JPH10190101A - 半導体レーザ駆動装置および画像記録装置 - Google Patents

半導体レーザ駆動装置および画像記録装置

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JPH10190101A
JPH10190101A JP8347843A JP34784396A JPH10190101A JP H10190101 A JPH10190101 A JP H10190101A JP 8347843 A JP8347843 A JP 8347843A JP 34784396 A JP34784396 A JP 34784396A JP H10190101 A JPH10190101 A JP H10190101A
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detection signal
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JP8347843A
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Hiroyuki Miyake
弘之 三宅
Chikao Ikeda
周穂 池田
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体レーザを駆動する半導体レーザ駆動装置
および画像を記録する過程に画像情報により変調された
するレーザビームにより所定の被走査体上を走査する過
程を含む画像記録装置に関し、アナログ的に高速かつ高
精度に電流−光出力特性を求め、これにより、高画質を
維持した上で高速描画を行なう。 【解決手段】受光素子の検出出力に基づいて半導体レー
ザの発光量を制御するための第1の演算増幅器152を
含む第1のフィードバック回路15と第2の演算増幅器
162を含む第2のフィードバック回路16とを備え、
切換制御手段17の切換により第1および第2のフィー
ドバック回路による2つの負帰還を交互に行なうことに
より、所望の電流−光出力特性を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザを駆
動する半導体レーザ駆動装置および画像を記録する過程
に画像情報を担持するレーザビームにより所定の被走査
体上を走査する過程を含む画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばゼログラフィプロセスを採用した
画像記録装置において、光ビームを発生させる手段とし
て高速変調に適した半導体レーザが従来から用いられて
いる。この半導体レーザを画像記録装置に用いた場合、
この半導体レーザから所望の光量の光ビームが出射され
るように、実際の画像の形成に影響のないタイミングで
光量モニタ用の受光センサを用いてフィードバックをか
けAPC(Automatic Power Cont
rol)を行なうことにより所望の光量が得られる制御
電圧を求め、このときの制御電圧をアナログ的又はデジ
タル的に保持しておいてフィードバックを停止し、実際
の画像の形成に影響を及ぼすタイミングでは、その保持
された制御電圧に基づいて半導体レーザに供給する電流
を設定するオープンループ制御を行ない、その後再びフ
ィードバックをかけるというように間欠的なフィードバ
ック制御が行なわれている。また、半導体レーザの変調
方式には、パルス幅変調方式と強度変調方式とがあり、
強度変調を行なうにあたり画質を向上させるための技術
が多数提案されている。強度変調を行なう上で特に問題
になるのは、オープンループで所望の光量の光ビームを
如何にして作り出すかという点である。
【0003】以下、先ず半導体レーザの電流・出力パワ
ー特性について説明し、次いで従来提案されている技術
について説明する。図8は、半導体レーザに供給される
電流に対する、その半導体レーザから出力されるレーザ
光の発光パワーを示す図である。この図に示すように、
半導体レーザの光出力特性は、半導体レーザへの供給電
流が所定のレーザ発振閾値電流Ith未満のときのLED
領域と、供給電流がそのレーザ発振閾値電流Ith以上の
レーザ発振領域とに二分され、LED領域では半導体レ
ーザから実質的に光は発光されず、レーザ発振領域で
は、供給電流からレーザ発振閾値電流Ithを差し引いた
残りの電流にほぼ比例したパワーの光出力が得られる。
このため、レーザ発振閾値電流Ithと、レーザ発振領域
における傾斜η(レーザ発光効率)を正確に求める必要
がある。これは、半導体レーザの点灯、消灯の高速性を
確保するために、非発光時を含め半導体レーザにレーザ
発振閾値電流Ith近傍のバイアス電流を常時流しておく
必要があり、かつ、正確な発光光量を得るためにそのバ
イアス電流に重畳すべき駆動電流を正確に定める必要が
あるからである。これら閾値電流Ithや傾斜ηは半導体
レーザ毎にばらつきがあり環境によっても変化するた
め、予め求めておけばよいというものではなく、半導体
レーザの動作中にも常に求め直す必要がある。
【0004】特開昭63−184773号公報には、重
み付けされた複数の電流源とバイアス電流源を備え、マ
イクロプロセッサで制御される半導体レーザ駆動装置が
開示されており、この公報では、上記のような閾値電流
thや傾斜ηを求めるにあたり、最初にバイアス電流源
のみをオンとしてレーザが僅かに発光したのを検出して
バイアス電流を決定し、さらに電流源を全てオンにして
おいて規定最大光量まで発光するよう駆動電流を増大さ
せ、規定最大光量になったところで複数の電流源の駆動
の基準電圧を設定し、その後は電流源スイッチを制御す
ることでバイアス電流のみによる発光光量と最大光量と
の間で強度変調を行なう方式が提案されている。この方
式をレーザゼログラフィの半導体レーザ駆動装置に適応
した場合に、例えば図8に示す電流I3 のように最小光
出力を大きくしすぎるとデータがゼロであっても潜像が
形成され、また図8に示す電流I4 に示すように小さく
しすぎてLED領域に入ってしまうと微分量子効率が極
めて低いためわずかのレベルの違いで駆動電流が大幅に
変化してしまい、駆動電流が大幅に小さく設定された場
合にはデータを入力して強度変調してもレーザ発振閾値
まで達しないため潜像が殆ど形成されないということに
もなる。
【0005】また、特開平4−122656号公報に
は、半導体レーザの制御電流とレーザ発光出力とが線形
となる領域で複数レベルの規定光量P1 ,P2 を発光さ
せて、それらの複数の規定光量に対応する複数の電流値
1 ,I2 を出力するための複数の制御電圧を記憶して
おき、CPUを使用したデジタル演算により電流と発光
パワーとの関係を求める技術が開示されている。また、
特開平4−320384号公報には、半導体レーザに供
給される電流とその半導体レーザの発光パワーとの関係
が線形ではなくても設定光量レベル数を増加させること
により所定の光パワーを得るようにしていることが提案
されている。これら2つの例は強度変調の精度の点では
優れているものの、いずれも制御をデジタル的に行なっ
ておりCPUを必要としてる。また制御に必要なデジタ
ルデータ幅も、例えばレーザゼログラフィでの使用を前
提とするなら256階調を得るために少なくとも8ビッ
ト、実際には感光体の非線形性ゆえに12ビット程度の
データサイズが必要とされる。このためコストアップの
要因となる。更に全てをデジタル的に行なうため、長大
なプログラムを実行しなければならない。このためAP
Cに時間がかかり過ぎ、レーザゼログラフィであれば画
像を描く時間が制約されてしまう結果を招く。
【0006】一方、アナログ的にこれを実現する方式と
しては特開平6−334248号公報が挙げられる。こ
の公報には、APC(Automatic Power
Control)を行なうにあたり、最初に1つのサ
ンプルホールド回路に最小値を設定し、次に最大値設定
のフィードバックループの途中に配置されたD/A変換
器のゲインを制御することにより、もう1つのサンプル
ホールド回路に最大値を設定する方式が開示されてい
る。この方式によれば制御電圧の設定は全てアナログ的
に行なわれているため、フィードバックループを形成し
信号が収束したときをもって最小、最大の設定が行なわ
れ、極めて短時間に設定が終了する。またデジタル演算
を行なっていないためCPUを内蔵するということも必
要としない。しかしながら、前述した特開昭63−18
4773号公報と同様な問題、すなわち、最小光量を大
きく設定しすぎたり小さく設定しすぎてしまうという問
題がある。
【0007】2つの設定光量とこれに対応する駆動電流
とに基づいて、レーザ発振閾値における駆動電流量が求
め得ることは、特開昭55−140283号公報に記載
されている。ここで、変調パルス電流IPPに対する光出
力のピーク値PPPおよび背景光出力PDCはバイアス電流
をIL 、閾値電流をIth、レーザダイオードの発光効率
をηとすると、以下のような関係が成り立つことにな
る。
【0008】 PPP = η・IPPDC = η・(IL − Ith) この2式より、閾値電流Ithが下式 Ith = IL − PDC・IPP/PPP が求められ、図9に示すように、第1の光量が「P1
DC+PPP」で、その駆動電流が「I1 =IPP+I
L 」、第2の光量が「P2 =PDC」で、その駆動電流が
「I2 =IL 」であるので、 Ith = I2 − P2 ・(I1 − I2 )/(P1
2 ) と表され、2つの光量から閾値電流を算出できることが
分かる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】強度変調を高精度で行
なうには電流に対する光量が直線となる領域を用いる必
要があり、このためには、この直線を光量がゼロとな
る、X軸(電流軸)まで延ばした外挿点であるレーザ発
振閾値電流Ithを求める必要がある。しかしながら従来
このIthはデジタル演算でしか求められなかったため、
APCの速度とコストを犠牲にしてデジタル演算を行な
うか、又はアナログ的に求めるには、制御精度を犠牲に
して外挿点ではなく、微小光量で簡易的にIthを算出し
高速、簡単にAPCを行なうしかなかった。
【0010】本発明は、上記事情に鑑み、アナログ的に
高速、かつ高精度に電流−光出力特性を求めることので
きる半導体レーザ駆動装置、およびその半導体レーザ駆
動装置を内蔵することにより高画質を維持して高速描画
を行なうことのできる画像記録装置を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の半導体レーザ駆動装置は、 (1_1)所定の第1の制御信号に応じてそれぞれの電
流値が調整される複数の変調用電流源を有し、これら複
数の変調用電流源のうちの一部もしくは全部の出力電流
が所定の記録信号に応じて重畳された駆動電流を半導体
レーザに供給する駆動電流源 (1_2)所定の第2の制御信号に応じて調整されたバ
イアス電流を半導体レーザに供給するバイアス電流源 (1_3)半導体レーザの発光光量が検出されてなる検
出信号と所定の第1の基準値とを比較し検出信号が第1
の基準値と一致するように上記第1の制御信号を生成す
る第1の増幅器、および、その第1の増幅器から出力さ
れた第1の制御信号を入力し上記駆動電流源に伝える、
入力側の信号をそのまま出力側に伝えるスルー状態と入
力側の信号をサンプルホールドして出力側に伝えるホー
ルド状態との切換えが自在な第1のサンプルホールド回
路を有する第1のフィードバック回路 (1_4)上記検出信号と所定の第2の基準値とを比較
し、その検出信号が第2の基準値と一致するように上記
第2の制御信号を生成する第2の増幅器、および、その
第2の増幅器から出力された第2の制御信号を上記バイ
アス電流源に伝える、スルー状態とホールド状態との切
換えが自在な第2のサンプルホールド回路とを有する第
2のフィードバック回路 (1_5)上記検出信号を第1のフィードバック回路と
第2のフィードバック回路とに交互に供給し、その検出
信号が第1のフィードバック回路に供給されるタイミン
グでは第1のサンプルホールド回路をスルー状態に保つ
とともに第2のサンプルホールド回路をホールド状態に
保ち、その検出信号が第2のフィードバック回路に供給
されるタイミングでは第2のサンプルホールド回路をス
ルー状態に保つとともに第1のサンプルホールド回路を
ホールド状態に保つ切換制御手段を備えたことを特徴と
する。
【0012】ここで、上記本発明の半導体レーザ駆動装
置において、 (1_6)検出信号が第1のフィードバック回路と第2
のフィードバック回路とに交互に供給されている状態に
ある間上記第1の制御信号もしくは上記第2の制御信号
が安定したか否かをモニタし、安定したときに上記切換
制御手段による切換え動作を終了させるタイミング制御
手段を備えることが好ましい。
【0013】また、上記目的を達成する本発明の画像記
録装置は、画像を記録する過程に、画像情報により変調
さえたレーザビームにより所定の被走査体上を走査する
過程を含む画像記録装置において、 (2_1)レーザビームを出射する半導体レーザ (2_2)半導体レーザの発光光量を検出して検出信号
を生成する光センサ (2_3)半導体レーザに電流を供給する半導体レーザ
駆動部 (2_4)半導体レーザから出射したレーザビームによ
り、所定の被走査体上を走査する走査光学系を備え、上
記(2_3)の半導体レーザ駆動部が、 (2_3_1)所定の第1の制御信号に応じてそれぞれ
の電流値が調整される複数の変調用電流源を有し、これ
ら複数の変調用電流源のうちの一部もしくは全部の出力
電流が所定の画像記録信号に応じて重畳された駆動電流
を半導体レーザに供給する駆動電流源 (2_3_2)所定の第2の制御信号に応じて調整され
たバイアス電流を半導体レーザに供給するバイアス電流
源 (2_3_3)上記光センサで得られた検出信号と所定
の第1の基準値とを比較し検出信号が第1の基準値と一
致するように上記第1の制御信号を生成する第1の増幅
器、および第1の増幅器から出力された第1の制御信号
を入力して上記駆動電流源に伝える、入力側の信号をそ
のまま出力側に伝えるスルー状態と入力側の信号をサン
プルホールドして出力側に伝えるホールド状態との切換
えが自在な第1のサンプルホールド回路を有する第1の
フィードバック回路 (2_3_4)上記検出信号と所定の第2の基準値とを
比較し検出信号が第2の基準値と一致するように上記第
2の制御信号を生成する第2の増幅器、および第2の増
幅器から出力された第2の制御信号を上記バイアス電流
源に伝える、スルー状態とホールド状態との切換えが自
在な第2のサンプルホールド回路を有する第2のフィー
ドバック回路 (2_3_5)上記検出信号を第1のフィードバック回
路と第2のフィードバック回路とに交互に供給し、検出
信号が第1のフィードバック回路に供給されるタイミン
グでは第1のサンプルホールド回路をスルー状態に保つ
とともに第2のサンプルホールド回路をホールド状態に
保ち、検出信号が第2のフィードバック回路に供給され
るタイミングでは第2のサンプルホールド回路をスルー
状態に保つとともに第1のサンプルホールド回路をホー
ルド状態に保つ切換制御手段を備えたことを特徴とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体レーザ
駆動装置および画像記録装置の実施形態について説明す
る。図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体レーザ
駆動装置の基本的構成を示すブロック図であり、図2お
よび図3は、図1に示す半導体レーザ駆動装置の動作を
説明するために、第1の負帰還と第2の負帰還の各回数
目におけるレーザ駆動電流とレーザ発光パワーとの対応
関係を示す図である。
【0015】図1に示すように、半導体レーザ駆動装置
10は、レーザ光を発光する半導体レーザとしてのレー
ザダイオード1と、このレーザダイオード1から発光さ
れたレーザ光を受光するためにレーザダイオード1の近
傍に設けられた受光素子としてのフォトダイオード2と
に接続されている。半導体レーザ駆動装置10は、レー
ザダイオード1のアノード側に接続された駆動電流源1
1およびバイアス電流源14と、フォトダイオード2か
らの検出信号S1に基づいて駆動電流源11に制御電圧
S2を出力する第1のフィードバック回路15と、検出
信号S1に基づいてバイアス電流源14に制御電圧S3
を出力する第2のフィードバック回路16と、検出信号
S1の第1および第2のフィードバック回路15,16
への供給を切り換えるとともに、後述する第1および第
2のサンプルホールド回路153,163の状態を切り
換える切換制御手段17とを備えている。
【0016】前記駆動電流源11は、レーザダイオード
1にAPC動作を行なわせるための4つの変調用電流源
12a,12b,12c,12dと、これらの変調用電
流源12a,12b,12c,12dからレーザダイオ
ード1のアノードにそれぞれ供給される変調電流を断続
制御する4つの電流スイッチ13a,13b,13c,
13dとを備えており、これらの電流スイッチ13a,
13b,13c,13dには入力された記録信号に応じ
た制御信号S4 を出力する強度変調制御回路18の制御
線が接続されている。電流スイッチ13a〜13は、個
々の変調用電流源12a〜12dの出力電流を重畳させ
て出力する出力手段を構成している。
【0017】第1のフィードバック回路15は、後述す
るように予め設定された第1の基準値を生成する第1の
基準値生成回路151と、この第1の基準値と、フォト
ダイオード2で検出され切換制御手段30により切り換
えられて供給される検出信号S1とを比較しそれらの差
分を増幅して出力する第1の増幅器152と、第1の増
幅器152の出力を、直接にあるいはサンプルホールド
して、駆動電流源11を構成する4つの変調用電流源1
2a,12b,12c,12dに対して、第1の増幅器
152の出力を、あるいはその出力がサンプルホールド
されたホールド値を供給する第1のサンプルホールド回
路153とを備えている。
【0018】また、第2のフィードバック回路16は、
後述するように上記第1の基準値と所定の関係にある第
2の基準値を生成する第2の基準値生成回路161と、
この第2の基準値と、フォトダイオード2で検出され切
換制御手段17により切り換えられて供給される検出信
号S1とを比較しそれらの差分を増幅して出力する第2
の増幅器162と、この第2の増幅器162の出力を、
直接にあるいはサンプルホールドして、バイアス電流源
14に対して、その第2の増幅器112の出力を、ある
いはその出力がサンプルホールドされたホールド値を供
給する第2のサンプルホールド回路163とを備えてい
る。
【0019】なお、第1および第2の基準値生成回路
は、本実施形態のようにフィードバック回路の内部に設
けられていても良いが、フィードバック回路とは全く別
構成の回路として外部に設けるようにしても良い。切換
制御手段30には、フォトダイオード2で検出された検
出信号S1の供給先を切り換える切換スイッチ31と、
その切換スイッチ31の切換えを行なうとともに、第1
および第2のサンプルホールド回路153,163の状
態を切り換える切換制御回路32とが備えられている。
【0020】複数の変調用電流源12a〜12dは、本
来は定電流源を構成するMOS(Metal−Oxid
e Semiconductor)トランジスタを並列
に接続することにより、実効的なチャネル幅/チャネル
長(W/L)を例えば8:4:2:1の比とすれば16
階調の強度変調が可能となる。ただし、この第1実施形
態に係る駆動装置においては、後述のAPC動作の説明
の容易のために、同じ能力の定電流源が4つ備えられて
いるものとする。
【0021】次に、この第1実施形態に係る半導体レー
ザ駆動装置の動作について説明するが、その前に、ま
ず、一般的な半導体レーザの動作について、図8を再び
参照しながら説明する。半導体レーザの駆動電流に対す
る光出力は、図8に示すように、レーザ発振による発光
のないLED領域と、レーザ発振領域とに分けられる。
レーザ発振領域での特性は直線で近似され、その式はレ
ーザ発振閾値電流Ithとレーザ発光効率である傾斜ηに
より決定される。すなわち図8のようにレーザ発光パワ
ーをY軸、レーザ駆動電流をX軸にとった場合、傾斜η
の近似式は Y+Ith・η=η・X として表される。この場合、レーザ発振閾値電流I
thは、レーザ発振領域での特性直線を延長したときのX
軸との交点で定義される。ここで、ある特性の半導体レ
ーザを使用する場合、閾値電流Ithと傾斜ηとが未知で
あるため、閾値電流I thを正確に求めてそれをバイアス
電流レベルとして利用するには、レーザ発振領域での特
性直線上の2点から求められることになる。
【0022】2点の座標を(x1 ,y1 )(x2 ,y
2 )とすると、閾値電流Ithは次式により決定される。 Ith=x2 −y2 ・(x1 −x2 )(y1 −y2 ) ここでy1 =n・y2 (nは2以上の整数)と設定する
と、x1 =n・x2 であり、閾値電流Ithは、 Ith=x2 −(x1 −x2 )/(n−1) とX軸上の2点より決定されることがわかる。
【0023】以上の閾値電流の求め方から、複数の変調
電流源を用いて強度変調を行なう場合には、レーザ発光
パワーのための2つの基準値を変調電流源の重み付けの
比となるように設定し、バイアス電流源とn個の変調電
流源で半導体レーザを駆動した場合の受光素子からの検
出出力が第1の基準値に一致するようにし、バイアス電
流源と1個の変調電流源で半導体レーザを駆動した場合
の受光素子検出出力が第2の基準値に一致するようにす
ると、1個の変調電流源の電流値は第1の基準値に応じ
た電流値から第2の基準値に応じた電流値を差し引いた
値を「n−1」で割った値となり、バイアス電流源の電
流値はレーザ発振閾値電流Ithに一致する。
【0024】これを実現するために、本実施形態では、
第1のフィードバック回路15における制御と第2のフ
ィードバック回路16における制御とを交互に複数回繰
り返し行ない、バイアス電流源の制御信号と変調用電流
源の制御信号を確定させる。このときの繰り返し動作を
一般式により表わすと次のようになる。第1の基準値M
ON1に対応した電流値をIMON1、第2の基準値に対応
した電流値をIMON2とし、バイアス電流源の電流値、1
個の変調電流源の電流値を、それぞれIbm,Ipm(mは
繰り返しの回数をあらわす)とすると、m回にわたって
この動作を繰り返したときのこれらの値は、以下のよう
な関係となる。
【0025】 Ibm+Ipm=IMON2bm+n・Ipm=IMON1 初期状態として、Ib0=0,Ip0=0としておく。第1
の基準値MON1の第1回目の設定は、 n・Ip1=IMON1 (このときIp1=IMON2ではな
い。) 第2の基準値MON2の第1回目の設定は、 Ib1+Ip1=IMON2 (このときIb1+n・Ip1=I
MON1ではない。) Ib1=IMON2−Ip1b1=IMON2−1/n・IMON1 第1の基準値MON1の第2回目の設定は、 Ib1+n・Ip2=IMON1(このときIb1+Ip2=IMON2
ではない。) n・Ip2=IMON1−Ib1 n・Ip2=IMON1−(IMON2−I/n・IMON1) Ip2=I/n・(IMON1−IMON2)+(1/n)2 ・I
MON1 第2の基準値MON2の第2回目の設定は、 Ib2+Ip2=IMON2 (このときIb2+n・Ip2=I
MON1ではない。) Ib2=IMON2−Ip2b2=IMON2−I/n・(IMON1−IMON2)−(1/
n)2 ・IMON1 第1の基準値MON1の第3回目の設定は、 Ib2+n・Ip3=IMON1 (このときIb2+Ip3=I
MON2ではない。) n・Ip3=IMON1−Ib2 n・Ip3=IMON1−(IMON2−1/n・(IMON1−I
MON2)−(1/n)2・IMON1) Ip3=I/n・(IMON1−IMON2)+(1/n)2
(IMON1−IMON2)+(1/n)3 ・IMON1 以下この動作を繰り返していくと第1の基準値MON1
の第m回目の設定は Ipm=I/n・(IMON1−IMON2)+(1/n)2
(IMON1−IMON2)+…+(1/n)m-1 ・(IMON1
MON2)+(1/n)m ・IMON1 となる。ここで、次のような無限級数の定理が知られて
いる。
【0026】
【数1】
【0027】これより上のIpmの式は次の式と同等に考
えられる。
【0028】
【数2】
【0029】aを(IMON1−IMON2)、rを(1/n)
と置き換えると、 Ipm=(IMON1−IMON2)/(1−(1/n))−(I
MON1−IMON2) Ipm=(IMON1−IMON2)/(n−1) となる。このときIb は、 Ibm=IMON2−(IMON1−IMON2)/(n−1) である。ここで(IMON1−IMON2)/(n−1)は1ス
テップの電流量Istepを表しており、 IMON2=Ith+Istep であるからIbm+Ipm=IMON2よりIbm=Ithとなる。
【0030】次に、自動光量制御(APC;Autom
atic Power Control)の具体的な動
作について、図1に加えて図2および図3も併せ参照し
ながら説明する。この第1実施形態においては、強度変
調用電流源の最小単位は変調用電流源の全体の4分の1
であるので、第1の基準値MON1は第2の基準値MO
N2の4倍となるように設定しておくものとする。AP
C動作が開始するときには、バイアス電流源と変調用電
流源から電流が流れないように、制御信号の初期値が各
サンプルホールド回路153,163にそれぞれホール
ドされている。また、レーザダイオード1の光電流特性
は、図2(a)に示されるようになっている。
【0031】APC動作はまず第1の基準値の負帰還か
ら開始される。検出信号Sが切換スイッチ18を経由し
て第1の増幅器152に入力され、第1のサンプルホー
ルド回路153は、入力側の信号をそのまま出力側に伝
えるスルー状態に切り換えられ、強度変調制御回路18
からは駆動電流源11の全ての電流スイッチ13a〜1
3dをオンとするような制御信号S4が送られる。第1
の増幅器152では受光素子としてのフォトダイオード
2の検出出力と第1の基準値との比較により、受光素子
の検出出力が第1の基準値よりも小さければ、より多く
の駆動電流が流れるように変調用電流源制御電圧を上
げ、検出出力の方が大きければ逆に電流源制御電圧を下
げて、受光器出力と基準値とが一致するように電流源制
御電圧を調整する。第1のサンプルホールド回路153
は、その電流源制御電圧が安定した時点でホールド状態
に切り換えられる。このときの半導体レーザ駆動回路1
0側におけるレーザダイオード1の光電流特性は図2
(b)に示す実線のように仮定されている。破線はLD
の実際の特性である。最初はバイアス電流Ib が0とな
ので、変調用電流源1個分の電流Ip1の4倍が第1の基
準値に応じた駆動電流値IMON1となっている。
【0032】次に、検出信号Sが切換スイッチ18を経
由して第2の増幅器162に入力され、サンプルホール
ド回路163がスルー状態に切り換えられ、強度変調制
御回路18からは駆動電流源11の1個の電流スイッチ
13aをオンとするような制御信号S4が送られて、第
2の基準値の負帰還が開始される。バイアス電流源14
の制御電圧が変化して受光素子検出出力と第2の基準値
とが一致したときのレーザ駆動回路側におけるレーザダ
イオード1の光電流特性は、図2(c)に示される実線
のように仮定される。図2(b)の実線と比べ、傾きは
変わらずX切片を近づけようと平行移動した形である。
変調用電流源1個分の電流Ip1と今回求まったバイアス
電流Ib1との和が第2の基準値に応じた駆動電流値I
MON2となっている。
【0033】次は、再度第1の基準値の負帰還が始ま
る。変調用電流源制御電圧が変化し受光素子の検出出力
と基準値とが一致すると、レーザ駆動回路側でのレーザ
ダイオードの光電流特性は図2(d)に示される実線の
ように仮定される。図形的には、ずれた第1の基準値M
ON1の点を修正する方向となっている。このとき求め
られた変調用電流源1個分の電流Ip2の4倍の値とバイ
アス電流値Ib1との和が、第1の基準値に応じた駆動電
流値IMON1となっている。
【0034】さらに、第2の基準値の負帰還が始まる。
バイアス電流源の制御電圧が変化して、受光素子の検出
出力と基準値とが一致すると、レーザ駆動回路側でのレ
ーザダイオードの光電流特性は図3(a)に示される実
線のように仮定される。変調用電流源1個分の電流値I
p2と今回求められたバイアス電流値Ib2との和が第2の
基準値に応じた駆動電流値IMON2となっている。
【0035】図3(b)および図3(c)に示すような
3回目の第1の負帰還および3回目の第2の負帰還にお
いては破線により示される所望のレーザダイオードの光
電流特性に徐々近づいてきており、このような負帰還を
数回から十数回繰り返すことにより、レーザ駆動回路1
0側で仮定されるレーザダイオードの光電流特性は、図
3(d)の実線のようになり、これは図2(a)に示す
本来のLDの特性に極めて近いものとなる。繰り返し動
作の終了したあとのバイアス電流Ib は必要な精度まで
閾値電流Ithに近づいており、同一と見なすことができ
る。
【0036】負帰還の繰り返し回数を、第1の基準値M
ON1と第2の基準値MON2との比がn:1となって
いる場合について説明する。この場合、バイアス電流I
b と閾値電流Ithとの誤差を、変調用電流源1個分の電
流Ip の誤差と見る。 Ipm=1/n・(IMON1−IMON2)−(1/n)2
(IMON1−IMON2)−…−(1/n)m-1 ・(IMON1
MON2)−(1/n)m ・IMON1 より、最終項のIMON1を(IMON1−IMON2)とするとm
回目とm−1回目との差は、(1/n)m ・(IMON1
MON2)である。例えばバイアス電流と閾値電流との合
わせこみをデジタル的に行なった場合の12ビットの精
度に対して、 1/212>((1/n)m ・(IMON1−IMON2))/
((IMON1−IMON2)/(n−1)) 1/4096>(n−1)/nm を満足するような回数であれば、デジタル的な合わせこ
みと同等以上の精度が可能である。n=4とすると7回
以上あればよいことになる。
【0037】以上のように、レーザダイオードの光電流
特性が所望のものに近いものに決定されると、強度変調
制御が行なわれる。すなわち、第1および第2の2つの
負帰還の繰り返し動作が規定回数終了すると、このとき
の電流源の制御電圧がホールドされ、これによりAPC
が終了し、オープンループ制御に移行する。制御信号の
ホールドが行なわれた後で電流スイッチからの入力を制
御すると、第1の基準値と第2の基準値との比が重み付
けされた変調用電流源の重み付けの比となっている場
合、駆動電流はレーザダイオードの光電流特性のIth
MON1の2点を通る直線上に制御されることになる。
【0038】図4は、駆動電流と発光パワーとの関係を
示す図である。上記の実施形態では、第1の基準値MO
N1と第2の基準値MON2との比と重み付けした変調
用電流源の重み付けの比とが等しいものとして説明した
が、これらの比が異なっている場合、バイアス電流はレ
ーザ閾値電流よりもずれて設定される。第1の基準値M
ON1と第2の基準値MON2との比が重み付けした変
調用電流源の重み付けの比となっている場合と比較し第
2の基準値MON2”が少し大きい場合には、バイアス
電流はレーザ閾値電流より大きい値に設定される。した
がって、強度変調の入力が0であっても僅かにレーザ発
振するように構成しておいて変調を高速化することがで
きる。
【0039】逆に第1の基準値MON1と第2の基準値
MON2との比が重み付けした変調用電流源の重み付け
の比となっている場合と比較し第2の基準値MON2’
が少し小さい場合には、バイアス電流はレーザ閾値電流
より小さい値に設定される。したがって、LED発光に
よる影響が心配される場合に強度変調の入力が0でのL
ED発光を小さくすることができる。次に、図5を用い
て本発明の第2実施形態に係る半導体レーザ駆動装置に
ついて説明する。この第2実施形態に係る半導体レーザ
駆動装置10Aは、第1実施形態に係る半導体レーザ駆
動装置10に、今回の負帰還の値と前回の値との差を評
価して負帰還の繰り返し動作を継続させるか終了させる
かを決定するタイミング制御手段20を付加した構成を
備えている。このタイミング制御手段20は、第1のフ
ィードバック回路15の第1の増幅器152の制御出力
をサンプルホールドする第3のサンプルホールド回路2
1と、その第3のサンプルホールド回路21のサンプル
値、すなわち増幅器152の前回の制御出力とその増幅
器152の今回の制御出力とを減算する減算器22と、
減算器22の出力が第1の設定電圧VH よりも大きいか
否かを比較する第1の比較器23および減算器22の出
力が第2の設定電圧VH より小さいか否かを比較する第
2の比較器24よりなるウインドウコンパレータ25
と、第1および第2の比較器23,24のアンド出力を
とるタイミング制御回路26とを備えている。
【0040】第3のサンプルホールド回路21は、切換
制御回路32によりその状態が切り換えられ、第1のサ
ンプルホールド回路153と同一のタイミングでホール
ド状態に変化するが、第1のサンプルホールド回路15
3がスルー状態に変化した後も暫らくの間はホールド状
態にとどまり、タイミング制御手段20における今回の
演算が終了した後スルー状態となり、再び第1のサンプ
ルホールド回路153と同一のタイミングでホールド状
態となる。
【0041】上記構成を備える第2実施形態に係る半導
体レーザ駆動回路の動作を説明すると、減算器22は第
3のサンプルホールド回路21のホールド状態の電位と
第1の増幅器152の出力電位とを入力して、その出力
をウィンドウコンパレータ25に入力している。ウィン
ドウコンパレータ25の基準電位となる第1の設定電圧
H と第2の設定電圧VL は負帰還の繰り返しが充分に
収束したと判断できる電圧値に設定されている。ウィン
ドウコンパレータ24の入力電圧V00が第1の設定電圧
H より小さい場合に、第1の比較器22の出力V01
「V01=High」とし、入力電圧V00が第2の設定電
圧VL より大きい場合に、第2の比較器23の出力V02
を「V02=High」と設定すると、APCタイミング
制御回路25の入力が「High,High」の時だけ
負帰還の繰り返しが終了する。
【0042】したがって、この第2実施形態に係る半導
体レーザ駆動装置においては、タイミング制御回路26
が、切換制御手段17が第1のフィードバック回路15
と第2のフィードバック回路16とを切り換える際に、
第3のサンプルホールド回路21に保持されている前回
の第1の制御信号と第1の増幅器152より出力された
今回の第1の制御信号との差を評価して切換制御手段の
切換動作を収束させるタイミング制御信号を出力するも
のである。
【0043】以上のような構成とすることにより、第1
実施形態に係る駆動装置のように繰り返しの回数に応じ
て負帰還の繰り返し動作を終了させるよりも、精度が一
定で、かつ余分な繰り返し動作をしないですむというこ
の実施形態に特有の効果を奏する。また、この実施形態
においては、第3のサンプルホールド回路21のホール
ド状態の電位と第1の増幅器152の出力電位とをそれ
ぞれA/D変換してデジタル信号とした後、デジタル演
算を用いて駆動電流の変調動作の収束を判断するように
してもよい。
【0044】次に、本発明の画像記録装置について図6
および図7を用いて説明する。図6は、本発明の画像記
録装置の一実施形態を示すブロック図、図7は、図6に
示す画像記録装置のレーザ走査系の構成図である。図6
に示す画像記録装置は、その構成が信号処理系210、
レーザ走査系220、および画像出力系230に大別さ
れる。画像を読み取って画像信号を得る例えばデジタル
スキャナ等の画像生成系201で得られた画像信号が、
信号処理系210を構成する画像信号処理システム21
1に入力されると、この画像処理システム211では、
画像出力系230を構成する電子写真プロセス232の
機構を制御する機構制御部231からの制御情報、例え
ば現像条件等の情報を受け、それに適合するように、入
力された画像信号に適切な画像処理、例えば階調処理や
色補正処理等が施され、その画像処理後の画像信号がレ
ーザ変調信号生成部212に入力される。レーザ変調信
号生成部212では、入力された画像信号に基づいて、
レーザ走査系220を構成するレーザダイオード222
から出射されるレーザ光の変調強度を表わすレーザ変調
信号を生成する。このレーザ変調信号の生成にあたって
は、レーザ走査系220を構成する走査レーザ光の同期
検知手段226からの情報を受け、レーザ走査と同期す
るようにレーザ変調信号が生成される。この走査レーザ
光の同期検知手段226は、本実施形態では、図6に示
すように、ミラー226_1と光センサ226_2とか
らなり、光センサ226_2からは、レーザダイオード
222から出射したレーザ光が図7に示す矢印A方向に
一回偏向される毎に同期パルスが出力される。
【0045】図6に示すレーザ変調信号生成部212で
生成されたレーザ変調信号SL は、レーザ走査系220
を構成するLDドライバ221に入力される。LDドラ
イバ221には、機構制御部231からの機構制御情報
C も入力され、LDドライバ221は、その機構制御
に合わせて、半導体レーザ(LD;レーザダイオード)
222を駆動する。半導体レーザ222は、LDドライ
バ221の駆動により時系列的な強度変調を伴ったレー
ザ光を出射し、その出射レーザ光は、レンズ223_
1,アパーチャ223_2,シリンドリカルレンズ22
3_3からなるプレポリゴン光学系223を経由し、矢
印B方向に回転するポリゴンミラー224_1を含む光
偏向器224により矢印A方向に繰り返し偏向され、さ
らにfθレンズ225_1,およびシリンドリカルミラ
ー225_2からなるポストポリゴン光学系225を経
由し、画像出力系230を構成する、矢印C方向に回転
する感光体233上を矢印A’方向に繰り返し走査(主
走査)する。
【0046】この感光体233は、光の照射により表面
の抵抗値が変化する性質を有し、画像情報を担持したレ
ーザ光により走査されることにより、その表面に静電潜
像が形成される。この感光体233に形成された静電潜
像は所定の電子写真プロセス232を経て、所定の用紙
上に、画像生成系201で得られた画像信号が担持する
画像のハードコピー202が生成される。
【0047】図6および図7に示す画像記録装置のLD
ドライバには、図1を用いて説明した第1実施形態に係
る半導体レーザ駆動装置10ばかりでなく、図5を参照
して説明した第2実施形態に係る半導体レーザ駆動装置
10Aの構成も含まれており、したがって、この画像記
録装置30においては、半導体レーザ1は、APC動作
においてその発光光量が高速に調整され、これにより高
画質の画像が高速に形成される。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る半導体レーザ駆動装置によれば、第1の基準値と第2
の基準値との比が重み付けした変調用電流源の重み付け
の比となるように設定し、2つの基準値に対し負帰還を
繰り返し行なうことにより、バイアス電流源にはレーザ
発振閾値電流が設定され、強度変調はこの値を起点とし
て行なうようにしたので、光出力の強度変調制御を正確
に行なうことが可能となる。
【0049】また、閾値の設定がアナログ的に行なわれ
るためこれをデジタル設定する場合に必要なCPUやソ
フトウェアが不要となり、アナログ回路としても2つの
負帰還回路を設けるだけで良いので回路構成を単純化す
ることができる。また、負帰還を複数回繰り返していく
とレーザ発振閾値電流がバイアス回路に設定されるた
め、デジタル的に閾値電流を演算して求める場合よりも
所要時間を短縮できる。
【0050】さらに、第1の基準値と第2の基準値との
比を重み付けした変調用電流源の重み付けの比よりも少
しずらして設定することにより、強度変調制御の起点と
なるバイアス電流値を自由に制御することができ、強度
変調の入力が0であってもわずかにレーザ発振するよう
にしておいて高速化することもできる。また、LED発
光による影響が心配される場合には、強度変調の入力が
0でのLED発光を小さくすることができる。
【0051】したがって、本発明に係る半導体レーザ駆
動装置によれば、アナログ的に高速かつ高精度に光出力
特性を求めることができ、また、本発明に係る画像記録
装置によれば、高精細な画像を高速に描画することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体レーザ駆動
装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る半導体レーザ駆動装置の動
作を説明するためのもので、第1および第2の負帰還動
作における各回数毎の設定値とレーザ発光パワーとの対
応関係をそれぞれ示す特性図である。
【図3】図2と同様に図1に示す半導体レーザ駆動装置
の各回数毎の設定値とレーザ発光パワーとの対応関係を
それぞれ示す特性図である。
【図4】本発明の半導体レーザ駆動装置における動作を
示す特性図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る半導体レーザ駆動
装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の画像記録装置の一実施形態の構成を示
すブロック図である。
【図7】図6に示す画像記録装置におけるレーザ走査系
の構成を示す斜視図である。
【図8】半導体レーザに供給される電流に対する、その
半導体レーザから出力されるレーザ光の発光パワーを示
す図である。
【符号の説明】
1 レーザダイオード 2 フォトダイオード 10,10A 半導体レーザ駆動装置 11 駆動電流源 12a〜12d 変調用電流源 13a〜13d 電流スイッチ 14 バイアス電流源 15 第1のフィードバック回路 152 第1の増幅器 153 第1のサンプルホールド回路 16 第2のフィードバック回路 162 第2の増幅器 163 第2のサンプルホールド回路 17,17A 切換制御手段 18 強度変調制御回路 20 タイミング制御手段 221 LDドライバ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の第1の制御信号に応じてそれぞれ
    の電流値が調整される複数の変調用電流源を有し、これ
    ら複数の変調用電流源のうちの一部もしくは全部の出力
    電流が所定の記録信号に応じて重畳された駆動電流を半
    導体レーザに供給する駆動電流源と、 所定の第2の制御信号に応じて調整されたバイアス電流
    を半導体レーザに供給するバイアス電流源と、 半導体レーザの発光光量が検出されてなる検出信号と所
    定の第1の基準値とを比較し該検出信号が該第1の基準
    値と一致するように前記第1の制御信号を生成する第1
    の増幅器、および該第1の増幅器から出力された前記第
    1の制御信号を入力して前記駆動電流源に伝える、入力
    側の信号をそのまま出力側に伝えるスルー状態と入力側
    の信号をサンプルホールドして出力側に伝えるホールド
    状態との切換えが自在な第1のサンプルホールド回路を
    有する第1のフィードバック回路と、 前記検出信号と所定の第2の基準値とを比較し該検出信
    号が該第2の基準値と一致するように前記第2の制御信
    号を生成する第2の増幅器、および該第2の増幅器から
    出力された前記第2の制御信号を入力して前記バイアス
    電流源に伝える、スルー状態とホールド状態との切換え
    が自在な第2のサンプルホールド回路を有する第2のフ
    ィードバック回路と、 前記検出信号を前記第1のフィードバック回路と前記第
    2のフィードバック回路とに交互に供給し、該検出信号
    が前記第1のフィードバック回路に供給されるタイミン
    グでは前記第1のサンプルホールド回路をスルー状態に
    保つとともに前記第2のサンプルホールド回路をホール
    ド状態に保ち、該検出信号が前記第2のフィードバック
    回路に供給されるタイミングでは前記第2のサンプルホ
    ールド回路をスルー状態に保つとともに前記第1のサン
    プルホールド回路をホールド状態に保つ切換制御手段と
    を備えたことを特徴とする半導体レーザ駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記検出信号が前記第1のフィードバッ
    ク回路と前記第2のフィードバック回路とに交互に供給
    されている状態にある間前記第1の制御信号もしくは前
    記第2の制御信号が安定したか否かをモニタし、安定し
    たときに前記切換制御手段による切換え動作を終了させ
    るタイミング制御手段を備えたことを特徴とする請求項
    1記載の半導体レーザ駆動装置。
  3. 【請求項3】 画像を記録する過程に、画像情報により
    変調されたレーザビームにより所定の被走査体上を走査
    する過程を含む画像記録装置において、レーザビームを
    出射する半導体レーザ、 前記半導体レーザの発光光量を検出して検出信号を生成
    する光センサ、 前記半導体レーザに電流を供給する半導体レーザ駆動
    部、および 前記半導体レーザから出射したレーザビームにより、所
    定の被走査体上を走査する走査光学系を備え、 前記半導体レーザ駆動部が、 所定の第1の制御信号に応じてそれぞれの電流値が調整
    される複数の変調用電流源を有し、これら複数の変調用
    電流源のうちの一部もしくは全部の出力電流が所定の記
    録信号に応じて重畳された駆動電流を半導体レーザに供
    給する駆動電流源と、 所定の第2の制御信号に応じて調整されたバイアス電流
    を半導体レーザに供給するバイアス電流源と、 前記光センサで得られた検出信号と所定の第1の基準値
    とを比較し該検出信号が該第1の基準値と一致するよう
    に前記第1の制御信号を生成する第1の増幅器、および
    該第1の増幅器から出力された前記第1の制御信号を入
    力して前記駆動電流源に伝える、入力側の信号をそのま
    ま出力側に伝えるスルー状態と入力側の信号をサンプル
    ホールドして出力側に伝えるホールド状態との切換えが
    自在な第1のサンプルホールド回路を有する第1のフィ
    ードバック回路と、 前記検出信号と所定の第2の基準値とを比較し該検出信
    号が該第2の制御信号と一致するように前記第2の制御
    信号を生成する第2の増幅器、および該第2の増幅器か
    ら出力された前記第2の制御信号を入力して前記バイア
    ス電流源に伝える、スルー状態とホールド状態との切換
    えが自在な第2のサンプルホールド回路を有する第2の
    フィードバック回路と、 前記検出信号を前記第1のフィードバック回路と前記第
    2のフィードバック回路とに交互に供給し、該検出信号
    が前記第1のフィードバック回路に供給されるタイミン
    グでは前記第1のサンプルホールド回路をスルー状態に
    保つとともに前記第2のサンプルホールド回路をホール
    ド状態に保ち、該検出信号が前記第2のフィードバック
    回路に供給されるタイミングでは前記第2のサンプルホ
    ールド回路をスルー状態に保つとともに前記第1のサン
    プルホールド回路をホールド状態に保つ切換制御手段と
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117405626A (zh) * 2023-12-13 2024-01-16 合肥金星智控科技股份有限公司 一种中红外tdlas红外辐射背景扣除装置及方法、采集系统

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