JP2004037581A - 光走査装置、画像形成装置および複写機 - Google Patents
光走査装置、画像形成装置および複写機 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止する。
【解決手段】複数の光源12を有する露光装置8で、各光源12から入力階調に応じて発行される光の発光量の入力階調に対する増減関係を直線近似した近似直線に基づいて、入力画像データに基づく光偏向走査に際しての各光源12からの発光量が、入力階調に対応する光源12からの発光量の増減率が変化する変極点間となるように駆動電流値を調整する。
【選択図】 図2
【解決手段】複数の光源12を有する露光装置8で、各光源12から入力階調に応じて発行される光の発光量の入力階調に対する増減関係を直線近似した近似直線に基づいて、入力画像データに基づく光偏向走査に際しての各光源12からの発光量が、入力階調に対応する光源12からの発光量の増減率が変化する変極点間となるように駆動電流値を調整する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光走査装置、画像形成装置および複写機に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ等のように、電子写真方式を用いて記録媒体上に画像を形成する画像形成装置では、画像形成に際して、帯電装置によって均一に帯電した感光体表面上に、画像データに応じて光書き込み手段を駆動することで光ビームを照射して静電潜像を形成する。光書き込み手段は、例えば、レーザーダイオード(LASER Diode:以降、LDとする)等で発光された平行光線を集光した光ビームを、回転偏向手段によって偏向走査することによって感光体面上を走査するようにしている。近年の静電潜像の形成方法としては、画像データに応じて光ビームの発光をON/OFFすることにより、感光体表面上に画像データに応じた電位差を発生させるようにした所謂2値記録方式が多く用いられている。このような2値記録方式においては、記録信号にディザ方式、誤差拡散方式等の画像処理を行なうことで中間調再現を実現している。
【0003】
近年では、高画素密度化および高速化の要求に伴い、例えば、複数のLDからなるレーザーアレイ素子を用いて、複数本の光ビームを同時に発光させて複数の光ビームを同時に感光体面上に照射することで静電潜像を形成するようにした技術がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、複数本の光ビームを同時に感光体面上に照射するようにした画像形成装置では、各LDから発光されるレーザー光の光量に差が生じることがある。また、入力された階調によっては、LD間で光量の逆転が生じることがある。各LD間での階調特性に逆転が生じた場合には、階調性や鮮鋭性が低下して画像劣化が懸念される。
【0005】
この対策として、特開平07−319086号公報には、光量分布測定手段を用いて各LDの出射光の光量分布を検出し、検出された測定量に基づいて各LDのビームの有効下限露光量における光量分布曲線の幅が等しくなるように各LDの露光量を制御する方法が開示されている。また、特開平07−319086号公報には、各LDから発光されたレーザービームによって形成された潜像を可視化したトナー像の濃度を測定し、その測定値に基づいて各LDの露光量を制御するようにした方法が開示されている。
【0006】
しかしながら、特開平07−319086号公報に開示された技術では、温度の影響によるLD自体の光量の変動やLD駆動回路の複数回路の回路定数の変動等によって、画像データの入力階調に対する出力階調の関係を示す出力階調特性のプロファイルが、画像形成装置毎あるいは製造ロット毎に変動してしまうことが現実である。
【0007】
本発明の目的は、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の光走査装置は、駆動電流レベルと駆動時間とに基づいて取得される駆動電流値に応じて発光量が変化する複数の光源と、前記複数の光源からの複数本の光ビームをそれぞれ偏向走査する光偏向走査装置と、前記光偏向走査装置により偏向走査される複数本の光ビームを対応する被走査面上に導き結像する光学部材と、前記各光源からの発光量を入力階調毎に取得する発光量取得手段と、前記発光量取得手段が取得した発光量に基づいて、入力階調の変動に対する発光量の変化の関係を直線近似する直線近似手段と、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、入力階調の変動に対する発光量の変化率が全ての前記光源について一定となる階調範囲内に前記駆動電流値を調整する発光量調整手段と、前記発光量調整手段が調整した前記駆動電流値で前記光源を発光制御する光源制御手段と、を具備する。
【0009】
したがって、入力階調毎に取得される各光源からの発光量に基づき入力階調の変動に対する発光量の変化の関係を直線近似した近似直線に基づいて、入力階調の変動に対する発光量の変化率が全ての光源について一定となる階調範囲内に調整した駆動電流値で光源を発光制御することにより、複数の光源を有する光走査装置において、光源間での階調特性の逆転を防止することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記階調範囲内で最も高い入力階調に対応する発光量が全ての前記光源について等しくなるように前記駆動電流値を調整する。
【0011】
したがって、階調範囲内で最も高い入力階調を基準にして全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似し、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止するとともに、同一の入力階調に対応する各光源からの発光量を略同一にすることができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記階調範囲内の任意の入力階調に対応する発光量が全ての前記光源について等しくなるように前記駆動電流値を調整する。
【0013】
したがって、階調範囲内の任意の入力階調を基準として全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似し、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止するとともに、同一の入力階調に対応する各光源からの発光量を略同一にすることができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記階調範囲内で最も高い入力階調とこの入力階調とは別の任意の入力階調とに対応する発光量が全ての前記光源について等しくなるように前記駆動電流値を調整する。
【0015】
したがって、階調範囲内で最も高い入力階調とこの入力階調とは別の任意の入力階調とを基準として全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似することで、良好な階調数を多くとることができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記階調範囲内の任意の複数の入力階調に対応する発光量が全ての前記光源について等しくなるように前記駆動電流値を調整する。
【0017】
したがって、階調範囲内の任意の複数の入力階調を基準として全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似することで、良好な階調数を多くとることができる。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項2ないし5のいずれか一に記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記駆動時間を全ての光源について一定として前記駆動電流レベルを調整することにより前記駆動電流値を調整する。
【0019】
したがって、駆動時間を全ての光源について一定とした状態で調整された駆動電流レベルを用いることによって請求項2ないし5のいずれか一に記載の発明を実現することができる。
【0020】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の光走査装置において、前記発光量調整手段が調整する前記駆動電流レベルを前記光源毎に記憶領域に記憶させる記憶手段を具備し、前記光源駆動手段は、前記記憶領域に記憶された前記駆動電流レベルに基づいて前記光源を発光制御する。
【0021】
したがって、記憶領域に記憶された駆動電流レベルに基づいて光源を発光制御することにより、光走査装置毎の階調特性のばらつきを抑制することができる。
【0022】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の光走査装置において、前記発光量取得手段は周期的に発光量を取得し、前記発光量調整手段は前記発光量取得手段が周期的に取得した発光量に基づいて前記駆動電流レベルを再調整し、前記記憶手段は再調整された前記駆動電流レベルを更新記憶させる。
【0023】
したがって、駆動電流レベルを周期的に更新することにより、例えば、長期運転等により光源からの発光量が変動した場合にも、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止することができる。
【0024】
請求項9記載の発明は、請求項2ないし5のいずれか一に記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記駆動電流レベルを全ての光源について一定として前記駆動時間を調整することにより前記駆動電流値を調整する。
【0025】
したがって、駆動電流レベルを全ての光源について一定とした状態で調整された駆動時間を用いることによって請求項2ないし5のいずれか一に記載の発明を実現することができる。
【0026】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の光走査装置において、前記発光量調整手段が調整する前記駆動時間を前記光源毎に記憶領域に記憶させる記憶手段を具備し、前記発光量調整手段は、前記記憶領域に記憶された前記駆動時間に基づいて前記光源を発光制御する。
【0027】
したがって、記憶領域に記憶された駆動時間に基づいて光源を発光制御することにより、光走査装置毎の階調特性のばらつきを抑制することができる。
【0028】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の光走査装置において、前記発光量取得手段は周期的に発光量を取得し、前記発光量調整手段は前記発光量取得手段が周期的に取得した発光量に基づいて前記駆動時間を再調整し、前記記憶手段は再調整された前記駆動時間を更新記憶させる。
【0029】
したがって、駆動時間を周期的に更新することにより、例えば、長期運転等により光源からの発光量が変動した場合にも、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止することができる。
【0030】
請求項12記載の発明は、請求項6記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、対象とする入力階調に応じた前記駆動電流レベルを算出により取得する。
【0031】
したがって、実用上、記憶領域を設けることなく駆動電流レベルを取得することができる。
【0032】
請求項13記載の発明は、請求項9記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、対象とする入力階調に応じた前記駆動時間を算出により取得する。
【0033】
したがって、実用上、記憶領域を設けることなく駆動時間を取得することができる。
【0034】
請求項14記載の発明の画像形成装置は、感光体と、前記感光体表面を帯電させる帯電装置と、前記感光体表面を被走査面として露光走査する請求項1ないし13のいずれか一に記載の光走査装置と、前記光走査装置が露光走査した前記感光体表面にトナーを供給する現像装置と、前記感光体に付着したトナーを記録媒体に転写させる転写装置と、を具備する。
【0035】
したがって、複数の光源を有する光走査装置を用いた場合にも、光源間での階調特性の逆転が防止され、画質を向上させることができる。
【0036】
請求項15記載の発明の複写機は、原稿の画像を読み取る画像読取装置と、前記画像読取装置が読み取った画像データに基づいて記録媒体に画像を形成する請求項14記載の画像形成装置と、を具備する。
【0037】
したがって、請求項14記載の発明の作用を有する複写機を得ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態について図1ないし図9を参照して説明する。本実施の形態は、画像形成装置としてプリンタへの適用例を示す。
【0039】
図1は、本実施の形態のプリンタの主要部の構成を示す縦断面図である。本実施の形態のプリンタは、給紙部1からプリンタエンジン2、定着機構3を介して、排紙部4へ至る用紙経路5を備えている。
【0040】
プリンタエンジン2は、表面にトナー像が形成される感光体6を備えている。感光体6の表面は、画像形成に際して、後述する露光装置8によって露光走査される被走査面とされている。
【0041】
感光体6の周囲には、感光体6の表面を一様に帯電させる帯電装置7、感光体6を露光走査して表面に所定の静電潜像を形成する露光装置8、静電潜像にトナーを付着させることでトナー像を形成する現像装置9、用紙等の記録媒体を介して転写バイアスを印加することによって感光体6表面のトナー像を記録媒体に転写させる転写装置10、感光体6表面の電荷を一掃し感光体6表面に残存するトナーを除去するクリーナー11等が設けられている。本実施の形態の露光装置8のデジタル書き込み画素密度は、1200dpiである。
【0042】
定着機構3は、一対の定着ローラ3a,3bによって構成されており、定着ローラ3a,3b間を通過する記録媒体に対して加圧および加熱することにより記録媒体にトナー像を定着させる。
【0043】
次に、露光装置8による光偏向走査について図2を参照して説明する。図2は、露光装置8による光偏向走査に関わる各部について説明する斜視図である。露光装置8は、光源としての複数(本実施の形態では4つ)のLD12a,12b,12c,12dを備えるレーザー光源12を有している。レーザー光源12から出射される複数本のレーザービームは、集光レンズ13により平行光にされ、ドットの大きさに応じたスリット部を持つアパーチャ14により必要なビーム径のみ取り出されて、シリンダーレンズ15によって適正なビーム径に整形される。ビーム径が整形されたレーザービームは、モータ16によって回転駆動されるポリゴンミラー17によって偏向走査されて感光体6の長軸方向である主走査方向に走査される。ここに、モータ16およびポリゴンミラー17によって光偏向走査装置が実現されている。ポリゴンミラー17から感光体6までの光路上には、等角走査を等速走査へ変換するfθレンズ18,19、光路変更ミラー20、感光体6の回転方向への集光を行なうシリンダーレンズ21が配設されている。ここに、fθレンズ18,19、光路変更ミラー20、シリンダーレンズ21によって光学部材が実現されている。これにより、感光体6面上に微小レーザービームスポットを結像することができる。本実施の形態では、感光体6面上におけるビームスポット径35μm,感光体膜厚30μmの組み合わせで感光体6表面上の光強度が積分光量値で45μWとなるように設定されている。
【0044】
ポリゴンミラー17で偏向走査されたレーザービームの一部は、同期検知ミラー22によって折り返されて、集光レンズ23,シリンダーレンズ24を介して光センサー25に照射される。これにより、同期信号が生成される。
【0045】
ここで、図3は、露光走査に際してレーザー光源12の駆動に関わる各部について示すブロック図である。レーザー光源12が有する4つのLD12a,12b,12c,12dにおける光のON/OFFは、対応する光源制御手段としてのLD駆動部30(30a,30b,30c,30d)によってそれぞれ駆動制御される。各LD駆動部30(30a,30b,30c,30d)は、各LD12a,12b,12c,12dに対して、後述するバイアス電流設定手段40(図7参照)で設定されたバイアス電流レベル(駆動電流レベル)で、PWM制御部31(31a,31b,31c,31d)で生成されたLD駆動時間(駆動時間)だけ電流を流すことで、各LD12a,12b,12c,12dにおける光のON/OFFを駆動制御する。本実施の形態では、バイアス電流レベルとLD駆動時間によって決まる電流値をLD駆動電流(駆動電流値)とする。
【0046】
PWM制御部31(31a,31b,31c,31d)は、画像データI/F33を介して入力される画像データを、データ変換部32(32a,32b,32c,32d)でパルス幅変調したPWM信号に基づいて、LD駆動時間を生成する。PWM制御部31(31a,31b,31c,31d)で生成されるLD駆動時間は、図4に示すように、画素クロック1周期に対して、0〜100%の範囲で調整することが可能である。なお、図4中では、画素クロック1周期に対するLD駆動時間が100%の場合、画素クロック1周期に対するLD駆動時間が50%の場合、画素クロック1周期に対するLD駆動時間が25%の場合について示している。
【0047】
バイアス電流設定手段40が設定するバイアス電流レベルと、実際にLD12a,12b,12c,12dに流れるバイアス駆動電流との関係は、図5に示すように、直線関係にある。バイアス電流設定手段40は、図5に示す関係に基づいて、各LD12a,12b,12c,12dのバイアス電流レベル電流を設定する。
【0048】
ところで、複数のLD12a,12b,12c,12dを同じバイアス電流レベルで駆動して露光走査を行なう場合、同一の入力階調データであってもこの入力階調データに基づく各LD12a,12b,12c,12dからの発光量には、図6に示すように、LD12a,12b,12c,12d毎に差が生じていることがある。また、同一の入力階調データであっても、入力された階調によっては、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量に逆転が生じることがある。このように、入力階調の変動に対する発光量の変化の関係(階調特性)が、LD12a,12b,12c,12d毎に異なる状態では、形成される画像の鮮鋭性が低下する等の画像品質の低下が懸念される。
【0049】
これに対し、本実施の形態のプリンタは、バイアス電流レベルを調整することによって、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性のばらつきを減少させることができる。バイアス電流レベルの調整について図7を参照して説明する。
【0050】
図7は、バイアス電流レベルの調整に関わる各部について示すブロック図である。なお、本実施の形態では、図3および図7中で、LD12a,12b,12c,12dの発光制御に関わる各部によって光走査装置が実現されている。図7に示すように、プリンタは、バイアス電流設定手段40(40a,40b,40c,40d)に接続されて、設定されたバイアス電流レベルが格納される記憶領域としての電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)を備えている。本実施の形態では、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)によってバイアス電流設定手段40(40a,40b,40c,40d)は、画像形成に際して、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に格納されたバイアス電流レベルをLD駆動部30(30a,30b,30c,30d)に出力する。
【0051】
本実施の形態では、外部システムI/F42を介して光量測定システム50から転送されるバイアス電流レベルが、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に格納されている。
【0052】
光量測定システム50は、LD12a,12b,12c,12dから発生されるレーザー光を受光する受光プローブ51と、プリンタとの間でデータ通信を行なう外部システムI/F42とを備えている。受光プローブ51には、光量検出器52が接続されており、光量検出器52が検出した光量は光電変換されて発光量調整手段および直線近似手段として機能する光量演算手段53に入力される。ここに、受光プローブ51と光量検出器52とによって発光量取得手段が実現されている。上述した図6に示すグラフは、光量検出器52が検出した結果を示している。本実施の形態の光量演算手段53は、図示しないマイクロコンピュータを有するパーソナルコンピュータ等によって実現することが可能である。光量演算手段53は、マイクロコンピュータによる読み取りが可能で、以下に説明するバイアス電流レベル設定処理を実行可能なプログラムがインストールされた図示しない記憶装置を備えている。
【0053】
次に、光量演算手段53が実行するバイアス電流レベル設定処理について説明する。本実施の形態では、まず、プリンタに対して、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に現在設定されているバイアス電流レベルで、同一のLD駆動時間だけ発光させるように指示する。また、外部システムI/F42を介して、このとき電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に設定されているバイアス電流レベルを取得する。
【0054】
プリンタは、光量演算手段53からの指示に応じて、全てのLD12a,12b,12c,12dを発光させる。各LD12a,12b,12c,12dから発光された光は、受光プローブ51で受光されて、光量検出器52で光電変換されて光量演算手段53に入力される。
【0055】
光量演算手段53は、光量検出器52が光電変換した発光量データに基づいて、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を直線近似する。図6からも判るように、LD12a,12b,12c,12dの階調特性は、2箇所の変極点を有する折れ線状を有している。各LD12a,12b,12c,12dの階調特性について、変極点を境にして3つの領域に区切られる各領域における階調特性を直線近似すると、図8に示すように、変極点を境として傾斜が異なる3本の近似直線が得られる。なお、図8では、CH3のプロファイルについての直線近似について説明しているが、CH1,CH2,CH4についても同様に、変極点を境として傾斜が異なる3本の近似直線が得られる。
【0056】
ここで、各グラフを近似することによりそれぞれのグラフから3本ずつ得られる近似直線のうち、変極点間で直線近似される近似直線が示す近似関数f(x)=ax+bの傾きf’(x)=aに注目すると、4つのLD12a,12b,12c,12dの階調特性の傾きf’(x)=aが略同一であることが判る。以降、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性の傾きf’(x)=aが略同一となる範囲を「階調範囲」とする。
【0057】
光量演算手段53は、変極点間で直線近似された近似直線が示す近似関数f(x)=ax+bを取得し、取得した近似関数の傾きf’(x)が一様にaである階調範囲において、同一の入力階調に対応する発光量が全てのLD12a,12b,12c,12dで同じになるように、バイアス電流レベルを調整する。本実施の形態では、入力階調が高い方の変極点Aを基準として、この変極点Aでの発光量が、全てのLD12a,12b,12c,12dで同じになるようにバイアス電流レベルを調整した。ここでは、同一の入力階調に対する発光量のうち、最も発光量が低いLD12c(CH3)に等しくなるようにバイアス電流レベルを調整した。
【0058】
これにより、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を示す近似直線は、図9に示すように、同一の直線S上でほぼ重なった状態となる。
【0059】
そして、調整したバイアス電流レベルを、外部システムI/F42を介して、プリンタに出力する。プリンタは、光量演算手段53から出力されたバイアス電流レベルを電流レベル格納部41に設定する。
【0060】
これにより、画像形成に際しては、変極点間で直線近似された近似直線が示す近似関数f(x)=ax+bの傾きf’(x)=aが略同じになる階調範囲で調整されたバイアス電流レベルと、PWM制御部31(31a,31b,31c,31d)で生成されたLD駆動時間とによって決まるLD駆動電流によって各LD12a,12b,12c,12dが駆動され、同一の入力階調に対する各LD12a,12b,12c,12dからの発光量が等しくなるので、各LD12a,12b,12c,12dにおいて入力階調によって発光量が逆転することを防止して、各LD12a,12b,12c,12dにおける階調特性の差による画質の変動を抑制することができる。
【0061】
また、同一の入力階調に対する各LD12a,12b,12c,12d間での発光量差を低減することができるので、デジタル書き込み画素密度を1200dpiとした高画素密度であっても、鮮鋭性や階調性がよく高い画質の画像を形成することができる。
【0062】
加えて、本実施の形態では、PWM制御部31(31a,31b,31c,31d)での駆動信号時間の生成を、各LD12a,12b,12c,12dに対応させて設けた変換データテーブルを参照して行なうため、処理の簡易化および処理の高速化を図ることができる。
【0063】
なお、本実施の形態では、LD駆動時間を固定してバイアス電流を調整することにより各LD12a,12b,12c,12d間の階調特性を調整するようにしたが、これに限るものではなく、バイアス電流を固定してLD駆動時間を調整することにより各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を調整するようにしてもよい。
【0064】
また、本実施の形態では、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量を直接測定し、この測定により得られる光電変換データに基づいてバイアス電流を調整するようにしたが、これに限るものではなく、形成される画像の濃度を検出し、この画像濃度に基づいて各LDの発光量を間接的に取得するようにしてもよい。この場合、感光体6あるいは記録媒体に形成された画像濃度を検出する図示しない濃度センサが必要であり、この濃度センサによって発光量取得手段が実現される。なお、濃度センサにについては公知の技術であるため説明を省略する。
【0065】
次に、本発明の第二の実施の形態について図10を参照して説明する。なお、第一の実施の形態と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。以下、同様とする。
【0066】
本実施の形態では、図10に示すように、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を直線近似することにより得られる近似直線の階調範囲内の任意の入力階調を高位階調点Bとし、この高位階調点Bを基準として、全てのLD12a,12b,12c,12dの発光量が等しくなるように、各LD12a,12b,12c,12dのバイアス電流レベルを調整する。
【0067】
本実施の形態では、実際に形成した画像濃度が最適となる発光量に対応する入力階調を高位階調点として設定する。なお、最適な画像濃度は、実験等により予め取得することができる。
【0068】
また、図10に示すように、階調範囲内で高位階調点Bより低い入力階調を下位階調点Cとし、この下位階調点における発光量が全てのLD12a,12b,12c,12dで等しくなるように、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を調整する。一般的に、下位階調点Cは、入力階調値“0”が与えられる。
【0069】
光量演算手段53は、上述と同様に、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に対して、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に現在設定されているバイアス電流レベルで、同一のLD駆動時間だけ発光させるように指示することにより、各LD12a,12b,12c,12dから発せられる発光量の光電変換データを取得し、取得した光電変換データに基づいて取得される階調範囲内の近似直線を参照して、高位階調点Bおよび下位階調点Cにおける発光量が各LD12a,12b,12c,12dで等しくなるようにバイアス電流レベルを調整する。
【0070】
これにより、各LD12a,12b,12c,12d間で、同一入力階調に対する発光量差の発生や、入力階調によって発光量が逆転することを防止することができる。このとき、実際に形成した画像濃度が最適となる発光量が得られる高位階調点における各LD12a,12b,12c,12dからの発光量を同一に設定することにより、実使用に即して、最適な画像濃度が得られる発光量を求めることができ、各LD12a,12b,12c,12d間での発光量差、階調特性のばらつきをより精度良く減少させることができる。
【0071】
また、高位階調点Bにおける発光量に加えて、下位階調点Cにおける発光量が各LD12a,12b,12c,12d間で等しくなるように、各LD12a,12b,12c,12dのバイアス電流レベルを調整することにより、LD12a,12b,12c,12d毎の発光量差のない良好な二値画像を得ることができる。
【0072】
次に、本発明の第三の実施の形態について図11を参照して説明する。
【0073】
本実施の形態では、図11に示すように、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を直線近似することにより得られる近似直線の変極点間における任意の一の入力階調を高位階調点Bとし、この高位階調点Bにおける発光量が全てのLD12a,12b,12c,12dで等しくなるように、各LD12a,12b,12c,12dのバイアス電流レベルを調整するとともに、変極点間において高位階調点Bより低い複数の入力階調を中間階調点D,Eとし、これらの中間階調点D,Eを基準として中間階調点D,Eにおける発光量が全てのLD12a,12b,12c,12dで等しくなるように、各LD12a,12b,12c,12dのバイアス電流レベルをそれぞれ調整する。
【0074】
これにより、複数の中間階調点D,Eにおける発光量が全てのLD12a,12b,12c,12dで等しくなるので、複数の階調点を用いて画像形成を行なう所謂多値画像形成方法を採用したプリンタ(本実施の形態の階調数は、4値)において、各LD12a,12b,12c,12dにおいて入力階調によって発光量が逆転することを防止して、各LD12a,12b,12c,12dにおける階調特性の差による画質の変動を抑制し、画質の高い多値画像を得ることができる。
【0075】
次に、本発明の第四の実施の形態について図12および図13を参照して説明する。
【0076】
図12は、本実施の形態のプリンタが備える各部のうちLDの発光制御に関わる部分について説明するブロック図である。本実施の形態のプリンタは、図12に示すように、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量を検出する受光素子61と、受光素子61で受光した光を光電変換する光電変換器62とを備えている。本実施の形態では、受光素子61と光電変換器62とによって発光量取得手段が実現されている。光電変換器62で光電変換されたデジタルデータは、発光量調整手段および直線近似手段としての中央処理装置63に入力される。
【0077】
中央処理装置63は、図示しない記憶装置に記憶されるプログラムに基づいて各種処理を実行可能なマイコンとして機能する。本実施の形態の記憶装置には、バイアス電流レベル設定処理の実行を可能とするプログラムが記憶されている。中央処理装置63は、記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、上述と同様に、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量に基づいて各LD12a,12b,12c,12dの階調特性が同じになるようにバイアス電流レベルを調整する。中央処理装置63が調整したバイアス電流レベルは、対応する電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)にそれぞれ設定される。ここに、記憶手段が実現される。
【0078】
本実施の形態では、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に設定されるバイアス電流レベルを適宜更新することができる。更新のタイミングは、例えば、所定の時間間隔毎であってもよいし、プリンタの起動毎であってもよい。あるいは、オペレーターが指示することによって電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に格納されるバイアス電流レベルを更新させるようにしてもよい。
【0079】
次に、バイアス電流レベルの設定について図13を参照して説明する。バイアス電流レベルの設定に際しては、まず、全てのLD12a,12b,12c,12dに対して同一のLD駆動時間を設定し(ステップS1)、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に現在設定されているバイアス電流レベルを取得し(S2)、取得したバイアス電流レベルで全てのLD12a,12b,12c,12dを同一のLD駆動時間だけ発光させる(S3)。
【0080】
各LD12a,12b,12c,12dから発光された光を受光素子61で受光し、受光素子61が受光したレーザー光を光電変換器62で光電変換した光電変換データに基づいて、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量を測定する(S4)。
【0081】
中央処理装置63は、光電変換器62が光電変換した発光量データに基づいて、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を直線近似した近似直線が示す近似関数f(x)=ax+bを取得し、取得した近似関数の傾きf’(x)が一様にaである範囲において、同一の入力階調に対応する発光量が全てのLD12a,12b,12c,12dで同じになるように、バイアス電流レベルを調整する。
【0082】
本実施の形態では、ある入力階調における発光量が目標光量値と等しくなったか否かを判断し(S5)、ある入力階調における発光量が目標光量値と等しいと判断した場合には(S5のY)、このときのバイアス電流レベルを、対応する電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)にそれぞれ更新設定する(S6)。
【0083】
一方、ある入力階調における発光量が目標光量値と等しくないと判断した場合には(S5のN)、この発光量が得られたバイアス電流レベルを別のバイアス電流レベルに変更して(S7)、ステップS2に進む。
【0084】
なお、本実施の形態では、ステップS5での判断に用いる目標光量値は、例えば、上述した高位階調点等、任意に設定された入力階調において4つのLD12a,12b,12c,12dの中で最も低い発光量であるものとする。
【0085】
これにより、画像形成に際しては、変極点間で直線近似された近似直線が示す近似関数f(x)=ax+bの傾きf’(x)=aが略同じになる範囲で調整されたバイアス電流レベルが用いられ、同一の入力階調に対する各LD12a,12b,12c,12dからの発光量が等しくなるので、各LD12a,12b,12c,12dにおいて入力階調によって発光量が逆転することを防止して、各LD12a,12b,12c,12dにおける階調特性の差による画質の変動を抑制することができる。
【0086】
本実施の形態のプリンタは、プリンタ内でバイアス電流レベルを調整することができるとともに、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)が書き換え自在であることから、運転中等定期的にバイアス電流レベルを調整することができる。これによって、個々のプリンタに適したバイアス電流レベルに調整され、プリンタ毎に階調特性に差が生じることがない。
【0087】
また、例えば、出荷時に各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を調整したにも拘わらず長期運転等によって、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量が変動した場合にも、適宜バイアス電流レベルを調整することにより長期に亘って良好な階調特性を得ることができ、高画質の画像を形成することができる。
【0088】
なお、本実施の形態では、各LD12a,12b,12c,12d間の階調特性を調整するためにLD駆動時間を固定してバイアス電流レベルを調整し、調整したバイアス電流レベルを更新自在に格納するようにしたが、これに限るものではなく、バイアス電流レベルを固定してLD駆動時間を調整することにより各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を調整し、この調整により更新されるLD駆動時間を書き換え自在に記憶する記憶領域を設け、この記憶領域におけるLD駆動時間を適宜更新するようにしてもよい。
【0089】
次に、本発明の第五の実施の形態について図14を参照して説明する。
【0090】
図14は、プリンタにおけるバイアス電流レベルの調整に関わる各部について示すブロック図である。本実施の形態のプリンタは、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)を有しておらず、画像形成に際しては、中央処理装置63で演算されるバイアス電流レベルを用いてLD駆動電流を生成する。
【0091】
中央処理装置63は、同一の入力階調に対する発光量から取得される各LD12a,12b,12c,12dの階調特性に基づいて、画像形成動作毎に、バイアス電流レベルを演算により取得し、このバイアス電流レベルに基づいてLD駆動電流を生成する。なお、演算によりバイアス電流レベルを取得する方法は、上述した各種実施の形態と同様であるためここでは説明を省略する。
【0092】
本実施の形態のプリンタによれば、個々のプリンタ毎に、該プリンタが有するLD12a,12b,12c,12dの発光量が等しくなるようにバイアス電流レベルを調整することで、プリンタ毎に階調特性に差が生じることがない。
【0093】
また、例えば、出荷時に各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を調整したにも拘わらず長期運転等によって、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量が変動した場合にも、適宜バイアス電流を調整することにより長期に亘って良好な階調特性を得ることができ、高画質の画像を形成することができる。
【0094】
次に、本発明の第六の実施の形態について図15を参照して説明する。本実施の形態は、複写機への適用例を示す。
【0095】
図15は、本実施の形態の複写機を示す概略図である。本実施の形態の複写機70は、原稿の画像を読み取る画像読取装置としてのスキャナ71と、このスキャナ71が読み取った画像を記録媒体に形成する画像形成装置としてのプリンタ72とを備えている。
【0096】
公知の技術であるため説明を省略するが、スキャナ71は、図示しない原稿が載置されるコンタクトガラス73を備えている。原稿は、原稿面をコンタクトガラス73に対向させて載置される。
【0097】
コンタクトガラス73の下方には、光を発光する光源74およびミラー75を搭載する第一走行体76と、二枚のミラー77,78を搭載する第二走行体79と、ミラー75,77,78によって導かれる光を結像レンズ80を介して受光するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ81等によって構成される読取光学系82が設けられているCCDイメージセンサ81は、CCDイメージセンサ81上に結像される原稿からの反射光を光電変換した光電変換データを生成する光電変換素子として機能する。光電変換データは、原稿からの反射光の強弱に応じた大きさを有する電圧値である。第一、第二走行体76,79は、コンタクトガラス73に沿って往復動自在に設けられており、画像読み取り処理に際しては、図示しないモータ等の移動装置によって2:1の速度比で走行する。また、スキャナ71は、光電変換データからデジタル画像データを生成する図示しないデータ処理部等を有している。
【0098】
このような複写機70では、スキャナ71のデータ処理部で生成したデジタル画像データに基づいて、プリンタ72のPWM制御部31がLD駆動時間を生成して露光装置8を駆動制御する。
【0099】
これによって、スキャナ71が読み取った原稿の画像が、上述した各種実施の形態の効果を奏するプリンタ72によって記録媒体に形成されるので、形成される画像の原稿に対する再現性を向上させ、画質の向上を図ることができる。
【0100】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の光走査装置によれば、入力階調毎に取得される各光源からの発光量に基づき入力階調の変動に対する発光量の変化の関係を直線近似した近似直線に基づいて、入力階調の変動に対する発光量の変化率が全ての光源について一定となる階調範囲内に調整した駆動電流値で光源を発光制御することにより、複数の光源を有する光走査装置において、光源間での階調特性の逆転を防止することができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置に適用した場合に、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転による階調性や鮮鋭性の低下によって画像が劣化することを防止することができる。
【0101】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の光走査装置において、階調範囲内で最も高い入力階調を基準にして全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似し、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止するとともに、同一の入力階調に対応する各光源からの発光量を略同一にすることができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置に適用した場合に、画質を向上させることができる。
【0102】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の光走査装置において、階調範囲内の任意の入力階調を基準として全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似し、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止するとともに、同一の入力階調に対応する各光源からの発光量を略同一にすることができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置光走査装置に適用した場合に、画質を向上させることができる。
【0103】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の光走査装置において、階調範囲内で最も高い入力階調とこの入力階調とは別の任意の入力階調とを基準として全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似することで、良好な階調数を多くとることができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置光走査装置に適用した場合に、階調数の多い良好な画質の画像を形成することができる。
【0104】
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の光走査装置において、階調範囲内の任意の複数の入力階調を基準として全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似することで、良好な階調数を多くとることができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置光走査装置に適用した場合に、階調数の多い良好な画質の画像を形成することができる。
【0105】
請求項6記載の発明によれば、請求項2ないし5のいずれか一に記載の光走査装置において、請求項2ないし5のいずれか一に記載の発明を駆動時間を全ての光源について一定とした状態で調整された駆動電流レベルを用いることによって実現することができる。
【0106】
請求項7記載の発明によれば、請求項6記載の光走査装置において、記憶領域に記憶された駆動電流レベルに基づいて光源を発光制御することにより、光走査装置毎の階調特性のばらつきを抑制することができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置光走査装置に適用した場合に、光走査装置の違いによって画質にばらつきが生じることを抑制できる。
【0107】
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の光走査装置において、駆動電流レベルを周期的に更新することにより、例えば、長期運転等により光源からの発光量が変動した場合にも、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止することができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置に適用した場合に、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転による階調性や鮮鋭性の低下によって画像が劣化することを長期に亘って防止することができる。
【0108】
請求項9記載の発明によれば、請求項2ないし5のいずれか一に記載の光走査装置において、駆動電流レベルを全ての光源について一定とした状態で調整された駆動時間を用いることによって請求項2ないし5のいずれか一に記載の発明を実現することができる。
【0109】
請求項10記載の発明によれば、請求項9記載の光走査装置において、記憶領域に記憶された駆動時間に基づいて光源を発光制御することにより、光走査装置毎の階調特性のばらつきを抑制することができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置光走査装置に適用した場合に、光走査装置の違いによって画質にばらつきが生じることを抑制できる。
【0110】
請求項11記載の発明によれば、請求項10記載の光走査装置において、駆動時間を周期的に更新することにより、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置に適用した場合に、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転による階調性や鮮鋭性の低下によって画像が劣化することを長期に亘って防止することができる。
【0111】
請求項12記載の発明によれば、請求項6記載の光走査装置において、実用上、記憶領域を設けることなく駆動電流レベルを取得することができるので、部品点数を削減することができる。
【0112】
請求項13記載の発明によれば、請求項9記載の光走査装置において、実用上、記憶領域を設けることなく駆動時間を取得することができるので、部品点数を削減することができる。
【0113】
請求項14記載の発明の画像形成装置によれば、複数の光源を有する光走査装置を用いた場合にも、光源間での階調特性の逆転が防止され、画質を向上させることができる。
【0114】
請求項15記載の発明の複写機によれば、請求項14記載の発明の効果を奏する複写機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のプリンタの主要部の構成を示す縦断面図である。
【図2】光走査装置による光偏向走査に関わる各部について説明する斜視図である。
【図3】露光走査に際してレーザー光源の駆動に関わる各部について示すブロック図である。
【図4】PWM制御部で生成されるLD駆動時間について説明するタイミングチャートである。
【図5】バイアス電流設定手段が設定するバイアス電流レベルと、実際にLDに流れるバイアス駆動電流との関係を説明する相関図である。
【図6】入力階調に対する各LDからの発光量の関係を示すグラフである。
【図7】バイアス電流レベルの調整に関わる各部について示すブロック図である。
【図8】入力階調に対するLDからの発光量の関係を直線近似した近似直線について説明するグラフである。
【図9】各LDの階調特性の調整について説明するグラフである。
【図10】本発明の第二の実施の形態のプリンタにおいて各LDの階調特性の調整について説明するグラフである。
【図11】本発明の第三の実施の形態のプリンタにおいて各LDの階調特性の調整について説明するグラフである。
【図12】本発明の第四の実施の形態のプリンタにおけるバイアス電流レベルの調整に関わる各部について示すブロック図である。
【図13】バイアス電流レベル設定処理を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の第五の実施の形態のプリンタにおけるバイアス電流レベルの調整に関わる各部について示すブロック図である。
【図15】本発明の第六の実施の形態の複写機を示す縦断面図である。
【符号の説明】
6 感光体
7 帯電装置
9 現像装置
10 転写装置
12a,12b,12c,12d 光源
16,17 光偏向走査装置
18,19,20,21 光学部材
30a,30b,30c,30d 光源制御手段
41a,41b,41c,41d 記憶領域
51,52 発光量取得手段
53 直線近似手段、発光量調整手段
61,62 発光量取得手段
63 直線近似手段、発光量調整手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、光走査装置、画像形成装置および複写機に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ等のように、電子写真方式を用いて記録媒体上に画像を形成する画像形成装置では、画像形成に際して、帯電装置によって均一に帯電した感光体表面上に、画像データに応じて光書き込み手段を駆動することで光ビームを照射して静電潜像を形成する。光書き込み手段は、例えば、レーザーダイオード(LASER Diode:以降、LDとする)等で発光された平行光線を集光した光ビームを、回転偏向手段によって偏向走査することによって感光体面上を走査するようにしている。近年の静電潜像の形成方法としては、画像データに応じて光ビームの発光をON/OFFすることにより、感光体表面上に画像データに応じた電位差を発生させるようにした所謂2値記録方式が多く用いられている。このような2値記録方式においては、記録信号にディザ方式、誤差拡散方式等の画像処理を行なうことで中間調再現を実現している。
【0003】
近年では、高画素密度化および高速化の要求に伴い、例えば、複数のLDからなるレーザーアレイ素子を用いて、複数本の光ビームを同時に発光させて複数の光ビームを同時に感光体面上に照射することで静電潜像を形成するようにした技術がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、複数本の光ビームを同時に感光体面上に照射するようにした画像形成装置では、各LDから発光されるレーザー光の光量に差が生じることがある。また、入力された階調によっては、LD間で光量の逆転が生じることがある。各LD間での階調特性に逆転が生じた場合には、階調性や鮮鋭性が低下して画像劣化が懸念される。
【0005】
この対策として、特開平07−319086号公報には、光量分布測定手段を用いて各LDの出射光の光量分布を検出し、検出された測定量に基づいて各LDのビームの有効下限露光量における光量分布曲線の幅が等しくなるように各LDの露光量を制御する方法が開示されている。また、特開平07−319086号公報には、各LDから発光されたレーザービームによって形成された潜像を可視化したトナー像の濃度を測定し、その測定値に基づいて各LDの露光量を制御するようにした方法が開示されている。
【0006】
しかしながら、特開平07−319086号公報に開示された技術では、温度の影響によるLD自体の光量の変動やLD駆動回路の複数回路の回路定数の変動等によって、画像データの入力階調に対する出力階調の関係を示す出力階調特性のプロファイルが、画像形成装置毎あるいは製造ロット毎に変動してしまうことが現実である。
【0007】
本発明の目的は、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の光走査装置は、駆動電流レベルと駆動時間とに基づいて取得される駆動電流値に応じて発光量が変化する複数の光源と、前記複数の光源からの複数本の光ビームをそれぞれ偏向走査する光偏向走査装置と、前記光偏向走査装置により偏向走査される複数本の光ビームを対応する被走査面上に導き結像する光学部材と、前記各光源からの発光量を入力階調毎に取得する発光量取得手段と、前記発光量取得手段が取得した発光量に基づいて、入力階調の変動に対する発光量の変化の関係を直線近似する直線近似手段と、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、入力階調の変動に対する発光量の変化率が全ての前記光源について一定となる階調範囲内に前記駆動電流値を調整する発光量調整手段と、前記発光量調整手段が調整した前記駆動電流値で前記光源を発光制御する光源制御手段と、を具備する。
【0009】
したがって、入力階調毎に取得される各光源からの発光量に基づき入力階調の変動に対する発光量の変化の関係を直線近似した近似直線に基づいて、入力階調の変動に対する発光量の変化率が全ての光源について一定となる階調範囲内に調整した駆動電流値で光源を発光制御することにより、複数の光源を有する光走査装置において、光源間での階調特性の逆転を防止することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記階調範囲内で最も高い入力階調に対応する発光量が全ての前記光源について等しくなるように前記駆動電流値を調整する。
【0011】
したがって、階調範囲内で最も高い入力階調を基準にして全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似し、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止するとともに、同一の入力階調に対応する各光源からの発光量を略同一にすることができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記階調範囲内の任意の入力階調に対応する発光量が全ての前記光源について等しくなるように前記駆動電流値を調整する。
【0013】
したがって、階調範囲内の任意の入力階調を基準として全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似し、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止するとともに、同一の入力階調に対応する各光源からの発光量を略同一にすることができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記階調範囲内で最も高い入力階調とこの入力階調とは別の任意の入力階調とに対応する発光量が全ての前記光源について等しくなるように前記駆動電流値を調整する。
【0015】
したがって、階調範囲内で最も高い入力階調とこの入力階調とは別の任意の入力階調とを基準として全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似することで、良好な階調数を多くとることができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記階調範囲内の任意の複数の入力階調に対応する発光量が全ての前記光源について等しくなるように前記駆動電流値を調整する。
【0017】
したがって、階調範囲内の任意の複数の入力階調を基準として全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似することで、良好な階調数を多くとることができる。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項2ないし5のいずれか一に記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記駆動時間を全ての光源について一定として前記駆動電流レベルを調整することにより前記駆動電流値を調整する。
【0019】
したがって、駆動時間を全ての光源について一定とした状態で調整された駆動電流レベルを用いることによって請求項2ないし5のいずれか一に記載の発明を実現することができる。
【0020】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の光走査装置において、前記発光量調整手段が調整する前記駆動電流レベルを前記光源毎に記憶領域に記憶させる記憶手段を具備し、前記光源駆動手段は、前記記憶領域に記憶された前記駆動電流レベルに基づいて前記光源を発光制御する。
【0021】
したがって、記憶領域に記憶された駆動電流レベルに基づいて光源を発光制御することにより、光走査装置毎の階調特性のばらつきを抑制することができる。
【0022】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の光走査装置において、前記発光量取得手段は周期的に発光量を取得し、前記発光量調整手段は前記発光量取得手段が周期的に取得した発光量に基づいて前記駆動電流レベルを再調整し、前記記憶手段は再調整された前記駆動電流レベルを更新記憶させる。
【0023】
したがって、駆動電流レベルを周期的に更新することにより、例えば、長期運転等により光源からの発光量が変動した場合にも、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止することができる。
【0024】
請求項9記載の発明は、請求項2ないし5のいずれか一に記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記駆動電流レベルを全ての光源について一定として前記駆動時間を調整することにより前記駆動電流値を調整する。
【0025】
したがって、駆動電流レベルを全ての光源について一定とした状態で調整された駆動時間を用いることによって請求項2ないし5のいずれか一に記載の発明を実現することができる。
【0026】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の光走査装置において、前記発光量調整手段が調整する前記駆動時間を前記光源毎に記憶領域に記憶させる記憶手段を具備し、前記発光量調整手段は、前記記憶領域に記憶された前記駆動時間に基づいて前記光源を発光制御する。
【0027】
したがって、記憶領域に記憶された駆動時間に基づいて光源を発光制御することにより、光走査装置毎の階調特性のばらつきを抑制することができる。
【0028】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の光走査装置において、前記発光量取得手段は周期的に発光量を取得し、前記発光量調整手段は前記発光量取得手段が周期的に取得した発光量に基づいて前記駆動時間を再調整し、前記記憶手段は再調整された前記駆動時間を更新記憶させる。
【0029】
したがって、駆動時間を周期的に更新することにより、例えば、長期運転等により光源からの発光量が変動した場合にも、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止することができる。
【0030】
請求項12記載の発明は、請求項6記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、対象とする入力階調に応じた前記駆動電流レベルを算出により取得する。
【0031】
したがって、実用上、記憶領域を設けることなく駆動電流レベルを取得することができる。
【0032】
請求項13記載の発明は、請求項9記載の光走査装置において、前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、対象とする入力階調に応じた前記駆動時間を算出により取得する。
【0033】
したがって、実用上、記憶領域を設けることなく駆動時間を取得することができる。
【0034】
請求項14記載の発明の画像形成装置は、感光体と、前記感光体表面を帯電させる帯電装置と、前記感光体表面を被走査面として露光走査する請求項1ないし13のいずれか一に記載の光走査装置と、前記光走査装置が露光走査した前記感光体表面にトナーを供給する現像装置と、前記感光体に付着したトナーを記録媒体に転写させる転写装置と、を具備する。
【0035】
したがって、複数の光源を有する光走査装置を用いた場合にも、光源間での階調特性の逆転が防止され、画質を向上させることができる。
【0036】
請求項15記載の発明の複写機は、原稿の画像を読み取る画像読取装置と、前記画像読取装置が読み取った画像データに基づいて記録媒体に画像を形成する請求項14記載の画像形成装置と、を具備する。
【0037】
したがって、請求項14記載の発明の作用を有する複写機を得ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態について図1ないし図9を参照して説明する。本実施の形態は、画像形成装置としてプリンタへの適用例を示す。
【0039】
図1は、本実施の形態のプリンタの主要部の構成を示す縦断面図である。本実施の形態のプリンタは、給紙部1からプリンタエンジン2、定着機構3を介して、排紙部4へ至る用紙経路5を備えている。
【0040】
プリンタエンジン2は、表面にトナー像が形成される感光体6を備えている。感光体6の表面は、画像形成に際して、後述する露光装置8によって露光走査される被走査面とされている。
【0041】
感光体6の周囲には、感光体6の表面を一様に帯電させる帯電装置7、感光体6を露光走査して表面に所定の静電潜像を形成する露光装置8、静電潜像にトナーを付着させることでトナー像を形成する現像装置9、用紙等の記録媒体を介して転写バイアスを印加することによって感光体6表面のトナー像を記録媒体に転写させる転写装置10、感光体6表面の電荷を一掃し感光体6表面に残存するトナーを除去するクリーナー11等が設けられている。本実施の形態の露光装置8のデジタル書き込み画素密度は、1200dpiである。
【0042】
定着機構3は、一対の定着ローラ3a,3bによって構成されており、定着ローラ3a,3b間を通過する記録媒体に対して加圧および加熱することにより記録媒体にトナー像を定着させる。
【0043】
次に、露光装置8による光偏向走査について図2を参照して説明する。図2は、露光装置8による光偏向走査に関わる各部について説明する斜視図である。露光装置8は、光源としての複数(本実施の形態では4つ)のLD12a,12b,12c,12dを備えるレーザー光源12を有している。レーザー光源12から出射される複数本のレーザービームは、集光レンズ13により平行光にされ、ドットの大きさに応じたスリット部を持つアパーチャ14により必要なビーム径のみ取り出されて、シリンダーレンズ15によって適正なビーム径に整形される。ビーム径が整形されたレーザービームは、モータ16によって回転駆動されるポリゴンミラー17によって偏向走査されて感光体6の長軸方向である主走査方向に走査される。ここに、モータ16およびポリゴンミラー17によって光偏向走査装置が実現されている。ポリゴンミラー17から感光体6までの光路上には、等角走査を等速走査へ変換するfθレンズ18,19、光路変更ミラー20、感光体6の回転方向への集光を行なうシリンダーレンズ21が配設されている。ここに、fθレンズ18,19、光路変更ミラー20、シリンダーレンズ21によって光学部材が実現されている。これにより、感光体6面上に微小レーザービームスポットを結像することができる。本実施の形態では、感光体6面上におけるビームスポット径35μm,感光体膜厚30μmの組み合わせで感光体6表面上の光強度が積分光量値で45μWとなるように設定されている。
【0044】
ポリゴンミラー17で偏向走査されたレーザービームの一部は、同期検知ミラー22によって折り返されて、集光レンズ23,シリンダーレンズ24を介して光センサー25に照射される。これにより、同期信号が生成される。
【0045】
ここで、図3は、露光走査に際してレーザー光源12の駆動に関わる各部について示すブロック図である。レーザー光源12が有する4つのLD12a,12b,12c,12dにおける光のON/OFFは、対応する光源制御手段としてのLD駆動部30(30a,30b,30c,30d)によってそれぞれ駆動制御される。各LD駆動部30(30a,30b,30c,30d)は、各LD12a,12b,12c,12dに対して、後述するバイアス電流設定手段40(図7参照)で設定されたバイアス電流レベル(駆動電流レベル)で、PWM制御部31(31a,31b,31c,31d)で生成されたLD駆動時間(駆動時間)だけ電流を流すことで、各LD12a,12b,12c,12dにおける光のON/OFFを駆動制御する。本実施の形態では、バイアス電流レベルとLD駆動時間によって決まる電流値をLD駆動電流(駆動電流値)とする。
【0046】
PWM制御部31(31a,31b,31c,31d)は、画像データI/F33を介して入力される画像データを、データ変換部32(32a,32b,32c,32d)でパルス幅変調したPWM信号に基づいて、LD駆動時間を生成する。PWM制御部31(31a,31b,31c,31d)で生成されるLD駆動時間は、図4に示すように、画素クロック1周期に対して、0〜100%の範囲で調整することが可能である。なお、図4中では、画素クロック1周期に対するLD駆動時間が100%の場合、画素クロック1周期に対するLD駆動時間が50%の場合、画素クロック1周期に対するLD駆動時間が25%の場合について示している。
【0047】
バイアス電流設定手段40が設定するバイアス電流レベルと、実際にLD12a,12b,12c,12dに流れるバイアス駆動電流との関係は、図5に示すように、直線関係にある。バイアス電流設定手段40は、図5に示す関係に基づいて、各LD12a,12b,12c,12dのバイアス電流レベル電流を設定する。
【0048】
ところで、複数のLD12a,12b,12c,12dを同じバイアス電流レベルで駆動して露光走査を行なう場合、同一の入力階調データであってもこの入力階調データに基づく各LD12a,12b,12c,12dからの発光量には、図6に示すように、LD12a,12b,12c,12d毎に差が生じていることがある。また、同一の入力階調データであっても、入力された階調によっては、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量に逆転が生じることがある。このように、入力階調の変動に対する発光量の変化の関係(階調特性)が、LD12a,12b,12c,12d毎に異なる状態では、形成される画像の鮮鋭性が低下する等の画像品質の低下が懸念される。
【0049】
これに対し、本実施の形態のプリンタは、バイアス電流レベルを調整することによって、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性のばらつきを減少させることができる。バイアス電流レベルの調整について図7を参照して説明する。
【0050】
図7は、バイアス電流レベルの調整に関わる各部について示すブロック図である。なお、本実施の形態では、図3および図7中で、LD12a,12b,12c,12dの発光制御に関わる各部によって光走査装置が実現されている。図7に示すように、プリンタは、バイアス電流設定手段40(40a,40b,40c,40d)に接続されて、設定されたバイアス電流レベルが格納される記憶領域としての電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)を備えている。本実施の形態では、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)によってバイアス電流設定手段40(40a,40b,40c,40d)は、画像形成に際して、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に格納されたバイアス電流レベルをLD駆動部30(30a,30b,30c,30d)に出力する。
【0051】
本実施の形態では、外部システムI/F42を介して光量測定システム50から転送されるバイアス電流レベルが、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に格納されている。
【0052】
光量測定システム50は、LD12a,12b,12c,12dから発生されるレーザー光を受光する受光プローブ51と、プリンタとの間でデータ通信を行なう外部システムI/F42とを備えている。受光プローブ51には、光量検出器52が接続されており、光量検出器52が検出した光量は光電変換されて発光量調整手段および直線近似手段として機能する光量演算手段53に入力される。ここに、受光プローブ51と光量検出器52とによって発光量取得手段が実現されている。上述した図6に示すグラフは、光量検出器52が検出した結果を示している。本実施の形態の光量演算手段53は、図示しないマイクロコンピュータを有するパーソナルコンピュータ等によって実現することが可能である。光量演算手段53は、マイクロコンピュータによる読み取りが可能で、以下に説明するバイアス電流レベル設定処理を実行可能なプログラムがインストールされた図示しない記憶装置を備えている。
【0053】
次に、光量演算手段53が実行するバイアス電流レベル設定処理について説明する。本実施の形態では、まず、プリンタに対して、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に現在設定されているバイアス電流レベルで、同一のLD駆動時間だけ発光させるように指示する。また、外部システムI/F42を介して、このとき電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に設定されているバイアス電流レベルを取得する。
【0054】
プリンタは、光量演算手段53からの指示に応じて、全てのLD12a,12b,12c,12dを発光させる。各LD12a,12b,12c,12dから発光された光は、受光プローブ51で受光されて、光量検出器52で光電変換されて光量演算手段53に入力される。
【0055】
光量演算手段53は、光量検出器52が光電変換した発光量データに基づいて、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を直線近似する。図6からも判るように、LD12a,12b,12c,12dの階調特性は、2箇所の変極点を有する折れ線状を有している。各LD12a,12b,12c,12dの階調特性について、変極点を境にして3つの領域に区切られる各領域における階調特性を直線近似すると、図8に示すように、変極点を境として傾斜が異なる3本の近似直線が得られる。なお、図8では、CH3のプロファイルについての直線近似について説明しているが、CH1,CH2,CH4についても同様に、変極点を境として傾斜が異なる3本の近似直線が得られる。
【0056】
ここで、各グラフを近似することによりそれぞれのグラフから3本ずつ得られる近似直線のうち、変極点間で直線近似される近似直線が示す近似関数f(x)=ax+bの傾きf’(x)=aに注目すると、4つのLD12a,12b,12c,12dの階調特性の傾きf’(x)=aが略同一であることが判る。以降、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性の傾きf’(x)=aが略同一となる範囲を「階調範囲」とする。
【0057】
光量演算手段53は、変極点間で直線近似された近似直線が示す近似関数f(x)=ax+bを取得し、取得した近似関数の傾きf’(x)が一様にaである階調範囲において、同一の入力階調に対応する発光量が全てのLD12a,12b,12c,12dで同じになるように、バイアス電流レベルを調整する。本実施の形態では、入力階調が高い方の変極点Aを基準として、この変極点Aでの発光量が、全てのLD12a,12b,12c,12dで同じになるようにバイアス電流レベルを調整した。ここでは、同一の入力階調に対する発光量のうち、最も発光量が低いLD12c(CH3)に等しくなるようにバイアス電流レベルを調整した。
【0058】
これにより、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を示す近似直線は、図9に示すように、同一の直線S上でほぼ重なった状態となる。
【0059】
そして、調整したバイアス電流レベルを、外部システムI/F42を介して、プリンタに出力する。プリンタは、光量演算手段53から出力されたバイアス電流レベルを電流レベル格納部41に設定する。
【0060】
これにより、画像形成に際しては、変極点間で直線近似された近似直線が示す近似関数f(x)=ax+bの傾きf’(x)=aが略同じになる階調範囲で調整されたバイアス電流レベルと、PWM制御部31(31a,31b,31c,31d)で生成されたLD駆動時間とによって決まるLD駆動電流によって各LD12a,12b,12c,12dが駆動され、同一の入力階調に対する各LD12a,12b,12c,12dからの発光量が等しくなるので、各LD12a,12b,12c,12dにおいて入力階調によって発光量が逆転することを防止して、各LD12a,12b,12c,12dにおける階調特性の差による画質の変動を抑制することができる。
【0061】
また、同一の入力階調に対する各LD12a,12b,12c,12d間での発光量差を低減することができるので、デジタル書き込み画素密度を1200dpiとした高画素密度であっても、鮮鋭性や階調性がよく高い画質の画像を形成することができる。
【0062】
加えて、本実施の形態では、PWM制御部31(31a,31b,31c,31d)での駆動信号時間の生成を、各LD12a,12b,12c,12dに対応させて設けた変換データテーブルを参照して行なうため、処理の簡易化および処理の高速化を図ることができる。
【0063】
なお、本実施の形態では、LD駆動時間を固定してバイアス電流を調整することにより各LD12a,12b,12c,12d間の階調特性を調整するようにしたが、これに限るものではなく、バイアス電流を固定してLD駆動時間を調整することにより各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を調整するようにしてもよい。
【0064】
また、本実施の形態では、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量を直接測定し、この測定により得られる光電変換データに基づいてバイアス電流を調整するようにしたが、これに限るものではなく、形成される画像の濃度を検出し、この画像濃度に基づいて各LDの発光量を間接的に取得するようにしてもよい。この場合、感光体6あるいは記録媒体に形成された画像濃度を検出する図示しない濃度センサが必要であり、この濃度センサによって発光量取得手段が実現される。なお、濃度センサにについては公知の技術であるため説明を省略する。
【0065】
次に、本発明の第二の実施の形態について図10を参照して説明する。なお、第一の実施の形態と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。以下、同様とする。
【0066】
本実施の形態では、図10に示すように、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を直線近似することにより得られる近似直線の階調範囲内の任意の入力階調を高位階調点Bとし、この高位階調点Bを基準として、全てのLD12a,12b,12c,12dの発光量が等しくなるように、各LD12a,12b,12c,12dのバイアス電流レベルを調整する。
【0067】
本実施の形態では、実際に形成した画像濃度が最適となる発光量に対応する入力階調を高位階調点として設定する。なお、最適な画像濃度は、実験等により予め取得することができる。
【0068】
また、図10に示すように、階調範囲内で高位階調点Bより低い入力階調を下位階調点Cとし、この下位階調点における発光量が全てのLD12a,12b,12c,12dで等しくなるように、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を調整する。一般的に、下位階調点Cは、入力階調値“0”が与えられる。
【0069】
光量演算手段53は、上述と同様に、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に対して、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に現在設定されているバイアス電流レベルで、同一のLD駆動時間だけ発光させるように指示することにより、各LD12a,12b,12c,12dから発せられる発光量の光電変換データを取得し、取得した光電変換データに基づいて取得される階調範囲内の近似直線を参照して、高位階調点Bおよび下位階調点Cにおける発光量が各LD12a,12b,12c,12dで等しくなるようにバイアス電流レベルを調整する。
【0070】
これにより、各LD12a,12b,12c,12d間で、同一入力階調に対する発光量差の発生や、入力階調によって発光量が逆転することを防止することができる。このとき、実際に形成した画像濃度が最適となる発光量が得られる高位階調点における各LD12a,12b,12c,12dからの発光量を同一に設定することにより、実使用に即して、最適な画像濃度が得られる発光量を求めることができ、各LD12a,12b,12c,12d間での発光量差、階調特性のばらつきをより精度良く減少させることができる。
【0071】
また、高位階調点Bにおける発光量に加えて、下位階調点Cにおける発光量が各LD12a,12b,12c,12d間で等しくなるように、各LD12a,12b,12c,12dのバイアス電流レベルを調整することにより、LD12a,12b,12c,12d毎の発光量差のない良好な二値画像を得ることができる。
【0072】
次に、本発明の第三の実施の形態について図11を参照して説明する。
【0073】
本実施の形態では、図11に示すように、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を直線近似することにより得られる近似直線の変極点間における任意の一の入力階調を高位階調点Bとし、この高位階調点Bにおける発光量が全てのLD12a,12b,12c,12dで等しくなるように、各LD12a,12b,12c,12dのバイアス電流レベルを調整するとともに、変極点間において高位階調点Bより低い複数の入力階調を中間階調点D,Eとし、これらの中間階調点D,Eを基準として中間階調点D,Eにおける発光量が全てのLD12a,12b,12c,12dで等しくなるように、各LD12a,12b,12c,12dのバイアス電流レベルをそれぞれ調整する。
【0074】
これにより、複数の中間階調点D,Eにおける発光量が全てのLD12a,12b,12c,12dで等しくなるので、複数の階調点を用いて画像形成を行なう所謂多値画像形成方法を採用したプリンタ(本実施の形態の階調数は、4値)において、各LD12a,12b,12c,12dにおいて入力階調によって発光量が逆転することを防止して、各LD12a,12b,12c,12dにおける階調特性の差による画質の変動を抑制し、画質の高い多値画像を得ることができる。
【0075】
次に、本発明の第四の実施の形態について図12および図13を参照して説明する。
【0076】
図12は、本実施の形態のプリンタが備える各部のうちLDの発光制御に関わる部分について説明するブロック図である。本実施の形態のプリンタは、図12に示すように、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量を検出する受光素子61と、受光素子61で受光した光を光電変換する光電変換器62とを備えている。本実施の形態では、受光素子61と光電変換器62とによって発光量取得手段が実現されている。光電変換器62で光電変換されたデジタルデータは、発光量調整手段および直線近似手段としての中央処理装置63に入力される。
【0077】
中央処理装置63は、図示しない記憶装置に記憶されるプログラムに基づいて各種処理を実行可能なマイコンとして機能する。本実施の形態の記憶装置には、バイアス電流レベル設定処理の実行を可能とするプログラムが記憶されている。中央処理装置63は、記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、上述と同様に、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量に基づいて各LD12a,12b,12c,12dの階調特性が同じになるようにバイアス電流レベルを調整する。中央処理装置63が調整したバイアス電流レベルは、対応する電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)にそれぞれ設定される。ここに、記憶手段が実現される。
【0078】
本実施の形態では、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に設定されるバイアス電流レベルを適宜更新することができる。更新のタイミングは、例えば、所定の時間間隔毎であってもよいし、プリンタの起動毎であってもよい。あるいは、オペレーターが指示することによって電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に格納されるバイアス電流レベルを更新させるようにしてもよい。
【0079】
次に、バイアス電流レベルの設定について図13を参照して説明する。バイアス電流レベルの設定に際しては、まず、全てのLD12a,12b,12c,12dに対して同一のLD駆動時間を設定し(ステップS1)、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)に現在設定されているバイアス電流レベルを取得し(S2)、取得したバイアス電流レベルで全てのLD12a,12b,12c,12dを同一のLD駆動時間だけ発光させる(S3)。
【0080】
各LD12a,12b,12c,12dから発光された光を受光素子61で受光し、受光素子61が受光したレーザー光を光電変換器62で光電変換した光電変換データに基づいて、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量を測定する(S4)。
【0081】
中央処理装置63は、光電変換器62が光電変換した発光量データに基づいて、各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を直線近似した近似直線が示す近似関数f(x)=ax+bを取得し、取得した近似関数の傾きf’(x)が一様にaである範囲において、同一の入力階調に対応する発光量が全てのLD12a,12b,12c,12dで同じになるように、バイアス電流レベルを調整する。
【0082】
本実施の形態では、ある入力階調における発光量が目標光量値と等しくなったか否かを判断し(S5)、ある入力階調における発光量が目標光量値と等しいと判断した場合には(S5のY)、このときのバイアス電流レベルを、対応する電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)にそれぞれ更新設定する(S6)。
【0083】
一方、ある入力階調における発光量が目標光量値と等しくないと判断した場合には(S5のN)、この発光量が得られたバイアス電流レベルを別のバイアス電流レベルに変更して(S7)、ステップS2に進む。
【0084】
なお、本実施の形態では、ステップS5での判断に用いる目標光量値は、例えば、上述した高位階調点等、任意に設定された入力階調において4つのLD12a,12b,12c,12dの中で最も低い発光量であるものとする。
【0085】
これにより、画像形成に際しては、変極点間で直線近似された近似直線が示す近似関数f(x)=ax+bの傾きf’(x)=aが略同じになる範囲で調整されたバイアス電流レベルが用いられ、同一の入力階調に対する各LD12a,12b,12c,12dからの発光量が等しくなるので、各LD12a,12b,12c,12dにおいて入力階調によって発光量が逆転することを防止して、各LD12a,12b,12c,12dにおける階調特性の差による画質の変動を抑制することができる。
【0086】
本実施の形態のプリンタは、プリンタ内でバイアス電流レベルを調整することができるとともに、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)が書き換え自在であることから、運転中等定期的にバイアス電流レベルを調整することができる。これによって、個々のプリンタに適したバイアス電流レベルに調整され、プリンタ毎に階調特性に差が生じることがない。
【0087】
また、例えば、出荷時に各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を調整したにも拘わらず長期運転等によって、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量が変動した場合にも、適宜バイアス電流レベルを調整することにより長期に亘って良好な階調特性を得ることができ、高画質の画像を形成することができる。
【0088】
なお、本実施の形態では、各LD12a,12b,12c,12d間の階調特性を調整するためにLD駆動時間を固定してバイアス電流レベルを調整し、調整したバイアス電流レベルを更新自在に格納するようにしたが、これに限るものではなく、バイアス電流レベルを固定してLD駆動時間を調整することにより各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を調整し、この調整により更新されるLD駆動時間を書き換え自在に記憶する記憶領域を設け、この記憶領域におけるLD駆動時間を適宜更新するようにしてもよい。
【0089】
次に、本発明の第五の実施の形態について図14を参照して説明する。
【0090】
図14は、プリンタにおけるバイアス電流レベルの調整に関わる各部について示すブロック図である。本実施の形態のプリンタは、電流レベル格納部41(41a,41b,41c,41d)を有しておらず、画像形成に際しては、中央処理装置63で演算されるバイアス電流レベルを用いてLD駆動電流を生成する。
【0091】
中央処理装置63は、同一の入力階調に対する発光量から取得される各LD12a,12b,12c,12dの階調特性に基づいて、画像形成動作毎に、バイアス電流レベルを演算により取得し、このバイアス電流レベルに基づいてLD駆動電流を生成する。なお、演算によりバイアス電流レベルを取得する方法は、上述した各種実施の形態と同様であるためここでは説明を省略する。
【0092】
本実施の形態のプリンタによれば、個々のプリンタ毎に、該プリンタが有するLD12a,12b,12c,12dの発光量が等しくなるようにバイアス電流レベルを調整することで、プリンタ毎に階調特性に差が生じることがない。
【0093】
また、例えば、出荷時に各LD12a,12b,12c,12dの階調特性を調整したにも拘わらず長期運転等によって、各LD12a,12b,12c,12dからの発光量が変動した場合にも、適宜バイアス電流を調整することにより長期に亘って良好な階調特性を得ることができ、高画質の画像を形成することができる。
【0094】
次に、本発明の第六の実施の形態について図15を参照して説明する。本実施の形態は、複写機への適用例を示す。
【0095】
図15は、本実施の形態の複写機を示す概略図である。本実施の形態の複写機70は、原稿の画像を読み取る画像読取装置としてのスキャナ71と、このスキャナ71が読み取った画像を記録媒体に形成する画像形成装置としてのプリンタ72とを備えている。
【0096】
公知の技術であるため説明を省略するが、スキャナ71は、図示しない原稿が載置されるコンタクトガラス73を備えている。原稿は、原稿面をコンタクトガラス73に対向させて載置される。
【0097】
コンタクトガラス73の下方には、光を発光する光源74およびミラー75を搭載する第一走行体76と、二枚のミラー77,78を搭載する第二走行体79と、ミラー75,77,78によって導かれる光を結像レンズ80を介して受光するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ81等によって構成される読取光学系82が設けられているCCDイメージセンサ81は、CCDイメージセンサ81上に結像される原稿からの反射光を光電変換した光電変換データを生成する光電変換素子として機能する。光電変換データは、原稿からの反射光の強弱に応じた大きさを有する電圧値である。第一、第二走行体76,79は、コンタクトガラス73に沿って往復動自在に設けられており、画像読み取り処理に際しては、図示しないモータ等の移動装置によって2:1の速度比で走行する。また、スキャナ71は、光電変換データからデジタル画像データを生成する図示しないデータ処理部等を有している。
【0098】
このような複写機70では、スキャナ71のデータ処理部で生成したデジタル画像データに基づいて、プリンタ72のPWM制御部31がLD駆動時間を生成して露光装置8を駆動制御する。
【0099】
これによって、スキャナ71が読み取った原稿の画像が、上述した各種実施の形態の効果を奏するプリンタ72によって記録媒体に形成されるので、形成される画像の原稿に対する再現性を向上させ、画質の向上を図ることができる。
【0100】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の光走査装置によれば、入力階調毎に取得される各光源からの発光量に基づき入力階調の変動に対する発光量の変化の関係を直線近似した近似直線に基づいて、入力階調の変動に対する発光量の変化率が全ての光源について一定となる階調範囲内に調整した駆動電流値で光源を発光制御することにより、複数の光源を有する光走査装置において、光源間での階調特性の逆転を防止することができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置に適用した場合に、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転による階調性や鮮鋭性の低下によって画像が劣化することを防止することができる。
【0101】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の光走査装置において、階調範囲内で最も高い入力階調を基準にして全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似し、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止するとともに、同一の入力階調に対応する各光源からの発光量を略同一にすることができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置に適用した場合に、画質を向上させることができる。
【0102】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の光走査装置において、階調範囲内の任意の入力階調を基準として全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似し、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止するとともに、同一の入力階調に対応する各光源からの発光量を略同一にすることができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置光走査装置に適用した場合に、画質を向上させることができる。
【0103】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の光走査装置において、階調範囲内で最も高い入力階調とこの入力階調とは別の任意の入力階調とを基準として全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似することで、良好な階調数を多くとることができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置光走査装置に適用した場合に、階調数の多い良好な画質の画像を形成することができる。
【0104】
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の光走査装置において、階調範囲内の任意の複数の入力階調を基準として全ての光源の階調特性を略同一の一次式に近似することで、良好な階調数を多くとることができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置光走査装置に適用した場合に、階調数の多い良好な画質の画像を形成することができる。
【0105】
請求項6記載の発明によれば、請求項2ないし5のいずれか一に記載の光走査装置において、請求項2ないし5のいずれか一に記載の発明を駆動時間を全ての光源について一定とした状態で調整された駆動電流レベルを用いることによって実現することができる。
【0106】
請求項7記載の発明によれば、請求項6記載の光走査装置において、記憶領域に記憶された駆動電流レベルに基づいて光源を発光制御することにより、光走査装置毎の階調特性のばらつきを抑制することができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置光走査装置に適用した場合に、光走査装置の違いによって画質にばらつきが生じることを抑制できる。
【0107】
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の光走査装置において、駆動電流レベルを周期的に更新することにより、例えば、長期運転等により光源からの発光量が変動した場合にも、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転を防止することができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置に適用した場合に、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転による階調性や鮮鋭性の低下によって画像が劣化することを長期に亘って防止することができる。
【0108】
請求項9記載の発明によれば、請求項2ないし5のいずれか一に記載の光走査装置において、駆動電流レベルを全ての光源について一定とした状態で調整された駆動時間を用いることによって請求項2ないし5のいずれか一に記載の発明を実現することができる。
【0109】
請求項10記載の発明によれば、請求項9記載の光走査装置において、記憶領域に記憶された駆動時間に基づいて光源を発光制御することにより、光走査装置毎の階調特性のばらつきを抑制することができるので、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置光走査装置に適用した場合に、光走査装置の違いによって画質にばらつきが生じることを抑制できる。
【0110】
請求項11記載の発明によれば、請求項10記載の光走査装置において、駆動時間を周期的に更新することにより、例えば、本発明の光走査装置を請求項14記載の画像形成装置に適用した場合に、複数の光源を有する光走査装置における光源間での階調特性の逆転による階調性や鮮鋭性の低下によって画像が劣化することを長期に亘って防止することができる。
【0111】
請求項12記載の発明によれば、請求項6記載の光走査装置において、実用上、記憶領域を設けることなく駆動電流レベルを取得することができるので、部品点数を削減することができる。
【0112】
請求項13記載の発明によれば、請求項9記載の光走査装置において、実用上、記憶領域を設けることなく駆動時間を取得することができるので、部品点数を削減することができる。
【0113】
請求項14記載の発明の画像形成装置によれば、複数の光源を有する光走査装置を用いた場合にも、光源間での階調特性の逆転が防止され、画質を向上させることができる。
【0114】
請求項15記載の発明の複写機によれば、請求項14記載の発明の効果を奏する複写機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のプリンタの主要部の構成を示す縦断面図である。
【図2】光走査装置による光偏向走査に関わる各部について説明する斜視図である。
【図3】露光走査に際してレーザー光源の駆動に関わる各部について示すブロック図である。
【図4】PWM制御部で生成されるLD駆動時間について説明するタイミングチャートである。
【図5】バイアス電流設定手段が設定するバイアス電流レベルと、実際にLDに流れるバイアス駆動電流との関係を説明する相関図である。
【図6】入力階調に対する各LDからの発光量の関係を示すグラフである。
【図7】バイアス電流レベルの調整に関わる各部について示すブロック図である。
【図8】入力階調に対するLDからの発光量の関係を直線近似した近似直線について説明するグラフである。
【図9】各LDの階調特性の調整について説明するグラフである。
【図10】本発明の第二の実施の形態のプリンタにおいて各LDの階調特性の調整について説明するグラフである。
【図11】本発明の第三の実施の形態のプリンタにおいて各LDの階調特性の調整について説明するグラフである。
【図12】本発明の第四の実施の形態のプリンタにおけるバイアス電流レベルの調整に関わる各部について示すブロック図である。
【図13】バイアス電流レベル設定処理を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の第五の実施の形態のプリンタにおけるバイアス電流レベルの調整に関わる各部について示すブロック図である。
【図15】本発明の第六の実施の形態の複写機を示す縦断面図である。
【符号の説明】
6 感光体
7 帯電装置
9 現像装置
10 転写装置
12a,12b,12c,12d 光源
16,17 光偏向走査装置
18,19,20,21 光学部材
30a,30b,30c,30d 光源制御手段
41a,41b,41c,41d 記憶領域
51,52 発光量取得手段
53 直線近似手段、発光量調整手段
61,62 発光量取得手段
63 直線近似手段、発光量調整手段
Claims (15)
- 駆動電流レベルと駆動時間とに基づいて取得される駆動電流値に応じて発光量が変化する複数の光源と、
前記複数の光源からの複数本の光ビームをそれぞれ偏向走査する光偏向走査装置と、
前記光偏向走査装置により偏向走査される複数本の光ビームを対応する被走査面上に導き結像する光学部材と、
前記各光源からの発光量を入力階調毎に取得する発光量取得手段と、
前記発光量取得手段が取得した発光量に基づいて、入力階調の変動に対する発光量の変化の関係を直線近似する直線近似手段と、
前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、入力階調の変動に対する発光量の変化率が全ての前記光源について一定となる階調範囲内に前記駆動電流値を調整する発光量調整手段と、
前記発光量調整手段が調整した前記駆動電流値で前記光源を発光制御する光源制御手段と、
を具備する光走査装置。 - 前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記階調範囲内で最も高い入力階調に対応する発光量が全ての前記光源について等しくなるように前記駆動電流値を調整する請求項1記載の光走査装置。
- 前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記階調範囲内の任意の入力階調に対応する発光量が全ての前記光源について等しくなるように前記駆動電流値を調整する請求項1記載の光走査装置。
- 前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記階調範囲内で最も高い入力階調とこの入力階調とは別の任意の入力階調とに対応する発光量が全ての前記光源について等しくなるように前記駆動電流値を調整する請求項1記載の光走査装置。
- 前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記階調範囲内の任意の複数の入力階調に対応する発光量が全ての前記光源について等しくなるように前記駆動電流値を調整する請求項1記載の光走査装置。
- 前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記駆動時間を全ての光源について一定として前記駆動電流レベルを調整することにより前記駆動電流値を調整する請求項2ないし5のいずれか一に記載の光走査装置。
- 前記発光量調整手段が調整する前記駆動電流レベルを前記光源毎に記憶領域に記憶させる記憶手段を具備し、
前記光源駆動手段は、前記記憶領域に記憶された前記駆動電流レベルに基づいて前記光源を発光制御する請求項6記載の光走査装置。 - 前記発光量取得手段は周期的に発光量を取得し、前記発光量調整手段は前記発光量取得手段が周期的に取得した発光量に基づいて前記駆動電流レベルを再調整し、前記記憶手段は再調整された前記駆動電流レベルを更新記憶させる請求項7記載の光走査装置。
- 前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、前記駆動電流レベルを全ての光源について一定として前記駆動時間を調整することにより前記駆動電流値を調整する請求項2ないし5のいずれか一に記載の光走査装置。
- 前記発光量調整手段が調整する前記駆動時間を前記光源毎に記憶領域に記憶させる記憶手段を具備し、
前記発光量調整手段は、前記記憶領域に記憶された前記駆動時間に基づいて前記光源を発光制御する請求項9記載の光走査装置。 - 前記発光量取得手段は周期的に発光量を取得し、前記発光量調整手段は前記発光量取得手段が周期的に取得した発光量に基づいて前記駆動時間を再調整し、前記記憶手段は再調整された前記駆動時間を更新記憶させる請求項10記載の光走査装置。
- 前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、対象とする入力階調に応じた前記駆動電流レベルを算出により取得する請求項6記載の光走査装置。
- 前記発光量調整手段は、前記直線近似手段が近似した近似直線に基づいて、対象とする入力階調に応じた前記駆動時間を算出により取得する請求項9記載の光走査装置。
- 感光体と、
前記感光体表面を帯電させる帯電装置と、
前記感光体表面を被走査面として露光走査する請求項1ないし13のいずれか一に記載の光走査装置と、
前記光走査装置が露光走査した前記感光体表面にトナーを供給する現像装置と、
前記感光体に付着したトナーを記録媒体に転写させる転写装置と、
を具備する画像形成装置。 - 原稿の画像を読み取る画像読取装置と、
前記画像読取装置が読み取った画像データに基づいて記録媒体に画像を形成する請求項14記載の画像形成装置と、
を具備する複写機。
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JP2016114796A (ja) * | 2014-12-15 | 2016-06-23 | オリンパス株式会社 | 顕微鏡システム、関数算出方法、及び、プログラム |
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- 2002-06-28 JP JP2002191225A patent/JP2004037581A/ja active Pending
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