JP2713578B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2713578B2
JP2713578B2 JP63093593A JP9359388A JP2713578B2 JP 2713578 B2 JP2713578 B2 JP 2713578B2 JP 63093593 A JP63093593 A JP 63093593A JP 9359388 A JP9359388 A JP 9359388A JP 2713578 B2 JP2713578 B2 JP 2713578B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、画像信号をパルス幅変調して画像形成信号
に変換し、この画像形成信号で変調されたレーザービー
ムで感光体上を照射・走査して静電潜像を形成し、この
静電潜像を現像手段で現像して顕像化したものを転写紙
上に転写して画像を再現する複写機、レーザープリンタ
ー等の画像形成装置に関する。
〔従来技術〕
従来、中間調再現性が余り良くない記録装置を使用し
て、疑似的に中間調を再現する方法としてデイザ法、濃
度パターン法等が提案され、実用化されている。これら
の方法に関しては、特開昭57−76977号公報を初め、数
多くの出願がなされ且つ文献等にも詳しく記載されてい
るので、説明は省略する。
現在多く行われている方法は、中間調画像信号(濃淡
画像信号)としきい値信号(デイザ信号)とを比較し、
2値または限られた数に多値化して、ドツトの大きさま
たはドツトの密度で疑似的に中間調を再現している。。
例えば、しきい値信号を4×4のマトリクスとする
と、2値しか表現出来ない記録装置においては、17階調
しか再現出来ず、1階調当たりの濃度差が大きく、いわ
ゆる偽輪郭が目立つた画像となつてしまう。これを改善
するためにマトリクスを大きくすると、解像度が低下し
てしまうという相反した特性を有している。
そこでレーザービームを用いた画像形成装置では、感
光体に照射するレーザービームの1ドツトをパルス幅変
調し(1ドツトのビーム点灯時間を変更し)、1画素で
数階調の濃淡を表現し階調性を表現することで、解像度
の低下を防止する方式(多値化パルス幅変調)を用いて
いる。
しかし、感光体上に照射されるレーザービームのパワ
ーが、レーザー光源の劣化やミラー、レンズ等の光学部
品の汚れにより変化したり、感光体の感度が、感光体材
料の疲労や温度変化により変化すると、形成されるドツ
トの面積が変わつてしまう。これは、再現画像の濃度変
化、階調特性の悪化となつて現れ、画像の再現性が低下
してしまうという問題がある。
第19図はレーザービームのデューティと1ドツトの面
積率の関係を示すグラフであつて、Aは初期時の特性、
Bは感光体上に照射されるレーザービームのパワーが劣
化したり、感光体の感度が劣化した時の特性を示し、デ
ユーテイはレーザー光源の点灯時間を無次元化したもの
で示す。
すなわち、 また、1ドツトの面積率は次の通りである。
例えば、画素密度を16本/mmとした場合、1画素に相
当する面積は1辺が0.063mm〔1/16≒0.063(mm)〕の正
方形に相当する。
同図に示されたように、レーザービームのパワーの劣
化、感光体の感度劣化により、ドツト面積率が低下して
しまうことが分かる。
ところで、最もシンプルな2値のレーザービームプリ
ンタでも、階調を表現するのにデイザマトリクス等の画
像処理を施しているのが普通であるが、その場合でも、
上記した濃度変化が起こると、階調曲線が全体的に変化
するため、画像品質は低下してしまう。特に、後述する
実施例のような多値パルス幅変調による階調表現の場合
には、上記した事項の影響は顕著となる。
〔目的〕
本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、レーザービ
ームのパワーの劣化や感光体の感度の劣化に応じて、該
レーザービームを変調するパルス幅を変えることにより
画像を構成する1ドツトの面積率を補正して、濃度変化
を抑制するようにした画像形成装置を提供することを目
的とする。
〔構成〕 本発明は、上記目的を達成するため、画像形成信号に
対応して発光部からの発光を感光体上に照射し、該感光
体上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像手段によ
り顕像化し、この顕像を転写紙に転写する電子写真方式
の画像形成装置において、前記感光体上に形成される画
像の状態を検出する検出手段と、画像形成信号に対して
所定階調数分の複数のパルス幅を予め設定するパルス幅
設定手段と、前記検出手段からの出力に基づいて前記パ
ルス幅を変更可能なパルス幅変更手段と、前記パルス幅
設定手段によって設定された複数のパルス幅から画像形
成信号の階調に対応して特定のパルス幅を選択するパル
ス幅選択手段と、選択されたパルス幅により前記発光部
を駆動する発光部駆動手段とを備え、前記検出手段の検
出出力信号により前記パルス幅変更手段を制御して前記
感光体上に形成された画像の状態に応じて前記複数のパ
ルス幅の設定値を変更することを特徴としている。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第20図は半導体レーザーを用いた書込光学系の1例を
示す斜視図である。1は半導体レーザー、2はポリゴン
ミラー、3は感光体ドラム、4はfθレンズ、5は集光
レンズ、6はシリンドリカルレンズ、7はミラー、8は
書き出し位置を一定にするための光検知器である。
このような構成において、半導体レーザー1から出射
されたビームは集光レンズ5において平行ビームにさ
れ、この平行ビームはシリンドリカルレンズ6によりポ
リゴンミラー2上に線状に集光される。ポリゴンミラー
2で反射されたビームはfθレンズ4によつて感光体ド
ラム3上に結像させられ、ビームはポリゴンミラー2の
回転により感光体ドラム3上を走査する。
第21図は第20図の書込光学系を備えたレーザー記録装
置の全体構成を説明する概略断面図であって、11は第20
図に示した書込光学系をユニツトとして示す書込光学系
ユニツトであり、ユニツト11のビーム出射部には防塵ガ
ラス17が備えられており、ユニツト11は密閉構造になつ
ている。
12は第20図に感光体ドラム3として示した感光体ドラ
ム、13は帯電器、14は現像手段、15は転写紙、16はクリ
ーニング手段である。
感光体ドラム12は図示されていない駆動手段により矢
印方向に回転させられ、帯電器13により帯電される。そ
の後、書込光学系ユニツト11からのレーザービームによ
り走査露光されて潜像が形成される。そして現像手段14
により顕像化され、転写点において転写紙15上に像を転
写する。また感光体上に残されたトナーはクリーニング
手段16により除去される。
次に、レーザービームを変調するためのパルス幅変調
方式について説明する。
このパルス幅変調方式は、画像処理部より階調信号が
入力されると、予め用意された階調に対応するパルス幅
の変調信号により、半導体レーザーからレーザービーム
が出射されるようにしたものである。
第22図は2ビットの並列信号線を階調信号に割り当
て、2ビツトにより4階調の出力を得る構成のブロツク
図であつて、D1〜D4はデイレイライン、G1,G2はANDゲー
ト、G3,G4はORゲート、Sはセレクタ、Dは半導体レー
ザー(LD)の駆動回路、1はLDである。
同図に示したパルス幅変調方式は、画素クロツクCLK
と、この画素クロツクCLKをデイレイラインで任意時間
遅延ささたものの論理積または論理和をとる構成を階調
数(ここでは4種類)用意し、セレクタSにより階調信
号に応じたパルス幅の出力を得、これをLD駆動回路Dに
与え、LD1を駆動するものである。
第23図,第24図はデイレイラインとANDゲート、ORゲ
ートにより画素クロツクCLKから任意のパルス幅出力を
得るための説明図で、第23図(a)はデイレイラインと
ANDゲートによる構成図、同図(b)はその動作波形
図、第24図(a)はデイレイラインDとORゲートによる
構成図、同図(b)はその動作波形図である。
第23図において、画素クロツクCLKとデイレイライ
ンD(遅延時間:ΔT1)を通した遅延信号をANDゲー
トGに入力することにより、(T−ΔT1)のパルス幅を
持つた信号を得ることが出来る。従つて、ΔT1を任意
に選ぶことにより任意のパルス幅(T−ΔT1)の信号を
を得ることができる。
第24図において、画素クロツクCLKとデイレイライ
ンD(遅延時間:ΔT2)を通した遅延信号をORゲート
Gに入力することにより、(T+ΔT2)のパルス幅を持
つた信号を得ることができる。第23図と同様に、ΔT2
を任意に選ぶことにより、任意のパルス幅(T+ΔT2
の信号を得ることが出来る。
上記した第23図(a),第24図(a)に示した構成を
階調数に対応した数だけ持ち、これらの信号をセレクタ
ーに入力、画像処理部から指示された階調信号により階
調に応じたパルス幅の信号出力を得ることが出来る。
尚、第22図においては、4階調の出力例を示したが、
上記回路構成及び階調信号のビツト数を増やすことによ
り、さらに高階調の出力が可能となる(例えば、8種類
のパルス幅を設定する設定回路及び3ビツトの階調信号
を用意することにより8階調の出力が可能となる)。
次に、感光体上に形成される画像の状態を検出してパ
ルス幅の設定値を変更する構成の実施例を説明する。
第1図は本発明による画像形成装置の一実施例を説明
する概略構成図であって、第21図と同一符号は同一部分
に対応し、18は感光体ドラムの表面電位検出器であり、
感光体ドラム12のビーム照射点Pと現像点Qの間の位置
に該感光体ドラム12に近接して置かれる。そして、感光
体の表面電位に対応した電圧を出力する。
第2図は本発明の一実施例に係るレーザービーム制御
系の構成図であつて、20は増幅器、21はパルス幅設定回
路、22はセレクタ、23はLD駆動回路、第1図と同一符号
は、同一部分に対応する。
同図において、感光体上の有効画像部でないところ
(転写紙に画像が転写されない領域;例えば、主走査方
向の有効画像領域や、ある転写紙に写す画像と、次に来
る転写紙に写す画像の間の領域)に、ある一定のデユー
テイでビーム点灯させることにより、静電潜像;aを形成
する。そして表面電位検出器18は、静電潜像;a部の表面
電位に対応した出力を発生する。
表面電位検出器18の検出出力は、増幅器20で増幅され
た後、パルス幅設定回路21に供給される。パルス幅設定
回路21は検出器18からの信号に応じてパルス幅の設定値
を変更して、セレクタ22に表面電位に応じて変更された
パルス幅の信号を与え、階調信号で選択された多値パル
スがLD駆動回路23に印加され、LDを駆動する。
第3図は表面電位検出器の出力信号波形図であつて、
VLは帯電電位(例えば、−800V)、Vaは静電潜像:a部の
表面電位(例えば−100V)である。
第4図は第2図におけるパルス幅設定回路の一構成例
を示すブロツク図であつて、D1〜Dnはデイレイライン、
G1〜GnはANDまたはORゲート、22a,22bはセレクタ、23は
LD駆動回路、1は半導体レーザーである。
同図において、この構成の動作は、前記第4図で説明
したものとセレクタ22aの部分を除いて同じである。
セレクタ22aは、デイレイラインD1〜DnとゲートG1〜G
nにより作成され任意のパルス幅の信号の他に、第1
図,第2図で説明した表面電位検出器18の出力を入力と
しており、このセレクタ22aにおいて、表面電位検出器
の出力信号に応じたパルス幅の信号を選択して、選択さ
れたパルス幅の信号をセレクタ22bに入力する。セレク
タ22bでは前記の説明の通り、階調信号に応じたパルス
幅の信号出力をLD駆動回路23に与え、LD1を駆動するも
のである。
以下、上記実施例の動作について説明する。具体例と
して、レーザービームの出力強度に応じ、1ビツト(2
値)の信号を出力〔表面電位検出器の第9図のVaに対応
する信号がある基準値S以上のときハイ(H)、S以下
のときロー(L)を出力〕し、複数のパルス幅信号の中
から4種類(4階調)のパルス幅の信号を得るようにし
た場合について説明する。
第5図は前記第19図に対応する本発明のレーザービー
ムのパワー設定を説明するグラフで、イの曲線は上記基
準値Sのときのデユーテイと1ドツト面積率の関係を示
し、ロの曲線は表面電位検出器の出力がS以上のときの
デユーテイと1ドツト面積率の予め求めておいた関係を
示し、ハの曲線は同じくS以下のときのデユーテイと1
ドツト面積率を予め求めておいた関係を示す。
同図において、表面電位検出器の出力信号が基準値S
以上のとき、予め求めておいた、デユーテイと、1ドツ
ト面積率の関係ロを参照し、4階調に対応するビーム点
灯時間としてT0(=0),T1,T2,T3を用い、表面電位検
出器の出力信号がS以下のとき、デユーテイと1ドツト
面積率の関係ハを参照し、4階調に対応するビーム点灯
時間としてT0(=0),T1′,T2′,T3′を用いる。尚、
第11図において4階調時の1ドツトの面積率として、0
(%),10(%),30(%),75(%),100(%)を用い
たが、1ドツト面積率は、得たい階調特性(第6図に示
す階調カーブl,m,n)に応じて選択する。
次にセレクタ22−aにて表面電位検出信号に応じ複数
用意したパルス幅信号の中から4種類のパルス幅の信号
を得る説明図を第7図に示す。
第7図では、T2′T3(第5図参照)として、6種類
の幅設定回路(パルス幅;T0,T1,T1′,T2,T2′,T3′)を
用意してある。
そしてセレクター22−aに表面電位検知信号としてH
(ハイ)信号が入力されると、T0,T1,T2,T2′(T3
のパルス幅の信号が選ばれ(第7図に実線で示す)セレ
クタ22−bに入力される。またセレクタ22−bに表面電
位検知信号としてL(ロー)信号が入力されると、T0,T
1′,T2′,T3′のパルス幅の信号が選ばれ(第7図に破
線で示す)、セレクタ22−bに入力される。
上記説明では、2値のビーム出力信号により4階調の
パルス幅信号を得る例について述べたが、パルス幅設定
回路の数を増やし、且つ、表面電位検出信号のビツト数
を増やすことにより、レーザービーム出力の変動や、感
光体感度の変動に対する1ドツト面積率(=階調特性)
の変化を小さくすることが出来る。
次に、本発明の他の実施例を説明する。
第8図は本発明の他の実施例を説明するレーザービー
ム制御系の構成図であつて、12は感光体ドラム、18i,18
j,18kは表面電位検出器で各別の静電潜像i,j,kの部分の
各表面電位を検出する。また、20−1,20−2,20−3は増
幅器で、それぞれ検出信号Si,Sj,Skを後段のパルス幅設
定回路(第9図)に与える。
同図において、感光体ドラム12上の非有効画像部にビ
ーム点灯時間を第11図におけるT1,T2,T3としたときのそ
れぞれの静電潜像i,j,kを形成し、前記静電潜像i,j,k部
の表面電位を、それぞれ表面電位検出器18i,18j,18kで
検知し、検出信号Si,Sj,Skを得る。
第9図は第8図の検出信号によりパルス幅の設定値を
変更するパルス幅設定回路のブロツク図であつて、D0〜
D3はデイレイライン、Di,Dj,Dkは遅延時間変更回路、G0
〜G3はゲート、22はセレクタ、23はLD駆動回路である。
尚、1はLDである。
同図において、信号はデイレイラインD0及びゲート
G0(AND回路)により形成されたパルス幅0の信号(第
7図におけるT0)である。
また、信号,,はそれぞれデイレイラインD1、
デイレイラインD2、デイレイラインD3と、ゲートG1〜G3
(ANDまたはOR回路)により形成されたパルス幅、T1,
T2,T3の信号である。ここで、デイレイラインD1、デイ
レイラインD2、デイイレラインD3の遅延時間ΔT1,ΔT2,
ΔT3はそれぞれ遅延時間変更回路Di,Dj,Dkにより変更で
き、それに伴い信号,,のパルス幅が変わる。そ
して、第8図に示した表面電位検出信号Si,Sj,Skをそれ
ぞれ遅延時間変更回路Di,Dj,Dkに入力する構成とし、各
静電潜像i,j,k部の表面電位が常にある一定の範囲に入
るように、各デイレイ時間ΔT1,ΔT2,ΔT3を制御する。
そうすることにより、感光体上に照射されるビームパ
ワーが変動したり、感光体感度が変動したりしても常に
階調特性の安定した画像が得られる。
第10図は第9図の動作を説明するための第3図に対応
する波形図であつて、(a),(b),(c)は静電潜
像i,j,kから得た表面電位検出器18i,18j,18kの出力に関
連する波形図である。
同図において、表面電位が、ある値より下がつたとき
はパルス幅が長くなるように、表面電位がある値より大
きくなつたときは、パルス幅が短くなるように、デイレ
イ時間変更回路により、デイレイ時間ΔTを変化させ
る。
即ち、例えば(a)の静電潜像iについて、検出信号
Si(第8図)が上方設定値SiHより大のときは、第9図
の信号のパルス幅が短くなるように、また検出信号Si
が下方設定値SiLより小のときは、同信号のパルス幅
が長くなるように、遅延時間変更回路Diによつてデイレ
イラインD1の遅延時間ΔT1を制御するものである。
さて、感光体上の画像状態を検出する手段として、上
記した実施例の外、形成した静電潜像を現像した後の顕
像の反射濃度を検出するようにしても良い。
以下、顕像の反射濃度を検出するようにした実施例を
説明する。
第11図は本発明のさらに他の実施例を示す画像形成装
置の概略断面図であつて、第1図と同一符号は同一部分
に対応し、28は反射濃度検出器である。
同図において、反射濃度検出器28は、現像点と転写点
との間の位置に感光体ドラム12に近接して配置される。
反射濃度検出器28は、光源と光検出素子(例えばフオ
トダイオード)で構成された、所謂反射型フオトセンサ
のようなもので良い。光源からの光が顕像で反射したそ
の反射光量は、顕像の濃度により増減する。
例えば、トナーの付着量が多い(濃度が高い)とき
は、光が散乱される割合が大きくなるので、光検出素子
での受光量が低下する。従つて、反射濃度検出器28の出
力は、顕像の反射濃度に対応したものとなる。
第12図は反射濃度検出器を用いたレーザービーム制御
系の構成図であつて、感光体ドラム12上の有効画像部で
ないところ、即ち転写紙に画像が転写されない領域、例
えば主走査方向の有効画像領域や、ある転写紙に写す画
像と、次に来る転写紙に写す画像の間の領域に、ある一
定のパターンとデユーテイでビームを点灯させることに
より静電潜像を作り、現像工程を経て、顕像aを形成す
る。この顕像a′からの反射光は反射濃度検出器28で検
出され、増幅器20で増幅された後、パルス幅設定回路21
に供給される。
第13図は反射濃度検出器の出力波形図である。
パルス幅設定回路21及びその後処理については前記第
4図と同様であるので、説明は省略する。
第14図は第12図に示した構成におけるレーザービーム
のパワー設定を説明するグラフで、ロ,ハの各曲線は、
第13図における反射濃度検出器の出力が、ある設定値Vt
h以上,以下に対応してそれぞれ予め求めておいて、デ
ユーテイと1ドツト面積率の関係を示す曲線である。
ここでは、レーザービームの出力強度に応じ、1ビツ
ト(2値)の信号を出力し(反射濃度検出器の出力信号
が、例えばVth以上のときハイ:H出力を、Vth以下のとき
ロー:Lを出力する)、複数のパルス幅信号の中から4種
類(4階調)のパルス幅の信号を得る場合について説明
する。
反射濃度検出器28の出力信号がVth以上のときは、予
め求めておいたデユーテイと、1ドツト面積率の関係F
を参照し、4階調に対応するビーム点灯時間としてT
0(=0),T1,T2,T3を用い、反射濃度検出器の出力信号
がVth以下のとき、デユーテイと1ドツト面積率の関係
Gを参照し、4階調に対応するビーム点灯時間としてT0
(=0),T1′,T2′,T3′を用いる。
第14図において、4階調時の1ドツトの面積率として
0(%),10(%),30(%),75(%),100(%)を用
いたが、1ドツト面積率は、得たい階調特性(前記第12
図に示す階調カーブl,m,n)に応じて選択する。次に、
第4図のセレクタ22aにて反射濃度検出器からの信号に
応じ複数用意したパルス幅信号の中から、4種類のパル
ス幅の信号を得る。
この4種類のパルス幅の信号を得るためのセレクタ22
aの構成は、前記第7図と同様である。
第7図に示したように、T2′T3(第14図参照)とし
て6種類のパルス幅設定回路(パルス幅;T0,T1,T1′,
T2,T2′,T3′)を用意してある。そして、第4図のセレ
クタ22aに反射濃度検出信号としてH(ハイ)が入力さ
れると、T0,T1,T2,T2′(T3)のパルス幅の信号が選
ばれ(第7図実線)、セレクタ22bに入力される。ま
た、セレクタ22bに反射濃度検知信号としてL(ロウ)
が入力されると、T0,T1′,T2′,T3′のパルス幅の信号
が選ばれ(第7図破線)、セレクタ22bに入力される。
上記説明では2ビツトのビーム出力信号により4階調
のパルス幅信号を得る例について述べたが、パルス幅設
定回路の数を増やし、且つ反射濃度検出信号のビツト数
を増やすことにより、レーザービーム出力の変動や、感
光体感度の変動に対する1ドツト面積率(=階調特性)
の変化を小さくすることが出来る。
第15図は反射濃度検出器を用いたレーザービームの制
御系の他の構成図であつて、前記第8図における静電潜
像に替えて顕像i′,j′,k′を検出対象としたものであ
る。
同図に示すように、感光体上の非有効画像部にビーム
点灯時間をT1,T2,T3としたときのそれぞれの静電潜像を
形成、現像により顕像i′,j′,k′を形成し、前記顕像
i′,j′,k′部の反射濃度を、それぞれ反射濃度検出器
28i,28j,28kで検知し、それぞれ検出信号Si′,Sj′,S
k′を得る。
この検出信号Si′,Sj′,Sk′を用いてパルス幅を設定
する回路は、前記第15図と同様であり、第9図の入力信
号Si,Sj,Skに代えて上記検出信号Si′,Sj′,Sk′を用い
る。第9図において、信号はデイレイラインD0及びAN
D回路により形成されたパルス幅0の信号(第7図にお
けるT0)である。また、信号,,はそれぞれデイ
レイラインD1、デイレイラインD2、デイレイラインD3
と、ANDまたはOR回路により形成されたパルス幅、T1,
T2,T3の信号である。ここで、デイレイラインD1、デイ
レイラインD2、デイレイラインD3の遅延時間ΔT1,ΔT2,
ΔT3はそれぞれ遅延時間変更回路Di,Dj,Dkにより変更で
き、それに伴い信号,,のパルス幅が変わる。そ
して、第15図に示した反射濃度検出信号Si′,Sj′,Sk′
をそれぞれ遅延時間変更回路Di,Dj,Dkに入力する構成と
し、各顕像i′,j′,k′部の反射濃度が常にある一定の
範囲に入るように、各遅延時間ΔT1,ΔT2,ΔT3を制御す
る。そうすることにより、感光体上に照射されるビーム
パワーが変動したり、感光体感度が変動したりしても常
に階調特性の安定した画像が得られる。尚、第9図にお
いて、反射濃度がある値より下がつたときはパルス幅が
長くなるように、反射濃度がある値より大きくなつたと
きは、パルス幅が短くなるように、遅延時間変更回路に
より遅延時間ΔTを変化させる。
また上述した説明では、パルス幅信号発生部をデイレ
イライン,ゲート,セレクタによつて構成された例とし
て示したが、この信号発生部は第16図に示した他の実施
例のブロック図のように発振回路34と基準信号発生回路
35と比較器36とによつて構成されることも考えられる。
この実施例では、第17図(a),(b)の第16図の実施
例の出力波形図に示すように、発振回路34から例えば三
角波あるいは鋸歯状波のような時間と共に出力が変化す
る波形信号が出力される。また、この発振周波数は画素
周波数である。さてパルス幅変調による多値出力レーザ
ープリンタであれば、基準信号発生回路35に階調信号が
入力され、この信号に応じて出力信号Vref〔第17図
(a)参照〕の出力が変化する。これらの両信号は比較
器36に入力され、例えば第17図(b)に示したようなパ
ルス幅変調された信号となる。上述のようなパルス幅変
調回路を使用した場合、前記第6図,第10図にて説明し
た実施例に対応する構成は、第18図に示すブロック図に
ようなものとなる。第18図において、1は半導体レーザ
ー、23はLD駆動回路、34は発振回路、35は基準信号発生
回路、36は比較回路、37は基準信号補正回路である。こ
の基準信号補正回路37では感光体帯電電位検出信号に応
じて補正信号ΔVを出力する。そして基準信号発生回路
35では第17図(a)に示したVrefに前記補正信号ΔVを
加算し、V′refを出力する。このことにより、感光体
帯電電位検出信号に応じてパルス幅を変更することが可
能となる。
尚、これまでの説明では、パルス幅変調部をデイレイ
ライン、AND或いはORゲート、及びセレクタで構成され
た例を示して来たが、これに限らず、タイマ、ワンシヨ
ツトマルチバイブレータや電圧制御型発振器等による構
成のものでも、何ら構わない。
また、以上の説明では、感光体上に形成された顕像の
反射濃度を検出する場合について例示したが、所謂転写
ベルト、その他の転写体を持つ構成のプリンタでは、こ
れらの上に転写された転写像の反射濃度を検出するよう
に反射濃度検出器を配置すれば良く、感光体上に形成さ
れた顕像の反射濃度を検出する方法は上記に限らない。
〔効果〕
以上説明したように、本発明によれば、レーザービー
ムのパワーの劣化や感光体の劣化に応じて、複数の中間
調に対応するように複数のパルス幅をあらかじめ設定
し、設定された複数のパルス幅の中からレーザー駆動用
のパルス幅を選択し、これにより画像を構成する1ドッ
トの面積率を変化させることによって短い処理時間で中
間調表現を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を説明する画像形成装置の概
略断面図、第2図は本発明の一実施例に係るレーザービ
ーム制御系の構成図、第3図は表面電位検出器の出力波
形図、第4図はパルス幅設定回路の一構成例を示すブロ
ツク図、第5図はレーザービームのパワー設定を説明す
るグラフ、第6図は階調カーブの説明図、第7図は表面
電位検出信号に応じて4種類のパルス幅の信号を得るセ
レクタの説明図、第8図は本発明の他の実施例を説明す
るレーザービーム制御系の構成図、第9図は第8図の検
出信号によりパルス幅の設定値を変更するパルス幅設定
回路のブロツク図、第10図は第9図の動作を説明するた
めの波形図、第11図は本発明のさらに他の実施例を示す
画像形成装置の概略断面図、第12図は反射濃度検出器を
用いたレーザービーム制御系の構成図、第13図は反射濃
度検出器の出力波形図、第14図は第12図におけるレーザ
ービームのパワー設定を説明するグラフ、第15図は反射
濃度検出器を用いたレーザービームの制御系の他の構成
図、第16図はパルス幅変調の他の例を示すブロック図、
第17図(a),(b)は第16図に示した構成の出力波形
図、第18図は第16図に示した構成を使用したパルス幅設
定回路を示すブロック図、第19図はレーザービームのデ
ューティと1ドットの面積率の関係を示すグラフ、第20
図は半導体レーザーを用いた書込光学系の一例を示す斜
視図、第21図は第20図に示した光書込光学系を備えた画
像形成装置の全体構成を示す概略断面図、第22図は2ビ
ットの並列信号線を階調信号に割り当てて4階調の出力
を得る構成のブロック図、第23図、第24図はディレイラ
インとANDゲートまたはORゲートにより画素クロックか
ら任意のパルス幅出力を得るための説明図である。 12……感光体ドラム、18……表面電位検出器、20……増
幅器、21……パルス幅設定回路、22……セレクタ、23…
…LD駆動回路、28……反射濃度検出器、29……ゲート、
30……A/Dコンバータ、31……S/H回路、32……ROM。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 良雄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭62−230163(JP,A) 特開 昭61−189567(JP,A) 特開 昭59−136754(JP,A) 特開 昭54−86353(JP,A) 特開 昭63−215164(JP,A) 特開 昭62−281566(JP,A) 特開 昭58−116557(JP,A) 特開 昭62−247671(JP,A) 実開 昭62−169355(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像形成信号に対応して発光部からの発光
    を感光体上に照射し、該感光体上に静電潜像を形成し、
    この静電潜像を現像手段により顕像化し、この顕像を転
    写紙に転写する電子写真方式の画像形成装置において、 前記感光体上に形成される画像の状態を検出する検出手
    段と、 画像形成信号に対して所定階調数分の複数のパルス幅を
    予め設定するパルス幅設定手段と、 前記検出手段からの出力に基づいて前記パルス幅を変更
    可能なパルス幅変更手段と、 前記パルス幅設定手段によって設定された複数のパルス
    幅から画像形成信号の階調に対応して特定のパルス幅を
    選択するパルス幅選択手段と、 選択されたパルス幅により前記発光部を駆動する発光部
    駆動手段と、 を備え、 前記検出手段の検出出力信号により前記パルス幅変更手
    段を制御して前記感光体上に形成された画像の状態に応
    じて前記複数のパルス幅の設定値を変更することを特徴
    とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記検出手段が前記感光体上の表面電位を
    検出する表面電位検出手段であることを特徴とする請求
    項(1)記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】前記検出手段が前記感光体上の顕像の反射
    濃度を検出する反射濃度検出手段であることを特徴とす
    る請求項(1)記載の画像形成装置。
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