JP3834098B2 - ベンゾニトリル類およびベンゾフルオリド類 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、有用な性質を有する新規化合物、特に薬物の製造に用いられる新規化合物、その製造方法及び該化合物を含む薬剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明の化合物と類似している化合物が、EP 0 376 607、 BE 771285、 GB 1 075 156、FR 1,551,082および特にDE 41 01 686 A1(EP 0496 222 A1に対応)に開示されている。
最後に述べた特許出願に関連して、本発明に記載の化合物は、メトキシ基で置換された公知化合物に比べて経口バイオアベイラビリティの改善において顕著である。これらは、特にDE 41 01 686に対する選択発明と考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、医薬として有用な新規化合物、特に抗不安薬、抗うつ薬、抗精神病薬、精神安定薬および/または降圧薬に対する活性成分として、および他の薬剤活性化合物の製造のための中間体として有用な新規化合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の新規化合物は、式I:
【化4】
[式中、ArはCNおよび/またはFにより単置換または二置換されているフェニル基を表わし、
QはCnH2nを表わし、
およびnは3または4を表わす]で示される化合物及びそれらの酸付加塩であって、但し前記化合物が3−[4−(4−(4−フルオロフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドールまたは3−[4−(4−(2−フルオロフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドールである場合にはこれらの塩である、前記化合物およびそれらの酸付加塩である。
【0005】
式Iで示される化合物およびそれらの生理学的に許容される酸付加塩は、良好な耐容性と共に非常に有用な薬理的性質をもつことが発見された。従ってそれらは特に中枢神経系への作用、特に5−HT1Aアゴニストおよび5−HT再吸収阻害作用を示す。それらはトリチウム化セロトニンリガンドの海馬受容体への結合を阻害する(Cossery et al., European J. Pharmacol. 140 (1987), 143-155)。加えて、線条体でのドーパ(DOPA)蓄積および縫線核(N. raphe)での5−HTP蓄積の変化が起こる(Seyfried et al., European J. Pharmacol. 160 (1989), 31-41)。更に、鎮痛および降圧作用が起き、従ってカテーテルをつけた無麻酔の自然発症高血圧ラット(SHR系/Okamoto/NIH-MO-CHB-Kissleg; 方法 Weeks とJones, Proc. Soc. Exptl. Biol. Med. 104 (1960), 646-648 参照)において、直接測定された血圧が該化合物の経口投与後に下がる。また、それらは脳卒中や脳虚血などの脳梗塞 (Apoplexia cerebri) の後遺症の予防および抑制、および神経遮断薬による錐体外路系運動障害およびパーキンソン氏病の治療にも適している。
【0006】
本発明は、式Iの医薬およびそれらの生理学的に許容される酸付加塩に関する。
【0007】
また本発明は、少なくとも一つの式Iの化合物および/またはその生理学的に許容される酸付加塩の一つを含むことを特徴とする医薬製剤に関する。
【0008】
本発明は、特に
a)3−[4−(4−(4−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドール;
b)3−[3−(4−(4−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)プロピル]−5−シアノインドール;
c)3−[4−(4−(4−フルオロフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドールメタンスルホネート;
d)3−[4−(4−(2−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドール;
e)3−[4−(4−(3−フルオロ−4−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドール;
f)3−[4−(4−(4−フルオロフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドール塩酸塩
からなる群から選ばれた少なくともひとつの化合物を含むことを特徴とする医薬製剤に関する。
【0009】
本発明はまた、5−ヒドロキシトリプタミンのアゴニストおよび拮抗剤としての式1で示される化合物および/またはそれらの生理学的に許容される酸付加塩の少なくとも1種を含有する医薬に関する。
【0010】
基ArはCNおよび/またはFにより単置換または二置換されているフェニル基である。
【0011】
基Qは−(CH2)3−または−(CH2)4−である。
【0012】
本発明は、特に次の化合物
a)3−[4−(4−(4−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドール;
b)3−[4−(4−(4−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)プロピル]−5−シアノインドール;
c)3−[4−(4−(2−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドール;
d)3−[4−(4−(3−フルオロ−4−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドール
および上記化合物の酸付加塩に関する。
【0013】
本発明の好ましい対象は、3−[4−(4−(4−フルオロフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドール塩酸塩である。
【0014】
さらに本発明は、式II:
【化5】
[式中、X1はXまたはNH2であり、
XはCl、Br、I、OHまたはOHの反応性修飾官能基であり、
および
Qは前記と同じ意味を有する]で示される化合物を、
式III:
X2−CH2−CH2NAr−CH2−CH2−X3 III
[式中、X2およびX3は同一または異なっていてよく、X1がNH2である場合には各々はXであり、そうでない場合には一緒になってNHであり、
およびArは前記と同じ意味を有する]で示される化合物と反応させるか、
【0015】
または式IV:
【化6】
[式中、XおよびQは前記と同じ意味を有する]で示される化合物を、
式V:
Ar−NH2 V
[式中、Arは前記と同じ意味を有する]で示される化合物と反応させるかまたは、得られた式Iで示される塩基を酸と処理することによりその酸付加塩のひとつに変換させることを特徴とする式1で示される化合物およびそれらの塩の製造方法に関する。
【0016】
式Iの化合物またそれらの製造のための原料は、いずれにしても文献(例えば、Houben-Weyl、Methoden der Organischen Chemie [Methods of Organic Chemistry], Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart ;のような標準的な本とか、特にDE 4101686)に記載のそれ自体公知の方法で、即ち公知で且つ述べられた反応に適した反応条件下に製造される。この場合それ自体公知であり、ここでは詳しく述べられていない変法も使われる。
【0017】
所望により、本請求の製造に用いられる原料は、反応混合物から単離されずに反応液中でも製造され、そのまま反応に付され式Iの化合物を与えることもできる。式Iの化合物は、式 IIの化合物を式IIIの化合物と反応させることにより好ましく得られる。
【0018】
式IIの化合物において、X1は好ましくはXであり、従って式IIIの化合物においては、X2およびX3は、好ましくは一緒になってNHである。基Xは、好ましくはClまたはBrであるが、I、OHまたは炭素数1〜6のアルキルスルホニルオキシ(好ましくはメチルスルホニルオキシ)または炭素数6〜10のアリールスルホニルオキシ(好ましくはフェニル−またはp−トリルスルホニルオキシ)のような反応性修飾OH基である。
【0019】
従って式Iの化合物は、特にX1がClまたはBrである式IIの化合物とX2およびX3が一緒になってNHである式IIIのピペラジン誘導体(以下IIIaとする)との反応により得られる。
【0020】
式IIおよび特に式IIIの化合物はいくつかの場合公知であり、式 IIおよび式 IIIの未知化合物は公知の化合物に準じて容易に製造される。
【0021】
X1がOHである式IIの化合物は、例えば対応するカルボン酸またはエステルを還元することにより得られる。塩化チオニル、臭化水素、三塩化リンまたは類似のハロゲン化合物と処理することにより、X1がClまたはBrである式IIの対応する化合物を与える。対応するスルフォニルオキシ化合物は、X1がOHである式IIの化合物から対応する塩化スルフォニルと反応させることにより得られる。
【0022】
式IIの沃素化合物は、例えば同類のp−トルエンスルホン酸エステルに沃素カリを作用させて得られる。X1がNH2である式IIの化合物は、例えばハロゲン化物からフタルイミドカリを用いて得られる。
【0023】
ピペラジン誘導体IIIaは、主として公知であり、例えばジ(2−クロロエチル)アミンをフェニル環が置換された対応するアニリン誘導体と反応させて得られる。式IIIの化合物(X2およびX3が各々Xである)は、例えば式alkylOOC−CH2−NAr−CH2−COOalkylのジエステルを還元して式HO−CH2−CH2−NAr−CH2−CH2−OH(III、X2=X3=OH)とし、適宜次いでSOCl2またはPBr3と反応させて得られる。
【0024】
式IIおよびIIIの化合物の反応は、アミンのアルキル化に対して文献から公知である方法に従って進行する。成分は溶媒無しで、適宜封管またはオートクレーブ中で互いに結合する。しかし、不活性溶媒の存在下に化合物を反応させることもできる。適当な溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素とか、アセトン、ブタノンなどのケトンとか、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどのアルコールとか、テトラヒドロフラン(THF)またはジオキサンなどのエーテルとか、ジメチルホルムアミド(DMF)またはN−メチルピロリドンなどのアミドとか、アセトニトリルなどのニトリルとか、また適宜これらの溶媒の混合物または水との混合物が挙げられる。
【0025】
例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属ヒドロキシド、カーボネート、ビカーボネート、または弱酸の好ましくはカリウム、ナトリウムまたはカルシウムといったアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩の酸結合剤の添加、またはトリエチルアミン、ジメチルアニリン、ピリジンまたはキノリンのような有機塩基、または過剰の式IIのアミン成分、または式IIIaのピペリジン誘導体の添加が好適である。用いられる条件によって反応時間は2〜3分から14日の間であり、反応温度は約0〜150°で、通常は20〜130°である。
【0026】
更に、式Iの化合物を式IVの化合物と式Vの化合物とを反応させて得ることができる。
【0027】
式IV特にVの化合物は、いくつかの場合公知であり、未知の化合物は公知化合物と同様に容易に製造される。従って式IVの化合物は、X1がNH2である式IIの化合物とハロゲンが好ましくはクロルまたはブロムである1,2−ジハロエタンとの反応により容易に製造される。また、X1がCl、BrまたはIである式IIの化合物と式HN(CH2−CH2−X)2の2級アミンとの反応により式IVの化合物を得ることができる。
【0028】
式Vの1級アミンは、アニリンから出発してそれ自体公知の芳香環への種々の求電子置換反応により製造される。さらに、適当に置換されたニトロ化合物を還元して式Vのアミンに変換できる。
【0029】
式IVおよびVの化合物 の反応はアミンのアルキル化に対して文献から公知である方法に従って進行する。成分は溶媒無しで、適宜封管またはオートクレーブ中、常圧または、窒素のような不活性ガスが圧力を上げるため加えられた高圧において互いに結合する。しかし、不活性溶媒の存在下に化合物を反応させることもできる。適当な溶媒は、IIおよびIIIの反応に対して前記したものである。また、反応混合物への酸結合剤の添加は好ましい効果を有する。化合物IIおよびIIIの反応に対して前記したのと同じ塩基が適している。
【0030】
選択される反応条件によって、最適な反応時間は2〜3分から14日の間であり、反応温度は約0〜150°で、通常は20〜130°である。
【0031】
式Iの塩基は、例えば当量の該塩基と酸とをエタノールのような不活性溶媒中で反応させ、次いで留去して酸会合付加塩に変換される。この反応に対し、適当な酸は、特に生理学的に許容される塩を与えるものである。たとえば、硫酸、硝酸、塩酸または臭酸のようなハロゲン化水素酸、オルトリン酸のようなリン酸、スルファミン酸等の無機酸、さらに有機酸特に脂式、脂環式、芳香族脂式、芳香族または複素環式モノ−または多塩基性カルボン酸、スルホン酸または硫酸、たとえば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ピバル酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、ピメリン酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、メタンまたはエタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンモノおよびジスルホン酸およびラウリル硫酸等が使用できる。生理学的に許容されない塩、たとえばピクラートは、式Iの化合物の単離および/または精製のために用いられる。
【0032】
さらに本発明は、特に化学的手法によらない医薬製剤の製造に対する式Iの化合物および/またはそれらの生理学的に許容される塩の使用に関する。この場合、それらは少なくとも一つの固体、液体および/または半液体の賦形剤または補助剤と一緒にしたり、適宜一つまたはそれ以上の活性化合物と組み合わせて適当な投与形態にすることができる。
【0033】
これらの製剤はヒトまたは動物の臨床における薬物として使用できる。適当な賦形剤は、経腸(たとえば経口)非経腸または局所投与に適し、且つ本新規化合物とは反応しない例えば、水、植物油、ベンジルアルコール、アルキレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロールトリアセテート、ゼラチン、乳糖またはデンプンのような炭水化物、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたは石油ゼリー等の有機または無機化合物である。経口投与には、特に錠剤、ピル剤、被覆錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、シロップ剤、ジュース剤またはドロップ剤、直腸投与には坐剤、非経腸投与には溶液剤、好ましくは油性または水性溶液剤および、懸濁剤、乳剤または埋め込み剤、局所投与には軟膏、クリーム剤または粉剤が用いられる。本新規化合物はまた凍結乾燥され、得られた凍結乾燥体はたとえば注射剤の製造に用いられる。
【0034】
該製剤は滅菌することができ、および/または滑沢剤、保存料、安定剤および/または湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響する塩、緩衝剤、着色料、矯味剤および/または一つまたはそれ以上の活性化合物、例えば一つまたはそれ以上のビタミン等の補助剤を含んでいてもよい。
【0035】
式Iの化合物およびそれらの生理学的に許容される塩は、ヒトまたは動物での治療および疾病の抑制に使用される。それらは緊張またはうつ状態および/または精神病などの中枢神経系の障害および高血圧の治療(例えばα−メチルドーパを用いて)による副作用の治療に適している。本化合物は内分泌および産婦人科において、例えば先端巨大症、性腺機能低下症、二次的無月経、月経前症候群、好ましくない産褥乳の治療、さらに特に老人科における或る種のエルゴットアルカロイドと類似して、脳障害(例えば、片頭痛)の予防および治療、脳卒中や脳虚血といった脳梗塞(Apoplexia cerebri)の後遺症の抑制のために用いられる。
【0036】
これに関連して、本発明による物質は一般に、公知で上市されている製剤(例えばブロモクリプチンおよびジヒドロエルゴコルニン)と類似して、好ましくは約0.2〜500mg、特には0.2〜50mgの単位用量で投与される。1日用量は、好ましくは約0.001〜10mg/Kg体重である。低用量(単位用量約0.2〜1mg、即ち約0.001〜0.005mg/Kg体重)この場合特に抗片頭痛剤としての使用に適し、他の適応には単位用量10〜50mgが好ましい。しかし、個々の患者に対する特定の用量はすべての種類の因子、たとえば使用される特定の化合物の活性、患者の年齢、体重、一般健康状態および性、食事、投与の時間および経路、排泄率、薬剤の組み合わせおよび治療の対象である特定の障害の重症度にもよる。経口投与が好ましい。
【0037】
前記および後記の全ての温度は、摂氏(°C)で示される。つぎの実施例で”通常の処理”が意味するのは、即ち、水が加えられ、必要であれば混合物は、最終生成物の組成によりpH2〜10に調節され、酢酸エチルまたはジクロロメタンで抽出され、そして有機層が芒硝で乾燥され、留去され、シリカゲルクロマトグラフィおよび/または結晶化により精製される。
【0038】
【実施例】
実施例1
アセトニトリル200ml中の2.6gの3−(4−クロロブチル)−5−シアノインドール(”A”)および1.7gの1−(4−シアノフェニル)ピペラジン(”B”)の溶液を20°で12時間撹拌し、通常の処理をして3−[4−(4−(4−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドール塩酸塩、m.p.262.5−263.5°、が得られる。
【0039】
以下の化合物は同様にして得られる。
”A”と1−(4−フルオロフェニル)ピペラジンとの反応で
3−[4−(4−(4−フルオロフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル] −5−シアノインドール塩酸塩、m.p.248−249°;
3−(3−クロロプロピル)−5−シアノインドールと”B”との反応で
3−[3−(4−(4−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)プロピル]−5−シアノインドール、m.p.219−220°;
”A”と1−(2−シアノフェニル)ピペラジンとの反応で
3−[4−(4−(2−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドール塩酸塩、m.p.232°。
【0040】
実施例2
アセトニトリル200ml中の10.8gの3−[4−N,N−ビス(2−クロロエチル)アミノブチル]−5−シアノインドールおよび1当量の3−フルオロ−4−シアノアニリンの溶液を室温で12時間撹拌し、通常の処理をして3−[4−(4−(3−フルオロ−4−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドール、m.p.117.5〜118.5°、が得られる。
【0041】
次の例は医薬製剤に関するものである。
【0042】
例A:注射バイアル剤
式Iの活性化合物100gおよび重リン酸ソーダ5gを2N塩酸によりpH6.5に調節された二回蒸留水3リットル溶液とし、ろ過滅菌し、注射用バイアルに分注し、ついで無菌下に凍結乾燥し、バイアルを無菌的に封をする。各注射用バイアルは5mgの活性化合物を含有する。
【0043】
例B: 座剤
式Iの活性化合物20g、大豆レシチン100gおよびココアバター1400gを混合したものを溶かし、型にながし、ついで冷やす。各座剤は20mgの活性成分を含有する。
【0044】
例C:溶液剤
式Iの活性化合物1g、NaH2PO4・2H2O 9.38g、Na2HPO4・12H2O 28.48gおよび塩化ベンザルコニウム0.1gを二回蒸留水940mlに溶かす。該溶液はpH6.8且つ1リットルとされ、放射線により滅菌される。該溶液は点眼剤のかたちにて使用される。
【0045】
例D:軟膏剤
式Iの活性化合物500mgを無菌下に石油ゼリー99.5gと混合する。
【0046】
例E:錠剤
式Iの活性化合物1Kg、ラクトース4Kg、ポテトスターチ1.2Kg、タルク0.2Kgおよびステアリン酸マグネシウム0.1Kgの混合物を通常の方法で圧縮し、各錠剤が10mの活性化合物を含有するように錠剤とする。
【0047】
例F:被覆錠剤
例Eと同様にして、錠剤は圧縮され、ついでショ糖、ポテトスターチ、タルク、トラガントおよび着色料からなるコーティング剤で通常の方法により被覆される。
【0048】
例G:カプセル剤
式Iの活性化合物2Kgを、通常の方法で各カプセルが20mgの活性化合物を含有するようにハードゼラチンカプセルに充填する。
【0049】
例H:アンプル剤
二回蒸留水60リットル中の式Iの活性化合物1Kgの溶液はろ過滅菌され、アンプルに分注され、無菌下に凍結乾燥され、アンプルは無菌的に封管される。各アンプルは10mgの活性化合物を含有する。
Claims (3)
- 3−[4−(4−(4−シアノフェニル)−1−ピペラジニル)ブチル]−5−シアノインドールまたは上記化合物の酸付加塩。
- 請求項1に記載の化合物またはその酸付加塩の製造方法であって、式II:
XはCl、Br、I、OHまたはOHの反応性修飾官能基であり、
および
Qは−(CH 2 ) 4 −である]で示される化合物を、
式III:
X2−CH2−CH2NAr−CH2−CH2−X3 III
[式中、X2およびX3は同一または異なっていてよく、X1がNH2である場合には各々はXであり、そうでない場合には一緒になってNHであり、
および
Arは4−シアノフェニルである]で示される化合物と反応させるかまたは、得られた塩基を酸と処理することによりその酸付加塩のひとつに変換させることを特徴とする前記製造方法。
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