
き、結果として、実際のドライブ動作に伴う温度ドリフ
トの影響を受けないオートパワー制御回路によるレーザ
パワー制御が可能となる上に、オートパワー制御回路中
の電流/電圧変換回路のゲインを記録時と再生時とで同
一とし再生動作時の温度ドリフトの影響が大きくなるよ
うな構成条件下において再生動作時の温度ドリフトの影
響を受けないようにオフセットの調整を行うことができ
る。
【0096】請求項9記載の発明によれば、請求項7又
は8記載の光ディスク装置を実現する上で、オートパワ
ー制御回路中の比較手段の基準電圧を、レーザ光源の消
灯時に比較対象となる電流/電圧変換回路又は増幅器が
出力すべき電圧値に設定したので、実際のドライブ動作
に伴い生じ得る温度ドリフトによるオートパワー制御回
路のオフセットを簡単かつ正確に除去させることができ
る。
【0097】請求項10記載の発明によれば、請求項9
記載の光ディスク装置におけるオフセットの調整を実現
する上で、いわゆるCPU等のデジタル制御装置により
D/A変換手段のオフセット電圧の電圧値を制御設定す
ることにより、容易かつ正確に温度ドリフトに伴うオフ
セットの調整を行わせることができる。
【0098】請求項11記載の発明によれば、請求項9
又は10記載の光ディスク装置において、再生動作中に
オフセットの調整を行うためにレーザ光源を消灯させる
ことで、消灯直前のレーザ光源に対する駆動電流値を失
うとレーザ光源の再点灯に伴いオートパワー制御回路に
よりパワー制御を行う上でその制御動作が安定するまで
にかなりの時間を要することとなるが、サンプルホール
ド回路を備えてレーザ光源の消灯直前の駆動電流値を保
持しておくことにより、再点灯後のオートパワー制御回
路の制御動作を速やかに安定させ、制御の連続性を維持
させることができる。
【0099】請求項12記載の発明によれば、請求項7
ないし11の何れか一記載の光ディスク装置において、
実際の再生動作に伴い生じ得る温度ドリフトによるオー
トパワー制御回路のオフセットの影響が出ないように設
定された所定期間に亘って再生動作が連続して行われた
場合にその所定期間経過時点でレーザ光源を消灯させて
オートパワー制御回路のオフセットの調整を行わせるよ
うにしたので、時間的管理による簡単な制御方法で温度
ドリフトによる悪影響を受けることのないパワー制御が
可能となる。
【0100】請求項13記載の発明によれば、請求項7
ないし11の何れか一記載の光ディスク装置において、
実際の再生動作に伴い生じ得る温度ドリフトの最大要因
である光ディスク装置内の温度変動を温度監視手段によ
り監視し、温度ドリフトによるオートパワー制御回路の
オフセットの影響が出ないように設定された温度変動の
範囲を超える変動を生じた場合にレーザ光源を消灯させ
てオートパワー制御回路のオフセットの調整を行わせる
ようにしたので、実際に温度ドリフトによるオフセット
の調整の必要性が生じた場合のみの必要最小限の制御で
温度ドリフトによる悪影響を受けることのないパワー制
御が可能となる。
【0101】請求項14記載の発明によれば、請求項7
ないし13の何れか一に記載の光ディスク装置におい
て、再生動作中にレーザ光源を消灯させる所定時間をそ
の直後の再点灯時にサーボ信号が追従し得る時間の範囲
内に設定したので、再生動作中に消灯を伴うオートパワ
ー制御回路のオフセットの調整動作を行っても、トラッ
キング等のサーボ制御には何ら支障を来たすことがな
く、従って、再点灯後の再生動作等の連続性も維持させ
ることができる。
【0102】請求項15記載の発明によれば、請求項7
ないし13の何れか一に記載の光ディスク装置におい
て、再生動作中にレーザ光源を消灯させる所定時間をそ
の時間内にオートパワー制御回路のオフセット調整を完
了させ得る時間に設定した場合、比較的消灯時間が長く
なり、トラッキング等のサーボ信号が追従し得ずサーボ
が外れてしまい、再点灯後のサーボ復帰に時間を要し、
外部に出力する再生信号の連続性が損なわれるが、再生
動作により再生された情報を一旦バッファメモリを介し
て出力させるようにしたので、オフセットの調整に伴う
再生信号の不連続性を調整してその連続性を維持させて
出力させることができる。
【0103】請求項16記載の発明によれば、請求項1
5記載の光ディスク装置に関して、再生動作により再生
された情報を一旦バッファメモリを介していわゆるホス
ト等の外部情報処理装置に出力させるようにしたので、
オフセットの調整に伴う再生信号の不連続性を調整して
その連続性を維持させて外部情報処理装置に出力させる
ことができる。
【0104】請求項17記載の発明の情報処理装置によ
れば、請求項7ないし15の何れか一に記載の光ディス
ク装置を内蔵しているので、再生動作等の実際のドライ
ブ動作に伴い生じ得る温度ドリフトによるオートパワー
制御回路のオフセットをそのドライブ動作中に適正に除
去することができ、良好なるパワー制御が行われた状態
の光ディスク装置を利用でき、信頼性が向上する情報処
理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の光ディスク装置の
概略を示すブロック的構成図である。
【図2】そのLDパワー制御装置等を示すブロック的回
路図である。
【図3】APC回路の温度ドリフトによるオフセットの
調整処理を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の第二の実施の形態のLDパワー制御装
置等を示すブロック的回路図である。
【図5】APC回路の温度ドリフトによるオフセットの
調整処理を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の第三の実施の形態のLDパワー制御装
置等を示すブロック的回路図である。
【図7】本発明の第四の実施の形態のパーソナルコンピ
ュータを示す外観斜視図である。
【図8】従来のAPC回路を示すブロック的回路図であ
る。
【符号の説明】
1 光ディスク装置 2 光ディスク 3 レーザ光源 13 デジタル制御装置 17 モニタ用受光素子 21 オートパワー制御回路 22 電流/電圧変換回路 23 光源電流駆動回路 24 増幅器 28 比較手段 30 サンプルホールド回路 31 D/A変換手段 32 オフセット調整手段 41 バッファメモリ

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクに照射するレーザ光を発する
    レーザ光源の発光パワーのレベルに対応するモニタ信号
    のレベルの変化に基づき前記発光パワーが一定となるよ
    うにオートパワー制御回路を用いて前記レーザ光源に対
    する駆動電流値を制御する光ディスク装置のレーザパワ
    ー制御方法において、 再生動作中に前記レーザ光源を所定時間消灯させて前記
    レーザ光源の消灯状態で前記オートパワー制御回路に生
    ずるオフセットを調整するようにしたことを特徴とする
    光ディスク装置のレーザパワー制御方法。
  2. 【請求項2】 消灯直前の前記レーザ光源に対する駆動
    電流値をサンプルホールド回路に保持させておくように
    したことを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置の
    レーザパワー制御方法。
  3. 【請求項3】 前記再生動作が所定期間に亘って連続し
    て行われた場合に、その所定期間経過時点で前記レーザ
    光源を前記所定時間だけ消灯させて前記オートパワー制
    御回路のオフセットを調整するようにしたことを特徴と
    する請求項1又は2記載の光ディスク装置のレーザパワ
    ー制御方法。
  4. 【請求項4】 前記光ディスク装置内の温度を監視し、
    その温度変動が予め設定された所定範囲を超える場合
    に、超えた時点で前記レーザ光源を前記所定時間だけ消
    灯させて前記オートパワー制御回路のオフセットを調整
    するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の
    光ディスク装置のレーザパワー制御方法。
  5. 【請求項5】 前記再生動作中に前記レーザ光源を消灯
    させる前記所定時間は、前記レーザ光源の再点灯時にサ
    ーボ信号が追従し得る時間の範囲内に設定されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし4の何れか一に記載の光
    ディスク装置のレーザパワー制御方法。
  6. 【請求項6】 前記再生動作中に前記レーザ光源を消灯
    させる前記所定時間は、その時間内に前記オートパワー
    制御回路のオフセット調整を完了させ得る時間に設定さ
    れ、前記再生動作により再生された情報を一旦バッファ
    メモリを介して出力させるようにしたことを特徴とする
    請求項1ないし4の何れか一に記載の光ディスク装置の
    レーザパワー制御方法。
  7. 【請求項7】 光ディスクに照射するレーザ光を発する
    レーザ光源と、その発光パワーのレベルに対応するモニ
    タ信号のレベルの変化に基づき前記発光パワーが一定と
    なるように前記レーザ光源に対する駆動電流値を制御す
    るオートパワー制御回路とを備えた光ディスク装置にお
    いて、 再生動作中に前記レーザ光源を所定時間消灯させる消灯
    制御手段と、 前記レーザ光源の消灯状態で前記オートパワー制御回路
    に生ずるオフセットを調整するオフセット調整手段と、
    を備えることを特徴とする光ディスク装置。
  8. 【請求項8】 再生動作又は記録動作のために光ディス
    クに照射するレーザ光を発するレーザ光源と、再生動作
    時と記録動作時とでゲインが固定された電流/電圧変換
    回路を有し前記レーザ光源の発光パワーのレベルに対応
    するモニタ信号の前記電流/電圧変換回路により検出さ
    れるレベルの変化に基づき前記発光パワーが一定となる
    ように前記レーザ光源に対する駆動電流値を制御するオ
    ートパワー制御回路とを備えた光ディスク装置におい
    て、 再生動作中に前記レーザ光源を所定時間消灯させる消灯
    制御手段と、 前記レーザ光源の消灯状態で前記オートパワー制御回路
    に生ずるオフセットを調整するオフセット調整手段と、
    を備えることを特徴とする光ディスク装置。
  9. 【請求項9】 前記オートパワー制御回路は、 前記レーザ光源の発光パワーに対応した電流をモニタ信
    号として出力するモニタ用受光素子と、 このモニタ用受光素子から出力される電流を電圧に変換
    する電流/電圧変換回路と、 少なくとも1つ以上の増幅器を含み、前記電流/電圧変
    換回路から出力される電圧値に対応した駆動電流値の駆
    動電流を前記レーザ光源に供給する光源電流駆動回路
    と、 前記電流/電圧変換回路の出力電圧又は前記光源電流駆
    動回路中の何れか1つの増幅器の出力電圧と、前記レー
    ザ光源の消灯時に比較対象となる前記電流/電圧変換回
    路又は前記増幅器が出力すべき電圧値に設定された基準
    電圧とを比較する比較手段と、を備えることを特徴とす
    る請求項7又は8記載の光ディスク装置。
  10. 【請求項10】 前記オフセット調整手段は、 前記オートパワー制御回路のオフセットの調整動作を制
    御するデジタル制御装置と、 このデジタル制御装置により電圧値が制御されたオフセ
    ット電圧を前記電流/電圧変換回路又は前記光源電流駆
    動回路中の何れか1つの増幅器に対して印加するD/A
    変換手段とを備え、 前記レーザ光源を消灯させたときの前記比較手段の比較
    出力に基づき前記オートパワー制御回路のオフセットを
    打ち消すように前記D/A変換手段によるオフセット電
    圧の電圧値を前記デジタル制御装置により制御するよう
    にしたことを特徴とする請求項9記載の光ディスク装
    置。
  11. 【請求項11】 前記光源電流駆動回路は、消灯直前の
    前記レーザ光源に対する駆動電流値を保持するサンプル
    ホールド回路を備えることを特徴とする請求項9又は1
    0記載の光ディスク装置。
  12. 【請求項12】 前記消灯制御手段は、前記再生動作が
    所定期間に亘って連続して行われた場合に、その所定期
    間経過時点で前記レーザ光源を前記所定時間だけ消灯さ
    せることを特徴とする請求項7ないし11の何れか一記
    載の光ディスク装置。
  13. 【請求項13】 装置内の温度を監視する温度監視手段
    を備え、前記消灯制御手段は、前記温度監視手段により
    監視される温度変動が予め設定された範囲を超える場合
    に、超えた時点で前記レーザ光源を前記所定時間だけ消
    灯させることを特徴とする請求項7ないし11の何れか
    一記載の光ディスク装置。
  14. 【請求項14】 前記再生動作中に前記レーザ光源を消
    灯させる前記所定時間は、前記レーザ光源の再点灯時に
    サーボ信号が追従し得る時間の範囲内に設定されている
    ことを特徴とする請求項7ないし13の何れか一に記載
    の光ディスク装置。
  15. 【請求項15】 前記再生動作により再生された情報を
    一旦蓄積して出力するバッファメモリを備え、前記再生
    動作中に前記レーザ光源を消灯させる前記所定時間は、
    その時間内に前記オートパワー制御回路のオフセットの
    調整を完了させ得る時間に設定されていることを特徴と
    する請求項7ないし13の何れか一に記載の光ディスク
    装置。
  16. 【請求項16】 前記バッファメモリの出力側は、外部
    情報処理装置に接続されていることを特徴とする請求項
    15記載の光ディスク装置。
  17. 【請求項17】 請求項7ないし15の何れか一に記載
    の光ディスク装置を内蔵したことを特徴とする情報処理
    装置。
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